脂質輸送代謝遺伝子に対する天然アンチセンス転写物の抑制による脂質輸送代謝遺伝子関連疾患の治療
本発明は、特に、脂質輸送代謝遺伝子の天然アンチセンスポリヌクレオチドを標的にすることにより、脂質輸送代謝遺伝子の発現および/または機能を調節するアンチセンスオリゴヌクレオチドに関する。本発明はまた、これらのアンチセンスオリゴヌクレオチドの同定、ならびに脂質輸送代謝遺伝子の発現に関連する疾患および障害の治療におけるそれらの使用にも関する。
Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298
【特許請求の範囲】
【請求項1】
in vivoまたはin vitroで患者の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの機能および/または発現を調節する方法であって、
配列番号8のヌクレオチド1〜1299、配列番号9のヌクレオチド1〜918、配列番号10のヌクレオチド1〜1550、配列番号11のヌクレオチド1〜329、配列番号12のヌクレオチド1〜1826、配列番号13のヌクレオチド1〜536、配列番号14のヌクレオチド1〜551、配列番号15のヌクレオチド1〜672、配列番号16のヌクレオチド1〜616、配列番号17のヌクレオチド1〜471、配列番号18のヌクレオチド1〜707、配列番号19のヌクレオチド1〜741、配列番号20のヌクレオチド1〜346、配列番号21のヌクレオチド1〜867、配列番号22のヌクレオチド1〜563(図3)中の連続した5〜30ヌクレオチドを含むポリヌクレオチドの逆相補物に少なくとも50%の配列同一性を有する少なくとも1つの長さ5〜30ヌクレオチドのアンチセンスオリゴヌクレオチドに、前記細胞または組織を接触させ;それによりin vivoまたはin vitroで患者の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの機能および/または発現を調節するステップ
を含む方法。
【請求項2】
in vivoまたはin vitroで患者の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの機能および/または発現を調節する方法であって、
脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの天然アンチセンスの逆相補物に少なくとも50%の配列同一性を有する少なくとも1つの長さ5〜30ヌクレオチドのアンチセンスオリゴヌクレオチドに、前記細胞または組織を接触させ;それによりin vivoまたはin vitroで患者の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの機能および/または発現を調節するステップ
を含む方法。
【請求項3】
in vivoまたはin vitroで患者の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの機能および/または発現を調節する方法であって、
脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドのアンチセンスオリゴヌクレオチドに少なくとも50%の配列同一性を有する少なくとも1つの長さ5〜30ヌクレオチドのアンチセンスオリゴヌクレオチドに、前記細胞または組織を接触させ;それによりin vivoまたはin vitroで患者の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの機能および/または発現を調節するステップ
を含む方法。
【請求項4】
in vivoまたはin vitroで患者の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの機能および/または発現を調節する方法であって、
脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの天然アンチセンスの領域を標的にする少なくとも1つのアンチセンスオリゴヌクレオチドに、前記細胞または組織を接触させ;それによりin vivoまたはin vitroで患者の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの機能および/または発現を調節するステップ
を含む方法。
【請求項5】
脂質輸送代謝遺伝子の機能および/または発現が対照と比較してin vivoまたはin vitroで増大する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つのアンチセンスオリゴヌクレオチドが脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの天然アンチセンス配列を標的にする、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1つのアンチセンスオリゴヌクレオチドが脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドのコードおよび/または非コード核酸配列を含む核酸配列を標的にする、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1つのアンチセンスオリゴヌクレオチドが脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドのオーバーラップおよび/または非オーバーラップ配列を標的にする、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも1つのアンチセンスオリゴヌクレオチドが、少なくとも1つの修飾された糖部分、少なくとも1つの修飾されたヌクレオシド間結合、少なくとも1つの修飾されたヌクレオチドおよびそれらの組合せから選択される1つまたは複数の修飾を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項10】
1つまたは複数の修飾が、2'-O-メトキシエチル修飾糖部分、2'-メトキシ修飾糖部分、2'-O-アルキル修飾糖部分、二環性糖部分およびそれらの組合せから選択される少なくとも1つの修飾された糖部分を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
1つまたは複数の修飾が、ホスホロチオエート、2'-O-メトキシエチル(MOE)、2'フルオロ、アルキルホスホネート、ホスホロジチオエート、アルキルホスホノチオエート、ホスホラミデート、カルバミン酸、炭酸、リン酸トリエステル、アセトアミデート、カルボキシメチルエステルおよびそれらの組合せから選択される少なくとも1つの修飾されたヌクレオシド間結合を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
1つまたは複数の修飾が、ペプチド核酸(PNA)、ロックド核酸(LNA)、アラビノ-核酸(FANA)、それらの類似体、誘導体および組合せから選択される少なくとも1つの修飾されたヌクレオチドを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
少なくとも1つのオリゴヌクレオチドが配列番号23〜263に記載の少なくとも1つのオリゴヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
in vivoまたはin vitroで哺乳動物の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子遺伝子の機能および/または発現を調節する方法であって、
脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドのアンチセンスおよび/またはセンス核酸分子の少なくとも約5個の連続する核酸の相補配列に少なくとも50%の配列同一性を有する、脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドのアンチセンスポリヌクレオチドに特異的な長さ5〜30ヌクレオチドの少なくとも1つの低分子干渉RNA(siRNA)オリゴヌクレオチドに、前記細胞または組織を接触させるステップ;ならびに
in vivoまたはin vitroで哺乳動物の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子の機能および/または発現を調節するステップ
を含む方法。
【請求項15】
前記オリゴヌクレオチドが、脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドのアンチセンスおよび/またはセンス核酸分子に相補的な少なくとも約5個の連続する核酸の配列に少なくとも80%の配列同一性を有する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
in vivoまたはin vitroで哺乳動物の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子の機能および/または発現を調節する方法であって、
配列番号1〜7および8〜22に記載の少なくとも1つの核酸配列に少なくとも50%の配列同一性を有する、脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドのセンスおよび/または天然アンチセンス鎖の非コードおよび/またはコード配列に特異的な長さ約5〜30ヌクレオチドの少なくとも1つのアンチセンスオリゴヌクレオチドに、前記細胞または組織を接触させるステップ;および
in vivoまたはin vitroで哺乳動物の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子の機能および/または発現を調節するステップ
を含む方法。
【請求項17】
少なくとも1つの修飾を含む合成修飾オリゴヌクレオチドであって、少なくとも1つの修飾が、少なくとも1つの修飾された糖部分、少なくとも1つの修飾されたヌクレオチド間結合、少なくとも1つの修飾されたヌクレオチドおよびそれらの組合せから選択され、前記オリゴヌクレオチドが、正常対照と比較してin vivoまたはin vitroで脂質輸送代謝遺伝子分子の機能および/または発現をハイブリダイズし、かつ調節するアンチセンス化合物であるオリゴヌクレオチド。
【請求項18】
少なくとも1つの修飾が、ホスホロチオエート、アルキルホスホネート、ホスホロジチオエート、アルキルホスホノチオエート、ホスホラミデート、カルバミン酸、炭酸、リン酸トリエステル、アセトアミデート、カルボキシメチルエステルおよびそれらの組合せからなる群から選択されるヌクレオチド間結合を含む、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項19】
少なくとも1つのホスホロチオエートヌクレオチド間結合を含む、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項20】
ホスホロチオエートヌクレオチド間結合の骨格を含む、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項21】
ペプチド核酸、ロックド核酸(LNA)、類似体、誘導体およびそれらの組合せから選択される少なくとも1つの修飾されたヌクレオチドを含む、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項22】
複数の修飾を含み、前記修飾がホスホロチオエート、アルキルホスホネート、ホスホロジチオエート、アルキルホスホノチオエート、ホスホラミデート、カルバミン酸、炭酸、リン酸トリエステル、アセトアミデート、カルボキシメチルエステル、およびそれらの組合せから選択される修飾されたヌクレオチドを含む、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項23】
複数の修飾を含み、前記修飾がペプチド核酸、ロックド核酸(LNA)、アナログ、誘導体、およびそれらの組合せから選択される修飾されたヌクレオチドを含む、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項24】
2'-O-メトキシエチル修飾糖部分、2'-メトキシ修飾糖部分、2'-O-アルキル修飾糖部分、二環性糖部分、およびそれらの組合せから選択される少なくとも1つの修飾された糖部分を含む、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項25】
複数の修飾を含み、前記修飾が2'-O-メトキシエチル修飾糖部分、2'-メトキシ修飾糖部分、2'-O-アルキル修飾糖部分、二環性糖部分、およびそれらの組合せから選択される修飾された糖部分を含む、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項26】
長さ少なくとも約5〜30ヌクレオチドのオリゴヌクレオチドであり、脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドのアンチセンス鎖および/またはセンス鎖にハイブリダイズし、脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドのアンチセンスおよび/またはセンスのコードおよび/または非コード核酸配列の少なくとも約5個の連続する核酸の相補配列に少なくとも約20%の配列同一性を有する、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項27】
脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドのアンチセンスおよび/またはセンスのコードおよび/または非コード核酸配列の少なくとも約5個の連続する核酸の相補配列に少なくとも約80%配列同一である、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項28】
少なくとも1つの脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドにハイブリダイズし、かつ正常対照と比較してin vivoまたはin vitroで少なくとも1つの脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの発現および/または機能を調節する、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項29】
配列番号23〜263に記載の配列を含む、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項30】
アンチセンス配列、相補配列、対立遺伝子、相同体、アイソフォーム、変種、誘導体、変異体、断片またはそれらの組合せを含む1つまたは複数の脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドに特異的な1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含む組成物。
【請求項31】
オリゴヌクレオチドが配列番号23〜263に記載のヌクレオチド配列のいずれか1つと比較して少なくとも約40%のヌクレオチド配列同一性を有する、請求項30に記載の組成物。
【請求項32】
オリゴヌクレオチドが配列番号23〜263に記載のヌクレオチド配列を含む、請求項30に記載の組成物。
【請求項33】
配列番号23〜263に記載のオリゴヌクレオチドが1つまたは複数の修飾または置換を含む、請求項32に記載の組成物。
【請求項34】
1つまたは複数の修飾がホスホロチオエート、メチルホスホネート、ペプチド核酸、ロックド核酸(LNA)分子およびそれらの組合せから選択される、請求項33に記載の組成物。
【請求項35】
少なくとも1つの脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドおよび/または少なくとも1つのそれにコードされる産物に関連する疾患を予防または治療する方法であって、
前記少なくとも1つの脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの天然アンチセンス配列に結合し、かつ前記少なくとも1つの脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの発現を調節する少なくとも1つのアンチセンスオリゴヌクレオチドの治療有効量を患者に投与し;それにより少なくとも1つの脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドおよび/または少なくとも1つのそれにコードされる産物に関連する疾患を予防するまたは治療するステップ
を含む方法。
【請求項36】
少なくとも1つの脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドに関連する疾患が、心血管疾患または心血管障害、代謝性疾患または代謝性障害(例えば、糖尿病、肥満、脂質異常症、高血糖症、高インスリン血症、高コレステロール血症など)、脂質代謝の障害に関連する疾患または障害、冠動脈疾患、アテローム性動脈硬化、HDL代謝疾患またはHDL代謝障害(例えば、家族性HDL欠損症(FHD)、海青組織球症、タンジール病、魚眼病、LCAT欠損症、低HDLコレステロール血症など)、細胞内におけるコレステロールおよび/またはリン脂質のホメオスタシスに関連する疾患または障害、家族性アミロイド腎症、コレステロール制御の障害に関連する疾患または障害、脂質輸送代謝遺伝子の欠損に関連する疾患または障害、アポリポタンパク質A-I欠損、細胞内におけるコレステロール排出速度が異常に速いまたは異常に遅いことに関連する疾患または障害、膵臓ベータ細胞機能に関連する疾患または障害、糖尿病、代謝性疾患または代謝性障害、関節炎、炎症、自己免疫疾患または自己免疫障害、後天性免疫不全症候群(AIDS)、炎症、神経疾患または神経障害、神経変性疾患または神経変性障害、癌、脂質異常症、メタボリック症候群、老人斑、脳アミロイド血管症、アミロイドーシス、神経膠芽腫、アミロイド沈着に関連する疾患または障害、神経原線維変化症、絨毛癌、星状細胞腫、アミロイドーシス、高脂血症、新生物性形質転換、アテローム斑、閉塞症、転移、肺線維症、壊死、ショック、黒色腫、遺伝性感受性、乾癬、神経膠腫、神経病態、血管疾患、細胞損傷、非小細胞肺癌(NSCLC)、脂肪肉腫、免疫不全性疾患または免疫不全性障害、アレルギー、臓器移植拒絶、糸球体腎症、静脈血栓症、白血病の病理学的過程、骨格疾患または骨格障害、筋疾患または筋障害、感染性生物に関連する疾患または障害、免疫関連疾患または免疫関連障害、神経修復および神経麻痺、神経内分泌分化、全身性非神経障害性アミロイドーシス、アミロイド病、血管新生に依存する腫瘍増殖;血管新生の増大が含まれる症状、例えば、乾癬、未熟児網膜症、脈絡膜疾患、血管新生緑内障、糖尿病性網膜症、薬物乱用、認知機能障害、および神経突起生長の低下を伴う非癌性疾患;正常対照と比較して異常なApoE発現、ApoE機能、ApoE活性;乾癬;ウイルス、細菌、寄生虫、真菌などの
外来生物により引き起こされる疾患または障害から選択される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
in vivo投与のために少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを同定および選択する方法であって、
病態に関連する標的ポリヌクレオチドを選択するステップ;
選択された標的ポリヌクレオチドに相補的である、または選択された標的ポリヌクレオチドに対してアンチセンスであるポリヌクレオチドに相補的である少なくとも5個の連続するヌクレオチドを含む少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを同定するステップ;
ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でアンチセンスオリゴヌクレオチドと、標的ポリヌクレオチドまたは選択された標的ポリヌクレオチドに対してアンチセンスであるポリヌクレオチドとのハイブリッドの熱的融点を測定するステップ;ならびに
in vivo投与のための少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを得られた情報に基づいて選択するステップ
を含む方法。
【請求項1】
in vivoまたはin vitroで患者の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの機能および/または発現を調節する方法であって、
配列番号8のヌクレオチド1〜1299、配列番号9のヌクレオチド1〜918、配列番号10のヌクレオチド1〜1550、配列番号11のヌクレオチド1〜329、配列番号12のヌクレオチド1〜1826、配列番号13のヌクレオチド1〜536、配列番号14のヌクレオチド1〜551、配列番号15のヌクレオチド1〜672、配列番号16のヌクレオチド1〜616、配列番号17のヌクレオチド1〜471、配列番号18のヌクレオチド1〜707、配列番号19のヌクレオチド1〜741、配列番号20のヌクレオチド1〜346、配列番号21のヌクレオチド1〜867、配列番号22のヌクレオチド1〜563(図3)中の連続した5〜30ヌクレオチドを含むポリヌクレオチドの逆相補物に少なくとも50%の配列同一性を有する少なくとも1つの長さ5〜30ヌクレオチドのアンチセンスオリゴヌクレオチドに、前記細胞または組織を接触させ;それによりin vivoまたはin vitroで患者の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの機能および/または発現を調節するステップ
を含む方法。
【請求項2】
in vivoまたはin vitroで患者の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの機能および/または発現を調節する方法であって、
脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの天然アンチセンスの逆相補物に少なくとも50%の配列同一性を有する少なくとも1つの長さ5〜30ヌクレオチドのアンチセンスオリゴヌクレオチドに、前記細胞または組織を接触させ;それによりin vivoまたはin vitroで患者の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの機能および/または発現を調節するステップ
を含む方法。
【請求項3】
in vivoまたはin vitroで患者の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの機能および/または発現を調節する方法であって、
脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドのアンチセンスオリゴヌクレオチドに少なくとも50%の配列同一性を有する少なくとも1つの長さ5〜30ヌクレオチドのアンチセンスオリゴヌクレオチドに、前記細胞または組織を接触させ;それによりin vivoまたはin vitroで患者の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの機能および/または発現を調節するステップ
を含む方法。
【請求項4】
in vivoまたはin vitroで患者の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの機能および/または発現を調節する方法であって、
脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの天然アンチセンスの領域を標的にする少なくとも1つのアンチセンスオリゴヌクレオチドに、前記細胞または組織を接触させ;それによりin vivoまたはin vitroで患者の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの機能および/または発現を調節するステップ
を含む方法。
【請求項5】
脂質輸送代謝遺伝子の機能および/または発現が対照と比較してin vivoまたはin vitroで増大する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つのアンチセンスオリゴヌクレオチドが脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの天然アンチセンス配列を標的にする、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1つのアンチセンスオリゴヌクレオチドが脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドのコードおよび/または非コード核酸配列を含む核酸配列を標的にする、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1つのアンチセンスオリゴヌクレオチドが脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドのオーバーラップおよび/または非オーバーラップ配列を標的にする、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも1つのアンチセンスオリゴヌクレオチドが、少なくとも1つの修飾された糖部分、少なくとも1つの修飾されたヌクレオシド間結合、少なくとも1つの修飾されたヌクレオチドおよびそれらの組合せから選択される1つまたは複数の修飾を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項10】
1つまたは複数の修飾が、2'-O-メトキシエチル修飾糖部分、2'-メトキシ修飾糖部分、2'-O-アルキル修飾糖部分、二環性糖部分およびそれらの組合せから選択される少なくとも1つの修飾された糖部分を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
1つまたは複数の修飾が、ホスホロチオエート、2'-O-メトキシエチル(MOE)、2'フルオロ、アルキルホスホネート、ホスホロジチオエート、アルキルホスホノチオエート、ホスホラミデート、カルバミン酸、炭酸、リン酸トリエステル、アセトアミデート、カルボキシメチルエステルおよびそれらの組合せから選択される少なくとも1つの修飾されたヌクレオシド間結合を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
1つまたは複数の修飾が、ペプチド核酸(PNA)、ロックド核酸(LNA)、アラビノ-核酸(FANA)、それらの類似体、誘導体および組合せから選択される少なくとも1つの修飾されたヌクレオチドを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
少なくとも1つのオリゴヌクレオチドが配列番号23〜263に記載の少なくとも1つのオリゴヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
in vivoまたはin vitroで哺乳動物の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子遺伝子の機能および/または発現を調節する方法であって、
脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドのアンチセンスおよび/またはセンス核酸分子の少なくとも約5個の連続する核酸の相補配列に少なくとも50%の配列同一性を有する、脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドのアンチセンスポリヌクレオチドに特異的な長さ5〜30ヌクレオチドの少なくとも1つの低分子干渉RNA(siRNA)オリゴヌクレオチドに、前記細胞または組織を接触させるステップ;ならびに
in vivoまたはin vitroで哺乳動物の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子の機能および/または発現を調節するステップ
を含む方法。
【請求項15】
前記オリゴヌクレオチドが、脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドのアンチセンスおよび/またはセンス核酸分子に相補的な少なくとも約5個の連続する核酸の配列に少なくとも80%の配列同一性を有する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
in vivoまたはin vitroで哺乳動物の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子の機能および/または発現を調節する方法であって、
配列番号1〜7および8〜22に記載の少なくとも1つの核酸配列に少なくとも50%の配列同一性を有する、脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドのセンスおよび/または天然アンチセンス鎖の非コードおよび/またはコード配列に特異的な長さ約5〜30ヌクレオチドの少なくとも1つのアンチセンスオリゴヌクレオチドに、前記細胞または組織を接触させるステップ;および
in vivoまたはin vitroで哺乳動物の細胞または組織における脂質輸送代謝遺伝子の機能および/または発現を調節するステップ
を含む方法。
【請求項17】
少なくとも1つの修飾を含む合成修飾オリゴヌクレオチドであって、少なくとも1つの修飾が、少なくとも1つの修飾された糖部分、少なくとも1つの修飾されたヌクレオチド間結合、少なくとも1つの修飾されたヌクレオチドおよびそれらの組合せから選択され、前記オリゴヌクレオチドが、正常対照と比較してin vivoまたはin vitroで脂質輸送代謝遺伝子分子の機能および/または発現をハイブリダイズし、かつ調節するアンチセンス化合物であるオリゴヌクレオチド。
【請求項18】
少なくとも1つの修飾が、ホスホロチオエート、アルキルホスホネート、ホスホロジチオエート、アルキルホスホノチオエート、ホスホラミデート、カルバミン酸、炭酸、リン酸トリエステル、アセトアミデート、カルボキシメチルエステルおよびそれらの組合せからなる群から選択されるヌクレオチド間結合を含む、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項19】
少なくとも1つのホスホロチオエートヌクレオチド間結合を含む、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項20】
ホスホロチオエートヌクレオチド間結合の骨格を含む、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項21】
ペプチド核酸、ロックド核酸(LNA)、類似体、誘導体およびそれらの組合せから選択される少なくとも1つの修飾されたヌクレオチドを含む、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項22】
複数の修飾を含み、前記修飾がホスホロチオエート、アルキルホスホネート、ホスホロジチオエート、アルキルホスホノチオエート、ホスホラミデート、カルバミン酸、炭酸、リン酸トリエステル、アセトアミデート、カルボキシメチルエステル、およびそれらの組合せから選択される修飾されたヌクレオチドを含む、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項23】
複数の修飾を含み、前記修飾がペプチド核酸、ロックド核酸(LNA)、アナログ、誘導体、およびそれらの組合せから選択される修飾されたヌクレオチドを含む、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項24】
2'-O-メトキシエチル修飾糖部分、2'-メトキシ修飾糖部分、2'-O-アルキル修飾糖部分、二環性糖部分、およびそれらの組合せから選択される少なくとも1つの修飾された糖部分を含む、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項25】
複数の修飾を含み、前記修飾が2'-O-メトキシエチル修飾糖部分、2'-メトキシ修飾糖部分、2'-O-アルキル修飾糖部分、二環性糖部分、およびそれらの組合せから選択される修飾された糖部分を含む、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項26】
長さ少なくとも約5〜30ヌクレオチドのオリゴヌクレオチドであり、脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドのアンチセンス鎖および/またはセンス鎖にハイブリダイズし、脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドのアンチセンスおよび/またはセンスのコードおよび/または非コード核酸配列の少なくとも約5個の連続する核酸の相補配列に少なくとも約20%の配列同一性を有する、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項27】
脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドのアンチセンスおよび/またはセンスのコードおよび/または非コード核酸配列の少なくとも約5個の連続する核酸の相補配列に少なくとも約80%配列同一である、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項28】
少なくとも1つの脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドにハイブリダイズし、かつ正常対照と比較してin vivoまたはin vitroで少なくとも1つの脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの発現および/または機能を調節する、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項29】
配列番号23〜263に記載の配列を含む、請求項17に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項30】
アンチセンス配列、相補配列、対立遺伝子、相同体、アイソフォーム、変種、誘導体、変異体、断片またはそれらの組合せを含む1つまたは複数の脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドに特異的な1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含む組成物。
【請求項31】
オリゴヌクレオチドが配列番号23〜263に記載のヌクレオチド配列のいずれか1つと比較して少なくとも約40%のヌクレオチド配列同一性を有する、請求項30に記載の組成物。
【請求項32】
オリゴヌクレオチドが配列番号23〜263に記載のヌクレオチド配列を含む、請求項30に記載の組成物。
【請求項33】
配列番号23〜263に記載のオリゴヌクレオチドが1つまたは複数の修飾または置換を含む、請求項32に記載の組成物。
【請求項34】
1つまたは複数の修飾がホスホロチオエート、メチルホスホネート、ペプチド核酸、ロックド核酸(LNA)分子およびそれらの組合せから選択される、請求項33に記載の組成物。
【請求項35】
少なくとも1つの脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドおよび/または少なくとも1つのそれにコードされる産物に関連する疾患を予防または治療する方法であって、
前記少なくとも1つの脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの天然アンチセンス配列に結合し、かつ前記少なくとも1つの脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドの発現を調節する少なくとも1つのアンチセンスオリゴヌクレオチドの治療有効量を患者に投与し;それにより少なくとも1つの脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドおよび/または少なくとも1つのそれにコードされる産物に関連する疾患を予防するまたは治療するステップ
を含む方法。
【請求項36】
少なくとも1つの脂質輸送代謝遺伝子ポリヌクレオチドに関連する疾患が、心血管疾患または心血管障害、代謝性疾患または代謝性障害(例えば、糖尿病、肥満、脂質異常症、高血糖症、高インスリン血症、高コレステロール血症など)、脂質代謝の障害に関連する疾患または障害、冠動脈疾患、アテローム性動脈硬化、HDL代謝疾患またはHDL代謝障害(例えば、家族性HDL欠損症(FHD)、海青組織球症、タンジール病、魚眼病、LCAT欠損症、低HDLコレステロール血症など)、細胞内におけるコレステロールおよび/またはリン脂質のホメオスタシスに関連する疾患または障害、家族性アミロイド腎症、コレステロール制御の障害に関連する疾患または障害、脂質輸送代謝遺伝子の欠損に関連する疾患または障害、アポリポタンパク質A-I欠損、細胞内におけるコレステロール排出速度が異常に速いまたは異常に遅いことに関連する疾患または障害、膵臓ベータ細胞機能に関連する疾患または障害、糖尿病、代謝性疾患または代謝性障害、関節炎、炎症、自己免疫疾患または自己免疫障害、後天性免疫不全症候群(AIDS)、炎症、神経疾患または神経障害、神経変性疾患または神経変性障害、癌、脂質異常症、メタボリック症候群、老人斑、脳アミロイド血管症、アミロイドーシス、神経膠芽腫、アミロイド沈着に関連する疾患または障害、神経原線維変化症、絨毛癌、星状細胞腫、アミロイドーシス、高脂血症、新生物性形質転換、アテローム斑、閉塞症、転移、肺線維症、壊死、ショック、黒色腫、遺伝性感受性、乾癬、神経膠腫、神経病態、血管疾患、細胞損傷、非小細胞肺癌(NSCLC)、脂肪肉腫、免疫不全性疾患または免疫不全性障害、アレルギー、臓器移植拒絶、糸球体腎症、静脈血栓症、白血病の病理学的過程、骨格疾患または骨格障害、筋疾患または筋障害、感染性生物に関連する疾患または障害、免疫関連疾患または免疫関連障害、神経修復および神経麻痺、神経内分泌分化、全身性非神経障害性アミロイドーシス、アミロイド病、血管新生に依存する腫瘍増殖;血管新生の増大が含まれる症状、例えば、乾癬、未熟児網膜症、脈絡膜疾患、血管新生緑内障、糖尿病性網膜症、薬物乱用、認知機能障害、および神経突起生長の低下を伴う非癌性疾患;正常対照と比較して異常なApoE発現、ApoE機能、ApoE活性;乾癬;ウイルス、細菌、寄生虫、真菌などの
外来生物により引き起こされる疾患または障害から選択される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
in vivo投与のために少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを同定および選択する方法であって、
病態に関連する標的ポリヌクレオチドを選択するステップ;
選択された標的ポリヌクレオチドに相補的である、または選択された標的ポリヌクレオチドに対してアンチセンスであるポリヌクレオチドに相補的である少なくとも5個の連続するヌクレオチドを含む少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを同定するステップ;
ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でアンチセンスオリゴヌクレオチドと、標的ポリヌクレオチドまたは選択された標的ポリヌクレオチドに対してアンチセンスであるポリヌクレオチドとのハイブリッドの熱的融点を測定するステップ;ならびに
in vivo投与のための少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを得られた情報に基づいて選択するステップ
を含む方法。
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9−1】
【図9−2】
【図9−3】
【図10】
【図11】
【図12】
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図1G】
【図1H】
【図1I】
【図1J】
【図1K】
【図1L】
【図1M】
【図1N】
【図1O】
【図1P】
【図1Q】
【図1R】
【図1S】
【図1T】
【図1U】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9−1】
【図9−2】
【図9−3】
【図10】
【図11】
【図12】
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図1G】
【図1H】
【図1I】
【図1J】
【図1K】
【図1L】
【図1M】
【図1N】
【図1O】
【図1P】
【図1Q】
【図1R】
【図1S】
【図1T】
【図1U】
【図5】
【公表番号】特表2012−525851(P2012−525851A)
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−509979(P2012−509979)
【出願日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際出願番号】PCT/US2010/033908
【国際公開番号】WO2010/129799
【国際公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(511085219)クルナ・インコーポレーテッド (22)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際出願番号】PCT/US2010/033908
【国際公開番号】WO2010/129799
【国際公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(511085219)クルナ・インコーポレーテッド (22)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]