説明

脱穀装置

【課題】脱穀室の移送終端部から排塵処理室内へ被処理物を供給する際に、この引継部で詰りなくスムーズに通過させるものとして、脱穀作業の能率を向上させる。
【解決手段】排塵処理室(8)に、螺旋プレート(9a)を連続的に設けた排塵処理胴(9)を内装する。また、排塵処理室(8)の前側には、螺旋プレート(24b)を連続的に設けた二番処理胴(24a)を内装する。そして、脱穀室(6)の後部から排塵処理室(8)への引継部(6c)よりも後側に位置する排塵処理胴(9)の螺旋プレート(9a)のピッチ(H2)よりも、該引継部(6c)に臨む該排塵処理胴(9)の螺旋プレート(9a)のピッチ(H1)の方を大きくする。更に、引継部扱室網(7d)の目合(イ)を、扱室網(7c)の目合(ロ)よりも大きくする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、脱穀装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1に示すように、穀稈を脱穀する扱胴を内装した脱穀室と、該脱穀室の終端側部(引継部)に一部連通させて、排塵処理胴を内装した排塵処理室を設け、脱穀室の排塵物を再処理すべく設けると共に、該排塵処理胴と同一軸心に二番処理胴を軸支内装した二番処理室を設け、二番物を再処理すべく設けた脱穀装置がある。これら排塵処理胴の外径部には、多数の排塵処理歯を設けると共に、二番処理胴の外径部には、多数の二番処理歯を設けて、排塵物及び二番物を再処理する構成である。これら排塵処理胴および二番処理胴の外周部には、連続した螺旋状のプレートは設けられていない。
【特許文献1】特許第3146924号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
脱穀室内には、扱胴に植設した多数の扱歯によって脱穀し、この脱穀室内で扱室網から漏下しなかった被処理物は、この脱穀室の移送終端部(引継部)に一部連通させて設けた排塵処理室内へ供給され、この排塵処理室内に内装した排塵処理胴に設けた多数の排塵処理歯で再処理される。この際、この脱穀室の移送終端部(引継部)に位置する箇所の排塵処理胴に設けた排塵処理歯は、排塵処理胴の外周面に断続的に設けられた歯であるために移送能力が低く、この移送終端部(引継部)における被処理物の引継ぎがスムーズでなく、このために、引継部において被処理物の詰りが発生したり、この排塵処理室内が過負荷になって処理能力が低下すること等があったが、これらの問題点を解決しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述のような課題を解決するために、この発明は、次のような技術手段を講じる。
このために、この発明は請求項1に記載の発明においては、扱胴(7)を回転自在に内装した脱穀室(6)の下側に扱室網(7c)を張設し、該脱穀室(6)の後部一側に連通した排塵処理室(8)には、脱穀室(6)内において扱室網(7c)から漏下しなかった扱室排塵物を再処理する螺旋プレート(9a)を外周部に連続的に設けた排塵処理胴(9)を回転自在に内装し、該排塵処理室(8)の前側には、二番物を前記排塵処理胴(9)とは逆方向に移送しながら再処理する螺旋プレート(24b)を外周部に連続的に設けた二番処理胴(24a)を回転自在に内装し、前記脱穀室(6)の後部から排塵処理室(8)に排塵物を引継ぎする引継部(6c)の後側に位置する排塵処理胴(9)の螺旋プレート(9a)のピッチ(H2)よりも、該引継部(6c)に臨む該排塵処理胴(9)の螺旋プレート(9a)のピッチ(H1)の方を大きくして設け、前記扱胴(7)の外周部に植設する各扱歯(7a)を送り方向に所定角度(θ1)に傾斜させて設けると共に、前記引継部(6c)に張設した引継部扱室網(7d)の目合(イ)を、脱穀室(6)の前端部から該引継部(6c)後側に設けた中板後(6b)までの間に張設した扱室網(7c)の目合(ロ)よりも大きくして設けたことを特徴とする脱穀装置としたものである。
【0005】
刈取り済みの穀稈は、脱穀装置へ供給されると、この脱穀装置の脱穀室6内を挟持移送中に、この脱穀室6内の扱胴7の回転駆動により脱穀され、この脱穀室6の下側に設けた扱室網7cから揺動選別棚上へ漏下して選別され、選別済み穀粒は機外へ排出される。
【0006】
更に、前記脱穀室6内において扱室網7cから漏下しなかった被処理物は、この脱穀室6の後部一側に連通させて設けた引継部6cから排塵処理室8内へ供給され、この排塵処理室8内の排塵処理胴7の回転駆動により、この排塵処理胴7の螺旋プレート9aの移送作用によって引き継がれて再処理されながら後方へ移送される。又、再処理中に発生した藁屑等は移送終端部から機外へ排出される。
【0007】
更に、前記脱穀室6内で脱穀処理されなかった二番物は、排塵処理室8の前側に設けた二番処理室24内へ揚送供給され、この二番処理室24には、連続の螺旋プレート24bを外周部に装着して設けた二番処理胴24aの回転駆動により、この螺旋プレート24bで再処理され、再処理された穀粒及び一部の藁屑等は、この二番処理室24から揺動選別棚上へ漏下すると共に、移送終端部から揺動選別棚上へ排出される。
【0008】
前記排塵処理室8に排塵物を引継ぎする引継部6cよりも後側に位置する排塵処理胴7の螺旋プレート9aのピッチH2に対して、該引継部6cに位置する螺旋プレート9aのピッチH1を広くして設けている。又、扱胴7の外周部に植設する各扱歯7aは、送り方向に所定角度θ1に傾斜させて設け、脱穀室6内で脱粒した被処理物を後端部へ向けて早く移送して引継部6cでスムーズに引継がれる。更に、該引継部6cに張設した引継部扱室網7dの目合(イ)を、脱穀室6の移送始端部から該引継部6c後側に設けた中板後6bまでの間に張設した扱室網7cの目合(ロ)よりも大きくして設け、排塵物内に混入する穀粒等の漏下を向上させて、三番飛散粒の減少を図っている。
【0009】
請求項2に記載の発明においては、前記引継部(6c)に臨む扱胴(7)の外周部に植設した各扱歯(7a)を送り方向に所定角度(θ1)に傾斜させて設けたことを特徴とする請求項1に記載の脱穀装置としたものである。
【0010】
前記脱穀室6内から排塵処理室8内への引継部6cに臨む扱胴7の外周部に植設する各扱歯7aを、送り方向に所定角度θ1に傾斜させて設け、この引継部6cで排塵物の移動をスムーズにして、詰りを防止している。
【0011】
請求項3に記載の発明においては、前記引継部(6c)に臨む扱胴(7)の外周部に植設した各扱歯(7a)を送り方向とは逆の逆送り方向に所定角度(θ2)に傾斜させて設けたことを特徴とする請求項1に記載の脱穀装置としたものである。
【0012】
前記脱穀室6内から排塵処理室8内への引継部6cに臨む箇所の扱胴7の外周部に植設する各扱歯7aを、逆送り方向に所定角度θ2に傾斜させて設け、この引継部6cで排塵物に抵抗を掛けて、この排塵物内に混入する穀粒、及び枝稈付着粒等の漏下を促進して、三番飛散粒の減少を図っている。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によると、藁屑の発生量が多いときであっても、脱穀室6から排塵処理室8への引継部6cにおける排塵物の詰り発生を防止して脱穀作業を能率よく行なうことができると共に、馬力ロスの低減を図ることができる。また、揺動選別棚上への濾過率の向上を図り、穀粒ロスの減少を図ることができる。
【0014】
請求項2に記載の発明においては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、引継部6cに位置する扱胴7の外周部に植設する各扱歯7aを送り方向に所定角度θ1に傾斜させて設けたことにより、該引継部6c部での排塵物の詰りを防止できる。馬力ロスの低減を図ることができる。
【0015】
請求項3に記載の発明においては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、引継部6cに位置する扱胴7の外周部に植設する各扱歯7aを逆送り方向に所定角度θ2に傾斜させて設けたことにより、該引継部6cで排塵物に抵抗が掛ることにより、濾過率の向上を図り、穀粒ロスの防止を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
コンバイン1の走行装置2の上側には、走行車台3を設け、この走行車台3の前側に設けた刈取装置4から刈取り穀稈の供給を受け、この刈取り穀稈を脱穀して選別する脱穀処理装置である脱穀装置5を載置して設けている。この脱穀装置5は、扱胴7を内装軸支した脱穀室6と、この脱穀室6内で脱穀処理できなかった未脱穀処理物の内の排塵物の供給を受けて、再脱穀処理する排塵胴9を軸支内装した排塵処理室8と、未脱穀処理物の内の二番物の供給を受けて、再脱穀処理する二番胴24aを軸支内装した二番処理室24等とを設けた構成であり、この脱穀装置5の各部構成を主に図示して説明する。
【0017】
前記コンバイン1の走行車台3の下側には、図4で示すように、土壌面を走行する左右一対の走行クローラ2aを張設した走行装置2を配設し、走行車台3の上側面に脱穀装置5を載置している。走行車台3の前方部の刈取装置4で立毛穀稈を刈取りして、後方上部へ移送し、脱穀装置5のフィードチェン10aと、挟持杆10bとで引継いで挟持移送しながら脱穀する。脱穀済みで選別済みの穀粒は、脱穀装置5の右横側へ配設した穀粒貯留タンク11内へ供給され、一時貯留される。この脱穀装置5の詳細については、後述する。
【0018】
前記走行車台3の前方部には、図4で示すように、立毛穀稈を分離するナローガイド12a、及び各分草体12bと、立毛穀稈を引起す各引起装置13と、引起された穀稈を掻込み移送する穀稈掻込移送装置14の各掻込装置14aと、掻込された穀稈を刈取る刈刃装置15と、刈取りされた穀稈を挟持移送して脱穀装置5のフィードチェン10aと挟持杆10bとへ受渡しする穀稈掻込移送装置14の根元・穂先移送装置16a・16b等からなる刈取装置4を設けている。該刈取装置4は、油圧駆動による伸縮シリンダ17により、土壌面に対して昇降する。
【0019】
前記刈取装置4の前方下部から後方上部へ傾斜する支持杆18aの上端部に設ける支持パイプ杆18bを走行車台3の上側面に設けた支持装置18cで回動自在に支持させている。伸縮シリンダ17を作動させると、支持杆18aと共に、刈取装置4が上下回動する。
【0020】
前記刈取装置4の穀稈掻込移送装置14によって形成される穀稈移送経路中には、刈取られて移送される穀稈に接触作用することにより、脱穀装置5への穀稈の供給の有無を検出する穀稈センサ4aを設けている。
【0021】
前記穀粒貯留タンク11側の前部には、図4で示すように、コンバイン1を始動、停止、及び各部を調節等の操作を行う操作装置19aと、操縦席19bとを設け、この操縦席19bの下側にエンジン20を載置している。
【0022】
前記走行車台3の前端部に装架した走行用のミッションケース21内の伝動機構21aの伝動経路中には、その出力に基づいて、走行車速を検出するポテンションメータ方式の車速センサ21bを設けている。
【0023】
前記穀粒貯留タンク11内へ貯留した穀粒を機外へ排出するこの穀粒貯留タンク11の後側には、図4で示すように、縦移送螺旋22aを軸支内装した縦移送
筒22を略垂直姿勢で旋回自在に装着して設け、この縦移送筒22の上端部には、その全長がコンバイン1の前後長に亘る機外へ穀粒を排出する排出螺旋23aを伸縮自在に内装した排出オーガ23を伸縮自在、上下回動自在及び左右旋回自在に前後方向に配設している。
【0024】
前記脱穀装置5は、図1〜図3で示すように、前・後側板5a・5b、及び左・右側板5c、5dで略箱形状に形成し、この上端前部には、扱胴カバー5eを設けると共に、上端後部には、上カバー5fを設けている。
【0025】
前記脱穀装置5の上部の穀稈供給口の外側上下には、挟持杆10bと、フィードチェン10aとを設けて、脱穀室6内を穀稈を挟持移送する。この脱穀室6内には、多種類で多本数の扱歯7aを外径部へ植設した扱胴7を、扱胴軸7bで回転自在に、前側板5aと、中板後6bとの間へ軸支して設けている。この扱胴7の扱歯7aの回転外周の下側で、前側板5aと、中板前6aとの間には、扱室網7cを張設すると共に、該中板前6aと、該中板後6bとの間の引継部6cには、引継部扱室網7dを張設して、脱穀処理物を漏下させる。又、脱穀室6内には、中板前6aと、中板後6bとを設け、これら中板前6aと、中板後6bとの間に、未脱穀処理の内の排塵物を排塵処理室8へ供給する該引継部6cを形成して設けている。
【0026】
前記脱穀室6の右側で扱胴軸7bの下部位置には、この脱穀室6内で脱穀処理されなかった、未脱穀処理物の中の排塵物を該脱穀室6の移送終端の引継部6cから供給を受けて、再脱穀処理する排塵処理室8を設けている。この排塵処理室8内に軸支内装して排塵胴9を設け、この排塵胴9の外径部には、連続した螺旋状の排塵処理螺旋プレート9aと、移送終端部に排出爪9bとを設けている。該排塵胴9は排塵軸9cで回転自在に前側板5aと、後側板5bとの間へ軸支して設けている。この排塵胴9のこの排塵処理螺旋プレート9aの回転外周の下側には、排塵網8aを張設し、再脱穀処理物を漏下させている。排塵処理室8の移送終端部には、再脱穀処理済みの藁屑、及び稈切等を排出する排塵排出口8bを設けている。
【0027】
前記前側板5aと、中板後6bとの間には、図1で示すように、脱穀室6を形成して設け、この脱穀室6の中板前6aと、該中板後6bとの間に設けた引継部6cから、該脱穀室6内の一方側の横側で移送終端部の引継部6cに一部連通する排塵処理室8を設け、この排塵処理室8内には、該脱穀室6内で脱穀処理されなかった未脱穀処理の排塵物が供給されて、この排塵処理室8内で再脱穀処理される。
【0028】
前記排塵処理室8内へ引継部6cから供給された未脱穀処理の排塵物は、この排塵処理室8内の排塵軸9cで軸支内装して排塵胴9を設け、この排塵胴9の外径部には、図1で示すように、螺旋状で連続した排塵処理螺旋プレート9aを設け、この排塵胴9の回転駆動により、この排塵処理螺旋プレート9aで未脱穀処理の排塵物を、この排塵処理室8内を前方部へ向けて移送中に再脱穀処理する。
【0029】
前記排塵処理室9の後側には、図1で示すように、二番処理室24を設け、この二番処理室24内には、脱穀室6内で脱穀処理されなかった未脱穀処理の内の二番物が還元供給されて、この二番処理室24内で再脱穀処理される。
【0030】
前記二番処理室24内へ供給された未脱穀処理の二番物は、この二番処理室24内の同軸の排塵軸9cで二番胴24aを軸支内装して設け、この二番胴24の外径部には、図1で示すように、螺旋状で連続した二番処理螺旋プレート24bを設け、二番胴24の回転駆動により、この二番処理螺旋プレート24bにより、未脱穀処理の二番物を、排塵処理室8とは、逆方向の後方部へ向けて移送中に再脱穀処理する。
【0031】
前記排塵処理室8に排塵物を引継ぎする、引継部6cにより、前側に位置する排塵処理螺旋プレート9aのピッチ(H2)より、該引継部6cに位置する該排塵処理螺旋プレート9aのピッチ(H1)を広くして設けている。又、該引継部6c後側の中板後6bより、後方部に位置させて設けている扱室網7cの目合(ロ)により、該引継部6cに位置する引継部扱室網7dの目合(イ)を大きくして設けている。更に、図3で示すように、扱胴7の外周部に植設する、全ての各扱歯7aを送り方向に所定角度(θ1)に傾斜させて設けている。
【0032】
穀稈が前記脱穀室6内で脱穀処理されなかった未脱穀処理物の内の排塵物を、該脱穀室6内から排塵処理室8内へ引継ぎする引継部6c後側の中板後6bより、後方部に位置する扱室網7cの目合(ロ)より、該引継部6cに位置する引継部扱室網7dの目合(イ)を大きくして設けている。大きくすることは、以後の本発明に記載の発明については、全て適応するものである。又、扱胴7の外周部に植設する全ての各扱歯7aを、送り方向に所定角度(θ1)に傾斜させて設けたことにより、脱穀する穀稈の穀粒性が良好であり、藁屑の発生が多い穀稈を脱穀するときであっても、該引継部6cで排塵物の詰り発生が防止できる。脱穀室6内で脱穀処理物の移送が速くなり、馬力ロスの低減を図ることができる。濾過率の向上を図ることができて、穀粒ロスの減少を図ることができる。
【0033】
図5で示すように、前記引継部6cに位置する扱胴7の外周部に植設する各扱歯7aを、送り方向に所定角度(θ1)に傾斜させて設けている。又、この引継部6cに張設する扱室網7c等は、次のように張設するもよい。この引継部6c後側の中板後6bより、後方部に位置する扱室網7cの目合(ロ)より、該引継部6cに位置する引継部扱室網7dの目合(イ)を大きくして設ける構成としたことにより、脱穀する穀稈の脱粒性を良好にすることができる。藁屑の発生が多い穀稈であっても、該引継部6cで供給された排塵物の詰り発生を防止できる。脱穀処理物の移送が良好であることにより、馬力ロスの低減を図ることができる。該引継部6cで濾過率の向上を図ることができ、穀粒の三番口への飛散を防止できる。
【0034】
図6で示すように、前記引継部6cに位置する扱胴7の外周部に植設する各扱歯7aを、逆送り方向に所定角度(θ2)に傾斜させて設けている。又、この引継部6cに張設する扱室網7c等は、次のように張設する構成とするもよい。この引継部6c後側の中板後6bより、後方部に位置する扱室網7cの目合(ロ)より、該引継部6cに位置する引継部扱室網7dの目合(イ)を大きくして設ける構成としたことにより、脱穀する穀稈に該引継部6cでは、ブレーキを掛けることとなり、穀稈の脱粒性を良好にすることができる。藁屑の発生が多い穀稈であっても、この引継部6cで排塵物にブレーキを掛けることになり、この排塵物内に混入するしこう付着粒のしこうを除去することができる。この引継部6cで濾過率を大幅に向上させることができて、穀粒の三番口への飛散を大幅に減少させることができる。
【0035】
図1、及び図7で示すように、前記扱胴7の円筒直線部を穀稈移送の前後方向に所定間隔で16等分に分割し、15列を形成し、この1列から15列の各列毎に各種の各扱歯7aを複数個植設するが、1列から11列目までは、該扱胴7の回転方向に略直角に植設すると共に、12列から15列の間の引継部6cに植設する扱歯7aは、送り方向に所定角度(θ1)に傾斜させて植設している。又、脱穀室6に張設する扱室網7cの目合(ロ)より、引継部扱室網7dの目合(イ)を大きくして張設している。更に、排塵胴9の排塵処理螺旋プレート9aは、引継部6cに位置するピッチ(H1)を、其の他の箇所のピッチ(H2)より、広くして設けている。
【0036】
これにより、脱粒性が良好で、藁屑発生が多い穀稈を脱穀の時であっても、前記引継部6cでの排塵物の詰りを防止できる。馬力ロスの低減を図ることができる。濾過率を向上させ、穀粒ロスの減少を図ることができる。
【0037】
図1、及び図8で示すように、前記扱胴7の円筒直線部を穀稈移送の前後方向に所定間隔に16等分に分割し、15列を形成し、この1列から15列の各列毎に各種の各扱歯7aを複数個を送り方向に所定角度(θ1)に傾斜させて植設すると共に、12列から15列の間の引継部6cに植設した各扱歯7a内には、ソリッド扱歯7eを略同じ角度(θ1)に傾斜させて植設している。又、脱穀室6に張設する扱室網7cの目合(ロ)より、引継部扱室網7dの目合(イ)を大きくして張設している。更に、排塵胴9の排塵処理螺旋プレート9aは、引継部6cに位置するピッチ(H1)を、其の他の箇所のピッチ(H2)より、広く形成して設けている。
【0038】
これにより、脱穀性が良好で、藁屑発生が多い穀稈を脱穀の時であっても、前記脱穀室6内での脱穀物の移送が早く、又、引継部6cでは、排塵物の引継ぎがスムーズであり、詰り発生がなく、馬力ロスの低減を図ることができる。濾過率が向上し、穀粒ロスの減少を図ることができる。
【0039】
図1、及び図9で示すように、前記扱胴7には、1列から15列を所定間隔で形成し、この各列毎に各種の各扱歯7aを複数個を植設するが、1列から4列までの各扱歯7aは、該扱胴7の回転方向に対して略直角に植設し、また、5列から11列までの各扱歯7aは、送り方向に所定角度(θ1)に傾斜させて植設し、更に中板後6bより、前方部の12列から15列までの間の引継部6c間の各扱歯7aは、逆送り方向に所定角度(θ2)に傾斜させて植設している。4列と、5列との間に位置させて、仕切金31を扱室網7cに装着して設けている。
【0040】
又、前記脱穀室6に張設する扱室網7cの目合(ロ)より、引継部扱室網7dの目合(イ)を大きくして設けると共に、排塵胴9の排塵処理螺旋プレート9aは、引継部6cに位置するピッチ(H1)を、其の他の箇所のピッチ(H2)より、広く形成して設けている。
【0041】
これにより、脱粒性が良好で、藁屑発生が多い穀稈を脱穀した時であっても、前記脱穀室6内での脱穀処理物の移送が早く、又、引継部6cでは、排塵物に抵抗が掛り、こなれの向上を図り、詰り発生、馬力ロスの低減を図ることができる。濾過率が向上し、穀粒ロスの減少を図ることができる。
【0042】
図1、及び図10で示すように、前記扱胴7には、1列から15列を所定間隔で形成し、この各列毎に各種の扱歯7aを複数個を植設するが、1列から4列までの各扱歯7aは、該扱胴7の回転方向に対して略直角に植設し、又、5列から11列間に植設する各扱歯7aは、送り方向に所定角度(θ1)に傾斜させて植設する。更に、11列から15列間の引継部6c間に植設する扱歯7aは、逆送り方向に所定角度(θ2)に傾斜させて植設すると共に、これらの扱歯7a内には、ソリット扱歯7eを植設している。4列と、5列との間には、仕切金31を扱室網7cに装着して設けている。
【0043】
又、前記脱穀室6に張設する扱室網7cの目合(ロ)より、引継部扱室網7dの目合(イ)を大きくして設けると共に、排塵胴9の排塵処理螺旋プレート9aは引継部6cに位置するピッチ(H1)を、他の箇所のピッチ(H2)より、広く形成して設けている。
【0044】
これにより、脱粒性が良好で、藁屑発生の多い穀稈を脱穀した時であっても、前記脱穀室6内での脱穀処理物の移送が早く、又、引継部6cでは、抵抗が掛り、こなれの向上を図り、ソリット扱歯7eにより、藁屑等の巻き付きを防止でき、この引継部6cで詰り発生を防止できる。
【0045】
前記排塵処理室8に排塵軸9cで軸支内装した、排塵胴9の外周部に設けた、連続して螺旋状の排塵処理螺旋プレート9の回転外周の下側には、図1で示すように、排塵網8aを張設し、この排塵処理室8内に供給された排塵物は、この排塵処理室8内で再脱穀処理され、この再脱穀処理物の主として穀粒と、少量の藁屑等とが該排塵網8aから漏下して、下側の選別室25内に設けた揺動選別装置26a上に供給されて、揺動選別される。又、該排塵網8aの移送終端部には、排塵排出口8bを設け、該排塵網8aから漏下しなかった主として藁屑、稈切等は、この排塵排出口8bから機外へ排出される。
【0046】
前記排塵処理室8の後側には、図1で示すように、二番処理室24を設け、この二番処理室24に同軸の排塵軸9cで軸支内装した、二番胴24aを軸支して設け、この二番胴24aの外周部に連続して螺旋形状の二番処理螺旋プレート24bを装着して設け、この二番胴24aの二番処理螺旋プレート24bの回転外周の下側には、二番網24cを張設し、この二番処理室24内に供給された二番物は、この二番処理室24内で再脱穀処理され、再脱穀処理物の主として穀粒と、少量の藁屑等とが該二番網24cから漏下して、下側の揺動選別装置26a上に供給されて、揺動選別される。又、該二番網24cの移送終端部には、二番排出口24dを設け、該二番網24cから漏下しなかった主として藁屑、及び少量の穀粒は、この二番排出口24dから該揺動選別装置26a上へ排出されて、揺動選別される。
【0047】
前記揺動選別装置26aは、前部に設けたローラ装置26bと、後部へ設けたカム装置26cとにより、揺動回転駆動する。
前記揺動選別装置26aの下側後方部には、風選別用の起風が発生する送風ファン27を設け、この揺動選別装置26a等から落下する揺動選別済み物を、穀粒と、藁屑等とに風選別する。
【0048】
前記送風ファン27の前側には、一番選別装置28を設け、この一番選別装置28は、一番選別棚28aと接続する一番受樋28bを設け、この一番受樋28b内には、一番移送螺旋28cを回転自在に軸支して設け、一番口穀粒を右外側へ設けた一番揚穀筒28d内へ移送供給し、この一番揚穀筒28dで機外の穀粒貯留タンク11内へ供給する。
【0049】
前記一番選別装置28の前側には、二番選別装置29を設け、この二番選別装置29は、二番選別棚29aと、後側の一番選別棚28aと接続する二番受樋29bを設け、この二番受樋29b内には、二番移送螺旋29cを回転自在に軸支して設け、二番物を右外側へ設けた二番還元筒29d内へ移送供給し、この二番還元筒29dで二番処理室24内へ還元し、再脱穀処理する。
【0050】
前記脱穀室6の前方部で、揺動選別装置26aの上側の一方側には、脱穀時に発生した、藁屑、稈切、及び塵埃等を機外へ排出する吸引ファン30を設けている。
図1、及び図11で示すように、前記扱胴7には、1列から15列を所定間隔で形成し、扱室網7cには、4列と、5列との間に設けた仕切金31の前側から、引継部6cの後側に設けた中板後6bの間に植設する扱歯7aは、送り方向に所定角度(θ1)に傾斜させて植設すると共に、これらの各扱歯7aの内側には、ソリッド扱歯7eを植設している。
【0051】
又、前記脱穀室6に張設する扱室網7cの目合(ロ)より、引継部扱室網7dの目合(イ)を大きくして設けると共に、排塵胴9の排塵処理螺旋プレート9aは、引継部6cに位置するピッチ(H1)を、他の箇所のピッチ(H2)より、広く形成している。
【0052】
これにより、前記各扱歯7aを送り方向に傾斜させて設けると共に、これらの各扱歯7aには、ソリッド扱歯7eを設けたことにより、脱穀処理物の移送が良好になり、脱穀性能が向上する。又、各扱歯7aに藁屑の巻き付きが防止できる。
【0053】
図1、及び図12で示すように、前記扱胴7には、1列から15列を所定間隔で形成し、扱室網7cには、4列と、5列の間に位置させて設けた仕切金31の前側から、引継部6cの前端部側の間に設ける各扱歯7aは、送り方向に所定角度(θ1)に傾斜させて設けている。
【0054】
又、前記脱穀室6に張設する扱室網7cの目合(ロ)より、引継部扱室網7dの目合(イ)を大きくして設けると共に、排塵胴9の排塵処理螺旋プレート9aは、引継部6cに位置するピッチ(H1)を、他の箇所のピッチ(H2)より、広く形成して設けている。
【0055】
これにより、前記脱穀室6内での脱穀処理物の移送が良好になり、脱穀性能が向上する。
図1、及び図13で示すように、前記扱胴7には、1列から15列を所定間隔で形成し、扱室網7cには、4列と、5列との間に位置させて設けた仕切金31の前側から、引継部6cの前端部側の間に設ける各扱歯7aは、送り方向に所定角度(θ1)に傾斜させて設けると共に、該引継部6cに位置させて設けた各扱歯7a内には、ソリッド扱歯7eを植設している。
【0056】
又、前記脱穀室6に張設する扱室網7cの目合(ロ)により、引継部扱室網7dの目合(イ)を大きくして設けると共に、排塵胴9の排塵処理螺旋プレート9aは、引継部6cに位置するピッチ(H1)を、他の箇所のピッチ(H2)より、広く形成して設けている。
【0057】
これにより、前記脱穀室6内で脱穀処理物の移送が良好になり、脱穀性能が向上する。又、引継部6cで扱歯7aに藁屑の巻き付きを防止できる。
図1、及び図14で示すように、前記扱胴7には、1列から15列を所定間隔で形成し、扱室網7cには、4列と、5列との間に位置させて設けた仕切金31の前側から、引継部6cの前端部側の間に設ける各扱歯7aは、送り方向に所定角度(θ1)に傾斜させて設けると共に、これらの各扱歯7a内には、ソリッド扱歯7eを植設している。
【0058】
又、前記脱穀室6に張設する扱室網7cの目合(ロ)より、引継部扱室網7dの目合(イ)を大きくして設けると共に、排塵胴9の排塵処理螺旋プレート9aは、引継部6cに位置するピッチ(H1)を、他の箇所のピッチ(H2)より、広く形成して設けている。
【0059】
これにより、前記脱穀室6内の脱穀処理物の移送が良好になり、脱穀性能が向上すると共に、各扱歯7aには、藁屑の巻き付きが防止できる。
図1、及び図15で示すように、前記引継部6cに植設する各扱歯7aは、逆送り方向に所定角度(θ2)に傾斜させて植設している。又は、これら各扱歯7a内には、図16で示すように、ソリッド扱歯7eを植設している。
【0060】
又、前記脱穀室6に張設する扱室網7cの目合(ロ)より、引継部扱室網7dの目合(イ)を大きくして設けると共に、排塵処理螺旋プレート9aは、引継部6cに位置するピッチ(H1)を、他の箇所のピッチ(H2)より、広く形成して設けている。
【0061】
これにより前記引継部6cで排塵物に抵抗が掛ることにより、この排塵物のこなれが良好になる。又、ソリッド扱歯7eを設けたことにより、藁屑の引掛りを防止できる。
図1、及び図17で示すように、前記扱胴の移送側の端部から、中板後6bの前側の引継部6cの後側の間に植設する扱歯7aは、送り方向に所定角度(θ1)に傾斜させて植設すると共に、該中板後6bの前側の該引継部6cに植設する扱歯7aは、逆送り方向に所定角度(θ2)に傾斜させて植設している。又、図18で示すように、該引継部6cに植設した各扱歯7a内には、ソリッド扱歯7eを植設している。
【0062】
又、前記脱穀室6に張設する扱室網7cの目合(ロ)より、引継部扱室網7dの目合(イ)を大きくして設けると共に、排塵処理螺旋プレート9aは、引継部6cに位置するピッチ(H1)を、他の箇所のピッチ(H2)より、広く形成して設けている。
【0063】
これにより、前記脱穀室6内での脱穀処理物の移送が早く、濾過率が向上し、穀粒ロスが減少し、脱穀性能が向上する。又、引継部6cでは対抗が掛り、排塵物のこなれの向上を図ることができると共に、藁屑の引掛りが防止できる。
【0064】
前記脱穀室6の右横側下部に位置させて設けた排塵処理室8内には、図19で示すように、排塵胴9を排塵軸9cで回転自在に軸支して設け、この排塵胴9aの外周部には、不連続で送り方向に傾斜させて、複数の排塵処理爪9dを設けると共に、移送終端部に排出爪9bを設けている。この排塵処理室8の該排塵処理爪9dの回転外周下側には、排塵処理物が漏下する排塵網8aを張設し、移送終端部に排塵排出口8bを設けている。
【0065】
前記排塵処理室8の後側には、二番処理室24を設け、この二番処理室24内には、排塵軸9cで回転自在に軸支した二番胴24aを設け、この二番胴24aの外周部には、不連続で各排塵処理爪9dとは反対の送り方向に傾斜させて、複数の二番処理爪24fを設けると共に、移送終端部に二番排出爪24eを設けている。この二番処理室24の該二番処理爪24fの回転外周下側には、二番処理物が漏下する二番網24cを張設し、移送終端部に二番排出口24dを設けている。
【0066】
図19、及び図20で示すような、前記脱穀装置5の構成において、前記扱胴7の移送側の端部から、引継部6cの移送終端部の間に設ける各扱歯6aは、送り方向に所定角度(θ1)に傾斜させて植設している。又、この引継部6cの各扱歯7a内には、図21で示すように、各ソリッド扱歯7eを設けている。更に、脱穀室6に張設する扱室網7cの目合(ロ)より、引継部6cに張設する引継部扱室網7dの目合(イ)を大きくして設けている。
【0067】
これにより、前記脱穀室6内での脱穀処理物の移送が早くなり、脱穀性能が向上する。又、馬力ロスの低減を図ることができると共に、引継部6cでの排塵物の詰りを防止できる。各ソリッド扱歯7eにより、藁屑の引掛りを防止できる。
【0068】
図19、及び図22で示すような、前記脱穀装置5の構成において、前記扱胴7の引継部6cに植設する各扱歯7aは、逆送り方向に所定角度(θ2)に傾斜させて設けている。
【0069】
これにより、前記引継部6cで排塵物に抵抗が掛ることにより、こなれが良好になると共に、漏下が良好になり、三番飛散の減少を図ることができる。
図19、及び図23で示すような、前記脱穀装置5の構成において、前記扱胴7の引継部6cに植設する各扱歯7aは、逆送り方向に所定角度(θ2)に傾斜させて植設すると共に、この各扱歯7a内には、図23で示すように、各ソリッド扱歯7eを植設している。又、脱穀室6に張設する扱室網7cの目合(ロ)より、引継部6cに張設する引継部扱室網7dの目合(イ)を大きくして設けている。
【0070】
これにより、前記引継部6cで排塵物に抵抗が掛ることにより、こなれが良好になると共に、漏下効率が向上し、穀粒ロスの低減を図ることができる。又、該引継部6cの各扱歯7a内に各ソリッド扱歯7eを設けたことにより、藁屑の引掛り防止ができる。
【0071】
図19、及び図24で示すような、前記脱穀装置5の構成において、前記扱胴7の引継部6cに植設する各扱歯7aは、送り方向に所定角度(θ1)に傾斜させて植設すると共に、この各扱歯7a内には、図25で示すように、各ソリッド扱歯7eを植設している。又、脱穀室6に張設する扱室網7cの目合(ロ)より、引継部6cに張設する引継部扱室網7dの目合(イ)を大きくして設けている。
【0072】
これにより、前記引継部6c部で排塵物の詰りを防止できる。又、穀粒ロスの減少を図ることができる。
図19、及び図26で示すような、前記脱穀装置5の構成において、前記扱胴7の始端側から、引継部6cの後側の間に植設する各扱歯7aは、送り方向に所定角度(θ1)に傾斜させて植設すると共に、該引継部6cに植設する該各扱歯7aは、逆送り方向に所定角度(θ2)に傾斜させて構成する。又、図27で示すように、該引継部7aに植設した各扱歯7a内には、各ソリッド扱歯7eを植設している。
【0073】
これにより、前記扱胴7の始端側から引継部6c前部までの間を送り方向に傾斜させて各扱歯7aを設けたことにより、脱穀物の移送が良好になり、馬力ロスの低減を図ることができる。又、引継部6cでは抵抗が掛ることにより、こなれがよくなり、濾過率が向上する。
【0074】
図19、及び図28で示すような、前記脱穀装置5の構成において、扱胴7の中板後6bの後側に植設する各扱歯7aの送り方向の傾斜角度(θ3)より、前方の引継部6cに植設する各扱歯7aの送り方向の傾斜角度(θ4)を大きくして設けている。又、図29で示すように、該中板後6bより、前側に植設する各扱歯7aには、ソリッド扱歯を植設している。
【0075】
これにより、前記引継部6cに設ける各扱歯7aの送り角度が大きいことにより、詰り発生が防止できる。又、ソリッド扱歯7eを設けたことにより、図19、及び図30で示すような、前記脱穀装置5において、扱胴7の始端側から中板後6bの前側までの間に植設する各扱歯7aは、送り方向の傾斜角度(θ1)に傾斜させて植設すると共に、中板後6bより、前方の引継部6cには、該扱胴7の回転方向に略直角に各扱歯7aを植設する。又、図31で示すように、該引継部6cに植設した各扱歯7a内には、各ソリッド扱歯7eを植設している。
【0076】
これにより、前記脱穀室6内の脱穀処理物をスムーズに移送することができる。又、引継部6cでは抵抗が掛ることにより、こなれが向上すると共に、各ソリッド扱歯7eにより、藁屑の引掛りが防止できる。
【0077】
図19、及び図32で示すような、前記脱穀装置において、扱胴7の中板後6bまでに植設する各扱歯7aは、送り方向に所定角度(θ1)に傾斜させて植設すると共に、該中板後6bから前側の引継部6cに植設する扱歯7aは、逆送り方向に所定角度(θ2)に傾斜させて植設し、送り方向の傾斜角度(θ1)より逆送り方向の傾斜角度(θ2)を大きくして設けている。又は、送り方向の傾斜角度(θ1)より、逆送り方向の傾斜角度(θ2)を小さくして設けている。更に、図33で示すように、該引継部6cに植設した該扱歯7a内には、ソリッド扱歯7eを植設している。
【0078】
これにより、前記所定角度(θ1)より、所定角度(θ2)を大きくしたことにより、引継部6cでのこなれ、及び濾過効率が向上する。又、逆角度を変えることにより詰りが防止できる。更に、ソリッド扱歯7eにより、藁屑の引掛りを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】脱穀装置の全体側断面図
【図2】図2のA―Aの一部断面図
【図3】扱胴の拡大展開図
【図4】コンバインの左側部の全体側面図
【図5】扱胴の拡大展開図
【図6】扱胴の拡大展開図
【図7】扱胴の拡大展開図
【図8】扱胴の拡大展開図
【図9】扱胴の拡大展開図
【図10】扱胴の拡大展開図
【図11】扱胴の拡大展開図
【図12】扱胴の拡大展開図
【図13】扱胴の拡大展開図
【図14】扱胴の拡大展開図
【図15】扱胴の拡大展開図
【図16】扱胴の拡大展開図
【図17】扱胴の拡大展開図
【図18】扱胴の拡大展開図
【図19】排塵胴、及び二番胴の各排塵処理爪、及び各二番処理爪付の脱穀装置の全体側断面図
【図20】扱胴の拡大展開図
【図21】扱胴の拡大展開図
【図22】扱胴の拡大展開図
【図23】扱胴の拡大展開図
【図24】扱胴の拡大展開図
【図25】扱胴の拡大展開図
【図26】扱胴の拡大展開図
【図27】扱胴の拡大展開図
【図28】扱胴の拡大展開図
【図29】扱胴の拡大展開図
【図30】扱胴の拡大展開図
【図31】扱胴の拡大展開図
【図32】扱胴の拡大展開図
【図33】扱胴の拡大展開図
【符号の説明】
【0080】
6 脱穀室
6b 中板後
6c 引継部
7 扱胴
7a 扱歯
7c 扱室網
7d 引継部扱室網
8 排塵処理室
9 排塵胴(排塵処理胴)
9a 排塵処理螺旋プレート(螺旋プレート)
24 二番処理室
24a 二番胴(二番処理胴)
24b 二番処理螺旋プレート(螺旋プレート)
H1 ピッチ
H2 ピッチ
θ1 所定角度
θ2 所定角度
(イ) 目合
(ロ) 目合

【特許請求の範囲】
【請求項1】
扱胴(7)を回転自在に内装した脱穀室(6)の下側に扱室網(7c)を張設し、該脱穀室(6)の後部一側に連通した排塵処理室(8)には、脱穀室(6)内において扱室網(7c)から漏下しなかった扱室排塵物を再処理する螺旋プレート(9a)を外周部に連続的に設けた排塵処理胴(9)を回転自在に内装し、該排塵処理室(8)の前側には、二番物を前記排塵処理胴(9)とは逆方向に移送しながら再処理する螺旋プレート(24b)を外周部に連続的に設けた二番処理胴(24a)を回転自在に内装し、前記脱穀室(6)の後部から排塵処理室(8)に排塵物を引継ぎする引継部(6c)の後側に位置する排塵処理胴(9)の螺旋プレート(9a)のピッチ(H2)よりも、該引継部(6c)に臨む該排塵処理胴(9)の螺旋プレート(9a)のピッチ(H1)の方を大きくして設け、前記扱胴(7)の外周部に植設する各扱歯(7a)を送り方向に所定角度(θ1)に傾斜させて設けると共に、前記引継部(6c)に張設した引継部扱室網(7d)の目合(イ)を、脱穀室(6)の前端部から該引継部(6c)後側に設けた中板後(6b)までの間に張設した扱室網(7c)の目合(ロ)よりも大きくして設けたことを特徴とする脱穀装置。
【請求項2】
前記引継部(6c)に臨む扱胴(7)の外周部に植設した各扱歯(7a)を送り方向に所定角度(θ1)に傾斜させて設けたことを特徴とする請求項1に記載の脱穀装置。
【請求項3】
前記引継部(6c)に臨む扱胴(7)の外周部に植設した各扱歯(7a)を送り方向とは逆の逆送り方向に所定角度(θ2)に傾斜させて設けたことを特徴とする請求項1に記載の脱穀装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2008−48702(P2008−48702A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−230758(P2006−230758)
【出願日】平成18年8月28日(2006.8.28)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】