説明

自動原稿搬送装置、画像読取装置及び画像形成装置

【課題】原稿を送り出すピックアップローラと、分離給送手段と、分離給送手段から排紙ローラ対に導く搬送経路と、正逆転可能な排紙ローラ対と、排紙トレイと、ピックアップローラを原稿載置台上方の待機位置と原稿載置台上の原稿に当接可能な搬送位置間で変位させる切り換え動作を行う切り換え手段を有し、排紙ローラ対の駆動と切り換え手段の駆動を1つのモータの正逆回転の切り換えにより行う自動原稿搬送装置において特別な動作を行うことなく簡単な構成で、最終頁の排出後に行う装置初期化動作による排紙ローラの逆転動作時に原稿後端の巻き込みを確実に防止すること。
【解決手段】排紙ローラ対21を駆動させる軸66上にワンウェイクラッチα(動力遮断手段)を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動原稿搬送装置、画像読取装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のシートスルー方式の分離搬送装置において、原稿搬送後の排出スタック部への排出動作後に、装置の初期化動作(ピックアップローラを待機位置に戻す)のために駆動機構に逆転動作を行わせる必要があることが既に知られている。
【0003】
また、一例として、原稿載置台に載置された原稿を送り出すピックアップローラと、ピックアップローラにより送り出された原稿を分離して給送する分離給送手段と、分離給送手段から送り出された原稿を排紙ローラ対に導く搬送経路と、搬送経路の終端部に設けられた正逆転可能な排紙ローラ対と、排紙ローラ対により送り出される原稿をスタックする排紙トレイと、ピックアップローラを原稿載置台上方の待機位置と原稿載置台上の原稿に当接可能な搬送位置間で変位させる切り換え動作を行う切り換え手段を有し、前記排紙ローラ対の駆動と前記切り換え手段の駆動を共通駆動源の正逆回転方向の切り換えにより行う自動原稿搬送装置においても、同様に、装置の初期化動作(ピックアップローラを待機位置に戻す)のために共通駆動源に逆転動作を行わせることが行われる。
【0004】
しかし、上記のような、装置の初期化動作のために駆動機構や駆動源に逆転動作を行わせると、排出紙の後端が排紙ローラ対の部位で搬送経路内に巻き戻され、ユーザーがスタック原稿を取り出す際に不都合が生じてしまうという問題があった。
【0005】
このような問題に対して、最終頁の排出後に行う装置初期化動作による排紙ローラの逆転動作時に原稿後端の巻き込みを防止する目的で、原稿両面読取時に搬送経路の切り換えを行う分岐板を下降位置に切り換え、排紙された原稿後端を叩き落とし、排紙ローラ逆転時の巻き込みを防止する技術が開示されている(例えば特許文献1参照)。
【0006】
上記の開示技術は、排紙ローラ逆転動作時の原稿後端の巻き込みを防止するという点では本発明と似ている点がある。しかし、上記の開示技術だと読み取り動作終了後に分岐板の切り換えという余分な動作が必要になってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の問題に鑑み、本発明は、原稿搬送装置において、特別な動作を行うことなく簡単な構成で、最終頁の排出後に行う装置初期化動作による排紙ローラの逆転動作時に原稿後端の巻き込みを確実に防止することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記目的を達成するため、以下の構成とした。
(1):原稿載置台に載置された原稿を送り出すピックアップローラと、ピックアップローラにより送り出された原稿を分離して給送する分離給送手段と、分離給送手段から送り出された原稿を排紙ローラ対に導く搬送経路と、搬送経路の終端部に設けられた正逆転可能な排紙ローラ対と、排紙ローラ対により送り出される原稿をスタックする排紙トレイと、ピックアップローラを原稿載置台上方の待機位置と原稿載置台上の原稿に当接可能な搬送位置間で変位させる切り換え動作を行う切り換え手段を有し、前記排紙ローラ対の駆動と前記切り換え手段の駆動を共通駆動源の正逆回転方向の切り換えにより行う自動原稿搬送装置において、前記排紙ローラ対を駆動させる軸上に動力遮断手段を設けた(請求項1)。
(2):(1)記載の自動原稿搬送装置において、前記切り換え手段は、前記駆動源により回転される回転軸にトルクリミッタを介して枢着され、その自由端側に前記ピックアップローラを軸支しているブラケットと、該ブラケットの揺動範囲を規制するストッパを具備することとした(請求項2)。
(3):(1)又は(2)記載の自動原稿搬送装置において、前記動力遮断手段にワンウェイクラッチを用いた(請求項3)。
(4):(1)乃至(3)の何れか1項に記載の自動原稿搬送装置において、前記搬送経路の途中に、原稿を読み取るスキャナ部を組み合わせた(請求項4)。
(5):(4)記載の画像読取装置において、搬送経路上、前記スキャナ部と前記排紙ローラ対との間に、一つ以上の搬送ローラ対を設けた(請求項5)。
(6):静電方式の画像形成装置において、(1)乃至(3)の何れか1つに記載の自動原稿搬送装置、又は(4)、(5)の何れかに記載の画像読取装置を組み合わせた(請求項6)。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、特別な動作を行うことなく簡単な構成で、最終頁の排出後に行う装置初期化動作による排紙ローラの逆転動作時に原稿後端の巻き込みを確実に防止することのできる自動原稿搬送装置、画像読取装置及び画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】自動原稿搬送装置の要部構成を示す正面図である。
【図2】(a)は待機状態への移行時、(b)は搬送状態への移行時における、ピックアップローラ及びブラケットの状態を示した図である。
【図3】比較例であって、(a)は排紙ローラ対に原稿後端部が乗った状態、(b)は排紙ローラ対に原稿後端部が引き込まれた状態、を示す原稿排紙部の正面図である。
【図4】(a)、(b)はそれぞれワンウェイクラッチを別の方向から見た場合の分解斜視図である。
【図5】ワンウェイクラッチの動力入力部の構成を軸方向からみた場合の正面図である。
【図6】ワンウェイクラッチの各部材の状態を(a)は動力非伝達状態、(b)は非動力伝達状態について示した正面図である。
【図7】排紙ローラ対21とワンウェイクラッチとの連結状態を説明した斜視図である。
【図8】本発明の自動原稿搬送装置を含む画像読取装置を搭載した画像形成装置の要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[自動原稿搬送装置の構成]
図1を参照しつつ本発明に係る自動原稿搬送装置1の構成の概要を説明する。自動原稿搬送装置1は原稿搬送機能のみの独立構成とすることもできるし、画像読取手段2を付加して画像読取装置200を構成とすることもでき、また、画像読取装置200を画像形成装置100と組み合わせることもできる。或いは、画像読取手段を備えた画像形成装置に自動原稿搬送装置1を組み合わせることもできる。
【0012】
画像読取手段2は、コンタクトガラス3と、コンタクトガラス3の下方に配置されたCCD(charge coupled device)等によるスキャナ部(以下、画像読取部という。)54を備える。自動原稿搬送装置1により搬送される原稿はコンタクトガラス3上を通過する過程で画像読取部54により原稿情報を読み取られる。
【0013】
自動原稿搬送装置1は、図示しない操作部からの指示によって片面モードと両面モードを選択でき、その設定されたモードにより当該自動原稿搬送装置1の動作が制御される。
【0014】
原稿積置台5、5’は原稿4をセットするための台であり、本例では、ピックアップローラ6を待機位置(後述)においた状態のもとで、画像面を上にしてページ順に載置する。
【0015】
ピックアップローラ6は、原稿積置台5、5’に原稿が無い待機状態のもとでは、原稿積置台5、5’と所定間隔をあけた図中実線で示す待機位置[6a]で待機している。所定間隔とは、原稿束を積載可能な間隔である。原稿積置台5、5’に原稿4がセットされたことが原稿積置センサ7により検知され、かつ、図示しない操作部上で読取開始の指示された場合に、ピックアップローラ6は、待機位置[6a]から下降して2点鎖線で示す原稿4の上面と接触する接触位置[6b]に移動するように制御される。
【0016】
ここで、ピックアップローラ6の上昇および下降動作を行う仕組みについて図2を参照しつつ説明する。矢印Aで示す原稿搬送方向上、ピックアップローラ6の下流側にはフィードローラ8があり、ピックアップローラ6はブラケット25に軸支されている。
【0017】
フィードローラ8に固定され一体的に回転する回転軸8aはブラケット25を貫通して当該自動原稿搬送装置1に軸支されると共に、正逆転可能な駆動伝達手段30に連結されている。また、回転軸8aに対してブラケット25はトルクリミッタ31を介して枢着されている。フィードローラ8と一体的なギヤと、ピックアップローラ6と一体的なギヤとは中間ギヤを介して連結されている。
【0018】
これらの構成により、駆動伝達手段30によってフィードローラ8が回転され、フィードローラ8と同じ方向にピックアップローラ6は回転駆動される。また、ブラケット25はトルクリミッタ31で設定されたトルク範囲で回転軸8aを中心に該回転軸8aと共につれ回りし、ブラケット25に対してトルクリミッタの設定トルク範囲を超える負荷がストッパによりかかると、回転軸8aはトルクリミッタ31との間で空転状態となり、ブラケット25の回動は停止する
【0019】
このように、ブラケット25は、回転軸8aの正逆転に応じて、回転軸8aを中心にして揺動される。その揺動範囲はピックアップローラ6が原稿4の上面に接した「原稿搬送可能状態」から、原稿4の上方に離間した「待機状態」までの範囲である。「待機状態」は、ピックアップローラ6を、原稿4を束状に積層した状態のセットが可能なように原稿載置台5、5’から離間した待機位置[6a]まで上昇させた状態である。
【0020】
ブラケット25の自由端側の回動軌跡上にはストッパ53が設けられている。図2(a)に示すように、ブラケット25の自由端側がストッパ53に当接した状態が「待機状態」である。また、図2(b)に示すようにピックアップローラ6が原稿4の上面に当接した状態が「原稿搬送可能状態」である。
【0021】
このように、ピックアップローラ6は原稿載置台5、5’上方の待機位置と、原稿載置台5、5’上の原稿に当接可能な搬送位置間で変位される。かかる変位を行うのは、前記1つのモータから駆動伝達手段30を介して回転される回転軸にトルクリミッタ31を介して枢着され、その自由端側にピックアップローラ6を軸支しているブラケット25と、該ブラケット25の揺動範囲を規制するストッパ53などから構成される切り換え手段である。
【0022】
図2(b)において、フィードローラ8が原稿送りの方向である時計回りの向きに回転駆動されるとき、ピックアップローラ6もまた、時計回りの向きに回転される。
【0023】
フィードローラ8の回転方向が反時計回りの向きに切り換えられるとピックアップローラ6も回転方向が逆転し、ブラケット25はその自由端部がストッパ53に当接するまで回転する。このように、ピックアップローラ6の原稿載置台5に向けての下降はフィードローラ8の正転にて、待機位置[6a]に向けての上昇は逆転にて行われる。
【0024】
図1にもどり、ひきつづき自動原稿搬送装置1の構成及び動作の概要を説明する。
ブラケット25が2点鎖線で示した「原稿搬送可能状態」のもとで、ピックアップローラ6により数枚、送り出された原稿4は、フィードローラ8と分離パッド9とが対向する分離部で最上位の原稿から順次一枚ずつ分離されて送り出される。なお、分離パッドの代りにリバースローラを用いてもよい。
【0025】
搬送経路(イ)はガイド10とガイド11、及びガイド10とガイド12の間に形成されたものであり、分離部のフィードローラ8により分離搬送された原稿4をローラ19a、19bによるプルアウトローラ対19と、ローラ20a、20bによる読取前ローラ対20によりコンタクトガラス3上へ搬送させるための給紙搬送経路である。
【0026】
搬送経路(ロ)はガイド12とガイド13の間に形成されたものであり、コンタクトガラス3上を通って搬送された原稿4を、ローラ24a、24bによる搬送ローラ対24と、ローラ21a、21bによる排紙ローラ対21により原稿排紙口14へ移動させるためのである。原稿排紙口14から排紙された原稿は排紙トレイ15に排出・スタックされる。搬送ローラ対24は画像読取部54と排紙ローラ対21との間に配置されている。
【0027】
スイッチバック搬送経路(ハ)は、原稿積置台5’の下部と分岐爪16の間に形成されたものであり、排紙口14から排紙された原稿をスイッチバックさせて、原稿後端から再び搬送経路(イ)に導くためのものである。
【0028】
分岐爪16は排紙トレイ15の上方に設けられ、実線位置から2点鎖線位置に切り替わることにより排紙口14から排紙される途中の原稿をスイッチバック搬送経路(ハ)へ導き、原稿がスイッチバック搬送経路(ハ)内に導入されたならば、実線位置に切り替えることによりスイッチバック搬送経路(ハ)内に導入されている原稿を、それまで後端だった部位を先端側として、搬送経路(ニ)に導く。
【0029】
搬送経路(ニ)は搬送経路イの途中から分岐して搬送経路ハにつながる搬送経路であり、ガイド17、18の間に形成され、搬送経路(イ)と合流しており、スイッチバックされた原稿を再びコンタクトガラス3が配置された読取位置へ搬送するための搬送経路である。
【0030】
分岐爪16の下流に配置された反転ローラ対22はローラ22a、22bの対からなり、単独で正転と逆転を切り替えるための手段を有しており、スイッチバック搬送経路(ハ)へ搬送されてくる原稿をスイッチバック搬送経路(ハ)内に導入し、反転ローラ対22にくわえこまれた後、逆転して、搬送経路(ニ)に原稿を搬送する。
【0031】
搬送経路(イ)の後端側、読取前ローラ対20とコンタクトガラス3の間に配置されたセンサ23は、読取前ローラ対20にて搬送されている原稿の先端と読取開始のタイミングをあわせるためのものである。
【0032】
ピックアップローラ6、フィードローラ8、プルアウトローラ対19、読取前ローラ対20、排紙ローラ対21、搬送ローラ対24等は、単一駆動源(1つのモータ)より駆動伝達手段30を介して駆動されるようになっている。
【0033】
自動原稿搬送装置1と画像読取2を収めたユニット部とはヒンジを介して連結されている。
【0034】
[自動原稿搬送装置の動作]
自動原稿搬送装置の動作を説明する。
【0035】
(片面モード):
図1において、片面モードが設定された状態で図示しない操作部に設けられたスタートキーが押下されたとき、原稿積置センサ7からの検知信号により原稿積置台5上に原稿がセットされているか否かがチェックされる。
【0036】
原稿がセットされていることが検知されると、ローラの駆動源であるモータが正回転し、ピックアップローラ6が図1の待機位置[6a](これは図2(a)の待機状態に相当する。)から下降して図1の接触位置[6b](これは図2(b)の搬送状態に相当する。)となり、原稿4に押圧されると共にピックアップローラ6が図示されるように時計回りの向きに回転して、原稿4を矢印A方向に送り出す。
【0037】
図1において2点鎖線で示したピックアップローラ6により送り出された原稿4は、分離給送手段を構成するフィードローラ8と分離パッド9(若しくは、分離パッド9に代えて設けられるリバースローラ)によって順次一枚ずつ分離される。
【0038】
分離されて矢印A方向に送られる原稿4の先端がセンサ23に検知されると、読取開始タイミングがとられ、原稿の先端に合わせて画像読取部54による読み取りが開始される。また、センサ23により原稿の後端が検知されると、読取終了のタイミングがとられ、原稿の後端に合わせて読み取りが終了する。
【0039】
片面モードの時は分岐爪16が常に図1中の実線位置あるため、原稿4は画像読取部54による読み取り後に排紙ローラ対21から排紙トレイ15に排紙されて、画像面を下に積載されていく。
【0040】
各ローラの駆動源であるモータは常に駆動されているが、プルアウトローラ対19の線速をフィードローラ8の線速に対して速く設定することで、紙間を形成する。すべての原稿の読み取りが終了すると、モータが逆転し、ピックアップローラ6を下降している図1の接触位置[6b](これは図2(b)の搬送状態に相当する。)から図1の待機位置[6a](これは図2(a)の待機状態に相当する。)にブラケット25を変位させる。
【0041】
(両面モード):
両面モードが設定された状態で図示しない操作部に設けられたスタートキーが押下されたとき、原稿積置センサ7からの検知信号により原稿積置台5上に原稿がセットされているか否かがチェックされる。
【0042】
原稿セットが検知されると、モータが正回転し、ピックアップローラ6が図1の待機位置[6a](これは図2(a)の待機状態に相当する。)から下降し原稿4に押圧されるとともにピックアップローラ6が時計回りの向きに回転し、原稿4を送り出す。
【0043】
ピックアップローラにより送り出された原稿4は、フィードローラ8と分離パッド9(若しくは、分離パッド9に代えて設けられるリバースローラ)にて順次一枚ずつ分離される。
【0044】
原稿4の先端がセンサ23に検知されると、読み取り開始タイミングがとられ、原稿4の先端に合わせて画像読取部54により読み取りが開始される。また、上記センサ23で先端が検知されたタイミングで分岐爪16が図1中、2点鎖線の位置に移動し、反転ローラ対22が正転方向(図1中、原稿を右に進める方向)に回転する。
【0045】
さらに、上記原稿4の先端がセンサ23にて検知されたタイミングで、フィードローラ8およびピックアップローラ6の駆動がクラッチなどにより解除されて回転休止状態となり、次原稿を給紙しない待機状態になる。
【0046】
センサ23により原稿4の後端が検知されると、読み取り終了のタイミングがとられ、原稿4の後端に合わせて読み取りが終了する。読み取りが終了した原稿4はその後、排紙口14から2点鎖線で示す分岐爪16を経てスイッチバック搬送経路(ハ)に搬送される。
【0047】
センサ23による原稿4の後端検知からある時間T後(原稿後端が排紙口14を完全に抜けるだけの時間を経過した後)に、分岐爪16が図1中、2点鎖線で示す位置から実線位置に切り替えるとともに、反転ローラ対22の回転方向を逆転方向(図1中、原稿を左へ進める方向)にし、原稿4を搬送経路(ニ)へ導く。
【0048】
搬送経路(ニ)に進入した原稿4は搬送経路の形状により下向きに導かれて反転状態となり、読取前ローラ対20のある側の搬送経路(イ)へ送り込まれる。そして原稿4の先端がセンサ23に検知されると、表面と同様に、原稿の裏面の読み取り動作が行われる。
【0049】
また、センサ23により原稿4の先端が検出されると、再び分岐爪16を図1中、点線位置に移動し、反転ローラ22を正転方向(図1中、原稿を右に進める方向)に回転させる。
【0050】
この回転切り換えにより、原稿4は読取前ローラ対20と反転ローラ対22により相反する方向引っ張られるようになるが、反転ローラ対22の軸上にトルクリミッタを設けることにより、読取前ローラ対20の駆動に従い、反転ローラ対22が連れ回るようになっている。
【0051】
原稿4の裏面の読み取り動作が終了すると、原稿4は再びスイッチバックされて搬送経路(イ)へ送り込まれるが、このときに読み取り動作は行わない。また、センサ23により原稿4の先端が検知されても、分岐爪16を実線位置の状態にすることで原稿4を排紙トレイ15に表面を下にしてスタックさせる。
【0052】
原稿後端の3回目の通過がセンサ23によって検知された時点で、原稿積置センサ7が次の原稿を検知していたとき、次原稿の給紙動作が行われる。
【0053】
以下、原稿積置センサ7が原稿を検知しなくなるまで上述の動作を繰り返し行うことにより、原稿積置台5の原稿についての両面原稿処理が終了する。
【0054】
片面モード時と同様にすべての原稿の読み取りが終了すると、モータが逆転し、ピックアップローラ6を下降している図1の接触位置[6b](これは図2(b)の搬送状態に相当する。)から図1の待機位置[6a](これは図2(a)の待機状態に相当する。)にブラケット25を変位させる。
【0055】
[比較例]
本発明を実施しない場合における不都合な事態を以下に比較例として説明する。
【0056】
図3(a)に示した待機状態は、ピックアップローラ6を原稿4がセット可能な6aの位置まで上昇させた状態である。
【0057】
ピックアップローラ6、フィードローラ8、プルアウトローラ対19、読取前ローラ対20、排紙ローラ対21、搬送ローラ対24等を、単一駆動源(1つのモータ)により行う構成では、ピックアップローラ6を図3(b)に示した搬送状態から図3(a)に示した待機状態への移行する動作は、前記の通り、フィードローラ8の逆転により行われるため、フィードローラ8と同一駆動源で駆動される排紙ローラ対21も連動同期して逆転することになる。このように排紙ローラ対21は本来、正逆転可能なローラである。
【0058】
排紙ローラ対21が逆転するということは、原稿4を排紙トレイ15上に送り出す向きとは逆向きに排紙ローラ対21が回転駆動することである。
【0059】
したがって、図3(a)に示すように、原稿4の後端部が原稿排紙口14の近傍に残っていると、具体的にはローラ21b上に原稿4の後端部が乗っていると、この状態のままで、排紙ローラ対21が逆転すると、原稿4の後端部が排紙ローラ対21のニップ部に引き込まれてしまい(巻き込み)、ユーザーがこの引き込まれた原稿29を取り出すのが非常に困難になる。
【0060】
[本発明の実施形態]
本発明では、上記排紙原稿の巻き込み問題を解消するために、排紙ローラ軸を駆動させる軸上に動力遮断手段としてワンウェイクラッチ機構を設けた。動力遮断手段としては、電磁クラッチを用いることも可能である。ワンウェイクラッチ機構の場合、電磁クラッチに比べて、簡単でコストがかからない構成で実現できる利点がある。
【0061】
なお、下記で説明を行う実施例ではワンウェイクラッチの方式としてはもっとも構成が簡素で空転トルクの小さい特願平5−212654の方式を採用しているが、本発明の課題達成には1方向回転機能を有するワンウェイクラッチであれば、本例に限らない。図4〜6は一例としてのワンウェイクラッチαの構成と動作を説明する図である。図7に示すように本例ではワンウェイクラッチαを、排紙ローラ対21を構成するローラ21aの軸66上に構成した例を示している。別の表現をすれば、排紙ローラ対21を駆動させる軸66上の入力ギヤ35の部位に動力遮断手段としてのワンウェイクラッチαを設けている。入力ギヤ35は1つのモータと連結された駆動伝達手段30の一部であるギヤ28と噛み合うギヤである。
【0062】
図4において、ワンウェイクラッチαは入力ギヤ35とラチェット36と出力ギヤ37の3要素から構成されている。入力ギヤ35は動力上流側のギヤ38と噛み合っている。また出力ギヤ37は図7に示すように排紙ローラ対21を構成するローラ21aと一体の軸66の軸端部に固定されている。
【0063】
入力ギヤ35にはラチェット36との対向面に凸部35aが形成されている。ラチェット36の凸部35aとの対向部には、筒状端縁の円周に沿って軸方向の深さが変わる斜面36cと、該斜面36cの始端と終端には切り欠きの段部に相当するストッパ36d、36d’が形成されている。ラチェット36には出力ギヤ37との対向面に爪36eが形成され、爪36eと対向する出力ギヤ37の対向面には爪36eと噛み合うことのできる爪37eが形成されている。ストッパ36dは切り込みの深さが浅いストッパであり、ストッパ36’は切り込みの深さが深いストッパである。以下に、ワンウェイクラッチαの動力伝達、遮断方法について説明する。
【0064】
動力上流側のギヤ28が、図4(a)、図5(矢視a)、図7等において時計回りに回転した場合、入力ギヤ35は反時計回りに回転する。入力ギヤ35が反時計回りに回転すると凸部35aがラチェット36の斜面36cに当たり、ラチェット36は図6(b)において左側に移動し、爪36eに爪37eが接近していく。やがて、入力ギヤ35の凸部35aがラチェット36の切り欠きの浅い方のストッパ36d’に当たると同時にラチェットの爪部36eが出力ギヤ37に設けられた爪部37eと係合し、入力ギヤ35と同じ向きの反時計回りの向きに出力ギヤ37が回転し、動力を伝達する。
【0065】
この回転方向は排紙ローラ対21における原稿の排出方向であり、図1における2点鎖線で示すブラケット25におけるフィードローラ8、ピックアップローラ6の回転方向でもある。
【0066】
これに対して、ギヤ28が図4(a)、図5(矢視a)、図7等において反時計回りに回転した場合、入力ギヤ35は時計回りに回転する。入力ギヤ35が時計回りに回転すると、入力ギヤ35の凸部35aがラチェット36の深い方の切り欠き部36dに係合し、ラチェット36は図6(a)に示すように時計回りの向きに回転する。このときラチェットの爪部36eと出力ギヤ37の爪部37eとは斜面同士が接し、これら爪同士が噛み合わずに滑る方向に回転することになるので、出力ギヤ37に動力は伝達されない。
【0067】
この回転方向は図1における2点鎖線で示すブラケット25におけるフィードローラ8、ピックアップローラ6の回転方向であり、ピックアップローラ6を原稿載置台5から離間した待機位置におき、原稿載置台5上への原稿のセットを可能にする。
【0068】
しかし、出力ギヤ37への動力伝達はないので、排紙ローラ対21において、原稿を引き込む向きの回転はしない。よって、たとえ図3(a)に示すようにローラ21b上に原稿の後端部が残っていても、排紙ローラ対21が逆転することはない。
【0069】
このように、本例では、原稿を排紙トレイ15に搬送する方向に回転するときは動力を伝達、これに対し逆転するときは動力を遮断するようにワンウェイクラッチを設定する。このようにすることにより、たとえ図2のように原稿4後端が排紙口14の近傍に残っていたとしても、排紙ローラが逆転することはないので、排出原稿の後端部が排紙ローラ対21のニップに入り込み巻き込まれることはなくなる。よって、オペレーターは原稿を容易に取り出すことができる。
【0070】
本例では、図1に示したように搬送ローラ対24は画像読取部54と排紙ローラ対21との間に配置されている。仮に、画像読取部(スキャン部)54から排紙ローラ対21までの搬送経路において原稿を送る手段が排紙ローラ対21のみだとすれば、排紙ローラ対21のみで原稿を搬送している場合、完全に排紙されていない搬送中の原稿をユーザーが引っ張って原稿を抜き取れてしまうという不具合が生じる。またワンウェイクラッチαのガタなどにより、原稿がぶれると画像読取精度の悪化、ジターなどが発生する可能性があるが、本例では画像読取部54と排紙ローラ対21との間に搬送ローラ対24を配置しているので、このような不具合を生じない。
【0071】
本例におけるワンウェイクラッチのさらなる細かい構成と動作については特願平5−212654を参照されたい。
【0072】
[画像読取装置]
既に説明した自動原稿搬送装置1に画像読取手段2を付加したユニットは画像読取装置200を構成する。
【0073】
[画像形成装置]
前記した画像読取装置を画像形成装置に組み合わせて構成した例を説明する。
この画像形成装置のシステムとしては、中間転写ユニット120に沿って4つの画像形成ユニット110Y,110M,110C,110Kを並設した、4連タンデム型中間転写方式のフルカラー機として描かれているが、これは画像形成装置の代表例として描いているだけであり、4連タンデム型直接転写方式や、1ドラム型中間転写方式などのフルカラー機でもよい。また、画像形成部が1つだけのモノクロ機でもよい。
ここでは一例として、図8に示す画像形成装置の構成と画像形成動作を説明する。
【0074】
図8において、この画像形成装置は、画像形成動作を行う画像形成装置本体100と、その本体上部に設置され、原稿画像の読取りを行う画像読取装置200で構成されている。
画像読取装置200は、前記した自動原稿搬送装置1に画像読取手段2を組み合わせた構成である。
【0075】
原稿画像の読み取りに際し、原稿はブラケット25を待機状態においた状態で原稿積置台5、5’に乗せられ、モード指定後、起動して自動分離搬送され、さらに画像読取手段54で画像を読み取られた後、排紙トレイ15に送り出される。画像読取手段54で読み取られた画像情報は、後述する書込ユニット38における書込光用の画像データに変換され画像形成に供される。
【0076】
画像形成装置本体100内には、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の各色に対応する4つの画像形成ユニット110Y,110M,110C,110Kが中間転写ユニット120に沿って並設されている。この4つの画像形成ユニット110Y,110M,110C,110Kは、作像する画像の現像色が異なるだけで構成は同じあり、像担持体であるドラム状をした光導電性の感光体111と、その感光体111の周囲に配設された帯電手段(例えば帯電チヤージヤ、あるいは帯電ローラ等)17、現像手段である現像装置40(図では現像装置の現像部(現像器)101のみ図示してある)、一次転写手段である一次転写ローラ57、感光体表面のクリーニング手段である感光体クリーニングユニット61、感光体表面の除電手段であるクエンチングランプ(QL)71を備えている。
【0077】
また、各画像形成ユニット110Y,110M,110C,110Kの上方には、各画像形成ユニット110Y,110M,110C,110Kの感光体111に各色に対応した書込光を露光する書込ユニット38が設置されている。この書込ユニット38としては、レーザ光源と光偏向器と走査光学系を備えた光走査方式の書込装置や、ライン状の発光ダイオード(LED)アレイと結像光学系を用いた書込装置等が用いられる。
【0078】
並設された4つの画像形成ユニット110Y,110M,110C,110Kの下には、中間転写ユニット120が設置され、この中間転写ユニット120は、複数のローラ122,123,124に張架された無端ベルト状の中間転写体121(以下、中間転写ベルトという。)と、中間転写ベルトクリーニングユニット125を備え、各画像形成ユニット110Y,110M,110C,110Kの感光体111に形成される各色のトナー像が中間転写ベルト121に一次転写される。
また、中間転写ユニット120の下には、中間転写ベルト121上の画像をシート状の記録媒体(例えば記録用紙)に二次転写するための二次転写ローラ130が設置されている。
【0079】
画像形成装置本体100の下部には給紙部が設けられており、この給紙部には、記録媒体としてサイズの異なる記録用紙Pを収納した複数の給紙トレイ150A,150Bが着脱自在に設置されている。また、給紙部には、各給紙トレイ150A,150Bから記録用紙Pを1枚ずつ給紙するためのピックアップローラ151と給紙ローラ152が設けられている。そして、給紙部から給紙された記録用紙Pは、搬送ローラ153,154,155により上方に搬送され、レジストローラ156により所定のタイミングで前記二次転写ローラ130の位置に送り出される。
【0080】
また、二次転写ローラ130の位置より用紙搬送方向下流側には、記録用紙Pに転写された画像を定着するための定着ユニット140が設置されており、定着ユニット140の用紙搬送方向下流側には、プリントモードに応じて用紙の搬送方向を切り替える分岐路が設けられている。そして、分岐路の一方側は排紙トレイ160に用紙を排紙する排紙搬送経路に繋がり、他方は両面プリント時に用いられる用紙反転部158や再搬送経路159に繋がっている。
【0081】
以上のような構成の画像形成装置において、プリント開始命令が入力されると、各画像形成ユニット110Y,110M,110C,110Kの感光体111とその周囲の各ユニットのローラ、中間転写ベルト121の駆動ローラ、搬送経路等にある各ローラが既定のタイミングで回転し始め、画像形成装置本体100下部の給紙部の選択された用紙サイズの給紙トレイ150A(または150B)から記録用紙Pの給紙が開始される。
【0082】
一方、各感光体111は帯電手段17によってその表面を一様な電位に帯電され、書込ユニット38から照射される書込光によってその表面を各色の画像データに従って露光される。露光された後の電位パターンを静電潜像と呼ぶが、この静電潜像をその表面に担持した感光体111は、現像装置40の現像部(現像器)101より各色のトナーを供給されることにより、担持している静電潜像を特定色に現像される。
【0083】
図8においては感光体111が4色分あるので、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)(色順はシステムによって異なる)のトナー像が各感光体上に現像されることになる。各感光体上に現像された各色のトナー像は、中間転写ベルト121との接点において、感光体111に対向して設置された一次転写ローラ57に印加される一次転写バイアス、及び押圧力によって中間転写ベルト121上に一次転写される。この一次転写動作がタイミングを合わせながら4色分繰り返されることにより、中間転写ベルト121上にフルカラートナー像が形成される。
【0084】
中間転写ベルト121上に形成されたフルカラートナー像は、二次転写ローラ130部において、レジストローラ156によってタイミングを合わせて搬送されてくる記録用紙Pに二次転写される。この時、二次転写ローラ130に印加される二次転写バイアス、及び押圧力によって二次転写が行われる。
【0085】
フルカラートナー像を転写された記録用紙Pは、定着ユニット140を通過することにより、表面に担持しているトナー像を加熱・加圧定着される。片面プリントならば分岐路をそのまま直線搬送されて排紙トレイ160へ排紙される。また、両面プリントならば分岐路で搬送方向を下向きに変えられ、スイッチバックローラ157を介して用紙反転部158へ搬送されていく。
【0086】
用紙反転部158へ到達した記録用紙Pは、ここでスイッチバックローラ157により搬送方向を逆転されて紙の後端から用紙反転部158を出て行く。これをスイッチバック動作と呼び、この動作によって記録用紙Pの表裏を反転させることができる。表裏反転された記録用紙Pは定着ユニット方向には戻らず、再搬送経路159を通過して本来の給紙搬送経路に合流する。この後は表面プリントの時と同じ様にトナー像を転写されて、定着ユニット140部を通過して排紙トレイ160に排紙される。これが両面プリント動作である。
【0087】
また、各部の動作を最後まで説明すると、一次転写部を通過した各感光体111は、その表面に一次転写残トナーを担持しており、これをブレード及びブラシ等で構成された感光体クリーニングユニット6において除去される。その後、クエンチングランプ(QL)によってその表面を一様に除電されて次の画像の為の帯電に備える。また、二次転写部を通過した中間転写ベルト121に関しても、その表面に二次転写残トナーを担持しているが、こちらもブレード及びブラシ等で構成された中間転写ベルトクリーニングユニット125によってこれを除去され、次のトナー像の転写に備える。この様な動作の繰り返しで、片面プリント若しくは両面プリントが行われる。
【符号の説明】
【0088】
1 自動原稿搬送装置
2 画像読取手段
3 コンタクトガラス(読取位置)
4 原稿
5、5’ 原稿積置台
6 ピックアップローラ
[6a] 待機位置
[6b] 接触位置
7 原稿積置センサ
8 フィードローラ
8a 回転軸
9 分離パッド
10、11、12、13 ガイド
14 原稿排紙口
15 排紙トレイ
16 分岐爪
17 帯電手段
19 プルアウトローラ対
19a、19b、20a、20b、21a、21b、24a、24b ローラ
20 読取前ローラ対
21 排紙ローラ対
22 反転ローラ対
23 センサ
24 搬送ローラ対
25 ブラケット
29 スタック原稿
28 ギヤ
30 駆動伝達手段
31 トルクリミッタ
35 入力ギヤ
35a 凸部
36c 斜面
36d、36d’ ストッパ
36e 爪
ラチェット36
出力ギヤ37
爪37e
38 書込ユニット
40 現像装置
53 ストッパ
54 画像読取手段
57 一次転写ローラ
61 感光体クリーニングユニット
66 軸
71 クエンチングランプ(QL)
100 画像形成装置
101 現像部(現像器)
110Y,110M,110C,110K 画像形成ユニット
111 感光体
120 中間転写ユニット
121 中間転写体
122,123,124 ローラ
125 中間転写ベルトクリーニングユニット
130 二次転写ローラ
140 定着ユニット
150A,150B 給紙トレイ
151 ピックアップローラ
152 給紙ローラ
153,154,155 搬送ローラ
156 レジストローラ
157 スイッチバックローラ
158 用紙反転部
159 再搬送経路
160 排紙トレイ
200 画像読取装置
α ワンウェイクラッチ
A 矢印
P 記録用紙
イ、ロ、二 搬送経路
ハ スイッチバック搬送経路
【先行技術文献】
【特許文献】
【0089】
【特許文献1】特許第4002226号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿載置台に載置された原稿を送り出すピックアップローラと、ピックアップローラにより送り出された原稿を分離して給送する分離給送手段と、分離給送手段から送り出された原稿を排紙ローラ対に導く搬送経路と、搬送経路の終端部に設けられた正逆転可能な排紙ローラ対と、排紙ローラ対により送り出される原稿をスタックする排紙トレイと、
ピックアップローラを原稿載置台上方の待機位置と原稿載置台上の原稿に当接可能な搬送位置間で変位させる切り換え動作を行う切り換え手段を有し、
前記排紙ローラ対の駆動と前記切り換え手段の駆動を共通駆動源の正逆回転方向の切り換えにより行う自動原稿搬送装置において、
前記排紙ローラ対を駆動させる軸上に動力遮断手段を設けたことを特徴とする自動原稿搬送装置。
【請求項2】
請求項1に記載の自動原稿搬送装置において、
前記切り換え手段は、前記駆動源により回転される回転軸にトルクリミッタを介して枢着され、その自由端側に前記ピックアップローラを軸支しているブラケットと、該ブラケットの揺動範囲を規制するストッパを具備することを特徴とする自動原稿搬送装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の自動原稿搬送装置において、
前記動力遮断手段にワンウェイクラッチを用いたことを特徴とする自動原稿搬送装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項に記載の自動原稿搬送装置において、
前記搬送経路の途中に、原稿を読み取るスキャナ部を組み合わせたことを特徴とする画像読取装置。
【請求項5】
請求項4に記載の画像読取装置において、
搬送経路上、前記スキャナ部と前記排紙ローラ対との間に、一つ以上の搬送ローラ対を設けたことを特徴とする画像読取装置。
【請求項6】
静電方式の画像形成装置において、請求項1乃至3の何れか1項記載の自動原稿搬送装置、又は請求項4、5の何れかに記載の画像読取装置を組み合わせたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−123123(P2012−123123A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−272977(P2010−272977)
【出願日】平成22年12月7日(2010.12.7)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】