説明

自動精製装置、マルチウェルプレートキット及び生物学的試料からヘキサンを抽出する方法

【課題】複数の生物学的試料溶液から溶液に含まれたそれぞれの目標物質を分離するために、磁性粒子を用いて、磁性粒子と可逆的に結合されるターゲット物質を分離する。
【解決手段】複数のピペットが分離可能に少なくとも2列で装着され、装着された複数のピペットにそれぞれターゲット物質を含む生物学的試料を吸入及び吐出させるためのピペットブロック;ピペットブロックを支持する固定胴体;ピペットブロックに装着された各列のピペットに磁場を印加及び解除するための磁場印加部;ピペットブロックを上下方向に移動させるピペットブロック上下移動手段;ピペットブロックを前後方向に移動させるピペットブロック前後移動手段;を含む自動精製装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は複数の生物学的試料溶液から溶液に含まれているそれぞれの目標物質を分離するために磁性粒子を用いて、磁性粒子と可逆的に結合されるターゲット物質を分離する自動精製装置及び自動精製装置に使用されるマルチウェルプレートキットに関するものである。
【0002】
また、本発明は前記した自動精製装置を用いて生物学的試料からヘキサンを抽出する方法に関するものである。
【背景技術】
【0003】
生物学的試料からヘキサン、蛋白質などを分離する方法は多様な方法が開発されてきた。沈殿法、液状抽出法、電気泳動、クロマトグラフィなどが伝統的に多く使用されてきて、このような操作をより簡単にするために固状抽出法が開発されてきた。この固状抽出法は選択性を有する固体を用いたりまたは高度の選択性を有するリガンドを固体上につけて製造された固体粒子を用いる方法である。この方法は先ずターゲット物質が選択的に付着される溶液に生物学的試料を溶解した後、ターゲット物質を固体上に付着させて固体を溶液から分離させ、固体上に残っている残余液体を洗滌して他の不純物を除去した後、望ましいターゲット物質が落ちる溶液で再び離し出す原理である。個状抽出法はカラムに固体粒子を充填したりフィルタ用膜をカラムに充填して使用してきた。この場合、付着容量を増やすために広い表面積を有する微細な粒子や試料が少ない場合にフィルタ形態の膜を使用する。しかし、このような微細粒子で充填したりフィルタ形態の膜を使用すれば微細な空隙間に溶液が非常に徐々に流れる問題点があった。従って、溶液を速く流すために遠心分離機を用いて重力値を増やしたり加圧または真空をかけて圧力差を与える方式を使用している。しかし、遠心分離を用いる方法は自動化をするには難しい面がたくさんある。加圧や真空をかける方法は比較的簡単に自動化することができるが、複数の試料を扱う場合、試料間の溶液の流れ速度の差異によって試料間の差異が生じる問題点がある。
【0004】
このような問題を解決するために表面積の広い微細な磁性粒子を用いれば、溶液のサスペンションの状態において早く生化学物質を付着させ、磁場を加えてターゲット物質が付着された磁性粒子を凝集させた後、溶液を除去して与えられるため簡単に分離することができて1970年代から技術が開発されてきた(USP 3,970,518 USP3,985,649)。この方式は簡単に自動化することができて磁性粒子を使用しターゲット物質を分離する多様な装備が開発されてきた。
【0005】
このように磁性粒子を用いて生化学的混合液からターゲット物質を分離する方法は、進行順序から見れば大きく付着段階、溶液除去及び洗滌段階、ターゲット物質の脱着段階の3段階で分けられる。自動化のためにはこのような段階を行なう具体的な操作方法を行なわなければならない。このような段階は複雑にみえるが、磁性粒子の形態として分けてみれば2つの操作で圧縮される。先ず、磁性粒子を均一に溶液にサスペンションをさせる操作ともう一つは溶液にサスペンションされた磁性粒子を凝集させる操作で帰結される。
【0006】
それでは、磁性粒子を溶液に均一にサスペンションする操作方法は如何なる方法が使用されるのか。通常的に溶液を含んでいる容器を強く振って過流を作ってくれる方法が使用される。もう一つの方法としては溶液をロッドの手段でかき混ぜて過流を形成する方法があり、最後に溶液を繰り返して吐出、吸入して過流を形成する方法がある。
【0007】
溶液にサスペンションされた磁性粒子を凝集させる操作としては基本的に磁場を加えることである。このような磁場は永久磁石によるものと電磁石による方法がある。通常的に永久磁石は電磁石とは異なって熱が出なくても強力な磁場を加えられるという長所がある。しかし、永久磁石は電磁石のように磁束をOn/Offスイッチングすることができないため、磁性粒子溶液と磁石との間を物理的に移動させてスイッチングをしなければならないという点から自動化に不利な点がある。
【0008】
磁場を加える位置に応じて磁性粒子が凝集される位置が変わるが、このような磁性粒子の凝集位置は溶液を効率的に除去するに重要であるため、このような位置に関する技術が開発されている。磁性粒子を用いた分離装置は主に抗原抗体反応を用いた診断検査装備とヘキサン抽出装備にたくさん応用して開発された。96ウェル(well)プレートに磁性粒子を底に凝集させ再びサスペンションさせる方法がパスツールサノフィダイアノスチック社から開発された(USP5558839)。この方法は底にある溶液を完全に除去するためには底の磁性粒子も損失が生じる問題があった。このような問題を解決するために磁石を容器の側面に位置させ磁石や容器を回転させてサスペンションをさせ停止させると、壁面に磁性粒子を凝集させることができる方法が開発された(WO96/26011)。日立では一定な磁場と交互にする磁場を用いて凝集とサスペンションができるシステムを開発した(USP5770461)。この方法は一定な磁場で磁性粒子をチューブの壁面につけて凝集させ洗滌し、交互にする磁場を用いてサスペンションさせる方法である。アマシャム(Amersham International plc)社では容器と垂直方向にドーナツ形態の磁石を移動させ磁場をスイッチングするシステムを開発して(USP 5897783)チューブの内壁に円形で磁性粒子を凝集させる方法を開発した。このような方法は全てが反応容器の中に磁性粒子を凝集させ溶液を除去し新しい溶液を入れて再びサスペンションさせる方法に関するものである。
【0009】
このような方法に対比して溶液が込められている反応容器間を磁性粒子を移動させサスペンションし再び移動させる方法がラブシステム(Labsystem)社によって開発された。このシステムは釣竿のようにそれぞれ上下運動ができるロッドとロッドケースから構成される。ロッドの下端に永久磁石が設けられており、ロッドケースは磁力が透過されるプラスチックでロッドを溶液と接触されないように密封している(USP6040192)。作動方式は磁石ロッドが抜けている状態でロッドケースを磁性粒子が入っている反応溶液に入れて上下運動を行い磁性粒子をサスペンションさせて反応をさせた後、磁石ロッドをロッドケースの最後まで押し入れて磁石ロッドの磁場によって磁性粒子が磁石ロッドケースの表面に凝集するようにすれば所望のターゲット物質が付着された磁性粒子を磁石ロッドとロッドケースを共に次の溶液に移動させることができる。移動した後に磁石ロッドをロッドケースから抜けて磁場を除去した後、ロッドケースを上下に運動させると凝集された磁性粒子を新しい溶液にサスペンションされる方法である。同じ方式の自動ヘキサン抽出機が(株)バイオネックス社から開発された(韓国特許10−0483684)。これは前記のUSP 6040192特許と同じ方式で磁性粒子を多様な磁石ロッドが入ったロッドケースにつけて他溶液に移動サスペンションさせヘキサンを抽出する方式である。しかし、ラムシステム社の技術やバイオネックス社の技術は全てが1列からなる試料を処理するものになっており、複数の試料を処理するには限界がある。従って、96ウェルプレートに込まれている試料のような複数の試料を処理するための自動抽出装備としてコアバイオシステムで2次元アレイからなるロッドとロッドケースを使用する技術が開発された(韓国特許10−0720044)。前記の3つの技術はそれぞれの溶液を一定位置に設けて選択的付着と洗滌過程を経て最終的に最後の溶液でターゲット物質を磁性粒子から分離させて望む物質を分離する方法である。それでカートリッジにある最後の溶液から試料を望む保管容器に再び移すという煩わしさがある。また、ロッドケースにターゲット物質を付着して移動するため、初期セットするときに表面が汚染にならないように注意しなければならなく、それぞれのロッドケースと溶液カートリッジを一つずつ一々セットするに煩わしい面がある。
【0010】
最も柔軟性に優れた方法としては磁性粒子と溶液を全て望むことで移動させることができる方法である。ラブシステム社では米国特許5,647,994(優先日1993年6月21日)からのように一回用ピペット形態を用いた磁性粒子を分離する様々な方法について記述している。この方法は米国特許5,702,950や米国特許6,187,270のようにピペットに磁性粒子を凝集させる方法に関する先行技術である。ここで、ピペットに磁場を加える方法で提示されたものはピペットの外部につまりドーナツ形態の磁石にピペットが貫通するように設けて磁石を上下に移動させて磁場をスイッチングしたり又は固定されたドーナツ形態の磁石とピペットとの間に磁場を遮断する金属を移動させて磁場をスイッチングする方法が提示されている。なお、米国特許5,647,994ではピペットの中央に溶液と接触されないようにロッドケースに保護する磁石ロッドを上下に移動させて磁場をスイッチングして磁性粒子を分散/収集することを最初に提示している。これは同じ会社で登録した米国特許6,040,192の基本になる先行技術である。米国特許5,702,950は磁性粒子を含んである1番目の溶液から磁性粒子を分離する方法と磁性粒子を2番目の溶液に伝達する方法に対する請求項1とこれのための手段として請求項2を主に請求範囲として扱っている。請求項1は先ず分離チャンバーを提供することであって、分離チャンバーと定義した管形は直列にジェットチャネルに連結されていて、ジェットチャネルは管の端の流れ出入口と定義され分離チャンバーより小さい直径を有するもの;磁場を提供する磁石要素を提供するもの;分離チャンバーの中に流れ出入口を介してジェットチャネルを通じて1番目溶液を吸入するもの;磁性要素を分離チャンバーの外側が隣り合った第1位置と分離チャンバーの中の第2位置に整列するもの;第1位置と磁性要素の収集表面に整列したとき、第2位置に整列したとき、磁性要素の磁場の影響下で磁性粒子が1番目の溶液から分離チャンバーの内側の一箇所に収集するように磁性要素を活性化させるもの;磁性要素を活性化させた後、ジェットチャネルを介して流れ出入口に1番目の溶液を除去する段階;1番目の溶液を除去した後にジェットチャネルを介して流れ出入口に2番目の溶液を引き込まれる段階;2番目の溶液を引き込まれた後、第1位置と磁性要素の収集表面に整列したとき、第2位置に整列したとき、磁性要素の磁場の影響下で磁性粒子がそれ以上分離チャンバーの内側の一箇所に保持しないように磁性要素を不活性化させる段階から構成されている。このような段階を行う分離手段の請求項2は管形の請求範囲としている。構成要素は一つの管形であって直列にジェットチャネルに連結されていて、ジェットチャネルは管の端の流れ出入口と定義され、分離チャンバーより小さい直径を有するもの;磁性要素として第1位置は分離壁の外側に隣り合った所であり、第2位置は分離チャンバーの範囲内にあるものであって第1位置にあるときは磁場の影響で磁性粒子を収集することができる位置であり、第2位置にある場合は磁性粒子をそれ以上取っておけないもので整列になったもの;管形はシリンダー形の分離チャンバーと直列に連結された2番目の部分であるが、分離チャンバーはジェットチャネルと離れており、シリンダーチャネルは移動可能なピストンが装着されて分離チャンバーで液体を吸い上げて押し出せる構造からなるもので構成されている。プレシーズンシステムサイエンス社では磁性粒子を用いた免疫化学分析機に用いられる磁性物質を着脱の方法で米国特許5,702,950(優先日1994年6月14日)で提示している。この技術を用いた分析機は米国特許6,231,814から分離出願された。この方法もピペットに磁性粒子をつける方法であって、基本的に原理は米国特許5,647,994と同じである。異なる点は磁石をピペットの一方向でつけたり離したりしてチップの一側方向の磁場を制御する方法である。この特許の請求項は磁性物質を引きつけて放す調節方法であって次の段階から構成される。容器から磁性粒子を含んでいる液体を吸入又は排出できる液体入口を含む液体吸入ラインを有しているピペット手段と、ピペット手段の液体吸入ラインの外部表面に合わせて付着が可能である磁石胴体、または磁石胴体を提供するもの;ピペット手段が引きつけて放す調節をすることにおいて磁性物質の含有溶液を吸入し、保持するものと磁石の磁場によって液体吸入ラインにある磁性物質をピペット手段の内側壁に引きつけて保持するものと反対に磁石による磁場を妨げることにより溶液吸入ラインの溶液内にある磁性物質を放す、それで磁性物質と溶液が共に溶液吸入口の外に出る方法である。
【0011】
ロシュダイアノスチック社では一回用チップに永久磁石を接近させて磁性粒子を付着し磁性粒子を凝集させて溶液から分離する方法を提示した(USP 6,187,270)。この装備はポンプに連結されたピペット、磁石、そしてピペットを磁石側や反対側に移送するための手段、又は磁石をピペット側と反対方向に移送するように構成されている。米国特許6,187,270は前記発明と類似した発明であって、主要請求範囲は液体内のマイクロ磁性粒子を分離する手段として次のようなものから構成された。請求項1は液体内のマイクロ磁性粒子を分離する手段であって、マイクロ磁性粒子を含有している液体を内部に有しているピペットとしてピペットの長手方向に回転が可能であるもの;ピペットに連結されているポンプ;ピペットの外部に磁場を加えて位置することができてマイクロ磁性粒子をピペットの内部壁面につけられる磁石;ピペットと磁石が相互間の方向に少なくとも何れか一つが動くようになっている移動手段である。請求項2では液体内のマイクロ磁性粒子を分離する手段であって、マイクロ磁性粒子を含有している液体を内部に有しているピペット;ピペットに連結されているポンプ;ピペットの外部に磁場を加えて位置することができてマイクロ磁性粒子をピペットの内部壁面につけられる磁石;ピペットと磁石が相互間の方向に少なくとも何れか一つが動くようになっている移動手段である。但し、この際、磁石はピペットの長手方向に動くようになっているものであって、請求項1のピペットの回転がない代わりに移動手段が磁石が長手方向に動くことを特徴とすることを請求している。3番目の独立項も移動手段が磁石とピペットが相対的に動いてマイクロ磁性粒子を凝集離脱させることを提示している。
【0012】
このような構造は全て一回用ピペットを用いてチップの内部にマイクロ磁性粒子をつけて溶液と分離し他の溶液に懸濁させることができる方法を提示しているが、複数の試料を簡単でありながら速く処理するには限界点を有している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は複数の生物学的試料から望む物質を磁性粒子を用いて簡単で速く分離する自動精製装備に関するものである。磁性粒子を用いて生物学的試料を処理する装備は様々な製品と技術が開発されてきたが、複雑な構造によって装備が大部分大きな外形サイズを有していて、装備の価格も高価であり、使用することにおいて複雑な問題点があった。特に、磁性ナノ粒子を用いた自動精製装備に使用される消耗品は一試料当たり一つの溶液ブロックと精製用ピペットを使用しなければならないため、消耗品の価格が高価である問題点があり、複数の試料を処理するときに一々装備に各種消耗品を設けなければならないため、セットすることに長時間がかかり、なお、精製が終わった後に精製されたヘキサンを精製ブロックから保管容器に移すという不便な点があって手動でヘキサンを精製することに比べて大きな長所がなかった。従って、開発された装備が広く補給されず大部分の実験室で相変わらず遠心分離機などを用いて手動でヘキサンを精製していてヘキサン精製の再現性に劣り、まだ実験室でヘキサンなどを精製するに高級人力が長時間を費やすという問題点がある。本発明ではこのような問題点を解決するために、磁性粒子を含む各種溶液が入っている一つのマルチウェルブロックでキットを構成して速くて簡単に試薬を装着することができ、自動化装備のサイズを小さくしながらも複数の試料を処理することができるように2列で装着される複数個のピペットを使用し、対称的に回転して各列のピペットに同一な時間に同一なサイズの磁場を加えるようにしてピペット挿入から試料保管容器に最終産物を分注するまでの全過程を自動化させることにより速くて使用が簡単でありながら経済的に使用することができるマルチウェルプレートキットと自動精製装置を提供しようとすることである。
【0014】
また、本発明はヘキサン溶出過程においてアルコールがヘキサンと共に溶出されることにより重合酵素連鎖反応やリアルタイム重合酵素連鎖反応、シーケンシング反応などに使用される酵素と直接又は間接的な反応を起こしてこれら酵素の性能低下、敏感度低下などの問題点を起こすことを防止することができるヘキサン抽出方法を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は磁性粒子を用いて複数の生物学的試料から磁性粒子と可逆的に結合されるターゲット物質を分離する装置において、複数のピペットが分離可能に少なくとも2列で装着され、前記装着された複数のピペットにそれぞれターゲット物質を含む生物学的試料を吸入及び吐出させるためのピペットブロック;前記ピペットブロックを支持する固定胴体;前記ピペットブロックに装着された各列のピペットに磁場を印加及び解除するための磁場印加部;前記ピペットブロックを上下方向に移動させるピペットブロック上下移動手段;前記ピペットブロックを前後方向に移動させるピペットブロック前後移動手段;を含むことを特徴とする自動精製装置に関するものである。
【0016】
本発明において、 前記ピペットブロックは、複数個のピストンが2列で付着するピストン固定板;前記ピストン固定板を上下に移動させるピストン移動手段;前記複数個のピストンの上下移動を案内するピストン案内孔が形成されるピストン案内部;2列で配列された複数個のピペットの内周面と係合するように前記ピストン案内部の下に2列で配列され、前記各々のピストン案内孔にそれぞれ連通される複数個の連結孔が形成されるピペット装着部;とが含まれる。また、前記ピペット装着部の外周面には、前記ピペット装着部がピペットの内周面と係合するように密着リングが設けられている。
【0017】
本発明において、前記ピペットブロックは、前記ピストン案内部の下端部を支持するピストン案内部支持板;前記ピストン案内部支持板の上面に突設されて前記ピストン固定板の上下移動を案内する案内ロッド;前記ピストン固定板の下面に接触されて下方に連動することによって前記ピペット装着部に装着された複数個のピペットを分離させるピペット分離部;とが含まれるが、前記ピペット分離部は、前記ピストン案内部の上部に位置し前記複数個のピストンが貫通される上部脱着板;前記ピストン案内部支持板の下部に位置し前記複数個のピペット装着部が貫通され下方に移動することによって前記ピペット装着部に装着された複数個のピペットの上端部を下方に押圧して分離させる下部脱着板;前記上部脱着板と下部脱着板とが一定距離を保持するように連結する上下連結ロッド;前記下部脱着板の上面に突設されて前記ピストン案内部支持板に形成された貫通孔を通じて前記ピストン案内部支持板の上部に突出される突出ロッド;下端部が前記ピストン案内部支持板の上面に支持され上端部が前記突出ロッドの上端部に支持されて前記下部脱着板が前記ピストン案内部支持板に密着するように所定の弾性力を加えるスプリング;とが含まれる。
【0018】
本発明において、前記ピストン移動手段は、ピストン調節モータが搭載され前記案内ロッドによって支持されるピストン調節モータ支持板;前記ピストン調節モータによって上下に移動し、下端部が前記ピストン固定板に連結されるピストン調節スクリュー;とが含まれるが、前記磁場印加部は、前記ピペットブロックに装着された第1列のピペットに磁場を印加するための磁石が装着される第1列磁石装着部;前記ピペットブロックに装着された第2列のピペットに磁場を印加するための磁石が装着される第2列磁石装着部;前記第1列磁石装着部に装着された磁石と前記ピペットブロックに装着された第1列のピペットとの間の距離を調節するための第1列磁石装着部移動手段;前記第2列磁石装着部に装着された磁石と前記ピペットブロックに装着された第2列のピペットとの間の距離を調節するための第2列磁石装着部移動手段;を含み、前記第1列磁石装着部及び第1列磁石装着部移動手段によって前記第1列のピペットのそれぞれに加えられる磁場の強さ及び時間は前記第2列磁石装着部及び第2列磁石装着部移動手段によって前記第2列のピペットのそれぞれに加えられる磁場の強さ及び時間と同一であり得る。
【0019】
本発明において、前記第1列磁石装着部は前記第1列磁石装着部移動手段によって前記第1列ピペットの中、互いに隣り合ったピペット(pipette)とピペットとの間に位置し磁石が装着される第1列中間板、及び前記第1列磁石装着部移動手段によって第1列ピペットの中、側端に位置するピペットの外側に位置し磁石が装着される第1列エンド板を含み、前記第2列磁石装着部は前記第2列磁石装着部移動手段によって前記第2列ピペットの中、互いに隣り合ったピペットとピペットとの間に位置し磁石が装着される第2列中間板、及び前記第2列磁石装着部移動手段によって第1列ピペットの中、側端に位置するピペットの外側に位置し磁石が装着される第1列エンド板とが含まれ、前記第1列中間板及び第1列エンド板にはそれぞれ磁石が装着されるように前記第1列ピペットの列方向と平行な方向で貫通孔が形成され、前記第2列中間板及び第2列エンド板にはそれぞれ磁石が装着されるように前記第2列ピペットの列方向と平行な方向で貫通孔が形成される。
【0020】
本発明において、前記第1列磁石装着部移動手段は前記ピペットブロックに連結されて磁石装着部モータによって回転する第1列ギアと、前記第1ギアが回転することによって回転する第1列回転軸を含み、前記第2列磁石装着部移動手段は前記ピペットブロックに連結され前記第1列ギアと噛み合わせて前記第1列ギアが回転することによって反対方向に回転する第2列ギアと、前記第2列ギアが回転することによって回転する第2列回転軸を含み、前記第1列磁石装着部は前記第1列回転軸に放射方向に連結されて回転し、前記第2列磁石装着部は前記第2列回転軸に放射方向に連結されて回転することができる。
【0021】
本発明において、前記ピペットブロックは前記固定胴体に上下で移動可能に設けられ、前記ピペットブロック上下移動手段は前記固定胴体に設けられる上下移動モータと、前記上下移動モータによって回転することにより前記ピペットブロックに固定された固定ナットを上下移動させる上下移動スクリューを含み、前記ピペットブロック前後移動手段は前記固定胴体が前後で移動可能に支持する前後支持ロッドと、前記固定胴体を前後方向に移動させるように所定部位が前記固定胴体に付着される前後移動ベルトが含まれ、前記固定胴体の下部に位置するベースプレートを含み、前記ベースプレートにはマルチウェルプレートキット、前記ピペットブロックに装着される複数のピペットが2列に挿着収容されるピペットラック、精製された試料を保管するための複数の試料保管用チューブが2列に挿着収容される試料保管用チューブラック及び前記ピペットブラックに装着された複数のピペットから捨てられる廃液を収容するための廃液筒が搭載され、前記ベースプレートには2列に挿着収容される複数の高温反応用チューブを加熱するための高温反応ブロックが搭載され、また前記ピペットブロック、固定胴体、ピペットブロック上下移動手段、前記ピペットブロック前後移動手段及びベースプレートが収容されるケーシングを含み、前記ケーシング内部には滅菌のための紫外線ランプまたはオゾン発生器が設けられる。
【0022】
一方、本発明は前記何れかの1項の自動精製装置の分離に使用されるマルチウェルプレートキットであって、隣り合った2列のウェルからなる複数個の単位ウェルと、前記複数個の単位ウェルの上端部を密封するフィルムを含み、前記単位ウェルのうち少なくとも一つを除いた残り単位ウェルにはターゲット物質の分離のための溶液が収容されるが、前記同一な単位ウェルには同一な溶液が収容されることを特徴とするマルチウェルプレートキットに関するものであるが、前記密封された一つの単位ウェルに収容される溶液が磁性粒子が分散された水分散液である場合、前記水分散液に分散された磁性粒子はシリカでコーティングされた球形の磁性粒子であり得る。
【0023】
一方、本発明は前記自動精製装置を用いた生物学的試料からヘキサンを抽出する方法であって、前記ピペットを用いて生物学的試料をマルチウェルプレートキットのウェルに注入された細胞溶解溶液と混合する段階;前記ピペットを用いて前記細胞溶解溶液と混合された前記試料をマルチウェルプレートキットのウェルに注入された結合溶液と混合する段階;前記ピペットを用いて前記結合溶液と混合された混合物をマルチウェルプレートキットのウェルに注入された磁性粒子の水分散液と混合する段階;前記結合溶液と混合された混合物が前記ピペットに吸入された状態において、前記混合物が前記ピペットから排出されるように前記ピペットに排出圧力を加え、同時に前記結合溶液と混合された混合物のうち前記磁性粒子の水分散液の磁性粒子及び前記磁性粒子に付着された付着物は前記排出圧力によって排出されず前記ピペットの内部に残留されるように前記ピペットに磁場を印加する段階;前記磁場を解除して前記磁性粒子及び前記磁性粒子に付着された付着物をマルチウェルプレートキットのウェルに注入されたアルコールを含有した洗滌溶液と混合して前記磁性粒子からヘキサンを除外した不純物を除去する段階;前記洗滌溶液と混合された混合物が前記ピペットに吸入された状態において、前記混合物がピペットから排出されるように前記ピペットに排出圧力を加え、同時に前記洗滌溶液と混合された混合物のうちヘキサンが付着された前記磁性粒子は前記排出圧力によって排出されずピペット内部に残留されるように前記ピペットに磁場を印加する段階;前記磁場を解除してヘキサンが付着された前記磁性粒子を高温反応凸状の高温反応用チューブに注入して前記磁性粒子に残留された洗滌溶液のうちのアルコールを除去する段階;前記ピペットを用いてマルチウェルプレートキットのウェルに注入されたヘキサン溶出溶液と前記高温反応用チューブに注入された前記磁性粒子を混合して前記ヘキサンを分離させる段階;前記磁性粒子から分離されたヘキサンが含まれたヘキサン溶出溶液と磁性粒子が前記ピペットに吸入された状態において、ヘキサンが含まれたヘキサン溶出溶液が前記ピペットから排出されるように前記ピペットに排出圧力を加え、同時に前記磁性粒子は前記排出圧力によって排出されず前記ピペット内部に残留されるように前記ピペットに磁場を印加する段階;を含むことを特徴とする生物学的試料からヘキサンを抽出する方法に関するものである。
【0024】
一方、本発明は前記自動精製装置を用いた生物学的試料からヘキサンを抽出する方法であって、前記ピペットを用いて前記マルチウェルプレートキットの単位ウェルに注入された生物学的試料を前記マルチウェルプレートキットの単位ウェルに注入された細胞溶解溶液と混合する段階;前記ピペットを用いて前記細胞溶解溶液及び細胞溶解が進まれた前記生物学的試料を前記マルチウェルプレートキットの単位ウェルに注入された結合溶液と混合する段階;前記ピペットを用いて前記結合溶液と混合された混合物を前記マルチウェルプレートキットの単位ウェルに注入された磁性粒子の水分散液と混合する段階;前記結合溶液と混合された混合物が前記ピペットに吸入されて前記廃液筒の上部に位置した状態において、前記ピストンの下部移動によって前記結合溶液と混合された混合物が前記ピペットから排出されるように前記ピペットに排出圧力を加え、同時に前記結合溶液と混合された混合物のうち前記磁性粒子の水分散液の磁性粒子及び前記磁性粒子に付着された付着物は前記排出圧力によって排出されず前記ピペットの内部に残留されるように前記磁石装着部を用いて前記ピペットに磁場を印加する段階;前記磁場を解除して前記磁性粒子及び前記磁性粒子に付着された付着物をマルチウェルプレートキットの単位ウェルに注入されたアルコールを含有した洗滌溶液と混合して前記磁性粒子からヘキサンを除外した不純物を除去する段階;前記洗滌溶液と混合された混合物が前記ピペットに吸入されて前記廃液筒の上部に位置した状態において、前記ピストンの下部移動によって前記洗滌溶液と混合された混合物が前記ピペットから排出されるように前記ピペットに排出圧力を加え、同時に前記洗滌溶液と混合された混合物のうちヘキサンが付着された前記磁性粒子は前記排出圧力によって排出されず前記ピペットの内部に残留されるように前記磁石装着部を用いて前記ピペットに磁場を印加する段階;前記磁場を解除してヘキサンが付着された前記磁性粒子を高温反応用チューブに注入して前記磁性粒子に残留された洗滌溶液のうちのアルコールを除去する段階;前記ピペットを用いて前記マルチウェルプレートキットの単位ウェルに注入されたヘキサン溶出溶液と前記高温反応用チューブに注入された前記磁性粒子を混合して前記ヘキサンを分離させる段階;前記磁性粒子から分離されたヘキサンが含まれたヘキサン溶出溶液と磁性粒子が前記ピペットに吸入されて前記試料保管用チューブの上部に位置した状態において、前記ピストンの下部移動によって前記磁性粒子から分離されたヘキサンが含まれたヘキサン溶出溶液が前記ピペットから排出されるように前記ピペットに排出圧力を加え、同時に前記磁性粒子は前記排出圧力によって排出されず前記ピペットの内部に残留されるように前記磁石装着部を用いて前記ピペットに磁場を印加する段階;を含むことを特徴とする生物学的試料からヘキサンを抽出する方法に関するものである。
【0025】
本発明において、前記磁性粒子に残留された洗滌溶液中のアルコールを除去する段階は、前記磁性粒子が前記ピペットに捕集された状態において、前記磁性粒子が前記高温反応用チューブに容易に注入されるように前記ピストンの上部移動によって前記マルチウェルプレートキットの単位ウェルに注入されたアルコールを前記ピペットに吸入する段階;前記マルチウェルプレートキットの単位ウェルから前記ピペットに吸入されたアルコールをヘキサンが付着された前記磁性粒子と共に前記高温反応用チューブに注入する段階;とが含まれるが、前記磁性粒子に残留された洗滌溶液中のアルコールを除去する段階はヘキサンが付着された前記磁性粒子及び前記マルチウェルプレートキットの単位ウェルから前記ピペットに吸入されたアルコールが前記高温反応用チューブに注入された状態において、前記高温反応ブロックを加熱したりまたは前記ピストンの上下移動によって前記高温反応用チューブに空気を流入及び流出させたりこれらを同時に行なう段階を含み、前記生物学的試料を前記マルチウェルプレートキットの単位ウェルに注入された結合溶液と混合する段階の前に前記生物学的試料の細胞溶解が容易に進まれるように前記ピペットを用いて前記細胞溶解溶液と混合された生物学的試料を前記高温反応用チューブに注入する段階を含む。
【発明の効果】
【0026】
本発明は磁性粒子を用いて、磁性粒子と可逆的に結合されるターゲット物質を分離するための装備であって、複数の生物学的試料を処理するに少なくとも2列で構成された複数個のピペットを使用することにより1列からなる既存の装備に比べて小さいサイズの装備として2倍の数の試料を全自動で処理することができる。
【0027】
本発明は96ウェルプレートのようなマルチウェルプレートを使用して試料及び試薬の装着が簡単で早くなされるという長所がある。
【0028】
本発明のピペットは4つの各機能に最適化されたものを使用して多様な容量の試料から速く磁性粒子を分離し分散させることができて速く自動精製をすることができる。
【0029】
本発明はピペットの装着と離脱が自動になり、使用後に汚染されたピペットを高温反応チューブラックに挿着して共に廃棄することにより、使用者が病原菌に接触することを防止し、装備内部に殺菌装置を設けて衛生的に病原性試料を扱うことができるという長所がある。
【0030】
本発明は生物学的試料や臨床試料を処理するとき、生物学的用クリーンベンチで96ウェルプレートの上部に付着されたフィルムを最小限の孔をチップで直接あけて試料を注入して直ちに装着するため、試料と空気との接触が最少化されて汚染を防止することができる。
【0031】
本発明は磁石装着部によって磁石をピペットの両側に近接して位置させることによりピペットに印加される磁場の強度をさらに大きくした。従って、磁石装着部による磁場の印加時にヘキサンが結合された磁性粒子がピペットの内面の片側のみに付着されることなくピペットの内面の周りに均一に分散及び付着されて効率的に捕集されるから、磁性粒子と結合されたヘキサンが損失されず高純度で分離可能になる長所がある。
【0032】
磁性粒子に残存するアルコールがヘキサン溶出溶液を用いたヘキサン溶出過程においてヘキサンと共に溶出されると、重合酵素連鎖反応やリアルタイム重合酵素連鎖反応、シーケンシング反応などに使用される酵素と直接又は間接的な反応を起こしてこれら酵素の性能低下、敏感度低下などの要因で作用するようになる。本発明は磁性粒子に微量残存したり残存する可能性のある洗滌溶液中のアルコールをヘキサン溶出溶液を用いたヘキサン溶出過程の前に完全に除去することができる長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】実施例1の主要部の概略図である。
【図2】実施例1の主要部の概略図である。
【図3】ケーシングが一部除去された実施例1の概略図である。
【図4】実施例1のベースプレートの斜視図である。
【図5】実施例1のベースプレートの使用状態図である。
【図6】図5の高温反応用チューブの装着図である。
【図7】実施例1のベースプレートがケーシングに引き入られる状態図である。
【図8】実施例1のマルチウェルプレートキットの斜視図である。
【図9】実施例1を用いて血液からDNA抽出結果を示す図面である。
【図10】実施例1を用いて血液から抽出されたDNAを用いた重合酵素連鎖反応の結果を示した図面である。
【図11】実施例2の主要部の概略図である。
【図12】実施例2の主要部の概略図である。
【図13】実施例2の主要部の概略図である。
【図14】実施例4の流れ図である。
【図15】リアルタイムの重合酵素連鎖反応の実験液に各濃度別にエチルアルコールを混合した後、行なったリアルタイムの重合酵素連鎖反応のグラフである。
【図16】実施例4の実験方法によって抽出したDNA(#1、#2、#3)を用いてリアルタイムの重合酵素反応させることを示したグラフである。
【符号の説明】
【0034】
100:ピペットブロック
200:固定胴体
300:ケーシング
400:ベースプレート
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下図面を参照して、本発明の一実施例について詳細に説明する。
【0036】
<実施例1>
【0037】
実施例1は本発明による自動精製装置、つまり磁性粒子を用いて複数の生物学的試料から磁性粒子と可逆的に結合されるターゲット物質を分離する装置に関するものである。図1及び図2は実施例1の主要部の概略図を、図3はケーシングが一部除去された実施例1の概略図を、図4は実施例1のベースプレートの斜視図を、図5は実施例1のベースプレートの使用状態図を、図6は図5の高温反応用チューブの装着図を、図7は実施例1のベースプレートがケーシングに引き込まれる状態図を、図8は実施例1のマルチウェルプレートキットの斜視図を、図9は実施例1を用いて血液からDNA抽出した結果図を、図10は実施例1を用いて血液から抽出されたDNAを用いた重合酵素連鎖反応の結果図を示す。
【0038】
実施例1はピペットブロック100、固定胴体200、磁場印加部(図面符号未付与)、ピペットブロック上下移動手段(図面符号未付与)、ピペットブロック前後移動手段(図面符号未付与)、ケーシング300、ベースプレート400を含む。
【0039】
図1を参照すれば、ピペットブロック100はピストン固定板110を有する。図2及び図3を共に参照すれば、ピストン固定板110の下面には複数個のピストン120が2列で付着される。複数個のピストン120は第1列ピストン121(図2参照)及び第1列ピストン121(図2参照)と同一な数の第2列ピストン122(図3参照)からなる。例えば、第1列ピストン121(図2参照)及び第2列ピストン122(図3参照)はそれぞれ8または12であり得る。
【0040】
図1乃至図3を参照すれば、ピペットブロック100はピストン案内部130を有する。ピストン案内部130には複数個のピストン120の上下移動を案内するピストン案内孔131、132が形成される。ピストン案内孔131、132はピストン案内部130の上端部から下端部の近部まで形成される。
【0041】
図2を参照すれば、ピストン案内部130の下端にはピペット装着部133、134が2列で突設される。ピペット装着部133、134にはピストン案内孔131、132に連通される連結孔133−1、134−1が形成されるが、連結孔133−1、134−1はピペット装着部133、134の下端部から上部に向かって形成される。一方、ピペット装着部133、134はピストン案内部130が下方に移動することによってピペット装着部133、134の下部に2列で配列された複数個のピペット141、142の内周面の上端に密着されて嵌められる。ピペット装着部133、134の外周面には密着リング(engagement rings)133−2、134−2が嵌められるが、これによってピペット装着部133、134がピペット141、142の内周面の上端に密着されて嵌められる。ピペット装着部133、134は複数個のピペット141、142が挿着された場合、相互同一な高さまで挿着するように同一な形状で形成される。これに従って後述する磁場印加部によって複数個のピペット141、142の相互対応する部位に同一なサイズの磁力が作用できるようにする。
【0042】
図1及び図2を参照すれば、ピストン案内部130の下端部はピストン案内部支持板150に固定支持される。図2を参照すれば、ピストン案内部支持板150にはピペット装着部133、134が下部に貫通するように貫通孔(図面符号未付与)が形成される。
【0043】
図1を参照すれば、ピペットブロック100のピストン案内部支持板150には固定ナット152が固定付着される。一方、固定ナット152には上下移動スクリュー233が相対回転可能に締結される。
【0044】
図3を参照すれば、上下移動スクリュー233の上側端は固定胴体200に連結されるが、固定胴体200に対して相対回転可能であるが、上下移動は不可であるように連結される。図3を参照すれば、固定胴体200には上下移動モータ231が設けられ、上下移動モータ231には上下移動ベルト232が連結される。上下移動ベルト232が移送されることにより上下移動スクリュー233が回転し、次いでピストン案内部支持板150が固定胴体200の上下に移動する。上下移動ベルト232はタイミングベルトであり得る。
【0045】
図1を参照すれば、ピペットブロック100は案内ロッド160を有する。案内ロッド160はピストン案内部支持板150の上面に突設される。案内ロッド160はピストン固定板110に嵌められ、ピストン固定板110の上下移動を案内する。ピストン固定板110にはピストン固定板110の上下移動を案内するための案内ガイド112が固定連結される。
【0046】
図1を参照すれば、案内ロッド160の上端にはピストン調節モータ支持板171が設けられる。ピストン調節モータ支持板171にはピストン調節モータ172が搭載され、ピストン調節モータ172にはピストン調節スクリュー173が回転して上下移動可能に連結される。ピストン調節スクリュー173の下側端はピストン固定板110に相対回転可能であるが、上下移動不可であるように連結される。
【0047】
図1を参照すれば、ピストン案内部130の上部には上部脱着板181が設けられる。上部脱着板181には複数個のピストン120が貫通するように貫通孔(図示せず)が形成される。
【0048】
図2を参照すれば、ピストン案内部支持板150の下部には下部脱着板182が設けられる。下部脱着板182には複数個のピペット装着部133、134が貫通する貫通孔(図面符号未付与)が形成される。ピペット装着部133、134が貫通される貫通孔(図面符号未付与)は複数個のピペット装着部133、134は通過させるが、前記ピペット装着部に装着された複数個のピペット141、142は通過させないサイズを有するように形成される。従って、下部脱着板182の下方に移動することによってピペット装着部に装着された複数個のピペット141、142の上端部を下方に押圧して複数個のピペット141、142を分離させることができる。上部脱着板181と下部脱着板182は連結ロッド183によって上下一定距離を保持するように相互連結される。一方、連結ロッド183の設置のためにピストン案内部130には貫通孔(図面符号未付与)が形成される。
【0049】
図1を参照すれば、下部脱着板182の上面には突出ロッド184が突設される。突出ロッド184はピストン案内部支持板150に形成される貫通孔(図示せず)を介してピストン案内部支持板150の上部に突出される。突出ロッド184にはスプリング185が挿着されるが、スプリング185は下端部がピストン案内部支持板150の上面に弾持され上端部が突出ロッド184の上端部に弾持される。従って、下部脱着板182がピストン案内部支持板150に密着に所定の弾性力を加えるようになる。図2を共に参照すれば、ピストン固定板110が下方に移動して上部脱着板181を押圧する場合、前記押圧力がスプリング185の弾性力より大きくなれば下部脱着板182が下方に移動して複数個のピペット141、142を分離させるようになる。
【0050】
即ち、ピペット装着部133、134が下方に移動することにより複数のピペット141、142がピペット装着部133、134に挿着され、下部脱着板182が下方に移動することにより前記装着された複数のピペット141、142がピペット装着部133、134から分離される。また、ピストン120が上下に移動することにより前記装着された複数のピペット141、142にそれぞれターゲット物質を含む生物学的試料が吸入及び吐出される。
【0051】
図2を参照すれば、ピペット装着部133、134に挿着される複数個のピペット141、142は4つの主要機能を行なう構造から構成されるピペット141とピペット142は同一であるからピペット142について説明する。ピペット142の下端の錐部142aは後述するマルチウェルプレートキット420、420’のフィルム(図示せず)に孔を容易にあける目的で尖って形成される。溶液通路142bはマルチウェルプレートキット420のウェル421A、421B、421C、421D、421E、421Fの底まで至るように長く形成し、また滞留する液を最少化するためにできれば細く形成した。磁性粒子収集部142cは外部から磁石を近接させたとき、磁気力によって下方に流れる液体中の磁性粒子がその内壁に十分付着できるように構成される。磁性粒子収集部142cの内径が大きければ磁石に隣り合った内壁側の磁性粒子は磁力によって捕集可能であるが、それと向かい合う内壁側の磁性粒子は捕集されなく下方に流れるようになる。従って、磁性粒子収集部142cは磁石に隣り合った内壁の反対側の内壁部位を通過する磁性粒子も捕集できる半径を有するように形成される。一方、溶液貯蔵部142dは隣り合う96ウェルプレートキットで相互隣接した列のウェル間の間隔である9nm以内で最大限たくさんの容量を入れるように内径と長さを調節した。
【0052】
図1及び図2を参照すれば、磁場印加部(図面符号未付与)はピペットブロック100に装着された各列のピペット141、142に磁場を印加及び解除するための装置である。磁場印加部(図面符号未付与)は第1列磁石装着部191、磁石装着部モータ191M、第1列ギア191G、第1列回転軸191S、第2列磁石装着部192、第2列ギア192G、第2列回転軸192Sを含む。
【0053】
図1及び図2を参照すれば、第1列磁石装着部191には第1列のピペット装着部133に装着された第1列のピペット141に磁場を印加するための磁石191−1が装着される。特に、図1を参照すれば、磁石191−1は第1列のピペット141に対応する数ほど装着できる。
【0054】
図1及び図2を参照すれば、第1列ギア191Gはピストン案内部支持板150に連結されて磁石装着部モータ191Mによって回転する。第1列回転軸191Sは第1列ギア191Gに連結されて第1列ギア191Gが回転することにより回転する。一方、第1列磁石装着部191は第1列回転軸191Sに放射方法に連結されて第1列回転軸191Sが回転することにより磁石191−1と第1列のピペット141との間の距離が調節される。磁石191−1と第1列のピペット141間の距離が離れることにより第1列のピペット141に印加した磁場が解除される。従って、磁石装着部モータ191M、第1列ギア191G及び第1列回転軸191Sは第1列磁石装着部191を移動させる移動手段である。
【0055】
図2を参照すれば、第2列磁石装着部192には第2列のピペット装着部134に装着された第2列のピペット142に磁場を印加するための磁石192−1が装着される。図面には図示されてないが、磁石192−1は第2列のピペット142に対応する数ほど装着できる。
【0056】
図2を参照すれば、第2列ギア192Gは第1列ギア191Gと噛み合せて第1列ギア191Gが回転することにより回転する。第2列回転軸192Sは第2列ギア192Gに連結されて第2列ギア192Gが回転することにより回転する。一方、第2列磁石装着部192は第2列回転軸192Sに放射方向に連結されて第2列回転軸192Sが回転することにより磁石192−1と第2列のピペット142間の距離が調節される。磁石192−1と第2列のピペット142間の距離が離れることにより第2列のピペット142に印加した磁場が解除される。従って、第2列ギア192G及び第2列回転軸192Sは第2列磁石装着部192を移動させる移動手段である。
【0057】
一方、実施例1の場合、前記第1列磁石装着部191、第1列ギア191G、第1列回転軸191Sによって前記第1列のピペット141のそれぞれに加える磁場の強さ及び時間は第2列磁石装着部192、第2列ギア192G、第2列回転軸192Sによって前記第2列のピペット142のそれぞれに加える磁場の強さ及び時間と同一である。従って、第1列ギア191Gと第2列ギア192Gは同一であり、第1列回転軸191Sと第2列回転軸192Sは相互対称であり、第1列磁石装着部191と第2列磁石装着部192は相互同一である。従って、同一な磁場を形成する第1列磁石装着部191と第2列磁石装着部192は相互対称的に回転する。一方、磁石191−1、192−1はディスク形の永久磁石であるが、望ましくはネオジウム、サマリウム/コバルト、アリコなど超強力磁石である。
【0058】
一方、実施例1の場合、第1列ギア191Gの代わりに第2列ギア192Gが磁石装着部モータ191Mによって駆動される。
【0059】
図3及び図7を参照すれば、ケーシング300の固定胴体200には前後移動支持ロッド310が前後方向に設けられる。
【0060】
図3を参照すれば、前後移動支持ロッド310には前後移動スライダー241が挿着されるが、前後移動スライダー241は固定胴体200に固定連結される。ケーシング300には前後移動モータ320が装着される。前後移動モータ320には前後移動ベルト330が連結して移送されるが、移動ベルト330は所定部位が固定胴体200に付着される。従って、移動ベルト330が移送されることにより前後固定胴体200が前後移動支持ロッド310に沿って前後に移動する。
【0061】
図3を参照すれば、前後移動支持ロッド130の向い側には固定胴体200の他側を支持してその前後移動を案内するためのもう一つの前後案内ガイダー311が設けられる。
【0062】
図3を参照すれば、固定胴体200の下部にはベースプレート400が位置する。図4を参照すれば、ベースプレート400の下端部にはケーシング300に摺動するようにスライドレール410が設けられる。
【0063】
図4及び図5を参照すれば、ベースプレート400にはマルチウェルプレートキット420、420’、ピペットブロック100に装着される複数のピペット140が2列で挿着収容されるピペットラック430、精製された試料を保管するための複数の試料保管用チューブ442が2列で挿着収容される試料保管用チューブラック440、ピペットブロック100に装着された複数のピペット140から捨てられる廃液を収容するための廃液筒450が搭載される。一方、ベースプレート400には2列で挿着収容される複数の高温反応用チューブ462を加熱するための高温反応ブロック460が搭載される。図6を参照すれば、高温反応用チューブ462は高温反応用チューブラック464を介して高温反応ブロック460に挿着される。高温反応用チューブラック464は実験者が手で容易に把持するために熱伝達率が低いプラスチック製品であり得る。図面符号460−1はヒーターを、460−2は電源部を、460−3は一定温度を保持するための温度遮断部を示す。
【0064】
図3を参照すれば、ケーシング300の内部には滅菌のための紫外線ランプ340またはオゾン発生器(図示せず)などの滅菌装置が備えられる。
【0065】
図8にはベースプレート400に搭載されてケーシング300に収容され、ピペットブロック100の下部に位置するマルチウェルプレートキット420が図示されている。
【0066】
図8を参照すれば、マルチウェルプレートキット420は隣り合って2列をなす複数個のウェル421A、421B、421C、421D、421E、421Fからなる複数個の単位ウェルA、B、C、D、E、Fと、前記複数個の単位ウェルA、B、C、D、E、Fの上端部を密封するフィルム(図示せず)を含む。即ち、マルチウェルプレートキット420は96ウェルプレートキットであり得る。一方、マルチウェルプレートキット420は図8に図示されたものとは異なって単位ウェルが1列からなるものであり得る。単位ウェルAは細胞溶解及び蛋白質分解またはRNA分解のための蛋白質分解酵素、RNA分解酵素または試料前処理に必要な緩衝液が注入して密封される。単位ウェルBは前記生物学的試料を溶解させる細胞溶解溶液が注入して密封され、単位ウェルCは結合溶液が注入して密封され、単位ウェルDは磁性粒子が分散された水分溶液が注入して密封され、単位ウェルEは洗滌溶液が注入して密封され、単位ウェルFは溶出溶液が注入して密封される。つまり、単位ウェルのうち、少なくとも一つを除いた残りの単位ウェルには試料を精製するための溶液が収容されるが、同一な単位ウェルには同一な溶液が収容される。
【0067】
一方、前記密封された一つの単位ウェルに収容される溶液が磁性粒子が分散された水分散液である場合、前記水分散液に分散された磁性粒子はシリカでコーティングされた球形の磁性粒子であり得る。
【0068】
以下、前記した実施例1の作動について説明する。
【0069】
図4及び図5を参照すれば、マルチウェルプレートキット420、420’の96ウェルプレートキットはベースプレート400の上面に形成された溝(図面符号未付与)に装着して使用される。ベースプレート400の下端にはスライドレール410が装着されていて取っ手401を用いて図7に図示されたようにベースプレート400をケーシング300の外に引き出した後、必要なものを装着する。図4及び図5を参照すれば、実施例1を稼動させるためにはベースプレート400に生成された固有の溝(図面符号未付与)にウェルプレートキット420、420’、廃液筒450などをそれぞれ載せればよい。このように準備する過程を詳しく説明すると、先ず実施例1を稼動させるためにはターゲット物質が含まれた生物学的試料の個数を定めなければならない。実施例1は1つから最大16個の試料を弾力的に精製することができる。実施例1の特殊な例として図5は16個の試料を準備する過程を見せている。マルチウェルプレートキット420の96ウェルプレートキットは磁性粒子と各種溶液を有していて、また使用時に生物学的試料を注入して装着するプレートとして機能するため、先ず必要な生物学的試料の数ほどをピペットチップを用いて96ウェルプレートキットの単位ウェルAを密封したフィルムをあけて、必要なそれぞれの生物学的試料をそれぞれのウェル421Aに一つずつ注入する。これが準備されると、この96ウェルプレートキットをベースプレート400に装着し、次いで残りの他の溶液が込まれているもう一つの96ウェルプレートキットをベースプレート400に装着する。精製過程から出る廃液を集めるためには廃液筒450を装着する。高温反応処理の必要時に高温反応をさせることができる高温反応ブロック460で反応をさせる。図6に図示されたように高温反応用チューブ462を必要な数ほど高温反応用チューブラック464に装着し、このラックを高温反応ブロック460に挿入する。この際、加温反応が必要でない場合は高温反応用チューブ462と高温反応用チューブラック464を装着していない。複数個のピペット140を装着するときは96ウェルプレートキットに入れた試料の位置を確認し、試料が注入した位置と同じ位置になるようにピペット140をピペットラック430に挿した後、図3のように装着する。精製された試料保管用チューブ442も同じ数ほど試料保管用チューブラック440に挿した後、装着される。この際、試料保管用チューブ442はPCR用8ストリップチューブのような96ウェルプレートキットに使用される標準フォームを使用する(図5では16個の試料の全てを装着することを示している)。16個未満の一部分のウェルのみを使用するようになるときにはピペット140と試料保管用チューブ442と高温反応用チューブ462の位置を全て同一にすることが重要である。これのためにそれぞれのラックのピペットラック430、試料保管用チューブラック440、そして高温反応用チューブラック464を並べて同じ位置にそれぞれのピペット140、試料保管用チューブ442、高温反応用チューブ462を挿したことが望ましい。
【0070】
以上の装着が終わると、装着されたベースプレート400を押してストッパー403によってそれ以上引き込まれない位置まで整列させてケーシング300のドア350を閉めてタッチスクリーン360を操作して自動精製を行なう。約30分内外に自動精製が終わると、ドア350をあけてベースプレート400を引き出して精製されたヘキサンが入っている試料保管用チューブラック440を出して精製された試料を先ず回収して使用したピペットと高温反応用チューブラック464を出して試料保管用チューブ442の蓋を閉めた後、直ちに必要な実験に使用することもでき、−20度の冷凍庫に保管することもできる。ヘキサン抽出に使用した全ての96ウェルプレートキットとピペット、廃液筒などはベースプレート400から出して捨てた後、ベースプレート400を押してストッパー403によってそれ以上引き込まれない位置まで移動させた後、ドアを閉めて紫外線ランプ340を用いた機器内部の殺菌を行なう。96ウェルプレートキットは16個ウェルを全て使用した場合は除去し、使用しないウェルが残っている場合は後に再び使用する。
【0071】
このような使用者の準備及び後処理の過程を除いた精製過程は自動精製装備に備えられた自動化機構とコンピュータ回路によって動作されることができる。このような動作を行なうために2列で配列された複数個のピペット140はピペットブロック100のピペット装着部133、134に自動に挿されて運営される。
【0072】
一方、ピペットブロック100の上下運動は上下移動スクリュー233によって行い、前後運動は前後移動ベルト330によって行なわれる。上下移動スクリュー233と前後移動ベルト330によって望む位置で作業を行なうことができる。
【0073】
<実験例>
【0074】
実施例1を用いた染色体DNAの抽出
【0075】
1)染色体DNA抽出のためのキットの製作
【0076】
染色体DNA抽出キットを製作するために96ウェルプレートキットの単位ウェルBからEまで予め製造した試薬を使用量に適当に分注する。染色体DNAの抽出のための単位ウェルの試薬組成は次の通りである。96ウェルプレートキットの単位ウェルBには全血内細胞の溶解のための緩衝溶液として1M乃至8Mのグアニジンヒドロクロライド、10mM乃至100mMのトリスヒドロクロライド、10mM乃至500mMの塩化ナトリウム、1%乃至50%の界面活性剤(トリトンX−100、ツウィン−20、ツウィン−80、NP−40など)、全体pHは4.0乃至7.0から構成された細胞溶解溶液を入れる。単位ウェルCには染色体DNAと磁性粒子間の結合力を高めるためのアルコール(イソプロピルアルコール、エチルアルコール)を入れ、単位ウェルDには磁性粒子が分散された磁性粒子水分散液を入れる。単位ウェルEには磁性粒子とDNAの結合力は保持したまま不純物のみを選択的に除去するための1M乃至8Mのグアニジンヒドロクロライド、10mM乃至100mMのトリスヒドロクロライド、10mM乃至500mMの塩化ナトリウム、10%乃至90%のアルコール(イソプロピルアルオール、エチルアルコール)から構成される洗滌溶液を入れる。単位ウェルFには磁性粒子からDNAを溶出させて純粋なDNAを獲得するために1mM乃至50mMのトリスヒドロクロライド、pHは8.0乃至9.0から構成されたヘキサン溶出溶液を入れる。
【0077】
2)全血から染色体DNAの抽出
【0078】
前記から準備されたDNA抽出用キットの単位ウェルAに全血200μlを分注した後、DNA抽出キット、廃液筒、加温反応用チューブが挿されたラック、ピペットが挿されたラック、試料保管用チューブが挿されたラックを自動精製装備内の各位置に装着した後、予めセットされた全血からDNAを抽出する方法を選んでヘキサン抽出を自動に進む。
【0079】
予めセットされた全血からDNAを抽出する方法にはDNA抽出に必要であるあらゆる過程、ピペットの上下移動及び磁性粒子の運搬のための磁石の移動、各マルチプレートに込まれている溶液の運搬のためのピペットの移動を含めて各マルチプレートに込まれている溶液の種類及び量、廃液を捨てる位置及び捨てる量、加温反応をさせるチューブの位置及び時間、全てのヘキサン精製が完了された後、自動にUVランプの殺菌が進められるプロセスなどを含めている。
【0080】
3)抽出された染色体DNAの確認
【0081】
抽出された染色体DNAの収率、濃度及び純度はUV−吸光光度計を用いて測定する。先ず、滅菌された3次蒸留水を用いて260nm、280nm、320nmにおけるベースラインを測定した後、抽出されたDNAの各波長の吸光度を測定する。測定された吸光度の値を用いて次の計算式によって収率、濃度及び純度を計算する。
【0082】
抽出されたDNAの濃度=(260nmの吸光度−320nmの吸光度)50希釈倍数
抽出されたDNAの収率=抽出されたDNAの濃度溶出溶液の体積
抽出されたDNAの純度=(260nmの吸光度−320nmの吸光度)/(280nmの吸光度−320nmの吸光度)
【0083】
前記計算式に従って抽出されたDNAの濃度及び収率、純度を計算した結果を下記のテーブルに示した。総16個の試料から分離した染色体DNAの平均濃度は36ng/μlであり、平均収率は3.6ngであり、平均純度は1.95で非常に高い水準のDNAが分離されたことを見せている。
【0084】
【表1】

【0085】
抽出されたDNA100ngを定量して1%のアガロースゲルで電気泳動してその状態を確認した。図9を参照すれば、レーンMはバイオニア社のサイズマーカ(Cat.No.D−1040)であり、レーン1から16は抽出された各々のDNAをみせる。その結果、全血から染色体DNAを抽出する過程中、分解されたり他の不純物(RNAなど)が混ぜていないことが確認できた。
【0086】
また、抽出されたDNA10ngを定量してGAPDH遺伝子部位を増幅することができる重合酵素連鎖反応(PCR)用プライマーと共にバイオニア社のAccuPowerPCR Premixを用いて次のような条件でGAPDH遺伝子部位を増幅した。DNA変性のために94度1分、各プライマーの標的部位の付着のために60度1分、相補筋の合成を通じた二重筋DNAの製造のために72度3分の過程を40回繰り返して行った。重合酵素連鎖反応を終えた後、重合酵素連鎖反応物のうち5μlを1%のアガロースゲルで電気泳動して増幅された重合酵素連鎖反応物のサイズを確認することにより、抽出されたDNAが他の実験に十分使用できるということを証明した。図10を参照すれば、レーンMはバイオニア社のサイズマーカ(Cat. No. D−1040)であり、レーン1から16は各抽出されたDNAを鋳型にした重合酵素連鎖反応産物として正確に全てが同じサイズを増幅した。
【0087】
<実施例2>
【0088】
実施例2は本発明による自動精製装置、即ち磁性粒子を用いて複数の生物学的試料から磁性粒子と可逆的に結合されるターゲット物質を分離するもう一つの装置に関するものである。図11乃至図13は実施例2の主要部の概略図を示す。
【0089】
図11乃至図13を参照すれば、磁場印加部(図面符号未付与)は第1列磁石装着部191、第1列ギア191G、第1列回転軸191S、第2列磁石装着部192、磁石装着部モータ192M、第2列ギア192G、第2列回転軸192Sを含む。
【0090】
図11及び図12を参照すれば、第2列磁石装着部192は第2列回転アーム192−2、第2列板設置台192−3を含む。
【0091】
図11及び図12を参照すれば、第2列回転アーム192−2は第2列回転軸192Sに放射方向に固定連結される。第2列板設置台192−3は第2列回転アーム192−2の端部に第2列回転軸192Sと平行に固定設けられる。
【0092】
図11及び図12を参照すれば、第2列板設置台192−3には第2列中間板192−4M及び第2列エンド板192−4Eが同一な間隔を保持しながらそれぞれ設けられる。第2列中間板192−4Mは第2列回転軸192Sが回転することにより第2列ピペット142のうち相互隣り合ったピペットとピペットの間に位置する。第2列中間板192−4Mには磁石192−1が装着されるように第2列ピペット142の列方向と平行な方向に貫通孔が形成される。第2列エンド板192−4Eは第2列回転軸192Sが回転することにより第2列ピペット142のうち側端に位置するピペットの外側に位置する。第2列エンド板192−4Eには磁石192−1が装着されるように第2列ピペット142の列方向と平行な方向に貫通孔が形成される。第2列中間板192−4Mに形成された貫通孔と第2列エンド板192−4Eに形成された貫通孔は同一直線上に位置する。
【0093】
図11及び図12を参照すれば、第2列ギア192Gは磁石装着部モータ192Mによって回転する。第2列回転軸192Sは第2列ギア192Gに連結されて第2列ギア192Gが回転することによって回転する。一方、第2列磁石装着部192は第2列回転軸192Sに放射方向に連結されて第2列回転軸192Sが回転することにより磁石192−1と第2列のピペット142間の距離が調節される。磁石192−1と第2列ピペット142間の距離が離れることにより第2列のピペット142に印加された磁場が解除される。従って、磁石装着部モータ192M、第2列ギア192G及び第2列回転軸192Sは第2列磁石装着部192を移動させる移動手段である。
【0094】
図11及び図12を参照すれば、第1列磁石装着部191は第1列回転アーム191−2、第1列板設置台191−3を含む。
【0095】
図11及び図12を参照すれば、第1列回転アーム191−2は第1列回転軸191Sに放射方向に固定連結される。第1列板設置台191−3は第1列回転アーム191−2の端部に第1列回転軸191Sと平行に固定設けられる。
【0096】
図11及び図12を参照すれば、第1列板設置台191−3には第1列中間板191−4M及び第1列エンド板191−4Eが同一な間隔を保持しながらそれぞれ設けられる。第1列中間板191−4Mは第1列回転軸191Sが回転することにより第1列ピペット141のうち相互隣り合ったピペットとピペットの間に位置する。第1列中間板191−4Mには磁石191−1が装着されるように第1列ピペット141の列方向と平行な方向に貫通孔が形成される。第1列エンド板191−4Eは第1列回転軸191Sが回転することにより第1列ピペット141のうち側端に位置するピペットの外側に位置する。第1列エンド板191−4Eには磁石191−1が装着されるように第1列ピペット141の列方向と平行な方向に貫通孔が形成される。第1列中間板191−4Mに形成された貫通孔と第1列エンド板191−4Eに形成された貫通孔は同一直線上に位置する。
【0097】
図11及び図12を参照すれば、第1列ギア191Gは第2列ギア192Gと噛み合わせて第2列ギア192Gが回転することによって回転する。第1列回転軸191Sは第1列ギア191Gに連結されて第1列ギア191Gが回転することによって回転する。一方、第1列磁石装着部191は第1列回転軸191Sに放射方向に連結されて第1列回転軸191Sが回転することにより磁石191−1と第1列のピペット141間の距離が調節される。磁石191−1と第1列ピペット141間の距離が離れることにより第1列のピペット141に印加された磁場が解除される。従って、第1列ギア191G及び第1列回転軸191Sは第1列磁石装着部191を移動させる移動手段である。
【0098】
一方、実施例2の場合、第2列ギア192Gの代わりに第1列ギア191Gが磁石装着部モータ192Mによって駆動される。
【0099】
図12を参照すれば、一つのピペット141、142の両側に磁石がそれぞれ位置する場合、効率的にターゲット物質であるヘキサンが結合された磁性粒子を損失することなくピペット141、142の内部に捕集することができるようになる。ピペット141、142の片側のみに磁石が位置する場合はターゲット物質であるヘキサンが結合された磁性粒子がピペット141、142の内面の片側のみに集中的に付着及び捕集される。このような場合、後続段階において磁場印加部及びピストン120を用いてピペット141、142に吸入された混合物のうちヘキサンが結合された磁性粒子を除いた混合物を廃液筒450に排出させたりする場合に固まっている磁性粒子が損失される可能性がある。
【0100】
図12を参照すれば、磁石装着部191、192によって磁石191−1、192−1をピペット141、142の両側に近接して位置させることによりピペット141、142に印加される磁場の強度をさらに大きくした。従って、磁石装着部191、192による磁場の印加時にヘキサンが結合された磁性粒子がピペット141、142の内面の片側のみに付着されることなくピペット141、142の内面の周りに均一に分散及び付着されて効率的に捕集されるから、磁性粒子と結合されたヘキサンは損失されることなく高純度で分離可能となる。つまり、ヘキサンの収率が高くなる。実施例2の磁石装着部191、192には第1列ピペット141と第2列ピペット142を構成するそれぞれのピペット両側に磁場を印加するための磁石191−1、192−1が装着される。
【0101】
その他の事項は実施例1から説明したところに準じる。
【0102】
<実施例3>
【0103】
実施例3は実施例1または実施例2の自動精製装置に使用されるマルチウェルプレートキットに関するものである。これに対する説明は実施例1で記述したところと同じであるため、その説明を省略する。
【0104】
<実施例4>
【0105】
実施例4は実施例1または実施例2の自動精製装置を用いた生物学的試料からヘキサンを抽出する方法に関するものである。
【0106】
図14は実施例4の流れ図を示す。
【0107】
図14を参照すれば、実施例4は準備段階S10を有する。
【0108】
図5を参照すれば、準備段階S10では二つのマルチウェルプレートキット420、420’、ピペットブロック100に装着される複数のピペット140が2列で挿着収容されるピペットラック430、精製された試料を保管するための複数の試料保管用チューブ442が2列で挿着収容される試料保管用チューブラック440、ピペットブロック100に装着された複数のピペット140から捨てられる廃液を収容するための廃液筒450及び2列で挿着収容される複数の高温反応用チューブ462を加熱するための高温反応ブロック460がベースプレート400に搭載される。図7を参照すれば、前記ベースプレート400はケーシング300に実装される。
【0109】
図14を参照すれば、実施例4は細胞溶解溶液との混合段階S11を有する。
【0110】
図8を参照すれば、混合段階S11ではピペット141、142(図2参照)を用いてマルチウェルプレートキット420の単位ウェルAに注入された生物学的試料をマルチウェルプレートキット420の単位ウェルBに注入された細胞溶解溶液に混合するようになる。
【0111】
図14を参照すれば、実施例4は酵素反応活性化段階S12を有する。
【0112】
図5を参照すれば、酵素反応活性化段階S12では前記生物学的試料の細胞溶解が容易に進めるようにピペット141、142(図2参照)を用いて前記細胞溶解溶液と混合された生物学的試料を高温反応用チューブ462に注入するようになる。マルチウェルプレートキット420(図8参照)の単位ウェルAには生物学的試料によって細胞溶解及び蛋白質分解のための酵素が注入して密封される。高温反応用チューブ462で前記酵素による反応が活性化されて前記生物学的試料の細胞が速い時間内に完全に溶解される。
【0113】
図14を参照すれば、実施例4は結合溶液との混合段階S13を有する。
【0114】
図8を参照すれば、結合溶液との混合段階S13ではピペット141、142(図2参照)を用いて前記細胞溶解溶液及び細胞溶解が進められた前記生物学的試料をマルチウェルプレートキット420の単位ウェルCに注入された結合溶液に混合するようになる。つまり、結合溶液との混合段階S13では酵素反応が進められた高温反応用チューブ462(図5参照)内の混合物がマルチウェルプレートキット420の単位ウェルCに注入される。前記結合溶液はヘキサンと磁性粒子間の結合力を高めるためのアルコール(イソプロピルアルコール、エチルアルコール)であり得る。
【0115】
図14を参照すれば、実施例4は水分散液との混合段階S14を有する。
【0116】
図8を参照すれば、水分散液との混合段階S14ではピペット141、142(図2参照)を用いて前記結合溶液と混合された混合物をマルチウェルプレートキット420の単位ウェルDに注入された磁性粒子水分散液に混合するようになる。これによってターゲットヘキサンが磁性粒子の表面に付着される。
【0117】
図14を参照すれば、実施例4は第1排出段階S15を有する。
【0118】
図8を参照すれば、第1排出段階S15では前記結合溶液と混合された混合物がピペット141、142(図2参照)に吸入されて廃液筒450(図5参照)の上部に位置するようになる。図2を参照すれば、次いでピストン120の下部移動によって前記結合溶液と混合された混合物がピペット141、142から廃液筒450に排出するようにピペット141、142に第1排出圧力を加え、同時に前記結合溶液と混合された混合物の中、前記磁性粒子水分散液の磁性粒子及び前記磁性粒子に付着された付着物は第1排出圧力によってピペット141、142から排出されなく、ピペット141、142の内部に残留するように磁石装着部191、192を用いてピペット141、142に磁場を印加するようになる。従って、第1排出段階S15では前記結合溶液と混合された混合物の中、前記磁性粒子水分散液の磁性粒子及び前記磁性粒子に付着された付着物を除いた混合物が廃液筒450に排出される。
【0119】
図14を参照すれば、実施例4は第1除去段階S16を有する。
【0120】
図5を参照すれば、第1除去段階S16では前記磁場を解除し、ピペット141、142(図2参照)を用いて前記磁性粒子及び前記磁性粒子に付着された付着物をマルチウェルプレートキット420の単位ウェルEに注入された洗滌溶液と混合して高温反応用チューブ462又はマルチウェルプレートキット420の単位ウェルH、I、J、K、及びLの何れか一箇所で数回にかけて洗滌するようになる。前記洗滌溶液は前記磁性粒子とヘキサンの結合力は保持したまま前記磁性粒子に付着された不純物のみを選択的に除去するためのものであって、1M乃至8Mのグアニジンヒドロクロライド、10乃至100mMのトリスヒドロクロライド、10mM乃至500mMの塩化ナトリウム及び10%乃至90%のアルコール(イソプロピルアルコール、エチルアルコール)を含めて構成される。従って、第1除去段階S16では前記磁性粒子からヘキサンを除いた不純物が除去される。
【0121】
図14を参照すれば、実施例4は第2排出段階S17を有する。
【0122】
図5を参照すれば、第2排出段階S17では前記洗滌溶液と混合された混合物がピペット141、142(図2参照)に吸入されて廃液筒450の上部に位置するようになる。図2を参照すれば、次いでピストン120の下部移動によって前記洗滌溶液と混合された混合物がピペット141、142から廃液筒450に排出するようにピペット141、142に第2排出圧力を加え、同時に前記洗滌溶液と混合された混合物の中、前記磁性粒子、前記磁性粒子に付着されたヘキサンは第2排出圧力によってピペット141、142から排出されなく、ピペット141、142の内部に残留するように磁石装着部191、192を用いてピペット141、142に磁場を印加するようになる。従って、第2排出段階S17では前記洗滌溶液と混合された混合物の中、前記磁性粒子、前記磁性粒子に付着されたヘキサンを除いた混合物が廃液筒450に排出される。
【0123】
図14を参照すれば、実施例4は第2除去段階S18を有する。第2除去段階S18では洗滌過程によって前記磁性粒子に残留したり残留される可能性のある洗滌用液中のアルコールが除去できるようになる。
【0124】
図5を参照すれば、第2除去段階S18では前記磁場を解除し、ピペット141、142(図2参照)を用いて前記磁性粒子、前記磁性粒子に付着されたヘキサンを高温反応用チューブ462に注入するようになる。この場合、前記磁性粒子に残留されている洗滌溶液中のアルコールは高温反応用チューブ462で加熱されて気化されることにより前記磁性粒子から除去される。一方、第2除去段階S18はピペットへの吸入段階S18−1、高温反応用チューブへの注入段階S18−2、及び空気流出入段階S18−3を含む。
【0125】
図2を参照すれば、ピペットへの吸入段階S18−1では前記磁性粒子がピペット141、142に捕集された状態でピストン121、122の上部移動によってマルチウェルプレートキット420’(図5参照)の単位ウェルG(図5参照)に注入されたアルコールをピペット141、142に吸入するようになる。ピペットへの吸入段階S18−1は前記磁性粒子、前記磁性粒子に付着されたヘキサンが前記単位ウェルG(図5参照)に注入されたアルコールと混合されて高温反応用チューブ462(図5参照)に容易に注入するようにするためである。
【0126】
図5を参照すれば、高温反応用チューブへの注入段階S18−2ではピペットへの吸入段階S18−1から吸入されたアルコールを前記磁性粒子、前記磁性粒子に付着されたヘキサン及び前記磁性粒子に残留された洗滌溶液中のアルコールと共に高温反応用チューブ462(図5参照)に注入するようになる。
【0127】
図2を参照すれば、空気流出入段階S18−3では前記磁性粒子、前記磁性粒子に付着されたヘキサン、前記磁性粒子に残留された洗滌溶液中のアルコール及びピペットへの吸入段階S18−1から吸入されたアルコールが高温反応用チューブ462(図5参照)に注入された状態で、ピストン121、122の上下移動によって高温反応用チューブ462(図5参照)に空気を流入及び流出させるようになる。高温反応用チューブ462(図5参照)に空気を流入及び流出させたり高温反応ブロックを加熱させたり又はこれらを同時に行うことにより前記磁性粒子に残留された洗滌溶液中のアルコール及びピペットへの吸入段階S18−1から吸入されたアルコールが高温反応用チューブ462(図5参照)から完璧に除去されることができる。
【0128】
図14を参照すれば、実施例4はヘキサン分離段階S19を有する。
【0129】
図5を参照すれば、ヘキサン分離段階S19ではピペット141、142(図2参照)を用いてマルチウェルプレートキット420(図8参照)の単位ウェルFに注入されたヘキサン溶出溶液を高温反応用チューブ462に注入するようになる。これによって高温反応用チューブ462内で前記磁性粒子から前記ヘキサンが分離される。
【0130】
図14を参照すれば、実施例4はヘキサン収集段階S20を有する。
【0131】
図5を参照すれば、ヘキサン収集段階S20では前記磁性粒子から分離されたヘキサンが含まれたヘキサン溶出溶液と磁性粒子がピペット141、142(図2参照)に吸入されて試料保管用チューブ442の上部に位置するようになる。図2を参照すれば、次いでピストン120の下部移動によって前記磁性粒子から分離されたヘキサンが含まれたヘキサン溶出溶液と磁性粒子がピペット141、142から試料保管用チューブ442に排出されるようにピペット141、142に第3排出圧力を加え、同時に前記磁性粒子から分離されたヘキサンが含まれたヘキサン溶出溶液と磁性粒子の中、前記磁性粒子は第3排出圧力によってピペット141、142から排出されなく、ピペット141、142の内部に残留されるように磁石装着部191、192を用いてピペット141、142に磁場を印加するようになる。従って、ヘキサン収集段階S20では前記磁性粒子から分離されたヘキサンが含まれたヘキサン溶出溶液と磁性粒子中、前記磁性粒子を除いた磁性粒子から分離されたヘキサンが含まれたヘキサン溶出溶液が試料保管用チューブ442に収集される。つまり、試料保管用チューブ442にはヘキサンが含まれたヘキサン溶出溶液が収集される。
【0132】
一方、磁性粒子を用いて生物学的試料からヘキサンを分離精製する場合、磁性粒子に結合されたヘキサンの他の不純物はヘキサン溶出溶液を用いたヘキサン分離段階S19の前に必ず除去しなければならない。このために磁性粒子に結合された不純物を除去する目的で、第1除去段階S16では10乃至90%のアルコールを含む洗滌溶液を使用して磁性粒子を洗滌するようになる。
【0133】
しかし、洗滌溶液に含まれているアルコールは第1除去段階S16の後に磁性粒子に微量残存するようになる。磁性粒子に残存するアルコールがヘキサン溶出溶液を用いたヘキサン溶出過程においてヘキサンと共に溶出されると、重合酵素連鎖反応やリアルタイム重合酵素連鎖反応、シーケンシング反応などに使用される酵素と直接又は間接的な反応を起こしてこれらの酵素の性能低下、敏感度低下などの要因で作用するようになる。従って、磁性粒子に微量残存する洗滌溶液中のアルコールはヘキサン溶出溶液を用いたヘキサン溶出過程の前に必ず完璧に除去しなければならない。従って、実施例4では第2除去段階S18で磁性粒子に残存する洗滌溶液中のアルコールを除去するようになる。
【0134】
<実験例>
【0135】
一般正常人の全血200μlからバイオニア社のGenomic DNA Extraction Kit(K−3032)を用いて染色体DNAを抽出した。製品に同封されている使用説明書に従って実験を行い、最終ヘキサン溶出ボリュームは50μlにした。また、前記から使用したものと同一な検体、同一な量を用いて前記実施例4から言及した実験方法に従って染色体DNAを抽出した。ヘキサン抽出が終わった後、各4つの検体に対して人のGAPDH遺伝子を増幅及び定量することができるように考案されたプライマーとプローブセット、そしてこれらの増幅をリアルタイムで測定することができるように製作されたバイオニア社のリアルタイム重合酵素連鎖反応用キット(AccuPowerDualstar(登録商標) qPCR Premix, K−6100)とリアルタイム遺伝子定量増幅装置(Exicycler(登録商標) 96 Real−Time Quantitative Thermal Block, A−2060)を用いて遺伝子を増幅した。
【0136】
図15はリアルタイム重合酵素連鎖反応の実験液に各濃度別にエチルアルコールを混合した後に行なったリアルタイム重合酵素連鎖反応グラフである。
【0137】
図15を参照すれば、全体積の0.2%に該するアルオールをリアルタイム重合酵素連鎖反応の実験液に入れる場合、リアルタイム重合酵素連鎖反応の蛍光値が落ち始め、2%を超える場合は全く実験結果を確認することができないことがわかった。
【0138】
図16は実施例4の実験方法に従って抽出したDNA(#1、#2、#3)を用いてリアルタイム重合酵素反応させたことを示したグラフである。コントロール(Control)は市中で販売中である染色体DNA抽出キット(Bioneer, K−3o32)を用いて同一な検体、同一な量から抽出したDNAを用いたリアルタイム重合酵素反応の結果であり、(−)コントロールは前記コントロール実験で鋳型DNAの代わりに滅菌された3次蒸留水を入れた結果であり、ブランク(Blank)は滅菌された蒸留水のみを入れて反応させた結果である。図16に図示されたように実施例4による場合、DNAが純粋に分離されたことが確認できた。
【産業上の利用可能性】
【0139】
本発明は磁性粒子を用いて生物学的試料からヘキサン、蛋白質などを自動に分離することができるため、遺伝子工学分野、医療産業分野などに広く用いられることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁性粒子を用いて複数の生物学的試料から磁性粒子と可逆的に結合されるターゲット物質を分離する装置において、
複数のピペットが分離可能に少なくとも2列で装着され、前記装着された複数のピペットにそれぞれターゲット物質を含む生物学的試料を吸入及び吐出させるためのピペットブロック;
前記ピペットブロックを支持する固定胴体;
前記ピペットブロックに装着された各列のピペットに磁場を印加及び解除するための磁場印加部;
前記ピペットブロックを上下方向に移動させるピペットブロック上下移動手段;及び、
前記ピペットブロックを前後方向に移動させるピペットブロック前後移動手段;
を含むことを特徴とする自動精製装置。
【請求項2】
前記ピペットブロックは、
複数個のピストンが2列に設けられたピストン固定板;
前記ピストン固定板を上下に移動させるピストン移動手段;
前記複数個のピストンの上下移動を案内するピストン案内孔が形成されたピストン案内部;及び、
2列で配列された複数個のピペットの内周面と係合するように前記ピストン案内部の下に2列で配列され、前記各々のピストン案内孔にそれぞれ連通される複数個の連結孔が形成されたピペット装着部;
を含むことを特徴とする請求項1に記載の自動精製装置。
【請求項3】
前記ピペット装着部の外周面には、前記ピペット装着部がピペットの内周面と係合するように密着リングが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の自動精製装置。
【請求項4】
前記ピペットブロックは、
前記ピストン案内部の下端部を支持するピストン案内部支持板;
前記ピストン案内部支持板の上面に突設されて前記ピストン固定板の上下移動を案内する案内ロッド;及び、
前記ピストン固定板の下面に接触して下方に連動することによって前記ピペット装着部に装着された複数個のピペットを分離させるピペット分離部;
を含むことを特徴とする請求項2に記載の自動精製装置。
【請求項5】
前記ピペット分離部は、
前記ピストン案内部の上部に位置し前記複数個のピストンが貫通した上部脱着板;
前記ピストン案内部支持板の下部に位置し前記複数個のピペット装着部が貫通し下方に移動することによって前記ピペット装着部に装着された複数個のピペットの上端部を下方に押圧して分離させる下部脱着板;
前記上部脱着板と下部脱着板とが一定距離を保持するように連結する上下連結ロッド;
前記下部脱着板の上面に突設されて前記ピストン案内部支持板に形成された貫通孔を通じて前記ピストン案内部支持板の上部に突出した突出ロッド;及び、
下端部が前記ピストン案内部支持板の上面に支持され上端部が前記突出ロッドの上端部に支持されて、前記下部脱着板が前記ピストン案内部支持板に密着するように所定の弾性力を加えるスプリング;
を含むことを特徴とする請求項4に記載の自動精製装置。
【請求項6】
前記ピストン移動手段は、
ピストン調節モータが搭載され前記案内ロッドによって支持されるピストン調節モータ支持板;及び、
前記ピストン調節モータによって上下に移動し、下端部が前記ピストン固定板に連結されたピストン調節スクリュー;
を含むことを特徴とする請求項2に記載の自動精製装置。
【請求項7】
前記磁場印加部は、
前記ピペットブロックに装着された第1列のピペットに磁場を印加するための磁石が装着された第1列磁石装着部;
前記ピペットブロックに装着された第2列のピペットに磁場を印加するための磁石が装着された第2列磁石装着部;
前記第1列磁石装着部に装着された磁石と前記ピペットブロックに装着された第1列のピペットとの間の距離を調節するための第1列磁石装着部移動手段;及び、
前記第2列磁石装着部に装着された磁石と前記ピペットブロックに装着された第2列のピペットとの間の距離を調節するための第2列磁石装着部移動手段;
を含み、
前記第1列磁石装着部及び第1列磁石装着部移動手段によって前記第1列のピペットのそれぞれに加えられる磁場の強さ及び印加時間は、前記第2列磁石装着部及び第2列磁石装着部移動手段によって前記第2列のピペットのそれぞれに加えられる磁場の強さ及び印加時間と同一であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の自動精製装置。
【請求項8】
前記第1列磁石装着部は、前記第1列磁石装着部移動手段によって前記第1列ピペットの中で互いに隣り合ったピペットとピペットとの間に位置させられて磁石が装着された第1列中間板と、前記第1列磁石装着部移動手段によって第1列ピペットの中で側端に位置するピペットの外側に位置させられて磁石が装着された第1列エンド板とを含み、
前記第2列磁石装着部は、前記第2列磁石装着部移動手段によって前記第2列ピペットの中で互いに隣り合ったピペットとピペットとの間に位置させられて磁石が装着された第2列中間板と、前記第2列磁石装着部移動手段によって第1列ピペットの中で側端に位置するピペットの外側に位置させられて磁石が装着された第1列エンド板とを含むことを特徴とする請求項7に記載の自動精製装置。
【請求項9】
前記第1列中間板及び第1列エンド板にはそれぞれ磁石が装着されるように前記第1列ピペットの列方向と平行な方向に貫通孔が形成され、
前記第2列中間板及び第2列エンド板にはそれぞれ磁石が装着されるように前記第2列ピペットの列方向と平行な方向に貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項8に記載の自動精製装置。
【請求項10】
前記第1列磁石装着部移動手段は前記ピペットブロックに連結されて磁石装着部モータによって回転する第1列ギアと、前記第1ギアが回転することによって回転する第1列回転軸とを含み、
前記第2列磁石装着部移動手段は前記ピペットブロックに連結され前記第1列ギアと噛み合わせて前記第1列ギアが回転することによって反対方向に回転する第2列ギアと、前記第2列ギアが回転することによって回転する第2列回転軸とを含み、
前記第1列磁石装着部は前記第1列回転軸に放射方向に連結され、前記第2列磁石装着部は前記第2列回転軸に放射方向に連結されていることを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれかに記載の自動精製装置。
【請求項11】
前記ピペットブロックは前記固定胴体に上下で移動可能に設けられ、
前記ピペットブロック上下移動手段は、前記固定胴体に設けられる上下移動モータと、前記上下移動モータによって回転することにより前記ピペットブロックに固定された固定ナットを上下移動させる上下移動スクリューとを含み、
前記ピペットブロック前後移動手段は、前記固定胴体を前後に移動可能に支持する前後支持ロッドと、前記固定胴体を前後方向に移動させるように所定部位が前記固定胴体に取り付けられた前後移動ベルトとを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の自動精製装置。
【請求項12】
前記固定胴体の下部に位置するベースプレートを含み、
前記ベースプレートには、マルチウェルプレートキット、前記ピペットブロックに装着される複数のピペットが2列に挿着収容されるピペットラック、精製された試料を保管するための複数の試料保管用チューブが2列に挿着収容される試料保管用チューブラック、及び、前記ピペットブラックに装着された複数のピペットから捨てられる廃液を収容するための廃液筒が搭載されていることを特徴とする請求項1に記載のことを特徴とする自動精製装置。
【請求項13】
前記ベースプレートには、2列に挿着収容される複数の高温反応用チューブを加熱するための高温反応ブロックが搭載されていることを特徴とする請求項12に記載の自動精製装置。
【請求項14】
前記ピペットブロック、固定胴体、ピペットブロック上下移動手段、前記ピペットブロック前後移動手段及びベースプレートが収容されるケーシングを含み、
前記ケーシング内部には滅菌のための紫外線ランプまたはオゾン発生器が設けられていることを特徴とする請求項12に記載の自動精製装置。
【請求項15】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の自動精製装置に使用されるマルチウェルプレートキットであって、
隣り合った2列のウェルからなる複数個の単位ウェルと、前記複数個の単位ウェルの上端部を密封するフィルムとを含み、
前記単位ウェルのうち少なくとも一つを除いた残りの単位ウェルにはターゲット物質の分離のための複数の溶液が収容されつつ、同一な単位ウェルには同一な溶液が収容されることを特徴とするマルチウェルプレートキット。
【請求項16】
前記密封された一つの単位ウェルに収容される溶液が磁性粒子が分散された水分散液である場合、前記水分散液に分散された磁性粒子はシリカでコーティングされた球形の磁性粒子であることを特徴とする請求項15に記載のマルチウェルプレートキット。
【請求項17】
請求項1に記載の自動精製装置を用いた生物学的試料からヘキサンを抽出する方法であって、
前記ピペットを用いて生物学的試料をマルチウェルプレートキットのウェルに注入された細胞溶解溶液と混合する段階;
前記ピペットを用いて前記細胞溶解溶液と混合された前記試料をマルチウェルプレートキットのウェルに注入された結合溶液と混合する段階;
前記ピペットを用いて前記結合溶液と混合された混合物をマルチウェルプレートキットのウェルに注入された磁性粒子の水分散液と混合する段階;
前記結合溶液と混合された混合物が前記ピペットに吸入された状態において、前記混合物が前記ピペットから排出されるように前記ピペットに排出圧力を加え、同時に前記結合溶液と混合された混合物のうち前記磁性粒子の水分散液の磁性粒子及び前記磁性粒子に付着された付着物は前記排出圧力によって排出されず前記ピペットの内部に残留されるように前記ピペットに磁場を印加する段階;
前記磁場を解除して前記磁性粒子及び前記磁性粒子に付着された付着物をマルチウェルプレートキットのウェルに注入されたアルコールを含有した洗滌溶液と混合して前記磁性粒子からヘキサンを除外した不純物を除去する段階;
前記洗滌溶液と混合された混合物が前記ピペットに吸入された状態において、前記混合物がピペットから排出されるように前記ピペットに排出圧力を加え、同時に前記洗滌溶液と混合された混合物のうちヘキサンが付着された前記磁性粒子は前記排出圧力によって排出されずピペット内部に残留されるように前記ピペットに磁場を印加する段階;
前記磁場を解除してヘキサンが付着された前記磁性粒子を高温反応凸状の高温反応用チューブに注入して前記磁性粒子に残留された洗滌溶液のうちのアルコールを除去する段階;
前記ピペットを用いてマルチウェルプレートキットのウェルに注入されたヘキサン溶出溶液と前記高温反応用チューブに注入された前記磁性粒子を混合して前記ヘキサンを分離させる段階;及び、
前記磁性粒子から分離されたヘキサンが含まれたヘキサン溶出溶液と磁性粒子が前記ピペットに吸入された状態において、ヘキサンが含まれたヘキサン溶出溶液が前記ピペットから排出されるように前記ピペットに排出圧力を加え、同時に前記磁性粒子は前記排出圧力によって排出されず前記ピペット内部に残留されるように前記ピペットに磁場を印加する段階;
を含むことを特徴とする生物学的試料からヘキサンを抽出する方法。
【請求項18】
請求項13に記載の自動精製装置を用いた生物学的試料からヘキサンを抽出する方法であって、
前記ピペットを用いて前記マルチウェルプレートキットの単位ウェルに注入された生物学的試料を前記マルチウェルプレートキットの単位ウェルに注入された細胞溶解溶液と混合する段階;
前記ピペットを用いて前記細胞溶解溶液及び細胞溶解が進まれた前記生物学的試料を前記マルチウェルプレートキットの単位ウェルに注入された結合溶液と混合する段階;
前記ピペットを用いて前記結合溶液と混合された混合物を前記マルチウェルプレートキットの単位ウェルに注入された磁性粒子の水分散液と混合する段階;
前記結合溶液と混合された混合物が前記ピペットに吸入されて前記廃液筒の上部に位置した状態において、前記ピストンの下部移動によって前記結合溶液と混合された混合物が前記ピペットから排出されるように前記ピペットに排出圧力を加え、同時に前記結合溶液と混合された混合物のうち前記磁性粒子の水分散液の磁性粒子及び前記磁性粒子に付着された付着物は前記排出圧力によって排出されず前記ピペットの内部に残留されるように前記磁石装着部を用いて前記ピペットに磁場を印加する段階;
前記磁場を解除して前記磁性粒子及び前記磁性粒子に付着された付着物をマルチウェルプレートキットの単位ウェルに注入されたアルコールを含有した洗滌溶液と混合して前記磁性粒子からヘキサンを除外した不純物を除去する段階;
前記洗滌溶液と混合された混合物が前記ピペットに吸入されて前記廃液筒の上部に位置した状態において、前記ピストンの下部移動によって前記洗滌溶液と混合された混合物が前記ピペットから排出されるように前記ピペットに排出圧力を加え、同時に前記洗滌溶液と混合された混合物のうちヘキサンが付着された前記磁性粒子は前記排出圧力によって排出されず前記ピペットの内部に残留されるように前記磁石装着部を用いて前記ピペットに磁場を印加する段階;
前記磁場を解除してヘキサンが付着された前記磁性粒子を高温反応用チューブに注入して前記磁性粒子に残留された洗滌溶液のうちのアルコールを除去する段階;
前記ピペットを用いて前記マルチウェルプレートキットの単位ウェルに注入されたヘキサン溶出溶液と前記高温反応用チューブに注入された前記磁性粒子を混合して前記ヘキサンを分離させる段階;及び、
前記磁性粒子から分離されたヘキサンが含まれたヘキサン溶出溶液と磁性粒子が前記ピペットに吸入されて前記試料保管用チューブの上部に位置した状態において、前記ピストンの下部移動によって前記磁性粒子から分離されたヘキサンが含まれたヘキサン溶出溶液が前記ピペットから排出されるように前記ピペットに排出圧力を加え、同時に前記磁性粒子は前記排出圧力によって排出されず前記ピペットの内部に残留されるように前記磁石装着部を用いて前記ピペットに磁場を印加する段階;
を含むことを特徴とする生物学的試料からヘキサンを抽出する方法。
【請求項19】
前記磁性粒子に残留された洗滌溶液中のアルコールを除去する段階は、
前記磁性粒子が前記ピペットに捕集された状態において、前記磁性粒子が前記高温反応用チューブに容易に注入されるように前記ピストンの上部移動によって前記マルチウェルプレートキットの単位ウェルに注入されたアルコールを前記ピペットに吸入する段階;及び、
前記マルチウェルプレートキットの単位ウェルから前記ピペットに吸入されたアルコールをヘキサンが付着された前記磁性粒子と共に前記高温反応用チューブに注入する段階;
を含むことを特徴とする請求項18に記載の生物学的試料からヘキサンを抽出する方法。
【請求項20】
前記磁性粒子に残留された洗滌溶液中のアルコールを除去する段階はヘキサンが付着された前記磁性粒子及び前記マルチウェルプレートキットの単位ウェルから前記ピペットに吸入されたアルコールが前記高温反応用チューブに注入された状態において、前記高温反応ブロックを加熱したりまたは前記ピストンの上下移動によって前記高温反応用チューブに空気を流入及び流出させたりこれらを同時に行なう段階を含むことを特徴とする請求項19に記載の生物学的試料からヘキサンを抽出する方法。
【請求項21】
前記生物学的試料を前記マルチウェルプレートキットの単位ウェルに注入された結合溶液と混合する段階の前に前記生物学的試料の細胞溶解が容易に進まれるように前記ピペットを用いて前記細胞溶解溶液と混合された生物学的試料を前記高温反応用チューブに注入する段階を含むことを特徴とする請求項17乃至請求項20のいずれかに記載の生物学的試料からヘキサンを抽出する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公表番号】特表2011−516075(P2011−516075A)
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−503904(P2011−503904)
【出願日】平成21年4月8日(2009.4.8)
【国際出願番号】PCT/KR2009/001804
【国際公開番号】WO2009/125971
【国際公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【出願人】(502235773)バイオニア コーポレーション (14)
【Fターム(参考)】