説明

自動車両のための物体検出装置

【課題】物体のサイズに関わらず、検出エリア内の物体の存在を効率よく感知することができる検出装置を提供する。
【解決手段】検出装置(2)のキャパシタンス変動を測定して物体(3)を検出する検出装置(2)は、それぞれが電界を送信または受信できる少なくとも1対(4、6、8)のセンサパッド(10)を有する。前記パッド(10)のインピーダンス変動を測定するのにそれぞれのセンサパッド(10)を用いることができる。それぞれのセンサパッド(10)は、インバータ(38)とオシレータ(56)と電力供給レール駆動部(40)とスイッチ(48、50、52)とを有する駆動レールインピーダンス測定システム(18)によって駆動される。この駆動レールインピーダンス測定システム(18)は、インバータ(38)の電力供給レール駆動部(40)の入力(46)へのオシレータ(56)の駆動をオン/オフして、センサパッド(10)の機能を電界送信部から電界受信部またはインピーダンス測定部に変更することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検出エリア内の物体の存在によって生じる検出装置のキャパシタンス変動を測定することによって、自動車両の近くの検出エリア内の物体を検出するタイプの検出装置に関する。この装置は、それぞれのセンサパッドが電界を送信または受信することができる少なくとも1対のセンサパッドと、これらのパッド間の結合キャパシタンスを測定する測定手段と、を有する。
【0002】
また、本発明は、この検出装置を有する外部装備品と、この外部装備品を有する自動車両と、に関する。
【背景技術】
【0003】
これらの装置は、周知であり、例えば、車両の周りの障害物に接近したことを運転者に通知することによって、この運転者が車を駐車するのを補助するのに用いられる。一般に、この検出装置は、運転中に車両の周囲における障害物の存在を運転者に通知する。
【0004】
一般に、これらの装置には、電界を送信および受信可能な複数の対のセンサパッドが用いられる。1対のセンサパッドのセンサパッド間の結合キャパシタンスが測定され、この結合キャパシタンスの変動によって、検出エリア内の物体の存在が示される。
【0005】
しかしながら、検出エリア内の物体が、小さい場合、または、送信もしくは受信パッドに近づいた場合、受信信号は、物体とパッドとの結合によって増加することがある。この結果、小さい物体または自動車両に近い物体の存在が検出されないことがある。また、この結果、検出エリアに存在する物体のサイズに関連して検出領域が大きく異なることがある。
【0006】
さらに、検出エリア内の物体の存在を決定可能なデータセットを取得するため、異なるセンサパッドが「走査」される。走査の速度およびデータセットの精度は、走査処理に関わるスイッチングによって生成されるノイズグリッチによって制限されることがある。
【0007】
周知の検出装置では、自動車両に対する道路の高さの変動を検出すると、検出エリア内の物体として知覚されることがあるなど、他の問題が起きる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的の1つは、物体のサイズに関わらず、検出エリア内の物体の存在を効率よく感知することができる検出装置を提供することによって、これらの欠点を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的のため、本発明は、上で述べたタイプの検出装置に関する。この検出装置では、検出エリア内の物体の存在を決定するため、パッドのインピーダンス変動を測定するのにそれぞれのセンサパッドをさらに用いることができ、それぞれのセンサパッドは、インバータと、オシレータと、インバータの電力供給レールに関する2つのDC電圧オフセットフォロアアンプ出力を有する電力供給レール駆動部と、スイッチと、を有する駆動レールインピーダンス測定システムによって駆動され、この駆動レールインピーダンス測定システムは、インバータの電力供給レール駆動部の入力へのオシレータの駆動をオンにしたりオフにしたりすることによって、センサパッドの機能を電界送信部から電界受信部またはインピーダンス測定部に変更することができる。
【0010】
それぞれのセンサパッドは、電界送信部または受信部として動作するだけでなくインピーダンス変動を測定するのに用いることができることによって、検出装置の検出能力を拡張する。小さい物体およびセンサパッドに近い物体を容易に検出することができる。さらに、駆動レールインピーダンス測定システムは、入力ラインにマルチプレクサを有しないでセンサパッドの機能(インピーダンス測定部、送信部または受信部)を選択するので、グリッチを排除し、データセットの取得プロセスを拡張するのに有用である。
【0011】
この検出装置の他の特徴は、次の通りである。
−検出装置は、複数の対のセンサパッドを有し、これらの複数の対のセンサパッドを異なる周波数で駆動することによって、すべての対のセンサパッドに関して、同時に、1対のセンサパッドの該パッド間の結合キャパシタンスの測定またはインピーダンス変動の測定を実行できるようにする。
−駆動レールインピーダンス測定システムは、電力供給レール駆動部の入力に接続されたラインを形成する3つのスイッチを有し、第1のスイッチは、電力供給レール駆動部の入力に接続され、第2のスイッチは、オシレータに接続され、第3のスイッチは、アースに接続され、第3のスイッチは、第1のスイッチと第2のスイッチとの間に挿入されることによって、第1のスイッチおよび第2のスイッチが閉じ第3のスイッチが開いている場合、オシレータは、電力供給レール駆動部の入力に接続され、センサパッドは、電界送信部として機能し、第1のスイッチおよび第2のスイッチが開き第3のスイッチが閉じている場合、センサパッドは、電界受信部として機能する。
−検出装置は、1対のセンサパッドのセンサパッド間に置かれた少なくとも1つの導体エリアを有し、この導体エリアは、アースに接続されている。
−導体エリアは、それぞれのセンサパッドの周囲に置かれ、この導体エリアは、センサパッドを駆動するのに用いられるのと同じまたはより大きい断片AC信号の振幅、位相および周波数で駆動される。
【0012】
また、本発明は、自動車両に関する外部装備品であって、この外部装備品が搭載された自動車両の近くの検出エリア内の物体を検出する上記の検出装置を有する、外部装備品に関する。
【0013】
この外部装備品の他の特徴は以下の通りである。
−検出装置は、少なくとも2対のセンサパッドを有し、一方の対は外部装備品の上部に置かれ、他方の対は外部装備品の下部に置かれて、それぞれの対のセンサパーツのセンサパッド間の結合キャパシタンスを測定することによって、検出エリア内の物体の存在を決定する。
−検出装置は、他の対のセンサパッドをさらに有し、この他の対のセンサパッドは、外部装備品の上部に置かれる。
−外部装備品の下部に置かれた対のセンサパッドは、外部装備品に対する地面からの高さの変動を考慮に入れるよう検出装置を較正するよう配置される。
−検出装置は、外部装備品の内側の面に固定される。
−検出装置は、外部装備品の材料によってオーバモールドされる。
−導体層は、外部装備品の外側の面上に置かれる。
【0014】
また、本発明は、少なくとも上で述べた外部装備品を有する、自動車両に関する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】数対のセンサパッドを有する本発明に係る検出装置を有する外部装備品の部分図である。
【図2】1対のセンサパッドが電界送信部および受信部として用いられる場合の検出装置の機能を例示する等価回路図である。
【図3】単一のセンサパッドがインピーダンス測定部として用いられる場合の検出装置の機能を例示する等価回路図である。
【図4】本発明に係る検出装置を制御する駆動レールインピーダンス測定システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の他の態様および利点は、添付図面を参照しながら実施例によって与えられる以下の説明を読むことによって分かるであろう。
【0017】
以下の説明において、「内」、「外」、「前」、「後」などの用語は、登載される自動車両における通常の方向に対して規定される。
【0018】
図1を参照しながら、自動車両(図示省略)の前部または後部に搭載される外部装備品1について説明する。外部装備品は、例えばバンパである。本発明は、自動車両の前部および後部に適用することができる。検出装置は、特に、自動車両の前部および後部に登載することによってより広い検出エリアを提供する場合、有利である。また、検出装置は、自動車両の側面に登載することによって、より広い検出エリアを提供することができる。一般に、本発明は、自動車両のフェイシアなどの任意の外部装備品に適用可能である。また、本発明は、断層撮影など、物体またはターゲットの検出が必要な場合、自動車産業以外の分野に適用することができる。次に、本発明に関して、自動車両の近くの検出エリア内の物体を検出する検出装置について説明する。
【0019】
図1に示すように、検出装置2は、外部装備品1の後側で外部装備品1に固定される。代替方法として、検出装置2は、外部装備品1によってオーバモールドすることができる。すなわち、検出装置2は、外部装備品を形成する材料の中に位置付けられる。
【0020】
検出装置2は、外部装備品1の前、すなわち、自動車両の周囲に広がる検出エリア内の物体3の存在を検出するよう配置される。
【0021】
図1に示す実施例では、検出装置2は、3対4、6および8のセンサパッド10、すなわち6つのセンサパッド10を有する。2対4および6は、外部装備品1の上部12に配置され、1対は、外部装備品1の下部14に配置される。1対のセンサパッドのセンサパッド10は、空間16によって分離されている。図1に示すように、2対4および6のセンサパッドは、一方の対4が外部装備品1の左側に置かれてこの対のセンサパッド10のうちの1つが装備品1の1つの端部に置かれ、他方の対6が装備品1の右側に置かれてこの対のセンサパッド10のうちの1つが装備品1の他の端部に置かれるよう配置されている。装備品1の下部14に置かれた対8は、この対のセンサパッド10のうちの一方が装備品1の1つの端部の近辺に置かれ、他方のセンサパッド10が装備品1の他の端部の近辺に置かれている。したがって、検出装置2は、実質的に外部装備品1全体を「カバーする」。
【0022】
センサパッド10の対の数および配置は、装備品1の適用例やサイズに応じて変えてもよい。
【0023】
それぞれのセンサパッド10は、導体材料から作られ、検出装置2を制御する図4に表された駆動レールインピーダンス測定システム18に接続される。後述するように、駆動レールインピーダンス測定システム18は、検出装置2に駆動信号を提供する。
【0024】
それぞれのセンサパッド10は、電界送信部20、電界受信部22またはインピーダンス測定部24として機能することがある。後述するように、センサパッド10の機能の選択は、駆動レールインピーダンス測定システム18によって制御される。
【0025】
次に、図2を参照しながら、1対のセンサパッド10が電界送信部20および受信部22として用いられる場合の検出装置2の機能について説明する。一方のセンサパッドは、電界送信部20として機能するよう選択され、他方のセンサパッドは、電界受信部22として機能するよう選択される。送信部20と受信部22との間の結合容量を測定することによって、検出エリア内の物体3の存在を決定する。
【0026】
検出エリアに物体が存在しない場合、送信部20および受信部22は、直列の2つの容量C1およびC2と等価である。送信部と受信部との間の結合キャパシタンスは、予め定義された固定値である。
【0027】
物体3が検出エリアに入り込んだ場合、この物体は、一方がアース26に接続し、他方が送信部20の容量C1および受信部22の容量C2に接続した容量C3と等価である。物体3が外部装備品1に接近すればするほど、C3はより増加する。その結果、送信部と受信部との間の結合キャパシタンスが変動する。したがって、検出エリア内の物体の存在を検出することができる。
【0028】
しかしながら、物体3が、小さいかまたは送信パッドもしくは受信パッドに近付いた場合、受信信号は、物体がパッドと結合するため増加することがある。この結果、小さい物体または自動車両に近い物体の存在が検出されないことが起こりうる。また、この結果、検出エリア中に存在する物体のサイズに関連して検出領域の大きな差が生じうる。図3に示すように、この小さいまたは近い物体3を検出するのに、それぞれのセンサパッド10をインピーダンス測定部24として用いることができる。
【0029】
この場合、パッド10は、周囲との個別の複素インピーダンスを測定できるように駆動される。図3に示されるように、物体3によって、センサパッド10とアース26との間の(図3における容量Cによって表される)容量性結合は、増加する。したがって、測定されたインピーダンスの変動は、物体の存在を示す。
【0030】
送信部および受信部として機能するセンサパッドとインピーダンス測定部として機能するパッドとを組合せて用いることによって、検出装置2の検出能力および検出領域を拡張する。
【0031】
センサパッド10の対を異なる周波数で駆動することによって、すべてのセンサパッド10について、1対のセンサパッド10のパッド10間の結合キャパシタンスの測定またはそれぞれのパッドのインピーダンス変動の測定を同時に実行できるようにする。これによって、検出装置2の効率はさらに向上する。異なる周波数で取得された信号は、多様な対のセンサパッド10によって得られた多様なデータセットを同時に得ることができる同期復調装置(図示省略)に供給される。
【0032】
外部装備品1の下部14に配置されたセンサパッド10の対8を用いて、地面に対して検出装置2を較正する。実際に、自動車両が走行する道路の高さの変動を考慮に入れるよう検出装置2を較正しなければ、高さの変動を検出エリア内の物体であるとみなしてしまうことがある。このセンサパッド10の対8によって、外部装備品1に対する地面の高さの変動に関するデータセットが取得される。したがって、運転者には、検出エリア内の物体の存在の検出が行われるとき、これらの変動について通知されない。また、縁石によって、上部12に配置されたセンサパッド10の対4および6が取得したデータセットと下部14に配置されたセンサパッドの対8が取得したデータセットとの間の差が着実に増加するので、このセンサパッド10の対8を用いて道路における縁石を検出することができる。また、自動車両の速度を考慮に入れて監視することによって、上部12のセンサパッド10と下部14のセンサパッドとの間の取得の差を算出するのを補助する。
【0033】
塗装された外部装備品1において、導体層28は、外部装備品1の外側の表面に残される。この層28は、静電塗装処理によって外部装備品の表面上に残された導体下塗層である。この導体層28が存在することによって、送信部20は、外部装備品1の外側に信号を送信せずに、信号を導体層28を介して受信部22に直接送信することがある。この場合、検出装置2の効率は、低下する。物体が検出エリアにある場合、受信した信号における変化は、導体層28を介して直接受信した信号より断片的で非常に小さくなる。この問題を克服するため、少なくとも1つの導体エリア30を1対のセンサパッドのセンサパッド10間に置き、自動車両のアース32に接続する。この導体エリア30によって、導体層28を横切る電界を分流して受信部に到達しないようにする。したがって、受信部22に到達する信号は、外部装備品1から離れて移動するので、検出エリア内の物体3の存在または不在の感度が良い。
【0034】
また、パッド10がインピーダンス測定部24として用いられる場合も、導体層28の存在が問題となる。パッド10によって放出された電力線は、導体層28によって短絡し、検出エリアに物体3が存在する指標である余分なキャパシタンスが付加される。この問題を克服するため、それぞれのセンサパッドの周囲に導体エリア34を置く。この導体エリアは、センサパッドを駆動するのに用いられるのと同じまたはより大きい断片AC信号の振幅、位相および周波数で駆動される。例えば、導体エリア34の形状は、センサパッド10の周りのリングである。導体エリア34は、導体層28のリング状エリアと結合するので、このリング状エリアは、インピーダンス測定部として用いられるセンサパッド10上の信号をフォローする。
【0035】
ガードプレート36をそれぞれのセンサパッド10の後方または周囲に置くことによって、センサパッドは、一方向、すなわち、装備品1の外部に向かう方向でより感度が良くなる。
【0036】
センサパッドの対の機能を所望に応じて変更することによって、周知の算出モジュールを用いて検出エリア内の物体の位置および距離を算出することができる。ここでは、この算出モジュールについて詳述しない。センサパッド10を「走査する」ことによって、キャパシタンスおよび/またはインピーダンスに関するデータセットを取得して物体が存在するか否かを決定することができる。上記物体の位置、距離およびサイズを、算出モジュールを用いて評価することができる。
【0037】
次に、図4を参照しながら、駆動レールインピーダンス測定システム18について説明する。
【0038】
この駆動レールインピーダンス測定システム18では、インバータ38が用いられる。このインバータ38は、2つの反対の極性のドレインが接続された拡張モードMOSFETまたはレール間の点をベースとする非反転入力を有するオペアンプから構成される。ガードプレート36は、インバータ38のVSSレールに接続される。電力供給レール駆動部40は、インバータ38のVDDおよびVSSレールへのDC電圧オフセット出力42および44を有する。
【0039】
電力供給レール駆動部40への入力46は、ライン54を形成する3つのスイッチ48、50、52のT配置の一部である第1のスイッチ48から来る。第2のスイッチ50は、オシレータ56に接続され、第3のスイッチ52は、自動車両のアース32に接続される。第3のスイッチ52は、スイッチ48および50の間に挿入される。スイッチ48および50が閉じ、3番目のスイッチ52が開いている場合、オシレータ56が電力供給レール駆動部40の入力46に接続されるため、DC電圧オフセット出力42および44ACは、オシレータ56をフォローする。回路が受信部として用いられる場合、すなわちレールを駆動しない場合、第3のスイッチ52を用いてライン54を0Vに接続することによって、絶縁性を増加させる。
【0040】
仮想アース入力58は、ACに近い形態でインバータレールをフォローする。これは、ガードプレート36をVSSレール44、VDDレールまたはレール駆動部40への入力46によって駆動することによって、センサパッド10とガードプレート36との間の実効キャパシタンスを低減することができることを意味する。
【0041】
第1および第2のスイッチ48および50が開いている場合、オシレータ56は、電力供給レール駆動部40の入力46に接続されなくなる。第3のスイッチ52を閉じることによって、第2のスイッチ50と第1のスイッチ48とを接続するライン54は、第3のスイッチ52を介してアース32に接続される。これによって、スイッチ48を横切るキャパシタンスを横切るオシレータ信号を介したいかなる供給も排除される。
【0042】
上記で説明したシステムは、センサパッド10に接続された長い同軸ケーブルを用いて、擬似振動を伴わずに、マルチプレクサを前に有する回路によって達成される同様の機能より高い周波数および小さいキャパシタンスを測定することができる。これらのマルチプレクサは、レールへのキャパシタンスを効果的に小さくするよう駆動される電源供給ラインを有する。
【0043】
このように入力ラインにマルチプレクサを有しないで機能(インピーダンス測定部、送信部または受信部)を選択することによって、特に、送信オシレータの固定数サイクルでゼロを交差する時点で行われた場合、グリッチを排除することができる。この効果は、低いインピーダンスでスイッチングを行うため、達成される。したがって、スイッチのキャパシタンスによって発生する比較的高いインピーダンスで現れるいかなるグリッチも、影響は非常に小さくなる。グリッチのない性能によって、異なるプレートを送信部または受信部として選択することができる速度を上げることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出エリア内の物体の存在によって生じる検出装置のキャパシタンス変動を測定することによって、自動車両の近くの前記検出エリア内の物体を検出する検出装置であって、
それぞれのセンサパッドが電界を送信または受信することができる少なくとも1対のセンサパッドと、
前記パッド間の結合キャパシタンスを測定する手段と、を有し、
前記検出エリア内の物体の前記存在を決定するため、前記パッドのインピーダンス変動を測定するのにそれぞれのセンサパッドをさらに用いることができ、
それぞれのセンサパッドは、インバータと、オシレータと、前記インバータの電力供給レールに関する2つのDC電圧オフセットフォロアアンプ出力を有する電力供給レール駆動部と、スイッチと、を有する駆動レールインピーダンス測定システムによって駆動され、
前記駆動レールインピーダンス測定システムは、前記インバータの前記電力供給レール駆動部の入力への前記オシレータの駆動をオンにしたりオフにしたりすることによって、前記センサパッドの機能を電界送信部から電界受信部またはインピーダンス測定部に変更することができることを特徴とする、検出装置。
【請求項2】
複数の対のセンサパッドを有し、
前記複数の対のセンサパッドを異なる周波数で駆動することによって、すべての前記対のセンサパッドに関して、同時に、1対のセンサパッドの該パッド間の結合キャパシタンスの測定またはインピーダンス変動の測定を実行できるようにすることを特徴とする、請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
前記駆動レールインピーダンス測定システムは、前記電力供給レール駆動部の入力に接続されたラインを形成する3つのスイッチを有し、第1のスイッチは、前記電力供給レール駆動部の入力に接続され、第2のスイッチは、前記オシレータに接続され、第3のスイッチは、アースに接続され、前記第3のスイッチは、前記第1のスイッチと前記第2のスイッチとの間に挿入されることによって、
前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチが閉じ前記第3のスイッチが開いている場合、前記オシレータは、前記電力供給レール駆動部の入力に接続され、前記センサパッドは、電界送信部として機能し、
前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチが開き前記第3のスイッチが閉じている場合、前記センサパッドは、電界受信部として機能することを特徴とする、請求項1または2に記載の検出装置。
【請求項4】
1対のセンサパッドのセンサパッド間に置かれた少なくとも1つの導体エリアを有し、
前記導体エリアは、アースに接続されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の検出装置。
【請求項5】
導体エリアは、それぞれのセンサパッドの周囲に置かれ、
前記導体エリアは、前記センサパッドを駆動するのに用いられるのと同じまたはより大きい断片AC信号の振幅、位相および周波数で駆動されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の検出装置。
【請求項6】
外部装備品が搭載された自動車両の近くの検出エリア内の物体を検出する検出装置を有し、
該検出装置は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の検出装置であることを特徴とする、自動車両のための外部装備品。
【請求項7】
前記検出装置は、少なくとも2対のセンサパッドを有し、
一方の対は前記外部装備品の上部に置かれ、他方の対は前記外部装備品の下部に置かれて、それぞれの対のセンサパッドのセンサパッド間の結合キャパシタンスを測定することによって、前記検出エリア内の物体の存在を決定することを特徴とする、請求項6に記載の外部装備品。
【請求項8】
前記検出装置は、他の対のセンサパッドをさらに有し、
前記他の対のセンサパッドは、前記外部装備品の上部に置かれることを特徴とする、請求項7に記載の外部装備品。
【請求項9】
前記外部装備品の下部に置かれた対のセンサパッドは、前記外部装備品に対する地面からの高さの変動を考慮に入れるよう前記検出装置を較正するよう配置されることを特徴とする、請求項7または8に記載の外部装備品。
【請求項10】
前記検出装置は、前記外部装備品の内側の面に固定されることを特徴とする、請求項6〜9のいずれか一項に記載の外部装備品。
【請求項11】
前記検出装置は、前記外部装備品の材料によってオーバモールドされることを特徴とする、請求項6〜9のいずれか一項に記載の外部装備品。
【請求項12】
導体層は、前記外部装備品の外側の面上に置かれることを特徴とする、請求項6〜11のいずれか一項に記載の外部装備品。
【請求項13】
少なくとも外部装備品を有し、
該外部装備品は、請求項6〜12のいずれか一項に記載の外部装備品であることを特徴とする、自動車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−506190(P2012−506190A)
【公表日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−531577(P2011−531577)
【出願日】平成20年10月17日(2008.10.17)
【国際出願番号】PCT/IB2008/055343
【国際公開番号】WO2010/043935
【国際公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【出願人】(511096422)
【Fターム(参考)】