説明

自動車用空調装置の圧縮機制御方法

【課題】 自動車用空調装置の圧縮機の吐出容量が少なく、冷媒流動が小さな場合に発生する騒音を防ぐための圧縮機の駆動制御方法を提供すること。
【解決手段】 自動車用空調装置の圧縮機制御方法は、冷媒を圧縮させるシリンダーボアと、前記シリンダーボア内に挿入されるピストンと、駆動軸に対する傾斜角が調整される斜板と、前記斜板の傾斜角を調整する制御弁とを備える圧縮機の制御方法であって、車両速度及び加速率が所定の条件を満たし、前記圧縮機が冷媒低流量状態に進入すると判断されると、前記圧縮機の吐出容量を所定値に制御する段階を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用空調装置の圧縮機制御方法に関し、より詳しくは、自動車用空調装置の圧縮機の吐出容量が少なく、冷媒流動が小さな場合に発生する騒音を防ぐための自動車用空調装置の圧縮機制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車には、室内の冷暖房のための空調装置が設置されるが、このような空調装置において、冷房システムの構成として、蒸発器から引き込まれた低温低圧の気相冷媒を高温高圧の冷媒に圧縮させて凝縮器に送る圧縮機には、一般に、斜板式圧縮機が適用されている。
斜板式圧縮機は、エアコンスイッチのオン・オフにより駆動されるが、圧縮機が駆動すると、蒸発器の温度が下降し、圧縮器が停止すると、蒸発器の温度が上昇する。
【0003】
このような斜板式圧縮機としては、固定容量型と可変容量型がある。これらの圧縮機は、自動車エンジンの回転力から動力を伝達されて駆動するが、固定容量型には、電磁クラッチが設けられ、圧縮機の駆動を制御する。
しかしながら、電磁クラッチを設けた場合、圧縮機の駆動時または停止時に、車両のエンジン回転数(RPM)が揺動し、安定的な車両運行を妨害するという問題点があった。
このため、最近は、クラッチを設けず、エンジンの駆動と一緒に常時圧縮機が駆動され、圧縮機の斜板の傾斜角を変化させることにより、吐出容量を変化させる可変容量型の斜板式圧縮機を用いている(例えば、引用文献1及び2を参照)。
【0004】
このような可変容量型の斜板式圧縮機は、一般に、冷媒吐出量の調節のために、斜板の傾斜角の調整のための圧力調節弁を用いているが、最近は、電気的制御によって駆動が制御される斜板傾斜調整弁(以下「ECV」という)が用いている。
ECVが採用された可変容量型の斜板式圧縮機の場合、ECVのデュティ比または印加電流値によって斜板の傾きが変わり、斜板の傾きに応じて圧縮機の冷媒吐出量が決定する。
結果として、ECVのデュティ比または印加電流値が蒸発器の温度を決定する主要因子となる(以下、圧縮機の駆動とは、ECVデュティ比が0%より大きく、冷媒が吐出される場合を意味する)。
ECVデュティ比は、全体時間のうち、ECVがオンされている時間を百分率で示す値である。従って、デュティ比が高い場合、圧縮機の冷媒吐出が増加し、低い場合は減少するようになる。
【0005】
図1は、従来の技術による可変容量型の斜板式圧縮機の内部構成を示す断面図である。
図示するように、従来の一般の可変容量型の斜板式圧縮機のシリンダーブロック10には、中央を貫通してセンターボア11が形成され、センターボア11を放射状に取り囲み、シリンダーブロック10を貫通する多数個のシリンダーボア13が形成される。また、シリンダーボア13の内部には、ピストン15が移動可能に設置され、シリンダーボア13内で冷媒を圧縮する。
【0006】
一方、シリンダーブロック10の一端には、前方ハウジング20が設置される。前方ハウジング20は、シリンダーブロック10と協力して、内部にクランク室21が形成される。
また、シリンダーブロック10の他端、すなわち、前方ハウジング20が設置された反対側には、後方ハウジング30が設置される。後方ハウジング30には、シリンダーボア13と選択的に連通して吸入室31が形成される。吸入室31は、シリンダーボア13の内部に、圧縮されるべき冷媒を伝達する役割をする。
【0007】
また、後方ハウジング30には、吐出室33が形成される。吐出室33は、後方ハウジング30のうち、シリンダーブロック10と向い合う面の中央に該当する領域に形成される。吐出室33は、シリンダーボア13で圧縮された冷媒が吐出され、臨時に留まる所である。後方ハウジング30の一側には、制御弁35が設けられるが、制御弁35は、吐出室33とクランク室21との間の流路の開度を調整し、後述する斜板48の角度を調整する部分である。
【0008】
一方、シリンダーブロック10のセンターボア11と前方ハウジング20の軸孔23を貫通し、回転可能に駆動軸40が設置される。駆動軸40は、エンジンから伝達される駆動力によって回転する。駆動軸40は、シリンダーブロック10と前方ハウジング20にベアリング42によって回転可能に設置される。
また、駆動軸40が中央を貫通し、駆動軸40と一体で回転するように、ローター44がクランク室21に設置される。この際、ローター44は、略円板状で駆動軸40に固設され、ローター44の一面には、ヒンジアーム46が突設される。
【0009】
駆動軸40には、斜板48がローター44とヒンジ結合され、駆動軸40と一緒に回転するように設置される。斜板48は、圧縮機の吐出容量に応じて角度が可変するように駆動軸40に設置される。すなわち、駆動軸40の長手方向に対して直交した状態または駆動軸40に対して所定の角度で傾いた状態の範囲にあるように設置される。斜板48は、その周縁がピストン15とシュー50を介して連結される。すなわち、ピストン15の連結部17に斜板48の周縁がシュー50を介して連結され、斜板48が回転によって、ピストン15をシリンダーボア13内において直線往復動されるようにする。
【0010】
斜板48には、ローター44のヒンジアーム46と連結される連結アーム52が突設される。連結アーム52の先端には、連結アーム52の長手方向に直交する方向にヒンジピン54が設置されるが、ヒンジピン54は、ローター44のヒンジアーム46の先端に形成された支持部47に移動可能に係止される。
ローター44と斜板48との間には、弾性力を発揮するように、反傾斜バネ56が設置される。反傾斜バネ56は、駆動軸40の外面を取り囲んで設置されるものであり、斜板48の傾斜角が小さくなる方向に弾性力を発揮する。
【0011】
斜板48の一面には、斜板ストッパー58が突設される。斜板ストッパー58は、斜板48が駆動軸40に対して傾斜して傾く程度を規制する役割をする。
駆動軸40の一端には、軸ストッパー60が設けられる。軸ストッパー60は、駆動軸40の外面を取り囲んで設置され、斜板48が、駆動軸40の長手方向に対して直交する方向に立てられるとき、その設置位置を規制する役割をする。
【0012】
特許文献3には、車両が減速する場合、減速エネルギーを最大限圧縮機駆動エネルギーとして用いるために、車両の冷却目標温度にかかわらず、圧縮機の吐出容量を最大とする発明が開示されている。しかしながら、この発明の場合、圧縮機の吐出容量を不要に最大に増加させ、冷媒の円滑な流れを阻害するという問題点があった。
一方、圧縮機の冷媒吐出量が小さく、この状態が持続すると、圧縮機内の冷媒循環が円滑に行われず、騒音が発生するという問題点があった。
従って、ECVデュティ比が低い状態に維持され、圧縮機の冷媒が低流量の時、騒音が発生し、圧縮機の作動性が低下するという、使用上の問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2006−117240号公報
【特許文献2】特開平5−231311号公報
【特許文献3】特開2005−104305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、自動車用空調装置の圧縮機の吐出容量が少なく、冷媒流動が小さな場合に発生する騒音を防ぐための圧縮機の駆動制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の目的を達成するため、本発明の自動車用空調装置の圧縮機制御方法は、冷媒を圧縮させるシリンダーボアと、前記シリンダーボア内に挿入されるピストンと、駆動軸に対する傾斜角が調整される斜板と、前記斜板の傾斜角を調整する制御弁とを備える圧縮機の制御方法であって、車両速度及び加速率が所定の条件を満たし、前記圧縮機が冷媒低流量状態に進入すると判断されると、前記圧縮機の吐出容量を所定値に制御する段階を含むことを特徴とする。
【0016】
この際、前記圧縮機の吐出容量を所定値に制御する段階において、車両速度、加速率及び前記圧縮機の吐出容量が所定の条件を満たすと、前記圧縮機の吐出容量が制御されて、前記所定値は、前記圧縮機の吐出容量範囲の中間の吐出容量であることが好ましい。
また、前記圧縮機の吐出容量を前記所定値とする段階以降、前記吐出容量を前記所定値に維持させる維持時間が経過したか否かを判断する段階と、前記維持時間が経過すると、前記吐出容量を通常制御する段階と、予め設定された周期時間が経過したか否かを判断する段階とをさらに含み、前記周期時間が経過した以降、前記圧縮機が冷媒低流量状態に進入するか否かを判断する段階から、前記段階が繰り返されることが好ましい。
この際、前記中間の吐出容量は、吐出容量の範囲が45%乃至65%間の所定の値であることが好ましい。
また、前記吐出容量を所定値に制御する段階において、可変容量型の斜板式圧縮機の吐出容量を指定された値だけ増加させることが好ましい。
【0017】
一方、前記圧縮機の吐出容量を増加させた以降、前記圧縮機の吐出容量を指定された減少率に応じて線形的に減少させることが好ましい。
ここで、前記圧縮機の吐出容量の増加は、代表的には。ECVデュティ比を10%だけ増加させる。
また、前記圧縮機の吐出容量の減少率は、代表的には、1分当たりECVデュティ比が20%減少される比率である。
一方、前記圧縮機が冷媒低流量状態に進入したか否かの判断の際に、前記圧縮機の冷媒圧が所定の条件を満たすか否かも考慮することが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明による自動車用空調装置の圧縮機制御方法は、圧縮機の冷媒低流量状態を予測し、ECVデュティ比を増加させ、圧縮機が冷媒低流量状態となることを防ぐので、圧縮機の作動性が改善されるという効果がある。
また、圧縮機の冷媒低流量状態を予測し、ECVデュティ比を増加させ、圧縮機が冷媒低流量状態となることを防ぐので、圧縮機で発生する騒音を防止し、使用時、ユーザに安定感を与えるという効果がある。
また、ECVデュティ比を増加させるにあたって、ECVデュティ比をECVデュティ比の通常稼動範囲の中間値に増加させるため、ECVデュティ比が増加し過ぎることを防ぎ、これにより、車両の燃費が過渡に浪費されることと、所要トルクが発生し過ぎ、車両のエンジン回転数(RPM)の揺動が発生を防ぐことができる。
さらには、ECVデュティ比を増加させた以降、ECVデュティ比を減少させるのにあたって、緩慢な比率で、ECVデュティ比を減少させるので、ECVデュティ比の流動量を減らし、車両トルクの変化への影響を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】従来の技術による可変容量型の斜板式圧縮機の内部構成を示す断面図である。
【図2】本発明に備えられるエアコン制御ユニット及びエンジン制御システムの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施例における動作によるECVデュティ比変化を示すグラフである。
【図4】本発明の第1実施例における自動車用空調装置の圧縮機制御方法を示す流れ図である。
【図5】本発明の第2実施例における動作によるECVデュティ比変化を示すグラフである。
【図6】本発明の第2実施例における自動車用空調装置の圧縮機制御方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付した図面に基づき、本発明の好適な実施例について詳述する。
図2は、本発明に備えられる空調装置制御ユニット及びエンジン制御システムの構成を示すブロック図である。
図示のように、本発明は、自動車の空調装置のうち、圧縮機300の駆動を制御するための空調装置制御ユニット100を備える。空調装置制御ユニット100は、車両の状態情報を検出し、車両内の温度をユーザが所望の温度に合わせるために、圧縮機300の吐出容量を制御する。
【0021】
このため、空調装置制御ユニット100は、メインコントローラ110を有して構成される。メインコントローラ110は、車両の内気温度、外気温度、蒸発器温度、日射量、車両RPM、車速、冷媒圧、及び冷却水温度等を含めた状態情報に応じて、圧縮機300の吐出容量を算出し、後述するECVドライバー120を通じて圧縮機300の稼動を制御する部分である。
また、メインコントローラ110は、圧縮機300が冷媒低流量状態となることを防ぐために、低流量判断因子(車速、加速率、冷媒圧、及び圧縮機駆動率等)を用いて、圧縮機300が冷媒低流量状態に進入すると判断される場合、圧縮機300の吐出容量を増加させる。
【0022】
このため、メインコントローラ110の内部には、低流量判断因子を保存するバッファーメモリ115が設けられる。すなわち、バッファーメモリ115には、後述するエンジン制御システム200から伝送された車速及び加速率、冷媒圧、ECVドライバー120から収集されたECVデュティ比(圧縮機駆動率に対応する)が時間順に保存される。
以下、本明細書における冷媒低流量状態とは、冷媒の流動量が少なく、オイルの潤滑不足により、圧縮機の作動性が低下し、それにより、騒音が発生する状態を意味する。
【0023】
一方、空調装置制御ユニット100の圧縮機吐出容量の制御は、ECVデュティ比を調整し、上述した斜板48の傾きを調整することにより行われる。このため、空調装置制御ユニット100には、ECVドライバー120が設けられる。
ECVドライバー120は、圧縮機300の吐出容量を制御する部分であり、制御弁35を通じて吐出室33とクランク室21との間の流路の開度を調整し、後述する斜板48の角度を調整することにより、圧縮機300の吐出容量を調節する。
また、本発明の実施例では、エンジン500の出力を調節し、車両RPMを調節するエンジン制御システム200を備える。
【0024】
エンジン制御システム200は、車両の運行状態に応じてエンジン500の出力を調節する部分であり、運転者の操作によって絞り弁400を通じて、エンジン500に投入される燃料及び空気量を調節し、エンジン500の出力を調節する部分である。
また、エンジン制御システム200は、低流量判断因子のうち、車速及び加速率を、空調装置制御ユニット100のメインコントローラ110に提供する。このため、エンジン制御システム200は、車速を測定し、測定された値をメインコントローラ110に伝送する車速センサ210と、絞り弁400の開度角を測定して、加速率を測定し、測定された加速率をメインコントローラ110に提供するバルブセンサ220と、を有して構成される。
このように、車速センサ210及びバルブセンサ220によって測定された値は、バッファーメモリ115に時間順に保存される。
【0025】
以下に、図3乃至図6を参照して、本発明の実施例による空調装置制御ユニットにおいて、圧縮機の冷媒低流量状態に進入することを予測し、圧縮機の吐出容量を増加させる方法について詳述する。
先ず、図3と図4を参照して、本発明の第1実施例について説明する。
図3は、本発明の第1実施例における動作によるECVデュティ比変化を示すグラフであり、図4は、本発明の第1実施例における自動車用空調装置の圧縮機制御方法を示す流れ図である。
【0026】
図3において、最上段のグラフは、車速を示すグラフであり、中段のグラフは、バルブセンサ220から測定された車両の加速率を示すグラフであり、最下段のグラフは、圧縮機のECVデュティ比を示すグラフである。また、横軸は、時間の経過を示す。
縦軸において、車速は、km/h単位で、加速率は、絞り弁400の開度百分率(TPS%)で、圧縮機のECVデュティ比は、上述の通り、ECVがオンされている時間を百分率(ECVデュティ比%)で示した。
【0027】
ここで、メインコントローラ110は、車速が予め設定された一定した速力(以下「低速基準値」という)以下であり、加速率が予め設定された一定値(以下「非加速基準値」という)以下であり、ECVデュティ比が予め設定された一定値(以下「稼動率基準値」という)以下である状態が、所定の時間(以下「基準時間」という)の間持続する場合、圧縮機は、冷媒低流量状態となり、騒音が発生し、作動性が低下すると判断する。それにより、メインコントローラ110は、圧縮機が冷媒低流量状態となることが予測されると、ECVデュティ比を予め設定された値に増加させるようにする。
【0028】
ここで、低速基準値は、km/hで表示される予め設定した車速である。非加速基準値は、車両が加速していない状態または加速率が極めて少ない状態を規定する基準値であり、絞り弁400の開度百分率(TPS%)で表示される。稼動率基準値は、圧縮機が稼動される範囲のうち、その略中間範囲に属する任意の値であり、ECVデュティ比%で表示される。例えば、車両の圧縮機ECVデュティ比が35%乃至85%の間で変動すると、稼働率基準値は、60%に近い任意の値となる。
また、基準時間(Time of datum、TD)は、上述した条件を満足する状態が持続する場合、圧縮機が冷媒低流量状態に進入する実験によって算出される時間であり、秒(sec)単位で示す。
【0029】
図3のグラフにおいて、最初に車速が低速基準値以下に落ちる部分をみると、加速率が非加速基準値以下であり、圧縮機の稼動率、すなわち、ECVデュティ比が稼動率基準値以下であるので、3つの低流量判断因子は、条件を全て満たす。しかしながら、条件を満足する状態が、基準時間の間持続せず、基準時間以前に加速率が非加速基準値以上に上昇する。従って、メインコントローラ110は、圧縮機を冷媒低流量状態に進入するとは判断せず、ECVデュティ比を増加させない。
【0030】
その後、車速が二度目に低速基準値以下に落ちる部分をみると、加速率が非加速基準値以下であり、ECVデュティ比が稼働率基準値以下で、基準時間以上の時間が持続する点がある。この時、メインコントローラ110は、圧縮機を冷媒低流量状態に進入すると判断し、ECVデュティ比を増加させる。
この時、メインコントローラ110は、ECVデュティ比を予め設定された強制値に増加させた後、一定の時間(以下「維持時間」という)維持させる。
【0031】
ここで、強制値は、基準時間の間、車速、加速率、ECVデュティ比等がそれぞれ基準値以下と感知され、圧縮機が冷媒低流量状態に進入すると判断される場合、圧縮機の吐出容量が冷媒低流量状態に進入することを防ぐように、予め実験等によって適切に算出した値となる。強制値は、少なくとも稼動率基準値以上となる。
また、維持時間(Time of Maintainment、TM)は、圧縮機の冷媒を円滑に流動させ、圧縮機が冷媒低流量状態に進入することを防ぐことができる実験によって算出される時間である。
もし、メインコントローラ110がECVデュティ比を増加させていなければ、圧縮機が冷媒低流量状態に進入し、騒音が発生したところを、ECVデュティ比を増加させることにより騒音の発生を防止することができるようになる。
【0032】
また、維持時間以降は、ECVデュティ比が再度低下し、元の状態を維持する。
この際、図3に図示したように、車速、加速率、ECVデュティ比は、それぞれ低速基準値、非加速基準値、及び稼働率基準値以下で、基準時間以上持続するが、メインコントローラ110は、所定の時間(以下「周期時間」という)が経過する前までは、ECVデュティ比を増加させない。これは、ECVデュティ比の増加によって、周期時間(Time of Cycle)の間は、圧縮機が冷媒低流量状態とはならないからである。
すなわち、周期時間とは、圧縮機が、強制値で維持時間の間稼動された以降、再度、冷媒低流量状態に進入するまでの最小の時間であり、実験によって算出される時間である。
【0033】
一方、図4を参照して、本発明の第1実施例による自動車用空調装置の圧縮機制御方法をみると、本発明の実施例による圧縮機制御方法は、先ず、空調装置が駆動すると共に開始される(S100)。
また、圧縮機300が本発明による冷媒低流量状態に進入する条件(以下、「進入条件」という」を満足するか否かを判断する(S110)。
すなわち、進入条件を満たすことは、圧縮機の稼働率条件、車両の非加速条件、及び車両の低速条件を全て満足する状態が、基準時間以上の時間の間持続することをいう。
ここで、圧縮機稼働率条件とは、ECVデュティ比が稼働率基準値以下であることをいい、非加速条件とは、車両の加速率(絞り弁の開度率)が、非加速基準値以下であることをいい、車条件とは、車両の速度が低速基準値以下である場合をいい、状態の持続時間が基準時間(TD)以上となることをいうのは、上述した通りである。
【0034】
すなわち、車両の速度、車両の加速率、車両圧縮機の稼働率が、全てそれぞれの基準値以下である状態で、進入した瞬間から時間をカウントし、カウントされた時間が基準時間(TD)と等しくなるまで、車両の速度、車両の加速率、車両圧縮機の稼働率が基準値以下に維持されるか否かを監視することにより、段階110(S110)を行う。
段階110において、進入条件を満たさないと判断されると、空調装置制御ユニット100は、通常のECV制御を行う(S120)。ここで、通常のECV制御とは、車両の状態情報を検出し、車両内の温度をユーザが所望の温度に合わせるための圧縮機300の吐出容量に応じてECVデュティ比を制御することを意味する。
【0035】
一方、進入条件を満足すると、再度時間カウントを開始する(S130)。ここで、カウントされる時間は、段階110において、進入条件を満たすか否かを判断するために、カウントされた時間に累積されない。すなわち、初期化されて0から再度カウントされる。
【0036】
また、同時に、段階110において、進入条件を満たしたので、ECVデュティ比を強制値として出力し、圧縮機を制御する(S140)。この際、強制値は、稼動率基準値以上で、圧縮機稼動範囲の略中間値に設定されることは、上述の通りである。これは、段階110において、進入条件を満たしたので、圧縮機の冷媒が冷媒低流量状態に進入する状態にあると判断し、ECVデュティ比を強制値として高く出力することにより、騒音を防止しようとすることである。
また、ECVデュティ比を強制値に調節しながら、段階130(S130)において、カウントを開始した時間が予め設定された維持時間以上であるか否かを監視する(S150)。
【0037】
維持時間は、上述したように、ECVデュティ比を強制値に維持する時間であり、圧縮機の冷媒を円滑に流動させ、圧縮機が冷媒低流量状態に進入することを防ぐことができる実験によって算出される時間である。
段階150(S150)においてカウントされた時間が維持時間以上であると判断されると、圧縮機を通常のECV制御方法によって制御する(S160)。ここで、通常のECV制御方法は、車両の状態情報を検出し、車両内の温度をユーザが所望の温度に合わせるための圧縮機300の吐出容量に応じて、ECVデュティ比を制御することを意味することは、上述の通りである。
これに対して、段階150においてカウントされた時間が維持時間を経過していないと判断されると、圧縮機を制御するためのECVデュティ比を強制値に維持する。
【0038】
一方、カウントされた時間が、維持時間以上を経過し、圧縮機を通常のECV制御方法で制御する間にも、段階130において開始した時間カウントを持続し、カウントされた時間が周期時間以上となるか否かを判断する(S170)。
また、段階170(S170)における判断結果、カウントされた時間が周期時間以上となると、再度車両の状態が進入条件を満たすか否かを判断する段階110から、それ以降の一連の過程を繰り返して行う。
【0039】
また、図5と図6を参照して、本発明の第2実施例について説明する。
図5は、本発明の第2実施例における動作によるECVデュティ比変化を示すグラフであり、図6は、本発明の第2実施例における自動車用空調装置の圧縮機制御方法を示す流れ図である。
先ず、図5では、自動車運行中、エアコンが稼動される場合、任意の走行及び圧縮機の稼動状態を示す。
最上段のグラフは、圧縮機の冷媒圧を示すグラフであり、上から二段目のグラフは、車速を示すグラフであり、上から三段目は、バルブセンサ220から測定された車両の加速率を示すグラフであり、最下段のグラフは、圧縮機の稼働率を示すグラフである。また、横軸は、時間の経過を示す。
この図において、圧縮機の冷媒圧は、kgf/cm単位で、車速は、km/h単位で、車両の加速率は、絞り弁400の開度百分率(TPS%)で、また、圧縮機稼働率は、ECVデュティ比(%)で示した。
【0040】
ここで、メインコントローラ110は、冷媒圧が予め設定された一定値(以下「冷媒圧基準値」という)未満であり、車速が予め設定された一定した速力(以下「低速基準値」という)未満であり、加速率が予め設定された一定値(以下「非加速基準値」という)未満であり、ECVデュティ比が予め設定された一定値(以下「稼動率基準値」という)未満である状態が、所定の時間(以下「基準時間」という)以上維持される場合、圧縮機は、冷媒低流量状態となり、騒音が発生し、作動性が低下すると判断する。
但し、このように圧縮機の冷媒低流量状態を判断することは、一実施例であり、上記例示した変数、すなわち、冷媒圧、車速、加速率、圧縮機稼働率が、全て同時に圧縮機の冷媒低流量状態の判断のための基準となる必要はない。すなわち、例えば、そのうち冷媒圧は、圧縮機の冷媒低流量状態の判断の基準から除いてもよい。
【0041】
この際、冷媒圧基準値は、kgf/cm単位で表示され、低速基準値は、km/h単位で表示され、非加速基準値は、車両が加速していない状態または加速率が極めて少ない状態を規定する基準値であり、絞り弁400の開度(TPS)百分率(%)で表示され、稼動率基準値は、圧縮機が稼動される範囲のうち、その中間範囲に属する任意の値であり、ECVデュティ比%で表示される。例えば、車両の圧縮機ECVデュティ比が35%乃至85%の間で変動するというと、稼働率基準値は、60%に近い任意の値となる。
ここで、冷媒圧基準値、低速基準値、非加速基準値、及び稼働率基準値は、圧縮機の冷媒低流量状態に進入するか否かを判断するための基準値であり、実験によって算出され、一例として、冷媒圧基準値は、9kgf/cmであり、低速基準値は、360km/hであり、非加速基準値は、6%であり、吐出量基準値は、ECVデュティ比60%であってもよい。
また、基準時間(Time of datum、TD)は、上述した条件を満足する状態が持続する場合、圧縮機が冷媒低流量状態に進入する実験によって算出される時間であり、秒(sec)単位で示す。
【0042】
図5のグラフにおいて、最初に車速が低速基準値以下に落ちる部分をみると、冷媒圧が冷媒圧基準値未満であり、加速率が非加速基準値未満であり、圧縮機の稼動率が稼動率基準値未満であるので、4つの低流量判断因子は、条件を全て満足する。しかしながら、条件を満足する状態が、基準時間以上に持続せず、基準時間以前に加速率が非加速基準値以上に上昇する。従って、メインコントローラ110は、圧縮機を冷媒低流量状態に進入すると判断せず、ECVデュティ比を増加させない。
【0043】
次ぎに、車速が二度目に低速基準値以下に落ちる部分をみると、冷媒圧が冷媒圧基準値未満であり、加速率が非加速基準値以下であり、圧縮機稼働率が稼動率基準値以下である状態で、基準時間以上の時間が持続する点がある。この場合、メインコントローラ110は、圧縮機を冷媒低流量状態に進入する状態にあると判断し、ECVデュティ比を増加させる。
【0044】
この際、メインコントローラ110は、ECVデュティ比を、現在のECVデュティ比から予め設定されたECVデュティ比補償値だけ増加させたECVデュティ比増加値に調節する。これは、メインコントローラ110がECVデュティ比を増加させていなければ、圧縮機が冷媒低流量状態に進入して騒音が発生するところを、ECVデュティ比を増加させることにより騒音発生を防止するためのものである。
また、このように増加されたECVデュティ比を一定の比率(以下、「補償減少率」という)で減少させ、増加される前のECVデュティ比に減少させた以降は、通常の方法によってECVデュティ比を調整する。
【0045】
ここで、ECVデュティ比補償値は、圧縮機が低流量状態とならないようにするECVデュティ比の増加値であり、実験によって算出される。ECVデュティ比の10%程度をECVデュティ比補償値と設定することが好ましい。但し、ECVデュティ比が増加し過ぎることを防ぐために、ECVデュティ比補償値だけ増加させたECVデュティ比増加値が85%を超えないようにすることが好ましい。
【0046】
一方、補償減少率は、ECVデュティ比を減少させる場合、ECVデュティ比の急激な変化を防ぐための減少率であり、1分当たりECVデュティ比が20%減少される減少率と設定されることが好ましい。
また、ECVデュティ比の補償減少率も、実験によって算出される値であり、1分当たりECVデュティ比を20%減少させた以降、通常の方法でECVデュティ比を制御することが好ましい。
【0047】
一方、図6を参照して、本発明の第2実施例による圧縮機制御方法を段階別にみると、本発明の実施例による圧縮機制御方法は、先ず、空調装置が駆動すると共に開始される(S200)。
また、空調装置が駆動されると、車両が本発明の実施例による進入条件を満たすか否かを判断する(S210)。
この際、進入条件を満たすとは、冷媒圧条件、圧縮機の稼働率条件、車両の非加速条件、及び車両の低速条件を、全て満足する状態が予め設定された持続時間(TD)の間維持される場合をいう。
【0048】
ここで、冷媒圧条件とは、圧縮機300の冷媒圧が、冷媒圧基準値未満であることをいい、圧縮機稼働率条件とは、ECVデュティ比が稼働率基準値以下であることをいい、非加速条件とは、車両の加速率(絞り弁の開度率)が非加速基準値以下であることをいい、車速条件とは、車両の速度が低速基準値以下である場合をいう。
また、このような状態が、基準時間(TD)以上維持されるか否かを一緒に判断し、進入条件を満たすか否かを判断する。
【0049】
段階210(S210)における判断の結果、冷媒圧条件、圧縮機稼働率条件、車両の非加速条件、及び車両の低速条件が、全て満たされる状態が、持続時間(TD)の間維持されたと判断されると、圧縮機のECVデュティ比をECVデュティ比増加値に上昇させる(S220)。
この際、ECVデュティ比増加値は、段階210において、進入条件が完成される時点、すなわち、冷媒圧条件、圧縮機稼働率条件、車両の非加速条件、及び車両の低速条件が、全て満たされる状態に進入し、持続時間(TD)が経過した現在時点のECVデュティ比にECVデュティ比補償値を加えた値がECVデュティ比増加値となる。
【0050】
ECVデュティ比補償値は、上述のように、圧縮機が冷媒低流量状態とならないようにするECVデュティ比の増加値であり、実験によって算出される。ECVデュティ比の10%程度をECVデュティ比補償値と設定することができる。
例えば、進入条件が完成される現在時点のECVデュティ比が40%であり、予め設定されたECVデュティ比補償値が10%である場合、ECVデュティ比増加値は50%となる。また、段階220では、ECVデュティ比増加値である50%を、圧縮機のECVデュティ比として圧縮機を制御する。
【0051】
次に、ECVデュティ比をECVデュティ比増加値に上昇させると共に、すなわち、現在のECVデュティ比をECVデュティ比補償値だけ増加させると共に、経過時間のカウントを開始する(S230)。
ここで、経過時間をカウントすることは、上述したように、ECVデュティ比増加と共に、ECVデュティ比を、予め設定された補償減少率に応じて線形的に減少させるためのものである。ここに、補償減少率は、ECVデュティ比の急激な変化を防ぐための減少率であり、時間に対するECVデュティ比減少率(例えば、1分当たりECVデュティ比20%が減少される減少率)と設定され得るので、経過時間をカウントし、時間経過に応じて予め設定された一定比率のECVデュティ比が減少されるようにする。
【0052】
従って、段階220において、ECVデュティ比を増加させると共に、経過時間をカウントし、ECVデュティ比を徐々に減少させるようになるが、ECVデュティ比は、段階220において演算されたECVデュティ比増加値から、補償減少率に経過時間をかけた値を引いた残りとして演算される(S240)。
すなわち、例えば、上記で例示したように、進入条件が完成される時点のECVデュティ比が40%であり、予め設定されたECVデュティ比補償値が10%であり、それにより、ECVデュティ比増加値は、50%となる場合、補償減少率が1分当たり20%であれば、15秒が経過した時点の圧縮機の制御のためのECVデュティ比は、50%から(20%/分)×15秒を引いた残り、すなわち、45%となる。
このような段階240(S240)では、経過時間の経過によるECVデュティ比の演算及び調整が持続的に行われる。
また、このように段階240を行うと共に、段階240で演算された現在ECVデュティ比が補償完了値以下に減少するか否かを持続的に監視する(S250)。
【0053】
この補償完了値は、ECVデュティ比増加値からECVデュティ比補償値を引いた値となり得る。ここで、ECVデュティ比増加値からECVデュティ比補償値を引いた残りは、段階210及び段階220で、進入条件が完成した時のECVデュティ比の値となる。すなわち、ECVデュティ比を強制に上昇させる以前のECVデュティ比の値となり得る。しかしながら、これと異なる値と設定されてもよい。例えば、補償完了値は、稼動率基準値と同一の値と設定してもよい。
【0054】
または、段階250(S250)は、経過時間を予め設定された時間と比較することによって行われてもよい。例えば、予め設定されたECVデュティ比補償値が10%であり、補償減少率が1分当たり20%であると、増加されたECVデュティ比は、30秒以降は、増加される前の値に回復されるので、経過時間が30秒以上であるか否かを監視することにより、段階250が行われてもよい。
また、段階250の判断結果、ECVデュティ比が補償完了値以下である場合、または、経過時間が予め設定された時間以上である場合、圧縮機は、通常のECV制御方法によって制御される(S260)。ここで、通常のECV制御とは、車両の状態情報を検出し、車両内の温度をユーザが所望の温度に合わせるための圧縮機300の吐出容量に応じて、ECVデュティ比を制御することを意味する。
【0055】
本発明の権利は、上述した実施例に限定されず、請求の範囲に記載の内容によって定義され、本発明の分野における通常の知識を有する者が、請求の範囲に記載された権利範囲内で様々な変形と改作を行うことができることは自明である。
【符号の説明】
【0056】
10 シリンダーブロック
11 センターボア
13 シリンダーボア
15 ピストン
17 連結部
20 前方ハウジング
21 クランク室
23 軸孔
30 後方ハウジング
31 吸入室
33 吐出室
35 制御弁
40 駆動軸
42 ベアリング
44 ローター
46 ヒンジアーム
47 支持部
48 斜板
50 シュー
52 連結アーム
54 ヒンジピン
56 反傾斜バネ
58 斜板ストッパー
60 軸ストッパー
100 空調装置制御ユニット
110 メインコントローラ
115 バッファーメモリ
120 ECVドライバー
200 エンジン制御システム
210 車速センサ
220 バルブセンサ
300 圧縮機
400 絞り弁
500 エンジン


【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒を圧縮させるシリンダーボアと、前記シリンダーボア内に挿入されるピストンと、駆動軸に対する傾斜角が調整される斜板と、前記斜板の傾斜角を調整する制御弁と、を備える圧縮機の制御方法であって、
車両速度及び加速率が所定の条件を満たし、前記圧縮機が冷媒低流量状態に進入すると判断されると、前記圧縮機の吐出容量を所定値に制御する段階を含むことを特徴とする自動車用空調装置の圧縮機制御方法。
【請求項2】
前記圧縮機の吐出容量を所定値に制御する段階において、
車両速度、加速率及び前記圧縮機の吐出容量が所定の条件を満たすと、前記圧縮機の吐出容量が制御されて、
前記所定値は、前記圧縮機の吐出容量範囲の中間の吐出容量であることを特徴とする請求項1に記載の自動車用空調装置の圧縮機制御方法。
【請求項3】
前記圧縮機の吐出容量を前記所定値とする段階以降、前記吐出容量を前記所定値に維持させる維持時間が経過したか否かを判断する段階と、
前記維持時間が経過すると、前記吐出容量を通常制御する段階と、
予め設定された周期時間が経過したか否かを判断する段階と、をさらに含み、
前記周期時間が経過した以降、前記圧縮機が冷媒低流量状態に進入するか否かを判断する段階から、前記段階が繰り返されることを特徴する請求項2に記載の自動車用空調装置の圧縮機制御方法。
【請求項4】
前記中間の吐出容量は、吐出容量の範囲が45%乃至65%間の所定の値であることを特徴とする請求項2に記載の自動車用空調装置の圧縮機制御方法。
【請求項5】
前記吐出容量を所定値に制御する段階において、
可変容量型の斜板式圧縮機の吐出容量を指定された値だけ増加させることを特徴とする請求項1に記載の自動車用空調装置の圧縮機制御方法。
【請求項6】
前記圧縮機の吐出容量を増加させた以降、前記圧縮機の吐出容量を指定された減少率に応じて線形的に減少させることを特徴とする請求項5に記載の自動車用空調装置の圧縮機制御方法。
【請求項7】
前記圧縮機の吐出容量の増加は、ECVデュティ比を10%だけ増加させることを特徴とする請求項5に記載の自動車用空調装置の圧縮機制御方法。
【請求項8】
前記圧縮機の吐出容量の減少率は、1分当たりECVデュティ比が20%減少される比率であることを特徴とする請求項6に記載の自動車用空調装置の圧縮機制御方法。
【請求項9】
前記圧縮機が冷媒低流量状態に進入したか否かの判断の際に、前記圧縮機の冷媒圧が所定の条件を満たすか否かも考慮することを特徴とする請求項5に記載の自動車用空調装置の圧縮機制御方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−76745(P2010−76745A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−126495(P2009−126495)
【出願日】平成21年5月26日(2009.5.26)
【出願人】(598078735)漢拏空調株式会社 (23)
【住所又は居所原語表記】1689−1 Sinil−dong, Daedeok−gu, Daejeon−si 306−230 KR
【Fターム(参考)】