自動運転式エスカレーター
【課題】エスカレーターの乗降床の近くに自動ドアが設置されている場合において、エスカレーター専用の乗客検知器を設置不要とすることができる安価で改造工事の容易な自動運転式エスカレーターを提供する。
【解決手段】エスカレーター１の乗降床３の近くに自動ドア６が設置されている状態において、利用者はエスカレーターに乗る前に必ず自動ドア６を通るため、自動ドア６の利用者検出器７が利用者を検出した信号をそのままエスカレーターの乗客検知信号としてエスカレーターに与えることによりエスカレーター専用の乗客検出器を配備不要とした自動運転式エスカレーター１とした。
【解決手段】エスカレーター１の乗降床３の近くに自動ドア６が設置されている状態において、利用者はエスカレーターに乗る前に必ず自動ドア６を通るため、自動ドア６の利用者検出器７が利用者を検出した信号をそのままエスカレーターの乗客検知信号としてエスカレーターに与えることによりエスカレーター専用の乗客検出器を配備不要とした自動運転式エスカレーター１とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、乗客輸送体である動く歩道を含めた自動運転式エスカレーターに関する。
【背景技術】
【０００２】
エスカレーターの踏段等の移動体を常時連続運転しないで、乗客の有無を検出して有の場合のみ昇降運転を開始する。所謂自動運転式が多用されている。そして、乗客検出装置としては、発・受光器２個１組の光センサを左右両側の欄干部先端に夫々埋設し２組を一対として、エスカレーターの運転回路に連動させる構成とし、この一対の光センサを二対以上設けて、乗降床上の決めた範囲内すべてを漏れなく検知領域となるように配置する方法が知られている（特許文献１参照）
【特許文献１】特開平６−８７５９２号（段落００１０、図１）
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
上記従来の検出手段は、発・受光器２個１組の光センサを左右両側の欄干部先端に夫々埋設する必要があり、特に既設エスカレーターに後付けで装備する場合にエスカレーター欄干部の大掛かりな改造を伴うなど工事上の問題があった。このため機能付加工事面において欠点とされてきた。
【０００４】
本発明は上記のような問題点を解消する為になされたもので、乗降床付近に自動ドアが設置されている場合に、前記自動ドアの検知信号をエスカレーターの運転回路に与えることにより、エスカレーター側への乗客検知装置の追加を不要とした安価で改造工事の容易な自動運転式エスカレーターを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明は、上記目的を達成するために、一方の乗降床から他方の乗降床にかけて無端状に連結されて移動する踏段と、この踏段と同期移動するハンドレールからなる移動体と、このハンドレールの案内路を形成する欄干とを備えたものにおいて、前記乗降床付近に自動ドアが設置されている場合に、前記自動ドアの利用者検知装置の検知信号を前記移動体の移動指令として運転を制御することを特徴とする。
【０００６】
本発明による自動運転式エスカレーターは、利用者がエスカレーターに乗る前に必ず自動ドアを通るため、自動ドアが利用者を検出した信号をそのままエスカレーターの乗客検知信号としてエスカレーターに与えることにより、エスカレーター専用の乗客検知器を設置不要とすることができるので、検知器の費用や検知器取付け費用も削減できる効果がある。さらに、工事期間を短縮できる効果がある。
【発明の効果】
【０００７】
本発明による自動運転式エスカレーターでは、エスカレーター専用の乗客検知器を配備不要とすることができるので、検知器の費用や検知器取付け費用を抑えた自動運転式エスカレーターを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００８】
以下、本発明の一実施の形態を図１及び図２に基づいて説明する。自動運転機能を備えたエスカレーター１の乗降床３の近くに自動ドア６が設置されている乗降床３付近を斜視的（片側要部を示す）に図示した図１と、図１の側面（一部断面）を示した図２において、エスカレーター１は、建築床２と連続する乗降床（乗り口）３から図示しない他方の乗降床にかけて無端状に連結されて移動する図示しない踏段（動く歩道の場合は踏板と称する）と同期移動するハンドレール４からなる移動体と、このハンドレール４の案内路を形成する欄干５を備えている。そして、本発明になる自動運転式の構成装置として、乗降床３の近くで建築床２に設置されている自動ドア６と、自動ドア６を通って乗降床３さらには図示しない踏段に向けて歩行する乗客の存在を検出する赤外線センサーや感熱センサーなどの乗客検出器７と、この乗客検出器７の検出信号を前記自動ドア６と前記エスカレーター１に乗客検出信号を与える自動ドア制御部８と、自動ドア制御部８からの電気的信号を受け前記移動体に電気的移動指令を与えるエスカレーター制御部９を備えている。
【０００９】
次に本実施形態の動作を説明する。
【００１０】
今、図示しない乗客が自動ドア６、建築床２、乗降床３を通ってエスカレーター１を利用しようとしているとすると、乗客が自動ドア６に接近すると所定の距離で乗客検出器７が乗客の接近を検知する、そして乗客検出信号を受けた自動ドア制御部８により、自動ドアの扉が開く、と同時に自動ドア制御部８からエスカレーター制御部９に乗客検知信号が送られ、乗客検知信号を受けたエスカレーター制御部９から前記移動体へ移動指令が出され前記エスカレーターが運転を開始する。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】本発明の実施形態を示す概略構成図である。
【図２】図１の側面図である。
【符号の説明】
【００１２】
１ エスカレーター
２ 建築床
３ 乗降床
４ ハンドレール
５ 欄干
６ 自動ドア
７ 乗客検出器
８ 自動ドア制御部
９ エスカレーター制御部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、乗客輸送体である動く歩道を含めた自動運転式エスカレーターに関する。
【背景技術】
【０００２】
エスカレーターの踏段等の移動体を常時連続運転しないで、乗客の有無を検出して有の場合のみ昇降運転を開始する。所謂自動運転式が多用されている。そして、乗客検出装置としては、発・受光器２個１組の光センサを左右両側の欄干部先端に夫々埋設し２組を一対として、エスカレーターの運転回路に連動させる構成とし、この一対の光センサを二対以上設けて、乗降床上の決めた範囲内すべてを漏れなく検知領域となるように配置する方法が知られている（特許文献１参照）
【特許文献１】特開平６−８７５９２号（段落００１０、図１）
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
上記従来の検出手段は、発・受光器２個１組の光センサを左右両側の欄干部先端に夫々埋設する必要があり、特に既設エスカレーターに後付けで装備する場合にエスカレーター欄干部の大掛かりな改造を伴うなど工事上の問題があった。このため機能付加工事面において欠点とされてきた。
【０００４】
本発明は上記のような問題点を解消する為になされたもので、乗降床付近に自動ドアが設置されている場合に、前記自動ドアの検知信号をエスカレーターの運転回路に与えることにより、エスカレーター側への乗客検知装置の追加を不要とした安価で改造工事の容易な自動運転式エスカレーターを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明は、上記目的を達成するために、一方の乗降床から他方の乗降床にかけて無端状に連結されて移動する踏段と、この踏段と同期移動するハンドレールからなる移動体と、このハンドレールの案内路を形成する欄干とを備えたものにおいて、前記乗降床付近に自動ドアが設置されている場合に、前記自動ドアの利用者検知装置の検知信号を前記移動体の移動指令として運転を制御することを特徴とする。
【０００６】
本発明による自動運転式エスカレーターは、利用者がエスカレーターに乗る前に必ず自動ドアを通るため、自動ドアが利用者を検出した信号をそのままエスカレーターの乗客検知信号としてエスカレーターに与えることにより、エスカレーター専用の乗客検知器を設置不要とすることができるので、検知器の費用や検知器取付け費用も削減できる効果がある。さらに、工事期間を短縮できる効果がある。
【発明の効果】
【０００７】
本発明による自動運転式エスカレーターでは、エスカレーター専用の乗客検知器を配備不要とすることができるので、検知器の費用や検知器取付け費用を抑えた自動運転式エスカレーターを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００８】
以下、本発明の一実施の形態を図１及び図２に基づいて説明する。自動運転機能を備えたエスカレーター１の乗降床３の近くに自動ドア６が設置されている乗降床３付近を斜視的（片側要部を示す）に図示した図１と、図１の側面（一部断面）を示した図２において、エスカレーター１は、建築床２と連続する乗降床（乗り口）３から図示しない他方の乗降床にかけて無端状に連結されて移動する図示しない踏段（動く歩道の場合は踏板と称する）と同期移動するハンドレール４からなる移動体と、このハンドレール４の案内路を形成する欄干５を備えている。そして、本発明になる自動運転式の構成装置として、乗降床３の近くで建築床２に設置されている自動ドア６と、自動ドア６を通って乗降床３さらには図示しない踏段に向けて歩行する乗客の存在を検出する赤外線センサーや感熱センサーなどの乗客検出器７と、この乗客検出器７の検出信号を前記自動ドア６と前記エスカレーター１に乗客検出信号を与える自動ドア制御部８と、自動ドア制御部８からの電気的信号を受け前記移動体に電気的移動指令を与えるエスカレーター制御部９を備えている。
【０００９】
次に本実施形態の動作を説明する。
【００１０】
今、図示しない乗客が自動ドア６、建築床２、乗降床３を通ってエスカレーター１を利用しようとしているとすると、乗客が自動ドア６に接近すると所定の距離で乗客検出器７が乗客の接近を検知する、そして乗客検出信号を受けた自動ドア制御部８により、自動ドアの扉が開く、と同時に自動ドア制御部８からエスカレーター制御部９に乗客検知信号が送られ、乗客検知信号を受けたエスカレーター制御部９から前記移動体へ移動指令が出され前記エスカレーターが運転を開始する。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】本発明の実施形態を示す概略構成図である。
【図２】図１の側面図である。
【符号の説明】
【００１２】
１ エスカレーター
２ 建築床
３ 乗降床
４ ハンドレール
５ 欄干
６ 自動ドア
７ 乗客検出器
８ 自動ドア制御部
９ エスカレーター制御部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
一方の乗降床から他方の乗降床にかけて無端状に連結されて移動する踏段と、この踏段と同期移動するハンドレールからなる移動体と、このハンドレールの案内路を形成する欄干とを備えたものにおいて、前記乗降床付近に自動ドアが設置されている場合に、前記自動ドアの利用者検知装置の検知信号を前記移動体の移動指令として運転を制御することを特徴とする自動運転式エスカレーター。
【請求項１】
一方の乗降床から他方の乗降床にかけて無端状に連結されて移動する踏段と、この踏段と同期移動するハンドレールからなる移動体と、このハンドレールの案内路を形成する欄干とを備えたものにおいて、前記乗降床付近に自動ドアが設置されている場合に、前記自動ドアの利用者検知装置の検知信号を前記移動体の移動指令として運転を制御することを特徴とする自動運転式エスカレーター。
【図１】
【図２】
【図２】
【公開番号】特開２００６−１２４０６８（Ｐ２００６−１２４０６８Ａ）
【公開日】平成１８年５月１８日（２００６．５．１８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００４−３１２４０３（Ｐ２００４−３１２４０３）
【出願日】平成１６年１０月２７日（２００４．１０．２７）
【出願人】（０００２３２９５５）株式会社日立ビルシステム (895)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年５月１８日（２００６．５．１８）
【国際特許分類】
【出願日】平成１６年１０月２７日（２００４．１０．２７）
【出願人】（０００２３２９５５）株式会社日立ビルシステム (895)
【Ｆターム（参考）】
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