説明

自己構成セルラー基地局

【課題】自宅やオフィスでセルラーサービスを提供するのに都合良く使用されうる、セルラー通信ネットワークのための基地局を提供する。
【解決手段】セルラーワイヤレス通信ネットワークのための基地局が、(GSMネットワークの場合には)適切な動作周波数と、又は(UMTSネットワークの場合には)スクランブルコードと、そして適切な送信出力とを選択することによって、ネットワーク内での動作用に自分自身を構成することができる。これによって、いずれの場合にもネットワークの介在を必要とせず、顧客の敷地内で、多数のそのような基地局がネットワーク内に配置されることが実際的になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セルラー基地局に関するものであり、詳細には、例えば自宅やオフィスでセルラーサービスを提供するのに都合良く使用されうる、セルラー通信ネットワークのための基地局に関するものである。
【背景技術】
【0002】
GSM(登録商標)やUMTSのような標準のための広域セルラーサービスは、広い範囲(数キロメートルのセル半径)をカバーできる従来型基地局によって提供される。しかし、建物内の通信範囲は、建物の構造のRF減衰と周囲の建物からの無線シャドーイング効果のため、もっと難しい。EDGEやUMTSのような中速から高速のデータをサポートすることを目指す標準の場合は、上位のコンステレーション又は低拡散係数を用いた信号には、より高い信号対雑音の数字が必要となるため、この通信範囲の問題は、一層難しいものとなる。UMTSに用いられるもののような高い周波数も、問題を際立たせるが、それは、これらの信号が、建物の構造による減衰をより多く被るからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これらの問題に対する従来型の解決策は、建物内や都市エリア内で通信範囲を拡大するため、基地局やRFリピータを増設することであろう。これらの解決策は、法外に費用がかかり、人口密集地での基地局やアンテナを追加することの美的影響のため、住民からの反対に会い、オペレータには追加の法的費用がかかる。短距離の無線インタフェース、例えばWiFiやブルートゥースを使って家屋やオフィス内のセルラートラヒックを処理することは、代替となる手法であるが、顧客やオペレータが新たなハンドセットに投資することが必要となり、それ自体、大規模に行えば、多額の出費となる。
【0004】
最近の数字によると、全セルラー通話の70%は、建物内で行われており、従って、この問題は、セルラー産業の将来の成長にとって大きな障害となる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様によって、セルラー通信システムで用いられる基地局であって、
無線周波数受信パスと、
無線周波数送信パスと、そして、
インストールに際して、基地局が
ワイヤレス通信ネットワーク内で動作するように無線周波数受信パスを構成し、
所定の複数のネットワーク搬送波の各々における受信信号強度を監視し、
前記受信信号強度に基づいて、前記所定の複数のネットワーク搬送波のうちの第1のネットワーク搬送波を、動作する下りリンク搬送波として選択し、そして、
前記所定の複数のネットワーク搬送波のうち前記選択された第1のネットワーク搬送波の受信信号強度に基づいて、前記無線周波数送信パスのための初期出力レベルを選択し、そして、
前記基地局がさらに、前記インストールに続いて、前記動作する下りリンク搬送波と対応する動作する上りリンク搬送波とを用いて、動作する基地局が提供される。
【0006】
本発明の第2の態様によれば、
セルラーワイヤレス通信プロトコルによってワイヤレス通信装置に接続するための、無線トランシーバ回路機構と、そして、
IPネットワーク上の接続のためのインタフェースとを備え、
基地局が、前記セルラーワイヤレス通信プロトコルによって前記ワイヤレス通信装置との通信を提供するために、UMA標準プロトコルを用いて前記IPネットワーク上でUMAネットワーク制御装置と通信する基地局が提供される。
【0007】
本発明の第3の態様によれば、特定の事前に設定された移動局だけが基地局によって前記ネットワークに接続できるように、基地局が動作可能であるセルラー通信ネットワーク内で使用される基地局が提供される。
【0008】
本発明の第4の態様によれば、
各々がセルラーワイヤレス通信ネットワークへのそれぞれの接続を有し、各々がIPネットワークへのそれぞれの接続を有するような複数の基地局を備え、
前記ワイヤレス通信ネットワーク内でアクティブである移動通信装置が、前記諸基地局のうちの1つから前記諸基地局のうちの別の基地局へのハンドオーバを、前記セルラーネットワークの介在を必要とせずに実行できる通信ネットワークが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明による基地局を含む通信システムのブロック図である。
【図2】本発明による基地局のハードウェアアーキテクチャのブロック図である。
【図3】本発明による基地局のソフトウェアアーキテクチャのブロック図である。
【図4】本発明の一態様によるシステムのプロトコルアーキテクチャの一部を図解する図である。
【図5】本発明の一態様によるシステムのプロトコルアーキテクチャの一部を図解する図である。
【図6】本発明の一態様によるシステムのプロトコルアーキテクチャの一部を図解する図である。
【図7】本発明の一態様によるシステムのプロトコルのアーキテクチャの一部を図解する図である。
【図8】本発明の一態様によるシステムのプロトコルのアーキテクチャの一部を図解する図である。
【図9】本発明の一態様によるプロセスを図解する図である。
【図10】本発明の一態様によるプロセスを図解する図である。
【図11】本発明の一態様によるプロセスを図解する図である。
【図12】本発明の一態様によるプロセスを図解する図である。
【図13】本発明の一態様によるプロセスを図解する図である。
【図14】本発明の一態様によるプロセスを図解する図である。
【図15】本発明の一態様によるプロセスを図解する図である。
【図16】本発明の一態様によるプロセスを図解する図である。
【図17】本発明の一態様によるプロセスを図解する図である。
【図18】本発明の一態様によるプロセスを図解する図である。
【図19】本発明の一態様によるプロセスを図解する図である。
【図20】本発明の一態様によるプロセスを図解する図である。
【図21】本発明の一態様によるプロセスを図解する図である。
【図22】本発明の一態様によるプロセスを図解する図である。
【図23】本発明の一態様によるプロセスを図解する図である。
【図24】本発明の一態様によるプロセスを図解する図である。
【図25】本発明の一態様によるプロセスを図解する図である。
【図26】本発明の一態様によるプロセスを図解する図である。
【図27】本発明の一態様によるプロセスを図解する図である。
【図28】本発明の一態様によるプロセスを図解する図である。
【図29】本発明の一態様によるプロセスを図解する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明に係る基地局110を組み入れた通信システム100を図解する図である。この典型的な実施形態において、基地局110は、家屋やオフィス120のような建物内で、大幅な修正を必要とせず既存のセルラー移動電話122が利用できるように、既存のセルラー通信ネットワーク内でGSM(登録商標)/GPRS及びUMTS無線インタフェースを両方用いた音声サービス及びデータサービスのための通信範囲を提供することが意図されている。下記により詳細に記述するように、基地局110は、従来のセルラー基地局によって使用される通常のIub(UMTS)又はAbis(GSM(登録商標))インタフェースとは異なり、無認可モバイルアクセス(Unlicensed Mobile Access)(UMA)又はセッション開始プロトコル(SIP:Session Initiation Protocol)標準を介してネットワークオペレータのコアネットワーク130への柔軟なインタフェース接続をも提供する。Zone Gatesと呼ばれる、基地局ユニットからの帰路は、家屋もしくはオフィスの固定回線電話上のデジタル加入者回線(DSL)接続140を用いて、実現されるが、この手法によって、VoIP(Voice-over Internet Protocol)技法を用いた低コストのデータ及び音声のトランスポートが可能になる。
【0011】
図2は、基地局110のハードウェア構成の態様をより詳細に図解するブロック略図である。
【0012】
このアーキテクチャは、ARM AMBAバスのようなプロセッサバス202によって相互接続された複数の機能ブロックで構成される。主なブロックについて、下記に記述する。
【0013】
第1に、基地局110は、下記のように、各種の外付けの有線インタフェースをサポートする。基地局110は、内部ADSLモデム/ルータ204を含むことが好ましい。ルータの機能は、NAT及びDHCPサーバを含むであろう。
【0014】
USB1.1インタフェース206。内蔵ADSLモデム/ルータがない場合、このUSBインタフェース206は、外付けDSLモデムへの接続をサポートする。内蔵ADSLモデム204が組み込まれている場合、USBインタフェース206は、ブロードバンドインターネットサービスと、基地局110の高度構成/制御のため、ローカルPCへの接続を提供する。
【0015】
RJ45イーサネット(登録商標)10/100/1000インタフェース208。このインタフェースは、基地局110の高度構成/制御のため、そして、高度サービス提供用に外付け装置への基地局アクセスを可能にするため、外部ローカルエリア(例えば家屋やオフィス)ネットワーク(図2には図示せず)への接続を提供する。内蔵DSLモデム204が内蔵されている場合、イーサネット(登録商標)ポート208は、USBポート206への一層柔軟な選択肢として、ブロードバンドインターネットサービス用に用いられる。
【0016】
以下詳細に記述するように、広い屋内エリアに設置されて共通のイーサネット(登録商標)LANに接続された複数の基地局ユニット110が、オペレータの無線ネットワーク150又はコアネットワーク130の中で、他のシステムの介在なしでそれらの間のハンドオーバを管理してもよい。
【0017】
RJ11標準の一般電話サービスの電話接続(RJ11 Standard Pots Telephone Connection)。一般電話サービスの電話及びFAXサービスは、RJ11電話コネクタを介してサポートされる。コネクタを動作させるSLIC装置210は、例えば、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、日本、アメリカ合衆国のような、複数の国家標準をサポートするように構成できることが好ましい。音声サービスは、適切なコーデック標準212を用いたVoIPを介して提供される。アナログFAXサービスもサポートされる。このポートは、line powerを供給しないであろう。
【0018】
USIMインタフェース214。基地局110は、加入者識別モジュール(SIM)カードインタフェース用の設備を有し、SIM標準カードの使用を可能にしている。これにより、このユニットを管理システム160、ネットワークオペレータの無線ネットワーク150及びコアネットワーク130に対して一意に装置を特定し、以下に詳細に記述するような一定のサービスを可能にしている。
【0019】
基地局110は、小さな内蔵CPU、例えば、メインCPUを一定の集中的なタスクから解放する、それぞれ暗号化用とパケット処理用の専用のコプロセッサ218と220とによってサポートされた、(適切な周辺機器を用いた)ARM926のような、実装されたプロトコルエンジン216を含む。プロトコルエンジン216上に実装されたプロトコルには、
ウェブサーバ、DHCPサーバ、及びOSGiサーバを含む、セッション制御、
GSM(登録商標)/UMTS Access Stratum(NAS)機能、
GERAN Access Stratum機能、
UMAクライアント、そして、
SIPクライアント
が含まれる。
【0020】
パケット処理アクセラレータ(Packet Processing Accelerator)220は、ベースバンドモデム222の中に実装されたGSM(登録商標)/GPRSレイヤ1機能へ/から流れるパケットのフォーマッティングと、ベースバンドモデム222の中に実装されたUMTSレイヤ1機能への/からのパケットの流れのフォーマッティングとを処理する。また、パケット処理アクセラレータ220は、POTSインタフェースへの/からのVoIPパケットもフォーマットする。VoIPコーデック機能は、ベースバンドモデム222によってサポートされる。
【0021】
IPSecパケットペイロード(IPSec packet payload)の暗号化は、暗号化アクセラレータ(Encryption Accelerator)218によって処理される。AESと3DES暗号化プロトコルがサポートされてもよく、またZoneGateのUNC/管理システムへのVPN接続だけが内部暗号化処理を利用してもよい。またユーザVPN暗号化処理は、基地局110の外で処理されてもよい。
【0022】
また、メインCPU216は、メインCPUバス202を介して、ベースバンドモデム222、USBポート206、イーサネット(登録商標)ポート208、そして、任意で、ADSLモデム/ルータ204とWiFiトランシーバ224とを含めて、システム内の全ての機能ブロックの構成及び制御に責任を持つ。全てのシステム機能ブロックの構成データを含めて、システムソフトウェアイメージは、基地局110の内部のフラッシュメモリ226の中に記憶されるが、更新されたシステムイメージは、管理システム160から基地局110へダウンロードされ得るように、他方、以前のイメージは、ダウンロードに失敗した場合に備えて、拠り所の選択肢として保持されるように、2つの完全なシステムイメージが記憶される。
【0023】
メインCPUの周辺装置には、
ソフトウェアの健全性をチェックする監視タイマと、
システム内のデバッグ用のJTAG及びシリアルポートと、
LEDステータス表示、システム電源管理、システムアラーム収集を含む、システム制御のためのGPIO(汎用入出力)とが含まれる。
【0024】
基地局110は、GSM(登録商標)及びUMTS基地局モデムのためのサンプルレート処理、チップレート処理(UMTSのみ)及びシンボルレート処理をサポートし、また、GSM(登録商標)とUMTSの同時動作をサポートする。また基地局110が、ローカルGSM(登録商標)/UMTS基地局及びその他の近隣の同様の基地局110から同報チャネル(BCH:Broadcast Channel)を復元できるように、限定的なGSM(登録商標)移動局(MS)及びUMTSユーザ装置(UE:Use Equipment)モデム機能も、実装されるであろう。ローカルRF環境を調査する目的で、最初の設置の間に、そして、RF環境を監視する目的で、そして、必要に応じて、基地局110の構成を修正する目的で、最初の設置の後で定期的にUEモデムモードになるであろう。
【0025】
ベースバンドモデム222の中に含まれるDSP機能も、VoIPコーデックの実装に用いられる。
【0026】
ベースバンドモデムは、少なくとも5年間の耐用年数の間中、モデムの高い適応性を保証するため、ソフトウェアベースのアーキテクチャを用いて実装される。GSM(登録商標)及びUMTS基地局モデムの性能は、基地局110から半径50mの範囲内で静止しているユーザ又は10kmh以下で移動する歩行者ユーザに適している。ベースバンドモデム222は、ソフトウェアベースであるため、ユニットを取り替える必要なく、HSDPA又はEDGEサービスへの将来の機能拡張が実地に配信されるようにアップグレードできる。
【0027】
基地局110は、GSM(登録商標) RF回路226とUMTS RF回路228とを有しており、いずれもモデム−アナログインタフェース230を通じてベースバンドモデム222に接続されていて、900MHzか1800MHzかのどちらかでのGSM(登録商標)と、2100MHzでのUMTSとの同時動作をサポートする。GSM(登録商標)及びUMTSの受信パスについては、上りリンク(基地局受信)と下りリンク(端末受信)の両方の周波数がアクセス可能であり、送信パスについては、下りリンク(基地局送信)の周波数のみが利用可能である。インストール時、基地局110は、管理システム160によって提供された許可されたGSM(登録商標)搬送周波数とUMTS搬送周波数とのリストから、GSM(登録商標)とUMTSとの両方について雑音/干渉が最も少ない下りリンクRF周波数を選択するが、許可された下りリンク周波数は、受信パスがUEモードで構成され、送信パスが無効にされた状態で、基地局110によってスキャンされるであろう。
【0028】
基地局110は、建物内で静止中か歩行中のユーザに50m以下の距離でセルラーサービスを提供するように設計され、従って、必要な送信出力は、従来の基地局に比べて劇的に減少する。
【0029】
基地局110は、5年間の耐用年数の間、GSM(登録商標)基地局及びUMTS基地局に十分な精度を提供する、タイミング及び周波数の基準236を含む。
【0030】
従って、基地局110は、基地局110内の3つのデータネットワーク、即ち、外部コアネットワーク(DSL経由)、移動装置(GSM(登録商標)/UMTS)、そして、ホームネットワーク(イーサネット(登録商標)経由)の結合の可能性を利用できるサービスプラットフォームを提供する。
【0031】
図3は、プロトコルエンジンCPU216上に実装されたプロトコルのソフトウェアアーキテクチャの主な構成要素を図解する。
【0032】
基地局セッション制御サブシステム302は、何か特定の移動ネットワークオペレータ(MNO:Mobile Network Operator)構成及びエンドユーザ設定について、基地局110がどのように設定され機能するかを判断する、サービスの流れと方針を管理して実装する。
【0033】
セッション制御装置の機能には、
MNOコアネットワーク上の基地局のための登録、呼制御、トラヒックフローの方針の実装と、
登録、呼制御、トラヒックフローのためのUMA及びSIPクライアントの制御と、
ネットワークベースの管理システムを使った情報の流れの制御と、
移動登録と呼のハンドオフのための基地局無線アクセスネットワーク(RAN:Radio Access Network)リソースの管理と、
MNO及びエンドユーザの回線開設手順の制御及び実行と、
基地局のパケットコアの方針の管理と、そして、
Java(登録商標)ベースのアプリケーションのネットワークリソースを求める要求の処理と
が含まれる。
【0034】
MNOのGSM(登録商標)/UMTSコアネットワークが基地局に接続されていない場合にサービスがUEに提供される目的で、非アクセス階層(Non-Access Stratum)304の機能が必要とされるが、それは通常、基地局がSIP上で接続する場合である。この機能によって、基地局110は、GSM(登録商標)/UMTSコアネットワーク130に接続していない場合でも、移動ユーザが慣れているSMSやMMSのような通常のGSM(登録商標)/UMTSサービスを提供することができる。そのようなサービスを提供するため、基地局110は、普通は移動通信交換局(MSC:Mobile Switching Centre)、在圏GPRSサービスノード(SGSN:Serving GPRS Service Node)、GSM(登録商標)基地局サブシステム(BSS:GSM Basestation Subsystem)及びUMTS無線ネットワークサブシステム(RNS:UMTS Radio Network Subsystem)の中に含まれているコアネットワーク機能の縮約サブセットを含んでいる。
【0035】
非アクセス階層304は、基地局110の中に実装されており、下記の機能を備えている。
【0036】
呼制御(CC:Call Control)306: 2つのピアエンティティ間の主として回線交換接続のための呼設定をサポートする。基地局については、SIP呼設定とGSM(登録商標)及びUMTS上の回線交換による音声呼との間のマッピングも提供する。
【0037】
セッション管理(SM:Session Management)308: パケットデータセッションの制御。
【0038】
ショートメッセージサービスサーバ(SMS:Short Message Service Server)310: 基地局110とネットワークSMSサービスセンタとの間のSMSメッセージの送信。
【0039】
マルチメディアメッセージングサービスサーバ(MMS:MultiMedia Messaging Service Server)312: 基地局UEとネットワークMMSサービスセンタとの間のマルチメディアメッセージの送信。
【0040】
付加サービス(SS:Supplementary Service)314: キャッチホン、呼の保留、多数による通話のようなサービスの実装。
【0041】
移動管理(Mobility Management)/GPRS移動管理(MM/GMM)316: 位置登録、認証、及び暗号化のような、UEの移動要素の管理。
【0042】
USIM318: 基地局110に取り付けられてもよいSIMカードに関連する制御機能。
【0043】
アクセス階層320は、GSM(登録商標) EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN:GSM EDGE Radio Access Network)及びUMTSに特有の低レベル機能を備えている。GERAN機能は、GSM(登録商標)、SPRS及びEDGEアクセスについて選択され、UMTS機能は、UMTS対応サービスについて選択される。
【0044】
GERANアクセス階層機能322は、BSS(レイヤ1 324、無線リソース326、無線リンク制御328/媒体アクセス制御330)機能とSGSN(リンクレイヤ制御332及びサブネットワーク依存集中プロトコル334)機能との両方を備えている。BSS機能は、基地局とMNOコアネットワークの間で用いられるインタフェースに拘わらず、GSM(登録商標)/GPRS/EDGEサービスサポートの全ての基地局サポートに必要である。SGSN機能は、MNOのGERANコアネットワーク機能が、例えば、GERAN上のSIP及びインターネットベースのサービスについてバイパスされた場合にのみ、必要とされる。
【0045】
GERANアクセス階層機能322は、従って、下記の要素を備えている。
【0046】
サブネットワーク依存集中プロトコル(SNDCP:Sub-Network Dependent Convergence Protocol)322: 複数のパケットデータプロトコルの多重化、データ圧縮/解凍(任意)、ヘッダ圧縮/解凍(任意)、分割及び再組みたて。
【0047】
論理的リンク制御(LLC)332: LLCは、ピア・トゥー・ピア(peer to peer)の認められていないデータ転送と認められたデータ転送と、そしてGPRSの暗号化機能とを提供する。
【0048】
無線リンク制御/媒体アクセス制御(RLC:Radio Link Control/MAC)328及び330: RLC/MACは、認められていないモードと認められたモードと、LLC PDUの分割と再組み立てと、複数の物理チャネルの多重化と、システム情報の同報とを、サポートする。
【0049】
無線リソース管理(RR:Radio Resource Management)326: RR接続の確立、メンテナンス、そして解放、システム情報同報、パケットデータのリソースの管理。
【0050】
GSM(登録商標)/GPRSレイヤ1 324: ベースバンドモデム222に実装されたGSM(登録商標)/GPRS/EDGEモデム機能へのインタフェース。
【0051】
UMTSアクセス階層機能(UMTS access stratum functionality)336は、無線ネットワーク制御装置(RNC)機能(無線リソース制御、パケットデータ集中プロトコル、無線リンク制御/媒体アクセス制御)と、ベースバンドモデム222上で実装されたUMTS物理レイヤへのインタフェースを備えている。RNCと物理レイヤインタフェース機能とは、用いられるコアネットワークのインタフェースに拘わらず、UMTSをサポートする全ての基地局サービスに必要である。
【0052】
UMTSアクセス階層機能336は、下記の要素を備える。
【0053】
パケットデータ集中プロトコル(PDCP:Packet Data Convergence Protocol))338: IPデータストリーム(任意)のヘッダの圧縮及び解凍、ユーザデータの転送、PDCPシーケンス番号の保全。
【0054】
無線リソース制御(RRC:Radio Resources Control)340: NAS及びASに関連する情報の同報、RRC接続の確立・維持・解放、無線ベアラ及び無線リソースの確立・再構成・解放、RRC接続移動性機能、要求されたQoSの制御、UE測定の報告・制御、外側ループの出力制御、暗号化制御。
【0055】
無線リンク制御(RLC:Radio Link Control)342: パケットのバッファリング、セグメンテーション、連接を含めて、シグナリング及びデータパケットの送信・受信。承認モード、非承認モード、トランスペアレントモードの、3つのエンティティタイプを備えている。
【0056】
媒体アクセス制御(MAC:Media Access Control)344: 論理チャネルとトランスポートチャネル間のマッピング、各トランスポートチャネルについての適切なトランスポートフォーマットの選択、UE間の優先度処理、共通及び専用トランスポートチャネル上でのトランスポートブロック(組)への/からの上位レイヤPDUの多重化/逆多重化。
【0057】
UMTSレイヤ1 346: ベースバンドモデム222上で実装されたUMTSモデム機能へのインタフェース。
【0058】
また図3に示すソフトウェアアーキテクチャは、UMAクライアント348も含む。基地局110は、非標準構成のUMAプロトコルを使用する。UMA標準プロトコルは、UMAクライアントと非ライセンススペクトルの無線インタフェース例えばIEEE802.11b/gもしくはブルートゥースを含むGSM(登録商標) MS又はUMTS UEが、非ライセンススペクトルを用いてGSM(登録商標)/UMTSコアネットワークと通信できるように設計される。本発明の基地局における実装は、非ライセンスネットワーク制御装置(UNC:Unlicensed Network Controller)を介してGSM(登録商標)/UMTSコアネットワークと通信するように開発されたUMAプロトコルが、マクロネットワークへの/からのハンドオーバを含めて、その基地局によって処理される呼を管理するのに使用されてもよいように、GSM(登録商標)/UMTS基地局のネットワークインタフェースの一部としてUMAクライアント348を用いる。
【0059】
本発明の基地局におけるUMAの使用については、後でもっと詳しく述べる。
【0060】
SIPクライアント350。基地局110は、基地局がGSM(登録商標)/UMTS標準の移動サービスを対応するSIPサービスにマッピングするように、GSM(登録商標)/UMTSプロトコルをSIPクライアントプロトコルにマッピングする。この手法によって、SIPプロトコル又はSIPサービスがMS/UE上に存在する、又は実装される必要性がなくなる。例えば、GSM(登録商標)/UMTS標準の音声呼が、基地局110においてVoIP SIP呼にマッピングされるが、それは、また、ユーザをSIPコアネットワーク内に登録し、そして、音声呼を発信・終了・クリアするために必要な、追加のシグナリングのマッピングも含む。GSM(登録商標)/UMTSシグナリングを実装するため、基地局内では、BSS/RNSも含む完全なGSM(登録商標)/UMTSプロトコルスタックとMSC/SGSN機能とが必要である。
【0061】
また図3に示すソフトウェアアーキテクチャには、IPトランスポートレイヤ352も含まれる。IPトランスポートレイヤ352は、インターネットプロトコル標準、例えばUDP354、TCP356、IPv4 358を含んでいる。必要なシグナリング機能を基地局110がサポートするように、追加のプロトコルが実装される。基地局110とコアネットワーク130の間で暗号化されたセキュアな送信媒体を提供することは、ユーザの移動局122とコアネットワーク130の間でセキュアな接続を維持するために必要なのだが、そのためにはIPSec360が必要である。組み合わせ文字による暗号化はGSM(登録商標)/UMTS無線インタフェースには標準的な機能であり、暗号化は、基地局110とコアネットワーク130との間のセキュリティや暗号鍵のようなセキュアな情報の転送には不可欠であることから、これは特に重要である。パケットネットワーク内でユーザの移動性を可能にするため、リモートIP362が実装される。
【0062】
また、図3に示すソフトウェアアーキテクチャは、(標準的なアナログ電話への)POTS標準接続が、SIP(VoIP)を用いてコアネットワークまで可能であるようにするための一組の音声コーデック364を含めて、回線交換機能370も含む。加えて、FAXコーデック366によって、ここでもまたSIP(FoIP)を用いてインターネット上でFAXを送受信するため、標準的なFAX装置が基地局110に接続することが可能になる。
【0063】
基地局110は、家庭やオフィス内でテーブルの上に置いたり内壁又は天井に取り付けたりするように設計されたコンパクトなユニットである。GSM(登録商標)/UMTS基地局としては異例なことだが、送信出力が低レベルであることと周波数/スクランブルコードが自己構成できることから、基地局110を設置するのにセルの設計は必要ない。
【0064】
物理的な設置に続いて、(必要なら)SIMカードを挿入し、外付けDC電源に接続し、DSL又はケーブルを介してネットワークに接続すると、基地局110は下記の順序で動作を実行する。
【0065】
1.基地局管理システム160と通信を確立し、SIMの中に記録されたデータを用いて管理システムとの認証を完了し、そして、基地局サービスを提供する移動ネットワークのオペレータが許可することを選んだ搬送周波数とUMTSスクランブルコードとの「許可リスト」を含めて、各種の構成パラメータをダウンロードする。
【0066】
2.周囲のGSM(登録商標)基地局(及び本発明によるその他のアクティブな基地局)が検出されて識別されるように、RF受信パスが、GSM(登録商標)移動電話の下りリンク周波数上で動作するように構成される。次いで、ベースバンドモデム222が、周囲の基地局によって送信された同期チャネル及び同報チャネルが十分に復調され、システム情報パラメータが復元されるように、GSM(登録商標)移動電話のベースバンド受信機として構成される。次いで基地局110は、許可リストの中のGSM(登録商標)搬送周波数の各々を、GSM(登録商標)標準によってGSM(登録商標)移動局が行うように、基地局の信号強度を順番に測定することで監視する。検出された基地局の信号強度と同報チャネル情報とは、将来の参考のために記憶される。
【0067】
3.RF受信パスは、UMTS下りリンク周波数(downlink frequencies)で動作するように構成され、そして、ベースバンドモデムは、システム情報メッセージが復元されうるように、(スクランブルコードを判断するために)一次及び二次同期チャネルと同報チャネルとを復調することができるUMTSユーザ装置として構成される。次いで基地局110は、許可リストの中のUMTS搬送波とスクランブルコードの各々を順番に監視し、検出された基地局の各々について(本発明による他の基地局も含めて)、UMTS UEが行うであろう方法と同じ方法で、搬送波対干渉比を測定する。検出された各基地局について復元されたC/I比とシステム情報データとは、将来の参考のために記憶される。
【0068】
4.次いで、基地局110は、許可リストの範囲内で、GSM(登録商標)搬送波とUMTS搬送波とスクランブルコードとを、(本発明による他の基地局も含めて)周囲の基地局から受信する電力が最小になるように、これらの搬送波が周囲のマクロセル/マイクロセル又は本発明による他の基地局にもたらす干渉を最小にするという原則に基づいて、選択する。GSM(登録商標)及びUMTSのためのRF送信パスは、選択された搬送周波数とスクランブルコードが動作の準備ができるように構成される。基地局110のRF受信パスは、GSM(登録商標)及びUMTS周波数分割多重化スキームにおいて標準化された下りリンク搬送周波数と上りリンク搬送周波数の組み合わせに従って、選択された下りリンク搬送周波数に対応する上りリンク周波数を監視するように構成される。
【0069】
5.次いで基地局110は、GSM(登録商標)及びUMTS送信パスについての初期電力レベルを選択する。適切な初期電力レベルが、基地局110が検出した受信信号強度/C/Iから差し引かれる。目標は、送信電力レベルが、(本発明による他の基地局も含めて)周囲の基地局によって作り出されるインチャネル干渉のレベルを想定して、20mの距離でセルラーサービスを提供するのに十分であることである。送信電力は、GSM(登録商標)標準及びUMTS標準に従って受入可能なサービス品質(QoS:Quality of Services)を維持するため、呼の中で修正され、基地局110RFハードウェアが、ソフトウェア誤動作の場合には、基地局110が受入不可能な干渉を引き起こすことを防ぐのに十分低いように、送信電力に上限を課す。
【0070】
6.周囲のGSM(登録商標)基地局及びUMTS基地局の同報チャネルから抽出されたシステム情報は、GSM(登録商標)標準及びUMTS標準に従って基地局110によって送信されたGSM(登録商標)同報チャネル及びUMTS同報チャネルについてのBAリストを作成するのに用いられる。このBAリストは周囲の基地局を特定するものだが、それら周囲の基地局は、移動局で受信された基地局110の信号レベルが受入可能な限度を下回った場合には、ハンドオーバの準備が整っていてBAリストを受信する移動局によって監視されるべき基地局である。GSM(登録商標)及びUMTSのためのBAリストは、管理システム160に折り返し報告される。
【0071】
7.基地局110は、選択された初期電力レベルで、選択されたGSM(登録商標)搬送波及びUMTS搬送波上で送信を開始するであろう。
【0072】
8.基地局110が、本発明による基地局のグループの一部であり、それらが共通のLAN接続を共有し、相互にハンドオーバすることが可能である場合には、BAリストは、下記で詳述する通り、移動局がそのような基地局間でハンドオーバできるように、グループ内の他の基地局に関する情報で更新されてもよい。
【0073】
基地局ユニット110は、RF環境の変化が検出されてもよく、搬送波/スクランブルコードに関する以前の決定が必要に応じて再評価されてもよいように、初期の設置の後、RF探索プロセス(RF serveying process)を定期的に(1乃至10日毎に)反復するように設計される。
【0074】
上述のように基地局110は、UMA標準について定義されたプロトコルを、基地局110がブロードバンドIPネットワーク170上でUMA UNC152を使って通信でき、それによって移動局(MS)122とGSM(登録商標)/UMTS無線ネットワーク150(シームレスなハンドオフをサポートするため)との間、及びコアネットワーク130(GSM(登録商標)/UMTS標準のサービスを提供するため)との間の通信を提供できるような、新規な方法で用いる。基地局110のソフトウェアプロトコルスタックは、GSM(登録商標)/UMTS標準の無線インタフェースプロトコルをUMAプロトコルにマッピングするが、UMAからGSM(登録商標)への場合は図4に、UMAからGPRSへの場合は図5に示す。
【0075】
GSM(登録商標)については(図4)、基地局プロトコルスタック内の中継機能は、GERAN無線リソース(RR)プロトコルを直接UMA‐RRプロトコルにマッピングし、それはUNC152で終了する。基地局110は、基地局に現在登録されているMS122と通信するために、十分なRRサブレイヤ実装を必要とする。RRタスクのサブセットが、コアネットワークと通信するために(例えばハンドオーバ)、UMA−RRサブレイヤに中継される。
【0076】
GPRSについては(図5)、基地局は、登録されているMS122と通信するために、RLC/MACサブレイヤを実装する。基地局110内の中継機能が、RLC/MACサブレイヤをUMA−RLCサブレイヤにマッピングし、それはUNC152で終了する。
【0077】
UMA−UMTS制御プレーンを図6に示す。基地局110は、UMTS RRC、RLC、及びMACサブレイヤを実装し、その場合、暗号化は、RLCとMACの両方に実装される。UMA−RRCサブレイヤは、追加のUMTS関連のシグナリングを有する。UNC152は、3G−SGSNに接続するIuインタフェースを含むように拡張されてもよい。上位レイヤであるGMM,SM,SMSが3G−SGSNに含まれ、UEにおいてそれらのピアと通信する。
【0078】
UMAN−UMTS音声については(図7)、音声トラヒックがRLC及びMACサブレイヤを通じて送信され、その場合、暗号化はMACで行われる。音声トラヒックは、RTP/UDPを用いて基地局110とUNC152との間で搬送される。UNC152は、コアネットワークAMRコーデックを含む音声トラヒックをIu−CS上で3G−MSCへルート付けする。
【0079】
UMAN−UMTSユーザプレーンについては(図8)、IPユーザデータは、PDCP,RLC,MACサブレイヤを介して基地局110へ搬送される。基地局は、UMTS RLC及びMACサブレイヤを実装するが、この場合、暗号化はRLCサブレイヤの中に実装される。PDCPサブレイヤは、UNC152の中の示された位置ではなく、基地局へ移動されてもよいだろうが、これは将来のUNCの実装に依存する。
【0080】
GERAN暗号化については、暗号化鍵(ciphering key)と他の情報要素とが、マクロコアネットワーク130から基地局110へ転送される必要があるが、それは第1に、暗号化モードのメッセージが基地局110とMS122の間で送信されてもよいようにするためであり、第2には、基地局110GSM(登録商標)レイヤ1が、その後の制御メッセージとユーザプレーンメッセージとを暗号化・解読できるようにするためである。主な要件は、UMANプロトコル仕様への変更もそうだが、基地局110での暗号化鍵Kcの値の要件であり、それはGSM(登録商標)レイヤ1メッセージの暗号化と解読とが基地局で実行されてもよいようにするためである。Kcの値は、UNC152から受信する追加メッセージの中で受信されることが提案される。従って、下記の2つのメッセージが、UMA標準のメッセージの組の拡張として提案される。
【0081】
【表1】

【0082】
GERANからUMANへのハンドオーバの場合、Kcの新たな値は、MSCからUNC152へ送信される「GERANハンドオーバ要求(GERAN A-HANDOVER REQUEST)」メッセージに含まれているが、これは現時点ではMS122にも基地局110にも渡されていない。「ハンドオーバ要求」メッセージの暗号化関連の内容は、一旦ハンドオーバが完了すれば(ハンドオーバの後で暗号化がアクティブであって使用可能である場合)、暗号化を開始するために基地局に渡されなければならない。
【0083】
UMANからGERANへのハンドオーバの場合、Kcの値は、UMAN暗号化構成手順の間に(修正された「暗号化モード命令(CIPHERING MODE COMMAND)」メッセージを介して)すでに基地局110に渡されている。Kcの値は、MSCからの「ハンドオーバ要求」メッセージを介して対象のBSSに渡され、従って、さらなる修正は必要ない。
【0084】
GSM(登録商標)のための暗号化構成は、図9に示すように、また、以下のステップのシーケンスで記述するように行われる。
【0085】
901.コアネットワーク130は、「BSSAP暗号化モード命令(BSSAP CIPHER MODE COMMAND)」をUNC152へ送信するが、これはGSM(登録商標)暗号化鍵Kcと、UNC(及びMS)が使用すべき暗号化アルゴリズムとを含んでいる。
【0086】
903.UNC152は、「URR暗号モード命令(URR CIPHER MODE COMMAND)」を基地局110へ送信するが、これは、暗号化が(GERANへのハンドオーバの後で)開始されるべきか否かと、そうである場合、どのアルゴリズムを使用するのかと、無作為の数RANDとを示す。また、このメッセージは、MSが「URR暗号化モード完了(URR CIPHERING MODE COMPLETE)」メッセージの中にIMEIを含むべきかどうかを示す。
【0087】
905.基地局110は、上記のように、独自の「URR暗号化鍵要求(URR-CIPHERING KEY REQUEST)」メッセージを送信することによって、暗号化鍵Kcの値をネットワークから要求する。
【0088】
907.UNC152は、上記のように、「URR暗号化鍵応答(URR-CIPHERING KEY RESPONSE)」メッセージの中で暗号化鍵の値を基地局110へ送信する。暗号化鍵の値は、基地局‐UNC接続が暗号化されている場合、UNC152によって送信されるだけでもよい。基地局がKcの値を許可されないか、又はリンクが暗号化されないか、又は現在の要求が無効である場合には、応答メッセージは暗号化鍵を含むべきではなく、ステータスは「無効な暗号化鍵」に設定されなければならず、そうでない場合には、ステータスは「有効な暗号化鍵」に設定されなければならない。
【0089】
909.基地局は、「暗号化モード命令(CIPHERING MODE COMMAND)」を生成してMS122へ送信して、暗号化が使用可能か否かと、そうである場合には、使用するアルゴリズムとを示す。このメッセージの内容は、「URR暗号化モード命令」に基づく。
【0090】
911.MS122は、「暗号化モード完了(CIPHERING MODE COMPLETE)」メッセージを返信するが、任意で、国際移動装置ID(IMEI:International Mobile Equipment Identity)も含まれる。
【0091】
913.RAND、Kc、IMSIの入力値から、HMAC−SHAI−96アルゴリズムを用いてメッセージ認証コード(MAC)が基地局110によって算出され、示された場合にはIMEIと一緒に「URR暗号化モード完了」メッセージの中で返信される。
【0092】
915.UNC152は、MACを検証する。MACが正しいとUNCが検証した場合、UNCは、「暗号モード完了」メッセージをコアネットワーク130へ送信する。
【0093】
UMTS暗号化については、暗号化鍵と他の情報要素とが、マクロコアネットワークから基地局へ転送されることになるが、それは第1に、「セキュリティモード(SECURITY MODE)」メッセージが基地局とUE122との間で送信されてもよいようにするためであり、第2には、基地局UMTSレイヤ2が、その後の制御メッセージとユーザプレーンメッセージとを暗号化・解読できるようにするためである。主な要件は、UMANプロトコル仕様への変更もそうだが、基地局でのUMTS暗号鍵CKとUMTS統合鍵(UMTS Integrity Key)IKの値の存在であり、それは暗号化と解読とが基地局で実行されてもよいようにするためである。CK及びIKの値は、UNCから受信する追加メッセージの中で受信されることが提案される。従って、下記の2つのメッセージが、UMAへの拡張として提案される。
【0094】
【表2】

【0095】
UMTSからUMANへのハンドオーバの場合、CKとIKとの新たな値は、3G−SGSNからUNCへ送信される「Iu移転要求(Iu-RELOCATION REQUEST)」メッセージに含まれているが、これは現時点ではUEにも基地局にも渡されていない。「Iu移転要求」メッセージの暗号化関連の内容は、一旦ハンドオーバが完了すれば(ハンドオーバの後で暗号化がアクティブで使用可能である場合)、暗号化を開始するために基地局に渡されなければならない。
【0096】
UMANからUMTSへのハンドオーバの場合、CKとIKとの値は、UMAN暗号化構成手順の間に(修正された「セキュリティモード命令(SECURITY MODE COMMAND)」メッセージを介して)すでに基地局に渡されている。CKとIKとの値は、3G−SGSNからの「Iu移転要求」メッセージを介して対象のRNSに渡され、従って、さらなる修正は必要ない。
【0097】
UMTS暗号化構成は、図10に示すように、また、以下のステップのシーケンスのように行われる。
【0098】
1001.コアネットワーク130は、「RANAPセキュリティモード命令(RANAP SECURITY MODE COMMAND)」をUNC152へ送信するが、これはUMTS暗号化鍵CKと、UMTS統合鍵IKと、UNC(及びUE)が使用すべき暗号化アルゴリズムとを含んでいる。
【0099】
1003.UNC152は、「URRセキュリティモード命令(URR-SECURITY MODE COMMAND)」を基地局110へ送信するが、これは、暗号化が(UMTSへのハンドオーバの後で)開始されるべきか否かと、そうである場合、どのアルゴリズムを使用するのかと、無作為の数RANDと、認証トークンAUTHとを示す。また、このメッセージは、UEが「URRセキュリティモード完了(URR SECURITY MODE COMPLETE)」メッセージの中にIMEIを含むべきかどうかを示す。
【0100】
1005.基地局110は、上記のように、独自の「URRセキュリティ鍵要求(URR-SECURITY KEY REQUEST)」メッセージを送信することによって、ネットワークからのUMTS暗号化鍵CKとUMTS統合鍵IKとの値を要求する。
【0101】
1007.UNC152は、上記のように、「URRセキュリティ鍵応答(URR-SECURITY KEY RESPONSE)」メッセージの中で暗号化鍵の値を基地局110へ送信する。暗号化鍵の値は、基地局‐UNC接続が暗号化されている場合、UNCによって送信されるだけでもよい。基地局がCK及びIKの値を許可されないか、又はリンクが暗号化されないか、又は現在の要求が無効である場合には、応答メッセージは暗号化鍵を含むべきではなく、ステータスは「無効な暗号化鍵」に設定されなければならず、そうでない場合には、ステータスは「有効な暗号化鍵」に設定されなければならない。
【0102】
1009.基地局110は、「セキュリティモード命令(SECURITY MODE COMMAND)」を生成してUE122へ送信して、暗号化が使用可能か否かと、そうである場合には、使用するアルゴリズムとを示す。このメッセージの内容は、「URRセキュリティモード命令」に基づく。
【0103】
1011.UE122は、「セキュリティモード完了(SECURITY MODE COMPLETE)」メッセージを返信するが、任意で、IMEIも含まれる。
【0104】
1013.RAND,CK,IK,IMSIの入力値から、HMAC−SHAI−96アルゴリズムを用いてMACが基地局110によって算出され、示された場合にはIMEIと一緒に「URRセキュリティモード完了(URR SECURITY MODE COMPLETE)」の中で返信される。
【0105】
1015.UNC152は、MACを検証する。MACが正しいとUNCが検証した場合、UNCは、「セキュリティモード完了」メッセージをコアネットワーク130へ送信する。
【0106】
基地局110は、全てのUMA手順をGSM(登録商標)/UMTS手順にマッピングし、逆もまた同様である。このマッピングについては、以下のサブセクションで概説する。
【0107】
・発見と登録の手順
適切な移動局がGSM(登録商標)/UMTS PLMN選択及びセル選択手順を通じて基地局110を選択する場合に、図11に示すUMAの発見と登録の手順が行われる。また、移動局は、UMA転入手順にマッピングされる、PLMN再選択を実行していてもよい。図11に示すシーケンスは、UE122がGERAN上でアクティブな音声セッション又はパケットセッションを有さないと想定する(即ち、アイドルモードにある)。UE122は、GSM(登録商標)又はUMTSネットワークに接続されるIMSI及び/又はGPRSであってもよい。発見及び登録の手順は、GSM(登録商標)もUMTSも同じである。
【0108】
下記のステップのシーケンスが実行される。
【0109】
UEは、UEのIMSIをも含む「位置(ロケーション)更新要求(LOCATION UPDATING REQUEST)」1101をUmインタフェース又はUmインタフェース上で送信することによって、位置登録手順を行う。基地局は、無効なIMSIが原因でUE122が基地局110に登録されていない場合には、「位置更新拒否(LOCATION UPDATING REJECT)」1103を送信することによって、早い時期に「位置更新要求」を拒否してもよい。
【0110】
基地局110は、特定のUEが特定の基地局で利用可能であるとUNCに情報提供するため、UMAN発見手順及び登録手順1105及び1113を実行する。UNCは、サービス(例えば移動局終端呼)を提供する目的で、この情報を追跡する。
【0111】
発見又は登録がUNCによって拒否された場合(メッセージ1107又は1115)、ZoneGateが「位置更新拒否」(1109又は1117)を生成して、それを移動局へ送信する。
【0112】
登録が成功すると(メッセージ1111又は1119)、基地局110は、当初の「位置更新要求」をコアネットワークSGSNへ転送する(メッセージ1121)。
【0113】
UE122をコアネットワークに認証して暗号化が始まる前に暗号化パラメータを設定する目的で、コアネットワーク130は、位置登録の間に認証と暗号化手順を実行する。コアネットワークは、「位置更新受入(LOCATION UPDATING ACCEPT)」メッセージ1123をUEへ送信することによって、位置登録が成功したことを示す。ここでUEは、コアネットワークに登録され、基地局セルにとどまることに成功したことになる。
【0114】
・登録解除の手順
登録解除の手順を図12に図解する。「IMSI分離(IMSI DETACH)」1201が、移動局から発信され、基地局110へ送信されてもよく、その場合、「IMSI分離」1201は「URR登録解除(URR DEREGISTER)」メッセージ1203にマッピングされてUNCへ送信される。また「URR登録解除」メッセージ1205は、UNCから発信されて基地局110へ送信されてもよく、その場合、「URR登録解除」メッセージ1205は、「IMSI分離」1207にマッピングされ、基地局から移動局122へ送信される。登録解除の手順は、GSM(登録商標)もUMTSも同じである。
【0115】
・移動局から発信される音声呼の手順(Mobile Originated Speech Call Procedure)
図13に示す移動局から発信される音声呼の手順は、基地局とMS122の間のGSM(登録商標)標準のシグナリングを実装するが、それは、UMA定義されたシグナリングにマッピングされる。メッセージの内容は、UMA及び3GPP仕様に定義された通りであり、従って、本書では説明しない。手順は、GSM(登録商標)もUMTSも同じである。
【0116】
図13に図解するステップのシーケンスを以下に詳述する。
【0117】
CMサービス要求1301が、移動局122からUNC152へ上りリンク直接転送ラッパー1303を介して送信される。
【0118】
上りリンク直接転送メッセージ及び下りリンク直接転送メッセージ1305,1307,1309,1311を使って、認証が透過的に行われる。
【0119】
GSM(登録商標)については、URR暗号化モード命令1313が、UNC152から基地局110へ送信され、基地局110は、それを、基地局から移動局122へ送信された暗号化モード命令1315にマッピングする。暗号化モード完了メッセージ1317が、移動局122から基地局110へ送信され、基地局は、それを、URR暗号化モード完了メッセージ1319にマッピングする。UMTSについては、各種のセキュリティモードメッセージ1321,1323,1325,1327が、各種の暗号化モードメッセージ1313,1315,1317,1319の代わりとなる。
【0120】
CMサービス受入1331が、URR下りリンク直接転送ラッパーメッセージ1329の中でUNC152から基地局へ送信され、その基地局によって移動局122へ転送される。
【0121】
設定メッセージ1333が、移動局122から基地局へ送信され、上りリンク直接転送メッセージ1335の中でUNCへ転送される。呼続行メッセージ1339が、下りリンク直接転送ラッパーメッセージ1337の中で、UNCから基地局へ送信され、その基地局によって移動局へ転送される。
【0122】
URRチャネル起動メッセージ1341,1349が、UNC152によって基地局110へ送信され、GSM(登録商標)についてはチャネルモード修正(Channel Mode Modify)メッセージ1343にマッピングされるか、UMTSについては無線ベアラ再構成(Radio Bearer Reconfiguration)メッセージ1351にマッピングされて、移動局へ送信される。GSM(登録商標)についてはチャネルモード修正承認(Channel Mode Modify Acknowledge)メッセージ1345が、UMTSについては無線ベアラ再構成完了(Radio Bearer Reconfiguration Complete)メッセージ1353が、それぞれ移動局から基地局へ送信され、URRチャネル起動承認(URR Active Channel Ack)メッセージ1347,1355にマッピングされて、基地局110からUNCへ送信される。
【0123】
注意喚起及び接続(Alerting and Connect)メッセージ1361,1365が、URR下りリンク直接転送ラッパー(URR downlink direct transfer wrapper)メッセージ1359,1363の中でUNC152から基地局へ送信され、基地局によって移動局へ転送される。接続承認(Connect Acknowledge)メッセージ1367が、移動局から基地局へ送信され、URR上りリンク転送メッセージ1369の中でUNCへ転送されて、移動局発の呼設定手順が完了する。
【0124】
・移動局に着信する音声呼の手順(Mobile Terminated Speech Call Procedure)
図14に図解する移動局に着信する音声呼の手順は、基地局とMS/UE122の間のGSM(登録商標)標準のシグナリングを実装するが、それは、UMA定義されたシグナリングにマッピングされる。メッセージの内容は、UMA及び3GPP仕様に定義された通りであり、従って、本書では説明しない。手順は、GSM(登録商標)もUMTSも同じである。
【0125】
図14に示すメッセージ交換について、以下のステップのシーケンスで説明する。
【0126】
URRページング要求(URR PAGING REQUEST)1401が、移動局に着信する音声呼を開始するため、UNCから基地局へ送信される。ページング要求1403が、基地局によって生成され、MS/UEに送信される。MSページング応答(MS PAGING RESPONSE)メッセージ1405が、基地局によって受信され、基地局は、URRページング応答(URR PAGING RESPONSE)1407を生成してUNCへ送信する。UMTSについては、ページングタイプ1メッセージ1411が、基地局によって生成されてUEに送信され、UEはセル更新手順1413で応答する。
【0127】
UNCは、認証手順を、下りリンク直接転送メッセージ及び上りリンク直接転送メッセージ1419,1421,1423,1425で行い、暗号化手順を、GSM(登録商標)については「暗号化モード命令(CIPHERING MODE COMMAND)」メッセージ及び「暗号化モード完了(CIPHERING MODE COMPLETE)」メッセージ1427,1429,1431,1433で行い、UMTSについては、「セキュリティモード(SECURITY MODE)」メッセージ1435,1437,1439,1441で行う。
【0128】
残りの呼設定手順が、下りリンク直接転送メッセージ及び上りリンク直接転送メッセージのUNC送受信によって、透過的に行われる。基地局110は、上りリンクメッセージ及び下りリンクメッセージの各々を、必要な無線インタフェースの「設定(SETUP)」(1443〜1445)メッセージ、「呼確認(CALL CONFIRMED)」(1447〜1449)メッセージ、「注意喚起(ALERTING)」(1451〜1453)メッセージ、「接続(CONNECT)」(1455〜1457)メッセージ、「接続承認(CONNECT ACKNOWLEDGE)」(1459〜1461)メッセージに変換する。
【0129】
・URLCトランスポートチャネル起動手順
図15に示すURLCトランスポートチャネル起動手順は、UMA定義された手順であり、GPRS無線インタフェースPDPコンテクスト起動手順上にマッピングされる。メッセージの内容は、UMA及び3GPP仕様に定義された通りであり、従って、本書では説明しない。トランスポートチャネル起動手順は、GSM(登録商標)もUMTSも同じである。
【0130】
図15に示すメッセージ交換について以下のステップのシーケンスの中で概説する。
【0131】
URLCトランスポートチャネルの起動は、UEによってPDPコンテクスト起動手順を開始することによって起動されてもよい。
【0132】
「PDPコンテクスト起動要求(ACTIVATE PDP CONTEXT REQUEST)」1501が、「URLC UTC起動要求(URLC ACTIVATE UTC REQ)」メッセージ1503にマッピングされ、UNCから受信した「URLC UTC起動承認(URLC ACTIVATE UTC ACK)」1505が、「PDPコンテクスト起動受入(ACTIVATE PDP CONTEXT ACCEPT)」メッセージ1507にマッピングされる。「URLC UTC起動承認」1505が否定応答を含む場合には、受入メッセージの代わりに「PDPコンテクスト起動拒否(ACTIVATE PDP CONTEXT REJECT)」メッセージ1509が生成される。
【0133】
URLCトランスポートチャネルの起動は、UNCによって「URLC UTC起動要求(URLC ACTIVATE UTC REQ)」1511を送信することによって起動されてもよい。このメッセージは、「PDPコンテクスト起動(PDP CONTEXT ACTIVATION)」メッセージ1513にマッピングされ、UEへ送信される。それに応じてUEは、「PDPコンテクスト起動要求(ACTIVATE PDP CONTEXT REQUEST)」メッセージ1515を生成し、それを基地局が「URLC UTC起動承認(URLC ACTIVATE UTC ACK)」メッセージ1517と「PDPコンテクスト起動受入(ACTIVATE PDP CONTEXT ACCEPT)」メッセージ1519の両方にマッピングする。この場合、ZAPは、PDPコンテクスト起動手順が成功したかどうかを決定し、そうでない場合には「PDPコンテクスト起動拒否(ACTIVATE PDP CONTEXT REJECT)」メッセージ1521を生成する。
【0134】
・URLCトランスポートチャネル停止手順
図16に示すURLCトランスポートチャネル停止手順は、UMA定義された手順であり、GPRS無線インタフェースPDPコンテクスト停止手順にマッピングされる。メッセージの内容は、UMA及び3GPP仕様に定義された通りであり、従って、本書では説明しない。トランスポートチャネル停止手順は、GSM(登録商標)もUMTSも同じである。
【0135】
図16に示すメッセージ交換について以下のステップのシーケンスの中で概説する。
【0136】
URLCトランスポートチャネルの停止は、UE又はネットワークによって開始されてもよい。
【0137】
UEが、「PDPコンテクスト停止要求(DEACTIVATE PDP CONTEXT REQUEST)」メッセージ1601を基地局へ送信することによって、URLCトランスポートチャネルの停止を開始するが、このメッセージは、「URLC UTC停止要求(URLC DEACTIVATE UTC REQ)」メッセージ1603を生成してUNC152へ送信する。UNC152は、「URLC UTC停止承認(URLC DEACTIVATE UTC ACK)」メッセージ1607で応答するが、このメッセージは、基地局によって「PDPコンテクスト停止受入(DEACTIVATE PDP CONTEXT ACCEPT)」1605にマッピングされ、MSへ送信される。
【0138】
ネットワークは、「URLC UTC停止要求(URLC DEACTIVATE UTC REQ)」メッセージ1609を基地局へ送信することによってURLCトランスポートチャネル停止を開始するが、このメッセージは、「PDPコンテクスト停止要求(DEACTIVATE PDP CONTEXT REQUEST)」メッセージ1611を生成してUEへ送信する。UEは、「PDPコンテクスト停止受入(DEACTIVATE PDP CONTEXT ACCEPT)」メッセージ1613で応答するが、このメッセージは基地局によって「URLC UTC停止承認(URLC DEACTIVATE UTC ACK)」1615にマッピングされてUNCへ送信される。
【0139】
・ページングの手順
図17に示すページングの手順は、パケット交換サービス用のパケットページング手順と、回線交換用の通常のページング手順とを含む。どちらのページング手順も、常にネットワークによって開始される。メッセージの内容は、UMA及び3GPP仕様に定義された通りであり、従って、本書では説明しない。
【0140】
図17に示すメッセージ交換について以下のステップのシーケンスの中で概説する。
【0141】
パケットページング手順は、「URLC PSページ(URLC PS PAGE)」メッセージ1701をUNCから基地局へ送信することによって、ネットワークによって開始され、このメッセージは、「ページング要求(PAGING REQUEST)」1703にマッピングされてMSへ送信される。MSは、「LLCユニットデータ又はデータ(LLC UNITDATA or DATA)」パケットであればいかなるものでもよいがそのパケット1705を基地局へ送信することによって応答し、基地局は、そのメッセージを「URLCユニットデータ又はデータ」メッセージ1707へマッピングする。
【0142】
回線交換ページング手順は、「URRページング要求(URR PAGING REQUEST)」メッセージ1709をUNCから基地局へ送信することによって、ネットワークによって開始され、このメッセージは、「ページング要求」1711にマッピングされてMSへ送信される。MSは、「ページング応答(PAGING RESPONSE)」1713を基地局へ送信することによって応答するが、基地局は、このメッセージを「URRページング応答(URR PAGING RESPONSE)」メッセージ1715にマッピングし、それをUNCへ送信する。
【0143】
UMTSページング手順は、「URRページング要求(URR PAGING REQUEST)」メッセージ1717をUNCから基地局へ送信することによって、ネットワークによって開始され、このメッセージは、「ページングタイプ1」メッセージ1719にマッピングされてUEへ送信される。UEは、「セル更新(CELL UPDATE)」1721を基地局へ送信することによって応答するが、基地局は「セル更新確認(CELL UPDATE CONFIRM)」1725で応答し、そのメッセージを「URRページング応答(URR PAGING RESPONSE)」メッセージ1723にマッピングして、それをUNCへ送信する。
【0144】
・GERANからUMANへのハンドオーバの手順
図18に示すGERANからUMANへのシーケンスは、MSがGERAN上でアクティブな音声呼を有すると想定する。下記のステップが行われる。ここで留意すべきだが、UNCとMSCの間、及びBSSとMSCの間のネットワーク要素シグナリングは、明確にするために示されているだけである。図示している全てのメッセージの内容は、UMA及び3GPP仕様に定義された通りであり、従って、本書では説明しない。
【0145】
図18に示すメッセージ交換について、以下のステップの中で概説する。
【0146】
MSが、「測定報告(MEASUREMENT REPORT)」1801,1803,1805等を、周囲のセルの{ARFCN,BSIC}を含むBSSへ、ずっと継続する形で送信する。基地局110{ARFCN,BSIC}は、基地局が送信するBCCH搬送波出力が十分であって、及び/又は、基地局ARFCNが(BSS BCCH在圏セルによって送信されるシステム情報の中に含まれる)BSC BAリストの中で送信されるならば、測定報告に含まれるであろう。
【0147】
基地局110は、在圏及び隣接するGERANセルに比べて最高の信号レベルを有すると、MSによって報告されるはずである。
【0148】
BSSは、基地局110{ARFCN,BSIC}をUMAセルCGIに内部的にマッピングする。GERANは、「ハンドオーバ必要(HANDOVER REQUIRED)」メッセージ1807をコアネットワーク130MSCへ送信することによって、UMAセルにハンドオーバすることを決定する。
【0149】
コアネットワーク130は、対象のUNC152が「ハンドオーバ要求(HANDOVER REQUEST)」メッセージ1809を用いてリソースを割当てることを要求する。UNC152は、「ハンドオーバ要求」1809の中に含まれるIMSIをMSユーザのホーム基地局110にマッピングすべきである。対象のホーム基地局110は、MSが現在通信している基地局110であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0150】
対象のUNC152は、「ハンドオーバ要求承認(HANDOVER REQUEST ACKNOWLEDGE)」1811を用いて要求を承認して、要求されたハンドオーバを自分がサポートできることを示すが、またこれは、MSが方向付けられるべきホーム基地局110の無線チャネルパラメータを示す「ハンドオーバ命令(HANDOVER COMMAND)」の内容を含む。
【0151】
コアネットワーク130は、「ハンドオーバ命令」1813をGERANに転送して、ハンドオーバの準備を完了する。
【0152】
GERANは、「ハンドオーバ命令」1815をMSに送信して、ハンドオーバを基地局に示す。「ハンドオーバ命令」1815は、ARFCN、PLMNカラーコードと、対象の基地局110のBSICとを含む。MSは、ハンドオーバが完了するまで、その音声パスをGERANからUMANへ切り替えない。
【0153】
MSは、「ハンドオーバアクセス(HANDOVER ACCESS)」メッセージ1817を用いて基地局110にアクセスする。「ハンドオーバアクセス」メッセージ1817に含まれるハンドオーバの参照情報は、「URRハンドオーバアクセス(URR HANDOVER ACCESS)」メッセージ1819の中で、UNCに渡されるが、それによって、在圏UNCがハンドオーバを「ハンドオーバ要求承認(HANDOVER REQUEST ACKNOWLEDGE)」メッセージ1811に相関させることが可能になる。
【0154】
在圏UNC152は、基地局及びMSとのベアラパスを設定する。
【0155】
基地局110は、「URRハンドオーバ完了(URR HANDOVER COMPLETE)」メッセージ1827を送信して、ハンドオーバ手順の完了を示す。MSは、GERANユーザプレーンからUMANユーザプレーンへ切り替わる。
【0156】
双方向の音声トラヒック1831,1833,1835が、MS122とコアネットワーク130との間で在圏UNC152を介して流れ始める。
【0157】
対象のUNCが、「ハンドオーバ完了(HANDOVER COMPLETE)」メッセージ1837を用いて、ハンドオーバが完了したことを示す。まだそのようになっていない場合には、コアネットワークは、ユーザプレーンを送り側GERANから対象のUMANに切り替える。
【0158】
その後、必要に応じて、コアネットワーク130は、「クリア命令(CLEAR COMMAND)」1839を用いて、送り側GERANとの接続を切断する。
【0159】
送り側GERANは、「クリア完了(CLEAR COMPLETE)」1845を用いて、この呼に割当てられたGERANリソースの解放を確認する。
【0160】
・UMANからGERANへのハンドオーバ手順
図19に示すUMANからGERANへのシーケンスは、MSがUMAN上でアクティブな音声呼を有すると想定する。MSが、本発明による基地局110の通信範囲から離れ始める。下記のステップが行われる。ここで留意すべきだが、UNCとMSCの間、及びBSSとMSCの間のネットワーク要素シグナリングは、明確にするために示されているだけである。図示している全てのメッセージの内容は、UMA及び3GPP仕様に定義された通りであり、従って、本書では説明しない。
【0161】
図19に示すメッセージ交換について、以下のステップの中で概説する。
【0162】
UMANからGERANへのハンドオーバは、周囲のGERAN{ARFCN、BSIC}BCCH搬送波電力レベルのMS測定報告1901,1905によってトリガされる。UNCは、信号強度基準に基づいて、任意で「URR上りリンク品質表示(URR UPLINK QUALITY INDICATION)」1903を送信してもよい。
【0163】
基地局110は、ハンドオーバが必要であることを検出し、「URRハンドオーバ必要(URR HANDOVER REQUIRED)」メッセージ1907を在圏UNC152へ送信して、ハンドオーバにとって望ましい順にCGIによって識別された、チャネルモードとGERANセルのリストとを示す。基地局110は、周囲のGERANセルの中のシステム情報メッセージを自分で復号することによってCGIのリストを取得してもよいし、(郵便番号やその他の地理的測位装置によって)その実際の地理的位置に関する適切なデータベースにアクセスすることによって、CGIのリストを取得してもよい。
【0164】
在圏UNCは、「ハンドオーバ必要(HANDOVER REQUIRED)」メッセージ1909を用いてコアネットワーク130にシグナリングすることによって、ハンドオーバの準備を開始する。
【0165】
コアネットワークは、対象のGERANセルを選択し、「ハンドオーバ要求(HANDOVER REQUEST)」1911を用いて、必要なリソースを割当てるよう、それに要求する。
【0166】
対象のGERANは、割当てられたチャネルに関する情報を提供する「ハンドオーバ命令」メッセージを作成し、それを「ハンドオーバ要求承認(HANDOVER REQUEST ACKNOWLEDGE)」メッセージ1913を通じてコアネットワークへ送信する。
【0167】
コアネットワークは、MSをGERANにハンドオーバするため、「ハンドオーバ命令」メッセージ1915を用いて在圏UNCに信号を送り、ハンドオーバの準備段階を終える。
【0168】
在圏UNCは、対象のリソース割当てについてGERANによって送信された詳細を含めて、「URRハンドオーバ命令(URR HANDOVER COMMAND)」1917を基地局110へ送信する。基地局110は、「ハンドオーバ命令」1919をMS122へ送信して、MSがGERANセルにハンドオーバすべきであることを示す。
【0169】
MSは、対象のGERANがこのハンドオーバアクセスを、これより前に「ハンドオーバ必要(HANDOVER REQUIRED)」に応じてコアネットワークに送信された「ハンドオーバ命令」メッセージと相関させることができるようにするため、ハンドオーバ参照パラメータを含む「ハンドオーバアクセス」命令1921を送信する。
【0170】
対象のGERANは、「ハンドオーバ検出(HANDOVER DETECT)」メッセージ1923を用いて、ハンドオーバの検出をコアネットワークに確認する。
【0171】
コアネットワークは、この時点でユーザプレーンを対象のBSSに切り替えてもよい。
【0172】
GERANは、MSがGERANと同期できるようにするため、MSに「物理情報」1927、即ち、タイミングアドバンスを提供する。
【0173】
MSは、「ハンドオーバ完了(HANDOVER COMPLETE)」1929を用いて、ハンドオーバが完了したことをGERANに信号で伝える。
【0174】
GERANは、「ハンドオーバ完了」メッセージ1931を用いて、ハンドオーバの完了をコアネットワークに確認する。ユーザプレーンがまだ切り替えられていない場合、コアネットワークは、ユーザプレーンを対象のBSSに切り替える。
【0175】
双方向の音声トラヒック1933,1935が現在、GERANを介してMSとコアネットワークの間を流れている。
【0176】
コアネットワークは、「クリア命令(CLEAR COMMAND)」1937を用いて、MSに割当てられたいかなるリソースをも解放するよう、在圏UNCに指示する。
【0177】
在圏UNCは、「URR RR解放(URR RR RELEASE)」メッセージ1939を用いて、リソースを解放するよう、基地局110に命令する。
【0178】
在圏UNCは、「クリア完了」メッセージ1941を用いて、リソースの解放をコアネットワークに確認する。
【0179】
基地局110は、「URR RR解放完了(URR RR RELEASE COMPLETE)」メッセージ1943を用いて、リソースの解放を在圏UNCに確認する。
【0180】
基地局110は、最後に、「URR登録解除(URR DEREGISTER)」メッセージ1945を用いて、在圏UNCへの登録を解除してもよい。
【0181】
・RAT間(inter-RAT)のUMTSからUMAN−GERANへのハンドオーバ手順
図20に示すUMTSからUMAN−GERANシーケンスは、MSがUMTSネットワーク上でアクティブな音声呼を有すると想定する。RAT(無線アクセス技術)間のハンドオーバ手順を介して、UMTSマクロネットワークとGERAN限定で使用可能なUNC及びZoneGateとの間で、ハンドオーバを発生させることも可能である。下記のステップが行われる。ここで留意すべきだが、UNCとMSCとの間、及びBSSとMSCとの間のネットワーク要素シグナリングは、明確にするために示されているだけである。図示している全てのメッセージの内容は、UMA及び3GPP仕様に定義された通りであり、従って、本書では説明しない。
【0182】
図20に示すメッセージ交換について以下のステップのシーケンスの中で概説する。
【0183】
MS122が、可変の「セル情報リスト(CELL_INFO_LIST)」のうちの「RAT間のセル情報」部分において周囲のGERANセルを監視するように指示されていた場合、MSは、周囲のUMTSセルの{プライマリ・スクランブルコード、UARFCN、セルID}を含み、そして、周囲のGERANセルの{ARFCN,BSIC}を含む「測定報告(MEASUREMENT REPORT)」2001,2003,2005を、RNSノードB基地局へ、ずっと継続する形で送信する。基地局110{ARFCN,BSIC}は、基地局が送信するBCCH搬送波電力が十分であって、RAT間の測定が可能であるならば、測定報告に含まれるであろう。
【0184】
基地局110は、在圏及び隣接するUMTSセルに比べて最高の信号レベルを有すると、MSによって報告されるはずである。
【0185】
RNSは、基地局110{ARFCN,BSIC}をUMAセルCGIに内部的にマッピングする。UMTSネットワークは、「移転必要(RELOCATION REQUIRED)」メッセージ2007をコアネットワーク3G−MSCへ送信することによって、UMAセルにハンドオーバすることを決定する。
【0186】
コアネットワークは、「ハンドオーバ要求(HANDOVER REQUEST)」メッセージ2009を用いて、ハンドオーバのためのリソースを割当てるよう、対象のUNCに要求する。UNCは、「ハンドオーバ要求」の中に含まれているIMSIをMSユーザのホーム基地局110にマッピングすべきである。対象のホーム基地局110は、MSが現在通信している基地局110であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0187】
対象のUNCは、「ハンドオーバ要求承認(HANDOVER REQUEST ACKNOWLEDGE)」2011を用いて要求を承認して、要求されたハンドオーバを自分がサポートできることを示すが、またこれは、MSが方向付けられるべきホーム基地局の無線チャネルパラメータを示す「ハンドオーバ命令」の内容を含む。
【0188】
コアネットワーク3G−MSCは、「移転命令(RELOCATION COMMAND)」2013をRNSに転送して、ハンドオーバの準備を完了する。
【0189】
UMTSネットワークは、「UTRANからのハンドオーバ命令(HANDOVER FROM UTRAN COMMAND)」2015をMSに送信して、ハンドオーバを基地局110に示す。「UTRANからのハンドオーバ命令」2015は、対象の基地局110のARFCN、PLMNカラーコードと、対象の基地局110のBSICとを含む。MSは、ハンドオーバが完了するまで、その音声パスをUMTSからUMANへ切り替えない。
【0190】
MSは、「ハンドオーバアクセス(HANDOVER ACCESS)」メッセージ2017を用いて基地局にアクセスする。「ハンドオーバアクセス」メッセージ2017に含まれるハンドオーバの参照情報は、「URRハンドオーバアクセス」メッセージ2019の中で、UNAに渡されるが、「URRハンドオーバアクセス」メッセージ2019は、在圏UNCがハンドオーバを「ハンドオーバ要求承認(HANDOVER REQUEST ACKNOWLEDGE)」メッセージ2011に相関できるようにする。
【0191】
在圏UNCは、基地局110及びMSとのベアラパスを設定する。
【0192】
基地局110は、「URRハンドオーバ完了(URR HONDOVER COMPLETE)」メッセージ2027を送信して、ハンドオーバ手順の完了を示す。MSは、UMTSユーザプレーンからUMANユーザプレーンへ切り替わる。
【0193】
双方向の音声トラヒック2031,2033,2035が、MSとコアネットワークとの間で在圏UNCを介して流れている。
【0194】
対象のUNCが、「ハンドオーバ完了」メッセージ2037を用いて、ハンドオーバが完了したことを示す。まだそのようになっていない場合には、コアネットワークは、ユーザプレーンを送り側UMTSから対象のUMANに切り替える。
【0195】
コアネットワークは、「解放命令(RELEASE COMMAND)」2039を用いて、送り側UMTSネットワークとの接続を切断する。
【0196】
送り側UMTSネットワークは、「解放完了(RELEASE COMPLETE)」2041を用いて、この呼に割当てられたリソースの解放を確認する。
【0197】
・RAT間のUMAN−GERANからUMTSへのハンドオーバ手順
図21に示すRAT間のUMAN−GERANからUMTSへのハンドオーバシーケンスは、MSがUMANが使用可能な基地局ネットワーク上でアクティブな音声呼を有すると想定する。RAT間のハンドオーバ手順を介して、GERAN限定でUMANが使用可能な基地局とUMTSマクロネットワークとの間で、ハンドオーバを発生させることが可能である。下記のステップが行われる。ここで留意すべきだが、UNCとMSCの間、及びBSSとMSCの間のネットワーク要素シグナリングは、明確にするために示されているだけである。図示している全てのメッセージの内容は、UMA及び3GPP仕様に定義された通りであり、従って、本書では説明しない。
【0198】
図21に示すメッセージ交換について、以下のステップの中で概説する。
【0199】
RAT間のUMANからUMTSマクロネットワークへのハンドオーバは、周囲のマクロネットワークUMTS{ARFCN,BSIC}BCCH搬送波電力レベルのMS測定報告2101,2105によってトリガされる。UNCは、信号強度基準に基づいて、任意で「URR上りリンク品質表示(UPLINK QUALITY INDICATION)」2103を送信してもよい。
【0200】
基地局110は、ハンドオーバが必要であることを検出し、「URRハンドオーバ必要(URR HANDOVER REQUIRED)」メッセージ2107を在圏UNCへ送信して、ハンドオーバにとって望ましい順にCGIによって識別された、チャネルモードとGERANセルのリストとを示す。基地局110は、周囲のGERANセルの中のシステム情報メッセージを自分で復号することによってCGIのリストを取得してもよいし、(郵便番号やその他の地理的測位装置によって)自分の実際の地理的位置に関する適切なデータベースにアクセスすることによって、CGIのリスト(及びそれらに対応するARFCN,BSIC)を取得してもよい。
【0201】
在圏UNCは、「ハンドオーバ必要(HANDOVER REQUIRED)」メッセージ2109を用いてコアネットワークにシグナリングすることによって、ハンドオーバの準備を開始する。
【0202】
コアネットワークは、対象のUMTSセルを選択し、「移転要求」2111を用いて、必要なリソースを割当てるよう、それに要求する。
【0203】
対象のUMTS RNSは、割当てられたチャネルに関する情報を提供する「ハンドオーバ命令(HANDOVER COMMAND)」メッセージを作成し、それを「移転要求承認(RELOCATION REQUEST ACKNOWLEDGE)」メッセージ2113を通じてコアネットワークへ送信する。
【0204】
コアネットワークは、MSをUMTSネットワークにハンドオーバするため、「ハンドオーバ命令」メッセージ2115を用いて在圏UNCに信号を送り、ハンドオーバの準備段階を終える。
【0205】
在圏UNCは、対象のリソース割当てについてUMTSネットワークによって送信された詳細を含めて、「URRハンドオーバ命令」2117を基地局110へ送信する。基地局110は、「UTRANへのハンドオーバ命令(HANDOVER TO UTRAN COMMAND)」2119をMSへ送信して、MSがUTMSセルにハンドオーバすべきであることを示す。
【0206】
MSが、MSからの低位レイヤの送信が原因で、対象のUMTSネットワークRNSによって検出される。対象のRNSは、「移転検出(RELOCATION DETECT)」メッセージ2121を用いて、ハンドオーバの検出をコアネットワークに確認する。
【0207】
コアネットワークは、この時点でユーザプレーンを対象のRNSに切り替えてもよい。
【0208】
いったんMSがUMTS RNSと同期したら、MSは、「ハンドオーバ完了(HANDOVER COMPLETE)」2125を用いて、ハンドオーバが完了したことを信号で伝える。
【0209】
UMTS RNSは、「移転完了(RELOCATION COMPLETE)」メッセージ2127を用いて、ハンドオーバの完了をコアネットワークに確認する。ユーザプレーンがまだ切り替えられていない場合、コアネットワークは、ユーザプレーンを対象のRNSに切り替える。
【0210】
双方向のユーザプレーントラヒック2129,2135が現在、UMTSコアネットワークを介してMSとコアネットワークの間を流れている。
【0211】
コアネットワークは、「クリア命令(CLEAR COMMAND)」2133を用いて、MSに割当てられたいかなるリソースをも解放するよう、在圏UNCに指示する。
【0212】
在圏UNCは、「URR RR解放(URR RR RELEASE)」メッセージ2135を用いて、リソースを解放するよう、基地局110に命令する。
【0213】
在圏UNCは、「クリア完了(CLEAR COMPLETE)」メッセージ2137を用いて、リソースの解放をコアネットワークに確認する。
【0214】
基地局110は、「URR RR解放完了」メッセージ2139を用いて、リソースの解放を在圏UNCに確認する。
【0215】
基地局110は、最後に、「URR登録解除(URR DEREGISTER)」メッセージ2141を用いて、在圏UNCへの登録を解除してもよい。
【0216】
・UMTSからUMAN−UMTSへのハンドオーバ
図22に示すUMTSからUMAN−UMTSシーケンスは、UEがUMTSネットワーク上でアクティブな音声呼を有すると想定する。下記のステップが行われる。
【0217】
UEが、周囲のUMTSセルの{プライマリスクランブルコード、UARFCN、セルID}を含む「測定報告(MEASUREMENT REPORT)」2201,2203を、RNSノードB基地局へ、ずっと継続する形で送信する。
【0218】
基地局110は、在圏及び隣接するUMTSセルに比べて最高の信号レベルを有すると、UEによって報告されるはずである。
【0219】
RNSは、基地局110{プライマリスクランブルコード、UARFCN、セルID}をUMAセルCGIに内部的にマッピングする。UMTSネットワークは、「移転必要(RELOCATION REQUIRED)」メッセージ2205をコアネットワーク3G−MSCへ送信することによって、UMAセルにハンドオーバすることを決定する。
【0220】
コアネットワークは、「移転要求」メッセージ2207を用いて、ハンドオーバのためのリソースを割当てるよう、対象のUNCに要求する。UNCは、「移転要求」2207の中に含まれているIMSIをUEユーザのホーム基地局110にマッピングすべきである。対象のホーム基地局110は、UEが現在通信している基地局110であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0221】
対象のUNCは、「移転要求承認(RELOCATION REQUEST ACKNOWLEDGE)」2209を用いて要求を承認して、要求されたハンドオーバを自分がサポートできることを示すが、またこれは、UEが方向付けられるべきホーム基地局の無線チャネルパラメータを示す「移転命令(RELOCATION COMMAND)」の内容を含む。
【0222】
コアネットワーク3G−MSCは、「移転命令」2211をRNSに転送して、ハンドオーバの準備を完了する。
【0223】
UMTSネットワークは、「物理チャネル再構成(PHYSICAL CHANNEL RECONFIGURATION)」2213をUEに送信して、ハンドオーバを基地局110に示す。「物理チャネル再構成」は、対象の基地局の物理チャネル情報を含む。UEは、ハンドオーバが完了するまで、その音声パスをUMTSからUMANへ切り替えない。
【0224】
UEが、レイヤ1同期とレイヤ2リンク確立とを通じて、基地局110によって検出される。「URRハンドオーバアクセス(URR HANDOVER ACCESS)」メッセージ2215が、基地局からUNCへ送信され、それによって、在圏UNCがハンドオーバを「移転要求承認」メッセージに相関させることが可能になる。
【0225】
在圏UNCは、基地局110及びUEとのベアラパスを設定する。
【0226】
「物理チャネル再構成完了(PHYSICAL CHANNEL RECONFIGURATION COMPLETE)」2219をUEから受信すると同時に、基地局は、「URRハンドオーバ完了(URR HANDOVER COMPLETE)」メッセージ2221を送信して、ハンドオーバ手順の完了を示す。UNCが、「再移転検出(RELOCATION DETECT)」2223をMSCへ送信する。
【0227】
UEが、UMTSユーザプレーンをUMANユーザプレーンに切り替える。双方向の音声トラヒック及び/又はデータトラヒック2225,2227,2229が、在圏UNCを介してUEとコアネットワークの間を流れている。
【0228】
対象のUNCが、「移転完了(RELOCATION COMPLETE)」メッセージ2231を用いて、ハンドオーバが完了したことを示す。まだそのようになっていない場合には、コアネットワークは、ユーザプレーンを送り側UMTSから対象のUMANに切り替える。
【0229】
コアネットワークは、「解放命令(RELEASE COMMAND)」2235を用いて、送り側UMTSネットワークとの接続を切断する。
【0230】
送り側UMTSネットワークは、「解放完了(RELEASE COMPLETE)」2237を用いて、この呼に割当てられたリソースの解放を確認する。
【0231】
・UMAN−UMTSからUMTSへのハンドオーバ
図23に示すUMAN−UMTSからUMTSへのシーケンスは、UEがUMTSモードにおいてUMAN上でアクティブな音声呼又はデータ呼を有すると想定する。UEが基地局110の通信範囲を離れ始める。下記のステップが行われる。
【0232】
図23に示すメッセージ交換について、以下のステップの中で概説する。
【0233】
UMANからUMTSマクロネットワークへのハンドオーバは、周囲のマクロネットワークUMTS{プライマリスクランブルコード、UARFCN、セルID}BCCH搬送波電力レベルのUE測定報告2301,2305によってトリガされる。UNCは、信号強度基準に基づいて、任意で「URR上りリンク品質表示(URR UPLINK QUALITY INDICATION)」2303を送信してもよい。
【0234】
基地局110は、ハンドオーバが必要であることを検出し、「URRハンドオーバ必要(URR HANDOVER REQUIRED)」メッセージ2307を在圏UNCへ送信して、ハンドオーバにとって望ましい順にCGIによって識別された、周囲のUMTSセルのリストを示す。基地局110は、周囲のUMTSセルの中のシステム情報メッセージを自分で復号することによってCGIのリストを取得してもよいし、(郵便番号やその他の地理的測位装置によって)自分の実際の地理的位置に関する適切なデータベースにアクセスすることによって、CGIのリスト(及びそれらに対応するUARFCN、プライマリスクランブルコード)を取得してもよい。
【0235】
在圏UNCは、「移転必要(RELOCATION REQUIRED)」メッセージ2309を用いてコアネットワークにシグナリングすることによって、ハンドオーバの準備を開始する。
【0236】
コアネットワークは、対象のUMTSセルを選択し、「移転要求(RELOCATION REQUEST)」2311を用いて、必要なリソースを割当てるよう、それに要求する。
【0237】
対象のUMTS RNSは、割当てられたチャネルに関する情報を提供する「移転命令(RELOCATION COMMAND)」メッセージを作成し、それを「移転要求承認(RELOCATION REQUEST ACKNOWLEDGE)」メッセージ2313を通じてコアネットワークへ送信する。
【0238】
コアネットワークは、UEをUMTSネットワークにハンドオーバするため、「移転命令」メッセージ2315を用いて在圏UNCに信号を送り、ハンドオーバの準備段階を終える。
【0239】
在圏UNCは、対象のリソース割当てについてUMTSネットワークによって送信された詳細を含めて、「URRハンドオーバ命令(URR HANDOVER COMMAND)」2317を基地局110へ送信する。基地局110は、「物理チャネル再構成(PHYSICAL CHANNEL RECONFIGURATION)」2319をUEへ送信して、UEがUTMSセルにハンドオーバすべきであることを示す。
【0240】
UEが、UEからの低位レイヤの送信が原因で、対象のUMTSネットワークRNSによって検出される。対象のRNSは、「移転検出(RELOCATION DETECT)」メッセージ2321を用いて、ハンドオーバの検出をコアネットワークに確認する。
【0241】
コアネットワークは、この時点でユーザプレーンを対象のRNSに切り替えてもよい。
【0242】
一旦、UEがUMTS RNSと同期したら、UEは、「物理チャネル再構成完了(PHYSICAL CHANNEL RECONFIGURATION COMPLETE)」2325を用いて、ハンドオーバが完了したことを信号で伝える。
【0243】
UMTS RNSは、「移転完了」メッセージ2327を用いて、ハンドオーバの完了をコアネットワークに確認する。ユーザプレーンがまだ切り替えられていない場合、コアネットワークは、ユーザプレーンを対象のRNSに切り替える。
【0244】
双方向のユーザプレーントラヒック2329,2331が現在、UMTSコアネットワークを介してUEとコアネットワークの間を流れている。
【0245】
コアネットワークは、「解放命令(RELEASE COMMAND)」2333を用いて、UEに割当てられたいかなるリソースをも解放するよう、在圏UNCに指示する。
【0246】
在圏UNCは、「URR RR解放(URR RR RELEASE)」メッセージ2335を用いて、リソースを解放するよう、基地局110に命令する。
【0247】
在圏UNCは、「解放完了(RELEASE COMPLETE)」メッセージ2337を用いて、リソースの解放をコアネットワークに確認する。
【0248】
基地局は、「URR RR解放完了(URR RR RELEASE COMPLETE)」メッセージ2339を用いて、リソースの解放を在圏UNCに確認する。
【0249】
基地局110は、最後に、「URR登録解除(URR DEREGISTER)」メッセージ2341を用いて、在圏UNCへの登録を解除してもよい。
【0250】
・RAT間のGERANからUMAN−UMTSへのハンドオーバ
図24に示すGERANからUMAN−UMTSへのシーケンスは、UEがGERAN上でアクティブな音声呼を有すると想定する。下記のステップが行われる。
【0251】
マルチバンドUEが、周囲のGERANセルの{ARFCN,BSIC}と、そして、周囲のUMTSセルの{プライマリスクランブルコード、UARFCN、セルID}とを含む測定報告(MEASUREMENT REPORT)2401,2403,2405を、BSSへ、ずっと継続する形で送信する。
【0252】
基地局110は、在圏及び隣接するGERANセルに比べて最高の信号レベルを有すると、UEによって報告されるはずである。
【0253】
BSSは、基地局110{プライマリスクランブルコード、UARFCN、セルID}をUMAセルCGIに内部的にマッピングする。GERANは、「ハンドオーバ必要(HANDOVER REQUIRED)」メッセージ2407をコアネットワークMSCへ送信することによって、UMAセルにハンドオーバすることを決定する。
【0254】
コアネットワークは、「移転要求(RELOCATION REQUEST)」メッセージ2409を用いて、ハンドオーバのためのリソースを割当てるよう、対象のUNCに要求する。UNCは、「移転要求」の中に含まれているIMSIをUEユーザのホーム基地局110にマッピングすべきである。対象のホーム基地局110は、UEが現在通信している基地局110であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0255】
対象のUNCは、「移転要求承認(RELOCATION REQUEST ACKNOWLEDGE)」2411を用いて要求を承認して、要求されたハンドオーバを自分がサポートできることを示すが、またこれは、UEが方向付けられるべきホーム基地局の無線チャネルパラメータを示す「ハンドオーバ命令(HANDOVER COMMAND)」の内容を含む。
【0256】
コアネットワークは、「ハンドオーバ命令」2413をGERANに転送して、ハンドオーバの準備を完了する。
【0257】
GERANは、「UTRANへのハンドオーバ命令(HANDOVER TO UTRAN COMMAND)」2415をUEに送信して、ハンドオーバを基地局110に示す。「UTRANへのハンドオーバ命令」は、対象の基地局110のUARFCNとプライマリスクランブルコードとを含む。UEは、ハンドオーバが完了するまで、その音声パスをGERANからUMANへ切り替えない。
【0258】
UEが、「UTRANへのハンドオーバ完了(HANDOVER TO UTRAN COMPLETE)」メッセージ2417を用いて基地局110にアクセスする。メッセージに含まれるハンドオーバの参照情報は、「URRハンドオーバアクセス(URR HANDOVER ACCESS)」メッセージ2419の中で、UNCに渡されるが、それによって、在圏UNCがハンドオーバを「移転要求承認(RELOCATION REQUEST ACKNOWLEDGE)」メッセージに相関させることが可能になる。
【0259】
在圏UNCは、基地局110及びUEとのベアラパスを設定する。
【0260】
基地局は、「URRハンドオーバ完了(URR HANDOVER COMPLETE)」メッセージ2423を送信して、ハンドオーバ手順の完了を示す。UEは、GERANユーザプレーンからUMANユーザプレーンへ切り替わる。
【0261】
双方向の音声トラヒック及び/又はデータトラヒック2427,2429,2431が、UEとコアネットワークとの間で在圏UNCを介して流れている。
【0262】
対象のUNCが、「移転完了(RELOCATION COMPLETE)」メッセージ2433を用いて、ハンドオーバが完了したことを示す。まだそのようになっていない場合には、コアネットワークは、ユーザプレーンを送り側GERANから対象のUMANに切り替える。
【0263】
コアネットワークは、「クリア命令(CLEAR COMMAND)」2435を用いて、送り側GERANとの接続を切断する。
【0264】
送り側GERANは、「クリア完了(CLEAR COMPLETE)」2441を用いて、この呼に割当てられたGERANリソースの解放を確認する。
【0265】
・UMTSからUMAN−UMTSへのハンドオーバ
図25に示すUMTSからUMAN−UMTSへのシーケンスは、UEがUMTSネットワーク上でアクティブな音声呼を有すると想定する。下記のステップが行われる。
【0266】
UEが、周囲のUMTSセルの{プライマリスクランブルコード、UARFCN、セルID}を含む「測定報告(MEASUREMENT REPORT)」2501,2503を、RNSノードB基地局へ、ずっと継続する形で送信する。
【0267】
基地局110は、在圏及び隣接するUMTSセルに比べて最高の信号レベルを有すると、UEによって報告されるはずである。
【0268】
RNSは、基地局110{プライマリスクランブルコード、UARFCN、セルID}をUMAセルCGIに内部的にマッピングする。UMTSネットワークは、「移転必要(RELOCATION REQUIRED)」メッセージ2505をコアネットワーク3G−MSCへ送信することによって、UMAセルにハンドオーバすることを決定する。
【0269】
コアネットワークは、「移転要求(RELOCATION REQUEST)」メッセージ2507を用いて、ハンドオーバのためのリソースを割当てるよう、対象のUNCに要求する。UNCは、「移転要求」の中に含まれているIMSIをUEユーザのホーム基地局110にマッピングすべきである。対象のホーム基地局110は、UEが現在通信している基地局110であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0270】
対象のUNCは、「移転要求承認(RELOCATION REQUEST ACKNOWLEDGE)」2509を用いて要求を承認して、要求されたハンドオーバを自分がサポートできることを示すが、またこれは、UEが方向付けられるべきホーム基地局の無線チャネルパラメータを示す「移転命令(RELOCATION COMMAND)」の内容を含む。
【0271】
コアネットワーク3G−MSCは、「移転命令(RELOCATION COMMAND)」2511をRNSに転送して、ハンドオーバの準備を完了する。
【0272】
UMTSネットワークは、「物理チャネル再構成(PHYSICAL CHANNEL RECONFIGURATION)」2513をUEに送信して、ハンドオーバを基地局110に示す。「物理チャネル再構成」2513は、対象の基地局の物理チャネル情報を含む。UEは、ハンドオーバが完了するまで、その音声パスをUMTSからUMANへ切り替えない。
【0273】
UEが、レイヤ1同期とレイヤ2リンク確立とを通じて、基地局110によって検出される。「URRハンドオーバアクセス(URR HANDOVER ACCESS)」メッセージ2515が、基地局からUNCへ送信され、それによって、在圏UNCがハンドオーバを「移転要求承認(RELOCATION REQUEST ACKNOWLEDGE)」メッセージに相関させることが可能になる。
【0274】
在圏UNCは、基地局110及びUEとのベアラパスを設定する。
【0275】
「物理チャネル再構成完了(PHYSICAL CHANNEL RECONFIGURATION COMPLETE)」2519をUEから受信すると同時に、基地局は、「URRハンドオーバ完了(URR HANDOVER COMPLETE)」メッセージ2521を送信して、ハンドオーバ手順の完了を示す。UNCが、「再構成検出(RELOCATION DETECT)」2523をMSCへ送信する。
【0276】
UEが、UMTSユーザプレーンからUMANユーザプレーンに切り替える。双方向の音声トラヒック及び/又はデータトラヒック2525,2527,2529が、在圏UNCを介してUEとコアネットワークの間を流れている。
【0277】
対象のUNCが、「移転完了(RELOCATION COMPLETE)」メッセージ2531を用いて、ハンドオーバが完了したことを示す。まだそのようになっていない場合には、コアネットワークは、ユーザプレーンを送り側UMTSから対象のUMANに切り替える。
【0278】
コアネットワークは、「解放命令(RELEASE COMMAND)」2533を用いて、送り側UMTSネットワークとの接続を切断する。
【0279】
送り側UMTSネットワークは、「解放完了(RELEASE COMPLETE)」2535を用いて、この呼に割当てられたリソースの解放を確認する。
【0280】
・UMAN−UMTSからUMTSへのハンドオーバ
図26に示すUMAN−UMTSからUMTSへのシーケンスは、UEがUMTSモードにおいて、UMAN上でアクティブな音声呼又はデータ呼を有すると想定する。UEが基地局110の通信範囲を離れ始める。図26に示すメッセージ交換について、以下のステップのシーケンスの中で概説する。
【0281】
UMANからUMTSマクロネットワークへのハンドオーバは、周囲のマクロネットワークUMTS{プライマリスクランブルコード、UARFCN、セルID}BCCH搬送波電力レベルのUE測定報告2601,2605によってトリガされる。UNCは、信号強度基準に基づいて、任意で「URR上りリンク品質表示(URR UPLINK QUALITY INDICATION)」2603を送信してもよい。
【0282】
基地局110は、ハンドオーバが必要であることを検出し、「URRハンドオーバ必要(URR HANDOVER REQUIRED)」メッセージ2607を在圏UNCへ送信して、ハンドオーバにとって望ましい順にCGIによって識別された、周囲のUMTSセルのリストを示す。基地局は、周囲のUMTSセルの中のシステム情報メッセージを自分で復号することによってCGIのリストを取得してもよいし、(郵便番号やその他の地理的測位装置によって)自分の実際の地理的位置に関する適切なデータベースにアクセスすることによって、CGIのリスト(及びそれらに対応するUARFCN、プライマリスクランブルコード)を取得してもよい。
【0283】
在圏UNCは、「移転必要(RELOCATION REQUIRED)」メッセージ2609を用いてコアネットワークにシグナリングすることによって、ハンドオーバの準備を開始する。
【0284】
コアネットワークは、対象のUMTSセルを選択し、「移転要求(RELOCATION REQUEST)」2609を用いて、必要なリソースを割当てるよう、それに要求する。
【0285】
対象のUMTS RNSは、割当てられたチャネルに関する情報を提供する「移転命令(RELOCATION COMMAND)」メッセージを作成し、それを「移転要求承認(RELOCATION REQUEST ACKNOWLEDGE)」メッセージ2613を通じてコアネットワークへ送信する。
【0286】
コアネットワークは、UEをUMTSネットワークにハンドオーバするため、「移転命令(RELOCATION COMMAND)」メッセージ2615を用いて在圏UNCに信号を送り、ハンドオーバの準備段階を終える。
【0287】
在圏UNCは、対象のリソース割当てについてUMTSネットワークによって送信された詳細を含めて、「URRハンドオーバ命令(URR HANDOVER COMMAND)」2617を基地局110へ送信する。基地局110は、「物理チャネル再構成(PHYSICAL CHANNEL RECONFIGURATION)」2619をUEへ送信して、UEがUTMSセルにハンドオーバすべきであることを示す。
【0288】
UEが、UEからの低位レイヤの送信が原因で、対象のUMTSネットワークRNSによって検出される。対象のRNSは、「移転検出(RELOCATION DETECT)」メッセージ2621を用いて、ハンドオーバの検出をコアネットワークに確認する。
【0289】
コアネットワークは、この時点で、ユーザプレーンを対象のRNSに切り替えてもよい。
【0290】
一旦、UEがUMTS RNSと同期したら、UEは、「物理チャネル再構成完了(PHYSICAL CHANNEL RECONFIGURATION COMPLETE)」2625を用いて、ハンドオーバが完了したことを信号で伝える。
【0291】
UMTS RNSは、「移転完了(RELOCATION COMPLETE)」メッセージ2627を用いて、ハンドオーバの完了をコアネットワークに確認する。ユーザプレーンがまだ切り替えられていない場合、コアネットワークは、ユーザプレーンを対象のRNSに切り替える。
【0292】
双方向のユーザプレーントラヒック2629,2631が現在、UMTSコアネットワークを介してUEとコアネットワークの間を流れている。
【0293】
コアネットワークは、「解放命令(RELEASE COMMAND)」2633を用いて、UEに割当てられたいかなるリソースをも解放するよう、在圏UNCに指示する。
【0294】
在圏UNCは、「URR RR解放(URR RR RELEASE)」メッセージ2635を用いて、リソースを解放するよう、基地局110に命令する。
【0295】
在圏UNCは、「解放完了(RELEASE COMPLETE)」メッセージ2637を用いて、リソースの解放をコアネットワークに確認する。
【0296】
基地局110は、「URR RR解放完了(URR RR RELEASE COMPLETE)」メッセージ2639を用いて、リソースの解放を在圏UNCに確認する。
【0297】
基地局110は、最後に、「URR登録解除(URR DEREGISTER)」メッセージ2641を用いて、在圏UNCへの登録を解除してもよい。
【0298】
・RAT間のGERANからUMAN−UMTSへのハンドオーバ
図27に示すGERANからUMAN−UMTSへのシーケンスは、UEがGERAN上で、アクティブな音声呼を有すると想定する。図27に示すメッセージ交換について、以下のステップのシーケンスの中で概説する。
【0299】
マルチバンドUEが、周囲のGERANセルの{ARFCN,BSIC}と、そして、周囲のUMTSセルの{プライマリスクランブルコード、UARFCN、セルID}とを含む測定報告2701,2703,2705を、BSSへ、ずっと継続する形で送信する。
【0300】
基地局110は、在圏及び隣接するGERANセルに比べて最高の信号レベルを有すると、UEによって報告されるはずである。
【0301】
BSSは、基地局110{プライマリスクランブルコード、UARFCN、セルID}をUMAセルCGIに内部的にマッピングする。GERANは、「ハンドオーバ必要(HANDOVER REQUIRED)」メッセージ2707をコアネットワークMSCへ送信することによって、UMAセルにハンドオーバすることを決定する。
【0302】
コアネットワークは、「移転要求(RELOCATION REQUEST)」メッセージ2709を用いて、ハンドオーバのためのリソースを割当てるよう、対象のUNCに要求する。UNCは、「移転要求」の中に含まれているIMSIをUEユーザのホーム基地局110にマッピングすべきである。対象のホーム基地局110は、UEが現在通信している基地局110であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0303】
対象のUNCは、「移転要求承認(RELOCATION REQUEST ACKNOWLEDGE)」2711を用いて要求を承認して、要求されたハンドオーバを自分がサポートできることを示すが、またこれは、UEが方向付けられるべきホーム基地局の無線チャネルパラメータを示す「ハンドオーバ命令(HANDOVER COMMAND)」の内容を含む。
【0304】
コアネットワークは、「ハンドオーバ命令」2713をGERANに転送して、ハンドオーバの準備を完了する。
【0305】
GERANは、「UTRANへのハンドオーバ命令(HANDOVER TO UTRAN COMMAND)」2715をUEに送信して、ハンドオーバを基地局110に示す。「UTRANへのハンドオーバ命令」は、対象の基地局のUARFCNと、プライマリスクランブルコードとを含む。UEは、ハンドオーバが完了するまで、その音声パスをGERANからUMANへ切り替えない。
【0306】
UEが、「UTRANへのハンドオーバ完了(HANDOVER TO UTRAN COMPLETE)」メッセージ2717を用いて基地局110にアクセスする。メッセージに含まれるハンドオーバの参照情報は、「URRハンドオーバアクセス(URR HANDOVER ACCESS)」メッセージ2719の中で、UNCに渡されるが、それによって、在圏UNCがハンドオーバを「移転要求承認(RELOCATION REQUEST ACKNOWLEDGE)」メッセージに相関させることが可能になる。
【0307】
在圏UNCは、基地局110及びUEとのベアラパスを設定する。
【0308】
基地局110は、「URRハンドオーバ完了(URR HANDOVER COMPLETE)」メッセージ2723を送信して、ハンドオーバ手順の完了を示す。UEは、GERANユーザプレーンからUMANユーザプレーンへ切り替わる。
【0309】
双方向の音声トラヒック及び/又はデータトラヒック2727,2729,2731が、UEとコアネットワークとの間で在圏UNCを介して流れている。
【0310】
対象のUNCが、「移転完了(RELOCATION COMPLETE)」メッセージ2733を用いて、ハンドオーバが完了したことを示す。まだそのようになっていない場合には、コアネットワークは、ユーザプレーンを送り側GERANから対象のUMANに切り替える。
【0311】
コアネットワークは、「クリア命令(CLEAR COMMAND)」2735を用いて、送り側GERANとの接続を切断する。
【0312】
送り側GERANは、「クリア完了(CLEAR COMPLETE)」2741を用いて、この呼に割当てられたGERANリソースの解放を確認する。
【0313】
基地局110は、店舗、バー、レストラン、その他の公共の場で利用される「パブリックアクセス」システムとしての使用と、そして、家庭やオフィスで利用される限定アクセスシステムとしての使用が企画されている。
【0314】
パブリックアクセスとしての利用については、基地局110は、保有するオペレータのネットワークと同じ公衆陸上移動通信網(PLMN: Public Land Mobile Network)識別子を使って自分を識別するであろう。基地局110の受信信号強度が他の基地局の受信信号強度を上回る場合、基地局110は、移動局が移動してくるネットワーク内で別の基地局として現れる。
【0315】
家庭やオフィスの利用については、多くの場合、基地局へのアクセスを基地局110及び関連するDSL回線に料金を支払っている加入者だけに限定することが大いに望ましい。本発明は、GSM(登録商標)/UMTS標準の電話の高価な修正を必要とせず、SIM電話だけの修正によって基地局110装置へのアクセスを制御するスキームを含む。このスキームを用いて、保有するオペレータの基地局110装置は全て、オペレータの広域ネットワークに対して、共通部分はあるが、異なるPLMN識別子を共有する。この異なるPLMNが、特定の移動局について、そのSIMカードの中でホームPLMNとして設定される場合、その移動局は、適切な信号レベルが検出される場合にはいつでも、オペレータのPLMN上での他の基地局の信号強度に関係なく、基地局110へ優先的に移動する。
【0316】
音声呼やデータ呼を行っていない場合のGSM(登録商標)/UMTS標準のUEは、アイドルモードと呼ばれるが、下記の優先順位で自動的なPLMN選択を行うであろう。
【0317】
1)SIMカードによって定義されたMNOのHPLMN(ホームPLMN)
2)他のSIMカードによって定義され、SIMを供給するMNOによって規定されたPLMN
3)十分な信号強度を持つ、他の検出されたPLMN
【0318】
アイドルモードでは、MSは自分のHPLMN上でサービスを受けることを周期的に試みる。このため、SIMの中には、6分から8時間までの範囲で(6分刻みで)T分の値が記憶されてもよい。従って、HPLMNをMNOのZoneGateネットワーク識別子にすることによって、マクロネットワークから基地局110ネットワークへの転入は、ホーム基地局110の通信範囲にユーザが進入すると最小で6分以内に、自動的に行われるであろう。転出は、ユーザがホーム基地局の通信範囲を放れようとするときに、自動的に行われなければならない。正確な転出動作を保証するため、MNOのPLMNネットワーク識別子は、SIMにおいては、HPLMNに次ぐ最高の優先順位のPLMNであるべきである。
【0319】
ここで留意すべきことだが、PLMNの選択及び再選択は、アイドルモードにおいてのみ行われる。接続モードにおいては、PLMN間ハンドオーバがネットワークによって起動されない限り、PLMN再選択は行われない。
【0320】
一般に、基地局110が使用可能になっていないネットワークユーザは、自分のHPLMN上に既にいるか、ローミング中であるならば別のPLMNにいるであろうから、マクロネットワークの通信範囲が存在しない場合を除いて、基地局110のPLMNへのアクセスを試みないであろう。使用可能になっているユーザについては、特定の基地局110へのアクセスは、その個別の装置に規定された少数のユーザに限定されている。基地局110は、UEに対するスタンドアロンGSM(登録商標)/UMTSネットワークとして動作することから、UEと交換されたGSM(登録商標)/UMTS標準のメッセージから国際移動局識別子(IMSI)を抽出することができ、それによって、UEがその基地局110を介して呼を発することができるか否かについて決定することができる。
【0321】
通常のマクロセル動作において、選択された、又は再選択されたセルが、別の登録エリア(LA/RA)又はPLMNを有する場合、UEは、位置登録(LR)によってセル上に登録する。そうでない場合、UEは、そのセルに登録するのに、IMSI接続手順又はGPRS接続手順を用いるであろう。基地局110は、マクロネットワークとは別の位置エリア(Location Area)(そして、それゆえ、別のルーティングエリア)を有するように自分を構成するであろうから、従って、位置登録手順(Location Registratin Procedure)が、常に必要となるであろう。位置登録手順の間に、IMSI接続が行われてもよい。
【0322】
位置登録手順の間、標準の「位置更新要求(LOCATION UPDATING REQUEST)」メッセージがUEによって基地局110へ送信されるが、それにはIMSIが含まれる。基地局110は、開通したユーザのうちの1人のIMSIにIMSIがマッチしない場合、コアネットワークに連絡することを必要とせずに要求を拒否してもよく、従って見込まれるネットワークトラヒックを減少させる。「位置更新要求」の中でIMSIが送信されない場合、そしてTMSI/P−TMSIを基地局110が知らない場合、「ID要求(IDENTITY REQUEST)」手順を通じてIMSIがUEから取得される。
【0323】
ここで留意することが重要なのだが、基地局110は、保有オペレータのコアネットワークに直接接続されており、オペレータのマクロネットワークから基地局110へローミングするいかなるユーザであっても、オペレータのネットワークを離れたとしてHLRによって記録されることはないであろう。基地局110は、移動装置だけには別個のネットワークのように見え、従って装置がこのネットワーク協会を越える際に、装置のID(IMSI)がGSM(登録商標)/UMTS標準のシグナリング手順を介して明かされる。これによって、基地局110へのアクセスを、定義されたユーザに限定することが可能になる。
【0324】
PLMNの選択及び位置登録手順とが、UMAとSIPのいずれか一方について、基地局110によって発見手順及び登録手順にマッピングされる。
【0325】
UMAを介してコアネットワークにインタフェースをとっている基地局110については、デフォルトの在圏UNCのIDを判断する目的で、UEが最初にサービスを試みている時にUMA発見手順(UMA Discovery Procedure)が実行される。UMA発見手順の完了に続いて、特定のUEが接続されて移動局に着信するサービス用に利用可能であることをUNCに情報提供する目的で、UMA登録手順がUEとUNCとの間で実行される。
【0326】
UMA発見及び登録手順は、UEがGERAN PLMN選択手順及びセル選択手順を通じてそれを受け入れるように開通された、特定の基地局110の選択に成功した場合に実行される。手順は、上述しており、図11に図解されている。
【0327】
SIPが使用可能な基地局110については、ネットワークSIP登録サーバを介してSIP位置情報をネットワーク位置サービスに登録するために、図28に示すSIP登録手順が、UE位置登録手順の間に実行される。この手順の間にSIP認証(SIP Authentication)が使用可能にされてもよい。ネットワーク位置サービスは、SIPユーザエージェントが移動局着信サービスに利用できるように、SIPユーザエージェントの位置を保持する。
【0328】
SIPプロキシサーバを使ったSIP登録は、登録されたZAP UE装置についての位置更新(GERAN)又は登録エリア更新(UTRAN)の成功によってトリガされるべきである。
【0329】
SIP登録もUMA登録も、GSM(登録商標)/UMTS位置登録手順が成功した場合に限って、実行される。従って、UMA及びSIPへのアクセスはいずれも、認定されたユーザに限定される。また、位置登録の間に交換されたUEパラメータのサブセットは、SIP登録手順及びUMA登録手順にマッピングされる。
【0330】
上記のように、基地局110は、基地局がホームLAN又はオフィスLANネットワークに接続されることを可能にするイーサネット(登録商標)LANポート208を含む。この構成では、イーサネット(登録商標)LANは、保有オペレータのネットワークに接続を提供する。
【0331】
広い家や複数階のオフィスなど、1つの基地局110では十分な通信範囲が提供できないエリアでの配置については、適切な通信範囲を提供するため、複数の基地局110装置が使用されてもよい。オフィス内を移動するユーザは、シームレスな通信範囲を提供するために、彼らのアクティブな呼を基地局110装置間でハンドオフされる必要があるだろう。基地局110は、オフィスエリア内の全ての基地局が単一の共通のイーサネット(登録商標)LANを用いて接続される場合、この機能をサポートしてもよい。
【0332】
ハンドオフ手順は、ハンドオーバを実装して調整するため、基地局110間で送信される独自のメッセージングを使用する。2つの基地局、即ち送り側基地局ZG1とハンドオーバ対象の基地局ZG2の中の移動管理(Mobility Management)エンティティは、独自のメッセージングを用いてLAN接続上で通信する。メッセージは、各基地局のGSM(登録商標)/UMTS設定に関連する情報と、現行のSIPセッションの転送に関連する情報とを含む。
【0333】
基地局110の各アクセスポイントは、SIMによって一意に識別される。これは、物理的なSIMカードとして、或は「ソフトSIM」と呼ばれるソフトウェアをダウンロードしたものとして、提供されてもよい。各基地局110は、オペレータが供給する自社の携帯電話のSIMによって識別された一次ユーザを有していなければならない。基地局管理システム160は、基地局110と一次ユーザとのためのSIM識別子を使って開通され、少なくとも1つの基地局のSIMと一次ユーザのSIMとの間の連合である、基地局ユーザグループを定義するであろう。一次ユーザは、各種のメカニズム、例えば管理システムへの認証された電話/電子メール或は基地局ユーザグループ内の任意の基地局のウェブサーバとの対話などを用いて、他のユーザのSIMを基地局ユーザグループに追加できるであろう。
【0334】
基地局ユーザグループによって、複数の基地局SIMを同じ一次ユーザSIMに関連させることができるであろう。基地局ユーザグループ内の全てのアクセスポイントによって、(一次ユーザによって定義される)ユーザSIMの同じリストへのアクセスが可能になり、以下に述べる独自のメカニズムを用いて相互にハンドオーバすることができるであろう。基地局ユーザグループ内の基地局間の通信は、一般IPアドレス又は専用IPアドレスを返信として管理システムへ規則的に報告することによって、可能になるであろうし、管理システムは、IPアドレスと許可されたユーザ情報とを照合して、定期的にそれを基地局ユーザグループ内の全ての基地局に同報するであろう。
【0335】
オフィス環境に設置された新たなアクセスポイントがあれば、イーサネット(登録商標)LANからIPアドレスを取得し、管理システム160との通信を確立し、基地局のSIMと一次ユーザのSIMとからの情報を用いて認証を完了するであろう。次いで、そのアクセスポイントは、管理システム160に記憶されたその一次ユーザのための基地局ユーザグループに追加されるであろう。次いで、新たに設置された基地局は、そのIPアドレスを管理システム169に報告するであろうし、管理システム160は、特定の基地局ユーザグループ用に記憶されたIPアドレステーブルを更新して、更新されたテーブルとユーザリストとを、新規に設置されたアクセスポイントを含めて、ユーザグループ内の全ての基地局に同報するであろう。新規に設置されたアクセスポイントは、残りのステップを上記の自己構成プロセスで完了して、次いで、管理システムによって同報されたリストの中の各IPアドレスと通信しようと試みるであろうし、通信が成功した場合には、両方のアクセスポイントは、各アクセスポイントの同報チャネル上で送信された情報を、それらが相互にBAリストに追加できるように、必要なさらなる情報を交換する。(GSM(登録商標)/UMTS標準では、ハンドオーバの可能性を見越してUEが隣接する基地局を監視できるように、いかなる基地局であろうと、そこから同報チャネル上で同報されるシステム情報に周囲の基地局のパラメータが含まれることが必要である。)交換される情報を、以下の表に概説する。
【0336】
【表3】

【0337】
本書で記述するアクセスポイント間のハンドオフメカニズムは、SIP呼だけと共に機能することが意図されている。広域ネットワークへのシームレスハンドオフは、この手法ではサポートできない。UE/MSのIPアドレスが、アクセスポイントが接続されているLANのDHCPサーバから要求され、MS/UEが第1に接続しているアクセスポイントは、MS/UEのIPアドレスプロキシとして動作してMS/UEの代わりにIPアドレスを要求し、IPアドレスは、そのMS/UEに伝達されるであろう。MS/UEはアクセスポイント間でハンドオフされることから、MS/UEのIPアドレスは保存され、他方、IPアドレスのプロキシ機能は、ハンドオフされたMS/UEと一緒に、新たなアクセスポイントに移動する。DHCPサーバが1つもないようなもっと複雑なネットワークについては、呼が続く間、MS/UEのIPアドレスを保存するのに、モバイルIP技法が使用されてもよい。
【0338】
ハンドオーバのシグナリングを図29に示すが、これはさらに基地局110の機能を3GPP標準の要素RNSとMSCとに分割しており、ここでRNSはUMTSアクセス階層プロトコルエンティティを意味し、MSCは、非アクセス階層プロトコルエンティティを意味する。Uu及びIuという接頭辞が付いているシグナリングは全て、3GPP標準のシグナリングであり、ZGという接頭辞が付いているシグナリングは独自のものである。
【0339】
下記のステップのシーケンスが実行される。
【0340】
送り側基地局ZG1は、UEから受信した測定報告2901、2903によって、ハンドオーバが必要だと判断する。測定報告は、対象の基地局ZG2についてのUEにおける受信機の電力レベルが高いことと、現行の基地局ZG1についてのUEにおける受信機の電力レベルが低いこととを示す。
【0341】
基地局ZG1は、内部的な「移転必要(RELOCATION REQUIRED)」メッセージ2905を送信することによって、ハンドオーバを開始する。ZG1は、ハンドオーバが要求されたことを対象に情報提供するために、独自の「ZGハンドオーバ要求(ZG-Handover-Request)」メッセージ2907をLAN上で対照の基地局ZG2へ送信する。ZG2のIPアドレスは、LANネットワーク内での基地局の自己管理の間に、既にZG1には知られている。
【0342】
対象の基地局ZG2は、ハンドオーバが起こりうるかどうかを判断して、要求が受け入れられたことを示すために、「ZGハンドオーバ応答(ZG-Handover-Response)」2913を返信する。ZG2は、内部シグナリング「移転要求(RELOCATION REQUEST)」2909及び「移転要求承認(RELOCATION REQUEST ACKNOWLEDGE)」2911とを生成する。
【0343】
ハンドオーバに備えて現行のハンドオーバ設定とSIPクライアントの設定とを対象の基地局ZG2に転送するため、「ZGハンドオーバ情報要求」2915が、第1の基地局ZG1から対象の基地局ZG2へ送信される。対象のGSM(登録商標)/UMTS無線アクセス設定を転送するため、「ZGハンドオーバ情報応答」2917が、返信として基地局ZG1へ送信される。
【0344】
「物理チャネル再構成(PHYSICAL CHANNEL RECONFIGURATION)」メッセージ2921をUMTS無線インタフェース上でUEへ送信することによって、基地局ZG1がハンドオーバを開始する。また、メッセージは、対象のZG2からのGSM(登録商標)/UMTS無線アクセス設定を含む。UEは、標準のレイヤ1及びレイヤ2のシグナリングを通じて、対象の基地局ZG2に登録しようと試みる。UEは、基地局ZG2によって検出され、ZG2は、内部メッセージ「移転検出(RELOCATION DETECT)」2925を生成する。
【0345】
「ZGハンドオーバ検出要求(ZG-Handover-Detect-Request)」メッセージ2927が、基地局ZG2から送り側基地局ZG1へ送信されて、UEのハンドオーバ手順が成功したことを示す。
【0346】
基地局ZG1は、SIP呼のシグナリングとトラヒックパケットの受信を停止し、基地局ZG2は、SIP呼のシグナリングとトラヒックパケットの受信(即ち処理)を開始する。対象のIPアドレスはUE/MSアドレスであり、従ってハンドオーバが原因で変わることはないため、UE/MSのSIPパケットの再ルーティングは不要である。LAN接続は、両方の基地局がUE/MSのIPパケットを受信できることを保証すべきである。
【0347】
基地局ZG2が、内部の「移転完了(RELOCATION COMPLETE)」メッセージ2931を生成し、そして「ZGハンドオーバ完了要求(ZG-Handover-Complete-Request)」メッセージ2933を基地局ZG1へ送信することによって、ハンドオーバプロセスの完了が示される。ZG1は、内部シグナリングメッセージ「解放命令(RELEASE COMMAND)」2935及び「解放応答(RELEASE RESPONSE)」2937の送信を通じて、呼を内部的に解放する。
【0348】
従って、標準のセルラー電話を用いて、ネットワークオペレータのセルラーネットワークへのアクセスを可能にする基地局が開示される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルラー通信システムで用いられる基地局であって、
無線周波数受信パスと、
無線周波数送信パスと、そして、
ネットワークへの接続とを備え、
インストールに際して、前記基地局は、
ワイヤレス通信ネットワークにおいて動作する前記無線周波数受信パスを設定し、
所定の複数のネットワーク搬送波の各々における受信信号強度を監視し、
前記受信信号強度に基づいて、前記所定の複数のネットワーク搬送波のうちの第1のネットワーク搬送波を、動作する下りリンク搬送波として選択し、
前記所定の複数のネットワーク搬送波のうち前記選択された第1のネットワーク搬送波の受信信号強度に基づいて、前記無線周波数送信パスのための初期出力レベルを選択するように構成され、
前記基地局がさらに、前記インストールに続いて、前記動作する下りリンク搬送波と対応する動作する上りリンク搬送波とを用いて動作する基地局。
【請求項2】
前記基地局が、
第1のワイヤレス通信ネットワークにおいて動作する前記無線周波数受信パスを設定し、
前記第1のワイヤレス通信ネットワークの所定の複数のネットワーク搬送波の各々における受信信号強度を監視し、
前記受信信号強度に基づいて、前記第1のワイヤレス通信ネットワークの前記所定の複数のネットワーク搬送波のうちの第1のネットワーク搬送波を前記第1のワイヤレス通信ネットワークの動作する下りリンク搬送波として選択し、
前記第1のワイヤレス通信ネットワークの前記所定の複数のネットワーク搬送波のうち前記選択された第1のネットワーク搬送波の受信信号強度に基づいて、前記無線周波数送信パスのための第1の初期出力レベルを選択し、
第2のワイヤレス通信ネットワークにおいて動作する前記無線周波数受信パスを設定し、
前記第2のワイヤレス通信ネットワークの所定の複数のネットワーク搬送波の各々における受信信号強度を監視し、
前記受信信号強度に基づいて、前記第2のワイヤレス通信ネットワークの前記所定の複数のネットワーク搬送波のうちの第1のネットワーク搬送波を前記第2のワイヤレス通信ネットワークの動作する下りリンク搬送波として選択し、
前記第2のワイヤレス通信ネットワークの前記所定の複数のネットワーク搬送波のうち前記選択された第1のネットワーク搬送波の受信信号強度に基づいて、前記無線周波数送信パスのための第2の初期出力レベルを選択し、そして、
前記基地局が、
前記インストールに続いて、前記第1のワイヤレス通信ネットワークの前記動作する下りリンク搬送波と前記第1のワイヤレス通信ネットワークの対応する動作する上りリンク搬送波とを用いて、そして、前記第2のワイヤレス通信ネットワークの前記動作する下りリンク搬送波と前記第2のワイヤレス通信ネットワークの対応する動作する上りリンク搬送波とを用いて動作する請求項1に記載の基地局。
【請求項3】
前記第1のワイヤレス通信ネットワークがGSMネットワークである請求項2に記載の基地局。
【請求項4】
前記第2のワイヤレス通信ネットワークがUMTSネットワークである請求項2又は3に記載の基地局。
【請求項5】
前記第2のワイヤレス通信ネットワークの前記所定の複数のネットワーク搬送波の各々が、それぞれの搬送波周波数とスクランブルコードとを備える請求項2に記載の基地局。
【請求項6】
前記第1のワイヤレス通信ネットワークの前記所定の複数のネットワーク搬送波のうちの前記第1のネットワーク搬送波が、前記第1のワイヤレス通信ネットワークの前記所定の複数のネットワーク搬送波の前記受信信号強度のうちの最低の強度を有することに基づいて、前記第1のワイヤレス通信ネットワークの動作する下りリンク搬送波として選択される請求項2乃至5のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項7】
前記第2のワイヤレス通信ネットワークの前記所定の複数のネットワーク搬送波のうちの前記第1のネットワーク搬送波が、前記第2のワイヤレス通信ネットワークの前記所定の複数のネットワーク搬送波の前記受信信号強度のうちの最低の強度を有することに基づいて、前記第2のワイヤレス通信ネットワークの動作する下りリンク搬送波として選択される請求項2乃至6のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項8】
IPネットワーク上で前記ワイヤレス通信ネットワークのオペレータの機器に接続するためのインタフェースを有する、先行する請求項のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項9】
前記インタフェースが、デジタル加入者線上の接続のためのインタフェースである請求項8に記載の基地局。
【請求項10】
前記インタフェースが、ケーブル通信線上の接続のためのインタフェースである請求項8に記載の基地局。
【請求項11】
前記インタフェースが、ワイヤレスIPネットワーク上の接続のためのインタフェースである請求項8に記載の基地局。
【請求項12】
ローカルエリアネットワークに接続するためのインタフェースを有する、先行する請求項のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項13】
ローカルエリアネットワークに接続するための前記インタフェースが、イーサネット接続を備える請求項12に記載の基地局。
【請求項14】
USBインタフェースを有する、先行する請求項のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項15】
POTS装置に接続するためのインタフェースを有する、先行する請求項のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項16】
加入者識別モジュールをさらに備える、先行する請求項のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項17】
前記初期出力レベル又は各初期出力レベルがそれぞれの範囲内にあるように制限され、前記範囲の各々の上限は、前記それぞれのワイヤレス通信ネットワークの中で利用可能なそれぞれの最大出力レベルを下回る、先行する請求項のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項18】
前記基地局がリモートの管理システムから前記所定の複数のネットワーク搬送波のリストをダウンロードする請求項1に記載の基地局。
【請求項19】
前記基地局が受信信号強度を監視する前記所定の複数のネットワーク搬送波は、周囲のGSM基地局が送信している周波数を有する請求項1に記載の基地局。
【請求項20】
前記基地局が、GSM下りリンク周波数上で動作するように構成されている間、前記受信信号強度を監視する請求項19に記載の基地局。
【請求項21】
前記基地局が受信信号強度を監視する前記所定の複数のネットワーク搬送波は、周囲のUMTS基地局が送信しているUMTS周波数とスクランブルコードとの組み合わせを有する請求項1に記載の基地局。
【請求項22】
前記基地局が、UMTS下りリンク周波数上で動作するように構成されている間、前記受信信号強度を監視する請求項21に記載の基地局。
【請求項23】
基地局であって、
セルラーワイヤレス通信プロトコルによってワイヤレス通信装置に接続するための、無線トランシーバ回路と、
IPネットワーク上の接続のためのインタフェースとを備え、
前記基地局が、前記セルラーワイヤレス通信プロトコルによって前記ワイヤレス通信装置との通信を提供するために、UMA標準プロトコルを用いて前記IPネットワーク上でUMAネットワーク制御装置と通信する基地局。
【請求項24】
前記基地局が、前記セルラーワイヤレス通信プロトコルによるフォーマットで受信したデータを前記UMAプロトコルによるフォーマットに変換する請求項23に記載の基地局。
【請求項25】
前記基地局は、前記UMAプロトコルによるフォーマットで受信したデータを前記セルラーワイヤレス通信プロトコルによるフォーマットに変換することを特徴とする請求項23又は24に記載の基地局。
【請求項26】
前記セルラーワイヤレス通信プロトコルが、前記GSMプロトコルである請求項23乃至25のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項27】
前記セルラーワイヤレス通信プロトコルが、前記GPRSプロトコルである請求項23乃至25のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項28】
前記セルラーワイヤレス通信プロトコルが、前記EDGEプロトコルである請求項23乃至25のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項29】
前記セルラーワイヤレス通信プロトコルが、前記UMTSプロトコルである請求項23乃至25のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項30】
前記セルラーワイヤレス通信プロトコルが前記HSPDAプロトコルである請求項29に記載の基地局。
【請求項31】
前記セルラーワイヤレス通信プロトコルが、前記HSUPAプロトコルである請求項29に記載の基地局。
【請求項32】
前記基地局が、前記UMAネットワーク制御装置を介してワイヤレス通信ネットワークの無線ネットワークと通信する請求項23乃至31のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項33】
前記基地局が、前記UMAネットワーク制御装置を介してワイヤレス通信ネットワークのコアネットワークと通信する請求項23乃至31のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項34】
前記基地局が、暗号化鍵を前記ワイヤレス通信ネットワークの前記コアネットワークから要求し、前記暗号化鍵の受信後、前記暗号化鍵を前記ワイヤレス通信装置との通信のために使用する請求項33に記載の基地局。
【請求項35】
前記基地局が、ハンドオーバをサポートする目的で、前記ワイヤレス通信装置とGSMもしくはUMTS無線ネットワークとの間の通信を提供するために、前記IPネットワーク上で前記UMAネットワーク制御装置を使って通信する請求項23乃至34のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項36】
ワイヤレス通信装置がGSMもしくはUMTS無線ネットワークのノードとのアクティブな呼を有し、そして前記基地局へのハンドオーバが必要な場合に、ハンドオーバメッセージが前記IPネットワーク上で前記基地局から前記UMAネットワーク制御装置へ送信される請求項35に記載の基地局。
【請求項37】
ワイヤレス通信装置が前記基地局とのアクティブな呼を有し、そして前記GSMもしくはUMTS無線ネットワークのノードへのハンドオーバが必要な場合に、ハンドオーバメッセージが前記IPネットワーク上で前記UMAネットワーク制御装置から前記基地局へ送信される請求項35に記載の基地局。
【請求項38】
セルラー通信ネットワークで用いられる基地局であって、特定の事前構成された移動局だけが前記基地局によって前記ネットワークに接続できるように基地局が動作可能であることを特徴とする基地局。
【請求項39】
前記基地局が、
特定の事前設定された移動局だけが前記基地局によって前記ネットワークに接続できる第1のモードと、
前記ネットワーク内でアクティブないかなる移動局であっても前記基地局によって前記ネットワークに接続できる第2のモードで動作可能である請求項38に記載の基地局。
【請求項40】
セルラーワイヤレス通信ネットワークへのアクセスを制御する方法であって、
前記ネットワーク内の少なくとも1つの基地局を備えたサブネットワークを、前記ネットワーク内の他の基地局を識別するのに用いられる識別子とは異なる第1の識別子によって識別する工程と、
前記サブネットワークを前記ネットワーク内の少なくとも1つの所定の移動通信装置のためのホームネットワークとして設定する工程と、
前記所定の移動通信装置だけが、又は所定の移動通信装置の各々が、前記サブネットワーク内の前記基地局又は各基地局を通じて前記ネットワークにアクセスできるように、前記サブネットワーク内の前記基地局又は各基地局を構成する工程と、
を備えた方法。
【請求項41】
前記ネットワーク内の前記所定の移動通信装置又は所定の移動通信装置の各々が、前記サブネットワーク内の前記基地局又は前記基地局のうちの1つを通じて、利用可能な場合には前記ネットワークの他の基地局に優先して、前記ネットワークにアクセスする請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記サブネットワークが、前記所定の移動通信装置又は所定の移動通信装置の各々のホームPLMNとして設定される請求項40又は41に記載の方法。
【請求項43】
前記サブネットワークが、前記所定の移動通信装置又は所定の移動通信装置の各々の加入者識別モジュール内のホームPLMNとして設定される請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記サブネットワーク内の前記基地局又は各基地局が、前記所定の移動通信装置又は所定の移動通信装置の各々のための国際移動局識別子を記憶して、前記記憶された国際移動局識別子の1つを有する移動通信装置からのアクセスだけを許可する請求項40乃至42のいずれか1項に記載の方法。
【請求項45】
通信ネットワークであって、
各々がセルラーワイヤレス通信ネットワークへのそれぞれの接続を有し、各々がIPネットワークへのそれぞれの接続を有するような複数の基地局を備え、
前記ワイヤレス通信ネットワーク内でアクティブである移動通信装置が、前記基地局のうちの1つから前記基地局のうちの別の基地局へのハンドオーバを、前記セルラーネットワークの介在を必要とせずに実行できる通信ネットワーク。
【請求項46】
移動通信装置が前記基地局の1つを通じて前記セルラーネットワークと通信する場合、そして、前記基地局のうちの前記1つが、前記基地局のうちの別の基地局へのハンドオーバが望ましいと判断する場合、前記基地局のうちの前記1つが、ハンドオーバ要求メッセージを前記IPネットワークによって前記基地局のうちの他の基地局へ送信する請求項45に記載の通信ネットワーク。
【請求項47】
前記IPネットワークは、ローカルエリアネットワークである請求項45又は46に記載の通信ネットワーク。
【請求項48】
セルラー通信システムで用いられる基地局であって、
前記セルラー通信システム内でアクティブな1つ以上の移動通信装置と通信するための、無線周波数受信パス及び無線周波数送信パスと、
前記セルラー通信システムのネットワークインフラと通信するための接続と、
IPネットワークのためのインタフェースとを備え、
前記基地局が
前記セルラー通信システムと通信できて、前記ローカルエリアネットワーク用のインタフェースを有する他の基地局であるならばいかなる基地局であってもそれを検出し、
前記セルラー通信システムと通信する移動通信装置から受信し、
受信した測定報告に基づいて、前記基地局のうち別の基地局へのハンドオーバが望ましい場合を判断し、
その場合には、前記基地局のうち他の基地局にハンドオーバ要求メッセージを前記IPネットワークによって送信する基地局。
【請求項49】
前記IPネットワークは、ローカルエリアネットワークである請求項48に記載の基地局。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2012−151887(P2012−151887A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−61034(P2012−61034)
【出願日】平成24年3月16日(2012.3.16)
【分割の表示】特願2008−524575(P2008−524575)の分割
【原出願日】平成18年7月28日(2006.7.28)
【出願人】(508024452)ユビキシス リミテッド (28)
【氏名又は名称原語表記】UBIQUISYS LIMITED
【Fターム(参考)】