説明

舗装機械の乳剤用伸縮ホース受け装置

【課題】スプレーバの伸長に伴う伸縮用ホースの切断を防止し、伸縮用ホースの交換等のメンテナンス性を向上させる。
【解決手段】機械本体6に搭載された乳剤タンクと、該機械本体の下部に設けられたフレーム11と、機械本体6の幅方向に伸縮自在に設けられたスプレーバ4と、スプレーバ4に乳剤タンク9からの乳剤を供給する伸縮用ホース10とを備え、フレーム11におけるスプレーバ4の前側に、ガイド13の前端部を第一の自在ジョイント12を介してピン結合する。又、スプレーバ4の外側端部にホース受け部材15の後端部を第二の自在ジョイント16を介してピン結合し、更に、ホース受け部材15の下部には、ガイド13がスライド自在に挿通するサポートパイプ14を固設するとともに、ホース受け部材15に伸縮用ホース10の先端近傍部を固定して、伸縮用ホース10が機械本体6の側面外方でスプレーバ4の伸縮に追従動作できるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、舗装機械の乳剤用伸縮ホース受け装置に関するものであり、より詳しくは、乳剤散布装置が搭載された舗装機械の乳剤用伸縮ホース受け装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、アスファルトフィニッシャよって道路舗装を行う場合、舗装機械の乳剤散布装置によってアスファルト乳剤を施工面に散布することで、アスファルト混合物と施工面との間に接着力が付与される等の効果が得られる。
【0003】
乳剤散布装置を搭載したアスファルトフィニッシャ、所謂タックペーバを用いた舗装工事では、機械本体の中央部に搭載された乳剤タンクと、後方に設けられた乳剤散布装置とにより、アスファルト乳剤を施工面上に散布し、その上にアスファルト混合物を供給し、該アスファルト混合物をスクリードで敷き均して舗装する。
【0004】
図4に示す従来例に係る舗装機械は、機械本体20の下部に設けられたフレーム21の下部側には、乳剤散布装置のホース棚(図7における符号29参照)が固設され、更に、その下方には乳剤散布装置のスプレーバ22が上下動可能に吊設されている。該スプレーバ22は機械本体の前後方向(図4における紙面に垂直方向)に2本設けられていると共に、各スプレーバ22は、互いに機械本体20の左右幅方向(図4における左右方向)に伸縮動作できるようにスライド自在に設けられている。各スプレーバ22を縮小すると該乳剤散布装置は機械本体20の幅内であってフレーム21の下方に収容されている。
【0005】
又、各スプレーバ22は、図5及び図6に示すように、散布用の乳剤ノズル23をそれぞれ複数個備え、スプレーバ22の内部には、乳剤供給用の流路が設けられている。更に、該流路には伸縮ホース24を介して乳剤タンク(図示せず)からアスファルト乳剤が供給され、これにより、該乳剤ノズル23からアスファルト乳剤を施工面に散布できるように構成されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0006】
尚、乳剤散布装置による乳剤散布幅は、機械本体20の幅方向への各スプレーバ22のスライドに応じて、機械本体20の幅とほぼ同一の最小幅(例えば2.5m)から、両スプレーバ22が機械本体の側方に最大限伸張したときの最大幅(例えば5m)まで変化することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−285852号公報
【特許文献2】特開2004−100145号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記従来技術は、図7に例示するように、伸縮ホース24は、スプレーバ22の上方のホース棚29と前記フレーム21との間に伸縮ホース24の中間部を挿通させて配置し、更に、フレーム21の上にはコンベア25が配設されている。このため、伸縮ホース24の設置スペースを大きく確保することができない。
【0009】
これは、スプレーバ22の上にはコンベアチェーン26が配設されており、伸縮ホース24の設置スペースを大きくするには、コンベア25を大きく傾斜させて配設する必要があるが、このように構成した場合は、コンパクトな機械類の設置が困難になり、コンベア25の傾斜角を大きくすることができないからである。尚、符号27はスクリュースプレッダである。
【0010】
上記の理由により、ホース棚上の伸縮ホースは、狭小な場所で伸縮させて使用しなければならず、また、ホース棚や伸縮ホースにアスファルト乳剤が付着した場合は、伸縮ホースがホース棚に固着した状態になり、スプレーバの伸長動作時に、スプレーバにより伸縮ホースに強制的な引っ張り力が作用し、この引っ張り力により伸縮ホースが切断され易くなるという問題があった。
【0011】
また、前述の如く伸縮ホースは、ホース棚上の狭隘な設置スペースに挿通して配設されているため、伸縮ホースが切断した場合は、伸縮ホースの交換作業などが非常に行い難くなり、伸縮ホースのメンテナンス性が良くないという問題があった。
【0012】
そこで、スプレーバの伸長に伴う伸縮ホースの切断を防止し、且つ、伸縮ホースのメンテナンス性を容易にするために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は前記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、機械本体に搭載された乳剤タンクと、該機械本体の下部に設けられたフレームと、前記機械本体の幅方向に伸縮自在に設けられ、且つ、乳剤ノズルが取り付けられたスプレーバと、該スプレーバに前記乳剤タンクからの乳剤を供給する伸縮ホースとを備えた舗装機械の乳剤用伸縮ホース保持装置であって、前記フレームにおけるスプレーバの前側に、ガイドの前端部を第一の自在ジョイントを介してピン結合するとともに、前記スプレーバの外側端部にホース受け部材の後端部を第二の自在ジョイントを介してピン結合し、前記ホース受け部材の下部には、前記ガイドがスライド自在に挿通するサポートを固設するとともに、前記ホース受け部材に前記伸縮ホースの先端近傍部を固定し、該伸縮ホースが前記機械本体の側面外方で前記スプレーバの伸縮動作に追従できるように構成したことを特徴とする舗装機械の乳剤用伸縮ホース受け装置を提供する。
【0014】
この構成によれば、スプレーバが伸長動作すると、ガイドの前端部がフレームに第一自在ジョイントにより回動自在に結合されているため、ガイドとホース受け部材は、第一自在ジョイントを支点として扇状に開く。その際、ガイドは、スプレーバの伸長動作に追従すべく、ホース受け部材側のサポートに対して伸長方向にスライドし、同時に、ホース受け部材に固定された伸縮ホースは、機械本体側方においてスプレーバの伸長動作に追従して伸長する。
【0015】
請求項2記載の発明は、上記伸縮ホースの先端近傍部は、固定具によりホース受け部材に取り外し可能に固定されていることを特徴とする請求項1記載の舗装機械の乳剤用伸縮ホース受け装置を提供する。
【0016】
この構成によれば、固定具により伸縮ホースの先端近傍部をホース受け部に取り外し可能に固定しているので、伸縮ホースの交換作業時などに固定具を緩めるだけで、ホース受け部材から伸縮ホースの先端近傍部を簡単に取り外すことが可能になる。
【発明の効果】
【0017】
請求項1記載の発明は、伸縮ホースの中間部がホース受け部材に固定されているので、ホース受け部材や伸縮ホースに乳剤が付着しても、スプレーバの伸長動作時に伸縮ホースに引っ張り力が作用することなく、スプレーバの伸長動作に追従して伸長し、以て、伸縮ホースの切断を未然に防止することができる。又、伸縮ホースの先端近傍部分は、機械本体側面外方の広いスペースに配設されるため、伸縮ホースの交換等の作業性を向上させることができる。
【0018】
請求項2記載の発明は、固定具を緩めるのみで、ホース受け部材から伸縮ホースの先端近傍部を取り外せるので、請求項1記載の発明の効果に加えて、伸縮ホースの交換などのメンテナンスを一層容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施例に適用される舗装機械の乳剤用伸縮ホース保持装置を備えたア スファルトフィニッシャの側面図。
【図2】図1の平面図。
【図3】図1の舗装機械の乳剤用伸縮ホース受け装置の主要部を示す説明図。
【図4】従来例に係る舗装機械の乳剤用伸縮ホース保持装置を備えたアスファルトフィ ニッシャの背面図。
【図5】図4の左スプレーバを示す要部構成図。
【図6】図4の右スプレーバを示す要部構成図。
【図7】図4のスプレーバを拡大して示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は、スプレーバの伸長に伴う伸縮ホースの切断を防止し、且つ、伸縮ホースの交換作業を容易にするという目的を達成するために、機械本体に搭載された乳剤タンクと、該機械本体の下部に設けられたフレームと、前記機械本体の幅方向に伸縮自在に設けられ、且つ、乳剤ノズルが取り付けられたスプレーバと、該スプレーバに前記乳剤タンクからの乳剤を供給する伸縮ホースとを備えた舗装機械の乳剤用伸縮ホース保持装置であって、前記フレームにおけるスプレーバの前側に、ガイドの前端部を第一の自在ジョイントを介してピン結合するとともに、前記スプレーバの外側端部にホース受け部材の後端部を第二の自在ジョイントを介してピン結合し、前記ホース受け部材の下部には、前記ガイドがスライド自在に挿通するサポートパイプを固設するとともに、前記ホース受け部材に前記の先端近傍部を固定し、該が前記機械本体の側面外方で前記スプレーバの伸縮動作に追従できるように構成したことによって実現した。
【実施例】
【0021】
以下、本発明の好適な一実施例を説明する。本実施例は、機械本体に搭載された乳剤タンクと、車両の前部に設けられたアスファルト混合物収容用ホッパと、車両の後部にて機械本体の幅方向に支持されたスプレッディングスクリューと、スプレッディングスクリューの前側に設けられたスプレーバと、乳剤タンクからの乳剤をスプレーバに供給すると、ホッパの底部とスプレッディングスクリューとの間において機械本体に前後方向に設けられたコンベア(送出し装置)と、前端部が車両の前後方向中央の両側部に回動自在に支持され、かつ、後端部が機械本体に上下動可能に支持されたレベリングアームと、該レベリングアームの後端部に支持されているとともに、シリンダで上下に回動可能に支持された車両幅方向に伸縮自在なスクリード等を備えるアスファルトフィニッシャ(以下、「タックペーバ」という)に適用したものである。
【0022】
図1及び図2は、本実施例に係るタックペーバの側面図及び平面図である。該タックペーバ1は、アスファルト混合物を収容するホッパ2と、該ホッパ2内のアスファルト混合物を施工面上に送り出すためのコンベア3と、該コンベア3におけるスプレッディングスクリュー(図示せず)の前側に設けられた左右一対の乳剤散布用のスプレーバ4と、スプレッディングスクリューの後側に設けられた一対のスクリード5と、機械本体6の中央部に配設されアスファルト乳剤を貯蔵する乳剤タンク7とを備えている。
【0023】
前記タックペーバ1は、左右一対のスプレーバ4によって、乳剤タンク7内に貯留されたアスファルト乳剤を施工面上に散布しながら、コンベア3によって、ホッパ2からのアスファルト混合物をアスファルト乳剤の上へ送り出す。その後、一対のスクリード5によってアスファルト混合物を敷き均す。
【0024】
各スプレーバ4には散布用の乳剤ノズル9が複数本取り付けられている。これら乳剤ノズル9は、スプレーバ4の長手方向に所定間隔を有して配設されている。左右一対の各スプレーバ4の内部には、乳剤を乳剤ノズル9に導く乳剤供給路が設けられ、該乳剤供給路には、乳剤タンク7からのアスファルト乳剤が伸縮用ホース10により供給されるように構成されている。
【0025】
次に、本実施例に係る乳剤保持装置について詳述する。この乳剤保持装置は、乳剤供給用のを自在ジョイント、ガイド及びホース受け部材によって、機械本体6の側面外方で伸縮するように構成し、スプレーバ4の伸長時におけるの切断を防止できるようにしたことを特徴とする。
【0026】
乳剤保持装置の構成例について説明すると、図1に示すように、機械本体6の中央部下部にはフレーム11が設けられ、フレーム11の左右幅方向両側におけるスプレーバ4よりも前方箇所には、第一の自在ジョイント12を介してガイド13の前端部がピン結合されている。
【0027】
更に、ガイド13の後端部は、図3に示すように、サポートパイプ14にスライド可能に差し込んで装着されている。サポートパイプ14は、皿形状のホース受け部材15の下側部分に固着され、ホース受け部材15の後端部には第二の自在ジョイント16を介して、スプレーバフレーム17がピン結合されている。スプレーバフレーム17はスプレーバ4の外端部に固設されている。
【0028】
ホース受け部材15の側面中央部には保持部18が突設され、保持部18には伸縮用ホース10が固定具としての束線バンド19により、ホース受け部材15から外れないように固定されている。この束線バンド19を緩めることで伸縮用ホース10をホース受け部材15から取り外すことができる。
【0029】
上記構成により、ガイド13の前端側の第一の自在ジョイント12がフレーム11にピン結合されているため、スプレーバ4とともにスプレーバフレーム17が伸長動作すると、スプレーバフレーム17にピン連結されたホース受け部材15とガイド13の後端部が、第一の自在ジョイント12を支点として扇形を描くように回動して、スプレーバ4が所望の左右幅まで拡開する。その際、この拡開動作に対応してガイド13は、ホース受け部材15に固設したサポートパイプ14に対し、軸方向に延伸するようにスライドする。
【0030】
この場合、ホース受け部材15の側面中央部には伸縮用ホース10の先端近傍部が固定されているため、伸縮用ホース10は機械本体6の側面外方でスプレーバフレーム17の拡開動作に応じてフレキシブルに伸長する。ここで、ガイド13側の第一の自在ジョイント12とホース受け部材15側の第二の自在ジョイント16は、スプレーバ4が上下に動作する際の誤差を吸収する機能を有する。
【0031】
スプレーバ4が所望の左右幅まで拡開した後に、該スプレーバ4が元の位置まで閉鎖するときは、上記とは逆の動作を行う。即ち、スプレーバ4とともにスプレーバフレーム17が短縮動作すると、ホース受け部材15とガイド13の後端部が、第一の自在ジョイント12を支点として機体本体6側に向かって回動して閉鎖する。その際、この閉鎖動作に対応してガイド13は、サポートパイプ14に対し軸方向に短縮するようにスライドする。
【0032】
叙上の如く本発明によると、ガイドの前端部がフレームに第一の自在ジョイントにより回動自在に結合されているため、スプレーバが機械本体の外方に伸長動作すると、ガイドとホース受け部材は、第一の自在ジョイントを支点として扇状に拡開動作し、その際、ガイドは、スプレーバの伸長動作に追従すべく、ホース受け部材側のサポートパイプに対して伸長方向にスライドする。また、これと同時に、ホース受け部材に先端近傍部が固定されたは、機械本体の側面外方のスペースにおいてスプレーバの伸長動作に追従して一体的に伸長する。
【0033】
従って、の先端部がホース受け部材に固定された状態で伸張するので、ホース受け部材やに対するアスファルト乳剤の付着の有無に関係なく、はスプレーバの動作に応じて円滑に追従移動する。
【0034】
依って、は、スプレーバの伸長動作に円滑に追従して伸長し、に引っ張り力が作用する虞がないので、従来例の如き、アスファルト乳剤の付着に起因するの切断を確実に未然防止することができる。又、の先端近傍部分は、機械本体の側面外方の広いスペースに配設されるため、作業者は、の交換等のメンテナンスを作業性良く容易に実施することができる。
【0035】
さらに、は、その先端近傍部が束線バンド等の固定具によりホース受け部の側面に取り外し可能に固定されているので、の交換作業などを行う際は、束線バンド等の固定具を緩めるだけで、ホース受け部からを簡単に取り外すことができる。そのため、作業者は、機械本体の側面外方において、の交換などを一層容易に行うことができる。
【0036】
以上、本発明の具体的な実施例について説明したが、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変をなすことができ、そして、本発明が該改変されたものにも及ぶことは当然である。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、アスファルト乳剤を供給するを備える全ての舗装機械に広く利用することが可能である。
【符号の説明】
【0038】
1 タックペーバ(アスファルトフィニッシャ)
4 スプレーバ
6 機械本体
10 伸縮用ホース
11 フレーム
12 第一の自在ジョイント
13 ガイド
14 サポートパイプ
15 ホース受け部材
16 第二の自在ジョイント
17 スプレーバフレーム
18 保持部
19 束線バンド(固定具)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械本体に搭載された乳剤タンクと、該機械本体の下部に設けられたフレームと、前記機械本体の幅方向に伸縮自在に設けられ、且つ、乳剤ノズルが取り付けられたスプレーバと、該スプレーバに前記乳剤タンクからの乳剤を供給する伸縮用ホースとを備えた舗装機械の乳剤伸縮用ホース保持装置であって、
前記フレームにおけるスプレーバの前側に、ガイドの前端部を第一の自在ジョイントを介してピン結合するとともに、前記スプレーバの外側端部にホース受け部材の後端部を第二の自在ジョイントを介してピン結合し、
前記ホース受け部材の下部には、前記ガイドがスライド自在に挿通するサポートパイプを固設するとともに、前記ホース受け部材に前記伸縮用ホースの先端近傍部を固定し、該伸縮用ホースが前記機械本体の側面外方で前記スプレーバの伸縮動作に追従できるように構成したことを特徴とする舗装機械の乳剤伸縮用ホース受け装置。
【請求項2】
上記伸縮用ホースの先端近傍部は、固定具によりホース受け部に取り外し可能に固定されていることを特徴とする請求項1記載の舗装機械の乳剤伸縮用ホース受け装置。

【図1】
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【図7】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−104181(P2013−104181A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−246952(P2011−246952)
【出願日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【出願人】(502246528)住友建機株式会社 (346)
【出願人】(590002482)株式会社NIPPO (130)
【Fターム(参考)】