説明

荷受け装置

【課題】流通部駆動手段を形成する基材の摩損を防ぐ。
【解決手段】荷受け装置10は流動性を有する物体を貯蔵庫から受ける装置である。荷受け装置10は中空支持部16、流通器18、および流通部駆動手段を有する。流通部18は中空支持部16の内部を活動可能である。流通部18には貯蔵庫から物体が流れ込む。流通部駆動手段は流通部18を中空支持部16に対して移動させる。流通部駆動手段は室56とシール60とを有する。流通器18を移動させるために、流動体が室56に流入および流出する。シール60は室56からの流動体の漏洩を防止する。流通器18が上昇するときに、シール60は摺動摺ることなく転動する。流通器18は摩擦無しまたは実質的に摩擦無しで移動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サイロや小口バルク輸送容器(INTERMEDIATE BULK CONTAINER(IBC))のような貯蔵庫からの流動性を有する物体の吐出を受けるための荷受け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
流動性を有する物体の吐出を受ける荷受け装置が知られている。例えば、中空支持部の中に滑動自在に設けられる流通器と、流通器の開閉を行なう閉鎖器と、閉鎖器を開くための閉鎖部とを備える装置が挙げられる(特許文献1参照)。また、この装置には、膨張および収縮の可能な環状のアクチュエータが、中空支持部と流通部との間において、流通器の昇降を行なうために設けられる。
【0003】
流通器を上昇させるときに、閉鎖部が作動して閉鎖器が開く。それによって、流通器に物体が流入可能となる。物体の流動を維持し、また物体の詰まりや押合いを防止するために、環状の膨張/収縮可能な環状体が脈動され、流通器が急速に動かされ、または振動する。
【0004】
しかし、膨張/収縮型のアクチュエータの使用における問題点は、摩擦である。アクチュエータが継続的に膨張/収縮をして、アクチュエータが脈動しているときに、アクチュエータが支持体および流通器と接触される位置において摩擦が発生する。この結果、アクチュエータ基材に摩損が生じる。また、その結果としてアクチュエータの製品寿命が劇的に低減化する。
【0005】
また、アクチュエータ基材は一般的にゴムによって形成されており、アクチュエータ基材の摩損によって、支持体と流通器の間の空間に多量のゴムの小片が堆積する。これは環境汚染を引起す。その結果、定期的な分解、清掃、およびアクチュエータ基材の交換が必要となる。このような保守作業は時間がかかり、保守作業期間中には装置の使用が出来なくなる。
【0006】
さらに、流動性を有する物体の吐出を受ける装置が提案されている(特許文献2参照)。ただし、提案された構成において、膨張/収縮型のアクチュエータを周りで支持しないまま、内部の高圧に耐えるために強固に強化された原材料によってアクチュエータが形成されることが大きな問題となる。運転サイクル中に、アクチュエータの部品は互いにすれ、磨耗する。またアクチュエータの部品は絶えず撓み、特許文献1の装置と同様の問題が生じる。さらに、流動性を有する物体の内部にアクチュエータが配置されるときに、流動性のある物体の汚染が起こり得る。
【0007】
現状のいかなる分離型のアクチュエータは、同様のまたは更なる問題を発生させる。例えば、別のアクチュエータとして、空気の作用を用いたピストンとシリンダーを有する構成がある。このアクチュエータには移動および摺動する部品が多く、これらの部品も磨耗し前述の装置と同様の問題が発生する。さらには、この装置では、機構を動作させるために用いられる空気が水と油により汚染されており、この空気が流動性のある物体に漏れ出すことによるさらなる物体の汚染が発生し得る。
【0008】
さらに、流通器の動きを制御するセンサまたは停止機構が故障する場合に流通器および閉鎖部が過上昇する点で付加的な問題が発生する。この結果、サイロやバルク輸送容器のような貯蔵庫が荷受け装置から除去されることになり、装置が落下する危険性がある。
【0009】
さらに、表面間の摩擦により作動や脈動の速度が低減化することも問題である。
【特許文献1】欧州特許出願公開第1038802号明細書
【特許文献2】英国特許出願公開第2084969号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明ではこれらの問題を解決する荷受け装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の荷受け装置は、流動性を有する物体を貯蔵庫から受ける荷受け装置であって、内部が中空である中空支持部と、中空支持部の内部を滑動可能で貯蔵庫から物体が流れ込む流通部と、中空支持部に対して流通部を移動させる流通部駆動手段とを備え、流通部駆動手段は流通部を移動させるために流動体の流入および流出により容積が変動する室と室からの流動体の漏洩を防ぐシールとを有し、流通部が移動するときにシールが摺動すること無く転動して流通部が摩擦無しまたは実質的に摩擦無しで移動することを特徴としている。
【0012】
本発明の第2の荷受け装置は、流動性を有する物体を貯蔵庫から受ける荷受け装置であって、内部が中空である中空支持部と、中空支持部の内部を滑動可能で貯蔵庫から物体が流れ込む流通部と、中空支持部に対して流通部を移動させる流通部駆動手段とを備え、流通部駆動手段は流通部を移動させるために流道体の流入および流出により容積が変動する室を有し、室は中空支持部と流通部とによって形成され、摩擦無しまたは実質的に摩擦が生じること無く前記流通部が移動することを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明の荷受け装置によれば、流通部駆動手段において基材の摩損の発生を防ぐことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0015】
図における本発明の一実施形態を適用した荷受け装置10は、例えば、サイロやIBCなどのように、下端にバルブ14を有するコンテナ12からの流動性を有する物体の吐出量を制御するために用いられる。
【0016】
荷受け装置10は、中空支持部16、流通器18、閉鎖部20、および流通器駆動手段を有する。中空支持部16は、中空状である。流通器18は、中空支持部16の内部で滑動自在である。閉鎖部20は流通器18に支持され、流通器とともに移動可能である。流通器駆動手段が、中空支持部16に対して流通器18を上昇および下降させる。
【0017】
中空支持部16は、外管部22および内管部24を有する。外管部22および内管部24は、円筒形状である。流通器18は、外管部22および内管部24の内部において滑動する。外管部22は、第1の上側開口26および第1のフランジ28を有する。第1の上側開口26は、コンテナ12のバルブ14を受容する。第1のフランジ28は、外管部22の円筒内方に広がる。第1のフランジ28は第1の下側開口30の境界を定める。なお、第1の下側開口30の直径は、第1の上側開口28の直径より小さい。
【0018】
内管部24は、第2の上側開口32と第2の下側開口38とを有する。内管部24は、第2の上側開口32において第2のフランジ34を有する。第2のフランジ34は第2の上側開口32から外方に広がっており、また第2の上側開口32から下側に向かって傾斜して、第1の鍔状面36を形成する。内管部24は、外管部22における第1の下側開口30の内部に入れられる。内管部24は、第1のフランジ28に重みをかける第2のフランジ34を介して支持される。そして、内管部24は、外管部22から下方に突出する。
【0019】
流通器18は、鍔部40、円筒部44、および誘導部48を有する。鍔部40は、上側に広がる円錐台側面状に形成される。鍔部44は、物体流入口42を形成する。円筒部44は、鍔部40の小さい直径側の縁、すなわち下側の縁から下側に延びている。円筒部44は、物体流出口46を形成する。誘導部48は、鍔部40を支持する。
【0020】
円筒部44は、内管部24に密着するように滑動自在に受容される。誘導部48は、外管部22に密着するように滑動自在に受容される。誘導部48は、第2の鍔状面50を有する。第2の鍔状面50は、第1の鍔状面36と一対となって重なり合うように、すなわち相補的に形成される。なお、第2の鍔状面50は、第1の鍔状面36と実質的に重なり合うように形成されてもよい。
【0021】
閉鎖部20は、角度付きロッド54により流通器18に固定される直立プローブ52の形状に形成される。直立プローブ52は流通器18の物体流入口42から突出する。
【0022】
流通器駆動手段は、流通器18と中空支持部16との間に室56を有する。それゆえ、室56は、荷受け装置10における物体の流通路の外部に配置される。
【0023】
室56は、中空支持部16の内表面と流通器18の外表面とによって形成される。また、室56には、1つ以上の流体口58が設けられる。流体口58は、流道体の流入および流出させるために用いられる。なお、流体口に流入/流出させる流道体には、典型例として空気が用いられるが、他の気体または液体、例えば、水が用いられても良い。室56の高さは変更可能であり、流通器18の位置に対応する。
【0024】
また、流通器駆動手段は、例えばゴム製であるシール60を有する。シール60は管状であって、長手方向に巻かれるように動くことが可能、すなわち表面に沿わせて転動可能ある。シール60は、室56の途中まで延びている。シール60は、典型的には5mm未満の厚さを有している。なお、好ましくは0.5〜3mmの範囲であることがよい。2mmの厚さのシールが好ましいことが、分かっている。
【0025】
シール60の第1の端62は、第2のフランジ34の下側に固定される。シール60の第2の端64は、リング66に固定される。リング66は、連続的な環状部材である。
【0026】
リング66は、室56のための排出手段の一部を形成する。リング66は、流通部18に滑動自在に受容される。リング66の直径は、内管部24の第2の上側開口32より僅かに大きい。リング66は内管部24の第2の上側開口32の近辺において支持される。また、通常の使用状況において、リング66は、内管部24にかかるシール60の端部68を引っ掛けるのに用いられる。
【0027】
第1、第2の端62、64は折返されており、シール60が2層に重なる第1、第2の2層部70、72が形成される(図2参照)。
【0028】
誘導部48と外管部22の間の互いに対向する面に2層に重なるシール60が、第1の2層部70である。内管部24と円筒部44との間の互いに対向する面において2層に重なるシール60が、第2の2層部72である。
【0029】
各々の2層部70、72はともに、第1、第2の可変部74、76を備える。第1の可変部74は、少なくとも使用中に流通器18に接触する。第2の可変部76は、少なくとも使用中に中空支持部16に接触する。すなわち、流通器18の誘導部48に接触する第1の可変部74と中空支持部16の外管部22に接触する第2の可変部76とが重なった層が第1の2層部70を形成する。また、流通器18の円筒部44に接触する第1の可変部74と中空支持部16の内管部24とが重なった層が第2の2層部72を形成する。
【0030】
第1の2層部70の端にある第1の折返し78により、室56に上側の密閉境界(上側シール部)80が生じる。第2の2層部72の端にある第2の折返し82により、室56に下側の密閉境界(下側シール部)84が生じる。
【0031】
バルブ14は、ホッパー86形状の吐出口規定手段と閉鎖器88とを備える。ホッパー86はテーパー状に狭まる円錐台部90を下方に有する。閉鎖器88は典型的な二重中空構造を有する。
【0032】
閉鎖器88は、下面に凹部92を有する。凹部92は、直立プローブ52の上部94と密着または締着するように形成される。凹部92を直立プローブ52の上部94に取付けることによって、プローブ52が閉鎖器88に係合するときに閉鎖器88の傾斜が防がれる。また、凹部92を上部94に取付けることによって、閉鎖器88の下側と直立プローブ52の上側とにゴミが入込まないように密閉部が形成される。
【0033】
ポンプ回路(図示せず)を用いて、流通器駆動手段である室56への流道体の流入と流出を制御する。中空支持部18にコンテナ12を配置し、バルブ14の凹部92にプローブ52を取付けたまま、ポンプ回路は、室56内に流道体を流入させるように制御を行なう。室56への流道体の流入により、シール60は中空支持部18と流通部18の内面を昇圧して、室56を密閉する(図3、4参照)。
【0034】
流動体の流入により、流通器18は中空支持部18の内部で上昇する。最初、第1の2層部70における第1の可変部74は誘導部48に接触している。誘導部48が上昇するにつれて、第1の折返し78においてシール60が転動して外管部22への接触に変わって行き、第1の2層部70における第1の可変部74は徐々に減少する(図3、4参照)。したがって、第1の2層部70における第2の可変部76が徐々に長くなる。
【0035】
同様に、最初、第2の2層部72における第2の可変部76は内管部24に接触している。しかし、円筒部44が上昇するにつれて、第2の折返し82においてシール60が転動して円筒部44への接触に変わって行き、第2の2層部72における第2の可変部76は徐々に減少する。したがって、第2の2層部72における第1の可変部74が徐々に長くなる。
【0036】
後に理解されるように、シール60はどの点においても摺動することがない。中空支持部16と流通部18との間において相対的に移動しながら、単に一方の表面から他方の表面にシール60が巻き付く、すなわち転動しているのである。
【0037】
流通器18が上昇して閉鎖部20も上昇するにつれて、コンテナ12のバルブ14が開き、物体が吐出口を通過可能になる。そして、物体は流通器18を通過して物体流出口46から吐出される。
【0038】
ポンプ回路は流通器の上昇位置を調整する。したがって、流通器18に接続される閉鎖部20を介して閉鎖器88の吐出口の開度が調整される。ポンプ回路は、流通器18および閉鎖部20を急速に脈動させるように設計される。なお、流通器18および閉鎖部20の脈動は、室56への流道体の流入/流出により室56の容積を脈動させることにより実行される。この結果、流通器18と閉鎖器88とは基準位置周りで振動する。脈動により、固まった粉体および粉体内に形成された橋状体が粉砕される。また、脈動によって閉鎖器88周りに流動している物体が分散され、環上の吐出口からの流出が促進される。また、摺動しないシール60により、流通器18は摩擦無しで動くことが可能になる。それゆえ、十分な制御と正確な脈動が閉鎖器88に伝達されることになる。
【0039】
振動の周波数と振幅とは、吐出される粉体、粒状体などの物体の種類に応じて変えられる。
【0040】
流通器18の位置、すなわち、閉鎖器88の状態を感知し、監視するために、好ましくは一つまたはそれ以上の超音波センサ(図示せず)が、設けられる。それゆえ、流通器18の過上昇、および過上昇による流通器18の離脱や貯蔵庫における流通器18の傾斜が防がれる。
【0041】
しかし、図5、図6に示すように、例えば、センサが故障して室56の過度の膨張により流通器18が過上昇するときについて、以下に記載する。このような場合、流通器18の上昇により、第2の2層部72における第2の可変部76は、内管部24との接触から完全に離脱する。流通器18は、その上昇につれてリング66を上方に引き上げる。したがって、シール60の端部68が内管部24から離脱する。これにより、内管部24と流通器18とのの間において、室56の流道体が排出可能となる。したがって、ポンプ回路が作動し続ける場合において、室56の高さが極端に上昇せず、流通器18がより高く上昇することはない。
【0042】
ポンプ回路の制御により室56の高さが下がり、流通器18が下降するときに、リング66は再び内管部24に着座し、端部68は再び引っ掛けられ、円筒部44と内管部24との間の空間にシール60が巻込まれるように、第2の2層部72が再形成される。したがって、室56の排出手段は自動的に閉鎖される。
【0043】
なお、シール60の第1、第2の端62、64は必ずしも密閉されていなくてよい。一旦流道体が室56の中に流入されると、シール60と外管部22との間の静摩擦力により中空支持部16に沿ったシール60の滑動が防止されるので、シール60の第1の端62は固定しなくてもよいことがわかる。
【0044】
また、リング66は省かれてもよい。このような場合、正確な直径を維持するためにシール60の第2の端64はより厚みを増すか、より強化されることが好ましい。これにより、流通器18が過上昇の状態から滑り落ちるときに、シール60が内管部24と円筒部44との間の空間に巻込まれるようになる。
【0045】
なお、シール60は継ぎ目無しで、室56の周り全体に広げられてもよい。このような場合、排出手段はリング66を有し、上昇可能なシールの縁は省かれる。
【0046】
シール60は2部に分かれていてもよい。一方のシールは外管部22と誘導部48との間において上側の密閉境界(上側シール部)を形成し、他方のシールは内管部24と円筒部44との間において下側の密閉境界(下側シール部)を形成する。
【0047】
上述のような筒状のシール60の代わりに、環状のシールを用いてもよい。このような場合に、室56の上側の密閉境界を形成するために、外管部22と誘導部48との間であって両者と接触するように、一つの環状のシールが配置される。さらに、室56の下側の密閉境界を形成するために、内管部24と円筒部44との間であって両者と接触するように、別の環状のシールが配置される。流通器18が動くにつれて、摺動すること無く、環状のシールが転動する。
【0048】
ただし、このような環状のシールより本実施形態のような円筒状のシール60を用いることが好ましい。なぜなら、上述のように円筒状のシール60は装置の製造上の不完全性や許容誤差をより容易に受容可能だからである。
【0049】
閉鎖部20は共に動くように流通器18に取り付けられるが、閉鎖部20は別のアクチュエータによって個別に動かされてもよいし、遅延機構を備えてもよい。
【0050】
また、第2の閉鎖器が流通器18の吐出口に設けられてもよい。第2の閉鎖器は流通器18と独立して動くように動作してもよいし、また、流通器駆動手段により動作してもよい。
【0051】
したがって、本実施形態によれば、貯蔵庫から流動性を有する物体の吐出を受け、また吐出を制御する荷受け装置が提供可能である。また中空支持部と流通器とが各部位を動かすための流体と接続して作動するので、荷受け装置が別々のアクチュエータを持つ必要が無い。また、荷受け装置にはシールが設けられており、荷受け装置を動かすための流道体の漏洩が防がれる。また、シールは、摺動および膨張をすること無く、中空支持部と流通器の表面の間を転がる。それゆえ、シールは滑動する部品の間を摩擦無しで動くことが出来る。したがって、摩損が生じることがなく、動作寿命を飛躍的に長期化し、保守不要である。また、流通器の過上昇によって流通駆動手段が傾斜するような状況において、安全運転を行うことが可能である。また、荷受け装置は分解すること無く、自動的に安全状態にリセットされる。
【0052】
前述の実施形態は一例にしか過ぎず、本発明の範囲から逸脱すること無く当業者から明らかな範囲における変形がなされていてもよい。例えば、流動体が漏れるとしてもシールが省かれてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の一実施形態を適用した荷受け装置の縦方向の断面図であって、中空支持部において静止状態の流通器を示している。
【図2】図1の荷受け装置の部分拡大図であって、中空支持部と流通器との間に挟まれたシールを示している。
【図3】流通器の部分的に上昇した第2の状態を示すための、図1と同様の縦方向の断面図である。
【図4】図3におけるシールの状態を示すための部分拡大図である。
【図5】流通器が過上昇したときの第3の状態を示すための縦方向の断面図である。
【図6】シールが密封するための表面から離れて排出を行うときの状態を示す拡大図である。
【符号の説明】
【0054】
10 荷受け装置
16 中空支持部
18 流通器
20 閉鎖部
22 外管部
24 内管部
44 円筒部
48 誘導部
52 直立プローブ
56 室
60 シール
62、64 第1、第2の端
66 リング
68 端部
70、72 第1、第2の2層部
74、76 第1、第2の可変部
78、82 第1、第2の折返し
80、84 上側、下側の密閉境界
88 閉鎖器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流動性を有する物体を貯蔵庫から受ける荷受け装置であって、
内部が中空である中空支持部と、
前記中空支持部の内部を滑動可能で、前記貯蔵庫から物体が流れ込む流通部と、
前記中空支持部に対して、前記流通部を移動させる流通部駆動手段とを備え、
前記流通部駆動手段は、前記流通部を移動させるために流動体の流入および流出により容積が変動する室と、前記室からの前記流動体の漏洩を防ぐシールとを有し、
前記流通部が移動するときに前記シールが摺動すること無く転動して、前記流通部が摩擦無しまたは実質的に摩擦無しで移動する
ことを特徴とする荷受け装置。
【請求項2】
前記シールは、前記中空支持部と前記流通部との間に配置され、前記中空支持部と前記流通部とに沿って転動することを特徴とする請求項1に記載の荷受け装置。
【請求項3】
前記シールは、前記中空支持部と接触する第1の可変部と、前記流通部と接触する第2の可変部とを有し、
前記流通部が前記中空支持部に対して上方に移動するときに前記第1の可変部が増加し且つ前記第2の可変部が減少し、
前記流通部が前記中空支持部に対して下方に移動するときに前記第1の可変部が減少し且つ前記第2の可変部が増加する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の荷受け装置。
【請求項4】
前記シールは、上側/下側シール部を形成するために少なくとも部分的に前記室の周りに延び、前記流通部が動くときに前記流通部とともに前記上側/下側シール部が転動することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の荷受け装置。
【請求項5】
2つの前記シールが互いに離間するように設けられ、前記2つのシールがそれぞれ前記上側/下側シール部を形成し、前記流通部が動くときに前記流通部とともに前記上側/下側シール部が転動することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の荷受け装置。
【請求項6】
前記シールは円筒状であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の荷受け装置。
【請求項7】
前記流通部の過剰な移動を防ぐために、前記室の流体の排出を行なう排出手段を備えることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の荷受け装置。
【請求項8】
前記排出手段は通常時に密閉する前記室の表面から離間可能な前記シールの端部を含み、前記端部が前記室の表面から離間することにより前記室の排出が行なわれることを特徴とする請求項7に記載の荷受け装置。
【請求項9】
前記排出手段は前記流通部の周りに滑動自在に配置される環状体を有し、前記シールの端は前記環状体に取り付けられる前記端部の一部を形成し、前記流通部が所定の高さに達するときに前記流通部とともに前記環状体が移動することにより前記室の排出を行なうことを特徴とする請求項8に記載の荷受け装置。
【請求項10】
前記貯蔵庫から前記流通部に物体を流入させる閉鎖器を開く閉鎖部を備えることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の荷受け装置。
【請求項11】
前記閉鎖部は、前記閉鎖器を開くために前記流通部とともに上方に移動可能であることを特徴とする請求項10に記載の荷受け装置。
【請求項12】
前記排出手段は、前記流通部が前記中空支持部に対して下がるときに自動的に前記室を閉じることを特徴とする請求項7〜請求項11に記載の荷受け装置。
【請求項13】
前記シールは、前記室の周りに連続的に延びることを特徴とする請求項4に記載の荷受け装置。
【請求項14】
前記シールは、5mm未満の厚さである事を特徴とする請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載の荷受け装置。
【請求項15】
前記シールの厚さは、0.5mm〜3mmの間の範囲内であることを特徴とする請求項14に記載の荷受け装置。
【請求項16】
前記シールの厚さは、2mmまたは実質的に2mmであることを特徴とする請求項14または請求項15に記載の荷受け装置。
【請求項17】
前記シールは、環状または実質的に環状であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の荷受け装置。
【請求項18】
流動性を有する物体を貯蔵庫から受ける荷受け装置であって、
内部が中空である中空支持部と、
前記中空支持部の内部を滑動可能で、前記貯蔵庫から物体が流れ込む流通部と、
前記中空支持部に対して、前記流通部を移動させる流通部駆動手段とを備え、
前記流通部駆動手段は前記流通部を移動させるために流道体の流入および流出により容積が変動する室を有し、
前記室は前記中空支持部と前記流通部とによって形成され、
摩擦無しまたは実質的に摩擦が生じること無く前記流通部が移動する
ことを特徴とする荷受け装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−176600(P2007−176600A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−325627(P2006−325627)
【出願日】平成18年12月1日(2006.12.1)
【出願人】(594179672)
【氏名又は名称原語表記】Ivan Semenenko
【Fターム(参考)】