説明

荷役機械の免震装置

【課題】積層ゴムの応答性等を水平方向全方向に対してバランスのとれたものとすることができる荷役機械の免震装置を提供する。
【解決手段】荷役機械本体及び走行部にそれぞれ固定される上側プレート11及び下側プレート12と、上側プレート11の下面に固定された1対の上側ガイド部材15と、下側プレートの上面に上側ガイド部材15と直角となるように固定された下側ガイド部材16と、上側ガイド部材15,15間及び下側ガイド部材16,16間に移動自在に位置するように配置された筒状ブロック17と、その内方にあって上下部が上側プレート11及び下側プレート12にそれぞれ固定された積層ゴム21とを備え、筒状ブロック17の上下部に上側ガイド部材15及び下側ガイド部材16に対して係合する各1対の上側係合部19及び下側係合部がそれぞれ設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、荷役機械の免震装置に関し、さらに詳細には、例えば船舶からばら荷を陸揚げするために港湾の岸壁に設置されるアンローダー等の荷役機械に設けられる免震装置に関する。
【背景技術】
【0002】
岸壁に設置されて船舶からばら荷を陸揚げするアンローダーは、一般に、門型のアンローダー本体が片側2本ずつ計4本の脚部を有し、各脚に複数の車輪を有する走行部が連結された構造となっている。そして、片側2つずつの走行部が岸壁に敷設された1対のレールに載せられ、アンローダーはレールに沿って1方向に移動するようになっている。
【0003】
従来、このようなアンローダーの免震装置として、特許文献1に記載されたものが知られている。この免震装置は、アンローダーの走行部の台座と脚部の基部との間にX−Yテーブルを構成するクロスリニアベアリングと積層ゴムを設け、地震時にアンローダーの走行方向及びこれと直角方向にアンローダー本体を水平移動させ、同時に積層ゴムによって地震動エネルギーを減衰させるとともに、その復元力によってアンローダー本体を原位置に復帰させるようにしたものである。
【0004】
しかしながら、上記文献に開示のものは、アンローダー本体を水平方向に移動可能とするためにクロスリニアベアリングを用いているため、積層ゴムを走行部の台座とアンローダー本体の基部との間の中心位置に設置することができず、積層ゴムはクロスリニアベアリングの側方に設置する構造となっている。このため、積層ゴムの応答性、減衰性及び復元性が水平方向全方向に対して均一にならず、また免震装置全体が平面的に大きくなってしまうという問題がある。さらに、地震時にアンローダー本体に作用する転倒モーメント対してはクロスリニアベアリングに組み込まれるボールが荷重を負担することから、高精度かつ高強度であることを要求され、免震装置の製造コストが高価になってしまうという問題もある。
【0005】
この出願の発明に関連する先行技術情報としては次のようなものがある。
【特許文献1】特開2007−230734号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は上記のような技術的背景に基づいてなされたものであって、次の目的を達成するものである。
この発明の目的は、積層ゴムの応答性、減衰性、復元性を水平方向全方向に対してバランスのとれたものとすることができ、しかも全体構造がコンパクトであって、製造コストが安価な荷役機械の免震装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は上記課題を達成するために、次のような手段を採用している。
すなわち、この発明は、荷役機械本体と、この荷役機械本体を支持し、レールに沿って走行する走行部との間に配置される荷役機械の免震装置であって、
前記荷役機械本体及び前記走行部にそれぞれ固定される上側プレート及び下側プレートと、
前記上側プレートの下面に互いに平行に延びるように間隔を置いて固定された1対の上側ガイド部材と、
前記下側プレートの上面に互いに平行に延びるように間隔を置いて、かつ前記上側ガイド部材と直角となるように固定された下側ガイド部材と、
前記1対の上側ガイド部材間及び下側ガイド部材間に位置するように、前記上側プレート及び下側プレート間に配置され、これら上側及び下側プレートの双方に対して移動自在な筒状ブロックと、
この筒状ブロックの内方にあって上下部が前記上側プレート及び下側プレートにそれぞれ固定された積層ゴムとを備え、
前記筒状ブロックの上下部に前記上側ガイド部材及び下側ガイド部材に対して水平方向には移動自在に、鉛直方向には移動不能に係合する各1対の上側係合部及び下側係合部がそれぞれ設けられ、
前記上側ガイド部材及び前記下側ガイド部材の一方が、前記走行部の走行方向と一致するように設置されていることを特徴とする荷役機械の免震装置にある。
【0008】
上記免震装置において、前記上側ガイド部材及び下側ガイド部材は、それぞれ断面L字形及び断面逆L字形の部材であり、前記上側係合部及び下側係合部は前記筒状ブロックから張り出すフランジである構成を採用することができる。また、前記筒状ブロックと前記上側プレート及び下側プレートとの間、前記上側ガイド部材及び下側ガイド部材と前記上側係合部及び下側係合部との間には、滑り部材が設けられている構成を採用することができる。この場合、前記筒状ブロックの上面には圧縮ゴムを介してピストンが収容された複数の凹部が周方向に間隔を置いて形成され、前記ピストンの上面に前記滑り部材が設けられている構成を採ることができる。
【0009】
また、この発明は、荷役機械本体と、この荷役機械本体を支持し、レールに沿って走行する走行部との間に配置される荷役機械の免震装置であって、
前記荷役機械本体及び前記走行部にそれぞれ固定される上側プレート及び下側プレートと、
前記上側プレートの下面に互いに平行に延びるように間隔を置いて固定された1対のガイド部材と、
前記1対のガイド部材間に位置するように、前記上側プレート及び下側プレート間に配置された1対の直方体状ブロックであって、前記1対のガイド部材と同方向に互いに平行に延びるように間隔を置いて前記下側プレートに固定され、前記上側プレートに対しては移動自在な直方体状ブロックと、
この1対の直方体状ブロック間にあって上下部が前記上側プレート及び下側プレートにそれぞれ固定された積層ゴムとを備え、
前記各直方体状ブロックには前記ガイド部材に対して水平方向には移動自在に、鉛直方向には移動不能に係合する係合部がそれぞれ設けられ、
前記ガイド部材は、前記走行部の走行方向と直角となるように設置されていることを特徴とする荷役機械の免震装置にある。
【0010】
上記免震装置において、前記ガイド部材は断面L字形の部材であり、前記係合部は前記直方体状ブロックから張り出すフランジである構成を採用することができる。また、前記直方体状ブロックと前記上側プレートとの間、前記ガイド部材と係合部との間には、滑り部材が設けられている構成を採用することができる。この場合、前記直方体状ブロックの上面には圧縮ゴムを介してピストンが収容された複数の凹部が該ブロックの長さ方向に間隔を置いて形成され、前記ピストンの上面に前記滑り部材が設けられている構成を採ることができる。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、積層ゴムを上側プレートと下側プレートとの間の中心位置に設置することができ、積層ゴムの応答性、減衰性、復元性を水平方向全方向に対してバランスのとれたものとすることができる。しかも全体構造がコンパクトであって、製造コストを安価なものとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
この発明の実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。図1,図2は、アンローダーにおいてこの発明による免震装置が設置される部位を示し、図1は正面図、図2は側面図である。図にはアンローダー本体の一部としてその脚部1のみが示されている。アンローダー本体は4本の脚部1を有し、それぞれの下端部にアンローダー本体を支持する走行部2が設けられている。各走行部2は複数の車輪3を有し、2つの走行部2が1組をなすように連結材4により連結されている。そして、各組の走行部2が岸壁に敷設された1対のレール5にそれぞれ載せられ、レール5に沿って走行するようになっている。免震装置10は各脚部1と、それに対応する走行部2との間に設置される。
【0013】
図3,図4は免震装置10の第1実施形態を詳細を示している。図3は水平断面図であって、その左側半部及び右側半部がそれぞれ図2のA−A線矢視及びB−B線矢視による断面を示している。図4は鉛直断面図である。免震装置10は、脚部1に固定される上側プレート11と、走行部2に固定される下側プレート12とを備えている。上側プレート11及び下側プレート12に設けられた多数の孔13,14は、これらプレート11,12をそれぞれ脚部1及び走行部2に固定するためのボルト孔を示している。
【0014】
上側プレート11の下面には互いに平行に間隔を置いて延びる1対の上側ガイド部材15,15が固定されている。これら上側ガイド部材15,15は断面L字形の部材であり、走行部2の走行方向に対して直角となるように設置されている。下側プレート12の上面にもまた、互いに平行に間隔を置いて延びる1対の下側ガイド部材16,16が固定されている。これら下側ガイド部材16,16は断面逆L字形の部材であり、走行部2の走行方向と一致するように、言い換えれば上側ガイド部材15,15に対して直角となるように設置されている。
【0015】
上側プレート11及び下側プレート12間には、それぞれ1対の上側ガイド部材15,15及び下側ガイド部材16,16間に位置するように筒状ブロック17が配置されている。この筒状ブロック17は上側プレート11及び下側プレート12に双方に対し移動自在である。筒状ブロック17は、この実施形態では、図5にも斜視図で示すように、外形が四角柱状をなし、中空部18を規定する周面が円筒形となっている。筒状ブロック17の上部両側にはフランジ19,19が設けられ、これらフランジ19,19は上側ガイド部材15,15に水平方向には移動自在に、鉛直方向には移動不能に係合している。筒状ブロック17の下部両側にもまた、フランジ20,20が設けられ、これらフランジ20,20は下側ガイド部材16,16に水平方向には移動自在に、鉛直方向には移動不能に係合している。
【0016】
筒状ブロック17の内方すなわち中空部18には積層ゴム21が、その外周に環状空間が形成されるように配置されている。積層ゴム21は免震材料として周知のもので、図6に拡大して示すように鋼板22とゴム層23とを積層して構成され、上下部に配置される鋼板22a,22bは厚肉となっている。図示の積層ゴム21は鉛プラグ入りのもので、積層ゴム21の中央に設けた孔に鉛プラグ24が挿入されている。この積層ゴム21は上下部がそれぞれ上側プレート11及び下側プレート12に固定されている。アンローダー本体の荷重は、この積層ゴム21と筒状ブロック17とによって支持される。
【0017】
筒状ブロックの四隅上面には凹部26がそれぞれ設けられている。この凹部26には圧縮ゴム27を介してピストン28が収容されている。ピストン28は圧縮ゴム27の圧縮により鉛直方向に変位可能であり、したがって上側プレート11は鉛直方向に微少角度回転である。これにより、筒状ブロック17は、その四隅が常時上側プレート11に当接した状態でアンローダー本体の荷重を支持することができる。
【0018】
筒状ブロック17と上側プレート11及び下側プレート12との間、上側ガイド部材15及び下側ガイド部材16と筒状ブロック17のフランジ19,20との間には滑り部材がそれぞれ設けられている。すなわち、上側プレート11の下面及び下側プレート12の上面には、それぞれ4箇所にステンレス鋼等からなる滑り板29,30が設けられている。これに対応して、筒状ブロック17の上面(具体的にはピストン28の上面)及び下面にポリアミド等の樹脂材からなる滑り材31,32が設けられている。また、上側ガイド部材15のフランジ19と対向する2つの面にもステンレス鋼等からなる滑り板33,34が設けられ、これに対応してフランジ19の2つの面にポリアミド等の樹脂材からなる滑り材35,36が設けられている。なお、図示しないが、下側ガイド部材16とフランジ20との間の滑り部材も、上側ガイド部材15とフランジ19との間に設けられる上記滑り部材と同様である。
【0019】
以上のような構成により、上側プレート11は筒状ブロック17に対して図1に示した走行部2の走行方向と直角方向に移動可能であり、また下側プレート12は筒状ブロック17に対して走行部2の走行方向と平行に移動可能であるので、上側プレート11は下側プレート12に対して水平方向全方向に移動可能である。したがって、アンローダーに地震動が作用すると、図1に脚部1が示されているアンローダー本体は走行部2に対して水平方向全方向に移動する。そして、その際、積層ゴム21はせん断変形することにより振動エネルギーを吸収し、これを減衰させる。また、積層ゴム21は、その復元力により上側プレート11を原位置に復帰させる。なお、上側プレート11の下面及び下側プレート12の上面には、筒状ブロック17に衝合することにより移動を制限するためのストッパ37がそれぞれ設けられている。
【0020】
一方、アンローダー本体に作用する転倒モーメントに対しては上側ガイド部材15とフランジ19との係合、また下側ガイド部材16とフランジ20との係合により荷重が伝達されるので、転倒モーメントに対抗することができる。
【0021】
上記のような免震装置によれば、積層ゴム21を上側プレート11と下側プレート12との間の中心位置に設置することができ、積層ゴムの応答性、減衰性、復元性を水平方向全方向に対してバランスのとれたものとすることができる。しかも全体構造がコンパクトであって、製造コストを安価なものとすることができる。
【0022】
図7,図8は免震装置10の第2実施形態を示している。図7は水平断面図であって、その左側半部及び右側半部がそれぞれ図8のA−A線矢視及びB−B線矢視による断面を示している。図8は鉛直断面図である。上記第1実施形態では、アンローダー本体は走行部2の走行方向に対して平行な方向及び直角な方向に移動可能となっている。走行部2の走行方向と平行な方向の地震力に対して、アンローダーがレール5上を走行することによってエネルギーを吸収することが可能であれば、免震装置10による移動方向は走行方向と直角な方向のみとすることもできる。その実施形態が図7,図8に示す免震装置10である。
【0023】
この第2実施形態のものにおいては、1対のガイド部材15,15が上側プレート11にのみ設けられている。ガイド部材15は、第1実施形態のものと同様であり断面L字形である。下側プレート12の上面には、ガイド部材15,15間に位置するように1対の直方体状ブロック40,40が互いに間隔を置いて平行となるように固定されている。これら、ガイド部材15,15及び直方体状ブロックの設置方向は、走行部2の走行方向に対して直角な方向である。
【0024】
直方体状ブロック40,40の上部外側部にはフランジ41がそれぞれ設けられ、フランジ41,41はガイド部材15,15に水平方向には移動自在に、鉛直方向には移動不能に係合している。積層ゴム21は1対の直方体状ブロック40,40間に配置され、その上下部が上側プレート11及び下側プレート12にそれぞれ固定されている。アンローダー本体の荷重は、この積層ゴム21と直方体ブロック40,40とによって支持される。
【0025】
直方体状ブロック40,40の上面にそれぞれ2つの凹部26が設けられ、この凹部26には、図6に示したものと同様に、圧縮ゴム27を介してピストン28が収容される。直方体状ブロック40と上側プレート11との間、ガイド部材15と直方体状ブロック40のフランジ41,41との間には滑り部材がそれぞれ設けられている。これら滑り部材の構成も図6に示したものと同様である。上側プレート11の下面には、直方体状ブロック40に衝合することにより移動を制限するためのストッパ37が設けられている。
【0026】
この第2実施形態のものにおいては、アンローダーに地震動が作用すると、アンローダー本体は走行部2に対してその走行方向と直角方向に水平に移動する。そして、その際、積層ゴム21がせん断変形することにより振動エネルギーを吸収してこれを減衰させ、積層ゴム21の復元力により上側プレート11を原位置に復帰させる作用は第1実施形態のものと同様である。
【0027】
また、アンローダー本体に作用する転倒モーメントに対してもガイド部材15とフランジ41との係合により荷重が伝達されるので、転倒モーメントに対抗することができる点も第1実施形態のものと同様である。
【0028】
上記2つの実施形態は例示にすぎず、この発明は種々の態様を採ることができる。例えば上記各実施形態ではガイド部材を断面L字形とし、これに係合する係合部としてフランジを設けているが、このような係合に限らず突起と溝による係合態様も採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】アンローダーにおいてこの発明による免震装置が設置される部位を示す正面図である。
【図2】同免震装置の設置部位を示す側面図である。
【図3】免震装置の実施形態を示す水平断面図である。
【図4】同実施形態のものの鉛直断面図である。
【図5】筒状ブロックの斜視図である。
【図6】図4に示した免震装置の半部を拡大して示す断面図である。
【図7】免震装置の別の実施形態を示す水平断面図である
【図8】同実施形態のものの鉛直断面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 脚部
2 走行部
5 レール
10 免震装置
11 上側プレート
12 下側プレート
15 上側ガイド部材
16 下側ガイド部材
17 筒状ブロック
18 中空部
19,20 フランジ
26 凹部
27 圧縮ゴム
28 ピストン
29,30 滑り板
31,32 滑り材
33,34 滑り板
35,36 滑り材
40 直方体状ブロック
41 フランジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷役機械本体と、この荷役機械本体を支持し、レールに沿って走行する走行部との間に配置される荷役機械の免震装置であって、
前記荷役機械本体及び前記走行部にそれぞれ固定される上側プレート及び下側プレートと、
前記上側プレートの下面に互いに平行に延びるように間隔を置いて固定された1対の上側ガイド部材と、
前記下側プレートの上面に互いに平行に延びるように間隔を置いて、かつ前記上側ガイド部材と直角となるように固定された下側ガイド部材と、
前記1対の上側ガイド部材間及び下側ガイド部材間に位置するように、前記上側プレート及び下側プレート間に配置され、これら上側及び下側プレートの双方に対して移動自在な筒状ブロックと、
この筒状ブロックの内方にあって上下部が前記上側プレート及び下側プレートにそれぞれ固定された積層ゴムとを備え、
前記筒状ブロックの上下部に前記上側ガイド部材及び下側ガイド部材に対して水平方向には移動自在に、鉛直方向には移動不能に係合する各1対の上側係合部及び下側係合部がそれぞれ設けられ、
前記上側ガイド部材及び前記下側ガイド部材の一方が、前記走行部の走行方向と一致するように設置されていることを特徴とする荷役機械の免震装置。
【請求項2】
前記上側ガイド部材及び下側ガイド部材は、それぞれ断面L字形及び断面逆L字形の部材であり、前記上側係合部及び下側係合部は前記筒状ブロックから張り出すフランジであることを特徴とする請求項1記載の荷役機械の免震装置。
【請求項3】
前記筒状ブロックと前記上側プレート及び下側プレートとの間、前記上側ガイド部材及び下側ガイド部材と前記上側係合部及び下側係合部との間には、滑り部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の荷役機械の免震装置。
【請求項4】
前記筒状ブロックの上面には圧縮ゴムを介してピストンが収容された複数の凹部が周方向に間隔を置いて形成され、前記ピストンの上面に前記滑り部材が設けられていることを特徴とする請求項3記載の荷役機械の免震装置。
【請求項5】
荷役機械本体と、この荷役機械本体を支持し、レールに沿って走行する走行部との間に配置される荷役機械の免震装置であって、
前記荷役機械本体及び前記走行部にそれぞれ固定される上側プレート及び下側プレートと、
前記上側プレートの下面に互いに平行に延びるように間隔を置いて固定された1対のガイド部材と、
前記1対のガイド部材間に位置するように、前記上側プレート及び下側プレート間に配置された1対の直方体状ブロックであって、前記1対のガイド部材と同方向に互いに平行に延びるように間隔を置いて前記下側プレートに固定され、前記上側プレートに対しては移動自在な直方体状ブロックと、
この1対の直方体状ブロック間にあって上下部が前記上側プレート及び下側プレートにそれぞれ固定された積層ゴムとを備え、
前記各直方体状ブロックには前記ガイド部材に対して水平方向には移動自在に、鉛直方向には移動不能に係合する係合部がそれぞれ設けられ、
前記ガイド部材は、前記走行部の走行方向と直角となるように設置されていることを特徴とする荷役機械の免震装置。
【請求項6】
前記ガイド部材は断面L字形の部材であり、前記係合部は前記直方体状ブロックから張り出すフランジであることを特徴とする請求項5記載の荷役機械の免震装置。
【請求項7】
前記直方体状ブロックと前記上側プレートとの間、前記ガイド部材と係合部との間には、滑り部材が設けられていることを特徴とする請求項5又は6記載の荷役機械の免震装置。
【請求項8】
前記直方体状ブロックの上面には圧縮ゴムを介してピストンが収容された複数の凹部が該ブロックの長さ方向に間隔を置いて形成され、前記ピストンの上面に前記滑り部材が設けられていることを特徴とする請求項7記載の荷役機械の免震装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−116250(P2010−116250A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−291557(P2008−291557)
【出願日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【出願人】(509199007)株式会社川金コアテック (8)
【出願人】(592122708)株式会社日本起重機製作所 (1)
【Fターム(参考)】