説明

蒸し機能付き製パン機

【課題】白パン又は蒸しパンなど、内部だけでなく外皮の食感も柔らかいパンを製造することができる蒸し機能付き製パン機を提供する。
【解決手段】本発明の蒸し機能付き製パン機は、選択部にて蒸し調理コースが選択された場合、蒸気発生部の蒸気による加熱により、被蒸し調理物を収容する容器の温度を105℃〜140℃まで昇温させたのち、前記選択された蒸し調理コースに対応して前記昇温後の温度を維持する温度維持工程を行うように、蒸気発生部を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に家庭用に使用される蒸し機能付き製パン機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の製パン機は種々の構造のものが知られている。例えば、特許文献1(特開2007−275504号公報)には、パンの外皮にツヤ等を与えることを目的として、パン生地の焼成時に、調理室内に蒸気(加熱水蒸気)を発生させる製パン機が記載されている。
【0003】
また、近年、製パン機は、例えばケーキ、餅、茶碗蒸しの製造など、パンの製造以外の用途にも使用されている。このような製パン機としては、例えば、特許文献2(特許第3342420号公報)に記載された製パン機がある。一般に、ケーキ、餅、茶碗蒸しなどを蒸し調理する場合、底壁に蒸気導入孔を設けた容器を用い、蒸気導入孔を通じて容器内に蒸気を導入することで容器内に収容される調理物の蒸し調理を行う。しかしながら、底壁に蒸気導入孔を設けた容器でパンを製造しようとすると、パン生地は粘性が低いので、当該生地が蒸気導入孔から容器外に抜け出してしまう。そこで、特許文献2の製パン機は、底壁に蒸気導入孔が設けられた蒸し用調理容器と、底壁に蒸気導入孔が設けられていないパン用調理容器との2つの調理容器を備え、それらの調理容器を調理用途に応じて使い分けすることができるようにしている。これにより、パンの製造の他に、様々な蒸し調理を可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−275504号公報
【特許文献2】特許第3342420号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、白パン、蒸しパンなど、内部だけでなく外皮の食感も柔らかいパンが人気になっている。一般によく知られている食パンは、外側から熱を加え、当該熱が中心に伝達されることで全体が焼成されるものである。すなわち、食パンは、熱を中心まで伝達するため、外側から高温(190℃〜220℃)の熱を加えて焼成されるものである。このため、食パンには、外皮に焼き色が付き、当該外皮が内部に比べて堅いという特徴がある。この特徴を数値化した場合、食パンとは、一般に、L値32〜60(コニカミノルタ製色彩色差計CR−300、Labモードで測定)、及びクラスト厚(外皮の堅い部分)1.5mm〜3.0mmのものをいう。
【0006】
これに対して、白パンは、外皮に焼き色が付かないように、あるいは僅かにしか付かないように焼き上げられたほぼ白色のパンである。ここで、白パンとは、一般に、L値60以上(コニカミノルタ製色彩色差計CR−300、Labモードで測定)、及びクラスト厚(外皮の堅い部分)0.2mm〜1.5mmのものをいう。従来、この白パンを製造することができる家庭用の製パン機は存在せず、少なくとも焼成工程については別途オーブンなどを使用する必要がある。
【0007】
白パンを焼成する方法としては、主に2つの方法が知られている。1つ目の方法は、170℃程度のやや低温で、短時間で焼成する方法である。しかしながら、この場合、焼き色が付かないように短時間で焼成する必要があるため、パンの中心まで熱が伝わり難い。このため、サイズの大きな白パン(例えば0.5斤以上)を製造することは困難である。2つ目の方法は、145℃〜150℃の低温でパンの中心に熱が伝わるまで焼成する方法である。しかしながら、この場合、長い焼成時間が必要である。
【0008】
蒸しパンは、生地を水蒸気で加熱して膨らませ、デンプンを糊化させたパンである。特許文献1及び2の製パン機のように、蒸し機能を備える製パン機は既に知られている。しかしながら、特許文献1及び2のいずれの製パン機においても、蒸しパンを製造することはできない。すなわち、特許文献1の製パン機は、パンの外皮にツヤ等を与えるために補助的に蒸気を使用するものであり、蒸し調理を目的として蒸気を使用するものではない。一方、特許文献2の製パン機は、底壁に蒸気導入孔が設けられた蒸し用調理容器を用いた場合には蒸し調理が可能である。しかしながら、パン生地は通常粘性が低いため、当該生地が蒸気導入孔から容器外に抜け出してしまう。従って、特許文献2の製パン機では、パン生地を蒸し調理することはできない。
【0009】
従って、本発明の目的は、前記問題を解決することにあって、白パン又は蒸しパンなど、内部だけでなく外皮も柔らかいパンを製造することができる蒸し機能付き製パン機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の発明者らは、前記従来技術の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、以下のことを見出した。
すなわち、本発明の発明者らは、蒸気を主加熱源として使用すると、当該蒸気が生地の中まで入り込み、ヒータを用いて容器を直接加熱する場合に比べて生地の中まで効率良く熱が伝わることを見出した。すなわち、生地の中まで効率良く熱が伝わることで、蒸気の温度を、パンの外皮に焼き色が付かない程度の低温に設定することができ、これにより、白パン又は蒸しパンなどの外皮も柔らかいパンを製造することができることを見出した。そして、この知見により、本発明に想到した。
【0011】
前記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1態様によれば、内部に加熱室が設けられた有底筒状の機器本体と、
前記機器本体の上部開口部を開閉可能な外蓋と、
前記加熱室内に収納され、被蒸し調理物を収容する容器と、
前記加熱室内に蒸気を発生させる蒸気発生部と、
前記加熱室内の温度を検知する温度検知部と、
前記容器を加熱する加熱部と、
蒸し調理コースを含む複数の調理コースから特定の調理コースを選択可能な選択部と、
前記選択部にて選択された調理コースと前記温度検知部の検知温度とに基づき、前記加熱部又は前記蒸気発生部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記選択部にて前記蒸し調理コースが選択された場合、前記蒸気発生部の前記蒸気による加熱により、前記容器の温度を105℃〜140℃の範囲のいずれかの温度まで昇温させた後、前記選択された蒸し調理コースに対応して前記昇温後の温度を維持する温度維持工程を行うように、前記蒸気発生部を制御する、蒸し機能付き製パン機を提供する。
【0012】
本発明の第2態様によれば、前記制御部は、前記選択部にて前記蒸し調理コースが選択された場合、前記蒸気発生部の前記蒸気による加熱により、前記容器の温度を105℃〜135℃の範囲のいずれかの温度まで昇温させた後、前記温度維持工程を行うように、前記蒸気発生部を制御する、第1態様に記載の蒸し機能付き製パン機を提供する。
【0013】
本発明の第3態様によれば、前記制御部は、前記選択部にて前記蒸し調理コースが選択された場合、前記蒸気発生部の前記蒸気による加熱により、前記容器の温度を115℃〜125℃の範囲のいずれかの温度まで昇温させた後、前記温度維持工程を行うように、前記蒸気発生部を制御する、第1態様に記載の蒸し機能付き製パン機を提供する。
【0014】
本発明の第4態様によれば、前記蒸し調理コースには、白パンコースが含まれ、
前記制御部は、前記選択部にて前記白パンコースが選択された場合、前記選択された白パンコースに対応して前記昇温後の温度を維持する温度維持工程を行った後、さらに、当該昇温後の温度よりも高い温度に昇温する乾燥工程を行うように、前記蒸気発生部を制御する、第1又は2態様に記載の蒸し機能付き製パン機を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明の蒸し機能付き製パン機によれば、選択部にて蒸し調理コースが選択された場合、蒸気発生部の蒸気による加熱により、被蒸し調理物を収容する容器の温度を105℃〜140℃まで昇温させたのち、前記選択された蒸し調理コースに対応して前記昇温後の温度を維持する温度維持工程を行うように、蒸気発生部を制御する。すなわち、蒸気を主加熱源として、外皮に焼き色が付かない程度の低温で、被蒸し調理物を蒸し調理(焼成)するように構成されている。これにより、白パン又は蒸しパンなどの外皮も柔らかいパンを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる蒸し機能付き製パン機の縦断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態にかかる蒸し機能付き製パン機の斜視図である。
【図3】図1の蒸し機能付き製パン機が備える蒸し調理用容器の斜視図である。
【図4】図3の蒸し調理容器の一部拡大図である。
【図5】図3の蒸し調理容器の一部拡大図である。
【図6】図3の蒸し調理容器を練り容器にセットした状態を示す斜視図である。
【図7】図1の蒸し機能付き製パン機から蒸し調理用容器を取り外した状態を示す縦断面図である。
【図8】成形発酵工程以降の蒸し調理用容器の温度変化を示すグラフである。
【図9】本発明の第2実施形態にかかる蒸し機能付き製パン機の縦断面図である。
【図10】本発明の第3実施形態にかかる蒸し機能付き製パン機の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0018】
《第1実施形態》
本発明の第1実施形態にかかる蒸し機能付き製パン機の全体構成について説明する。図1は、本発明の第1実施形態にかかる蒸し機能付き製パン機の縦断面図であり、図2は、その斜視図である。図3は、図1の蒸し機能付き製パン機が備える蒸し調理用容器の斜視図であり、図4及び図5は、その一部拡大図である。図6は、図3の蒸し調理容器を練り容器にセットした状態を示す斜視図である。
【0019】
図1及び図2において、本第1実施形態にかかる製パン機は、内部に加熱室1aが設けられた有底筒状の樹脂製の機器本体1を備えている。機器本体1の下部には、シャーシ2が取り付けられている。シャーシ2には、駆動部の一例であるモータ3と、容器支持台4とが取り付けられている。
【0020】
モータ3は、プーリやベルトなどを含む伝達機構5を介して、容器支持台4に回転可能に支持されたコネクタ下6に回転力を与える。コネクタ下6は、練り容器7の下部に回転可能に支持されたコネクタ上8と係合可能に構成されている。練り容器7は、加熱室1a内に収納され、パン、ケーキ、餅などの調理材料を収容する着脱可能な容器である。また、本第1実施形態において、練り容器7は、パン生地など被蒸し調理物を蒸し調理するための水が入れられる容器でもある。すなわち、練り容器7は、水が入れられた状態で後述するヒータ11に加熱されることで、蒸気を発生させる蒸気発生部としても機能する。この練り容器7は、水が漏れないように構成されている。また、練り容器7は、コネクタ下6とコネクタ上8とが係合することで容器支持台4上に取り付けられる一方、コネクタ下6とコネクタ上8との係合が外されることで加熱室1aから取り外し可能である。
【0021】
コネクタ上8は、練り容器7の底壁から上方に向けて突出するように取り付けられている。コネクタ上8の先端部には、練り容器7内に収容された調理材料を混錬するための練り羽根9が着脱可能に取り付けられている。練り羽根9は、モータ3の回転力が伝達機構5に伝達され、コネクタ下6及びコネクタ上8が回転することで回転駆動する。
【0022】
練り容器7の上端部には、図1に示すように、練り容器7の上部開口部よりも上方に突出する把手取付部7aが少なくとも2箇所設けられている。これらの把手取付部7aには、貫通孔が設けられており、当該貫通孔に略半円弧状の把手7bが回動可能に取り付けられている。これにより、練り容器7の着脱及び持ち運びが容易になっている。把手取付部7aは、蒸し調理用容器10を取り外し可能に支持する機能も有している。
【0023】
蒸し調理用容器10は、被蒸し調理物を収容する容器であり、白パン又は蒸しパンなどの内部だけでなく外皮も柔らかいパンを製造するための容器である。蒸し調理用容器10は、図1に示すように、練り容器7よりもサイズが小さく形成されている。例えば、練り容器7が1斤サイズのパンを製造することができる大きさである場合、蒸し調理用容器10は0.5斤サイズのパンを製造することができる大きさに形成されている。なお、蒸し調理用容器10の取り付け状態において、蒸し調理用容器10は、底壁が練り羽根9に触れないように構成されることが好ましい。これにより、蒸し調理用容器10の取り付けの際に、練り羽根9を取り外す手間を無くすことができる。蒸し調理用容器10の底壁には、パン生地が抜け落ちないように、及び蒸し調理用の水が漏れないように貫通孔を設けないようにしている。
【0024】
蒸し調理用容器10の上端部周囲には、外方へ放射状に突出するフランジ部10aが設けられている。フランジ部10aには、把手取付部7aに対応する位置に、被支持部材10bが取り付けられている。被支持部材10bは、樹脂などの断熱部材で構成されている。これにより、図1及び図6に示すように蒸し調理用容器10が練り容器7の上方にセットされたときに、練り容器7の熱が蒸し調理用容器10に伝達されないようになっている。すなわち、蒸し調理用容器10は、主として練り容器7内で発生した蒸気(加熱水蒸気)により加熱されるようになっている。
【0025】
被支持部材10bには、テーパ状部が設けられている。テーパ状部は、図4に示す第1テーパ状部10cと、図5に示す第2テーパ状部10dとで構成されている。第1テーパ状部10cは、フランジ部10aに近づくに従い、互いに近づくように傾斜する2つの斜面を備えている。第2テーパ状部10dは、第1テーパ状部10cの2つの斜面と直交し、フランジ部10aから遠ざかるに従い、蒸し調理用容器10の側壁に近づくように傾斜する2つの斜面を備えている。図1に示すように蒸し調理用容器10が練り容器7の2つの把手取付部7a,7aに懸架される際、把手取付部7aが第1及び第2テーパ状部10c,10dを摺動する。これにより、蒸し調理用容器10は、ガタつきを有することなく、練り容器7との間に蒸気通過用の隙間30を空けた状態で位置決めされる。練り容器7内に入れた水が沸騰することにより発生した蒸気は、隙間30を通じて練り容器7内から加熱室1a内に放出される。なお、隙間30は、蒸し調理用容器10の側壁の全周にわたって均一の幅で形成されていることが好ましい。これにより、蒸し調理用容器10の全体を、蒸気により、より均一に加熱することができる。
【0026】
蒸し調理用容器10の側壁には、1つ以上の蒸気導入用貫通孔10eが設けられている。この蒸気導入用貫通孔10eにより、練り容器7内で発生した蒸気が蒸し調理用容器10内に導入される。フランジ部10aの外周の直径は、練り容器7の上部開口部の直径よりも大きくなるように設計されている。これにより、練り容器7内で発生した蒸気が隙間30から加熱室1a内へ直線的に移動することが妨げられ、蒸気が蒸気導入用貫通孔10dを通じて蒸し調理用容器10内に導入されやすくなる。蒸気導入用貫通孔10dは、フランジ部10aの近傍に配置することが好ましい。これにより、さらに、練り容器7内で発生した蒸気が蒸し調理用容器10内に導入されやすくなる。また、蒸気導入用貫通孔10eは、蒸し調理用容器10内で蒸し調理された調理完了後の調理物の上端予定位置よりも高い位置に設けられることが好ましい。これにより、前記調理物の上面に効率良く蒸気を供給することができる。なお、蒸気導入用貫通孔10eを前記調理物の上端よりも低い位置に設けた場合には、調理の途中で蒸気導入用貫通孔10eが前記調理物に塞がれることとなる。
【0027】
蒸し調理用容器10の上部には、把手取付部10fが2箇所設けられている。これらの把手取付部10fには、略半円弧状の把手10gが回動可能に取り付けられている。これにより、蒸し調理用容器10の着脱及び持ち運びが容易になっている。
【0028】
なお、練り容器7は、蒸し調理用容器10を取り外さないと、容器支持台4上から取り外せないようにすることが好ましい。練り容器7と蒸し調理用容器10とを同時に取り外せるようにした場合には、練り容器7内に熱湯が残っているときに、使用者は蒸し調理用容器10に遮られて当該熱湯が見えず、火傷するおそれがある。このため、本実施形態においては、図1に示すように蒸し調理用容器10が把手取付部7aに支持された状態において、練り容器7の把手7bがフランジ部10aよりも下方に位置するようにしている。これにより、火傷の危険性を抑えることができる。
【0029】
加熱室1aには、練り容器7を加熱する加熱部の一例であるヒータ11と、加熱室1a内の温度を検知する温度検知部の一例である温度センサ12とが設けられている。ヒータ11は、容器支持台4上に取り付けられた練り容器7の下部を、隙間を空けて包囲するように配置されている。ヒータ11としては、例えば、シーズヒータを用いることができる。温度センサ12は、加熱室1a内の平均的な温度を検知することができるように、ヒータ11から少し離れた位置に配置されている。
【0030】
機器本体1の上部には、機器本体1の上部開口部を開閉可能な蓋13が回動可能に取り付けられている。蓋13は、蓋本体14と、外蓋15とを備えている。蓋本体14には、レーズン、ナッツなどの副材料を収納する副材料容器16と、イーストを収納するイースト容器17とが取り付けられている。副材料容器16とイースト容器17とは、練り容器7の上方に配置されている。
【0031】
副材料容器16は、着脱可能に構成され、着脱を容易にするため凹状の摘み部16aを備えている。副材料容器16の底壁は、副材料容器16に収容された副材料を練り容器7内に投入することができるように、蓋本体14の底壁14aに対して回動可能に取り付けられた開閉板16bで構成されている。開閉板16bは、ソレノイド18に接続され、ソレノイド18が駆動することにより開放される。また、イースト容器17の底壁は、イースト容器17に収容されたイーストを練り容器7内に投入することができるように、蓋本体14の底壁14aに対して回動可能に取り付けられた開閉弁17aで構成されている。開閉弁17aは、ソレノイド(図示せず)に接続され、当該ソレノイドが駆動することにより開放される。
【0032】
外蓋15は、副材料容器16及びイースト容器17の上部開口部を開閉可能に取り付けられている。外蓋15の副材料容器16と対応する位置には、樹脂などの断熱部材で構成された副材料容器蓋15aが取り付けられている。副材料容器蓋15aの外周部には、パッキン15bが取り付けられている。
【0033】
機器本体1の上部には、複数の調理コースから特定の調理コースを選択可能な選択部19と、選択部19で選択された情報などの各種情報を表示する表示部20と、室温を検知する室温センサ21とが設けられている。選択部19は、各種動作の開始又は停止、タイマー設定なども行うことができるように構成されている。調理コースには、例えば、白パンコース及び蒸しパンコースなどの蒸し調理コース、食パンコース、ピザ生地コース、うどんコース、パスタコースなどが含まれる。
【0034】
また、機器本体1には、図2に示すように、製パン機の持ち運びを容易にするためのハンドル22と、先端に差込プラグ23を備えた電源コード24と、各部の駆動を制御する制御部25とが設けられている。制御部25には、複数の調理コースに対応する調理シーケンスが記憶されている。調理シーケンスとは、練り、ねかし、発酵、焼成などの各調理工程を順に行うにあたって、各調理工程においてヒータ11の通電時間、温調温度、練り羽根9の回転速度、ソレノイドの駆動タイミングなどが予め決められている調理の手順のプログラムをいう。制御部25は、選択部19にて選択された特定の調理コースに対応する調理シーケンスと温度センサ8の検知温度とに基づいて、モータ3、ヒータ7、開閉板18を開放するソレノイド18、及び開閉弁を開放するソレノイド(図示せず)の駆動を制御する。
【0035】
次に、前記のように構成された本第1実施形態にかかる蒸し機能付き製パン機を用いて白パンを製造するときの手順及び動作の一例について説明する。なお、蒸し機能付き製パン機の各種動作は制御部25の制御の下に行われる。
【0036】
まず、使用者は、練り羽根9をコネクタ上8に取り付けるとともに、小麦粉、砂糖、塩、スキムミルク、水など、イーストを除く全てのパン材料を練り容器7内に入れる。その後、当該練り容器7を容器支持台4上にセットし、蓋13を閉じる。このとき、図7に示すように、蒸し調理用容器10は、練り容器7の上方にセットしないようにする。
【0037】
次いで、使用者は、外蓋15を開いて、イーストをイースト容器17に入れるとともに、使用者の好みに応じてレーズン、ナッツなどの副材料を入れた副材料容器16を蓋本体14に取り付ける。その後、外蓋15を閉じる。
【0038】
次いで、使用者は、選択部19にて複数の調理コースから白パンコースを選択した後、選択部19に設けられたスタートボタンを押圧するなどして、調理の開始を指示する。これより、練り羽根9の回転により練り容器7内のパン材料を混錬する前練り工程が開始する。
【0039】
前練り工程の開始から所定時間経過して、パン材料の混錬によりパン生地が形成されると、練り羽根9の回転を停止させて、ねかし工程に移行する。この移行のタイミングで、開閉弁17aを開放するソレノイド(図示せず)が駆動して、練り容器7内にイースト容器17内のイーストが自動投入される。なお、このねかし工程は省略してもよい。
【0040】
ねかし工程の開始から所定時間経過後、練り羽根9を再度回転させて、練り容器7内のパン生地を混錬する後練り工程が開始する。この後練り工程により、イーストがパン生地中に均一に練り込まれる。なお、選択部19にてレーズン、ナッツなどの副材料を投入する調理コースが選択されていた場合には、後練り工程の終了の数分前に、開閉板16bを開放するソレノイド(図示せず)が駆動して、練り容器7内に副材料容器16内の副材料が自動投入される。この副材料は、後練り工程において、パン生地中に均一に撹拌される。
【0041】
後練り工程の終了後は、第1発酵工程に移行する。この第1発酵工程により、パン生地が発酵される。第1発酵工程が終了すると、当該第1発酵工程が終了した旨を、表示部などに表示したり、報知音を鳴らしたりするなどして使用者に知らせる。
【0042】
次いで、使用者は、蓋13を開けて、容器支持台4上から練り容器7を取り外す。
次いで、使用者は、練り容器7内から第1発酵工程を経たパン生地を取り出し、ガス抜きを行った後、当該パン生地を適宜成形して、蒸し調理用容器10内に移し換える。
次いで、使用者は、再び練り容器7を容器支持台4上に取り付けるとともに、練り容器7内に所定量(例えば60ml)の水を入れる。
【0043】
次いで、使用者は、図1及び図6に示すように、前記パン生地を入れた蒸し調理用容器10を練り容器7の把手取付部7aに懸架させる。このとき、蒸し調理用容器10には被保持部10bに第1及び第2テーパ状部10c,10dが設けられているので、蒸し調理用容器10は、適当な位置にガタつくことなく位置決めされる。これにより、練り容器7と蒸し調理用容器10との間に蒸気通過用の隙間30が形成される。
【0044】
次いで、使用者は、選択部19にて調理工程の再開を指示する。これにより、成形発酵工程が開始される。図8は、成形発酵工程以降の蒸し調理用容器10の温度変化を示すグラフである。
【0045】
なお、ここでは、成形発酵工程の開始を使用者が指示することとしたが、第1発酵工程が終了した旨を知らせる表示又は報知音に気づかない場合が有り得る。第1発酵工程を経たパン生地を長時間放置しておくと、食味及び膨らみ方に悪影響を及ぼす。このため、所定時間(例えば1時間)経過後、自動的に成形発酵工程を開始するようにしてもよい。この場合、白パンを製造することはできないが、食味等の劣化を抑えることができるので、材料が無駄になるのを防止することができる。
【0046】
成形発酵工程は、成形でガス抜きされたパン生地を再びスポンジ状に膨張させる工程である。また、成形発酵工程は、パン生地の温度を上げ、イーストの活性を高め、最も活性が高い状態で焼成工程が始められるようにする工程でもある。この成形発酵工程により、発酵作用によるパン生地の伸展性が増加し、芳香が生成される。この成形発酵工程は、30〜60分間行うことが好ましく、さらに、40〜50分間行うことがより好ましい。
【0047】
成形発酵工程の終了後は、焼成工程に移行する。焼成工程においては、ヒータ11による加熱により練り容器7内で発生した蒸気によって、蒸し調理用容器10を、白パンコースに対応して予め決められた温度T(120℃〜125℃)まで昇温させる。この昇温にかかる時間は、被蒸し調理物の量などによって異なるが、例えば1〜20分であり、好ましくは1〜10分である。蒸し調理用容器10の温度が温度Tに達すると、白パンコースに対応して温度Tを所定時間(例えば20分)維持する温度維持工程を行う。この温度維持工程の時間は、被蒸し調理物の量などによって異なるが、例えば5〜55分であり、好ましくは15〜30分である。
【0048】
前記温度維持工程の終了時点では、パンの外皮は、水分を多く含んで食味が劣化した状態にある。このため、パンの外皮を乾燥させて食味を良くすることが望まれる。そこで、白パンコースにおいては、前記温度維持工程の終了後、蒸し調理用容器10の温度を所定温度Tよりも高くする乾燥工程に移行する。例えば、この乾燥工程では、所定温度Tを120℃に設定した場合には、蒸し調理用容器10の温度を130℃とする。この乾燥工程の時間は、被蒸し調理物の量などによって異なるが、例えば1〜10分であり、好ましくは5分である。これにより、表面の過剰な水分を蒸発させることができ、外皮が乾燥した白パンを製造することができる。なお、蒸し調理用容器10の温度を所定温度Tよりも大きくすることは、例えば、練り容器7内の水を完全に蒸発させることで実現可能である。すなわち、所定時間経過後に練り容器7内の水が完全に蒸発するように、練り容器7内に入れる水の量を調整すればよい。
【0049】
次に、本第1実施形態にかかる蒸し機能付き製パン機を用いて蒸しパンを製造するときの手順及び製パン機の動作の一例について説明する。
【0050】
まず、使用者は、全ての蒸しパンの材料を混錬して蒸し調理用容器10内に入れる。
次いで、使用者は、練り容器7を容器支持台4上に取り付けるとともに、練り容器7内に所定量(例えば100ml)の水を入れる。
【0051】
次いで、使用者は、図1及び図6に示すように、蒸し調理用容器10を練り容器7の把手取付部7aに懸架させる。このとき、蒸し調理用容器10には被保持部10bに第1及び第2テーパ状部10c,10dが設けられているので、蒸し調理用容器10は、適当な位置にガタつくことなく位置決めされる。これにより、練り容器7と蒸し調理用容器10との間に蒸気通過用の隙間30が形成される。
次いで、使用者は、選択部19にて複数の調理コースから蒸しパンコースを選択した後、選択部19に設けられたスタートボタンを押圧するなどして、調理の開始を指示する。これにより、蒸しパンの焼成工程が開始される。
【0052】
焼成工程においては、ヒータ11による加熱により練り容器7内で発生した蒸気によって、蒸し調理用容器10を、蒸しパンコースに対応して予め決められた温度T1(120℃〜125℃)まで昇温させる。蒸し調理用容器10の温度が温度T1に達すると、蒸しパンコースに対応して温度T1を所定時間(例えば23〜25分)維持する温度維持工程を行う。この温度維持工程の時間は、被蒸し調理物の量などによって異なるが、例えば5〜60分であり、好ましくは15〜35分である。これにより、蒸しパンを製造することができる。
【0053】
なお、蒸しパンは、白パンとは異なり、外皮を乾燥させる必要がない。このため、蒸し調理用容器10の温度を所定温度Tよりも高くする乾燥工程を行わない。蒸し調理用容器10の温度を所定温度Tよりも高くしないようにするには、例えば、練り容器7内に入れる水が完全に蒸発しないように、前記白パンを製造する場合よりも水の量を多く(例えば100ml)すればよい。また、ヒータ11による練り容器7の加熱温度を調整してもよい。
【0054】
なお、蒸しパンの製造においては、前述したように、蒸し調理用容器10の温度を所定温度T1よりも高くする必要がないので、焼成工程の時間は、所望の蒸し加減に応じて設定することができる。例えば、白パンにおいては、焼成工程の総所要時間が20〜55分(好ましくは30〜40分)であるのに対して、蒸しパンは、焼成工程の総所要時間を20〜80分(好ましくは30〜60分)に設定することができる。
【0055】
本発明の第1実施形態にかかる蒸し機能付き製パン機においては、選択部19にて白パンコース及び蒸しパンコースが選択された場合、練り容器7内から発生した蒸気による加熱により、被蒸し調理物を収容する蒸し調理用容器10の温度を120℃〜125℃まで昇温させたのち、前記温度維持工程を行うようにしている。すなわち、本第1実施形態にかかる蒸し機能付き製パン機は、蒸気を主加熱源として、外皮に焼き色が付かない程度の低温で、被蒸し調理物を蒸し調理(焼成)するように構成されている。これにより、白パン又は蒸しパンなどの外皮も柔らかいパンを製造することができる。
【0056】
また、本発明の第1実施形態にかかる蒸し機能付き製パン機においては、蒸し調理用容器10が練り容器7に懸架されたとき、蒸し調理用容器10の側壁と練り容器7の側壁との間に全周にわたって蒸気通過用の隙間30が空くように構成されているので、練り容器7内で発生した蒸気は、隙間30を通じて加熱室1a内に放出されることとなる。すなわち、練り容器7内で発生した蒸気が隙間30を通過することにより、蒸し調理用容器10の全体をムラ無く加熱することができる。また、この構成により、蒸気の熱を蒸し調理用容器10に効率良く伝えることができるので、蒸気の温度を外皮に焼き色が付かない程度の温度まで低温(140℃以下)にすることが可能になる。また、加熱室1a内に放出された蒸気により、蒸し調理用容器10内のパン生地の上面を加熱することができる。この蒸気はパン生地の中まで入り込んで効率良く加熱することができるので、外皮に焼き色が付かない程度の低温(140℃以下)で且つ短時間で、白パン又は蒸しパンなどを製造することができる。
【0057】
なお、本第1実施形態にかかる蒸し機能付き製パン機によれば、30分〜40分程度の焼成時間で0.5斤サイズの白パンを製造することができ、30分〜60分程度の焼成時間で0.5斤サイズの蒸しパンを製造することができる。これに対して、生地を入れた容器を120℃〜125℃に設定したヒータ11により直接加熱した場合には、生地を70分以上焼成しても、生地の中まで十分に熱を伝えることはできなかった。
【0058】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、前記では、焼成工程において、蒸し調理用容器10の温度T,T1を120℃〜125℃としたが、本発明はこれに限定されない。温度T,T1は、105℃〜140℃の範囲の温度であればよい。温度T,T1が140℃より高い場合には、パンの外皮に焼き色を付けなくすることが困難になる。より好ましくは、温度T,T1は135℃以下とする。これにより、パンの外皮に焼き色が付く可能性をより抑えることができる。なお、外側から熱を加える従来の焼成方法により白パンを製造する場合、焼成温度を135℃以下とすることは、現実的にはほぼ不可能である。例え、焼成時間を非常に長くすることで生地の中まで熱を伝えることができたとしても、この場合、外皮が過剰に乾燥し、食味の劣化が著しくなる。一方、温度T,T1が105℃よりも低い場合には、生地に十分な熱が伝わらずに生焼けになるおそれがあり、また、長い焼成時間が必要となる。さらに好ましくは、温度T,T1は、115℃〜125℃とする。これにより、パンの外皮に焼き色が付く可能性をより確実に抑えることができるとともに、焼成時間もより短くすることができる。
【0059】
また、前記では、蒸し調理用容器10は、練り容器7の2つの把手取付部7a,7aに懸架されるように構成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、加熱室1aの中心側に向かって突出する懸架部を本体1に設けて、当該懸架部により蒸し調理用容器10を懸架するようにしてもよい。また、本体1ではなく、蓋13に懸架部を設けて、当該懸架部により蒸し調理用容器10を懸架するようにしてもよい。すなわち、蒸し調理用容器10が懸架される対象は練り容器7に限定されるものではなく、蒸し調理用容器10の上端部の一部が練り容器7の上方で懸架されるように構成されていればよい。
【0060】
《第2実施形態》
本発明の第2実施形態にかかる蒸し機能付き製パン機の全体構成について説明する。図9は、本発明の第2実施形態にかかる蒸し機能付き製パン機の縦断面図である。
【0061】
本第2実施形態にかかる蒸し機能付き製パン機が、前記第1実施形態にかかる蒸し機能付き製パン機と異なる点は、蒸し調理用容器10に代えて、蒸し調理用の水を入れるための水容器26を備えている点である。この水容器26は、容器支持台4と練り容器7との間に配置され、コネクタ上8Aの周囲に取り付けられている。また、水容器26は、練り容器7との間に蒸気逃がし用の隙間31が空くように配置されている。本第2実施形態においては、水容器26が、水が入れられた状態でヒータ11に加熱されることで、加熱室1a内に蒸気を発生させる蒸気発生部として機能する。
【0062】
前記第1実施形態では、蒸し調理に関する工程以外の工程においては、蒸し調理用容器10を蒸し機能付き製パン機から取り出す必要がある。これに対して、本第2実施形態にかかる蒸し機能付き製パン機によれば、蒸し調理用容器10を蒸し機能付き製パン機から取り出す必要性を無くすことができる。
【0063】
《第3実施形態》
本発明の第3実施形態にかかる蒸し機能付き製パン機の全体構成について説明する。図10は、本発明の第3実施形態にかかる蒸し機能付き製パン機の縦断面図である。
【0064】
本第3実施形態にかかる蒸し機能付き製パン機が、前記第1実施形態にかかる蒸し機能付き製パン機と異なる点は、蒸し調理用容器10に代えて、蒸し調理用の水を入れるための水容器27を備えている点である。この水容器27は、ヒータ11上に設置されている。本第3実施形態においては、水容器27が、水が入れられた状態でヒータ11に加熱されることで、加熱室1a内に蒸気を発生させる蒸気発生部として機能する。
【0065】
本第3実施形態にかかる蒸し機能付き製パン機によれば、前記第2実施形態と同様に、蒸し調理用容器10を蒸し機能付き製パン機から取り出す必要性を無くすことができる。
【0066】
なお、前記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明にかかる蒸し機能付き製パン機は、白パン又は蒸しパンなど、内部だけでなく外皮の食感も柔らかいパンを製造することができ、特に、一般に家庭用に使用される製パン機として有用である。
【符号の説明】
【0068】
1 本体
2 シャーシ
3 モータ
4 容器取付台
5 伝達機構
6 コネクタ下
7 練り容器
8 コネクタ上
9 練り羽根
10 蒸し調理用容器
11 ヒータ
12 温度センサ
13 蓋
14 蓋本体
15 外蓋
16 イースト容器
17 副材料容器
18 ソレノイド
19 選択部
20 表示部
21 室温センサ
22 ハンドル
23 差込プラグ
24 電源コード
25 制御部
26 水容器
30,31 隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に加熱室が設けられた有底筒状の機器本体と、
前記機器本体の上部開口部を開閉可能な外蓋と、
前記加熱室内に収納され、被蒸し調理物を収容する容器と、
前記加熱室内に蒸気を発生させる蒸気発生部と、
前記加熱室内の温度を検知する温度検知部と、
前記容器を加熱する加熱部と、
蒸し調理コースを含む複数の調理コースから特定の調理コースを選択可能な選択部と、
前記選択部にて選択された調理コースと前記温度検知部の検知温度とに基づき、前記加熱部又は前記蒸気発生部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記選択部にて前記蒸し調理コースが選択された場合、前記蒸気発生部の前記蒸気による加熱により、前記容器の温度を105℃〜140℃の範囲のいずれかの温度まで昇温させた後、前記選択された蒸し調理コースに対応して前記昇温後の温度を維持する温度維持工程を行うように、前記蒸気発生部を制御する、蒸し機能付き製パン機。
【請求項2】
前記制御部は、前記選択部にて前記蒸し調理コースが選択された場合、前記蒸気発生部の前記蒸気による加熱により、前記容器の温度を105℃〜135℃の範囲のいずれかの温度まで昇温させた後、前記温度維持工程を行うように、前記蒸気発生部を制御する、請求項1に記載の蒸し機能付き製パン機。
【請求項3】
前記制御部は、前記選択部にて前記蒸し調理コースが選択された場合、前記蒸気発生部の前記蒸気による加熱により、前記容器の温度を115℃〜125℃の範囲のいずれかの温度まで昇温させた後、前記温度維持工程を行うように、前記蒸気発生部を制御する、請求項1に記載の蒸し機能付き製パン機。
【請求項4】
前記蒸し調理コースには、白パンコースが含まれ、
前記制御部は、前記選択部にて前記白パンコースが選択された場合、前記選択された白パンコースに対応して前記昇温後の温度を維持する温度維持工程を行った後、さらに、当該昇温後の温度よりも高い温度に昇温する乾燥工程を行うように、前記蒸気発生部を制御する、請求項1又は2に記載の蒸し機能付き製パン機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−10911(P2011−10911A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−158476(P2009−158476)
【出願日】平成21年7月3日(2009.7.3)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】