説明

蒸着処理装置

【課題】稀少な蒸着原料を浪費することなく、効率的な拡散処理を行える拡散処理装置を提供する。
【解決手段】本発明の蒸着処理装置(1)は、被処理材を収容する処理室(10)と、処理室内に配置された被処理材(M)を加熱する第一加熱手段(13)と、処理室内の雰囲気を調整する第一雰囲気調整手段と、処理室に連通可能に設けられ蒸着源(D)を収容し得る蒸着源室(20)と、処理室と蒸着源室との間で蒸着源を移動させ得ると共に被処理材へ近接させ得る近接移動手段(21)と、処理室と蒸着源室との連通と遮断を蒸着源の移動に応じて切換える切換手段(30)と、蒸着源を加熱する第二加熱手段(22)と、蒸着源室内の雰囲気を調整する第二雰囲気調整手段と、を備える。これによれば被処理材と蒸着源とを、独立して加熱できると共に任意のタイミングで接近させることができる。従って蒸着自由度が非常に高くなり、効率的な蒸着処理等が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、希土類焼結磁石の表面に蒸着させたDy等を内部拡散させる拡散処理などに好適な蒸着処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
被処理材の表面に金属などの薄膜を形成するために蒸着処理がなされる。この蒸着処理には物理蒸着(PCV)と化学蒸着(CVD)があるが、比較的簡易に行え、制御性に優れるPCVが幅広く利用されている。PCVの中でも特に、真空中で、加熱した原料(蒸着源)から気化・昇華した蒸発元素を、被処理材の表面に付着させて薄膜等を形成する真空蒸着法が多用されている。
【0003】
例えば、被処理材であるNd−Fe−B系希土類焼結磁石(以下単に「磁石材」という)の表面へ一旦蒸着させたジスプロシウム(Dy)を、内部へ拡散させる拡散処理法に真空蒸着法利用され、例えば、下記の特許文献に関連する記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開公報WO2006/100968
【特許文献2】国際公開公報WO2007/102391(特開2008−263223号公報、特開2009−124150号公報)
【特許文献3】特開2008−177332号公報
【特許文献4】特開2009−43776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献に提案されている処理はいずれも、拡散元素原料である拡散材(蒸着源)と被処理材である磁石材とを同一の処理炉内に近接配置し、それらを処理の開始から終了まで同条件下で加熱している。しかし、拡散元素の導入に適したタイミングは限られているため、不必要に長い拡散材の加熱は、稀少なDy等の浪費や生産効率の低下を招来して好ましくない。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みて為されたものであり、稀少な蒸着原料を無駄にすることなく、効率的な蒸着処理を行える蒸着処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究し試行錯誤を重ねた結果、蒸着に適した時期にだけ蒸着源を被処理材へ近接させて蒸着を行うことを新たに思いついた。この成果を発展させることにより、以降に述べるような本発明を完成するに至った。
【0008】
《蒸着処理装置》
(1)すなわち、本発明の蒸着処理装置は、被処理材を収容する処理室と、該処理室内に配置された該被処理材を加熱する第一加熱手段と、該処理室内の雰囲気を調整する第一雰囲気調整手段と、該処理室に連通可能に設けられ該蒸着源を収容し得る蒸着源室と、該処理室と該蒸着源室との間で該蒸着源を移動させ得ると共に前記被処理材へ近接させ得る近接移動手段と、該処理室と該蒸着源室との連通と遮断を該蒸着源の移動に応じて切換える切換手段と、該蒸着源を加熱する第二加熱手段と、該蒸着源室内の雰囲気を調整する第二雰囲気調整手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
(2)本発明の蒸着処理装置によれば、被処理材と蒸着源とを独立して加熱でき、適時に蒸着源を被処理材へ近接させて蒸着処理を行うことができる。こうして好適なタイミングで好適な期間だけ蒸着処理を行えるので、従来よりも蒸着自由度が著しく高くなり、効率的で効果的な蒸着処理が可能となる。
【0010】
(3)この蒸着処理装置の作動を、磁石材(被処理材)へ拡散元素を拡散処理する場合を例にとり説明する。先ず、第一雰囲気調整手段により処理室内を適度な雰囲気(例えば真空雰囲気)に調整する。この処理室内で、磁石材内部における拡散速度が高まる温度まで磁石材を第一加熱手段により加熱する。これとは別に、第二雰囲気調整手段により蒸着源室内を適度な雰囲気(例えば真空雰囲気)にしておき、この蒸着源室内で、所望の蒸気量が得られる温度まで拡散材(蒸着源)を第二加熱手段により加熱する。
【0011】
拡散処理に適したタイミングで、処理室と蒸着源室との間に設けたゲートを切換手段により開け、近接移動手段により被処理材と蒸着源とを近接させる。この状態を所望時間だけ継続して、拡散元素を磁石材の表面に所望量蒸着させる。
【0012】
磁石材の表面へ必要量の拡散元素を蒸着させると、近接移動手段により蒸着源と被処理材とを離反させ、蒸着源が蒸着源室に収容された段階で、処理室と蒸着源室との間のゲートを切換手段により閉める。この後も、磁石材を処理室内で加熱し続けることにより、その表面に蒸着していた拡散元素を磁石材の表面から内部へ十分に拡散させる。こうして本発明の蒸着処理装置をもちいて磁石材への拡散処理が完了する。
【0013】
なお、処理室内における磁石材の加熱は、単なる拡散処理のみならず、磁石粉末からなる成形体の焼結工程を兼ねるものであると、より一層効率的である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】拡散処理装置の概要図である。
【符号の説明】
【0015】
1 蒸着処理装置
10 処理室
20 蒸着源室
30 ゲート(切換手段)
M 磁石材
D 拡散材
【発明を実施するための形態】
【0016】
発明の実施形態を挙げて本発明をより詳しく説明する。以下に示す構成中から任意に選択した一つまたは二つ以上の構成を、上述した本発明の構成に付加することができる。いずれの実施形態が最良であるか否かは、対象、要求性能等によって異なる。
【0017】
〈処理室と蒸着源室〉
処理室や蒸着源室は、所望の雰囲気(例えば真空)に維持できる空間であればよく、必ずしも従来のような真空炉や加熱炉等である必要はない。
【0018】
〈雰囲気調整手段〉
処理室内または蒸着源室内の雰囲気は、蒸着に適した真空であると好ましい。従って、第一雰囲気調整手段や第二雰囲気調整手段は、それぞれ、処理室内の真空度や蒸着源室内の真空度を独立して調整し得る第一真空調整手段または第二真空調整手段であると好適である。このような調整手段は、例えば、真空度に応じた真空ポンプとその制御装置により構成される。なお、処理室内または蒸着源室内の雰囲気は、処理中を通じて一定である必要はなく、必要に応じて処理中に変動してもよい。
【0019】
〈加熱手段〉
(1)加熱手段は、高周波誘導加熱装置や電気抵抗加熱装置(外熱式または内熱式)など、真空雰囲気中でも加熱できるものが好適である。高周波誘導加熱装置は、磁性材料の加熱に好適である。電気抵抗加熱装置は、処理室内または蒸着源室内に配置した発熱体(ヒータ)により対象物(被処理材または蒸着源)を加熱する内熱式が好適である。これらの加熱装置を用いると、対象物を短時間で高温加熱できる。
【0020】
(2)具体的にいうと、処理室内に設ける第一加熱手段は、ヒータおよび/またはリフレクターからなる加熱面により構成され、被処理材を包囲する加熱パックであると好適である。加熱パックを用いると、被処理材を効率的に加熱でき、また加熱パック内に蒸着元素を実質的に封じ込めることができるので、効率的な蒸着処理を行える。
【0021】
但し、加熱パックが被処理材を完全に包囲している状況では、蒸着源が被処理材へ近接できず、蒸着処理を行えない。そこで加熱パックは、近接移動手段により蒸着源が被処理材へ近接する際に開き、蒸着源が被処理材から離反する際に閉じる開閉手段を有すると好ましい。これにより被処理材の効率的な加熱と被処理材への効率的な蒸着との両立を図れる。
【0022】
さらに、加熱パックが被処理材を完全に包囲している状況では、蒸着処理後に処理室へ冷却ガスを導入して被処理材を効率的に冷却することはできない。そこで加熱パックは、冷却手段により冷却ガスを導入する際に、被処理材を包囲する加熱面の少なくとも一部を移動させ、加熱面による被処理材の包囲を解放する解放手段を有すると好ましい。これにより、被処理材の加熱と冷却を共に効率的に行うことが可能となる。
【0023】
(3)蒸着源を加熱する第二加熱手段は、蒸着源を載置するフラットヒータであると好ましい。フラットヒータを用いると、その載置面(上面)に載置した蒸着源を容易に加熱できる。そして、蒸着源の上方には遮蔽物がないため、蒸着源を被処理材へ下方から近接させて蒸着処理する際に好都合である。この場合、フラットヒータを上下動させる比較的構造が容易なエレベータによって、近接移動手段を構成することができる。
【0024】
(4)第一加熱手段と第二加熱手段は、それぞれ、被処理材の温度である被処理材温度と蒸着源の温度である蒸着源温度とを独立して調整し得る第一温度制御手段と第二温度制御手段を有すると好ましい。これにより、被処理材のヒートパターンとは独立して蒸着源を加熱できるので、適時に、好適な条件の下で蒸着処理を行うことができる。
【実施例】
【0025】
実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。図1に本発明の一実施例である蒸着処理装置1の概要図を図1に示した。
《蒸着処理装置の構成》
(1)蒸着処理装置1は、処理室10と、この処理室10に連接され処理室10と内部で連通する蒸着源室20と、処理室10および蒸着源室20との間を連通または遮蔽するゲート(切換手段)30とを備える。
【0026】
処理室10は真空ポンプ(図略)が接続された真空炉からなり、内部を所望の真空度に調整できるようになっている(第一雰囲気調整手段、第一真空調整手段)。また処理室10内には、被処理材Mを載置する載置台11が設けられている。この載置台11の下方は開孔(図略)しており、下方から飛来した蒸発元素が被処理材Mへ蒸着できるようになっている。さらに処理室10内には、載置台11とそこに載置された被処理材Mとを包囲する直方体状の加熱パック13(第一加熱手段)が形成されている。この加熱パック13の6面はそれぞれ、リフレクターとこのリフレクターに取付けられた電気抵抗加熱式ヒータ(以下単に「ヒータ」という。)とからなる加熱面によって構成されている。この加熱パック13の一加熱面である底面13aは、スライドまたは回動して開閉可能である。この底面13aは、蒸着源室20から上昇してくる蒸着源Dが被処理材Mへ近接するときに開き、それ以外のときは基本的に閉じている(開閉手段)。さらに加熱パック13の別の一加熱面である側面13bもスライドまたは回動して開閉可能であり、加熱パック13による被処理材Mの包囲を解放することができる(解放手段)。
【0027】
蒸着源室20も真空ポンプ(図略)に接続され、内部が所望の真空度に調整され得る(第二雰囲気調整手段、第二真空調整手段)。また蒸着源室20内には、蒸着源Dを載置する載置台22が設けられている。この載置台22はフラットヒータからなり、蒸着源Dを所望の温度に加熱できる(第二加熱手段)。さらに蒸着源室20内には、載置台22を昇降し、載置台22上の蒸着源Dを被処理材Mへ近接させ得る送り螺子機構からなるエレベータ21(近接移動手段)が設けられている。
【0028】
ゲート30は、紙面奥(法線方向)へスライド可能であり、処理室10と蒸着源室20とを連通させたり、両室を遮蔽して別室に区画したりする。このゲート30の開閉はエレベータ21の昇降に応じてなされる。すなわち、エレベータ21が載置台22上の蒸着源Dを、蒸着源室20から処理室10内の被処理材Mへ近接させる際、または処理室10から蒸着源室20へ離反させる際に、ゲート30は開いた状態となる。逆に、それ以外のときは基本的にゲート30は閉じた状態となっており、処理室10と蒸着源室20とは、独立した雰囲気に調整可能となっている。
【0029】
(2)加熱パック13の各加熱面に設けたヒータや載置台22に設けたフラットヒータは、図示しない温度制御装置(第一温度制御手段、第二温度制御手段)に接続されており、それらヒータへの通電量が制御される。こうして、被処理材Mの温度(被処理材温度)と蒸着源Dの温度(蒸着源温度)は、それぞれ独立して所望の温度に調整可能となっている。さらに処理室10内に、Ar等の不活性ガスからなる冷却ガスの配管(図略)が接続されている。冷却ガスの処理室10内への導入量を流量制御装置(図略)により調整することにより、被処理材Mは所望の冷却速度で冷却できる(冷却手段)。なお、この冷却の際、上述した加熱パック13の側面13bが解放状態となる。
【0030】
(3)蒸着処理装置1は、処理室10および蒸着源室20の他に、被処理材Mを前処理したり試料調整等するための副室をさらに備えていてもよい。副室を設けることにより、多数または多量の被処理材Mを効率的に処理可能となる。
【0031】
また上述した蒸着処理装置1では、処理室10と蒸着源室20がそれぞれ一室の場合を例示したが、処理室10を複数設け、各処理室10の被処理材Mへ一つの蒸着源Dを順次近接させて蒸着させるようにしてもよい。さらには、処理室10と蒸着源室20との間で被処理材Mを連続的に移動させて、蒸着処理を効率的に行うようにしてもよい。
【0032】
《蒸着処理装置の使用例》
上述した蒸着処理装置1を用いて、Dyを表面および内部に拡散させたNdFeB系希土類焼結磁石を製造する場合について説明する。先ず、被処理材MとしてNdFeB系希土類磁石粉末を成形した成形体m(磁石材)を、蒸着源DとしてDy単体からなる金属塊d(拡散材)を、それぞれ用意する。そして成形体mを処理室10内の載置台11に、金属塊dを蒸着源室20の載置台22に、それぞれセットする。その後、処理室10および蒸着源室20に別々に接続された各真空ポンプを稼働させて各室を所定の真空度にする。各室が所望の真空雰囲気になったところで、加熱パック13および載置台22に設けた各ヒータへ通電して、成形体mおよび金属塊dを加熱する。この際、成形体mは予め設定しておいた焼結パターンに沿って加熱され、金属塊dは、所望のDy蒸発量が得られる温度に加熱される。
【0033】
成形体mの温度(被処理材温度)がDyの内部拡散に適した温度に到達したところで、ゲート30および加熱パック13の底面13aが開き、エレベータ21を稼働させて、金属塊dを所定位置まで上昇させて成形体mへ近接させる。この近接状態を一定時間継続すると、金属塊dから蒸発したDyが成形体mの全表面に付着する。付着したDyはさらに、加熱された成形体mの内部(粒界)へ拡散していく。
【0034】
必要量のDyが磁石材へ蒸着したところで、エレベータ21が載置台22を下降させ、金属塊dを成形体mから離反させる。金属塊dが蒸着源室20へ退避したところで、ゲート30および加熱パック13の底面13aは閉じられる。こうして、稀少なDyの使用量を抑制しつつ、必要十分なDyを好適なタイミングで成形体mへ、効率的に蒸着さらには拡散させることができる。
【0035】
ちなみに、蒸着処理後の成形体mが処理室10内でさらに加熱されることにより、表面に付着していたDyが内部拡散したり、希土類磁石粉末の構成粒子間の液相焼結化が進行したりする。この加熱後の成形体mを冷却すると、成形体mの焼結体である希土類焼結磁石が得られる。なお、この際の冷却は、加熱パック13の側面13bを開いて、冷却ガスを処理室10内へ導入してなされる。この結果、希土類焼結磁石は急冷され、結晶粒の粗大化が抑制されて、高磁気特性を発現する。
【0036】
このように本発明に係る蒸着処理装置1は、希土類焼結磁石の焼結拡散処理装置として利用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理材を収容する処理室と、
該処理室内に配置された該被処理材を加熱する第一加熱手段と、
該処理室内の雰囲気を調整する第一雰囲気調整手段と、
該処理室に連通可能に設けられ該蒸着源を収容し得る蒸着源室と、
該処理室と該蒸着源室との間で該蒸着源を移動させ得ると共に前記被処理材へ近接させ得る近接移動手段と、
該処理室と該蒸着源室との連通と遮断を該蒸着源の移動に応じて切換える切換手段と、
該蒸着源を加熱する第二加熱手段と、
該蒸着源室内の雰囲気を調整する第二雰囲気調整手段と、
を備えることを特徴とする蒸着処理装置。
【請求項2】
前記第一加熱手段は、ヒータおよび/またはリフレクターからなる加熱面により構成され前記被処理材を包囲する加熱パックである請求項1に記載の蒸着処理装置。
【請求項3】
前記加熱パックは、前記蒸着源が前記被処理材へ近接する際に開くと共に該蒸着源が該被処理材から離反する際に閉じる開閉手段を有する請求項2に記載の蒸着処理装置。
【請求項4】
さらに、前記処理室へ冷却ガスを導入して加熱後の前記被処理材を冷却する冷却手段を備え、
前記加熱パックは、該冷却ガスの導入時に前記加熱面の少なくとも一部を移動させて前記被処理材の包囲を解放する解放手段を有する請求項3に記載の蒸着処理装置。
【請求項5】
前記第二加熱手段は、前記蒸着源を載置可能なフラットヒータからなる請求項1または4に記載の蒸着処理装置。
【請求項6】
前記第一雰囲気調整手段と前記第二雰囲気調整手段は、それぞれ、前記処理室内の真空度と前記蒸着源室内の真空度とを独立して調整し得る第一真空調整手段と第二真空調整手段である請求項1または5に記載の蒸着処理装置。
【請求項7】
前記第一加熱手段と前記第二加熱手段は、それぞれ、前記被処理材の温度である被処理材温度と前記蒸着源の温度である蒸着源温度とを独立して調整し得る第一温度制御手段と第二温度制御手段を有する請求項1または6に記載の蒸着処理装置。
【請求項8】
前記被処理材は、磁石材であり、
前記蒸着源は、該磁石材の表面から内部へ拡散させる拡散元素からなる拡散材である請求項1〜7のいずれかに記載の蒸着処理装置。

【図1】
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