説明

薬剤容器

【課題】薬剤シートの交換を容易に行うことができる、薬剤容器を提供する。
【解決手段】薬剤成分が含有された薬剤シートを収容する薬剤容器であって、薬剤シートを挿入可能な挿入口、及び薬剤成分を放出するための少なくとも一つの放出口321が形成された容器本体と、容器本体の内部に設けられ、薬剤シートの一方面側及び他方面側にそれぞれ配置され、この薬剤シートを挟持する挟持通路を形成する第1挟持部材16及び第2挟持部材18とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤成分が含有された薬剤シートを収容する薬剤容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、芳香剤や防虫剤等の薬剤が含浸された薬剤シートを収容する種々の容器が提案されている。例えば、特許文献1には、薬剤シートを収容する容器が開示されている。この容器は、開口が形成された枠体と、この枠体に取り付けられ薬剤シートの背面を覆う蓋体とで構成されており、薬剤シートに含浸された薬剤を開口から放出するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−68098号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1に記載の薬剤容器は、薬剤シートを交換する際に、枠体から蓋体を取り外して容器を分解する必要があり、交換作業が面倒であるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、薬剤シートの交換を容易に行うことができる、薬剤容器を提供することを目的とする。また、本発明は、薬剤シートの交換を容易に行うことができるとともに、薬剤シートの抜け出しが防止された薬剤容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、薬剤成分が含有された薬剤シートを収容する薬剤容器であって、薬剤シートを挿入可能な挿入口、及び前記薬剤成分を放出するための少なくとも一つの放出口が形成された容器本体と、前記容器本体の内部に設けられ、前記薬剤シートの一方面側及び他方面側にそれぞれ配置され、当該薬剤シートを挟持する挟持通路を形成する第1及び第2挟持部材と、を備えている。
【0007】
この構成によれば、薬剤シートを挿入可能な挿入口と、薬剤シートを挟持する第1及び第2挟持部材を備えているため、薬剤シートを挿入口から挿入して両挟持部材の間の挟持通路まで押し込むだけで、両挟持部材により、薬剤シートを保持することができる。したがって、薬剤シートの装着を容易に行うことができる。また、挿入口から薬剤シートを引っ張り出すだけで、容器本体から薬剤シートを取り出すことができるため、交換も容易に行うことができる。
【0008】
上記薬剤容器においては、挿入口を次のように構成することができる。例えば、挟持通路に沿って延びる平面と交差するように、第1挟持部材側から延びる係合壁と、係合壁と対向するように、第2挟持部材側から延びる対向壁と、を設け、係合壁と対向壁との間の隙間が、挿入口を構成するように構成することができる。これにより、次の効果を得ることができる。
【0009】
挿入口から薬剤シートを挿入後、第1及び第2挟持部材により薬剤シートが挟持されると、薬剤シートは、湾曲した状態となる。これは、挿入口を構成する係合壁が、挟持通路に沿って延びる平面と交差するように、第1挟持部材側から延びているためである。すなわち、両挟持部材によって挟持される薬剤シートの挿入口側の端部は、係合壁によって押し上げられる。この状態からさらに薬剤シートを挿入口へ押し込むと、薬剤シートの端部は係合壁を乗り越えるとともに、湾曲状態から元に戻る。これにより、薬剤シートは、挟持通路に沿って延び、挿入口側の端部は係合壁が抜け止めになって、挿入口から抜け出すのが防止される。
【0010】
ここで、係合壁の端部に薬剤シートの進入方向に延びる係止片をさらに設けることができる。これにより、薬剤シートの挿入口側の端部は、係止片によって係合壁を乗り越えるのを妨げられる。そのため、薬剤シートが挿入口から抜け出すのを確実に防止することができる。
【0011】
上記薬剤容器においては、係合壁及び対向壁の少なくとも一方に形成され、前薬剤シートの進入方向に延びる切り欠き部をさらに備えることができる。この切り欠き部により、薬剤シートをさらに容器本体の内部側に押し込むことができる。これにより、薬剤シートの端部が係合壁を乗り越えるまで、確実に押し込むことができる。
【0012】
上記薬剤容器においては、挿入口に挿入された薬剤シートを挟持通路まで案内するガイド部材をさらに設けることができる。これにより、薬剤シートを押し込む際に、挟持部材までスムーズに案内することができ、挟持部材により確実に挟持することができる。このとき、例えば、いずれか一方の挟持部材とガイド部材とを一体化することができ、こうすることで薬剤シートを挟持部材までさらにスムーズに案内することができる。
【0013】
また、上記薬剤容器において、挟持部材は種々の形態にすることができるが、例えば、各挟持部材を薬剤シートの進入方向に延びる、少なくとも一つのリブによって形成することができる。これにより、容器本体が撓るのを防止することができる。特に、容器本体を樹脂で成形する場合には、薬剤シートから揮散する薬剤の種類によっては樹脂が侵され、容器本体が撓るおそれがあるが、容器本体の内部にリブが設けられることで、撓りを防止することができる。特に、複数のリブを設けると、その効果が大きくなる。
【0014】
また、容器本体には、薬剤シートとは異なる種類の薬剤を収容する収容部をさらに備えることができる。例えば、薬剤シートに防虫用の薬剤成分を含浸させる一方、収容部には芳香成分を有する薬剤を収容することができる。これにより、複数の効能を一つの薬剤容器で得ることができる。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明に係る薬剤容器によれば、薬剤シートの交換を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る薬剤容器の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1の薬剤容器の分解図である。
【図4】芳香剤袋の断面図である。
【図5】図1の薬剤容器の取扱方法を示す斜視図である。
【図6】図1の薬剤容器の取扱方法を示す断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係る薬剤容器の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本実施形態に係る薬剤容器の斜視図、図2は図1のA−A線断面図、図3は図1の薬剤容器の分解図である。
【0018】
本実施形態に係る薬剤容器は、2種類の薬剤を収容するものである。すなわち、殺虫成分または忌避成分をシート状の保持体に含浸させた忌避剤シート(薬剤シート)10と、芳香液を封入した芳香剤袋20を収容するものである。図1〜図3に示すように、この薬剤容器は、忌避剤シート10を収容する第1収容室1と、芳香剤袋20を収容する第2収容室(収容部)2とを有する長方形状の容器本体3を備えている。以下では、図3の左右方向を容器本体3の長手方向、上下方向を幅方向と称することとする。容器本体3は、樹脂で形成され、長方形状の基台31と、これを覆うドーム状の蓋体32とで構成されている。そして、基台31と蓋体32とは、幅方向の端部に配置された2つのヒンジ33によって連結されており、図3に示す状態からヒンジ33を折り曲げて両者31,32を嵌め合わせることで、図1のような形態となる。図2に示すように、基台31の中央には、仕切り壁34が形成されており、この仕切り壁34を挟んで第1収容室1(図2の右側)と、第2収容室2(図2の左側)とが形成されている。
【0019】
まず、第1収容室1から説明する。第1収容室1に収容される忌避剤シート10は、角が斜めに切り落とされた正方形状に形成されている(図5参照)。忌避剤シート10は、濾紙、不織布、スポンジ、樹脂プレートなどのシート状又はプレート状の保持体に、殺虫成分や飛翔害虫忌避成分を含有させることで得られる。シート状保持体は、簡便には一層のシート材を用いることができるが、薬剤の揮散性を考慮して、素材、目付等の異なる多層のシート材を用いることもできる。また、忌避剤シート10は、その保形安定性を考慮して、シート状保持体を、開口を設けたブリスター容器に収容したものとすることもできる。殺虫成分としては、例えば、プロフルトリン、エムペントリン、メトフルトリン、トランスフルトリン、テフルトリン、テラレスリン等のピレスロイド系殺虫成分や、ジクロルボス等の有機リン系殺虫成分を挙げることができる。一方、飛翔害虫忌避成分としては、ジャスミン油、ネロリ油、ペパーミント油、ベルガモット油、オレンジ油、ゼラニウム油、プチグレン油、レモン油、シトロネラ油、レモングラス油、シナモン油、ユーカリ油、タイム油等の精油類、及びその組成成分の中から選ばれる2種以上の精油及び、又はその組成成分を挙げることができる。
【0020】
続いて、第1収容室1の構造を説明する。第1収容室1は、容器本体3の端部に形成された挿入口11を有している。この挿入口11は、基台31の端部から蓋体32側へ突出する係合壁12と、蓋体32の端部から基台31側へ突出する対向壁13とが互いに対向することで形成されている。すなわち、係合壁12と対向壁13との隙間が挿入口11を形成しており、この挿入口11からシート状の忌避剤シート10が第1収容室1内へ挿入される。両壁12,13の中央には、基台31及び蓋体32に進入する切り欠き14,15が対向して形成されており、挿入口11から挿入される忌避剤シート10を挿入口11からさらに内側に押し込むことができる。両切り欠き部14,15によって係合壁12と対向壁13は、それぞれ2つの壁に分離されている。また、係合壁12の上端部には、進入方向に向かう係止片121が取り付けられており、この係止片121によって後述するように、忌避剤シート10の抜け止めとしての役割を果たす。
【0021】
図2及び図3に示すように、基台31には、係合壁12の近傍から忌避剤シート10の進入方向へ延びる2本の第1リブ(第1挟持部材)16が平行に形成されている。図2に示すように、第1リブ16は、挿入口11の近傍の基端部では、係合壁12よりも高さが低くなっており、挿入方向に向かって基台31からの高さが高くなるように傾斜している。また、基台31において、第1リブ16を挟んで幅方向の端部には、板状に形成され、忌避剤シート10の幅方向の動きを規制する一対の規制部材17が配置されている。
【0022】
一方、蓋体32には複数の開口(放出口)321が形成されており、この開口321から忌避剤シート10の薬剤成分が放出するようになっている。また、蓋体32の下面には、第1リブ16と対向する位置に一対の第2リブ(第2挟持部材)18が進入方向に沿って形成されている。図3に示すように、第2リブ18は、側面視で三角形状に形成されており、挿入口11側の辺181が挿入口11にいくにしたがって第1リブ16から離れる方向に傾斜し、第1リブ16との組み合わせにより、挿入口11側に広がるような形態をなしている。一方、第2リブ18の第2収容室2側の辺182は、第1リブ16と平行に延びており、第1リブ16との間に忌避剤シート10を挟持するための挟持通路19を形成している。また、挟持通路19における挿入口側の端部、つまり第2リブ18の頂部183と第1リブ16が対向する位置は、係合壁12の高さよりも高くなっている(高さの差h)。
【0023】
次に、第2収容室2について説明する。図4に示すように、第2収容室2に収容される芳香剤袋20は、着色された芳香液を収容する第1袋材201と、この第1袋材201を収容する第2袋材202とで構成されている。第1袋材201は、外部から圧力を加えられることにより、破れて内部の芳香液が排出されるようになっている。一方、第2袋材202は、ガス透過性の材料で形成されており、芳香液の芳香成分が外部に揮散するようになっている。両袋材201,202は透明になっており、外部から芳香液が視認できるようになっている。芳香液は、揮発性香料など、公知のものを用いることができる。
【0024】
続いて、第2収容室2の構造について説明する。第2収容室2の基台31には、挿入口11とは反対側の端部に、板状の規制板23が取り付けられている。そして、上述した芳香剤袋20は、仕切り板34と規制板23との間に配置されるようになっている。また、仕切り板34と規制板23との間には、円形の2つのリブ、つまり第1円形リブ21と、その中に同心状に配置される第2円形リブ22とが配置されている。一方、第2収容室2の蓋体32には、複数の開口(放出口)322が形成されており、これらの開口322から芳香成分が揮散するようになっている。また、蓋体32の中央に形成された開口323には、円形の押圧部材24が配置されており、この押圧部材24の端部に取り付けられ弾性変形可能な支持片25が開口323の縁部に連結されている。これにより、押圧部材24は、支持片25の弾性変形により基台31側に向けて押し込み可能となっている。また、押圧部材24は、その周縁部が、上述した第1円形リブ21と第2円形リブ22の間に位置するように配置されている。
【0025】
次に、上記薬剤容器の使用方法について、図5及び図6も参照しつつ説明する。図5及び図6は薬剤容器の使用方法を示す図である。まず、図3のように基台31と蓋体32とを展開した状態で、第2収容室2の基台31に芳香剤袋20を配置する。この状態からヒンジ33を折り畳んで、図2に示すように、基台31と蓋体32とを嵌め合わせる。続いて、図5に示すように、第1収容室1の挿入口11から忌避剤シート10を挿入する。忌避剤シート10を指で押し込むと、図6(a)に示すように、忌避剤シート10は第1リブ16によって案内されながら、その傾斜を昇っていく。そして、挟持通路19に達し、さらに押し込まれると、図6(b)に示すように、忌避剤シート10は、挟持通路19に進入することで、下方にやや湾曲した状態となる。これは、挟持通路19が形成する仮想平面X(図2参照)の延長上にある係合壁12が、この仮想平面Xと交差して上方に延びているからである。すなわち、忌避剤シート10の仕切り板34側の端部は挟持通路19で挟まれつつ、挿入口11側の端部は係合壁12によって押し上げられていることになる。この状態から指を切り欠き部14,15の中に入れるように忌避剤シート10をさらに押し込むと、図6(c)に示すように、忌避剤シート10の挿入口11側の端部が係合壁12を乗り越える。これにより、忌避剤シート10の湾曲が元に戻り、仮想平面Xに沿って延びた状態になる。そして、指を離して忌避剤シート10が第1リブの傾斜を下方に滑ると、図6(d)に示すように、忌避剤シート10の挿入口11側の端部は、係合壁12の基端部付近に配置される。その結果、係止片121が抜け止めになり、忌避剤シート10の端部が係合壁12を乗り越えるのを防止する。こうして、忌避剤シート10が第1収容室1に設置される。一方、仕切り板34は、挟持通路19の端部を塞ぐような高さに形成されているため、忌避剤シート10の抜け止めになっている。
【0026】
一方、第2収容室2では、指により、押圧部材24を押し込むことで、芳香剤袋20が押圧部材24と両円形リブ21,22によって挟まれる。これにより、芳香剤袋20の第1袋材201が破れ、第2袋材202の中に流入する。こうして、芳香成分が第2袋材202から外部に揮散するようになる。以上の作業の後、容器本体3を所望の場所に設置すれば、忌避剤シート10及び芳香剤袋20の薬剤成分が揮散され、防虫殺虫効果を得られるほか、芳香効果も得ることができる。そして、殺虫防虫効果がなくなり、忌避剤シート10を交換する場合には、挿入口11の切り欠き部14,15から忌避剤シート10をつまみ、外部に引っ張り出す。そして、新たな忌避剤シート10を挿入口11から挿入して両リブ16,18の間に配置する。
【0027】
以上のように、本実施形態によれば、忌避剤シート10を挿入可能な挿入口11と、忌避剤シート10を挟持する第1及び第2リブ16,18を備えているため、忌避剤シート10を挿入口11から挿入して両リブ16,18の間の挟持通路19まで押し込むだけで、両リブ16,18により、忌避剤シート10を保持することができる。したがって、忌避剤シート10の装着を容易に行うことができる。また、挿入口11から忌避剤シート10を引っ張り出すだけで、容器本体3から忌避剤シート10を取り出すことができるため、交換も容易に行うことができる、特に、挟持通路19が形成する仮想平面Xと交差するように係合壁12が形成されているため、挿入後に両リブ16,18によって挟持されている忌避剤シート10の端部は、係合壁12よりも低い位置に配置される。そのため、係合壁12が抜け止めになって、挿入口11から抜け出すのが防止される。
【0028】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、2対のリブ16,18で忌避剤シート10を挟持しているが、リブの数は特には限定されない。但し、安定的に忌避剤シート10を挟持するためには、2つ以上のリブを設けることが好ましい。また、容器本体3を樹脂で形成した場合、薬剤の種類によっては樹脂が侵されて、容器本体3が撓るおそれがあるが、リブ16,18を容器本体3と一体的に形成しておくと、撓りを防止することができる。また、上記実施形態では、第1及び第2リブ16,18によって忌避剤シート10を挟持しているが、忌避剤シート10の挟持はリブ以外でもよく、例えば、一対の平面によって挟持してもよい。この平面の形状は特には限定されず、例えば連続した平面でなくてもよい。要するに、忌避剤シート10を挟持できる限りは、どのような形態でもよい。
【0029】
上記実施形態では、第1リブ16は、忌避剤シート10を挟持するだけでなく、忌避剤シート10を挟持通路19まで案内するガイド部材としての役割を果たすが、ガイド部材を第1リブ16と分離して、別個に設けることもできる。また、挟持通路19の高さを、忌避剤シート10の厚さよりも小さくすることもでき、こうすることで、忌避剤シート10を挟持通路19に圧入して挟持通路19に固定することもできる。上記実施形態では、切り欠き部14,15によって係合壁12と対向壁13とがそれぞれ分離されているが、切り欠き部14,15は各壁の高さ全体に亘ってではなく、指を挿入可能に、高さ方向の一部に形成することもできる。また、係合壁12または対向壁13の一方のみに切り欠き部を形成することもでき、この場合、高さ方向の一部に形成することもできる。また、対向壁13は、必ずしも高さは要求されず、蓋体32の一部として係合壁12に対向する部分が形成されていればよい。
【0030】
また、第1収容室1に配置されるのが芳香液を含浸した芳香剤シートでもよい。また、上記実施形態では、第2収容室2に芳香剤袋20を配置できるようにしているが、第1収容室1と同様の構成を第2収容室に設けることもできる。これにより、2つの薬剤シート(例えば、異なる殺虫成分を含浸させた2つの忌避剤シート又は異なる芳香液を含浸させた2つの芳香剤シート)を配置できるようになる。また、第1収容室のみで容器本体を構成することもできる。
【符号の説明】
【0031】
10 忌避剤シート(薬剤シート)
11 挿入口
12 係合壁
121 係止片
13 対向壁
14,15 切り欠き部
16 第1リブ(第1挟持部材)
18 第2リブ(第2挟持部材)
19 挟持通路
2 第2収容室(収容部)
3 容器本体
321 開口(放出口)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬剤成分が含有された薬剤シートを収容する薬剤容器であって、
薬剤シートを挿入可能な挿入口、及び前記薬剤成分を放出するための少なくとも一つの放出口が形成された容器本体と、
前記容器本体の内部に設けられ、前記薬剤シートの一方面側及び他方面側にそれぞれ配置され、当該薬剤シートを挟持する挟持通路を形成する第1及び第2挟持部材と、
を備えている、薬剤容器。
【請求項2】
前記挟持通路に沿って延びる平面と交差し、前記第1挟持部材側から延びる係合壁と、
前記係合壁と対向するように、前記第2挟持部材側から延びる対向壁と、
を有し、
前記係合壁と対向壁との間の隙間が、前記挿入口を構成する、請求項1に記載の薬剤容器。
【請求項3】
前記係合壁の端部に形成され、前記薬剤シートの進入方向に延びる係止片をさらに備えている、請求項2に記載の薬剤容器。
【請求項4】
前記係合壁及び対向壁の少なくとも一方に形成され、前記薬剤シートの進入方向に延びる切り欠き部をさらに備えている、請求項2または3に記載の薬剤容器。
【請求項5】
前記挿入口に挿入された前記薬剤シートを前記挟持通路まで案内するガイド部材をさらに備えている、請求項1から4のいずれかに記載の薬剤容器。
【請求項6】
前記各挟持部材は、前記薬剤シートの進入方向に延びる、少なくとも一つのリブによって形成されている、請求項1から5のいずれかに記載の薬剤容器。
【請求項7】
前記容器本体には、前記薬剤シートとは異なる種類の薬剤を収容する収容部をさらに備えている、請求項1から6のいずれかに記載の薬剤容器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2013−5753(P2013−5753A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−140517(P2011−140517)
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【出願人】(000186588)小林製薬株式会社 (518)
【Fターム(参考)】