説明

薬剤結晶形を修飾するための方法

針状医薬物質の晶癖を修飾する方法、このような方法により得られた結晶、およびミコフェノール酸またはミコフェノール酸ナトリウムの特定の結晶形または修飾、ならびに、この結晶を含む医薬組成物、処置法およびそれらの使用を提供する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、針状医薬物質の晶癖を修飾するための方法、その得られた結晶化医薬物質およびそれらを含む医薬組成物に関する。
【0002】
工業的結晶化はとりわけ形、粒子サイズおよび/またはかさ密度のような規定された品質の結晶を製造することを目的とする。
【0003】
通常、結晶は3方向、長さ、幅および高さが生長する。しかしながら、ある結晶は1方向または2方向に優先的に生長する。例えば、針状物質、例えば針、棒または毛管の形の結晶は、1方向に優先的に生長する。結晶の長さと幅の比率、いわゆる縦横比は、針状結晶に関しては1:1より有意に高い;縦横比が高いほど、針状、棒状または毛管状結晶は長い。
【0004】
針状結晶は、例えば、ガレヌス製剤の製造のために、しばしば加工性が乏しく、加工が不十分であり、乏しい流動性および/または低いかさ密度、例えば約200kg/mより低いかさ密度を有する傾向がある。故に、該結晶物質を含む、例えば錠剤の製剤は、例えば製剤の低い機械的安定性、望ましくない大きな投与形に終わることがありおよび/または特別な圧縮法を必要とすることがある。
【0005】
故に、針状結晶の晶癖、すなわち、異なる方向への結晶の生長の相対的比率を修飾することが望ましい。これは、優先的な生長方向の結晶成長を阻害するおよび/または優先性が低い生長方向の生長を促進することにより達成できる。好ましくは、このような方法は多形に影響しない。
【0006】
結晶成長方向の阻止は、例えば、競合剤として作用し、最速の生長面に吸着し、それによりその方向の結晶成長を妨げる添加剤により達成できる。アイスクリームの技術において、この方法は非常に確率されている。カラギーナンを水結晶の針様生長を阻害するために添加し、“氷っぽい”味を避ける。他の例は、ディーゼル油への添加剤の添加であり、これはパラフィン結晶が石油管を詰まらせるであろう長い針に生長するのを防止する。しかしながら、薬剤物質の場合、添加剤の添加は問題がある。
【0007】
溶媒が溶質の晶癖に影響を与えるために使用されているが、不十分な効果である。
針状結晶のサイズの増加は、温度の上昇・低下(oscillation)により達成されている。温度の上昇・低下を使用するとき、しかしながら、結晶は、晶癖が変わらずに、または、実質的に変わらずに大きく生長することがある。
【0008】
温度の上昇・低下は、針状結晶の晶癖を修飾するために、超音波処理と組み合わされている。超音波処理は、針状結晶の長さの生長を、それを破壊することにより制限する。したがって、この方法は例えば、大きな騒音および装置の摩耗をもたらす可能性があるため、工業的結晶化には簡便ではない。
【0009】
故に、改善した結晶成長をもたらす、特に、工業的製造で適用できる、針状医薬物質の結晶化方法の必要性がある。
【0010】
出願人らは、本発明により、医薬物質の針状結晶の晶癖を修飾し、改善したかさ密度および/または減少した平均縦横比を有する結晶医薬物質を産生する方法を発見した。結晶を破壊するための、超音波処理または高剪断ミキサーもしくはホモジナイザーによる剪断力の適用のような他の工程は必要ない。
【0011】
本発明の方法により得られた医薬物質は、好ましくは約200kg/m以上、例えば約300から約600kg/mのかさ密度を有し、および/または平均縦横比は約10:1より小さく、例えば約1:1から約10:1の間、例えば約5:1、例えば約2:1である。
【0012】
したがって、本発明は、針状医薬物質の晶癖を修飾する方法であり、該結晶医薬物質を晶癖に影響する溶媒系に懸濁し、該懸濁液を温度の上昇・低下に付すことを含む、方法を提供する。他の態様において、本発明は、針状医薬物質を再結晶する方法であり、該結晶を晶癖に影響する溶媒系に懸濁し、該懸濁液を温度の上昇・低下に付すことを含む、方法を提供する。本発明はさらに、約200kg/m以上、好ましくは約300から約600kg/mのかさ密度、および/または約10:1より小さい、より好ましくは約5:1より小さい、よりさらに好ましくは約2:1より小さい平均縦横比を有する、針状医薬物質の結晶の製造法を提供する。本結晶の粒子サイズは、該方法により増加できる。
【0013】
晶癖に影響する溶媒系は、優先的な生長方向への結晶の生長を阻止するおよび/または優先性が低い生長方向の生長を促進する。溶媒系の晶癖への影響は小さい場合があり、温度の上昇・低下により促進し得る。
【0014】
“溶媒系”は、所望により添加剤を含む溶媒または溶媒混合物を意味する。本溶媒系は結晶化方法の最後に除去でき、例えば加工された結晶を乾燥するときに蒸発する;好ましくはそれを除去する。
【0015】
典型的に、本溶媒系は、溶媒、複数の溶媒および/または添加剤と、結晶面の間に、化学的または物理的相互作用、例えば水素結合またはイオン結合が形成できるような方法で選択する。立体的影響も、溶媒−結晶または添加剤−結晶相互作用を可能にするために、考慮すべきであるかもしれない。例えばイオン性化合物の場合、好ましくは極性溶媒または添加剤を選択し、水素−結合化合物の場合、好ましくは水素結合−ドナーまたはアクセプター溶媒または添加剤を選択する。
【0016】
適当な溶媒は当業者に既知であり、例えば、
a)極性プロトン性溶媒、例えば、アルカノール、例えばC1−6アルカノール、好ましくはC1−4アルカノール(ここで、アルキルラジカルはメタノール、エタノールまたはイソプロパノールのように直鎖または分枝鎖である);またはシクロアルカノール、例えばシクロヘキサノール;水;有機酸、例えばC1−8カルボン酸、例えば酢酸、
b)双極性非プロトン性溶媒、例えば、エステル、例えばカルボン酸エステル、例えば酢酸イソプロピル、酢酸エチル;ケトン、例えばアセトン;エーテル、例えばジエチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル;アミド、例えばホルムアミド、ジメチルホルムアミド;ジメチルスルホキシド;ニトリル、例えばアセトニトリル、
c)非極性溶媒、例えば、アルカン、例えばヘキサンまたはヘプタン、シクロアルカン、例えばシクロヘキサン;または芳香族性炭化水素、例えばトルエンまたはキシレン;または
d)これらの任意の混合物
である。
【0017】
適当な添加剤は当業者に既知であり、例えばJ. Nyvlt and J. Ulrich “Admixtures in Crystallization”(VCH Weinheim, 1995)に記載のものであり、その内容を出典明示により本明細書に包含させる。本添加剤は、医薬物質の約1ppmから約10重量%の量で存在できる。
【0018】
本結晶懸濁液は、当業者に既知の方法で製造する。典型的に、結晶を溶媒系に分散し、かなりの量の医薬物質、例えば70重量%より少ない、例えば50重量%より少ない、例えば約10から約30重量%の医薬物質が、加熱により溶解し、冷却により再結晶するようにする。
【0019】
温度の上昇・低下は、簡便には撹拌下、予定された温度に結晶懸濁液を加熱および冷却することにより行う。本温度の上昇・低下のパラメーターは、溶媒または溶媒混合物の性質、結晶の性質、望ましい粒子サイズおよび/または所望のかさ密度に依存し、標準試験を使用して最適化できる。加工された結晶の粒子サイズは、例えば顕微鏡により評価し得る。
【0020】
平均温度および温度幅は、かなりの量の医薬物質、例えば10から30%の医薬物質を溶液とするように選択し得る。典型的に、本温度幅は、例えば約±1℃から約±20℃、例えば約±5℃から±10℃である。本温度幅は、各上昇・低下に関して異なるかまたは同じであってよく、好ましくは各上昇・低下に関して同じである。
【0021】
温度の上昇・低下曲線は、温度固定段階を伴うほぼサイン曲線(sinus curve)であるか、または、ほぼジグザグ曲線、すなわち実質的な直線的加熱段階と実質的な直線的冷却段階を含む曲線の形であり得る。好ましくは、本温度の上昇・低下曲線は、ほぼジグザグ曲線であり、より好ましくは同じ温度振幅を伴う。典型的に、上昇・低下は懸濁液の加熱で開始する。
【0022】
数日、例えば2日以上の総処理時間を避けるために、加熱時間および冷却時間は各々例えば約20から約120分間、例えば約80分間であってよい。加熱と冷却の間に、例えば、約5分間の温度固定段階が存在してもよい。好ましくは、加熱時間は冷却時間より短く、例えば加熱時間は約25分間であり得、冷却時間は約80分間であり得る。
【0023】
一般に、上昇・低下の回数が多いほど、縦横比が1:1に近づく傾向にあり、粒子サイズが大きくなる。特に、上昇・低下の回数は、約6から約16、例えば約8から約10回の上昇・低下である。
【0024】
最後に、懸濁液を、溶媒系における結晶の溶解度を低下させるために、約23℃以下の温度まで冷却する。結晶が低溶解度を有するさらなる溶媒の添加は、本工程の収率を増加させることがある。最後に、本結晶を濾過し、乾燥する。結晶の、例えばロータリードライヤーでの乾燥はさらにかさ密度を増加し得る。
【0025】
針状医薬物質の結晶は、好ましくは、本発明の方法を行う前よりも、2:1より大きい、より好ましくは5:1より大きい、最も好ましくは10:1より大きい平均縦横比を有する。特に、本発明は、針状形のミコフェノール酸またはミコフェノール酸塩、好ましくはミコフェノール酸塩のような針状医薬物質に関する。本針状医薬物質は、下記のミコフェノール酸ナトリウムの多形体の1つであり得る。好ましくは、本針状医薬物質は、下記A、BまたはCに示すように、ミコフェノール酸ナトリウム無水物(修飾A)、ミコフェノール酸ナトリウム水和物または無水ミコフェノール酸ナトリウムの半塩の結晶修飾の形である。
【0026】
ミコフェノール酸またはミコフェノール酸塩は、最も好ましくは約95%、好ましくは約98%、よりさらに好ましくは約100%の量がその無水物の形である。ミコフェノール酸塩の例は、例えばミコフェノール酸のカチオン性塩、例えばアルカリ金属塩、とりわけナトリウム塩を含む。好ましい塩は、一ナトリウム塩である。
【0027】
本発明の方法により得られた結晶は、約10:1から約1:1、例えば約5:1から約2:1の縦横比、および/または約200kg/m以上の、例えば約300から約600kg/mの間の、例えば500kg/mのかさ密度を有する。
【0028】
前記にしたがい、本発明はさらに、例えば、本発明の方法により製造した、約10:1から1:1の縦横比および/または約200kg/m以上のかさ密度の、針状形のミコフェノール酸またはミコフェノール酸塩の結晶を提供する。好ましい溶媒系は、極性プロトン性溶媒の混合物、例えば、水と上記のようなアルカノールの混合物である。典型的な温度の上昇・低下は、42−47℃の平均温度で、±5−7℃の幅である。
【0029】
さらなる局面において、本発明は、下記に示す特性を有する、ミコフェノール酸またはミコフェノール酸ナトリウムの特定の結晶形または修飾に関する。
【0030】
A. 1つの態様において、本発明はミコフェノール酸ナトリウム無水物の結晶修飾A(Mod A)に関する。修飾Aの単結晶構造を解明できた。Mod Aは単斜晶系空間群P2/cで結晶化する。格子ディメンションおよび容量を下記に示す。以下では、ディメンションをÅ、容量をÅで示す。
【0031】
【表1】

計算密度:1.397g/cm
【0032】
示差走査熱量測定(DSC)
DSC曲線を、同一性のために、10K/分の加熱速度のパンで測定する。修飾AのDSC曲線は、医薬物質の融解過程のために、約191℃の吸熱ピークを示す(発生温度をインジウムで補正、装置:Perkin Elmer DSC-7)。
【0033】
熱重量分析
無水ミコフェノール酸ナトリウムMod Aの熱重量分析曲線は、加熱中に明白な質量の損失がないことを示す(装置:Mettler TGA850)。
【0034】
粉末X線解析
Mod Aの粉末X線解析パターンは図1に示す。単結晶構造データを使用した、計算した粉末X線パターンは実験的XRPDと一致する(装置:Scintag XDS、計算は、例えば、CERIUS 2ソフトウェアパッケージ(MSI)で行う)。
【0035】
形態学
Mod A結晶は、針状、円柱形である。
【0036】
赤外線スペクトル
以下の赤外線吸収帯は、無水ミコフェノール酸ナトリウム、修飾Aに典型的である。
【表2】

【0037】
B. 別の態様において、本発明は、以下に示す特性を有する、ミコフェノール酸ナトリウム水和物の結晶修飾に関する。
【0038】
示差走査熱量測定(DSC)
DSC曲線を、同一性のために、10K/分の加熱速度の普通に閉じたパンと、密封したパンで測定する。ミコフェノール酸ナトリウム水和物のDSC曲線は、両方のパンタイプで数個の吸熱ピークを示し、最後にミコフェノール酸ナトリウムMod Aの融解工程に対応する約191℃のピークを示す(装置:Perkin Elmer DSC-7)。
【0039】
熱重量分析
ミコフェノール酸ナトリウム水和物の熱重量分析曲線は、約150℃までの加熱中に、一水和物に対応する約5%の質量損失を示す(装置:Mettler TGA850)。
【0040】
粉末X線解析
ミコフェノール酸ナトリウム水和物の粉末X線解析パターンを図2に示す。本粉末X線パターンは、Mod Aの解析パターンと明らかに区別できる(装置:Scintag XDS)。
【0041】
形態学
本水和物の結晶は、20から600μmの長さを有する、針のような、針状形粒子である。
【0042】
水和物形の温度制御X線解析
本結晶水和物を、XRPDサンプルホルダー上、0%相対湿度下に加熱し、XRPDパターンを異なる温度で記録する(図3に示す)。粉末X線パターンの変化が、無水結晶Mod Aを184℃に加熱する間に得られる。これらの条件下、30℃から184℃の間の温度で、XRPDパターンに関して非常に類似したさらに別の2つの結晶形を得る。この結果は、DSC曲線と非常によく対応する。
【0043】
C. 別の態様において、本発明は、下記に示す特性を有する、ミコフェノール酸ナトリウム(無水物)の半塩の結晶修飾に関する。
【0044】
ミコフェノール酸ナトリウムの半塩の単結晶構造を解明できた。それは三斜晶系空間群P−1で結晶化する。格子ディメンションおよび容量を下記に示す。
【0045】
【表3】

【0046】
示差走査熱量測定(DSC)
DSC曲線を、同一性のために、10K/分の加熱速度のパンで測定する。ミコフェノール酸ナトリウム付加物(半塩)のDSC曲線は、本物質の融解過程のために、約158℃で吸熱ピークを示す(装置:Perkin Elmer DSC-7)。
【0047】
熱重量分析
ミコフェノール酸ナトリウム付加物(半塩)の熱重量分析曲線は、本物質の融点までの加熱中に、明白な質量の損失がないことを示す(装置:Mettler TGA850)。
【0048】
粉末X線解析
ミコフェノール酸ナトリウム付加物(半塩)の粉末X線解析パターンを図4に示す。単結晶構造データを使用して計算した粉末X線パターンは、実験的XRPDと一致する(装置:Scintag XDS)。
【0049】
形態学
本半塩(付加物)の結晶は、20から200μmの間の長さおよび5から50μmの間の幅を有する針状、円柱およびラス形をした形態である。
【0050】
D. 別の態様において、本発明は、下記に示す特性を有する、ミコフェノール酸ナトリウムメタノール溶媒和物の結晶修飾に関する。
【0051】
ミコフェノール酸ナトリウムのメタノール溶媒和物の単結晶構造を解明できた。それは、三斜晶系空間群P−1で結晶化する。格子ディメンションおよび容量を下記に示す。
【表4】

【0052】
示差走査熱量測定(DSC)
DSC曲線を、同一性のために、10K/分の加熱速度のパンで測定する。ERL080メタノール溶媒和物のDSC曲線は、メタノール溶媒和物の融解のための約66℃の吸熱ピークと、続く、ミコフェノール酸ナトリウム、Mod Aへの変換までの小さなさらなる吸熱ピーク、および、約188℃での対応する吸熱融解ピークを示す(装置:Perkin Elmer DSC-7)。
【0053】
熱重量分析
メタノール溶媒和物の熱重量分析曲線は、加熱中に、約7.4%の質量の明白な減少を示す(装置:Mettler TGA850)。
【0054】
粉末X線解析
ミコフェノール酸ナトリウムメタノール溶媒和物の粉末X線解析パターンを図5に示す。単結晶構造データを使用して計算した粉末X線パターンは、実験的XRPDと一致する(装置:Scintag XDS)。
【0055】
形態学
メタノール溶媒和物の結晶は、100から200μmの間の直径を有する、円柱形の粒子のほとんど平版形の凝集体である。
【0056】
E. 別の態様において、本発明は、下記に示す特性を有するミコフェノール酸ナトリウムメタノール溶媒和物IIの結晶修飾に関する。
【0057】
ミコフェノール酸ナトリウムのメタノール溶媒和物IIの単結晶構造を解明できた。それは三斜晶系空間群P−1で結晶化する。格子ディメンションおよび容量を下記に示す。
【表5】

【0058】
F. 別の態様において、本発明は、下記に示す特性を有するミコフェノール酸二ナトリウム塩、一水和物の結晶修飾に関する。
【0059】
示差走査熱量測定(DSC)
DSC曲線を、同一性のために、10K/分の加熱速度のパンで測定する。ミコフェノール酸二ナトリウム塩、一水和物のDSC曲線は、密封したパンでは物質の融点までの数個の吸熱ピークを示し、普通に閉じたパンでは、約179℃の1つだけの吸熱ピークを示す(Perkin Elmer DSC-7、vspパン)。
【0060】
熱重量分析
ミコフェノール酸二ナトリウム塩、一水和物の熱重量分析曲線は、約250℃までの加熱中に約5%の質量損失を示す(装置:Mettler TGA850)。
【0061】
粉末X線解析
ミコフェノール酸二ナトリウム塩、一水和物の粉末X線解析パターンを図6に示す。二ナトリウム塩の粉末X線解析パターンは、Mod Aの粉末X線パターンと明らかに区別できる(装置:Scintag XDS)。
【0062】
形態学
二ナトリウム塩一水和物の結晶は、乱れた(riled)表面を有する、ラス形、光分解可能な粒子である。
【0063】
G. 別の態様において、本発明は、下記に示す特性を有するミコフェノール酸二ナトリウム塩、五水和物の結晶修飾に関する。
【0064】
ミコフェノール酸二ナトリウム塩、五水和物の単結晶構造を解明できた。それは単斜晶系空間群で結晶化する。格子ディメンションおよび容量を下記に示す。
【0065】
【表6】

【0066】
二ナトリウム塩一水和物を、開封アンプル中で、4週間、40℃/75%r.h.で貯蔵後、それはナトリウム塩II五水和物に変わる。これは、単結晶以外に得られる唯一の物質である。本五水和物の同定を、単結晶構造データを使用して行う。
【0067】
熱重量分析
二ナトリウム塩II五水和物の熱重量分析曲線は、加熱中に、約19.8%の質量の明白な減少を示す(装置:Mettler TGA850)。
【0068】
粉末X線解析
二ナトリウム塩II五水和物の粉末X線解析パターンを図7に示す。単結晶構造データを使用して計算した粉末X線パターンは、実験的XRPDと一致する(装置:Scintag XDS)。
【0069】
H. 別の態様において、本発明は、下記に示す特性を有する、ミコフェノール酸の結晶修飾に関する。
【0070】
ミコフェノール酸(ミコフェノール酸ナトリウムから遊離した塩)の単結晶構造を解明できた。それは、三斜晶系空間群P−1で結晶化する。格子ディメンションおよび容量を下記に示す。
【0071】
【表7】

【0072】
示差走査熱量測定(DSC)
DSC曲線を、同一性のために、10K/分の加熱速度のパンで測定する。ミコフェノール酸のDSC曲線は、本物質の融解過程のために、約143℃で吸熱ピークを示す(装置:Perkin Elmer DSC-7)。
【0073】
熱重量分析
ミコフェノール酸の熱重量分析曲線は、物質の融点までの加熱中に明白な質量の損失がないことを示す(装置:Mettler TGA850)。
【0074】
粉末X線解析
ミコフェノール酸の粉末X線解析パターンは図8に示す。単結晶構造データを使用して計算した粉末X線パターンは、実験的XRPDと一致する(装置:Scintag XDS)。
【0075】
形態学
ミコフェノール酸の結晶は、不規則な形の、<50から>400μmの長さの粘着性粒子である。
【0076】
I. 別の態様において、本発明は、下記に示す特性を有する、ミコフェノール酸ナトリウム水和物形態B(85℃に加熱した水和物)の結晶修飾に関する。
【0077】
形態Bは、水和物をX線サンプルホルダー上で約85℃に加熱し、次いで本物質を室温に冷却することにより製造する。85℃での、および、続いて室温に冷却した後のX線パターン(図9に示す)は、互いに相関する(装置:Scintag)。
【0078】
示差走査熱量測定(DSC)
DSC曲線を、同一性のために、10K/分の加熱速度のパンで測定する。本DSC曲線は3つの吸熱ピークを示す。最後の吸熱ピークはmod Aの融解に対応する(装置:Perkin Elmer DSC-7)。
【0079】
熱重量分析
形態Bの熱重量分析曲線は、加熱中に約1%の質量損失を示す(装置:Mettler TGA850)。
【0080】
粉末X線解析
形態Bの粉末X線解析パターンを図10に示す(装置:Scintag XDS)。
【0081】
J. 別の態様において、本発明は、下記に示す特性を有する、ミコフェノール酸ナトリウム水和物形態C(約155℃に加熱した水和物)の結晶修飾に関する。
【0082】
形態Cは、水和物をX線サンプルホルダー上で約155℃に加熱し、次いで、本物質を室温に冷却することにより製造する。155℃での、および、続いて室温に冷却した後のX線パターン(図11に示す)は、互いに相関する(装置:Scintag)。
【0083】
示差走査熱量測定(DSC)
DSC曲線を、同一性のために、10K/分の加熱速度のパンで測定する。形態CのDSC曲線は2つの吸熱ピークを示す:形態Cの融解、Mod Aへの転移および次いでMod Aの融解(2番目の吸熱)(装置:Perkin Elmer DSC-7)。
【0084】
熱重量分析
形態Cの熱重量分析曲線は、加熱中の約0.2%の質量損失を示す(装置:Mettler TGA850)。
【0085】
粉末X線解析
形態Cの粉末X線解析パターンを図12に示す(装置:Scintag XDS)。
【0086】
さらなる態様において、本発明は、上記結晶修飾の1個またはそれ以上を、単独で、または、上記結晶修飾の2個以上を含む混合物で含む、医薬製剤に関する。好ましくは本製剤は、例えば、粉末X線解析、DSCおよびIRスペクトルで測定して、結晶修飾の1個を90%以上、より好ましくは95%以上、最も好ましくは99%以上の多形体純度で含む。本発明はまた上記結晶形の各々の実質的に純粋な形に関する。
【0087】
種々の結晶修飾が、水および/または適当な溶媒を含む溶液中の、ミコフェノール酸またはミコフェノール酸ナトリウムのすべての形態または混合物の結晶化または再結晶化により製造できる。修飾Aは、例えばイソプロパノールからのミコフェノール酸ナトリウムの結晶化により形成できる。水和物形は、ミコフェノール酸ナトリウムをメタノールに溶解し、水性水酸化ナトリウムを添加し、この溶液をイソプロパノール中に神殿させることにより製造できる。水和物形の85または155℃への加熱は、各々形態BおよびCをもたらす。半塩は、ミコフェノール酸ナトリウムを水から、好ましくはpH4から6で結晶化することにより得ることができる。pHを2以下に下げたとき、遊離酸形を得ることができる。メタノール溶媒和物形は、メタノールと水の混合物からのミコフェノール酸ナトリウムの結晶化により得ることができる。二塩形は、ミコフェノール酸ナトリウムの、好ましくは増大したナトリウムイオン濃度を含み、pHが8より大きい、水性溶液からの結晶化により得ることができる。
【0088】
上記AからJに記載の修飾の1つの形である結晶ならびに本発明の修飾または再結晶化法により得られる結晶を、以後、“本発明の結晶”と呼ぶ。本発明の結晶は、すべての簡便な方法で投与するために、例えば錠剤の形に製剤できる。錠剤は、例えば、本発明の結晶を造粒し、続いて、圧縮することにより得ることができる。本発明の結晶を含む錠剤は、改善された硬度、例えば約130Nから約160Nの硬度を有する。剥離は約0.5%未軟、例えば約0.3%未満である。錠剤は、被覆錠、例えば腸溶性被覆錠であってよい。適当なコーティング物質は、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、例えばHPMCP HP50、および所望により色素、例えば酸化鉄、インディゴティン、例えばインディゴティン・レーキ、および/または二酸化チタンを含む。
【0089】
使用できる打錠法は、慣用であるか、または、当分野で既知であるか、または、例えば、L. Lachman et al. The Theory and Practice of Industrial Pharmacy, 3rd Ed, 1986, H. Sucker et al, Pharmazeutische Technologie, Thieme, 1991, Hagers Handbuch der pharmazeutischen Praxis, 4th Ed. (Springer Verlag, 1971)およびRemington's Pharmaceutical Sciences, 13th Ed., (Mack Publ., Co., 1970)またはその後の版に記載の方法に基づくものであってよい。
【0090】
したがって、他の局面において、本発明は、本発明の結晶および薬学的に許容される担体を含む、例えば錠剤の形の、医薬組成物を提供する。
【0091】
他の局面において、本発明は、その医薬物質に関して当分野で記載のすべての方法に使用するための、医薬としてまたは医薬組成物の製造において使用する、本発明の結晶の医薬物質を提供する。さらに、本発は、それらに関して既知であり、当分野で記載のすべての状態を処置するための医薬の製造のための、本発明の結晶および医薬組成物の使用を提供する。
【0092】
ミコフェノール酸またはミコフェノール酸塩を含む本発明の組成物は、標準試験により示されるように免疫抑制剤として有用である。本発明の組成物の活性および特徴は、例えば、その内容を出典明示により本明細書に包含させるWO97/38689に記載の標準臨床試験または動物試験において示すことができる。
【0093】
ミコフェノール酸またはミコフェノール酸塩を含む本発明の医薬組成物は免疫抑制剤として、かつ、特に、下記の状態のために有用である:
a)天然のまたはトランスジェニックな臓器、組織または細胞同種移植片または異種移植片移植拒絶反応の処置および予防、例えば心臓、肺、複合心−肺、肝臓、腎臓、膵臓、皮膚、膵臓島細胞、神経細胞または角膜移植片の、例えば、レシピエントの処置;急性拒絶反応の処置および予防;例えば異種移植片拒絶反応に関係するような、超急性拒絶反応の処置および予防;および、例えば移植片−宿主病に関係するような、慢性拒絶反応の処置および予防を含む。本発明の組成物はまた骨髄移植後のような、移植片対宿主病の処置および予防に指示される。
【0094】
b)自己免疫疾患、例えば免疫介在疾患および炎症性状態、特に、免疫学的要素を含む病因を伴う炎症状態、例えば、関節炎(例えば関節リウマチ、慢性進行性関節炎および変形性関節炎)およびリウマチ性疾患の処置および予防。本発明の組成物を用い得る具体的な免疫介在疾患は、溶血性貧血、再生不良性貧血、真正赤血球性貧血および特発性血小板減少を含むが、これらに限定されない自己免疫性血液疾患、全身性エリテマトーデス、多発性軟骨炎、強皮症(sclerodoma)、ウェゲナー顆粒症(Wegener granulosis)、皮膚筋炎、多発性筋炎、慢性活動性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、重症筋無力症、乾癬、スティーブン−ジョンソン症候群、天疱瘡、特発性スプルー、炎症性腸疾患(例えば潰瘍性大腸炎およびクローン病)、内分泌性眼障害、グレーブス病、サルコイドーシス、多発性硬化症、若年性糖尿病(I型糖尿病)、非感染性ブドウ膜炎(前部および後部)、乾性角結膜炎および春季角結膜炎、間質性肺線維症、乾癬性関節炎、血管炎、糸球体腎炎(ネフローゼ症候群、例えば特発性ネフローゼ症候群または微小変化ネフローゼなしおよびあり)ならびに若年性皮膚筋炎を含む。
【0095】
上記使用に関して必要な投与量はもちろん使用する医薬物質、投与の形態、処置すべき特定の状態および所望の効果に依存して変化する。
【0096】
したがって、本発明はさらに、ヒトまたは他の動物対象のような対象における、天然のまたはトランスジェニックな臓器、組織または細胞急性または慢性同種移植片または異種移植片移植拒絶反応または移植片対宿主病を処置および/または予防する、または、例えば、上記のような自己免疫疾患を処置および/または予防する方法であり、本対象に、ミコフェノール酸またはミコフェノール酸塩の本発明の結晶を含む組成物の有効量を投与することを含む方法を提供する。
【0097】
図面の簡単な説明
図1は、無水ミコフェノール酸ナトリウム修飾Aの粉末X線解析パターンを示す。
図2は、ミコフェノール酸ナトリウム水和物の粉末X線解析パターンを示す。
図3は、結晶水和物をXRPDサンプルホルダー上、0%相対質下で加熱したときの、異なる温度で記録したXRPDパターンを示す。
図4は、ミコフェノール酸ナトリウム付加物(半塩)の粉末X線解析パターンを示す。
図5は、ミコフェノール酸ナトリウムメタノール溶媒和物の粉末X線解析パターンを示す。
【0098】
図6は、ミコフェノール酸二ナトリウム塩、一水和物の粉末X線解析パターンを示す。
図7は、二ナトリウム塩II五水和物の粉末X線解析パターンを示す。
図8は、ミコフェノール酸の粉末X線解析パターンを示す。
図9は、ミコフェノール酸ナトリウム水和物形態Bの、種々の温度でのX線パターンを示す。
図10は、形態Bの粉末X線解析パターンを示す。
図11は、ミコフェノール酸ナトリウム水和物形態Cの、種々の温度でのX線パターンを示す。
図12は、形態Cの粉末X線解析パターンを示す。
【0099】
以下の実施例は、本発明を説明するために供する。
【0100】
実施例1:
ミコフェノール酸一ナトリウム塩、無水物(mod A)の細い長い棒状結晶を、イソプロパノールからの結晶化、濾過およびパドルドライヤーでの50℃での乾燥により得る。この結晶は、20−50μmの平均長、約1μmの平均幅および約180−200kg/mのかさ密度を有する。これらの結晶の晶癖を、実施例2から6に記載のように修飾する。
【0101】
実施例2から5:
実施例1に記載のように結晶化した40gのミコフェノール酸一ナトリウム塩を、撹拌容器中の120gのメタノール/水(混合比95/5)に懸濁する。本懸濁液を、平均温度44℃で+/−6℃の幅で上昇・低下させる。1回の上昇・低下の時間は110分であり、上昇・低下の回数は表1に示す。処理温度は、この期間中ジグザグ曲線となるような方法で制御する。
【0102】
240gのエタノールを添加し、懸濁液を3時間以内に0℃に冷却する。濾過およびロータリードライヤーで乾燥後、大きな密集した結晶が得られる。最終かさ密度は表1に示す。
【0103】
【表8】

同様に、ミコフェノール酸一ナトリウム塩を、約98:2から90:10の間の別の混合比のメタノール/水に懸濁してもよい。
【0104】
実施例6:
実施例1に記載のように結晶化した20gのミコフェノール酸一ナトリウム塩を、撹拌容器中の60gのメタノール/水(混合比95/5)に懸濁する。本懸濁液を、平均温度44℃で+/−6℃の幅で上昇・低下させる。1回の上昇・低下の時間は160分であり、上昇・低下の回数は8回である。処理温度は、この期間中サイン曲線となるような方法で制御する。
【0105】
180gのエタノールを180分間添加し、その環、上昇・低下を続ける。次いで、懸濁液を3時間以内に0℃に冷却する。2時間後、結晶を濾過し、ロータリードライヤーで乾燥する。最終かさ密度は350kg/mである。
【0106】
実施例7:
【表9】

ミコフェノール酸ナトリウム、Povidone(登録商標)K30、シリカ、コロイド状無水物を混合し、エタノール94%(w/w)を使用して湿式造粒し、ラクトース無水物、トウモロコシ澱粉、Crospovidone(登録商標)およびステアリン酸マグネシウムと混合する;そして錠剤に圧縮する。
【0107】
本錠剤を、穿孔したパン塗布機中で、コーティング成分のエタノール(5%イソプロパノール添加)/アセトン中の溶液でコーティングする。
本錠剤は、130から156KNの硬度を有する。剥離は0.3%未満である。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】無水ミコフェノール酸ナトリウム修飾Aの粉末X線解析パターンを示す。
【図2】ミコフェノール酸ナトリウム水和物の粉末X線解析パターンを示す。
【図3】結晶水和物をXRPDサンプルホルダー上、0%相対質下で加熱したときの、異なる温度で記録したXRPDパターンを示す。
【図4】ミコフェノール酸ナトリウム付加物(半塩)の粉末X線解析パターンを示す。
【図5】ミコフェノール酸ナトリウムメタノール溶媒和物の粉末X線解析パターンを示す。
【図6】ミコフェノール酸二ナトリウム塩、一水和物の粉末X線解析パターンを示す。
【図7】二ナトリウム塩II五水和物の粉末X線解析パターンを示す。
【図8】ミコフェノール酸の粉末X線解析パターンを示す。
【図9】ミコフェノール酸ナトリウム水和物形態Bの、種々の温度でのX線パターンを示す。
【図10】形態Bの粉末X線解析パターンを示す。
【図11】ミコフェノール酸ナトリウム水和物形態Cの、種々の温度でのX線パターンを示す。
【図12】形態Cの粉末X線解析パターンを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
針状医薬物質の晶癖を修飾する方法であり、該結晶医薬物質を晶癖に影響する溶媒系に懸濁し、該懸濁液を温度の上昇・低下に付すことを含む、方法。
【請求項2】
針状医薬物質を再結晶する方法であり、該結晶を晶癖に影響する溶媒系に懸濁し、該懸濁液を温度の上昇・低下に付すことを含む、方法。
【請求項3】
晶癖が、加工された結晶の平均縦横比が約10:1より小さいように修飾される、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
温度の上昇・低下後の医薬物質が約200kg/m以上のかさ密度を有する、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
温度の上昇・低下がジグザグ曲線の形である、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
加工された結晶の平均縦横比が約10:1より小さいか、または約200kg/mのかさ密度を有する結晶を製造するための、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
約10:1から1:1の縦横比および/または約200kg/m以上のかさ密度の針状医薬物質の結晶。
【請求項8】
針状医薬物質がミコフェノール酸またはミコフェノール酸塩である、請求項7記載の結晶。
【請求項9】
請求項7または8に記載の結晶を薬学的に許容される担体と共に含む、例えば錠剤の形の、医薬組成物。
【請求項10】
医薬として使用する、請求項8記載の結晶。
【請求項11】
単結晶X線解析の手段で測定して以下の特徴的結晶構造の1つを有する、または、下記に定義の粉末X線解析パターンを有する、ミコフェノール酸またはミコフェノール酸ナトリウムの結晶修飾:
a)ミコフェノール酸ナトリウム無水物、修飾A;
結晶系:単斜晶系
空間群:P2/c
a:16.544(4)
b:4.477(1)
c:21.993(3)
β:92.14(1)°
V:1627.8(6)
Z:4
計算密度:1.397g/cm
b)ミコフェノール酸ナトリウム水和物;
実質的に図2に示すものと同じ特徴的シグナルの粉末X線解析パターンを有する;
c)ミコフェノール酸ナトリウム無水物の半塩;
結晶系:三斜晶系
空間群:P−1
a:11.172(6)
b:12.020(6)
c:13.441(2)
α:73.09(7)°
β:71.79(6)°
γ:84.63(6)°
V:1641(2)
Z:2
d)ミコフェノール酸ナトリウムメタノール溶媒和物;
結晶系:三斜晶系
空間群:P−1
a:7.761
b:9.588
c:14.094
α:109.96°
β:95.99°
γ:83.05°
V:976.3
Z:2
e)ミコフェノール酸ナトリウムメタノール溶媒和物II;
結晶系:三斜晶系
空間群:P−1
a:9.179
b:10.724
c:12.098
α:113.27°
β:101.76°
γ:104.44°
V:996.4
Z:2
f)ミコフェノール酸二ナトリウム塩、一水和物;
実質的に図6に示すものと同じ特徴的シグナルの粉末X線解析パターンを有する;
g)ミコフェノール酸二ナトリウム塩、五水和物;
結晶系:単斜晶系
空間群:P2/c、
a:14.495
b:17.613
c:8.401
β:97.15°
V:2128
Z:4
h)ミコフェノール酸;
結晶系:三斜晶系
空間群:P−1
a:7.342
b:9.552
c:11.643
α:102.70°
β:90.89°
γ:90.74°
V:796.3
Z:2
i)ミコフェノール酸ナトリウム水和物形態B;
実質的に図10に示すものと同じ特徴的シグナルの粉末X線解析パターンを有する;
j)ミコフェノール酸ナトリウム水和物形態C;
実質的に図12に示すものと同じ特徴的シグナルの粉末X線解析パターンを有する。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2006−515016(P2006−515016A)
【公表日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−518641(P2005−518641)
【出願日】平成16年1月19日(2004.1.19)
【国際出願番号】PCT/EP2004/000354
【国際公開番号】WO2004/064806
【国際公開日】平成16年8月5日(2004.8.5)
【出願人】(597011463)ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト (942)
【Fターム(参考)】