説明

蛍光診断および光線力学治療のための光源装置

本発明は、互いに異なる波長範囲を有し、選択された光を提供する複数個の光源手段と、光源手段から照射される光を光ガイドの入射方向で結合させる光経路結合手段と、光経路結合手段と共に単一ケースに装着され、照射される光を波長によって選別して透過させるフィルタリング手段と、診断部位に光を伝達する光ガイドと、光源手段の光源種類を選択して光源装置の選択条件を変更し、リモートコントロール装置により遠距離制御が可能となるように設置された開閉手段であるスイッチ装置とを備える蛍光診断および光線力学治療のための光源装置を開示している。従って、診断部位の蛍光診断過程での誤差を引き起こす要素を排除し、構成を単純化させることができる。更に、蛍光診断および光線力学治療のための光源装置は、励起光領域で、合わせた光源から放射される光を合わせて十分な光強度を提供することにより、照明品質を向上させ、診断の正確性を高めると共に、治療効果を高めることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蛍光診断および光線力学治療のための光源装置に関し、更に詳しくは、皮膚診断および治療のための複合光源技術と関連して、皮膚疾患、特に、腫瘍診断の正確性を高め、光学治療の効率性を向上させる蛍光診断および光線力学治療のための光源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
光を使用した疾病診断および治療のために、一般的に知られているハロゲン、キセノン、金属ハロゲン化物、水銀などの多様な形態のランプの使用に基づいた光ファイバー光源が使用されてきた。
【0003】
このようなランプの選択は、特殊な医療手段および技術的もしくは経済的な面を考慮した装備の製作要求などにより選択されていた。
【0004】
しかし、広範囲であったり、選択的な波長帯を有する多様な光が要求される複合作業が必要となったりする場合、単一ランプは一般的に最適の方法を提供することができなかった。
【0005】
この場合、装備開発者は特殊機能を有するランプに依存するか、同時に複数個のランプを使用することで短所を補完した。
【0006】
特に、蛍光を使用した疾病診断において、励起光照射による、診断対象から発生する蛍光観察以外に、白色光による、診断部位の形状、位置および色などの観察もまた必須的であることが知られている。
【0007】
診断部位で発生する蛍光を通して疾病を診断する装備を開発するために、研究者はこのような問題を各自の多様な方法により解決している。
【0008】
例えば、Karl Storz GmbH&Co.KG社(独)は自社製作した光源であるD−Lightキセノンランプを使用する。
【0009】
このようなランプは、可視光領域で明るい連続的なスペクトルを有すると、白色光での観察のための良い条件を提供する。
【0010】
しかし、この場合は、350〜550nmの短波長で蛍光観察するための励起エネルギーが損失してしまう。
【0011】
一方、Xillix Technologies社(カナダ)はOnco−LIFE装備で水銀ランプを使用する。これは、公知されている通り、他の光源より短波長範囲のスペクトルで、強い光線による励起光により診断部位から蛍光放出をすることが有利である。
【0012】
しかし、このようなランプから放出される光の鮮やかな線スペクトルは、白色光条件で診断対象を正常に観察することを困難にする。
【0013】
光線力学治療(PDT)の遂行のために開発されたLumaCare社(米)の光源は、ハロゲンランプを使用する。
【0014】
この場合、短波長範囲でのスペクトルの光強度が大きくないため、光学治療のための許容可能な十分な光強度を提供することができない。
【0015】
このように、単一ランプを光源装置として適用する場合は、診断および治療のための多様な要求を満足させる最適条件を備えることが困難である。
【0016】
一方、蛍光診断装備において照明の品質を向上させるために、大韓民国特許第10−0411631号には2個のランプを使用する光源装置を開示している。
【0017】
前述した光源装置は、白色光および蛍光での観察のために、ハロゲンランプと水銀ランプからなる2個のランプが設置されており、2個のランプからの照射光が、折りたたみ式ミラーに依存する光ガイドの入力面の端に入射される。
【0018】
即ち、ミラーの位置によって、水銀ランプからの励起光またはハロゲンランプからの白色光が光ガイド入射面に照射される。
【0019】
ところが、このような光源装置は、上記折りたたみ式ミラーの駆動部および制御ブロックを含むことによって光源装置の体積が大きくなり、駆動部で不必要な熱が発生するという短所がある。
【0020】
更に、上記ミラーが正確な角度の位置に到達しない場合、ミラーにより反射される光量が少なくなるという短所がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
従って、本発明は上記問題点を解決するために発明したものであり、本発明の目的は、診断部位での白色光の観察および蛍光診断のために、互いに異なる2つの光源から放射される光を結合または分離して、光ガイドに伝達するための手段として、固定された光経路結合手段を使用することで、従来の折りたたみ式ミラーとは異なり、診断過程での誤差を引き起こす要素を排除して、光源装置の作動信頼性を向上させるのはもちろん、構成を単純化させることにある。
【0022】
本発明の別の目的は、診断部位を観察するための白色光条件で、互いに異なる2つの光源から放射される光を、光経路結合手段を通して合わせ、可視光領域で十分な光強度を提供して照明品質を向上させることにより、診断の正確性を高めると同時に、光学治療過程で短波長領域での光強度を増加させて治療効果を増加させる、光源装置を提供することにある。
【0023】
また、本発明のまた別の目的は、白色光条件で、励起光条件または逆への条件変化のために構成された光モジュールの位置の変動なしに、スイッチ装置の作動のみを通して照明条件の変化が可能となるため、光源装置の作動信頼性を向上させる光源装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明は、互いに異なる波長範囲を有し、選択された光を提供する複数個の光源手段と、光源手段から照射される光を光ガイドの入射方向で結合させる光経路結合手段と、光経路結合手段と共に単一ケースに装着され、照射される光を波長によって選別して透過させる第1フィルタリング手段と、診断部位に光を伝達する光ガイドと、光源手段の光源種類を選択して光源装置の選択条件を変更し、リモートコントロール装置により遠距離制御が可能となるように設置された開閉手段であるスイッチ装置とを備える蛍光診断および光線力学治療のための光源装置を提供する。
【発明の効果】
【0025】
前述した通り、本発明による蛍光診断および光線力学治療のための光源装置によると、互いに異なる波長範囲で主たる光を有する2つの光源から発生する光を結合する光経路結合手段である固定されたダイクロイックミラーを通して、白色光の照明品質を向上させることはもちろん、励起光条件でもダイクロイックミラーの位置の変化なしに励起光のみを透過させるスイッチ装置により光源装置の作動信頼性の向上を図ることができ、装置の構造の単純化を図ることができる。更に、光線力学治療(PDT)過程で必要な短波長領域での照明強度の向上を図ることができるため、皮膚疾患の診断、特に、腫瘍診断の正確性を高め、光学治療の効率性を高める効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の構成について詳しく説明すると下記の通りである。
【0027】
図1は本発明による蛍光診断および光線力学治療のための光源装置を表す構成図であり、図2〜図4は本発明による白色光条件、励起光条件および光線力学治療条件のために具現された光源装置を表す構成図であり、図5は本発明による各々の光源、ダイクロイックミラーおよびこのダイクロイックミラーにより合わせたランプの光スペクトル曲線を表すグラフである。
【0028】
本発明による光源装置は、互いに異なる波長範囲を有する複数個の光源手段10を含み、選択された光を提供する。この光源装置は、非コヒーレント(non−coherent)な光源手段10を使用し、一般的な診断部位1を観察するために白色光を照射し、蛍光診断を行うために励起光を照射し、または光線力学治療(PDT)を通した光学治療過程を行うために定められた光スペクトル領域で光を照射する。
【0029】
ここで、選択された光源手段10から照射される励起光は、スペクトルの短波長範囲で主たる光を有する励起光源11で発生して照射され、上記白色光は、スペクトルの長波長範囲で主たる光を有する長波長光源12と上記励起光源11から放射される光を、光ガイド50の入射方向で結合させる光経路結合手段20である固定されたダイクロイックミラー21を通して照射される。
【0030】
上記励起光源11と長波長光源12から各々照射される入射光から放射される光の必要量によって、ダイクロイックミラー21の入射面の角度を変化させることができる。一般的に、ダイクロイックミラー21の入射面の角度を45°とし、励起光源11の励起光は、ダイクロイックミラー21を透過して光ガイド50を通って照射され、同時に、長波長光源12の白色光は90°で反射され、光ガイド50を通って照射される。
【0031】
ここで、互いに異なる2つの光源から生じる励起光のための励起光源11は、水銀ランプを使用することができ、長波長範囲で主たる光を照射する長波長光源12は、ハロゲンランプ、キセノンランプ、金属ハロゲン化物ランプ、または発光ダイオードであり得る。
【0032】
一方、光源11,12から放射される光を集光し、光ガイド50に光を集中させるために、楕円形の反射鏡を使用することができる。この反射鏡はダイクロイックコーティングがなされ、光源11,12から発生する好ましくない赤外線(IR)スペクトル部分の光を反射鏡背面に送ることができる。
【0033】
その他に、反射鏡の代りに集光器を用いて、光を光ガイド50に送ることができる。
【0034】
また、光源11,12から放射される光を、コリメータ(collimator)を用いて平行な光線に変換させ、第1フィルタリング手段30を通して光ガイド50に送ることもできる。
【0035】
この場合、ダイクロイックミラー21と光ガイド50との間に、平行な光線を集めて光ガイド50に送る対物レンズを追加設置することができる。
【0036】
このような光源装置の構造は一般的に考慮されるものであり、その構成により、集光器またはコリメータを追加または除去することができる。
【0037】
皮膚疾患、特に、ニキビの進行状態を検査するために、励起光は380〜460nmのスペクトル範囲を含まなければならなく、励起光による自己蛍光(autofluorescence)は、その範囲を越える波長で観察される。
【0038】
即ち、ニキビの原因微生物であるアクネ菌(P.acnes)が毛根内に存在する場合、アクネ菌により生産されるポルフィリンによりオレンジ−赤色蛍光(蛍光放射の最大値は635nm)が放射され、毛根内に蓄積されたアクネ菌の量が増加するほど放射される蛍光は赤色を帯びるようになる。
【0039】
反面、抗バクテリア性薬品によりアクネ菌が死滅する場合、赤色蛍光の代りに毛根内に皮脂から発生する緑色蛍光(510〜570nm)のみが観察される。
【0040】
これを通して、毛根内の皮脂の量、アクネ菌の有無、蓄積されたアクネ菌の量、ニキビの治癒状態などを容易に診断することができ、抗バクテリア性薬品の過用防止などの効果を提供する。
【0041】
一方、皮膚の悪性腫瘍などの疾患部位に5−アミノレブリン酸(5−ALA)などの造影剤を使用して誘導蛍光を観察する場合、励起光は380〜560nmのスペクトル範囲でなければならず、蛍光は600nm以上の波長を有することが一般的である。
【0042】
しかし、使用される蛍光造影剤によってこのような波長範囲は異なり、それに合う波長範囲を有する多様なフィルターを含む適切な光学系が設置される。
【0043】
その光学系には、各々のランプの前方に位置したダイクロイックミラー21の周囲に光を波長によって選別して透過させる第1フィルタリング手段30が具備されており、前記第1フィルタリング手段30とダイクロイックミラー21は一定空間を有する単一ケース60に装着されており、更に、励起光源11とダイクロイックミラー21との間に設置され、特定波長帯、即ち、蛍光放射のみを透過する励起フィルター31と、励起光の経路に位置する光学素子を輻射熱による破壊から防止するために前記励起フィルター31の前方に設置される熱防止フィルター32とが具備される。
【0044】
ここで、ダイクロイックミラー21が励起光源11から放出される光から選択された励起光波長帯のみを通過させることができれば、励起フィルター31が不必要となり得る。
【0045】
光経路結合手段20として使用されたダイクロイックミラー21は短波長範囲で高い光透過率を有し、長波長範囲では低い光透過率を有しているため、励起光源11の励起光は透過させ、長波長光源12の光は反射させる。
【0046】
ダイクロイックミラー21は、励起光源11の短波長のスペクトル範囲では透過特性を見せ、それ以上の長波長では反射特性を見せることが好ましい。
【0047】
近赤外線遮蔽フィルター33は、長波長光源12とダイクロイックミラー21との間に設置され、テレビカメラに近赤外線放射光が投入されるのを遮断する。
【0048】
この時、近赤外線遮蔽フィルター33は近赤外線放出光を遮断するために、740nm以上の光を遮蔽する。
【0049】
図2は本発明の実施形態による診断部位1の観察のために、白色光条件下にある光源装置を表す構成図である。
【0050】
白色光条件でダイクロイックミラー21は、前記励起光源11の励起光を透過させると同時に、前記長波長光源12の光は反射させ、光ガイド50の入射面で合わせて入射される。
【0051】
この場合、診断部位1を観察するための可視光スペクトル領域で単一光源を使用するとき、より均一で高い出力強度の光をもって、診断部位1を観察することができるようになる。
【0052】
例えば、図5に図示された各光源による光スペクトル曲線で、励起光源11である水銀ランプから放射された励起光は、450nmまで光透過特性の良いダイクロイックミラー21を通して透過され、450nm以上、更に好ましくは、600nm以上の赤色波長範囲で一定強度を示す長波長光源12であるハロゲンランプから放射された光は、450nm以上の波長に対して反射特性が良いダイクロイックミラー21で反射される。
【0053】
図5に図示されるように、450nm以下で透過された励起光と450nm以上で反射された光は、ダイクロイックミラー21を通過して合わせ、可視光領域でより高品質の光を提供する。
【0054】
即ち、従来の白色光源としてハロゲンランプのみを使用する場合に比べ、短波長スペクトル領域で補強された白色光を提供するため、診断部位1を更に観察することができるように照明品質を改善することができる。
【0055】
図3は、本発明の実施形態による診断部位1の蛍光観察のために、励起光条件下の光源装置を表す構成図である。
【0056】
蛍光観察のための励起光を前記診断部位1に照射する場合、前記光源手段10にて光源種類を選択することによって光源装置の選択条件を変更する開閉手段40であるスイッチ装置41のスイッチ操作により、長波長光源12の作動が停止する。この時、励起光源11から放射される光のみが励起フィルター31と熱防止フィルター32を過ぎてダイクロイックミラー21を透過し、光ガイド50を経て診断部位1に励起光を照射する。
【0057】
ダイクロイックミラー21が励起光源11から放射される光から選択された励起光の波長帯のみを通過させることができれば、励起フィルター31が不必要となり得る。
【0058】
ここで、スイッチ装置41のスイッチ操作のみで、白色光条件から励起光条件またはその反対条件に変換される。
【0059】
スイッチ装置41は、リモートコントロール装置42により遠距離制御が可能となるように設置される。
【0060】
従って、本発明は励起光条件を白色光条件および反対条件に転換するとき、機械的に作動される従来の折りたたみ式ミラーを排除し、固定されたダイクロイックミラーを採択することで、光源装置の構造が簡略化し、駆動装置の作動による不必要な熱の発生を防止する。更に、本発明は、折りたたみ式ミラーの光照射角度が持続的な使用により一定に維持されないため、ミラーから反射される白色光の光量が少なくなることを防止することができる。
【0061】
図4は本発明の別の実施形態による診断部位1の治療のために光線力学治療(PDT)条件下にある光源装置を表す構成図である。
【0062】
光線力学治療条件下で、本発明の光源装置は、長波長光源12の単一光ではなく励起光源11と長波長光源12の結合光を照射するため、可視光の短波長範囲で本質的に補強された出力強度を提供することができる。
【0063】
光線力学治療のために診断部位1に照射される波長範囲は、疾病の種類、進行状態または使用される造影剤などにより異なる。
【0064】
例えば、ニキビの治療のために使用される光は、ニキビの進行程度、治療のための皮膚浸透深さなどにより380〜660nm付近の光を使用する。
【0065】
造影剤5−ALAを使用する場合は630nm付近の光を使用し、Radachlorine薬品を使用する場合は650nm付近の光を使用する。
【0066】
従って、使用される造影剤により光線力学治療のために使用される光の波長範囲は異なり得る。
【0067】
光線力学治療の目的により選択された光を診断部位1に照射する場合、励起光源11および長波長光源12から放射される光を光経路結合手段20であるダイクロイックミラー21で合わせ、合わせた光は前記ダイクロイックミラー21と光ガイド50との間に配置された第2フィルタリング手段35である光線力学治療用フィルター36を通して光線力学治療のための波長が選択される。
【0068】
この時、前記光線力学治療用フィルター36は回転するディスク装置70に具備されたプラットホームで交換されるように設置される。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明による蛍光診断および光線力学治療のための光源装置を表す構成図である。
【図2】本発明による白色光条件での光源装置を表す構成図である。
【図3】本発明による励起光条件での光源装置を表す構成図である。
【図4】本発明による光線力学治療条件での光源装置を表す構成図である。
【図5】各々の光源、ダイクロイックミラー、およびダイクロイックミラーにより合わせたランプの光スペクトル曲線を表すグラフである。
【符号の説明】
【0070】
1…診断部位、10…光源手段、11…励起光源、12…長波長光源、20…光経路結合手段、21…ダイクロイックミラー、30…第1フィルタリング手段、31…励起フィルター、32…熱防止フィルター、33…近赤外線遮蔽フィルター、35…第2フィルタリング手段、36…光線力学治療用フィルター、40…開閉手段、41…スイッチ装置、42…リモートコントロール装置、50…光ガイド、60…単一ケース、70…ディスク装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに異なる波長範囲を有し、選択された光を提供する複数個の光源手段と、
前記光源手段から照射される光を光ガイドの入射方向で結合させる光経路結合手段と、
前記光経路結合手段と共に単一ケースに装着され、照射される光を波長によって選別して透過させる第1フィルタリング手段と、
診断部位に光を伝達する前記光ガイドと、
前記光源手段の光源種類を選択して光源装置の選択条件を変更し、リモートコントロール装置により遠距離制御が可能となるように設置された開閉手段であるスイッチ装置と、
を備えることを特徴とする、蛍光診断および光線力学治療のための光源装置。
【請求項2】
前記光経路結合手段と光ガイドとの間に、迅速に交換することができるように光の経路上に設置され、光線力学治療過程を行うために選択された、光線力学治療用フィルターである第2フィルタリング手段を更に備えることを特徴とする、請求項1記載の蛍光診断および光線力学治療のための光源装置。
【請求項3】
励起光を提供する励起光源と、
前記励起光源から照射される光を波長によって選択的に透過させる励起フィルターと、
前記励起光の経路に位置した光学素子を輻射熱による破壊から防止するために、前記励起フィルターの前方に設置される熱防止フィルターと、
診断部位に光を伝達する光ガイドと、
を備えることを特徴とする、蛍光診断および光線力学治療のための光源装置。
【請求項4】
前記光源手段は、スペクトルの短波長範囲で主たる光を照射する励起光源と、スペクトルの長波長範囲で主たる光を照射する長波長光源であることを特徴とする、請求項1記載の蛍光診断および光線力学治療のための光源装置。
【請求項5】
前記励起光源は水銀ランプであることを特徴とする、請求項3または4記載の蛍光診断および光線力学治療のための光源装置。
【請求項6】
前記長波長光源は、ハロゲンランプ、発光ダイオード、キセノンランプおよび金属ハロゲン化物ランプの中から選択されるいずれか一つであることを特徴とする、請求項4記載の蛍光診断および光線力学治療のための光源装置。
【請求項7】
前記光経路結合手段は、前記励起光源から放射される励起光を透過させると同時に、前記長波長光源から放射する光を反射させ、前期光ガイドの入射方向で共に結合させるダイクロイックミラーであることを特徴とする、請求項1または2記載の蛍光診断および光線力学治療のための光源装置。
【請求項8】
前記ダイクロイックミラーは、ニキビ形態の皮膚疾患から発生する自己蛍光観察のために、前記励起光の短波長範囲である460nm以下の光スペクトル範囲で高い光透過率を有することを特徴とする、請求項7記載の蛍光診断および光線力学治療のための光源装置。
【請求項9】
前記ダイクロイックミラーは、悪性腫瘍から生成される誘導蛍光観察のために、前記励起光の短波長範囲である560nm以下の光スペクトル範囲で高い光透過率を有することを特徴とする、請求項7記載の蛍光診断および光線力学治療のための光源装置。
【請求項10】
前記ダイクロイックミラーは、前記励起光源と前記長波長光源から各々照射される入射光が、その入射面に45°で入射されるように設置されることを特徴とする、請求項7記載の蛍光診断および光線力学治療のための光源装置。
【請求項11】
前記第1フィルタリング手段は、前記励起光源と前記光経路結合手段との間に設置され、励起光のみを透過させる励起フィルターと、
前記励起光の経路に位置した光学素子を輻射熱による破壊から防止するために、前記励起フィルターの前方に設置される熱防止フィルターと、
前記長波長光源と前記光経路結合手段との間に設置され、白色光条件で診断部位の映像を撮影するためのテレビカメラに映像品質を低下させる近赤外線放出光を遮断する近赤外線遮蔽フィルターと、
を備えることを特徴とする、請求項6記載の蛍光診断および光線力学治療のための光源装置。
【請求項12】
前記励起フィルターは、自己蛍光観察のために透過波長帯を380〜460nmに設定されることを特徴とする、請求項3または11記載の蛍光診断および光線力学治療のための光源装置。
【請求項13】
前記励起フィルターは、誘導蛍光観察のために透過波長帯を380〜560nmに設定されることを特徴とする、請求項3または11記載の蛍光診断および光線力学治療のための光源装置。
【請求項14】
前記近赤外線遮蔽フィルターは、近赤外線放出光を遮断するために740nm以上の光を遮蔽することを特徴とする、請求項11記載の蛍光診断および光線力学治療のための光源装置。
【請求項15】
前記光経路結合手段および前記第1フィルタリング手段は、交換ブロックである単一ケースに設置されることを特徴とする、請求項1記載の蛍光診断および光線力学治療のための光源装置。
【請求項16】
前記光線力学治療用フィルターは、回転するディスク装置に具備されたプラットホームで交換されるように設置されることを特徴とする、請求項2記載の蛍光診断および光線力学治療のための光源装置。
【請求項17】
前記光線力学治療用フィルターは、380〜660nmのスペクトル範囲で高い光透過性を有することを特徴とする、請求項2または16記載の蛍光診断および光線力学治療のための光源装置。
【請求項18】
前記光線力学治療用フィルターは、5−ALAまたはRadachlorine薬品を使用するために、630〜650nmのスペクトル範囲で高い光透過性を有することを特徴とする、請求項2または16記載の蛍光診断および光線力学治療のための光源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−513230(P2009−513230A)
【公表日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−537610(P2008−537610)
【出願日】平成18年12月5日(2006.12.5)
【国際出願番号】PCT/KR2006/005206
【国際公開番号】WO2007/111408
【国際公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【出願人】(500581814)コリア エレクトロテクノロジー リサーチ インスティチュート (14)
【Fターム(参考)】