血中の低比重リポタンパクコレステロール及び血中の高比重リポタンパクコレステロールの改善剤
【課題】血中のLDL-C値を低下させ、HDL-C値を上昇させる天然物に由来する新規な脂質代謝改善剤を提供する。
【解決手段】タブノキ抽出物を有効成分として含有することを特徴とする脂質代謝改善剤。タブノキ抽出物は有機溶媒抽出物である脂質代謝改善剤。脂質代謝の改善は血中の低比重リポタンパクコレステロール値の低下及び血中の高比重リポタンパクコレステロール値の上昇による脂質代謝改善剤。前記の脂質代謝改善剤を含有することを特徴とする医薬品、食料品、飲料、飲食品添加物又は飼料。
【解決手段】タブノキ抽出物を有効成分として含有することを特徴とする脂質代謝改善剤。タブノキ抽出物は有機溶媒抽出物である脂質代謝改善剤。脂質代謝の改善は血中の低比重リポタンパクコレステロール値の低下及び血中の高比重リポタンパクコレステロール値の上昇による脂質代謝改善剤。前記の脂質代謝改善剤を含有することを特徴とする医薬品、食料品、飲料、飲食品添加物又は飼料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脂質代謝改善剤に関し、詳細には、タブノキ抽出物を有効成分として含み、脂質代謝を改善して血中の低比重リポタンパクコレステロール値を低下させ、高比重リポタンパクコレステロール値を上昇させる脂質代謝改善剤に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、食の欧米化で高脂肪の食事をとる機会の増加、過食、運動不足などにより、血中の脂質の異常を招き、動脈硬化が進行して脳梗塞や心筋梗塞などの心血管系疾患が増加している。血中のコレステロールに、低比重リポタンパクコレステロール(以下、「LDL-C」ということがある)と高比重リポタンパクコレステロール(以下、「HDL-C」ということがある)がある。低比重リポタンパク(LDL)は、肝臓のコレステロールを体の隅々に運ぶ働きをするため、LDL-Cは悪玉コレステロールといわれ、高比重リポタンパク(HDL)は血管壁にたまったコレステロールを取り出し肝臓に運ぶ働きをするため、HDL-Cは善玉コレステロールといわれている。LDL-C値が所定の診断基準値より高い場合、心血管系疾患のリスクが高くなり、LDL-Cは心血管系疾患の絶対的な危険因子として知られている。また、HDL-C値が所定の診断基準値より低い場合、女性では心血管系疾患のリスクが高くなり、HDL-Cも心血管系疾患の危険因子として知られている。
したがって、血中のLDL-C値やHDL-C値が正常でない場合、食事療法や運動療法が行われる他、LDL-C値を低下させ、HDL-C値を上昇させる薬剤が用いられることがある。このような薬剤として、スタチン系薬剤、フィブラート系薬剤があるが、これらは横紋筋融解症などの副作用があり、また薬剤は長期連用されるため、副作用のリスクの低いことが期待できる天然物に由来する薬剤が望まれる。
【0003】
従来、天然物に由来する血中のLDL-C値を低下させ、HDL-C値を上昇させる薬剤として、松樹皮抽出物を含有する高脂血症改善剤がある(特許文献1参照)。
【0004】
また、タブノキの樹皮などの抽出物は外皮用止痒剤(特許文献2参照)や抗菌剤(特許文献3参照)としての薬理活性があり、天然物に由来し安全性があるので、他の薬理活性が期待される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−146898号公報
【特許文献2】特開2003−081851号公報
【特許文献1】特開2003−095835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたもので、血中のLDL-C値を低下させ、HDL-C値を上昇させる天然物に由来する新規な脂質代謝改善剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため本発明者等は鋭意検討を重ね、本発明に想到した。すなわち、請求項1に記載の発明は、タブノキ抽出物を有効成分として含有することを特徴とする脂質代謝改善剤を要旨とする。この発明において、タブノキ抽出物は有機溶媒抽出物である。また、これらの発明において、脂質代謝の改善が血中の低比重リポタンパクコレステロール値の低下及び血中の高比重リポタンパクコレステロール値の上昇によるものである。
【0008】
本発明は、上記の脂質代謝改善剤を含有することを特徴とする医薬品を要旨とする。本発明は、上記の脂質代謝改善剤を含有することを特徴とする食料品を要旨とする。本発明は、上記の脂質代謝改善剤を含有することを特徴とする飲料を要旨とする。本発明は、上記の脂質代謝改善剤を含有することを特徴とする飲食品添加物を要旨とする。本発明は、上記の脂質代謝改善剤を含有することを特徴とする飼料を要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の脂質代謝改善剤、これを含有する医薬品、食料品、飲料、飲食品添加物及び飼料によれば、脂質代謝を改善し、血中のLDL-C値を低下させ、HDL-C値を上昇させるので、動脈硬化を予防・改善し、ひいては心血管系疾患の予防・改善に資することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】飼育期間中の飼料の摂取によるマウスの体重の変化を経時的に示すグラフである。HFDは高脂肪食群、HSはタブノキ抽出物群を示す。
【図2】飼育期間中のマウスの飼料の総摂取量を示すグラフである。高脂肪食は高脂肪食群、ヘキサン可溶部はタブノキ抽出物群を示す。
【図3】飼育期間後の肝臓周辺の脂肪組織の重量を示すグラフである。
【図4】飼育期間後のマウスの精巣周辺の脂肪組織の重量を示すグラフである。
【図5】飼育期間後のマウスの血中総コレステロール値を示すグラフである。有意差検定(student T検定)でタブノキ抽出物群は高脂肪食群に対して95%以上で有意差有りと判定した。以下、図6〜図9においても同様である。
【図6】飼育期間後のマウスの血中トリグリセライド値を示すグラフである。
【図7】飼育期間後のマウスの血中のHDL-C値を示すグラフである。
【図8】飼育期間後のマウスの血中のLDL-C値を示すグラフである。
【図9】飼育期間後のマウスの肝臓中の総コレステロール値を示すグラフである。
【図10】飼育期間後に摘出されたマウスの肝臓の写真像である。HFDは高脂肪食群、HSはタブノキ抽出物群を示す。
【図11】タブノキ抽出物とプラバスタチンのHMG-CoA還元酵素阻害活性率を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の脂質代謝改善剤は、タブノキ抽出物を有効成分として含有する。タブノキ抽出物は、タブノキ(Machilus thunbergii)のどの部位の抽出物でもよいが、根皮、樹皮又は枝葉の抽出物が好ましい。タブノキはクスノキ科タブノキ属の常緑高木で、本州中南部、四国、九州、沖縄、韓国、中国などの温暖な地域に分布しており容易に入手できる。また、タブ粉という名称で線香の原料として市販されるタブノキの樹皮、葉の粉末を用いることもできる。
【0012】
タブノキ抽出物は、好ましくはタブノキの樹皮、根皮又は枝葉を細片化あるいは粉末化して有機溶媒で抽出する。有機溶媒は、血中のLDL-C値を低下させ、HDL-C値を上昇させる脂質代謝改善作用を呈する抽出物を抽出できる限り特に限定はされず、水溶性又は非水溶性のいずれの有機溶媒でもよい。有機溶媒が、水溶性である場合には水と混合する含水有機溶媒でもよい。
【0013】
有機溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトニトリル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、クロロホルム、アセトン、酢酸エチル、n-ヘキサンなどを例示できる。有機溶媒の2種以上の混合溶媒でもよい。
【0014】
抽出方法は、血中のLDL-C値を低下させ、HDL-C値を上昇させる脂質代謝改善作用を呈する抽出物を抽出できる限り特に限定されない。また、タブノキの抽出は1の有機溶媒のみで抽出してもよいが、収率を高めるため、1の有機溶媒による抽出物を溶解し、当該溶解液から前記の有機溶媒と異なる他の有機溶媒を用いて再度抽出を行ってもよい。抽出は、通常、室温で行うが、加温下に行ってもよい。
【0015】
本発明の脂質代謝改善剤は、医薬品として用いることができる。製剤の形態は特に限定されず、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、丸剤、細粒剤、トローチ剤、液剤など任意の剤型で用いることができる。また、これらの剤型は、従来公知の製剤方法で製造できる。
製剤化のために薬剤学上許容される種々の添加剤を用いることができ、これらの添加剤として、賦形剤、安定剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、滑沢剤、甘味料、着色料、香料、緩衝剤、酸化防止剤、pH調整剤などを例示できる。各添加剤は添加剤として公知の物質を種々選択して用いることができる。
【0016】
本発明の脂質代謝改善剤は、食料品、飲料又は飲食品添加物として用いることができる。食料品、飲料又は食品添加物として、菓子類、乳製品、麺類、健康食品、栄養補助食品、緑茶、半発酵茶、発酵茶、ジュース、コーヒー、炭酸飲料、アルコール飲料、清涼飲料水、スポーツドリンク、乳飲料、食用油、調味料などを例示できる。健康食品や栄養補助食品として用いる場合、上記の医薬品と同様に製剤化することができる。また、本発明の脂質代謝改善剤は、家畜用飼料や魚類用飼料として用いることができる。
【0017】
本発明の脂質代謝改善剤の投与量及び投与回数は、使用者の臨床検査値、年齢、性別、体重、投与方法などに応じて適宜調節することができる。
【0018】
本発明の脂質代謝改善剤は、脂質代謝を改善して、血中の悪玉コレステロールのLDL-C値を低下させ、また、善玉コレステロールのHDL-C値を上昇させることができる。
【実施例】
【0019】
〔実施例1〕(タブノキ抽出物の製造)
タブノキの樹皮の木粉160gを円筒ろ紙に入れ、ソックスレー抽出器を用いて1.6Lのメタノールで6時間抽出を行った。これを減圧濃縮し、メタノール抽出物を得た。このメタノール抽出物を少量のメタノールで溶解し、250mlのn-ヘキサンを加えてマグネティックスターラーで一晩撹拌し抽出した。抽出物は、ろ過後エバポレーターによって減圧濃縮し、n-ヘキサン可溶部のタブノキ抽出物を得た。
【0020】
〔実施例2〕(マウスを用いた各種の実験)
(1)マウスの体重の変化及び飼料の摂取量の測定
マウスを用いた実験は、高脂肪食群とタブノキ抽出物群の2群で行った。各群はそれぞれ2つのゲージからなり、1つのゲージには5週齢ddY-雄マウス3匹を入れた。この計12匹を1週間の予備飼育を含め6週間に亘り飼育した。標準飼料はMF(Oriental Yeast Co., Ltd)を使用し、高脂肪食は標準飼料MFにラード50質量%、コレステロール1質量%、コール酸三ナトリウム0.25質量%を混合し調製した。
【0021】
マウスの飼育環境は、温度25℃、12時間のライトサイクル(7:00〜19:00)で飼料及び水を自由摂取とした。予備飼育では、全てのマウスに標準飼料を摂取させ、本飼育での高脂肪食群には高脂肪食を与え、タブノキ抽出物群には調製した高脂肪食に実施例1で得られたタブノキ抽出物を1質量%加えたものを摂取させた。
【0022】
これらのマウスの体重と摂取量を週3回測定した。図1に示すマウスの体重の変化及び図2に示す飼料の総摂取量において、高脂肪食群とタブノキ抽出物群の間に差がなく、タブノキ抽出物の投与により飼料の摂食障害を生じていないことが確認された。
【0023】
(2)マウスの肝臓周辺の脂肪組織と精巣周辺の脂肪組織の重量の測定
飼育終了後、エーテル麻酔を施した各群のマウスの肝臓周辺の脂肪組織と精巣周辺の脂肪組織をそれぞれ摘出し重量を測定した。結果は、図3及び図4に示した。
【0024】
図3より、肝臓周辺の脂肪組織の重量は、高脂肪食群とタブノキ抽出物群でほとんど差がなかった。また、図4より、精巣周辺の脂肪組織の重量も、高脂肪食群とタブノキ抽出物群でほとんど差がなかった(高脂肪食群:1.15g、タブノキ抽出物群:1.31g)。この結果より、肝臓周辺及び精巣周辺にそれぞれ蓄積する脂肪重量に与える影響について両群で差がないと考えられる。
【0025】
(3)マウスの血中総コレステロール値及び血中トリグリセライド値の測定
飼育終了後、エーテル麻酔を施した各群のマウスの腹部大動脈と心臓から血液を1ml採取し、遠心分離することにより血清を得た。血中総コレステロール値及び血中トリグリセライド値をそれぞれコレステロールE−テストワコー(和光純薬工業社製)及びトリグリセライドE-テストワコー(和光純薬工業社製)を用い測定した。結果は、図5及び図6に示した。
【0026】
図5より、タブノキ抽出物群の血中総コレステロール値は、高脂肪食群に比べ有意に高値であった。また、図6より、タブノキ抽出物群の血中トリグリセライド値は、高脂肪食群に比べ有意に高値であった。図5及び図6の結果については以下のように考えられる。
高脂肪食の長期間の摂取により、両群とも肝臓への負担が増加して肝臓の機能の低下を招き、コレステロール及びトリグリセライドを血中に送る能力が低下する。しかし、タブノキ抽出物群は、肝臓の機能の低下が改善され、高脂肪食群に比べ、コレステロール及びトリグリセライドを血中に送る能力の低下は軽微であり、血中総コレステロール及び血中トリグリセライド値が高脂肪食群に比べ相対的に高値になったものと考えられる。
【0027】
(4)マウスの血中のHDL-C値及び血中のLDL-C値の測定
上記の(3)で得た血清中のアポリポタンパク質B(LDL、VLDL)をリンタングステン酸・マグネシウム塩によって沈殿させた後、血中のHDL-C値をHDL-コレステロールE-テストワコー(和光純薬工業社製)を用い測定した。
血中のLDL-C値は、血中総コレステロール値、血中のHDL-C値及び血中トリグリセライド値から次のように算出した。
血中のLDL-C値=血中総コレステロール値−血中のHDL-C値−(血中トリグリセライド値×0.2)
結果は、図7及び図8に示した。
【0028】
図7より、タブノキ抽出物群のマウスの血中のHDL-C値は、高脂肪食群に比べ、有意に高値であった。また、図8より、タブノキ抽出物群のマウスの血中のLDL-C値は、高脂肪食群に比べ、有意に低値であった。この結果から、タブノキ抽出物群は、脂質代謝を改善し、動脈硬化の予防・改善が可能であると判断される。
【0029】
(5)肝臓中の総コレステロール値の測定
(2)で得た肝臓から肝臓脂質をBligh&Dyer法に基づき抽出した。マウスの肝臓40mg(精秤)と0.1M酢酸240μl、メタノール600μl、クロロホルム300μl、φ2.0ジルコニアビーズ2粒を2ml容サンプルチューブに入れ、細胞破砕機(トミー精工社製、 MS-100)で破砕した。10分間室温放置後、クロロホルム300μlを加えて再度細胞破砕した。破砕物は遠心分離(minispinplus、エッペンドルフ社製)(5,790rpm、10min)した。ピペットで下層(クロロホルム層)を吸い取り、残った破砕液にクロロホルム240μlを加え、細胞破砕機で破砕処理後、さらに遠心分離(5,790rpm、10min)した。2つの層を合わせて肝臓脂質抽出液を得た。
【0030】
試験管に上記の肝臓脂質抽出液20μl、蒸留水500μl、界面活性剤(TWEEN 80)を加えて37℃で20分間振盪し、脂質を可溶化し試料とした。コレステロールE−テストワコー(和光純薬工業社製)を用い、試料の総コレステロール値を測定した。結果は、図9に示した。また、肝臓の写真像を図10に示した。
【0031】
図9より、タブノキ抽出物群のマウスの肝臓中の総コレステロール値は、高脂肪食群に比べ、有意に低値であった。また、図10より、高脂肪食群の肝臓は白みがかっているのに対し、タブノキ抽出物群の肝臓は肝臓本来の赤みを帯びた色であった。この状況は、高脂肪食群及びタブノキ抽出物群のすべてのマウスで共通して観察された。図9及び図10の結果は、タブノキ抽出物群では、高脂肪食の長期間の摂取による肝臓の機能の低下が高脂肪食群に比べ改善されており、コレステロールを血中に送る能力の低下が軽微であるため、肝臓中のコレステロールの蓄積が抑制されているのに対し、高脂肪食群では、コレステロールを血中に送る能力の低下が大きく、肝臓中のコレステロールが蓄積されたためと考えられる。
【0032】
(6)HMG-CoA還元酵素阻害活性の測定
HMG-CoAレダクターゼアッセイキット(SIGMA-ALDRICH社製)を用いて、HMG-CoA還元酵素阻害活性を測定した。実施例1で得られたタブノキ抽出物を12.5%DMSO緩衝液を用いて31.25μg/mlに調整し試料とした。150μlの試料、12μlの基質のHMG-CoA及び4μlのNADPHをマイクロプレート中で混合し、2μlのHMG-CoAレダクターゼを添加して37℃、10分間の酵素反応を行った。酵素反応0min、10minの吸光度(340nm)をマイクロプレートリーダーを用いて測定した。全ての実験は3連で行った。試料の代わりに12.5%DMSO緩衝液を加えたものをコントロールとし、HMG-CoAレダクターゼを加えなかったものをブランクとした。また、ポジティブコントロールとしてスタチン系薬剤のプラバスタチンを用いた。測定した値から次式のように阻害率を算出した。
阻害率=100−(試料0min (吸光度)−10min (吸光度)−ブランク0min (吸光度)−10min (吸光度))/(コントロール0min (吸光度)−10min (吸光度)−ブランク0min (吸光度)−10min (吸光度))×100
結果は、図11に示した。
【0033】
図11から、プラバスタチンの阻害率が86%であるのに対し、タブノキ抽出物は57%でプラバスタチンの約66%の阻害率を示した。このことから、タブノキ抽出物は、肝臓におけるコレステロール合成の阻害性のあることが明かとなった。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明の脂質代謝改善剤、これを含有する医薬品、食料品、飲料、飲食品添加物及び飼料は、ヒトや動物などの動脈硬化を予防・改善し、心血管系疾患の予防・改善に資することができるので、医薬品の分野、食品の分野、飲料の分野、飼料の分野などにおいて適用できる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、脂質代謝改善剤に関し、詳細には、タブノキ抽出物を有効成分として含み、脂質代謝を改善して血中の低比重リポタンパクコレステロール値を低下させ、高比重リポタンパクコレステロール値を上昇させる脂質代謝改善剤に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、食の欧米化で高脂肪の食事をとる機会の増加、過食、運動不足などにより、血中の脂質の異常を招き、動脈硬化が進行して脳梗塞や心筋梗塞などの心血管系疾患が増加している。血中のコレステロールに、低比重リポタンパクコレステロール(以下、「LDL-C」ということがある)と高比重リポタンパクコレステロール(以下、「HDL-C」ということがある)がある。低比重リポタンパク(LDL)は、肝臓のコレステロールを体の隅々に運ぶ働きをするため、LDL-Cは悪玉コレステロールといわれ、高比重リポタンパク(HDL)は血管壁にたまったコレステロールを取り出し肝臓に運ぶ働きをするため、HDL-Cは善玉コレステロールといわれている。LDL-C値が所定の診断基準値より高い場合、心血管系疾患のリスクが高くなり、LDL-Cは心血管系疾患の絶対的な危険因子として知られている。また、HDL-C値が所定の診断基準値より低い場合、女性では心血管系疾患のリスクが高くなり、HDL-Cも心血管系疾患の危険因子として知られている。
したがって、血中のLDL-C値やHDL-C値が正常でない場合、食事療法や運動療法が行われる他、LDL-C値を低下させ、HDL-C値を上昇させる薬剤が用いられることがある。このような薬剤として、スタチン系薬剤、フィブラート系薬剤があるが、これらは横紋筋融解症などの副作用があり、また薬剤は長期連用されるため、副作用のリスクの低いことが期待できる天然物に由来する薬剤が望まれる。
【0003】
従来、天然物に由来する血中のLDL-C値を低下させ、HDL-C値を上昇させる薬剤として、松樹皮抽出物を含有する高脂血症改善剤がある(特許文献1参照)。
【0004】
また、タブノキの樹皮などの抽出物は外皮用止痒剤(特許文献2参照)や抗菌剤(特許文献3参照)としての薬理活性があり、天然物に由来し安全性があるので、他の薬理活性が期待される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−146898号公報
【特許文献2】特開2003−081851号公報
【特許文献1】特開2003−095835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたもので、血中のLDL-C値を低下させ、HDL-C値を上昇させる天然物に由来する新規な脂質代謝改善剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため本発明者等は鋭意検討を重ね、本発明に想到した。すなわち、請求項1に記載の発明は、タブノキ抽出物を有効成分として含有することを特徴とする脂質代謝改善剤を要旨とする。この発明において、タブノキ抽出物は有機溶媒抽出物である。また、これらの発明において、脂質代謝の改善が血中の低比重リポタンパクコレステロール値の低下及び血中の高比重リポタンパクコレステロール値の上昇によるものである。
【0008】
本発明は、上記の脂質代謝改善剤を含有することを特徴とする医薬品を要旨とする。本発明は、上記の脂質代謝改善剤を含有することを特徴とする食料品を要旨とする。本発明は、上記の脂質代謝改善剤を含有することを特徴とする飲料を要旨とする。本発明は、上記の脂質代謝改善剤を含有することを特徴とする飲食品添加物を要旨とする。本発明は、上記の脂質代謝改善剤を含有することを特徴とする飼料を要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の脂質代謝改善剤、これを含有する医薬品、食料品、飲料、飲食品添加物及び飼料によれば、脂質代謝を改善し、血中のLDL-C値を低下させ、HDL-C値を上昇させるので、動脈硬化を予防・改善し、ひいては心血管系疾患の予防・改善に資することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】飼育期間中の飼料の摂取によるマウスの体重の変化を経時的に示すグラフである。HFDは高脂肪食群、HSはタブノキ抽出物群を示す。
【図2】飼育期間中のマウスの飼料の総摂取量を示すグラフである。高脂肪食は高脂肪食群、ヘキサン可溶部はタブノキ抽出物群を示す。
【図3】飼育期間後の肝臓周辺の脂肪組織の重量を示すグラフである。
【図4】飼育期間後のマウスの精巣周辺の脂肪組織の重量を示すグラフである。
【図5】飼育期間後のマウスの血中総コレステロール値を示すグラフである。有意差検定(student T検定)でタブノキ抽出物群は高脂肪食群に対して95%以上で有意差有りと判定した。以下、図6〜図9においても同様である。
【図6】飼育期間後のマウスの血中トリグリセライド値を示すグラフである。
【図7】飼育期間後のマウスの血中のHDL-C値を示すグラフである。
【図8】飼育期間後のマウスの血中のLDL-C値を示すグラフである。
【図9】飼育期間後のマウスの肝臓中の総コレステロール値を示すグラフである。
【図10】飼育期間後に摘出されたマウスの肝臓の写真像である。HFDは高脂肪食群、HSはタブノキ抽出物群を示す。
【図11】タブノキ抽出物とプラバスタチンのHMG-CoA還元酵素阻害活性率を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の脂質代謝改善剤は、タブノキ抽出物を有効成分として含有する。タブノキ抽出物は、タブノキ(Machilus thunbergii)のどの部位の抽出物でもよいが、根皮、樹皮又は枝葉の抽出物が好ましい。タブノキはクスノキ科タブノキ属の常緑高木で、本州中南部、四国、九州、沖縄、韓国、中国などの温暖な地域に分布しており容易に入手できる。また、タブ粉という名称で線香の原料として市販されるタブノキの樹皮、葉の粉末を用いることもできる。
【0012】
タブノキ抽出物は、好ましくはタブノキの樹皮、根皮又は枝葉を細片化あるいは粉末化して有機溶媒で抽出する。有機溶媒は、血中のLDL-C値を低下させ、HDL-C値を上昇させる脂質代謝改善作用を呈する抽出物を抽出できる限り特に限定はされず、水溶性又は非水溶性のいずれの有機溶媒でもよい。有機溶媒が、水溶性である場合には水と混合する含水有機溶媒でもよい。
【0013】
有機溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトニトリル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、クロロホルム、アセトン、酢酸エチル、n-ヘキサンなどを例示できる。有機溶媒の2種以上の混合溶媒でもよい。
【0014】
抽出方法は、血中のLDL-C値を低下させ、HDL-C値を上昇させる脂質代謝改善作用を呈する抽出物を抽出できる限り特に限定されない。また、タブノキの抽出は1の有機溶媒のみで抽出してもよいが、収率を高めるため、1の有機溶媒による抽出物を溶解し、当該溶解液から前記の有機溶媒と異なる他の有機溶媒を用いて再度抽出を行ってもよい。抽出は、通常、室温で行うが、加温下に行ってもよい。
【0015】
本発明の脂質代謝改善剤は、医薬品として用いることができる。製剤の形態は特に限定されず、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、丸剤、細粒剤、トローチ剤、液剤など任意の剤型で用いることができる。また、これらの剤型は、従来公知の製剤方法で製造できる。
製剤化のために薬剤学上許容される種々の添加剤を用いることができ、これらの添加剤として、賦形剤、安定剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、滑沢剤、甘味料、着色料、香料、緩衝剤、酸化防止剤、pH調整剤などを例示できる。各添加剤は添加剤として公知の物質を種々選択して用いることができる。
【0016】
本発明の脂質代謝改善剤は、食料品、飲料又は飲食品添加物として用いることができる。食料品、飲料又は食品添加物として、菓子類、乳製品、麺類、健康食品、栄養補助食品、緑茶、半発酵茶、発酵茶、ジュース、コーヒー、炭酸飲料、アルコール飲料、清涼飲料水、スポーツドリンク、乳飲料、食用油、調味料などを例示できる。健康食品や栄養補助食品として用いる場合、上記の医薬品と同様に製剤化することができる。また、本発明の脂質代謝改善剤は、家畜用飼料や魚類用飼料として用いることができる。
【0017】
本発明の脂質代謝改善剤の投与量及び投与回数は、使用者の臨床検査値、年齢、性別、体重、投与方法などに応じて適宜調節することができる。
【0018】
本発明の脂質代謝改善剤は、脂質代謝を改善して、血中の悪玉コレステロールのLDL-C値を低下させ、また、善玉コレステロールのHDL-C値を上昇させることができる。
【実施例】
【0019】
〔実施例1〕(タブノキ抽出物の製造)
タブノキの樹皮の木粉160gを円筒ろ紙に入れ、ソックスレー抽出器を用いて1.6Lのメタノールで6時間抽出を行った。これを減圧濃縮し、メタノール抽出物を得た。このメタノール抽出物を少量のメタノールで溶解し、250mlのn-ヘキサンを加えてマグネティックスターラーで一晩撹拌し抽出した。抽出物は、ろ過後エバポレーターによって減圧濃縮し、n-ヘキサン可溶部のタブノキ抽出物を得た。
【0020】
〔実施例2〕(マウスを用いた各種の実験)
(1)マウスの体重の変化及び飼料の摂取量の測定
マウスを用いた実験は、高脂肪食群とタブノキ抽出物群の2群で行った。各群はそれぞれ2つのゲージからなり、1つのゲージには5週齢ddY-雄マウス3匹を入れた。この計12匹を1週間の予備飼育を含め6週間に亘り飼育した。標準飼料はMF(Oriental Yeast Co., Ltd)を使用し、高脂肪食は標準飼料MFにラード50質量%、コレステロール1質量%、コール酸三ナトリウム0.25質量%を混合し調製した。
【0021】
マウスの飼育環境は、温度25℃、12時間のライトサイクル(7:00〜19:00)で飼料及び水を自由摂取とした。予備飼育では、全てのマウスに標準飼料を摂取させ、本飼育での高脂肪食群には高脂肪食を与え、タブノキ抽出物群には調製した高脂肪食に実施例1で得られたタブノキ抽出物を1質量%加えたものを摂取させた。
【0022】
これらのマウスの体重と摂取量を週3回測定した。図1に示すマウスの体重の変化及び図2に示す飼料の総摂取量において、高脂肪食群とタブノキ抽出物群の間に差がなく、タブノキ抽出物の投与により飼料の摂食障害を生じていないことが確認された。
【0023】
(2)マウスの肝臓周辺の脂肪組織と精巣周辺の脂肪組織の重量の測定
飼育終了後、エーテル麻酔を施した各群のマウスの肝臓周辺の脂肪組織と精巣周辺の脂肪組織をそれぞれ摘出し重量を測定した。結果は、図3及び図4に示した。
【0024】
図3より、肝臓周辺の脂肪組織の重量は、高脂肪食群とタブノキ抽出物群でほとんど差がなかった。また、図4より、精巣周辺の脂肪組織の重量も、高脂肪食群とタブノキ抽出物群でほとんど差がなかった(高脂肪食群:1.15g、タブノキ抽出物群:1.31g)。この結果より、肝臓周辺及び精巣周辺にそれぞれ蓄積する脂肪重量に与える影響について両群で差がないと考えられる。
【0025】
(3)マウスの血中総コレステロール値及び血中トリグリセライド値の測定
飼育終了後、エーテル麻酔を施した各群のマウスの腹部大動脈と心臓から血液を1ml採取し、遠心分離することにより血清を得た。血中総コレステロール値及び血中トリグリセライド値をそれぞれコレステロールE−テストワコー(和光純薬工業社製)及びトリグリセライドE-テストワコー(和光純薬工業社製)を用い測定した。結果は、図5及び図6に示した。
【0026】
図5より、タブノキ抽出物群の血中総コレステロール値は、高脂肪食群に比べ有意に高値であった。また、図6より、タブノキ抽出物群の血中トリグリセライド値は、高脂肪食群に比べ有意に高値であった。図5及び図6の結果については以下のように考えられる。
高脂肪食の長期間の摂取により、両群とも肝臓への負担が増加して肝臓の機能の低下を招き、コレステロール及びトリグリセライドを血中に送る能力が低下する。しかし、タブノキ抽出物群は、肝臓の機能の低下が改善され、高脂肪食群に比べ、コレステロール及びトリグリセライドを血中に送る能力の低下は軽微であり、血中総コレステロール及び血中トリグリセライド値が高脂肪食群に比べ相対的に高値になったものと考えられる。
【0027】
(4)マウスの血中のHDL-C値及び血中のLDL-C値の測定
上記の(3)で得た血清中のアポリポタンパク質B(LDL、VLDL)をリンタングステン酸・マグネシウム塩によって沈殿させた後、血中のHDL-C値をHDL-コレステロールE-テストワコー(和光純薬工業社製)を用い測定した。
血中のLDL-C値は、血中総コレステロール値、血中のHDL-C値及び血中トリグリセライド値から次のように算出した。
血中のLDL-C値=血中総コレステロール値−血中のHDL-C値−(血中トリグリセライド値×0.2)
結果は、図7及び図8に示した。
【0028】
図7より、タブノキ抽出物群のマウスの血中のHDL-C値は、高脂肪食群に比べ、有意に高値であった。また、図8より、タブノキ抽出物群のマウスの血中のLDL-C値は、高脂肪食群に比べ、有意に低値であった。この結果から、タブノキ抽出物群は、脂質代謝を改善し、動脈硬化の予防・改善が可能であると判断される。
【0029】
(5)肝臓中の総コレステロール値の測定
(2)で得た肝臓から肝臓脂質をBligh&Dyer法に基づき抽出した。マウスの肝臓40mg(精秤)と0.1M酢酸240μl、メタノール600μl、クロロホルム300μl、φ2.0ジルコニアビーズ2粒を2ml容サンプルチューブに入れ、細胞破砕機(トミー精工社製、 MS-100)で破砕した。10分間室温放置後、クロロホルム300μlを加えて再度細胞破砕した。破砕物は遠心分離(minispinplus、エッペンドルフ社製)(5,790rpm、10min)した。ピペットで下層(クロロホルム層)を吸い取り、残った破砕液にクロロホルム240μlを加え、細胞破砕機で破砕処理後、さらに遠心分離(5,790rpm、10min)した。2つの層を合わせて肝臓脂質抽出液を得た。
【0030】
試験管に上記の肝臓脂質抽出液20μl、蒸留水500μl、界面活性剤(TWEEN 80)を加えて37℃で20分間振盪し、脂質を可溶化し試料とした。コレステロールE−テストワコー(和光純薬工業社製)を用い、試料の総コレステロール値を測定した。結果は、図9に示した。また、肝臓の写真像を図10に示した。
【0031】
図9より、タブノキ抽出物群のマウスの肝臓中の総コレステロール値は、高脂肪食群に比べ、有意に低値であった。また、図10より、高脂肪食群の肝臓は白みがかっているのに対し、タブノキ抽出物群の肝臓は肝臓本来の赤みを帯びた色であった。この状況は、高脂肪食群及びタブノキ抽出物群のすべてのマウスで共通して観察された。図9及び図10の結果は、タブノキ抽出物群では、高脂肪食の長期間の摂取による肝臓の機能の低下が高脂肪食群に比べ改善されており、コレステロールを血中に送る能力の低下が軽微であるため、肝臓中のコレステロールの蓄積が抑制されているのに対し、高脂肪食群では、コレステロールを血中に送る能力の低下が大きく、肝臓中のコレステロールが蓄積されたためと考えられる。
【0032】
(6)HMG-CoA還元酵素阻害活性の測定
HMG-CoAレダクターゼアッセイキット(SIGMA-ALDRICH社製)を用いて、HMG-CoA還元酵素阻害活性を測定した。実施例1で得られたタブノキ抽出物を12.5%DMSO緩衝液を用いて31.25μg/mlに調整し試料とした。150μlの試料、12μlの基質のHMG-CoA及び4μlのNADPHをマイクロプレート中で混合し、2μlのHMG-CoAレダクターゼを添加して37℃、10分間の酵素反応を行った。酵素反応0min、10minの吸光度(340nm)をマイクロプレートリーダーを用いて測定した。全ての実験は3連で行った。試料の代わりに12.5%DMSO緩衝液を加えたものをコントロールとし、HMG-CoAレダクターゼを加えなかったものをブランクとした。また、ポジティブコントロールとしてスタチン系薬剤のプラバスタチンを用いた。測定した値から次式のように阻害率を算出した。
阻害率=100−(試料0min (吸光度)−10min (吸光度)−ブランク0min (吸光度)−10min (吸光度))/(コントロール0min (吸光度)−10min (吸光度)−ブランク0min (吸光度)−10min (吸光度))×100
結果は、図11に示した。
【0033】
図11から、プラバスタチンの阻害率が86%であるのに対し、タブノキ抽出物は57%でプラバスタチンの約66%の阻害率を示した。このことから、タブノキ抽出物は、肝臓におけるコレステロール合成の阻害性のあることが明かとなった。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明の脂質代謝改善剤、これを含有する医薬品、食料品、飲料、飲食品添加物及び飼料は、ヒトや動物などの動脈硬化を予防・改善し、心血管系疾患の予防・改善に資することができるので、医薬品の分野、食品の分野、飲料の分野、飼料の分野などにおいて適用できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タブノキ抽出物を有効成分として含有することを特徴とする脂質代謝改善剤。
【請求項2】
タブノキ抽出物が有機溶媒抽出物であることを特徴とする請求項1に記載の脂質代謝改善剤。
【請求項3】
脂質代謝の改善が血中の低比重リポタンパクコレステロール値の低下及び血中の高比重リポタンパクコレステロール値の上昇によるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の脂質代謝改善剤。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の脂質代謝改善剤を含有することを特徴とする医薬品。
【請求項5】
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の脂質代謝改善剤を含有することを特徴とする食料品。
【請求項6】
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の脂質代謝改善剤を含有することを特徴とする飲料。
【請求項7】
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の脂質代謝改善剤を含有することを特徴とする飲食品添加物。
【請求項8】
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の脂質代謝改善剤を含有することを特徴とする飼料。
【請求項1】
タブノキ抽出物を有効成分として含有することを特徴とする脂質代謝改善剤。
【請求項2】
タブノキ抽出物が有機溶媒抽出物であることを特徴とする請求項1に記載の脂質代謝改善剤。
【請求項3】
脂質代謝の改善が血中の低比重リポタンパクコレステロール値の低下及び血中の高比重リポタンパクコレステロール値の上昇によるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の脂質代謝改善剤。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の脂質代謝改善剤を含有することを特徴とする医薬品。
【請求項5】
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の脂質代謝改善剤を含有することを特徴とする食料品。
【請求項6】
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の脂質代謝改善剤を含有することを特徴とする飲料。
【請求項7】
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の脂質代謝改善剤を含有することを特徴とする飲食品添加物。
【請求項8】
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の脂質代謝改善剤を含有することを特徴とする飼料。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−126697(P2012−126697A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−281817(P2010−281817)
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【特許番号】特許第4863529号(P4863529)
【特許公報発行日】平成24年1月25日(2012.1.25)
【出願人】(500075151)近藤緑化株式会社 (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【特許番号】特許第4863529号(P4863529)
【特許公報発行日】平成24年1月25日(2012.1.25)
【出願人】(500075151)近藤緑化株式会社 (3)
【Fターム(参考)】
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