説明

血液成分測定装置および血液成分測定制御方法

【課題】 血液成分を食前に測定したか食後に測定したかを判断し、糖尿病の状態を正確に把握できるようにする。
【解決手段】 被検者により食事時用の操作スイッチ7が操作されたか否かをメイン制御部36によって判断し、操作スイッチ7が操作されると、その時点からの経過時間を時計機能部8aによって測定し、操作スイッチ7が操作された後に測定開始用の操作スイッチ6が操作されて血液成分検出ユニット5により血液成分が測定された際に、その測定された血液成分に関する血液成分関連情報、および時計機能部8aにより測定された経過時間の時間情報を表示パネル11に表示する。従って、食事をしたときに食事時用の操作スイッチ7を操作することにより、食事をした時点からの経過時間における血糖値などの血液成分関連情報を知ることができ、これにより糖尿病の状態を正確に把握することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、指先から血液を採取して血液成分を測定する血液成分測定装置および血液成分測定制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、血液中のブドウ糖を検出して血糖値を測定する血液成分測定装置においては、被検者の指先から血液を採取して血液成分を検出し、この検出データに基づいて血糖値を測定し、この測定した被検者の血糖値データを測定日時と共に記憶部に記憶すると共に、この記憶された被検者の血糖値データを測定日時と共にコンピュータなどの外部処理装置に転送して測定データの管理および集計をするように構成されたものがある。
【特許文献1】特開2000−60803号公報
【0003】
すなわち、この特許文献1の血液成分測定装置においては、測定した血糖値データを継続的に集計して管理するために、コンピュータなどの外部処理装置に血糖値データを転送し、この外部処理装置によって被検者名、その被検者に対応する測定日時、血糖値データのデータベースを作成して記憶し、この記憶された被検者のデータを読み出して表形式やグラフ形式で外部処理装置の表示部に表示するように構成されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような従来の血液成分測定装置では、血糖値を測定した日時を知ることができても、その測定したときに被検者が空腹時であるのか食後であるのかを判断することができないという問題がある。すなわち、血糖値は正常な場合でも食前と食後とで異なり、食後の血糖値は食前よりも高くなり、食後、1時間〜2時間後に血糖値は下がるの一般的であるが、インスリン非依存型の糖尿病の患者は、食後、インスリンの分泌が遅れる傾向にあり、1〜2時間経っても血糖値が下がりにくい。このため、測定した血糖値とその日時だけでは、糖尿病の状態を正確に把握することができない。
【0005】
また、このような従来の血液成分測定装置では、複数の被検者が使用する場合、実際に測定した被検者が誰であるかを判断することができないため、被検者が測定のたびに氏名や登録番号などの認証情報を入力しなければ、血糖値データをコンピュータなどの外部処理装置に転送しても、被検者に対応する測定日時、血糖値データのデータベースを作成することができない。このため、氏名などの認証情報の入力操作が必要で面倒であるばかりか、認証情報の入力操作を忘れることがあるなどの問題がある。
【0006】
この発明が解決しようとする第1の課題は、血液成分を食前に測定したか食後に測定したかを判断し、糖尿病の状態を正確に把握することができる血液成分測定装置を提供することである。
また、この発明の第2の課題は、測定のたびに被検者が氏名などの認証情報を入力しなくても、予め登録された人物であるか否かを判断して、血液成分情報を被検者ごとに正確に把握することができる血液成分測定装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上記課題を解決するために、次のような構成要素を備えている。
なお、各構成要素には、後述する実施形態の項で説明される各要素に付されている図面の参照番号などを括弧と共に付す。
【0008】
請求項1に記載の発明は、図1〜図19に示すように、血液成分を測定する測定ユニット部(血液成分検出ユニット5)とその測定結果を表示する表示部(表示パネル11)とを備えた血液成分測定装置において、被検者により操作される操作手段(食事時用の操作スイッチ7)と、この操作手段が操作されたか否かを判断する判断手段(メイン制御部36)と、この判断手段により前記操作手段が操作されたと判断された際には、当該操作手段が操作された時点からの経過時間を測定する時間測定手段(時計機能部8a)と、前記操作手段が操作された後に前記測定ユニット部により血液成分が測定された際には、当該測定された血液成分に関する血液成分関連情報、および前記時間測定手段により測定された経過時間の時間情報を、前記表示部に表示するように制御する測定結果表示制御手段(メイン制御部36およびサブ制御部37)とを備えていることを特徴する血液成分測定装置である。
【0009】
請求項2に記載の発明は、図1〜図19に示すように、血液成分を測定する測定ユニット部(血液成分検出ユニット5)とその測定結果を表示する表示部(表示パネル11)とを備えた血液成分測定装置において、被検者により操作される操作手段(食事時用の操作スイッチ7)と、この操作手段が操作されたか否かを判断する判断手段(メイン制御部36)と、この判断手段により前記操作手段が操作されていないと判断されて前記測定ユニット部により血液成分が測定された際には、当該測定された血液成分に関する血液成分関連情報、および空腹時における血液成分の測定であることを示す空腹時測定情報を、前記表示部に表示するように制御する測定結果表示制御手段(メイン制御部36およびサブ制御部37)とを備えていることを特徴する血液成分測定装置である。
【0010】
請求項3に記載の発明は、図1〜図19に示すように、血液成分を測定する測定ユニット部(血液成分検出ユニット5)とその測定結果を表示する表示部(表示パネル11)とを備えた血液成分測定装置において、被検者の指紋を検出する指紋検出部(35)と、この指紋検出部で検出した指紋データが予め登録された指紋データと一致するか否かを判断する指紋認証手段(サブ制御部37)と、この指紋認証手段による認証結果を前記表示部に表示するように制御する認証結果表示制御手段(メイン制御部36)とを備えていることを特徴する血液成分測定装置である。
【0011】
請求項4に記載の発明は、図1〜図19に示すように、前記測定ユニット部(血液成分検出ユニット5)が、被検者の指先(15)を載置する載置部(16)と、この載置部に載せられた指先に穿刺針(24)を刺す穿刺部(18)と、穿刺部により穿刺された指先から血液を吸引する血液吸引部(19)と、この血液吸引部に吸引された血液の成分を検出する血液成分検出部(20)とを備え、前記載置部と前記指紋検出部(35)とは、同じ部位に設けられていることを特徴する請求項3に記載の血液成分測定装置である。
【0012】
請求項5に記載の発明は、図1〜図19に示すように、血液成分を測定する測定ユニット部(血液成分検出ユニット5)とその測定結果を表示する表示部(表示パネル11)とを備えた血液成分測定装置において、前記測定ユニット部による測定回数を計測する測定回数計測手段(サブ制御部37)と、前記測定ユニット部により測定された血液成分に関する血液成分関連情報、および前記測定回数計測手段により計測された測定回数計測結果情報を、前記表示部に表示するように制御する測定結果表示制御手段(メイン制御部36)とを備えていることを特徴する血液成分測定装置である。
【0013】
請求項6に記載の発明は、図1〜図19に示すように、血液成分を測定する測定ユニット部(血液成分検出ユニット5)とその測定結果を表示する表示部(表示パネル11)とを備えた血液成分測定装置において、時間を計測する計時手段(時計機能部8a)と、前記測定ユニット部により測定された血液成分に関する血液成分関連情報、および血液成分を測定した際における前後の時間間隔、時刻に関する時間情報を、前記表示部に表示するように制御する測定結果表示手段(メイン制御部36およびサブ制御部37)とを備えていることを特徴とする血液成分測定装置である。
【0014】
請求項7に記載の発明は、図1〜図19に示すように、標準時刻電波を受信する受信手段(通信機能部8b)を備え、この受信手段により受信した標準時刻電波に基づいて現在時刻を修正することを特徴する請求項6に記載の血液成分測定装置である。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の発明によれば、被検者により操作手段が操作されたか否かを判断手段によって判断し、この判断手段により操作手段が操作されたと判断された際には、その操作手段が操作された時点からの経過時間を時間測定手段によって測定し、操作手段が操作された後に測定ユニット部により血液成分が測定された際に、その測定された血液成分に関する血液成分関連情報、および時間測定手段により測定された経過時間の時間情報を、測定結果表示制御手段によって表示部に表示するので、食事をしたときに操作手段を操作することにより、食事をした時点からの経過時間における血糖値などの血液成分関連情報を知ることができ、これにより糖尿病の状態を正確に把握することができる。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、被検者により操作手段が操作されたか否かを判断手段によって判断し、この判断手段により操作手段が操作されていないと判断されて測定ユニット部により血液成分が測定された際には、その測定された血液成分に関する血液成分関連情報、および空腹時における血液成分の測定であることを示す空腹時測定情報を、測定結果表示制御手段によって表示部に表示するので、操作手段が操作されずに測定ユニット部によって血液成分を測定したときには、判断手段により食事前の空腹時における血液成分の測定と判断され、これにより食事をしていない空腹時における血糖値などの血液成分関連情報を知ることができ、これによっても糖尿病の状態を正確に把握することができる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、被検者の指紋を指紋検出部で検出し、この検出した指紋データが予め登録された指紋データと一致するか否かを指紋認証手段によって判断し、この指紋認証手段による認証結果を認証結果表示制御手段によって表示部に表示するので、複数の被検者が1つの血液成分測定装置を使用する場合、実際に測定した被検者が予め登録された人物であるかを判断することができ、このため測定のたびに被検者が氏名や登録番号などの認証情報を入力しなくても、被検者を認証することができ、これにより氏名などの認証情報の入力操作が不要になり、入力操作性が良く、入力ミスをも防ぐことができる。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、測定ユニット部が、被検者の指先を載置する載置部と、この載置部に載せられた指先に穿刺針を刺す穿刺部と、穿刺部により穿刺された指先から血液を吸引する血液吸引部と、この血液吸引部に吸引された血液の成分を検出する血液成分検出部とを備えているので、被検者の指先を載置部に載せて穿刺部の穿刺針で指先を刺すと、血液吸引部が穿刺された指先から血液を吸引し、この吸引された血液の成分を血液成分検出部で検出することができ、このため簡単に指先から血液を採取して血液成分を検出することができるほか、特に載置部と指紋検出部とが同じ部位に設けられているので、載置部に指先を載せたときに、指紋検出部で指先の指紋を検出して実際に血液成分を測定する被検者が予め登録された人物であるかを判断することができ、このため入力操作および取り扱いが簡単で、使い勝手の良いものを得ることができる。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、測定ユニット部による測定回数を測定回数計測手段によって計測し、測定ユニット部により測定された血液成分に関する血液成分関連情報、および測定回数計測手段により計測された測定回数計測結果情報を、測定結果表示制御手段によって表示部に表示するので、測定ユニット部の使用回数が予め決められている場合、使用者が測定回数を覚えていなくても、表示部に表示された測定回数計測結果情報によって測定ユニット部の測定回数を知ることができ、このため予め決められた測定ユニット部の使用回数を越えて使用するのを防ぐことができ、これにより安全で正確な血液成分の測定ができる。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、計時手段によって時間を計測し、測定ユニット部により測定された血液成分に関する血液成分関連情報、および血液成分を測定した際における前後の時間間隔、時刻に関する時間情報を、測定結果表示手段によって表示部に表示するので、予め定められた時間間隔、時刻に血液成分の測定をする必要がある場合、被検者が測定すべき日時を忘れていても、その日時を表示部に表示させて被検者に知らせることができ、これにより被検者が測定すべき日時に血液成分の測定をすることができると共に、前回の測定日から今回の測定日までの経過日数や月数、あるいは前回の測定日における測定時刻と今回の測定時刻との時間差などの時間情報をも知ることができ、これによっても使い勝手が良く、正確に測定間隔を把握することができる。
【0021】
請求項7に記載の発明によれば、標準時刻電波を受信する受信手段を備え、この受信手段により受信した標準時刻電波に基づいて現在時刻を修正することにより、一定時間ごとに受信手段が標準時刻電波を受信して現在時刻を修正することができ、これにより常に正確な現在時刻を知ることができるほか、正確な日時に血液成分を測定することができると共に、測定時における食後の経過時間や測定した際の前後の時間間隔、その時刻などの時間情報をも正確に測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図1〜図19を参照して、この発明の血液成分測定装置を腕時計に適用した実施形態について説明する。
図1はこの発明を適用した腕時計の正面図、図2はその使用状態を示した斜視図、図3は図1のA−A矢視における要部の拡大断面図である。
この腕時計は、図1および図2に示すように、腕時計ケース1を備え、この腕時計ケース1の12時と6時の各外端部に時計バンド2がそれぞれ取り付けられ、この時計バンド2によって腕時計ケース1が腕に着脱自在に取り付けられるように構成されている。
【0023】
この腕時計ケース1の上部には、図1〜図3に示すように、時計ガラス3がパッキン3aを介して装着されており、この腕時計ケース1の上部における3時側には、図1および図3に示すように、ユニット装着部4が設けられている。このユニット装着部4は、図3に示すように、上方に開口された凹部状に形成され、後述する血液成分検出ユニット5が着脱可能に装着するように構成されている。このユニット装着部4の手前側(図1では下側)に位置する腕時計ケース1の6時側の上面には、図1および図2に示すように、血液成分の測定を開始するための測定開始用の操作スイッチ6と、食事をするときに操作するための食事時用の操作スイッチ7とが設けられている。
【0024】
また、この腕時計ケース1の内部には、図3に示すように、時計モジュール8が収納されており、この腕時計ケース1の下面には、裏蓋9が防水リング9aを介して取り付けられている。さらに、この腕時計ケース1の9時側に位置する側面には、図1および図2に示すように、時計モードや血液成分の測定モードなどの各種のモードを切り替えるモード切替、およびアラーム時刻を設定するアラーム設定などの各種の操作を行うための複数の押釦スイッチ14が設けられている。
【0025】
時計モジュール8は、図3に示すように、ハウジング10の上部に表示パネル11が時計ガラス3に対応して設けられ、ハウジング10の下面にインターコネクタ12を介して表示パネル11が電気的に接続される回路基板13が配置された構成になっている。表示パネル11は、液晶表示素子やEL素子(エレクトロルミネッセンス表示素子)などの平面型の表示素子からなり、時刻などの情報や後述する血液成分などの情報を選択的に表示するように構成されている。また、回路基板13には、時計機能や通信機能、および情報を記憶するためなどに必要な各種の電子部品13a(例えば、LSI、記憶素子、アンテナなどの電子部品)が搭載されている。
【0026】
すなわち、この時計モジュール8は、図8に示すように、時間を計測して表示部である表示パネル11に表示する時計機能部8aと、外部機器との間で血液成分関連情報を含む各種のデータの通信を行う通信機能部8bとを有し、図1および図2に示すように、表示パネル11に時刻や血液成分などの各種の情報を選択的に表示し、且つ通信機能部8bによって標準時刻電波を受信して自動的に内蔵されている時刻機能部8aにおける現在時刻を修正すると共に、パーソナルコンピュータなどの外部機器(図示せず)に後述する血液成分検出ユニット5で検出した血液成分などの情報を送信するように構成されている。
【0027】
血液成分検出ユニット5は、図1〜図4に示すように、腕時計ケース1のユニット装着部4に着脱可能に装着され、この状態で第1の指(この例では人差し指であるが、中指、薬指などでも良い)の指先15が上方から押し当てられ、この押し当てられた指先15の皮膚を穿刺して採血し、この採血した血液成分を検出するように構成されている。この場合、血液成分検出ユニット5は、図4に示すように、指先15を載置する指載置部16が設けられたユニットケース17を備えている。なお、この血液成分検出ユニット5は、予め多数用意されていており、血液測定の都度、腕時計ケース1のユニット装着部4から交換するようにしても良いが、予め定められている回数だけ血液成分の測定をしてから交換するように構成されていることが望ましい。
【0028】
ユニットケース17の内部には、図4に示すように、指載置部16に載置された指先15の皮膚を穿刺する穿刺部18と、この穿刺部18によって穿刺した指先15から血液を吸引する血液吸引部19と、この血液吸引部19で吸引した血液の成分を検出する血液成分検出部20と、この血液成分検出部20で血液成分が検出された使用済みの血液を吸収して保管する血液保管部21と、血液吸引部19および血液成分検出部20がそれぞれ電気的に接続されるユニット回路基板34とを備えている。
【0029】
穿刺部18は、図5および図6に示すように、指先15の皮膚が接触するほぼ円筒状の接触筒22と、この接触筒22内に移動可能に配置されたスライダ23と、このスライダ23に設けられて指先15の皮膚を穿刺する穿刺針24と、スライダ23を押し出す方向に向けて付勢するばね機構(図示せず)とを備え、接触筒22の先端部(図5では上端部)が、ユニットケース17の指載置部16に設けられた開口部16aに対応して上方に露出する状態で、図4に示すように、血液吸引部19の後述する減圧室25内に配置されている。
【0030】
すなわち、この穿刺部18は、図5に示すように、指先15を指載置部16に配置して開口部16aを塞いだときに、指先15の皮膚が開口部16aを通して接触筒22の先端部に押し当てられ、この押し当てられた指先15によって接触筒22が押し下げられることにより、ばね機構のばねが圧縮されてロックされ、この状態で測定開始用の操作スイッチ6が操作されると、ばね機構のばねのロックが解除され、圧縮されたばね圧によって図6に示すようにスライダ23が押し上げられ、これにより穿刺針24が上方に移動して指先15の皮膚を穿刺するように構成されている。
【0031】
また、この穿刺部18は、図6に示すように、穿刺針24の先端が接触筒22の先端面とほぼ同じ位置に押し上げられて指先15の皮膚を穿刺したときに、ストッパ部(図示せず)によってスライダ23が停止されると共に、指先15の皮膚を穿刺した穿刺針24がばね機構のばねの減衰振動によって指先15の皮膚から離れ、この状態で指先15の皮膚から血液を滲出させるように構成されている。なお、この穿刺部18は、再度、指先15の皮膚を穿刺する場合、指先15を指載置部16から一旦離し、再び指先15を指載置部16に配置して接触筒22の先端部に押し当てれば、上記と同様、ばね機構のばねが圧縮されてロックされ、これにより穿刺針24による穿刺の準備がなされるように構成されている。
【0032】
血液吸引部19は、図4に示すように、穿刺部18を収納する減圧室25と、この減圧室25内を減圧状態にする減圧ポンプ26とからなり、穿刺部18によって穿刺した指先15から血液を吸引するように構成されている。この場合、減圧ポンプ26は、ピエゾ素子などの圧電素子を用い、この圧電素子の振動を利用して、減圧室25内を減圧させるように構成されている。これにより、血液吸引部19は、減圧ポンプ26によって減圧室25内が減圧されることにより、指先15の皮膚から血液を滲出し易くして減圧室25内に取り込むように構成されている。
【0033】
また、減圧室25には、採取した血液が流れ込む血液流路27が連続して設けられている。この血液流路27内には、図4に示すように、減圧室25側から順に、逆流防止弁28、マイクロチャネル29、および血液成分検出部20が設けられている。逆流防止弁28は、減圧室25と血液流路27との境界部分に設けられて、減圧室25内から血液流路27内に送り込まれた血液が逆流するのを防ぐように構成されている。マイクロチャネル29は、逆流防止弁28を介して血液流路27に送り込まれた血液に必要な試薬を混合し、この血液を血液成分検出部20側へ輸送するように構成されている。
【0034】
血液成分検出部20は、図4に示すように、血液中のブドウ糖を検出する血糖値センサ30と、血液中の酸素を検出する酸素飽和度センサ31と、血液中のCa、K、Na、pH(ペーハー)などを検出するイオン濃度センサ32とを備えている。この場合、血液成分検出部20は、全てのセンサ30〜32が検出動作する必要はなく、血液成分検出ユニット5の種類に応じて、各センサ30〜32のうちの少なくともいすれかが検出動作するように構成されている。
【0035】
すなわち、この血液成分検出部20は、各センサ30〜32のうち、血糖値センサ30、酸素飽和度センサ31、イオン濃度センサ32のいずれか1つのみが検出動作するもの、または血糖値センサ30と酸素飽和度センサ31とが検出動作するもの、血糖値センサ30とイオン濃度センサ32とが検出動作するもの、酸素飽和度センサ31とイオン濃度センサ32とが検出動作するもの、あるいは各センサ30〜32の全てが検出動作するものなど、血液成分検出ユニット5の種類に応じて機能の異なる複数の種類が用意されており、そのいずれかを使用者が選択して使用するように構成されている。なお、この血液成分検出部20は、各センサ30〜32に限られず、更に別なセンサを設けても良い。
【0036】
また、この血液成分検出部20は、各センサ30〜32がそれぞれユニットケース7内のユニット回路基板34と電気的に接続されている。さらに、この血液成分検出ユニット5は、ユニット回路基板34に設けられた識別情報記憶部(図示せず)を備えており、この識別情報記憶部には、血液成分検出ユニット5の種類に応じて、機能や使用回数、あるいは各センサ30〜32の駆動電圧値などの各種の情報が識別情報(ID情報)として記憶されている。
【0037】
また、血液成分検出ユニット5の血液保管部21は、図4に示すように、ユニットケース17に着脱可能に装着され、血液成分検出部20で検査された使用済みの血液が血液流路27から流れ込み、この流れ込んだ使用済みの血液を吸収して保管するように構成されている。この血液保管部21は、予め、複数個、用意され、一回の血液測定の都度、交換できるように構成されていても良いが、血液成分の測定を所定回数行ったときに交換できるように構成されていることが望ましい。
【0038】
ところで、この血液成分検出ユニット5の指載置部16に対応する部分には、図1〜図6に示すように、被検者の指先15の指紋を検出する指紋検出部35が、穿刺部18の接触筒22の上端面に配置されている。この場合、指紋検出部35は、円板の中心部に円形孔を設けたほぼリング形状に形成され、穿刺部18の接触筒22の上端面に配置された状態で、穿刺部18の穿刺針24が出没可能に挿通すると共に、指載置部16に設けられた開口部16aから上方に露呈し、指載置部16に載置された指先15が開口部16aを通して接触するように構成されている。
【0039】
この指紋検出部35は、図7に示すように、アクリルやガラスなどからなるほぼリング形状の透明基板103上にダブルゲート型のフォトセンサデバイス(光電変換素子)101を複数個所、例えば上下左右の4個所または5個所以上に配列し、これらフォトセンサデバイス101上に指先15を配置し、この状態で透明基板103の下側に配置されたほぼリング形状の面光源102で光を発光させ、その光をフォトセンサデバイス101を透過させて指先15に照射し、その反射光の光量が指先15の指紋の凹凸に応じて変調し、その変調した反射光の光量を各フォトセンサデバイス101の受光部で受光することにより、指先15の指紋に応じた光の明暗の画像が得られ、これにより指先15の指紋を読み取るように構成されている。
【0040】
すなわち、このフォトセンサデバイス101は、図7に示すように、透明基板103上に不透明なボトムゲート電極104を設けると共に、このボトムゲート電極104を覆う下部ゲート絶縁膜105を設け、この下部ゲート絶縁膜105上に受光部である半導体層106をボトムゲート電極104に対応する領域内に設け、この半導体層106の上面にブロッキング層107を設けると共に、その両側にシリコン層108、109を介してソース電極110、ドレイン電極111を設け、その上面全体に上部ゲート絶縁膜112を設け、この上部ゲート絶縁膜112上にITOなどの透明な金属材料からなるトップゲート電極113をボトムゲート電極104に対応させて設け、その上面全体にオーバーコート膜114を設け、このオーバーコート膜114上に指先15の静電気を逃がすための透明導電層115を設けた構成になっている。
【0041】
このフォトセンサデバイス101を有する指紋検出部35で指先15の指紋を読み取る場合には、複数のフォトセンサデバイス101の最上面に指先15を載せて、透明基板103の下面に配置された面光源102を発光させると、その発光した光が不透明なボトムゲート電極104を除いて、フォトセンサデバイス101内を透過して指先15に照射され、この照射された光が指先15で反射され、その反射光が透明なトップゲート電極113を透過して受光部である半導体層106に入射する。これにより、複数のフォトセンサデバイス101で指先15からの反射光を受光すると、指紋の凹凸に応じた光の明暗画像が得られ、この明暗画像が指紋として読み取られる。
【0042】
このような指紋検出部35を備えた血液成分検出ユニット5は、図4に示すように、ユニットケース17の下面に血液成分検出ユニット側接続端子である駆動用接続電極33aとデータ用接続電極33bとがユニットケース17内のユニット回路基板34と電気的に接続された状態で設けられ、ユニットケース17が腕時計ケース1のユニット装着部4に装着されたときに、ユニット装着部4内の装置本体側接続端子である各接続電極4a、4bと電気的に接続され、これによりユニット回路基板34が腕時計ケース1内の回路基板13と電気的に接続されるように構成されている。
【0043】
次に、このような腕時計の血液成分検出装置の回路構成について、図8に示されたブロック図を参照して説明する。
腕時計ケース1内には、回路全体の動作を制御するCPUなどのメイン制御部36と、血液成分検出ユニット5の動作を制御するCPUなどのサブ制御部37とを備えている。メイン制御部36は、制御用ROM38に記憶されたプログラムに従って時計モジュール8の時計機能部8a、通信機能部8b、およびその周辺の回路全般を制御し、通常は時計モードで時計機能部8aの動作を制御して表示パネル11に現在時刻などの時刻情報を表示し、押釦スイッチ14の操作によって血液成分測定モードになると、サブ制御部37に動作指令を与える。
【0044】
このサブ制御部37は、メイン制御部36から動作指令が与えられると、腕時計ケース1内の指紋情報記憶部39から既に登録された既登録指紋情報を読み取り、この既登録指紋情報をメイン制御部36に送り、RAM40に記憶すると共に、腕時計ケース1に装着された血液成分検出ユニット5内の識別情報記憶部(図示せず)から血液成分検出ユニット5の識別情報(ID情報)を読み取り、この識別情報をメイン制御部36に送り、RAM44に記憶し、この読み取った識別情報に基づいて操作スイッチ6、7の操作に応じて血液成分測定の回路全般を制御する。
【0045】
すなわち、このサブ制御部37は、血液成分を測定するための測定開始用の操作スイッチ6が操作されると、メイン制御部36から動作指令が与えられ、指紋検出部35を駆動する指紋検出駆動回路45と、血液成分検出ユニット5の減圧ポンプ26を駆動するポンプ駆動回路41と、マイクロチャネル29を駆動するチャネル駆動回路42と、血液成分検出部20を駆動するセンサ駆動回路43と、血液成分検出部20で検出された検出結果に基づいて演算処理する測定部44とを駆動制御する。
【0046】
この場合、測定部44は、A/D変換器からなり、血液成分検出部20で検出されたアナログデータをデジタルデータに変換して血液成分データとしてメイン制御部36に出力する。メイン制御部36は、測定部44からの血液成分データをRAM40における記憶エリアに記憶すると共に、表示パネル11に表示する。このRAM40は、図9に示すように、血液成分を測定するごとに、測定日時、指紋情報、測定種類、測定血糖値(mg/dl)、経過時間、時間情報1、時間情報2、体重、測定回数、HbA1などの血液成分関連情報を記憶するための記憶エリアを備えている。
【0047】
すなわち、測定日時記憶エリア401、指紋情報記憶エリア402、測定種類記憶エリア403、測定血糖値記憶エリア404、経過時間記憶エリア405、時間情報1記憶エリア406、時間情報2記憶エリア407、体重記憶エリア408、測定回数記憶エリア409、HbA1記憶エリア410を備えている。このほかに、図9に示されていないが、酸素飽和度、イオン濃度などの血液成分情報をも記憶するための各記憶エリアを備えている。。
【0048】
このRAM40に記憶される情報のうち、指紋情報は、測定時に検出した被検者の指紋データであり、既に登録されている既登録指紋データと比較される。測定種類には、空腹時の血液成分測定と食後の血液成分測定とがあり、経過時間は食事をした時点から実際に血液成分の測定をしたときまでの経過した時間である。時間情報1は、前回の測定日から今回の測定日までの日数または月数であり、時間情報2は、前回の測定日における測定時刻と今回の測定日における測定時刻との時間差である。
【0049】
測定回数は、血液成分検出ユニット5の残りの使用回数であり、1つの血液成分検出ユニット5が測定できる回数が予め定められており、この定められた測定回数から実際に測定した測定回数を減算した残りの使用回数が表示パネル11に表示される。HbA1は、グリコヘモクロビンのことであり、赤血球の中に含まれるヘモクロビン(血色素)にブドウ糖が結合したもので、血糖値の測定の際、血糖コントロール状態を知る指標として利用される。
【0050】
ところで、図18に示すように、RAM40における測定血糖値記憶エリア404aには、糖尿病を診断するためのブドウ糖負荷試験による糖尿病の診断値も記憶される。この糖尿病の診断値は、正常型(正常な人)の空腹時、食後1時間、食後2時間後における血液中の各血糖値の範囲、境界型(正常な人と糖尿病の人との境界部分にいる人)の空腹時、食後1時間、食後2時間後における血液中の各血糖値の範囲、および糖尿病の空腹時、食後1時間、食後2時間後における血液中の各血糖値の範囲が記憶されている。この記憶された各タイプの血糖値範囲のいずれに、測定した血糖値が該当するかによって、メイン制御部36で糖尿病の診断を行う。
【0051】
次に、この血液成分測定装置を備えた腕時計のゼネラルフロー処理について、図10を参照して説明する。
このゼネラルフロー処理は、通常、時計モードで現在時刻を表示パネル11に表示すると共に現在時刻を修正する現在時刻修正処理を実行し(ステップS1)、押釦スイッチ14の操作によって血液成分の測定モードになると、測定する被検者の指紋を検出する指紋認証処理を実行し(ステップS2)、操作スイッチ6、7が操作されると、そのスイッチ操作に応じて、被検者の血液を採取して血液成分を測定する血液成分測定処理を実行し(ステップS3)、このフローを終了する。
【0052】
この場合、現在時刻修正処理は、図11の動作フローに示すように、まず、時計モジュール8の通信機能部8bによって標準時刻電波を受信し(ステップS11)、標準時刻電波を予め定められた時刻または回数、受信したか否かを判断し(ステップS12)、予め定められた時刻または回数、受信していなければ、定められた時刻または回数になるまで受信作業を繰り返し、予め定められた時刻または回数になると、標準時刻を現在時刻としてRAM40に記憶し、時計機能部8aの時刻を修正する(ステップS13)。この修正した時刻を図12に示すように「電波時計(修正完了)」のメッセージと共に現在時刻、例えば「AM8:00]として表示パネル11に表示し(ステップS14)、このフローを終了してゼネラルフロー処理に戻る。
【0053】
また、ゼネラルフロー処理の指紋認証処理は、図13の動作フローに示すように、まず、表示パネル11に指紋認証を催促するメッセージ、例えば図14(A)に示すように、「血糖値を測る前に貴方の指紋を測定してください。AM8:20(現在時刻)」を表示する(ステップS21)。そして、血液成分検出ユニット5の指載置部16に指先15を載置すると、この指載置部16に位置する指紋検出部35に指先15が配置され、この状態で指先15の指紋を指紋検出部35が検出し、この検出された指紋データが既に登録された既登録指紋データと一致するか否かをサブ制御部37で比較する(ステップS22)。
【0054】
このときに、検出された指紋データと既登録指紋データとが一致していれば、一致した指紋に係る人物名などをRAM40の指紋情報記憶エリア402に記憶し(ステップS23)、指紋認証結果および血糖値の測定を催促するメッセージ、例えば図14(B)に示すように、「既登録の指紋と一致しましたので、血糖値を測定してください。AM8:30(現在時刻)」を表示パネル11に表示し(ステップS24)、このフローを終了してゼネラルフロー処理に戻る。また、ステップS22で、検出された指紋データと既登録指紋データとが不一致のときには、指紋認証結果が不一致であるメッセージ、例えば図14(C)に示すように、「既登録の指紋と不一致でしたので、血糖値の測定はできません。AM8:30(現在時刻)」を表示パネル11に表示し(ステップS25)、このフローを終了してゼネラルフロー処理に戻る。
【0055】
次に、図15を参照して、ゼネラルフロー処理の血液成分測定処理について説明する。
この血液成分測定処理は、まず、予め定められた時刻なると、血液成分の測定を催促するメッセージ、例えば図16(A)に示す「血糖値を測定する時間になりましたので、血糖値測定の準備をしてください。AM8:25(現在時刻)」を表示パネル11に表示した後、測定の種類を指定するメッセージ、例えば図16(B)に示す「貴方の測定の種類は以下のどれですか? 1空腹時測定、2食事後測定 AM8:30(現在時刻)」を表示パネル11に表示する(ステップS31)。
【0056】
そして、食事時用の操作スイッチ7が操作されたか否かを判断し(ステップS32)、操作スイッチ7が操作されると、現在時刻をRAM40の測定日時記憶エリア401に記憶し(ステップS33)、血液成分を測定する測定開始用の操作スイッチ6が操作されたか否かを判断する(ステップS34)。また、ステップS32で食事時用の操作スイッチ7が操作されていなければ、ステップS34に進み、血液成分を測定するための測定開始用の操作スイッチ6が操作されたか否かを判断する。このステップS34で、測定開始用の操作スイッチ6が操作されていなければ、食事時用の操作スイッチ7が操作された時点から測定開始用の操作スイッチ6が操作されるまでの経過時間を測定してRAM40の経過時間記憶エリア405に記憶し(ステップS35)、測定開始用の操作スイッチ6が操作されるまで、経過時間を測定する。
【0057】
また、ステップS34で測定開始用の操作スイッチ6が操作されると、血液成分検出ユニット5の測定回数を計り、その測定回数をRAM40の測定回数記憶エリア409に記憶し、後述する血糖値測定処理を実行し、その測定結果をRAM40の測定血糖値記憶エリア404に記憶し(ステップS36)、その測定結果などの血液成分関連情報、つまり経過時間、血液成分検出結果、穿刺針24の残り使用可能な回数などの各種の情報を測定種類ごとに表示パネル11に表示する(ステップS37)。このときには、RAM40の測定血糖値記憶エリア404aに記憶されている糖尿病の診断値(図18参照)と測定結果とを対比し、空腹時と食後とのそれぞれに対応する各タイプの血糖値のいずれに、測定結果が対応するかを判断して、糖尿病を診断し、その評価をも表示する。
【0058】
例えば、食事時用の操作スイッチ7が操作された後に測定開始用の操作スイッチ7が操作された食事後の測定の場合には、図16(C)に示すように、測定日時(2004/4/10AM8:30)、指紋情報(人物A)、測定種類(食事後測定)、測定血糖値(160mg/dl)、経過時間(1:00経過)、体重73kg、測定回数(4回)、HbA1、診断評価(食事後測定であるので、糖尿病でない)、時間情報(0時間)などの血液成分関連情報を表示する。この場合における診断評価は、食後1時間経っての血糖値が160mg/dlであるため、図18に示した正常型と境界型との間に該当することにより、「食事後測定であるので、糖尿病でない」の診断評価になる。また、時間情報(0時間)は、前回の測定日における測定時刻と今回の測定日における測定時刻とが同じ時刻であることを意味する。
【0059】
また、食事時用の操作スイッチ7が操作されずに測定開始用の操作スイッチ7が操作された空腹時の測定の場合には、図16(D)に示すように、測定日時(2004/1/10AM8:30)、指紋情報(人物A)、測定種類(空腹時測定)、測定血糖値(135mg/dl)、体重60kg、HbA1、診断評価(空腹時測定でも、血糖値高し)などの血液成分関連情報を表示する。この場合における診断評価は、空腹時の血糖値が135mg/dlであるため、図18に示した糖尿病に該当することにより、「空腹時測定でも、血糖値高し」の診断評価になる。このように、測定した血液成分関連情報を表示パネル11に表示し、このフローを終了してゼネラルフロー処理に戻る。
【0060】
ところで、この血液成分測定処理における血糖値測定処理は、図17の動作フローに示すように、まず、ユニットケース17の指載置部16に指先15を押し当て、この指先15によって穿刺部18の先端部を押し込むことにより、穿刺部18のばね機構(図示せず)のばねが圧縮されてロックされ、この状態で測定開始用の操作スイッチ6が操作されると、血液成分検出ユニット5の穿刺部18のばね機構のロックが解除され、このばね機構のばね圧によって穿刺部18のスライダ23が押し上げられるので、穿刺針24が接触筒22内から押し出され、これにより穿刺針24が指先15の皮膚を穿刺する(ステップS41)。
【0061】
そして、この穿刺針24がばね機構のばねの減衰振動によって指先15の皮膚から離れ、指先15の皮膚から血液が滲出すると、血液吸引部19の減圧ポンプ26が動作して穿刺部18を含む減圧室25内を減圧し、穿刺部18で穿刺された指先15の皮膚から血液を採取し易くして血液吸引部19の減圧室25内に取り込む(ステップS42)。この後、減圧室25内に取り込まれた血液が逆流防止弁28を通して血液流路27に流れ込むと、マイクロチャネル29の部分を通過した血液は、血液流路27を通って、血液成分検出部20側へ送り込まれる。
【0062】
このときに、血液が採取されたか否かを判断し(ステップS43)、血液が血液成分検出部20に送り込まれていなければ、ステップS41に戻って上記動作を繰り返す。また、マイクロチャネル29を通って血液成分検出部20に血液が送り込まれると、ステップS43で血液採取が行われたと判断され、減圧ポンプ26を停止し(ステップS44)、減圧状態を解除して穿刺部18および減圧室25を大気圧に復帰させる(ステップS45)。このときには、ユニットケース17の指載置部16に載置された指先15に吸引感がなくなるので、指先15を指載置部16から離すことができる。
【0063】
この後、血液流路27内の血液成分検出部20によって血液の成分を検出する(ステップS46)。このときには、サブ制御部37が血液成分検出ユニット5の識別情報記憶部(図示せず)に記憶された識別情報に基づいて血液成分検出部20の各センサ30、31、32を制御する。これにより、血液成分検出部20の血糖値センサ30で血液中のブドウ糖を検出し、酸素飽和度センサ31で血液中の酸素を検出し、イオン濃度センサ32で血液中のCa、K、Na、pHなどのイオンを検出し、これらの検出結果に基づいて測定部44で血糖値、酸素飽和度、イオン濃度、ペーハーを測定する。
【0064】
なお、血液成分検出部20で検査された使用済みの血液は、血液保管部21に送り込まれ、この血液保管部21に保管される。これにより、このフローを終了して血液成分測定処理のステップS37に戻り、前述したように測定結果を表示パネル11に表示する。また、記憶素子であるRAM40に記憶された血糖値、酸素飽和度、イオン濃度などの血液成分関連情報は、腕時計ケース1内の通信機能部8bによってパーソナルコンピュータなどの外部機器に送信され、この外部機器で測定した血液成分関連情報の管理、集計などのデータ処理が行われる。
【0065】
このように、この腕時計の血液成分測定装置によれば、被検者により食事時用の操作スイッチ7が操作されたか否かをメイン制御部36によって判断し、食事時用の操作スイッチ7が操作されると、その操作スイッチ7が操作された時点からの経過時間を時計機能部8aによって測定し、操作スイッチ7が操作された後に測定開始用の操作スイッチ6が操作されて血液成分検出ユニット5により血液成分が測定された際に、その測定された血液成分に関する血液成分関連情報、および時計機能部8aにより測定された経過時間の時間情報を表示パネル11に表示するので、食事をしたときに食事時用の操作スイッチ7を操作することにより、食事をした時点からの経過時間における血糖値などの血液成分関連情報を知ることができ、これにより糖尿病の状態を正確に把握することができる。
【0066】
また、この腕時計の血液成分測定装置によれば、被検者により食事時用の操作スイッチ7が操作されたか否かをメイン制御部36によって判断し、食事時用の操作スイッチ7が操作されていないと判断された状態で、測定開始用の操作スイッチ6が操作されて血液成分検出ユニット5により血液成分が測定された際には、その測定された血液成分に関する血液成分関連情報、および空腹時における血液成分の測定であることを示す空腹時測定情報を表示パネル11に表示するので、食事時用の操作スイッチ7が操作されずに血液成分検出ユニット5によって血液成分を測定したときには、メイン制御部36により食事前の空腹時における血液成分の測定と判断し、これにより食事をしていない空腹時における血糖値などの血液成分関連情報を知ることができ、これによっても糖尿病の状態を正確に把握することができる。
【0067】
このため、この血液成分測定装置では、被検者が空腹時の測定であるか、食後の測定であるかを判断することができ、これにより糖尿病の状態を正確に把握することができる。すなわち、血糖値が正常な人は、図19(A)に示すように、食前の血糖値が低く、食事をすると、血糖値が高くなり、食後、1時間〜2時間後に血糖値は下がる。つまり、食事をすると、インスリンの分泌が増大するので、血糖値が下がり、これに伴ってインスリンの分泌も減少する。一方、インスリン非依存型の糖尿病の患者は、図19(B)に示すように、食前の血糖値は低く、食事をすると、血糖値が高くなり、食後、1時間〜2時間経過しても血糖値があまり下がらない。つまり、食事しても、インスリンの分泌が遅れる傾向にあるため、食後、1時間〜2時間経っても血糖値があまり下がらない。このため、被検者が空腹時の測定であるか、食後の測定であるかを判断することにより、糖尿病の状態を正確に把握することができる。
【0068】
また、この腕時計の血液成分測定装置によれば、被検者の指紋を指紋検出部35で検出し、この検出した指紋データが予め登録された既登録指紋データと一致するか否かをサブ制御部37によって比較し、その比較結果をメイン制御部36によって表示パネル11に表示するので、複数の被検者が1つの血液成分測定装置を使用する場合、実際に測定した被検者が予め登録された人物であるかを判断することができる。このため、測定のたびに被検者が氏名や登録番号などの認証情報を入力しなくても、指紋検出部35に指先15を載せるだけで、簡単に被検者を認証することができ、これにより氏名などの認証情報の入力操作が不要になり、入力操作が簡単で、入力ミスをも防ぐことができる。
【0069】
この場合、血液成分検出ユニット5が、被検者の指先15を載置する指載置部16と、この指載置部16に載せられた指先15に穿刺針24を刺す穿刺部18と、穿刺部18により穿刺された指先15から血液を吸引する血液吸引部19と、この血液吸引部19に吸引された血液の成分を検出する血液成分検出部20とを備えているので、被検者の指先15を指載置部16に載せて穿刺部18の穿刺針24で指先15を刺すと、血液吸引部19が穿刺された指先15から血液を吸引し、この吸引された血液の成分を血液成分検出部20で検出することができ、このため簡単に指先15から血液を採取して血液成分を検出することができる。
【0070】
特に、指載置部16と指紋検出部35とが同じ部位、つまり指紋検出部35は、ほぼリング形状に形成され、穿刺部18の接触筒22の上端面に配置された状態で、指載置部16に設けられた開口部16aから上方に露呈し、指載置部16に載置された指先15が開口部16aを通して接触するように構成されているので、指載置部16に指先15を載せると、その指先15が指紋検出部35上にも同時に配置される。これにより、血液成分の測定を開始する前に、指紋検出部35で指先15の指紋を検出することができると共に、実際に血液成分を測定する被検者が予め登録された人物であるかを判断することができ、このため取り扱いが簡単で、使い勝手の良いものを得ることができる。
【0071】
また、この腕時計の血液成分測定装置によれば、血液成分検出ユニット5による測定回数をサブ制御部37によって計測し、血液成分検出ユニット5によって測定された血液成分に関する血液成分関連情報、およびサブ制御部37によって計測された測定回数計測結果情報を、メイン制御部36によって表示パネル11に表示するので、血液成分検出ユニット5の使用回数が予め決められている場合、使用者が測定回数を覚えていなくても、表示パネル11に表示された測定回数計測結果情報によって血液成分検出ユニット5の残りの測定回数を知ることができ、このため予め決められた血液成分検出ユニット5の使用回数を越えて使用するのを防ぐことができ、これにより安全で正確な血液成分の測定ができる。
【0072】
また、この腕時計の血液成分測定装置によれば、時計機能部8aによって時間を計測し、血液成分検出ユニット5によって測定された血液成分に関する血液成分関連情報、および血液成分を測定した際における前後の時間間隔、時刻に関する時間情報を、メイン制御部36によって表示パネル11に表示するので、予め定められた日時の間隔、および予め定められた時刻に血液成分の測定をする必要がある場合、被検者が測定すべき日時を忘れていても、その日時を表示パネル11に表示させて被検者に知らせることができ、これにより被検者が測定すべき日時に血液成分の測定をすることができると共に、前回の測定日から今回の測定日までの経過日数や月数、あるいは前回の測定日における測定時刻と今回の測定時刻との時間差などの時間情報をも知ることができ、これによっても使い勝手が良く、正確に測定間隔を把握することができる。
【0073】
この場合、標準時刻電波を受信する通信機能部8bを備え、この通信機能部8bによって受信した標準時刻電波に基づいて現在時刻を修正することにより、一定時間ごとに通信機能部8bが標準時刻電波を受信して現在時刻を修正することができ、これにより常に正確な現在時刻を知ることができるほか、正確な日時に血液成分を測定することができると共に、測定時における食後の経過時間や測定した際の前後の時間間隔、その時刻などの時間情報をも正確に測定することができる。
【0074】
さらに、この腕時計によれば、時計バンド2によって腕時計ケース1を簡単に腕に装着することができ、この状態で腕時計ケース1のユニット装着部4に装着された血液成分検出ユニット5の指載置部16に指先15を載せ、この状態で測定開始用の操作スイッチ6を容易に操作することができると共に、血液成分の測定を容易に行うことができ、しかも血液成分検出ユニット5で検出した血液成分の測定結果を表示パネル11に表示させて速やかに測定結果を被検者に知らせることができる。この場合、血液成分検出ユニット5は、腕時計ケース1のユニット装着部4に対して着脱可能であるから、血液成分検出ユニット5を簡単に且つ容易に交換することができる。
【0075】
なお、上記実施形態では、腕に着脱できる腕時計に適用した場合について述べたが、必ずしも腕時計である必要はなく、また必ずしも腕に着脱可能に装着する腕装着型のものである必要もなく、卓上などに配置して使用することができる卓上型のものにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】この発明を適用した腕時計の正面図である。
【図2】図1の腕時計で血液成分を測定する使用状態を示した斜視図である。
【図3】図1のA−A矢視における要部の拡大断面図である。
【図4】図3の血液成分検出ユニットを概念的に示した拡大断面図である。
【図5】図4の穿刺部を示した拡大断面図である。
【図6】図5の穿刺部で指先を穿刺した状態を示した拡大断面図である。
【図7】図4の指紋検出部におけるフォトセンサデバイスを示した要部の拡大断面図である。
【図8】図1の腕時計における血液成分検出装置の回路構成を示したブロック図である。
【図9】図8のRAMに記憶される血液成分関連情報を示した図である。
【図10】図8の腕時計における血液成分検出装置のゼネラルフロー処理を示した図である。
【図11】図10の現在時刻修正処理の動作フローを示した図である。
【図12】図11で修正された現在時刻の表示状態を示した図である。
【図13】図10の指紋認証処理の動作フローを示した図である。
【図14】図13の指紋認証処理における表示状態を示し、(A)は指紋認証を催促するメッセージの表示状態を示した図、(B)は測定した指紋データと既登録指紋データとが一致したときのメッセージの表示状態を示した図、(C)は測定した指紋データと既登録指紋データとが不一致のときのメッセージの表示状態を示した図である。
【図15】図10の血液成分測定処理の動作フローを示した図である。
【図16】図15の血液成分測定処理における表示状態を示し、(A)は血糖値の測定を催促するメッセージの表示状態を示した図、(B)は測定の種類を選択するメッセージの表示状態を示した図、(C)は食事をした後に血液成分測定をしたときの血液成分関連情報の表示状態を示した図、(D)は食前の空腹時に血液成分測定をしたときの血液成分関連情報の表示状態を示した図である。
【図17】図15の血糖値測定処理の動作フローを示した図である。
【図18】図8のRAMに予め記憶された糖尿病の診断値を示した図である。
【図19】食事の前後における血糖値とインスリンの分泌との関係を示し、(A)は血糖値が正常な人の場合を示した図、(B)はインスリン非依存型の糖尿病患者の場合を示した図である。
【符号の説明】
【0077】
1 腕時計ケース
5 血液成分検出ユニット
6 定開始用の操作スイッチ
7 食事時用の操作スイッチ
8 時計モジュール
8a 時計機能部
8b 通信機能部
11 表示パネル
15 指先
16 指載置部
18 穿刺部
19 血液吸引部
20 血液成分検出部
22 接触筒
24 穿刺針
25 減圧室
26 減圧ポンプ
30 血糖値センサ
31 酸素飽和度センサ
32 イオン濃度センサ
35 指紋検出部
36 メイン制御部
37 サブ制御部
38 制御ROM
39 指紋情報記憶部
40 RAM
41 ポンプ駆動回路
42 チャネル駆動回路
43 センサ駆動回路
44 測定部
45 指紋検出駆動回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
血液成分を測定する測定ユニット部とその測定結果を表示する表示部とを備えた血液成分測定装置において、
被検者により操作される操作手段と、
この操作手段が操作されたか否かを判断する判断手段と、
この判断手段により前記操作手段が操作されたと判断された際には、当該操作手段が操作された時点からの経過時間を測定する時間測定手段と、
前記操作手段が操作された後に前記測定ユニット部により血液成分が測定された際には、当該測定された血液成分に関する血液成分関連情報、および前記時間測定手段により測定された経過時間の時間情報を、前記表示部に表示するように制御する測定結果表示制御手段と
を備えていることを特徴する血液成分測定装置。
【請求項2】
血液成分を測定する測定ユニット部とその測定結果を表示する表示部とを備えた血液成分測定装置において、
被検者により操作される操作手段と、
この操作手段が操作されたか否かを判断する判断手段と、
この判断手段により前記操作手段が操作されていないと判断されて前記測定ユニット部により血液成分が測定された際には、当該測定された血液成分に関する血液成分関連情報、および空腹時における血液成分の測定であることを示す空腹時測定情報を、前記表示部に表示するように制御する測定結果表示制御手段と
を備えていることを特徴する血液成分測定装置。
【請求項3】
血液成分を測定する測定ユニット部とその測定結果を表示する表示部とを備えた血液成分測定装置において、
被検者の指紋を検出する指紋検出部と、
この指紋検出部で検出した指紋データが予め登録された指紋データと一致するか否かを判断する指紋認証手段と、
この指紋認証手段による認証結果を前記表示部に表示するように制御する認証結果表示制御手段と
を備えていることを特徴する血液成分測定装置。
【請求項4】
前記測定ユニット部は、被検者の指先が載置される載置部と、この載置部に載せられた指先に穿刺針を刺す穿刺部と、穿刺部により穿刺された指先から血液を吸引する血液吸引部と、この血液吸引部に吸引された血液の成分を検出する血液成分検出部とを備え、
前記載置部と前記指紋検出部とは、同じ部位に設けられていることを特徴する請求項3に記載の血液成分測定装置。
【請求項5】
血液成分を測定する測定ユニット部とその測定結果を表示する表示部とを備えた血液成分測定装置において、
前記測定ユニット部による測定回数を計測する測定回数計測手段と、
前記測定ユニット部により測定された血液成分に関する血液成分関連情報、および前記測定回数計測手段により計測された測定回数計測結果情報を、前記表示部に表示するように制御する測定結果表示制御手段と
を備えていることを特徴する血液成分測定装置。
【請求項6】
血液成分を測定する測定ユニット部とその測定結果を表示する表示部とを備えた血液成分測定装置において、
時間を計測する計時手段と、
前記測定ユニット部により測定された血液成分に関する血液成分関連情報、および血液成分を測定した際における前後の時間間隔、時刻に関する時間情報を、前記表示部に表示するように制御する測定結果表示手段と
を備えていることを特徴とする血液成分測定装置。
【請求項7】
標準時刻電波を受信する受信手段を備え、この受信手段により受信した標準時刻電波に基づいて現在時刻を修正することを特徴する請求項6に記載の血液成分測定装置。
【請求項8】
血液成分を測定する測定ユニット部とその測定結果を表示する表示部とを備えた血液成分測定装置に用いられる血液成分測定制御方法において、
被検者により操作される操作手段が操作されたか否かを判断する判断ステップと、
この判断ステップにより前記操作手段が操作されたと判断された際には、当該操作手段が操作された時点からの経過時間を測定する時間測定ステップと、
前記操作手段が操作された後に前記測定ユニット部により血液成分が測定された際には、当該測定された血液成分に関する血液成分関連情報、および前記時間測定ステップにより測定された経過時間の時間情報を、前記表示部に表示するように制御する測定結果表示制御ステップと
を備えていることを特徴とする血液成分測定制御方法。
【請求項9】
血液成分を測定する測定ユニット部とその測定結果を表示する表示部とを備えた血液成分測定装置に用いられる血液成分測定制御方法において、
被検者により操作される操作手段が操作されたか否かを判断する判断ステップと、
この判断ステップにより前記操作手段が操作されていないと判断されて前記測定ユニット部により血液成分が測定された際には、当該測定された血液成分に関する血液成分関連情報、および空腹時における血液成分の測定であることを示す空腹時測定情報を、前記表示部に表示するように制御する測定結果表示制御ステップと
を備えていることを特徴とする血液成分測定制御方法。
【請求項10】
血液成分を測定する測定ユニット部とその測定結果を表示する表示部とを備えた血液成分測定装置に用いられる血液成分測定制御方法において、
被検者の指紋を検出する指紋検出部にて検出した指紋データが予め登録された指紋データと一致するか否かを判断する指紋認証ステップと、
この指紋認証ステップによる認証結果を前記表示部に表示するように制御する認証結果表示制御ステップと
を備えていることを特徴とする血液成分測定制御方法。
【請求項11】
前記測定ユニット部は、被検者の指先が載置される載置部と、この載置部に載せられた指先に穿刺針を刺す穿刺部と、穿刺部により穿刺された指先から血液を吸引する血液吸引部と、この血液吸引部に吸引された血液の成分を検出する血液成分検出部とを備え、
前記載置部と前記指紋検出部とは、同じ部位に設けられていることを特徴する請求項10に記載の血液成分測定制御方法。
【請求項12】
血液成分を測定する測定ユニット部とその測定結果を表示する表示部とを備えた血液成分測定装置に用いられる血液成分測定制御方法において、
前記測定ユニット部による測定回数を計測する測定回数計測ステップと、
前記測定ユニット部により測定された血液成分に関する血液成分関連情報、および前記測定回数計測ステップにより計測された測定回数計測結果情報を、前記表示部に表示するように制御する測定結果表示制御ステップと
を備えていることを特徴する血液成分測定制御方法。
【請求項13】
血液成分を測定する測定ユニット部とその測定結果を表示する表示部とを備えた血液成分測定装置に用いられる血液成分測定制御方法において、
時間を計測する計時ステップと、
前記測定ユニット部により測定された血液成分に関する血液成分関連情報、および血液成分を測定した際における前後の時間間隔、時刻に関する時間情報を、前記表示部に表示するように制御する測定結果表示ステップと
を備えていることを特徴とする血液成分測定制御方法。
【請求項14】
標準時刻電波を受信する受信ステップを備え、この受信ステップにより受信した標準時刻電波に基づいて現在時刻を修正することを特徴する請求項13に記載の血液成分測定制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2006−109895(P2006−109895A)
【公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−297353(P2004−297353)
【出願日】平成16年10月12日(2004.10.12)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】