説明

血液脳関門送達のための物質

本発明は、いくつかの態様において、両方向にて血液脳関門を横切る物質の輸送を促進しつつ、関門をいったん横切った際のその活性を実質的にインタクトに保持する組成物、方法およびキットを提供する。物質は、1以上の内在性 受容体媒介輸送系を介して血液脳関門を横切って輸送される。いくつかの態様において、物質は、治療、診断、またはリサーチ剤である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の(i)を(ii)と結合して含む組成物:
(i)血液から脳へと第1の受容体媒介BBB輸送系を介してBBBを通過することができる第1の部分;
(ii)脳から血液へと第2の受容体媒介BBB輸送系を介してBBBを通過することができる第2の部分。
【請求項2】
(iii)中枢神経系成分と相互作用することが出来る第3の部分をさらに含む請求項 1の組成物。
【請求項3】
タンパク質を含む請求項 1の組成物。
【請求項4】
抗体コンストラクトを含む請求項 1の組成物。
【請求項5】
第1の部分が内在性 BBB 受容体媒介輸送系上でBBBを通過することができる請求項 1の組成物。
【請求項6】
内在性 BBB 受容体媒介輸送系が、インスリン受容体、トランスフェリン受容体、レプチン受容体、リポタンパク質受容体、およびIGF 受容体からなる群から選択される請求項 5の組成物。
【請求項7】
内在性 BBB 受容体媒介輸送系がインスリン BBB 受容体媒介輸送系である請求項 6の組成物。
【請求項8】
第2の受容体媒介BBB輸送系がFc 受容体系を含む請求項 1の組成物。
【請求項9】
第1および第2の部分が抗体構造の部分である請求項 1の組成物。
【請求項10】
第2の部分が抗体構造のCH2-CH3 領域を含む請求項 9の組成物。
【請求項11】
第3の部分が、抗体、抗体断片、または ScFvを含む請求項 2の組成物。
【請求項12】
第3の部分が ScFvを含む請求項 11の組成物。
【請求項13】
中枢神経系成分が脳障害に関係する病理学的物質を含む請求項 2の組成物。
【請求項14】
脳障害が、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、ウシ海綿状脳症、西ナイルウイルス脳炎、Neuro-AIDS、脳傷害、脊髄傷害、脳の転移性癌、脳の転移性乳癌、脳の原発性癌、および多発性硬化症からなる群から選択される障害である請求項 13の組成物。
【請求項15】
病理学的物質が、タンパク質、核酸、炭水化物、炭水化物ポリマー、脂質、糖脂質、低分子、およびそれらの組合せからなる群から選択されるタイプのものである請求項 13の組成物。
【請求項16】
病理学的物質がタンパク質である請求項 13の組成物。
【請求項17】
タンパク質が、Aβアミロイド、α-シヌクレイン、ハンチンチンタンパク質、PrP プリオンタンパク質、西ナイルエンベロープタンパク質、腫瘍壊死因子 (TNF) 関連アポトーシス誘発リガンド(TRAIL)、Nogo A、HER2、上皮増殖因子受容体 (EGFR)、肝細胞増殖因子 (HGF)、およびオリゴデンドロサイト表面抗原からなる群から選択される請求項 15の組成物。
【請求項18】
タンパク質がAβ アミロイドである請求項 15の組成物。
【請求項19】
第1の部分および第2の部分が抗体の部分であり、第3の部分がScFvである請求項 2の組成物。
【請求項20】
抗体が内在性 BBB 受容体媒介輸送系に対するものである請求項 18の組成物。
【請求項21】
内在性 BBB 受容体媒介輸送系がインスリン BBB 受容体媒介輸送系である請求項 19の組成物。
【請求項22】
インスリン BBB 受容体媒介輸送系がヒトインスリン受容体媒介輸送系である請求項 20の組成物。
【請求項23】
ScFvが、AD のAβ アミロイドペプチドに対するScFvである請求項 19または20の組成物。
【請求項24】
以下を含む組成物:
(i)血液から脳へとBBBを通過することができる第1の部分;
(ii)中枢神経系成分と相互作用することが出来る第2の部分;
(iii)脳から血液へとBBBを通過することができる第3の部分、
ここで、 第1、第2および第3の部分は連結しており、第1、第2および第3の部分は同一ではなく、共通の構造を共有していない。
【請求項25】
非天然組成物である請求項 24の組成物。
【請求項26】
第1および第3の部分がタンパク質を含む請求項 24の組成物。
【請求項27】
第1および第3の部分が抗体を含む請求項 24の組成物。
【請求項28】
第1および第3の部分がmAbを含む請求項 24の組成物。
【請求項29】
第1、第2および第3の部分が共有結合している請求項 24の組成物。
【請求項30】
第1の部分が内在性 BBB 受容体媒介輸送系を介して血液から脳へとBBBを通過することができる、請求項 24の組成物。
【請求項31】
内在性 BBB 受容体媒介輸送系が、インスリン受容体、トランスフェリン受容体、レプチン受容体、リポタンパク質受容体、およびIGF 受容体からなる群から選択される請求項 30の組成物。
【請求項32】
内在性 BBB 受容体媒介輸送系がインスリン BBB 受容体媒介輸送系である請求項 31の組成物。
【請求項33】
第2の部分が、抗体、抗体断片、またはScFvを含む請求項 24の組成物。
【請求項34】
第3の部分がScFvを含む請求項 33の組成物。
【請求項35】
中枢神経系成分が脳障害に関係する病理学的物質を含む請求項 24の組成物。
【請求項36】
脳障害が、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、ウシ海綿状脳症、西ナイルウイルス脳炎、Neuro-AIDS、脳傷害、脊髄傷害、脳の転移性癌、脳の転移性乳癌、脳の原発性癌、および多発性硬化症からなる群から選択される障害である請求項 35の組成物。
【請求項37】
病理学的物質が、タンパク質、核酸、炭水化物、炭水化物ポリマー、脂質、糖脂質、および低分子からなる群から選択されるタイプのものである請求項 35の組成物。
【請求項38】
病理学的物質がタンパク質である請求項 37の組成物。
【請求項39】
タンパク質が、Aβ アミロイド、α-シヌクレイン、ハンチンチンタンパク質、PrP プリオン タンパク質、西ナイルエンベロープタンパク質、腫瘍壊死因子 (TNF) 関連アポトーシス誘発リガンド(TRAIL)、Nogo A、HER2、上皮増殖因子受容体 (EGFR)、肝細胞増殖因子 (HGF)、およびオリゴデンドロサイト表面抗原からなる群から選択される請求項 38の組成物。
【請求項40】
タンパク質が Aβ アミロイドである請求項 39の組成物。
【請求項41】
第3の部分が、受容体媒介BBB輸送系を介して脳から血液へとBBBを通過することができる構造を含む請求項 24の組成物。
【請求項42】
受容体媒介BBB輸送系がFc 受容体系を含む請求項 41の組成物。
【請求項43】
第3の部分が抗体構造の部分である請求項 42の組成物。
【請求項44】
第3の部分が抗体構造のCH2-CH3 領域を含む請求項 43の組成物。
【請求項45】
抗原に結合するScFvを含む組成物であって、
(i) ScFvは第1の免疫グロブリンに由来し、
(ii) ScFvは第2の免疫グロブリンに結合し、ここで第2の免疫グロブリンは、そのネイティブな形態から改変されている免疫グロブリンであってよく; そして、
(iii) ScFvのその抗原に対する親和性はScFvが由来する第1の免疫グロブリンのものの約 [20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120%]を超える、
組成物。
【請求項46】
ScFvが第2の免疫グロブリンに共有結合している請求項 45の組成物。
【請求項47】
ScFvがそのアミノ末端にて第2の免疫グロブリンに結合している請求項 45の組成物。
【請求項48】
ScFvがそのカルボキシ末端にて第2の免疫グロブリンに結合している請求項 45の組成物。
【請求項49】
ScFvが第2の免疫グロブリンの重鎖または軽鎖のカルボキシ末端に結合している請求項 45の組成物。
【請求項50】
ScFvが第2の免疫グロブリンの重鎖のカルボキシ末端に結合している請求項49の組成物。
【請求項51】
ScFvが第2の免疫グロブリンの重鎖のCH3 領域に結合している請求項 50の組成物。
【請求項52】
第2の免疫グロブリンがその重鎖が切断型となるように改変されており、ここでScFvが切断型重鎖のカルボキシ末端に結合している請求項 50の組成物。
【請求項53】
ScFvが切断型重鎖のカルボキシ末端に結合しており、ここで、該重鎖が切断型であり、そのカルボキシ末端が 、CH1、ヒンジ、CH2、およびCH3 領域からなる群から選択されるネイティブな重鎖の領域に位置する請求項 52の組成物。
【請求項54】
ScFvが第2の免疫グロブリンの重鎖または軽鎖のアミノ末端に結合している請求項 45の組成物。
【請求項55】
ScFv が脳に存在する病理学的物質に対する抗体に由来するものであり、ここで病理学的物質が脳障害と関係している請求項 45の組成物。
【請求項56】
脳障害が、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、ウシ海綿状脳症、西ナイルウイルス脳炎、Neuro-AIDS、脳傷害、脊髄傷害、脳の転移性癌、脳の転移性乳癌、脳の原発性癌、および多発性硬化症からなる群から選択される障害である請求項 55の組成物。
【請求項57】
病理学的物質が、タンパク質、核酸、炭水化物、炭水化物ポリマー、脂質、糖脂質、および低分子からなる群から選択されるタイプのものである請求項 55の組成物。
【請求項58】
病理学的物質がタンパク質である請求項 57の組成物。
【請求項59】
タンパク質が、Aβ アミロイド、α-シヌクレイン、ハンチンチンタンパク質、PrP プリオン タンパク質、西ナイルエンベロープタンパク質、腫瘍壊死因子 (TNF) 関連アポトーシス誘発リガンド (TRAIL)、Nogo A、HER2、上皮増殖因子受容体 (EGFR)、肝細胞増殖因子 (HGF)、およびオリゴデンドロサイト表面抗原からなる群から選択される請求項 58の組成物。
【請求項60】
脳から血液へと BBBを横切って抗体構造を輸送することが出来る部分を含む非天然組成物。
【請求項61】
該輸送がBBB FcRを介するものである請求項 60の組成物。
【請求項62】
抗体構造が治療用または診断用抗体構造である請求項 60の組成物。
【請求項63】
治療用または診断用抗体構造が病理学的物質と相互作用するものであり、病理学的物質が脳障害に関係するものである請求項 62の組成物。
【請求項64】
脳障害が、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、ウシ海綿状脳症、西ナイルウイルス脳炎、Neuro-AIDS、脳傷害、脊髄傷害、脳の転移性癌、脳の転移性乳癌、脳の原発性癌、および多発性硬化症からなる群から選択される障害である請求項 63の組成物。
【請求項65】
病理学的物質が、タンパク質、核酸、炭水化物、炭水化物ポリマー、脂質、糖脂質、および低分子からなる群から選択されるタイプのものである請求項 63の組成物。
【請求項66】
病理学的物質がタンパク質である請求項 65の組成物。
【請求項67】
タンパク質が、Aβ アミロイド、α-シヌクレイン、ハンチンチンタンパク質、PrP プリオン タンパク質、西ナイルエンベロープタンパク質、腫瘍壊死因子 (TNF) 関連アポトーシス誘発リガンド(TRAIL)、Nogo A、HER2、上皮増殖因子受容体 (EGFR)、肝細胞増殖因子 (HGF)、およびオリゴデンドロサイト表面抗原からなる群から選択される請求項 66の組成物。
【請求項68】
タンパク質がAβ アミロイドである請求項 67の組成物。
【請求項69】
抗体構造が一本鎖 Fv 抗体 (ScFv)である請求項 60の組成物。
【請求項70】
治療用抗体構造または診断用抗体構造が血液脳関門 (BBB)を通過することができる構造と連結している請求項 62の組成物。
【請求項71】
治療用抗体構造または診断用抗体構造がBBBを通過することができる構造に共有結合している請求項 70の組成物。
【請求項72】
BBBを血液から脳へと通過することができる部分をさらに含む請求項 60の組成物。
【請求項73】
脳から血液へと BBBを横切って抗体構造を輸送することが出来る部分がFc 受容体と相互作用する請求項 60 の組成物。
【請求項74】
BBBを通過することができる部分が内在性 BBB 受容体媒介輸送系上でBBBを横切る請求項 72の組成物。
【請求項75】
内在性 BBB 受容体媒介輸送系が、インスリン受容体、トランスフェリン受容体、レプチン 受容体、リポタンパク質受容体、およびIGF 受容体からなる群から選択される請求項 74の組成物。
【請求項76】
内在性 BBB 受容体媒介輸送系がインスリン BBB 受容体媒介輸送系である請求項 75の組成物。
【請求項77】
ScFvのVH 領域が配列番号12と少なくとも [80、90、95、99%] 同一な配列を含む、ScFvを含む組成物。
【請求項78】
ScFvのVL 領域が配列番号14と少なくとも [80、90、95、99%] 同一な配列を含む請求項 77の組成物。
【請求項79】
ScFvがAbに連結している請求項 77の組成物。
【請求項80】
Abが MAbである請求項 79の組成物。
【請求項81】
ScFvがAbまたはMAbに共有結合している請求項 79または80の組成物。
【請求項82】
ScFvがAbまたはMAbの軽鎖のカルボキシ末端に連結している請求項 79または80の組成物。
【請求項83】
ScFvがそのアミノ末端を介してAbまたはMAbの軽鎖のカルボキシ末端に連結している請求項 82の組成物。
【請求項84】
ScFvがそのカルボキシ末端を介してAbまたはMAbの軽鎖のカルボキシ末端に連結している請求項 82の組成物。
【請求項85】
ScFvがAbまたはMAbの重鎖のカルボキシ末端に連結している請求項 79または80の組成物。
【請求項86】
ScFvがそのアミノ末端を介してAbまたはMAbの重鎖のカルボキシ末端に連結している請求項 85の組成物。
【請求項87】
ScFvがそのカルボキシ末端を介してAbまたはMAbの重鎖のカルボキシ末端に連結している請求項 85の組成物。
【請求項88】
AbまたはMAbが内在性 BBB 受容体媒介輸送系に対するものである請求項 79または80の組成物。
【請求項89】
内在性 BBB 受容体媒介輸送系が、インスリン受容体、トランスフェリン受容体、レプチン 受容体、リポタンパク質受容体、および IGF 受容体からなる群から選択される請求項 88の組成物。
【請求項90】
内在性 BBB 受容体媒介輸送系がインスリン BBB 受容体媒介輸送系である請求項 89の組成物。
【請求項91】
ScFvのVH 領域が少なくとも以下のいずれかを含む、ScFvを含む組成物:
(i)配列番号12のアミノ酸26-35の配列と少なくとも 約 60%同一なCDR1 配列、
(ii)配列番号12のアミノ酸50-66の配列と少なくとも 約 60%同一なCDR2 配列;および、
(iii)配列番号12のアミノ酸99-103の配列と少なくとも 約 60%同一なCDR3 配列。
【請求項92】
ScFvのVL 領域が少なくとも以下のいずれかを含む、ScFvを含む組成物:
(i)配列番号14のアミノ酸24-39の配列と少なくとも 約 60%同一なCDR1 配列;
(ii)配列番号14のアミノ酸55-61の配列と少なくとも 約 60%同一なCDR2 配列;および、
(iii)配列番号14のアミノ酸94-102の配列と少なくとも 約 60%同一なCDR3 配列。
【請求項93】
治療用抗体構造または診断用抗体構造を含む組成物であって、治療用抗体構造または診断用抗体構造の脳における平均分布容積が、末梢投与の後、少なくとも 約 30 μL/グラム 脳を達成することが出来るものである組成物。
【請求項94】
治療用抗体構造または診断用抗体構造が脳に存在する病理学的物質に結合することが出来、ここで病理学的物質が脳障害と関係している請求項 93の組成物。
【請求項95】
脳障害が、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、ウシ海綿状脳症、西ナイルウイルス脳炎、Neuro-AIDS、脳傷害、脊髄傷害、脳の転移性癌、脳の転移性乳癌、脳の原発性癌、および多発性硬化症からなる群から選択される障害である請求項 94の組成物。
【請求項96】
病理学的物質が、タンパク質、核酸、炭水化物、炭水化物ポリマー、脂質、糖脂質、および低分子からなる群から選択されるタイプのものである請求項 94の組成物。
【請求項97】
病理学的物質がタンパク質である請求項 96の組成物。
【請求項98】
タンパク質が、Aβ アミロイド、α-シヌクレイン、ハンチンチンタンパク質、PrP プリオン タンパク質、西ナイルエンベロープタンパク質、腫瘍壊死因子 (TNF) 関連アポトーシス誘発リガンド(TRAIL)、Nogo A、HER2、上皮増殖因子受容体 (EGFR)、肝細胞増殖因子 (HGF)、およびオリゴデンドロサイト表面抗原からなる群から選択される請求項 97の組成物。
【請求項99】
タンパク質がAβ アミロイドである請求項 98の組成物。
【請求項100】
治療用抗体構造が一本鎖 Fv 抗体 (ScFv)である請求項 93の組成物。
【請求項101】
治療用抗体構造または診断用抗体構造が血液脳関門 (BBB)を通過することができる構造と連結している請求項 93の組成物。
【請求項102】
治療用抗体構造または診断用抗体構造がBBBを通過することができる構造に共有結合している請求項 101の組成物。
【請求項103】
BBBを通過することができる構造が内在性 BBB 受容体媒介輸送系上でBBBを横切る請求項 101の組成物。
【請求項104】
内在性 BBB 受容体媒介輸送系が、インスリン受容体、トランスフェリン受容体、レプチン 受容体、リポタンパク質受容体、およびIGF 受容体からなる群から選択される請求項 102の組成物。
【請求項105】
内在性 BBB 受容体媒介輸送系がインスリン BBB 受容体媒介輸送系である請求項 104の組成物。
【請求項106】
BBBを通過することができる構造が、血液から脳へ、および、脳から血液へとBBBを通過することができる請求項 101の組成物。
【請求項107】
BBBを通過することができる構造が、血液から脳へと第1の受容体媒介輸送系を介して、そして脳から血液へと第2の受容体媒介輸送系を介してBBBを通過することができる、請求項 101の組成物。
【請求項108】
第1の受容体媒介輸送系が、インスリン受容体、トランスフェリン受容体、レプチン 受容体、リポタンパク質受容体、およびIGF 受容体からなる群から選択される請求項 107の組成物。
【請求項109】
第1の受容体媒介輸送系がインスリン BBB 受容体媒介輸送系である請求項 108の組成物。
【請求項110】
第2の受容体媒介輸送系がFc-受容体媒介輸送系である請求項 107の組成物。
【請求項111】
BBBを通過することができる構造が抗体である請求項 101の組成物。
【請求項112】
BBBを通過することができる構造がmAbである請求項 111の組成物。
【請求項113】
第1の配列および第2の配列を含む単一の核酸配列であって、第1の配列が、第1の免疫グロブリンの重鎖の一部または全部をコードする第2の配列に作動可能に連結した第1の免疫グロブリンの軽鎖の一部または全部をコードし、ここで、第1の配列がさらに軽鎖に共有結合したScFv の融合タンパク質として発現される第2の免疫グロブリン由来のScFv をコードするか、または、第2の配列がさらに重鎖に共有結合したScFvの融合タンパク質として発現される第2の免疫グロブリン由来のScFvをコードする、核酸配列。
【請求項114】
第1の免疫グロブリンが内在性 BBB 受容体媒介輸送系に対するものである請求項 113の核酸配列。
【請求項115】
内在性 BBB 受容体媒介輸送系が、インスリン受容体、トランスフェリン受容体、レプチン 受容体、リポタンパク質受容体、およびIGF 受容体からなる群から選択される請求項 114の核酸配列。
【請求項116】
内在性 BBB 受容体媒介輸送系がインスリン BBB 受容体媒介輸送系である請求項 115の核酸配列。
【請求項117】
ScFvが脳に存在する病理学的物質に対するものであり、病理学的物質が脳障害に関係するものである請求項 113 または請求項 114の核酸配列。
【請求項118】
脳障害が、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、ウシ海綿状脳症、西ナイルウイルス脳炎、Neuro-AIDS、脳傷害、脊髄傷害、脳の転移性癌、脳の転移性乳癌、脳の原発性癌、および多発性硬化症からなる群から選択される障害である請求項 117の核酸配列。
【請求項119】
病理学的物質が、タンパク質、核酸、炭水化物、炭水化物ポリマー、脂質、糖脂質、および低分子からなる群から選択されるタイプのものである請求項 117の核酸配列。
【請求項120】
病理学的物質がタンパク質である請求項 117の核酸配列。
【請求項121】
タンパク質が、Aβ アミロイド、α-シヌクレイン、ハンチンチンタンパク質、PrP プリオン タンパク質、西ナイルエンベロープタンパク質、腫瘍壊死因子 (TNF) 関連アポトーシス誘発リガンド (TRAIL)、Nogo A、HER2、上皮増殖因子受容体 (EGFR)、肝細胞増殖因子 (HGF)、およびオリゴデンドロサイト表面抗原からなる群から選択される請求項 120の組成物。
【請求項122】
タンパク質がAβ アミロイドである請求項 121の核酸配列。
【請求項123】
ScFvのVH 領域が配列番号12と少なくとも 80%同一な配列を含む請求項 113の核酸配列。
【請求項124】
ScFvのVL 領域が配列番号14と少なくとも 80%同一な配列を含む請求項 113の核酸配列。
【請求項125】
ScFvがAβ アミロイドに対するものである請求項 120の核酸。
【請求項126】
請求項 113の核酸を含むベクター。
【請求項127】
請求項 126のベクターを含む細胞。
【請求項128】
細胞が真核細胞である請求項 127の細胞。
【請求項129】
細胞がチャイニーズハムスター卵巣細胞である請求項 128の細胞。
【請求項130】
ScFvのVH 領域が少なくとも以下のいずれかを含む請求項 113の核酸:
(i)配列番号12のアミノ酸26-35の配列と少なくとも 約 60%同一であるCDR1 配列
(ii)配列番号12のアミノ酸50-66の配列と少なくとも 約 60%同一であるCDR2 配列; および、
(iii)配列番号12のアミノ酸99-103の配列と少なくとも 約 60%同一であるCDR3 配列。
【請求項131】
ScFvのVL 領域が少なくとも以下のいずれかを含む請求項 113の核酸:
(i) 配列番号14のアミノ酸24-39の配列と少なくとも 約 60%同一であるCDR1 配列;
(ii)配列番号14のアミノ酸55-61の配列と少なくとも 約 60%同一であるCDR2 配列;および、
(iii)配列番号14のアミノ酸94-102の配列と少なくとも 約 60%同一であるCDR3 配列。
【請求項132】
免疫グロブリン融合タンパク質を製造する方法であって、融合タンパク質が抗体構造に融合した免疫グロブリン重鎖または抗体構造に融合した免疫グロブリン軽鎖を含み、以下の工程を含む方法:真核細胞にひとつのタンデム発現ベクターを永久に組み込む工程、ここで融合タンパク質のための遺伝子および、免疫グロブリン軽鎖のための遺伝子または免疫グロブリン重鎖のための遺伝子を含む別の遺伝子が、1片のDNAに取り込まれる、方法。
【請求項133】
融合タンパク質が抗体構造に融合した免疫グロブリン重鎖を含み、融合タンパク質のための遺伝子および免疫グロブリン軽鎖のための遺伝子の両方が1片のDNAに取り込まれる、請求項 132の方法。
【請求項134】
融合タンパク質が治療剤に融合した免疫グロブリン軽鎖を含み、融合タンパク質のための遺伝子および免疫グロブリン重鎖のための遺伝子の両方が1片のDNAに取り込まれる、請求項 132の方法。
【請求項135】
該永久の導入がタンデムベクターを真核細胞に永久に組み込むことによって達成される請求項 132の方法。
【請求項136】
該永久の導入がタンデムベクターを含む複製性エピソーム性遺伝的要素を真核細胞に導入することによって達成される請求項 132の方法。
【請求項137】
抗体構造がScFvである請求項 132の方法。
【請求項138】
選択マーカーのための1以上の遺伝子を該1片のDNAに取り込むことをさらに含む請求項 132の方法。
【請求項139】
1以上の増幅遺伝子を該1片のDNAに取り込むことをさらに含む請求項 132の方法。
【請求項140】
免疫グロブリンがIgGである請求項 132の方法。
【請求項141】
免疫グロブリンがMAbである請求項 132の方法。
【請求項142】
ScFvが脳障害に関係する病理学的物質に対するものである請求項 137の方法。
【請求項143】
病理学的物質が、タンパク質、核酸、炭水化物、炭水化物ポリマー、脂質、糖脂質、および低分子からなる群から選択されるタイプのものである請求項 142の方法。
【請求項144】
病理学的物質がタンパク質である請求項 143の方法。
【請求項145】
免疫グロブリン融合タンパク質を発現させることをさらに含む請求項 132の方法。
【請求項146】
免疫グロブリン融合タンパク質を精製することをさらに含む請求項 145の方法。
【請求項147】
(i)血液から脳へとBBBを通過することができ;かつ、
(ii)脳から血液へとBBBを通過することができる、
分子量が約 1000 ダルトンより大きい組成物。
【請求項148】
さらに脳における物質と相互作用することが出来る請求項 147の組成物。
【請求項149】
物質が脳障害に関係する病理学的物質である請求項 148の組成物。
【請求項150】
脳障害が、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、ウシ海綿状脳症、西ナイルウイルス脳炎、Neuro-AIDS、脳傷害、脊髄傷害、脳の転移性癌、脳の転移性乳癌、脳の原発性癌、および多発性硬化症からなる群から選択される障害である請求項 149の組成物。
【請求項151】
病理学的物質が、タンパク質、核酸、炭水化物、炭水化物ポリマー、脂質、糖脂質、低分子、およびそれらの組合せからなる群から選択されるタイプのものである請求項 149の組成物。
【請求項152】
病理学的物質がタンパク質である請求項 151の組成物。
【請求項153】
タンパク質が、Aβ アミロイド、α-シヌクレイン、ハンチンチンタンパク質、PrP プリオン タンパク質、西ナイルエンベロープタンパク質、腫瘍壊死因子 (TNF) 関連アポトーシス誘発リガンド(TRAIL)、Nogo A、HER2、上皮増殖因子受容体 (EGFR)、肝細胞増殖因子 (HGF)、およびオリゴデンドロサイト表面抗原からなる群から選択される請求項 152の組成物。
【請求項154】
タンパク質がAβ アミロイドである請求項 153の組成物。
【請求項155】
血液から脳へとBBBを通過することができる第1の構造、障害と関係する病理学的物質と相互作用することが出来る第2の構造、および脳から血液へとBBBを通過することができる第3の構造を含む、有効量の組成物を、障害に罹患している個体に投与することを含むCNS 障害の治療方法。
【請求項156】
第1および第3の構造が、内在性 BBB 受容体媒介輸送系に対する抗体を含む請求項 155の方法。
【請求項157】
第2の構造がScFvを含む請求項 155または156の方法。
【請求項158】
投与が、経口、静脈内、筋肉内、皮下、腹腔内、直腸、経頬側、鼻腔内、経皮、および吸入からなる群から選択される請求項 155の方法。
【請求項159】
投与が、静脈内、筋肉内、または皮下である請求項 158の方法。
【請求項160】
CNS 障害が凝集 CNS 障害である請求項 159の方法。
【請求項161】
CNS 障害が、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、ウシ海綿状脳症 西ナイルウイルス脳炎、Neuro-AIDS、脳傷害、脊髄傷害、脳の転移性癌、脳の転移性乳癌、脳の原発性癌、および多発性硬化症からなる群から選択される請求項 160の方法。
【請求項162】
CNS 障害がアルツハイマー病である請求項 161の方法。
【請求項163】
個体がヒトである請求項 155の方法。
【請求項164】
個体に約 1〜約 100 mgの用量の組成物を投与する請求項 163の方法。
【請求項165】
第1および第3の構造が抗体を含む請求項 155の方法。
【請求項166】
第2の構造がScFvを含む請求項 155の方法。
【請求項167】
病理学的物質が、タンパク質、核酸、炭水化物、炭水化物ポリマー、脂質、糖脂質、および低分子からなる群から選択されるタイプのものである請求項 155の方法。
【請求項168】
障害に関係する物質がタンパク質である請求項 155の方法。
【請求項169】
タンパク質が、Aβ アミロイド、α-シヌクレイン、ハンチンチンタンパク質、PrP プリオン タンパク質、西ナイルエンベロープタンパク質、腫瘍壊死因子 (TNF) 関連アポトーシス誘発リガンド (TRAIL)、Nogo A、HER2、上皮増殖因子受容体 (EGFR)、肝細胞増殖因子 (HGF)、およびオリゴデンドロサイト表面抗原からなる群から選択される請求項 168の方法。
【請求項170】
タンパク質がAβ アミロイドである請求項 169の方法。
【請求項171】
個体の体液中の組成物のレベルを測定することを含む診断方法であって、該組成物は、血液から脳へとBBBを通過すること、脳障害に関係する病理学的物質と相互作用すること、および脳から血液へとBBBを通過することができるものであり、該組成物は個体に投与されており、該病理学的物質と相互作用したものである方法。
【請求項172】
脳障害が、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、ウシ海綿状脳症、西ナイルウイルス脳炎、Neuro-AIDS、脳傷害、脊髄傷害、脳の転移性癌、脳の転移性乳癌、脳の原発性癌、および多発性硬化症からなる群から選択される請求項 171の方法。
【請求項173】
脳障害がアルツハイマー病である請求項 172の方法。
【請求項174】
病理学的物質が、タンパク質、核酸、炭水化物、炭水化物ポリマー、脂質、糖脂質、および低分子からなる群から選択されるタイプのものである請求項 171の方法。
【請求項175】
病理学的物質がタンパク質である請求項 174の方法。
【請求項176】
タンパク質が、 Aβ アミロイド、α-シヌクレイン、ハンチンチンタンパク質、PrP プリオン タンパク質、西ナイルエンベロープタンパク質、腫瘍壊死因子 (TNF) 関連アポトーシス誘発リガンド (TRAIL)、Nogo A、HER2、上皮増殖因子受容体 (EGFR)、肝細胞増殖因子 (HGF)、およびオリゴデンドロサイト表面抗原からなる群から選択される請求項 175の方法。
【請求項177】
タンパク質がAβ アミロイドである請求項 176の方法。
【請求項178】
該組成物を個体に投与することをさらに含む請求項 171の方法。
【請求項179】
組成物が抗体を含む請求項 171の方法。
【請求項180】
組成物がさらにScFvを含む請求項 179の方法。
【請求項181】
該体液が、血液、血清、または血漿からなる群から選択される請求項 171の方法。
【請求項182】
個体のCNSにおいて組成物によって放射されたシグナルを検出することを含む脳障害の診断方法であって、該組成物が、血液から脳へとBBBを通過することおよび脳障害に関係する病理学的物質と相互作用することができる抗体を含む方法。
【請求項183】
組成物を個体に投与することをさらに含む請求項 182の方法。
【請求項184】
組成物が放射性医薬品または磁気医薬品である請求項 182の方法。
【請求項185】
組成物がシグナルを放射する物質により標識されている請求項 182の方法。
【請求項186】
シグナルを放射する物質が、陽電子放射体、放射性核種、および磁性物質からなる群から選択される請求項 182の方法。
【請求項187】
シグナルを放射する物質が陽電子放射体である請求項 186の方法。
【請求項188】
シグナルを放射する物質が放射性核種である請求項 186の方法。
【請求項189】
脳障害が、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、ウシ海綿状脳症、西ナイルウイルス脳炎、Neuro-AIDS、脳傷害、脊髄傷害、脳の転移性癌、脳の転移性乳癌、脳の原発性癌、および多発性硬化症からなる群から選択される請求項 182の方法。
【請求項190】
脳障害がアルツハイマー病である請求項 189の方法。
【請求項191】
病理学的物質が、タンパク質、核酸、炭水化物、炭水化物ポリマー、脂質、糖脂質、および低分子からなる群から選択されるタイプのものである請求項 182の方法。
【請求項192】
病理学的物質がタンパク質である請求項 192の方法。
【請求項193】
タンパク質が、Aβ アミロイド、α-シヌクレイン、ハンチンチンタンパク質、PrP プリオン タンパク質、西ナイルエンベロープタンパク質、腫瘍壊死因子 (TNF) 関連アポトーシス誘発リガンド(TRAIL)、Nogo A、HER2、上皮増殖因子受容体 (EGFR)、肝細胞増殖因子 (HGF)、およびオリゴデンドロサイト表面抗原からなる群から選択される請求項 191の方法。
【請求項194】
タンパク質がAβ アミロイドである請求項 193の方法。
【請求項195】
抗体がScFvを含む請求項 182の方法。

【図1−A】
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【図1−B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42A】
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【図42B】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【公表番号】特表2010−501187(P2010−501187A)
【公表日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−525716(P2009−525716)
【出願日】平成19年8月20日(2007.8.20)
【国際出願番号】PCT/US2007/076316
【国際公開番号】WO2008/022349
【国際公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(508105751)アーメイゲン・テクノロジーズ・インコーポレイテッド (5)
【氏名又は名称原語表記】ARMAGEN TECHNOLOGIES, INC.
【Fターム(参考)】