説明

血管内超音波像形成システムで不均一回転歪みを検出する装置

【課題】本発明は、画像でビーコンの後ろに組織が隠れるビーコン、又は不所望の人工品を使用せずに、不均一回転を検出する改善された方法と装置を提供する。特定の実施形態では、本発明は、機械的走査を使用するシステムで血管内超音波像形成の不均一回転歪みの問題を解決する特に簡単で有用な方法を提供する。
【解決手段】特定の実施形態では、本発明は、泡の多い液体が流れるカテーテル(13)から受取った信号と、反響した超音波からの画像ベクトルの相関関係を使用して、カテーテル(13)内のトランスデューサ(22)の不均一回転を求める。言換えると、本発明は、血液スペックル領域内の画像ベクトルの相関関係を使用し、トランスデューサ(22)からの超音波エネルギーの特定のビーム幅を求め、トランスデューサ(22)の不均一回転を求める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高解像度の血管内像形成に関し、より詳しくは、血管内超音波像形成と画像品質を向上させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
腔内又は血管内超音波(IVUSとも言われる)像形成において、脈管壁構造を高解像度で像形成するのは、高い超音波周波数で像形成する必要がある。IVUS像形成システムは、電子式スキャナー又は機械式スキャナーを使用することが出来る。電子式走査を使用するIVUSシステムは、典型的にはカテーテルの末端部に超音波トランスデューサのアレーを備え、それが順番に励起されて、超音波ビームを電子的に走査させる。機械的走査を使用するIVUSシステム(このようなシステムの1例を図1に示す)は、血管20に入るカテーテル3の末端部に1つの回転トランスデューサ1を使用し、トランスデューサ1は、駆動軸5により、近い端部でカテーテル3に結合したモーター(図示せず)に接続される。機械的走査を使用するIVUSシステムが、広い用途を有するのは、主として、機械的スキャナーのサイズが電子式スキャナーと比較して小さく、システムを小さい血管と大きい血管に使用できるからである。
【0003】
本発明は機械的走査を使用したIVUS像形成システムに関する。これらの種類のIVUSシステムでは、血管内に位置するカテーテルプローブ内の超音波単向性励振器/検出器(例えば、トランスデューサ)を使用して、放出された超音波エネルギーの血管の内側からのエコーから信号データを得る。特に、図1に示すように、カテーテル内のトランスデューサから集束した超音波圧力波2を半径方向へ向け、同じトランスデューサでエコー4を収集することにより、ベクトルが作られる。例示の機械的走査を使用したIVUSシステムでは、トランスデューサは、一定の速度で機械的に回転され、超音波励起の複数の点弧(firing)を行い、収集したエコーから複数の等間隔の半径ベクトルを得る。回転するトランスデューサからの複数の半径ベクトルは、画像フレームとなる。次に信号プロセッサーが、得られたデータに画像処理(例えば、移動する画像の安定化、血液スペックルの一時的濾波、及び他の画像増強技術)を行い、収集し濾波した血管内画像をラスター走査表示モニター上に表示する。機械的に回転するトランスデューサを使用する血管内超音波像形成システムでの信号処理は、トランスデューサが一定の速度で回転しているという仮定の下で作動する。しかし、この仮定は、カテーテルが血管を横切るとき、しばしば破られる。特に、カテーテルと血管壁の間の摩擦、及び/又は血管壁の屈曲により、カテーテルが拘束され、及び/又はしなり、そのためトランスデューサの回転が一定でなくなる。従って、一定の回転速度という仮定が破られ、システムは、不正確な位置から受け取るので、血液/脈管構造/血管から反射されたエコーを不正確に読取る。それゆえ、不均一な回転を検出し定量化し、不均一な回転により起こる画像の歪みを修正し、血管内画像表示をより正確にする必要がある。
【0004】
血管内超音波像形成においてトランスデューサの不均一な回転を検出するのに使用する血管幾つかの従来の技術では、能動でも受動でも、図1に示すように、カテーテル3のシース9の周縁部に沿った(周方向又は螺旋状)色々のポイントに位置するカテーテル3を目印即ちビーコン7で校正する。カテーテルに対する各ビーコンの位置は分かっている。受動的ビーコンは、カテーテルにより伝達される超音波の反射器として作用し、画像に反射の明るいスポットを作り、そのため血管内の領域がそのスポットの後ろに隠れる。能動的ビーコンは、(位相、振幅、周波数、及び/又はパルス反復速度で、特定のビーコンを識別するという特徴がある)超音波エネルギーを回転するトランスデューサの方向へ送り、像形成システムが、特定のビーコンを識別し、トランスデューサの角度位置を求めることが出来るようにする。しかし、このような受動的又は能動的ビーコンを使用する従来の技術は、いつも有効であるとは限らない。ビーコンによりビーコンの後ろに組織が隠れることがあり、又は解剖学的構造の像形成に悪影響を及ぼす人工品を作ることがある。
【0005】
上述のことから、不均一回転歪みを検出し、血管内超音波画像の表示を増強できる他の方法と装置の必要性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、画像でビーコンの後ろに組織の影ができるビーコン、又は不所望の人工品を使用せずに、不均一回転を検出する改善された方法と装置を提供する。特定の実施形態では、本発明は、機械的走査を使用するシステムで血管内超音波像形成の不均一回転歪みの問題を解決する特に簡単で有用な方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
特定の実施形態によれば、本発明は、血管内超音波血管画像の不均一回転歪みを検出する方法を提供する。この方法は、血管内にカテーテルプローブを設け、このカテーテルプローブは、シースとシース内のほぼ中心に位置するトランスデューサを備える。トランスデューサは機械的に制御され、またカテーテルプローブは、シースとトランスデューサの間に泡の多い液体を含む。この方法は又、超音波ビームを放出して、泡の多い液体とシースから反射するエコーを生じて、与えられた画像ベクトルを得て、与えられた画像ベクトルについて、複数時間ウィンドーでエコーをサンプリングするステップを備える。
【0008】
他の特定の実施形態によれば、本発明は、血管内超音波血管画像の不均一回転歪みを検出する方法を提供する。この方法は、血管内にカテーテルプローブを設け、このカテーテルプローブは、ほぼ中心に位置するトランスデューサを備え、トランスデューサは機械的に制御される。この方法は又、複数の超音波ビームを放出して、血管内の血液領域から反射するエコーを生じて、複数の連続する画像ベクトルを得て、連続する画像ベクトルの各々について所定の範囲(rP)でエコーをサンプリングするステップを備える。連続する画像ベクトルの各々についてのrPは、血液領域内にある。この方法は、さらに連続する画像ベクトルの各々の間のrPでサンプリングされたエコーについて、相関係数を得て、トランスデューサの回転速度の変化を求めることを含む。
【0009】
他の特定の実施形態によれば、本発明は、相関関係を使用する血管内超音波血管画像の不均一な回転歪みを検出する関連装置と他の方法を提供する。本発明のこれらの及び他の実施例、その利点と態様を、以下に詳細な説明と図面に関連して説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、血管内超音波像形成システムで、画像処理を促進するため、不均一回転歪みの検出を提供する。本発明は、機械的走査を使用し、能動的又は受動的ビーコンを使用しない血管内超音波像形成システム(図2に示す)を使用して、表示された画像の不均一回転歪みを検出するのに使用する画像処理方法を提供する。
【0011】
図2を参照すると、本発明の特定の実施例に従って、血管内画像表示に使用される種類の血管内超音波像形成システム10のブロック線図が示される。図3は、 本発明の機械的走査を使用するIVUSシステムの血管とその中のカテーテルプローブの断面図である。図2に示すように、特殊な信号処理デバイス10が、カテーテルプローブ13を含む超音波像形成システム12と共に使用され、超音波ビーム14がトランスデューサ22の超音波送信機即ち励振器16により放射される。このトランスデューサは、カテーテル13の末端部にあり、駆動軸5を経由して、カテーテル13の近い端部でモーター(図示せず)に結合する。例えば5MHzから50MHzの超音波信号14が、血管内のターゲットに向けて送られ、血液を含む血管内の構造から超音波エコー信号18の形の反射をひき起こす。情報の放射スポーク即ちベクトル18が、超音波反射に基づいて、ターゲット20(血管の内壁)から、トランスデューサ22で集められる。特に、情報は、血管20内のカテーテル13内で回転(角度θ)された励振器16から(所定のビーム幅の)狭い超音波サンプリングビーム14を発射することにより、採集される。ある範囲の振幅の反射スケールは、トランスデューサ22により、振幅として、各ベクトルの半径に沿った単位距離(r)の関数として記録される。画像は、血管20の構造の断面「スライス」を表し、図2,3に示すように、壁構造(血液−壁界面)26と、血液の管腔(血液領域)24を含む。この画像データは、利用する特定のシステムによって、アナログ又はデジタル情報の何れかとして得られる。
収集したデータは、走査した(掃引、又は回転)2次元画像のポイントを表す画素に変換される。例えば、画素は黒と白の間のグレースケール上の値を割当てられる。もちろん、他の実施例ではカラースケール上の値を割当てることも出来る。血管内超音波像形成システムが画像データを得た後、信号プロセッサ10は、収集した画像データの信号処理を実行する。画像データを、走査、変換してx−yラスタ走査した画像データとして、表示メモリー32に記憶出来るようにし、ラスタ画像を提供し、信号プロセッサ10に結合した表示デバイス30で見られるようにする。信号プロセッサ10はまた、後述するように、本発明の特定の実施例を実行するため、コンピュータで読取り可能なプログラムを記憶するのに使用するプログラムメモリー38を備えても良い。又は、本発明の特定の実施例を実行するためのコンピュータで読取り可能なプログラムは、信号プロセッサ10に結合したメモリーに記憶しても良い。例えば、メモリーは、読み出し専用メモリー、固定ディスクドライブ、又は取外し可能ディスクドライブでも良い。
【0012】
図2と3に示すIVUSシステムでは、トランスデューサ22は、カテーテル13のシース9内で、例えば約1800rpmの一定速度で、約300点弧の超音波励起で機械的に回転し、収集したエコーから、画像フレームのための複数の等間隔の半径ベクトルを得る。各点弧された超音波ビームについて、半径ベクトルの特定の距離rの振幅は、トランスデューサ22において受取った反射をサンプリングすることにより、得ることが出来、ここにr=(tc)/2である。(tは、超音波ビームの点弧とサンプリングされた特定の振幅の受信の間の時間、cは血液/組織/水媒体中での音速であり、温度と媒体の種類によって約1500m/秒±20%の変化をする。)血管内画像フレームは、r>rSについてトランスデューサ22で受取った反射をサンプリングすることにより得ることが出来、ここにrSは、トランスデューサ22とカテーテル13のシース9の間の距離である。
【0013】
図4に示すように、本発明の特定の実施例によれば、カテーテル13は、例えば微小な泡を含む泡の多い液体が流れる。図4は、この特定の実施例による泡の多い液体を内部に含むカテーテルプローブの詳細断面図である。本発明では、シース9は、超音波を出来るだけ反射せず(即ち、透過する)、超音波がシース9を通して放射され、エコーがシース9を通って受取られ、像形成できるようになっている。しかし、不均一回転検出の目的では、少なくともシース9のある部分は、超音波を反射し、この実施例で使用する超音波反響を提供する。例えば、超音波を透過するシース9の長さに沿った第1部分は、像形成の目的で使用し、超音波を反射するシース9の長さに沿った第2部分は、不均一回転検出の目的で使用することが出来る。カテーテル13に微小な泡42を含む液体40を流すことにより、トランスデューサ22とシース9の間に超音波の反響が生じる。モルキュラーバイオサイエンス社のAlbunexTM又はアリアンスファーマセティカルのTaligentTMは、本発明に使用できる泡の多い液体の例である。この実施例で有用な微小な泡42の平均直径は、約4μmのオーダーで、約1〜10μmの間に分布する。従って、トランスデューサ22は、シース9内で反響する超音波ビームの異なる経路により、シース9と微小な泡42からの複数のエコーを受取る。
【0014】
図4のこの実施例で、図5aと5bは、それぞれ本発明の図4の特定の実施例により、トランスデューサ22が、それぞれ均一な回転を有するときと不均一な回転を有するとき、距離r<rSに対応して、トランスデューサ22において受取った複数のエコーの振幅と時間の関係を表す図である。この実施例によれば、rS内で像形成ベクトルに沿った等間隔のセグメント(時間/深さディメンションでの振幅)は、相互に相関させられる。像形成ベクトルのより深いセグメントは、トランスデューサ22とシース9の間の超音波の複数の経路からくるので、受取った信号の異なるセグメントの相関関係がある又はないことは、回転速度の尺度である。回転しない環境では、トランスデューサとシースの間の異なる経路から起こる像形成ベクトルの2つのセグメントの間の相関関係は高いであろう。例えば、図5aに示すように、画像ベクトルの等間隔のセグメントは、時間のウィンドー(w1、w2、w3、w4)として示される。ウィンドーの開始と次に続くウィンドーの開始の間の時間t0は、トランスデューサが超音波ビームを放出してから、トランスデューサが最初のエコーを受取る迄の時間tS=(2rS)/cより長いのが好ましい。各時間ウィンドーは出来るだけ短いのが好ましいが、十分な幅(即ち、継続時間)を有し、エコーから十分な情報を捕らえ、十分な相関関係をつけられるようにする。
【0015】
図5aの例では、画像ベクトルの各セグメントを先行するセグメントと相関させると、w2、w3、w4についてそれぞれ相関係数は、約0.72、0.71、0.73になる。従って、相関関係が高いセグメントは、トランスデューサ22がほぼ一定に回転していることを示す。トランスデューサ22の任意の回転の不均一は、像形成ベクトルのセグメントの相関係数の著しい変化を表す。特に、あるウィンドーから次のウィンドーへ相関係数が増加すると、トランスデューサの回転運動が遅くなったことを示し、あるウィンドーから次のウィンドーへ相関係数が減少すると、トランスデューサの回転運動が速くなったことを示す。図5bの例では、画像ベクトルの各セグメントを後続のセグメントと相関させると、w2、w3、w4についてそれぞれ相関係数は、約0.73、0.53、0.91になる。図5aと5bから分かるように、不均一な回転、より詳しくはトランスデューサの回転速度の増加は、ウィンドーw3とw2の間で起こり、不均一な回転、より詳しくはトランスデューサの回転速度の減少は、ウィンドーw4とw3の間で起こる。この実施例は、シース9とトランスデューサ22の距離rSが超音波反響を与えるのに十分大きく、各ウィンドーが1つのみの反響を捕らえるのに十分に広いカテーテルで使用するのに適している。例えば、シースと比較してトランスデューサの大きさが小さいカテーテルは、特定の血管内の用途に要求される寸法であり、この実施例に有用であろう。
【0016】
液体が流れ、液体が微小な泡で満たされたカテーテル13を使用する他の特定の実施例によれば、大きな時間分離にわたる相関関係付けは、異なる像形成ベクトルにおける異なるセグメントにわたって行うことが出来る。トランスデューサ22が一定の速度で回転していれば、与えられた時間の分離とビーム幅について相関係数は同じままである。他の実施例では、与えられた時間分離についての複数の相関係数を作り、その平均を使用して、測定精度を改善することが出来る。
【0017】
本発明に使用できる相関関係技術の例は、Daniel I. BarneaとHarvey F. Silvermanの「A Class of Algorithms for Fast Digital Image Registration」という題の記事、IEEE Transactions on Computers, Vol.C-21,No.2,179〜186頁(1992年2月)、及びPetros Maragosの「Morphological Correlation and Mean Absolute ErrorCriteria」という題の記事、IEEE Proceddings 1989 of the International Conference on Acoustic speech and Signal Processing,1568〜1571頁に詳細に記述されている。これらの2つの記事をここに参照する。例えば、上述した特定の実施例(例えば図4に関する実施例)は、Barneaの文献の式6又は11で与えられる一般的な相関関係を利用することが出来るが、1次元時間/深さドメインにおいてである。
【0018】
他の特定の実施例によれば、本発明は血液スペックルの相関関係を使用して、トランスデューサの回転を追跡する。この実施例は、Barneaの文献の式6又は11で与えられる一般的な相関関係を利用することが出来るが、連続する画像ベクトルの与えられた深さについて、1次元の時間/深さドメインにおいてである。この実施例によれば、像形成シーン内の画像テキスチャがスペックルでいっぱいの領域50が選択される。血液スペックル領域50内で、(連続する画像ベクトル内の)(角度で測定して)超音波ビーム幅より大きく相互に分離しているそれぞれのポイントrpについての相関係数は低く、一方、血液スペックル領域50内で、(連続する画像ベクトル内の)(角度で測定して)超音波ビーム幅より小さく相互に分離しているそれぞれのポイントrpについての相関係数は高い。図6aは、この特定の実施例による一定に回転するトランスデューサ22の連続するベクトルを例示する例示の線図である。簡単のため、トランスデューサ22は、血管のほぼ中心にあるが、本発明で使用するため、血液スペックルの領域50が存在する限り、トランスデューサ22が中心を外れたときもこれは当てはまる。図6aに示すように、トランスデューサ22は、一定の回転速度ωで回転し、連続する画像ベクトル(特にθiについての画像ベクトル52、θi+1についての画像ベクトル54、θi+2についての画像ベクトル56)が、一定の角度分離Δθだけ均一に分離している。同じ所定の範囲rpにおける各連続する画像ベクトルの間の相関係数(52と54の間、54と56の間)は比較的高く(一定の回転速度ωについてのこの相関係数をCωであるとする)、これはほぼ同じ角度分離を維持する連続する画像ベクトル間でほぼ同じである。連続する画像ベクトルで相関係数の変動がないことは、トランスデューサ22の回転速度の変動がない(即ち、一定回転)ことを示す。
【0019】
図6b〜6cは、図6aに示す一定の回転速度と比較して、それぞれ回転速度が増加するのと減少する不均一に回転するトランスデューサについての連続するベクトルを例示する。図6bに示すように、トランスデューサ22は、θiについての画像ベクトル52からθi+1についての画像ベクトル54まで一定の回転速度ωで回転し、一定の角度分離Δθだけ分離している。しかし、トランスデューサ22は、θi+1についての画像ベクトル54からθi+2についての画像ベクトル62まで増加した回転速度ω+Δω1で回転し始める。同じ所定の範囲rpにおける各連続する画像ベクトル52と54の間の間の相関は、比較的高くCωで定義される。しかし、同じ所定の範囲rpにおける各連続する画像ベクトル54と62の間の間の相関は、ベクトル52と54の間のCωより低い。画像ベクトル54と62は、ビーム幅と比較して広い角度分離を有するからである。連続する画像ベクトルの相関係数がCωより減少することは、トランスデューサ22の回転速度が増加していることを示す。
【0020】
図6cにおいて、トランスデューサ22は、θiについての画像ベクトル52からθi+1についての画像ベクトル54まで一定の回転速度ωで回転し、一定の角度分離Δθだけ分離している。しかし、トランスデューサ22は、θi+1についての画像ベクトル54からθi+2についての画像ベクトル64まで減少した回転速度ω−Δω2で回転し始める。同じ所定の範囲rpにおける各連続する画像ベクトル52と54の間の間の相関係数は、比較的高くCωで定義される。しかし、同じ所定の範囲rpにおける各連続する画像ベクトル54と64の間の間の相関は、ベクトル52と54の間の相関Cωより高い。連続する画像ベクトル54と64は、画像ベクトル52と54よりビーム幅と比較してより小さい角度分離を有するからである。連続する画像ベクトルの相関係数がCωより増加することは、トランスデューサ22の回転速度が減少していることを示す。
【0021】
図6a〜6cについて上述した実施例と似た更に別の特定の実施例では、血液スペックルの相関関係を使用して、トランスデューサの回転を追跡する。これらの実施例もまた、Barneaの文献の式6又は11で与えられる一般的な相関関係を利用することが出来るが、連続する画像ベクトルの複数の与えられた範囲即ち深さ(rP1、rP2、rP3等)について、1次元の時間/深さドメインにおいてである。高い精度で検出するため、色々の不均一な回転の色々の測定値を提供することができる。図7a〜7cについて記述するこの実施例では、2つの与えられた深さ(rP1とrP2、ここにrP1はrP2よりトランスデューサに近い)について記述するが、説明を簡単にするためである。図6a〜6cの実施例と同様に、画像テキスチャがスペックルでいっぱいの像形成シーン内の領域50が、図7a〜7cの実施例のために選択される。
【0022】
図7aは、この特定の実施例による一定に回転するトランスデューサ22の連続するベクトルを例示する例示の線図である。図7b〜7cは、図7aに示す一定の回転速度と比較して、それぞれ回転速度が増加するのと減少する不均一に回転するトランスデューサについての連続するベクトルを例示する。簡単のため、トランスデューサ22は、血管のほぼ中心にあるが、本発明で使用するため、血液スペックルの領域50が存在する限り、トランスデューサ22が中心を外れたときもこれは当てはまる。図7aに示すように、トランスデューサ22は、一定の回転速度ωで回転し、連続する画像ベクトル(特にθiについての画像ベクトル72、θi+1についての画像ベクトル74、θi+2についての画像ベクトル76)が、一定の角度分離Δθだけ均一に分離している。同じ所定の範囲rP1とrP2における各連続する画像ベクトルの間の相関(72と74の間、74と76の間)は(一定の回転速度ωの連続する画像ベクトルの間のrP1における相関がCω1であり、一定の回転速度ωの連続する画像ベクトルの間のrP2における相関がCω2であるとする)、比較的高く、ほぼ同じ角度分離を維持する連続する画像ベクトル間でほぼ同じである。連続する画像ベクトルの相関係数の変動がないことは、トランスデューサ22の回転速度の変動がない(即ち、一定回転)ことを示す。
【0023】
領域50内で、超音波のバンド幅より大きい分離を有する範囲の値について、連続する画像ベクトル間の特定の範囲における相関係数は、低い。これと反対に、血液スペックル領域50では、超音波のバンド幅より小さい分離を有する範囲の値について、連続する画像ベクトル間の特定の範囲における相関係数は、高い。連続する画像ベクトルの間の1つ以上の範囲の値で、相関係数を求めると、不均一な回転をより精度良く検出することが出来る。
【0024】
領域50に入るビームで、選択した各ビーム範囲rP1とrP2で、角度で測定したビーム幅が一定であれば、連続するベクトルがほぼ同じ角度分離を維持するとき(即ち、トランスデューサ22が均一の回転をする)、連続するベクトルの間のrP1とrP2での相関係数は、ほぼ同じである。例えば、ポイントrP1とrP2での連続するベクトル72と74の間の相関係数は、それぞれCω1=0.9、Cω2=0.9で、トランスデューサが均一に回転するとき、これらの係数は連続するベクトル74と76についてほぼ一定のままである。
図7bに示すように、トランスデューサ22は、θiについての画像ベクトル72からθi+1についての画像ベクトル74まで一定の回転速度ωで回転し、一定の角度分離Δθだけ分離している。しかし、トランスデューサ22は、θi+1についての画像ベクトル74からθi+2についての画像ベクトル82まで増加した回転速度ω+Δω1で回転し始める。しかし、所定の範囲rP1とrP2における各連続する画像ベクトル74と82の間の相関(例えば、rP1とrP2におけるベクトル72と74の間の相関は、各々約0.4である)は、共にベクトル72と74の間の相関Cω1及びCω2より低い。連続する画像ベクトル74と82は、ビーム幅と比較して広い角度分離を有するからである。連続する画像ベクトルにおいて、相関係数がCω1及びCω2より減少することは、トランスデューサ22の回転速度が増加していることを示す。
【0025】
図7cにおいて、トランスデューサ22は、θiについての画像ベクトル72からθi+1についての画像ベクトル74まで一定の回転速度ωで回転し、一定の角度分離Δθだけ分離している。しかし、トランスデューサ22は、θi+1についての画像ベクトル74からθi+2についての画像ベクトル84まで減少した回転速度ω−Δω2で回転し始める。同じ所定の範囲rP1及びrP2における各連続する画像ベクトル72と74の間の間の相関係数は、比較的高くそれぞれCω1及びCω2で定義される。しかし、同じ所定の範囲rP1及びrP2における各連続する画像ベクトル74と84の間の相関(例えば、rP1とrP2におけるベクトル74と84の間の相関は、各々約0.95である)は、ベクトル72と84の間の相関係数Cω1及びCω2より高い。連続する画像ベクトル74と84は、画像ベクトル72と84よりビーム幅と比較してより小さい角度分離を有するからである。連続する画像ベクトルの相関係数がCω1及びCω2より増加することは、トランスデューサ22の回転速度が減少していることを示す。
ベクトル74と82の間のrP1及びrP2における相関係数は、同じなので(角度で測定したビーム幅が、選択した範囲rP1及びrP2の各々で一定であると仮定して)、値が異なっても(値の違いはノイズに寄与する)、ベクトル72と74の間での相関係数の増加又は減少にかかわらず、rP1での相関係数の値とrP2での相関係数の値を平均することが出来る。
【0026】
領域50内に入るビームで、角度で測定したビーム幅が、選択した範囲rP1からrP2に増加しても、rP1における連続するベクトル間の相関係数は、rP2における連続するベクトル間の相関係数と同じ割合だけ変化する。連続するベクトルのrP2でのポイント間の距離は、rP2でのビーム幅より小さいからである。これは、連続するベクトルのrP1でのポイント間の距離がrP1でのビーム幅より小さい量と比較して、ずっと小さい。例えば、連続するベクトル72と74の間のポイントrP1及びrP2における相関係数は、それぞれ、Cω1=0.8、Cω2=0.9で、トランスデューサが一定に回転するとき、これらの係数は、連続するベクトル74と76についてほぼ一定のままである。
図7bに示すように、トランスデューサ22は、θiについての画像ベクトル72からθi+1についての画像ベクトル74まで一定の回転速度ωで回転し、一定の角度分離Δθだけ分離している。しかし、トランスデューサ22は、θi+1についての画像ベクトル74からθi+2についての画像ベクトル82まで増加した回転速度ω+Δω1で回転し始める。しかし、所定の範囲rP1とrP2における各連続する画像ベクトル74と82の間の相関(例えば、所定の範囲rP1でのベクトル72と74の間の相関は約0.72、rP2でのベクトル72と74の間の相関係数は約0.81である)は、共にベクトル72と74の間の相関係数Cω1及びCω2より同じ割合だけ低い。rP2での連続する画像ベクトル74と82は、rP2での増加したビーム幅と比較して狭い角度分離を有し、rP1での連続する画像ベクトル74と82は、rP1での減少したビーム幅と比較して広い角度分離を有するからである。連続する画像ベクトル74と82で、相関係数がCω1及びCω2より減少することは、トランスデューサ22の回転速度が増加していることを示す。
【0027】
図7cにおいて、トランスデューサ22は、θiについての画像ベクトル72からθi+1についての画像ベクトル74まで一定の回転速度ωで回転し、一定の角度分離Δθだけ分離している。しかし、トランスデューサ22は、θi+1についての画像ベクトル74からθi+2についての画像ベクトル84まで減少した回転速度ω−Δω2で回転し始める。同じ所定の範囲rP1及びrP2における各連続する画像ベクトル72と74の間の間の相関係数は、比較的高くCω1及びCω2で定義される。しかし、同じ所定の範囲rP1及びrP2における各連続する画像ベクトル74と84の間の相関(例えば、rP1におけるベクトル74と84の間の相関は約0.88、rP2におけるベクトル74と84の間の相関は約0.99である)は、ベクトル72と74の間の相関Cω1及びCω2より高い。連続する画像ベクトル74と84は、画像ベクトル72と74よりビーム幅と比較してより小さい角度分離を有するからである。連続する画像ベクトルの相関係数がCω1及びCω2より増加することは、トランスデューサ22の回転速度が減少していることを示す。
【0028】
図6a〜6cと、図7a〜7cについて上述した実施例では、ベクトルの間の相関係数は、トランスデューサの与えられたビーム幅により支配される。トランスデューサのビーム幅(角度で測定して)は、rと共に変化するので、rPはトランスデューサの遠視野(far-field)を超えてあるように選択するのが好ましい。トランスデューサの遠視野は、次式により求められる。
far-field=(A2)/λ
ここに、Aは円形トランスデューサの半径、λはトランスデューサの中心周波数f0の波長である。
【0029】
液体が流れるカテーテル内のエコーを相関させることにより、又は血液スペックルを相関させることにより、いったん不均一回転が検出されると、従来知られている収集アクションは、ディスプレーのどちらでも像形成ベクトルの再分配を行うことが出来、不均一な回転速度を補償し、画像から歪みを減らすか又はなくすことが出来る。
【0030】
本発明を特定の実施例を参照して説明してきた。本発明の精神と範囲から離れずに、前述したこと、及び形と詳細の他の変形は、当業者には明らかであろう。それゆえ、本発明は、請求の範囲に示される以外には、限定されることはない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】従来技術の機械的走査を使用するIVUSシステムの血管とその中のカテーテルプローブの断面図である。
【図2】本発明の特定の実施例による血管内超音波像形成システムのブロック線図である。
【図3】本発明の機械的走査を使用するIVUSシステムの血管とその中のカテーテルプローブの断面図である。
【図4】本発明の特定の実施例による泡の多い液体を内部に含むカテーテルプローブの詳細断面図である。
【図5a】本発明の図4の特定の実施例によるトランスデューサ22が均一な回転を有するとき、距離r<rsに対応して、トランスデューサ22が受取った複数のエコーの振幅と時間の関係を表す図である。
【図5b】本発明の図4の特定の実施例によるトランスデューサ22が不均一な回転を有するとき、距離r<rsに対応して、トランスデューサ22が受取った複数のエコーの振幅と時間の関係を表す図である。
【図6a】本発明の他の特定の実施例による均一に回転するトランスデューサの連続するベクトルを示す図である。
【図6b】図6aに示す均一な回転速度と比較して、回転速度が増加している不均一に回転するトランスデューサの連続するベクトルを示す図である。
【図6c】図6aに示す均一な回転速度と比較して、回転速度が減少している不均一に回転するトランスデューサの連続するベクトルを示す図である。
【図7a】本発明の更に他の特定の実施例による均一に回転するトランスデューサの連続するベクトルを示す図である。
【図7b】図7aに示す均一な回転速度と比較して、回転速度が増加している不均一に回転するトランスデューサの連続するベクトルを示す図である。
【図7c】図7aに示す均一な回転速度と比較して、回転速度が減少している不均一に回転するトランスデューサの連続するベクトルを示す図である。
【符号の説明】
【0032】
1 トランスデューサ
2 超音波圧力波
3 カテーテル
4 エコー
5 駆動軸
7 ビーコン
9 シース
10 血管内超音波像形成システム
12 超音波像形成システム
13 カテーテルプローブ
14 超音波ビーム
16 励振器
18 超音波エコー信号
20 ターゲット
22 トランスデューサ
24 血液の管腔(血液領域)
26 壁構造(血液−壁界面)
30 表示デバイス
32 表示メモリー
40 液体
42 微小な泡
50 領域
52,54,56 画像ベクトル
62,64 画像ベクトル
72,74,76 画像ベクトル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
血管内の超音波血管画像で不均一回転歪みを検出する方法において、
血管内にカテーテルプローブを設け、該カテーテルプローブは、シースとシース内のほぼ中心に位置するトランスデューサを備え、前記トランスデューサは機械的に制御され、また前記カテーテルプローブは、前記シースと前記トランスデューサの間に泡の多い液体を含み、
超音波ビームを放出して、前記泡の多い液体と前記シースから反射するエコーを生じて、与えられた画像ベクトルを得て、
前記与えられた画像ベクトルについて、複数時間ウィンドーで前記エコーをサンプリングし、
複数時間ウィンドーでサンプリングされた前記エコーを相関させて、前記トランスデューサの不均一な回転速度が存在することを求める、
ステップを備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記トランスデューサの不均一な回転速度を定量し、補償するステップを備える請求の範囲第項1項に記載の方法。
【請求項3】
前記泡の多い液体は、直径が約1〜10μmの微小な泡を含む請求の範囲第項2項に記載の方法。
【請求項4】
前記複数時間ウィンドーの連続するウィンドーの開始の間の時間t0は、前記トランスデューサが前記超音波ビームを放出してから前記トランスデューサが最初のエコーを受取るまでの時間tS=(2rS)/cより長い請求の範囲第項1項に記載の方法。
【請求項5】
第1ウィンドーと第2ウィンドーの間の第1相関係数が、前記第2ウィンドーと第3ウィンドーの間の第2相関係数より小さければ、前記トランスデューサの回転速度の低下が起こり、前記第1ウィンドーと前記第2ウィンドーの間の前記第1相関係数が、前記第2ウィンドーと前記第3ウィンドーの間の第2相関係数より大きければ、前記トランスデューサの回転速度の増加が起こっている請求の範囲第項1項に記載の方法。
【請求項6】
血管内の超音波血管画像で不均一回転歪みを検出する装置において、
血管内で使用するためのカテーテルを備え、前記カテーテルは、
シースと、
前記カテーテル内のトランスデューサと前記シースの間の泡の多い液体と、
前記カテーテル内で機械的に回転するトランスデューサとを含み、前記トランスデューサは、超音波ビームを放出し、前記泡の多い液体の微小な泡と前記シースとから、前記超音波ビームのエコーを受取り、
前記トランスデューサに結合できる画像プロセッサーを備え、前記画像プロセッサーは、コンピュータで読取り可能なプログラムを記憶するため、コンピュータで読取り可能な媒体に固定されたコンピュータで読取り可能なプログラムコードを含み、前記コンピュータで読取り可能な媒体は、前記画像プロセッサーにより読取るため接続され、前記コンピュータで読取り可能なプログラムコードは、反響した前記超音波ビームからの画像ベクトル内の複数のセグメントを相関させ、前記トランスデューサの回転の不均一を検出することを特徴とする装置。
【請求項7】
前記泡の多い液体は、直径が約1〜10μmの微小な泡を含む請求の範囲第項6項に記載の装置。
【請求項8】
前記複数のセグメントの連続するウィンドーの開始の間の時間t0は、前記トランスデューサが前記超音波ビームを放出してから前記トランスデューサが最初のエコーを受取るまでの時間tS=(2rS)/cより長い請求の範囲第項6項に記載の装置。
【請求項9】
第1ウィンドーと第2ウィンドーの間の第1相関係数が、前記第2ウィンドーと第3ウィンドーの間の第2相関係数より小さければ、前記トランスデューサの回転速度の低下が起こり、前記第1ウィンドーと前記第2ウィンドーの間の前記第1相関係数が、前記第2ウィンドーと前記第3ウィンドーの間の第2相関係数より大きければ、前記トランスデューサの回転速度の増加が起こっている請求の範囲第項8項に記載の装置。
【請求項10】
血管内の超音波血管画像で不均一回転歪みを検出する方法において、
血管内にカテーテルプローブを設け、該カテーテルプローブは、ほぼ中心に位置するトランスデューサを備え、前記トランスデューサは機械的に制御され、
複数の超音波ビームを放出して、前記血管内の血液領域から反射するエコーを生じて、複数の連続する画像ベクトルを得て、
前記複数の連続する画像ベクトルの各々について、所定の範囲(rP)で前記エコーをサンプリングし、ここに前記連続する画像ベクトルの各々のrPは前記血液領域内にあり、
前記連続する画像ベクトルの各々の間のrPにおいて、前記サンプリングされたエコーの相関係数を得て、前記トランスデューサの回転速度の変化を求める、ステップを備えることを特徴とする方法。
【請求項11】
前記相関係数を得るステップは、相関係数の減少から前記トランスデューサの前記回転速度が増加したと求め、又は相関係数の増加から前記トランスデューサの前記回転速度が減少したと求めることを含む請求の範囲第項10項に記載の方法。
【請求項12】
前記所定の範囲rPは、前記トランスデューサの遠視野を超えて存在するように選択される請求の範囲第項10項に記載の方法。
【請求項13】
前記サンプリングするステップは、前記連続する画像ベクトルの各々について、複数の所定の範囲で前記エコーをサンプリングすることを含み、前記所定の範囲rPは前記複数の所定の範囲の1つであり、第2の所定の範囲rP2は前記複数の所定の範囲の他の1つであり、rP2は前記血液領域内で前記トランスデューサから前記rPより遠くにあるように選択され、前記相関係数を得るステップは、rP2でサンプリングされたエコーについて相関係数を求めることを含む請求の範囲第項11項に記載の方法。
【請求項14】
前記所定の範囲rPと前記第2の所定の範囲rP2とは、それぞれ前記トランスデューサの遠視野を超えて存在するように選択される請求の範囲第項13項に記載の方法。
【請求項15】
前記超音波ビームの角度で測定したビーム幅は、前記所定の範囲rPとrP2の各々で一定である請求の範囲第項14項に記載の方法。
【請求項16】
連続するベクトルの間のrPとrP2の両方で、前記連続するベクトルがほぼ同じ角度分離を維持するとき、前記相関係数はほぼ同じである請求の範囲第項15項に記載の方法。
【請求項17】
連続するベクトルの間のrPとrP2の両方で前記相関係数がそれぞれ減少するとき、前記連続するベクトルは角度分離を増加し、前記連続するベクトルの間のrPとrP2の両方で前記相関係数がそれぞれ増加少するとき、前記連続するベクトルは角度分離を減少する請求の範囲第項15項に記載の方法。
【請求項18】
前記超音波ビームの角度で測定したビーム幅が、前記所定の範囲rPから前記第2の所定の範囲rP2に増加する請求の範囲第項14項に記載の方法。
【請求項19】
連続するベクトルの間のrPとrP2の両方で前記相関係数がそれぞれ減少するとき、前記連続するベクトルは角度分離を増加し、前記連続するベクトルの間のrPとrP2の両方で前記相関係数がそれぞれ増加少するとき、前記連続するベクトルは角度分離を減少する請求の範囲第項18項に記載の方法。
【請求項20】
血管内の超音波血管画像で不均一回転歪みを検出する装置において、
血管内で使用するためのカテーテルを備え、前記カテーテルは、
シースと、
前記カテーテル内で機械的に回転するトランスデューサとを含み、前記トランスデューサは、複数の超音波ビームを放出し、前記血管内の血液領域から反射するエコーを生じ、複数の連続する画像ベクトルを得て、
前記トランスデューサに結合できる画像プロセッサーを備え、前記画像プロセッサーは、コンピュータで読取り可能なプログラムを記憶するため、コンピュータで読取り可能な媒体に固定されたコンピュータで読取り可能なプログラムコードを含み、前記コンピュータで読取り可能な媒体は、前記画像プロセッサーにより読取るため接続され、前記コンピュータで読取り可能なプログラムコードは、前記連続する画像ベクトルの各々について、所定の範囲(rP)で前記エコーをサンプリングし、ここに前記連続する画像ベクトルの各々のrPは前記血液領域内にあり、前記コンピュータで読取り可能なプログラムコードは、前記連続する画像ベクトルの各々の間のrPで前記サンプリングされたエコーの相関係数を求め、前記トランスデューサの回転速度の変化を求めることを特徴とする装置。
【請求項21】
前記コンピュータで読取り可能なプログラムコードは、相関係数の減少から前記トランスデューサの前記回転速度が増加したと求め、及び/又は相関係数の増加から前記トランスデューサの前記回転速度が減少したと求めることを含む請求の範囲第項20項に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【公開番号】特開2009−66430(P2009−66430A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−297859(P2008−297859)
【出願日】平成20年11月21日(2008.11.21)
【分割の表示】特願2000−521751(P2000−521751)の分割
【原出願日】平成10年11月24日(1998.11.24)
【出願人】(500332814)ボストン サイエンティフィック リミテッド (627)
【Fターム(参考)】