説明

表示システムおよび画像処理装置

【課題】表示装置のある部屋にいる利用者に応じて表示する画像を制限することにより、セキュリティ性を高めて、機密情報の漏洩を防止する。
【解決手段】表示装置のある部屋への利用者の入室が検出されると、画像処理装置は、その利用者のセキュリティレベルを管理サーバから取得する。画像処理装置は、部屋にいる全ての利用者のセキュリティレベルに基づいて部屋のセキュリティレベルを決め、部屋のセキュリティレベルに応じて表示条件を決める。画像処理装置は、表示条件にしたがって画像を加工して、この画像を表示装置に出力する。表示装置は、元の画像とは異なる制限された画像を表示する。利用者の入退室があると、画像処理装置は、その都度利用者のセキュリティレベルに基づいて表示条件を変更する。表示装置は、変更された画像を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置から出力された画像を表示装置において表示する表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
複合機といった画像処理装置と表示装置とをネットワークを通じて接続することにより、表示システムが形成され、画像処理装置から出力された画像が表示装置において表示される。画像処理装置は、スキャナによって原稿の画像を読み取ったり、パソコンから出力された画像を記憶してファイリングする。そして、画像処理装置は、入力された画像をネットワークを通じて外部に出力できる。
【0003】
例えば、特許文献1に記載されているように、画像処理装置が、読み取った画像を表示装置に出力すると、表示装置は、入力された画像をリアルタイムで表示することができる。
【0004】
通常、表示装置は、会議室や応接室といった特定領域に設置される。特定領域内にいる利用者は、表示装置に表示された画像を見ることができる。画像には、機密情報にかかる画像もある。このような画像が第3者に見られると、機密情報の漏洩につながるおそれがある。
【0005】
画像処理装置が画像を印刷して出力する場合、セキュリティ性を確保するために、特許文献2に記載されているように、画像処理装置が存在する所定範囲内に、印刷を指示した利用者がいる場合に限って印刷を行うことができる。
【0006】
画像処理装置が画像を表示装置に出力する場合においても同様に、表示を指示した利用者が表示装置に近くにいるとき、表示装置において表示可能とする。これによって、セキュリティ性は高まる。
【特許文献1】特開2007−97052号公報
【特許文献2】特開2005−342964号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、会議室等の特定領域には、不特定多数の利用者が出入りする。そのため、複数の利用者が表示装置の画像を見ることになる。このとき、機密情報に関係する利用者以外の利用者がいる場合もある。このような利用者が機密情報を含む画像を視認できることは好ましくない。また、近年、デジタルカメラのような小型のカメラやカメラ付き携帯電話が普及しており、誰でも表示された画像を簡単に撮影できる。このように、画像処理装置から出力された画像をそのまま表示装置において表示する場合、十分なセキュリティ対策を施さないと、機密情報の漏洩につながる。
【0008】
すなわち、機密情報の漏洩防止の観点からすれば、表示装置を見る利用者によっては、表示する画像を制限する必要がある。そこで、本発明は、上記に鑑み、セキュリティ性を高めて、機密情報の漏洩を防止できる表示システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、特定領域に設置された表示装置と画像を処理する画像処理装置とがネットワークを通じて接続され、表示装置が画像処理装置から出力された画像を表示する表示システムであって、特定領域を出入りする利用者を管理する管理装置を備え、画像処理装置は、特定領域内にいる利用者に応じて、出力する画像を制限し、表示装置は、制限された画像を表示するものである。
【0010】
特定領域内にいる利用者は、表示装置に表示された画像を見ることができる。表示装置において、制限された画像が表示されることにより、元の画像がそのまま表示されることはない。そのため、機密情報を含む画像を表示する場合、機密情報が明瞭にならない状態で画像を表示することができる。これによって、特定領域にいる利用者は、機密情報を視認できない。
【0011】
出力する画像を制限するために、利用者に対するセキュリティレベルが設定され、特定領域内にいる利用者のセキュリティレベルに応じて表示条件が決められる。画像処理装置は、表示条件に応じて出力する画像を制限する。
【0012】
管理装置は、特定領域に出入りする利用者を検出し、画像処理装置は、特定領域内の利用者のセキュリティレベルに基づいて特定領域のセキュリティレベルを決め、特定領域のセキュリティレベルに応じて表示条件を決める。
【0013】
管理装置が利用者の出入りを検出することにより、特定領域内にいる現在の利用者がわかる。各利用者にはセキュリティレベルが設定されているので、特定領域内にいる全ての利用者のセキュリティレベルを勘案して、特定領域のセキュリティレベルが決められる。したがって、特定領域にある表示装置を見ることができる利用者に応じた表示条件を決めることができ、機密情報の漏洩を防止できるように出力する画像を制限できる。
【0014】
また、画像処理装置の代わりに、管理装置が表示条件を決めてもよい。すなわち、管理装置は、特定領域に出入りする利用者を検出して、特定領域内にいる利用者のセキュリティレベルに基づいて特定領域のセキュリティレベルを決め、特定領域のセキュリティレベルに応じて表示条件を決める。このとき、管理装置は、決めた表示条件を画像処理装置に出力する。
【0015】
特定領域は、出入口にドアを有する部屋とされ、管理装置は、出入りする利用者を検出する検出装置と、利用者の出入りに基づいて利用者の所在を管理する管理サーバとを備え、管理サーバは、利用者の所在を判断して、特定領域内にいる利用者に関する利用者情報を画像処理装置に通知する。管理装置により利用者の現在の所在がわかるので、特定領域である部屋内にいる全ての利用者を認識することができる。
【0016】
画像の表示中に利用者が特定領域を出入りしたとき、画像処理装置は、現在特定領域内にいる利用者のセキュリティレベルに応じて表示条件を変更し、出力する画像の制限を変更する。画像処理装置は、出力する画像の制限を変更する際、利用者の許可があったとき、変更を行う。
【0017】
画像を表示中に利用者が出入りすると、特定領域のセキュリティレベルが変わり、制限する画像も変わる。例えば、セキュリティレベルの低い利用者が入ってきたとき、画像の制限を厳しくするように、画像が変更される。機密情報が含まれていても、視認不可能となり、セキュリティ性が高まる。
【0018】
画像処理装置は、表示条件にしたがって元の画像とは異なるように加工した画像を出力し、表示装置は、加工された画像を表示する。加工された画像は、元の画像よりも画質等が低下し、異なった画像となる。そのため、機密情報にかかる画像が視認しにくくなり、機密情報であることを認識されるのを防げる。
【0019】
画像処理装置は、表示条件に基づいて画像の出力の可否を判断し、出力否の場合、画像の出力を禁止する。画像の出力を禁止することによっても、出力する画像の制限となる。出力可の場合には、画像を加工して出力するとよい。
【0020】
表示条件は、画像の拡大の可否を含む。表示装置は、拡大可とされた画像が入力したとき、画像を拡大して表示する。拡大された画像が表示されると、細かな画像も視認できる。そのため、画像の拡大を否とすることにより、制限された画像が表示されることになる。
【0021】
上記の画像処理装置としては、特定領域内にいる利用者に応じて、出力する画像を制限する制御部を備え、制御部は、制限された画像を表示装置に出力する。
【0022】
また、制御部は、特定領域内にいる利用者のセキュリティレベルに応じて決められた表示条件にしたがって元の画像とは異なる画像となるように画像を加工する。さらに、制御部は、表示条件に基づいて画像の出力の可否を判断し、出力否の場合、画像の出力を禁止する。
【発明の効果】
【0023】
本発明によると、特定領域内にいる利用者に応じて、表示装置に出力する画像を制限することにより、機密情報を含む画像であっても、元の画像とは異なった画像となって表示される。これによって、機密情報にかかる画像を不明瞭にでき、機密情報を知られたくない利用者に対して、機密情報の視認を不可能にできる。したがって、機密情報の漏洩を防止でき、セキュリティ性の高い表示システムを構築できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本実施形態の表示システムを図1に示す。表示システムは、画像処理装置1、表示装置2および情報処理装置3、管理装置4から構成され、これらがネットワークを通じて通信可能に接続される。画像処理装置1は、コピー、プリント、スキャン、ファクシミリ通信およびドキュメントファイリングを実行する複合機である。情報処理装置3は、パソコンあるいはサーバであり、画像の作成、画像の記憶といったように画像を処理する。すなわち、情報処理装置3も画像処理装置1の1つである。表示装置2は、業務用ディスプレイであり、いわゆるインフォメーションディスプレイとされる。管理装置4は、表示装置2が設置される特定領域5を出入りする利用者を管理する。
【0025】
図2に示すように、画像処理装置1は、原稿の画像を読み取るスキャナ10と、入力された画像を印刷する印刷部11と、入力された画像を指定された送信先に送信するFAX部12と、日時を計時する計時部13と、タッチパネル式の表示部を有し、利用者が操作入力を行うための操作表示部14と、画像を一時的に記憶するRAM等の画像メモリ15と、画像を送信するために画像を変換する画像変換部16と、装置全体の動作の制御を司る制御部17と、画像および各種設定情報を記憶する記憶部18と、ネットワークを介して情報処理装置3、表示装置2等の外部装置と通信を行うインタフェース部19とを備えている。
【0026】
情報処理装置3は、画像を表示する表示部20と、利用者が操作入力を行うための操作部21と、画像を記憶する記憶部22と、画像に対する処理を実行する制御部23と、ネットワークを介して画像処理装置1、表示装置2等の外部装置と通信を行うインタフェース部24とを備えている。
【0027】
図3に示すように、表示装置2は、液晶ディスプレイ等の表示パネル30と、表示パネル30の前面に設けられたタッチパネル31と、タッチパネル31上の座標位置を検出するタッチ位置検出部32と、表示パネル30に表示タイミング信号を出力する表示コントロール部33と、表示パネル30に表示するアイコンに関する情報を格納するROM、不揮発性メモリ等からなるメモリ34と、画像を記憶するハードディスク装置、不揮発性メモリ等からなる記憶部35と、画像の表示を制御する制御部36と、ネットワークを介して画像処理装置1、情報処理装置3等の外部装置と通信を行うインタフェース部37とを備えている。このように、表示装置2には、情報処理装置3と同様の機能が組み込まれている。
【0028】
表示パネル30は、2つの基板の間に異方性誘電率の液晶層を有する。この液晶層に印加される電界の強さに応じて基板を透過するバックライトからの光の量を調整することにより、画像が表示される。
【0029】
また、表示パネル30の前面に、パララックスバリア(光学系分離素子)が全面にわたって重ね合わされている。パララックスバリアは、不透明領域によって隔てられた垂直な透光性スリットを複数有するスリットである。パララックスバリアを設けることにより、デュアル・ビュー表示が可能となる。すなわち、表示コントロール部33が表示パネル30の隣り合う画素を互いに異なる画像に応じて駆動して、同一の表示画面に、異なる視点に対してそれぞれ対応する画像を表示する。これにより、異なる方向から見る視聴者は、異なる画像を視認できる。なお、表示装置2はデュアル・ビュー表示機能を有していなくてもよく、パララックスバリアを必ずしも設ける必要はない。
【0030】
タッチパネル31は、表示パネル30の表示を阻害しない透明素材で形成された静電容量結合方式のパネルである。タッチパネル31の透明電極に指等の導電体を近づけると、静電容量結合が起こり、電流が流れる。タッチ位置検出部32は、この電流を検出して、導電体が近づいた座標を算出し、この検出信号を制御部36に送信する。これによって、制御部36は、利用者がタッチした位置情報を認識する。なお、タッチパネル31の方式として、電磁誘導式、電気抵抗式、感圧式等の他の方式としてもよい。
【0031】
メモリ34には、複数のアイコンデータが格納されている。アイコンデータは、アイコンの形状、色、表示位置、アイコン内に表示される文字等に関する表示情報、およびタッチパネル30を通じてアイコンが選択されたときの動作内容を特定するための動作情報を含む。
【0032】
制御部36は、画像処理装置1あるいは情報処理装置3から入力された画像に、メモリ34から読み出したアイコンを合成して、表示コントロール部33に出力する。表示コントロール部33は、合成した画像を表示パネル30に出力する。このとき、表示パネル30の表示動作をコントロールするための制御信号も出力する。具体的には、表示コントロール部33は、表示する画像に基づき、ゲートドライバおよびソースドライバを駆動する。ゲートドライバは、表示パネル30の複数の画素を駆動するための操作電圧を印加する。ソースドライバは、複数の画素を駆動するための書込電圧を印加する。表示パネル30の各画素は、表示コントロール部33からの制御信号に基づき駆動され、表示パネル30に画像が表示される。
【0033】
本表示システムでは、表示装置2は特定領域5に設置される。特定領域5は、会議室や応接室といった外部から内部が見えない部屋である。各部屋は、出入口を有し、出入口に開閉自在なドア40が設けられる。各部屋には、少なくとも1つの表示装置2が設置される。また、少なくとも1つの画像処理装置1および情報処理装置3も設置される。ただし、画像処理装置1および情報処理装置3は、必ずしも各部屋に設置する必要はなく、いずれか1つの部屋に設定されていればよい。
【0034】
表示システムは、特定領域5である部屋を出入りする利用者を管理する管理装置4を備えている。管理装置4は、各部屋における利用者の出入りを検出する検出装置41と、ドア40をロックするロック装置42と、利用者の所在を管理するとともにロック装置42を制御する管理サーバ43とを備える。
【0035】
検出装置41は、部屋を出入りする利用者のID情報を検出する。具体的には、検出装置41は、利用者の所有するICカードを読み取る接触式あるいは非接触式のカードリーダとされ、カードリーダは室内および室外にそれぞれ設けられる。検出装置41は、ICカードから利用者IDを読み取ることにより、利用者が部屋を出入りしたことを検出する。
【0036】
ロック装置42は、ドア40の開錠、施錠を行うドアロック44を駆動する。ロック装置42は、ネットワークを介して管理サーバ43等の外部装置と通信を行うインタフェース部を備える。検出装置41は、ロック装置42に通信可能に接続される。ロック装置42は、利用者が部屋を出入りしたとき、出入情報を管理サーバ43に送信する。そして、ロック装置42は、管理サーバ43からの指示により、ドアロック44を駆動する。なお、検出装置41は、直接ネットワークに通信可能に接続されてもよい。
【0037】
管理サーバ43は、情報処理装置3と同じ構成とされ、表示部50、操作部51、記憶部52、制御部53およびインタフェース部54を備えている。管理サーバ43の制御部53は、検出装置41により検出した利用者IDに基づいて、利用者が部屋に入ったこと、あるいは部屋から出たことを認識し、利用者の現在位置を判断する。これによって、管理サーバ43は、利用者の現在の所在を管理できる。
【0038】
管理サーバ43の記憶部52には、利用者に関する情報を登録した利用者管理テーブルが記憶されている。図4に示すように、利用者管理テーブルは、登録された利用者ID、入室許可区域情報および現在位置情報を有する。入室許可区域情報は、利用者に対して決められた入室を許可された部屋を示す。現在位置情報は、利用者の現在の所在位置を示す。
【0039】
また、管理サーバ43は、表示装置2の設置場所に関する情報を記憶する表示装置管理テーブルおよび各部屋のロック装置42に関する情報を記憶するロック装置管理テーブルを有する。各管理テーブルは記憶部52に記憶される。図5に示すように、表示装置管理テーブルには、各部屋に設置されている表示装置2の表示装置IDが登録される。なお、同じ部屋に複数の表示装置2が設置されている場合、各表示装置IDをコンマ等のデリミタで区切って列挙する。図6に示すように、ロック装置管理テーブルには、各部屋に設けられたロック装置42のロック装置IDが登録される。表示装置IDやロック装置IDは、各装置が有するMACアドレス、IPアドレス等のユニークなIDとされる。
【0040】
利用者が部屋を出入りしたとき、検出装置41は、読み取った利用者IDをロック装置42に出力する。そして、ロック装置42は、出入情報を管理サーバ43に送信する。出入情報は、利用者ID、ロック装置IDおよび室内外のいずれのカードリーダが読み取ったのかを示す入退室情報を含む。
【0041】
管理サーバ43の制御部53は、ロック装置42から出入情報を受信すると、ロック装置管理テーブルを参照して、ロック装置IDから部屋を特定し、入退室情報から利用者が入室するのか退室するのかを判断する。入室の場合、制御部53は、利用者管理テーブルを参照して、利用者IDからその部屋への入室の可否を判断する。利用者の入室が許可されている場合、制御部53は、ドアロック44を開錠する指示をロック装置42に出力する。入室が許可されていない場合、制御部53は、ロック装置42に何も指示を行わない、あるいはドアロック44の施錠を維持する指示をロック装置42に出力する。これにより、ドア40は開かず、利用者は部屋に入ることができない。退室の場合、制御部53は、ドアロック44を開錠する指示をロック装置42に出力する。
【0042】
また、管理サーバ43は、利用者の入室あるいは退室に応じて、利用者の現在の所在を管理する。制御部53は、出入情報に基づいて利用者管理テーブルの現在位置情報を更新する。入室の場合、現在位置情報は入室した部屋とする。退室の場合、現在位置情報は「不明」とする。制御部53は、画像処理装置1あるいは情報処理装置3に、利用者の現在位置に関する利用者情報を通知する。
【0043】
表示システムにおいて、それぞれ所定の部屋に設置された画像処理装置1、表示装置2、情報処理装置3および管理装置4は、LAN、WANといったネットワークにより接続されている。なお、LANケーブル、電灯線を使用した有線のLANの代わりに、無線LANを利用してもよい。各装置のインターフェース部は、所定の通信プロトコルによって外部装置と通信を行う。ネットワークは、ルータを通じて電話回線や光ファイバ等の通信回線によりインターネットに接続される。また、画像処理装置1のFAX部12は、モデムを有し、モデムが電話回線に接続される。FAX部12は、モデムを通じてファクシミリ装置や他の画像処理装置1とファクシミリ通信を行う。
【0044】
情報処理装置3では、制御部23が、アプリケーションを起動して、利用者の入力に基づいて生成した画像を記憶する。あるいはインターネットを通じて取得した画像を記憶する。そして、制御部23は、画像を画像処理装置1あるいは表示装置2に出力する。
【0045】
画像処理装置1では、スキャナ10により画像を読み取ることにより、画像が入力される。また情報処理装置3からの画像を受信することにより、画像が入力される。制御部17は、利用者あるいは情報処理装置3の指示にしたがって、入力された画像を処理する。例えば、コピーやプリントでは、印刷部11を動作させて、画像を印刷する。ファクシミリ通信では、FAX部12を動作させて、画像を受信する。ドキュメントファイリングでは、画像をハードディスク装置等の記憶部18に記憶する。
【0046】
画像処理装置1は、入力された画像あるいは記憶している画像を表示装置2に出力する。このとき、画像変換部16は、画像をJPEG等の所定のデータ形式に変換する。変換された画像が表示装置2に出力される。情報処理装置3でも同様に、画像を表示装置2に出力する。
【0047】
表示装置2は、画像処理装置1あるいは情報処理装置3から出力された画像をアイコンとともに表示する。そして、利用者がタッチパネル31を通じて操作することにより、表示する画像に対して変更等の表示制御が行われるとともに、変更後の画像が画像処理装置1あるいは情報処理装置3に出力される。
【0048】
すなわち、表示装置2の制御部36は、利用者がアイコンをタッチしたとき、タッチ位置検出部32からの位置情報と表示しているアイコンの表示情報との関係を判断する。制御部36は、利用者によって選択されたアイコンを認識して、このアイコンに対する動作情報に基づき、画像の移動、変形、切替といった処理を実行する。処理後の画像は、記憶部35に記憶される。また、制御部36は、必要に応じて処理後の画像を画像処理装置1あるいは情報処理装置3に出力する。これにより、利用者は、表示されている画像に対する操作を簡単に行える。なお、画像が各装置内部において処理されるとき、およびネットワークを通じて通信されるとき、所定のデータ形式の画像データとして取り扱われる。
【0049】
ここで、複数の表示装置2は、会議室、応接室、商談室といった異なる部屋にある。各部屋において、打ち合わせ、会議、商談等が行われる。このとき、各部屋にいる利用者は、設置されている表示装置2の画面を見る。表示される画像には、機密情報が含まれている場合がある。利用者には、外部からきた者や部外者も含まれている。このような利用者には、機密情報を含む画像を見られては困る。
【0050】
そこで、画像処理装置1は、表示装置2のある部屋内にいる利用者に応じて、表示装置2に出力する画像を制限する。表示装置2は、制限された画像を表示する。すなわち、画像処理装置1は、利用者に応じて決められた表示条件にしたがって、出力する画像を制限する。
【0051】
画像処理装置1の制御部17は、室内にいる全ての利用者のセキュリティレベルに基づいて、部屋のセキュリティレベルを決める。そして、部屋のセキュリティレベルに応じて表示条件を決める。
【0052】
具体的には、管理者といった権限を有する利用者が、画像処理装置1あるいは情報処理装置3において、他の利用者のセキュリティレベルを設定し、利用者のセキュリティレベルに応じた表示条件を決める。例えば、開発者や管理職といった利用者に対しては、セキュリティレベルは高く設定される。派遣社員や業務委託されている者といった利用者に対しては、セキュリティレベルは低く設定される。また、ゲストのような外部からきた利用者に対しては、利用者がきたときに、適宜セキュリティレベルを設定するとよい。利用者のセキュリティレベルが低いほど、出力する画像が厳しく制限され、利用者のセキュリティレベルが高いほど、出力する画像の制限が緩くなるように、セキュリティレベルに対応する、利用者ごとの表示条件が決められる。
【0053】
このように設定された各利用者の表示条件およびセキュリティレベルは、画像処理装置1および情報処理装置3に記憶される。図7に示すように、利用者、表示条件、拡大表示の有無およびセキュリティレベルといった表示制限情報を登録する表示制限情報管理テーブルが作成される。表示制限情報テーブルは画像処理装置1および情報処理装置3の記憶部18、22に記憶される。画像処理装置1および情報処理装置3は、同じ表示制限情報テーブルを保有する。利用者の新規登録あるいは登録抹消があったとき、各画像処理装置1および情報処理装置3の表示制限情報テーブルが更新される。
【0054】
なお、表示制限情報中の拡大表示は、表示装置2において、画像を拡大して表示する機能である。表示サイズあるいはズーム倍率が指定可能とされ、表示装置2の制御部36は、指定された大きさに画像を拡大する。表示条件は、拡大表示の有無も含む。拡大表示を無に設定した場合、表示される画像が制限される。
【0055】
画像処理装置1の制御部17は、画像を表示装置2に出力するとき、利用者情報を管理サーバ43から取得し、部屋内にいる全ての利用者を特定する。そして、各利用者のセキュリティレベルに応じて部屋のセキュリティレベルを決める。すなわち、部屋のセキュリティレベルとして、部屋内にいる利用者に設定されているセキュリティレベルのうち、最低のセキュリティレベルに合わせる。あるいは、部屋のセキュリティレベルとして、部屋内にいる利用者のセキュリティレベルの平均を求め、この平均セキュリティレベルを部屋のセキュリティレベルとしてもよい。
【0056】
部屋のセキュリティレベルが低いほど、出力する画像が厳しく制限され、部屋のセキュリティレベルが高いほど、出力する画像の制限が緩くなるように、表示条件が決められる。このとき、部屋内にいる利用者の表示条件を参照して、決めてもよい。例えば、部屋内にいる利用者の最低のセキュリティレベルに対応する表示条件に応じた表示条件とする。
【0057】
なお、表示条件の決定に際して、表示装置2の表示能力を超えないようにされる。解像度、画面サイズ、色数といった表示能力に応じて、この表示能力を超えないように表示条件が決められる。部屋のセキュリティレベルが最高レベルの場合、表示装置2の表示能力が表示条件となり、出力される画像は制限されない。
【0058】
画像処理装置1は、表示装置2に画像を出力するとき、表示装置2のある部屋内にいる利用者に応じて決められた表示条件にしたがって出力する画像を制限する。表示条件は、表示装置2の表示能力に基づき、セキュリティレベルに応じて決められる。画像処理装置1は、表示条件にしたがって元の画像とは異なるように、画像を加工する。そして、画像変換部16が、加工された画像を送信するためのデータ形式に変換した後、制御部17は、変換後の画像を出力する。
【0059】
この画像の加工として、カラー画像を白黒画像にする、画像の解像度を下げる、画像サイズを小さくする、画像のコントラストを弱くするといった加工があげられる。また、画像処理装置1や情報処理装置3の有する画像処理の機能を利用して、複数のページからなる画像の場合、1つのページに複数のページの画像を並べるマルチページとする加工、あるいは画像の伸縮、回転、色の反転といったように画像を変形する加工としてもよい。
【0060】
表示条件では、これらの加工のうち、1つあるいは複数の加工が選択される。そして、セキュリティレベルに応じて加工による変化の度合いが決められる。セキュリティレベルが低いほど、元の画像からの変化の度合いが大きくなるように、画像が加工される。例えば、画像の解像度の場合、セキュリティレベルが低いとき、150dpiとし、セキュリティレベルが高いとき、600dpiとする。このような加工を施すことにより、出力する画像を制限することになる。
【0061】
ここで、画像の加工において、記憶部18に記憶されている画像あるいは情報処理装置3から入力された画像に対しては、制御部17が表示条件にしたがって加工を実行する。また、スキャナ10から入力される画像に対しては、制御部17が表示条件に応じてスキャナ10の読取条件を設定し、スキャナ10はこの読取条件にしたがって画像を読み取る。スキャナ10が読み取った画像は、元の画像とは異なる画像となっており、加工された画像である。すなわち、スキャナ10から入力された画像に対しても、制御部17が、出力する画像を制限したことになる。なお、制御部17は、表示条件によっては、読み取った画像に対して、さらに加工する。
【0062】
また、表示条件には、画像の出力の可否が含まれる。出力可(送信可)の場合、制御部17は、表示装置2への画像の出力を許容する。出力否(送信不可)の場合、制御部17は、画像の出力を禁止する。この出力の可否もセキュリティレベルに応じて決められる。このように、画像の出力を禁止することにより、画像の出力が制限される。
【0063】
画像処理装置1は、利用者を認証する機能を有する。ID、パスワード等の利用者の認証情報が登録され、認証情報は記憶部18の管理テーブルに記憶される。また、管理テーブルは、入力された画像に対して設定されたセキュリティレベルを記憶する。
【0064】
次に、任意の部屋の表示装置2において画像を表示するときの手順を図8にしたがって説明する。利用者が部屋に入ろうとするとき、検出装置41が利用者のICカードを読み取る。ロック装置42は、出入情報を管理サーバ43に送信する。管理サーバ43は、利用者が部屋を出入りしたことを検出する(S1)。
【0065】
管理サーバ43の制御部53は、利用者管理テーブルを参照し、出入情報に基づいて利用者の入室の可否を判断する(S2)。入室が許可されていない場合、制御部53は、ドアロック44を開錠しないようにロック装置42に指示をする。これにより、利用者の入室は禁止される(S11)。そして、制御部53は、利用者の入室禁止のメッセージを表示部50に表示する(S12)。また、ロック装置42においても、入室できない旨の表示がされる。入室が許可されている場合、制御部53は、利用者管理テーブルからその利用者のセキュリティレベルを読み出し、利用者情報として画像処理装置1に送信する。
【0066】
画像処理装置1において、管理サーバ43から利用者情報を受け取ると、制御部17は、利用者のセキュリティレベルを取得する(S3)。部屋に入る全ての利用者のセキュリティレベルを取得すると、制御部17は、現在部屋にいる全ての利用者のセキュリティレベルに基づいて、部屋のセキュリティレベルを特定する(S4)。この部屋のキュリティレベルに応じて、表示条件を決める。
【0067】
制御部17は、表示条件から拡大表示の有無をチェックする。拡大表示が無の場合、制御部17は、出力する画像に拡大表示禁止の情報を付加する。拡大表示が有の場合、何も情報を付加しない。そして、制御部17は、加工されることにより制限された画像を表示装置2に送信する。表示装置2は、画像処理装置1から画像を受信すると、制限された画像を表示する(S6)。
【0068】
画像の表示中に、検出装置41が利用者の入退室を検出する(S7)と、ロック装置42は出入情報を管理サーバ43に送信する。管理サーバ43は、出入情報に基づいて、入室か退室かを判断する(S8)。入室の場合、管理サーバ43は、入室した利用者に関する利用者情報を画像処理装置1に通知する。画像処理装置1では、利用者情報に基づいて、新しく入室した利用者のセキュリティレベルを取得し(S3)、現在部屋にいる利用者のセキュリティレベルに基づいて部屋のセキュリティレベルを特定する(S4)。以降、同様に表示条件を決め、変更された表示条件に基づいて制限された画像を表示装置2に出力する。表示装置2は、変更された画像を表示する。
【0069】
退室の場合、管理サーバ43の制御部53は、出入情報に基づいて、利用者全員が退室したか否かを判断する(S9)。全ての利用者が退室したとき、管理サーバ43は、表示装置2に画像を表示を停止するように指示する。
【0070】
全員の退室でない場合、管理サーバ43の制御部53は、退室した利用者を特定し、その利用者情報を画像処理装置1に通知する。画像処理装置1の制御部17は、利用者情報に基づいて、退室した利用者のセキュリティレベルを取得する(S10)。そして、現在部屋にいる利用者のセキュリティレベルに基づいて部屋のセキュリティレベルを特定する(S4)。以降、同様に表示条件を決め、変更された表示条件に基づいて制限された画像を表示装置2に出力する。表示装置2は、変更された画像を表示する。
【0071】
利用者の入退室に応じて、表示する画像を変更するとき、表示装置2の制御部36は、画像の変更のメッセージを表示するようにする。部屋内の利用者がタッチパネル31から変更OKの入力をすると、制御部36は、変更された画像を表示する。変更NOの入力があると、画像は変更されず、今の画像が表示される。例えば、セキュリティレベルの低い利用者が退室したとき、部屋のセキュリティレベルは高くなる。このとき、変更された画像に即座に切り替わることがないので、不用意に機密情報を含む画像が表示されてしまうことを防止でき、セキュリティ性が高まる。
【0072】
上記のように、表示装置2では、画像処理装置1から制限された画像を受信すると、制御部36が画像を表示コントロール部33に出力する。表示コントロール部33が表示パネル30を駆動して、画像が表示パネル30に表示される。あるいは、画像を受信したとき、制御部36は、表示パネル30に画像を受信した旨の報知を表示するようにする。設置場所にいる利用者が、表示するためにタッチパネル31を操作すると、制御部36は、画像を表示させる。拡大表示が有の場合、制御部36は、拡大した画像を表示させる。
【0073】
表示される画像は、元の画像とは異なる画像となっている。部屋のセキュリティレベルが低い場合、表示される画像の変化の度合いは大きく、画質が低下して、詳細な画像とはならない。したがって、機密情報を含む画像であっても、部屋内にいる利用者は、機密情報を明確に認識することができない。そのため、機密情報の漏洩を防止することができる。しかし、その部屋にいる利用者にとっては、表示された画像から必要最低限の情報を得ることができる。
【0074】
上記の表示システムでは、各画像処理装置1および情報処理装置3が、表示条件を含む表示制限情報を保有し、個別に管理している。そこで、1つの特定の画像処理装置1が表示制限情報を一元的に管理する。特定の画像処理装置1は、情報処理装置3であってもよい。他の画像処理装置1あるいは情報処理装置3は、必要なときに、特定の画像処理装置1に表示制限情報を要求する。特定の画像処理装置1は、表示制限情報を要求した画像処理装置1に送信する。他の画像処理装置1は、表示制限情報を取得でき、これに基づいて出力する画像を制限できる。このように、表示制限情報を一元的に管理することにより、表示制限情報のメンテナンスが容易となる。しかも、各画像処理装置1は最新の表示制限情報を利用することができる。
【0075】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。表示装置は、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイを用いたものであってもよい。
【0076】
情報処理装置が、表示条件にしたがって出力する画像を制限して、画像を表示装置に出力してもよい。すなわち、情報処理装置の制御部が、画像処理装置の制御部と同様に、画像を加工する機能を有する。
【0077】
また、管理サーバは、表示制限情報テーブルを有し、管理サーバが、部屋内にいる利用者のセキュリティレベルに基づいて部屋のセキュリティレベルを決め、さらに部屋のセキュリティレベルに応じて表示条件を決めてもよい。管理サーバは決めた表示条件を画像処理装置に出力する。画像処理装置は、決められた表示条件にしたがって画像を加工して、制限された画像を出力する。
【0078】
表示条件を変更可能としてもよい。利用者が表示条件を確認したとき、画像の加工に問題がある場合、表示条件を変更することにより、出力する画像の制限を厳しくすることができる。
【0079】
表示条件の決定に際して、利用者あるいは部屋のセキュリティレベルだけでなく、画像のセキュリティレベルも加味して表示条件を決めてもよい。機密情報を含む画像は高いセキュリティレベルとされる。利用者あるいは部屋のセキュリティレベルが高くても、画像のセキュリティレベルが高い場合、出力する画像が厳しく制限されるように、表示条件が決められる。この場合、画像を出力するときに、画像処理装置あるいは情報処理装置の制御部は、利用者あるいは部屋のセキュリティレベルおよび画像のセキュリティレベルに応じて表示条件を決める。これによって、機密情報を含む画像を表示するとき、確実に元の画像とは異なる画像が表示されるので、セキュリティ性が高まり、機密情報の漏洩を防げる。
【0080】
検出装置は、指紋、虹彩等の生体情報を利用して、利用者の出入りを検出してもよい。あるいは、カメラを用いて、利用者の出入りを監視し、顔認証により、利用者を検出する。また、表示装置が部屋の内部に設置されていない場合、表示装置に表示された画像を視認できる領域を特定領域とする。この特定領域に出入りする利用者を検出するために、検出装置は、位置情報を取得可能なGPS端末や携帯電話を利用して、利用者の移動を追跡する。これにより、利用者の特定領域への出入りを検出できる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明の表示システムの全体構成図
【図2】画像処理装置、管理装置および情報処理装置の内部構成を示すブロック図
【図3】表示装置の内部構成を示すブロック図
【図4】利用者管理テーブルを示す図
【図5】表示装置管理テーブルを示す図
【図6】ロック装置管理テーブルを示す図
【図7】表示制限情報管理テーブルを示す図
【図8】制限された画像を出力するときのフローチャート
【符号の説明】
【0082】
1 画像処理装置
2 表示装置
3 情報処理装置
4 管理装置
5 特定領域
10 スキャナ
11 印刷部
12 FAX部
17 制御部
18 記憶部
30 表示パネル
31 タッチパネル
33 表示コントロール部
36 制御部
41 検出装置
42 ロック装置
43 管理サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定領域に設置された表示装置と画像を処理する画像処理装置とがネットワークを通じて接続され、表示装置が画像処理装置から出力された画像を表示する表示システムであって、特定領域を出入りする利用者を管理する管理装置を備え、画像処理装置は、特定領域内にいる利用者に応じて、出力する画像を制限し、表示装置は、制限された画像を表示することを特徴とする表示システム。
【請求項2】
利用者に対するセキュリティレベルが設定され、特定領域内にいる利用者のセキュリティレベルに応じて表示条件が決められ、画像処理装置は、表示条件に応じて出力する画像を制限することを特徴とする請求項1記載の表示システム。
【請求項3】
管理装置は、特定領域に出入りする利用者を検出し、画像処理装置は、特定領域内の利用者のセキュリティレベルに基づいて特定領域のセキュリティレベルを決め、特定領域のセキュリティレベルに応じて表示条件を決めることを特徴とする請求項2記載の表示システム。
【請求項4】
特定領域は、出入口にドアを有する部屋とされ、管理装置は、出入りする利用者を検出する検出装置と、利用者の出入りに基づいて利用者の所在を管理する管理サーバとを備え、管理サーバは、利用者の所在を判断して、特定領域内にいる利用者に関する利用者情報を画像処理装置に通知することを特徴とする請求項3記載の表示システム。
【請求項5】
管理装置は、特定領域に出入りする利用者を検出して、特定領域内にいる利用者のセキュリティレベルに基づいて特定領域のセキュリティレベルを決め、特定領域のセキュリティレベルに応じて表示条件を決めることを特徴とする請求項2記載の表示システム。
【請求項6】
画像の表示中に利用者が特定領域を出入りしたとき、画像処理装置は、現在特定領域内にいる利用者のセキュリティレベルに応じて表示条件を変更し、出力する画像の制限を変更することを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の表示システム。
【請求項7】
画像処理装置は、出力する画像の制限を変更する際、利用者の許可があったとき、変更を行うことを特徴とする請求項6記載の表示システム。
【請求項8】
画像処理装置は、表示条件にしたがって元の画像とは異なるように加工した画像を出力し、表示装置は、加工された画像を表示することを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の表示システム。
【請求項9】
画像の表示中に利用者が特定領域を出入りしたとき、画像処理装置は、現在特定領域内にいる利用者のセキュリティレベルに応じて表示条件を変更し、出力する画像の制限を変更することを特徴とする請求項8記載の表示システム。
【請求項10】
画像処理装置は、表示条件に基づいて画像の出力の可否を判断し、出力否の場合、画像の出力を禁止することを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の表示システム。
【請求項11】
表示条件は、画像の拡大の可否を含むことを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の表示システム。
【請求項12】
特定領域に設置された表示装置にネットワークを通じて接続され、表示装置に画像を出力する画像処理装置であって、特定領域内にいる利用者に応じて、出力する画像を制限する制御部を備え、制御部は、制限された画像を表示装置に出力することを特徴とする画像処理装置。
【請求項13】
制御部は、特定領域内にいる利用者のセキュリティレベルに応じて決められた表示条件にしたがって元の画像とは異なる画像となるように画像を加工することを特徴とする請求項12記載の画像処理装置。
【請求項14】
制御部は、表示条件に基づいて画像の出力の可否を判断し、出力否の場合、画像の出力を禁止することを特徴とする請求項13記載の画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−306417(P2008−306417A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−151123(P2007−151123)
【出願日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】