説明

表示制御装置、表示制御方法及び表示制御プログラム

【課題】本発明は、表示制御装置の使い勝手を向上する。
【解決手段】本発明は、第1タッチパネル14Bの第1操作面に対する指示操作を検出すると、当該第1操作面において指示操作で指示された面積を検出し、画像を当該検出した面積に基づいて拡大して第2液晶パネル15Aに表示することにより、第1操作面の所望の部分や所望の大きさの面積を指示するように指示操作を行わせることで、画像の拡大対象部分や拡大率を容易に選定させることができ、その結果、第2液晶パネル15Aに画像の所望の拡大対象部分を拡大して表示し、また当該画像の少なくとも一部を所望の拡大率で拡大して表示することができ、かくして表示制御装置の使い勝手を向上することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示制御装置、表示制御方法及び表示制御プログラムに関し、例えば、タッチパネルが設けられた携帯端末に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電子機器は、表示部の前面に、例えば、静電容量型のタッチセンサが設けられている。電子機器は、タッチセンサの静電容量の変化により、そのタッチセンサに対する操作指示手段(手の指やタッチペン等)の接触の有無や近接の有無を検知する。
【0003】
また電子機器は、表示部に複数の指示項目を表示した状態でタッチセンサに操作指示手段が近接すると、当該タッチセンサの静電容量の変化に基づき、そのタッチセンサと操作指示手段との距離を検出する。
【0004】
さらに電子機器は、タッチセンサに対し操作指示手段が第1の距離に近接したとき、その第1の距離に基づき当該タッチセンサ上における操作指示手段の位置を算出すると共に、その算出結果に基づき操作指示手段に最も近い指示項目を選出する。
【0005】
そして電子機器は、タッチセンサと操作指示手段との距離が第1の距離よりも短い第2の距離になると、その選出した指示項目を表示部いっぱいに拡大表示する。
【0006】
この状態で電子機器は、タッチセンサに操作指示手段が接触すると、拡大表示した指示項目に対応する命令が入力されたと認識する。
【0007】
このようにして電子機器は、表示部に表示した指示項目を容易に指示させて、その指示項目に対応する命令を入力させ易くしていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−116583公報(第7頁、第8頁、第9頁、図4、図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところが、かかる構成の電子機器は、上述のようにタッチセンサに対する操作に応じて表示部に画像内の何れかの指示項目を、予め設定された1つの拡大率で拡大して表示している。
【0010】
このため電子機器は、表示部に画像の指示項目の有無に関係ない所望の部分を拡大して表示し、また画像を所望の拡大率で拡大して表示するように要望されても、このような要望に応じて画像を拡大して表示することができず、使い勝手がわるいという問題があった。
【0011】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、使い勝手を向上し得る表示制御装置、表示制御方法及び表示制御プログラムを提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
かかる課題を解決するため本発明においては、操作面に対する指示操作を検出すると、当該操作面において指示操作で指示された面積を検出し、画像を当該検出した面積に基づいて拡大して表示部に表示するようにした。
【0013】
従って本発明では、操作面の所望の部分や所望の大きさの面積を指示するように指示操作を行わせることで、画像の拡大対象部分や拡大率を容易に選定させることができる。その結果、本発明は、表示部に画像の所望の拡大対象部分を拡大して表示し、また当該画像の少なくとも一部を所望の拡大率で拡大して表示することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、操作面に対する指示操作を検出すると、当該操作面において指示操作で指示された面積を検出し、画像を当該検出した面積に基づいて拡大して表示部に表示するようにしたことにより、操作面の所望の部分や所望の大きさの面積を指示するように指示操作を行わせることで、画像の拡大対象部分や拡大率を容易に選定させることができ、その結果、表示部に画像の所望の拡大対象部分を拡大して表示し、また当該画像の少なくとも一部を所望の拡大率で拡大して表示することができ、かくして使い勝手を向上し得る表示制御装置、表示制御方法及び表示制御プログラムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明による表示制御装置の回路構成の一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】携帯端末の外観構成の一実施の形態を示す略線図である。
【図3】携帯端末のハードウェア回路ブロックによる回路構成を示すブロック図である。
【図4】操作体と操作面との距離の変化に応じた静電センサの出力値の変化の説明に供する略線図である。
【図5】接触領域、近接領域、非近接領域の検出の説明に供する略線図である。
【図6】タップ操作に応じたWebブラウザ画像及びページ画像の表示の説明に供する略線図である。
【図7】近接継続操作による近接領域が1個の場合の指示領域の検出の説明に供する略線図である。
【図8】近接継続操作による近接領域が複数の場合の指示領域の検出の説明に供する略線図である。
【図9】検出テーブルの構成を示す略線図である。
【図10】指示領域の面積と拡大対象部分の拡大率との関係を示す略線図である。
【図11】画像からの拡大対象部分の切り出しの説明に供する略線図である。
【図12】近接継続操作に応じた画像の一部の拡大表示(1)の説明に供する略線図である。
【図13】近接継続操作に応じた画像の一部の拡大表示(2)の説明に供する略線図である。
【図14】近接継続操作による拡大対象部分の拡大(1)の説明に供する略線図である。
【図15】近接継続操作による拡大対象部分の拡大(2)の説明に供する略線図である。
【図16】近接継続操作による拡大対象部分の拡大(3)の説明に供する略線図である。
【図17】近接移動操作に応じた拡大対象部分の変更(1)の説明に供する略線図である。
【図18】近接移動操作に応じた拡大対象部分の変更(2)の説明に供する略線図である。
【図19】近接移動操作に応じた拡大対象部分の連続的な変更(1)の説明に供する略線図である。
【図20】近接移動操作に応じた拡大対象部分の連続的な変更(2)の説明に供する略線図である。
【図21】表示制御処理手順(1)を示すフローチャートである。
【図22】表示制御処理手順(2)を示すフローチャートである。
【図23】携帯端末の変形例を示す略線図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下図面を用いて、発明を実施するための最良の形態(以下、これを実施の形態とも呼ぶ)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.変形例
【0017】
<1.実施の形態>
[1−1.実施の形態の概要]
まず、実施の形態の概要を説明する。因みに、この概要を説明した後、本実施の形態の具体例の説明に移る。
【0018】
図1において、1は全体として実施の形態による表示制御装置を示す。かかる表示制御装置1において表示部2は、画像を表示する。
【0019】
また表示制御装置1において検出部3は、操作面に対する指示操作を検出する。さらに表示制御装置1において制御部4は、検出部3により操作面に対する指示操作が検出されると、当該操作面において指示操作で指示された面積を検出し、画像を当該検出した面積に基づいて拡大して、表示部2に表示させる。
【0020】
かかる構成により表示制御装置1は、操作面の所望の部分や所望の大きさの面積を指示するように指示操作を行わせることで、画像の拡大対象部分や拡大率を容易に選定させることができる。
【0021】
その結果、表示制御部1は、表示部2に画像の所望の拡大対象部分を拡大して表示し、また当該画像の少なくとも一部を所望の拡大率で拡大して表示することができる。これにより表示制御装置1は、使い勝手を向上させることができる。
【0022】
[1−2.実施の形態の具体例]
[1−2−1.携帯端末の外観構成]
次いで、図2を用いて、上述した表示制御装置1の具体例である携帯端末10の外観構成について説明する。携帯端末10は、略扁平矩形状の第1筐体11と第2筐体12とが、ヒンジ部13A及び13Bを介して開閉自在に連結され、全体として片手で把持し得る程度の大きさに形成されている。
【0023】
第1筐体11の前面11Aの中央部には、長方形状の第1タッチスクリーン14が設けられている。また第2筐体12の前面12Aの中央部にも、第1タッチスクリーン14と同形状、同サイズでなる第2タッチスクリーン15が設けられている。
【0024】
第1タッチスクリーン14は、第1液晶パネルと、当該第1液晶パネル上に、その表示面を覆うように積層配置された静電容量式の第1タッチパネルとから構成されている。
【0025】
また第1タッチパネルは、透明な薄いシート状に形成され、第1液晶パネルの表示面に表示される画像が、第1タッチスクリーン14の正面側から見えるようにしている。
【0026】
第2タッチスクリーン15は、第1タッチスクリーン14と同様に、第2液晶パネルと、当該第2液晶パネル上に、その表示面を覆うように積層配置された静電容量式の第2タッチパネルとから構成されている。
【0027】
また第2タッチパネルも、第1タッチパネルと同様に透明な薄いシート状に形成され、第2液晶パネルの表示面に表示される画像が、第2タッチスクリーン15の正面側から見えるようにしている。
【0028】
そして第1タッチパネル及び第2タッチパネルは、その操作面に対してユーザの指やユーザにより使用される金属製のタッチペン等のような導体でなる操作体によって接触操作及び近接操作が行われるものである。
【0029】
因みに、以下の説明では、第1タッチパネルの操作面を、第1操作面とも呼び、第2タッチパネルの操作面を、第2操作面とも呼ぶ。
【0030】
ここで、接触操作とは、第1タッチパネルの第1操作面や第2タッチパネルの第2操作面に操作体で触って行う操作(以下、これをタッチ操作とも呼ぶ)である。
【0031】
また近接操作とは、第1タッチパネルの第1操作面や第2タッチパネルの第2操作面に触れずに、これら第1操作面や第2操作面に操作体を近づけて行う操作のことである。なお、第1タッチパネル及び第2タッチパネルは、マルチタッチに対応する。
【0032】
よって携帯端末10は、第1タッチスクリーン14及び第2タッチスクリーン15の表面(すなわち、第1操作面及び第2操作面)に対する操作体によるタッチ操作及び近接操作を、操作入力として受け付けるようになされている。
【0033】
また携帯端末10は、通常、第1筐体11の前面11Aを目線の下側に位置させ、第2筐体12の前面12Aを目線の上側に位置させるような姿勢で使用される。
【0034】
よって携帯端末10は、このような通常の使用の姿勢により、第1タッチスクリーン14を下画面とし、第2タッチスクリーン15を上画面として、これらの画面(すなわち、第1液晶パネルの表示面や第2液晶パネルの表示面)に各種画像を表示する。
【0035】
さらに携帯端末10の第1筐体11の前面11Aには、第1タッチスクリーン14の両脇に、電源ボタン等の各種操作ボタン16も設けられている。
【0036】
因みに、以下の説明では、第1液晶パネル14Aの表示面及び第1タッチパネル14Bの第1操作面において、画面垂直方向の一方向側であるヒンジ部13A及び13B側を上とも呼び、当該画面垂直方向の他方向側を下とも呼ぶ。
【0037】
また、以下の説明では、第1液晶パネル14Aの表示面及び第1タッチパネル14Bの第1操作面において、画面水平方向の一方向側を左とも呼び、当該画面水平方向の他方向側を右とも呼ぶ。
【0038】
さらに、以下の説明では、第2液晶パネル15Aの表示面及び第2タッチパネル15Bの第2操作面において、画面垂直方向の一方向側を上とも呼び、当該画面垂直方向の他方向側であるヒンジ部13A及び13B側を下とも呼ぶ。
【0039】
さらに、以下の説明では、第2液晶パネル15Aの表示面及び第2タッチパネル15Bの第2操作面において、画面水平方向の一方向側を左とも呼び、当該画面水平方向の他方向側を右とも呼ぶ。
【0040】
[1−2−2.携帯端末のハードウェア構成]
次いで、図3を用いて、携帯端末10のハードウェア構成について説明する。携帯端末10には、CPU(Central Processing Unit)でなる制御部20が設けられている。
【0041】
そして制御部20は、不揮発性メモリ21から、これに予め記憶されているプログラムをRAM(Random Access Memory)22に読み出して展開し、そのプログラムに従って各種処理を実行すると共に各部を制御する。
【0042】
これにより制御部20は、第1タッチスクリーン14及び第2タッチスクリーン15の表面に対してタッチ操作や近接操作が行われたか否かを検出する。
【0043】
そして制御部20は、第1タッチスクリーン14及び第2タッチスクリーン15の表面に対してタッチ操作や近接操作が行われたことを検出すると、そのタッチ操作や近接操作によって入力された命令や指示を判別して、その命令や指示に応じた処理を実行する。
【0044】
実際に第1タッチスクリーン14は、上述のように画像を表示する第1液晶パネル14Aと、静電容量式の第1タッチパネル14Bとから構成されている。
【0045】
第1タッチパネル14Bは、例えば、第1液晶パネル14Aの複数の画素に対向させて、第1操作面の内側にマトリクス状に配置された複数の静電センサ(図示せず)を有している。
【0046】
複数の静電センサは、それぞれ導体でなる操作体が近づくと静電容量が変化し、その静電容量の変化に応じて出力値も変化する。
【0047】
図4に示すように、例えば、第1タッチパネル14Bの第1操作面に操作体として例えば、指先が30[mm]の距離まで近づけられると、当該第1操作面において指先の真下に位置する静電センサの出力値は「10」になる。
【0048】
また例えば、第1タッチパネル14Bの第1操作面に操作体としての指先が15[mm]の距離まで近づけられると、当該第1操作面において指先の真下に位置する静電センサの出力値は「20」になる。
【0049】
さらに例えば、第1タッチパネル14Bの第1操作面に操作体としての指先が5[mm]の距離まで近づけられると、当該第1操作面において指先の真下に位置する静電センサの出力値は「40」になる。
【0050】
さらに例えば、第1タッチパネル14Bの第1操作面に操作体としての指先が接触すると、当該第1操作面において指先と接触した部分に位置する静電センサ出力値は最大の「80」となる。
【0051】
よって制御部20は、格段的に短い例えば、数[msec]又は数[μsec]のような所定の一定時間毎に領域検出処理を実行する。
【0052】
制御部20は、領域検出処理を実行した場合、第1タッチパネル14Bから各静電センサそれぞれの出力値を、当該静電センサの配置位置を示す位置情報と共にパネル出力信号として取得する。
【0053】
因みに、静電センサの配置位置は、例えば、当該静電センサと対向する第1液晶パネル14Aの画素位置の座標(すなわち、第1液晶パネル14Aにおいて静電センサと対向する画素が配置された位置を示す2次元座標)で示されている。
【0054】
そして図5(A)及び(B)に示すように、制御部20は、そのパネル出力信号に含まれる各静電センサの出力値を、予め選定された例えば「50」の値でなる第1の閾値、及び例えば「20」の値でなる第2の閾値と順次比較する。
【0055】
また制御部20は、その比較結果と、パネル出力信号に含まれる位置情報とに基づき、第1操作面において、第1の閾値以上の出力値を得た静電センサがまとまっている1又は複数の領域TA1を、それぞれ操作体が接触している領域TA1として検出する。
【0056】
因みに、以下の説明では、第1タッチパネル14Bの第1操作面や第2タッチパネル15Bの第2操作面において、操作体が接触している1又は複数の領域TA1を、それぞれ接触領域TA1とも呼ぶ。
【0057】
実際に制御部20は、第1操作面において、1又は複数の接触領域TA1を、それぞれ第1の閾値以上の出力値を得た静電センサと対向する画素位置の座標として検出する。
【0058】
制御部20は、このように1又は複数の接触領域TA1を検出すると、当該検出した1又は複数の接触領域TA1それぞれの例えば、重心位置P1も、対向する画素位置の座標として検出する。
【0059】
また制御部20は、この際、その比較結果と位置情報とに基づき、第1操作面において、第2の閾値以上でかつ第1の閾値未満の出力値を得た静電センサがまとまっている1又は複数の領域CA1を、それぞれ操作体が近接して陰になる領域CA1として検出する。
【0060】
因みに、以下の説明では、第1操作面や第2操作面において、操作体が近接して陰になる1又は複数の領域CA1(すなわち、操作体の近接部分を第1操作面や第2操作面に投影したような1又は複数の領域CA1)を、それぞれ近接領域CA1とも呼ぶ。
【0061】
また、以下の説明では、静電センサの出力値が第2の閾値以上でかつ第1の閾値未満となる近接領域CA1を検出し得るような第1操作面や第2操作面から操作体までの距離の範囲を、近接検出距離範囲とも呼ぶ。
【0062】
実際に制御部20は、第1操作面において、1又は複数の接触領域TA1を、それぞれ第2の閾値以上でかつ第1の閾値未満の出力値を得た静電センサと対向する画素位置の座標として検出する。
【0063】
制御部20は、このように1又は複数の近接領域CA1を検出したときにも、当該検出した1又は複数の近接領域CA1それぞれの例えば、重心位置P2も、対向する画素位置の座標として検出する。
【0064】
ところで、第1タッチパネル14Bの第1操作面に対してタッチ操作が行われる場合、第1操作面には、指のような操作体が斜めに傾けられた状態で、その操作体の先端部のみ接触する場合がある。
【0065】
この場合、第1タッチパネル14Bでは、第1操作面において操作体の接触部分に位置する静電センサの出力値は、上述のように最大の「80」となる。
【0066】
また第1タッチパネル14Bでは、第1操作面において操作体の陰になる部分(操作体の真下で接触していない部分)に位置する静電センサの出力値は、例えば、当該操作体の接触部分から離れるほど、小さな値となる。
【0067】
このため制御部20は、単に静電センサの出力値と第1及び第2の閾値との比較結果を用いると、第1操作面に先端部が接触した操作体の陰になる部分のうち、その先端部側を当該先端部の接触部分と共に接触領域TA1として検出する。
【0068】
また制御部20は、この際、第1操作面に対する操作体の角度によっては、当該第1操作面に先端部が接触した操作体の陰になる部分のうち、その先端部から離れた部分を、接触領域TA1に繋がる近接領域CA1として検出する場合がある。
【0069】
ただし、制御部20は、タッチ操作と近接操作とを異なる命令の入力や異なる指示のための操作として採用し、そのタッチ操作や近接操作が行われたことを個別に検出するために、接触領域TA1や近接領域CA1を検出している。
【0070】
このため制御部20は、静電センサの出力値と第1及び第2の閾値との比較結果に基づき、接触領域TA1と、これに繋がる近接領域CA1とを同時に検出すると、一方の接触領域TA1の検出のみを有効にし、他方の近接領域CA1の検出については無効にする。
【0071】
すなわち、制御部20は、接触領域TA1と、これに繋がる近接領域CA1とを同時に検出すると、第1操作面に対して行われたタッチ操作による接触領域TA1を検出したものとし、近接領域CA1の検出は誤検出として取り消す。
【0072】
これにより制御部20は、第1操作面に対してタッチ操作が行われたとき、近接領域CA1を検出して近接操作が行われたものと誤って判断し、誤動作(すなわち、誤った処理を実行)することを回避している。
【0073】
さらに制御部20は、この際、その比較結果と位置情報とに基づき、第1操作面において、第2の閾値未満の出力値を得た静電センサがまとまっている1又は複数の領域NA1を、それぞれ操作体が接触も近接もしていない領域NA1として検出する。
【0074】
因みに、以下の説明では、第1タッチパネル14Bの第1操作面や第2タッチパネル15Bの第2操作面において、操作体が接触も近接もしていない1又は複数の領域NA1を、それぞれ非近接領域NA1とも呼ぶ。
【0075】
なお制御部20は、この際、第1操作面において、1又は複数の非近接領域NA1を、それぞれ第2の閾値未満の出力値を得た静電センサと対向する画素位置の座標として検出する。
【0076】
このように制御部20は、領域検出処理を実行する毎に、第1タッチパネル14Bの第1操作面において1又は複数の接触領域TA1、1又は複数の近接領域CA1、1又は複数の非近接領域NA1を区別するようにして検出する。
【0077】
そして制御部20は、第1タッチパネル14Bの第1操作面における接触領域TA1、近接領域CA1、非近接領域NA1を区別するように検出することで、第1操作面に操作体が接触しているのか、それとも近接しているだけなのかを認識することができる。
【0078】
また制御部20は、この際、第1タッチパネル14Bの第1操作面において、どの位置に操作体が接触又は近接しているのかを認識することもできる。
【0079】
さらに制御部20は、第1タッチパネル14Bの第1操作面に対する操作体の接触領域TA1の形や大きさ、当該第1操作面に対する操作体の近接領域CA1の形や大きさ等を認識することもできる。
【0080】
制御部20は、このように一定時間毎に第1タッチパネル14Bからパネル出力信号を取得し、第1操作面上における接触領域TA1、近接領域CA1、非近接領域NA1を判別していくことで、これらの変移を検出する。
【0081】
また制御部20は、その変移をもとに、第1タッチパネル14Bの第1操作面上での操作体の動きを特定し、その特定した操作体の動きをもとに、第1操作面に対して行われたタッチ操作及び近接操作を認識する。
【0082】
そして制御部20は、その認識したタッチ操作及び近接操作によって入力された命令を判別し、その命令や指示に応じた処理を実行する。
【0083】
このようにして制御部20は、第1タッチスクリーン14の第1操作面に対してタッチ操作や近接操作が行われると、これを操作入力として受け付け、この操作入力に応じた処理を実行する。
【0084】
一方、第2タッチスクリーン15は、上述のように画像を表示する第2液晶パネル15Aと、静電容量式の第2タッチパネル15Bとから構成されている。
【0085】
第2タッチパネル15Bは、第1タッチパネル14Bと同様に構成され、例えば、第2液晶パネル15Aの複数の画素に対向させて、第2操作面の内側にマトリクス状に配置された複数の静電センサ(図示せず)を有している。
【0086】
そして第2タッチパネル15Bの複数の静電センサも、それぞれ導体でなる操作体が近づくと、第1タッチパネル14Bの複数の静電センサの場合と同様に静電容量が変化し、その静電容量の変化に応じて出力値も変化する。
【0087】
よって制御部20は、一定時間毎に領域検出処理を実行すると、第1タッチパネル14Bの場合と同様に第2タッチパネル15Bからも各静電センサそれぞれの出力値を、当該静電センサの配置位置を示す位置情報と共にパネル出力信号として取得する。
【0088】
因みに、静電センサの配置位置は、例えば、当該静電センサと対向する第2液晶パネル15Aの画素位置の座標(すなわち、第2液晶パネル15Aにおいて静電センサと対向する画素が配置された位置を示す2次元座標)で示されている。
【0089】
そして制御部20は、領域検出処理において、第2タッチパネル15Bからパネル出力信号を取得すると、そのパネル出力信号を用いて、第2操作面において1又は複数の接触領域や1又は複数の近接領域を、これらの重心位置と共に適宜検出する。
【0090】
また制御部20は、領域検出処理を実行する毎に、第2タッチパネル15Bの第2操作面において1又は複数の非近接領域も検出する。
【0091】
すなわち、制御部20は、領域検出処理を実行する毎に、第2タッチパネル15Bの第2操作面における1又は複数の接触領域、1又は複数の近接領域、1又は複数の非近接領域も区別するようにして検出する。
【0092】
よって制御部20は、第2タッチパネル15Bの第2操作面においても、当該第2操作面に操作体が接触しているのか、それとも近接しているだけなのかを認識することができる。
【0093】
また制御部20は、この際、第2タッチパネル15Bの第2操作面において、どの位置に操作体が接触又は近接しているのかを認識することもできる。
【0094】
さらに制御部20は、第2タッチパネル15Bの第2操作面に対する操作体の接触領域の形や大きさ、当該第2操作面に対する操作体の近接領域の形や大きさ等を認識することもできる。
【0095】
制御部20は、このように一定時間毎に第2タッチパネル15Bからパネル出力信号を取得して、第2操作面上における接触領域、近接領域、非近接領域を判別していくことで、これらの変移を検出する。
【0096】
また制御部20は、その変移をもとに、第2タッチパネル15Bの第2操作面上での操作体の動きを特定し、その特定した操作体の動きをもとに、第2操作面に対して行われたタッチ操作及び近接操作を認識する。
【0097】
そして制御部20は、その認識したタッチ操作及び近接操作によって入力された命令や指示を判別し、その命令や指示に応じた処理を実行する。
【0098】
このようにして制御部20は、第2タッチスクリーン15の第2操作面に対してタッチ操作や近接操作が行われると、これを操作入力として受け付け、この操作入力に応じた処理を実行する。
【0099】
ところで、第1タッチパネル14Bの第1操作面や第2タッチパネル15Bの第2操作面に対して行われるタッチ操作としては、当該第1操作面や第2操作面に例えば、操作体としての1本の指をほぼ一点に接触させて直ちに離すような操作がある。
【0100】
因みに、以下の説明では、第1操作面や第2操作面に操作体としての1本の指を接触させて直ちに離すような操作を、特にタップ操作とも呼ぶ。このタップ操作は、例えば、画像内のアイコンやボタン等の指示項目を指示するために行われる操作である。
【0101】
また第1タッチパネル14Bの第1操作面や第2タッチパネル15Bの第2操作面に対して行われるタッチ操作としては、当該第1操作面や第2操作面に例えば、操作体としての1本の指を接触させたまま移動させるような操作等もある。
【0102】
因みに、以下の説明では、第1操作面や第2操作面に操作体としての1本の指を接触させたまま移動させるような操作を、特に摺動操作とも呼ぶ。この摺動操作は、例えば、表示中の画像をスクロールさせて表示部分を変更するために行われる操作である。
【0103】
よって制御部20は、領域検出処理を実行する毎に、第1タッチパネル14Bから取得したパネル出力信号に基づき接触領域を重心位置と共に検出すると、その一連の検出結果に基づき、第1操作面に対して行われたタッチ操作の種類を判別する。
【0104】
実際に制御部20は、領域検出処理の実行間隔である上述の一定時間で、タッチ操作や近接操作を行っている操作体が移動可能な最大移動距離を示す最大移動距離情報を予め保持している。
【0105】
そして制御部20は、領域検出処理を実行して第1タッチパネル14Bからパネル出力信号を取得し1個の接触領域を重心位置と共に検出すると、その都度、前回(1回前)の領域検出処理で接触領域を検出していたか否かを判別する。
【0106】
その結果、制御部20は、前回の領域検出処理で接触領域を全く検出していないと、今回の領域検出処理で検出した1個の接触領域を、第1操作面に対する操作体の接触開始時点の接触領域であると判別する。
【0107】
これに対し制御部20は、前回の領域検出処理で接触領域を検出していると、前回の領域検出処理で検出した重心位置と、今回の領域検出処理で検出した重心位置との間の距離(以下、これを重心間距離とも呼ぶ)を総当たりで算出する。
【0108】
また制御部20は、その算出した1又は複数の重心間距離を、それぞれ最大移動距離と比較する。そして制御部20は、その比較結果に基づき、今回の領域検出処理において、前回の領域検出処理で検出した重心位置から最大移動距離以内の重心位置を検出しているか否かを判別する。
【0109】
その結果、制御部20は、今回の領域検出処理で、前回の重心位置から最大移動距離以内の重心位置を検出していると、その前回及び今回の重心位置に対応する前回及び今回の接触領域を、同一の操作体(例えば、同一の指)による接触領域であると判別する。
【0110】
すなわち、制御部20は、今回の領域検出処理で、前回の重心位置から最大移動距離以内の重心位置を検出すると、その今回の重心位置に対応する接触領域を、前回の領域検出処理のときから第1操作面に接触している操作体の接触領域であると判別する。
【0111】
また制御部20は、今回の領域検出処理で、前回の何れの重心位置からも最大移動距離を越えて離れた重心位置を検出すると、今回の重心位置に対応する接触領域を、第1操作面に対する新たな操作体(他の操作体)の接触開始時点の接触領域であると判別する。
【0112】
さらに制御部20は、今回の領域検出処理で、前回の何れかの重心位置との重心間距離が最大移動距離以下である重心位置を検出していないと、その前回の重心位置に対応する接触領域が、第1操作面に対する操作体の接触終了時点の接触領域であると判別する。
【0113】
すなわち、制御部20は、今回の領域検出処理で、前回の重心位置からの重心間距離が最大移動距離以下である重心位置の接触領域を検出していないと、前回の重心位置に対応する接触領域が、第1操作面から操作体が離される直前の接触領域であると判別する。
【0114】
また制御部20は、領域検出処理を実行しても接触領域を全く検出しないと、この場合も、前回(1回前)の領域検出処理で接触領域を検出していたか否かを判別する。
【0115】
その結果、制御部20は、前回の領域検出処理で接触領域を検出していると、その前回の接触領域が、第1操作面に対する操作体の接触終了時点の接触領域であると判別する。
【0116】
すなわち、制御部20は、前回の領域検出処理で接触領域を検出していても、今回の領域検出処理で接触領域を全く検出しないと、その前回の接触領域が、第1操作面から操作体が離される直前の接触領域であると判別する。
【0117】
このようにして制御部20は、領域検出処理を順次実行することにより、タッチ操作が開始されるときには、第1操作面に操作体が接触する毎に接触領域を検出する。
【0118】
また制御部20は、領域検出処理を順次実行することにより、第1操作面に操作体が接触している間(第1操作面に対してタッチ操作が行われている間)は、その操作体による1個の接触領域を順次追跡するように検出する。
【0119】
すなわち、制御部20は、領域検出処理を実行して操作体の接触開始時点の1個の接触領域を検出すると、引き続き領域検出処理を順次実行して、その操作体による1個の接触領域を当該操作体の接触終了時点まで追跡する。
【0120】
このような構成のもと、制御部20は、例えば、接触領域を全く検出していない状態(第1操作面に対してタッチ操作が行われていない状態)で、1個の接触領域を操作体の接触開始時点の接触領域として検出すると、このときタッチ操作が開始されたと判断する。
【0121】
この際、制御部20は、そのタッチ操作の開始の判断に応じて、例えば、図示しないタイマにより、第1操作面に対して行われるタッチ操作により当該第1操作面に操作体が接触している時間(以下、これを接触時間)の計時を開始する。
【0122】
また制御部20は、そのタッチ操作の開始に応じて、例えば、操作体の接触開始時点の接触領域の重心位置を起点として、その操作体の移動軌跡の検出も開始する。
【0123】
因みに、制御部20は、タッチ操作の開始以降、領域検出処理を実行して当該タッチ操作による接触領域を重心位置と共に検出する毎に、起点(重心位置)から、その検出した重心位置を順に辿るようにして操作体の移動軌跡を検出する。
【0124】
そして制御部20は、接触時間を、タップ操作の判別用に予め選定された例えば、1[sec]以下のような所定時間(以下、これをタップ判別時間とも呼ぶ)と比較する。
【0125】
その結果、制御部20は、接触時間がタップ判別時間に達する前にタッチ操作が終了して当該接触時間の計時を終了すると、そのときまでに検出した移動軌跡が、起点(重心位置)を中心にした所定半径の円内に収まっているか否かを判別する。
【0126】
因みに、起点を中心とした円は、タッチ操作の種類を判別するために用いるものであり、以下の説明では、その円を種類判別円とも呼ぶ。そして種類判別円の半径は、例えば、1[mm]以下のような所定長さに予め選定されている。
【0127】
制御部20は、タッチ操作の開始から終了までの操作体の移動軌跡が、種類判別円内に収まっていると、このとき第1操作面に対して行われたタッチ操作がタップ操作であると判別する。
【0128】
そして制御部20は、タップ操作による操作体の接触終了時点の接触領域の重心位置(すなわち、画素位置の座標で示す重心位置)を、このとき第1液晶パネル14Aの表示面に表示している画像内で、当該タップ操作により指示されたタップ指示位置とする。
【0129】
因みに、制御部20は、タッチ操作の開始から終了までの操作体の移動軌跡が、種類判別円の外側にまで伸びていると、このとき第1操作面に対して行われたタッチ操作がタップ操作ではないと判別する。
【0130】
また制御部20は、タイマにより計時している接触時間がタップ判別時間を越えると、重心位置の検出に応じて操作体の移動軌跡を順次更新する毎に、当該更新した移動軌跡が種類判別円の外側にまで伸びたか否かを判別する。
【0131】
その結果、制御部20は、タップ判別時間を越えて行われているタッチ操作において操作体の移動軌跡が種類判別円の外側にまで伸びたことを検出すると、このとき第1操作面に対して行われたタッチ操作が、摺動操作であると判別する。
【0132】
この場合、制御部20は、タッチ操作が摺動操作であると判別した時点(以下、これを摺動操作判別時点とも呼ぶ)以降も当該摺動操作が終了するまでの間、重心位置の検出に応じて操作体の移動軌跡を順次更新する。そして制御部20は、その摺動操作による操作体の移動軌跡を、例えば、画像のスクロールに利用する。
【0133】
因みに、制御部20は、タップ判別時間を越えて行われているタッチ操作において操作体の移動軌跡が種類判別円内に収まったまま、そのタッチ操作が終了すると、このとき第1操作面に操作体が誤って接触しており、タッチ操作は行われていないと判別する。
【0134】
このようにして制御部20は、第1タッチパネル14Bの第1操作面に対して例えば、操作体としての1本の指でタップ操作が行われたことを検出することができる。
【0135】
また制御部20は、第1タッチパネル14Bの第1操作面に対して例えば、操作体としての1本の指で摺動操作が行われたことも検出することができる。
【0136】
一方、制御部20は、領域検出処理を実行して、第2タッチパネル15Bから取得したパネル出力信号に基づき接触領域を重心位置と共に検出すると、この場合も、第1操作面に対して行われたタッチ操作の種類を判別するための処理と同様の処理を実行する。
【0137】
これにより制御部20は、第2タッチパネル15Bの第2操作面に対して例えば、操作体としての1本の指によりタップ操作が行われたことを検出することができる。
【0138】
また制御部20は、第2タッチパネル15Bの第2操作面に対して例えば、操作体としての1本の指により摺動操作が行われたことも検出することができる。
【0139】
ところで、例えば、不揮発性メモリ21には、種々の命令を入力するための指示項目が配置されたメニュー画像のような種々の画像の画像データが予め記憶されている。また不揮発性メモリ21には、その画像毎に生成された命令判別テーブルも予め記憶されている。
【0140】
因みに、個々の命令判別テーブルには、対応する画像内の指示項目の配置領域を画素位置の座標で示す配置領域情報と、その指示項目に割り当てられた入力可能な命令とが対応付けられて格納されている。
【0141】
よって制御部20は、不揮発性メモリ21から画像データを読み出して例えば、第1液晶パネル14Aに当該画像データに基づく画像を表示した場合、不揮発性メモリ21から、その画像データに対応する命令判別テーブルを命令判別用にRAM22に読み出す。
【0142】
この状態で制御部20は、第1タッチパネル14Bの第1操作面に対してタップ操作が行われたことを検出すると、命令判別テーブルに格納された複数の配置領域情報が示す配置領域の中から、そのタップ操作によるタップ指示位置を含む配置領域を検出する。
【0143】
そして制御部20は、命令判別テーブルに基づき、このときのタップ操作によって入力された命令(すなわち、そのタップ指示位置を含む配置領域に対応付けられた命令)を判別する。
【0144】
このようにして制御部20は、タップ操作により入力された命令を判別して、当該判別した命令に応じた処理を実行する。
【0145】
また制御部20は、第1液晶パネル14Aに画像を表示した場合、その画像全体を表示面に表示し得ているか否かを判別し、その判別結果に応じて、画像のスクロールが可能であるか否かを認識している。
【0146】
よって制御部20は、画像のスクロールが可能な状態で第1操作面に対して摺動操作が行われたことを検出すると、第1液晶パネル14Aに表示中の画像を、このとき検出している移動軌跡に基づき、例えば、操作体の移動に追従させるようにスクロールさせる。
【0147】
因みに、制御部20は、画像をスクロールし得ない状態で第1操作面に対して摺動操作が行われたことを検出すると、その検出を無効にする。
【0148】
また制御部20は、第2液晶パネル15Aに画像を表示した状態で、第2タッチパネル15Bの第2操作面に対してタップ操作が行われたことを検出したときも、同様に、そのタップ操作によって入力された命令を判別する。
【0149】
そして制御部20は、このようにタップ操作により入力された命令を判別すると、その判別した命令に応じた処理を実行する。
【0150】
さらに制御部20は、第2液晶パネル15Aに画像を表示した場合も、その画像全体を表示面に表示し得ているか否かを判別し、その判別結果に応じて、画像のスクロールが可能であるか否かを認識している。
【0151】
よって制御部20は、画像のスクロールが可能な状態で第2操作面に対して摺動操作が行われたことを検出すると、第2液晶パネル15Aに表示中の画像を、このとき検出している移動軌跡に基づき、例えば、操作体の移動に追従させるようにスクロールさせる。
【0152】
因みに、制御部20は、画像をスクロールし得ない状態で第2操作面に対して摺動操作が行われたことを検出すると、この場合も、その検出を無効にする。
【0153】
実際に制御部20は、例えば、第1液晶パネル14Aに、音楽データを再生するための再生命令が割り当てられた指示項目(再生ボタン)を有する画像を表示した状態で、その指示項目がタップ操作により指示されると、再生命令が入力されたと認識する。
【0154】
この場合、制御部20は、再生命令の入力に応じて不揮発性メモリ21から、音楽データを読み出して再生部23に送出する。
【0155】
再生部23は、制御部20の制御のもと、音楽データに対して、デコード処理、デジタアナログ変換処理、増幅処理等の再生処理を施すことで、音楽信号を生成してヘッドホン端子(図示せず)から出力する。
【0156】
これにより制御部20は、ヘッドホン端子に接続されたヘッドホンを介してユーザに音楽を聴かせることができる。
【0157】
このとき制御部20は、不揮発性メモリ21から、その音楽データに関連する曲タイトルやアーティスト名等の情報を読み出して、例えば第2液晶パネル15Aに表示する。
【0158】
これにより制御部20は、再生中の音楽に関する情報を、第2液晶パネル15Aを介してユーザに提示することができる。
【0159】
また、制御部20は、例えば、第1液晶パネル14Aに、Webブラウザを起動するための起動命令が割り当てられた指示項目を有する画像を表示した状態で、その指示項目がタップ操作により指示されると、起動命令が入力されたと認識する。
【0160】
この場合、図6に示すように、制御部20は、起動命令の入力に応じてWebブラウザを起動して、第2液晶パネル15Aから第1液晶パネル14Aに亘ってWebブラウザ画像30を表示する。
【0161】
すなわち、制御部20は、この際、第2液晶パネル15A及び第1液晶パネル14Aの両方の表示面をあたかも1つの表示面と見なして、これら表示面にWebブラウザ画像30を表示する。
【0162】
また制御部20は、このときネットワークインタフェース24を介して、ネットワーク上のサーバからWebページのページデータを受信して、そのページデータに基づくページ画像31を、Webブラウザ画像30内に表示する。
【0163】
これにより制御部20は、第1液晶パネル14A及び第2液晶パネル15Aを介してユーザに、Webブラウザ画像30と共にWebページ(すなわち、ページ画像31)を閲覧させることができる。
【0164】
この際、制御部20は、例えば、第1タッチパネル14Bの第1操作面に対して操作体を矢印aに示す下側から上側へ移動させる摺動操作が行われたことを検出すると、Webブラウザ画像30全体をページ画像31と共に上方向へスクロールさせる。
【0165】
また制御部20は、例えば、このとき第2タッチパネル15Bの第2操作面に対して操作体を下側から上側へ移動させる摺動操作が行われたことを検出しても、Webブラウザ画像30全体をページ画像31と共に上方向へスクロールさせる。
【0166】
さらに制御部20は、この際、第1操作面や第2操作面に対して操作体を上側から下側へ移動させる摺動操作が行われると、これに応じて、Webブラウザ画像30全体をページ画像31と共に下方向へスクロールさせることもできる。
【0167】
これにより制御部20は、第2液晶パネル15A及び第1液晶パネル14Aの両方の表示面に亘ってページ画像31全体を表示しきれない場合でも、そのページ画像31を適宜スクロールさせて、くまなく見せることができる。
【0168】
ところで、ページ画像31には、種々の命令が割り当てられた指示項目が配置されている。そしてページ画像31には、指示項目の配置領域を画像内の座標で示す画像内位置情報と、当該指示項目に割り当てられた命令とが対応付けられて付加されている。
【0169】
制御部20は、ページ画像31の指示項目を第1液晶パネル14Aに表示すると、指示項目に割り当てられた命令に、第1液晶パネル14Aでの当該指示項目の表示領域を画素位置の座標で示す表示領域情報を対応付ける。
【0170】
また制御部20は、ページ画像31の指示項目を第2液晶パネル15Aに表示すると、指示項目に割り当てられた命令に、第2液晶パネル15Aでの当該指示項目の表示領域を画素位置の座標で示す表示領域情報を対応付ける。
【0171】
因みに、制御部20は、ページ画像31をスクロールさせて指示項目の表示領域が変位した場合、その指示項目に割り当てられた命令に対応付ける表示領域情報を、変位後の表示領域を画素位置の座標で示す表示領域情報に変更する。
【0172】
よって制御部20は、第1タッチパネル14Bの第1操作面に対してタップ操作が行われたことを検出すると、第1液晶パネル14Aでの1又は複数の表示領域情報が示す表示領域の中から、そのタップ操作によるタップ指示位置を含む表示領域を検出する。
【0173】
これにより制御部20は、このときページ画像31上でタップ操作によって入力された命令(すなわち、そのタップ指示位置を含む表示領域を対応付けた命令)を判別する。
【0174】
また制御部20は、第2タッチパネル15Bの第2操作面に対してタップ操作が行われたことを検出すると、第2液晶パネル15Aでの1又は複数の表示領域情報が示す表示領域の中から、そのタップ操作によるタップ指示位置を含む表示領域を検出する。
【0175】
これにより制御部20は、このときページ画像31上でタップ操作によって入力された命令(すなわち、そのタップ指示位置を含む表示領域を対応付けた命令)を判別する。
【0176】
そして制御部20は、このようにタップ操作により入力された命令を判別すると、当該判別した命令に応じて、例えば、サーバから新たなページデータを受信して、そのページデータに基づくページ画像を表示するような処理を実行する。
【0177】
このようにして制御部20は、ページ画像31のように外部から取得した画像を表示した場合も、その画像上でタップ操作が行われると、そのタップ操作によって入力された命令を判別して、対応する処理を実行する。
【0178】
[1−2−3.近接操作に応じた表示制御処理]
ところで、第1タッチパネル14Bの第1操作面や第2タッチパネル15Bの第2操作面に対して行われる近接操作としては、当該第1操作面や第2操作面に操作体を、ほとんど第1操作面上や第2操作面上を移動させずに近接させたままにするような操作がある。
【0179】
因みに、以下の説明では、第1操作面や第2操作面に操作体を、ほとんど第1操作面上や第2操作面上を移動させずに近接させたままにするような操作を、特に近接継続操作とも呼ぶ。
【0180】
この近接継続操作は、第1液晶パネル14Aや第2液晶パネル15Aに画像を表示している際、当該画像の一部を拡大対象部分として、その拡大対象部分を任意の拡大率で拡大して表示するために行われる操作である。
【0181】
ここで、制御部20は、上述のように第1操作面や第2操作面において一箇所にだけ操作体が近接されると、近接領域を1個だけ検出し、第1操作面や第2操作面において複数箇所にそれぞれ操作体が近接されると、1度に複数の近接領域を検出することができる。
【0182】
よって近接継続操作は、その近接継続操作により検出される近接領域の大きさ、近接領域の個数、複数の近接領域の位置関係等により、所望の指示領域を指示し得るようになされている。
【0183】
そして近接継続操作は、その指示領域に基づき、さらに画像の一部である拡大対象部分を大まかに指示すると共に、当該拡大対象部分の拡大率も任意に指示し得るようになされている。
【0184】
このため近接継続操作は、第1操作面や第2操作面に対して例えば、1本の指で行われる(第1操作面や第2操作面に1本の指だけが近接される)場合や、複数の指で行われる(第1操作面や第2操作面に複数の指が同時に近接される)場合等がある。
【0185】
また第1タッチパネル14Bの第1操作面や第2タッチパネル15Bの第2操作面に対して行われる近接操作としては、操作体を第1操作面や第2操作面に近接させたまま当該第1操作面上や第2操作面上を移動させるような操作もある。
【0186】
因みに、以下の説明では、操作体を第1操作面や第2操作面に近接させたまま当該第1操作面上や第2操作面上を移動させるような操作を、特に近接移動操作とも呼ぶ。
【0187】
この近接移動操作は、第1液晶パネル14Aや第2液晶パネル15Aに画像を表示している際、近接継続操作に連続して、指示領域の変更と共に画像の拡大対象部分の変更を指示するために行われる操作である。
【0188】
よって近接移動操作は、近接継続操作が例えば、1本の指で行われていると、その近接継続操作に連続して1本の指だけで行われ、近接継続操作が例えば、複数の指で行われていると、その近接継続操作に連続して複数の指で行われる。
【0189】
このため制御部20は、第1操作面や第2操作面に対して例えば、1本の指だけで近接操作が行われると、その近接操作の開始から終了までの間、領域検出処理を実行する毎に1本の指による1個の近接領域を検出する。
【0190】
また制御部20は、第1操作面や第2操作面に対して例えば、複数の指で近接操作が行われた(第1操作面や第2操作面に複数の指が同時に近接される)場合も、その近接操作の開始から終了までの間、領域検出処理を実行する毎に近接領域を検出する。
【0191】
この際、制御部20は、複数の指が互いに接して揃えられていると、近接操作の開始から終了までの間、領域検出処理を実行する毎に例えば、1個の近接領域を検出する。
【0192】
また制御部20は、複数の指が離されていると、近接操作の間、領域検出処理を実行する毎に例えば、複数の指の近接領域を検出する。
【0193】
そして制御部20は、領域検出処理を実行する毎に、第1タッチパネル14Bからパネル出力信号を取得して1又は複数の近接領域を重心位置と共に検出すると、その一連の検出結果に基づき、第1操作面に対して行われた近接操作の種類を判別する。
【0194】
また制御部20は、領域検出処理を実行する毎に、第2タッチパネル15Bからパネル出力信号を取得して1又は複数の近接領域を重心位置と共に検出した場合も、その一連の検出結果に基づき、第2操作面に対して行われた近接操作の種類を判別する。
【0195】
ただし、第1操作面や第2操作面に対して複数の指で近接操作が行われる際、これら複数の指が離されていると、個々の指の曲がり具合等により、個々の指が第1操作面に近づけられて近接検出距離範囲内に到達するときに時間差が生じる場合がある。
【0196】
すなわち、近接操作が行われる際に複数の指が離されていると、制御部20は、第1操作面や第2操作面に複数の指が近づけられる(近接操作が開始される)とき、複数の指による複数の近接領域を時間的に僅かにずれて検出し始める場合がある。
【0197】
そして制御部20は、このように近接操作が開始されたとき、複数の指による複数の近接領域を時間的に僅かにずれて検出し始めても、これら複数の近接領域を、それぞれ異なる近接操作の近接領域として誤検出しないようにする必要がある。
【0198】
すなわち、制御部20は、近接操作が開始されたとき、複数の指による複数の近接領域を時間的に僅かにずれて検出し始めても、これら複数の近接領域を、同一の近接操作によるものとして、その近接操作の種類を判別する必要がある。
【0199】
このため制御部20は、領域検出処理において、例えば、第1タッチパネル14Bからパネル出力信号を取得して1又は複数の近接領域を重心位置と共に検出すると、前回(1回前)の領域検出処理で近接領域を検出していたか否かを判別する。
【0200】
その結果、制御部20は、前回の領域検出処理で近接領域を全く検出していないと、今回の領域検出処理で検出した1又は複数の近接領域を、それぞれ第1操作面に対する操作体の近接開始時点の近接領域であると判別する。
【0201】
これに対し制御部20は、前回の領域検出処理で1又は複数の近接領域を検出していると、前回の領域検出処理で検出した重心位置と、今回の領域検出処理で検出した重心位置との間の重心間距離を総当たりで算出する。
【0202】
また制御部20は、その算出した1又は複数の重心間距離を、それぞれ最大移動距離と比較する。そして制御部20は、その比較結果に基づき、今回の領域検出処理において、前回の領域検出処理で検出した重心位置から最大移動距離以内の重心位置を検出しているか否かを判別する。
【0203】
その結果、制御部20は、今回の領域検出処理で、前回の重心位置から最大移動距離以内の重心位置を検出していると、前回及び今回の重心位置に対応する前回及び今回の近接領域を、同一の操作体(例えば、同一の指)による近接領域であると判別する。
【0204】
すなわち、制御部20は、今回の領域検出処理で、前回の重心位置から最大移動距離以内の重心位置を検出すると、当該検出した重心位置に対応する近接領域を、前回の領域検出処理のときから第1操作面に近接している操作体による近接領域であると判別する。
【0205】
ただし、制御部20は、今回の領域検出処理で、前回の何れの重心位置からも最大移動距離を越えて離れた1又は複数の重心位置を追加で検出すると、当該検出した重心位置に対応する近接領域も、近接開始時点の近接領域であると判別する。
【0206】
すなわち、制御部20は、上述のように第1操作面に複数の指が近づけられたとき、複数の指による複数の近接領域を時間的に僅かにずれて検出し始めると、これら時間的に僅かにずれて検出し始めた近接領域をそれぞれ近接開始時点の近接領域であると判別する。
【0207】
さらに制御部20は、今回の領域検出処理では、前回の重心位置との重心間距離が最大移動距離以下である重心位置を検出していないと、その前回の重心位置に対応する近接領域に近接されていた操作体が近接検出距離範囲よりも遠ざけられたと判別する。
【0208】
すなわち、制御部20は、今回の領域検出処理で、前回の重心位置からの距離が最大移動距離以下である重心位置の近接領域を検出していないと、その前回の重心位置に対応する近接領域が、第1操作面に対する操作体の近接終了時点の近接領域であると判別する。
【0209】
また制御部20は、領域検出処理を実行しても近接領域を全く検出しないと、この場合も、前回(1回前)の領域検出処理で近接領域を検出していたか否かを判別する。
【0210】
その結果、制御部20は、前回の領域検出処理で近接領域を検出していると、その前回の近接領域が、第1操作面から操作体が近接検出距離範囲よりも遠ざけられる直前の近接領域であると判別する。
【0211】
すなわち、制御部20は、前回の領域検出処理で近接領域を検出していても、今回の領域検出処理では近接領域を全く検出しないと、その前回の近接領域が、第1操作面に対する操作体の近接終了時点の近接領域であると判別する。
【0212】
このようにして制御部20は、領域検出処理を順次実行することにより、近接操作が開始されるときには、第1操作面に近づけられた操作体が近接検出距離範囲内に達する毎に近接領域を検出する。
【0213】
また制御部20は、領域検出処理を順次実行することにより、第1操作面に操作体が近接検出距離範囲内で近接している間(第1操作面に対して近接操作が行われている間)は、その操作体による1又は複数の近接領域を順次追跡するように検出する。
【0214】
すなわち、制御部20は、領域検出処理を実行して操作体による近接開始時点の1又は複数の近接領域を検出すると、引き続き領域検出処理を順次実行して、その操作体による1又は複数の近接領域を当該操作体の近接終了時点まで追跡する。
【0215】
かかる構成をもとに、制御部20は、近接領域及び接触領域を全く検出していない状態(タッチ操作及び近接操作が全く行われていない状態)で、近接開始時点の1個の近接領域を検出すると、このとき近接操作が開始されたと判断する。
【0216】
また制御部20は、近接操作の開始に応じて、図示しないタイマにより、近接操作が行われている時間(すなわち、第1操作面に操作体が近接している時間であり、以下、これを近接時間とも呼ぶ)の計時を開始する。
【0217】
そして制御部20は、近接操作の開始直後から領域検出処理を例えば、数回乃至数十回実行するような所定期間に、新たに近接開始時点のものと判別するような近接領域を追加で検出しないと、近接操作による近接領域は1個だけであると判断する。
【0218】
すなわち、制御部20は、近接操作の開始を判断したときに検出した1個の近接領域だけを、このとき行われている近接操作による近接領域であると判別して、当該1個の近接領域を、その近接操作の終了まで追跡する。
【0219】
これに対し制御部20は、近接操作の開始直後から所定期間に、1又は複数の近接領域を追加で検出して新たに近接開始時点のものであると判別すると、近接操作による近接領域は複数であると判断する。
【0220】
すなわち、制御部20は、近接操作の開始を判断したときに検出した1個の近接領域、及び近接操作の開始直後から所定期間に新たに検出した1又は複数の近接領域を全て、このとき行われている近接操作による近接領域であると判別する。
【0221】
この場合、制御部20は、近接操作による近接領域であると判別した、これら複数の近接領域を、その近接操作の終了まで追跡する。
【0222】
また制御部20は、例えば、近接操作が行われていない状態で、複数の近接領域を同時に検出して、これらをそれぞれ操作体の近接開始時点の近接領域であると判別したときにも近接操作が開始されたと判断し、近接時間の計時を開始する。
【0223】
そして制御部20は、この場合も上述と同様に、このとき行われている近接操作による複数の近接領域を判別して、当該判別した複数の近接領域を、その近接操作の終了まで追跡する。
【0224】
制御部20は、このように近接時間の計時を開始し、また近接操作による1又は複数の近接領域を判別して追跡し始めると、その近接時間を、近接継続操作の判別用に予め選定された例えば、数[sec]のような所定時間と比較する。因みに、以下の説明では、近接継続操作判別用の時間を、継続操作判別時間とも呼ぶ。
【0225】
その結果、制御部20は、近接時間が継続操作判別時間に達する前に、追跡していた1又は複数の近接領域をそれぞれ近接終了時点の近接領域であると判別すると、この際、第1操作面に操作体が誤って近接しただけで、近接操作は行われていないと判別する。
【0226】
すなわち、制御部20は、近接時間が継続操作判別時間に達する前に、第1操作面から操作体が近接検出距離範囲よりも遠ざけられると、近接操作は行われていないと判別する。
【0227】
これに対し制御部20は、近接時間が継続操作判別時間に達すると、その時点に、現在、第1操作面に対して行われている近接操作が近接継続操作であると判別する。
【0228】
因みに、以下の説明では、第1操作面に対して行われている近接操作が近接継続操作であると判別した時点を、継続操作判別時点とも呼ぶ。
【0229】
そして制御部20は、継続操作判別時点の近接継続操作による近接領域(近接操作の開始から継続操作判別時点まで追跡した1又は複数の近接領域)をもとに、第1操作面において近接継続操作により指示された指示領域を検出する。
【0230】
図7に示すように、実際に制御部20は、近接継続操作による近接領域CA2が1個であると、例えば、その近接領域CA2において最も上寄りの端CA21、最も下寄りの端CA22、最も左寄りの端CA23、最も右寄りの端CA24を検出する。
【0231】
そして制御部20は、その近接領域CA2において検出した上下左右の端CA21、CA22、CA23、CA24に各辺が接して当該近接領域CA2を含む四角形の領域を、指示領域IA1として検出する。
【0232】
一方、図8に示すように、制御部20は、近接継続操作による近接領域CA3及びCA4が複数であると、例えば、これら複数の近接領域CA3及びCA4の中で最も上寄りの端CA41、最も下寄りの端CA31を検出する。
【0233】
また制御部20は、例えば、これら複数の近接領域CA3及びCA4の中で最も左寄りの端CA32、最も右寄りの端CA42も検出する。
【0234】
そして制御部20は、これら複数の近接領域CA3及びCA4において検出した上下左右の端CA41、CA31、CA32、CA42に各辺が接して当該複数の近接領域CA3及びCA4を全て含む四角形の領域を、指示領域IA2として検出する。
【0235】
このようにして制御部20は、指示領域IA1、IA2を検出すると、当該検出した指示領域IA1、IA2の面積を検出する。
【0236】
因みに、制御部20は、この際、例えば、その指示領域IA1、IA2の面積を、第1液晶パネル14Aの表示面において当該指示領域IA1、IA2と対向する部分に位置する画素の個数として検出する。
【0237】
ここで、不揮発性メモリ21には、例えば、指示領域IA1、IA2の面積をもとに、近接継続操作により指示された拡大対象部分及び拡大率(すなわち、画像の一部である拡大対象部分、及びその拡大率)を検出するための検出テーブルが予め記憶されている。
【0238】
図9に示すように、検出テーブルDTには、例えば、予め選定された最小面積から最大面積までの複数の面積を、それぞれ画素の個数で示す複数の面積情報SRが格納されている。
【0239】
因みに、最小面積は、近接継続操作を行うときに例えば、操作体としてのタッチペンのように細いものを用いることで指示可能な、最も小さい指示領域の面積に合わせて選定されている。
【0240】
また最大面積は、第1液晶パネル14Aや第2液晶パネル15Aの表示面全体の面積以下の所定の面積に選定されている。そして最小面積から最大面積までの複数の面積は、例えば、順次画素1個分ずつ異なるように予め選定されている。
【0241】
また検出テーブルDTには、例えば、複数の面積情報SRに対応付けられて、表示面と同じアスペクト比の長方形状の拡大対象部分が当該面積情報SRの示す面積を有する場合の大きさを、その長方形状の枠で示す複数の拡大対象部分情報SZも格納されている。
【0242】
さらに検出テーブルDTには、例えば、複数の拡大対象部分情報SZに対応付けられて、当該拡大対象部分情報SZが示す大きさの拡大対象部分を、表示面全体の大きさになるように拡大する場合の拡大率を示す複数の拡大率情報ERも格納されている。
【0243】
すなわち、個々の拡大率情報ERが示す拡大率は、何れも対応する拡大対象部分を、第1液晶パネル14A(第2液晶パネル15A)の表示面全体の大きさと同じ大きさに拡大し得るように選定されている。
【0244】
よって図10に示すように、個々の拡大率情報ERが示す拡大率については、最小面積の拡大対象部分に対応する拡大率が最大となり、拡大対象部分の面積が大きくなるほど、対応する拡大率が小さくなり、最大面積の拡大対象部分に対応する拡大率が最小となる。
【0245】
制御部20は、指示領域IA1、IA2の面積を検出すると、不揮発性メモリ21から、その検出テーブルDTをRAM22に読み出す。
【0246】
この際、制御部20は、その検出テーブルDTに格納された複数の面積情報SRの中から、指示領域IA1、IA2の面積と同一の面積を示す面積情報SRを検索する。
【0247】
また制御部20は、検出テーブルDTにおいて、その検索した面積情報SRに対応する拡大対象部分情報SZを、このとき近接継続操作により指示された拡大対象部分を示す拡大対象部分情報SZとして検索する。
【0248】
さらに制御部20は、検出テーブルDTにおいて、その検索した拡大対象部分情報SZに対応する拡大率情報ERを、このとき近接継続操作により指示された拡大率を示す拡大率情報ERとして検索する。
【0249】
これにより制御部20は、不揮発性メモリ21から、このように指示領域IA1、IA2の面積に基づいて検索した拡大対象部分情報SZ及び拡大率情報ERを読み出す。
【0250】
これに加えて制御部20は、このとき指示領域IA1、IA2の中心位置を、画素位置の座標として検出する。
【0251】
また図11(A)及び(B)に示すように、制御部20は、このとき第1液晶パネル14Aに表示中の画像35、36を取り込む。
【0252】
さらに制御部20は、その画像35、36において指示領域IA1、IA2の中心位置CP1、CP2と対応する位置に、検索した拡大対象部分情報SZが示す枠の中心位置を合わせるようにして、当該画像35、36に、その枠を重ねる。
【0253】
このようにして制御部20は、第1液晶パネル14Aに表示中の画像35、36において、検索した拡大対象部分情報SZが示す枠で囲まれた部分を、当該画像35、36の一部である拡大対象部分PE1、PE2として特定する。
【0254】
また制御部20は、その画像35、36から、特定した拡大対象部分PE1、PE2を切り出すと共に、当該切り出した拡大対象部分PE1、PE2を、検索した拡大率情報ERが示す拡大率で拡大する。
【0255】
そして図12及び図13に示すように、制御部20は、その拡大対象部分PE1、PE2を拡大して得られた拡大画像40、41を、今まで第2液晶パネル15Aに表示していた画像に替えて、当該第2液晶パネル15Aの表示面全体に表示する。
【0256】
図14に示すように、このようにして制御部20は、例えば、第1操作面に対して操作体としての1本の指により近接継続操作が行われると、その近接継続操作による1個の近接領域に応じて面積の比較的小さい指示領域IA1を指示させることができる。
【0257】
そして制御部20は、このように指示領域IA1の面積が比較的小さいと、これに応じて比較的小さい拡大対象部分PE1を指示させることができる。
【0258】
また制御部20は、指示された拡大対象部分PE1が比較的小さいと、その分、当該拡大対象部分PE1に対する拡大率として、比較的大きな値の拡大率を指示させることができる。
【0259】
これに対し図15及び図16に示すように、制御部20は、例えば、第1操作面に対して複数の指で近接継続操作が行われるのであれば、近接継続操作の際の近接領域の個数や間隔を任意に増加させることができる。
【0260】
よって制御部20は、近接継続操作の際の近接領域の個数や間隔が増加するほど、面積の大きい指示領域IA2、IA3を指示させることができる。
【0261】
そして制御部20は、指示された拡大対象部分PE2、PE3が大きいほど、その分、小さな値の拡大率を指示させることができる。
【0262】
ところで制御部20は、拡大画像40、41を表示すると、その後は領域検出処理を実行して近接継続操作による1又は複数の近接領域を検出する毎に、当該検出した1又は複数の近接領域に基づき、上述と同様に指示領域及び当該指示領域の中心位置を検出する。
【0263】
また制御部20は、継続操作判別時点以降は、近接継続操作による指示領域を中心位置と共に検出する毎に、当該検出した中心位置、及び前回(1回前)の領域検出処理で検出した指示領域の中心位置間の距離(以下、これを中心間距離とも呼ぶ)を検出する。
【0264】
さらに制御部20は、その中心間距離を検出する毎に、当該検出した中心間距離を、例えば、近接移動操作の判別用に予め選定された例えば、1[mm]以下のような所定距離(以下、これを移動操作判別距離とも呼ぶ)と比較する。
【0265】
その結果、制御部20は、中心間距離が移動操作判別距離よりも短いと、第1操作面に対し近接操作としての近接移動操作は行われていないと判別する。
【0266】
このようにして制御部20は、継続操作判別時点から近接継続操作が行われている間(近接継続操作による1又は複数の近接領域を追跡し得ている間)は、第2液晶パネル15Aに上述の拡大画像40、41をそのまま表示し続ける。
【0267】
これに対して制御部20は、中心間距離が移動操作判別距離以上である(すなわち、指示領域が移動操作判別距離以上変位した)ことを検出すると、その時点に、第1操作面に対し近接操作として近接移動操作が行われていると判別する。
【0268】
すなわち、制御部20は、今回の領域検出処理で検出した指示領域が、前回の領域検出処理で検出した指示領域から移動操作判別距離以上変位していると、現在、第1操作面に対して行われている近接操作が近接継続操作から近接移動操作へ移行したと判別する。
【0269】
因みに、以下の説明では、第1操作面に対して行われている近接操作が近接移動操作であると判別した時点を、移動操作判別時点とも呼ぶ。
【0270】
この際、制御部20は、移動操作判別時点の近接移動操作による近接領域(近接操作の開始から移動操作判別時点まで追跡した1又は複数の近接領域)をもとに上述と同様にして、第1操作面において近接移動操作により指示された指示領域を検出する。
【0271】
また制御部20は、指示領域の中心位置を画素位置の座標として検出すると共に、第1液晶パネル14Aに表示中の画像において当該中心位置と対応する位置に、継続操作判別時点に検索していた枠の中心位置を合わせるようにして、当該画像に、その枠を重ねる。
【0272】
このようにして制御部20は、このとき検出した指示領域をもとに、第1液晶パネル14Aに表示中の画像において、継続操作判別時点に検索していた枠で囲まれた部分を、当該画像の一部である新たな(すなわち、位置を変更した)拡大対象部分として特定する。
【0273】
さらに制御部20は、その画像から、新たに特定した拡大対象部分を切り出すと共に、当該切り出した拡大対象部分を、継続操作判別時点に指示されていた拡大率(すなわち、継続操作判別時点に検索していた拡大率情報ERが示す拡大率)で拡大する。
【0274】
そして制御部20は、その拡大対象部分を拡大して得られた拡大画像を、今まで第2液晶パネル15Aに表示していた拡大画像に替えて、当該第2液晶パネル15Aの表示面全体に表示する。
【0275】
ところで、制御部20は、移動操作判別時点以降は領域検出処理を実行して、近接移動操作による1又は複数の近接領域を検出する毎に、当該検出した1又は複数の近接領域に基づき、上述と同様に指示領域、及び当該指示領域の中心位置を検出する。
【0276】
また制御部20は、移動操作判別時点以降は、近接移動操作による指示領域を中心位置と共に検出する毎に、当該検出した中心位置、及び前回(1回前)の領域検出処理の際に検出した指示領域の中心位置間の中心間距離を検出する。
【0277】
さらに制御部20は、中心間距離を検出する毎に、その中心間距離を移動操作判別距離と比較する。その結果、制御部20は、中心間距離が移動操作判別距離以上であると、未だ近接移動操作が行われている(第1操作面上で操作体が移動している)と判別する。
【0278】
このようにして制御部20は、第1操作面に対して近接移動操作が行われている間は領域検出処理を実行する毎に、その近接移動操作によって新たに指示された指示領域を順次検出するようにして、画像における拡大対象部分を変更する。
【0279】
さらに制御部20は、その変更した拡大対象部分を、継続操作判別時点に指示されていた拡大率で順次拡大して拡大画像を生成する。
【0280】
そして図17及び図18に示すように、制御部20は、その拡大対象部分PE4、PE5を拡大して得られた拡大画像42、43を、第2液晶パネル15Aに表示するようにして、当該第2液晶パネル15Aに表示する拡大画像42、43を更新する。
【0281】
ところで、制御部20は、画像の一部である拡大対象部分を拡大して表示する際、第1操作面に例えば、指を接触させて拡大対象部分を直接指示させるのではなく、第1操作面に例えば、指を近接させて拡大対象部分を指示させている。
【0282】
そして、このように第1操作面に指を近接させて拡大対象部分を指示させるような近接継続操作では、指の向きや曲がり具合等によっては、拡大対象部分を大まかに指示することになる。
【0283】
特に近接継続操作では、第1操作面に対して複数の指により行われる場合、拡大対象部分の大きさや位置に合せて、複数の指が一定の曲がり具合や一定の位置関係で近接されるとは限らないため、拡大対象部分の指示がさらに大まかになる。
【0284】
よって制御部20は、近接継続操作が行われた場合、その近接継続操作による1又は複数の近接領域を含む四角形の領域を指示領域として検出し、その指示領域に基づいて、表示中の画像内において拡大対象部分を決めている。
【0285】
言い換えると、制御部20は、近接継続操作では、画像内の拡大対象部分を的確には特定し難いことにより、その拡大対象部分を推定して検出している。
【0286】
このため制御部20は、第1操作面に対して近接移動操作が行われるときには、操作体が第1操作面上で上下左右の何れの方向に移動しても、その近接移動操作によって新たに指示された指示領域を順次検出して、画像における拡大対象部分を変更する。
【0287】
よって制御部20は、第1操作面に対して近接継続操作に引き続き近接移動操作が行われたときは、その近接移動操作によって新たに指示された指示領域の位置に応じて画像における拡大対象部分を任意に変更させることができる。
【0288】
すなわち、制御部20は、近接継続操作により画像内の拡大対象部分を大まかに指示させるものの、引き続き近接移動操作が行われると、これに応じて拡大対象部分を変更することで、画像内の所望の拡大対象部分を的確に拡大して見せることができる。
【0289】
因みに、制御部20は、近接移動操作を、近接継続操作による拡大対象部分の大まかな指示を補うためだけに行わせるだけでなく、絵柄の比較的細かい画像の複数の部分の内容を連続的に確認するような場合にも利用させることができる。
【0290】
すなわち、図19及び図20に示すように、制御部20は、例えば、第1液晶パネル14Aに地図画像45を表示した場合、近接継続操作により拡大対象部分PE6が指示されると、その拡大対象部分PE6を拡大して第2液晶パネル15Aに表示する。
【0291】
また制御部20は、この際、近接継続操作に引き続き近接移動操作が行われると、これに応じて、地図画像45において拡大対象部分PE6乃至PE9を連続的に変更しながら拡大して第2液晶パネル15Aに表示する。
【0292】
このように制御部20は、第1液晶パネル14Aに表示した画像に内容を確認したい部分が複数あっても、第1操作面に対して近接継続操作を繰り返し行わせることなく、簡易な操作で当該複数の部分の内容を容易に確認させることができる。
【0293】
ところで、制御部20は、近接移動操作に応じて拡大対象部分を適宜変更していても、領域検出処理を実行して中心間距離を移動操作判別距離と比較した結果、中心間距離が移動操作判別距離よりも短いと、近接移動操作から近接継続操作へ移行したと判別する。
【0294】
このとき制御部20は、第2液晶パネル15Aに、前回の領域検出処理の際に生成した拡大画像40、41をそのまま表示する。
【0295】
また制御部20は、近接継続操作に移行したと判別した後も、領域検出処理を実行して当該近接継続操作による1又は複数の近接領域を追跡して検出する(第1操作面に操作体が近接している)と、近接継続操作が行われ続けていると判別する。
【0296】
よって制御部20は、その近接継続操作に応じて、拡大対象部分の変更しないようにして、第2液晶パネル15Aに先に生成した拡大画像40、41を表示し続ける。
【0297】
ただし、制御部20は、このように近接移動操作から近接継続操作に移行したと判別しても、その後は領域検出処理を実行する毎に、中心間距離を移動操作判別距離と比較する。
【0298】
その結果、制御部20は、中心間距離が移動操作判別距離以上であると、第1操作面に対して行われている近接操作が、再び近接継続操作から近接移動操作に移行したと判別する。
【0299】
このようにして制御部20は、第1操作面に対して一度、近接継続操作が行われると、その後は、近接継続操作と近接移動操作とを適宜交互に行わせることができる。
【0300】
そして制御部20は、近接継続操作が行われていると判別しても、その後、領域検出処理を実行したときに接触領域を検出せず、近接継続操作による全ての近接領域も検出しなくなると、第1操作面から操作体が近接検出距離範囲を越えて遠ざけられたと判別する。
【0301】
すなわち、制御部20は、このとき、第1操作面に対して行われていた近接継続操作が終了したと判別する。よって制御部20は、このときも第2液晶パネル15Aの表示を、拡大画像を表示する前の状態に戻す。
【0302】
また制御部20は、近接移動操作が行われていると判別した場合も、その後、領域検出処理を実行したときに接触領域を検出せず、接移動操作による全ての近接領域も検出しなくなると、第1操作面から操作体が近接検出距離範囲を越えて遠ざけられたと判別する。
【0303】
すなわち、制御部20は、第1操作面に対して行われていた近接移動操作が終了したと判別する。よって制御部20は、このとき第2液晶パネル15Aの表示を、拡大画像を表示する前の状態に戻す。
【0304】
このようにして制御部20は、第1操作面に対して近接継続操作や近接移動操作を適宜行わせて、第1液晶パネル14Aに表示中の画像の一部を拡大し第2液晶パネル15Aに表示することができる。
【0305】
ところで、制御部20は、第2液晶パネル15Aに表示した拡大画像内に指示項目が元の大きさから拡大されて含まれていると、第2液晶パネル15Aでの当該指示項目の表示領域を画像位置の座標として検出する。
【0306】
また制御部20は、その検出した指示項目の表示領域を、当該指示項目に割り当てられている命令に対応付ける。
【0307】
因みに、制御部20は、近接移動操作が行われて拡大対象部分を変更したことで、その指示項目の表示領域が変位すると、当該指示項目に割り当てられた命令に対応付ける表示領域を、変位後の表示領域に変更する。
【0308】
これにより制御部20は、第2液晶パネル15Aに拡大画像を表示した状態で、第2タッチパネル15Bの第2操作面に対してタップ操作が行われたことを検出すると、その指示項目の表示領域の中からタップ指示位置を含む表示領域を検出する。
【0309】
そして制御部20は、その検出した表示領域に基づき、当該表示領域を対応付けておいた命令が、このとき第2タッチパネル15Bの第2操作面に対して行われたタップ操作により入力された命令であると判別する。
【0310】
このようにして制御部20は、第2タッチパネル15Bの第2操作面に対するタップ操作によって入力された命令を判別すると、当該判別した命令に応じた処理を実行する。
【0311】
ここで、制御部20は、このときタップ操作によって入力された命令が、表示すべき画像の切り替えを伴わない処理を指示する命令であると、第2液晶パネル15Aに拡大画像を表示したまま、その命令に応じた処理を実行する。
【0312】
これに対し制御部20は、タップ操作によって入力された命令が、表示すべき画像の切り替えを伴う処理を指示する命令であると、その命令に応じた処理を実行して、第2液晶パネル15Aに、拡大画像に替えて当該処理に応じた他の画像を拡大せずに表示する。
【0313】
例えば、制御部20は、このときタップ操作によって入力された命令が、上述のようなページデータを取得するための命令であると、サーバから、そのページデータを受信しつつ、第2液晶パネル15AにWebブラウザ画像と共にページ画像を拡大せずに表示する。
【0314】
そして制御部20は、このように第2液晶パネル15Aに他の画像を表示した状態で、第2タッチパネル15Bの操作面に対し摺動操作が行われると、これに応じて、第2液晶パネル15Aに表示している他の画像を適宜スクロールさせる。
【0315】
これにより制御部20は、第2液晶パネル15Aに対し他の画像全体を表示し得ない場合でも、当該他の画像全体を見せることができる。
【0316】
このようにして制御部20は、第2液晶パネル15Aに拡大画像に替えて、他の画像を拡大せずに表示した状態で、第1操作面に対して行われていた近接継続操作や近接移動操作が終了すると、当該第2液晶パネル15Aの表示をもとに戻す。
【0317】
すなわち、制御部20は、この際、第2液晶パネル15Aに他の画像に替えて、近接継続操作や近接移動操作が行われる直前に表示していた画像を再び表示する。
【0318】
因みに、制御部20は、第1操作面に対し近接継続操作や近接移動操作が行われている間は、その第1操作面において、近接継続操作や近接移動操作による近接領域とは異なる領域に操作体が接触しても、その接触操作の種類の判別は行わない。
【0319】
これにより制御部20は、第1操作面に対し近接継続操作や近接移動操作が行われている間に、その第1操作面に操作体が誤って接触しても、これに応じて第1液晶パネル14Aに対し、表示中の画像に替えて他の画像を表示することを防止している。
【0320】
すなわち、制御部20は、第1操作面に対し近接継続操作や近接移動操作が行われている間に、その第1操作面に操作体が誤って接触しても、これに応じて近接継続操作や近接移動操作が不用意に中断することを防止している。
【0321】
ところで、制御部20は、領域検出処理において、第2タッチパネル15Bからパネル出力信号を取得して近接領域を重心位置と共に検出したときも、第1操作面に対して行われた近接操作の種類を判別するための処理と同様の処理を実行する。
【0322】
これにより制御部20は、第2タッチパネル15Bの第2操作面に対して近接継続操作や近接移動操作が行われたことを検出することができる。
【0323】
また制御部20は、第2タッチパネル15Bの第2操作面に対して近接継続操作や近接移動操作が行われると、上述と同様の処理を実行することにより、第2液晶パネル15Aに表示中の画像において拡大対象部分を検出する。
【0324】
そして制御部20は、この際、上述と同様に、その拡大対象部分を拡大し、得られた拡大画像を第1液晶パネル14Aに表示する。
【0325】
このようにして制御部20は、第2タッチパネル15Bの第2操作面に対して近接継続操作や近接移動操作が行われても、これに応じて拡大した拡大対象部分を第1液晶パネル14Aに表示して見せることができる。
【0326】
また制御部20は、第1液晶パネル14Aに拡大画像を表示した状態で、第1タッチパネル14Bの第1操作面に対しタップ操作が行われると、上述と同様に第1タッチパネル14Bに表示する画像を適宜切り替える。
【0327】
そして制御部20は、このように第2タッチパネル15Bの第2操作面に対して近接操作を行わせることができるため、例えば、ユーザが向い合せの他のユーザに通常の使用の姿勢で表示面を見せながら、適宜、近接操作を行い拡大画像を見せることもできる。
【0328】
因みに制御部20は、第1液晶パネル14Aに拡大画像に替えて他の画像を表示して、第1タッチパネル14Bの第1操作面に対しタップ操作や摺動操作が行われると、上述と同様に第1タッチパネル14Bに表示する画像を適宜切り替え、またスクロールさせる。
【0329】
[1−2−4.表示制御処理手順]
次いで、図21及び図22を用いて、制御部20が、第1タッチパネル14Aの第1操作面や第2タッチパネル15Aの第2操作面に対して行われる近接操作に応じて、画像の一部を拡大して表示する表示制御処理手順RT1について説明する。
【0330】
制御部20は、例えば、携帯端末10が起動して第1液晶パネル14Bや第2液晶パネル15Bに画像を表示すると、不揮発性メモリ21に予め記憶された表示制御プログラムに従い、図21及び図22に示す表示制御処理手順RT1を開始する。
【0331】
制御部20は、表示制御処理手順RT1を開始すると、定期的な領域検出処理を開始したうえで、ステップSP1において第1タッチパネル14Aの第1操作面や第2タッチパネル15Aの第2操作面において近接領域を検出したか否かを判別する。
【0332】
ステップSP1において否定結果が得られると、このことは第1操作面及び第2操作面の何れにも未だ操作体が近接していない、又は一度近接された操作体が遠ざけられたことを表している。ステップSP1において制御部20は、かかる否定結果を得ると、次のステップSP2に移る。
【0333】
ステップSP2において制御部20は、第1タッチパネル14Aの第1操作面や第2タッチパネル15Aの第2操作面において接触領域を検出したか否かを判別する。
【0334】
このステップSP2において否定結果が得られると、このことは第1操作面及び第2操作面の何れにも操作体が接触していないことを表している。ステップSP2において制御部20は、かかる否定結果を得ると、次のステップSP3に移る。
【0335】
ステップSP3において制御部20は、第1液晶パネル14A及び第2液晶パネル15Aに対する画像の表示を終了するか否かを判別する。
【0336】
このステップSP3において否定結果が得られると、このことは表示を終了するようには指示されていないため、未だ第1液晶パネル14Bや第2液晶パネル15Bに画像を表示し続けていることを表している。ステップSP3において制御部20は、かかる否定結果を得ると、ステップSP1に戻る。
【0337】
よって制御部20は、この後、ステップSP1乃至ステップSP3の何れかにおいて肯定結果を得るまでの間、当該ステップSP1乃至ステップSP3の処理を繰り返し実行する。
【0338】
これにより制御部20は、第1タッチパネル14Aの第1操作面や第2タッチパネル15Aの第2操作面に操作体が近接することや接触すること、また画像の表示を終了することを待ち受ける。
【0339】
ところで、ステップSP2において肯定結果が得られると、このことは第1タッチパネル14Aの第1操作面や第2タッチパネル15Bの第2操作面に操作体が接触して、タッチ操作が開始された可能性があることを表している。ステップSP2において制御部20は、かかる肯定結果を得ると、次のステップSP4に移る。
【0340】
ステップSP4において制御部20は、第1操作面や第2操作面に対してタッチ操作が行われているか否かを判別する。
【0341】
このステップSP4において否定結果が得られると、例えば、第1操作面や第2操作面において複数箇所に操作体が接触しており、タッチ操作としてのタップ操作や摺動操作は行われていないことを表している。ステップSP4において制御部20は、かかる否定結果を得ると、ステップSP3に戻る。
【0342】
これに対しステップSP4において肯定結果が得られると、このことは第1操作面や第2操作面において1箇所に操作体が接触しており、タッチ操作としてのタップ操作や摺動操作が行われている可能性があることを表している。ステップSP4において制御部20は、かかる肯定結果を得ると、次のステップSP5に移る。
【0343】
ステップSP5において制御部20は、タッチ操作により命令が入力されたか否かを判別する。このステップSP5において否定結果が得られると、このことは例えば、タッチ操作がタップ操作及び摺動操作の何れであるのかを未だ判別し終えていないことを表している。
【0344】
又は、ステップSP5において否定結果が得られると、このことは例えば、第1液晶パネル14Aや第2液晶パネル15Bに表示中の画像において指示項目の表示領域とは異なる部分がタップ操作により指示されたことを表している。ステップSP5において制御部20は、このような否定結果を得ると、ステップSP3に戻る。
【0345】
これに対しステップSP5において肯定結果が得られると、このことは第1操作面や第2操作面に対して行われたタップ操作により、表示中の画像において指示項目の表示領域が指示され、その指示項目に対応する命令が入力されたことを表している。
【0346】
又は、ステップSP5において肯定結果が得られると、このことは第1操作面や第2操作面に対して行われた摺動操作により表示中の画像に対するスクロールの命令が入力されたことを表している。ステップSP5において制御部20は、このような肯定結果を得ると、次のステップSP6に移る。
【0347】
ステップSP6において制御部20は、タップ操作や摺動操作によって入力された命令に応じた処理を実行してステップSP3に戻る。
【0348】
このようにして制御部20は、第1液晶パネル14Aや第2液晶パネル15Aに表示する画像を適宜切り替え、また画像の表示部分を適宜変更する。
【0349】
ところで、上述のステップSP1において肯定結果が得られると、このことは第1タッチパネル14Aの第1操作面及び第2タッチパネル15Aの第2操作面の一方に操作体が近接したことを表している。
【0350】
ステップSP1において制御部20は、かかる肯定結果を得ると、近接操作が開始されたと判断して近接時間の計時を開始した後、次のステップSP7に移る。
【0351】
ステップSP7において制御部20は、近接時間を継続操作判別時間と比較するようにして、その近接時間が継続操作判別時間に達したか否かを判別する。
【0352】
このステップSP7において否定結果が得られると、このことは近接時間が未だ継続操作判別時間に達していないことを表している。ステップSP7において制御部20は、かかる否定結果を得ると、ステップSP1に戻る。
【0353】
これにより制御部20は、第1操作面及び第2操作面の一方に操作体が近接している間は、ステップSP1及びステップSP7の処理を順次繰り返し実行することで、近接時間が継続操作判別時間に達することを待ち受ける。
【0354】
そしてステップSP7において肯定結果が得られると、このことは第1操作面及び第2操作面の一方に対し近接操作としての近接継続操作が行われたことを表している。ステップSP7において制御部20は、かかる肯定結果を得ると、次のステップSP6に移る。
【0355】
ステップSP8において制御部20は、近接継続操作により指示された指示領域及び当該指示領域の面積を検出する。
【0356】
また制御部20は、その指示領域及び面積に基づき、第1液晶パネル14A及び第2液晶パネル15Aの一方に表示中の画像において拡大対象部分を検出すると共に、その拡大対象部分に対する拡大率を検出して、次のステップSP9に移る。
【0357】
ステップSP9において制御部20は、その指示領域の面積に応じた拡大率で拡大対象部分を拡大して、第1液晶パネル14A及び第2液晶パネル15Aの他方に表示して、次のステップSP10に移る。
【0358】
ステップSP10において制御部20は、近接操作(この場合は近接継続操作)による近接領域を追跡して検出したか否かを判別する。
【0359】
このステップSP10において肯定結果が得られると、このことは第1操作面及び第2操作面の一方に未だ操作体が近接していることを表している。ステップSP10において制御部20は、かかる肯定結果を得ると、次のステップSP11に移る。
【0360】
ステップSP11において制御部20は、近接継続操作により指示された指示領域を再び検出すると共に、当該検出した指示領域が、前回検出した指示領域から移動操作判別距離以上変位しているか否かを判別する。
【0361】
このステップSP11において否定結果が得られると、このことは第1操作面及び第2操作面の一方に対し操作体がほとんど動かされずに近接していることを表している。ステップSP11において制御部20は、かかる否定結果を得ると、ステップSP12に移る。
【0362】
ステップSP12において制御部20は、第1操作面及び第2操作面の他方において接触領域を検出したか否かを判別する。
【0363】
このステップSP12において否定結果が得られると、このことは第1操作面及び第2操作面の他方に操作体が接触していないことを表している。ステップSP12において制御部20は、かかる否定結果を得ると、ステップSP10に戻る。
【0364】
よって制御部20は、この後、ステップSP10において否定結果を得、又はステップSP11及びステップSP12の何れか一方で肯定結果を得るまでの間、ステップSP10乃至ステップSP12の処理を繰り返し実行する。
【0365】
これにより制御部20は、近接操作の終了や近接移動操作の開始、また拡大画像内の指示項目の指示を待ち受ける。
【0366】
ところで、ステップSP11において肯定結果が得られると、このことは第1操作面及び第2操作面の一方に対して近接継続操作に引き続き近接移動操作が行われたことを表している。ステップSP11において制御部20は、かかる肯定結果を得ると、次のステップSP13に移る。
【0367】
ステップSP13において制御部20は、近接移動操作により指示された指示領域及び当該指示領域の面積を検出する。
【0368】
また制御部20は、その指示領域及び面積に基づき、第1液晶パネル14A及び第2液晶パネル15Aの一方に表示中の画像において拡大対象部分を変更して検出して、次のステップSP14に移る。
【0369】
ステップSP14において制御部20は、近接継続操作により指示されていた指示領域の面積に応じた拡大率で、変更後の拡大対象部分を拡大して、第1液晶パネル14A及び第2液晶パネル15Aの他方に表示して、ステップSP10に戻る。
【0370】
これにより制御部20は、第1操作面及び第2操作面の一方に近接している操作体が近接状態を維持したまま移動している間は、表示中の画像において拡大対象部分を変更して、当該変更した拡大対象部分を拡大して表示する。
【0371】
また上述のステップSP12において肯定結果が得られると、このことは第1操作面及び第2操作面の他方に操作体が接触して、タップ操作が開始された可能性があることを表している。ステップSP12において制御部20は、かかる肯定結果を得ると、次のステップSP15に移る。
【0372】
ステップSP15において制御部20は、第1操作面及び第2操作面の他方に対してタッチ操作が行われているか否かを判別する。
【0373】
このステップSP15において否定結果が得られると、例えば、第1操作面及び第2操作面の他方において複数箇所に操作体が接触しており、タッチ操作は行われていないことを表している。ステップSP15において制御部20は、かかる否定結果を得ると、ステップSP10に戻る。
【0374】
これに対しステップSP15において肯定結果が得られると、このことは第1操作面及び第2操作面の他方において1箇所に操作体が接触しており、タッチ操作が行われていることを表している。
【0375】
ステップSP15において制御部20は、かかる肯定結果を得ると、接触時間の計時を開始して、次のステップSP16に移る。
【0376】
ステップSP16において制御部20は、このとき第1操作面及び第2操作面の他方に対して行われているタッチ操作がタップ操作であるか否かを判別する。
【0377】
ステップSP16において否定結果が得られると、タップ判別時間内で接触時間を計時している途中であり、タッチ操作がタップ操作であるのかを未だ判別し終えていないことを表している。
【0378】
又は、ステップSP16において否定結果が得られると、このことは計時中の接触時間がタップ判別時間を越えたため、このとき第1操作面及び第2操作面の他方に操作体が誤って接触していることを表している。ステップSP16において制御部20は、かかる否定結果を得ると、ステップSP10に戻る。
【0379】
これに対しステップSP16において肯定結果が得られると、タップ判別時間内に第1操作面及び第2操作面の他方のほぼ一点に操作体が接触して直ちに離されたことを表している。ステップSP16において制御部20は、かかる肯定結果を得ると、次のステップSP17に移る。
【0380】
ステップSP17において制御部20は、タップ操作により拡大画像内の指示項目の表示領域が指示されたか否かを判別する。
【0381】
ステップSP17において否定結果が得られると、このことはタップ操作により拡大画像内の指示項目の表示領域とは異なる部分が指示され、このとき第1操作面及び第2操作面の他方に操作体が誤って接触していたことを表している。ステップSP17において制御部20は、かかる否定結果を得ると、ステップSP10に戻る。
【0382】
これに対しステップSP17において肯定結果が得られると、このことはタップ操作により拡大画像内の指示項目の表示領域が指示され、その指示項目に対応する命令が入力されたことを表している。ステップSP17において制御部20は、かかる肯定結果を得ると、次のステップSP18に移る。
【0383】
ステップSP18において制御部20は、タップ操作により指示項目が指示されて入力された命令に応じて例えば、第1液晶パネル14A及び第2液晶パネル15Aの他方に拡大画像に替えて他の画像を表示するような処理を実行してステップSP10に戻る。
【0384】
このようにして制御部20は、ステップSP10乃至ステップSP18の処理を順次実行することで、第1液晶パネル14A及び第2液晶パネル15Aの他方に表示した拡大画像を拡大対象部分と共に適宜変更する。また制御部20は、拡大画像内の指示項目に応じた処理を実行する。
【0385】
そしてステップSP10において否定結果が得られると、このことは第1操作面及び第2操作面の一方に近接されていた操作体が近接検出距離範囲よりも遠ざけられて近接操作が終了したことを表している。
【0386】
ステップSP10において制御部20は、かかる否定結果を得ると、第1液晶パネル14A及び第2液晶パネル15Aの他方に表示していた拡大画像を、その拡大画像を表示する前の画像に戻して、ステップSP2に戻る。
【0387】
このように制御部20は、第1液晶パネル14Aや第2液晶パネル15Aに画像を表示している間は、ステップSP1乃至ステップSP18の処理を実行することで、近接継続操作により指示された指示領域の面積に応じた拡大率で、画像の一部を拡大して表示する。
【0388】
ところで、上述のステップSP3において肯定結果が得られると、このことは第1液晶パネル14B及び第2液晶パネル15Bに対する画像の表示を終了するように指示されたことを表している。
【0389】
ステップSP3において制御部20は、かかる肯定結果を得ると、第1液晶パネル14A及び第2液晶パネル15Aに対する画像の表示を全て終了して、次のステップSP19に移る。そしてステップSP10において制御部20は、表示制御処理手順RT1を終了する。
【0390】
[1−2−5.実施の形態の動作及び効果]
以上の構成において、携帯端末10の制御部20は、画像を表示した第1タッチスクリーン14及び第2タッチスクリーン15の一方の表面(第1操作面又は第2操作面)に対して近接継続操作が行われると、近接継続操作による指示領域、及びその面積を検出する。
【0391】
また制御部20は、その指示領域及び面積に基づき、第1タッチスクリーン14及び第2タッチスクリーン15の一方に表示中の画像において、その一部である拡大対象部分を検出すると共に、当該指示領域の面積に基づき拡大対象部分に対する拡大率を検出する。
【0392】
そして制御部20は、その指示領域の面積に応じた拡大率で拡大対象部分を拡大して、第1タッチスクリーン14及び第2タッチスクリーン15の他方に表示する。
【0393】
従って制御部20は、例えば、近接継続操作を行う際に操作体としての指の本数や個々の指の間隔等を任意に変えさせることで、その近接継続操作による指示領域によって所望の拡大対象部分を選定させることができる。
【0394】
また制御部20は、この際、近接継続操作を行う際に操作体としての指の本数や個々の指の間隔等を任意に変えさせることで、その近接継続操作による指示領域の面積と共に、拡大対象部分に対する拡大率も任意に選定させることができる。
【0395】
すなわち、制御部20は、近接継続操作による近接領域の大きさ、近接領域の個数、複数の近接領域の位置関係等を任意に調整させるようにして、その近接継続操作により、画像内の拡大対象部分と、当該拡大対象部分に対する所望の拡大率とを容易に選定させることができる。
【0396】
そして制御部20は、第1タッチスクリーン14及び第2タッチスクリーン15の一方及び他方のうち当該一方に表示中の画像における拡大対象部分を、その選定された拡大率で所望の大きさに拡大して他方に表示することができる。
【0397】
以上の構成によれば、携帯端末10の制御部20は、第1タッチスクリーン14及び第2タッチスクリーン15の一方の表面に対して操作体により近接継続操作が行われたとき、当該近接継続操作により指示された指示領域の面積を検出して、第1タッチスクリーン14及び第2タッチスクリーン15の他方に画像の一部である拡大対象部分を、当該検出した指示領域の面積に応じた拡大率で拡大して表示するようにした。
【0398】
これにより携帯端末10の制御部20は、近接継続操作により拡大対象部分である画像の一部と共に、当該一部に対する所望の拡大率を容易に選定させて、第1タッチスクリーン14及び第2タッチスクリーン15の他方に当該画像の一部を所望の大きさに拡大して表示することができる。よって携帯端末10の制御部20は、当該携帯端末10の使い勝手を格段的に向上させることができる。
【0399】
また携帯端末10の制御部20は、画像を表示中の第1タッチスクリーン14及び第2タッチスクリーン15の一方の表面に対して近接継続操作に連続して近接移動操作が行われると、当該画像において拡大対象部分を変更するようにした。
【0400】
そして携帯端末10の制御部20は、その変更した拡大対象部分を拡大して第1タッチスクリーン14及び第2タッチスクリーン15の他方に先の拡大画像に替えて表示するようにした。
【0401】
従って携帯端末10の制御部20は、近接継続操作を繰り返し行わせることなく、第1操作面及び第2操作面の一方に近接されていた操作体を近接させたまま移動させる簡易な操作で、画像の拡大対象部分を容易に変更し拡大して表示することができる。
【0402】
さらに携帯端末10の制御部20は、第1タッチスクリーン14及び第2タッチスクリーン15のうち一方の表面に対して近接継続操作や近接移動操作が行われると、当該一方に表示していた画像の一部を他方に表示するようにした。
【0403】
従って携帯端末10の制御部20は、拡大画像を、近接継続操作や近接移動操作を行う操作体によって何ら遮らせることなく見せることができる。
【0404】
さらに携帯端末10の制御部20は、第1タッチスクリーン14及び第2タッチスクリーン15の一方の表面に対して操作体を接触させずに近接させて行う近接継続操作や近接移動操作に応じて画像の一部を拡大して表示するようにした。
【0405】
従って携帯端末10の制御部20は、タップ操作や摺動操作のようなタッチ操作とは明確に区別しつつ、そのタッチ操作と同様な直感的な操作で、画像の一部に対する拡大率と共に拡大表示を指示させることができる。
【0406】
<2.変形例>
[2−1 変形例1]
なお上述した実施の形態においては、近接継続操作に応じて検出した指示領域の面積が大きいほど小さい値となるような当該面積の大きさと反比例する値の拡大率の中から、その面積に応じて拡大対象部分を拡大するための拡大率を検出する。そして上述した実施の形態においては、その検出した拡大率で拡大対象部分を拡大するようにした場合について述べた。
【0407】
しかしながら本発明は、これに限らず、近接継続操作に応じて検出した指示領域の面積が大きいほど大きな値となるような当該面積の大きさと比例する値の拡大率の中から、その面積に応じて拡大対象部分を拡大するための拡大率を検出する。そして本発明は、その検出した拡大率で拡大対象部分を拡大するようにしても良い。
【0408】
かかる構成によれば、本発明は、第1タッチパネル14Bの第1操作面や第2タッチパネル15Bの第2操作面に例えば、操作体としての1本の指を近接させて比較的面積の小さい指示領域が指示されると、値の小さい拡大率を選定させることができる。
【0409】
また、かかる構成によれば、本発明は、第1操作面や第2操作面に例えば、操作体としての複数の指を揃えて、又は広げて近接させて比較的面積の大きい指示領域が指示されると、値の大きい拡大率を選定させることができる。
【0410】
言い換えると、かかる構成によれば、本発明は、第1操作面や第2操作面に操作体を近接させて指示する指示領域の面積が大きいほど、その分、拡大率も大きいため、指示領域の面積により、拡大率の値を直感的に認識させて選定させることができる。
【0411】
ところで、本発明は、かかる構成の場合、上述した実施の形態の場合と同様に、複数の面積にそれぞれ異なる値の拡大率を対応させることもできる。
【0412】
しかしながら、本発明は、例えば、最小面積から最大面積までの複数の面積を順次一定範囲で区切り、その一定範囲毎に値の異なる1個の拡大率を対応させる。
【0413】
そして本発明は、一定範囲内の面積の指示領域を検出したとき、その面積が一定範囲内の何れの面積であっても、拡大対象部分を当該一定範囲に対応する1個の拡大率で一律に拡大するようにしても良い。
【0414】
[2−2 変形例2]
また上述した実施の形態においては、第1タッチパネル14Bの第1操作面や第2タッチパネル15Bの第2操作面に対して近接継続操作や近接移動操作が行われると、指示領域及び当該指示領域の面積を検出する。
【0415】
そして上述した実施の形態においては、画像において、その指示領域の面積と同一の面積を有し、表示面のアスペクト比と同一のアスペクト比を有する長方形状の部分を拡大対象部分として、その拡大対象部分を拡大するようにした場合について述べた。
【0416】
しかしながら本発明は、これに限らず、第1操作面や第2操作面に対して近接継続操作や近接移動操作が行われると、画像において、指示領域自体や、その指示領域の面積と同一の面積を有する正方形、円形等の種々の形状の部分を拡大対象部分とする。
【0417】
そして本発明は、その拡大対象部分を、指示領域の面積に応じた拡大率で拡大するようにしても良い。本発明は、かかる構成によっても上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0418】
また本発明は、第1操作面や第2操作面に対して近接継続操作や近接移動操作が行われると、画像において、指示領域の面積にかかわらずに一定の大きさの部分を拡大対象部分とする。
【0419】
因みに、本発明は、この際、指示領域の中心位置に、その一定の大きさの部分の中心位置を合せるようにして、当該一定の大きさの部分を拡大対象部分とする。
【0420】
なお、本発明は、拡大対象部分の大きさを一定にする場合、当該拡大対象部分の形状については、表示面のアスペクト比と同一のアスペクト比を有する長方形状や、その他に正方形、円形等の種々の形状を適用することができる。
【0421】
そして本発明は、その拡大対象部分を、指示領域の面積に応じた拡大率で拡大するようにしても良い。本発明は、かかる構成によっても上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0422】
さらに本発明は、第1操作面や第2操作面に対して近接継続操作や近接移動操作が行われると、画像において近接領域の面積と同一の面積を有する正方形、円形等の所定形状の部分を拡大対象部分とする。
【0423】
因みに、本発明は、この際、近接領域を1個だけ検出していると、当該検出した1個の近接領域の面積と同一の面積を有する所定形状の部分を拡大対象部分とする。
【0424】
また本発明は、この際、複数の近接領域を検出していると、当該複数の近接領域の面積の合計と同一の面積を有する所定形状の部分を拡大対象部分とする。
【0425】
さらに本発明は、この際、指示領域の中心位置に、その所定形状の部分の中心位置を合せるようにして、当該所定形状の部分を拡大対象部分とする。
【0426】
そして本発明は、その拡大対象部分を、指示領域の面積に応じた拡大率で拡大するようにしても良い。本発明は、かかる構成によっても上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0427】
ところで、本発明は、このような種々の手法で設定した拡大対象部分を、指示領域の面積に応じた拡大率で拡大するのではなく、予め選定された一定の拡大率で拡大するようにしても良い。
【0428】
本発明は、かかる構成によれば、拡大対象部分の拡大率が一定ではあっても、その拡大対象部分の位置及び大きさ(すなわち、面積)を任意に選定させるようにして、画像内の所望の部分を拡大することができる。よって本発明は、かかる構成によっても、携帯端末の使い勝手を格段的に向上させることができる。
【0429】
また本発明は、拡大対象部分を、上述のように指示領域の面積に応じた拡大率と、このような一定の拡大率との何れで拡大するのかを、ユーザ操作に応じて適宜、切り替えるようにしても良い。
【0430】
かかる構成によれば、本発明は、画像の拡大の仕方をユーザに任意に選択させることができ、携帯端末の使い勝手をさらに向上させることができる。
【0431】
さらにまた本発明は、このような拡大対象部分の大きさ及び形状や、拡大率についての変形例2を、上述した面積に対応させる拡大率についての変形例1の構成と組み合わせて適用することもできる。
【0432】
[2−3 変形例3]
さらに上述した実施の形態においては、第1タッチパネル14Bの第1操作面や第2タッチパネル15Bの第2操作面に対して近接継続操作や近接移動操作が行われると、指示領域及び当該指示領域の面積を検出する。
【0433】
そして上述した実施の形態においては、画像において、指示領域の中心位置と対向する位置に、表示面のアスペクト比と同一のアスペクト比を有する長方形状の枠の中心位置を合わせるように重ねて、その枠内を拡大対象部分とするようにした場合について述べた。
【0434】
しかしながら本発明は、これに限らず、第1操作面や第2操作面に対して近接継続操作や近接移動操作が行われると、その指示領域の中心位置にかかわらずに、例えば、画像の中央部分のように常に同じ部分を拡大対象部分とするようにしても良い。
【0435】
また本発明は、指示領域の中心位置にかかわらずに、画像の常に同じ部分を拡大対象部分とする場合、例えば、適宜、第1操作面や第2操作面に対するタップ操作や摺動操作のようなタッチ操作によって、拡大対象部分を指示させて設定しておくようにしても良い。
【0436】
さらに本発明は、第1操作面や第2操作面に対して近接継続操作や近接移動操作が行われると、画像全体を拡大対象部分として、指示領域の面積に応じた拡大率で拡大する。
【0437】
そして本発明は、この際、表示面の中心位置に、その拡大した画像の中心位置を合せるようにして、又は指示領域の中心位置に、その拡大した画像の中心位置を合せるようにして、当該拡大した画像を表示するようにしても良い。
【0438】
さらにまた本発明は、このような画像の拡大についての変形例3の構成を、上述した変形例1の構成、変形例2の構成の少なくとも1つと組み合わせて適用することもできる。
【0439】
[2−4 変形例4]
さらに上述した実施の形態においては、携帯端末10に2個の第1タッチスクリーン14及び第2タッチスクリーン15を設けるようにした。
【0440】
そして上述した実施の形態においては、第1タッチスクリーン14及び第2タッチスクリーン15の一方に対する近接操作に応じて、第1タッチスクリーン14及び第2タッチスクリーン15の他方に画像の一部を拡大して表示するようにした場合について述べた。
【0441】
しかしながら本発明は、これに限らず、図23に示すように、携帯端末50に、例えば、上述の第1タッチスクリーン14や第2タッチスクリーン15と同様構成の1個のタッチスクリーン51を設けるようにする。
【0442】
そして本発明は、携帯端末50において、タッチスクリーン51の表面に対して近接操作が行われると、タッチスクリーン51に、それまで表示していた画像52に替えて、当該画像52の一部を、指示領域の面積に応じた拡大率で拡大して表示しても良い。
【0443】
また本発明は、携帯端末50においてタッチスクリーン51に拡大画像53を表示した場合、当該タッチスクリーン51から操作体が近接検出距離範囲より遠ざけられても、その拡大画像53の表示を維持する。
【0444】
そして本発明は、携帯端末50においてタッチスクリーン51に拡大画像53を表示した状態で、当該タッチスクリーン51の表面に対して特定の種類の近接操作又はタッチ操作が行われると、拡大画像53に替えて、もとの画像52を表示するようにしても良い。
【0445】
本発明は、上述した実施の形態についても、第1タッチスクリーン14及び第2タッチスクリーン15の一方に拡大画像を表示した場合、第1タッチスクリーン14及び第2タッチスクリーン15の他方から操作体が遠ざけられても拡大画像の表示を維持する。
【0446】
そして本発明は、上述した実施の形態についても、拡大画像を表示した状態では、第1タッチスクリーン14及び第2タッチスクリーン15の一方又は他方の表面に対して特定の種類の近接操作又はタッチ操作が行われると、表示をもとに戻すようにしても良い。
【0447】
また本発明は、携帯端末に少なくとも1個のタッチパネルと少なくとも1個の液晶パネルとを一体化せずに別々に設けるようにする。
【0448】
そして本発明は、タッチパネルの操作面に対して近接操作が行われると、その近接操作により指示された指示領域の面積に応じた拡大率で、液晶パネルに画像の一部を拡大して表示するようにしても良い。
【0449】
本発明は、このような携帯端末についての変形例4の構成を、上述した変形例1の構成、変形例2の構成、変形例3の構成の少なくとも1つと組み合わせて適用することもできる。
【0450】
[2−5 変形例5]
さらに上述した実施の形態においては、第1タッチパネル14Bの第1操作面や第2タッチパネル15Bの第2操作面に近接継続操作が行われている間、近接継続操作で指示された拡大率で画像の拡大対象部分を拡大して表示するようにした場合について述べた。
【0451】
しかしながら本発明は、これに限らず、第1操作面や第2操作面に対して近接継続操作が行われている間、領域検出処理を毎回又は所定回数に1回実行する毎に指示領域の面積を検出する。
【0452】
そして本発明は、近接継続操作が行われている間、指示領域の面積を検出する毎に、その面積に応じた拡大率を検出して、拡大対象部分の拡大に使用する拡大率を、当該検出した拡大率に更新する。
【0453】
このようにして本発明は、近接継続操作が行われている間、適宜更新した拡大率で画像の拡大対象部分を拡大して表示するようにしても良い。
【0454】
また本発明は、第1操作面や第2操作面に対して近接移動操作が行われている間も、同様に領域検出処理を毎回又は所定回数に1回実行する毎に指示領域の面積を検出する。
【0455】
そして本発明は、近接移動操作が行われている間、指示領域の面積を検出する毎に、その面積に応じた拡大率を検出して、拡大対象部分の拡大に使用する拡大率を、当該検出した拡大率に更新する。
【0456】
このようにして本発明は、近接移動操作が行われている間も、適宜更新した拡大率で画像の拡大対象部分を拡大して表示するようにしても良い。
【0457】
本発明は、かかる構成により、近接操作の間でも、第1操作面や第2操作面と操作体との距離を変化させることで、拡大率を自由に変更して拡大対象部分を拡大することができる。
【0458】
これに加えて本発明は、拡大率のみならずに、第1操作面や第2操作面に対して近接継続操作が行われている間、領域検出処理を毎回又は所定回数に1回実行する毎に指示領域の面積を検出して、当該面積に基づき拡大対象部分の大きさも変更しても良い。
【0459】
また本発明は、第1操作面や第2操作面に対して近接移動操作が行われている間も、同様に領域検出処理を毎回又は所定回数に1回実行する毎に指示領域の面積を検出して、当該面積に基づき拡大対象部分の大きさを変更しても良い。
【0460】
本発明は、かかる構成により、近接操作の間でも、第1操作面や第2操作面と操作体との距離を変化させることで、あたかもズームを行うように拡大対象部分の大きさを自由に変更して、その拡大対象部分を拡大することができる。
【0461】
そして本発明は、このような拡大率の変更と拡大対象部分の大きさの変更とを組合せて実行することもできる。
【0462】
ところで、本発明は、このような拡大率の更新についての変形例5の構成を、上述した変形例1の構成、変形例2の構成、変形例3の構成、変形例4の構成の少なくとも1つと組み合わせて適用することもできる。
【0463】
[2−6 変形例6]
さらに上述した実施の形態においては、第1タッチパネル14Bの第1操作面や第2タッチパネル15Bの第2操作面に対して行われた近接継続操作や近接移動操作に応じて、画像の拡大対象部分を拡大して表示するようにした場合について述べた。
【0464】
しかしながら本発明は、これに限らず、第1操作面や第2操作面に対して行われたタップ操作や摺動操作のようなタッチ操作に応じて、画像の拡大対象部分を拡大して表示するようにしても良い。
【0465】
すなわち、本発明は、第1操作面や第2操作面に対して例えば、1本の指や複数の指によって行われたタップ操作に応じて指示領域及びその面積を検出し、その面積に応じた拡大率で画像の拡大対象部分を拡大して表示するようにしても良い。
【0466】
また本発明は、第1操作面や第2操作面に対して例えば、1本の指によって所望の部分を指示領域として囲むように行われた摺動操作に応じて当該指示領域及びその面積を検出し、その面積に応じた拡大率で画像の拡大対象部分を拡大して表示するようにしても良い。
【0467】
また本発明は、第1操作面や第2操作面に例えば、1本の指や複数の指を所定時間以上接触させるように行われたタッチ操作に応じて指示領域及びその面積を検出し、その面積に応じた拡大率で画像の拡大対象部分を拡大して表示するようにしても良い。
【0468】
ところで、本発明は、第1操作面や第2操作面に対して近接継続操作が行われて、指示領域及びその面積を検出すると、その後は、第1操作面や第2操作面に操作体が接触しても近接継続操作の実行中とみなすようにしても良い。
【0469】
すなわち、本発明は、近接継続操作が行われている間に、第1操作面や第2操作面に操作体が接触して接触領域を検出しても、その接触領域を近接領域として扱い指示領域を検出する。
【0470】
そして本発明は、第1液晶パネル14A及び第2液晶パネル15Aの一方に対する拡大画像の表示を継続するようにしても良い。
【0471】
また本発明は、第1操作面や第2操作面に対して近接継続操作が行われて指示領域及びその面積を検出した後は、連続して行われた近接移動操作において第1操作面や第2操作面に操作体が接触しても、近接移動操作の実行中とみなすようにしても良い。
【0472】
すなわち、本発明は、近接移動操作が行われている間に、第1操作面や第2操作面に操作体が接触して接触領域を検出しても、その接触領域を近接領域として扱い指示領域を検出する。
【0473】
そして本発明は、第1液晶パネル14A及び第2液晶パネル15Aの一方に対する拡大画像の表示を継続するようにしても良い。
【0474】
さらに本発明は、第1操作面や第2操作面に対して近接継続操作が行われて指示領域及びその面積を検出した後は、連続して第1操作面や第2操作面に操作体が接触したまま移動させるように操作されても、その操作を近接移動操作とみなすようにしても良い。
【0475】
すなわち、本発明は、近接移動操作に応じて指示領域及びその面積を検出した後は、第1操作面や第2操作面から操作体が近接検出距離範囲を越えて遠ざけられるまでに、接触領域を検出しても、その接触領域を近接領域として扱い指示領域を検出する。
【0476】
そして本発明は、第1液晶パネル14A及び第2液晶パネル15Aの一方に対する拡大画像の表示を継続するようにしても良い。
【0477】
本発明は、かかる構成により、近接継続操作や近接移動操作が行われている間に、第1操作面や第2操作面に操作体が誤って接触しても、その接触により、拡大対象部分を拡大して表示するための処理が無駄に中断することを回避することができる。
【0478】
ところで本発明は、このような画像を拡大表示するための操作についての変形例6の構成を、上述した変形例1の構成、変形例2の構成、変形例3の構成、変形例4の構成、変形例5の構成の少なくとも1つと組み合わせて適用することもできる。
【0479】
[2−7 変形例7]
さらに上述した実施の形態においては、近接領域及び接触領域を全く検出していない状態で、近接開始時点の1個の近接領域を検出すると、近接操作が開始されたと判断し、そのうえで近接継続操作が行われたか否かを検出するようにした場合について述べた。
【0480】
しかしながら本発明は、これに限らず、近接領域及び接触領域を検出していない状態で近接開始時点の1個の近接領域を検出すると、近接操作の開始を判断せずに、その後の近接領域の検出状況に応じて近接継続操作が行われたか否かを検出するようにしても良い。
【0481】
因みに、以下には、このような近接継続操作が行われたか否かの検出手法について、第1タッチパネル14Bの第1操作面に操作体が近接された場合を例にして説明する。
【0482】
すなわち、制御部20は、近接領域及び接触領域を全く検出していない状態で、近接開始時点の1個の近接領域を検出すると、タイマにより近接時間の計時を開始する。
【0483】
また制御部20は、近接領域及び接触領域を全く検出していない状態で、近接開始時点の複数の近接領域を同時に検出しても、タイマにより近接時間の計時を開始する。
【0484】
そして制御部20は、近接時間の計時を開始すると、当該近接時間の計時を、最大でも、継続操作判別時間に達するまで継続する。
【0485】
さらに制御部20は、このように近接開始時点の1又は複数の近接領域を検出すると、これら近接領域の重心位置をそれぞれ移動軌跡の起点として、操作体としての例えば、指毎の移動軌跡の検出も開始する。
【0486】
さらにまた制御部20は、近接時間が継続操作判別時間に達するまでに、第1操作面に新たに例えば、1又は複数の指が近接して近接開始時点の1又は複数の近接領域を追加で検出すると、当該1又は複数の近接領域の重心位置もそれぞれ移動軌跡の起点とする。
【0487】
そして制御部20は、このように1又は複数の近接領域を追加で検出した場合も、同様に当該追加で検出した操作体としての例えば、指毎の移動軌跡の検出も開始する。
【0488】
因みに、制御部20は、近接開始時点の1又は複数の近接領域の検出以降は、領域検出処理を実行して近接領域を重心位置と共に検出する毎に、起点(重心位置)から、その検出した重心位置を順に辿るようにして指毎の移動軌跡を検出する。
【0489】
そして制御部20は、近接時間が継続操作判別時間に達する前に、第1操作面から1又は複数の指が離れて当該指の近接領域を検出しなくなっても(検出していた近接領域の個数が減っても)、未だ1個以上の近接領域を検出していると、近接時間の計時を継続する。
【0490】
ただし、制御部20は、近接時間が継続操作判別時間に達する前に、全ての近接領域を検出し得なくなる(すなわち、第1操作面に近接していた操作体としての例えば、全ての指が近接検出距離範囲から外れる)と、近接時間の計時を終了する。
【0491】
また制御部20は、近接時間が継続操作判別時間に達する前に、第1操作面に1又は複数の指が接触して1又は複数の接触領域を検出すると、このときは近接領域の検出の有無にかかわらずに、近接時間の計時を終了する。
【0492】
このように制御部20は、近接時間の計時を開始すると、接触領域を検出しないまま、少なくとも1個以上の近接領域を順次追跡するように検出している間は、その近接時間の計時を継続する。
【0493】
すなわち、制御部20は、近接時間の計時を開始すると、その後は第1操作面に他の指が追加で近接し、また指が近接検出距離範囲から外れても、第1操作面に指が接触しないまま、少なくとも1本以上の指が近接している間は、近接時間の計時を継続する。
【0494】
そして制御部20は、近接時間が継続操作判別時間に達する前に、その近接時間の計時を終了すると、このとき第1操作面に対し近接操作は行われていないと判別する。
【0495】
これに対し制御部20は、計時している近接時間が継続操作判別時間に達すると、そのときまでに検出し続けていた全ての移動軌跡が、例えば、対応する起点(重心位置)を中心にした所定半径の円状の範囲内に収まっているか否かを判別する。
【0496】
因みに、起点を中心とした円状の範囲は、近接操作が行われているか否かを判別するために用いるものであり、以下の説明では、その円状の範囲を近接操作判別範囲とも呼ぶ。そして近接操作判別範囲の半径は、例えば、1[mm]以下のような所定長さに予め選定されている。
【0497】
その結果、制御部20は、近接時間が継続操作判別時間に達したとき、これまでに検出していた全ての移動軌跡が、それぞれ対応する起点から近接操作判別範囲の外側にまで伸びていると、第1操作面に対し近接操作は行われていないと判別する。
【0498】
すなわち、制御部20は、継続操作判別時間、第1操作面に指が全く接触しなくても、1又は複数の指が位置を大きく変えていると、第1操作面に指が誤って近接したものとして、近接操作が行われていないと判別する。
【0499】
これに対し制御部20は、近接時間が継続操作判別時間に達したとき、少なくとも1本以上の移動軌跡が、対応する近接操作判別範囲内に収まっていると、第1操作面に対し近接操作として近接継続操作が行われていると判別する。
【0500】
すなわち、制御部20は、継続操作判別時間、第1操作面に操作体としての例えば、指が全く接触せずに、1又は複数の指がほとんど位置を変えずに近接していることを検出すると、近接継続操作が行われていると判別する。
【0501】
これにより制御部20は、近接継続操作をタップ操作や摺動操作のようなタッチ操作とは明確に区別して、第1操作面に対し近接継続操作が行われたことを検出することができる。
【0502】
また制御部20は、このように近接継続操作が行われていると判別すると、その判別時点(以下の説明では、近接継続操作が行われていると判別した時点を、継続操作判別時点とも呼ぶ)に検出している近接領域を全て、今回の近接操作によるものであると判別する。
【0503】
これにより制御部20は、近接時間が継続操作判別時間に達するまでに、複数の指による複数の近接領域を時間的に僅かにずれて検出し始めても、継続操作判別時点に、これら複数の近接領域を1回の近接操作による近接領域として検出することができる。
【0504】
このようにして制御部20は、第1操作面に対し近接継続操作が行われていることを検出し、その継続操作判別時点に検出している全ての近接領域をもとに、第1操作面において当該近接継続操作により指示された指示領域を検出することができる。
【0505】
因みに、制御部20は、このような近接継続操作が行われたか否かの検出手法を上述の表示制御処理手順RT1に適用した場合、ステップSP1において肯定結果を得ると、近接時間の計時と、操作体の移動軌跡の検出とを開始して、ステップSP7に移る。
【0506】
そしてステップSP7において制御部20は、操作体の少なくとも1本以上の移動軌跡が近接操作判別範囲内に留まったまま、近接時間が近接操作判別時間に達したか否かを判別する。
【0507】
この際、ステップSP7において否定結果が得られると、このことは、第1操作面及び第2操作面の一方に操作体が誤って近接された、又は第1操作面及び第2操作面の一方に操作体がタッチ操作のために近づけられた可能性があることを表している。
【0508】
ただし、かかる否定結果は、この際、第1操作面及び第2操作面の一方において操作体がほぼ同じ位置に近接していると、単に近接時間が継続操作判別時間に達していないことを表している。よってステップSP7において制御部20は、否定結果を得ると、ステップSP1に戻る。
【0509】
これにより制御部20は、第1操作面及び第2操作面の一方において操作体がほぼ同じ位置に近接している間は、ステップSP1及びステップSP7の処理を順次繰り返し実行して、近接時間が継続操作判別時間に達することを待ち受ける。
【0510】
このように制御部20は、かかる検出手法を上述の表示制御処理手順RT1に適用しても、第1操作面及び第2操作面の一方に対し近接継続操作が行われているか否かを検出することができる。
【0511】
[2−8 変形例8]
さらに上述した実施の形態においては、接触領域を全く検出していない状態で1個の接触領域を接触開始時点の接触領域として検出すると、タッチ操作が開始されたと判断し、そのうえでタッチ操作が行われたか否かを検出するようにした場合について述べた。
【0512】
しかしながら本発明は、これに限らず、接触領域を検出していない状態で1個の接触領域を接触開始時点の接触領域として検出すると、タッチ操作の開始を判断せずに、その後の接触領域の検出状況に応じてタッチ操作が行われたか否かを検出するようにしても良い。
【0513】
因みに、以下には、このようなタッチ操作が行われたか否かの検出手法について、第1タッチパネル14Bの第1操作面に操作体が近接された場合を例にして説明する。
【0514】
すなわち、制御部20は、接触領域を全く検出していない状態で、1個の接触領域を操作体の接触開始時点の接触領域として検出すると、タイマにより接触時間の計時を開始する。
【0515】
因みに、制御部20は、操作体の接触開始時点の接触領域を検出してから当該操作体の接触終了時点の接触領域を判別するまで(第1操作面に操作体が接触されてから(接触開始から)離されるまで(接触終了まで)の間)接触時間を計時する。そして制御部20は、接触時間を計時している間、その接触時間をタップ判別時間と比較する。
【0516】
また制御部20は、このように操作体の接触開始時点の1個の接触領域を検出すると、当該接触開始時点の1個の接触領域の重心位置を起点として、その操作体の移動軌跡の検出も開始する。
【0517】
因みに、制御部20は、操作体の移動軌跡の検出を開始すると、その後は領域検出処理を実行して当該操作体の接触領域を重心位置と共に追跡するように検出する毎に、起点から、その検出した重心位置を順に辿るようにして操作体の移動軌跡を検出する。
【0518】
そして制御部20は、接触時間がタップ判別時間に達する前に第1操作面から操作体が離されて当該接触時間の計時を終了すると、そのときまでに検出した移動軌跡が、起点(重心位置)を中心にした種類判別円に収まっているか否かを判別する。
【0519】
その結果、制御部20は、第1操作面に対する操作体の接触開始から接触終了までの移動軌跡が、種類判別円に収まっていると、このとき第1操作面に対しタッチ操作としてタップ操作が行われたと判別する。
【0520】
この際、制御部20は、タップ操作による操作体の接触終了時点の接触領域の重心位置(すなわち、画素位置の座標で示す重心位置)を、このとき第1液晶パネル14Aの表示面に表示している画像内で、当該タップ操作により指示されたタップ指示位置とする。
【0521】
因みに、制御部20は、接触時間がタップ判別時間に達する前に第1操作面から離された操作体の移動軌跡が、種類判別円の外側にまで伸びていると、このとき第1操作面に対しタッチ操作としてタップ操作は行われていないと判別する。
【0522】
また制御部20は、タイマにより計時している接触時間がタップ判別時間を越えると、操作体の移動軌跡が種類判別円の外側にまで伸びているか否かを判別する。
【0523】
その結果、制御部20は、タップ判別時間を越えて第1操作面の接触している操作体の移動軌跡が種類判別円の外側にまで伸びていることを検出すると、このとき第1操作面に対しタッチ操作として摺動操作が行われていると判別する。
【0524】
この場合、制御部20は、摺動操作判別時点以降も摺動操作が終了するまでの間、重心位置の検出に応じて操作体の移動軌跡を順次更新する。そして制御部20は、その摺動操作による操作体の移動軌跡を、例えば、画像のスクロールに利用する。
【0525】
因みに、制御部20は、タップ判別時間を越えて第1操作面に接触している操作体の移動軌跡が種類判別円内に収まったまま、当該第1操作面から操作体が離されると、このとき第1操作面に操作体が誤って接触しており、タッチ操作は行われていないと判別する。
【0526】
このようにして制御部20は、かかる検出手法によっても、第1タッチパネル14Bの第1操作面に対して例えば、操作体としての1本の指でタップ操作が行われたことを検出することができる。
【0527】
また制御部20は、第1タッチパネル14Bの第1操作面に対して例えば、操作体としての1本の指で摺動操作が行われたことも検出することもできる。
【0528】
[2−9 変形例9]
さらに上述した実施の形態においては、本発明の表示制御装置を、図1乃至図23について上述した携帯端末10に適用するようにした場合について述べた。
【0529】
しかしながら本発明は、これに限らず、その表示制御装置を、タッチパネルと、液晶パネルのような表示部とが設けられたコンピュータや携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistance)、携帯型ゲーム機器等の情報処理装置に適用することができる。
【0530】
また本発明は、その表示制御装置を、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラのような撮影装置、携帯型再生装置等のように、この他種々の構成の表示制御装置にも広く適用することができる。
【0531】
[2−10 変形例10]
さらに上述した実施の形態においては、本発明による表示制御プログラムを、図1乃至図23について上述した不揮発性メモリ21に予め記憶された表示制御プログラムに適用するようにした。
【0532】
そして制御部20が、その表示制御プログラムに従って図21及び図22について上述した表示制御処理手順RT1を実行するようにした場合について述べた。
【0533】
しかしながら本発明は、これに限らず、携帯端末10が表示制御プログラムの記憶されたコンピュータ読取可能な記憶媒体によって表示制御プログラムをインストールしても良い。
【0534】
そして制御部20が、そのインストールした表示制御プログラムに従って表示制御処理手順RT1を実行するようにしても良い。
【0535】
また携帯端末10は、ローカルエリアネットワークやインターネット、デジタル衛星放送等の有線及び無線通信媒体を利用して外部から表示制御プログラムをインストールするようにしても良い。
【0536】
そして表示制御プログラムを携帯端末10にインストールして実行可能な状態にするためのコンピュータ読取可能な記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスクのようなパッケージメディアで実現しても良い。
【0537】
また表示制御プログラムを携帯端末10にインストールして実行可能な状態にするためのコンピュータ読取可能な記憶媒体としては、CD−ROM(ComCAct Disc-Read Only Memory)のようなパッケージメディアで実現しても良い。
【0538】
さらに表示制御プログラムを携帯端末10にインストールして実行可能な状態にするためのコンピュータ読取可能な記憶媒体としては、DVD(Digital Versatile Disc)等のパッケージメディアで実現しても良い。
【0539】
さらに、かかるコンピュータ読取可能な記憶媒体としては、パッケージメディアのみならず、各種プログラムが一時的もしくは永続的に記憶される半導体メモリや磁気ディスク等で実現しても良い。
【0540】
また、これらコンピュータ読取可能な記憶媒体に表示制御プログラムを記憶する手段としては、ローカルエリアネットワークやインターネット、デジタル衛星放送等の有線及び無線通信媒体を利用しても良い。
【0541】
さらにコンピュータ読取可能な記憶媒体には、ルータやモデム等の各種通信インタフェースを介して表示制御プログラムを記憶するようにしても良い。
【0542】
[2−11 変形例11]
さらに上述した実施の形態においては、表示部として、図1乃至図23について上述した第1液晶パネル14A及び第2液晶パネル15Aを適用するようにした場合について述べた。
【0543】
しかしながら本発明は、これに限らず、表示部として、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイや陰極線管等のように、この他種々の構成の表示部を広く適用することができる。
【0544】
[2−12 変形例12]
さらに上述した実施の形態においては、操作面に対する指示操作を検出する検出部として、図1乃至図23について上述した静電容量式の第1タッチパネル14B及び第2タッチパネル15Bを適用するようにした場合について述べた。
【0545】
しかしながら本発明は、これに限らず、検出部として、表示部とは別に設けられた静電容量式のタッチパネル、表示部と一体又は別に設けられた感圧式のタッチパネルを適用することができる。
【0546】
また本発明は、検出部として、液晶パネルの個々の画素位置に、操作体の接触及び近接を検出するための赤外線発光素子及び赤外線受光素子が配置されて形成されたタッチスクリーン等のように、この他種々の構成の検出部も広く適用することができる。
【0547】
[2−13 変形例13]
さらに上述した実施の形態においては、検出部により操作面に対する指示操作が検出されると、当該操作面において指示操作で指示された面積を検出し、画像を当該検出した面積に基づいて拡大して、表示部に表示させる制御部として、図1乃至図23について上述したCPUでなる制御部20を適用するようにした場合について述べた。
【0548】
しかしながら本発明は、これに限らず、検出部として、マイクロプロセッサやDSP(Digital Signal Processor)を適用することができる。
【0549】
また本発明は、検出部として、検出部により操作面に対する指示操作が検出されると、当該操作面において指示操作で指示された面積を検出し、画像を当該検出した面積に基づいて拡大して、表示部に表示させるハードウェア回路構成の制御回路等のように、この他種々の構成の制御部も広く適用することができる。
【0550】
[2−14 変形例14]
さらに上述した実施の形態においては、画像を表示する元画像表示部として、図1乃至図23について上述した第1液晶パネル14A及び第2液晶パネル15Aを適用するようにした場合について述べた。
【0551】
しかしながら本発明は、これに限らず、表示部として、有機ELディスプレイや陰極線管等のように、この他種々の構成の表示部を広く適用することができる。
【0552】
[2−15 変形例15]
さらに上述した実施の形態においては、画像の一部を拡大して得られる拡大画像を表示する拡大画像表示部として、図1乃至図23について上述した第1液晶パネル14A及び第2液晶パネル15Aを適用するようにした場合について述べた。
【0553】
しかしながら本発明は、これに限らず、表示部として、有機ELディスプレイや陰極線管等のように、この他種々の構成の表示部を広く適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0554】
本発明は、携帯端末やコンピュータ、携帯電話機、携帯型ゲーム機器等の表示制御装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0555】
1……表示制御装置、2……表示部、3……検出部、4……制御部、10、50……携帯端末、14……第1タッチスクリーン、14A……第1液晶パネル、14B……第1タッチパネル、15……第2タッチスクリーン、15A……第2液晶パネル、15B……第2タッチパネル、20……制御部、31……ページ画像、40乃至43、53……拡大画像、45……地図画像、51……タッチスクリーン、52……画像、CA1乃至CA4……近接領域、DT……検出テーブル、ER……拡大率情報、IA1乃至IA3……指示領域、PE1乃至PE9……拡大対象部分、RT1……表示制御処理手順、SR……面積情報、SZ……拡大対象部分情報。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
操作面に対する指示操作を検出する検出部と、
上記検出部により上記操作面に対する上記指示操作が検出されると、当該操作面において上記指示操作で指示された面積を検出し、画像を当該検出した上記面積に基づいて拡大して、上記表示部に表示させる制御部と
を具える表示制御装置。
【請求項2】
上記制御部は、
上記検出部により上記操作面に対する上記指示操作が検出されると、当該指示操作に基づいて上記画像の拡大対象を検出し、当該検出した上記拡大対象である上記画像の一部を上記面積に基づいて拡大して、上記表示部に表示させる
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
上記制御部は、
上記検出部により上記操作面に対する連続した上記指示操作が検出されると、当該連続した上記指示操作に基づいて上記拡大対象の変更を検出し、当該検出した変更された上記拡大対象である上記画像の上記一部を上記面積に基づいて拡大して、上記表示部に表示させる
請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
上記表示部は、
上記画像を表示する元画像表示部と、
上記画像の上記一部を拡大して得られる拡大画像を表示する拡大画像表示部と
を具える請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項5】
上記検出部は、
上記元画像表示部に一体に設けられた
請求項4に記載の表示制御装置。
【請求項6】
上記制御部は、
上記検出部により上記操作面に対する連続した上記指示操作が検出されると、当該連続した上記指示操作に基づいて上記操作面において上記指示操作で指示された面積を定期的に検出し、上記拡大対象である上記画像の上記一部を、上記定期的に検出した上記面積に基づいて拡大して、上記表示部に表示させる
請求項5に記載の表示制御装置。
【請求項7】
上記制御部は、
上記拡大対象である上記画像の上記一部を、上記定期的に検出した上記面積に応じた上記拡大率で拡大して、上記表示部に表示させる
請求項6に記載の表示制御装置。
【請求項8】
操作面に対する指示操作を検出する検出ステップと、
上記操作面に対する上記指示操作を検出すると、当該操作面において上記指示操作で指示された面積を検出し、画像を当該検出した上記面積に基づいて拡大して表示部に表示する制御ステップと
を具える表示制御方法。
【請求項9】
コンピュータに
操作面に対する指示操作を検出する検出ステップと、
上記操作面に対する上記指示操作を検出すると、当該操作面において上記指示操作で指示された面積を検出し、画像を当該検出した上記面積に基づいて拡大して表示部に表示する制御ステップと
を実行させるための表示制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2011−141753(P2011−141753A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−2132(P2010−2132)
【出願日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】