説明

表示制御装置および方法、記録媒体、並びにプログラム

【課題】ウィンドウがどの表示装置に表示されているかを確実に知ることができるようにする。
【解決手段】 モニタ切替部12は、AV統合アプリケーションプログラムの起動時に、ユーザによる設定に基づいて、AV統合アプリケーションウィンドウをプライマリモニタまたはセカンダリモニタの画面に表示させる。基本画面表示設定部173は、AV統合アプリケーションウィンドウがセカンダリモニタに表示されている場合、AV統合アプリケーションウィンドウがセカンダリモニタに表示されていることを示したアプリケーションボタンをプライマリモニタに表示させる。本発明は、パーソナルコンピュータに適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置および方法、記録媒体、並びにプログラムに関し、複数の表示装置に異なる画像を同時に表示する表示制御装置および方法、記録媒体、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンピュータから出力される画像データに基づく画像を複数の表示装置に同時に出力して、コンピュータを使用することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、近年、複数の表示装置の画面を1つの大きな画面として扱い、パーソナルコンピュータが表示する画像を複数の表示装置に分割して表示するマルチモニタ機能(マルチディスプレイ機能と称する)を提供するOS(Operating System)が市販されている。例えば、マルチモニタ機能を利用して、複数の表示装置にパーソナルコンピュータの操作画面(以下、デスクトップと称する)を表示させることにより、1台の表示装置にデスクトップを表示させる場合に比べて、デスクトップの表示領域が拡張され、より多くの情報を一度に表示させることができるようになり、ユーザの作業効率を向上させることができる。
【特許文献1】特開平6−175627号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、マルチモニタ機能を利用する場合、デスクトップに表示されているウィンドウを複数の表示装置の画面に自由にウィンドウを表示させたり、複数の画面間を移動させたりすることができるため、作業しているうちに、どの表示装置にウィンドウが表示されているか分からなくなり、ウィンドウを見失ってしまう場合があるという課題があった。特に、ウィンドウを表示させたり移動させたりする場合、ウィンドウが表示される表示装置の電源がオフされていたり、表示装置の画面が目の届かない位置にある場合、ユーザの視界からウィンドウが消えてしまい、ウィンドウがどこに表示されているのかを把握できずに混乱してしまうという課題があった。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、マルチモニタ機能を利用する場合、所定のアプリケーションプログラムを実行することにより表示されるウィンドウがどの表示装置に表示されているかを確実に知ることができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の表示制御装置は、画像データに基づく画像を第1の表示装置の第1の表示領域と第2の表示装置の第2の表示領域に分割して表示する表示制御装置であって、所定のプログラムを実行することにより表示されるウィンドウを第1の表示領域または第2の表示領域に表示させるウィンドウ表示制御手段と、ウィンドウが第2の表示領域に表示されている場合、ウィンドウが第2の表示領域に表示されていることが示されたウィンドウの操作を行なうための操作画像を第1の表示領域に表示させる操作画像表示制御手段とを含むことを特徴とする。
【0007】
ウィンドウ表示制御手段は、プログラムの起動時に、ユーザによる設定に基づいて、ウィンドウを第1の表示領域または第2の表示領域のうち一方に表示させるようにすることができる。
【0008】
第1の表示領域にウィンドウが表示されている場合、ウィンドウを第1の表示領域の外に出ないようにウィンドウの位置を制御するウィンドウ位置制御手段をさらに含むようにすることができる。
【0009】
本発明の表示制御方法は、画像データに基づく画像を第1の表示装置の第1の表示領域と第2の表示装置の第2の表示領域に分割して表示する表示制御方法であって、所定のプログラムを実行することにより表示されるウィンドウを第1の表示領域または第2の表示領域に表示させるウィンドウ表示制御ステップと、ウィンドウが第2の表示領域に表示されている場合、ウィンドウが第2の表示領域に表示されていることが示されたウィンドウの操作を行なうための操作画像を第1の表示領域に表示させる操作画像表示制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0010】
本発明の記録媒体に記録されているプログラムは、画像データに基づく画像を第1の表示装置の第1の表示領域と第2の表示装置の第2の表示領域に分割して表示する表示制御装置のコンピュータ用のプログラムであって、自分を実行することにより表示されるウィンドウを第1の表示領域または第2の表示領域に表示させるウィンドウ表示制御ステップと、ウィンドウが第2の表示領域に表示されていることが示されたウィンドウが第2の表示領域に表示されている場合、ウィンドウの操作を行なうための操作画像を第1の表示領域に表示させる操作画像表示制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0011】
本発明のプログラムは、画像データに基づく画像を第1の表示装置の第1の表示領域と第2の表示装置の第2の表示領域に分割して表示する表示制御装置のコンピュータに、表示制御処理を行なわせるプログラムであって、自分を実行することにより表示されるウィンドウを第1の表示領域または第2の表示領域に表示させるウィンドウ表示制御ステップと、ウィンドウが第2の表示領域に表示されていることが示されたウィンドウが第2の表示領域に表示されている場合、ウィンドウの操作を行なうための操作画像を第1の表示領域に表示させる操作画像表示制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0012】
本発明の表示制御手段および方法、記録媒体、並びにプログラムにおいては、所定のプログラムを実行することにより表示されるウィンドウが第1の表示装置の第1の表示領域または第2の表示装置の第2の表示領域に表示され、ウィンドウが第2の表示領域に表示されている場合、ウィンドウが第2の表示領域に表示されていることが示されたウィンドウの操作を行なうための操作画像が第1の表示領域に表示される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、マルチモニタ機能を利用して、所定のアプリケーションプログラムを実行することにより表示されるウィンドウを複数の表示装置のうち1つに表示させることができる。また、本発明によれば、所定のアプリケーションプログラムを実行することにより表示されるウィンドウがどの表示装置に表示されているかを確実に知ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、請求項に記載の構成要件と、発明の実施の形態における具体例との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、請求項に記載されている発明をサポートする具体例が、発明の実施の形態に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の実施の形態中には記載されているが、構成要件に対応するものとして、ここには記載されていない具体例があったとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、具体例が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
【0015】
さらに、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明が、請求項に全て記載されていることを意味するものではない。換言すれば、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明であって、この出願の請求項には記載されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により追加される発明の存在を否定するものではない。
【0016】
請求項1に記載の表示制御装置(例えば、図1の主制御部21)は、画像データに基づく画像を第1の表示装置(例えば、図1のプライマリモニタ12)の第1の表示領域(例えば、図5の画面91)と第2の表示装置(例えば、図1のセカンダリモニタ13)の第2の表示領域(例えば、図5の画面92)に分割して表示する表示制御装置であって、所定のプログラム(例えば、図4の統合AVアプリケーションプログラム82)を実行することにより表示されるウィンドウ(例えば、図6の統合AVアプリケーションウィンドウ111)を前記第1の表示領域または前記第2の表示領域に表示させるウィンドウ表示制御手段(例えば、図10のモニタ切替部172)と、前記ウィンドウが前記第2の表示領域に表示されている場合、前記ウィンドウの操作を行なうための操作画像(例えば、図15のアプリケーションボタン231)を前記第1の表示領域に表示させる操作画像表示制御手段(例えば、図10の基本画面表示設定部173)とを含むことを特徴とする。
【0017】
請求項3に記載の表示制御装置(例えば、図1の主制御部21)は、前記第1の表示領域に前記ウィンドウが表示されている場合、前記ウィンドウを前記第1の表示領域の外に出ないように前記ウィンドウの位置を制御するウィンドウ位置制御手段(例えば、図10のウィンドウ位置制御部177)をさらに含むことを特徴とする。
【0018】
請求項4に記載の表示制御方法は、画像データに基づく画像を第1の表示装置(例えば、図1のプライマリモニタ12)の第1の表示領域(例えば、図5の画面91)と第2の表示装置(例えば、図1のセカンダリモニタ13)の第2の表示領域(例えば、図5の画面92)に分割して表示する表示制御方法であって、所定のプログラム(例えば、図4の統合AVアプリケーションプログラム82)を実行することにより表示されるウィンドウ(例えば、図6の統合AVアプリケーションウィンドウ111)を前記第1の表示領域または前記第2の表示領域に表示させるウィンドウ表示制御ステップ(例えば、図17のステップS32またはS43)と、前記ウィンドウが第2の表示領域に表示されている場合、前記ウィンドウが前記第2の表示領域に表示されていることが示された前記ウィンドウの操作を行なうための操作画像(例えば、図15のアプリケーションボタン231)を前記第1の表示領域に表示させる操作画像表示制御ステップ(例えば、図15のステップS33)とを含むことを特徴とする。
【0019】
請求項5に記載の記録媒体(例えば、図2のリムーバブル記録媒体44)に記録されているプログラム(例えば、図4の統合AVアプリケーションプログラム82)は、画像データに基づく画像を第1の表示装置(例えば、図1のプライマリモニタ12)の第1の表示領域(例えば、図5の画面91)と第2の表示装置(例えば、図1のセカンダリモニタ13)の第2の表示領域(例えば、図5の画面92)に分割して表示する表示制御装置(例えば、図1の主制御部21)のコンピュータ用のプログラムであって、前記プログラムを実行することにより表示されるウィンドウ(例えば、図6の統合AVアプリケーションウィンドウ111)を前記第1の表示領域または前記第2の表示領域に表示させるウィンドウ表示制御ステップ(例えば、図15のステップS32またはS43)と、前記ウィンドウが第2の表示領域に表示されている場合、前記ウィンドウが前記第2の表示領域に表示されていることが示された前記ウィンドウの操作を行なうための操作画像(例えば、図15のアプリケーションボタン231)を前記第1の表示領域に表示させる操作画像表示制御ステップ(例えば、図15のステップS33)とを含むことを特徴とする。
【0020】
請求項6に記載のプログラム(例えば、図4の統合AVアプリケーションプログラム82)は、画像データに基づく画像を第1の表示装置(例えば、図1のプライマリモニタ12)の第1の表示領域(例えば、図5の画面91)と第2の表示装置(例えば、図1のセカンダリモニタ13)の第2の表示領域(例えば、図5の画面92)に分割して表示する表示制御装置(例えば、図11の主制御部21)のコンピュータに、表示制御処理を行なわせるプログラムであって、自分を実行することにより表示されるウィンドウ(例えば、図6の統合AVアプリケーションウィンドウ111)を前記第1の表示領域または前記第2の表示領域に表示させるウィンドウ表示制御ステップ(例えば、図15のステップS32またはS43)と、前記ウィンドウが第2の表示領域に表示されている場合、前記ウィンドウが前記第2の表示領域に表示されていることが示された前記ウィンドウの操作を行なうための操作画像(例えば、図15のアプリケーションボタン231)を前記第1の表示領域に表示させる操作画像表示制御ステップ(例えば、図15のステップS33)とを含むことを特徴とする。
【0021】
以下、図を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0022】
図1は、本発明を適用した情報処理システム1の一実施の形態を示すブロック図である。
【0023】
図1に示されるように、情報処理システム1においては、情報処理装置11の主制御部21にプライマリモニタ12およびセカンダリモニタ13の2台の表示装置(モニタ)が接続されている。
【0024】
プライマリモニタ12は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)またはPDP(Plasma Display Panel)などにより構成され、VGA(Video Graphics Array)、SVGA(Super VGA)、XGA(eXtended VGA)、SXGA(Super XGA)、または、UXGA(Ultra XGA)などの解像度を持つコンピュータ用のモニタ装置とされる。プライマリモニタ12は、主制御部21に設けられている図示せぬコンピュータのモニタ用の出力端子(例えば、DVI(Digital Visual Interface)-D端子、DVI-I端子、D-sub 15pin端子、ミニD-sub 15pin端子、5BNC端子など)に接続される。プライマリモニタ12は、情報処理システム1において、標準的に使用されるモニタである。
【0025】
セカンダリモニタ13は、マルチモニタ機能を利用する場合の拡張用のモニタであり、例えば、CRT、LCDまたはPDPなどにより構成される家庭用のテレビジョン装置とされる。セカンダリモニタ13は、主制御部21に設けられている図示せぬテレビジョン信号用の映像出力端子(例えば、コンポジット映像端子、S(Separate)映像端子、コンポーネント映像端子、D映像端子など)に接続され、主に、情報処理装置11を利用して、テレビジョン番組や映像コンテンツなどを視聴する場合に用いられる。
【0026】
また、情報処理装置11においては、主制御部21、コンテンツ記録部23A、および、コンテンツ記録部23Bのそれぞれがネットワーク22を介して相互に接続されている。なお、ネットワーク22の形態は特に限定されず、例えば、イーサネット(登録商標)等で構成することが可能である。また、ネットワーク22は省略可能である。即ち、主制御部21、コンテンツ記録部23A、および、コンテンツ記録部23Bのそれぞれは、ネットワーク22を介在することなく直接通信を行ってもよい。
【0027】
また、以下、コンテンツ記録部23Aとコンテンツ記録部23Bとのそれぞれを個々に区別する必要がない場合、それらをまとめて、コンテンツ記録部23と称する。
【0028】
さらに、図1の例では、情報処理装置11には2台のコンテンツ記録部23が搭載されているが、コンテンツ記録部23の搭載数は、図1の例に限定されず任意の数でよい。同様に、主制御部21の搭載数も任意の数でよい。
【0029】
また、図1の例では、主制御部21にプライマリモニタ12およびセカンダリモニタ13の2台のモニタが接続されているが、モニタの台数は、図1の例に限定されず任意の数でよい。また、セカンダリモニタ13をコンピュータ用のモニタ装置としてもよい。
【0030】
主制御部21とコンテンツ記録部23のそれぞれの詳細なハードウエア構成の一実施の形態が、図2と図3のそれぞれに示されている。そこで、以下、図2と図3のそれぞれを参照して、主制御部21とコンテンツ記録部23のそれぞれの詳細なハードウエア構成の一実施の形態についてその順番で個別に説明していく。
【0031】
はじめに、図2を参照して、主制御部21のハードウエア構成例について説明する。
【0032】
図2の主制御部21において、CPU(Central Processing Unit)31は、ROM(Read Only Memory)32に記憶されているプログラム、または記録部40からRAM(Random Access Memory)33にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM33にはまた、CPU31が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0033】
CPU31、ROM32、およびRAM33は、バス34を介して相互に接続されている。このバス34にはまた、入出力インタフェース35も接続されている。
【0034】
入出力インタフェース35には、マウス36、リモートコントローラ(受光部を含む)37、キーボードなどよりなる入力部38、スピーカなどよりなる出力部39、ハードディスクなどより構成される記録部40、ネットワーク22(図1)を介しての他の装置やブロック(図1の例では、コンテンツ記録部23A若しくはコンテンツ記録部23B)との通信処理を制御する通信部41、並びに、プライマリモニタ12およびセカンダリモニタ13が接続され、プライマリモニタ12およびセカンダリモニタ13の画像の表示を制御する表示制御部42が接続されている。
【0035】
マウス36は、図示せぬ左右に並んだ二つのボタンが設けられており、ユーザがマウス36を動かすことにより、プライマリモニタ12またはセカンダリモニタ13に表示されているマウスカーソルが移動する。なお、以下、マウス36の図示せぬ左ボタンを押下し、素早く離すことを左クリックするといい、図示せぬ右ボタンを押下し、素早く離すことを右クリックするという。また、以下、マウス36の左ボタンまたは右ボタンを押下したままマウス36を移動することをドラッグするという。
【0036】
表示制御部42は、1枚または複数枚のビデオカードなどにより構成され、コンピュータのモニタ用の出力端子(例えば、DVI-D端子、DVI-I端子、D-sub 15pin端子、ミニD-sub 15pin端子、5BNC端子など)、および、テレビジョン信号用の映像出力端子(例えば、コンポジット映像端子、S映像端子、コンポーネント映像端子、D映像端子など)が設けられている。プライマリモニタ12は、表示制御部42のコンピュータのモニタ用の出力端子に接続され、セカンダリモニタ13は、表示制御部42のテレビジョン信号用の映像出力端子に接続される。
【0037】
表示制御部42は、CPU31の制御の基に、プライマリモニタ12またはセカンダリモニタ13に表示される画像の画像データを生成し、生成した画像データをプライマリモニタ12またはセカンダリモニタ13に出力し、プライマリモニタ12またはセカンダリモニタ13に画像データに基づく画像を表示させる。また、表示制御部42は、CPU31の制御の基に、プライマリモニタ12またはセカンダリモニタ13の解像度を調整する。
【0038】
入出力インタフェース35には、さらに、必要に応じてドライブ43が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体44が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記録部40にインストールされる。
【0039】
次に、図3を参照して、コンテンツ記録部23のハードウエア構成例について説明する。
【0040】
図3のコンテンツ記録部23において、CPU61は、ROM62に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。或いは、CPU61は、図1の主制御部21からネットワーク22を介して送信されてきたプログラムを、ネットワーク通信制御部68とバス67とを介して受信してRAM63にロードする。そして、CPU61は、そのプログラムに従って各種の処理を実行することもある。RAM63にはまた、CPU61が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0041】
CPU61、ROM62、およびRAM63は、バス64を介して相互に接続されている。このバス64にはまた、コンテンツ取得部45、および、HDD(Hard Disk Drive)46が接続されている。
【0042】
コンテンツ取得部45は、複数の放送局から同時間帯に放送される各放送番組(コンテンツ)のそれぞれを同時に受信(取得)できるように構成される。具体的には、例えば、図3の例では、コンテンツ取得部45は、3つの放送局のそれぞれから放送される3つの放送番組を同時に受信できるように構成されている。即ち、コンテンツ取得部45には、3つのチューナ71−1乃至チューナ71−3、3つのA/D変換(Analog to Digital変換)部52−1乃至A/D変換部72−3、および、3つのエンコーダ73−1乃至エンコーダ73−3が設けられている。
【0043】
なお、以下、3つのチューナ71−1乃至チューナ71−3のそれぞれを個々に区別する必要がない場合、それらをまとめてチューナ71と称する。同様に、3つのA/D変換部72−1乃至A/D変換部72−3のそれぞれを個々に区別する必要がない場合、それらをまとめてA/D変換部72と称する。また、3つのエンコーダ73−1乃至エンコーダ73−3のそれぞれを個々に区別する必要がない場合、それらをまとめてエンコーダ73と称する。
【0044】
チューナ71は、図示せぬアンテナに受信された地上波または衛星波のテレビジョン放送の放送電波を復調し、その結果得られる映像信号と音声信号をA/D変換部72に供給する。即ち、CPU61により指定されたチャンネルの放送電波、より正確には、そのチャンネルが割り当てられた放送局から放送された放送番組を構成する電波がアンテナに受信されると、チューナ71は、それを復調して、その結果得られるアナログの映像信号と音声信号をA/D変換部72に供給する。
【0045】
A/D変換部72は、チューナ71から供給されたアナログの映像信号と音声信号に対してA/D変換を施し、その結果得られるデジタルの映像信号と音声信号をエンコーダ73に供給する。なお、以下、A/D変換部72から出力されるデジタル信号、即ち、所定の放送番組を構成するデジタルの映像信号と音声信号とをまとめて、コンテンツデータと称する。
【0046】
エンコーダ73は、A/D変換部72から供給されるコンテンツデータを、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)方式でエンコード(圧縮符号化)した上で、記録制御部74に供給する。なお、以下、エンコーダ73から出力されるエンコード済みのコンテンツデータを、圧縮コンテンツデータと称する。
【0047】
記録制御部74は、エンコーダ73−1乃至エンコーダ73−3のそれぞれから供給される圧縮コンテンツデータのそれぞれを、ファイル形式でHDD66に記憶させる。即ち、HDD66には、圧縮コンテンツデータを含むファイルが記憶される。なお、以下、「HDD66に圧縮コンテンツデータが記憶される」といった動作を、「(その圧縮コンテンツデータに対応する)放送番組が録画される」と表現する。換言すると、放送番組と、その放送番組を構成するコンテンツデータや圧縮コンテンツデータとを個々に区別する必要がない場合、以下、単に放送番組と称する。
【0048】
また、HDD66の録画単位は必ずしも1つの放送番組とはならず、正確には、後述する1つの録画予約で特定される所定のチャンネルの放送内容となる。この放送内容には、1以上の放送番組が含まれ得る(さらに、必ずしも放送番組の全てが含まれるとは限らず、放送番組の一部分のみが含まれることもある)。従って、HDD66に記録される1つのファイルには、所定のチャンネルから放送された1つの放送番組が含まれることもあるし、そのチャンネルから放送された2以上の放送番組が含まれることもある。
【0049】
さらに、HDD66には、録画された放送番組の番組情報(メタデータ)も記憶される。
【0050】
CPU61はまたバス67に接続されており、このバス67にはまたネットワーク通信制御部68が接続されている。ネットワーク通信制御部68は、ネットワーク22を介しての他の装置やブロック(図1の例では、主制御部21等)との通信処理を制御する。
【0051】
なお、上述した例では、情報処理装置11に搭載されるチューナの台数は6台とされた。即ち、コンテンツ記録部23Aに3台のチューナ71−1A乃至71−3Aが搭載され、コンテンツ記録部23Bに3台のチューナ71−1B乃至71−3Bが搭載されるとされた(そのように図示されている)。しかしながら、情報処理装置11に搭載されるチューナの台数は、上述した例に限定されず任意の台数でよい。また、チューナの搭載場所も特に限定されず、例えば、主制御部21に任意の台数のチューナが搭載されてもよい。
【0052】
図4は、主制御部21上で実行されるプログラムの一部を示している。主制御部21上で実行されるプログラムには、OS(Operating System)81、統合AV(Audio Visual)アプリケーションプログラム82、およびマウスカーソル制御プログラム83が含まれる。
【0053】
OS81は、いわゆる基本プログラムであり、例えば、マイクロソフト社のWindows(登録商標)XP、またはアップルコンピュータ社のMac OS(登録商標)等に代表される、コンピュータの基本的な動作を制御するプログラムである。OS81が提供する機能の一部の詳細は、図9を参照して後述する。
【0054】
なお、OS81は、マルチモニタ(マルチディスプレイ)機能を提供する。主制御部21は、OS81が提供するマルチモニタ機能を利用して、主制御部21が出力する画像データに基づく画像を、図5に示されるプライマリモニタ12の画面91と、セカンダリモニタ13の画面92とに分割して表示させることができる。これにより、画面91および画面92には、連続した領域の1つのデスクトップが分割して表示され、お互いの画面間でウィンドウ101やマウスカーソル102を自由に移動させたり、1つのウィンドウ101を2つの画面にまたがって表示させることができる。なお、主制御部21は、マルチモニタ機能を利用して、3つ以上の表示装置の画面に画像を分割して表示させることができる。
【0055】
また、主制御部21は、OS81の機能を利用して、画面91または画面92に複数のウィンドウ101を同時に表示させることができる。
【0056】
さらに、OS81によりプライマリモニタ12の画面91の下端に表示されている帯状の操作表示部103に、起動中のアプリケーションプログラム名などが示されるとともに、そのアプリケーションプログラムの画像を表示しているウィンドウ101の操作を行なうためのアプリケーションボタン、OS81の起動時にOS81により起動され、OS81の起動中に常に起動している常駐アプリケーションプログラムが起動中であることを示す常駐アイコン、OS81の各種の操作(例えば、アプリケーションプログラムの起動、情報処理装置11の電源のオフなど)を行なうための操作画面を起動させるためのスタートボタン104などが表示される。なお、セカンダリモニタ13の画面92に操作表示部103を表示させたり、操作表示部103の表示位置を移動させたりすることも可能である。
【0057】
統合AVアプリケーションプログラム82は、情報処理装置11が提供するAV(Audio Visual)機能(例えば、コンテンツ記録部23により受信した放送番組の表示(テレビジョン)機能、HDD66への放送番組の録画機能、HDD66に記録されているコンテンツデータの再生機能など)を一元化して管理するとともに、リモートコントローラ37を用いて、ほぼ同様の操作により、例えば、各AV機能を起動させたり、コンテンツデータを記録または再生させることができるユーザインタフェースをOS81が提供する機能を利用して実現するソフトウェアである。なお、以下、統合AVアプリケーションプログラム82が、ユーザに対して提供する機能の総称を統合AVアプリケーション機能と称する。
【0058】
図6乃至図8は、統合AVアプリケーションプログラム82が実行されることによりプライマリモニタ12またはセカンダリモニタ13に表示される統合AVアプリケーションウィンドウ111の表示内容の例を示している。例えば、ユーザは、統合AVアプリケーション機能を利用して、図6に示される情報処理装置11が提供するAV機能の一覧、図7に示されるHDD66などに記録されているコンテンツデータの一覧、図8に示されるチューナ71を用いて受信される放送番組の録画予約機能の操作画面などを統合AVアプリケーションウィンドウ111に表示させることができる。また、統合AVアプリケーションウィンドウ111は、プライマリモニタ12に表示される場合、任意のサイズで表示され、セカンダリモニタ13に表示される場合、画面92全体に最大化して表示される。
【0059】
統合AVアプリケーションウィンドウ111内にはカーソル121が表示され、ユーザは、リモートコントローラ37を操作して、カーソル121を移動させ、表示されている項目を選択することにより、例えば、選択したAV機能を起動させたり、選択したコンテンツデータを再生させたり、録画予約機能の操作を行なったりすることができる。
【0060】
統合AVアプリケーションウィンドウ111の下部には、リモートコントローラ37による操作方法を案内するガイダンス表示122が表示される。また、統合AVアプリケーションウィンドウ111の右上部の操作表示部123には、例えば、統合AVアプリケーションウィンドウ111のサイズを変更したり、最小化したり、ヘルプ画面を表示させたりするための複数のボタンが表示される。なお、統合AVアプリケーションウィンドウ111がセカンダリモニタ13に表示される場合、操作表示部123は表示されない。
【0061】
なお、統合AVアプリケーションプログラム82が提供する機能の一部の詳細は、図10を参照して後述する。
【0062】
マウスカーソル制御プログラム83は、OS81が提供する機能を利用してマウスカーソル102の動きを制御するプログラムである。具体的には、図26を参照して後述するように、マウスカーソル制御プログラム83は、マウスカーソル102をプライマリモニタ12の画面91の外に出ないようにマウスカーソル102の移動範囲を制限する機能(以下、マウスカーソル移動範囲制限機能と称する)を提供する。なお、マウスカーソル制御プログラム83が提供する機能の一部の詳細は、図11を参照して後述する。
【0063】
図9は、OS81を実行するCPU31により実現される機能の構成の例の一部を示すブロック図である。CPU31がOS81を実行することにより、イベント検知部151、ウィンドウ制御部152、マウスカーソル制御部153、基本画面表示部154、モニタ制御部155、アプリケーション起動部156、およびアプリケーションインタフェース部157が実現される。
【0064】
イベント検知部151は、マウス36、リモートコントローラ37、または入力部38を操作することにより、ユーザにより入力された指令を示す情報を、入出力インタフェース35およびバス34を介して、マウス36、リモートコントローラ37、または入力部38(または、例えば、マウス36、リモートコントローラ37、または入力部38を制御するプログラムであるドライバ)から取得し、取得した情報をOS81の各部に供給したり、アプリケーションインタフェース部157を介して、CPU31により実行される各種のアプリケーションプログラムに供給したりする。このとき、イベント検知部151は、必要に応じて、ユーザにより入力された指令を示す情報を供給先に応じた情報に変換してから供給する。
【0065】
ウィンドウ制御部152は、入出力インタフェース35、バス34、およびイベント検知部151を介して、マウス36、リモートコントローラ37、または入力部38から入力されたユーザの指令を示す情報や、アプリケーションインタフェース部157を介して、CPU31により実行される各種のアプリケーションプログラムから受信したアプリケーションプログラムによる指令を示す情報に従い、プライマリモニタ12の画面91、または、セカンダリモニタ13の画面92にウィンドウを表示させるための情報(以下、ウィンドウ表示情報と称する)、ウィンドウの表示位置の指示する情報(以下、ウィンドウ位置情報と称する)、ウィンドウのサイズの変更を指示する情報(以下、ウィンドウサイズ情報と称する)、または、ウィンドウの消去を指示する情報(以下、ウィンドウ消去情報と称する)を生成し、ウィンドウ表示情報、ウィンドウ位置情報、ウィンドウサイズ情報、または、ウィンドウ消去情報をモニタ制御部155に供給する。ウィンドウ表示情報は、例えば、ウィンドウの大きさ、表示位置、表示するボタンの種類、ウィンドウ枠などに表示する文字、ウィンドウ内に表示するデータなどを示す情報を含む。
【0066】
また、ウィンドウ制御部152は、入出力インタフェース35、バス34、およびイベント検知部151を介して、マウス36、リモートコントローラ37、または入力部38から入力されたユーザの指令を示す情報や、アプリケーションインタフェース部157を介して、CPU31により実行される各種のアプリケーションプログラムから受信したアプリケーションプログラムによる指令を示す情報に従い、統合AVアプリケーションウィンドウ111の移動に関する情報(以下、ウィンドウ移動情報と称する)を生成し、生成したウィンドウ移動情報をアプリケーションインタフェース部157を介して統合AVアプリケーションプログラム82に送信する。ウィンドウ移動情報は、例えば、統合AVアプリケーションウィンドウ111の移動方向、移動量、および、現在位置を含む。
【0067】
マウスカーソル制御部153は、入出力インタフェース35、バス34、およびイベント検知部151を介して、マウス36からマウス36の移動方向と移動量を示す情報(以下、マウス移動情報と称する)を取得する。マウスカーソル制御部153は、マウス移動情報に基づいて、マウスカーソル102の移動方向と移動量を算出し、算出したマウスカーソル102の移動方向、移動量、および、現在位置などを含む情報(以下、マウスカーソル移動情報と称する)を、アプリケーションインタフェース部157を介してマウスカーソル制御プログラム83に送信する。
【0068】
また、マウスカーソル制御部153は、アプリケーションインタフェース部157を介して、マウスカーソル制御プログラム83からマウスカーソル102の移動位置を示す情報(以下、マウスカーソル位置情報と称する)を受信し、受信したマウスカーソル位置情報をモニタ制御部155に供給する。
【0069】
基本画面表示部154は、入出力インタフェース35、バス34、およびイベント検知部151を介して、マウス36、リモートコントローラ37、または入力部38から入力されたユーザの指令を示す情報や、アプリケーションインタフェース部157を介して、CPU31により実行される各種のアプリケーションプログラムから受信したアプリケーションプログラムによる指令を示す情報に従い、プライマリモニタ12の画面91またはセカンダリモニタ13の画面92にデスクトップ、またはデスクトップ上の各種の画像を表示させるための情報(以下、デスクトップ表示情報と称する)を生成し、モニタ制御部155に供給する。デスクトップ表示情報には、例えば、デスクトップのサイズ、デスクトップに表示するアイコン、ボタン、文字などの表示内容や位置、または、デスクトップの背景のデザインなどを含む。
【0070】
モニタ制御部155は、例えば、表示制御部42を制御するプログラムであるドライバを利用して、表示制御部42を制御する。モニタ制御部155は、ウィンドウ表示情報、ウィンドウ位置情報、ウィンドウサイズ情報、ウィンドウ消去情報、デスクトップ表示情報、または、マウスカーソル位置情報に基づいて、表示制御部42を制御して、プライマリモニタ12またはセカンダリモニタ13に表示させる画像の画像データを生成させ、生成させた画像データをプライマリモニタ12またはセカンダリモニタ13に出力させる。
【0071】
また、モニタ制御部155は、入出力インタフェース35、バス34、およびイベント検知部151を介して、マウス36、リモートコントローラ37、または入力部38から入力されたユーザの指令を示す情報や、アプリケーションインタフェース部157を介して、CPU31により実行される各種のアプリケーションプログラムから受信したアプリケーションプログラムによる指令を示す情報に従い、表示制御部42を制御して、プライマリモニタ12またはセカンダリモニタ13の解像度を設定する。
【0072】
さらに、モニタ制御部155は、プライマリモニタ12およびセカンダリモニタ13の解像度の設定値に基づいて、プライマリモニタ12の画面91およびセカンダリモニタ13の画面92の表示領域の座標の範囲を求め、求めた範囲を示す情報(以下、表示領域情報と称する)を、表示制御部42、または、アプリケーションインタフェース部157を介して、統合AVアプリケーションプログラム82、または、マウスカーソル制御プログラム83に送信する。
【0073】
アプリケーション起動部156は、入出力インタフェース35、バス34、およびイベント検知部151を介して、マウス36、リモートコントローラ37、または入力部38から入力されたユーザの指令を示す情報や、アプリケーションインタフェース部157を介して、CPU31により実行される各種のアプリケーションプログラムから受信したアプリケーションプログラムによる指令を示す情報に従い、指定されたアプリケーションプログラムを起動する。また、アプリケーション起動部156は、起動したアプリケーションプログラムに、アプリケーションインタフェース部157を介して起動が完了したことを示す情報を必要に応じて供給する。
【0074】
アプリケーションインタフェース部157は、CPU31により実行される各種のアプリケーションプログラムから各種のデータや情報を受信し、必要に応じて統合OS81の各部に、受信したデータや情報を供給する。また、アプリケーションインタフェース部157は、OS81の各部から供給される各種のデータや情報をCPU31により実行される各種のアプリケーションプログラムに送信する。
【0075】
図10は、統合AVアプリケーションプログラム82を実行するCPU31により実現される機能の構成の例の一部を示すブロック図である。CPU31が統合AVアプリケーションプログラム82を実行することにより、OSインタフェース部171、モニタ切替部172、基本画面表示設定部173、ダイアログ表示部174、マウスカーソル制御プログラム起動部175、ウィンドウ移動範囲設定部176、およびウィンドウ位置制御部177が実現される。
【0076】
OSインタフェース部171は、OS81から各種のデータや情報を受信し、必要に応じて統合AVアプリケーションプログラム82の各部に、受信したデータや情報を供給する。また、OSインタフェース部171は、統合AVアプリケーションプログラム82の各部から供給される各種のデータや情報をOS81に送信する。
【0077】
モニタ切替部172は、統合AVアプリケーションプログラム82の起動時に、統合AVアプリケーションウィンドウ111の表示を指示する情報(以下、統合AVアプリケーション表示情報と称する)を生成し、統合AVアプリケーション表示情報をOSインタフェース部171を介してOS81に送信する。統合AVアプリケーション表示情報は、統合AVアプリケーションウィンドウ111の表示内容を示す情報、統合AVアプリケーションウィンドウ111の表示に必要な解像度、統合AVアプリケーションウィンドウ111を表示させるモニタを示す情報などを含む。また、モニタ切替部172は、統合AVアプリケーションウィンドウ111をプライマリモニタ12またはセカンダリモニタ13に表示させるように指示したことを示す情報を基本画面設定部173に供給する。
【0078】
さらに、モニタ切替部172は、統合AVアプリケーションウィンドウ111の起動が完了したことを示す情報(以下、統合AVアプリケーションウィンドウ起動完了情報と称する)をOSインタフェース部171を介してOS81から受信し、受信した統合AVアプリケーションウィンドウ起動完了情報をダイアログ表示部174またはウィンドウ移動範囲設定部176に供給する。
【0079】
また、モニタ切替部172は、図16を参照して後述する表示確認画面241に対してユーザにより入力された確認結果を示す情報(以下、表示確認結果情報と称する)をOSインタフェース部171を介してOS81から受信する。モニタ切替部172は、表示確認結果情報に基づいて、ユーザによりモニタの切替が指示されたと判定した場合、または、表示確認画面241を表示してから所定の時間が経過したと判定した場合、統合AVアプリケーションウィンドウ111を表示するモニタの切替えを指示する情報(以下、モニタ切替情報と称する)をOSインタフェース部171を介してOS81に送信する。モニタ切替情報は、切替え先のモニタに統合AVアプリケーションウィンドウ111の表示を指示する統合AVアプリケーション表示情報を含む。
【0080】
さらに、モニタ切替部172は、表示確認結果情報に基づいて、ユーザによりモニタの切替が指示されていないと判定した場合、統合AVアプリケーションウィンドウ111がセカンダリモニタ13に正しく表示されていることがユーザにより確認されたことを示す情報(以下、表示確認済情報と称する)を、ダイアログ表示部174およびマウスカーソル制御プログラム起動部175に供給する。
【0081】
基本画面表示設定部173は、図15を参照して後述するアプリケーションボタン231をプライマリモニタ12の画面91に表示されている操作表示部103に表示するとともに、アプリケーションボタン231上にマウスカーソル102が移動された場合に、通知ウィンドウ232を表示するように指示する情報(以下、操作表示部表示情報と称する)を生成し、生成した操作表示部表示情報をOSインタフェース部171を介してOS81に送信する。
【0082】
ダイアログ表示部174は、統合AVアプリケーションプログラム82が表示する各種のメッセージ画面または設定画面などの表示を指示する情報をOSインタフェース部171を介してOS81に送信し、メッセージ画面または設定画面などをプライマリモニタ12またはセカンダリモニタ13に表示させる。例えば、ダイアログ表示部174は、図16を参照して後述する表示確認画面241の表示を指示する情報(以下、表示確認画面表示情報と称する)をOSインタフェース部171を介してOS81に送信する。また、ダイアログ表示部174は、表示確認済情報がモニタ切替部172から供給された場合、表示確認画面241の表示をオフに設定する。
【0083】
マウスカーソル制御プログラム起動部175は、表示確認済情報がモニタ切替部172から供給された場合、マウスカーソル制御プログラム83の起動を指示する情報(以下、マウスカーソル制御プログラム起動情報と称する)をOSインタフェース部171を介してOS81に送信する。
【0084】
ウィンドウ移動範囲設定部176は、統合AVアプリケーションウィンドウ起動完了情報がモニタ切替部172から供給された場合、OSインタフェース部171を介してOS81に表示領域情報の送信を要求する。ウィンドウ移動範囲設定部176は、統合AVアプリケーションプログラム82の起動時、または、プライマリモニタ12もしくはセカンダリモニタ13の解像度が変更された場合、OS81からOSインタフェース部171を介して表示領域情報を受信する。ウィンドウ移動範囲設定部176は、表示領域情報に基づいて、統合AVアプリケーションウィンドウ111の移動範囲を設定し、設定した移動範囲を示す情報(以下、ウィンドウ移動範囲情報と称する)をウィンドウ位置制御部177に供給する。
【0085】
ウィンドウ位置制御部177は、OSインタフェース部171を介してOS81からウィンドウ移動情報を受信する。ウィンドウ位置制御部177は、ウィンドウ移動情報およびウィンドウ移動範囲情報に基づいて、統合AVアプリケーションウィンドウ111の移動位置を求める。ウィンドウ位置制御部177は、統合AVアプリケーションウィンドウ111の移動位置を示すウィンドウ位置情報を、OSインタフェース部171を介してOS81に送信する。
【0086】
図11は、マウスカーソル制御プログラム83を実行するCPU31により実現される機能の構成の例の一部を示すブロック図である。CPU31がマウスカーソル制御プログラム83を実行することにより、OSインタフェース部191、マウスカーソル移動範囲設定部192、マウスカーソル位置制御部193、ダイアログ表示部194、および基本画面表示設定部195が実現される。
【0087】
マウスカーソル移動範囲設定部192は、マウスカーソル制御プログラム83の起動時、OSインタフェース部191を介して、OS81に表示領域情報の送信を要求する。マウスカーソル移動範囲設定部192は、マウスカーソル制御プログラム83の起動時、または、プライマリモニタ12もしくはセカンダリモニタ13の解像度が変更された場合、OS81からOSインタフェース部191を介して表示領域情報を受信する。マウスカーソル移動範囲設定部192は、表示領域情報に基づいて、マウスカーソル102の移動範囲を設定し、設定した移動範囲を示す情報(以下、マウスカーソル移動範囲情報と称する)をマウスカーソル位置制御部193に供給する。
【0088】
マウスカーソル位置制御部193は、OSインタフェース部191を介してOS81からマウスカーソル移動情報を受信する。マウスカーソル位置制御部193は、マウスカーソル移動情報およびマウスカーソル移動範囲情報に基づいて、マウスカーソル102の移動位置を求める。マウスカーソル位置制御部193は、マウスカーソル102の移動位置を示すマウスカーソル位置情報をOSインタフェース部191を介してOS81に送信する。マウスカーソル位置制御部193は、マウスカーソル制限機能がオンに設定されている場合、マウスカーソル102が、マウスカーソルの移動範囲であるプライマリモニタ12の表示領域(画面91)からセカンダリモニタ13の表示領域(画面92)に移動されようとしたとき、そのことを示す情報をダイアログ表示部194に供給する。
【0089】
ダイアログ表示部194は、マウスカーソル制御プログラム83が表示する各種のメッセージ画面または設定画面などの表示を指示する情報をOSインタフェース部191を介してOS81に送信し、メッセージ画面または設定画面などをプライマリモニタ12またはセカンダリモニタ13に表示させる。例えば、ダイアログ表示部194は、マウスカーソル制限機能がオンに設定されている場合、マウスカーソル102がプライマリモニタ12の表示領域(画面91)からセカンダリモニタ13の表示領域(画面92)に移動されようとしたことを示す情報が、マウスカーソル位置制御部193から供給された場合、図27を参照して後述する警告画面271の表示を指示する情報(以下、警告画面表示情報と称する)をOSインタフェース部191を介してOS81に送信する。
【0090】
基本画面表示設定部195は、マウスカーソル制御プログラム83が常駐プログラムに設定されている場合、マウスカーソル制御プログラム83の起動時に、図20を参照して後述する常駐アイコン261をプライマリモニタ12の画面91に表示されている操作表示部103上に表示するように指示する情報(以下、常駐アイコン表示情報と称する)をOSインタフェース部191を介してOS81に送信する。
【0091】
次に、図12乃至図37を参照して、情報処理システム1の処理について説明する。
【0092】
最初に、図12乃至図21を参照して、統合AVアプリケーションプログラム82の起動時の情報処理システム1における処理を説明する。
【0093】
まず、図12および図13のフローチャートを参照して、OS81を実行するCPU31による統合AVアプリケーションプログラム起動処理を説明する。
【0094】
ユーザが、マウス36、リモートコントローラ37または入力部38を操作して統合AVアプリケーションプログラム82の起動を指示した場合、統合AVアプリケーションプログラム82の起動を指示する信号(以下、統合AVアプリケーション起動信号と称する)が、マウス36、リモートコントローラ37または入力部38から入出力インタフェース35およびバス34を介してイベント検知部151に入力される。
【0095】
ステップS1において、アプリケーション起動部156は、イベント検知部151から統合AVアプリケーション起動信号を取得し、統合AVアプリケーションプログラム82を起動する。
【0096】
統合AVアプリケーションプログラム82の起動後、後述する図17のステップS32またはS43において、統合AVアプリケーションプログラム82は、統合AVアプリケーション表示情報をOS81に送信する。
【0097】
ステップS2において、ウィンドウ制御部152およびモニタ制御部155は、アプリケーションインタフェース部157を介して、統合AVアプリケーションプログラム82から統合AVアプリケーション表示情報を受信する。
【0098】
ステップS3において、モニタ制御部155は、統合AVアプリケーション表示情報に基づいて、統合AVアプリケーションウィンドウ111をセカンダリモニタ13に表示するよう指示されたか否かを判定する。
【0099】
ユーザは、図14に示される設定画面201に表示されるラジオボタン211を選択することにより、統合AVアプリケーションプログラム82の起動時に統合AVアプリケーションウィンドウ111を表示させるモニタを、プライマリモニタ12(コンピュータのモニタ)、および、セカンダリモニタ13(テレビ)のうち一方に事前に設定することができる。これにより、ユーザは、起動時に統合AVアプリケーションウィンドウ111を表示させるモニタを選択することができるとともに、起動時に統合AVアプリケーションウィンドウ111がどちらのモニタに表示されるかを確実に把握することができる。
【0100】
また、ラジオボタン211を「テレビ」に選択した場合、すなわち、起動時に統合AVアプリケーションウィンドウ111をセカンダリモニタ13に表示するように設定した場合、ユーザは、さらに、画像データをセカンダリモニタ13に出力する映像出力端子をプルダウンメニュー212から選択し、セカンダリモニタ13の画面92のアスペクト比をプルダウンメニュー213から選択する。ラジオボタン211、および、プルダウンメニュー212,213の設定の変更は、ボタン214を押下することにより確定され、ボタン215を押下することによりキャンセルされる。また、ボタン216を押下することにより、設定画面201に関するガイダンスが表示される。
【0101】
ステップS3において、統合AVアプリケーションウィンドウ111をセカンダリモニタ13に表示するように指示されたと判定された場合、処理はステップS4に進む。
【0102】
ステップS4において、モニタ制御部155は、統合AVアプリケーションウィンドウ111の画像データを生成させる。具体的には、ウィンドウ制御部152は、統合AVアプリケーション表示情報に基づいて、統合AVアプリケーションウィンドウ111を表示させるためのウィンドウ表示情報を生成し、ウィンドウ表示情報をモニタ制御部155に供給する。モニタ制御部155は、ウィンドウ表示情報に基づいて、表示制御部42を制御して、統合AVアプリケーションウィンドウ111を表示させるための画像データを生成させる。
【0103】
ステップS5において、モニタ制御部155は、セカンダリモニタ13の解像度を調整し、統合AVアプリケーションウィンドウ111をセカンダリモニタ13に表示させる。具体的には、モニタ制御部155は、統合AVアプリケーション表示情報に基づいて、統合AVアプリケーションウィンドウ111をセカンダリモニタ13の画面92全体に表示させるために適したセカンダリモニタ13の解像度を求める。
【0104】
モニタ制御部155は、表示制御部42を制御して、セカンダリモニタ13の解像度を求めた解像度に設定するとともに、ステップS4において生成させた画像データをセカンダリモニタ13に出力させる。セカンダリモニタ13は、画像データに基づく画像を設定された解像度で画面92に表示させる。これにより、統合AVアプリケーションウィンドウ111がセカンダリモニタ13の画面92の画面全体に表示される。
【0105】
その後、後述する図17のステップS33において、統合AVアプリケーションプログラム82は、操作表示部表示情報をOS81に送信する。
【0106】
ステップS6において、基本画面表示部154は、プライマリモニタ12の画面91に表示されている操作表示部103に、図15に示されるアプリケーションボタン231を表示させる。具体的には、基本画面表示部154は、アプリケーションインタフェース部157を介して、統合AVアプリケーションプログラム82から操作表示部表示情報を受信する。基本画面表示制御部154は、操作表示部表示情報に基づいて、プライマリモニタ12の画面91のデスクトップにアプリケーションボタン231を表示させるためのデスクトップ表示情報を生成し、デスクトップ表示情報をモニタ制御部155に供給する。
【0107】
モニタ制御部155は、デスクトップ表示情報に基づいて、表示制御部42を制御して、画像データを生成させ、生成させた画像データをプライマリモニタ12に出力させる。プライマリモニタ12は、画像データに基づく画像を画面91に表示させる。これにより、図15に示されるように、プライマリモニタ12の画面91の操作表示部103上に、アプリケーションボタン231が表示される。
【0108】
アプリケーションボタン231には、統合AVアプリケーションプログラム82のアプリケーション名と、統合AVアプリケーションウィンドウ111がセカンダリモニタ13(テレビ)に表示中であることを示す文言が表示される。アプリケーションボタン231は、例えば、マイクロソフト社のWindows(登録商標)におけるタスクバー上に表示される起動中のアプリケーションプログラムの一覧を表示するボタンに相当する。また、アプリケーションボタン231上にマウスカーソル102が移動された場合、統合AVアプリケーションプログラム82のアプリケーション名とともに統合AVアプリケーションウィンドウ111をセカンダリモニタ13(テレビ)に表示中であることを示す通知ウィンドウ232が表示される。
【0109】
これにより、ユーザは、プライマリモニタ12の画面91を見ることにより統合AVアプリケーションウィンドウ111がセカンダリモニタ13に表示中であることを容易に知ることができる。従って、例えば、セカンダリモニタ13の電源がオフされていたり、セカンダリモニタ13の画面92がユーザの目の届かない位置にある場合でも、ユーザは統合AVアプリケーションウィンドウ111がセカンダリモニタ13に表示されるように設定されていることをすぐに知ることができ、ユーザは、セカンダリモニタ13の電源をオンしたり、統合AVアプリケーションウィンドウ111をプライマリモニタ12に表示させたりするなどの対応をすぐに実行できるようになる。また、セカンダリモニタ13にアプリケーションボタン231を表示しないことにより、セカンダリモニタ13の画面92全体に統合AVアプリケーションウィンドウ111を表示させることができる。
【0110】
ステップS7において、アプリケーション起動部156は、統合AVアプリケーションウィンドウ起動完了情報を、アプリケーションインタフェース部157を介して、統合AVアプリケーションプログラム82に送信する。
【0111】
統合AVアプリケーションプログラム82は、後述する図17のステップS34において、統合AVアプリケーションウィンドウ起動完了情報を受信し、ステップS35において、図16に示される表示確認画面241を表示するように設定されているか否かを判定し、表示確認画面241を表示するように設定されていると判定された場合、ステップS36において、表示確認画面表示情報をOS81に送信する。
【0112】
ステップS8において、ウィンドウ制御部152は、表示確認画面241の表示が指示されたか否かを判定する。後述する図17のステップS36において、統合AVアプリケーションプログラム82から表示確認画面表示情報が送信され、ウィンドウ制御部152が、アプリケーションインタフェース部157を介して、表示確認画面表示情報を受信した場合、表示確認画面241の表示が指示されたと判定され、処理はステップS9に進む。
【0113】
ステップS9において、ウィンドウ制御部152は、図16に示される表示確認画面241をセカンダリモニタ13に表示させる。具体的には、ウィンドウ制御部152は、表示確認画面情報に基づいて、ウィンドウ表示情報を生成し、生成したウィンドウ表示情報をモニタ制御部155に供給する。
【0114】
モニタ制御部155は、ウィンドウ表示情報に基づいて、表示制御部42を制御して、画像データを生成させ、生成させた画像データをセカンダリモニタ13に出力させる。セカンダリモニタ13は、画像データに基づく画像を画面92に表示させる。これにより、図16に示されるように、セカンダリモニタ13の画面92に、表示確認画面241が表示される。
【0115】
表示確認画面241は、セカンダリモニタ13の画面92に統合AVアプリケーションウィンドウ111が正しく表示されているか否かをユーザに確認させるための画面であり、ユーザは、表示確認画面241の表示に従って、統合AVアプリケーションウィンドウ111が画面92に正しく表示されている場合、ボタン251を押下し、統合AVアプリケーションウィンドウ111が画面92に正しく表示されていない場合(例えば、図14の設定画面201において、セカンダリモニタ13(テレビ)が接続されている映像出力端子やセカンダリモニタ13の画面92のアスペクト比が正しく設定されていない場合)、ボタン252を押下する。
【0116】
ステップS10において、イベント検知部151は、表示確認画面241に対する確認結果がユーザにより入力されたか否かを判定する。確認結果が入力されていないと判定された場合、すなわち、ユーザにより表示確認画面241のボタン251または252がまだ押下されていない場合、処理はステップS11に進む。
【0117】
ステップS11において、ウィンドウ制御部152は、統合AVアプリケーションプログラム82からモニタ切替情報を受信したか否かを判定する。
【0118】
表示確認画面241が表示されてから所定の時間(例えば、30秒)の間に、ボタン251または252が押下されなかった場合、後述する図18のステップS42において、統合AVアプリケーションプログラム82は、統合AVアプリケーションウィンドウ111の表示をセカンダリモニタ13からプライマリモニタ12へ切替えるように指示するモニタ切替情報をOS81に送信する。
【0119】
ステップS11において、モニタ切替情報を受信していないと判定された場合、すなわち、表示確認画面241が表示されてから所定の時間が経過していない場合、処理はステップS10に戻り、ステップS10において、確認結果が入力されたと判定されるか、ステップS11において、モニタ切替情報を受信したと判定されるまで、ステップS10およびS11の処理が繰り返される。
【0120】
ステップS10において、確認結果が入力されたと判定された場合、すなわち、ユーザがマウス36または入力部38を操作することにより、表示確認画面241のボタン251または252が押下され、その信号(確認結果)が入出力インタフェース35およびバス34を介してイベント検知部151に入力された場合、処理はステップS12に進む。
【0121】
ステップS12において、イベント検知部151は、ユーザにより入力された確認結果を示す表示確認結果情報をアプリケーションインタフェース部157を介して、統合AVアプリケーションプログラム82に送信する。
【0122】
統合AVアプリケーションプログラム82は、後述するステップ図18のS39において、表示確認結果情報に基づいて、ユーザによりモニタの切替が指示されていないと判定した場合、すなわち、ユーザにより表示確認画面241のボタン251が押下された場合、ステップS40において、マウスカーソル制御プログラム起動情報をOS81に送信し、ステップS39において、ユーザによりAV統合アプリケーションウィンドウ111を表示するモニタの切替が指示されたと判定した場合、すなわち、ユーザにより表示確認画面241のボタン252が押下された場合、ステップS42において、モニタ切替情報をOS81に送信する。
【0123】
ステップS13において、アプリケーションインタフェース部157は、統合AVアプリケーションプログラム82からモニタ切替情報を受信したか否かを判定する。アプリケーションインタフェース部157は、統合AVアプリケーションプログラム82からマウスカーソル制御プログラム起動情報を受信した場合、モニタ切替情報を受信していないと判定し、処理はステップS14に進む。
【0124】
ステップS14において、OS81は、マウスカーソル制御プログラム起動処理を実行する。マウスカーソル制御プログラム起動処理の詳細は、図19を参照して後述するが、この処理により、マウスカーソル制御プログラム83が起動される。その後、処理はステップS19に進む。
【0125】
ステップS11またはS13において、モニタ切替情報を受信したと判定された場合、処理はステップS15に進む。
【0126】
ステップS15において、ウィンドウ制御部152は、セカンダリモニタ13に表示中の統合AVアプリケーションウィンドウ111を閉じさせる。具体的には、アプリケーションインタフェース部157は、ウィンドウ制御部152およびモニタ制御部155にモニタ切替情報を供給する。ウィンドウ制御部152は、モニタ切替情報に基づいて、セカンダリモニタ13に表示中の統合AVアプリケーションウィンドウ111の消去を指示するウィンドウ消去情報をモニタ制御部155に供給する。
【0127】
モニタ制御部155は、ウィンドウ消去情報に基づいて、表示制御部42を制御して、画像データを生成させ、生成させた画像データをセカンダリモニタ13に出力させる。セカンダリモニタ13は、画像データに基づく画像、すなわち、統合AVアプリケーションウィンドウ111が閉じられた画像を画面92に表示させる。その後、処理はステップS16に進む。
【0128】
ステップS3において、統合AVアプリケーションウィンドウ111をプライマリモニタ12に表示するように指示されたと判定された場合、処理はステップS16に進む。
【0129】
ステップS16において、ウィンドウ制御部152は、統合AVアプリケーションウィンドウ111をプライマリモニタ12に表示させる。具体的には、ウィンドウ制御部152は、モニタ切替情報に含まれる統合AVアプリケーション表示情報に基づいて、統合AVアプリケーションウィンドウ111をプライマリモニタ12に表示させるためのウィンドウ表示情報を生成し、ウィンドウ表示情報をモニタ制御部155に供給する。
【0130】
モニタ制御部155は、ウィンドウ表示情報に基づいて、表示制御部42を制御して、画像データを生成させ、生成させた画像データをプライマリモニタ12に出力させる。プライマリモニタ12は、画像データに基づく画像を画面91に表示させる。これにより、統合AVアプリケーションウィンドウ111が画面91に表示される。
【0131】
その後、後述する図18のステップS44において、ステップS33の処理と同様に、統合AVアプリケーションプログラム82は、操作表示部表示情報をOS81に送信する。
【0132】
ステップS17において、ステップS6の処理と同様に、プライマリモニタ12の画面91に表示されている操作表示部103に、図15に示されるアプリケーションボタン231が表示される。ただし、このとき、アプリケーションボタン231には、統合AVアプリケーションウィンドウ111をセカンダリモニタ13(テレビ)に表示中であることを示すメッセージは表示されないようにされる。
【0133】
ステップS18において、ステップS7の処理と同様に、統合AVアプリケーションウィンドウ起動完了情報が統合AVアプリケーションプログラム82に送信される。
【0134】
後述する図18のステップS46において、統合AVアプリケーションプログラム82は、表示領域情報の送信をOS81に要求する。
【0135】
ステップS19において、モニタ制御部155は、アプリケーションインタフェース部157を介して、統合AVアプリケーションプログラム82に表示領域情報を送信し、統合AVアプリケーションプログラム起動処理は終了する。具体的には、モニタ制御部155は、アプリケーションインタフェース部157を介して、統合AVアプリケーションプログラム82から表示領域情報の送信を要求する情報を受信する。モニタ制御部155は、現在のプライマリモニタ12およびセカンダリモニタ13の解像度の設定値に基づいて、プライマリモニタ12の画面91およびセカンダリモニタ13の画面92の表示領域の座標の範囲を示す表示領域情報を生成し、生成した表示領域情報をアプリケーションインタフェース部157を介して、統合AVアプリケーションプログラム82に送信する。
【0136】
次に、図17および図18のフローチャートを参照して、図12および図13のOS81による統合AVアプリケーションプログラム起動処理に対応して実行される、統合AVアプリケーションプログラム82を実行するCPU31による起動処理を説明する。
【0137】
上述した図12のステップS1において、アプリケーション起動部156により統合AVアプリケーションプログラム82が起動された後、まず、ステップS31が実行される。
【0138】
ステップS31において、モニタ切替部172は、統合AVアプリケーションウィンドウ111をセカンダリモニタ13に表示するように設定されているか否かを判定する。統合AVアプリケーションウィンドウ111をセカンダリモニタ13に表示するように設定されていると判定された場合、処理はステップS32に進む。
【0139】
ステップS32において、モニタ切替部172は、統合AVアプリケーションウィンドウ111をセカンダリモニタ13に表示させるように指示する。具体的には、モニタ切替部172は、統合AVアプリケーションウィンドウ111をセカンダリモニタ13に表示させるように指示する統合AVアプリケーション表示情報を、OSインタフェース部171を介してOS81に送信する。
【0140】
ステップS33において、基本画面表示設定部173は、操作表示部表示情報をOS81に送信する。具体的には、モニタ切替部172は、統合AVアプリケーションウィンドウ111をセカンダリモニタ13に表示させるように指示したことを示す情報を基本画面設定部173に供給する。基本画面表示設定部173は、図15に示されるアプリケーションボタン231をプライマリモニタ12の画面91に表示されている操作表示部103に表示するとともに、アプリケーションボタン231上にマウスカーソル102が移動された場合に、通知ウィンドウ232を表示するように指示する操作表示部表示情報を生成し、生成した操作表示部表示情報をOSインタフェース部171を介してOS81に送信する。
【0141】
ステップS34において、モニタ切替部172は、図12のステップS7において、OS81から送信された統合AVアプリケーションウィンドウ起動完了情報を、OSインタフェース部171を介して受信し、ダイアログ表示部174に供給する。
【0142】
ステップS35において、ダイアログ表示部174は、表示確認画面241を表示するように設定されているか否かを判定する。表示確認画面241を表示するように設定されていると判定された場合、すなわち、過去に後述するステップS41において、表示確認画面241を表示するように設定されている場合、処理はステップS36に進む。
【0143】
ステップS36において、ダイアログ表示部174は、表示確認画面表示情報をOSインタフェース部171を介してOS81に送信する
【0144】
ステップS37において、モニタ切替部172は、上述した図13のステップS12においてOS81から送信された表示確認結果情報をOSインタフェース部171を介して受信したか否かを判定する。表示確認結果情報を受信していないと判定された場合、処理はステップS38に進む。
【0145】
ステップS38において、ダイアログ表示部174は、表示確認画面241を表示してから所定の時間が経過したか否かを判定する。具体的には、ダイアログ表示部174は、ステップS36において、表示確認画面表示情報をOS81に送信し、表示確認画面241をセカンダリモニタ13に表示させてから所定の時間が経過したか否かを判定する。表示確認画面241を表示してから所定の時間が経過していないと判定された場合、処理はステップS37に戻り、ステップS37において表示確認結果情報が受信されたと判定されるか、ステップS38において、表示確認画面241を表示してから所定の時間が経過したと判定されるまで、ステップS37およびS38の処理が繰り返される。
【0146】
ステップS37において、表示確認結果情報を受信したと判定された場合、すなわち、上述した図13のステップS12においてOS81から送信された表示確認結果情報を、モニタ切替部172がOSインタフェース部171を介して受信した場合、処理はステップS39に進む。
【0147】
ステップS39において、モニタ切替部172は、表示確認結果情報に基づいて、ユーザにより統合AVアプリケーションウィンドウ111を表示するモニタの切替が指示されたか否かを判定する。ユーザによりモニタの切替が指示されていないと判定された場合、すなわち、図16の表示確認画面241を表示中に、ユーザにより統合AVアプリケーションウィンドウ111がセカンダリモニタ13に正しく表示されていることが確認され、ボタン251が押下された場合、処理はステップS40に進む。
【0148】
ステップS40において、マウスカーソル制御プログラム起動部175は、マウスカーソル制御プログラム起動情報をOS81に送信する。具体的には、モニタ切替部172は、表示確認済情報を、ダイアログ表示部174およびマウスカーソル制御プログラム起動部175に供給する。マウスカーソル制御プログラム起動部175は、マウスカーソル制御プログラム83の起動を指示するマウスカーソル制御プログラム起動情報をOSインタフェース部171を介してOS81に送信する。
【0149】
ステップS41において、ダイアログ表示部174は、表示確認画面241を表示しないように設定する。これにより、次回以降の統合AVアプリケーションプログラム82の起動時に、図16の表示確認画面241は表示されなくなる。その後、処理はステップS46に進む。
【0150】
ステップS39において、モニタの切替が指示されたと判定された場合、すなわち、図16の表示確認画面241を表示中にユーザによりボタン252が押下された場合、処理はステップS42に進む。
【0151】
ステップS38において、表示確認画面241を表示してから所定の時間が経過したと判定された場合、すなわち、表示確認画面241を表示中にユーザによりボタン251または252が押下されないまま所定の時間が経過した場合、処理はステップS42に進む。
【0152】
ステップS42において、モニタ切替部172は、統合AVアプリケーションウィンドウ111の表示をセカンダリモニタ13からプライマリモニタ12へ切替えるように指示するモニタ切替情報をOSインタフェース部171を介してOS81に送信する。その後、処理はステップS44に進む。
【0153】
ステップS31において、統合AVアプリケーションウィンドウ111をプライマリモニタ12に表示するように設定されていると判定された場合、処理はステップS43に進む。
【0154】
ステップS43において、モニタ切替部172は、統合AVアプリケーションウィンドウ111をプライマリモニタ12に表示させるように指示する。具体的には、モニタ切替部172は、統合AVアプリケーションウィンドウ111をプライマリモニタ12に表示させるように指示する統合AVアプリケーション表示情報をOSインタフェース部171を介してOS81に送信する。その後、処理はステップS44に進む。
【0155】
ステップS44において、基本画面表示設定部173は、操作表示部表示情報をOS81に送信する。具体的には、モニタ切替部172は、統合AVアプリケーションウィンドウ111をプライマリモニタ12に表示させるように指示したことを示す情報を基本画面設定部173に供給する。基本画面表示設定部173は、ステップS33の処理と同様に、操作部表示情報をOSインタフェース部171を介してOS81に送信する。ただし、このとき、基本画面表示設定部173は、アプリケーションボタン231および通知ウィンドウ232に、統合AVアプリケーションウィンドウ111をセカンダリモニタ13(テレビ)に表示中であることを示すメッセージを表示しないように設定する。
【0156】
ステップS45において、モニタ切替部172は、図13のステップS18において、OS81から送信された統合AVアプリケーションウィンドウ起動完了情報を、OSインタフェース部171を介して受信し、受信した統合AVアプリケーションウィンドウ起動完了情報をウィンドウ移動範囲設定部176に供給する。
【0157】
ステップS46において、ウィンドウ移動範囲設定部176は、OSインタフェース部171を介して、OS81に表示領域情報の送信を要求する。
【0158】
ステップS47において、ウィンドウ移動範囲設定部176は、統合AVアプリケーションウィンドウ111の移動範囲を設定し、起動処理は終了する。具体的には、ウィンドウ移動範囲設定部176は、図13のステップS19において、OS81から送信された表示領域情報をOSインタフェース部171を介して受信する。ウィンドウ移動範囲設定部176は、統合AVアプリケーションウィンドウ111がプライマリモニタ12に表示されている場合、表示領域情報に基づいて、統合AVアプリケーションウィンドウ111の移動範囲をプライマリモニタ12の表示領域内(画面91内)に設定する。ウィンドウ移動範囲設定部176は、設定した移動範囲を示すウィンドウ移動範囲情報をウィンドウ位置制御部177に供給する。
【0159】
次に、図19にフローチャートを参照して、図13のステップS14のマウスカーソル制御プログラム起動処理の詳細を説明する。
【0160】
ステップS71において、アプリケーションインタフェース部157は、図13のステップS13において受信したマウスカーソル制御プログラム起動情報をアプリケーション起動部156に供給し、アプリケーション起動部156は、マウスカーソル制御プログラム83を起動する。
【0161】
後述する図21のステップS81において、マウスカーソル制御プログラム83は、OS81に表示領域情報の送信を要求する。
【0162】
ステップS72において、モニタ制御部155は、アプリケーションインタフェース部157を介して、マウスカーソル制御プログラム83に表示領域情報を送信する。具体的には、モニタ制御部155は、アプリケーションインタフェース部157を介して、マウスカーソル制御プログラム83から表示領域情報の送信を要求する情報を受信する。モニタ制御部155は、表示領域情報を、アプリケーションインタフェース部157を介してマウスカーソル制御プログラム83に送信する。
【0163】
後述する図21のステップS83において、マウスカーソル制御プログラム83は、常駐アイコン表示情報をOS81に送信する。
【0164】
ステップS73において、基本画面表示部154は、図20に示される常駐アイコン261をプライマリモニタ12に表示させ、マウスカーソル制御プログラム起動処理は終了する。具体的には、基本画面表示部154は、アプリケーションインタフェース部157を介して、マウスカーソル制御プログラム83から常駐アイコン表示情報を受信する。基本画面表示制御部154は、常駐アイコン表示情報に基づいて、プライマリモニタ12の画面91に表示されている操作表示部103上に常駐アイコン261を表示させるためのデスクトップ表示情報を生成し、デスクトップ表示情報をモニタ制御部155に供給する。
【0165】
モニタ制御部155は、デスクトップ表示情報に基づいて、表示制御部42を制御して、画像データを生成させ、生成させた画像データをプライマリモニタ12に出力させる。プライマリモニタ12は、画像データに基づく画像を画面91に表示させる。これにより、図20に示されるように、プライマリモニタ12の画面91の操作表示部103上に、常駐アイコン261が表示される。常駐アイコン261は、マウスカーソル制御プログラム83が常駐プログラムであることを示すアイコンであり、ユーザは、常駐アイコン261により、マウスカーソル制御プログラム83が常駐されていることを簡単に知ることができる。
【0166】
次に、図21のフローチャートを参照して、図19のOS81によるマウスカーソル制御プログラム起動処理に対応して実行される、マウスカーソル制御プログラム83を実行するCPU31による起動処理を説明する。
【0167】
上述した図19のステップS71において、アプリケーション起動部156によりマウスカーソル制御プログラム83が起動された後、まず、ステップS81が実行される。
【0168】
ステップS81において、マウスカーソル移動範囲設定部192は、OSインタフェース部191を介して、OS81に表示領域情報の送信を要求する。
【0169】
ステップS82において、マウスカーソル移動範囲設定部192は、マウスカーソル102の移動範囲を設定する。具体的には、マウスカーソル移動範囲設定部192は、図19のステップS72において、OS81から送信された表示領域情報をOSインタフェース部191を介して受信する。マウスカーソル移動範囲設定部192は、表示領域情報に基づいて、マウスカーソル102の移動範囲をプライマリモニタ12の表示領域(画面91)内に設定する。マウスカーソル移動範囲設定部192は、設定した移動範囲を示すマウスカーソル移動範囲情報をマウスカーソル位置制御部193に供給する。
【0170】
ステップS83において、基本画面表示設定部195は、常駐アイコン261の表示を指示する常駐アイコン表示情報を、OSインタフェース部191を介してOS81に送信し、起動処理は終了する。
【0171】
以後、マウスカーソル制御プログラム83は、常駐プログラムとして、OS81の起動時にOS81により自動的に起動され、OS81の起動中には常に起動しているようになる。なお、図37を参照して後述するように、ユーザはマウスカーソル制御プログラム83の常駐設定のオンまたはオフを切り替えることができる。
【0172】
次に、図22乃至図24を参照して、統合AVアプリケーションウィンドウ111がプライマリモニタ12に表示されている場合の情報処理システム1における統合AVアプリケーションウィンドウ111の移動処理を説明する。
【0173】
まず、図22のフローチャートを参照して、OS81を実行するCPU31による統合AVアプリケーションウィンドウ移動処理を説明する。
【0174】
ステップS101において、ウィンドウ制御部152は、統合AVアプリケーションウィンドウ111の移動に関するウィンドウ移動情報を送信する。具体的には、例えば、ユーザがマウス36を操作して、プライマリモニタ12の画面91に表示されているマウスカーソル102を用いて統合AVアプリケーションウィンドウ111を移動させようとした場合、入出力インタフェース35、バス34、およびイベント検知部151を介して、マウス移動情報がマウス36からウィンドウ制御部152に入力される。ウィンドウ制御部152は、マウス移動情報に基づいて、統合AVアプリケーションウィンドウ111の移動方向と移動量を算出し、算出した統合AVアプリケーションウィンドウ111の移動方向、移動量、および、現在位置を含むウィンドウ移動情報を、アプリケーションインタフェース部157を介して統合AVアプリケーションプログラム82に送信する。
【0175】
統合AVアプリケーションプログラム82は、後述する図23のステップS111において、ウィンドウ移動情報を受信し、ステップS115において、統合AVアプリケーションウィンドウ111の表示位置を示すウィンドウ位置情報を送信する。
【0176】
ステップS102において、ウィンドウ制御部152は、統合AVアプリケーションウィンドウ111を統合AVアプリケーションプログラム82により指示された位置に移動させ、統合AVアプリケーションウィンドウ111移動処理は終了する。具体的には、ウィンドウ制御部152は、アプリケーションインタフェース部157を介して、統合AVアプリケーションプログラム82からウィンドウ位置情報を受信し、受信したウィンドウ位置情報をモニタ制御部155に供給する。
【0177】
モニタ制御部155は、ウィンドウ位置情報に基づいて、表示制御部42を制御して、統合AVアプリケーションウィンドウ111を指定された位置に移動させて表示するための画像データを生成させ、生成させた画像データをプライマリモニタ12に出力させる。プライマリモニタ12は、画像データに基づく画像を画面91に表示させる。これにより、統合AVアプリケーションウィンドウ111が、画面91上で統合AVアプリケーションプログラム82により指示された位置に移動される。
【0178】
次に、図23のフローチャートを参照して、図22のOS81による統合AVアプリケーションウィンドウ移動処理に対応して実行される、統合AVアプリケーションプログラム82を実行するCPU31による統合AVアプリケーションウィンドウ移動制御処理を説明する。
【0179】
ステップS111において、ウィンドウ位置制御部177は、OSインタフェース部171を介して、上述した図22のステップS101において、OS81から送信されたウィンドウ移動情報を受信する。
【0180】
ステップS112において、ウィンドウ位置制御部177は、ウィンドウ移動情報に基づいて、統合AVアプリケーションウィンドウ111の移動位置を求める。
【0181】
ステップS113において、ウィンドウ位置制御部177は、統合AVアプリケーションウィンドウ111が、上述した図18のステップS47において設定した移動範囲、すなわち、プライマリモニタ12の表示領域(画面91)の外に出るか否かを判定する。統合AVアプリケーションウィンドウ111が設定した移動範囲の外に出ると判定された場合、処理はステップS114に進む。
【0182】
ステップS114において、ウィンドウ位置制御部177は、統合AVアプリケーションウィンドウ111の移動位置を補正する。具体的には、ウィンドウ位置制御部177は、例えば、図24に示されるように、統合AVアプリケーションウィンドウ111−1が画面91の左端から外に出るように移動させられようとした場合、統合AVアプリケーションウィンドウ111−1の左端の位置を画面91の左端となるように移動位置を補正し、統合AVアプリケーションウィンドウ111−2が画面91の右端から外に出るように移動させられようとした場合、統合AVアプリケーションウィンドウ111−2の右端の位置を画面91の右端となるように移動位置を補正する。
【0183】
なお、ウィンドウ位置制御部177は、統合AVアプリケーションウィンドウ111が画面91の上端または下端から外に出るように移動させられようとした場合についても同様に、統合AVアプリケーションウィンドウ111の移動位置を補正する。すなわち、統合AVアプリケーションウィンドウ111は、プライマリモニタ12の画面91の外に出ないように(セカンダリモニタ13の画面92に表示されないように)制御される。
【0184】
ステップS113において、統合AVアプリケーションウィンドウ111が設定した移動範囲の外に出ないと判定された場合、ステップS114の処理はスキップされ、統合AVアプリケーションウィンドウ111の移動位置は補正されずに処理はステップS115に進む。
【0185】
ステップS115において、ウィンドウ位置制御部177は、ステップS112において求めた、または、ステップS114において補正した統合AVアプリケーションウィンドウ111の移動位置を示すウィンドウ位置情報を、OSインタフェース部171を介してOS81に送信し、統合AVアプリケーションウィンドウ移動制御処理は終了する。
【0186】
このようにして、統合AVアプリケーションウィンドウ111がプライマリモニタ12に表示されている場合、統合AVアプリケーションウィンドウ111がプライマリモニタ12の画面91から外に出ないように制御される。従って、例えば、セカンダリモニタ13の電源がオフされていたり、セカンダリモニタ13の画面92がユーザの目の届かない位置にある場合に、統合AVアプリケーションウィンドウ111がセカンダリモニタ13の表示領域(画面92)内に移動され、ユーザが統合AVアプリケーションウィンドウ111の所在を見失ってしまうことが防止されるため、ユーザは統合AVアプリケーションウィンドウ111がどの表示装置に表示されているかを確実に知ることができる。
【0187】
次に、図25乃至図27を参照して、マウスカーソル102がプライマリモニタ12に表示されている場合の情報処理システム1におけるマウスカーソル移動処理を説明する。
【0188】
まず、図25のフローチャートを参照して、OS81を実行するCPU31によるマウスカーソル移動処理を説明する。
【0189】
ステップS131において、マウスカーソル制御部153は、マウスカーソル移動情報を送信する。具体的には、例えば、ユーザがマウス36を操作して、プライマリモニタ12に表示されているマウスカーソル102を移動させようとした場合、マウスカーソル制御部153は、入出力インタフェース35、バス34、およびイベント検知部151を介して、マウス移動情報がマウス36からマウスカーソル制御部153に入力される。マウスカーソル制御部153は、マウス移動情報に基づいて、マウスカーソル102の移動方向と移動量を算出し、算出したマウスカーソル102の移動方向、移動量、および、現在位置を含むマウスカーソル移動情報を、アプリケーションインタフェース部157を介してマウスカーソル制御プログラム83に送信する。
【0190】
マウスカーソル制御プログラム83は、後述する図26のステップS141において、マウスカーソル移動情報を受信し、ステップS146またはS150において、マウスカーソル102の表示位置を示すマウスカーソル位置情報を送信する。
【0191】
ステップS132において、マウスカーソル制御部153は、マウスカーソル102をマウスカーソル制御プログラム83により指示された位置に移動させ、マウスカーソル移動処理は終了する。具体的には、マウスカーソル制御部153は、アプリケーションインタフェース部157を介して、マウスカーソル制御プログラム83からマウスカーソル位置情報を受信し、受信したマウスカーソル位置情報をモニタ制御部155に供給する。
【0192】
モニタ制御部155は、マウスカーソル位置情報に基づいて、表示制御部42を制御して、マウスカーソル102を指定された位置に移動させて表示するための画像データを生成させ、生成させた画像データをプライマリモニタ12に出力させる。プライマリモニタ12は、画像データに基づく画像を画面91に表示させる。これにより、マウスカーソル102が、画面91上でマウスカーソル制御プログラム83により指示された位置に移動される。
【0193】
次に、図26のフローチャートを参照して、図25のOS81によるマウスカーソル移動処理に対応して実行される、マウスカーソル制御プログラム83を実行するCPU31によるマウスカーソル移動制御処理を説明する。
【0194】
ステップS141において、マウスカーソル位置制御部193は、上述した図25のステップS131において、OS81から送信されたマウスカーソル移動情報をOSインタフェース部191を介して受信する。
【0195】
ステップS142において、マウスカーソル位置制御部193は、マウスカーソル移動情報に基づいて、マウスカーソル102の移動位置を求める。
【0196】
ステップS143において、マウスカーソル位置制御部193は、マウスカーソル移動制限機能がオンであるか否かを判定する。図37を参照して後述するように、ユーザはマウスカーソル制御プログラム83が提供するマウスカーソル移動制限機能のオンまたはオフの設定を切り替えることができる。マウスカーソル移動制限機能がオンであると判定された場合、処理はステップS144に進む。
【0197】
ステップS144において、マウスカーソル位置制御部193は、マウスカーソル102が、上述した図21のステップS82において設定した移動範囲、すなわち、プライマリモニタ12の表示領域(画面91)の外に出るか否かを判定する。マウスカーソル102が設定した移動範囲の外に出ると判定された場合、処理はステップS145に進む。
【0198】
ステップS145において、マウスカーソル位置制御部193は、マウスカーソル102の移動位置を補正する。具体的には、マウスカーソル位置制御部193は、マウスカーソル102の移動位置を、設定されている移動範囲であるプライマリモニタ12の画面91から外に出ないように補正する。すなわち、マウスカーソル102は、プライマリモニタ12の画面91の外に出ないように(セカンダリモニタ13の画面92に表示されないように)制御される。
【0199】
ステップS146において、マウスカーソル位置制御部193は、ステップS145において補正したマウスカーソル102の移動位置を示すマウスカーソル位置情報をOSインタフェース部191を介してOS81に送信する。
【0200】
ステップS147において、マウスカーソル位置制御部193は、図27に示される警告画面271の表示の設定がオンであるか否かを判定する。図37を参照して後述するように、ユーザはステップS149において表示される警告画面271の表示のオンまたはオフの設定を切り替えることができる。警告画面271の表示の設定がオンであると判定された場合、処理はステップS148に進む。
【0201】
ステップS148において、マウスカーソル位置制御部193は、ステップS142において求めた補正前のマウスカーソル102の移動位置がセカンダリモニタ13の表示領域(画面92)内であったか否かを判定する。補正前のマウスカーソル102の移動位置がセカンダリモニタ13の表示領域内であったと判定された場合、処理はステップS149に進む。
【0202】
ステップS149において、ダイアログ表示部194は、プライマリモニタ12に図27に示される警告画面271を表示させ、マウスカーソル移動制御処理は終了する。具体的には、マウスカーソル位置制御部193は、補正前のマウスカーソル102の移動位置がセカンダリモニタ13の表示領域(画面92)内であったことを示す情報をダイアログ表示部194に供給する。ダイアログ表示部194は、警告画面271の表示を指示する警告画面表示情報をOS81に送信する。OS81は、警告画面表示情報を受信し、図12のステップS9と同様の処理により、警告画面271をプライマリモニタ12に表示させる。
【0203】
これにより、ユーザは、マウスカーソル102がセカンダリモニタ13の画面92に移動されずに、プライマリモニタ12の画面91内に表示されたままであることを確実に知ることができる。また、マウスカーソル102をセカンダリモニタ13の画面92内に移動できない理由、および、マウスカーソル102をセカンダリモニタ13の画面92内に移動させるようにする方法を容易に知ることができ、マウスカーソル102を画面92に移動させたい場合、迅速に対応することができるようになる。
【0204】
ステップS148において、補正前のマウスカーソル102の移動位置がセカンダリモニタ13の表示領域(画面92)内でなかったと判定された場合、ステップS149の処理はスキップされ、マウスカーソル移動制御処理は終了する。
【0205】
ステップS147において、警告画面271の表示の設定がオフであると判定された場合、ステップS148およびS149の処理はスキップされ、マウスカーソル移動制御処理は終了する。
【0206】
ステップS143において、マウスカーソル移動制限機能がオフであると判定された場合、または、ステップS144において、マウスカーソル102が設定された移動範囲の外に出ないと判定された場合、処理はステップS150に進む。
【0207】
ステップS150において、マウスカーソル位置制御部193は、ステップS142において求めたマウスカーソル102の移動位置を示すマウスカーソル位置情報をOSインタフェース部191を介してOS81に送信し、マウスカーソル移動制御処理は終了する。
【0208】
このようにして、マウスカーソル移動制限機能がオンになっている場合、マウスカーソル102がプライマリモニタ12の画面91から外に出ないように制御されるため、例えば、セカンダリモニタ13の電源がオフされていたり、セカンダリモニタ13の画面92がユーザの目の届かない位置にある場合に、マウスカーソル102がセカンダリモニタ13の表示領域(画面92)内に移動され、ユーザがマウスカーソル102の所在を見失ってしまうことが防止される。また、セカンダリモニタ13の画面92上でマウスカーソル102を使用する必要がない場合に、マウスカーソル102が画面92に移動され、画面92に表示されている画像の視聴が妨害されることが防止される。
【0209】
次に、図28乃至図30を参照して、プライマリモニタ12またはセカンダリモニタ13の表示領域が変更された場合の情報処理システム1における処理を説明する。
【0210】
まず、図28のフローチャートを参照して、OS81を実行するCPU31による表示領域変更処理を説明する。
【0211】
ステップS201において、モニタ制御部155は、プライマリモニタ12またはセカンダリモニタ13の表示領域を変更する。
【0212】
具体的には、例えば、ユーザが、マウス36または入力部38を操作して、プライマリモニタ12またはセカンダリモニタ13の解像度を変更する操作を行なった場合、その操作情報が、入出力インタフェース35、バス34、およびイベント検知部151を介して、マウス36または入力部38からモニタ制御部155に入力される。モニタ制御部155は、取得した操作情報に基づいて、プライマリモニタ12またはセカンダリモニタ13の解像度を求める。モニタ制御部155は、表示制御部42を制御して、プライマリモニタ12またはセカンダリモニタ13の解像度を変更する。モニタ制御部155は、変更した解像度に基づいて、プライマリモニタ12およびセカンダリモニタ13の表示領域の座標の範囲を変更する。
【0213】
ステップS202において、モニタ制御部155は、ステップS201において変更したプライマリモニタ12およびセカンダリモニタ13の表示領域の座標の範囲を示す表示領域情報を、表示制御部42、および、アプリケーションインタフェース部157を介して、統合AVアプリケーションプログラム82およびマウスカーソル制御プログラム83に送信し、表示領域変更処理は終了する。
【0214】
次に、図29のフローチャートを参照して、図28のOS81による表示領域変更処理に対応して実行される、統合AVアプリケーションプログラム82を実行するCPU31による統合AVアプリケーションウィンドウ移動範囲更新処理を説明する。
【0215】
ステップS211において、ウィンドウ移動範囲設定部176は、図28のステップS202において、OS81から送信された表示領域情報をOSインタフェース部171を介して受信し、図18のステップS47と同様の処理により、統合AVアプリケーションウィンドウ111の移動範囲が設定され、統合AVアプリケーションウィンドウ移動範囲更新処理は終了する。
【0216】
次に、図30のフローチャートを参照して、図28のOS81による表示領域変更処理に対応して実行される、マウスカーソル制御プログラム83を実行するCPU31によるマウスカーソル移動範囲更新処理を説明する。
【0217】
ステップS221において、マウスカーソル移動範囲設定部192は、図28のステップS202において、OS81から送信された表示領域情報をOSインタフェース部191を介して受信し、図21のステップS82と同様の処理により、マウスカーソル102の移動範囲が設定され、マウスカーソル移動範囲更新処理は終了する。
【0218】
このようにして、解像度の設定の変更などによるプライマリモニタ12またはセカンダリモニタ13の表示領域の変更に合わせて、統合AVアプリケーションウィンドウ111およびマウスカーソル102の移動範囲が更新されるので、AVアプリケーションウィンドウ111がプライマリモニタ12に表示されている場合、AVアプリケーションウィンドウ111を確実にプライマリモニタ12の画面91から外に出ないようにすることができ、マウスカーソル移動制限機能がオンに設定されている場合、マウスカーソル102を確実にプライマリモニタ12の画面91から外に出ないようにすることができる。
【0219】
次に、図31乃至図34を参照して、統合AVアプリケーションプログラム82を実行するCPU31によるアプリケーションボタン操作処理を説明する。なお、この処理は、ユーザにより、図15のアプリケーションボタン231が左クリックまたは右クリックされたとき開始される。
【0220】
ユーザがマウス36を操作して図15のアプリケーションボタン231を左クリックまたは右クリックしたとき、マウス36の左ボタンまたは右ボタンがクリックされたことを示す情報(以下、マウスボタンクリック情報と称する)が、入出力インタフェース35およびバス34を介して、マウス36からイベント検知部151に入力される。イベント検知部151は、現在のマウスカーソル102の位置、アプリケーションボタン231の位置、マウスボタンクリック情報などに基づいて、アプリケーションボタン231が左クリックまたは右クリックされたことを検知し、アプリケーションボタン231が左クリックまたは右クリックされたことを示す情報(以下、アプリケーションボタンクリック情報と称する)を、アプリケーションインタフェース部157を介して統合AVアプリケーションプログラム82に送信する。
【0221】
ステップS301において、OSインタフェース部171は、ユーザにより統合AVアプリケーションウィンドウ111をアクティブにするように指示されたか否かを判定する。具体的には、OSインタフェース部171は、アプリケーションボタンクリック情報をOS81から受信する。OSインタフェース部171が、アプリケーションボタンクリック情報に基づいて、統合AVアプリケーションウィンドウ111をアクティブにするように指示されたと判定した場合、例えば、アプリケーションボタン231が左クリックされた場合、処理はステップS302に進む。
【0222】
なお、「アクティブにする」とは、アクティブにするように指示されたウィンドウをプライマリモニタ12の画面91またはセカンダリモニタ13の画面92の最前面に表示させ、ユーザによる操作対象のウィンドウとすることをいう。
【0223】
ステップS302において、OSインタフェース部171は、アプリケーションボタンクリック情報をモニタ切替部172に供給し、モニタ切替部172は、統合AVアプリケーションウィンドウ111がセカンダリモニタ13に表示されているか否かを判定する。統合AVアプリケーションウィンドウ111がセカンダリモニタ13に表示されていると判定された場合、処理はステップS303に進む。
【0224】
ステップS303において、図26のステップS149と同様の処理により、図32に示される統合AVアプリケーションウィンドウ111がセカンダリモニタ13(テレビ)に表示中であること示す警告画面301がプライマリモニタ12に表示され、アプリケーションボタン操作処理は終了する。
【0225】
これにより、ユーザは、統合AVアプリケーションウィンドウ111をアクティブにしようとしたにも関わらず、プライマリモニタ12の画面91に統合AVアプリケーションウィンドウ111が表示されない原因が、統合AVアプリケーションウィンドウ111がセカンダリモニタ13(テレビ)に表示中であるためであること容易に知ることができる。
【0226】
なお、警告画面301は、ボタン311を押下することにより消去することができる。
【0227】
ステップS302において、統合AVアプリケーションウィンドウ111がプライマリモニタ12に表示されていると判定された場合、処理はステップS304に進む。
【0228】
ステップS304において、モニタ切替部172は、統合AVアプリケーションウィンドウ111をアクティブにし、アプリケーションボタン操作処理は終了する。具体的には、モニタ切替部172は、統合AVアプリケーションウィンドウ111をアクティブにすることを指示する情報をOSインタフェース部171を介してOS81に送信する。
【0229】
ウィンドウ制御部152は、アプリケーションインタフェース部157を介して、その情報を受信し、統合AVアプリケーションウィンドウ111をアクティブにするためのウィンドウ表示情報を生成し、ウィンドウ表示情報をモニタ制御部155に供給する。モニタ制御部155は、ウィンドウ表示情報に基づいて、表示制御部42を制御して、画像データを生成させ、生成させた画像データをプライマリモニタ12に出力させる。プライマリモニタ12は、画像データに基づく画像を画面91に表示させる。これにより、統合AVアプリケーションウィンドウ111が画面91上でアクティブとなる。
【0230】
ステップS301において、図33に示される統合AVアプリケーションウィンドウ111の操作メニュー321を表示させるように指示されたと判定された場合、例えば、アプリケーションボタン231が右クリックされた場合、処理はステップS305に進む。
【0231】
ステップS305において、OSインタフェース部171は、アプリケーションボタンクリック情報をダイアログ表示部194に供給し、図26のステップS149と同様の処理により、プライマリモニタ12に操作メニュー321が表示され、アプリケーションボタン操作処理は終了する。
【0232】
ユーザは、操作メニュー321に表示されている項目を選択することにより、統合AVアプリケーションウィンドウ111の表示位置を調整したり、統合AVアプリケーションウィンドウ111をプライマリモニタ12(コンピュータのモニタ)に表示させたり、統合AVアプリケーションプログラム82のバージョン情報を表示させたり、統合AVアプリケーションウィンドウ111を閉じたりすることができる。なお、統合AVアプリケーションウィンドウ111がプライマリモニタ12に表示されている場合、操作メニュー321に「コンピュータのモニタに表示する」の項目は表示されず、統合AVアプリケーションウィンドウ111がセカンダリモニタ13に表示されている場合、操作メニュー321の「表示位置を調整する」の項目は選択できないようにされる。
【0233】
ユーザが、操作メニュー321から「コンピュータのモニタに表示する」の項目を選択した場合、図34に示される操作画面331がプライマリモニタ12に表示される。操作画面331において、ボタン341を押下した場合、統合AVアプリケーションウィンドウ111の表示がセカンダリモニタ13からプライマリモニタ12に切り替えられ、ボタン342を押下した場合、統合AVアプリケーションウィンドウ111はセカンダリモニタ13に表示されたままとなる。これにより、ユーザは、統合AVアプリケーションウィンドウ111の表示をセカンダリモニタ13からプライマリモニタ12に容易に切り替えることができる。
【0234】
また、チェックボックス343をチェックして、ボタン341または342を押下した場合、次回の統合AVアプリケーションプログラム82の起動時から、統合AVアプリケーションウィンドウ111がプライマリモニタ12(コンピュータのモニタ)に表示されるように設定される。
【0235】
次に、図35乃至図37を参照して、マウスカーソル制御プログラム83を実行するCPU31による常駐アイコン操作処理を説明する。なお、この処理は、ユーザにより、図20の常駐アイコン261が右クリックされたとき開始される。
【0236】
ユーザがマウス36を操作して図20の常駐アイコン261を右クリックしたとき、マウス36の右ボタンがクリックされたことを示すマウスボタンクリック情報が、入出力インタフェース35およびバス34を介して、マウス36からイベント検知部151に入力される。イベント検知部151は、現在のマウスカーソル102の位置、常駐アイコン261の位置、マウスボタンクリック情報などに基づいて、常駐アイコン261が右クリックされたことを検知し、常駐アイコン261が右クリックされたことを示す情報(以下、常駐アイコンクリック情報と称する)を、アプリケーションインタフェース部157を介してマウスカーソル制御プログラム83に送信する。
【0237】
ステップS321において、ダイアログ表示部194は、OSインタフェース部191を介してOS81から常駐アイコンクリック情報を受信し、図26のステップS149と同様の処理により、図36に示される設定メニュー351がプライマリモニタ12に表示され、常駐アイコン操作処理は終了する。
【0238】
ユーザは、設定メニュー351に表示されている項目を選択することにより、マウスカーソル制御プログラム83のマウスカーソル移動制限機能のオンまたはオフを切り替えたり、マウスカーソル制御プログラム83の設定画面361(図37)を表示させたり、マウスカーソル制御プログラム83の処理を終了させたりすることができる。
【0239】
ユーザが、設定メニュー351から「設定」の項目を選択した場合、図37に示される設定画面361がプライマリモニタ12に表示される。ユーザは、設定画面361において、チェックボックス371のチェックの有無を切り替えることにより、マウスカーソル移動制限機能のオンまたはオフを切り替えることができ、チェックボックス372のチェックの有無を切り替えることにより、図26のステップS149において表示される警告画面271(図27)の表示のオンまたはオフを切り替えることができる。また、ユーザは、設定画面361において、チェックボックス373のチェックの有無を切り替えることにより、マウスカーソル起動制御プログラムを常駐プログラムとするか否かを切り替えることができる。なお、チェックボックス371乃至373の設定の変更は、ボタン374が押下されることにより確定され、ボタン375が押下されることによりキャンセルされる。
【0240】
以上のように、所定のプログラムを実行することにより表示されるウィンドウを第1の表示装置の第1の表示領域または第2の表示装置の第2の表示領域に表示させ、ウィンドウが第2の表示領域に表示されている場合、ウィンドウが第2の表示領域に表示されていることが示されたウィンドウの操作を行なうための操作画像を第1の表示領域に表示させた場合には、マルチモニタ機能を利用して、所定のアプリケーションプログラムを実行することにより表示されるウィンドウを複数の表示装置のうち1つに表示させることができる。また、本発明によれば、所定のアプリケーションプログラムを実行することにより表示されるウィンドウがどの表示装置に表示されているかを確実に知ることができる。
【0241】
なお、本発明は、例えば、パーソナルコンピュータに適用することができる。
【0242】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
【0243】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、OS81、統合AVアプリケーションプログラム82、および、マウスカーソル制御プログラム83などの制御プログラムを、図2のROM32または記録部40に組み込まれた状態で提供する以外に、制御プログラムが記録されたリムーバブル記録媒体44を提供して、リムーバブル記録媒体44をドライブ43に装着し、リムーバブル記録媒体44から制御プログラムを読み込んだり、通信部41が、ネットワーク22に接続されているサーバなどからネットワーク22を介して制御プログラムを受信して、取得した制御プログラムをRAM33または記録部40にインストールさせることができる。
【0244】
なお、本明細書において、プログラム格納媒体に格納されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0245】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表わすものである。
【図面の簡単な説明】
【0246】
【図1】本発明を適用した情報処理システムの一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】図1の情報処理装置の主制御部のハードウエア構成の一実施の形態を示すブロック図である。
【図3】図1の情報処理装置のコンテンツ記録部のハードウエア構成の一実施の形態を示すブロック図である。
【図4】図2のCPUにより実行されるプログラムの構成例の一部を示すブロック図である。
【図5】図1のセカンダリモニタおよびプライマリモニタの画面の表示例を示す図である。
【図6】統合AVアプリケーションウィンドウの表示例を示す図である。
【図7】統合AVアプリケーションウィンドウの表示例を示す図である。
【図8】統合AVアプリケーションウィンドウの表示例を示す図である。
【図9】図4のOSにより提供される機能の例の一部を示すブロック図である。
【図10】図4の統合AVアプリケーションプログラムにより提供される機能の例の一部を示すブロック図である。
【図11】図4のマウスカーソル制御プログラムにより提供される機能の例の一部を示すブロック図である。
【図12】OSを実行するCPUによる統合AVアプリケーションプログラム起動処理を説明するフローチャートである。
【図13】OSを実行するCPUによる統合AVアプリケーションプログラム起動処理を説明するフローチャートである。
【図14】統合AVアプリケーションプログラムの設定画面を示す図である。
【図15】統合AVアプリケーションプログラムの起動中に操作表示部に表示されるアプリケーションボタンおよび通知ウィンドウの例を示す図である。
【図16】統合AVアプリケーションウィンドウの表示確認画面を示す図である。
【図17】統合AVアプリケーションプログラムを実行するCPUによる起動処理を説明するフローチャートである。
【図18】統合AVアプリケーションプログラムを実行するCPUによる起動処理を説明するフローチャートである。
【図19】図13のステップS14のマウスカーソル制御プログラム起動処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図20】マウスカーソル制御プログラムの常駐アイコンを示す図である。
【図21】マウスカーソル制御プログラムを実行するCPUによる起動処理を説明するフローチャートである。
【図22】OSを実行するCPUによる統合AVアプリケーションウィンドウ移動処理を説明するフローチャートである。
【図23】統合AVアプリケーションプログラムを実行するCPUによる統合AVアプリケーションウィンドウ移動制御処理を説明するフローチャートである。
【図24】統合AVアプリケーションウィンドウの移動範囲を説明するための図である。
【図25】OSを実行するCPUによるマウスカーソル移動処理を説明するフローチャートである。
【図26】マウスカーソル制御プログラムを実行するCPUによるマウスカーソル移動制御処理を説明するフローチャートである。
【図27】マウスカーソル制御プログラムにより表示される警告画面を示す図である。
【図28】OSを実行するCPUによる表示領域変更処理を説明するフローチャートである。
【図29】統合AVアプリケーションプログラムを実行するCPUによる統合AVアプリケーションウィンドウ移動範囲更新処理を説明するフローチャートである。
【図30】マウスカーソル制御プログラムを実行するCPUによるマウスカーソル移動範囲更新処理を説明するフローチャートである。
【図31】統合AVアプリケーションプログラムを実行するCPUによる統合AVアプリケーションボタン操作処理を説明するフローチャートである。
【図32】統合AVアプリケーションプログラムにより表示される警告画面を示す図である。
【図33】統合AVアプリケーションウィンドウの操作メニューを示す図である。
【図34】統合AVアプリケーションウィンドウを表示するモニタを切り替える操作画面を示す図である。
【図35】マウスカーソル制御プログラムを実行するCPUによる常駐アイコン操作処理を説明するフローチャートである。
【図36】マウスカーソル制御プログラムの設定メニューを示す図である。
【図37】マウスカーソル制御プログラムの設定画面を示す図である。
【符号の説明】
【0247】
1 情報処理システム, 11 情報処理装置, 12 プライマリモニタ, 13 セカンダリモニタ, 21 主制御部, 22 ネットワーク, 23 コンテンツ記録部, 31 CPU, 32 ROM, 33 RAM, 34 バス, 35 入出力インタフェース, 36 マウス, 37 リモートコントローラ, 38 入力部, 39 出力部, 40 記録部, 41 通信部, 42 表示制御部, 43 ドライブ, 44 リムーバブル記録媒体, 81 OS, 82 統合AVアプリケーションプログラム, 83 マウスカーソル制御プログラム, 91 画面, 92 画面, 102 マウスカーソル, 111 統合AVアプリケーションウィンドウ, 151 イベント検知部, 152 ウィンドウ制御部, 153 カーソル制御部, 154 基本画面表示部, 155 モニタ制御部, 156 アプリケーション起動部, 157 アプリケーションインタフェース部, 171 OSインタフェース部, 172 モニタ切替部, 173 基本画面表示設定部, 174 ダイアログ表示部, 175 マウスカーソル制御プログラム起動部, 176 ウィンドウ移動範囲設定部, 177 ウィンドウ位置制御部, 191 OSインタフェース部, 192 マウスカーソル移動範囲設定部, 193 マウスカーソル位置制御部, 194 ダイアログ表示部, 195 基本画面表示設定部, 201 設定画面, 231 アプリケーションボタン, 232 通知ウィンドウ, 241 表示確認画面, 261 常駐アイコン, 271 警告画面, 301 警告画面, 321 操作メニュー, 331 操作画面, 351 設定メニュー, 361 設定画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データに基づく画像を第1の表示装置の第1の表示領域と第2の表示装置の第2の表示領域に分割して表示する表示制御装置において、
所定のプログラムを実行することにより表示されるウィンドウを前記第1の表示領域または前記第2の表示領域に表示させるウィンドウ表示制御手段と、
前記ウィンドウが前記第2の表示領域に表示されている場合、前記ウィンドウが前記第2の表示領域に表示されていることが示された前記ウィンドウの操作を行なうための操作画像を前記第1の表示領域に表示させる操作画像表示制御手段と
を含むことを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記ウィンドウ表示制御手段は、前記プログラムの起動時に、ユーザによる設定に基づいて、前記ウィンドウを前記第1の表示領域または前記第2の表示領域のうち一方に表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記第1の表示領域に前記ウィンドウが表示されている場合、前記ウィンドウを前記第1の表示領域の外に出ないように前記ウィンドウの位置を制御するウィンドウ位置制御手段を
さらに含むことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項4】
画像データに基づく画像を第1の表示装置の第1の表示領域と第2の表示装置の第2の表示領域に分割して表示する表示制御方法において、
所定のプログラムを実行することにより表示されるウィンドウを前記第1の表示領域または前記第2の表示領域に表示させるウィンドウ表示制御ステップと、
前記ウィンドウが前記第2の表示領域に表示されている場合、前記ウィンドウの操作を行なうための操作画像を前記第1の表示領域に表示させる操作画像表示制御ステップと
を含むことを特徴とする表示制御方法。
【請求項5】
画像データに基づく画像を第1の表示装置の第1の表示領域と第2の表示装置の第2の表示領域に分割して表示する表示制御装置のコンピュータ用のプログラムであって、
前記プログラムを実行することにより表示されるウィンドウを前記第1の表示領域または前記第2の表示領域に表示させるウィンドウ表示制御ステップと、
前記ウィンドウが前記第2の表示領域に表示されている場合、前記ウィンドウの操作を行なうための操作画像を前記第1の表示領域に表示させる操作画像表示制御ステップと
を含むことを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。
【請求項6】
画像データに基づく画像を第1の表示装置の第1の表示領域と第2の表示装置の第2の表示領域に分割して表示する表示制御装置のコンピュータに、表示制御処理を行なわせるプログラムにおいて、
前記プログラムを実行することにより表示されるウィンドウを前記第1の表示領域または前記第2の表示領域に表示させるウィンドウ表示制御ステップと、
前記ウィンドウが前記第2の表示領域に表示されている場合、前記ウィンドウの操作を行なうための操作画像を前記第1の表示領域に表示させる操作画像表示制御ステップと
を含むことを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【公開番号】特開2006−106172(P2006−106172A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−289989(P2004−289989)
【出願日】平成16年10月1日(2004.10.1)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】