説明

表示制御装置および表示制御システム

【課題】 接続されたスキャナ装置100及び印刷装置110のそれぞれが、各々独自の表示部104、116を有しているために、使用者は、双方のメッセージを確認しなければならず、使い勝手が悪くなるのを排除する。
【解決手段】 表示部104は、複数の構成機器が個々に生成するメッセージを表示し、表示選択部106は、上記メッセージを統合する統合メッセージを表示する統合表示手段を選択し、メッセージ変換部108は、上記メッセージを所定の符号に変換し、表示制御部107は、上記所定の符号を受入れて上記統合表示手段としての表示部104に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、メッセージを表示する表示部を2つ以上備えた表示制御装置および表示制御システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
印刷装置、ファクシミリ装置、スキャナ装置等は、それぞれの装置状態等を表示するために、表示部を有している。一方、近年これらの装置を複数接続し、多機能装置として使用する場合もある。例えば、印刷装置にスキャナ装置を取り付けて、1台の印刷機能つきスキャナ装置として使用する場合等である。この場合には、印刷装置、及びスキャナ装置の各々が、それぞれの装置状態等を表示するための表示部を有している。使用者はこれらの表示部に表示されるメッセージを確認し、印刷装置やスキャナ装置の状態を確認したり、操作を行ったりしている。
【特許文献1】特開2000−295399号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、接続された装置のそれぞれが、各々独自の表示部を有しているために、使用者は、双方の表示部のメッセージを確認しなければならず、使い勝手が悪くなるという解決すべき課題が残されていた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明による表示制御装置は、第1、第2の表示部と、メッセージを表示する表示部を上記第1、第2の表示部から選択する表示選択部と、上記表示選択部で選択された表示部に応じて、上記第1、第2の表示部に表示すべきメッセージを変換する変換部とを有し、上記表示選択部で選択された上記第1または第2の表示部は、上記変換部で変換されたメッセージを表示することを主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本実施例の表示制御装置によれば、接続された装置のそれぞれにメッセージを表示する表示手段が備わっていても、表示選択部が選択する表示手段のみにメッセージが表示され他の表示手段には表示をさせないため、装置から使用者へのメッセージは一意となり、使用者は両方のメッセージを確認する必要がなくなり使い勝手が良くなるという効果を得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明による表示制御装置は以下のように構成される。
【実施例1】
【0007】
図1は、実施例1の表示制御装置の構成の機能ブロック図である。
図に示すように実施例1の表示制御装置は、1例としてスキャナ装置100と、印刷装置110とがUSB接続部135で通信接続され、構成されている。
【0008】
スキャナ装置100は、読取部101と、主制御部102と、パネル制御部103と、表示部104と、操作部105と、表示選択部106と、表示制御部107と、メッセージ変換部108と、データ通信部109とを備える。
【0009】
読取部101は、例えば、オートフィーダにセットされた原稿を搬送しながら原稿画像を読み取る部分である。主制御部102は、読取部101で読取った画像データを編集すると共にスキャナ装置全体を制御する部分である。パネル制御部103は、表示部104と操作部105と表示選択部106とを制御する部分である。又、表示部104と操作部105と表示選択部106とを介して使用者の意向を受入れる部分でもある。表示部104は、装置状態やメニューを表示して使用者に報知する部分である。操作部105は、ユーザからの指示を入力するスイッチである。
【0010】
表示選択部106は、使用者に対して、スキャナ装置100の表示部104又は印刷装置110の表示部116の何れか一方を操作部105にて選択させる部分である。表示制御部107は、スキャナ装置100における表示メッセージの抽出と、その表示先を設定する部分である。メッセージ変換部108は、スキャナ装置100のメッセージを印刷装置110で表示する際のメッセージ変換を行う部分である。データ通信部109は、USB接続部135を介してスキャナ装置100と印刷装置110とのデータの受け渡しを行う部分である。
【0011】
印刷装置110は、受信部111と、画像形成部112と、印刷部113と、主制御部114と、パネル制御部115と、表示部116と、操作部117と、表示選択部118と、表示制御部119と、メッセージ変換部120と、データ通信部121とを備える。
【0012】
受信部111は、Network等で接続された上位装置からデータを受信する部分であり、ここではコンピュータ130やスキャナ装置100から送信された原稿データを受信する部分である。画像形成部112は、上位装置から受信した原稿データを印刷データに変換する部分であり、ここでは受信部111で受信した原稿データ等から印刷データの形成を行う部分である。印刷部113は、印刷データに応じて、用紙にトナー画像を形成する部分であり、ここでは画像形成部112で形成された印刷データを印刷する部分である。
【0013】
主制御部114は、印刷装置全体を制御する部分である。パネル制御部115は、表示部116と操作部117と表示選択部118とを制御する部分である。表示部116は、装置状態やメニューを表示して使用者に報知する部分である。操作部117は、ユーザからの指示を入力するスイッチである。表示選択部118は、使用者に対して、スキャナ装置100の表示部104又は印刷装置110の表示部116の何れか一方を操作部117にて選択させる部分である。表示制御部119は、印刷装置110における表示メッセージの抽出とその表示先を設定する部分である。メッセージ変換部120は、印刷装置110のメッセージをスキャナ装置100で表示する際のメッセージ変換を行う部分である。
【0014】
実施例1の動作について説明する。印刷装置110とスキャナ装置100とが接続されたときの動作の概要について図1を参照しながら説明し、続いて本発明の解決課題である、接続された装置の何れかの表示部を選択する動作(ここでは1例として使用者が印刷装置110の操作部117からスキャナ装置100の表示部104を選択する)の詳細についてフローチャートを用いて説明する。
【0015】
先ず動作の概要について説明する。印刷装置110とスキャナ装置100は印刷装置110のデータ通信部121とスキャナ装置100のデータ通信部109とを介してUSB接続部135によりデータの送受信を行っている。原稿データは、スキャナ装置100の読取部101によって読み取られ、データ通信部109を介して印刷装置110に送信される。印刷装置110は原稿データをデータ通信部121を介して受信部111で受け取る。この原稿データは、画像形成部112で、データ解析され、印刷データに変換され、印刷部113で印刷出力される。
【0016】
続いて何れかの表示部を選択する動作について説明する。
図2は、実施例1の表示部を選択する動作を示すフローチャートである。
動作説明の前提条件として、印刷装置110とスキャナ装置100とがUSB接続部135を通して物理的に接続され、スキャナ装置100は印刷装置110の電源が入ると同時に電源が入るようになっているものとする。また、印刷装置の表示部116(図1)には横16文字×縦4文字、スキャナ装置の表示部104(図1)には横24文字×縦4文字の表示が可能であるものとする。更に、表示部の選択に関しては、印刷装置110の操作部(操作キー)117(図1)から指定してスキャナ装置100の表示部104(図1)を選択するものとする。以下に表示部を選択する動作について図1を併用しながらステップS101からステップS111までステップ順に説明する。
【0017】
ステップS101
オペレータが印刷装置110の電源をオンすると、スキャナ装置100の電源も自動的にオンされる。
【0018】
ステップS102
印刷装置110の表示部116とスキャナ装置100の表示部104のそれぞれに初期画面表示がなされる(“Initializing”等)。
【0019】
ステップS103
装置の接続状況が確認され接続がある場合にはステップS104へ進み、接続が無い場合にはステップS106へ進む。(ここでは印刷装置110とスキャナ装置100とが接続状態であるので、S104へ進むことになる。)
【0020】
ステップS104
印刷装置110とスキャナ装置100の両方の表示部116、104に、それぞれの表示制御部107、119によって、表示部の選択を促すメッセージがそれぞれ表示される。ここでその表示例について説明する。
図3は、印刷装置での表示例説明図である。
図4は、スキャナ装置での表示例説明図である。
印刷装置の表示部116での表示例を図3に、また、スキャナ装置の表示部104での表示例を図4に示す。ここでは、表示部の選択は現在使用中の装置「ゲンザイノソウチ」、他の接続されている装置「タノ ソウチ」、表示する装置を選択しない「センタクフヨウ」の3つのモードから選択可能であり、両図に示すようにそれぞれの装置の操作キーに、表示部選択の意味を割り当てておく。つまり、図3によりENTERキーが押下されると、印刷装置110が表示部として選択されONLINEキーが押下されるとスキャナ装置100が選択されることに成る。装置使用者は指示されたキーを押下することにより表示部の選択終了とする。また、装置使用者が表示部の選択をしなくても、表示選択を促すメッセージを表示後に一定時間が経過すると表示部の選択終了とする。
【0021】
ステップS105
表示制御部107、119は、装置使用者が表示選択を行ったか、一定時間表示から時間がたつかを判定してステップS107へ進む。ここでは、一定時間たたず、使用者の選択も行われない場合はステップS104に戻り処理を繰り返す。表示選択がいずれかの装置から行われた場合は、使用者の選択が行われたと判断し、ステップS107へ進む。(ここでは、印刷装置の操作キーからスキャナ装置の表示部を選択するので、印刷装置110のON−LINEキーが押下される。)
【0022】
ステップS106
表示選択モードを「センタクフヨウ」に設定する。
【0023】
ステップS107
表示制御部107、119は、選択されたモードを判断し、印刷装置110の表示部116が選択されている場合にはステップS108へ進む。スキャナ装置100の表示部104が選択されているの場合にはステップS110へ進む。「センタクフヨウ」が選択されている場合には、メッセージの送り先の変更を行わないため、印刷装置110、スキャナ装置100、それぞれのメッセージが、それぞれの表示部116、104にて表示されるようになる。またステップS105にて使用者がいずれのモードも選択しなかった場合(表示部にメッセージを表示したあと、選択キーを押下しないまま一定時間経過した場合)は、本実施例ではスキャナ装置100の表示部104を選択したときと同じとする。更に、ステップS103にて、接続装置がないと判断された場合は、ステップS106にて、表示部の選択不要モードと設定し、ステップS107に進み、以降前述の表示部の選択不要、と判断された場合の動作と同じ動作を行う(ここでは、スキャナ装置100の表示部104が選択されているのでステップS110へ進む。)。
【0024】
ステップS108
表示制御部107は、表示部104の電流を切断する。
【0025】
ステップS109
表示制御部107は、スキャナ装置100の表示メッセージの送り先をデータ通信部109に設定する。これにより、印刷装置110の表示部116は、通常の印刷装置の必要なメッセージを通常通り表示し、スキャナ装置100からのメッセージが発生した場合にはスキャナ装置100がデータ通信部109、121を通してメッセージを印刷装置110に送信可能なため、印刷装置の表示部116にてメッセージが表示されることになる。
【0026】
ステップS110
表示制御部119は、表示部116の電流を切断する。
【0027】
ステップS111
表示制御部119は、印刷装置110の表示メッセージの送り先をデータ通信部121に設定する。これにより、スキャナ装置100の表示部104は、通常のスキャナ装置の必要なメッセージを通常通り表示し、印刷装置110からのメッセージが発生した場合には印刷装置110がデータ通信部121を通してメッセージをスキャナ装置100に送信可能なため、スキャナ装置100の表示部104にてメッセージが表示されることになる。
【0028】
続いて、上記フローの中で必要になるメッセージデータの変換処理ついて説明する。
図5は、メッセージデータの変換処理手順を示すフローチャートである。
動作説明の前提として、印刷装置110に用紙が無かったとして、用紙がない状況のメッセージを表示する場合について説明する。以下にメッセージ変換部108、120の動作について図1を併用しながらステップS201からステップS207までステップ順に説明する。
【0029】
ステップS201
印刷装置110の用紙格納箇所にあるセンサにより、主制御部114が用紙切れを認識する。
【0030】
ステップS202
表示制御部119は用紙切れに対応したメッセージ、例えば「ヨウシガ アリマセン」を選択・発生する。
【0031】
ステップS203
メッセージ変換部120は、予め保持する印刷装置用の変換テーブルを用いてメッセージを対応するコードに変換する。ここで変換テーブルの一例について説明する。
図6は、印刷装置用の変換テーブル説明図である。
図に示すように、表示メッセージに対応するコードが設定されている。ここでは、表示メッセージが「ヨウシガ アリマセン」なので、コード“0x100”に変換される。
【0032】
ステップS204
変換されたコードは、データ通信部121を介してスキャナ装置100に送られる。
【0033】
ステップS205
データ通信部109は、変換されたコードを受信する。
【0034】
ステップS206
メッセージ変換部108は、予め保持する図6と同様のスキャナ装置用の変換テーブルを用いて入力されたコードをメッセージに変換する。ここで変換テーブルの一例について説明する。
図7は、スキャナ装置用の変換テーブル説明図である。
図6と同様に表示メッセージに対応するコードが設定されている。ここでは、入力コードが“0x100”なので、表示メッセージ「ヨウシガ アリマセン」に変換される。
【0035】
ステップS207
メッセージ変換部108は、メッセージを表示制御部107(S507)へ送り、パネル制御部103が表示部104に表示させてフローを終了する。
【0036】
尚、本実施例ではメッセージを変換する変換テーブルをスキャナ装置100と印刷装置110のそれぞれに持つようにし、メッセージ変換部もテーブルと一緒にそれぞれの装置に配したが、メッセージテーブルを1つにまとめることによりメッセージ変換部も1つにし、印刷装置またはスキャナ装置のいずれかに配することも可能である。
図8は、印刷装置及びスキャナ装置共用の変換テーブルである。
図に示すように、16文字以下表示用メッセージ(印刷装置用)と24文字以下表示用メッセージ(スキャナ装置用)とが併記されている。
【0037】
又、「ヨウシガ アリマセン」の表示は、装置の停止を伴うエラー表示であるため、スキャナ装置が通常表示しているメッセージを消して「ヨウシガ アリマセン」の表示を行っても問題は発生しない。一方、「トナ−エンド」等のワーニングの場合には、通常表示しているメッセージを消して「トナ−エンド」の表示のみを行うと予期しない問題が発生する可能性もあるので、通常表示しているメッセージと「トナ−エンド」等のワーニングを交互に表示しても良い。
【0038】
又、上記動作の結果、プリンタ装置の表示部にメッセージが表示されなくなると、故障発生と誤解されるおそれもあるので、所定の間隔毎に「スキャナ表示部参照」等のメッセージを表示するようにしても良い。又、プリンタ装置のスイッチやカバーが開けられると、プリンタ装置の表示部にも表示するようにしても良い。また、本実施例では設けなかったが、メッセージの表示部を一方のみにするのではなく、同じ内容のメッセージを両方の表示部に表示しても良い。また、選択された表示部にはプリンタ/スキャナの情報を表示し、選択されなかった表示部は通常通り表示しても良い。更に、本実施例では、印刷装置とスキャナ装置の二つの装置が接続された場合を例に挙げたが、装置の接続が3つ以上(表示制御システムを構成している)のときも同様にし、表示部選択の際の選択肢を装置接続可能状態に応じて設定すれば良い。
【0039】
以上説明したように、本実施例の表示制御装置によれば、接続された装置のそれぞれにメッセージを表示する表示部が備わっていても、メッセージをいずれか一方に表示し他方には表示をさせないため、装置から使用者へのメッセージは一意となり、使用者は両方のメッセージを確認する必要がなくなり使い勝手が良くなるという効果を得る。
【実施例2】
【0040】
図9は、実施例2の表示制御装置の構成の機能ブロック図である。
図に示すように実施例2の表示制御装置は、1例としてスキャナ装置200と、印刷装置210とがUSB接続部135で通信接続され、構成されている。以下に実施例1との相違部分のみについて説明する。実施例1と同様の部分には実施例1と同一の符号を付して説明を省略する。
【0041】
スキャナ装置200は、読取部101と、主制御部102と、表示部104と、操作部105と、メッセージ変換部108と、データ通信部109と、パネル制御部201と、表示制御部202と、表示情報格納部203と、表示選択部204とを備える。
【0042】
パネル制御部201は、表示部104と操作部105とを制御する部分である。又、表示部104と操作部105とを介して使用者の意向を受入れる部分でもある。表示制御部202は、表示選択部106と表示情報格納部203とスキャナ装置200における図示しない表示メッセージの抽出と表示先を制御する部分である。表示情報格納部203は、スキャナ装置200の表示部104に関する仕様情報を格納する部分である。
表示選択部204は、スキャナ装置200および印刷装置210のメッセージを表示する表示部104の表示を表示情報格納部203に格納されている仕様情報に基づき選択する部分である。
【0043】
印刷装置210は、受信部111と、画像形成部112と、印刷部113と、主制御部114と、表示部116と、操作部117と、メッセージ変換部120と、データ通信部121と、表示制御部211と、表示選択部212と、表示情報格納部213と、パネル制御部214とを備える。
【0044】
表示制御部211は、表示選択部212と表示情報格納部213とを制御し、印刷装置210における図示しない表示メッセージの抽出と表示先を制御する部分である。表示情報格納部213は、印刷装置210の表示部116に関する仕様情報が格納してある部分である。表示選択部212は、スキャナ装置200および印刷装置210のメッセージを表示する表示部の表示を表示情報格納部213に格納されている仕様情報に基づき選択する部分である。パネル制御部214は、表示部116と操作部117とを制御する部分である。
【0045】
実施例2の動作について説明する。
印刷装置210とスキャナ装置200が接続されたときの動作の概要については、実施例1と同様であるため説明を省略し、本実施例の表示制御装置における表示部の選択についてフローチャートを用いて説明する。
【0046】
図10は、実施例2の表示部を選択する動作を示すフローチャートである。
動作説明の前提条件として、印刷装置210とスキャナ装置200とがUSB接続部135を通して物理的に接続され、スキャナ装置200は印刷装置210の電源が入ると同時に電源が入るようになっているものとする。また、印刷装置の表示部116(図9)には横16文字×縦4文字、スキャナ装置の表示部104(図9)には横24文字×縦4文字の表示が可能であるものとする。又、表示部の選択に関しては、印刷装置210の操作部(操作キー)117(図9)から指定してスキャナ装置200の表示部104(図9)を選択するものとする。
【0047】
更に、各装置の表示部104、116の仕様情報を格納する表示情報格納部203、213には表示情報が次のように格納されているものとする。
図11は、表示情報格納部203の説明図である。
図12は、表示情報格納部213の説明図である。
以下に表示部を選択する動作について図9を併用しながらステップS301からステップS313までステップ順に説明する。
【0048】
ステップS301
オペレータが印刷装置210の電源をオンすると、スキャナ装置200の電源も自動的にオンされる。
【0049】
ステップS302
印刷装置210の表示部116とスキャナ装置200の表示部104のそれぞれに初期画面表示がなされる。
【0050】
ステップS303
装置の接続状況が確認され接続がある場合にはステップS304へ進み、接続が無い場合には、前述のようなメッセージの送り先の変更を行わないため、印刷装置210、スキャナ装置200、それぞれのメッセージが、それぞれの表示部116、104にて表示されるようになる。(ここでは印刷装置210とスキャナ装置200とが接続状態であるので、S304へ進むことになる。)
【0051】
ステップS304
各装置の表示部104、116の仕様情報を格納する表示情報格納部203、213があり、例えばスキャナ装置の表示情報を図11のように、また印刷装置の表示情報を図12のようにそれぞれの装置で格納しているものとする。このステップではまず、表示制御部202、211は、スキャナ装置200の表示部104の横文字数と印刷装置210の表示部116の横文字数を比較し、印刷装置210の表示部116の横文字数が大きい場合にはステップS305へ進み、スキャナ装置200の表示部104の横文字数が大きい場合にはステップS307へ進み、両方同一の場合にはステップS309へ進む。(ここではスキャナ装置200の表示部104の横文字数のほうが大きいため、S307に進む。)
【0052】
ステップS305
表示制御部202は、表示部104の電流を切断する。
【0053】
ステップS306
表示制御部202は、スキャナ装置200の表示メッセージの送り先をデータ通信部109に設定する。これにより、印刷装置210の表示部116は、通常の印刷装置の必要なメッセージを通常通り表示し、スキャナ装置200からのメッセージが発生した場合にはスキャナ装置200がデータ通信部109、121を通してメッセージを印刷装置210に送信可能なため、印刷装置210の表示部116にてメッセージが表示されることになる。
【0054】
ステップS307
表示制御部211は、表示部116の電流を切断する。
【0055】
ステップS308
表示制御部211は、印刷装置210の表示メッセージの送り先をデータ通信部121に設定する。これにより、スキャナ装置200の表示部104は、通常のスキャナ装置の必要なメッセージを通常通り表示し、印刷装置210からのメッセージが発生した場合には印刷装置210がデータ通信部121を通してメッセージをスキャナ装置200に送信可能なため、スキャナ装置200の表示部104にてメッセージが表示されることになる。
【0056】
ステップS309
両装置が接続されるときの位置関係が判断される。ある装置に他の装置が接続されるとき、接続のされ方はその装置の物理的な構造上一意的に決まるため、ある装置と他の装置の接続位置の関係はそれぞれの装置で一意的に決まる(図11及び図12の装置仕様情報)。本実施例では、それぞれの接続された装置の位置関係により、上部または前部にある装置のほうが表示部の認識が見やすい場合が多いため、上部または前部に表示部が位置する装置の表示部を優先して選択することとし、印刷装置210が上部または前部に接続されている場合にはステップS310へ進み、スキャナ装置200が上部または前部に接続されている場合にはステップS312へ進む。
【0057】
ステップS310
表示制御部202は、表示部104の電流を切断する。
【0058】
ステップS311
表示制御部202は、スキャナ装置200の表示メッセージの送り先をデータ通信部109に設定する。これにより、印刷装置210の表示部116は、通常の印刷装置の必要なメッセージを通常通り表示し、スキャナ装置200からのメッセージが発生した場合にはスキャナ装置200がデータ通信部109、121を通してメッセージを印刷装置210に送信可能なため、印刷装置210の表示部116にてメッセージが表示されることになる。
【0059】
ステップS312
表示制御部211は、表示部116の電流を切断する。
【0060】
ステップS313
表示制御部211は、印刷装置210の表示メッセージの送り先をデータ通信部121に設定する。これにより、スキャナ装置200の表示部104は、通常のスキャナ装置の必要なメッセージを通常通り表示し、印刷装置210からのメッセージが発生した場合には印刷装置210がデータ通信部121を通してメッセージをスキャナ装置200に送信可能なため、スキャナ装置200の表示部104にてメッセージが表示されることになる。
【0061】
尚、本実施例ではメッセージを変換するテーブルをスキャナ装置と印刷装置のそれぞれに持つようにし、メッセージ変換部もテーブルと一緒にそれぞれの装置に配したが、メッセージテーブルを例えば図8のように1つにまとめることによりメッセージ変換部も1つにでき、印刷装置またはスキャナ装置のいずれかに配すれば同様の効果が得られる。また本実施例では、メッセージを表示する表示部を2つの装置のうちどちらか一方を選択して、選択された一方のみに表示を行い他方は表示をしないようにしたが、選択されなかった方の表示部は通常の装置のメッセージを表示するようにしても良い。また、本実施例では、印刷装置とスキャナ装置の二つの装置が接続された場合を例に挙げたが、装置の接続が3つ以上のとき(表示制御システムを構成)も同様にし、表示部選択の際の選択肢を装置接続可能状態に応じて設定すれば良い。
【0062】
以上説明したように、本実施例による表示制御装置によれば、接続された装置のそれぞれの表示部のうち、表示の見易い方にメッセージが表示されることになるので、実施例1の効果に加えて、より一層使い勝手が良くなるという効果を得る。
【実施例3】
【0063】
図13は、実施例3の表示制御装置の構成の機能ブロック図である。
図に示すように実施例3の表示制御装置は、1例としてスキャナ装置300と、印刷装置310とがUSB接続部135で通信接続され、システム構成されている。以下に実施例1との相違部分のみについて説明する。実施例1と同様の部分には実施例1と同一の符号を付して説明を省略する。
【0064】
スキャナ装置300は、読取部101と、主制御部102と、表示部104と、操作部105と、表示選択部106と、表示制御部107と、メッセージ変換部108と、データ通信部109と、パネル制御部301と、入力可能情報格納部302とを備える。
【0065】
パネル制御部301は、表示部104と操作部105と表示選択部106と入力可能情報格納部302とを制御する部分である。又、表示部104と操作部105と表示選択部106と入力可能情報格納部302とを介して使用者の意向を受入れる部分でもある。入力可能情報格納部302は、操作部105より入力可能な情報群を格納しておく部分である。
【0066】
印刷装置310は、受信部111と、画像形成部112と、印刷部113と、主制御部114と、表示部116と、操作部117と、表示選択部118と、表示制御部119と、メッセージ変換部120と、データ通信部121と、パネル制御部311と、入力可能情報格納部312とを備える。
【0067】
パネル制御部311は、表示部116と操作部117と表示選択部118と入力可能情報格納部312とを制御する部分である。又、表示部116と操作部117と表示選択部118と入力可能情報格納部312とを介して使用者の意向を受入れる部分でもある。入力可能情報格納部312は、操作部117より入力可能な情報群を格納しておく部分である。
【0068】
実施例3の動作について説明する。
印刷装置310とスキャナ装置300とが接続されたときの動作の概要については、実施例1と同様であるため説明を省略し、本実施例の表示制御装置における表示部の選択についてフローチャートを用いて説明する。
【0069】
図14は、実施例3の表示部を選択する動作を示すフローチャートである。
動作説明の前提条件として、印刷装置310とスキャナ装置300とがUSB接続部135を通して物理的に接続され、スキャナ装置300は印刷装置310の電源が入ると同時に電源が入るようになっているものとする。また、印刷装置の表示部116(図13)には横16文字×縦4文字、スキャナ装置の表示部104(図13)には横24文字×縦4文字の表示が可能であるものとする。又、表示部の選択に関しては、印刷装置210の操作部(操作キー)117(図13)から指定してスキャナ装置300の表示部104(図13)を選択するものとする。以下に表示部を選択する動作について図13を併用しながらステップS401からステップS413までステップ順に説明する。
【0070】
ステップS401
オペレータが印刷装置310の電源をオンすると、スキャナ装置300の電源も自動的にオンされる。
【0071】
ステップS402
印刷装置310の表示部116とスキャナ装置300の表示部104のそれぞれに初期画面表示がなされる。
【0072】
ステップS403
装置の接続状況が確認され接続がある場合にはステップS404へ進み、接続が無い場合にはステップS406へ進む(ここでは印刷装置310とスキャナ装置300とが接続状態であるので、S404へ進むことになる。)。
【0073】
ステップS404
印刷装置310とスキャナ装置300の両方の表示部116、104に、それぞれの表示制御部107、119によって、表示部の選択を促すメッセージがそれぞれ表示される。その表示例については既に実施例1で図3及び図4を用いて説明した内容と同様である。ここでは、表示部の選択は現在使用中の装置「ゲンザイノソウチ」、他の接続されている装置「タノ ソウチ」、表示する装置を選択しない「センタクフヨウ」の3つのモードから選択可能であり、両図に示すようにそれぞれの装置の操作キーに、表示部選択の意味を割り当てておく。装置使用者は指示されたキーを押下することにより表示部の選択終了とする。また、装置使用者が表示部の選択をしなくても、表示選択を促すメッセージを表示後に一定時間が経過すると表示部の選択終了とする。
【0074】
ステップS405
表示制御部107、119は、装置使用者が表示選択を行ったか、一定時間表示から時間がたつかを判定してステップS407へ進む。ここでは、一定時間たたず、使用者の選択も行われない場合はステップS404に戻り処理を繰り返す。表示選択がいずれかの装置から行われた場合は、使用者の選択が行われたと判断し、ステップS407へ進む。(ここでは、印刷装置の操作キーからスキャナ装置の表示部を選択するので、印刷装置310のON−LINEキーが押下される。)
【0075】
ステップS406
表示制御部107、119は、装置接続がないので「センタクフヨウ」を設定してステップS407へ進む。
【0076】
ステップS407
表示制御部107、119は、選択されたモードを判断し、印刷装置310の表示部116が選択されている場合にはステップS408へ進む。スキャナ装置300の表示部104が選択されているの場合にはステップS411へ進む。「センタクフヨウ」が選択されている場合には、メッセージの送り先の変更を行わないため、印刷装置310、スキャナ装置300、それぞれのメッセージが、それぞれの表示部116、104にて表示されるようになる。またステップS405にて使用者がいずれのモードも選択しなかった場合(表示部にメッセージを表示したあと、選択キーを押下しないまま一定時間経過した場合)は、本実施例ではスキャナ装置300の表示部104を選択したときと同じとする。更に、ステップS403にて、接続装置がないと判断された場合は、ステップS406にて、表示部の選択不要モードと設定し、ステップS407に進み、以降前述の表示部の選択不要、と判断された場合の動作と同じ動作を行う(ここでは、スキャナ装置300の表示部104が選択されているのでステップS411へ進む。)。
【0077】
ステップS408
表示制御部107は、スキャナ装置300の表示メッセージの送り先をデータ通信部109に設定する。これにより、印刷装置310の表示部116は、通常の印刷装置310の必要なメッセージは通常通り表示し、スキャナ装置300からのメッセージが発生した場合はスキャナ装置300がデータ通信部109、121を通してメッセージを印刷装置310に送信可能なため、印刷装置の表示部116にてメッセージが表示される。
【0078】
ステップS409
印刷装置310はスキャナ装置300の入力可能情報格納部302をデータ通信部121、109を介して取得する。
【0079】
ステップS410
表示制御部107は、スキャナ装置300の表示部104の電流を切り、無駄な電力を消費しないようにする。
【0080】
ステップS411
表示制御部119は、印刷装置310の表示メッセージの送り先をデータ通信部121に設定する。これにより、スキャナ装置300の表示部104は、通常のスキャナ装置300の必要なメッセージは通常通り表示し、印刷装置310からのメッセージが発生した場合は印刷装置310がデータ通信部121、109を通してメッセージをスキャナ装置300に送信可能なため、スキャナ装置300の表示部104にてメッセージが表示される。
【0081】
ステップS412
スキャナ装置300は印刷装置310の入力可能情報格納部312をデータ通信部121、109を介して取得する。
【0082】
ステップS413
表示制御部119は、印刷装置310の表示部116の電流を切り、無駄な電力を消費しないようにする。
【0083】
尚、上記ステップS407にて表示部の選択不要、と判断された場合は、前述のようなメッセージの送り先の変更を行わないため、印刷装置310、スキャナ装置300、それぞれのメッセージが、それぞれの表示部116、104にて表示されるようになる。又、上記ステップS407にて使用者がいずれのモードも選択しなかった場合(表示部にメッセージを表示したあと、選択キーを押下しないまま一定時間経過した場合)は、本実施例ではスキャナ装置300の表示部104を選択したときと同じとする。
【0084】
また、上記ステップS403にて、接続装置がないと判断された場合は、ステップS406にて、表示部の選択不要モードと設定し、ステップS407に進み、以降前述の表示部の選択不要、と判断された場合の動作と同じ動作を行う。
【0085】
ここで、入力可能情報格納部の内容について説明する。
図15は、入力可能情報格納部の内容説明図である。
図は、印刷装置310の入力可能情報格納部312の内容を表している。入力可能情報格納部312に格納される情報は、例えば図に示すテーブルのような形式で構成されている。まず印刷装置の入力可能情報群全体の格納場所を物理的に管理し、その先頭が例えば0xAAAA0000という場所であることを示している。
【0086】
印刷装置310の入力可能情報が内容に応じて分類され、その分類名、例えば“用紙メニュー”と、その内容群、例えば“用紙サイズ1”、“用紙タイプ1”などが格納されている場所を、その先頭0xAAAA0000からの相対位置“0x200”を関連付けて管理する。相対位置“0x200”の位置には上記内容名と、その選択肢群の位置がやはり先頭0xAAAA0000からの相対位置で示される。例えば相対位置“0x210”の場所には用紙サイズの選択肢群、例えば“A3、“B4”・・・と示されている。
【0087】
ここで、入力可能情報の分類名の末端に1つ接続装置の入力可能情報格納部の場所を用意しておき(図中の1701)、前述のステップS409のようにスキャナ装置300の入力可能情報格納部302の場所を取得した際に、本領域に関する参照先領域(図中の1702)にスキャナ装置の入力可能情報の先頭の場所を格納する。これにより、印刷装置310の入力可能情報に続いてスキャナ装置300の入力可能情報も印刷装置310の表示部116および操作部117を通して確認・選択可能となる。
【0088】
上記ステップS407にて表示部の選択不要と判断された場合は、この接続装置の入力可能情報の先頭を格納しないため、それぞれの表示部および操作部から確認・選択されることもなくなる。
【0089】
次に、印刷装置310にてスキャナ装置300の入力可能情報を入力することを例に上げて実際の入力情報に関する動作について説明する。
図16は、印刷装置の表示部及び操作部の説明図である。
図中の1801〜1805は操作Key、また1806は表示部を示す。
図17は、他装置の仕様決定の動作を示すフローチャートである。
【0090】
ステップS501
まず装置使用者が印刷装置310の操作部117から1802または1803のKeyを操作して表示部116に“スキャナソウチ メニュー”と表示させ、このとき1804Keyを操作することによりスキャナ装置300の入力可能情報の設定モードに入る。
【0091】
ステップS502
これにより、以降の入力可能情報はスキャナ装置300の入力可能情報格納部302を参照する。続いて1802または1803のKeyを操作し該当設定項目が表示されたときに1804Keyを操作することを該当項目の設定値表示まで繰り返し、設定したい選択肢が表示されたときに1804Keyを操作する
【0092】
ステップS503
印刷装置310はこのときの設定値を主制御部114でコード化してデータ通信部121、109を介してスキャナ装置300の主制御部102に送信する。
【0093】
ステップS504
スキャナ装置300の主制御部102は該コードに応じて設定コードを該コードに応じて設定しフローを終了する。
【0094】
以上説明したように、本実施例では、入力可能情報格納部302、312を備えることによって、実施例1の効果に加えて、一方の装置から他方の装置の特性仕様の決定(例えばスキャナ装置300から印刷装置310の用紙サイズを決定する)が可能になるという効果を得る。
【0095】
また本実施例では、メッセージを表示する表示部を2つの装置のうちどちらか一方を選択して、選択された一方のみに表示を行い他方は表示をしないようにしたが、選択されなかった方の表示部は通常の装置のメッセージを表示し、情報入力部も通常の装置の情報入力を可能としておいても良い。
【0096】
また、本実施例では設けなかったが、メッセージの表示部を一方のみにするのではなく、同じ内容のメッセージを両方の表示部に表示しても良い。同時に、情報入力部も両方で互いの入力可能情報の入力を可能にできるように、それぞれの入力可能情報格納部の接続装置用の場所に互いの入力可能情報格納部の先頭を入れて使用しても良い。
【0097】
また、本実施例では、印刷装置とスキャナ装置の二つの装置が接続された場合を例に挙げたが、装置の接続が3つ以上のとき(表示制御システムを構成している)も同様にし、表示部選択の際の選択肢を装置接続可能状態に応じて設定すれば良い。入力可能情報格納部の接続装置用の領域も1つではなく、同時に接続可能な想定される装置の個数分用意することにより、3つ以上の装置の接続時も1つの装置の情報入力部で操作可能とできる。
【実施例4】
【0098】
図18は、実施例4の表示制御装置の構成の機能ブロック図である。
本実施例は、実施例1の表示制御装置とほぼ同様であり、図に示すようにプリンタサーバ150を含むネットワーク140に印刷装置が複数台接続されている場合に相当する。以下の説明では、印刷装置を2台に限定し、それぞれ印刷装置A、及び印刷装置Bとし、これらの印刷装置内部の各構成部分は、実施例1の印刷装置110と同様とする。更に、印刷装置Aの構成部分の符号にはAを印刷装置Bの構成部分の符号にはBをそれぞれ付記し、その機能は実施例1の印刷装置110と全く同様であるものと仮定する。
【0099】
図中、プリンタサーバ150は、ネットワーク中に図示しない装置によって発生した原稿データを適当な印刷装置、例えば印刷装置Aに割り当てて原稿データを送信するサーバである。印刷装置Aは、データ通信部121Aを介してプリンタサーバ150からの原稿データを受信部111Aが受け取り、画像形成部112Aにて、データ解析し、印刷データに変換し、印刷部113Aにて印刷を行う。以下に、その動作について詳細に説明する。
【0100】
図19は、実施例4の表示部を選択する動作を示すフローチャートである。
動作説明の前提条件として、印刷装置Aと印刷装置Bとがネットワーク140でプリンタサーバ150と接続されている。また、印刷装置Aの表示部116A(図18)には横16文字×縦4文字、印刷装置Bの表示部116B(図18)には横24文字×縦4文字の表示が可能であるものとする。又、印刷装置110(図18)の電源は既に入っているものとする。表示部の選択に関しては、印刷装置Bの操作部(操作キー)117B(図18)から指定して印刷装置A(図18)の表示部116A(図18)を選択するものとする。又、印刷装置Bの電源は既に入っているものとする。以下に表示部を選択する動作について図18を併用しながらステップS601からステップS611までステップ順に説明する。
【0101】
ステップS601
印刷装置Bの電源は既に入っているので、使用者によって印刷装置Aの電源がオンされる。
【0102】
ステップS602
初期画面表示が印刷装置Aの表示部116Aに行う。このとき印刷装置Bの表示部116Bには、既に初期画面表示が実行されている。
【0103】
ステップS603
装置の接続状況が確認され接続がある場合にはステップS604へ進み、接続が無い場合にはステップS606へ進む(ここでは印刷装置Aと印刷装置Bとが接続状態であるので、S604へ進むことになる。)。
【0104】
ステップS604
印刷装置Aと印刷装置Bの両方の表示部116A、116Bに、それぞれの表示制御部119A、119Bによって、表示部の選択を促すメッセージがそれぞれ表示される。ここでその表示例について説明する。
図20は、印刷装置Bでの表示例説明図である。
印刷装置Aの表示部116Aでの表示例を既に説明した図3に、また、印刷装置Bの表示部116Bでの表示例を図20に示す。ここでは、表示部の選択は現在使用中の装置「ゲンザイノソウチ」、他の接続されている装置「タノ ソウチ」、表示する装置を選択しない「センタクフヨウ」の3つのモードから選択可能であり、両図に示すようにそれぞれの装置の操作キーに、表示部選択の意味を割り当てておく。装置使用者は指示されたキーを押下することにより表示部の選択終了とする。また、装置使用者が表示部の選択をしなくても、表示選択を促すメッセージを表示後に一定時間が経過すると表示部の選択終了とする。
【0105】
ステップS605
表示制御部119A、119Bは、装置使用者が表示選択を行ったか、一定時間表示から時間がたつかを判定してステップS607へ進む。ここでは、一定時間たたず、使用者の選択も行われない場合はステップS604に戻り処理を繰り返す。表示選択がいずれかの装置から行われた場合は、使用者の選択が行われたと判断し、ステップS607へ進む。(ここでは、印刷装置Bの操作キーから印刷装置Aの表示部を選択するので、印刷装置BのON−LINEキーが押下される。)
【0106】
ステップS606
表示制御部119A、119Bは、装置接続でないので「センタクフヨウ」を設定してステップS607へ進む。
【0107】
ステップS607
表示制御部119A、119Bは、選択されたモードを判断し、印刷装置Bの表示部116Bが選択されている場合にはステップS608へ進む。印刷装置Aの表示部116Aが選択されている場合にはステップS610へ進む。「センタクフヨウ」が選択されている場合には、メッセージの送り先の変更を行わないため、印刷装置A、印刷装置B、それぞれのメッセージが、それぞれの表示部116A、116Bにて表示されるようになる。またステップS605にて使用者がいずれのモードも選択しなかった場合(表示部にメッセージを表示したあと、選択キーを押下しないまま一定時間経過した場合)は、本実施例では印刷装置Aの表示部116Aを選択したときと同じとする。更に、ステップS603にて、接続装置がないと判断された場合は、ステップS606にて、表示部の選択不要モードと設定し、ステップS607に進み、以降前述の表示部の選択不要、と判断された場合の動作と同じ動作を行う(ここでは、印刷装置Aの表示部116Aが選択されているのでステップS610へ進む。)。
【0108】
ステップS608
表示制御部119Aは、表示部116Aの電流を切断する。
【0109】
ステップS609
表示制御部119Aは、印刷装置Aの表示メッセージの送り先をデータ通信部121Aに設定する。これにより、印刷装置Bの表示部116Bは、通常の印刷装置の必要なメッセージを通常通り表示し、印刷装置Aからのメッセージが発生した場合には印刷装置Aがデータ通信部121A、121Bを通してメッセージを印刷装置Bに送信可能なため、印刷装置Bの表示部116Bにてメッセージが表示されることになる。
【0110】
ステップS610
表示制御部119Bは、表示部116Bの電流を切断する。
【0111】
ステップS611
表示制御部119Bは、印刷装置Bの表示メッセージの送り先をデータ通信部121Bに設定する。これにより、印刷装置Aの表示部116Aは、通常の印刷装置Aの必要なメッセージを通常通り表示し、印刷装置Bからのメッセージが発生した場合には印刷装置Bがデータ通信部121Bを通してメッセージを印刷装置Aに送信可能なため、印刷装置Aの表示部116Aにてメッセージが表示されることになる。
【0112】
以上説明したように、本実施例によれば、同一機能を有する装置を複数台接続するシステムに於いて、同一機能を有する装置間でも表示部の設定が可能になるという効果を有する。又、本実施例によればメッセージを変換するテーブルを印刷装置Aと印刷装置Bのそれぞれに持つようにし、メッセージ変換部もテーブルと一緒にそれぞれの装置に配したが、メッセージテーブルを例えば図8のように1つにまとめることによりメッセージ変換部も1つにでき、印刷装置Aまたは印刷装置Bまたはプリンタサーバ上のいずれかに配すれば同様の効果が得られる。
【0113】
また本実施例では、メッセージを表示する表示部を2つの装置のうちどちらか一方を選択して、選択された一方のみに表示を行い他方は表示をしないようにしたが、選択されなかった方の表示部は通常の装置のメッセージを表示するようにしても良い。また、本実施例では設けなかったが、メッセージの表示部を一方のみにするのではなく、同じ内容のメッセージを両方の表示部に表示しても良い。また、本実施例では、印刷装置Aと印刷装置Bの二つの装置が接続された場合を例に挙げたが、装置の接続が3つ以上のときも同様にし、表示部選択の際の選択肢を装置接続可能状態に応じて設定すれば良い。
【産業上の利用可能性】
【0114】
本発明の実施例では、印刷装置とスキャナ装置を用いて説明したが、本発明は表示部を備えたMFPやファクシミリ、複写装置、その他表示部を備えた接続可能な装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】実施例1の表示制御装置の構成の機能ブロック図である。
【図2】実施例1の表示部を選択する動作を示すフローチャートである。
【図3】印刷装置での表示例説明図である。
【図4】スキャナ装置での表示例説明図である。
【図5】メッセージデータの変換処理手順を示すフローチャートである。
【図6】印刷装置用の変換テーブル説明図である。
【図7】スキャナ装置用の変換テーブル説明図である。
【図8】印刷装置及びスキャナ装置共用の変換テーブルである。
【図9】実施例2の表示制御装置の構成の機能ブロック図である。
【図10】実施例2の表示部を選択する動作を示すフローチャートである。
【図11】表示情報格納部203の説明図である。
【図12】表示情報格納部213の説明図である。
【図13】実施例3の表示制御装置の構成の機能ブロック図である。
【図14】実施例3の表示部を選択する動作を示すフローチャートである。
【図15】入力可能情報格納部の内容説明図である。
【図16】印刷装置の表示部及び操作部の説明図である。
【図17】他装置の仕様決定の動作を示すフローチャートである。
【図18】実施例4の表示制御装置の構成の機能ブロック図である。
【図19】実施例4の表示部を選択する動作を示すフローチャートである。
【図20】印刷装置Bでの表示例説明図である。
【符号の説明】
【0116】
100 スキャナ装置
101 読取部
102 主制御部
103 パネル制御部
104 表示部
105 操作部
106 表示選択部
107 表示制御部
108 メッセージ変換部
109 データ通信部
110 印刷装置
111 受信部
112 画像形成部
113 印刷部
114 主制御部
115 パネル制御部
116 表示部
117 操作部
118 表示選択部
119 表示制御部
120 メッセージ変換部
121 データ通信部
130 コンピュータ
135 USB接続部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1、第2の表示部と、
メッセージを表示する表示部を前記第1、第2の表示部から選択する表示選択部と、
前記表示選択部で選択された表示部に応じて、前記第1、第2の表示部に表示すべきメッセージを変換する変換部とを有し、
前記表示選択部で選択された前記第1または第2の表示部は、前記変換部で変換されたメッセージを表示することを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記第1の表示部は、画像形成装置に設けられた表示部であり、
前記第2の表示部は、読取装置に設けられた表示部であることを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記表示選択部は、スイッチ操作部からなり、
使用者が前記スイッチ操作部を操作することにより表示部を選択することを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記表示選択部において、
表示部を両方または一方または排他的に選択することを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項5】
第1、第2の表示部と、
前記第1、第2の表示部それぞれの仕様情報を格納する格納部と、
前記格納部に格納さけた前記仕様情報に基づいて、メッセージを表示する表示部を前記第1、第2の表示部から選択する表示選択部とを有することを特徴とする表示制御装置。
【請求項6】
前記格納部に格納された前記仕様情報は、前記第1、第2の表示部の位置情報、表示領域情報情報のうち少なくとも1つを有することを特徴とする請求項5に記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記第1、第2の表示部は、それぞれに対応して第1、第2の情報入力部を有し、前記表示選択部で選択された表示部に対応する情報入力部で、選択されなかった他方の情報入力部の機能が可能となることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載の表示制御装置。
【請求項8】
ネットワークに接続された第1の装置に設けられた第1の表示部と、
前記ネットワークに接続された第2の装置に設けられた第2の表示部と、
前記第1の装置及び第2の装置の動作に応じて、メッセージを表示する表示部を前記第1の表示部と、前記第2の表示部から選択する表示選択部とを有し、
前記表示選択部で選択された前記第1または第2の表示部に、前記動作に基づくメッセージが表示されることを特徴とする表示制御システム。
【請求項9】
前記第1の装置および第2の装置は、画像処理装置であることを特徴とする請求項8に記載の表示制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2008−141375(P2008−141375A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−324240(P2006−324240)
【出願日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【出願人】(594202361)株式会社沖データシステムズ (259)
【Fターム(参考)】