表示制御装置及びその制御方法
【課題】 拡大をせずに画像を表示している状態と、ユーザーが所望する拡大倍率で画像を拡大表示している状態とを、少ない操作の手間ですばやく切り替えられるようにする。
【解決手段】 拡大モード開始時の画像の拡大倍率をユーザーからの操作に基づいて登録する登録手段と(図3)、
前記拡大モードの開始指示を受け付ける受付手段と(S410)、
画像の全体を表示している状態で前記拡大モードの開始指示を受け付けると、前記登録手段で登録された拡大倍率に基づいて該画像を拡大して表示手段に表示するように制御し(S608)、該拡大モードで画像を拡大して表示している際に特定の操作部材に対する1回の操作による拡大モードの終了指示(S617)を受け付けると、該画像の拡大を解除して該画像を表示するように制御する制御手段と(S618)
を有することを特徴とする。
【解決手段】 拡大モード開始時の画像の拡大倍率をユーザーからの操作に基づいて登録する登録手段と(図3)、
前記拡大モードの開始指示を受け付ける受付手段と(S410)、
画像の全体を表示している状態で前記拡大モードの開始指示を受け付けると、前記登録手段で登録された拡大倍率に基づいて該画像を拡大して表示手段に表示するように制御し(S608)、該拡大モードで画像を拡大して表示している際に特定の操作部材に対する1回の操作による拡大モードの終了指示(S617)を受け付けると、該画像の拡大を解除して該画像を表示するように制御する制御手段と(S618)
を有することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を表示するための表示制御装置に関し、特に画像を拡大して表示することのできる表示制御装置及びその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、表示装置に表示されている画像を拡大する技術が開示されている。
【0003】
特許文献1には、ユーザーの操作に応じて画像を拡大して表示し、画像を拡大した状態で他の画像に表示を切り替えると、切り替えた後にも切り替える前に拡大していた画像の拡大倍率と拡大位置で画像を拡大して表示することが開示されている。
【0004】
特許文献2には、画像を拡大して表示していた場合にズームレバーをテレ側に操作することで画像を縮小し、画像を等倍で表示していた場合にズームレバーをテレ側に操作することでマルチ画像再生に切り替えることが開示されている。
【0005】
特許文献3には、タッチパネルに画像を表示し、タッチパネルがタッチされている最中の操作部材の操作に応じて、タッチパネル上でタッチされている座標の位置を拡大の中心として画像を拡大することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−260715号公報
【特許文献2】特開2005−223764号公報
【特許文献3】特開2011−028679号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1〜3では、拡大していない状態からユーザーが所望する拡大倍率まで画像を拡大するには、拡大の開始時点から拡大倍率を調整する操作として、複数回の操作や長押しなどの操作が必要であり、手間がかかっていた。そのため、ユーザーがよく使う拡大倍率が決まっている場合にも、拡大を行う度に拡大倍率を調整する操作を行う必要があり、よく使う拡大倍率まですばやく画像を拡大することができなかった。また、特許文献2においては、マルチ画像再生を行っている状態から画像の拡大を行うには、一旦1枚の画像の等倍表示を経る必要があり、マルチ画像再生を行っている状態からすばやく画像を拡大表示することができなかった。また、拡大表示での確認を終えた後にすばやくもとのマルチ画像再生の状態に戻ることができなかった。
【0008】
本発明は上記課題に鑑み、拡大をせずに画像を表示している状態と、ユーザーが所望する拡大倍率で画像を拡大表示している状態とを、少ない操作の手間ですばやく切り替えられる表示制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記問題点を解決するため、本発明は、
拡大モード開始時の画像の拡大倍率をユーザーからの操作に基づいて登録する登録手段と、
前記拡大モードの開始指示を受け付ける受付手段と、
画像の全体を表示している状態で前記拡大モードの開始指示を受け付けると、前記登録手段で登録された拡大倍率に基づいて該画像を拡大して表示手段に表示するように制御し、該拡大モードで画像を拡大して表示している際に特定の操作部材に対する1回の操作による拡大モードの終了指示を受け付けると、該画像の拡大を解除して該画像を表示するように制御する制御手段と
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、拡大をせずに画像を表示している状態と、ユーザーが所望する拡大倍率で画像を拡大表示している状態とを、少ない操作の手間ですばやく切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の1実施形態としての撮像装置の構成ブロック図である。
【図2】本発明の1実施形態としての撮像装置の外観図である。
【図3】拡大モードを開始時の拡大倍率と拡大範囲を登録する登録画面の表示例である。
【図4】再生モード処理のフローチャートである。
【図5】拡大モード遷移処理のフローチャートである。
【図6】拡大画像表示処理のフローチャートである。
【図7】拡大倍率調整処理のフローチャートである。
【図8】拡大モード抜け処理のフローチャートである。
【図9】(a)は、シングル表示(全画面表示)での画像の表示例である。(b)は、マルチ表示での画像の表示例である。(c)は、拡大モードでの画像の表示例である。
【図10】拡大モードでの画像送りの前後の表示例である。
【図11】拡大モードでの拡大倍率調整処理の前後の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態としての撮像装置200の構成ブロック図である。
【0013】
レンズユニット100は、交換可能な撮影レンズを搭載するレンズユニットである。レンズ5は通常、複数枚のレンズから構成されるが、ここでは簡略して一枚のレンズのみで示している。通信端子6はレンズが撮像装置側と通信を行う為の通信端子であり、通信端子10は撮像装置がレンズ側と通信を行う為の通信端子である。レンズユニット100は、この通信端子6,10を介してマイクロコンピュータ40と通信し、内部のレンズシステム制御回路4によって絞り駆動回路2を介して絞り1の制御を行い、AF駆動回路3を介して、レンズ5の位置を変位させることで焦点を合わせる。
【0014】
AEセンサー15は、レンズユニット100を通した被写体の輝度を測光する。
【0015】
AFセンサー11は、マイクロコンピュータ40にデフォーカス量情報を出力する。マイクロコンピュータ40はそれに基づいてレンズユニット100を制御する。
【0016】
クイックリターンミラー12は、露光の際にマイクロコンピュータ40から指示されて、不図示のアクチュエータによりアップダウンされる。
【0017】
撮影者は、ペンタプリズム14とファインダー16を介して、フォーカシングスクリーン13を観察することで、レンズユニット100を通して得た被写体の光学像の焦点や構図の確認が可能となる。
【0018】
フォーカルプレーンシャッター17は、マイクロコンピュータ40の制御で撮像素子20の露光時間を自由に制御できるフォーカルプレーンシャッターである。
【0019】
光学フィルター18は一般的にローパスフィルターなどから構成され、フォーカルプレーンシャッター17より入ってくる光の高周波成分をカットして、撮像素子20に被写体像を導光する。
【0020】
撮像素子20は、一般的にCCDやCMOS等が用いられる撮像素子であり、レンズユニット100を通して撮像素子20上に結像された被写体象を光電変換して電気信号として取り込む。
【0021】
AMP回路21は、取り込まれた電気信号に対して、設定されている撮影感度に応じたゲインで撮影信号を増幅する。
【0022】
A/D変換回路22は撮像素子20によって電気信号に変換されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。
【0023】
画像処理回路23は、A/D変換回路22によってデジタル信号に変換された画像データに対して、フィルター処理、色変換処理、ガンマー/ニー処理を行い、メモリコントローラ27に出力する。また、画像処理回路23はD/A変換回路も内蔵している。画像処理回路23はA/D変換回路22によってデジタル信号に変換された画像データやメモリコントローラ27により入力される画像データをアナログ信号に変換して液晶駆動回路24を介して液晶表示部25に出力することもできる。これらの画像処理回路23による画像処理及び表示処理は、マイクロコンピュータ40により切り替えられる。また、マイクロコンピュータ40は、撮影画像のカラーバランス情報をもとにホワイトバランス調整を行う。
【0024】
液晶表示部25は画像を表示するための背面モニタである。画像を表示するディスプレイであれば液晶方式に限らず、有機ELなど他の方式のディスプレイであってもよい。
【0025】
メモリコントローラ27は、画像処理回路23から入力された未処理の画像データをバッファメモリ26に格納したり、或いは画像処理済みの画像データを記録媒体28に格納したりする。また、逆にバッファメモリ26や記録媒体28から画像データを取り込んで画像処理回路23に出力したりもする。また、メモリコントローラ27は、外部インタフェース29を介して送られてくる画像データを記録媒体28に格納したり、逆に記録媒体28に格納されている画像データを外部インタフェース29を介して外部に出力することも可能である。外部インターフェースとしては、USB、IEEE、HDMIなどのインターフェースが例として挙げられる。記録媒体28は、メモリカードなどの着脱可能な記録媒体である。ただし内蔵メモリであってもよい。タイミング制御回路32を介してマイクロコンピュータ40は、撮像素子20の駆動タイミングを制御する。
【0026】
電源制御回路35は、AC電源部30、もしくは2次電池部31より供給され電源を制御する回路である。電源制御回路35はマイクロコンピュータ40から指示を受けて電源のオンオフを行う。また電源制御回路35は電源状態検知回路34により検知された現在の電源状態の情報や電源種類検知回路33により検知された現在の電源の種類の情報をマイクロコンピュータ40に通知することも行う。
【0027】
マイクロコンピュータ40はシャッター制御回路36を介してフォーカルプレーンシャッタ−17を制御する。
【0028】
光学フィルター振動制御回路37は、光学フィルター18に接続されている圧電素子19を振動させる回路である。振動の振幅、振動時間、振動の軸方向をそれぞれ所定の値で圧電素子を振動させるように、マイクロコンピュータ40の指示に従い振動させる。
【0029】
不揮発性メモリ38は不揮発性の記録媒体であり、ユーザーが任意に設定したシャッター速度、絞り値、撮影感度などの設定値やその他の各種データを撮像装置に電源が入れられていない状態でも、保存することができる。
【0030】
揮発性メモリ39は、撮像装置の内部状態や着脱可能な記録媒体28の情報など、一時的に記憶しておきたいデータを保存しておく。
【0031】
操作部70は、ユーザーからの操作を受け付ける入力部としての各種操作部材である。操作部70には、少なくとも以下の操作部が含まれる。レリーズ釦201、メイン電子ダイヤル202、サブ電子ダイヤル203、電源スイッチ204、プロテクト釦205、メニュー釦206、削除釦207、拡大モード釦208、再生指示釦209、シングル/マルチ切り替え釦210、マルチコントローラ211。
【0032】
マイクロコンピュータ40は、撮像装置200に含まれる各部を制御する制御部である。マイクロコンピュータ40は、不揮発性メモリ38に記録されたプログラムを、揮発性メモリ39をワークメモリとして展開し、実行することで後述の各種処理を実行する。
【0033】
図2(a)は、撮像装置全体200の正面からの外観形状を示した図であり、図2(b)は、撮像装置全体200の背面からの外観形状を示した図である。図1と共通する部分は、同じ記号で示している。
【0034】
レリーズ釦201は、撮影の準備指示及び撮影指示を行うための釦であり、釦を半押しすることで、被写体の輝度の測定や合焦を行う。また、釦を全押しすることでシャッターが切られ画像の撮影が行われる。
【0035】
メイン電子ダイヤル202は回転操作部材であり、ユーザーは、このメイン電子ダイヤル202を回すことでシャッター速度や絞りなどの設定値の設定を行ったり、拡大モードでの拡大倍率の微調整を行う。
【0036】
サブ電子ダイヤル203は回転操作部材であり、ユーザーは、このサブ電子ダイヤル203を回すことで絞りや露出補正などの設定値の設定を行ったり、画像表示状態での画像の1枚送り操作などを行う。
【0037】
電源スイッチ204は電源のON及びOFFを行うための操作部材である。
【0038】
プロテクト釦205は、撮像装置内外の記録媒体に保存されている画像に対して、プロテクトやレーティングといった処理を施す為の釦である。
【0039】
メニュー釦206は、各種設定画面を液晶表示部25に表示させる為の釦である。
【0040】
削除釦207は、撮像装置内外の記録媒体に保存されている画像に対して、削除を指示する釦である。
【0041】
拡大モード釦208は、再生状態において、拡大モードへの遷移指示(拡大モードの開始指示)、及び拡大モードから抜ける指示(拡大モードの終了指示)を行う操作を受付ける釦である。
【0042】
再生指示釦209は、撮像装置内外の記録媒体に保存されている画像を液晶表示部25に表示させる釦である。
【0043】
シングル/マルチ切り替え釦210は、測定した被写体の輝度をロックするように指示するか又は、再生状態において、シングル表示にするかマルチ表示にするかを切り替える指示をする釦である。
マルチコントローラ211は、オートフォーカスの開始ポイントである測距点の設定を行ったり、拡大画像表示状態において、拡大枠(拡大している範囲)の移動を行ったりするための複数方向に操作可能な操作部材である。
【0044】
図3に、拡大モード開始時の画像の拡大率と拡大範囲を登録する登録画面の表示例を示す。図3の登録画面は、操作部70に含まれるメニュー釦206を押下してメニュー画面を液晶表示部25に表示し、再生に関するメニュー項目の中から拡大モード時の設定を行うメニュー項目を選ぶと表示される。図示するように、拡大モード開始時の拡大率と拡大範囲として、以下の選択肢が表示される。
・1倍(拡大なし):1枚の画像全体が液晶表示部25の表示領域に収まる最大のサイズでの表示(いわゆる全画面表示)をする拡大倍率。
・2倍(中央から):全画面表示に対する2倍の拡大倍率。拡大範囲の中心が画像の中央となる拡大範囲が登録される。
・4倍(中央から)
・8倍(中央から)
・10倍(中央から)
・等倍(任意選択合焦点から):画像データの記録画素の1画素分を、液晶表示部25の1画素を使って表示する拡大倍率。いわゆるピクセル等倍。拡大範囲の中心が、画像のうち、撮像する際に合焦した位置(合焦点)となる拡大範囲が登録される。
・前回と同じ倍率(中央から):最後に拡大モードを抜けた(終了した)際の拡大倍率(すなわちその都度異なる拡大倍率であり得る)という条件が登録される。拡大範囲の中心が画像の中央となる拡大範囲が登録される。
【0045】
ユーザーはサブ電子ダイヤル203の操作などによって任意の選択肢に選択枠を移動させ、セット釦を押すことで所望の拡大率と拡大範囲を登録できる。登録された拡大率と拡大範囲は、不揮発性メモリ38に記録される。なお、上記の登録方法に限らず、拡大倍率と拡大範囲は別々に登録できてもよい(すなわち任意の組み合わせが登録できてもよい)。また、拡大倍率と拡大範囲(拡大位置)のいずれか一方のみをユーザーが登録できるようにしてもよい。
【0046】
図4に、撮像装置200で実行される再生モード処理のフローチャートを示す。この処理は、マイクロコンピュータ40が、揮発性メモリ39に記録されたプログラムを、揮発性メモリ39をワークメモリとして展開し、実行することで実現する。なお再生モード処理中は揮発性メモリ38に、現在拡大モードであるか否かを示す拡大モードフラグ(拡大モードフラグ=1:現在拡大モードであることを示す、拡大モードフラグ=0:現在拡大モードではないことを示す)を保持しているものとする。再生モード処理を開始すると拡大モードフラグはまず0に初期化される。撮像装置200の電源がONの状態で再生指示釦209が押下されると再生モード処理を開始する。
【0047】
まずS401で、マイクロコンピュータ40は、画像処理回路23を駆動し、メモリコントローラ27を介して、バッファメモリ26や記録媒体28から取り込んだ画像を画像処理し、液晶駆動回路24を介して液晶表示部25に出力して表示する。図9(a)に示すように1枚の画像の全体が液晶表示部25に表示されるシングル表示(全画面表示)か、図9(b)に示すように複数の画像を1画面に同時に表示するマルチ表示のいずれかで表示される。
【0048】
S402では、シングル/マルチ切り替え釦210が操作されたか否かを判定し、操作されていれば、S403に進み、操作されていなければ、S404に進む。
【0049】
S403では、シングル/マルチ切り替え釦210の操作に応じて、シングル表示(全画面表示)か、マルチ表示かを切り換える。例えば、シングル/マルチ切り替え釦210が押下されることに応じてS402の判定の前にシングル表示(全画面表示)を行っていた場合はマルチ表示を行い、S402の判定の前にマルチ表示を行っていた場合はシングル表示に切り換える。また、切り換えた結果の現在の表示状態(シングル表示中であるかマルチ表示中であるか)の情報を揮発性メモリ39に記録する。
【0050】
S404では、メイン電子ダイヤル202の操作がされているか否か判定し、操作されていればS405に進み、操作されていなければ、S406に進む。
【0051】
S405ではジャンプ送り処理を行う。ジャンプ送り処理とは、メイン電子ダイヤル202の1クリック分の回転操作に応じて、現在の画像から、画像送りをする画像の並び順(例えばファイル番号順)で予め定められたジャンプ枚数分先の画像を表示する処理である。ジャンプ送り処理では、現在の画像とジャンプ枚数分先の画像との間の画像は飛ばされるので表示されない。以降、現在の画像とは、シングル表示においては液晶表示部25に現在表示されている画像であり、マルチ表示においては液晶表示部25に表示された複数の画像のうち、選択枠などで現在選択されている画像であるものとする。ジャンプ枚数は10枚や100枚などの枚数からユーザーが選択したものが予め設定されているものとする。例えば、ファイル番号0001から0050までの隙間ない50枚の画像が記録媒体28に記録されていた場合で、かつジャンプ枚数が10枚に設定されていた場合を考える。この場合、現在の画像のファイル番号が0031である状態でメイン電子ダイヤル202を時計回りに1クリック分回転させると、ファイル番号が0041である画像が表示される。逆にメイン電子ダイヤル202を反時計回に1クリック分回転させると、ファイル番号が0021である画像が表示される。
【0052】
S406では、サブ電子ダイヤル203の操作がされているか否か判定し、操作されていれば、S407に進み、操作されていなければ、S408に進む。
【0053】
S407では、S406で行われたサブ電子ダイヤル203の操作の回転方向に応じた画像送り処理を行う。すなわち、サブ電子ダイヤルが反時計回りに1クリック分回転されると、現在の画像より画像送り順(例えばファイル番号順)で1枚前の画像を、メモリコントローラ27を介して、記録媒体28から読み込んで液晶表示部25に表示する。サブ電子ダイヤルが時計回りに1クリック分回転されると、現在の画像より画像送り順で1枚後の画像を、メモリコントローラ27を介して、記録媒体28から読み込んで液晶表示部25に表示する。
【0054】
S408では、画像に対するその他の操作、例えば削除釦207の操作や、プロテクト釦205の操作などが行われたか否かを判定し、その他の操作が行われた場合はS409に進み、その他の操作が行われていなければS410に進む。
【0055】
S409では、その他の操作に応じた処理を行う。例えば、削除釦207が押下されていれば、現在の画像を記録媒体28から削除する処理を行う。プロテクト釦205が押下されていれば、現在の画像に対して、プロテクトやレーティングなどの属性情報を付加または削除する処理を施す。
【0056】
S410では、拡大モード釦208が押下されたか否かを判定し、押下されたと判定するとS411に進んで拡大モード遷移処理を行い、押下されていなければS412に進む。拡大モード遷移処理については図5を用いて後述する。
【0057】
S412では、電源スイッチ204で電源オフにされたり、レリーズ釦201が押下されているなどの、再生モードの終了操作が行われたか否かを判定する。終了操作が行われていなければS402に戻って処理を繰り返し、終了操作が行われていれば再生モード処理を終了する。
【0058】
図5に、図4のS411で前述した拡大モード遷移処理のフローチャートを示す。この処理は、マイクロコンピュータ40が、不揮発性メモリ38に記録されたプログラムを、揮発性メモリ39をワークメモリとして展開し、実行することで実現する。
【0059】
S501で、揮発性メモリ39に格納されている、拡大モードフラグを1に更新する。
【0060】
S502では、揮発性メモリ39に記録されたシングル表示中であるかマルチ表示中であるかの情報に基づいて、現在マルチ表示中であるか否かを判定し、マルチ表示中ならばS503に進み、マルチ表示中でなければ、S504に進む。
【0061】
S503では、不揮発性メモリ38に格納されている、拡大モード遷移前の表示状態が何であったかを示すデータ(拡大モード遷移前表示状態情報)にマルチ表示中であったことを記憶させる。
【0062】
S504では、不揮発性メモリ38に格納されている、拡大モード遷移前の表示状態が何であったかを示すデータ(拡大モード遷移前表示状態情報)にシングル表示(全画面表示)中であったことを記憶させる。
【0063】
S505では、撮影直後の確認画像表示(クイックレビュー)中であるか否か判定し、クイックレビュー中であれば、S506に進み、そうでなければ、S507に進む。
【0064】
S506では、クイックレビュー表示をしていた場合の、表示時間をカウントしているタイマー(クイックレビューの自動終了までの時間を計測するタイマー)を停止させる。
【0065】
S507では、拡大画像表示処理を行う。拡大画像表示処理の詳細については、図6を用いて後述する。
【0066】
図6に、図5のS507の拡大表示処理のフローチャートを示す。この処理は、マイクロコンピュータ40が、不揮発性メモリ38に記録されたプログラムを、揮発性メモリ39をワークメモリとして展開し、実行することで実現する。
【0067】
まずS601では、前述した図3の登録画面を用いて予めユーザーから登録された拡大モード開始時の拡大倍率と拡大範囲(登録拡大設定)を、マイクロコンピュータ40が不揮発性メモリ38から読み出す。
【0068】
S602では、S601で読み出された登録拡大設定が、「前回と同じ倍率から(中央から)」であるか否かを判定し、そうである場合S603に進み、そうでない場合はS605に進む。
【0069】
S603では、不揮発性メモリ38に保存されている、最後に拡大モードを終了した時の拡大倍率(前回の拡大倍率)を、マイクロコンピュータ40が読み出す。続くS604で、読み出した前回の拡大倍率を揮発性メモリ39に保持する。また、拡大中心位置を画像中央に設定する。
【0070】
S605では、S601で読み出された登録拡大設定が、「等倍(任意選択合焦点から)」であるか否かを判定し、そうである場合はS606に進み、そうでない場合はS607に進む。
【0071】
S606では、揮発性メモリ39に拡大倍率としてピクセル等倍を保存する。また、拡大中心位置を画像の合焦点に設定する。
【0072】
S607では、S601で読み出された登録拡大設定の拡大倍率(1倍、2倍、4倍、8倍、10倍のいずれか)を揮発性メモリ39に保存する。また、拡大中心位置を画像中央にする。
【0073】
S608では、S604、S606、S607で揮発性メモリ39に保存された拡大倍率に従い、画像処理回路23を介して現在の画像を拡大処理し、液晶駆動回路24を介して液晶表示部25に出力して表示する。図9(c)に、拡大モード開始時の画像の拡大表示の表示例を示す。
【0074】
S609では、メイン電子ダイヤル202が操作されているか否か判定し、操作されていればS610に進んで倍率調整処理を行い、操作されていなければS611に進む。倍率調整処理については図7を用いて後述する。
【0075】
S611では、サブ電子ダイヤル203が操作されているか否か判定し、操作されていればS612に進み、操作されていなければS613に進む。
【0076】
S612では、S611で行われたサブ電子ダイヤル203の操作の回転方向に応じた拡大モードでの画像送り処理(拡大したままの画像送り)を行う。すなわち、サブ電子ダイヤル203が反時計回りに1クリック分回転されると、現在の画像より画像送り順(例えばファイル番号順)で1枚前の画像を、メモリコントローラ27を介して記録媒体28から読み込む。そして画像処理回路23を用いて、サブ電子ダイヤル203が操作される前に表示されていた画像と同じ拡大率と拡大範囲に基づいて拡大処理して液晶表示部25に表示する。サブ電子ダイヤルが時計回りに1クリック分回転されると、現在の画像より画像送り順で1枚後の画像を同様に拡大して表示する。
【0077】
図10に拡大モードでの画像送りが行われる前後の液晶表示部25での表示例を示す。画像送りが行われる前に図10(a)のように画像を拡大して表示していた場合、サブ電子ダイヤル203の操作によって画像送りが行われると、1つ前あるいは1つ後の画像が図10(b)に示すように画像送り前と同じ拡大倍率、拡大範囲で拡大表示される。
【0078】
S613では、マルチコントローラ211が操作されているか否か判定し、操作されていればS615に進み、操作されていなければS614に進む。
【0079】
S614では、S613で行われたマルチコントローラ211の操作方向に従い、拡大位置(拡大範囲)を移動させる。この時、拡大位置は、不揮発性メモリ38に記憶してもよい。
【0080】
S615では、画像に対するその他の操作、例えば削除釦207の操作や、プロテクト釦205の操作などが行われたか否かを判定し、その他の操作が行われた場合はS616に進み、その他の操作が行われていなければS617に進む。
【0081】
S616では、その他の操作に応じた処理を行う。例えば、削除釦207が押下されていれば、現在の画像を記録媒体28から削除する処理を行う。プロテクト釦205が押下されていれば、現在の画像に対して、プロテクトやレーティングなどの属性情報を付加または削除するための処理を施す。この時、拡大モードは維持し、拡大倍率、拡大位置も保持したままとなる。
【0082】
S617では、拡大モード釦208が押下されたか否かを判定し、押下されたと判定するとS618に進み(拡大モードの終了指示の受付)、押下されていなければ、S609に戻って処理を繰り返す。
【0083】
S618では、拡大モード抜け処理を行う。拡大モード抜け処理については図8を用いて後述する。
【0084】
図7に、図6のS610で前述した倍率調整処理のフローチャートを示す。この処理は、マイクロコンピュータ40が、不揮発性メモリ38に記録されたプログラムを、揮発性メモリ39をワークメモリとして展開し、実行することで実現する。
【0085】
S701では、揮発性メモリ39に保存している現在の拡大倍率を読み出す。
【0086】
S702では、揮発性メモリ39に記録されたシングル表示中であるかマルチ表示中であるかの情報に基づいて、現在マルチ表示中であるか否かを判定し、マルチ表示中ならばS707に進み、マルチ表示中でなければ、S703に進む。
【0087】
S703では、現在表示している画像が全画面表示中(拡大倍率が1倍)で且つ、メイン電子ダイヤル202の回転方向が半時計周り(負)であるか否かを判定し、真であった場合S706に進み、偽であった場合S704に進む。
【0088】
S704では、S701で読みだした現在の拡大倍率に対して、電子ダイヤル202の回転方向と回転量に応じた倍率(n倍率)をプラスした倍率を、新たな拡大倍率として、揮発性メモリ39に保存する。回転方向が時計回り(正)であればより拡大する拡大倍率となり、回転方向が反時計回り(負)であればより縮小する拡大倍率となる。
【0089】
S705では、S704で揮発性メモリ39に保存された新たな拡大倍率に従い、画像処理回路23を用いて現在の画像を拡大処理し、液晶駆動回路24を介して液晶表示部25に出力する。S705での拡大表示が行われる前の表示例を図11(a)に、S705での拡大表示の例を図11(b)に示す。このように、ユーザーのメイン電子ダイヤル202の操作に応じて図11(a)から図11(b)のように拡大倍率が変更(調整)される。
【0090】
一方S706では、マルチ表示に切り替える。すなわち、複数枚の画像をメモリコントローラ27を介して記録媒体28から取り込み、液晶駆動回路24を介して液晶表示部25に出力して1画面に表示する。切り換えた結果の現在の表示状態(マルチ表示中)の情報を揮発性メモリ39に記録する。なおこの際は拡大モードフラグは変更せず、拡大モード(拡大モードフラグ=1)は維持したままとなる。
【0091】
一方、S707では、メイン電子ダイヤル202の回転方向が時計回り(正)であったか否かを判定する。時計回りであった場合はS708に進み、そうでない場合は倍率調整処理を終了する。
【0092】
S708では、シングル表示(全画面表示)に切り替え、切り換えた結果の現在の表示状態(シングル表示中)の情報を揮発性メモリ39に記録する。拡大倍率は1倍とする。シングル表示に切り替わった後にさらにメイン電子ダイヤル202が時計周りに操作された場合は、さらに拡大して表示されることとなる。
【0093】
図8に、図6のS618で前述した拡大モード抜け処理のフローチャートを示す。この処理は、マイクロコンピュータ40が、不揮発性メモリ38に記録されたプログラムを、揮発性メモリ39をワークメモリとして展開し、実行することで実現する。
【0094】
S801では、図3の登録画面を用いて予め登録されている拡大モード開始時の拡大倍率と拡大範囲(登録拡大設定)を、マイクロコンピュータ40が不揮発性メモリ38から読み出す。
【0095】
S802では、揮発性メモリ39に記録されたシングル表示中であるかマルチ表示中であるかの情報に基づいて、現在マルチ表示中であるか否かを判定し、マルチ表示中でなければS803に進み、マルチ表示中であればS805に進む。
【0096】
S803では、S801で読みだした登録拡大設定が、「前回と同じ倍率(中央から)」であるか否かを判定し、そうである場合はS804に進み、そうでなければS805に進む。
【0097】
S804では、揮発性メモリ39に一時的に保存している現在の拡大倍率(拡大モードの終了直前の拡大倍率)を、前回の拡大倍率として、不揮発性メモリ38に記憶する。
【0098】
S805では、図5のS503またはS504で、不揮発性メモリ38に保存した、拡大モード遷移前表示状態情報を読み出す。
【0099】
S806では、S805で読みだした、拡大モード遷移前表示状態情報に基づいて、拡大モード遷移前の表示状態が、マルチ表示であったか否かを判定する。マルチ表示であった場合はS807に進み、マルチ表示でなかった場合はS808に進む。
【0100】
S807では、現在拡大表示している画像を含む、複数枚の画像をメモリコントローラ27を介して記録媒体28から取り込みんで画像処理し、液晶駆動回路24を介して液晶表示部25に出力してマルチ表示する。また、現在の表示状態(マルチ表示中)の情報を揮発性メモリ39に記録する。この時、図9(c)から図9(b)に示すように、拡大画像表示状態からマルチ表示状態に画面遷移することとなる。
【0101】
S808では、現在拡大表示している画像を、全画面表示(シングル表示)するように液晶駆動回路24を介して液晶表示部25に出力して表示する。また、現在の表示状態(シングル表示中)の情報を揮発性メモリ39に記録する。この時、図9(c)から図9(a)に示すように、拡大画像表示状態から全画面画像表示状態に画面遷移することとなる。
【0102】
S809では、揮発性メモリ39に保持している拡大モードフラグを0(拡大モードではない)にセットして、拡大モード抜け処理を終了する。
【0103】
以上説明したように、拡大モード釦208を、一回操作するだけで、全画面表示またはマルチ表示のいずれの状態(いずれも画像の全体を表示している状態)からでも、ユーザが予め登録した拡大倍率で画像を拡大表示することができる。従ってユーザーの所望する拡大倍率での拡大をより少ない操作手順で行うことができる。マルチ表示からであっても、一旦全画面表示を経由することなく、現在選択している画像を直接所望の拡大倍率で拡大表示することができる。また、拡大モードを開始して拡大表示した後はユーザーの操作に合わせて拡大倍率と拡大位置を調整することができる。画像をユーザー任意の拡大倍率で拡大表示した上で、拡大した画像に対して消去やプロテクト属性付与、レーティング属性付与といった処理が施せる。さらに、拡大表示した状態で拡大モード釦208を押下すれば、拡大を解除して拡大モードに遷移する前に表示していた表示状態(全画面表示かマルチ表示か)に戻ることができる。したがってユーザは、拡大表示モードから抜けた後も、拡大表示モードに遷移する前の作業の続きを混乱なくスムーズに行うことができる。例えばマルチ表示から拡大モードに遷移し、その後拡大モードから抜けた場合は全画面表示を経由することなくマルチ表示に戻るので、ユーザはマルチ表示を見て複数の画像の比較をしたり、他の画像をすばやく選択することができる。このように、本発明によれば、拡大をせずに画像を表示している状態と、ユーザーが所望する拡大倍率で画像を拡大表示している状態とを、すばやく切り替えることができる。
【0104】
なお、上述の実施の形態では、拡大モード中および拡大モード中でないときに画像に施せる処理として削除、プロテクト属性付与、レーティング属性付与の例を説明したが、これに限れられるものではない。分類情報付与、DPOF設定(印刷予約、再生予約)、トリミング、リサイズ、レタッチ処理、プレイリストへの登録、画像回転処理などを行えるものとしてもよい。拡大モード中および拡大モードでないときにこれらの処理を行うための指示を受付可能である。また、拡大モードの開始時の拡大倍率をユーザーによって予め設定された拡大倍率と拡大位置としたが、これに限らず、予め定められたデフォルトの拡大倍率と拡大位置で拡大してもよい。このようにしても、シングル表示とマルチ表示のどちらの状態からでも拡大モードに直接移行でき、拡大モードを抜けると直接元の状態に戻るという本願の特徴の一つは実現可能である。また、拡大モードの開始指示と拡大モードの終了指示を、同一の操作部材(拡大モード釦208)で受付けるものとしたが、別の操作部材への別の操作で行えるようにしてもよい。
【0105】
なお、マイクロコンピュータ40の制御は1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
【0106】
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
【0107】
また、上述した実施形態においては、本発明を撮像装置に適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されず、画像を拡大して表示できる表示制御装置であれば適用可能である。すなわち、本発明はパーソナルコンピュータやPDA、携帯電話端末や携帯型の画像ビューワ、ディスプレイを備えるプリンタ装置、デジタルフォトフレーム、音楽プレーヤー、ゲーム機、電子ブックリーダーなどに適用可能である。
【0108】
(他の実施形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を表示するための表示制御装置に関し、特に画像を拡大して表示することのできる表示制御装置及びその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、表示装置に表示されている画像を拡大する技術が開示されている。
【0003】
特許文献1には、ユーザーの操作に応じて画像を拡大して表示し、画像を拡大した状態で他の画像に表示を切り替えると、切り替えた後にも切り替える前に拡大していた画像の拡大倍率と拡大位置で画像を拡大して表示することが開示されている。
【0004】
特許文献2には、画像を拡大して表示していた場合にズームレバーをテレ側に操作することで画像を縮小し、画像を等倍で表示していた場合にズームレバーをテレ側に操作することでマルチ画像再生に切り替えることが開示されている。
【0005】
特許文献3には、タッチパネルに画像を表示し、タッチパネルがタッチされている最中の操作部材の操作に応じて、タッチパネル上でタッチされている座標の位置を拡大の中心として画像を拡大することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−260715号公報
【特許文献2】特開2005−223764号公報
【特許文献3】特開2011−028679号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1〜3では、拡大していない状態からユーザーが所望する拡大倍率まで画像を拡大するには、拡大の開始時点から拡大倍率を調整する操作として、複数回の操作や長押しなどの操作が必要であり、手間がかかっていた。そのため、ユーザーがよく使う拡大倍率が決まっている場合にも、拡大を行う度に拡大倍率を調整する操作を行う必要があり、よく使う拡大倍率まですばやく画像を拡大することができなかった。また、特許文献2においては、マルチ画像再生を行っている状態から画像の拡大を行うには、一旦1枚の画像の等倍表示を経る必要があり、マルチ画像再生を行っている状態からすばやく画像を拡大表示することができなかった。また、拡大表示での確認を終えた後にすばやくもとのマルチ画像再生の状態に戻ることができなかった。
【0008】
本発明は上記課題に鑑み、拡大をせずに画像を表示している状態と、ユーザーが所望する拡大倍率で画像を拡大表示している状態とを、少ない操作の手間ですばやく切り替えられる表示制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記問題点を解決するため、本発明は、
拡大モード開始時の画像の拡大倍率をユーザーからの操作に基づいて登録する登録手段と、
前記拡大モードの開始指示を受け付ける受付手段と、
画像の全体を表示している状態で前記拡大モードの開始指示を受け付けると、前記登録手段で登録された拡大倍率に基づいて該画像を拡大して表示手段に表示するように制御し、該拡大モードで画像を拡大して表示している際に特定の操作部材に対する1回の操作による拡大モードの終了指示を受け付けると、該画像の拡大を解除して該画像を表示するように制御する制御手段と
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、拡大をせずに画像を表示している状態と、ユーザーが所望する拡大倍率で画像を拡大表示している状態とを、少ない操作の手間ですばやく切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の1実施形態としての撮像装置の構成ブロック図である。
【図2】本発明の1実施形態としての撮像装置の外観図である。
【図3】拡大モードを開始時の拡大倍率と拡大範囲を登録する登録画面の表示例である。
【図4】再生モード処理のフローチャートである。
【図5】拡大モード遷移処理のフローチャートである。
【図6】拡大画像表示処理のフローチャートである。
【図7】拡大倍率調整処理のフローチャートである。
【図8】拡大モード抜け処理のフローチャートである。
【図9】(a)は、シングル表示(全画面表示)での画像の表示例である。(b)は、マルチ表示での画像の表示例である。(c)は、拡大モードでの画像の表示例である。
【図10】拡大モードでの画像送りの前後の表示例である。
【図11】拡大モードでの拡大倍率調整処理の前後の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態としての撮像装置200の構成ブロック図である。
【0013】
レンズユニット100は、交換可能な撮影レンズを搭載するレンズユニットである。レンズ5は通常、複数枚のレンズから構成されるが、ここでは簡略して一枚のレンズのみで示している。通信端子6はレンズが撮像装置側と通信を行う為の通信端子であり、通信端子10は撮像装置がレンズ側と通信を行う為の通信端子である。レンズユニット100は、この通信端子6,10を介してマイクロコンピュータ40と通信し、内部のレンズシステム制御回路4によって絞り駆動回路2を介して絞り1の制御を行い、AF駆動回路3を介して、レンズ5の位置を変位させることで焦点を合わせる。
【0014】
AEセンサー15は、レンズユニット100を通した被写体の輝度を測光する。
【0015】
AFセンサー11は、マイクロコンピュータ40にデフォーカス量情報を出力する。マイクロコンピュータ40はそれに基づいてレンズユニット100を制御する。
【0016】
クイックリターンミラー12は、露光の際にマイクロコンピュータ40から指示されて、不図示のアクチュエータによりアップダウンされる。
【0017】
撮影者は、ペンタプリズム14とファインダー16を介して、フォーカシングスクリーン13を観察することで、レンズユニット100を通して得た被写体の光学像の焦点や構図の確認が可能となる。
【0018】
フォーカルプレーンシャッター17は、マイクロコンピュータ40の制御で撮像素子20の露光時間を自由に制御できるフォーカルプレーンシャッターである。
【0019】
光学フィルター18は一般的にローパスフィルターなどから構成され、フォーカルプレーンシャッター17より入ってくる光の高周波成分をカットして、撮像素子20に被写体像を導光する。
【0020】
撮像素子20は、一般的にCCDやCMOS等が用いられる撮像素子であり、レンズユニット100を通して撮像素子20上に結像された被写体象を光電変換して電気信号として取り込む。
【0021】
AMP回路21は、取り込まれた電気信号に対して、設定されている撮影感度に応じたゲインで撮影信号を増幅する。
【0022】
A/D変換回路22は撮像素子20によって電気信号に変換されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。
【0023】
画像処理回路23は、A/D変換回路22によってデジタル信号に変換された画像データに対して、フィルター処理、色変換処理、ガンマー/ニー処理を行い、メモリコントローラ27に出力する。また、画像処理回路23はD/A変換回路も内蔵している。画像処理回路23はA/D変換回路22によってデジタル信号に変換された画像データやメモリコントローラ27により入力される画像データをアナログ信号に変換して液晶駆動回路24を介して液晶表示部25に出力することもできる。これらの画像処理回路23による画像処理及び表示処理は、マイクロコンピュータ40により切り替えられる。また、マイクロコンピュータ40は、撮影画像のカラーバランス情報をもとにホワイトバランス調整を行う。
【0024】
液晶表示部25は画像を表示するための背面モニタである。画像を表示するディスプレイであれば液晶方式に限らず、有機ELなど他の方式のディスプレイであってもよい。
【0025】
メモリコントローラ27は、画像処理回路23から入力された未処理の画像データをバッファメモリ26に格納したり、或いは画像処理済みの画像データを記録媒体28に格納したりする。また、逆にバッファメモリ26や記録媒体28から画像データを取り込んで画像処理回路23に出力したりもする。また、メモリコントローラ27は、外部インタフェース29を介して送られてくる画像データを記録媒体28に格納したり、逆に記録媒体28に格納されている画像データを外部インタフェース29を介して外部に出力することも可能である。外部インターフェースとしては、USB、IEEE、HDMIなどのインターフェースが例として挙げられる。記録媒体28は、メモリカードなどの着脱可能な記録媒体である。ただし内蔵メモリであってもよい。タイミング制御回路32を介してマイクロコンピュータ40は、撮像素子20の駆動タイミングを制御する。
【0026】
電源制御回路35は、AC電源部30、もしくは2次電池部31より供給され電源を制御する回路である。電源制御回路35はマイクロコンピュータ40から指示を受けて電源のオンオフを行う。また電源制御回路35は電源状態検知回路34により検知された現在の電源状態の情報や電源種類検知回路33により検知された現在の電源の種類の情報をマイクロコンピュータ40に通知することも行う。
【0027】
マイクロコンピュータ40はシャッター制御回路36を介してフォーカルプレーンシャッタ−17を制御する。
【0028】
光学フィルター振動制御回路37は、光学フィルター18に接続されている圧電素子19を振動させる回路である。振動の振幅、振動時間、振動の軸方向をそれぞれ所定の値で圧電素子を振動させるように、マイクロコンピュータ40の指示に従い振動させる。
【0029】
不揮発性メモリ38は不揮発性の記録媒体であり、ユーザーが任意に設定したシャッター速度、絞り値、撮影感度などの設定値やその他の各種データを撮像装置に電源が入れられていない状態でも、保存することができる。
【0030】
揮発性メモリ39は、撮像装置の内部状態や着脱可能な記録媒体28の情報など、一時的に記憶しておきたいデータを保存しておく。
【0031】
操作部70は、ユーザーからの操作を受け付ける入力部としての各種操作部材である。操作部70には、少なくとも以下の操作部が含まれる。レリーズ釦201、メイン電子ダイヤル202、サブ電子ダイヤル203、電源スイッチ204、プロテクト釦205、メニュー釦206、削除釦207、拡大モード釦208、再生指示釦209、シングル/マルチ切り替え釦210、マルチコントローラ211。
【0032】
マイクロコンピュータ40は、撮像装置200に含まれる各部を制御する制御部である。マイクロコンピュータ40は、不揮発性メモリ38に記録されたプログラムを、揮発性メモリ39をワークメモリとして展開し、実行することで後述の各種処理を実行する。
【0033】
図2(a)は、撮像装置全体200の正面からの外観形状を示した図であり、図2(b)は、撮像装置全体200の背面からの外観形状を示した図である。図1と共通する部分は、同じ記号で示している。
【0034】
レリーズ釦201は、撮影の準備指示及び撮影指示を行うための釦であり、釦を半押しすることで、被写体の輝度の測定や合焦を行う。また、釦を全押しすることでシャッターが切られ画像の撮影が行われる。
【0035】
メイン電子ダイヤル202は回転操作部材であり、ユーザーは、このメイン電子ダイヤル202を回すことでシャッター速度や絞りなどの設定値の設定を行ったり、拡大モードでの拡大倍率の微調整を行う。
【0036】
サブ電子ダイヤル203は回転操作部材であり、ユーザーは、このサブ電子ダイヤル203を回すことで絞りや露出補正などの設定値の設定を行ったり、画像表示状態での画像の1枚送り操作などを行う。
【0037】
電源スイッチ204は電源のON及びOFFを行うための操作部材である。
【0038】
プロテクト釦205は、撮像装置内外の記録媒体に保存されている画像に対して、プロテクトやレーティングといった処理を施す為の釦である。
【0039】
メニュー釦206は、各種設定画面を液晶表示部25に表示させる為の釦である。
【0040】
削除釦207は、撮像装置内外の記録媒体に保存されている画像に対して、削除を指示する釦である。
【0041】
拡大モード釦208は、再生状態において、拡大モードへの遷移指示(拡大モードの開始指示)、及び拡大モードから抜ける指示(拡大モードの終了指示)を行う操作を受付ける釦である。
【0042】
再生指示釦209は、撮像装置内外の記録媒体に保存されている画像を液晶表示部25に表示させる釦である。
【0043】
シングル/マルチ切り替え釦210は、測定した被写体の輝度をロックするように指示するか又は、再生状態において、シングル表示にするかマルチ表示にするかを切り替える指示をする釦である。
マルチコントローラ211は、オートフォーカスの開始ポイントである測距点の設定を行ったり、拡大画像表示状態において、拡大枠(拡大している範囲)の移動を行ったりするための複数方向に操作可能な操作部材である。
【0044】
図3に、拡大モード開始時の画像の拡大率と拡大範囲を登録する登録画面の表示例を示す。図3の登録画面は、操作部70に含まれるメニュー釦206を押下してメニュー画面を液晶表示部25に表示し、再生に関するメニュー項目の中から拡大モード時の設定を行うメニュー項目を選ぶと表示される。図示するように、拡大モード開始時の拡大率と拡大範囲として、以下の選択肢が表示される。
・1倍(拡大なし):1枚の画像全体が液晶表示部25の表示領域に収まる最大のサイズでの表示(いわゆる全画面表示)をする拡大倍率。
・2倍(中央から):全画面表示に対する2倍の拡大倍率。拡大範囲の中心が画像の中央となる拡大範囲が登録される。
・4倍(中央から)
・8倍(中央から)
・10倍(中央から)
・等倍(任意選択合焦点から):画像データの記録画素の1画素分を、液晶表示部25の1画素を使って表示する拡大倍率。いわゆるピクセル等倍。拡大範囲の中心が、画像のうち、撮像する際に合焦した位置(合焦点)となる拡大範囲が登録される。
・前回と同じ倍率(中央から):最後に拡大モードを抜けた(終了した)際の拡大倍率(すなわちその都度異なる拡大倍率であり得る)という条件が登録される。拡大範囲の中心が画像の中央となる拡大範囲が登録される。
【0045】
ユーザーはサブ電子ダイヤル203の操作などによって任意の選択肢に選択枠を移動させ、セット釦を押すことで所望の拡大率と拡大範囲を登録できる。登録された拡大率と拡大範囲は、不揮発性メモリ38に記録される。なお、上記の登録方法に限らず、拡大倍率と拡大範囲は別々に登録できてもよい(すなわち任意の組み合わせが登録できてもよい)。また、拡大倍率と拡大範囲(拡大位置)のいずれか一方のみをユーザーが登録できるようにしてもよい。
【0046】
図4に、撮像装置200で実行される再生モード処理のフローチャートを示す。この処理は、マイクロコンピュータ40が、揮発性メモリ39に記録されたプログラムを、揮発性メモリ39をワークメモリとして展開し、実行することで実現する。なお再生モード処理中は揮発性メモリ38に、現在拡大モードであるか否かを示す拡大モードフラグ(拡大モードフラグ=1:現在拡大モードであることを示す、拡大モードフラグ=0:現在拡大モードではないことを示す)を保持しているものとする。再生モード処理を開始すると拡大モードフラグはまず0に初期化される。撮像装置200の電源がONの状態で再生指示釦209が押下されると再生モード処理を開始する。
【0047】
まずS401で、マイクロコンピュータ40は、画像処理回路23を駆動し、メモリコントローラ27を介して、バッファメモリ26や記録媒体28から取り込んだ画像を画像処理し、液晶駆動回路24を介して液晶表示部25に出力して表示する。図9(a)に示すように1枚の画像の全体が液晶表示部25に表示されるシングル表示(全画面表示)か、図9(b)に示すように複数の画像を1画面に同時に表示するマルチ表示のいずれかで表示される。
【0048】
S402では、シングル/マルチ切り替え釦210が操作されたか否かを判定し、操作されていれば、S403に進み、操作されていなければ、S404に進む。
【0049】
S403では、シングル/マルチ切り替え釦210の操作に応じて、シングル表示(全画面表示)か、マルチ表示かを切り換える。例えば、シングル/マルチ切り替え釦210が押下されることに応じてS402の判定の前にシングル表示(全画面表示)を行っていた場合はマルチ表示を行い、S402の判定の前にマルチ表示を行っていた場合はシングル表示に切り換える。また、切り換えた結果の現在の表示状態(シングル表示中であるかマルチ表示中であるか)の情報を揮発性メモリ39に記録する。
【0050】
S404では、メイン電子ダイヤル202の操作がされているか否か判定し、操作されていればS405に進み、操作されていなければ、S406に進む。
【0051】
S405ではジャンプ送り処理を行う。ジャンプ送り処理とは、メイン電子ダイヤル202の1クリック分の回転操作に応じて、現在の画像から、画像送りをする画像の並び順(例えばファイル番号順)で予め定められたジャンプ枚数分先の画像を表示する処理である。ジャンプ送り処理では、現在の画像とジャンプ枚数分先の画像との間の画像は飛ばされるので表示されない。以降、現在の画像とは、シングル表示においては液晶表示部25に現在表示されている画像であり、マルチ表示においては液晶表示部25に表示された複数の画像のうち、選択枠などで現在選択されている画像であるものとする。ジャンプ枚数は10枚や100枚などの枚数からユーザーが選択したものが予め設定されているものとする。例えば、ファイル番号0001から0050までの隙間ない50枚の画像が記録媒体28に記録されていた場合で、かつジャンプ枚数が10枚に設定されていた場合を考える。この場合、現在の画像のファイル番号が0031である状態でメイン電子ダイヤル202を時計回りに1クリック分回転させると、ファイル番号が0041である画像が表示される。逆にメイン電子ダイヤル202を反時計回に1クリック分回転させると、ファイル番号が0021である画像が表示される。
【0052】
S406では、サブ電子ダイヤル203の操作がされているか否か判定し、操作されていれば、S407に進み、操作されていなければ、S408に進む。
【0053】
S407では、S406で行われたサブ電子ダイヤル203の操作の回転方向に応じた画像送り処理を行う。すなわち、サブ電子ダイヤルが反時計回りに1クリック分回転されると、現在の画像より画像送り順(例えばファイル番号順)で1枚前の画像を、メモリコントローラ27を介して、記録媒体28から読み込んで液晶表示部25に表示する。サブ電子ダイヤルが時計回りに1クリック分回転されると、現在の画像より画像送り順で1枚後の画像を、メモリコントローラ27を介して、記録媒体28から読み込んで液晶表示部25に表示する。
【0054】
S408では、画像に対するその他の操作、例えば削除釦207の操作や、プロテクト釦205の操作などが行われたか否かを判定し、その他の操作が行われた場合はS409に進み、その他の操作が行われていなければS410に進む。
【0055】
S409では、その他の操作に応じた処理を行う。例えば、削除釦207が押下されていれば、現在の画像を記録媒体28から削除する処理を行う。プロテクト釦205が押下されていれば、現在の画像に対して、プロテクトやレーティングなどの属性情報を付加または削除する処理を施す。
【0056】
S410では、拡大モード釦208が押下されたか否かを判定し、押下されたと判定するとS411に進んで拡大モード遷移処理を行い、押下されていなければS412に進む。拡大モード遷移処理については図5を用いて後述する。
【0057】
S412では、電源スイッチ204で電源オフにされたり、レリーズ釦201が押下されているなどの、再生モードの終了操作が行われたか否かを判定する。終了操作が行われていなければS402に戻って処理を繰り返し、終了操作が行われていれば再生モード処理を終了する。
【0058】
図5に、図4のS411で前述した拡大モード遷移処理のフローチャートを示す。この処理は、マイクロコンピュータ40が、不揮発性メモリ38に記録されたプログラムを、揮発性メモリ39をワークメモリとして展開し、実行することで実現する。
【0059】
S501で、揮発性メモリ39に格納されている、拡大モードフラグを1に更新する。
【0060】
S502では、揮発性メモリ39に記録されたシングル表示中であるかマルチ表示中であるかの情報に基づいて、現在マルチ表示中であるか否かを判定し、マルチ表示中ならばS503に進み、マルチ表示中でなければ、S504に進む。
【0061】
S503では、不揮発性メモリ38に格納されている、拡大モード遷移前の表示状態が何であったかを示すデータ(拡大モード遷移前表示状態情報)にマルチ表示中であったことを記憶させる。
【0062】
S504では、不揮発性メモリ38に格納されている、拡大モード遷移前の表示状態が何であったかを示すデータ(拡大モード遷移前表示状態情報)にシングル表示(全画面表示)中であったことを記憶させる。
【0063】
S505では、撮影直後の確認画像表示(クイックレビュー)中であるか否か判定し、クイックレビュー中であれば、S506に進み、そうでなければ、S507に進む。
【0064】
S506では、クイックレビュー表示をしていた場合の、表示時間をカウントしているタイマー(クイックレビューの自動終了までの時間を計測するタイマー)を停止させる。
【0065】
S507では、拡大画像表示処理を行う。拡大画像表示処理の詳細については、図6を用いて後述する。
【0066】
図6に、図5のS507の拡大表示処理のフローチャートを示す。この処理は、マイクロコンピュータ40が、不揮発性メモリ38に記録されたプログラムを、揮発性メモリ39をワークメモリとして展開し、実行することで実現する。
【0067】
まずS601では、前述した図3の登録画面を用いて予めユーザーから登録された拡大モード開始時の拡大倍率と拡大範囲(登録拡大設定)を、マイクロコンピュータ40が不揮発性メモリ38から読み出す。
【0068】
S602では、S601で読み出された登録拡大設定が、「前回と同じ倍率から(中央から)」であるか否かを判定し、そうである場合S603に進み、そうでない場合はS605に進む。
【0069】
S603では、不揮発性メモリ38に保存されている、最後に拡大モードを終了した時の拡大倍率(前回の拡大倍率)を、マイクロコンピュータ40が読み出す。続くS604で、読み出した前回の拡大倍率を揮発性メモリ39に保持する。また、拡大中心位置を画像中央に設定する。
【0070】
S605では、S601で読み出された登録拡大設定が、「等倍(任意選択合焦点から)」であるか否かを判定し、そうである場合はS606に進み、そうでない場合はS607に進む。
【0071】
S606では、揮発性メモリ39に拡大倍率としてピクセル等倍を保存する。また、拡大中心位置を画像の合焦点に設定する。
【0072】
S607では、S601で読み出された登録拡大設定の拡大倍率(1倍、2倍、4倍、8倍、10倍のいずれか)を揮発性メモリ39に保存する。また、拡大中心位置を画像中央にする。
【0073】
S608では、S604、S606、S607で揮発性メモリ39に保存された拡大倍率に従い、画像処理回路23を介して現在の画像を拡大処理し、液晶駆動回路24を介して液晶表示部25に出力して表示する。図9(c)に、拡大モード開始時の画像の拡大表示の表示例を示す。
【0074】
S609では、メイン電子ダイヤル202が操作されているか否か判定し、操作されていればS610に進んで倍率調整処理を行い、操作されていなければS611に進む。倍率調整処理については図7を用いて後述する。
【0075】
S611では、サブ電子ダイヤル203が操作されているか否か判定し、操作されていればS612に進み、操作されていなければS613に進む。
【0076】
S612では、S611で行われたサブ電子ダイヤル203の操作の回転方向に応じた拡大モードでの画像送り処理(拡大したままの画像送り)を行う。すなわち、サブ電子ダイヤル203が反時計回りに1クリック分回転されると、現在の画像より画像送り順(例えばファイル番号順)で1枚前の画像を、メモリコントローラ27を介して記録媒体28から読み込む。そして画像処理回路23を用いて、サブ電子ダイヤル203が操作される前に表示されていた画像と同じ拡大率と拡大範囲に基づいて拡大処理して液晶表示部25に表示する。サブ電子ダイヤルが時計回りに1クリック分回転されると、現在の画像より画像送り順で1枚後の画像を同様に拡大して表示する。
【0077】
図10に拡大モードでの画像送りが行われる前後の液晶表示部25での表示例を示す。画像送りが行われる前に図10(a)のように画像を拡大して表示していた場合、サブ電子ダイヤル203の操作によって画像送りが行われると、1つ前あるいは1つ後の画像が図10(b)に示すように画像送り前と同じ拡大倍率、拡大範囲で拡大表示される。
【0078】
S613では、マルチコントローラ211が操作されているか否か判定し、操作されていればS615に進み、操作されていなければS614に進む。
【0079】
S614では、S613で行われたマルチコントローラ211の操作方向に従い、拡大位置(拡大範囲)を移動させる。この時、拡大位置は、不揮発性メモリ38に記憶してもよい。
【0080】
S615では、画像に対するその他の操作、例えば削除釦207の操作や、プロテクト釦205の操作などが行われたか否かを判定し、その他の操作が行われた場合はS616に進み、その他の操作が行われていなければS617に進む。
【0081】
S616では、その他の操作に応じた処理を行う。例えば、削除釦207が押下されていれば、現在の画像を記録媒体28から削除する処理を行う。プロテクト釦205が押下されていれば、現在の画像に対して、プロテクトやレーティングなどの属性情報を付加または削除するための処理を施す。この時、拡大モードは維持し、拡大倍率、拡大位置も保持したままとなる。
【0082】
S617では、拡大モード釦208が押下されたか否かを判定し、押下されたと判定するとS618に進み(拡大モードの終了指示の受付)、押下されていなければ、S609に戻って処理を繰り返す。
【0083】
S618では、拡大モード抜け処理を行う。拡大モード抜け処理については図8を用いて後述する。
【0084】
図7に、図6のS610で前述した倍率調整処理のフローチャートを示す。この処理は、マイクロコンピュータ40が、不揮発性メモリ38に記録されたプログラムを、揮発性メモリ39をワークメモリとして展開し、実行することで実現する。
【0085】
S701では、揮発性メモリ39に保存している現在の拡大倍率を読み出す。
【0086】
S702では、揮発性メモリ39に記録されたシングル表示中であるかマルチ表示中であるかの情報に基づいて、現在マルチ表示中であるか否かを判定し、マルチ表示中ならばS707に進み、マルチ表示中でなければ、S703に進む。
【0087】
S703では、現在表示している画像が全画面表示中(拡大倍率が1倍)で且つ、メイン電子ダイヤル202の回転方向が半時計周り(負)であるか否かを判定し、真であった場合S706に進み、偽であった場合S704に進む。
【0088】
S704では、S701で読みだした現在の拡大倍率に対して、電子ダイヤル202の回転方向と回転量に応じた倍率(n倍率)をプラスした倍率を、新たな拡大倍率として、揮発性メモリ39に保存する。回転方向が時計回り(正)であればより拡大する拡大倍率となり、回転方向が反時計回り(負)であればより縮小する拡大倍率となる。
【0089】
S705では、S704で揮発性メモリ39に保存された新たな拡大倍率に従い、画像処理回路23を用いて現在の画像を拡大処理し、液晶駆動回路24を介して液晶表示部25に出力する。S705での拡大表示が行われる前の表示例を図11(a)に、S705での拡大表示の例を図11(b)に示す。このように、ユーザーのメイン電子ダイヤル202の操作に応じて図11(a)から図11(b)のように拡大倍率が変更(調整)される。
【0090】
一方S706では、マルチ表示に切り替える。すなわち、複数枚の画像をメモリコントローラ27を介して記録媒体28から取り込み、液晶駆動回路24を介して液晶表示部25に出力して1画面に表示する。切り換えた結果の現在の表示状態(マルチ表示中)の情報を揮発性メモリ39に記録する。なおこの際は拡大モードフラグは変更せず、拡大モード(拡大モードフラグ=1)は維持したままとなる。
【0091】
一方、S707では、メイン電子ダイヤル202の回転方向が時計回り(正)であったか否かを判定する。時計回りであった場合はS708に進み、そうでない場合は倍率調整処理を終了する。
【0092】
S708では、シングル表示(全画面表示)に切り替え、切り換えた結果の現在の表示状態(シングル表示中)の情報を揮発性メモリ39に記録する。拡大倍率は1倍とする。シングル表示に切り替わった後にさらにメイン電子ダイヤル202が時計周りに操作された場合は、さらに拡大して表示されることとなる。
【0093】
図8に、図6のS618で前述した拡大モード抜け処理のフローチャートを示す。この処理は、マイクロコンピュータ40が、不揮発性メモリ38に記録されたプログラムを、揮発性メモリ39をワークメモリとして展開し、実行することで実現する。
【0094】
S801では、図3の登録画面を用いて予め登録されている拡大モード開始時の拡大倍率と拡大範囲(登録拡大設定)を、マイクロコンピュータ40が不揮発性メモリ38から読み出す。
【0095】
S802では、揮発性メモリ39に記録されたシングル表示中であるかマルチ表示中であるかの情報に基づいて、現在マルチ表示中であるか否かを判定し、マルチ表示中でなければS803に進み、マルチ表示中であればS805に進む。
【0096】
S803では、S801で読みだした登録拡大設定が、「前回と同じ倍率(中央から)」であるか否かを判定し、そうである場合はS804に進み、そうでなければS805に進む。
【0097】
S804では、揮発性メモリ39に一時的に保存している現在の拡大倍率(拡大モードの終了直前の拡大倍率)を、前回の拡大倍率として、不揮発性メモリ38に記憶する。
【0098】
S805では、図5のS503またはS504で、不揮発性メモリ38に保存した、拡大モード遷移前表示状態情報を読み出す。
【0099】
S806では、S805で読みだした、拡大モード遷移前表示状態情報に基づいて、拡大モード遷移前の表示状態が、マルチ表示であったか否かを判定する。マルチ表示であった場合はS807に進み、マルチ表示でなかった場合はS808に進む。
【0100】
S807では、現在拡大表示している画像を含む、複数枚の画像をメモリコントローラ27を介して記録媒体28から取り込みんで画像処理し、液晶駆動回路24を介して液晶表示部25に出力してマルチ表示する。また、現在の表示状態(マルチ表示中)の情報を揮発性メモリ39に記録する。この時、図9(c)から図9(b)に示すように、拡大画像表示状態からマルチ表示状態に画面遷移することとなる。
【0101】
S808では、現在拡大表示している画像を、全画面表示(シングル表示)するように液晶駆動回路24を介して液晶表示部25に出力して表示する。また、現在の表示状態(シングル表示中)の情報を揮発性メモリ39に記録する。この時、図9(c)から図9(a)に示すように、拡大画像表示状態から全画面画像表示状態に画面遷移することとなる。
【0102】
S809では、揮発性メモリ39に保持している拡大モードフラグを0(拡大モードではない)にセットして、拡大モード抜け処理を終了する。
【0103】
以上説明したように、拡大モード釦208を、一回操作するだけで、全画面表示またはマルチ表示のいずれの状態(いずれも画像の全体を表示している状態)からでも、ユーザが予め登録した拡大倍率で画像を拡大表示することができる。従ってユーザーの所望する拡大倍率での拡大をより少ない操作手順で行うことができる。マルチ表示からであっても、一旦全画面表示を経由することなく、現在選択している画像を直接所望の拡大倍率で拡大表示することができる。また、拡大モードを開始して拡大表示した後はユーザーの操作に合わせて拡大倍率と拡大位置を調整することができる。画像をユーザー任意の拡大倍率で拡大表示した上で、拡大した画像に対して消去やプロテクト属性付与、レーティング属性付与といった処理が施せる。さらに、拡大表示した状態で拡大モード釦208を押下すれば、拡大を解除して拡大モードに遷移する前に表示していた表示状態(全画面表示かマルチ表示か)に戻ることができる。したがってユーザは、拡大表示モードから抜けた後も、拡大表示モードに遷移する前の作業の続きを混乱なくスムーズに行うことができる。例えばマルチ表示から拡大モードに遷移し、その後拡大モードから抜けた場合は全画面表示を経由することなくマルチ表示に戻るので、ユーザはマルチ表示を見て複数の画像の比較をしたり、他の画像をすばやく選択することができる。このように、本発明によれば、拡大をせずに画像を表示している状態と、ユーザーが所望する拡大倍率で画像を拡大表示している状態とを、すばやく切り替えることができる。
【0104】
なお、上述の実施の形態では、拡大モード中および拡大モード中でないときに画像に施せる処理として削除、プロテクト属性付与、レーティング属性付与の例を説明したが、これに限れられるものではない。分類情報付与、DPOF設定(印刷予約、再生予約)、トリミング、リサイズ、レタッチ処理、プレイリストへの登録、画像回転処理などを行えるものとしてもよい。拡大モード中および拡大モードでないときにこれらの処理を行うための指示を受付可能である。また、拡大モードの開始時の拡大倍率をユーザーによって予め設定された拡大倍率と拡大位置としたが、これに限らず、予め定められたデフォルトの拡大倍率と拡大位置で拡大してもよい。このようにしても、シングル表示とマルチ表示のどちらの状態からでも拡大モードに直接移行でき、拡大モードを抜けると直接元の状態に戻るという本願の特徴の一つは実現可能である。また、拡大モードの開始指示と拡大モードの終了指示を、同一の操作部材(拡大モード釦208)で受付けるものとしたが、別の操作部材への別の操作で行えるようにしてもよい。
【0105】
なお、マイクロコンピュータ40の制御は1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
【0106】
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
【0107】
また、上述した実施形態においては、本発明を撮像装置に適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されず、画像を拡大して表示できる表示制御装置であれば適用可能である。すなわち、本発明はパーソナルコンピュータやPDA、携帯電話端末や携帯型の画像ビューワ、ディスプレイを備えるプリンタ装置、デジタルフォトフレーム、音楽プレーヤー、ゲーム機、電子ブックリーダーなどに適用可能である。
【0108】
(他の実施形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
拡大モード開始時の画像の拡大倍率をユーザーからの操作に基づいて登録する登録手段と、
前記拡大モードの開始指示を受け付ける受付手段と、
画像の全体を表示している状態で前記拡大モードの開始指示を受け付けると、前記登録手段で登録された拡大倍率に基づいて該画像を拡大して表示手段に表示するように制御し、該拡大モードで画像を拡大して表示している際に特定の操作部材に対する1回の操作による拡大モードの終了指示を受け付けると、該画像の拡大を解除して該画像を表示するように制御する制御手段と
を有することを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記拡大モードで画像を拡大して表示している際に拡大モードの終了指示を受け付けると、該画像の拡大を解除し、前記表示手段に1つの画像を表示するシングル表示と、前記表示手段に複数の画像を表示するマルチ表示とのうち、前記拡大モードの開始指示を受け付ける前に表示していた表示方法で画像を表示するように制御することを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記拡大モードの開始指示と、前記拡大モードの終了指示は、同一の操作部材に対する同一の操作によって受付けることを特徴とする請求項1または2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記拡大モードの開始指示を受け付けて画像を拡大して表示した後に、ユーザーからの操作に基づいて拡大倍率と拡大位置の少なくとも一方を変更する変更手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記登録手段は、前記拡大モードの開始指示に応じて画像を拡大表示する際の画像の拡大倍率として、最後に拡大モードだった際の拡大倍率という条件を登録することが可能であり、前記制御手段は、前記登録手段で前記最後に拡大モードだった際の拡大倍率という条件が登録されている場合は、前記拡大モードの終了の際に、該終了の直前の拡大倍率を記憶手段に記憶するように制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記登録手段はさらに、前記拡大モードの開始指示に応じて画像を拡大表示する際の拡大位置をユーザーからの操作に基づいて登録することが可能であり、前記制御手段は、前記拡大モードの開始指示を受け付けると、前記登録手段で登録された拡大倍率及び拡大位置に基づいて画像を拡大して表示手段に表示するように制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記拡大モードの開始指示に応じて画像を拡大表示している際に、拡大表示している該画像に対して、削除、属性付与、レタッチ、印刷予約、再生予約、トリミング、リサイズ、画像回転のうち少なくとも一つの処理を行うための指示をユーザーから受付可能であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項8】
前記表示制御装置は、撮像手段を有する撮像装置であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項9】
拡大モード開始時の画像の拡大倍率をユーザーからの操作に基づいて登録する登録ステップと、
前記拡大モードの開始指示を受け付ける受付ステップと、
画像の全体を表示している状態で前記拡大モードの開始指示を受け付けると、前記登録ステップで登録された拡大倍率に基づいて該画像を拡大して表示手段に表示するように制御し、該拡大モードで画像を拡大して表示している際に特定の操作部材に対する1回の操作による拡大モードの終了指示を受け付けると、該画像の拡大を解除して該画像を表示するように制御する制御ステップと
を有することを特徴とする表示制御装置の制御方法。
【請求項10】
コンピュータを、請求項1乃至8のいずれか1項に記載された表示制御装置の各手段として機能させるプログラム。
【請求項11】
コンピュータを、請求項1乃至8のいずれか1項に記載された表示制御装置の各手段として機能させるプログラムを格納したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
【請求項12】
表示手段に1つの画像を表示するシングル表示と、表示手段に複数の画像を表示するマルチ表示との少なくともいずれかの表示方法で画像を表示するように制御する表示制御手段と、
拡大モードの開始指示を受け付ける受付手段と、
画像の全体を表示している状態で前記拡大モードの開始指示を受け付けると該画像を拡大して前記表示手段に表示するように制御し、該拡大モードで画像を拡大して表示している際に拡大モードの終了指示を受け付けると、該画像の拡大を解除し、前記シングル表示と前記マルチ表示のうち、前記拡大モードの開始指示を受け付ける前に表示していた表示方法で画像を表示するように制御する制御手段と
を有することを特徴とする表示制御装置。
【請求項13】
表示手段に1つの画像を表示するシングル表示と、表示手段に複数の画像を表示するマルチ表示との少なくともいずれかの表示方法で画像を表示するように制御する表示制御ステップと、
拡大モードの開始指示を受け付ける受付ステップと、
画像の全体を表示している状態で前記拡大モードの開始指示を受け付けると該画像を拡大して前記表示手段に表示するように制御し、該拡大モードで画像を拡大して表示している際に拡大モードの終了指示を受け付けると、該画像の拡大を解除し、前記シングル表示と前記マルチ表示のうち、前記拡大モードの開始指示を受け付ける前に表示していた表示方法で画像を表示するように制御する制御ステップと
を有することを特徴とする表示制御装置の制御方法。
【請求項14】
コンピュータを、請求項12に記載された表示制御装置の各手段として機能させるプログラム。
【請求項15】
コンピュータを、請求項12に記載された表示制御装置の各手段として機能させるプログラムを格納したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
【請求項1】
拡大モード開始時の画像の拡大倍率をユーザーからの操作に基づいて登録する登録手段と、
前記拡大モードの開始指示を受け付ける受付手段と、
画像の全体を表示している状態で前記拡大モードの開始指示を受け付けると、前記登録手段で登録された拡大倍率に基づいて該画像を拡大して表示手段に表示するように制御し、該拡大モードで画像を拡大して表示している際に特定の操作部材に対する1回の操作による拡大モードの終了指示を受け付けると、該画像の拡大を解除して該画像を表示するように制御する制御手段と
を有することを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記拡大モードで画像を拡大して表示している際に拡大モードの終了指示を受け付けると、該画像の拡大を解除し、前記表示手段に1つの画像を表示するシングル表示と、前記表示手段に複数の画像を表示するマルチ表示とのうち、前記拡大モードの開始指示を受け付ける前に表示していた表示方法で画像を表示するように制御することを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記拡大モードの開始指示と、前記拡大モードの終了指示は、同一の操作部材に対する同一の操作によって受付けることを特徴とする請求項1または2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記拡大モードの開始指示を受け付けて画像を拡大して表示した後に、ユーザーからの操作に基づいて拡大倍率と拡大位置の少なくとも一方を変更する変更手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記登録手段は、前記拡大モードの開始指示に応じて画像を拡大表示する際の画像の拡大倍率として、最後に拡大モードだった際の拡大倍率という条件を登録することが可能であり、前記制御手段は、前記登録手段で前記最後に拡大モードだった際の拡大倍率という条件が登録されている場合は、前記拡大モードの終了の際に、該終了の直前の拡大倍率を記憶手段に記憶するように制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記登録手段はさらに、前記拡大モードの開始指示に応じて画像を拡大表示する際の拡大位置をユーザーからの操作に基づいて登録することが可能であり、前記制御手段は、前記拡大モードの開始指示を受け付けると、前記登録手段で登録された拡大倍率及び拡大位置に基づいて画像を拡大して表示手段に表示するように制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記拡大モードの開始指示に応じて画像を拡大表示している際に、拡大表示している該画像に対して、削除、属性付与、レタッチ、印刷予約、再生予約、トリミング、リサイズ、画像回転のうち少なくとも一つの処理を行うための指示をユーザーから受付可能であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項8】
前記表示制御装置は、撮像手段を有する撮像装置であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項9】
拡大モード開始時の画像の拡大倍率をユーザーからの操作に基づいて登録する登録ステップと、
前記拡大モードの開始指示を受け付ける受付ステップと、
画像の全体を表示している状態で前記拡大モードの開始指示を受け付けると、前記登録ステップで登録された拡大倍率に基づいて該画像を拡大して表示手段に表示するように制御し、該拡大モードで画像を拡大して表示している際に特定の操作部材に対する1回の操作による拡大モードの終了指示を受け付けると、該画像の拡大を解除して該画像を表示するように制御する制御ステップと
を有することを特徴とする表示制御装置の制御方法。
【請求項10】
コンピュータを、請求項1乃至8のいずれか1項に記載された表示制御装置の各手段として機能させるプログラム。
【請求項11】
コンピュータを、請求項1乃至8のいずれか1項に記載された表示制御装置の各手段として機能させるプログラムを格納したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
【請求項12】
表示手段に1つの画像を表示するシングル表示と、表示手段に複数の画像を表示するマルチ表示との少なくともいずれかの表示方法で画像を表示するように制御する表示制御手段と、
拡大モードの開始指示を受け付ける受付手段と、
画像の全体を表示している状態で前記拡大モードの開始指示を受け付けると該画像を拡大して前記表示手段に表示するように制御し、該拡大モードで画像を拡大して表示している際に拡大モードの終了指示を受け付けると、該画像の拡大を解除し、前記シングル表示と前記マルチ表示のうち、前記拡大モードの開始指示を受け付ける前に表示していた表示方法で画像を表示するように制御する制御手段と
を有することを特徴とする表示制御装置。
【請求項13】
表示手段に1つの画像を表示するシングル表示と、表示手段に複数の画像を表示するマルチ表示との少なくともいずれかの表示方法で画像を表示するように制御する表示制御ステップと、
拡大モードの開始指示を受け付ける受付ステップと、
画像の全体を表示している状態で前記拡大モードの開始指示を受け付けると該画像を拡大して前記表示手段に表示するように制御し、該拡大モードで画像を拡大して表示している際に拡大モードの終了指示を受け付けると、該画像の拡大を解除し、前記シングル表示と前記マルチ表示のうち、前記拡大モードの開始指示を受け付ける前に表示していた表示方法で画像を表示するように制御する制御ステップと
を有することを特徴とする表示制御装置の制御方法。
【請求項14】
コンピュータを、請求項12に記載された表示制御装置の各手段として機能させるプログラム。
【請求項15】
コンピュータを、請求項12に記載された表示制御装置の各手段として機能させるプログラムを格納したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−203832(P2012−203832A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−70369(P2011−70369)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]