説明

表示機器、その表示機器を備えた電子機器および画像処理装置

【課題】複数の動作モードを備える画像形成装置において、動作モードが変更されて画面が切り換えられてもユーザが容易に処理を実行できる。
【解決手段】画像形成装置のタッチパネルディスプレイは、動作モードが切り換えられても、配置が変更されない、システム領域1000、機能選択領域2000、プレビュー領域3000、アクションパネル領域4000、および、タスクトリガー領域5000の5つの領域に分割されて情報が表示される。この場合において、動作モードが異なっても、同じまたは類似する情報は、同じ位置に配置された領域に表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザに情報を表示する表示機器に関し、特に、複数に分割された領域に情報を表示し、その表示機器を備えた電子機器または画像処理装置の動作モードが変更されることにより画面が切り換えられてもユーザが各動作モードにおいて表示された情報を的確に把握することのできる表示機器に関する。また、本発明は、このような表示機器を備えた電子機器および画像処理装置にも関係がある。
【背景技術】
【0002】
電子機器である画像処理装置の1種として、多くの事業所(会社、事務所等)に、記録用紙に画像を形成する画像形成装置(代表的にはコピー機)が導入されている。このような事業所において、プリンタ機能またはコピー機能等を備えた画像形成装置をネットワークに接続し、これらを複数のユーザで利用(共用)するケースが多くなっている。また、このような画像形成装置の1種である複合機(MFP(MultiFunction Peripheral))は、コピーモード、ファクシミリモード(以下、ファクシミリをFAXまたはファクスと記載する場合がある。)、ネットワーク対応のプリンタモード、およびスキャナモードのように、複数の基本的な動作モードを備える。これらの画像形成装置においては、各々のユーザが、動作モードを選択して、両面印刷、集約(2ページを1枚にする2in1、4ページを1枚にする4in1)等の機能を設定して、所望の態様で記録用紙に画像を形成している。さらに、これらの複数の機能を適宜に組合せて利用されることも多くなってきている。
【0003】
このような画像形成装置を利用する場合には、たとえば、ユーザはスキャナモードで画像データを入力して、操作パネルから様々な指示を入力して画像処理(集約等)を行ない、その結果を記録用紙に印刷している。その際、操作部および表示部である操作パネルは、画像形成装置とユーザとのインターフェイスとして機能する。操作パネルには、一般的に、各動作モードにおける機能の設定画面が表示されてユーザが各種の機能を容易に設定できるようになっていたり、ジョブ実行中はジョブの進行状況が表示されてユーザがジョブの進行状況を容易に把握できるようになっていたりする。データを外部機器から受信して実行されるプリンタモードに関しては、送信元の外部機器から受信したデータに応じてジョブの進行状況が表示される場合もある。
【0004】
このような操作パネルとして、最近では、液晶パネル(表示パネル)にタッチパネルを重ねたタッチパネルディスプレイが用いられることが多くなっている。たとえば、このタッチパネルディスプレイに画像形成装置における動作モードを選択するための項目(ソフトウェアボタン)を表示して、その表示を見たユーザがタッチパネルディスプレイに表示された項目の位置を押圧して(ソフトウェアボタンを押圧して)、動作モードを設定する。
【0005】
このようなタッチパネルディスプレイは、表示機能と操作機能とを兼用できるため、表示部と操作部とを別々に備えなくてもよい点で優れている。さらに、最近では、ユーザがタッチパネルディスプレイを指で押圧して動かした軌跡によりコマンドを選択できるようにすると、ユーザの感覚に関連してコマンドを選択できる点で優れている点が着目されている。このような軌跡によりコマンドを選択する例として以下のような操作がある。
【0006】
たとえば、印刷プレビューとして、タッチパネルディスプレイに複数のページが表示されているときに、以下のような操作が行なわれる。あるページがプレビューされた位置で、指で軽く2回叩くユーザの操作(以下においてダブルタップと記載する場合がある。)によりそのページを拡大表示したり縮小表示したりするコマンドを選択したり、2本の指の間を広げるユーザの操作軌跡(以下においてピンチアウトまたはピンチオープンと記載する場合がある。)によりそのページを拡大表示するコマンドを選択したり、2本指の間を縮めるユーザの操作軌跡(以下においてピンチインまたはピンチクローズと記載する場合がある。)によりそのページを縮小表示するコマンドを選択したりできる。なお、以下においては、これらの操作をジェスチャー操作と記載するが、このジェスチャー操作は上述した操作に限定されるものではない。このジェスチャー操作には、タッチパネルディスプレイに表示された項目を指で軽く叩くタップ、項目を指でずらすドラッグ、項目をスクロールするときに指で軽くはらうフリック、2本の指でつまむピンチ等も含まれる。なお、タップおよびダブルタップについては、(他のジェスチャー操作に対して)正確には、タッチパネルディスプレイに対するユーザの操作軌跡を検出するものではないが(軌跡ではなく位置を検出しているものに過ぎない)、本発明においては、他のジェスチャー操作との関係上、タップおよびダブルタップを含めて、ジェスチャー操作とはタッチパネルディスプレイに対するユーザの操作軌跡に基づいて、ユーザの要求を検出する操作であるとする。
【0007】
さらに、本発明においては、このようなジェスチャー操作以外の操作をタッチ操作と記載する。このタッチ操作は、タッチパネルディスプレイに対するユーザの操作位置に基づいて、ユーザの要求を検出する操作であるとする。このタッチ操作には、代表的には、ユーザがタッチパネルディスプレイに表示された項目の位置を押圧する(ソフトウェアボタンを押圧する)操作がある。
【0008】
このようなタッチ操作およびジェスチャー操作が可能なタッチパネルディスプレイを備えたMFPにおいて、このタッチパネルディスプレイにユーザ向けの多くの情報が表示される。
【0009】
たとえば、特開2002−229393号公報(特許文献1)は、複数の機能モード(コピー、FAX、スキャンtoメール等)を有する装置に備えられている表示機器に対して、モード毎に画面を切り換えた上で、モード毎に、少なくとも操作に関する説明およびその装置の状態を表示させる表示方法を開示する。
【0010】
この表示方法は、複数のモードのうち、少なくとも1つのモードに関わる機能が使用不能となった場合に、現在表示されているモードの画面の少なくとも一部に、使用不能な機能が存在することを示す特別表示を表示するとともに、画面が切り換わってもこの特別表示を継続して表示することを特徴とする。
【0011】
この表示方法によれば、たとえば、装置に故障が生じて、あるモードに関わる機能が使用不能となった場合、リアルタイムでその旨の表示を継続しつつ、使用できる機能については対応する画面を表示して、その使用を許可する。その結果、装置が停止している時間を減少させることが可能となり、装置の稼動効率を高めることができる。
【0012】
また、特開2006−308831号公報(特許文献2)は、複数の処理機能(コピー機能、ファクシミリ機能、スキャナ機能、電子メール機能等)を備えた画像形成装置であって、画面遷移を制御して、ユーザの操作性を向上させることのできる画像形成装置を開示する。
【0013】
この画像形成装置は、複数の処理機能のうちいずれかを選択するためのメニュー画面または処理機能を実行するための機能指示画面を表示する表示部と、表示部の画面の表示に基づき選択された処理機能についてのユーザの操作を受け付ける操作部と、選択された処理機能について操作部での操作が一定時間行なわれなかったことを検知する検知部と、検知部によって一定時間操作が行なわれなかったことを検知した際に、表示部の画面を選択された処理機能についての機能指示画面の初期画面に戻す制御部とを備える。
【0014】
この画像形成装置によると、操作部によって一定時間操作が行なわれなかった場合、それを検知部が検知して、表示部に表示されている処理機能についての機能指示画面をリセットし、その機能指示画面についての初期画面に戻す制御を行なっている。これにより、一定時間経過した後の自動リセット処理として、直前まで選択していた機能に対応した初期画面に戻ることから、次にユーザが処理を行なう際には即座にその処理機能を実行できるようになる。
【0015】
さらに、特開2007−188054号公報(特許文献3)は、実際のコピー印刷に先だって、仕上がり状態のプレビュー画像を表示し、必要に応じて印刷の設定をユーザが変更することができる画像形成装置を開示する。
【0016】
この画像形成装置は、画像データを入力する画像データ入力部と、サンプル画像データを予め記憶しておく画像記憶部と、サンプル画像データに対して各種設定情報に基づいて設定処理を施した仮の仕上がり情報を生成する仮仕上がり情報生成部と、仮の仕上がり情報に対する各種の設定入力を受け付ける設定処理項目を含む入力画面情報を生成する入力画面情報生成部と、仮の仕上がり情報および入力画面情報による入力画面を表示する表示部と、入力画面で受け付けた設定入力内容を、仮仕上がり情報生成部に対して出力して設定させる設定部と、仮の仕上がり情報に基づいて、画像データ入力部により入力された画像データの複写処理を実行する複写処理部とを備える。
【0017】
この画像形成装置によると、サンプル画像データに基づく仮の仕上がり情報および入力画面情報による入力画面上で各種項目の設定処理を行ない、その設定を反映した仮の仕上がり情報が表示部に表示される。これにより、原稿をプレスキャンする必要がなくなることから、各種項目の設定処理の高速化を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】特開2002−229393号公報
【特許文献2】特開2006−308831号公報
【特許文献3】特開2007−188054号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
画像形成装置および画像処理装置を始めとして種々の電子機器においては、表示機器としてタッチパネルディスプレイを備える。このようなタッチパネルディスプレイには、上述した特許文献に開示されたように、様々な情報が表示される。このような電子機器の1つである画像形成装置においては、複数の機能モードまたは処理機能(動作モード)を備える。この動作モードをユーザが選択すると、タッチパネルディスプレイには、選択された動作モードの初期画面が表示される。
【0020】
しかしながら、このように構成すると、複数のモードの中の1のモードを選択して画像形成装置を使用する場合に、各モードにおいて表示される画面の構成は異なるものとなる。このように各モードにおける画面の構成に統一感がないと、ユーザは各モードにおける画面の構成を覚えていない場合には、タッチパネルディスプレイに表示された情報の中から自己が必要とする情報を見つけることに労力を要する。
【0021】
このような問題に対して、特許文献1には、ユーザが動作モードを選択すると表示パネルに各動作モードの基本的な画面が表示される画像形成装置が開示され(トラブルを容易に認識できるようにトラブル情報も表示)、特許文献2には、メニュー画面で動作モードを指定すると各動作モードの機能指示画面に遷移する画像形成装置が開示され(一定時間以上操作がない場合の自動リセットでは直前に選択されていた動作モードの機能指示画面に遷移)、特許文献3には、タッチパネルの中央部にプレビューを表示しておいてその両側に機能選択ボタンが配置された画像形成装置が開示されているに過ぎない。このため、複数の動作モードを備えた装置において、動作モードが切り換わったことによりタッチパネルディスプレイの画面が切り換わると、表示された情報の中からユーザが必要とする情報を見つけることに労力を要する問題点は解決できない。
【0022】
従って、本発明は、複数の動作モードを切り換えて作動する電子機器および画像処理装置(画像形成装置)において、動作モードが切り換わり表示機器の画面が切り換わってもユーザが求める情報を容易に見つけることのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明のある局面に係る表示機器は、複数の動作モードの中からユーザにより選択された1の動作モードで作動する制御対象装置に備えられる。この表示機器は、選択された動作モードに対応させた情報をユーザに表示するための表示手段と、表示手段を複数の領域に分割して、動作モードが異なっても分割された領域の配置を維持して情報を表示するための表示制御手段とを含む。表示制御手段は、各動作モードにおいて、同じ位置に配置された領域に、同じまたは類似する情報を表示するための手段を含む。
【0024】
この表示機器によると、制御対象装置がユーザにより選択された第1の動作モードで作動するときも第2の動作モードで作動するときも、分割された領域の配置を維持して情報がユーザに表示される。さらに、このように配置された複数の領域において、動作モードが異なっても、同じ位置に配置された領域に同じまたは類似する情報が表示される。たとえば、制御対象装置が画像形成装置である場合に、表示パネルにはコピーモードにおいてもファクスモードにおいても、画像編集についての情報は、同じ位置に配置された領域に表示される。このため、動作モードが切り換わったことにより表示画面が切り換わっても、表示された情報の中からユーザが必要とする情報を容易に見つけることができる。その結果、動作モードが切り換わり表示機器の画面が切り換わってもユーザが求める情報を容易に見つけることができる。
【0025】
表示制御手段は、同じ位置に配置された領域に、ユーザの操作が同じまたは類似する情報を表示するための手段を含むように構成することができる。
【0026】
このようにすると、たとえば、コピーする前およびファクスする前に画像を編集する操作をユーザが行なう場合に必要な情報が、コピーモードにおいてもファクスモードにおいても、同じ位置に配置された領域に表示されるので、ユーザが必要とする情報を容易に見つけることができる。
【0027】
表示制御手段は、同じ位置に配置された領域に、ユーザへ報知する内容が同じまたは類似する情報を表示するための手段を含むように構成することができる。
【0028】
このようにすると、たとえば、ユーザへ報知される情報(消耗品についての情報等)が、コピーモードにおいてもファクスモードにおいても、同じ位置に配置された領域に表示されるので、ユーザが必要とする情報を容易に見つけることができる。
【0029】
複数の領域の中の第1の領域には、制御対象装置により処理が実行された結果を、実行前に予め表示するプレビュー情報が表示され、複数の領域の中の第2の領域には、制御対象装置で実行される機能を選択するための情報が表示されるように構成することができる。この場合において、表示制御手段は、第2の領域に表示された機能が選択されたことに応答して、選択された機能により処理が実行された結果を第1の領域に表示するための手段をさらに含むように構成することができる。
【0030】
このようにすると、たとえば、ユーザがコピーする前およびファクスする前に画像編集する場合に、コピーモードにおいてもファクスモードにおいても、同じ位置に配置された第2の領域に表示された機能を選択して、第1の領域に表示されたプレビュー情報で確認することができる。
【0031】
複数の領域の中の第3の領域には、ユーザにより機能が選択された後に、制御対象装置による処理を要求する情報が表示されるように構成することができる。この場合において、表示制御手段は、第1の領域を挟んで第2の領域と第3の領域とを配置して表示するための手段をさらに含むように構成することができる。
【0032】
このようにすると、たとえば、コピーする前およびファクスする前にユーザが画像編集する場合に、コピーモードにおいてもファクスモードにおいても、同じ位置に配置された第2の領域に表示された機能を選択して、第1の領域に表示されたプレビュー情報で確認して、第3の領域に表示された情報に基づいて制御対象装置による処理を要求することができる。さらに、第1の領域に表示されたプレビュー情報を見ながら、第2の領域に表示された機能を選択して、機能が確定すると、プレビュー情報を挟んで第2の領域の反対側に配置された第3の領域に表示された情報に従って処理を要求することができる。このため、機能を選択して処理を要求するまでの過程におけるユーザの視点の動線を動作モードが異なっても同じようにすることができる。このため、動作モードが異なってもユーザが混乱することなく操作することができる。なお、表示手段がタッチパネルディスプレイである場合には、視点の動線に加えてユーザの指先の動線を、動作モードが異なっても同じようにすることができる点で好ましい。
【0033】
複数の領域の中の第4の領域には、ユーザにより選択された機能に関係する情報が表示されるように構成することができる。この場合において、表示制御手段は、第3の領域に近接させて第4の領域を配置して表示するための手段をさらに含むように構成することができる。
【0034】
このようにすると、動作モードが異なっても、ユーザにより選択された機能に関係する情報が同じ位置に表示される。このため、動作モードが異なっても、ユーザが選択した機能に関係する情報を取得しやすくなる。
【0035】
複数の領域の中の第5の領域には、制御対象機器の動作状態に関係する情報が表示されるように構成することができる。この場合において、表示制御手段は、表示手段の上部または下部に第5の領域を配置して表示するための手段をさらに含むように構成することができる。
【0036】
このようにすると、動作モードが異なっても、制御対象機器の動作状態に関係する情報(ログインユーザ名、ジョブ状況等)が表示手段の同じ位置(上部または下部)に表示されるので、ユーザが動作状態に関係する情報を取得しやすくなる。
【0037】
本発明の別の局面に係る電子機器は、上述した表示機器を備え、本発明のさらに別の局面に係る画像処理装置は、上述した表示機器を備える。
【0038】
この電子機器および画像処理装置によると、電子機器の動作モードまたは画像処理装置(画像形成装置)の動作モードが異なっても、同じ位置に配置された領域に同じまたは類似する情報が表示されるので、ユーザが必要とする情報を容易に見つけることができる。
【発明の効果】
【0039】
本発明によると、複数の動作モードを切り換えて作動する画像処理装置(画像形成装置)を含む電子機器において、動作モードが切り換わり表示機器の画面が切り換わってもユーザが求める情報を容易に見つけることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の外観を示す斜視図である。
【図2】図1に示す画像形成装置の内部構成を簡略化して示す図である。
【図3】図1に示す画像形成装置のハードウェア構成を示す機能ブロック図である。
【図4】図1に示す画像形成装置のタッチパネルディスプレイの表示領域を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る画像形成装置において実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態に係る画像形成装置のタッチパネルディスプレイに表示される画面例を示す図(その1)である。
【図7】本発明の実施の形態に係る画像形成装置のタッチパネルディスプレイに表示される画面例を示す図(その2)である。
【図8】本発明の実施の形態に係る画像形成装置のタッチパネルディスプレイに表示される画面例を示す図(その3)である。
【図9】本発明の実施の形態に係る画像形成装置のタッチパネルディスプレイに表示される画面例を示す図(その4)である。
【図10】本発明の実施の形態に係る画像形成装置のタッチパネルディスプレイに表示される画面例を示す図(その5)である。
【図11】本発明の実施の形態に係る画像形成装置のタッチパネルディスプレイに表示される画面例を示す図(その6)である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下の実施の形態では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの機能および名称も同一である。従って、それらについての詳細な説明は繰返さない。
【0042】
本発明の実施の形態に係る電子機器は、画像処理装置の1種である画像形成装置である。本発明に係る表示機器の適用は、このような画像形成装置以外の画像処理装置または電子機器であっても構わない。本実施の形態に係る電子機器は、複数の動作モードを備え、その動作モードが切り換えられて表示機器の画面が切り換えられた場合において、ユーザが画面構成を覚えていなくても、ユーザが求める情報をユーザが容易に取得することができるように、情報を表示する表示機器を備えた装置でありさえすればよい。
【0043】
なお、本実施の形態に係る画像形成装置100は、ジェスチャー操作方法とジェスチャー操作によらないタッチ操作方法とにより操作が可能なタッチパネルディスプレイを備えるとするが、タッチ操作のみが可能なタッチパネルディスプレイを備える装置であってもよく、さらには、操作が不可能な表示のみ可能な表示パネルおよび操作用のボタンを備える装置であってもよい。
【0044】
この画像形成装置は、電子写真方式により記録用紙に画像を形成する。この画像形成装置は、動作モードとして、コピーモード、FAXモード、ドキュメントファイリングモード(スキャンした画像を画像形成装置内部の記憶装置に記憶するモード)およびメールモード(スキャンした画像を電子メールに添付する形式で送信するモード)を備える。なお、この画像形成装置は、さらにネットワークプリンタモードを備えていても構わない。しかしながら、本発明はこれに限定されず、コピーモード、FAXモード、ドキュメントファイリングモードおよびメールモードの4つの動作モードの中の2つ以上の動作モードを備えた画像形成装置であって、動作モード毎に画面が切り換わる画像形成装置であれば構わない。また、印刷方式は電子写真方式に限定されない。
【0045】
[画像形成装置:機能]
図1〜図3を参照して、本発明の実施の形態に係る画像形成装置100について説明する。図1は、画像形成装置100の外観構成を示す図である。図2は、画像形成装置100の内部構成を簡略化して示す図である。図3は、画像形成装置100の機能ブロック図である。
【0046】
これらの図1〜図3を参照して、画像形成装置100は、原稿読取部102、画像形成部104、給紙部106、排紙処理装置108、および操作ユニット120を備える。操作ユニット120は、タッチパネルディスプレイ130と表示操作部140とで構成される。タッチパネルディスプレイ130は、液晶パネル等で構成された表示パネル132と、表示パネル132に重ねて配置されたユーザの指で押圧された位置を検出するタッチパネル134とで構成される。表示操作部140は、表示灯142と、電源キー144と、省エネルギキー(以下「省エネキー」と記載)146と、動作モードを選択するホーム画面へタッチパネルディスプレイ130の表示画面を戻すためのホームキー148とで構成される。
【0047】
このように本実施の形態に係る画像形成装置100は、主たる操作デバイスとしてタッチパネルディスプレイ130を備えるとともに、ハードウェアキーおよび表示灯により構成される表示操作部140を備える。表示操作部140のキー(電源キー144、省エネキー146、ホームキー148)は、タッチパネルディスプレイ130により構成されるソフトウェアボタンと対比して、ハードウェアボタンとして構成される点が特徴である。なお、画像形成装置100は、このような構成の表示操作部140を備えるものに限定されず、タッチパネルディスプレイ130のみを備えるものであってもよい。タッチパネルディスプレイ130に表示されたホーム画面においてユーザが動作モードを選択すると、選択された動作モードにおける初期画面に切り換わるものであれば構わない。このような画像形成装置100の動作モードについて説明する。
【0048】
−コピーモード−
以下において、コピーモードでの動作説明を行なう。このコピーモードにおいては、主として、原稿読取部(以下、スキャナ部と記載する場合がある。)102および画像形成部104が動作する。
【0049】
画像形成装置100においては、原稿載置台に置かれた原稿が原稿読取部102により画像データとして読取られ、読取られた画像データが図3に示すマイクロコンピュータ等から構成されるCPU300に入力され、ここで画像データに各種の画像処理が施され、この画像データが画像形成部104へと出力される。
【0050】
画像形成部104は、画像データによって示される原稿の画像を記録媒体(多くの場合、記録用紙)に印刷するものであって、感光体ドラム222、帯電装置224、レーザスキャンユニット(以下、「LSU」と称する。)226、現像装置228、転写装置230、クリーニング装置232、定着装置234、および図示しない除電装置等を備えている。
【0051】
画像形成部104には、主搬送路236および反転搬送路238が設けられており、給紙部106から給紙されてきた記録用紙が主搬送路236に沿って搬送される。給紙部106は、用紙カセット240に収納された記録用紙、または手差トレイ242に載置された記録用紙を1枚ずつ引出して記録用紙を画像形成部104の主搬送路236へと送り出す。
【0052】
画像形成部104の主搬送路236に沿って記録用紙が搬送されている途中で、記録用紙が感光体ドラム222と転写装置230との間を通過し、さらに定着装置234を通過して、記録用紙に対する印刷が行なわれる。
【0053】
感光体ドラム222は、一方向に回転し、その表面は、クリーニング装置232と除電装置によりクリーニングされた後、帯電装置224により均一に帯電される。
【0054】
LSU226は、印刷対象の画像データに基づいてレーザ光を変調し、このレーザ光によって感光体ドラム222の表面を主走査方向に繰返し走査して、静電潜像を感光体ドラム222の表面に形成する。
【0055】
現像装置228は、トナーを感光体ドラム222の表面に供給して静電潜像を現像し、トナー像を感光体ドラム222の表面に形成する。
【0056】
転写装置230は、当該転写装置230と感光体ドラム222との間を通過していく記録用紙に感光体ドラム222の表面のトナー像を転写する。
【0057】
定着装置234は、記録用紙を加熱するための加熱ローラ248と、記録用紙を加圧するための加圧ローラ250とを含む。記録用紙は、加熱ローラ248によって加熱され、かつ、加圧ローラ250によって加圧されることによって、記録用紙上に転写されたトナー像が記録用紙に定着される。この定着装置234へ供給される電力によりヒータを温めて加熱ローラ248の温度が定着に適した温度になるように制御されている。なお、省エネモードに移行すると、たとえば、このヒータへ供給される電力が停止されたり削減されたりする。
【0058】
主搬送路236と反転搬送路238との接続位置には、分岐爪244が配設されている。記録用紙の片面のみに印刷が行なわれる場合は、分岐爪244が位置決めされ、この分岐爪244により定着装置234からの記録用紙が排紙トレイ246または排紙処理装置108の方へと導かれる。
【0059】
記録用紙の両面に印刷が行なわれる場合は、分岐爪244が所定方向に回動されて記録用紙が反転搬送路238の方へと導かれる。記録用紙は、反転搬送路238を通過して、その表裏を反転されて主搬送路236へと再び搬送され、主搬送路236の再度の搬送途中で、その裏面への印刷が行なわれて排紙トレイ246または排紙処理装置108の方へと導かれる。
【0060】
上述のようにして印刷された記録用紙は、排紙トレイ246または排紙処理装置108の方へと導かれて排紙トレイ246に排出され、または排紙処理装置108の各排紙トレイ110のいずれかに排出される。
【0061】
排紙処理装置108では、複数の記録用紙を各排紙トレイ110に仕分けして排出する処理、各記録用紙にパンチングする処理、および各記録用紙にステープルする処理を施す。たとえば、複数部の印刷物を作成する場合は、各排紙トレイ110に印刷物の一部ずつが割り当てられるように、各記録用紙を各排紙トレイ110に仕分けして排出し、排紙トレイ110毎に、排紙トレイ110上の各記録用紙にパンチング処理またはステープル処理を施して印刷物を作成する。
【0062】
−ファクシミリモード−
以下において、ファクシミリモードでの動作説明を行なう。このファクシミリモードにおいては、主として、送信動作は原稿読取部(スキャナ部)102およびFAX通信部160が動作することにより、受信動作はFAX通信部160および画像形成部104が動作する。
【0063】
・送信動作
画像形成装置100においては、ファクシミリモードを指定して、原稿載置台に置かれた原稿が原稿読取部102により画像データとして読取られ、読取られた画像データが図3に示すマイクロコンピュータ等から構成されるCPU300に入力され、ここで画像データに各種の画像処理が施され、この画像データがFAX通信部(図3のFAX通信部160)へと出力される。
【0064】
送信側の画像形成装置100のFAX通信部160は、指定された送信側の回線を指定された送信先に接続して、画像データをファクシミリ通信規格に合致した通信データへ変換して、受信側のファクシミリ装置(たとえばファクシミリ機能を備えた画像形成装置100)へ送信する。
【0065】
・通信動作
回線が接続されると、受信側の画像形成装置100のFAX通信部160は、送信側の画像形成装置100のFAX通信部160からの通信要求信号を検出して、応答信号を送信する。その後、たとえば、FAX通信部160は、送信側および受信側で互いに実装されている能力情報の受渡しを行ない利用可能な最大能力での通信速度および画像データの符号化・符号訂正方式などを決定してモデムの通信方式を設定する。この通信方式にあわせた画像信号形式を用いて、送信側の画像形成装置100のFAX通信部160から受信側の画像形成装置100のFAX通信部160へデータを送信する。送信が終了すると回線が切断される。
【0066】
・受信動作
受信側の画像形成装置100のFAX通信部160は、受信したデータを画像データに変換して、画像形成部104へ送る。なお、受信したデータを画像データへ変換するのは画像形成部104であっても構わない。画像形成部104は、上述したコピーモードにおける動作と同じように、受信したデータから変換された画像データによって示される原稿の画像を記録用紙に印刷する。
【0067】
−ドキュメントファイリングモード−
以下において、ドキュメントファイリングモードでの動作説明を行なう。このドキュメントファイリングモードにおいては、主として、原稿読取部(スキャナ部)102および画像形成部104が動作する。
【0068】
画像形成装置100においては、原稿載置台に置かれた原稿が原稿読取部102により画像データとして読取られ、読取られた画像データがCPU300に入力され、ここで画像データに各種の画像処理が施される。この画像データが、この画像形成装置100が備える記憶装置(後述するハードディスク302)に記憶される。
【0069】
記憶された画像データは、ユーザによりファイル名が指定されて、ハードディスクから読出されて、上述したコピーモードと同じ動作で記録用紙に印刷される。
【0070】
−メールモード(スキャンtoメール)−
以下において、メールモードでの動作説明を行なう。このメールモードにおいては、主として、原稿読取部(スキャナ部)102およびネットワークインターフェイス304が動作する。
【0071】
なお、このMFP300が備える画像通信モードとして、FAX通信部160を介して画像データを公衆回線により送受信する上述したファクシミリモード、および、ネットワークインターフェイス304を介して画像データを電子メールに添付する形式でインターネット回線により送受信する電子メール通信モード(メールモード)がある。このほかに、ネットワークインターフェイス304を介して画像データをインターネット回線により送受信するインターネットファクシミリモード、または、ネットワーク回線を用いて画像データを特定のパーソナルコンピュータ(PC)のフォルダに転送する画像転送モード(スキャンtoPCフォルダ)等を備えていても構わない。
【0072】
画像形成装置100においては、原稿載置台に置かれた原稿が原稿読取部102により画像データとして読取られ、読取られた画像データがCPU300に入力され、ここで画像データに各種画像処理が施される。この画像データが電子メールに添付されて送信される。
【0073】
ファクシミリモードでは、送信先の電話番号が指定されるのに対して、メールモードでは、送信先のメールアドレスが指定される点が異なる。
【0074】
[画像形成装置:制御ブロック構成]
図3を参照して、画像形成装置100はさらに、コピーモード、ファクシミリモード、ドキュメントファイリングモード、およびメールモードに関する機能の設定が可能な操作ユニット120と、プログラム等を記憶するためのROM306と、通電が遮断された場合であってもプログラムおよびデータ等を記憶可能な不揮発性記憶領域であるハードディスク302と、プログラムを実行する際の記憶領域を提供するためのRAM(Random Access Memory)308とを含む。
【0075】
画像形成装置100はさらに、原稿読取部102、画像形成部104、FAX通信部160、操作ユニット120、ROM306、ハードディスク302、およびRAM308に接続されるバス310と、バス310に接続された、画像形成装置としての一般的機能を実現するためのCPU300とを含む。
【0076】
ハードディスク302には、この画像形成装置100でスキャンした原稿の画像データのファイルが、フォルダ別に、保存日時および保存ユーザ名ととともに記憶されている。また、ハードディスク302には、各動作モードの初期画面データが記憶されている。
【0077】
ROM306には、画像形成装置100の動作を制御するのに必要なプログラムおよびデータ等が記憶されている。このROM306にプログラムとともに記憶するデータとして、各動作モードの初期画面データを記憶するようにしても構わない。CPU300は、ROM306に格納されているプログラムおよびデータに従って画像形成装置100の制御を行なうとともに画像形成装置100の各機能に関する制御を実行する。
【0078】
図3に示すように、この画像形成装置100のFAX通信部160には、画像データの送受信用に公衆回線が接続され、ネットワークインターフェイス304にはネットワーク回線が接続されている。このネットワーク回線には、この画像形成装置100をネットワーク対応のプリンタとして使用するコンピュータ等が接続されたり、インターネットを介して指定されたURL(Uniform Resource Locator)により特定されるコンピュータ等が接続されたりする。このようにインターネットに接続されると、画像形成装置100は、インターネットを介して、必要な情報を取得することができる。
【0079】
RAM308は、CPU300による演算および処理の結果を一時的に記憶するワーキングメモリとしての機能と、画像データを記憶するフレームメモリとしての機能とを提供する。
【0080】
原稿読取部102、画像形成部104、操作ユニット120を構成するタッチパネルディスプレイ130および表示操作部140、ならびにROM306、ハードディスク302、およびRAM308に対する制御は、CPU300が所定のプログラムを実行することにより行なわれる。なお、操作ユニット120は、入出力インターフェイスを介してCPU300と通信する。
【0081】
操作ユニット120は、ユーザが目視しやすいように傾斜して設けられた板状のパネルで構成される。操作ユニット120の表面には、その左側の領域にタッチパネルディスプレイ130が、右側の領域に表示操作部140(表示灯142ならびにハードウェアボタンである電源キー144、省エネキー146およびホームキー148)が、備えられている。タッチパネルディスプレイ130および表示操作部140は、操作ユニット120が全体として一体となるように構成されている。
【0082】
上述したように、このタッチパネルディスプレイ130は、表示パネル132と、表示パネル132に重ねて配置されたタッチパネル134とで構成される。このタッチパネルディスプレイ130においては、表示パネル132に、この画像形成装置100における動作モードを選択するホーム画面、この画像形成装置100の現在の状態、宛先指定状況、ジョブの処理状況等が表示される。表示パネル132の表示領域上にはソフトウェアボタンである選択ボタンが表示され、この選択ボタンの表示されている領域を指で押すと、タッチパネル134がその押された位置を検出する。プログラム上で、選択ボタンの表示位置とタッチパネル134が押された位置とを照合することにより、画像形成装置100の動作モード選択、機能設定および動作指示等が行なわれる。この画像形成装置100は、このようなタッチ操作(ユーザによる押圧位置に基づくコマンド入力操作)に加えて、上述したジェスチャー操作(ユーザによる操作軌跡に基づくコマンド入力操作)にも対応している。
【0083】
また、表示操作部140の表示灯142は、たとえばLED(Light Emitting Diode)で構成され、CPU300により点灯/消灯(/点滅)が制御される。主電源スイッチとは別に設けられた電源キー144をユーザが押下すると、この画像形成装置100が待機モード(たとえば主電源がオンの状態でFAX受信動作のみ可能)から通常モードへ移行して、この画像形成装置100の全ての動作モードが使用できるようになる。この状態に連動して表示灯142が点灯する。さらに、ユーザが操作しない時間が予め定められた時間を経過したり、省エネキー146をユーザが押下したりすると、この画像形成装置100が通常モードから省エネモードへ移行して、この画像形成装置100の一部の動作モードしか使用できないようになる。この状態に連動して表示灯142が点滅する。さらに、この省エネモードのときに、省エネキー146をユーザが押下すると、この画像形成装置100が省エネモードから通常モードへ移行する。ホームキー148は、タッチパネルディスプレイ130の表示を初期状態(ホーム画面)へ戻すためのハードウェアキーである。なお、電源キー144、省エネキー146およびホームキー148を押下したときの処理はこれらに限定されるものではない。
【0084】
なお、表示操作部140のハードウェアボタン(電源キー144、省エネキー146およびホームキー148)には、CPU300により点灯/消灯(/点滅)が制御されるキーランプを埋め込むようにしても構わない。たとえば、このキーランプは、円型のキーの周囲をリング状に光らせたり、キーの中央部を光らせたりする。操作デバイスとしてハードウェアボタンを使用することが許可されているタイミングで(ハードウェアボタンを使用すると処理が実行されるタイミングで)、このキーランプが点灯する。
【0085】
本実施の形態に係る画像形成装置100においては、上述した4つの動作モード(コピーモード、ファクスモード、ドキュメントファイリングモードおよびメールモード)を備える。タッチパネルディスプレイ130には、それぞれの動作モードにおける機能設定用のソフトウェアボタンと、必要に応じて、画像形成イメージであるプレビューまたは宛先設定用のボタン等が表示される。
【0086】
動作モードが違う場合には、タッチパネルディスプレイ130は、異なる画面が表示される。このような場合であっても、ユーザが要求する情報を容易に見つけることのできるように、タッチパネルディスプレイ130は複数の領域に分割されて(かつその領域の大きさを可変として)、各領域に情報を表示するという本発明の本質的部分を備える。特に、この画像形成装置100においては、主たる表示操作デバイスとして設けられたタッチパネルディスプレイ130のホーム画面において動作モードを選択すると、各動作モードの初期画面が表示される。この初期画面において、(1)基本レイアウトが5つの領域(「システム領域」、「機能選択領域」、「プレビュー領域」、「アクションパネル領域」、「タスクトリガー領域」)に分割されて適切に配置されているので、左上から右下へユーザが操作することにより(このような大型のタッチパネルディスプレイ130を備えない従来機と同じようなユーザの視点の動線および指先の動線が実現されるために)容易に設定が可能で、(2)異なる動作モードであっても5つの領域のそれぞれに表示される概念は同じものであって、動作モードが異なってもユーザが混乱することなく操作が可能である。以下において、このような基本レイアウトの構成について説明する。
【0087】
[基本レイアウト構成]
図4に、この画像形成装置100のタッチパネルディスプレイ130における基本レイアウトを示す。図4を参照して、この基本レイアウトは、横長のタッチパネルディスプレイ130において(たとえば、横1024ピクセル×縦600ピクセル)、最上部に配置されたシステム領域1000、画面中央部に配置されたプレビュー領域3000、プレビュー領域3000の左側に配置された機能設定/確認領域2000(以下、機能選択領域2000と記載する)、プレビュー領域3000の右上部に配置されたアクションパネル領域4000、および、プレビュー領域3000の右下部に配置されたタスクトリガー領域5000で構成される。なお、領域の数は5つに限定されるものではなく、左右の並びもこれに限定されず、ユーザが操作しやすいようにカスタマイズすることができる。また、システム領域1000の位置は最下部であっても構わない。
【0088】
システム領域1000には、この画像形成装置100の現時点での状態が表示され、操作中の動作モードのタイトル、画像形成装置100の状況・状態が表示される。たとえば、システム領域1000には、動作モード名、割り込みキー、ログインユーザ名、処理中のジョブ状況、内蔵メモリ使用状態、時刻等が表示される。
【0089】
機能選択領域2000には、各機能の設定、表示の切り換え、設定の確認のためにユーザにより操作される機能選択メニュー(アイコン、ボタン等)が、アイコンモード、レギュラーモードおよびエキスプレスモードで表示態様を変更して、表示される。アイコンモードにおいては、プレビュー領域3000が最も広くなるように機能選択領域2000には機能設定用のアイコンのみが表示される。エキスプレスモードにおいては、プレビュー領域3000が最も狭くなっても機能選択領域2000には機能を一度に設定できる画面が大きく表示される。レギュラーモードにおいては、プレビュー領域3000の大きさはアイコンモードとエキスプレスモードとの中間の大きさであって、機能選択領域2000には機能設定のアイコンとともに機能名称がテキスト表示される。
【0090】
これらのアイコンモード、レギュラーモードおよびエキスプレスモードの切り換えはユーザの操作に基づく。すなわち、プレビュー領域3000の大きさが、ユーザの操作に応じて変更して表示される。このように、アイコンは、小さい領域でユーザへの情報を伝達することができるので、全ての機能に対して準備しておいて、プレビュー領域3000が大きく表示できることが好ましい。
【0091】
この機能選択領域2000には、その下部に機能選択領域2000の表示スタイルを変更する変更ボタン群2010を備える。変更ボタン群2010には、アイコンモードで機能選択領域2000を表示するアイコンモード移行ボタン2012、「お気に入り」登録した機能を表示させるお気に入りボタン2014、設定が変更された機能を表示させるチェックボタン2016、選択されている動作モードにおいて設定可能な全ての機能の一覧を表示するリストボタン2018、レギュラーモードで機能選択領域2000を表示するレギュラーモード移行ボタン2020、および、エキスプレスモードで機能選択領域2000を表示するエキスプレスモード移行ボタン2022が配置されている。
【0092】
なお、機能選択領域2000に表示される情報が多い場合には、この機能選択領域2000において上下方向にスクロール可能に情報が表示される。この場合において、この変更ボタン群2010はスクロールされないで、機能選択領域2000の最下部に常に表示される。
【0093】
プレビュー領域3000には、原稿の出力(仕上がり)イメージが表示される。ダミーデータまたはスキャンデータを用いてイメージ表示し、ユーザが仕上がりを指示する毎にプレビュー領域3000に表示されているイメージが変更される。このプレビュー領域3000においては、スキャン前のバーチャルモードでのダミーイメージでの仕上がり表示、スキャン後のスキャンインモードでの実イメージでの仕上がり表示の2つのモードを有し、さらにバーチャルモードには、原稿セット前および原稿セット後の2種類がある。
【0094】
このプレビュー領域3000には、その下部にプレビュー領域3000の表示スタイルを変更するプレビュー変更ボタン群3010を備える。プレビュー変更ボタン群3010には、プレビューを左に90度回転させる左回転ボタン3016、プレビューを右に90度回転させる右回転ボタン3018、ズームバー3020が配置されている。これら以外にも、たとえばカラー変更ボタン3012およびプレビュー操作ボタン3014が配置されている。
【0095】
ここで、左回転ボタン3016を1回タッチ操作するとプレビューが左に90度回転されて、2回タッチ操作するとプレビューが左に180度回転される(上下反転)。また、プレビュー領域に表示された仕上がり原稿イメージをジェスチャー操作しても(指先で原稿イメージを反時計回転方向に180度回転させても)、プレビューが左に180度回転されて上下反転される。
【0096】
右回転ボタン3018を1回タッチ操作するとプレビューが右に90度回転されて、2回タッチ操作するとプレビューが右に180度回転される(上下反転)。また、プレビュー領域に表示された仕上がり原稿イメージをジェスチャー操作しても(指先で原稿イメージを時計回転方向に180度回転させても)、プレビューが右に180度回転されて上下反転される。
【0097】
ズームバー3020のプラスボタン3020Aをタッチ操作したり、バー3020Cをプラスボタン3020A側へジェスチャー操作(スライド)したりすると、プレビューが拡大して表示される。また、プレビュー領域に表示された仕上がり原稿イメージをジェスチャー操作しても(指先で原稿イメージをピンチアウト/ピンチオープンさせても)、プレビューが拡大して表示される。
【0098】
ズームバー3020のマイナスボタン3020Bをタッチ操作したり、バー3020Cをマイナスボタン3020B側へジェスチャー操作(スライド)したりすると、プレビューが縮小して表示される。また、プレビュー領域に表示された仕上がり原稿イメージをジェスチャー操作しても(指先で原稿イメージをピンチイン/ピンチクローズさせても)、プレビューが縮小して表示される。
【0099】
なお、プレビュー領域3000に表示される原稿イメージのページ数が多い場合には、タッチ操作可能な表示ページ選択ボタン(ページ番号入力ボタン、ページ送りボタン、ページ戻しボタン、単ページ表示ボタン、複数ページ表示ボタン等)を表示するようにしても構わない。なお、原稿イメージをジェスチャー操作(フリック)してもプレビューされる原稿のページ送り、ページ戻しを行なうこともできる。また、プレビュー領域3000に表示される原稿イメージが大きい場合には、タッチ操作またはジェスチャー操作可能なスクロールバーを表示するようにしても構わない。
【0100】
アクションパネル領域4000には、操作についての補助・助言・提案についての情報が表示される。このアクションパネル領域4000には、たとえば、あるユーザが特定の機能を選択すると、その機能に関連する機能を表示したり、目的指向でその機能についての他の機能を表示したり、このユーザまたはこのユーザが所属するグループのユーザが過去に組み合わせて選択した機能を「おすすめ機能」として表示したりする。
【0101】
タスクトリガー領域5000には、その動作モードにおける全ての設定が完了して、この画像形成装置100を実際に動作させるためにユーザにより操作されるトリガー項目が表示される。たとえば、処理を開始させるためのスタートボタン(ソフトウェアボタン)である。なお、印字を伴う動作モード(ファクス送信以外)において、消耗品切れについての情報も、タスクの実行不可に関連するので、この「タスクトリガー領域」に表示される。
【0102】
この場合において、スタートボタンが押下できる状態の場合にのみ、スタートボタンを表示することも好ましい。スタートボタンが押下できる状態とは、印字を伴う動作モードの場合には、全ての設定が終了してかつ消耗品(記録用紙およびトナー)切れでない状態であって、印字を伴わない動作モードであるファクスモード(送信)の場合には、宛先を含む全ての送信パラメータの設定が終了した状態である。
【0103】
これらの5領域は、動作モードが変更されても(どの動作モードの初期画面においても)、その配置された位置は変更されない。また、機能選択領域2000(およびプレビュー領域3000)におけるアイコンモード/レギュラーモード/エキスプレスモードの切り換え表示のように、領域はタッチパネルディスプレイ130の画面横方向(長手方向)に伸縮してサイズが変化する。
【0104】
このような5領域の配置は、従来機におけるユーザインターフェイスをも考慮しつつ、ユーザの視点の動線および操作の動線に着目して配置されている。このような配置により、タッチパネルディスプレイ130において、左上から右下へユーザの視線が動いて、左上から右下へユーザの操作(利き手の指先)が動く。これにより、ユーザフレンドリーな操作が可能という効果が発現される。
【0105】
なお、ある動作モードから他の動作モードへ遷移するためには、ホームキー148を押下して、ホーム画面において他の動作モードを選択する。このように、ホーム画面を経由して、動作モードが切り換えられる。
【0106】
このように、この画像形成装置100においては、ユーザの視点の動線および操作の動線に着目して、情報を表示するタッチパネルディスプレイ130を備える。このような表示処理は、上述したハードウェア構成を用いて実行されるソフトウェアにより実現される。以下において、このソフトウェア構成について説明する。
【0107】
[ソフトウェア構成]
図5は、画像形成装置100のCPU300で実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。なお、画像形成装置100のCPU300は、このようなプログラムと並行して、画像形成装置としての一般的機能を実現するプログラムを実行する。しかしながら、そのプログラムは、本発明の本質的部分とは直接関係するものではないので、その詳細についてはここでは説明しない。
【0108】
図5を参照して、ステップ(以下、ステップをSと記載する。)10000にて、画像形成装置100のCPU300(以下、単にCPU300と記載する。)は、画像形成装置100の電源が投入されたか否かを判定する。ここで、CPU300が作動するための主電源は投入されているものとし、CPU300は、電源キー144が押下されると、画像形成装置100の電源が投入されたと判定するものとする。しかしながら、主電源が投入された場合にS10000にてYESと判定するものであっても構わない。画像形成装置100の電源が投入されたと判定されると(S10000にてYES)、処理はS10010へ移される。もしそうでないと(S10000にてNO)、この処理はS10000へ戻されて、画像形成装置100の電源が投入されたと判定されるまで待つ。
【0109】
S10010にて、CPU300は、タッチパネルディスプレイ130にウォームアップ画面を表示する。タッチパネルディスプレイ130にウォームアップ画面を表示されているときに、たとえば、システムチェック処理、ヒータへ通電して加熱ローラ248を昇温させる処理が実行される。
【0110】
S10020にて、CPU300は、ウォームアップが完了したか否かを判定する。ウォームアップが完了したと判定されると(S10020にてYES)、処理はS10030へ移される。もしそうでないと(S10020にてNO)、この処理はS10020へ戻されて、ウォームアップが完了するまで待つ。
【0111】
S10030にて、CPU300は、タッチパネルディスプレイ130にホーム画面を表示する。S10040にて、CPU300は、動作モードが選択されたか否かを判定する。このとき、CPU300は、たとえば、ホーム画面に表示されたアイコン(動作モードを模したアイコン)がタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作されると、動作モードが選択されたと判定する。動作モードが選択されたと判定されると(S10040にてYES)、処理はS10050へ移される。もしそうでないと(S10040にてNO)、この処理はS10030へ戻されて、ホーム画面を表示し続ける。なお、アイコンをタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作することについては、これ以外のジェスチャー操作を排除することを意味するものではなく、タッチパネルディスプレイ130に対するタッチ操作およびジェスチャー操作のいずれの操作であってもよいことを示す。また、単に「押下」と記載した場合であっても、これらのいずれかの操作を示す場合がある。
【0112】
S10050にて、CPU300は、選択された動作モードは、ドキュメントファイリングモードであるか否かを判定する。選択された動作モードがドキュメントファイリングモードであると判定されると(S10050にてYES)、処理はS10130へ移される。もしそうでないと(S10050にてNO)、この処理はS10060へ移される。
【0113】
S10060にて、CPU300は、選択された動作モードは、コピーモード、メールモードおよびファクスモードのいずれであるかを判定する。選択された動作モードがコピーモードであると判定されると(S10060にてコピー)、処理はS10070へ移され、選択された動作モードがメールモードであると判定されると(S10060にてメール)、処理はS10090へ移され、選択された動作モードがファクスモードであると判定されると(S10060にてFAX)、処理はS10110へ移される。
【0114】
S10070にて、CPU300は、ハードディスク302等に記憶されたコピー初期画面データを読出す。S10080にて、CPU300は、読出したコピー初期画面データを用いてタッチパネルディスプレイ130にコピーモードの初期画面を表示する。その後、処理はS10200へ移される。
【0115】
S10090にて、CPU300は、ハードディスク302等に記憶されたメール初期画面データを読出す。S10100にて、CPU300は、読出したメール初期画面データを用いてタッチパネルディスプレイ130にメールモードの初期画面を表示する。その後、処理はS10200へ移される。
【0116】
S10110にて、CPU300は、ハードディスク302等に記憶されたFAX初期画面データを読出す。S10120にて、CPU300は、読出したFAX初期画面データを用いてタッチパネルディスプレイ130にFAXモードの初期画面を表示する。その後、処理はS10200へ移される。
【0117】
S10130にて、CPU300は、ハードディスク302にドキュメントファイリング機能を用いて記憶されたファイルの一覧を読出す。S10140にて、CPU300は、ハードディスク302等に記憶されたファイル読出し処理初期画面データを読出す。S10150にて、CPU300は、読出したファイル読出し処理初期画面データを用いてタッチパネルディスプレイ130にファイル読出し処理の初期画面を表示する。
【0118】
S10160にて、CPU300は、ファイル読出し処理が選択されたか否かを判定する。このとき、CPU300は、たとえば、タッチパネルディスプレイ130に一覧表示されたファイル名の中の1つがタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作されると読出すファイルが指定されて、ファイル読出し処理が選択されたと判定する。ファイル読出し処理が選択されたと判定されると(S10160にてYES)、処理はS10170へ移される。もしそうでないと(S10160にてNO)、この処理はS10160へ戻されてファイル読出し処理が選択されたと判定されるまで待つ。なお、ファイル読出し処理が選択されたと判定されない場合に、他のドキュメントファイリング処理を行なうようにしても構わない。
【0119】
S10170にて、CPU300は、指定されたファイルをハードディスク302から読出す。S10180にて、CPU300は、ハードディスク302等に記憶されたファイル処理初期画面データを読出す。S10190にて、CPU300は、読出したファイル処理初期画面データを用いてタッチパネルディスプレイ130にファイル処理の初期画面を表示する。このときにタッチパネルディスプレイ130に表示される画面が、他の動作モードにおける初期画面に対応する。すなわち、この画像形成装置100が備える4つの動作モードの中でドキュメントファイリングモードのみが、ハードディスク302に記憶された原稿データの一覧が表示されたタッチパネルディスプレイ130においてユーザが読出すファイル名を選択すると、他の動作モードの初期画面に対応するドキュメントファイリングモードの初期画面が表示される。その後、処理はS10200へ移される。
【0120】
S10200にて、CPU300は、選択された動作モードにおいて、要求が入力されたか否かを判定する。ユーザによる要求が入力されたと判定されると(S10200にてYES)、処理はS10210へ移される。もしそうでないと(S10200にてNO)、この処理はS10220へ移される。
【0121】
S10210にて、CPU300は、画像形成装置100において、ユーザにより要求された処理を実行する。その後、この処理は終了する。
【0122】
S10220にて、CPU300は、ホームキーが押下されたか否かを判定する。ホームキーが押下されたと判定されると(S10220にてYES)、処理はS10030へ移される。もしそうでないと(S10220にてNO)、この処理はS10200へ戻されて、ユーザによる要求が入力されたと判定されるまで待つ。
【0123】
なお、ウォームアップ完了で(S10020にてYES)、ログイン画面を表示するようにしても構わない。以下の動作の説明においては、このようなウォームアップ完了後のログイン動作について記載しないが、この画像形成装置100を使用するユーザはログインする必要があるとして説明する。
【0124】
さらに、S10200においてユーザにより入力される要求には、機能選択領域2000の表示モードの変更、機能選択領域2000での機能設定、プレビュー領域3000におけるプレビューの表示態様の変更等の、画像形成装置100が実際に印刷しない、印刷前の要求も含まれる。このような印刷前の処理が要求された場合には、その要求をS10210にて実行して、さらなる要求の入力(最終的には印刷要求)を待つために、S10210の後、処理をS10200へ戻すことになる。
【0125】
[動作]
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る画像形成装置100の動作について、図6〜図11に示すタッチパネルディスプレイ130の表示例を用いて説明する。
【0126】
−ホーム画面表示動作−
ユーザが、この画像形成装置100の電源キー144を押下すると(S10000にてYES)、ウォームアップが完了するまでは(S10020にてNO)、タッチパネルディスプレイ130にウォームアップ画面が表示される(S10010)。このとき、ウォームアップ画面として、画像形成装置100がシステムチェック中でも表示できる情報であって、この画像形成装置100を使用しようとしているユーザに有益な情報を準備しておいて、タッチパネルディスプレイ130に表示することが好ましい。
【0127】
ウォームアップが完了すると(S10020にてYES)、タッチパネルディスプレイ130にホーム画面が表示される(S10030)。このとき、たとえば、タッチパネルディスプレイ130には、図6に示すホーム画面6000が表示される。図6に示すように、ホーム画面6000は、上述したレイアウト構成の5領域の全ての領域が表示されるものでなく、5領域とは関係なくタッチパネルディスプレイ130の大部分に動作モードを選択するためのアイコン(動作モードを模したアイコン)が表示される。
【0128】
図6を参照して、ホーム画面6000は、上述したシステム領域に対応するホームシステム領域6100と、アイコン表示領域6200と、アイコン表示切換タブボタン6300と、メモ表示領域6400とで構成される。
【0129】
ホームシステム領域6100には、ホーム画面を示すアイコンが表示されるエリア6102、表示されている画面の名称が表示されるエリア6104、ログインユーザ名が表示されるエリア6106、ログアウトボタン(ソフトウェアボタン)が表示されるエリア6108、現在時刻が表示されるエリア6110が配置されている。
【0130】
アイコン表示領域6200には、動作モードを模したアイコン6210〜アイコン6274がその動作モードの名称または略称とともに表示される。なお、動作モードの名称または略称は必須ではない。本実施の形態においては、少なくとも4つの動作モード(コピーモード、ファクスモード、ドキュメントファイリングモードおよびメールモード)を備えるため、コピーモードを選択するためのアイコン6242、ファクスモードを選択するためのアイコン6232、ドキュメントファイリングモードを選択するためのアイコン6254、メールモードを選択するためのアイコン6240が、アイコン表示領域6200に表示される。図6においては、これら以外の動作モードを選択するためのアイコン、他の設定モード(たとえばシステム設定、言語設定)を選択するためのアイコンおよび他の画面を表示するためのアイコン(たとえばジョブ状況)も表示している。
【0131】
図6に示すように、アイコン表示領域6200においては、中央列のアイコン(たとえばアイコン6240、アイコン6242、アイコン6244)は、それらの左右のアイコン(たとえばアイコン6240に対するアイコン6230およびアイコン6250、アイコン6242に対するアイコン6232およびアイコン6252、アイコン6244に対するアイコン6234およびアイコン6254)よりも大きく表示される。また、このアイコン表示領域6200においては、中央段のアイコン(たとえばアイコン6232、アイコン6242、アイコン6252)は、それらの上下のアイコン(たとえばアイコン6232に対するアイコン6230およびアイコン6234、アイコン6242に対するアイコン6240およびアイコン6244、アイコン6252に対するアイコン6250およびアイコン6254)よりも大きく表示される。このように、このアイコン表示領域6200においては、アイコンの大きさは、中央部の中央段に配置されるアイコンの大きさが最も大きく、かつ、左右対称および上下対称になるように表示される。
【0132】
また、タッチパネルディスプレイ130の画面に表示されたアイコン表示領域6200を、ユーザが指先で左にフリック操作すると、画面に表示されるアイコンが、矢示6010で示す方向へ流れるように移動し、ユーザが指先で右にフリック操作すると、画面に表示されるアイコンが、矢示6020で示す方向へ流れるように移動する。このときの移動量は、フリック操作における指先の移動幅により定めても良いし、1回のフリック操作に対して予め設定される所定量としても良い。また、このアイコン表示領域6200は、仮想円筒に表示されたように構成すると、アイコンを無端状で切り換えて表示させることができる。
【0133】
メモ表示領域6400には、この画像形成装置100のユーザ全般に知らせたいメンテナンス情報等が表示される。
【0134】
−コピーモードの初期画面表示動作−
図6に示すアイコン6242をユーザが指先でタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、動作モードが選択されたと判定され(S10040にてYES)、選択された動作モードがコピーモードであると判定される(S10050にてNO、S10060にてコピー)。ハードディスク302等から読出したコピー初期画面データを用いてタッチパネルディスプレイ130にコピーモードの初期画面が表示される(S10080)。このとき、たとえば、タッチパネルディスプレイ130には、図7に示すコピーモード初期画面7100が表示される。図7に示すように、コピーモード初期画面7100は、上述したレイアウト構成の5領域に分割されて情報が表示される。
【0135】
図7を参照して、コピーモード初期画面7100のシステム領域1000には、選択されている動作モード(ここではコピーモード)を示すエリア1102、選択された動作モードに付随するサブ情報を表示するエリア1104、ログインユーザ名を表示するエリア1106、ログアウトボタン(ソフトウェアボタン)が表示されるエリア1108、現在実行中のジョブ状況を表示するエリア1110、ジョブ状況に関係するボタン(ソフトウェアボタン)が表示されるエリア1112、通信状態が表示されるエリア1114、現在時刻が表示されるエリア1116が配置されている。
【0136】
エリア1102には、動作モードを示す名称または/およびアイコンが表示される。このエリア1102をタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、動作モードを示すメニューがプルダウン表示されて動作モードを切り換えることができるようにすることも好ましい(他の動作モードにおいても同じ)。
【0137】
エリア1104には、サブ情報として、割り込みキー(ソフトウェアボタン)が表示される。この割り込みキーをタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、コピーモードにおいて割り込み処理を実行することができる。
【0138】
エリア1106には、現在実行中のジョブ状況がアイコンで表示される。このジョブ状況をタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、詳細なジョブ状況情報が表示される。さらに、エリア1112には、選択されたジョブを停止させるボタン等を表示することも好ましい。
【0139】
コピーモード初期画面7100の機能選択領域2000には、コピーモードにおいてユーザが選択できる機能選択メニューおよび上述した変更ボタン群2010が表示されている。図7に示す画面では、レギュラーモードで機能選択メニューが表示されている。
【0140】
図7に示すように、レギュラーモードで表示される機能選択メニューは、アイコン群2100とテキスト群2120とで構成される。この機能選択領域2000に表示される機能選択メニューとして、コピー部数を設定するアイコン2102および設定された内容を表示するテキスト2122、カラーモードを設定するアイコン2104および設定された内容を表示するテキスト2124、コピー濃度を設定するアイコン2106および設定された内容を表示するテキスト2126、コピー倍率を設定するアイコン2108および設定された内容を表示するテキスト2128、原稿の種類を設定するアイコン2110および設定された内容を表示するテキスト2130、用紙の種類を設定するアイコン2112および設定された内容を表示するテキスト2132、画像を編集するアイコン2114および設定された内容を表示するテキスト2134、レイアウトを編集するアイコン2116および設定された内容を表示するテキスト2136が表示されている。
【0141】
なお、上述したように、これらの機能設定メニューにおけるさらなる項目は、変更ボタン群2010の表示位置を固定した状態で、上下方向にスクロール可能に表示することができる。そして、上下方向に隠れて表示されていない項目を含めて機能設定メニューの表示項目を切り換えることは、タッチ操作(スクロール操作)でもジェスチャー操作(上下方向へフリック操作)のいずれの操作でも可能である。
【0142】
ここで、画像編集とは、1ページの原稿に対する画像編集であって、さらに下位の階層メニューとして、枠消去、印字メニュー、ウォータマーク、ユーザスタンプ等があり、レイアウト編集とは、複数ページの原稿に対する画像編集であって、さらに下位の階層メニューとして、ページ集約、とじしろ、ページ移動、センタリング等がある。これらのさらなる下位メニューは、アイコン2102〜アイコン2116またはテキスト2122〜テキスト2136をタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、タッチパネルディスプレイ130に表示される。
【0143】
コピーモード初期画面7100のプレビュー領域3000には、原稿の出力(仕上がり)イメージ3100および上述したプレビュー変更ボタン群3010が配置されている。このとき、ダミーデータまたはスキャンデータを用いてイメージ3100が表示され、ユーザが機能選択領域2000の機能設定メニューを変更する毎に、イメージ3100が変更されてプレビュー領域3000に表示される(プレビューの表示が変更)。
【0144】
コピーモード初期画面7100のアクションパネル領域4000には、コピー操作についての補助・助言・提案についての情報が表示されている。ここでは、図7に示すように、このユーザが選択したコピーモードにおけるおすすめ機能が表示される。このとき、アクションパネル領域4000は、表示されている情報の内容を示すエリア4100、それ自体がソフトウェアボタンとしておすすめ機能をテキスト表示するエリア4102〜エリア4106が配置されている。
【0145】
エリア4102をタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、省エネコピーについてのさらに詳細な情報がプルダウン表示される。たとえば、このとき、両面印刷すると用紙を節約できますというテキストとともに両面コピーの機能設定画面へ遷移するソフトウェアボタンと、複数の原稿を集約して印刷すると用紙を節約できますというテキストとともにページ集約の機能設定画面へ遷移するソフトウェアボタンと、本のように綴じられるように印刷することができますというテキストとともに中とじの機能設定画面へ遷移するソフトウェアボタンとが、表示される。
【0146】
コピーモード初期画面7100のタスクトリガー領域5000には、実行ボタン群5100が表示される。この実行ボタン群5100として、原稿をスキャンして画像データを取得するように画像形成装置100を作動させるスキャンインキー(ソフトウェアボタン)5102、設定した機能をクリアするクリアオールキー(ソフトウェアボタン)5104、原稿をスキャンしてモノクロコピーを実行するように画像形成装置100を作動させるモノクロスタートキー(ソフトウェアボタン)5106、原稿をスキャンしてカラーコピーを実行するように画像形成装置100を作動させるカラースタートキー(ソフトウェアボタン)5108が配置されている。
【0147】
このように、5つの領域に分割して情報が表示されたコピーモード初期画面7100において、ユーザが要求を入力すると(S10200にてYES)、その要求に従ってコピー処理が実行される(S10210)。
【0148】
−メールモードの初期画面表示動作−
図6に示すアイコン6240をユーザが指先でタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、動作モードが選択されたと判定され(S10040にてYES)、選択された動作モードがメールモードであると判定される(S10050にてNO、S10060にてメール)。ハードディスク302等から読出したメール初期画面データを用いてタッチパネルディスプレイ130にメールモードの初期画面が表示される(S10100)。このとき、たとえば、タッチパネルディスプレイ130には、図8に示すメールモード初期画面7200が表示される。図8に示すように、メールモード初期画面7200は、上述したレイアウト構成の5領域に分割されて情報が表示される。
【0149】
図8を参照して、メールモード初期画面7200のシステム領域1000には、選択されている動作モード(ここではメールモード)を示すエリア1202、選択された動作モードに付随するサブ情報を表示するエリア1204、ログインユーザ名を表示するエリア1206、ログアウトボタン(ソフトウェアボタン)が表示されるエリア1208、通信状態が表示されるエリア1214、現在時刻が表示されるエリア1216が配置されている。
【0150】
エリア1204には、サブ情報として、ジョブを追加する場合のキー(ソフトウェアボタン)が表示される。この割り込みキーをタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、メールモードにおいて追加するジョブを指定する処理を実行することができる。
【0151】
メールモード初期画面7200の機能選択領域2000には、メールモードにおいてユーザが選択できる機能選択メニューおよび上述した変更ボタン群2010が表示されている。図8に示す画面では、レギュラーモードで機能選択メニューが表示されている。
【0152】
図8に示すように、レギュラーモードで表示される機能選択メニューは、アイコン群2200とテキスト群2220とで構成される。この機能選択領域2000に表示される機能選択メニューとして、メールの添付ファイルで送信する原稿のカラーモードを設定するアイコン2202および設定された内容を表示するテキスト2222、メールの添付ファイルで送信する原稿の濃度を設定するアイコン2204および設定された内容を表示するテキスト2224、メールの添付ファイルで送信する原稿の倍率を設定するアイコン2206および設定された内容を表示するテキスト2226、メールの添付ファイルで送信する原稿の種類を設定するアイコン2208および設定された内容を表示するテキスト2228が表示されている。
【0153】
なお、上述したように、これらの機能設定メニューにおけるさらなる項目は、変更ボタン群2010の表示位置を固定した状態で、上下方向にスクロール可能に表示することができる。そして、上下方向に隠れて表示されていない項目を含めて機能設定メニューの表示項目を切り換えることは、タッチ操作(スクロール操作)でもジェスチャー操作(上下方向へフリック操作)のいずれの操作でも可能である。
【0154】
さらに、機能選択メニューに加えて、メールモード初期画面7200の機能選択領域2000には、メールアドレスを指定するときのアドレス帳を表示するためのボタン2240、メールの件名を指定するためのボタン2242、メールに添付するファイルを指定するためのボタン2244、メールの本文を入力するためのボタン2246が表示されている。
【0155】
ボタン2240をタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、この画像形成装置100に記憶されたアドレス帳の中で、メールアドレスが記憶されている宛先のみを抽出したアドレス帳が表示される。
【0156】
ボタン2242をタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作するとテキスト入力画面が表示されてメールの件名を入力することができ、ボタン2244をタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作するとファイル名指定画面が表示されてファイル名を指定することができ、ボタン2246をタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作するとテキスト入力画面が表示されてメールの本文を入力することができる。
【0157】
メールモード初期画面7200のプレビュー領域3000には、原稿の出力(仕上がり)イメージ3200が配置されている。このとき、ダミーデータまたはスキャンデータを用いてイメージ3200が表示され、ユーザが機能選択領域2000の機能設定メニューを変更する毎に、イメージ3200が変更されてプレビュー領域3000に表示される(プレビューの表示が変更)。
【0158】
さらに、イメージ3200に加えて、メールモード初期画面7200のプレビュー領域3000には、メール宛先を入力するためのボタン3202が表示されている。このボタン3202をタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作するとテキスト入力画面が表示されてメールの宛先を直接入力することができたり、アドレス帳から選択したりすることができる。
【0159】
メールモード初期画面7200のアクションパネル領域4000には、メール操作についての補助・助言・提案についての情報が表示されている。ここでは、図8に示すように、このユーザが選択したメールモードにおけるおすすめ機能が表示される。このとき、アクションパネル領域4000は、表示されている情報の内容を示すエリア4200、それ自体がソフトウェアボタンとしておすすめ機能をテキスト表示するエリア4202〜エリア4204が配置されている。
【0160】
エリア4202をタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、同報メール送信についてのさらに詳細な情報がプルダウン表示されたり、エリア4204をタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、メールに添付するデータのサイズを小さくする操作についてのさらに詳細な情報がプルダウン表示されたり、エリア4206をタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、メールに添付して送信する原稿をハードディスク302へ保存する操作についてのさらに詳細な情報がプルダウン表示されたりする。
【0161】
メールモード初期画面7200のタスクトリガー領域5000には、実行ボタン群5200が表示される。この実行ボタン群5200として、原稿をスキャンして画像データを取得するように画像形成装置100を作動させるスキャンインキー(ソフトウェアボタン)5202、設定した機能をクリアするクリアオールキー(ソフトウェアボタン)5204、原稿をスキャンしてメールに添付して送信する処理を実行するように画像形成装置100を作動させる送信スタートキー(ソフトウェアボタン)5206が配置されている。
【0162】
このように、5つの領域に分割して情報が表示されたメールモード初期画面7200において、ユーザが要求を入力すると(S10200にてYES)、その要求に従ってメール処理が実行される(S10210)。
【0163】
−FAXモードの初期画面表示動作−
図6に示すアイコン6232をユーザが指先でタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、動作モードが選択されたと判定され(S10040にてYES)、選択された動作モードがFAXモードであると判定される(S10050にてNO、S10060にてFAX)。ハードディスク302等から読出したFAX初期画面データを用いてタッチパネルディスプレイ130にFAXモードの初期画面が表示される(S10100)。このとき、たとえば、タッチパネルディスプレイ130には、図9に示すFAXモード初期画面7300が表示される。図9に示すように、FAXモード初期画面7300は、上述したレイアウト構成の5領域に分割されて情報が表示される。
【0164】
図9を参照して、FAXモード初期画面7300のシステム領域1000には、選択されている動作モード(ここではFAXモード)を示すエリア1302、選択された動作モードに付随するサブ情報を表示するエリア1304、ログインユーザ名を表示するエリア1306、ログアウトボタン(ソフトウェアボタン)が表示されるエリア1308、オンフック時の音量調整ボタンを表示するエリア1310、メモリの残量を表示するエリア1312、通信状態が表示されるエリア1314、現在時刻が表示されるエリア1316が配置されている。
【0165】
エリア1304には、サブ情報として、ジョブを追加する場合のキー(ソフトウェアボタン)が表示される。この割り込みキーをタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、FAXモードにおいて追加するジョブを指定する処理を実行することができる。
【0166】
エリア1310に表示される音量調整ボタンをタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、オンフック時の音量調整用のスライドバーが表示される。
【0167】
FAXモード初期画面7300の機能選択領域2000には、FAXモードにおいてユーザが選択できる機能選択メニューおよび上述した変更ボタン群2010が表示されている。図9に示す画面では、レギュラーモードで機能選択メニューが表示されている。
【0168】
図9に示すように、レギュラーモードで表示される機能選択メニューは、アイコン群2300とテキスト群2320とで構成される。この機能選択領域2000に表示される機能選択メニューとして、FAX原稿の濃度を設定するアイコン2302および設定された内容を表示するテキスト2322、FAX原稿の種類を設定するアイコン2304および設定された内容を表示するテキスト2324、画像を編集するアイコン2306および設定された内容を表示するテキスト2326、レイアウトを編集するアイコン2308および設定された内容を表示するテキスト2328、FAXの通信結果表を表示するアイコン2310およびそのテキスト2330、FAX発信元の情報をFAX原稿に印字するアイコン2312およびそのテキスト2332、メモリボックスに記憶された情報を表示するアイコン2314およびそのテキスト2334が表示されている。
【0169】
なお、上述したように、これらの機能設定メニューにおけるさらなる項目は、変更ボタン群2010の表示位置を固定した状態で、上下方向にスクロール可能に表示することができる。そして、上下方向に隠れて表示されていない項目を含めて機能設定メニューの表示項目を切り換えることは、タッチ操作(スクロール操作)でもジェスチャー操作(上下方向へフリック操作)のいずれの操作でも可能である。
【0170】
さらに、機能選択メニューに加えて、FAXモード初期画面7300の機能選択領域2000には、FAXの宛先の電話番号を指定するときのアドレス帳を表示するためのボタン2340が表示されている。
【0171】
ボタン2340をタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、この画像形成装置100に記憶されたアドレス帳の中で、FAX電話番号が記憶されている宛先のみを抽出したアドレス帳が表示される。
【0172】
FAXモード初期画面7300のプレビュー領域3000には、原稿の出力(仕上がり)イメージ3300が配置されている。このとき、ダミーデータまたはスキャンデータを用いてイメージ3300が表示され、ユーザが機能選択領域2000の機能設定メニューを変更する毎に、イメージ3300が変更されてプレビュー領域3000に表示される(プレビューの表示が変更)。
【0173】
さらに、イメージ3300に加えて、FAXモード初期画面7300のプレビュー領域3000には、FAX宛先を入力するためのボタン3302が表示されている。このボタン3302をタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作するとテキスト入力画面が表示されてFAXの宛先を直接入力することができたり、アドレス帳から選択したりすることができる。
【0174】
FAXモード初期画面7300のアクションパネル領域4000には、FAX操作についての補助・助言・提案についての情報が表示されている。ここでは、図9に示すように、このユーザが選択したFAXモードにおけるおすすめ機能が表示される。このとき、アクションパネル領域4000は、表示されている情報の内容を示すエリア4300、それ自体がソフトウェアボタンとしておすすめ機能をテキスト表示するエリア4302〜エリア4304が配置されている。
【0175】
エリア4302をタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、同報FAX送信についてのさらに詳細な情報がプルダウン表示されたり、エリア4304をタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、FAX送信するデータのサイズを小さくする操作についてのさらに詳細な情報がプルダウン表示されたり、エリア4306をタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、送信するFAX原稿をハードディスク302へ保存する操作についてのさらに詳細な情報がプルダウン表示されたりする。
【0176】
FAXモード初期画面7300のタスクトリガー領域5000には、実行ボタン群5300が表示される。この実行ボタン群5300として、原稿をスキャンして画像データを取得するように画像形成装置100を作動させるスキャンインキー(ソフトウェアボタン)5302、設定した機能をクリアするクリアオールキー(ソフトウェアボタン)5304、原稿をスキャンしてFAX送信する処理を実行するように画像形成装置100を作動させる送信スタートキー(ソフトウェアボタン)5306、直接送信するためのチェックボックス5308が配置されている。
【0177】
このように、5つの領域に分割して情報が表示されたFAXモード初期画面7300において、ユーザが要求を入力すると(S10200にてYES)、その要求に従ってFAX処理が実行される(S10210)。
【0178】
−ドキュメントファイリングモードのファイル読出し動作−
図6に示すアイコン6254をユーザが指先でタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、動作モードが選択されたと判定され(S10040にてYES)、選択された動作モードがドキュメントファイリングモードであると判定される(S10050にてYES)。ハードディスク302に記憶されたファイル一覧が読出されて(S10130)、ハードディスク302等から読出したドキュメントファイリングモードにおけるファイル読出し処理の初期画面データを用いてタッチパネルディスプレイ130にドキュメントファイリングモードにおけるファイル読出し処理の画面が表示される(S10150)。このとき、たとえば、タッチパネルディスプレイ130には、図10に示すドキュメントファイリングモードにおけるファイル読出し処理の画面7400(以下、単に画面7400と記載)が表示される。図10に示すように、画面7400は、基本的には、上述したレイアウト構成の5領域に分割されて情報が表示される。ただし、画面7400は、機能選択領域2000が大きく表示されプレビュー領域3000が小さく表示または表示されないエキスプレスモードに近い状態である。なお、図10においては、プレビュー領域3000が表示されていない。
【0179】
図10を参照して、画面7400のシステム領域1000には、選択されている動作モード(ここではドキュメントファイリングモード)を示すエリア1402、ログインユーザ名を表示するエリア1406、ログアウトボタン(ソフトウェアボタン)が表示されるエリア1408、現在実行中のジョブ状況に関係するボタン(ソフトウェアボタン)が表示されるエリア1412、通信状態が表示されるエリア1414、現在時刻が表示されるエリア1416が配置されている。
【0180】
画面7400の機能選択領域2000には、ドキュメントファイリングモードにおいてユーザがハードディスク302から読出すことのできるファイルを選択するファイル選択メニューが表示されている。図10に示す画面では、エキスプレスモードに類似するモードでファイル選択メニューが表示されている。
【0181】
図10に示すように、ファイル選択メニューは、ハードディスク302のユーザ使用領域におけるフォルダ名を表示するエリア2402、そのフォルダの下位フォルダを表示させるボタンを表示するエリア2404、ファイル選択メニューを幅狭く表示するモード(レギュラーモード)へ変更させるボタンを表示するエリア2406、表示順序についての設定を変更するボタンを表示するエリア2408、ファイル一覧表が表示されている。
【0182】
ファイル一覧表には、その列の表示がファイルの名前であることを表示するエリア2410、ファイルの名前の昇順または降順に並び替えるためのボタンを表示するエリア2412、その列の表示がハードディスク302にファイルが記憶された日時であることを表示するエリア2414、その列の表示がハードディスク302にファイルを記憶させたユーザ名であることを表示するエリア2416が配置されている。
【0183】
このようなファイル一覧表において、段毎に、ファイルを示すアイコンを表示するエリア2420、ファイル名を表示するエリア2422、保存日時を表示するエリア2424、保存ユーザ名を表示するエリア2426が配置されている。
【0184】
エリア2420には、ファイルを示すアイコンに重ねて、そのファイルを読出すようにユーザにより選択されたことを示すチェックマーク2440が表示されたり、ユーザによりそのファイルが「お気に入り」登録されたことを示すお気に入りマークが表示されたりする。
【0185】
エリア2406に表示されたアイコンをユーザが指先でタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、プレビュー領域3000が表示されない図10の表示から、幅の狭いファイル一覧表とともにプレビュー領域3000が表示される。このプレビュー領域3000には、ハードディスク302から読出すことが可能なファイルのサムネイル画像を表示することも好ましい。
【0186】
この機能選択領域2000には、ファイル一覧表の下部に、ファイル一覧表に表示されるファイルをフィルタリングするフィルタボタン2450、フィルタボタン2452およびフィルタボタン2454を備える。
【0187】
フィルタボタン2450をユーザが指先でタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、「お気に入り」登録されたファイルのみがファイル一覧表に表示される。フィルタボタン2452をユーザが指先でタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、全てのファイルがファイル一覧表に表示される。フィルタボタン2454をユーザが指先でタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、ユーザにより読出すようにユーザにより選択されたファイルのみがファイル一覧表に表示される。
【0188】
さらに、この機能選択領域2000のファイル一覧表の下部に、ファイル一覧表で選択されたファイルの数を表示するエリア2456、この画像形成装置100のハードディスク302の残量についての情報を表示するエリア2458を備える。
【0189】
なお、ハードディスク302に記憶されたファイル数または指定されたフォルダに記憶されたファイル数が多くて一覧表に表示できない場合には、エリア2410〜エリア24を固定して、上下方向にスクロール可能に表示することができる。そして、上下方向に隠れて表示されていないファイル名を含めてファイル一覧表の表示項目を切り換えることは、タッチ操作(スクロール操作)でもジェスチャー操作(上下方向へフリック操作)のいずれの操作でも可能である。
【0190】
画面7400のアクションパネル領域4000には、ドキュメントファイリングモードにおけるファイル読出し処理の操作についての補助・助言・提案についての情報が表示されている。ここでは、図10に示すように、このユーザが選択したドキュメントファイリングモードにおけるファイル読出し処理のおすすめ機能が表示される。このとき、アクションパネル領域4000は、表示されている情報の内容を示すエリア4400、それ自体がソフトウェアボタンとしておすすめ機能をテキスト表示するエリア4402〜エリア4410が配置されている。
【0191】
画面7400のタスクトリガー領域5000には、実行ボタン群5400が表示される。この実行ボタン群5400として、設定した機能をクリアするクリアオールキー(ソフトウェアボタン)5402、選択したファイルを消去するためにアイコンがドラック&ドロップされるごみ箱アイコン5404が配置されている。
【0192】
−ドキュメントファイリングモードの初期画面表示動作−
図10に示すファイル名の中の1つをユーザが指先でタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、ドキュメントファイリングモードにおけるファイル読出し処理が選択されたと判定される(S10160にてYES)。ハードディスク302等から読出したドキュメントファイリングモードにおけるファイル処理の初期画面データを用いてタッチパネルディスプレイ130にドキュメントファイリングモードにおけるファイル処理の初期画面が表示される(S10190)。このとき、たとえば、タッチパネルディスプレイ130には、図11に示すドキュメントファイリングモード初期画面7500が表示される。図11に示すように、ドキュメントファイリングモード初期画面7500は、上述したレイアウト構成の5領域に分割されて情報が表示される。
【0193】
図11を参照して、ドキュメントファイリングモード初期画面7500のシステム領域1000には、選択されている動作モード(ここではドキュメントファイリングモード)を示すエリア1502、ログインユーザ名を表示するエリア1506、ログアウトボタン(ソフトウェアボタン)が表示されるエリア1508、現在実行中のジョブ状況を表示するエリア1510、ジョブ状況に関係するボタン(ソフトウェアボタン)が表示されるエリア1512、通信状態が表示されるエリア1514、現在時刻が表示されるエリア1516が配置されている。
【0194】
エリア1506には、現在実行中のジョブ状況がアイコンで表示される。このジョブ状況をタッチ操作、タップ操作またはダブルタップ操作すると、詳細なジョブ状況情報が表示される。さらに、エリア1512には、選択されたジョブを停止させるボタン等を表示することも好ましい。
【0195】
ドキュメントファイリングモード初期画面7500の機能選択領域2000には、ドキュメントファイリングモードにおいてユーザが選択できる機能選択メニューおよび上述した変更ボタン群2010が表示されている。図11に示す画面では、レギュラーモードで機能選択メニューが表示されている。
【0196】
図11に示すように、レギュラーモードで表示される機能選択メニューは、アイコン群2500とテキスト群2520とで構成される。この機能選択領域2000に表示される機能選択メニューとして、ドキュメントファイリングモードで読出した原稿を印刷する部数を設定するアイコン2502および設定された内容を表示するテキスト2522、ドキュメントファイリングモードで読出した原稿のカラーモードを設定するアイコン2504および設定された内容を表示するテキスト2524、ドキュメントファイリングモードで読出した原稿の濃度を設定するアイコン2506および設定された内容を表示するテキスト2526、ドキュメントファイリングモードで読出した原稿の倍率を設定するアイコン2508および設定された内容を表示するテキスト2528、ドキュメントファイリングモードで読出した原稿の種類を設定するアイコン2510および設定された内容を表示するテキスト2530、ドキュメントファイリングモードで読出した原稿を印刷する用紙の種類を設定するアイコン2512および設定された内容を表示するテキスト2532、ドキュメントファイリングモードで読出した原稿の画像を編集するアイコン2514および設定された内容を表示するテキスト2534、ドキュメントファイリングモードで読出した原稿のレイアウトを編集するアイコン2516および設定された内容を表示するテキスト2536が表示されている。
【0197】
なお、上述したように、これらの機能設定メニューにおけるさらなる項目は、変更ボタン群2010の表示位置を固定した状態で、上下方向にスクロール可能に表示することができる。そして、上下方向に隠れて表示されていない項目を含めて機能設定メニューの表示項目を切り換えることは、タッチ操作(スクロール操作)でもジェスチャー操作(上下方向へフリック操作)のいずれの操作でも可能である。
【0198】
ドキュメントファイリングモード初期画面7500のプレビュー領域3000には、原稿の出力(仕上がり)イメージ3500および上述したプレビュー変更ボタン群3010が配置されている。このとき、ダミーデータまたはスキャンデータを用いてイメージ3500が表示され、ユーザが機能選択領域2000の機能設定メニューを変更する毎に、イメージ3500が変更されてプレビュー領域3000に表示される(プレビューの表示が変更)。
【0199】
ドキュメントファイリングモード初期画面7500のアクションパネル領域4000には、ドキュメントファイリング操作についての補助・助言・提案についての情報が表示されている。ここでは、図11に示すように、このユーザが選択したドキュメントファイリングモードにおけるおすすめ機能が表示される。このとき、アクションパネル領域4000は、表示されている情報の内容を示すエリア4500、それ自体がソフトウェアボタンとしておすすめ機能をテキスト表示するエリア4502〜エリア4506が配置されている。
【0200】
ドキュメントファイリングモード初期画面7500のタスクトリガー領域5000には、実行ボタン群5500が表示される。この実行ボタン群5500として、原稿を印刷するように画像形成装置100を作動させる印刷スタートキー(ソフトウェアボタン)5502、印刷後にファイルをハードディスク302から消去するためのチェックボックス5504が配置されている。
【0201】
このように、5つの領域に分割して情報が表示されたドキュメントファイリングモード初期画面7500において、ユーザが要求を入力すると(S10200にてYES)、その要求に従ってドキュメントファイリング処理が実行される(S10210)。
【0202】
[効果]
以上のようにして、本実施の形態に係る画像形成装置においては、動作モードを切り換えることによりタッチパネルディスプレイに異なる初期画面が表示される。この場合において、タッチパネルディスプレイは複数の表示領域に分割されて、分割された各領域には概念が共通する情報が表示される。このため、ユーザが要求する情報を容易に見つけることができ、操作性を向上させることができる。
【0203】
詳しくは、初期画面において、基本レイアウトが5つの領域(システム領域、機能選択領域、プレビュー領域、アクションパネル領域、タスクトリガー領域)に分割されて適切にタッチパネルディスプレイに配置されているので、左上から右下へユーザが操作することにより、各動作モードにおける設定が容易に可能となる。特に、このような大型のタッチパネルディスプレイを備えない従来機(タッチパネルディスプレイに10以上のキーからなるハードウェアボタン群を備える)と同じようなユーザの視点の動線および指先の動線が実現される点で、従来機から本実施の形態に係る画像形成装置へ変更しても、ユーザの戸惑いを抑制することができる。さらに、異なる動作モードであっても5つの領域のそれぞれに表示される概念は同じものであって、動作モードが異なってもユーザが混乱することなく操作することが可能である。
【0204】
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上述した実施の形態のみに限定されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含む。
【符号の説明】
【0205】
100 画像形成装置
120 操作ユニット
130 タッチパネルディスプレイ
132 表示パネル
134 タッチパネル
140 表示操作部
142 表示灯
144 電源キー
146 省エネキー
148 ホームキー
300 CPU
302 ハードディスク
304 ネットワークインターフェイス
306 ROM
308 RAM
310 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の動作モードの中からユーザにより選択された1の動作モードで作動する制御対象装置に備えられる表示機器であって、
前記選択された動作モードに対応させた情報をユーザに表示するための表示手段と、
前記表示手段を複数の領域に分割して、前記動作モードが異なっても分割された領域の配置を維持して情報を表示するための表示制御手段とを含み、
前記表示制御手段は、各動作モードにおいて、同じ位置に配置された領域に、同じまたは類似する情報を表示するための手段を含む、表示機器。
【請求項2】
前記表示制御手段は、同じ位置に配置された領域に、ユーザの操作が同じまたは類似する情報を表示するための手段を含む、請求項1に記載の表示機器。
【請求項3】
前記表示制御手段は、同じ位置に配置された領域に、ユーザへ報知する内容が同じまたは類似する情報を表示するための手段を含む、請求項1に記載の表示機器。
【請求項4】
複数の領域の中の第1の領域には、前記制御対象装置により処理が実行された結果を、実行前に予め表示するプレビュー情報が表示され、
複数の領域の中の第2の領域には、前記制御対象装置で実行される機能を選択するための情報が表示され、
前記表示制御手段は、前記第2の領域に表示された機能が選択されたことに応答して、選択された機能により処理が実行された結果を前記第1の領域に表示するための手段をさらに含む、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の表示機器。
【請求項5】
複数の領域の中の第3の領域には、ユーザにより機能が選択された後に、前記制御対象装置による処理を要求する情報が表示され、
前記表示制御手段は、前記第1の領域を挟んで前記第2の領域と前記第3の領域とを配置して表示するための手段をさらに含む、請求項4に記載の表示機器。
【請求項6】
複数の領域の中の第4の領域には、ユーザにより選択された機能に関係する情報が表示され、
前記表示制御手段は、前記第3の領域に近接させて前記第4の領域を配置して表示するための手段をさらに含む、請求項5に記載の表示機器。
【請求項7】
複数の領域の中の第5の領域には、前記制御対象機器の動作状態に関係する情報が表示され、
前記表示制御手段は、前記表示手段の上部または下部に前記第5の領域を配置して表示するための手段をさらに含む、請求項6に記載の表示機器。
【請求項8】
請求項1〜請求項7のいずれかに記載の表示機器を備えた電子機器。
【請求項9】
請求項1〜請求項7のいずれかに記載の表示機器を備えた画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−166356(P2011−166356A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−25494(P2010−25494)
【出願日】平成22年2月8日(2010.2.8)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】