説明

表示装置、表示データ削除プログラム及び表示データ削除方法

【課題】セキュリティ性の高い表示装置、表示データ削除プログラム及び表示データ削除方法を提供することを課題とする。
【解決手段】表示手段に表示すべき表示データを取得する表示データ取得手段と、取得された表示データを記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、前記表示データを前記記憶手段から読み出して前記表示手段に表示させる表示制御手段と、前記記憶手段に記憶された表示データのうち、前記表示手段に表示済みの表示データを前記記憶手段から削除する削除手段であって、当該表示データについて前記表示手段に表示済みと判断したタイミングで削除する前記削除手段と、を有することを特徴とする表示装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示手段に表示済みの表示データを記憶手段から削除する表示装置及び表示データ削除プログラム及び表示データ削除方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、ネットワークを通じてコンテンツデータを、ハードディスク等の記憶手段にダウンロードし、当該ハードディスク等から、表示モニタに表示すべき表示データを順次取得して表示させるよう構成された表示装置がある。
【0003】
例えば、特許文献1には、電子ネットワーク上で、文書書式を維持しながら文書送付する方法に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−272594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような表示装置において、ユーザーがコンテンツデータをハードディスク等にダウンロードし、表示部に表示させて閲覧する場合、閲覧後は、ハードディスク内のコンテンツデータは、もはや不要であるにもかかわらず、ユーザーが操作部を操作して削除指示を行なうなど、別段の削除指示を行なわない限り、いつまでもハードディスク内に保存されたままとなってしまう。
【0006】
特に、コンテンツデータが機密性の高い文書である場合には、セキュリティ上好ましくない。
【0007】
本発明は、上述したような課題に鑑みてなされたものであり、セキュリティ性の高い表示装置、表示データ削除プログラム及び表示データ削除方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、表示手段に表示すべき表示データを取得する表示データ取得手段と、取得された前記表示データを取得して記憶手段(RAM等)に記憶させる記憶制御手段と、前記表示データを前記記憶手段から読み出して前記表示手段に表示させる表示制御手段と、前記記憶手段に記憶された表示データのうち、前記表示手段に表示済みの表示データを前記記憶手段から削除する削除手段であって、当該表示データについて前記表示手段に表示済みと判断したタイミングで削除する前記削除手段と、を有することを特徴とする表示装置である。
【0009】
この発明によれば、記憶手段に記憶された表示データのうち、表示手段に表示済みの表示データを、表示済みと判断したタイミングで削除するので、セキュリティ性の高い表示装置を実現できる。
【0010】
上記課題を解決するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の表示装置において、前記表示手段は、電力供給を受けずに画像の表示状態を維持可能なメモリ性の表示手段であって、前記削除手段は、前記表示制御手段によって前記表示データの前記表示手段への表示書換え処理が行なわれたときに、当該表示書換え処理によって前記表示手段に表示された表示データを前記記憶手段から削除することを特徴とする表示装置である。
【0011】
この発明によれば、表示手段に表示中の表示データを記憶手段から削除しても、表示データによって書換えられた画像を表示手段に表示維持することができるので、表示手段への表示書換え処理が行なわれたときに、表示済みの表示データを記憶手段から迅速に削除することができる。
【0012】
上記課題を解決するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の表示装置において、指示を受け付ける指示受け付け手段を有し、前記記憶制御手段は、複数の表示データから構成されたコンテンツを取得して前記記憶手段に記憶させ、前記表示制御手段は、前記指示受け付け手段によって前記コンテンツの表示が指示されると、当該コンテンツを構成する各前記表示データを前記表示手段に表示させ、前記削除手段は、前記指示受け付け手段によって前記コンテンツの表示の終了が指示されると、当該コンテンツを構成する前記複数の表示データを前記記憶手段から削除することを特徴とする表示装置である。
【0013】
この発明によれば、コンテンツの表示終了指示により、当該コンテンツを構成する複数の表示データを記憶手段から削除するので、手間なく、かつ、確実にコンテンツを構成する全表示データを削除することができる。
【0014】
上記課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の表示装置において、前記記憶手段は、不揮発性の記憶手段であって、指示を受け付ける指示受け付け手段を有し、前記削除手段は、前記指示受け付け手段によって当該表示装置の電源を切断する旨の指示がされると、前記記憶手段に記憶された全ての表示データを前記記憶手段から削除することを特徴とする表示装置である。
【0015】
この発明によれば、電源のオフ(切断する)指示により、不揮発性の記憶手段に記憶された表示データを削除するので、手間なく、かつ、確実に記憶手段に記憶された表示データを削除することができる。
【0016】
上記課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の表示装置において、指示を受け付ける指示受け付け手段を有し、前記記憶手段は、揮発性の記憶手段であって、前記削除手段は、前記指示受け付け手段によって当該表示装置の電源を切断する旨の指示がされると、前記表示データを前記記憶手段から削除することを特徴とする表示装置である。
【0017】
この発明によれば、電源のオフ(切断する)指示により、揮発性の記憶手段に記憶された表示データを削除するので、手間なく、かつ、確実に記憶手段に記憶された表示データを削除することができる。
【0018】
上記課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、請求項4又は請求項5に記載の表示装置において、前記表示手段が、電力供給を受けずに画像の表示状態を維持可能なメモリ性の表示手段である場合には、前記表示制御手段は、前記指示受け付け手段によって当該表示装置の電源を切断する旨の指示がされると、前記表示手段に表示中の表示データの表示を終了することを特徴とする表示装置である。
【0019】
この発明によれば、メモリ性の表示手段である場合には、表示装置の電源のオフ(切断する)指示により、記憶手段に記憶された表示データを削除するだけでなく、かつ、表示手段の表示も終了することができるので、よりセキュリティ性の高い表示装置を提供することができる。
【0020】
上記課題を解決するために、請求項7に記載の発明は、コンピュータを、請求項1乃至6の何れか一項に記載の表示装置として機能させることを特徴とする表示データ削除プログラムである。
【0021】
上記課題を解決するために、請求項8に記載の発明は、表示手段に表示すべき表示データを取得して記憶手段に記憶させる記憶制御工程と、前記表示データを前記記憶手段から読み出して前記表示手段に表示させる表示制御工程と、前記記憶手段に記憶された表示データのうち、前記表示手段に表示済みの表示データを前記記憶手段から削除する削除工程と、を有することを特徴とする表示データ削除方法である。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、記憶手段に記憶された表示データのうち、表示手段に表示済みの表示データを削除するので、セキュリティ性の高い表示装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本実施形態に係る携帯型表示装置1の概要構成例を示すブロック図である。
【図2】本実施形態に係る携帯型表示装置1の正面図である。
【図3】携帯型表示装置1のCPU101において実行される処理の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0025】
なお、以下に説明する実施の形態は、携帯型表示装置1に本発明を適用した場合の実施形態である。
【0026】
始めに、図1等を参照して、本実施形態に係る携帯型表示装置1の構成及び動作概要について説明する。
【0027】
図1は、本実施形態に係る携帯型表示装置1の概要構成例を示すブロック図であり、図2は、本実施形態に係る携帯型表示装置1の正面図である。
【0028】
図1に示すように、携帯型表示装置1は、携帯型表示装置1全体を統括制御するCPU(Central Processing Unit)101と、ファームウエア等を記憶するROM(Read Only Memory)102と、各種制御プログラム(本発明の表示データ削除プログラムを含む)やユーザー設定等のデータを記憶するフラッシュROM103と、CPU101の制御処理に必要なデータや、外部機器等から取得したコンテンツデータを一時的に記憶する揮発性記憶手段の一例としてのRAM(Random Access Memory)104と、決定キー105a、拡大キー105b、縮小キー105c、右キー105d及び左キー105b等のページめくりキー、及び電源キー105f等から構成され、指示受け付け手段としてユーザーからの指示を指示情報としてCPU101に供給する操作キー105と、例えば、電気泳動表示パネルや液晶表示パネル等により構成され、一又は複数の表示データにより構成されるコンテンツを画面に表示する表示部106と、CPU101からの指示に基づき表示部106による表示を制御する表示コントローラ107と、を備えている。
【0029】
また、携帯型表示装置1は、例えばリチウムイオン電池等から構成されるバッテリー108と、バッテリー108に対する充電を制御する充電コントローラ109と、メモリカードドライブ等により構成され、CPU101からの指示に基づきメモリカードドライブに挿入されたメモリカードMCに対してデータの書き込み及び読み出しを行なうメモリカードI/F(インターフェース)110と、携帯型表示装置1と、PDA等の端末機器、サーバ装置、パーソナルコンピュータ(PC)等の外部機器(外部装置)とを有線または無線により接続してデータを送受信するためのインターフェース処理を行なう通信I/F111と、を備えている。
【0030】
そして、CPU101と、ROM102、フラッシュROM103、RAM104、操作キー105、表示コントローラ107、充電コントローラ109、メモリカードI/F110及び通信I/F111とは、バス112を介して相互に接続されている。
【0031】
携帯型表示装置1は、ユーザーが操作部105を操作することにより、CPU101が、表示データ取得手段として機能して、PDA等の端末機器からUSBケーブル等の有線ケーブルや無線データ通信等を通じて、或いは他のサーバ装置やPC等から、ネットワークを通じて、所望のコンテンツデータを取得し、表示部106に表示するよう構成されている。
【0032】
具体的には、CPU101は、取得したコンテンツデータを、例えば、RAM104にダウンロード(一時記憶)し、当該コンテンツデータを表示する際には、CPU101及び表示コントローラ107が当該RAM104にアクセスし、コンテンツデータを読み出して表示部106に表示する。
そして、表示済みの表示データをRAM104から削除する。
【0033】
(i)コンテンツデータが1つの表示データのみから構成されている場合
コンテンツデータが1つの表示データから構成されている場合には、CPU101は、表示部106への表示が行なわれたと判断したタイミングで、表示済みであるコンテンツデータ(表示データ)をRAM104から削除する。
(ii)コンテンツデータが複数の表示データから構成されている場合
コンテンツデータが複数の表示データから構成されている場合には、CPU101は、RAM104に一時記憶された複数の表示データのうち、表示部106に表示すべき表示データを読み出して、表示部106に表示させる。
【0034】
ここで、「表示部106に表示すべき表示データ」とは、例えば、コンテンツの最初の表示である場合には、最初のページに対応する表示データである。図2に示す例では、表示部106にコンテンツの最初のページである第1ページが表示されている。
【0035】
なお、ユーザーが操作部105を操作することにより、ページめくり等の各種指示を受け付けた場合には、次のページ(或いは前のページ)に対応する表示データが表示すべき表示データとなる。さらに、ユーザーが操作キー105を操作することにより表示するページをユーザーが適宜選択できるよう構成してもよい。
【0036】
また、表示するページが複数の表示データに対応する場合には、対応する全表示データが「表示部106に表示すべき表示データ」となる。
【0037】
そして、CPU101は、RAM104から表示すべき表示データを読み出し、表示部106への表示が行なわれたと判断したタイミングで、当該表示データ(表示済みの表示データ)をRAM104から削除する。
【0038】
このように、本実施形態では、RAM104に一時記憶させた表示データのうち、表示済みの表示データを、表示が行なわれたと判断したタイミングで削除するよう構成した。従って、表示データの消し忘れを防ぐことができ、セキュリティ性を向上させることができる。
【0039】
なお、“表示部106への表示が行なわれたと判断したタイミング”とは、例えば、表示データに基づいて表示部106への表示書換え処理が行われたときである。特に、表示部106が、電力供給を受けずに画像の表示状態を維持可能なメモリ性の高い電気泳動表示パネルやコレステリック液晶等によって構成されている場合には、表示部106への表示書換え処理が行なわれたときに、即座にRAM104の表示データを削除しても、一旦表示部106に表示した表示状態は維持することができるので、ユーザーは引き続き表示部106に表示された情報を利用(閲覧)できるという効果がある。
【0040】
また、ユーザーが操作部105を操作することにより、コンテンツの表示を終了する指示(以下、「コンテンツ表示終了指示」と言う。)や、ページめくりの指示などの画像切り替え(書換え)指示がされたときを、表示部106への表示が行なわれたと判断したタイミングとしてもよい。
【0041】
なお、上記コンテンツ表示終了指示を受け付けた場合や、携帯型表示装置1の電源を切断(オフ)する指示(以下、「電源オフ指示」と言う。)を受け付けた場合には、RAM104に記憶した1又は複数の表示データを全て削除するよう構成してもよい。特に、電源オフ指示を受け、RAM104への電源供給が停止した際に、当該RAM104に記憶した表示データを確実に消去することができるので、セキュリティ上の効果が高い。
【0042】
ところで、表示部106が、上述したような表示状態を維持できるよう構成されている場合には、RAM104の表示データを削除しても、表示部106には長時間表示状態が維持されてしまい、これが却ってセキュリティ上の弱点となってしまう。そこで、表示部106に表示データを表示中に、コンテンツ終了指示や電源オフ指示を受け付けた場合には、RAM104の表示データの削除するだけでなく、さらに、表示部106の表示を終了し、表示リフレッシュさせるよう構成することが好ましい。
【0043】
次に、図3のフローチャートを参照して、携帯型表示装置1の動作について説明する。
【0044】
図3は、携帯型表示装置1のCPU101において実行される処理の動作を示すフローチャートであり、ユーザーによる電源キー105fの操作により携帯型表示装置1の電源がオンとされた後に、フラッシュROM103から表示データ削除プログラムが読み出されCPU101の制御に基づいて実行される。
【0045】
先ず、CPU101は、表示データ取得手段及び記憶制御手段として機能し、PDA等の端末機器からUSBケーブル等の有線ケーブルや無線データ通信等を通じて、或いは他のサーバ装置等からネットワークを通じて取得したコンテンツデータを、通信I/F111を介して装置内部へ取り込み、RAM104に記憶(ダウンロード)する(ステップS10)。
【0046】
続いて、ユーザーによって操作キー105が操作され、指示が行なわれたか否かを判定し(ステップS11)、指示が行なわれていない場合には(ステップS11:No)、指示が行なわれるまでステップS11の処理を繰り返す。
【0047】
一方、ユーザーによって指示が行なわれると(ステップS11:Yes)、当該指示が、電源オフ指示であるか否かを判定し(ステップS12)、電源オフ指示で無い場合(ステップS12:No)には、RAM104に記憶されたコンテンツデータの表示が指示されたか否かを判定する(ステップS13)。
【0048】
ステップS13の判定の結果、表示指示で無い場合(ステップS13:No)には、ステップS11にて指示された指示内容に応じた処理を行ない(ステップS14)、ステップS11に移行する。
【0049】
他方、コンテンツデータの表示が指示されると(ステップS13:Yes)、CPU101は、表示制御手段として機能し、RAM104に記憶されたコンテンツデータを構成する複数の表示データのうち、表示部106に表示すべき表示データをRAM104から読み出し、当該表示データに基づいて表示部106に表示書換え処理を行なう(ステップS15)。このときCPU101は、削除手段として機能し、ステップS15にて表示部106に表示した表示データを、表示済みの表示データとして、RAM104から削除する(ステップS16)。
【0050】
続いて、ユーザーによって操作キー105が操作され、指示が行なわれたか否かを判定し(ステップS17)、指示が行なわれていない場合には(ステップS17:No)、指示が行なわれるまでステップS17の処理を繰り返す。
【0051】
なお、表示部106が表示状態を維持可能なメモリ性の表示手段として機能する場合には、ステップS15にて表示部106に表示された表示データは、ステップS16にて表示済みの表示データがRAM104から削除され、ステップS17の処理が繰り返される間も、表示部106に表示され続けるようになっている。
【0052】
そして、ユーザーによって指示が行なわれると(ステップS17:Yes)、当該指示が、携帯型表示装置1の電源オフ指示であるか否かを判定し(ステップS18)、電源オフ指示で無い場合(ステップS18:No)には、次ページ(或いは、他のページ)の表示が指示されたか否かを判定する(ステップS19)。
【0053】
判定の結果、表示が指示された場合には(ステップS19:Yes)、ステップS15に移行する。
【0054】
次いで、表示が指示されていない場合(ステップS19:No)には、コンテンツ表示終了指示がされたか否かを判定し(ステップS20)、コンテンツ表示終了指示がされた場合には(ステップS20:Yes)、コンテンツデータ(全ての表示データ)をRAM104から削除する(ステップS21)。なお、表示部106が表示状態を維持可能なメモリ性の表示手段として機能する場合には、このときに表示部106に表示中の表示データの表示を終了する。そして、ステップS11の処理に移行する。
【0055】
一方、ステップS12又はステップS18の判定において、電源オフ指示がされた場合には(ステップS12:Yes、又は、ステップS18:Yes)、コンテンツデータ、すなわち、コンテンツを構成する全ての表示データをRAM104から削除して(ステップS22)処理を終了する。
【0056】
なお、表示部106が表示状態を維持可能なメモリ性の表示手段として機能する場合に、ステップS18で電源オフ指示がされた場合には(ステップS18:Yes)、表示部106に表示中の表示データの表示を終了するよう構成する。
【0057】
以上説明したように、本実施形態による携帯型表示装置1によれば、RAM104に一時記憶させた表示データのうち、表示が完了した表示データを削除するよう構成したので、セキュリティ性の高い携帯型表示装置1を実現できる。
【0058】
また、ステップS15及びステップS16にて説明したように、表示部106への表示部106への表示処理が完了した直後に、即座にRAM104の表示データを削除すれば、よりセキュリティ性の向上を実現できる。特に、表示部106が、電力供給を受けずに画像の表示状態を維持可能に構成されている場合には、有用である。
【0059】
更に、電源オフ指示やコンテンツ表示終了指示がされると、RAM104に記憶したコンテンツを構成する全ての表示データを削除するので、手間なく、かつ、確実に表示データを削除することができる。
【0060】
また、表示部106が、表示状態を維持できるよう構成されている場合、表示部106に表示データを表示中に、電源オフ指示やコンテンツ表示終了指示がされた場合には、表示を終了するよう構成したので、よりセキュリティ性の高い携帯型表示装置1を提供することができる。
【0061】
なお、上述した実施形態においては、RAM104を本発明の記憶手段として機能させ、表示データを記憶させたが、これに限らず、不揮発性記憶手段(例えば、メモリカードMCやROM102等)を本発明の記憶手段として機能させてもよい。この場合にも、コンテンツ表示終了指示や電源オフ指示を受け付けた場合には、メモリカードMCやROM102に記憶した全ての表示データを削除するよう構成する。
【0062】
また、上述した実施形態においては、RAM104に一時記憶したコンテンツデータは、他の端末機器等からネットワーク等を通じてRAM104にダウンロードしたが、これに限らず、例えばメモリカードMC内に記憶されたコンテンツデータをRAM104に一時保存するよう構成してもよい。
【符号の説明】
【0063】
1 携帯型表示装置
101 CPU
102 ROM
103 フラッシュROM
104 RAM
105 操作キー
106 表示部
107 表示コントローラ
108 バッテリー
109 充電コントローラ
110 メモリカードI/F
111 通信I/F
MC メモリカード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示手段に表示すべき表示データを取得する表示データ取得手段と、
取得された前記表示データを記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記表示データを前記記憶手段から読み出して前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
前記記憶手段に記憶された表示データのうち、前記表示手段に表示済みの表示データを前記記憶手段から削除する削除手段であって、当該表示データについて前記表示手段に表示済みと判断したタイミングで削除する前記削除手段と、
を有することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置において、
前記表示手段は、電力供給を受けずに画像の表示状態を維持可能なメモリ性の表示手段であって、
前記削除手段は、前記表示制御手段によって前記表示データの前記表示手段への表示書換え処理が行なわれたときに、当該表示書換え処理によって前記表示手段に表示された表示データを前記記憶手段から削除することを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の表示装置において、
指示を受け付ける指示受け付け手段を有し、
前記記憶制御手段は、複数の表示データから構成されたコンテンツを取得して前記記憶手段に記憶させ、
前記表示制御手段は、前記指示受け付け手段によって前記コンテンツの表示が指示されると、当該コンテンツを構成する各前記表示データを前記表示手段に表示させ、
前記削除手段は、前記指示受け付け手段によって前記コンテンツの表示の終了が指示されると、当該コンテンツを構成する前記複数の表示データを前記記憶手段から削除することを特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の表示装置において、
指示を受け付ける指示受け付け手段を有し、
前記記憶手段は、不揮発性の記憶手段であって、
前記削除手段は、前記指示受け付け手段によって当該表示装置の電源を切断する旨の指示がされると、前記記憶手段に記憶された全ての表示データを前記記憶手段から削除することを特徴とする表示装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の表示装置において、
指示を受け付ける指示受け付け手段を有し、
前記記憶手段は、揮発性の記憶手段であって、
前記削除手段は、前記指示受け付け手段によって当該表示装置の電源を切断する旨の指示がされると、前記記憶手段に記憶された全ての表示データを前記記憶手段から削除することを特徴とする表示装置。
【請求項6】
請求項4又は請求項5に記載の表示装置において、
前記表示手段が、電力供給を受けずに画像の表示状態を維持可能なメモリ性の表示手段である場合には、
前記表示制御手段は、前記指示受け付け手段によって当該表示装置の電源を切断する旨の指示がされると、前記表示手段に表示中の表示データの表示を終了することを特徴とする表示装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の表示装置として機能させることを特徴とする表示データ削除プログラム。
【請求項8】
表示手段に表示すべき表示データを取得する工程と、
取得された前記表示データを記憶手段に記憶させる工程と、
前記表示データを前記記憶手段から読み出して前記表示手段に表示させる工程と、
前記記憶手段に記憶された表示データのうち、前記表示手段に表示済みの表示データを前記記憶手段から削除する削除工程であって、当該表示データについて前記表示手段に表示済みと判断したタイミングで削除する前記削除工程と、
を有することを特徴とする表示データ削除方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−185957(P2010−185957A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−28724(P2009−28724)
【出願日】平成21年2月10日(2009.2.10)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】