説明

表示装置および表示方法

【課題】表示装置の輝度が低い状態であっても動画の暗いシーンが見にくくなることを防止すると共に、駆動時間の減少を防止する。
【解決手段】バックライトの輝度レベルに対応し、動画像の内のフレーム内の各画素がそれぞれ有する明度値を補正するための第1補正データ、および前記輝度設定値に対応し、前記明度値を補正するための第2補正データの一方の補正データを選択し、選択された補正データに基づいて各画素がそれぞれ有する明度値を補正する再生方法において、最低明度を示す明度値および最高明度を示す明度値と少なくとも異なる第1明度値を前記第1補正データに基づいて補正することによって得られる第2明度値は、前記第1明度値を前記第2補正データ基づいて補正することによって得られる第3明度値より高い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、映像を表示する表示装置および表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ノートブック型パーソナルコンピュータをバッテリによって駆動する場合、駆動時間を延ばすために表示装置の輝度を低くすることが行われている。
【0003】
表示装置の輝度を低くすると、画面が暗くなる。画面が暗くなっても、文字を見るだけならば不都合はない。ところが、DVD−VIDEO等の動画を再生する場合、画面が暗くなると動画の暗いシーンが見にくくなってしまう。
【0004】
特許文献1には、バックライトおよび液晶パネル等を備えた表示装置の画面の見かけ上の明るさを損なうことなくバックライトの光量を下げて、画像表示装置の消費電力を低減させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−246099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、変換式を用いてRGB形式のフレーム画像をYCbCr形式の画像に変換した後、輝度信号成分Yを調整し、調整後のYCbCr形式の画像を変換式によりRGB形式の画像に変換している。輝度信号成分を調整した後、RGBの形式の画像の内の画素のRGBの明度は一律に調整される。
【0007】
ここで、各階調の色温度は異なるので、RGBの明度を一律に調整した場合、液晶パネルの色温度が変化すると、表示装置に色ずれが発生することがある。
【0008】
本発明の目的は、液晶パネルを照明する照明部の輝度が低い状態であっても映像の暗い部分が見にくくなることを防止すると共に、色ずれを防止することが可能な表示装置および表示方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一例に係わる表示装置は、映像信号に基づいて透過光量を制御する画素を複数有する映像を表示する液晶パネルと、輝度レベルに応じた輝度の光によって前記液晶パネルを照明するバックライトと、複数の画素を有する映像データを生成する生成手段であって、前記各画素は3色以上の基本色に対応する複数の明度値を有する生成手段と、第1輝度レベルより低い第2輝度レベルに対応し、前記複数の画素がそれぞれ有する前記複数の明度値に対応する複数の補正情報を有する第1補正データ、および前記第2輝度レベルに対応し、前記複数の明度値に対応する複数の補正情報を有する第2補正データの一方の補正データを選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された補正データに基づいて前記各画素が有する複数の明度値を補正する補正手段と、前記補正された映像データに基づいて前記映像信号を生成する映像信号生成手段とを具備し、最低明度を示す明度値および最高明度を示す明度値と少なくとも異なる第1明度値を前記第1補正データに基づいて補正することによって得られる第2明度値は、前記第1明度値を前記第2補正データに基づいて補正することによって得られる第3明度値より高いことを特徴とする。
【0010】
本発明の別の一例に係わる表示装置は、映像信号に基づいて透過光量を制御する画素を複数有する映像を表示する液晶パネルと、輝度レベルに応じた輝度の光によって前記液晶パネルを照明するバックライトと、複数の画素を有する映像データを生成する生成手段であって、前記各画素は3色以上の基本色に対応する複数の明度値を有する生成手段と、第1輝度レベルより低い第2輝度レベルに対応し、前記複数の画素がそれぞれ有する前記複数の明度値に対応する複数の補正情報を有する第1補正データ、および前記第2輝度レベルに対応し、前記複数の明度値に対応する複数の補正情報を有する第2補正データの一方の補正データを選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された補正データに基づいて前記各画素が有する複数の明度値を補正する補正手段と、前記補正された映像データに基づいて前記映像信号を生成する映像信号生成手段とを具備し、最低明度を示す明度値、最高明度を示す明度値、および第1明度値と異なる第2明度値を前記第1補正データに基づいて補正することによって得られる第3明度値は、前記第2明度値を前記第2補正データに基づいて補正することによって得られる第4明度値より高く、前記第1明度値を前記第1補正データに基づいて補正することによって得られる第5明度値に基づいて前記表示装置に表示される輝度が人間の目で見える最低輝度より低いことを特徴とする。
【0011】
本発明の一例に係わる表示方法は、映像信号に基づいて透過光量を制御する画素を複数有する映像を表示する液晶パネルと、輝度レベルに応じた輝度の光によって前記液晶パネルを照明するバックライトとを有する表示装置の表示方法であって、3色以上の基本色に対応する複数の明度値をそれぞれ有する複数の画素を有する映像データを生成し、第1輝度レベルより低い第2輝度レベルに対応し、前記複数の画素がそれぞれ有する前記複数の明度値に対応する複数の補正情報を有する第1補正データ、前記第2輝度レベルに対応し、前記複数の明度値に対応する複数の補正情報を有する第2補正データの一方の補正データを選択し、前記選択された補正データに基づいて前記各画素が有する複数の明度値を補正し、前記補正された映像データに基づいて前記映像信号を生成し、最低明度を示す明度値および最高明度を示す明度値と少なくとも異なる第1明度値を前記第1補正データに基づいて補正することによって得られる第2明度値は、前記第1明度値を前記第2補正データに基づいて補正することによって得られる第3明度値より高いことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、液晶パネルを照明する照明部の輝度が低い状態であっても映像の暗い部分が見にくくなることを防止すると共に、色ずれを防止することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係わる表示装置の外観を示す模式図。
【図2】図1に示す表示装置のシステム構成を示すブロック図。
【図3】バックライトの輝度設定値に対する消費電力およびバッテリによる駆動時間を示す図。
【図4】本発明の一実施形態に係わるDVDアプリケーションの構成を示すブロック図。
【図5】本発明の一実施形態に係わる、標準モード設定データ、第1エコノミーモード設定データ、および第2エコノミーモード設定データに格納されているデータを示す図。
【図6】本発明の一実施形態に係わる、補正前のビット値に対する表示パネルの輝度を示す図。
【図7】本発明の一実施形態に係わる、補正前のビット値に対する標準モード設定データ内のガンマ補正テーブルに基づいて補正されたフレーム画像の表示パネルの輝度を示す図。
【図8】本発明の一実施形態に係わる、補正前のビット値に対する標準モード設定データ内のガンマ補正テーブルに基づいて補正されたフレーム画像の表示パネルの輝度を示す図。
【図9】補正前のビット値に対する、第1標準モード設定データの内のガンマ補正テーブルによって補正されたビット値と第1エコノミーモード設定データの内のガンマ補正テーブルによって補正されたビット値を示す図。
【図10】本発明の一実施形態に係わる、補正前のビット値に対する第1エコノミーモード設定データ内のガンマ補正テーブルに基づいて補正されたフレーム画像の表示パネルの輝度を示す図。
【図11】本発明の一実施形態に係わる、補正前のビット値に対する、補正前のビット値に対する標準モード設定データ内のガンマ補正テーブルに基づいて補正されたフレーム画像の表示パネルの輝度、および第1エコノミーモード設定データ内のガンマ補正テーブルに基づいて補正されたフレーム画像の表示パネルの輝度を示す図。
【図12】本発明の一実施形態に係わる、管理部がプレゼンタにモードを通知する手順を示すフローチャート。
【図13】本発明の一実施形態に係わる、プレゼンタのシステム構成を示すブロック図。
【図14】本発明の一実施形態に係わる、フレーム画像の生成、ガンマ補正、画質調整を行う処理の手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施の形態を以下に図面を参照して説明する。
【0015】
まず、図1および図2を参照して、本発明の一実施形態に係る表示装置の構成を説明する。本実施形態の表示装置は、例えば、ノートブック型の携帯型パーソナルコンピュータ10から実現されている。
【0016】
このパーソナルコンピュータ10は、放送番組データ、外部機器から入力されるビデオデータといった、映像コンテンツデータ(オーディオビジュアルコンテンツデータ)を記録および再生することができる。即ち、パーソナルコンピュータ10は、テレビジョン放送信号によって放送される放送番組データの視聴および録画を実行するためのテレビジョン(TV)機能を有している。このTV機能は、例えば、パーソナルコンピュータ10に予めインストールされているTVアプリケーションプログラムによって実現されている。また、TV機能は、外部のAV機器から入力されるビデオデータを記録する機能、および記録されたビデオデータおよび記録された放送番組データを再生する機能も有している。
【0017】
図1はコンピュータ10のディスプレイユニットを開いた状態における斜視図である。本コンピュータ10は、コンピュータ本体11と、ディスプレイユニット12とから構成されている。ディスプレイユニット12には、液晶パネルを有する表示パネル17が組み込まれている。
【0018】
ディスプレイユニット12は、コンピュータ本体11に対し、コンピュータ本体11の上面が露出される開放位置とコンピュータ本体11の上面を覆う閉塞位置との間を回動自在に取り付けられている。コンピュータ本体11は薄い箱形の筐体を有しており、その上面にはキーボード13、本コンピュータ10をパワーオン/パワーオフするためのパワーボタン14、入力操作パネル15、タッチパッド16、およびスピーカ18A,18Bなどが配置されている。
【0019】
入力操作パネル15は、押されたボタンに対応するイベントを入力する入力装置であり、複数の機能をそれぞれ起動するための複数のボタンを備えている。これらボタン群には、TV機能(視聴、録画、録画された放送番組データ/ビデオデータの再生)を制御するための操作ボタン群も含まれている。
【0020】
次に、図2を参照して、本コンピュータ10のシステム構成について説明する。
【0021】
本コンピュータ10は、図2に示されているように、CPU101、ノースブリッジ102、主メモリ103、サウスブリッジ104、グラフィクスプロセッシングユニット(GPU)105、ビデオメモリ(VRAM)105A、サウンドコントローラ106、BIOS−ROM109、LANコントローラ110、ハードディスクドライブ(HDD)111、DVDドライブ112、IEEE 1394コントローラ115、エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)116、TVチューナ117、および電源回路120等を備えている。
【0022】
ディスプレイユニット12は、液晶パネル171、RGB駆動回路172、およびバックライト173等を備えた表示パネル17、並びにインバータ12Aを有する。
【0023】
液晶パネル171のカラーフィルタは赤色、緑色、及び青色のフィルタセグメント(画素)を有するRGB型である。バックライト173は、背面から透過型の液晶パネル171を照明する照明部である。インバータ12Aは、パワーサプライ125から供給される駆動電源を昇圧し、昇圧した電源をバックライト173に供給する。なお、バックライトは、エッジライト方式であっても良いし、直下型方式であっても良い。
【0024】
CPU101は本コンピュータ10の動作を制御するプロセッサであり、ハードディスクドライブ(HDD)111から主メモリ103にロードされる、オペレーティングシステム(OS)201、およびDVDアプリケーションプログラム202のような各種アプリケーションプログラムを実行する。DVDアプリケーションプログラム202はDVDドライブ112に装填されたDVDを再生するためのソフトウェアである。また、CPU101は、BIOS−ROM109に格納されたBIOS(Basic Input Output System)も実行する。BIOSはハードウェア制御のためのプログラムである。
【0025】
ノースブリッジ102はCPU101のローカルバスとサウスブリッジ104との間を接続するブリッジデバイスである。ノースブリッジ102には、主メモリ103をアクセス制御するメモリコントローラも内蔵されている。また、ノースブリッジ102は、PCI EXPRESS規格のシリアルバスなどを介してGPU105との通信を実行する機能も有している。
【0026】
GPU105は、本コンピュータ10のディスプレイモニタとして使用される液晶パネル171を制御する表示コントローラである。GPU105は、VRAM105Aをワークメモリとして使用する。このGPU105によって生成される映像信号は液晶パネル171に送られる。
【0027】
GPU105は本コンピュータのディスプレイモニタとして使用される液晶パネル171の赤色画素、緑色画素、青色画素を制御する表示コントローラである。このGPU105はビデオメモリ(VRAM)を有しており、OS/アプリケーションプログラムによってビデオメモリに描画された表示データから、液晶パネル171に表示すべき表示イメージを形成する映像信号を生成する。GPU105によって生成された制御信号としての映像信号は表示パネル17に出力される。表示パネル17に設けられたRGB駆動回路172は、供給された映像信号に基づいて液晶パネル171の赤、緑、青色画素を駆動し、赤、緑、青色画素の透過光量をそれぞれ制御する。
【0028】
サウスブリッジ104は、LPC(Low Pin Count)バス上の各デバイス、およびPCI(Peripheral Component Interconnect)バス上の各デバイスを制御する。また、サウスブリッジ104は、ハードディスクドライブ(HDD)111およびDVDドライブ112を制御するためのIDE(Integrated Drive Electronics)コントローラを内蔵している。さらに、サウスブリッジ104は、サウンドコントローラ106との通信を実行する機能も有している。サウンドコントローラ106は音源デバイスであり、再生対象のオーディオデータをスピーカ18A,18Bまたに出力する。
【0029】
エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)116は、電力管理のためのエンベデッドコントローラと、キーボード(KB)13およびタッチパッド16を制御するためのキーボードコントローラとが集積された1チップマイクロコンピュータである。このエンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)116は、ユーザによるパワーボタン14の操作に応じて本コンピュータ10をパワーオン/パワーオフする機能を有している。電源回路120は、バッテリ121から供給される内蔵電源、またはACアダプタ122を介して供給される外部電源を用いて本コンピュータ10の各コンポーネントに供給すべきシステム電源を生成する。
【0030】
EC/KBC117は、設定された輝度レベルに基づいてPWM信号を生成する。電源回路120は、PWM信号に基づいた電圧値の駆動電源をインバータ12Aに供給する。インバータ12Aが昇圧した電源をバックライト173に供給することによって、輝度レベルに対応する輝度でバックライト173が点灯する。なお、設定可能な輝度レベルは、輝度レベルは、暗い側からレベル1〜8である。
【0031】
オペレーティングシステム201は、輝度レベルの設定をBIOSを介して取得することができる。オペレーティングシステム201は、アプリケーションプログラムからの問合わせに応じて輝度レベルを通知する機能を有する。なお、輝度レベルは、EC/KBC116内の不揮発性メモリ内に格納されている。なお、輝度レベルは、BIOS−ROM109内に格納されていても良い。
【0032】
オペレーティングシステム201は、コンピュータ10を駆動するシステム電源の生成源を識別し、他のアプリケーションプログラムからの問合わせに応じて生成源が内部電源および外部電源の何れかであることを通知する機能を有する。
【0033】
また、オペレーティングシステム201は、コンピュータ10を駆動する電源に応じて、バックライト173の輝度レベルを自動的に変更する機能を有する。例えば、オペレーティングシステム201は、外部電源によって駆動されている場合にバックライト173の輝度レベルを最高輝度に対応するレベル8に設定し、内部電源(バッテリ)によって駆動されている場合にバックライト173の輝度レベルを最低輝度に対応するレベル1に設定する。
【0034】
図3に示すように、例えばバッテリ駆動中にレベル8でDVD−VIDEOの再生を行うと約4100mWhの電力を消費し、駆動時間が110分となる。しかし、バッテリ駆動中にレベル1でDVD−VIDEOの再生を行うと約3448mWhの電力を消費し、駆動時間が123分となる。つまり、バッテリで駆動される場合にバックライト173の輝度レベルをレベル8からレベル1に自動的に変更することで、消費電力を15.9%削減することができ、その結果バッテリ駆動時間が22分延びる。
【0035】
次に、再生を行うために本装置のCPU101で実行されるDVDアプリケーションプログラム202の構成を図4に示す。このプレイヤソフトは、コンテンツの再生を行うためにマイクロソフト社製のOSであるWindows(登録商標)環境下で実行されるメディアファンデーションといわれる技術を用いる。メディアファンデーションはWindowsのマルチメディアプラットフォームである。Media Source、Transform、Media Sinkという3種類のパイプラインコンポーネントを用いてメディアデータを流すトポロジーを生成する。Media Sourceとは主に入力データを扱い、メディアデータを生成するコンポーネントであり、Transformはデコーダなどメディアデータを処理する中間に位置するコンポーネントで、Media Sinkはレンダラなどメディアデータを出力するコンポーネントである。
【0036】
DVDドライブ112によって再生されたDVD−VIDEOのデータはナビゲーション501に送られる。DVD−VIDEOのデータはCSS(Content Scramble System)によって暗号化されている。ナビゲーション501は、暗合されているデータを復号し、復号されたデータからビデオパック(V_PCK)、サブピクチャパック(SP_PCK)、及びオーディオパック(A_PCK)を分離する。ナビゲーション501はオーディオパック(A_PCK)をオーディオデコーダ511に渡す。また、ナビゲーション501はビデオパック(V_PCK)およびサブピクチャパック(SP_PCK)をサブピクチャデコーダ541に渡す。
【0037】
なお、DVD―VIDEOには30FPSのインターレス方式の動画データが格納されている。DVDを再生して表示パネル17に動画像を表示する場合、隣接するフィールド画像から1枚のフレーム画像を生成することによって60FPSのプログレッシブ方式の動画が表示パネル17に表示される。
【0038】
オーディオデコーダ511は圧縮符号化されている音声情報を伸張して無圧縮のオーディオデータに変換し、オーディオデータをオーディオレートコンバータ512に渡す。オーディオレートコンバータ512は、オーディオデータを適切なサンプリングレートに変換して、サウンドレンダラ513に渡す。サウンドレンダラ513は渡されたオーディオデータとコンピュータ上で動作する他のソフトウェア等が生成したオーディオデータと合成してオーディオドライバ514に渡す。オーディオドライバ514はサウンドコントローラ106を制御して、スピーカ18A,18Bからオーディオを出力する。
【0039】
ビデオデコーダ521において、ライン21のデータが含まれる場合はライン21のデータをライン21デコーダ522に渡す。ビデオデコーダ521は、ビデオパック(V_PCK)をデコードすることによってフィールド画像を生成する。サブピクチャデコーダ541はサブピクチャパック(SP_PCK)をデコードする。デコードされたデータは拡張ビデオレンダラ523に送られる。
【0040】
拡張ビデオレンダラ523内のミキサ523Aは、ビデオデコーダ521から渡された複数のフレームに対してインターレス/プログレッシブ変換(I/P変換)を行って、フィールド画像からフレーム画像(映像データ)を生成する。生成されたフレーム画像はプレゼンタ523Bに渡される。
【0041】
プレゼンタ523Bは、フレーム画像にサブピクチャ(伸張されたサブピクチャパック)やクローズドキャプションを合成する等の処理を実行したり、フレームをレンダリングしたりする処理を行う。レンダリングされたフレーム画像の内の各画素の色の表現は、基本色である赤色、緑色、および青色を加法混色することによって色を表現するRGB表色系によって行われる。例えば、画素内の赤色、緑色、および青色は、8ビット長のビット値(0x00〜0xFF)によって表される。ビット値は、明度を示している。
【0042】
また、プレゼンタ523Bは、レンダリングされたフレーム画像の各画素の赤色の明度を示すビット値、緑色の明度を示すビット値、および青の明度を示すビット値を後述するガンマ補正テーブルに基づいて補正する処理を行う。また、補正されたフレーム画像のコントラスト、色相、彩度、および明度を調整データに基づいて調整する処理を行う。
【0043】
また、プレゼンタ523Bは、レンダリングされたフレーム画像の各画素の赤色の明度を示すビット値、緑色の明度を示すビット値、および青の明度を示すビット値を後述するガンマ補正テーブルに基づいて補正する処理を行う。また、補正されたフレーム画像のコントラスト、色相、彩度、および明度を調整データに基づいて調整する処理を行う。
【0044】
プレゼンタ523Bから出力された動画データはディスプレイドライバ524に渡される。ディスプレイドライバ524はGPU105を制御して、表示パネル17に動画を表示する。
【0045】
プレイヤシェル/ユーザインタフェース531は再生コントロールパネルの表示に係わる処理を行う。また、プレイヤシェル/ユーザインタフェース531はユーザによって操作されたボタンに応じたコマンドをグラフマネージャ/メディアファンデーションプレイヤ532を介してメディアファンデーション510に通知する。メディアファンデーション510は通知されたコマンドに応じてナビゲーション501、オーディオデコーダ511、およびビデオデコーダ521から構成されるトポロジーを制御する。
【0046】
管理部533は、複数のモード設定データを有するモード設定データ300から一つのモード設定データを選択し、選択されたモード設定データをプレゼンタ523Bに通知する。なお、モード設定データ300は、HDD112内に格納されている。
【0047】
プレゼンタ523Bは、管理部533から通知されたモード設定データをレジスタ523Cに格納する。そして、プレゼンタ523Bは、レジスタ523Cに格納されているモード設定データを参照することによってガンマ補正、並びにコントラスト、色相、彩度、および明度等の画質調整を行う。なお、レジスタ523Cは、主メモリ103内に設定される。
【0048】
モード設定データ300の構成を図5を参照して説明する。モード設定データ300は、第1標準モード設定データ310、第2標準モード設定データ320、…、第8標準モード設定データ380、第1エコノミーモード設定データ410、および第2エコノミーモード設定データ420等を備えている。第1標準モード設定データ310、第2標準モード設定データ320、…、および第8標準モード設定データ380は、外部電源で駆動されている場合にレジスタ523Cに格納されるデータである。更に、第1標準モード設定データ310は、バックライト173の輝度レベルが“1”の場合に設定され、第2標準モード設定データ320は、バックライト173の輝度レベルが“2”の場合に設定され、第8標準モード設定データ380は、バックライト173の輝度レベルの値が“8”の場合に設定される。なお、外部電源で駆動されずに内部電源(バッテリ)によって駆動されている場合、第1標準モード設定データ310、第2標準モード設定データ320、…、および第8標準モード設定データ380の何れかの標準モード設定データがレジスタ523Cに格納される。
【0049】
また、第1エコノミーモード設定データ410および第2エコノミーモード設定データ420は、バッテリで駆動されている場合にレジスタ523Cに格納されるデータである。更に、第1エコノミーモード設定データ410は、バックライト173の輝度レベルが“1”の場合に設定され、第2エコノミーモード設定データ410はバックライト173の輝度レベルが“2”の場合に設定される。つまり、バックライト173の輝度レベルが“3”より低い輝度レベルに対してエコノミーモード設定データが用意されている。
【0050】
管理部533は、外部電源によって駆動されている場合に、第1標準モード設定データ310、第2標準モード設定データ320、…、および第8標準モード設定データ380の何れかの標準モード設定データを選択し、選択された標準モード設定データをプレゼンタ523Bに通知する。
【0051】
また、バッテリによって駆動され、モード設定534に記録されている値がエコノミーモードが有効であることを示している場合、管理部533は、第1エコノミーモード設定データ410および第2エコノミーモード設定データ420の何れかのエコノミーモード設定データを選択し、選択されたエコノミーモード設定データをプレゼンタ523Bに通知する。また、バッテリによって駆動され、モード設定534に記録されている値がエコノミーモードが有効でないことを示している場合、管理部533は、第1標準モード設定データ310、第2標準モード設定データ320、…、および第8標準モード設定データ380の何れかの標準モード設定データを選択し、選択された標準モード設定データをプレゼンタ523Bに通知する。ユーザがDVDアプリケーション202から設定することによってモード設定534の値を変更することができる。
【0052】
図5に示すように、モード設定データ310,320,410,420は、ガンマ補正テーブル311,321,411,421およびプロキャンプ値312,322,412,422を有する
例えば、ガンマ補正テーブル311は、図5に示すように、赤のビット値に対して設定された補正後の赤のビット値を示す赤補正データ311R、緑のビット値に対して設定された補正後の緑のビット値を示す緑補正データ311G、および青のビット値に対して設定された補正後の青のビット値を示す青補正データ311Bを含む。
【0053】
例えば、赤補正データ311R内に、{0x00,0x00,0x01,0x02,0x02,…,0xFF,0xFF}が記述されている。上位の二桁の(0x00,0x00)は、補正前の赤のビット値(0x00)と、補正前の赤のビット値(0x00)を補正するための赤補正ビット値(0x00)を示している。また、次の二桁(0x01,0x02)は、補正前の赤のビット値(0x01)と、補正前の赤のビット値(0x01)を補正するための赤補正ビット値(0x02)とを示している。また、下位の二桁(0xFF,0xFF)は、補正前の赤のビット値(0xFF)と、補正前の赤のビット値(0xFF)を補正するための赤補正ビット値(0xFF)を示している。なお、データ311Gおよびデータ311Bもデータ311Rと同様な構造である。また、ガンマ補正テーブル321,411,421もデータ311R,311G,311Bと同様な構造のデータを有する。
【0054】
パソコンに用いられるバックライト173は輝度によって色温度が変わるため、RGB各色に違うガンマ補正値を使用する必要がある場合もある。そこで、各色の各ビット値に対する表示パネル17の色測定を予め行うことによって、ガンマ補正テーブル内には各色に最適な補正ビット値が用意されている。
【0055】
また、例えば、プロキャンプ値402には、コントラストの調整値(11)、彩度の調整値(7)、色相の調整値(0)、および明度の調整値(7)が記述されている。ガンマ補正によって輝度を上げた後、画像が全体白っぽく見えて、色の豊かさが失ってしまう場合が或る。ガンマ補正後のフレーム画像に対して予め用意されたプロキャンプ値に基づいて画質を調整することで、色を綺麗に見せるようにしている。
【0056】
次に、ガンマ補正を行う前のビット値に対する表示パネル17に表示される輝度を図6のグラフに示す。図6のグラフにおいて、横軸は補正前のビット値であり、縦軸が輝度である。なお、ビット値は離散的に変化するが、ビット値が連続的に変化するとして、ビット値に対する輝度を近似曲線で示している。なお、以下でビット値に対する表示パネル17に表示される輝度のグラフを示す場合、ビット値が連続的に変化するとして、ビット値に対する輝度を近似曲線で示す。なお、図6は、赤色の明度を示すビット値に対して表示パネル17に表示される輝度を示している。しかし、以下の説明は、緑色の明度を示すビット値に対して表示パネル17に表示される輝度、および青色の明度を示すビット値に対して表示パネル17に表示される輝度においても成立する。
【0057】
図6に示される、ビット値−輝度カーブC1は、ガンマ補正されていないビット値に対する輝度を示す近似曲線である。また、図6に示すグラフ中の直線L1は、グラフの原点Oとビット値の最大値に対する輝度とを結んだ線分である。
【0058】
図6に示すように、ビット値−輝度カーブC1は二次関数状である。DVDに格納された動画データを表示パネル17に正確に表示するためには、補正されていないビット値に対する輝度が直線L1上に無ければならない。ところが、図6に示すように、ビット値の最小値およびビット値の最大値を除いた範囲において、ビット値−輝度カーブC1は直線L1に重ならない。
【0059】
次に、補正前のビット値に対する、第1標準モード設定データ310内のガンマ補正テーブル311によって補正されたビット値に対応する表示パネル17の輝度を図7に示す。なお、図7は、補正前の赤のビット値に対する、ガンマ補正テーブル311によって補正された赤のビット値に対応する表示パネル17の輝度を示している。しかし、以下の説明は、補正前の緑のビット値に対するガンマ補正テーブル311によって補正された緑のビット値に対応する表示パネル17の輝度、補正前の青のビット値に対するガンマ補正テーブル311によって補正された青のビット値に対応する表示パネル17の輝度においても成立する。
【0060】
図7のグラフにおいて、横軸は補正前のビット値であり、左側の縦軸が輝度であり、右側の縦軸が補正後のビット値である。
【0061】
図7に示される、ビット値−輝度カーブC2は、ガンマ補正されていないビット値に対する、補正後のビット値に対応する輝度を示す近似直線である。また、図7に示すグラフ中の直線Cは、グラフの原点Oとビット値の最大値に対する輝度とを結んだ線分である。また、補正カーブCC2は、補正前のビット値に対する補正後のビット値を示す。
【0062】
図7に示すように、ビット値−輝度カーブC2は直線L1に重なっている。その結果、DVDに格納された動画データを表示パネル17に正確に表示することができるようになる。
【0063】
次に、補正前のビット値に対する、第1エコノミーモード設定410内のガンマ補正テーブル411によって補正されたビット値に対応する輝度を図8に示す。なお、図8は、補正前の赤のビット値に対する、ガンマ補正テーブル411によって補正された赤のビット値に対応する表示パネル17の輝度を示している。しかし、以下の説明は、補正前の緑のビット値に対してガンマ補正テーブル411によって補正された緑のビット値に対応する表示パネル17の輝度、補正前の青のビット値に対してガンマ補正テーブル341によって補正された青のビット値に対応する表示パネル17の輝度においても成立する。
【0064】
図8のグラフにおいて、横軸は補正前のビット値であり、左側の縦軸が輝度であり、右側の縦軸が補正後のビット値である。
【0065】
図8に示される、ビット値−輝度カーブC3は、ガンマ補正されていないビット値に対する、補正後のビット値に対応する輝度を示す近似直線である。また、図8に示すグラフ中の直線L2は、グラフの原点Oとビット値の最大値に対する輝度とを結んだ線分である。また、補正カーブCC3は、補正前のビット値に対する補正後のビット値を示す。
【0066】
補正前の最小ビット値および最大ビット値以外の範囲において、ビット値−輝度カーブC3は、直線L2より上の領域に存在する。つまり、補正前の最小ビット値および最大ビット値を除いた赤ビット値に対する輝度は、前記第1グラフの原点と前記最高明度を示す赤ビット値に対する輝度とを結ぶ線分L2より上の領域に位置する。
【0067】
なお、人間の目で見える最低輝度L0より低い輝度範囲においては、人間の目で見ることができないので、補正前の最小ビット値を除いた赤ビット値に対する輝度は、線分L2より下の領域に位置しても良い。
【0068】
次に、補正前のビット値に対する、第1標準モード設定データ310の内のガンマ補正テーブル311によって補正されたビット値と第1エコノミーモード設定データ410の内のガンマ補正テーブル411によって補正されたビット値を図9に示す。図9に示すように、図9に示すように、最下位の補正前のビット値と最上位の補正前のビット値を除いた領域において、ガンマ補正テーブル411によって補正されるビット値を示す近似曲線CC3は、ガンマ補正テーブル311によって補正されるビット値を示す近似曲線CC2より上にある。つまり、ガンマ補正テーブル411によって補正されるビット値(明度値)は、ガンマ補正テーブル411によって補正されるビット値(明度値)より高いビット値(明度値)を示す。
【0069】
次に、図10にビット値−輝度カーブC2およびビット値−輝度カーブC3を同一グラフ上に示す。図10に示すように、ビット値の最小ビット値と最大ビット値以外の範囲において、ビット値−輝度カーブC3は、ビット値−輝度カーブC2より上に位置する。つまり、第1エコノミーモード設定410内のガンマ補正テーブル410によって補正された場合、標準モード設定データ310内のガンマ補正テーブル311によって補正される場合よりも明るく表示される。その結果、標準モード設定データ310内のガンマ補正テーブル311で補正されて視覚出来ない部分が、エコノミーモード設定410内のガンマ補正テーブル410で補正されると視覚出来る場合がある。
【0070】
図10のグラフの低ビット値領域を拡大したグラフを図11に示す。図11に示すように、最低輝度L0とビット値−輝度カーブC3との交点を示すビット値BV1は、最低輝度L0とビット値−輝度カーブC2との交点を示すビット値BV2より低いビット値である。従って、第1エコノミーモード設定410内のガンマ補正テーブル411で補正されると人間によって見える範囲が、標準モード設定データ310内のガンマ補正テーブル311で補正された場合より広くなる。
【0071】
従って、バックライト173の輝度を落とした場合に標準モード設定データ310内のガンマ補正テーブル311によって補正された場合には見ることが出来ないようなシーンであっても、第1エコノミーモード設定データ410内のガンマ補正テーブル411によって補正された場合には見ることが出来なるようになる。
【0072】
また、以前、フレーム画像の輝度を変換するために、RGBからYCbCrへ変換した後に、輝度成分信号Yの調整し、調整後にYCbCrからRGBへの変換を行う技術が存在した。ところが、本実施形態では、フレーム画像内の画素内の輝度(明度)の補正は、ガンマ補正テーブルを参照し、元のビット値を補正後のビット値に置き換えるだけである。
【0073】
バックライト173の輝度レベルに対応する補正テーブルは、赤色、緑色、および青色毎に用意された赤補正データ、緑補正データ、および青補正データを有する。各色毎に輝度レベルに対する色測定を行うことによって、各色に最適な補正データを用意されている。輝度レベルに応じ、色毎に補正データを用意することによって、色ずれが発生しにくくなる。
【0074】
次に、管理部533がプレゼンタ523Bにモードを通知する手順について図12のフローチャートを参照して説明する。なお、モードを通知する処理が行われるのは、DVDアプリケーションプログラム202の起動時である。
【0075】
先ず、管理部533は、オペレーティングシステム201からバックライト173の輝度レベルを問合わせる(ステップS11)。そして、管理部533は、オペレーティングシステム201から問合わせ結果を取得する(ステップS12)。
【0076】
管理部533は、オペレーティングシステム201からコンピュータ10の駆動電源の生成源を問合わせる(ステップS13)。そして、管理部533は、オペレーティングシステム201から問合わせ結果を取得する(ステップS14)。管理部533は、問合わせ結果に基づいて、内部電源(バッテリ)によって駆動されているかを判断する(ステップS15)。
【0077】
内部電源によって駆動されていると判断された場合(ステップS15のNo)、管理部533は、モード設定534を参照することによってエコノミーモードが有効であるかを判断する(ステップS16)。エコノミーモードが有効であると判断された場合(ステップS16のYes)、管理部533は、ステップS12において取得されたバックライト173の輝度レベルに対応するエコノミーモード設定データを通知する(ステップS16)。プレゼンタ523Bは、レジスタ523Cに通知されたエコノミーモード設定データを格納する(ステップS17)。
【0078】
バッテリによって駆動されていないと判断された場合(ステップS12のNo)、またはエコノミーモードが有効ではないと判断された場合(ステップS16のNo)、管理部533は、ステップS12において取得されたバックライト173の輝度レベルに対応する標準モード設定データを通知する(ステップS18)。プレゼンタ523Bは、レジスタ523Cに通知された標準モード設定データを格納する(ステップS19)。
【0079】
次に、プレゼンタ523Bの内のフレーム画像の生成、ガンマ補正、画質調整を行う処理を行う構成を図13を参照して説明する。
図13に示すように、プレゼンタ523Bは、フレーム画像生成部601、ガンマ補正部602、および画質調整部603等を備えている。フレーム画像生成部601は、ミキサ523Aおよびライン21デコーダから出力された画像等からフレーム画像を生成する。ガンマ補正部602は、フレーム画像生成部601によって生成されたフレーム画像に対してレジスタ523C内に格納されたガンマ補正テーブル611に基づいて補正を行う。ガンマ補正テーブル611は、管理部533からプレゼンタ523Bに通知されたモード設定データに含まれるガンマ補正テーブルである。画質調整部603は、ガンマ補正部602によってガンマ補正されたフレーム画像に対してプロキャンプ値612に基づいて画質調整を行う。プロキャンプ値612は、管理部533からプレゼンタ523Bに通知されたモード設定データに含まれるプロキャンプ値である。
【0080】
次に、フレーム画像の生成、ガンマ補正、画質調整を行う処理の手順を図14のフローチャートを参照して説明する。なお、以下ではガンマ補正テーブル411およびプロキャンプ値412を用いてガンマ補正および画質調整が行われる場合について説明する。
【0081】
先ず、フレーム画像生成部601は、ミキサ523Aおよびライン21デコーダから出力された画像等からフレーム画像を生成する(ステップS21)。そして、ガンマ補正部602は、データnに1を設定する(ステップS22)。
【0082】
ガンマ補正部602は、フレーム画像の内のn番目の画素の赤のビット値を読み出す(ステップS23)。そして、ガンマ補正部602は、赤補正データから赤読み出された赤ビット値に対応する赤補正ビット値を読み出す(ステップS25)。ガンマ補正部602は、フレーム画像内のn番目の画素の赤ビット値を読み出された赤補正ビット値を用いて補正する(ステップS25)。
【0083】
ガンマ補正部602は、フレーム画像の内のn番目の画素の緑のビット値を読み出す(ステップS26)。そして、ガンマ補正部602は、緑補正データから緑読み出された緑ビット値に対応する緑補正ビット値を読み出す(ステップS27)。ガンマ補正部602は、フレーム画像内のn番目の画素の緑ビット値を読み出された緑補正ビット値を用いて補正する(ステップS28)。
【0084】
ガンマ補正部602は、フレーム画像の内のn番目の画素の青のビット値を読み出す(ステップS29)。そして、ガンマ補正部602は、青補正データから青読み出された青ビット値に対応する青補正ビット値を読み出す(ステップS30)。ガンマ補正部602は、フレーム画像内のn番目の画素の青ビット値を読み出された青補正ビット値を用いて補正する(ステップS31)。
【0085】
ガンマ補正部602は、n番目の画素がフレーム画像内の最後の画素であるかを判断する(ステップS32)。最後の画素ではないと判断された場合(ステップS32のNo)、ガンマ補正部602は、元々のnに設定足されていた値に1を足した値を新たなnの値として設定する(ステップS33)。ガンマ補正部602は、ステップS23〜ステップS32の処理を実行する。ステップS32において、最後の画素であると判断された場合(ステップS32のYes)、フレーム画像に対するガンマ補正が終了したので、画質調整部603は、ガンマ補正部602によってガンマ補正されたフレーム画像に対してプロキャンプ値412を用いて画質調整を行う。
【0086】
以上の処理で、フレーム画像の生成、フレーム画像の生成、ガンマ補正、フレーム画像の画質調整を行うガンマ補正、画質調整が行われる。
【0087】
なお、上記実施形態では、ビット値に対応する補正ビット値が記述されたテーブルを参照することによって、ビット値の補正を行う例を示したが、ビット値に対する補正ビット値を予め用意された数式から求めても良い。
【0088】
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【符号の説明】
【0089】
10…携帯型パーソナルコンピュータ(表示装置),17…LCD,105…グラフィクスプロセッシングユニット(出力手段),111…ハードディスクドライブ(記憶手段),121…バッテリ,122…ACアダプタ,201…オペレーティングシステム,202…DVDアプリケーションプログラム,300…モード設定データ,310…第1標準モード設定データ,320…第2標準モード設定データ,411…ガンマ補正テーブル,523…拡張ビデオレンダラ,523B…プレゼンタ,533…管理部,601…フレーム画像生成部,602…ガンマ補正部,603…画質調整部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像信号に基づいて透過光量を制御する画素を複数有する映像を表示する液晶パネルと、
輝度レベルに応じた輝度の光によって前記液晶パネルを照明するバックライトと、
複数の画素を有する映像データを生成する生成手段であって、前記各画素は3色以上の基本色に対応する複数の明度値を有する生成手段と、
第1輝度レベルより低い第2輝度レベルに対応し、前記複数の画素がそれぞれ有する前記複数の明度値に対応する複数の補正情報を有する第1補正データ、および前記第2輝度レベルに対応し、前記複数の明度値に対応する複数の補正情報を有する第2補正データの一方の補正データを選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された補正データに基づいて前記各画素が有する複数の明度値を補正する補正手段と、
前記補正された映像データに基づいて前記映像信号を生成する映像信号生成手段と
を具備し、
最低明度を示す明度値および最高明度を示す明度値と少なくとも異なる第1明度値を前記第1補正データに基づいて補正することによって得られる第2明度値は、前記第1明度値を前記第2補正データに基づいて補正することによって得られる第3明度値より高い
ことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記第1補正データおよび前記第2補正データの内の前記選択手段によって選択された補正データに対応し、色相の設定値、彩度の設定値、コントラストの設定値、および明度の設定値を含む設定データに基づいて前記補正された映像データの色相、彩度、コントラスト、および明度を調整する調整手段を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記表示装置は、当該表示装置の内部に設けられたバッテリから供給される内部電力または外部から供給される外部電力によって駆動され、
前記選択手段は、前記表示装置が前記内部電力によって駆動されている場合に前記第1補正データを選択し、前記表示装置が前記外部電力によって駆動されている場合に前記第2補正データを選択することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1明度値は、第4明度値と異なり、
前記第4明度値を前記第1補正データに基づいて補正することによって得られる第5明度値に基づいて前記表示装置に表示される輝度が人間の目で見える最低輝度より低いことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記明度値は所定のビット長の複数のビット値によって表され、
前記補正情報は、前記複数のビット値を補正するための複数のビット値を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
映像信号に基づいて透過光量を制御する画素を複数有する映像を表示する液晶パネルと、
輝度レベルに応じた輝度の光によって前記液晶パネルを照明するバックライトと、
複数の画素を有する映像データを生成する生成手段であって、前記各画素は3色以上の基本色に対応する複数の明度値を有する生成手段と、
第1輝度レベルより低い第2輝度レベルに対応し、前記複数の画素がそれぞれ有する前記複数の明度値に対応する複数の補正情報を有する第1補正データ、および前記第2輝度レベルに対応し、前記複数の明度値に対応する複数の補正情報を有する第2補正データの一方の補正データを選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された補正データに基づいて前記各画素が有する複数の明度値を補正する補正手段と、
前記補正された映像データに基づいて前記映像信号を生成する映像信号生成手段と
を具備し、
最低明度を示す明度値、最高明度を示す明度値、および第1明度値と異なる第2明度値を前記第1補正データに基づいて補正することによって得られる第3明度値は、前記第2明度値を前記第2補正データに基づいて補正することによって得られる第4明度値より高く、
前記第1明度値を前記第1補正データに基づいて補正することによって得られる第5明度値に基づいて前記表示装置に表示される輝度が人間の目で見える最低輝度より低い
ことを特徴とする表示装置。
【請求項7】
映像信号に基づいて透過光量を制御する画素を複数有する映像を表示する液晶パネルと、輝度レベルに応じた輝度の光によって前記液晶パネルを照明するバックライトとを有する表示装置の表示方法であって、
3色以上の基本色に対応する複数の明度値をそれぞれ有する複数の画素を有する映像データを生成し、
第1輝度レベルより低い第2輝度レベルに対応し、前記複数の画素がそれぞれ有する前記複数の明度値に対応する複数の補正情報を有する第1補正データ、前記第2輝度レベルに対応し、前記複数の明度値に対応する複数の補正情報を有する第2補正データの一方の補正データを選択し、
前記選択された補正データに基づいて前記各画素が有する複数の明度値を補正し、
前記補正された映像データに基づいて前記映像信号を生成し、
最低明度を示す明度値および最高明度を示す明度値と少なくとも異なる第1明度値を前記第1補正データに基づいて補正することによって得られる第2明度値は、前記第1明度値を前記第2補正データに基づいて補正することによって得られる第3明度値より高い
ことを特徴とする表示方法。
【請求項8】
前記選択された補正データに対応し、色相の設定値、彩度の設定値、コントラストの設定値、および明度の設定値を含む設定データに基づいて前記補正された映像データの画質を調整する調整手段を更に具備することを特徴とする請求項7に記載の表示方法。
【請求項9】
前記表示装置は、当該表示装置の内部に設けられたバッテリから供給される内部電力または外部から供給される外部電力によって駆動され、
前記表示装置が前記内部電力によって駆動されている場合に前記第1補正データを選択し、
前記表示装置が前記外部電力によって駆動されている場合に前記第2補正データを選択することを特徴とする請求項7に記載の表示方法。
【請求項10】
前記第1明度値は、第4明度値と異なり、
前記第4明度値を前記第1補正データに基づいて補正することによって得られる第5明度値に基づいて前記表示装置に表示される輝度が人間の目で見える最低輝度より低いことを特徴とする請求項7に記載の表示方法。
【請求項11】
前記明度値は所定のビット長の複数のビット値によって表され、
前記補正情報は、前記複数のビット値を補正するための複数のビット値を有することを特徴とする請求項7に記載の表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−180280(P2011−180280A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−42896(P2010−42896)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】