説明

表示装置及び表示システム

【課題】地震発生の際に有用性の高いものとなる表示装置及び表示システムを提供する。
【解決手段】表示部と、振動を検出する振動検出部と、前記振動検出部の検出信号に基づき振動が生じているか否かを判定する判定部と、前記表示部に電源を供給する電源供給部と、前記判定部により振動が生じていると判定された場合に、前記表示部への電源供給を停止するよう前記電源供給部を制御する制御部と、を備えた表示装置とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置及び表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルサイネージと呼ばれる、表示と通信にデジタル技術を活用して平面ディスプレイ等によって映像や情報を表示する広告媒体が普及しており、街中でデジタルサイネージを用いた広告が見られるようになってきた。このようなデジタルサイネージは、バス停や電車の駅等、比較的公共性の高い場所で使用されることも少なくない(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−294284号公報(第3図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで近年、地震対策の重要性が増しているが、従来のデジタルサイネージにおいては、地震が発生した場合に内蔵する回路のショートによる発火や発煙の危険性が生じる。
【0005】
また、従来のデジタルサイネージでは、地震が発生した場合でも通常の表示が行われるのみであり、被災者に有用な表示がなんらなされなかった。デジタルサイネージが商用電源で駆動され、地震によりデジタルサイネージへの電源供給が停止された場合は表示自体が停止してしまっていた。
【0006】
また、地震発生の際には、被災者の安否を確認する手段として特に携帯電話が重要となる。仮に地震によって一般家庭への電力供給が停止された場合、携帯電話を充電することができなくなるため、安否の確認に支障を来たすことになる。従来のデジタルサイネージは、このような事態に対してなんら有用な手段を提供するものではなかった。
【0007】
上記問題点に鑑み、本発明は、地震発生の際に有用性の高いものとなる表示装置及び表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の或る態様の表示装置は、
表示部と、
振動を検出する振動検出部と、
前記振動検出部の検出信号に基づき振動が生じているか否かを判定する判定部と、
前記表示部に電源を供給する電源供給部と、
前記判定部により振動が生じていると判定された場合に、前記表示部への電源供給を停止するよう前記電源供給部を制御する制御部と、
を備えたことを特徴とする。
【0009】
係る表示装置によれば、地震発生により回路のショートが生じた場合でも、表示部への電源供給が停止されるので、発火や発煙の危険性を抑えることができる。
【0010】
また、前記電源供給部は、
前記振動検出部の出力電圧の大きさが第1所定値以上の場合、該表示装置の電源を停止させ、
前記振動検出部の出力電圧の大きさが第1所定値以下であって、該出力電圧の変化量が第2所定値以上である場合、該表示装置の表示部の電源を一時的に停止させるようにしてもよい。
【0011】
また、本発明の或る態様の表示システムは、
太陽電池と、
前記太陽電池により得られた電力を蓄電する蓄電装置と、
前記太陽電池及び前記蓄電装置から電力を供給される上記構成の表示装置と、
を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の別の態様の表示装置は、
振動を検出する振動検出部と、
前記振動検出部の検出信号に基づき振動が生じているか否かを判定する判定部と、
前記判定部により振動が生じていると判定された場合に、通常の画面から専用画面に表示を切替える表示制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
係る表示装置によれば、地震発生の際に表示装置の表示が通常の画面から専用画面に切替るため、被災者にとって有用な情報を報知することができる。
【0014】
また、本発明の更に別の態様の表示システムは、
太陽電池と、
前記太陽電池により得られた電力を蓄電する蓄電装置と、
前記太陽電池及び前記蓄電装置から電力を供給される表示装置と、
携帯電話に対して充電を行う充電装置と、を備え、
前記表示装置は、
振動を検出する振動検出部と、
前記振動検出部の検出信号に基づき振動が生じているか否かを判定する判定部と、
前記充電装置に電源を供給する電源供給部と、
前記判定部により振動が生じていると判定された場合に、前記充電装置への電源供給を開始するよう前記電源供給部を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
係る表示システムによれば、地震発生の際、充電装置への電源供給が開始されて充電装置が有効となる。地震により一般家庭への電力供給が停止された場合でも、太陽電池及び蓄電装置からの電力供給により、充電装置による携帯電話の充電が可能となる。従って、被災者が携帯電話を使用して安否確認を行うことが容易となる。
【0016】
また、前記判定部により振動が生じていると判定された場合に、前記充電装置を有効にするか否かを確認する画面を表示する表示部を備え、前記画面表示において前記充電装置を有効にすることが選択された場合に、前記制御部は、前記充電装置への電源供給を開始するよう前記電源供給部を制御するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、地震発生の際に有用性の高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態に係る表示装置のブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る表示装置における電源供給停止制御に関するフローチャートである。
【図3】本発明の第2実施形態に係る表示システムのブロック図である。
【図4】本発明の第3実施形態に係る表示システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。なお、以下説明する表示装置及び表示システムは、主に屋外に設置されるものである。
【0020】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る表示装置10のブロック図を図1に示す。表示装置10は、受信部1と、蓄積部2と、加速度センサ3と、制御部4と、電源供給部5と、表示部6と、を備えている。表示部6は、表示制御部7と、バックライト8と、表示パネル9と、を有している。
【0021】
受信部1は、外部のコンテンツサーバ(例えば、ASPサーバ、パソコンなど)あるいは放送局から無線通信(例えば、WiMAX、IEEE802.11b/gなどの方式)により送信される信号を受信するアンテナと、アンテナで受信した信号に対し復調処理などを行う信号処理部などを備える。例えば、無線信号がOFDM方式により変調されて伝送されたMPEG2−TS形式の信号であれば、受信部1はOFDM復調を行い、MPEG2−TS信号を抽出する。抽出されたMPEG2−TS信号は、蓄積部2へ出力される。
【0022】
蓄積部2は、受信部1により抽出されたコンテンツ等を保存する。コンテンツがリアルタイムコンテンツである場合(受信したコンテンツを即時に表示パネル9で表示するような場合)、蓄積部2はバッファメモリとして機能する。コンテンツがユーザの操作に応じて表示されるコンテンツ、あるいは予め設定されたタイムスケジュールに基づいて表示されるコンテンツである場合、蓄積部2はストレージメディアとして機能する。
【0023】
加速度センサ3は、表示装置10の振動を検出する振動検出部として用いられ、X軸方向、Y軸方向のそれぞれの加速度を検出する2軸加速度センサである。検出された加速度に応じた電圧信号はX軸、Y軸それぞれについて制御部4に出力される。加速度センサ3としては、例えばMEMSIC製加速度センサMXA2500Eを使用することができる。加速度センサ3は、例えばX軸方向が表示装置10の前後方向になり、Y軸方向が表示装置10の左右方向となるように配置される。このように配置すれば、表示装置10が傾いていない通常状態ではX軸方向、Y軸方向いずれに関しても検出される重力加速度は0となる。加速度センサ3が上記加速度センサMXA2500Eの場合は、重力加速度のX軸方向、Y軸方向の成分が0のとき約1.25Vの電圧信号が出力される。表示装置10が傾いた場合、加速度センサ3も傾くので、傾き角に応じた加速度が検出される。加速度センサMXA2500Eは、例えば傾き角が30°の場合、上記約1.25Vから約±0.25Vだけ変化した電圧信号(即ち1.5Vまたは1.0V)を出力する。
【0024】
なお、加速度センサ3は、表示装置10の外部に設けられるようにしても構わない。例えば、表示装置10から離れた地点で地震が発生した場合、その地点にある加速度センサから遠隔情報通知を使用して表示装置10に通知し、地震の影響が表示装置10に及ぶ前に事前に備えておくことができる。
【0025】
制御部4は、例えばマイクロコンピュータにより構成され、表示装置10の各部に対する制御、各部の状態情報の収集を行う。また、収集した状態情報に応じて各部の制御を行う。
【0026】
電源供給部5は、表示装置10の各部に対し電源供給を行う。電源供給部5は、商用電源から供給される例えば交流100Vを直流電源に変換し、表示部6を構成する表示制御部7、バックライト8及び表示パネル9の各部に直流電源を供給する(図1)。なお、図1では図示していないが、電源供給部5は、受信部1、蓄積部2、加速度センサ3、制御部4などにも直流電源を供給する。
【0027】
表示制御部7は、表示パネル9における表示制御を行う。具体的には、表示させるコンテンツの内容に応じて、表示パネル9の各画素に対応する液晶の制御を行う。表示制御部7は高速な処理を必要とするため、制御部4とは別に設けられた専用のハードウェア回路により実現される。
【0028】
表示パネル9は、実際に画像の表示を行う部分であり、本実施形態の表示装置10では液晶表示パネルが用いられている。液晶表示パネルは、表示する画像の内容に応じてパネルの各画素に対応する液晶がオン・オフ(またはその中間状態)駆動される。
【0029】
バックライト8は、表示パネル9に白色光を照射する。バックライト8は、例えば冷陰極管(CCFL)、LED光源が用いられる。低消費電力化のためにはLED光源を用いることが望ましい。
【0030】
次に、このような構成である表示装置10における電源供給停止制御に関して図2のフローチャートを用いて説明する。
【0031】
まず、ステップS1で、制御部4は、加速度センサ3から出力されるX軸及びY軸それぞれの電圧信号を取得する。
【0032】
次に、ステップS2で、制御部4は、X軸の電圧信号、Y軸の電圧信号のいずれかが傾き角30°以上に相当するか否かを判定する。加速度センサ3が上記加速度センサMXA2500Eの場合は、1.5V以上または1.0V以下の電圧信号が傾き30°以上に相当する。なお、傾き角30°は一例であり、他の所定角度としてもよい。
【0033】
X軸の電圧信号、Y軸の電圧信号のいずれかが傾き角30°以上に相当すると判定された場合は(ステップS2のY)、表示装置10が大きく傾いている、または倒れているとして、ステップS6に進み、制御部4は、表示部6への電源供給を完全に停止するよう電源供給部5を制御する。これにより、電源供給部5は、次に電源をオンとする指令を受けるまで表示部6への電源供給停止を維持する。
【0034】
一方、X軸の電圧信号、Y軸の電圧信号のいずれも傾き角30°以上に相当しないと判定された場合は(ステップS2のN)、ステップS3に進み、制御部4は、振動検知処理を実行する。ここで、制御部4は、加速度センサ3から出力されるX軸及びY軸それぞれの電圧信号を所定時間間隔(例えば50ms間隔)で取得し、取得された電圧信号の変化量の絶対値をX軸、Y軸それぞれについて算出する。
【0035】
そして、ステップS4に進み、制御部4は、X軸、Y軸のいずれかについて上記算出された変化量の絶対値が所定レベル以上であるか否かを判定する。もしX軸、Y軸のいずれかについて変化量の絶対値が所定レベル以上であれば、表示装置10は振動していると判定し(ステップS4のY)、ステップS5に進む。
【0036】
ステップS5では、制御部4は、上記ステップS3及び上記ステップS4と同様の処理を所定回数実行し、所定回数振動していることを検知すれば(ステップS5のY)、ステップS6に進む。ステップS6で、制御部4は、表示部6への電源供給を完全に停止するよう電源供給部5を制御する。一方、ステップS5で振動の検出回数が所定回数より小さい場合は(ステップS5のN)、ステップS7に進む。ステップS7で、制御部4は、表示部6への電源供給を一定時間停止するよう電源供給部5を制御する。ステップS7の後、ステップS1に戻る。
【0037】
また、上記ステップS4で、振動していないことが検知された場合は(ステップS4のN)、ステップS8に進む。ステップS8で、制御部4は、表示部6への電源供給が一時停止中であるか否かを判定し、一時停止中でなければ(ステップS8のN)、表示部6への電源供給を維持し、ステップS1に戻る。一方、表示部6への電源供給が一時停止中であれば(ステップS8のY)、ステップS9に進む。ステップS9で、制御部4は、表示部6への電源供給を再開するよう電源供給部5を制御し、ステップS1に戻る。
【0038】
このような図2に示す処理によれば、地震が発生して表示装置10が振動している場合、ステップS4で振動が検知された後(ステップS4のY)、ステップS5で所定回数以上振動が検知され(ステップS5のY)、ステップS6で表示部6への電源供給が完全に停止される。これにより、地震によって回路のショートが発生した場合でも、発火や発煙の危険性を抑えることができる。
【0039】
また、表示装置10が何かとぶつかって、または悪戯により揺らされて振動した場合、振動は途中で収まるので、ステップS4で振動が検知された後(ステップS4のY)、ステップS5で所定回数以上振動を検知しないので(ステップS5のN)、ステップS7で表示部6への電源供給が一定時間停止される。そして、ステップS1に戻った後、ステップS4で振動はしていないことが検知されるので(ステップS4のN)、ステップS8に進み、電源供給が一時停止中であるので(ステップS8のY)、ステップS9で表示部6への電源供給が再開される。このように、地震による振動との区別をつけることが可能となる。
【0040】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る表示システム100のブロック図を図3に示す。図3に示す表示システム100は、表示装置20と、太陽電池21と、コントローラ22と、蓄電池23と、を備えている。表示装置20は、受信部11と、蓄積部12と、加速度センサ13と、制御部14と、電源供給部15と、表示部16と、を備えている。表示部16は、表示制御部17と、バックライト18と、表示パネル19と、を有している。
【0041】
太陽電池21は、受光した太陽光を光電変換することにより発電を行う。コントローラ22は、太陽電池21が発電した電力を表示装置20及び蓄電池23へ供給する。蓄電池23は、例えばリチウムイオンバッテリ(バッテリパック)である。原則的に、コントローラ22は、太陽電池21が発電した電力の大部分をそのまま表示装置20へ供給する。そして、余剰電力(太陽電池21による発電電力と表示装置20の消費電力の差分電力)を蓄電池23へ供給する。また、夜間や雨天時は、コントローラ22は、蓄電池23から表示装置20へ電力供給がなされるように制御する。即ち、蓄電池23に蓄えられた電力は、コントローラ22経由で表示装置20へ供給される。
【0042】
表示装置20の構成は、図1で説明した第1実施形態に係る表示装置10の構成と基本的に同様であり詳述は省くが、電源供給部15は、太陽電池21及び蓄電池23から直流電力をコントローラ22を介して供給され、供給された直流電力をDC/DC変換して直流電源を表示部16を始めとする表示装置20の各部に供給する。
【0043】
制御部14は、振動検知処理を実行する。即ち、加速度センサ13から出力されるX軸及びY軸それぞれの電圧信号を所定時間間隔(例えば50ms間隔)で取得し、取得された電圧信号の変化量の絶対値をX軸、Y軸それぞれについて算出する。そして、制御部14は、X軸、Y軸のいずれかについて上記算出された変化量の絶対値が所定レベル以上であるか否かを判定することで、表示装置20が振動しているか否かを判定する。
【0044】
表示装置20が振動していると判定された場合、制御部14は、蓄積部12に保存された専用画像を表示パネル19に表示させるよう表示制御部17を制御する。これにより、表示パネル19に例えば緊急避難地や避難地までの避難経路を示す専用画像を表示させる。
【0045】
これにより、通常は例えば広告用画像を表示パネル19に表示させている表示装置20において、地震が発生して制御部14により表示装置20が振動していると判定されると、表示パネル19の表示が広告用画像から専用画像に切替る。この専用画像の表示により、近隣住民に例えば緊急避難地や避難地までの避難経路を知らせることができる。また、万が一、地震により一般家庭への電力供給が停止された場合でも、太陽電池21及び蓄電池23から表示装置20が電力供給を受けるため、表示システム100単独で表示を継続することが可能となる。
【0046】
なお、振動検知処理を所定の複数回数実行して全ての処理で振動が検出された場合に、地震が発生しているとして、専用画像に表示を切替えるようにし、所定の複数回数実行する途中で振動していないことが検出された場合は、悪戯等による振動であるとして、通常の画像表示を継続するようにしてもよい。
【0047】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係る表示システム200のブロック図を図4に示す。図4に示す表示システム200は、表示装置45と、太陽電池21と、コントローラ22と、蓄電池23と、携帯電話充電装置50と、を備えている。表示装置45は、受信部31と、蓄積部32と、加速度センサ33と、制御部34と、電源供給部35と、表示部36と、タッチパネル40と、を備えている。表示部36は、表示制御部37と、バックライト38と、表示パネル39と、を有している。
【0048】
太陽電池21、コントローラ22及び蓄電池23については上述した第2実施形態と同様である。表示装置45の構成は、図1で説明した第1実施形態に係る表示装置10の構成と基本的に同様であり詳述は省くが、電源供給部35は、太陽電池21及び蓄電池23から直流電力をコントローラ22を介して供給され、供給された直流電力をDC/DC変換して直流電源を表示部36を始めとする表示装置45の各部に供給する。また、電源供給部35は、DC/DC変換により得られた直流電源を携帯電話充電装置50に供給することも可能である。携帯電話充電装置50は、携帯電話を着脱可能であり、装着された携帯電話に対して電源供給部35から供給される直流電源により充電を行う。
【0049】
また、タッチパネル40は、表示パネル39の前面側に配される透明のタッチセンサである。このタッチパネル40はユーザからの入力を受け付ける。
【0050】
上述した第2実施形態と同様に、制御部34が振動検知処理を実行し、表示装置45が振動していると判定した場合、制御部34は、蓄積部32に保存された所定画像を表示パネル39に表示させるよう表示制御部37を制御する。これにより、携帯電話充電装置50を有効にするか否かを確認する画面が表示パネル39に表示される。
【0051】
この確認画面において携帯電話充電装置50を有効とすることがタッチパネル40へのタッチにより選択された場合、制御部34は、携帯電話充電装置50に直流電源を供給開始するよう電源供給部35を制御する。これにより、携帯電話充電装置50を有効とする。このとき、制御部34は、蓄積部32に保存された所定画像を表示パネル39に表示させるよう表示制御部37を制御し、携帯電話充電装置50が有効になった旨を報知する画面を表示パネル39に表示させてもよい。
【0052】
地震が発生して一般家庭への電力供給が停止された場合でも、太陽電池21及び蓄電池23から電源供給部35は電力供給を受けるので、携帯電話充電装置50により携帯電話を充電することが可能となる。従って、被災者が携帯電話を使用して安否確認を行うことが容易となる。
【0053】
また、仮に地震により太陽電池21が破壊されても、コントローラ22及び蓄電池23が正常であれば、コントローラ22は、太陽電池21に日射が当たっていないものと判断して、蓄電池23からの電力を電源供給部35に供給することができ、携帯電話に充電することが可能となる。
【0054】
なお、上述で制御部34が携帯電話充電装置50に直流電源を供給開始するよう電源供給部35を制御する場合に、制御部34が表示部36への電源供給を停止するよう電源供給部35を制御するようにして、電力を有効活用してもよい。
【0055】
また、振動検知処理を所定の複数回数実行して全ての処理で振動が検出された場合に、地震が発生しているとして、上記確認画面を表示させるようにし、所定の複数回数実行する途中で振動していないことが検出された場合は、悪戯等による振動であるとして、通常の画像表示を継続するようにしてもよい。
【0056】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨の範囲内であれば、実施形態は種々変形が可能である。
【0057】
例えば、図3に示す構成である太陽電池21及び蓄電池23を備えた表示システム100が、図2に示す電源供給停止制御を行ってもよい。また、図2に示す処理において、ステップS6では安全性の観点から表示装置自体の電源を完全に停止してもよい。この完全停止の制御は、表示装置が自律的に行ってもよいし、コントローラが行ってもよい。一方、ステップS7における表示部への電源供給の一定時間停止の場合は、表示部の電源はオフにするが、他の部分への電源供給は行ってもよい。
【0058】
また、本発明に係る表示装置としては液晶表示装置に限らず、プラズマディスプレイや有機ELディスプレイ等の自発光型表示装置を適用してもよい。
【符号の説明】
【0059】
1、11、31 受信部
2、12、32 蓄積部
3、13、33 加速度センサ
4、14、34 制御部
5、15、35 電源供給部
6、16、36 表示部
7、17、37 表示制御部
8、18、38 バックライト
9、19、39 表示パネル
10、20、45 表示装置
21 太陽電池
22 コントローラ
23 蓄電池
40 タッチパネル
50 携帯電話充電装置
100、200 表示システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
振動を検出する振動検出部と、
前記振動検出部の検出信号に基づき振動が生じているか否かを判定する判定部と、
前記表示部に電源を供給する電源供給部と、
前記判定部により振動が生じていると判定された場合に、前記表示部への電源供給を停止するよう前記電源供給部を制御する制御部と、
を備えたことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記電源供給部は、
前記振動検出部の出力電圧の大きさが第1所定値以上の場合、該表示装置の電源を停止させ、
前記振動検出部の出力電圧の大きさが第1所定値以下であって、該出力電圧の変化量が第2所定値以上である場合、該表示装置の表示部の電源を一時的に停止させることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
太陽電池と、
前記太陽電池により得られた電力を蓄電する蓄電装置と、
前記太陽電池及び前記蓄電装置から電力を供給される請求項1に記載の表示装置と、
を備えたことを特徴とする表示システム。
【請求項4】
振動を検出する振動検出部と、
前記振動検出部の検出信号に基づき振動が生じているか否かを判定する判定部と、
前記判定部により振動が生じていると判定された場合に、通常の画面から専用画面に表示を切替える表示制御部と、を備えたことを特徴とする表示装置。
【請求項5】
太陽電池と、
前記太陽電池により得られた電力を蓄電する蓄電装置と、
前記太陽電池及び前記蓄電装置から電力を供給される表示装置と、
携帯電話に対して充電を行う充電装置と、を備え、
前記表示装置は、
振動を検出する振動検出部と、
前記振動検出部の検出信号に基づき振動が生じているか否かを判定する判定部と、
前記充電装置に電源を供給する電源供給部と、
前記判定部により振動が生じていると判定された場合に、前記充電装置への電源供給を開始するよう前記電源供給部を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする表示システム。
【請求項6】
前記判定部により振動が生じていると判定された場合に、前記充電装置を有効にするか否かを確認する画面を表示する表示部を備え、
前記画面表示において前記充電装置を有効にすることが選択された場合に、前記制御部は、前記充電装置への電源供給を開始するよう前記電源供給部を制御することを特徴とする請求項5に記載の表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−257353(P2012−257353A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−127697(P2011−127697)
【出願日】平成23年6月7日(2011.6.7)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】