説明

表示装置

【課題】 1人の操作者が自己の対応コンテンツにおける操作画面を操作した場合においても、他の操作者の対応コンテンツの表示映像を覆い隠すことを防止することができ、さらに、構成を簡易にしてコストの削減および小型軽量化を図ることができる「表示装置」を提供すること。
【解決手段】 操作者が表示画面に触れた際に、任意の一の視認位置に対応する一の対応コンテンツの映像を、当該一の視認位置からの目視画面における前記一の対応コンテンツの操作画面の操作によって他の視認位置に対応する他の対応コンテンツの映像表示に影響を与えない非抵触領域に偏在表示するための制御を行う表示制御手段11を備えたこと。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に係り、特に、表示画面に、複数の異なるコンテンツの映像を表示するのに好適な表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ナビゲーション装置等に用いられる表示装置においては、ナビゲーション、DVD、テレビ等の異なる2つのコンテンツの映像を1つの表示画面に同時に表示するデュアルビューディスプレイが提案されている。
【0003】
このようなデュアルビューディスプレイをナビゲーション装置に搭載した場合、運転席側および助手席側の操作者は、表示画面を目視することによって、それぞれ操作者からの目視画面に、互いに異なる対応コンテンツの映像を視認することができるようになっていた。
【0004】
【特許文献1】特開平06−186526号公報
【特許文献2】特開平07−103778号公報
【特許文献3】特開2004−206089号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来から、デュアルビューディスプレイの表示画面には、ナビゲーションやDVDにおけるメニュー選択等の操作を行うためのタッチパネルの操作画面が表示されるようになっていた。
【0006】
そして、このような操作画面に対して、運転席および助手席の操作者は、当然に手指を触れて操作を行うことになる。
【0007】
この結果、一方の操作者が操作画面に手指を触れる際に、他方の操作者側の目視画面における表示映像を手指によって部分的に覆い隠してしまうことがあるといった問題が生じていた。
【0008】
また、従来は、DVDおよびナビゲーションがともに操作画面を表示している場合に、DVDの操作がなされたのか、あるいはナビゲーションの操作がなされたのかを判定するために複雑な検出装置を要するといった問題が生じていた。
【0009】
そこで、本発明は、このような問題に鑑みなされたものであり、1人の操作者が自己の対応コンテンツにおける操作画面を操作した場合においても、他の操作者の対応コンテンツの表示映像を覆い隠すことを防止することができ、さらに、構成を簡易にしてコストの削減および小型軽量化を図ることができる表示装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述した目的を達成するため、本発明に係る表示装置の特徴は、表示部の表示画面を当該表示画面の面法線に対して互いに異なる角度の視認位置から目視した場合に、各視認位置からの目視画面に各視認位置にそれぞれ対応する互いに異なる対応コンテンツの映像を視認し得るように前記表示画面に複数の対応コンテンツの合成映像を表示可能とされ、かつ、前記複数の対応コンテンツの少なくとも1つが、当該対応コンテンツの映像として前記目視画面にタッチパネルの操作画面を表示可能とされた表示装置において、操作者が前記表示画面に触れた際に、任意の一の視認位置に対応する一の対応コンテンツの映像を、当該一の視認位置からの目視画面における前記一の対応コンテンツの操作画面の操作によって他の視認位置に対応する他の対応コンテンツの映像表示に影響を与えない非抵触領域に偏在表示するための制御を行う表示制御手段を備えた点にある。
【0011】
そして、このような構成によれば、一の視認位置に対応する対応コンテンツを、当該一の視認位置からの目視画面における非抵触領域に偏在表示することによって、当該非抵触領域に表示された操作画面が操作されたとしても、他の視認位置に対応する他の対応コンテンツの映像表示に影響を与えないようにすることが可能となる。
【0012】
さらに、このように、各対応コンテンツの操作画面が表示される領域を相互に抵触させないことにより、一の視認位置に対応する一の対応コンテンツの操作画面が操作されたことを、タッチパネルの座標データのみに基づいて簡便に検出することが可能となる。
【0013】
また、本発明に係る表示装置の特徴は、表示制御手段が、一の視認位置からの目視画面における非抵触領域を除く領域に、他の対応コンテンツを偏在表示するための制御を可能とされている点にある。
【0014】
そして、このような構成によれば、一の視認位置からの目視画面に、当該一の視認位置に対応する一の対応コンテンツと、他の視認位置に対応する他の対応コンテンツとを同時に表示することによって、一の視認位置の操作者は、他の対応コンテンツの表示映像に触れることを意識的に避けることができる。
【0015】
これにより、他の対応コンテンツの表示映像を他の視認位置からの目視画面において目視している他の視認位置の操作者は、一の操作者の操作によって表示映像の視認を妨げられることをさらに有効に回避することが可能となる。
【0016】
さらに、本発明に係る表示装置の特徴は、表示制御手段は、一の視認位置が運転席側の視認位置であり、かつ、一の対応コンテンツがナビゲーションである場合には、他の対応コンテンツを表示しないように制御する点にある。
【0017】
そして、このような構成によれば、ナビゲーションの操作と車の運転とを行う運転席側の操作者には、ナビゲーション以外のコンテンツの映像を視認できないようにすることが可能となる。
【0018】
さらにまた、本発明に係る表示装置の特徴は、表示制御手段は、操作画面の操作が完了した場合に、対応コンテンツの偏在表示のための制御を終了させる点にある。
【0019】
そして、このような構成によれば、操作者による操作画面の操作が完了した場合に、全画面表示に切り換えることが可能となる。
【0020】
また、本発明に係る表示装置の特徴は、表示制御手段が、運転席側の対応コンテンツの映像を、運転席側からの目視画面における非抵触領域としての当該目視画面における反助手席側の所定範囲の領域に表示し、助手席側の対応コンテンツの映像を、助手席側からの目視画面における非抵触領域としての当該目視画面における反運転席側の所定範囲の領域に表示するための制御を行う点にある。
【0021】
そして、このような構成によれば、運転席側および助手席側の操作者がともに視認および操作し易い位置に対応コンテンツの映像を偏在表示させることが可能となる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る表示装置によれば、1人の操作者が自己の対応コンテンツにおける操作画面を操作した場合においても、他の操作者の対応コンテンツの表示映像を覆い隠すことを防止して視認性を向上することができ、さらに、構成を簡易にしてコストの削減および小型軽量化を図ることができる。
【0023】
また、本発明に係る表示装置によれば、1人の操作者の操作画面の操作によって他の操作者の対応コンテンツの映像表示が覆い隠されることをより有効に防止することができる。
【0024】
さらに、本発明に係る表示装置によれば、ナビゲーションの操作と車の運転とを行う運転席側の操作者は、ナビゲーション以外の映像に気を取られることを防止することができるため、運転の安全性を向上させることができる。
【0025】
さらにまた、本発明に係る表示装置によれば、操作画面を表示している場合および操作画面を表示していない場合における視認性をともに向上させることができる。
【0026】
また、本発明に係る表示装置によれば、運転席側からの目視画面および助手席側からの目視画面の視認性をさらに向上することができ、かつ、各目視画面に表示される対応コンテンツの操作画面の操作性をさらに向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明に係る表示装置の実施形態について、図1乃至図5を参照して説明する。
【0028】
本実施形態における表示装置は、車載用ナビゲーション装置における表示装置として用いられるようになっている。
【0029】
図1に示すように、本実施形態における表示装置1は、表示部2を有しており、この表示部2は、液晶表示パネル3と、この液晶表示パネル3の背面側に配設されたバックライト4と、液晶表示パネル3の前面側に配設されたタッチパネル5とによって構成されている。
【0030】
本実施形態における表示装置1は、タッチパネル5の前面である表示画面を、表示画面の面法線に対して互いに異なる角度の2箇所の視認位置から目視した場合に、各視認位置からの目視画面に各視認位置にそれぞれ対応する互いに異なる対応コンテンツの映像を視認し得るデュアルビューディスプレイとされている。
【0031】
なお、表示装置1の車載状態において、前記2箇所の視認位置のうちの一方の視認位置は、運転席側の視認位置となり、他方の視認位置は、助手席側の視認位置となる。
【0032】
また、本実施形態においては、便宜上、運転席側の視認位置に対応する対応コンテンツはナビゲーションとし、助手席側の視認位置に対応する対応コンテンツはDVDとする。
【0033】
そして、ナビゲーション、DVDの両コンテンツは、それぞれ、運転席側からの目視画面(以下、「運転席側目視画面」と称する)、助手席側からの目視画面(以下、「助手席側目視画面」と称する)に、タッチパネルの操作画面を表示するようになっている。
【0034】
また、本実施形態における表示装置1は、デュアルビュー映像合成回路7を有しており、このデュアルビュー映像合成回路7には、運転席側の対応コンテンツであるナビゲーションの映像信号と、助手席側の対応コンテンツであるDVDの映像信号とが入力されるようになっている。
【0035】
デュアルビュー映像合成回路7には、ナビゲーションおよびDVDの映像信号に対応する2個のADコンバータ8,9が配設されており、これらのADコンバータ8,9は、入力されたアナログ映像信号をデジタル変換して回路内に出力するようになっている。
【0036】
各ADコンバータ8,9の出力側には、表示制御手段の一部を構成するフレームメモリ10が接続されている。
【0037】
このフレームメモリ10は、入力されたナビゲーションの映像信号の映像データと、DVDの映像信号の映像データとを加工することにより、図2に示すように、ナビゲーション映像とDVD映像とが1ラインずつ交互に整列された合成映像を表示するためのデュアルビュー表示用の合成映像データを作成するようになっている。
【0038】
そして、フレームメモリ10は、作成した合成映像データを合成映像信号として液晶表示パネル3に対して出力するようになっている。
【0039】
これによって、表示部2の表示画面に、ナビゲーションとDVDとの合成映像が表示されるようになっている。そして、この合成映像を運転席側から目視した場合には、運転席側目視画面にナビゲーションの映像を視認することができ、一方、合成映像を助手席側から目視した場合には、助手席側目視画面にDVDの映像を視認することができるようになっている(図3参照)。
【0040】
なお、フレームメモリ10には、ブルーバック(背景)表示の信号も入力されて、合成映像の作成に用いられるようになっている。
【0041】
さらに、本実施形態において、デュアルビュー映像合成回路7の入力側には、表示制御手段の一部を構成するCPU11が接続されており、このCPU11の入力側には、タッチパネル5が接続されている。
【0042】
CPU11には、タッチパネル5が運転席側または助手席側の操作者によって操作されることによって、タッチパネル5の検出信号が入力されるようになっており、この検出信号により、ナビゲーションまたはDVDが、操作画面の操作モードになったことが検知されるようになっている。
【0043】
CPU11は、操作モードの検知にともなって、合成映像の表示を、全画面表示(図3参照)から偏在表示(図4参照)に切り換えさせるための操作時映像出力切換信号をフレームメモリ10に対して出力するようになっている。
【0044】
フレームメモリ10は、CPU11からの操作時映像出力切換信号を受けると、ナビゲーションの映像を運転席側目視画面における助手席側目視画面でのDVDの映像表示に影響を与えない非抵触領域に偏在表示し、かつ、DVDの映像を助手席側目視画面における運転席側目視画面でのナビゲーションの映像表示に影響を与えない非抵触領域に偏在表示することを内容とした偏在表示用合成映像データを作成するようになっている。
【0045】
この偏在表示用の合成映像データは、図2に示したように、ナビゲーションの映像データと、DVDの映像データとを適宜に加工することによって作成することができる。
【0046】
フレームメモリ10は、作成した偏在表示用の合成映像データを偏在表示用の合成映像信号として液晶表示パネル3に対して出力するようになっている。
【0047】
これにより、運転席側目視画面における非抵触領域に表示されたナビゲーションの操作画面が運転席側の操作者によって操作されたとしても、助手席側目視画面における非抵触領域に表示されたDVDの映像表示が覆い隠されることを防止することができる。
【0048】
逆に、助手席側目視画面における非抵触領域に表示されたDVDの操作画面が助手席側の操作者によって操作されたとしても、運転席側目視画面における非抵触領域に表示されたナビゲーションの映像表示が覆い隠されることを防止することができる。
【0049】
さらに、本実施形態において、前記偏在表示用合成映像データは、図4右図に示すように、ナビゲーションの映像を運転席側目視画面における非抵触領域としての運転席側目視画面における反助手席側(図4における右側)の半分の領域に表示することに加えて、運転席側目視画面における助手席側(図4における左側)の半分の領域にDVDの映像を表示することを内容の一部としている。
【0050】
これにより、運転席側の操作者は、運転席側目視画面におけるDVDの表示領域に触れることを意識的に避けることができるため、DVDの表示映像を助手席側目視画面において目視している助手席側の操作者は、運転席側の操作者によってDVDの表示映像の視認を妨げられることを防止することができる。また、運転席側目視画面における運転席側の操作者が視認または操作し易い位置にナビゲーションの映像を偏在表示させることができる。
【0051】
さらに、図4左図に示すように、前記偏在表示用合成映像データは、DVDの映像を、助手席側目視画面における非抵触領域としての助手席側目視画面における反運転席側(図4における左側)の半分の領域に表示することに加えて、助手席側目視画面における運転席側(図4における右側)の半分の領域に、ナビゲーションの映像を表示することを内容の一部としている。
【0052】
これにより、助手席側の操作者は、助手席側目視画面におけるナビゲーションの表示領域に触れることを意識的に避けることができるため、ナビゲーションの表示映像を運転席側目視画面において目視している運転席側の操作者は、助手席側の操作者によってナビゲーションの表示映像の視認を妨げられることを防止することができる。また、助手席側目視画面における助手席側の操作者が視認または操作し易い位置にDVDの映像を偏在表示させることができる。
【0053】
なお、図4右図に示した構成に限らず、図5に示すように、運転席側目視画面には、DVDの映像を偏在表示しないようにしてもよい。
【0054】
その場合には、運転席側の操作者がDVDの映像に気を取られることはないため、運転の安全性を向上することができる。
【0055】
上記構成に加えて、さらに、本実施形態において、CPU11の入力側には、操作者判定回路12が接続されており、この操作者判定回路12には、タッチパネル5の検出信号が入力されるようになっている。
【0056】
そして、操作者判定回路12は、タッチパネル5の検出信号から得た座標データに基づいて、タッチパネル5になされた操作がナビゲーションの操作画面の操作であるかDVDの操作画面の操作であるかを簡便に判定することができるようになっている。
【0057】
そして、CPU11は、操作者判定回路12の判定結果に基づいて、操作がなされたナビゲーションまたはDVDの映像を、当該操作にしたがって遷移させる旨の指令信号を、前記DVDの映像データまたは前記ナビゲーションの映像データを作成する作成回路(図示せず)に対して出力するようになっている。
【0058】
さらに、本実施形態において、CPU11は、DVDまたはナビゲーションの操作モードが完了した場合には、前記偏在表示のための制御を終了して全画面表示に切換えるための非操作時映像出力切換信号をフレームメモリ10に対して出力するようになっている。これにより、操作モードが完了した後は、運転席側目視画面、助手席側目視画面のそれぞれにおいてナビゲーション、DVDの映像を全画面表示することができ、操作モード完了後における視認性を向上することができる。
【0059】
なお、操作モードが完了したか否かについては、例えば、タイマ等を用いて操作画面に対する前回の操作から所定時間内に次の操作がなされなかったか否かを判定し、所定時間内に操作がなされなかった場合には、操作モードが完了したものと判断するようにしてもよい。
【0060】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0061】
本実施形態においては、図3に示すように、運転席側目視画面、助手席側目視画面のそれぞれにおいて、ナビゲーション、DVDの映像がそれぞれ全画面表示されている状態において、運転席側および助手席側の少なくとも一方の操作者がタッチパネル5に触れると、検出信号がCPU11に対して出力される。
【0062】
これにより、CPU11は、ナビゲーションおよびDVDの少なくとも一方が操作モードになったことを検知することができる。
【0063】
次いで、CPU11は、操作モードを検知すると、デュアルビュー映像合成回路7のフレームメモリ10に対して操作時映像出力切換信号を出力する。
【0064】
この操作時映像出力切換信号を受けて、フレームメモリ10は、運転席側目視画面における反助手席側の領域にナビゲーションの映像を、助手席側の領域にDVDの映像を表示し、助手席側目視画面における反運転席側の領域にDVDの映像を、運転席側の領域にナビゲーションの映像を表示することを内容とした偏在表示用の合成映像データを作成する。
【0065】
そして、フレームメモリ10は、作成した偏在表示用の合成映像データを表示部2に対して出力する。
【0066】
これにより、表示部2の表示画面には、図4に示すように、運転席側目視画面および助手席側目視画面のそれぞれにおいて、ナビゲーションの映像とDVDの映像とが分割表示される。
【0067】
このとき、ナビゲーションの映像とDVDの映像とは、それぞれの操作画面の操作によって他方のコンテンツの映像表示を妨げないような位置に表示されている。
【0068】
したがって、運転席側目視画面において運転席側の操作者がナビゲーションの操作画面を操作したとしても、助手席側目視画面におけるDVDの映像を運転席側の操作者の手指が覆い隠してしまうことはない。逆に、助手席側目視画面において助手席側の操作者がDVDの操作画面を操作したとしても、運転席側目視画面におけるナビゲーションの映像を助手席側の操作者の手指が覆い隠してしまうことはない。
【0069】
そして、CPU11は、操作画面に対する操作が一定時間なされなかった等の場合には、操作モードが完了したものと判断し、フレームメモリ10に対して偏在表示から全画面表示に切換えるための非操作時映像出力切換信号を出力する。
【0070】
これにより、運転席側目視画面および助手席側目視画面には、それぞれ図3に示したように、ナビゲーションの映像、DVDの映像が再び全画面表示される。
【0071】
以上述べたように、本実施形態によれば、ナビゲーションの映像を運転席側目視画面における非抵触領域に偏在表示し、DVDの映像を助手席側目視画面における非抵触領域に偏在表示することによって、各非抵触領域に表示されたコンテンツの操作画面が操作されたとしても、他方のコンテンツの映像表示に影響を与えないようにすることができる。
【0072】
この結果、運転席側または助手席側の操作者が自己のコンテンツにおける操作画面を操作した場合においても、相手側の操作者の対応コンテンツの表示映像を覆い隠すことを防止して互いに相手側の対応コンテンツの視認性を向上することができる。
【0073】
また、このように、ナビゲーション、DVDの操作画面が表示される領域を相互に抵触させないことにより、いずれのコンテンツの操作画面が操作されたかを、タッチパネルの座標データのみに基づいて簡便に検出することができる。
【0074】
この結果、操作者を検出するための複雑な機構を要せず、構成を簡易にしてコストの削減および小型軽量化を図ることができる。
【0075】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【0076】
例えば、本発明は、ナビゲーションやDVDに限らずテレビ等の前記実施形態に記載されたもの以外のコンテンツの映像を表示する場合にも有効に適用することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明に係る表示装置の実施形態を示すブロック図
【図2】本発明に係る表示装置の実施形態において、合成映像データの作成方法の一例を示す説明図
【図3】本発明に係る表示装置の実施形態において、非操作モード時の運転席側目視画面および助手席側目視画面における全画面表示状態を示す図
【図4】本発明に係る表示装置の実施形態において、操作モード時の運転席側目視画面および助手席側目視画面における対応コンテンツの非抵触領域への偏在表示状態の一例を示す図
【図5】本発明に係る表示装置の実施形態において、操作モード時の運転席側目視画面および助手席側目視画面における対応コンテンツの非抵触領域への偏在表示状態の図4と異なる他の一例を示す図
【符号の説明】
【0078】
1 表示装置
2 表示部
10 フレームメモリ
11 CPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部の表示画面を当該表示画面の面法線に対して互いに異なる角度の視認位置から目視した場合に、各視認位置からの目視画面に各視認位置にそれぞれ対応する互いに異なる対応コンテンツの映像を視認し得るように前記表示画面に複数の対応コンテンツの合成映像を表示可能とされ、かつ、前記複数の対応コンテンツの少なくとも1つが、当該対応コンテンツの映像として前記目視画面にタッチパネルの操作画面を表示可能とされた表示装置において、
操作者が前記表示画面に触れた際に、任意の一の視認位置に対応する一の対応コンテンツの映像を、当該一の視認位置からの目視画面における前記一の対応コンテンツの操作画面の操作によって他の視認位置に対応する他の対応コンテンツの映像表示に影響を与えない非抵触領域に偏在表示するための制御を行う表示制御手段
を備えたことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記一の視認位置からの目視画面における前記非抵触領域を除く領域に、前記他の対応コンテンツを偏在表示するための制御を可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記一の視認位置が運転席側の視認位置であり、かつ、前記一の対応コンテンツがナビゲーションである場合には、前記他の対応コンテンツを表示しないように制御することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記操作画面の操作が完了した場合に、前記対応コンテンツの偏在表示のための制御を終了させることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、運転席側の対応コンテンツの映像を、運転席側からの目視画面における非抵触領域としての当該目視画面における反助手席側の所定範囲の領域に表示し、助手席側の対応コンテンツの映像を、助手席側からの目視画面における非抵触領域としての当該目視画面における反運転席側の所定範囲の領域に表示するための制御を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−91645(P2006−91645A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−279202(P2004−279202)
【出願日】平成16年9月27日(2004.9.27)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】