説明

表示装置

【課題】デジタル通信の受信状況を表す図情報を表示する表示装置で、人により実際の受信限界レベルまでの余裕度を把握することを視覚的に容易化する。
【解決手段】表示装置では、第1の取得手段が受信レベルを特定する情報を取得し、第2の取得手段が実際の受信限界レベルを特定する情報を取得し、そして、表示制御手段が、受信レベルを表す図情報と実際の受信限界レベルを表す図情報との表示配置関係により受信レベルの余裕度を表すように、前記第1の取得手段により取得された情報により特定された受信レベルを表す図情報と前記第2の取得手段により取得された情報により特定された実際の受信限界レベルを表す図情報を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信機により受信された信号に基づいて得られる受信レベルや実際の受信限界レベルを表示する表示装置に関し、特に、人にとって視覚的に把握し易い表示を行う表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、映像や音声を伝送する放送システムの無線伝送装置において、アナログ変調方式を用いた場合には、受信側の装置では、受信レベルが低下するにつれて信号対雑音比(S/N比)が劣化し、S/N比に比例するように復調した映像や音声の品質が低下する。
これに対して、近年、映像や音声を伝送する放送システムの無線伝送装置において、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)方式やQAM(Quadrature Amplitude Modulation)方式やOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式などのデジタル変調方式を用いることが実施されている。デジタル変調方式を用いた場合には、或るレベルまでについては受信レベルが低下したとしても、誤り訂正技術を用いることで、伝送路で発生した誤りを訂正して伝送前の信号(元の信号)に完全に復元することが可能である。
【0003】
【特許文献1】特開2004−146975号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、無線伝送装置においてデジタル変調方式を用いた場合には、誤り訂正限界以下の受信レベルになった時に、突然、復調することができなくなってしまい、映像や音声が途切れてしまうといった問題があった。
このような状況を避けるために、例えば、伝送品質を監視するための表示装置において、受信レベルや、誤り訂正結果から得られたビット誤り率や、或いは、変調方式などといった無線伝送装置の動作パラメータを表示することにより、伝送路の状態や無線伝送装置の状態をオペレータ(人)により監視しながら無線伝送を行うことが考えられる。
【0005】
しかしながら、オペレータが受信レベルやビット誤り率或いは変調方式などを示す情報を監視する場合には、現状の伝送状態を把握することは可能であるが、誤り訂正技術を用いたデジタル変調方式の特徴である突然に復調信号が破綻してしまうという問題に対処するための情報としては極めて不十分であった。例えば、オペレータは、実際の受信限界レベルまでの余裕度(マージン)を把握するためには、或る程度の経験値を元に判断することが必要であり、容易に把握することができなかった。
【0006】
本発明は、このような従来の事情に鑑み為されたもので、受信機により受信された信号に基づいて得られる受信レベルや実際の受信限界レベルを、人にとって視覚的に把握し易い態様で、表示することができる表示装置を提供することを目的とする。本発明は、例えば、人により実際の受信限界レベルまでの余裕度を把握することを視覚的に容易化することを図る。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る表示装置では、次のような構成により、デジタル通信の受信状況を表す図情報を表示する。
すなわち、第1の取得手段が、受信レベルを特定する情報を取得する。第2の取得手段が、実際の受信限界レベルを特定する情報を取得する。表示制御手段が、受信レベルを表す図情報と実際の受信限界レベルを表す図情報との表示配置関係により受信レベルの余裕度を表すように、前記第1の取得手段により取得された情報により特定された受信レベルを表す図情報と前記第2の取得手段により取得された情報により特定された実際の受信限界レベルを表す図情報を表示する。
【0008】
従って、受信レベルや実際の受信限界レベルが図情報により表示されるため、例えば、受信機により受信された信号に基づいて得られる受信レベルや実際の受信限界レベルを、人にとって視覚的に把握し易い態様で、表示することができる。また、受信レベルや実際の受信限界レベルが図情報により同一の画面に表示されるに際して、受信レベルを表す図情報と実際の受信限界レベルを表す図情報との表示配置関係により受信レベルの余裕度が表されるため、例えば、人により実際の受信限界レベルまでの余裕度を把握することを視覚的に容易化することができる。
【0009】
ここで、デジタル通信としては、種々な通信に適用されてもよい。
また、図情報としては、種々なものが用いられてもよく、例えば、直線、曲線、三角や四角や円などの様々な形状のマーク、バーによるインジゲータなどを用いることができる。
また、例えば、図情報と共に、数値情報を表示するような構成が用いられてもよい。
【0010】
また、受信レベルを特定する情報としては、例えば、受信レベルそのものの情報が取得されてもよく、或いは、受信レベルそのものの情報ではないが演算により又は予め記憶された対応付けなどにより受信レベルを特定することが可能な情報が取得されてもよい。
同様に、実際の受信限界レベルを特定する情報としては、例えば、実際の受信限界レベルそのものの情報が取得されてもよく、或いは、実際の受信限界レベルそのものの情報ではないが演算により又は予め記憶された対応付けなどにより実際の受信限界レベルを特定することが可能な情報が取得されてもよい。
また、情報の取得としては、例えば、その情報を検出する機能によりその情報を検出することで取得する態様が用いられてもよく、或いは、その情報を外部から入力する機能によりその情報を外部から入力することで取得する態様が用いられてもよい。
【0011】
また、実際の受信限界レベルに対する受信レベルの余裕度は、受信レベルと実際の受信限界レベルとの差に相当する。
また、受信レベルを表す図情報と実際の受信限界レベルを表す図情報との表示配置関係により受信レベルの余裕度を表す態様としては、種々な態様が用いられてもよく、一例として、受信レベルに相当する表示上の位置と実際の受信限界レベルに相当する表示上の位置との間の距離が余裕度に比例するような態様を用いることができる。
【0012】
本発明に係る表示装置では、一構成例として、次のような構成とした。
すなわち、前記特定される実際の受信限界レベルについて真値(本当の値)との違いがある場合と、前記特定される実際の受信限界レベルがその表示可能範囲を外れる場合との少なくともいずれか一方の場合がある。
そして、前記表示制御手段は、このような場合には、前記第2の取得手段により取得された情報により特定された実際の受信限界レベルを表す図情報を他の場合とは異なる態様で表示する。
【0013】
従って、前記特定される実際の受信限界レベルについて真値との違いがある場合には、実際の受信限界レベルを表す図情報が他の場合とは異なる態様で表示されるため、前記特定される実際の受信限界レベルについて真値との違いがあることを、人により視覚的に把握することができる。
また、前記特定される実際の受信限界レベルがその表示可能範囲を外れる場合には、実際の受信限界レベルを表す図情報が他の場合とは異なる態様で表示されるため、前記特定される実際の受信限界レベルがその表示可能範囲を外れることを、人により視覚的に把握することができる。
【0014】
なお、前記特定される実際の受信限界レベルについて真値との違いがある場合と、前記特定される実際の受信限界レベルがその表示可能範囲を外れる場合との両方の場合があり得る構成では、例えば、これら両方の場合で実際の受信限界レベルを表す図情報を表示する態様を同一としてもよく、或いは、これら両方の場合のそれぞれで実際の受信限界レベルを表す図情報を表示する態様を異ならせてもよい。
【0015】
ここで、前記特定される実際の受信限界レベルについて真値との違いがある場合としては、例えば、実際の受信限界レベルを特定する情報について数値範囲の制限があり、実際の受信限界レベルの真値が所定の閾値(所定の下限値)以下となるものについては全て実際の受信限界レベルは当該閾値(当該下限値)であると特定されるような場合がある。
また、前記特定される実際の受信限界レベルがその表示可能範囲を外れる場合としては、例えば、その表示可能範囲が所定の上限値や所定の下限値を有しており、その上限値を超える値やその下限値未満の値を表示することができないような場合がある。
【0016】
また、このような所定の場合に、実際の受信限界レベルを表す図情報を他の場合とは異なる態様で表示する仕方としては、種々な仕方が用いられてもよく、例えば、同一のマークであるが表示の方向や大きさや色などを異ならせる仕方や、或いは、異なるマークを表示する仕方などを用いることができる。一例として、三角形や矢印のようにその向きが視覚的に把握できるようなマークを用いて、実際の受信限界レベルの真値が表示位置と異なる場合には当該真値の方向を指すようにマークの向きを配置する仕方や、実際の受信限界レベルが表示可能範囲の上限値を超える場合にはその上限値を超える方向を指すようにマークの向きを配置する仕方や、実際の受信限界レベルが表示可能範囲の下限値未満である場合にはその下限値未満の方向を指すようにマークの向きを配置する仕方を用いることができる。
【0017】
本発明に係る表示装置では、一構成例として、次のような構成とした。
すなわち、第3の取得手段が、理論的な受信限界レベルを特定する情報を取得する。
そして、前記表示制御手段は、前記第3の取得手段により取得された情報により特定された理論的な受信限界レベルを表す図情報を表示する。
【0018】
従って、実際の受信限界レベルと理論的な受信限界レベルが図情報により表示されるため、例えば、これらの差を人により容易に把握することができる。また、例えば、実際の受信限界レベルと理論的な受信限界レベルが図情報により同一の画面に表示されるに際して、実際の受信限界レベルを表す図情報と理論的な受信限界レベルを表す図情報との表示配置関係によりこれらの差を表すことにより、人により実際の受信限界レベルと理論的な受信限界レベルとの差を把握することを視覚的に容易化することができる。
【0019】
ここで、理論的な受信限界レベルを特定する情報としては、例えば、理論的な受信限界レベルそのものの情報が取得されてもよく、或いは、理論的な受信限界レベルそのものの情報ではないが演算により又は予め記憶された対応付けなどにより理論的な受信限界レベルを特定することが可能な情報が取得されてもよい。
また、実際の受信限界レベルを表す図情報と理論的な受信限界レベルを表す図情報との表示配置関係によりこれらの差を表す態様としては、種々な態様が用いられてもよく、一例として、実際の受信限界レベルに相当する表示上の位置と理論的な受信限界レベルに相当する表示上の位置との間の距離がこれらの差に比例するような態様を用いることができる。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、本発明に係る表示装置によると、デジタル通信の受信状況として、受信レベルと実際の受信限界レベルを図情報により表示し、これらの図情報の表示位置関係により受信レベルの余裕度を表すようにしたため、人にとって受信レベルの余裕度の把握を視覚的に容易化することができ、当該人による視覚的な監視を容易化することができる。
また、本発明に係る表示装置によると、実際の受信限界レベルの表示位置が真値と異なるような場合には、その図情報の表示態様を通常の場合(例えば、実際の受信限界レベルの表示位置が真値と同一である場合)とは異ならせるようにしたため、実際の受信限界レベルの表示位置が真値と異なることを人により視覚的に容易に把握することができる。
また、本発明に係る表示装置によると、実際の受信限界レベルと理論的な受信限界レベルが図情報により同時に表示されるため、これらの差を人により視覚的に容易に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明に係る実施例を図面を参照して説明する。
図1(a)、(b)には、本発明の一実施例に係る表示装置を設けた無線システムの構成例を示してある。
図1(a)には、送信側の構成例として、送信装置の構成例を示してある。
本例の送信装置は、圧縮機1と、ベースバンド信号を処理する送信機2と、高周波信号を処理する送信機3と、アンテナ4を備えている。ここで、送信機2は送信機C(Controller)に相当し、送信機3は送信機H(Head)に相当し、送信機2から送信機3へ中間周波数信号(IF信号)又はベースバンド信号が伝送される。
【0022】
図1(b)には、受信側の構成例として、受信装置の構成例及び当該受信装置に接続された表示装置の構成例を示してある。
本例の受信装置は、アンテナ11と、高周波信号を処理する受信機12と、ベースバンド信号を処理する受信機13と、伸張機14を備えている。ここで、受信機12は受信機H(Head)に相当し、受信機13は受信機C(Controller)に相当し、受信機12から受信機13へ中間周波数信号(IF信号)又はベースバンド信号が伝送される。
本例の表示装置は、表示信号生成装置21と、モニタ22を備えており、受信装置の受信機13に接続されている。
【0023】
本例の無線システムは放送システムで用いられており、送信装置や受信装置はそれぞれFPU(Field Pick−up Unit)装置として構成されている。
例えば、送信装置は、カメラやマイクを搭載した中継車などに設けられており、テレビジョン中継の現場(送信点)でカメラにより撮影された映像やマイクにより収集された音声を無線信号として送信する。受信装置は、放送局に設けられており、送信装置から無線送信された映像や音声を受信する。放送局では、複数の送信装置から受信される映像や音声を選択や加工して編集し、編集後の映像や音声を放送信号としてテレビジョン装置に対して無線送信する。
【0024】
本例の送信装置により行われる動作の一例を示す。
素材信号となる映像や音声の信号が圧縮機1に入力される。
圧縮機1は、入力された映像や音声の信号を圧縮し、圧縮後の映像や音声の信号を送信機2へ出力する。このような圧縮により、素材信号のデータ量を削減することができ、無線伝送にかかる負荷を低減することができる。
なお、本例では、送信機2の前段に圧縮機1を接続した構成を示したが、他の構成例として、圧縮機1の機能を送信機2に内蔵することも可能である。
【0025】
送信機2は、圧縮機1から入力された圧縮後の映像や音声の信号に対して、インターリーブや誤り訂正符号化などを施し、QPSK方式やQAM方式やOFDM方式などのデジタル変調方式により変調を施した後に、その結果の信号を送信機3へ出力する。なお、QPSK方式、16QAM方式、32QAM方式、64QAM方式、OFDM方式などのように、複数の変調方式を通信状況に応じて切り替えて使用することも可能である。
送信機3は、送信機2から入力された信号を例えば長距離伝送可能なマイクロ波帯の信号などへ変換してアンテナ4から無線により送信する。
このようにして無線送信された無線信号は、伝送路(本例では、無線回線)において、障害物による反射や大気や気温などの状態によって、フェージングなどの悪影響を受ける。
【0026】
また、送信装置では、受信装置に対して、復調を行う際に参照される情報(TMCC情報)を無線送信する。本例では、TMCC情報には、どれくらいの長さで並べ替えを行うかを示すインターリーブの深さの情報や、誤り訂正方式の情報や、デジタル変調方式の情報として、送信装置で使用されたものを示す情報が含まれる。また、TMCC情報は、例えば、送信機2により生成されて映像や音声の信号と多重されて、送信機3及びアンテナ4を介して無線送信される。
【0027】
本例の受信装置により行われる動作の一例を示す。
送信装置から無線送信された無線信号がアンテナ11により受信されて受信機12に入力される。
受信機12は、アンテナ11から入力された受信信号を中間周波数信号又はベースバンド信号へ周波数変換して受信機13へ出力する。
受信機13は、受信機12から入力された信号(デジタル変調信号)について、送信側に対応した方式でデジタル復調した後に、送信側に対応した方式で誤り訂正復号することや、送信側に対応した方式でデインターリーブすることを行い、その結果の信号を伸張機14へ出力する。この場合、受信機13は、受信信号に含まれるTMCC情報については抽出して、伸張機14へは出力しないようにし、圧縮された映像や音声の信号のみを伸張機14へ出力するようにする。
使用している誤り訂正技術により誤り訂正が可能な伝送路状況であれば、受信信号について伝送路で発生したビット誤りを訂正して送信前のデータ(元のデータ)に復元することができる。
【0028】
伸張機14は、受信機13から入力された信号(圧縮された映像や音声のデータ)を伸張して元の映像や音声の信号(元の素材信号)を復元する。これにより、送信点から送られた映像や音声を得ることができる。
なお、本例では、受信機13の後段に伸張機14を接続した構成を示したが、他の構成例として、伸張機14の機能を受信機13に内蔵することも可能である。
【0029】
ここで、受信機13は、表示装置の表示信号生成装置21と接続されており、表示信号生成装置21へ、受信レベルと、余裕度と、デジタル変調方式と、誤り訂正方式と、インターリーブの深さのそれぞれを示す信号を出力する。
受信機13は、受信信号に基づいて、受信電界強度などとして受信レベルを検出する。
また、受信機13は、例えば、受信信号の復調結果のS/N比を算出することや、受信信号のビット誤り率(BER:Bit Error Rate)を検出することや、受信信号のマルチパスの状況(反射波の状況)を検出することを行い、そして、受信レベルや、S/N比や、BERや、マルチパスの状況などの1つ以上や、使用されているデジタル変調方式などに基づいて総合的に判断して、現在の受信レベルに対して、実際の伝送路における誤り訂正限界までの受信レベルの余裕度を算出する。一例として、受信機13は、S/N比とデジタル変調方式に基づいて余裕度を算出することが可能である。
また、受信機13は、送信装置から受信されたTMCC情報により、デジタル変調方式と、誤り訂正方式と、インターリーブの深さを取得する。
【0030】
なお、受信機13から表示信号生成装置21への通信では、例えば、受信レベルや、余裕度や、デジタル変調方式や、誤り訂正方式や、インターリーブの深さを示す表示用の信号を通信するための接続部や接続線が専用的に設けられてもよく、或いは、受信機13から表示信号生成装置21へ素材信号を本線のTS(Transport Stream)により出力するような場合には、当該TSをキャリアとして利用して、当該TSに含まれるヌル部分に表示用の信号を乗せて出力することも可能である。
【0031】
本例の表示装置により行われる動作の一例を示す。
表示信号生成装置21は、受信機13から入力された表示用の信号により、受信レベルと、余裕度と、デジタル変調方式と、誤り訂正方式と、インターリーブの深さを取得する。そして、表示信号生成装置21は、取得した受信レベルに基づいて受信レベル(例えば、図2に示される受信レベルメータ62)を表示するための信号を生成し、取得した余裕度に基づいて実際の受信限界レベル(例えば、図2に示される受信限界カーソル63)を表示するための信号を生成し、取得したデジタル変調方式と誤り訂正方式とインターリーブの深さに基づいて理論的な受信限界レベル(例えば、図2に示される受信限界ライン64)を表示するための信号を生成する。また、表示信号生成装置21は、受信レベルの目盛り(例えば、図2に示される受信レベルマーカ61)を表示するための信号を生成する。表示信号生成装置21は、これら生成した信号をモニタ22へ出力する。
モニタ22は、表示信号生成装置21から入力された信号により、当該信号により示される情報を画面に表示する。
【0032】
ここで、実際の受信限界レベルとは、雑音がある実際の伝送路を用いて通信を行った結果に基づいて求められる受信限界レベルであり、実際の伝送路において、受信レベルが実際の受信限界レベル(例えば、dBmの単位)以上であれば復調することができることを示す。なお、実際の受信限界レベルは、例えば、受信レベルが低下などしてS/N比が低下したことにより復調結果であるデジタル値の収束度が悪い(例えば、本来は4の値であるはずが4.5などの値が取得されて誤差が大きい)ようなときには、高くなる。
また、理論的な受信限界レベルとは、雑音がなくクリアである理想的な伝送路を仮定した場合に求められる受信限界レベルであり、理想的な伝送路において、受信レベルが理論的な受信限界レベル(例えば、dBmの単位)以上であれば復調することができることを示す。
実際の受信限界レベルの方が、理論的な受信限界レベルと比べて、高くなる。
【0033】
図2には、本例の表示信号生成装置21の構成例を示してある。
本例の表示信号生成装置21は、差分演算部31と、受信限界レベル決定部32と、第1の比較器33と、第2の比較器34と、第3の比較器35と、カウンタ36と、第1の表示制御器37と、第2の表示制御器38と、第3の表示制御器39と、第4の表示制御器40と、加算器41を備えている。
【0034】
本例の表示信号生成装置21により行われる動作の一例を示す。
受信機13から入力される信号により、受信レベルの情報が差分演算部31と第1の比較器33に入力され、余裕度の情報が差分演算部31に入力され、デジタル変調方式の情報と誤り訂正方式の情報とインターリーブの深さの情報が受信限界レベル決定部32に入力される。
差分演算部31は、入力された受信レベルから入力された余裕度を減算し、その結果(実際の受信限界レベル)を示す情報を第2の比較器34へ出力する。
受信限界レベル決定部32は、デジタル変調方式と誤り訂正方式とインターリーブの深さの組み合わせについて、当該組み合わせと理論的な受信限界レベルとの対応をテーブルとしてメモリに記憶している。そして、受信限界レベル決定部32は、この対応付けに基づいて、入力されたデジタル変調方式と入力された誤り訂正方式と入力されたインターリーブの深さの組み合わせに対応する理論的な受信限界レベルを示す情報を第3の比較器35へ出力する。
【0035】
第1の比較器33は、受信レベルを入力するとともに、所定のしきい値を入力し、これらに基づく値を第1の表示制御器37へ出力する。
第2の比較器34は、差分演算部31から実際の受信限界レベルを入力するとともに、所定のしきい値を入力し、これらに基づく値を第2の表示制御器38へ出力する。
第3の比較器35は、受信限界レベル決定部32から理論的な受信限界レベルを入力するとともに、所定のしきい値を入力し、これらに基づく値を第3の表示制御器39へ出力する。
【0036】
ここで、前記した所定のしきい値は、画面上の基準(例えば、図2に示される最低レベルである−90や、メータの目盛り)に従った相対的な表示位置を決めるためのものであり、例えば、しきい値により複数のレベル範囲を定めるとともに、予めそれぞれのレベル範囲に対応する値を定めておいて、各比較器33〜35が、入力値(受信レベルや、実際の受信限界レベルや、理論的な受信限界レベル)が属するレベル範囲に対応する値を出力する。具体例として、複数のレベル範囲とそれぞれに対応する値としては、0〜29の入力値については0を出力値とし、30〜59の入力値については30を出力値とし、60〜89の入力値については60を出力値とする、などの態様を用いることができる。
【0037】
カウンタ36は、所定の映像同期信号を入力し、モニタ22に表示を行うために水平同期や垂直同期を取る信号を各表示制御器37〜40へ出力する。この信号により、画面上の表示位置が決定される。
第1の表示制御器37は、カウンタ36から入力される信号により同期を取って、第1の比較器33から入力された値に基づいて受信レベルメータを表示するための信号を加算器41へ出力する。
第2の表示制御器38は、カウンタ36から入力される信号により同期を取って、第2の比較器34から入力された値に基づいて受信限界カーソルを表示するための信号を加算器41へ出力する。
【0038】
第3の表示制御器39は、カウンタ36から入力される信号により同期を取って、第3の比較器35から入力された値に基づいて受信限界ラインを表示するための信号を加算器41へ出力する。
第4の表示制御器40は、所定の受信レベルマーカ表示用信号を入力し、カウンタ36から入力される信号により同期を取って、入力された受信レベルマーカ表示用信号に基づいて受信レベルマーカを表示するための信号を加算器41へ出力する。
加算器41は、各表示制御器37〜40から入力された表示用の信号を加算して、当該加算信号をモニタ22へ出力する。
【0039】
ここで、本例では、受信装置と表示装置とが別体で設けられて接続された構成を示したが、他の構成例として、受信装置の機能と表示装置の機能とが一体化された装置を実施することもできる。
また、表示装置により各種の情報を表示するための信号を生成するために各種の情報の取得や検出や加工などを行う機能は、いずれのところに備えられてもよく、例えば、受信装置に備える構成や、或いは、表示装置に備える構成や、或いは、受信装置と表示装置の両方に分散して備える構成を用いることができる。
【0040】
図3には、モニタ22の画面51の表示範囲内における表示内容の一例を示してある。
本例の画面表示では、受信レベルの値を表す目盛りとなる受信レベルマーカ61と、受信レベルをバーインジゲーターによりレベル計形式で表す受信レベルメータ62と、実際の受信限界レベルを表す受信限界カーソル63と、理論的な受信限界レベルを表す受信限界ライン64が表示されている。
なお、図示を省略するが、例えば、同一の画面51に、デジタル変調方式などの各種の送信パラメータの設定状態を表すキャラクタ情報が表示されている。送信パラメータは、受信装置により送信装置から受信された信号が正常に復調されるときに得られる。
【0041】
具体的には、受信レベルマーカ61としては、−90[dBm]、−80[dBm]、・・・、−50[dBm]といった受信レベルを表す数値が表示されており、本例では、受信レベルが高いほど右方向に位置する。なお、本例では、実際の受信限界レベルや理論的な受信限界レベルについても、受信レベルと同じ単位であるため、受信レベルマーカ61により数値が示される。
受信レベルメータ62としては、本例では受信レベルが−90[dBm]より高いときに表示するようになっており、受信レベルが高くなるほど−90[dBm]の位置を基準として右方向へ向かってバーの長さが伸びていく。つまり、バーの最も右側(右端)の位置が受信レベルを表す。図3の例では、受信レベルが−50[dBm]辺りになっている。
【0042】
受信限界カーソル63としては、三角形のマーカが用いられており、図3の例では、三角形の一つの頂点により受信レベルメータ62のバーの上部の一点が指し示されている。この三角形の一つの頂点で指し示された一点が実際の受信限界レベルを表す。
受信限界ライン64としては、上下方向の線(ライン)が用いられており、図3の例では、受信レベルメータ62のバーの上下につきぬける縦線により、理論的な受信限界ラインが指し示されている。
【0043】
このように、本例では、受信レベルマーカ61及び受信レベルメータ62により受信レベルが表示され、更に、受信レベルメータ62上に受信限界カーソル63や受信限界ライン64が重ねて表示されて、実際の受信限界レベルや理論的な受信限界レベルが表示される。
ここで、受信レベルメータ62により示される受信レベルと受信限界カーソル63により示される実際の受信限界レベルとの差部分が余裕度を表す。
また、受信限界カーソル63により示される実際の受信限界レベルと受信限界ライン64により示される理論的な受信限界レベルとの差部分が、実際の伝送路における劣化部分を表す。この劣化部分が小さいほど理想的な伝送路に近い。
なお、本例では、オペレータ(人)にとって視覚的に把握し易くするために、受信レベルや実際の受信限界レベルや理論的な受信限界レベルや余裕度をグラフィカルに表示しているが、他の構成として、これらを数値で表示する構成も考えられる。
【0044】
図4(a)〜(d)を参照して、受信限界カーソルについて更に詳しく説明する。
本例では、余裕度に算出範囲が設定されており、具体的には、余裕度の算出上限が15[dB]に設定されており、0〜15[dB]の範囲で余裕度が算出される。つまり、余裕度が15[dB]以上である場合には、全て、余裕度を15[dB]として算出する。この場合、算出結果とされる余裕度が15[dB]であるときには、実際の復調信号が15[dB]を超える余裕度を有している可能性がある。
なお、この程度で余裕度の算出上限を設定しても、電界の変動に十分に耐えることができ、実用上では十分である。また、無限の範囲で余裕度を算出しても、無駄になる場合も多い。
【0045】
図4(a)には、余裕度が0[dB]以上15[dB]未満であることからその値が確実である場合について、受信レベルメータ62a及び受信限界カーソル63aの表示例を示してある。
具体的には、受信レベルが−70[dBm]で余裕度が10[dB]である場合には、受信レベルと余裕度との差を計算することにより、実際の受信限界レベルは−80[dBm]となり、モニタ22の画面51上の受信レベルメータ62aの−80[dBm]の位置に受信限界カーソル63aを配置して表示する。
この場合、受信限界カーソル63aを構成する三角形の一つの頂点で位置を示し、当該三角形の一つの辺(当該頂点に対向する辺)が受信レベルメータ62aの左右方向の水平線と平行になるように配置する。
【0046】
図4(b)には、余裕度が15[dB]となっている場合について、受信レベルメータ62b及び受信限界カーソル63bの表示例を示してある。
具体的には、受信レベルが−70[dBm]で余裕度が15[dB]である場合には、受信レベルと余裕度との差を計算することにより、実際の受信限界レベルは−85[dBm]以下となり、モニタ22の画面51上の受信レベルメータ62bの−85[dBm]の位置に受信限界カーソル63bを配置して表示する。
この場合、受信限界カーソル63bを構成する三角形の一つの頂点で位置を示し、当該三角形の一つの辺(当該頂点を一端とする辺)が受信レベルメータ62bの上下方向の垂直線と平行になり、その辺に対して対向する頂点が低レベル側(本例では、左側)へ向くように配置する。すなわち、視覚的には、三角形が低レベル側(本例では、左側)を指し示しているように見える。
【0047】
図4(c)及び図4(d)では、受信レベルメータ62の表示範囲が下限(本例では、−90[dBm])や上限(本例では、−50[dBm])を有していることに応じた表示例を示す。
図4(c)には、受信レベルと余裕度との差分の算出値が受信レベルメータの下限未満となった場合について、受信レベルメータ62c及び受信限界カーソル63cの表示例を示してある。
具体的には、受信レベルが−85[dBm]で余裕度が10[dB]である場合には、受信レベルと余裕度との差を計算することにより、実際の受信限界レベルは−95[dBm]となり、下限未満であることを示すために、モニタ22の画面51上の受信レベルメータ62cの下限(−90[dBm])の位置に受信限界カーソル63cを配置して表示する。
この場合、受信限界カーソル63cを構成する三角形の一つの頂点で位置を示し、当該三角形の一つの辺(当該頂点を一端とする辺)が受信レベルメータ62cの上下方向の垂直線と平行になり、その辺に対して対向する頂点が低レベル側(本例では、左側)へ向くように配置する。すなわち、視覚的には、三角形が低レベル側(本例では、左側)を指し示しているように見える。
【0048】
図4(d)には、受信レベルと余裕度との差分の算出値が受信レベルメータの上限を超えた場合について、受信レベルメータ62d及び受信限界カーソル63dの表示例を示してある。
具体的には、受信レベルが−30[dBm]で受信レベルメータ62dが上限に振り切れており、余裕度が15[dB]である場合には、受信レベルと余裕度との差を計算することにより、実際の受信限界レベルは−45[dBm]となり、上限を超えることを示すために、モニタ22の画面51上の受信レベルメータ62dの上限(−50[dBm])の位置に受信限界カーソル63dを配置して表示する。
この場合、受信限界カーソル63dを構成する三角形の一つの頂点で位置を示し、当該三角形の一つの辺(当該頂点を一端とする辺)が受信レベルメータ62dの上下方向の垂直線と平行になり、その辺に対して対向する頂点が高レベル側(本例では、右側)へ向くように配置する。すなわち、視覚的には、三角形が高レベル側(本例では、右側)を指し示しているように見える。
【0049】
図5には、受信限界ラインの表示部分を説明するために、受信レベルメータ62p及び受信限界ライン64pの表示例を示してある。
本例では、デジタル変調方式などのパラメータに基づいて得られる理論的な受信限界レベルが表示装置のメモリに予め記憶されており、これに基づいて決定された理論的な受信限界レベルが、画面51上に配置された受信限界ライン64pにより示される。
【0050】
以上のように、本例の表示装置では、デジタル無線装置の受信機13と接続され、受信機13の復調器により得られる受信レベルや復調器により算出される余裕度を入力して、受信レベルをバーによりグラフ表示することや、受信レベルと余裕度に基づいて実際の受信限界レベルをマーカによりグラフ表示することや、受信された無線信号のデジタル変調方式などに基づいて理論的な受信限界レベルをマーカによりグラフ表示することを行う。
【0051】
具体的には、本例の表示装置では、受信レベルメータ62により示される現在の受信レベルと受信限界カーソル63により示される実際の受信限界レベルとの位置関係(本例では、離隔距離の長さ)により余裕度を表示する。
従って、オペレータの経験値などのような個人差による問題を生じさせることなく、実際の受信限界レベルや余裕度を全てのオペレータにより一意に読み取ることができる。また、例えば、伝送路の品質が変動するような環境下においても、継続的なグラフ表示により、動的に変化する過程をオペレータにとって視覚的に把握し易く表示することができる。
【0052】
また、本例の表示装置では、受信限界カーソル63により実際の受信限界レベルを示すとともに、受信限界ライン64により理論的な受信限界レベルを示し、これらのマーカを同一の画面51上で同時に表示する。
従って、受信限界カーソル63と受信限界ライン64が同一の受信レベルメータ62に対して同時に配置されるため、これらの位置の差から伝送路における通信品質の劣化をオペレータにとって視覚的に把握し易く表示することができる。
また、本例の表示装置では、図4(a)〜(d)に示されるように、余裕度の算出範囲や受信レベルメータ62の表示範囲を超えるような状況に応じて、受信限界カーソル63が指し示す向きを切り替えて表示する。従って、このような状況をオペレータにとって視覚的に把握し易く表示することができる。
【0053】
一例として、複数の送信装置により同一のイベント(例えば、マラソン中継)の映像及び音声を取得して放送局の受信装置(例えば、送信装置と同数の受信装置)に対して無線送信し、放送局においてオペレータがこれら複数の映像及び音声の中から実際に放送するものをリアルタイムで切り替えるような場合に、本例の表示装置を適用すれば、オペレータは視覚的に容易に余裕度を把握することができるため、余裕度が大きい受信信号による映像及び音声を放送するように切り替え、余裕度が小さくなった受信信号による映像及び音声については他の受信信号(他のカメラやマイク)による映像及び音声へ切り替えることができる。また、他の例として、余裕度が小さくなった受信信号について、デジタル変調方式の信号点数を少なくすること(例えば、64QAMから32QAMへ切り替える、或いは、32QAMから16QAMへ切り替えるなど)も可能である。
デジタル通信の場合には、余裕度が無くなると突然にテレビジョンなどの映像や音声が切れてしまうので、本例のように、オペレータにとって必要な情報を非常に把握し易く表示することにより、放送分野或いは他の分野において大きな効果を奏することができる。
【0054】
なお、本例の表示装置では、受信レベルを特定する情報として受信レベルそのものの情報を受信機13から入力する機能により第1の取得手段が構成されており、実際の受信限界レベルを特定する情報として受信レベルそのものの情報及び余裕度の情報を受信機13から入力する機能により第2の取得手段が構成されており、理論的な受信限界レベルを特定するための情報としてデジタル変調方式の情報や誤り訂正方式の情報やインターリーブの深さの情報を受信機13から入力する機能により第3の取得手段が構成されており、図2に示されるような処理部31〜41によりモニタ22の画面への表示を制御する機能により表示制御手段が構成されている。
他の構成例として、表示装置に受信機13と同様な機能が設けられるような構成では、例えば、送信側から受信された受信信号に基づいて受信レベルそのものの情報を検出して取得する機能により第1の取得手段を構成することができ、S/N比やデジタル変調方式などに基づいて実際の受信限界レベルそのものの情報を検出して取得する機能により第2の取得手段を構成することができ、送信側から通知された情報に基づいて理論的な受信限界レベルそのものの情報を特定して取得する機能により第3の取得手段を構成することができる。
【0055】
ここで、本発明に係るシステムや装置などの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。また、本発明は、例えば、本発明に係る処理を実行する方法或いは方式や、このような方法や方式を実現するためのプログラムや当該プログラムを記録する記録媒体などとして提供することも可能であり、また、種々なシステムや装置として提供することも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るシステムや装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】(a)、(b)は本発明の一実施例に係る無線システムの構成例を示す図である。
【図2】表示信号生成装置の構成例を示す図である。
【図3】画面表示の一例を示す図である。
【図4】(a)〜(d)は受信限界カーソルの例を示す図である。
【図5】受信限界ラインの例を示す図である。
【符号の説明】
【0057】
1・・圧縮機、 2、3・・送信機、 4、11・・アンテナ、 12、13・・受信機、 14・・伸張機、 21・・表示信号生成装置、 22・・モニタ、 31・・差分演算器、 32・・受信限界レベル決定部、 33〜35・・比較器、 36・・カウンタ、 37〜40・・表示制御器、 41・・加算器、 51・・画面、 61・・受信レベルマーカ、 62、62a〜62d、62p・・受信レベルメータ、 63、63a〜63d・・受信限界カーソル、 64、64p・・受信限界ライン、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル通信の受信状況を表す図情報を表示する表示装置において、
受信レベルを特定する情報を取得する第1の取得手段と、
実際の受信限界レベルを特定する情報を取得する第2の取得手段と、
受信レベルを表す図情報と実際の受信限界レベルを表す図情報との表示配置関係により受信レベルの余裕度を表すように、前記第1の取得手段により取得された情報により特定された受信レベルを表す図情報と前記第2の取得手段により取得された情報により特定された実際の受信限界レベルを表す図情報を表示する表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置において、
前記特定される実際の受信限界レベルについて真値との違いがある場合と、前記特定される実際の受信限界レベルがその表示可能範囲を外れる場合との少なくともいずれか一方の場合があり、
前記表示制御手段は、このような場合には、前記第2の取得手段により取得された情報により特定された実際の受信限界レベルを表す図情報を他の場合とは異なる態様で表示する、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の表示装置において、
理論的な受信限界レベルを特定する情報を取得する第3の取得手段を備え、
前記表示制御手段は、前記第3の取得手段により取得された情報により特定された理論的な受信限界レベルを表す図情報を表示する、
ことを特徴とする表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−160664(P2008−160664A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−349402(P2006−349402)
【出願日】平成18年12月26日(2006.12.26)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】