説明

表示装置

【課題】ディスプレイの表示面の前方に移動可能に配置される環状部材の光源への電気配線のうち、環状部材の移動に伴い移動又は変形する部分の保護を図ること。
【解決手段】ベース部材41に対して移動可能に支持された移動部材42に取着した中継基板43に、液晶ディスプレイ前方のリング部材の発光部に電源を供給するFPC22の終端部22a,22aが接続されるコネクタ43a,43aと、ベース部材41に途中で固定されて移動部材42とベース部材41との間に配設されたFFC44の終端部44aが接続されるコネクタ43bとを設け、中継基板43と共に移動部材42に取着されるカバーユニット45のカバー板45bに設けた抑え片45e,45e,45fにより、FPC22,44の終端部22a,22a,44aを中継基板43との間で押さえ込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等の表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば車両における各種表示を行うコンビネーションメータには、アナログ計器でそれまで表示していた情報を液晶ディスプレイ等によりデジタル表示するようにしたものがあるが(例えば特許文献1,2)、それらは単に液晶ディスプレイ等における表示内容を適宜切り換えるだけのものであり、表示が平面的であることからメリハリに欠けるという側面があった。
【0003】
そこで本出願人は過去に、液晶ディスプレイの表示面の前方にその表示面に沿って移動可能に配置した環状部材により、液晶ディスプレイの表示面上の一部領域を囲むように表示面の前方から視認させる車両用表示装置を提案した(特許文献3)。
【特許文献1】特開昭62−58112号公報
【特許文献2】特開平11−248490号公報
【特許文献3】特開2005−241626号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、本出願人は、環状部材に所定間隔で複数のLED発光部を設け、これらLED発光部を順次発光させるて環状部材があたかも回転しているかのように視認させる等の、表示にエンターテインメント性を持たせた車両用表示装置を、特願2004−318862において提案している。
【0005】
このような車両用表示装置では、各LED発光部のLEDに電流を流すための電気配線を、ドライバ回路との間に設ける必要があり、その場合には、環状部材側が移動するのに対してドライバ回路側が固定配置であることを考慮して、FPC(フレキシブル配線基板)やFFC(フレキシブルフラットケーブル)等の可撓性の配線材料を用いることが考えられる。
【0006】
その場合には、環状部材側の移動に伴うストレスが配線材料に加わって断線等の支障を生じることがないように、環状部材側の移動に追従して移動又は変形する配線材料部分の保護を図ることが重要となる。
【0007】
本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、上記した車両用表示装置を始めとする、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等のディスプレイの表示面の前方に配置されて表示面上の一部領域を囲むように視認される環状部材を、ディスプレイの表示面に沿って移動させる表示装置において、環状部材の前面側に複数の発光部を設けて各発光部を環状部材の内部に収納した複数の光源によりそれぞれ発光させる場合、環状部材側の移動に追従して移動又は変形する配線材料部分の保護を図ることができる表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため請求項1に記載した本発明の表示装置は、ディスプレイの表示面の前方に配置されて表示面上の一部領域を囲むように視認される環状部材に連結された移動部材を、該移動部材を支持するベース部材に対して移動させることで、前記表示面に沿って前記環状部材を移動させる表示装置において、前記環状部材の発光部を発光させる前記環状部材内の光源に電源を供給するために、前記環状部材と前記ベース部材側との間に電気配線を延設した表示装置であって、前記電気配線が、前記移動部材に取着された中継基板と、該中継基板と前記環状部材との間に延設される第1の配線と、前記中継基板と前記ベース部材側との間に延設される第2の配線とを有しており、前記第2の配線が、前記移動部材の前記ベース部材に対する移動に伴ってその位置が前記第2の配線の延在方向において変化する折り返し部分を有しており、前記移動部材に取着され、前記折り返し部分を挟んで前記ベース部材側の第2の配線部分と前記移動部材側の第2の配線部分との間隔を所定寸法に保つ間隔調整片が、設けられていることを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に記載した本発明の表示装置は、請求項1に記載した本発明の表示装置において、前記中継基板が、前記第1の配線の終端部が接続される第1のコネクタと、前記第2の配線の終端部が接続される第2のコネクタとのうち、少なくとも一方のコネクタを有しており、前記間隔調整片を前記移動部材に取着した状態で、前記終端部に弾接し該終端部を前記コネクタから抜落不能に前記中継基板に対して固定する抑え片が、前記間隔調整片と一体に形成されている構成とした。
【0010】
さらに、請求項3に記載した本発明の表示装置は、請求項1又は2に記載した本発明の表示装置において、前記中継基板と共に前記移動部材に取着されて該中継基板を内部に収容する基板ケースをさらに備えており、該基板ケースに前記間隔調整片が形成されている構成とした。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載した本発明の表示装置によれば、移動部材に取着される間隔調整片により、折り返し部分を挟んでベース部材側の第2の配線部分と移動部材側の第2の配線部分との間隔を所定寸法に保たれることから、この所定寸法を、折り返し部分の曲率半径がこの折り返し部分に断線等の支障を生じない寸法以上となる値に設定することで、移動部材(乃至環状部材)がベース部材に対する移動範囲のいずれの位置にあっても、断線等の支障が生じないように第2の配線の折り返し部分を保護することができる。
【0012】
また、請求項2に記載した本発明の表示装置によれば、請求項1に記載した本発明の表示装置において、間隔調整片を移動部材に取着した状態で、間隔調整片と一体に形成された抑え片が、中継基板に設けられたコネクタに接続される第1の配線と第2の配線とのうち少なくとも一方の終端部に弾接して、接続先のコネクタからの抜落を不能とすることから、移動部材(乃至環状部材)のベース部材に対する移動に伴う振動等によりコネクタから配線の終端部が外れて、中継基板を介した環状部材側とベース部材側との間の電気配線による電気的接続状態が断たれてしまうのを、防止することができる。
【0013】
さらに、請求項3に記載した本発明の表示装置によれば、請求項1又は2に記載した本発明の表示装置において、移動部材に取着された状態で中継基板が基板ケースに収容されることから、移動部材(乃至環状部材)のベース部材に対する移動に伴い、中継基板の経年劣化した材料粉がその切断面から離脱しても、基板ケース内で保持されてその外部に飛散することがない。
【0014】
このため、経年劣化した中継基板の材料粉が移動部材(乃至環状部材)の周辺に飛散して移動部材(乃至環状部材)の移動用駆動機構の動作に悪影響を与えるのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1は本発明の表示装置の一実施形態に係る車両用表示装置を示す前面側から見た分解斜視図、図2は図1の車両用表氏装置の裏面側から見た分解斜視図、図3は図1及び図2に示す環状部材周りの拡大分解斜視図、図4は図2に示す移動部材周りでの電気配線の状態を示す要部拡大分解斜視図、図5は図4に示すカバーユニットの抑え片の折り返し状態における斜視図、図6は図5のカバーユニットの下方から見た移動部材周りの要部拡大説明図である。
【0017】
図1おいて、車両用表示装置1は、リング部材(請求項中の環状部材に相当)2と、液晶ディスプレイ(以下、LCDと略記する。請求項中のディスプレイに相当)3と、リング部材2に連結されてリング部材2を移動させるための移動機構4と、裏ケース5とからなり、これらを組み付けて構成される。
【0018】
リング部材2は、LCD3の表示面3aの前面のほぼ中央に配置され、LCD3の裏面に配置された移動機構4の駆動により、水平方向に直線移動可能になっている。
【0019】
リング部材2は、不透明なプラスチック材料から形成され、中央に形成された円形の開口部2aにはレンズ6が嵌合されている。レンズ6は、凸型、凹型等のいずれの形状のものでも良いが、ここでは凸型レンズを用いている。
【0020】
移動機構4は、図2に示すように、LCD3の後方に配置されたベース部材41の上下のレール48に支持されている移動部材42を、リニアタイプのリードスクリュー一体型モータ47により、ベース部材41に対して水平方向に移動させることで、移動部材42の上端の取付片42bに取付部2bを介して取り付けられたリング部材2を、図1に示すLCD3の表示面3aの前方で水平方向に移動させるように構成されている。
【0021】
LCD3の表示面3aには、車両の走行状態を示す種々の情報を表示することができる。たとえば、表示面3aには、車両の走行状態の計測量を示す略円形の文字板及び指針に相当する表示意匠を表示面3aの中央位置に表示することができる。この表示意匠の例としては、エンジン回転数を指示するためのタコメータであり、その外周付近にタコメータ用目盛が表示される。また、エンジンをかけた時の実際のエンジン回転数計測量に対応して回転してタコメータ用目盛を指示する指針も表示される。円形文字板と指針の表示は、アナログ指示計器を構成する。表示面3aの中央位置以外の領域には、タコメータ以外のメータや関連情報等の表示が行われる。
【0022】
車両用表示装置1は、リング部材2の移動に同期して、タコメータの表示意匠も表示面3aの中央位置から移動させ、タコメータの表示意匠が、常にリング部材2に囲まれるように表示させる。
【0023】
尚、LCD3による意匠表示は、その文字板をリング部材2の内側で回転移動させることもでき、例えば意匠表示がタコメータである場合には、文字板のセーフティーゾーン(0〜6000回転;数字目盛「0」〜「6」)やレッドゾーン(7000〜8000回転;数字目盛「7」および「8」)のリング部材2に対する相対位置が変わる。
【0024】
そのため、本実施形態の車両用表示装置1では、LCD3による意匠表示の回転移動に合わせて例えばタコメータにおけるセーフティーゾーンやレッドゾーンの目盛の位置を移動して表示させるために、リング部材2の前面に所定の間隔(たとえば、等間隔)で複数(たとえば、12個)の発光部2A〜2Lが設けられている。発光部2A〜2Lは、表示意匠の目盛における各数字の位置に合わせて形成されたスリットで構成されており、各数字に対応する目盛として役立つ。
【0025】
これらの発光部2A〜2Lのうち、タコメータのセーフティーゾーンを示す0〜6000回転を指示する数字目盛「0」〜「6」に対応する位置にある発光部は白色で発光表示され、円形文字板の右下付近に表示されるレッドゾーンを示す7000〜8000回転を指示する数字目盛「7」および「8」に対応する位置にある発光部は赤色で発光表示され、数字目盛のない位置にある発光部は発光表示されない。
【0026】
したがって、LCD3により文字板の意匠表示が回転移動されると、回転移動後のセーフティーゾーン(数字目盛「0」〜「6」)やレッドゾーン(数字目盛「7」および「8」)、数字目盛のない位置に合わせて、白色、赤色で発光表示される発光部や消灯される発光部の位置が変更されることになる。
【0027】
各発光部2A〜2Lを適宜発光表示させるために、リング部材2の内部には、図3に示すように、白色及び赤色の2色を発光するLED23(請求項中の光源に相当)と、このLED23が各発光部2A〜2Lに対応して所定の間隔で複数実装された配線用の環状のFPC22(請求項中の第1の配線に相当)と、各LED23からの光を対応する発光部2A〜2Lに導く導光部211を複数連結した環状の導光部材21とが収納される。
【0028】
このうちFPC22は、抑え部材24を介してリング部材2にねじ止め固定される前記取付部2bに沿って、リング部材2の内部から引き出され、そのFPC22の二股に分かれた終端部22a,22aは、図4に示すように、カバーユニット45(請求項中の基板ケースに相当)のベース板45aを介して移動部材42の上部に取り付けられる中継基板43のコネクタ43a,43a(請求項中の第1のコネクタに相当)に挿入接続される。
【0029】
また、中継基板43のコネクタ43b(請求項中の第2のコネクタに相当)には、途中をストッパ部材44cによりベース部材41に固定されてベース部材41と移動部材42との間に延設された、不図示の基板ユニットからのFFC44(請求項中の第2の配線に相当)の、折り返し部分44b(図5参照)において折り返して向きを変えた終端部44aが挿入接続される。
【0030】
前記カバーユニット45は、中継基板43に重ねるようにベース板45aに対して折り返し可能に接続されたカバー板45bを有しており、このカバー板45bには、ベース板45aに対して折り返した状態でコネクタ43a,43aやコネクタ43bを露出させる開口45c,45dが形成されていると共に、この開口45c,45dに隣接して、コネクタ43a,43aやコネクタ43bに挿入接続されたFPC22の終端部22a,22aやFFC44の終端部44aに弾接し、これら終端部22a,22a,44aを中継基板43との間で押さえ込む抑え片45e,45e,45fが設けられている。
【0031】
また、カバーユニット45のカバー板45bには、中継基板43に重ねるようにベース板45aに対して折り返した状態で、FFC44の折り返し部分44bよりも終端部44a側の部分とベース部材41との間隔を所定寸法に保つための間隔調整片45gが、一体に形成されている。
【0032】
尚、上述した、FFC44の折り返し部分44bよりも終端部44a側の部分とベース部材41との所定寸法は、折り返し部分44bの曲率半径が断線等の支障を生じない寸法以上となる値に設定される。
【0033】
また、間隔調整片45gは、中継基板43に重ねるようにカバーユニット45のカバー板45bをベース板45aに対して折り返した状態で、移動部材42乃至リング部材2が移動範囲のいずれの位置にあっても、コネクタ43bに終端部44aが挿入接続されたFFC44の折り返し部分44bから終端部44a側の部分を、常にカバーするように構成されている。
【0034】
ちなみに、中継基板43やカバーユニット45の移動部材42に対する固定は、図5に示すように、中継基板43に重ねるようにカバーユニット45のカバー板45bをベース板45aに対して折り返した状態で、カバー板45b、中継基板43、及び、ベース板45aを貫通する取り付けねじ46によって行われる。
【0035】
また、図4及び図5中引用符号45hは、中継基板43に重ねるようにカバーユニット45のカバー板45bをベース板45aに対して折り返した状態でFPC22の二股に分かれた終端部22a,22aを保護するカバー片を示す。
【0036】
尚、取り付けねじ46によって中継基板43と共に移動部材42に固定されたカバーユニット45のカバー板45bの抑え片45fが、コネクタ43bに挿入接続されたFFC44の終端部44aに弾接し、中継基板43との間で押さえ込んでいる状態を、図6に示す。
【0037】
さらに、図4に示すように、カバーユニット45のカバー板45bには、中継基板43に重ねるようにベース板45aに対して折り返して中継基板43と共にカバーユニット45を、取り付けねじ46によって移動部材42に取着した状態で、中継基板43が内部に収容される収容部45jが形成されている。
【0038】
この収容部45jは、内部に中継基板43を収容した状態で、中継基板43の少なくとも鉛直方向下方に臨む各端面の下側に、収容部45jの内周壁が対向して配置されるように構成されている。
【0039】
以上のように構成された本実施形態の車両用表示装置1では、カバーユニット45のカバー板45bに一体に形成された間隔調整片45gが、FFC44の折り返し部分44bよりもよりも終端部44a側の部分とベース部材41との間隔を、所定寸法に保つことから、移動部材42乃至リング部材2の移動に追従して位置が変化するFFC44の折り返し部分44bの曲率半径を、移動部材42乃至リング部材2が移動範囲のいずれの位置にあっても、断線等の支障を生じない寸法以上に保ち、断線等の支障から保護することができる。
【0040】
尚、カバーユニット45のカバー板45bに設けた抑え片45e,45eや抑え片45fのうち一方又は両方は、省略してもよいが、特に、本実施形態のように、FPC22の終端部22a,22aやFFC44の終端部44aを中継基板43のコネクタ43a,43aやコネクタ43bに挿入接続する構成とする場合、抑え片45e,45eや抑え片45fを設ければ、移動部材42(乃至リング部材2)の移動による振動等で、コネクタ43a,43a,43bからFPC22やFFC44の終端部22a,22a,44aが抜け落ちて、LED23への電源供給が絶たれてしまうのを防止することができるので、有利である。
【0041】
また、FPC22やFFC44の終端部22a,22a,44aの中継基板43への接続が、コネクタ43a,43a,43bではなく半田付け等によって行われる場合であっても、上述した抑え片45e,45eや抑え片45fをカバーユニット45のカバー板45bに設ける構成を採用して、上述したような効果を得ることができる。
【0042】
さらに、カバーユニット45のカバー板45bに設けた収容部45jの内周壁を、カバーユニット45と共に取り付けねじ46によって移動部材42に取着した中継基板43の少なくとも鉛直方向下方に臨む各端面の下側に臨むように配置するための構成は、省略してもよい。
【0043】
しかし、本実施形態の車両用表示装置1のようにこの構成を採用した方が、経年劣化により中継基板43の切断面(端面)から中継基板43の材料であるガラスエポキシ等の粉が離脱して移動部材42の周辺に飛散し、リードスクリュー一体型モータ47の内部等、移動部材42(乃至リング部材2)の移動用駆動機構に付着してその駆動の妨げとなるのを防止し、収容部45jの内部に止めておくことができるようになるので、有利である。
【0044】
ちなみに、カバーユニット45の収容部45jは、本実施形態のようにカバー板45b側に設けてもよく、反対に、ベース板45a側に設けてもよい。
【0045】
また、上述した実施形態では、リニアタイプのリードスクリュー一体型モータ47によりベース部材41に対して移動部材42を水平方向に移動させる場合を例に取って説明したが、本発明は、例えばステッピングモータからギア列やラックピニオン機構等を介して伝達される動力により移動部材42をベース部材41に対して水平方向に移動させる場合など、リニアタイプのモータ以外の駆動源を用いて移動部材42をベース部材41に対して移動させる構成の表示装置についても、適用可能である。
【0046】
さらに、上述した実施形態では、ディスプレイとしてLCDを用いているが、本発明では、表示内容を電気プログラム的に変化させることができるものであれば、これに限らず、有機ELやプラズマディスプレイ等の他の表示素子を用いることができる。
【0047】
また、リング部材2は、円形に限らず、たとえば四角形等の多角形状や、円の一部が直線となっている形状などの、表示を仕切る環状の形状であれば良い。
【0048】
さらに、上述した実施形態では、車両用表示装置1を例に取って本発明を説明したが、本発明は車両用表示装置に限らず、ディスプレイの表示面の前方にその表示面に沿って移動可能に配置した環状部材により、ディスプレイの表示面上の一部領域を囲むように表示面の前方から視認させる構成の表示装置であれば、車両用以外の用途のものであっても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の表示装置の一実施形態に係る車両用表示装置を示す前面側から見た分解斜視図である。
【図2】図1の車両用表氏装置の裏面側から見た分解斜視図である。
【図3】図1及び図2に示す環状部材周りの拡大分解斜視図である。
【図4】図2に示す移動部材周りでの電気配線の状態を示す要部拡大分解斜視図である。
【図5】図4に示すカバーユニットの抑え片の折り返し状態における斜視図である。
【図6】図5のカバーユニットの下方から見た移動部材周りの要部拡大説明図である。
【符号の説明】
【0050】
1 車両用表示装置
2 リング部材(環状部材)
22 FPC(電気配線、第1の配線)
22a,44a 終端部
23 LED(光源)
2A〜2L 発光部
3 液晶ディスプレイ(ディスプレイ)
3a 表示面
41 ベース部材
42 移動部材
43 中継基板
43a コネクタ(第1のコネクタ)
43b コネクタ(第2のコネクタ)
44 FFC(電気配線、第2の配線)
44b 折り返し部分
45 カバーユニット(基板ケース)
45e,45f 抑え片
45g 間隔調整片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイの表示面の前方に配置されて表示面上の一部領域を囲むように視認される環状部材に連結された移動部材を、該移動部材を支持するベース部材に対して移動させることで、前記表示面に沿って前記環状部材を移動させる表示装置において、前記環状部材の発光部を発光させる前記環状部材内の光源に電源を供給するために、前記環状部材と前記ベース部材側との間に電気配線を延設した表示装置であって、
前記電気配線は、前記移動部材に取着された中継基板と、該中継基板と前記環状部材との間に延設される第1の配線と、前記中継基板と前記ベース部材側との間に延設される第2の配線とを有しており、
前記第2の配線は、前記移動部材の前記ベース部材に対する移動に伴ってその位置が前記第2の配線の延在方向において変化する折り返し部分を有しており、
前記移動部材に取着され、前記折り返し部分を挟んで前記ベース部材側の第2の配線部分と前記移動部材側の第2の配線部分との間隔を所定寸法に保つ間隔調整片が、設けられている、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記中継基板は、前記第1の配線の終端部が接続される第1のコネクタと、前記第2の配線の終端部が接続される第2のコネクタとのうち、少なくとも一方のコネクタを有しており、前記間隔調整片を前記移動部材に取着した状態で、前記終端部に弾接し該終端部を前記コネクタから抜落不能に前記中継基板に対して固定する抑え片が、前記間隔調整片と一体に形成されている請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記中継基板と共に前記移動部材に取着されて該中継基板を内部に収容する基板ケースをさらに備えており、該基板ケースに前記間隔調整片が形成されている請求項1又は2記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−32973(P2008−32973A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−205825(P2006−205825)
【出願日】平成18年7月28日(2006.7.28)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】