表示装置
【課題】フレーム・シーケンシャル形式の立体視画像の画面を上下分割駆動する。
【解決手段】画面上側では、右眼用画像Rについてフレームのシーケンス番号nに0.5を加算し、画面下側では、左眼用画像Lについてフレームのシーケンス番号nに0.5を加算する。nフレーム目の左眼用画像L´nは、同一時刻の元の左眼用画像Lnの画面上側と、その0.5フレーム前の時刻の左眼用補間画像L(n−0.5)の画面下側からなり、nフレーム目の右眼用画像R´nは、0.5フレーム先の時刻の左眼用補間画像R(n+0.5)の画面上側と、同一時刻の元の右眼用画像Rnの画面下側からなる。
【解決手段】画面上側では、右眼用画像Rについてフレームのシーケンス番号nに0.5を加算し、画面下側では、左眼用画像Lについてフレームのシーケンス番号nに0.5を加算する。nフレーム目の左眼用画像L´nは、同一時刻の元の左眼用画像Lnの画面上側と、その0.5フレーム前の時刻の左眼用補間画像L(n−0.5)の画面下側からなり、nフレーム目の右眼用画像R´nは、0.5フレーム先の時刻の左眼用補間画像R(n+0.5)の画面上側と、同一時刻の元の右眼用画像Rnの画面下側からなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体視できる画像を表示する表示装置に係り、特に、左眼用画像フレームと右眼用画像フレームを1つずつ時分割で挿入するフレーム・シーケンシャル形式で立体視画像を表示する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
左右の眼に視差のある画像を表示することで、観察者に立体的に見える立体視画像を提示することができる。立体視画像技術は、テレビ放送、映画、遠隔通信、遠隔医療など、さまざまな分野において適用が期待されている。
【0003】
例えば、時分割立体視画像表示システムは、互いに異なる複数の画像を時分割で表示する表示装置と、画像の観察者がかけるシャッター眼鏡の組み合わせからなる。表示装置は、視差のある左眼用画像及び右眼用画像を非常に短い周期で交互に画面表示する。一方、観察者が装着したシャッター眼鏡は、左眼部及び右眼部にそれぞれ液晶レンズなどで構成されるシャッター機構を備えている。シャッター眼鏡は、左眼用画像がディスプレイされる間に、シャッター眼鏡の左眼部が光を透過させ、右眼部が遮光する。また、右眼用画像がディスプレイされる間に、シャッター眼鏡の右眼部が光を透過させ、左眼部が遮光する(例えば、特許文献1〜3を参照のこと)。すなわち、表示装置による左眼用画像及び右眼用画像の時分割表示と、表示装置の表示切り換えに同期してシャッター眼鏡がシャッター機構により画像選択を行なうことで、観察するユーザーに立体視画像が提示される。
【0004】
立体視できる画像信号の伝送形式として、1垂直帰線成分内に左眼用画像フレームと右眼用画像フレームを1つずつ時分割で挿入する「フレーム・シーケンシャル(若しくは、フィールド・シーケンシャル)」形式が知られている。
【0005】
立体視画像の表示に用いる表示装置に、例えば液晶ディスプレイ(LCD)を用いる。液晶ディスプレイは、画素毎にTFT(Thin File Transistor:薄膜トランジスタ)を配置したアクティブ・マトリックス型が一般的である。TFT液晶表示ディスプレイは、画像信号を画面上部から下部に向かって走査線毎に書き込むことによって各画素を駆動し、バックライトからの照射光を各画素で遮ったり透過させたりすることによって表示を行なう。
【0006】
液晶ディスプレイの場合、一般に、液晶の放電に時間がかかり、表示の応答速度が遅いことが知られている。表示パネルのサイズが大型化するに伴い、表示速度の問題はより深刻になる。表示速度を改善する方法の1つとして、表示パネルを例えば上下に2分割し、上下同時に表示制御する方式が知られている(例えば、特許文献4を参照のこと)。
【0007】
上記のフレーム・シーケンシャル形式で立体視画像を表示する際にも、液晶パネルを上下に2分割して駆動することにより、表示速度を改善することができると考えられる。
【0008】
しかしながら、立体視画像を表示する際に、単純に上下2分割駆動方式を適用すると、画面上側と画面下側で奥行き方向に定位する位置が異なるという現象が発生することが懸念される。例えば、画面上側が奥で、画面下側が手前にあるように見え、非常に違和感のある画像になってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平9−138384号公報
【特許文献2】特開2000−36969号公報
【特許文献3】特開2003−45343号公報
【特許文献4】特開2007−20022号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、左眼用画像フレームと右眼用画像フレームを1つずつ時分割で挿入するフレーム・シーケンシャル形式で立体視画像を好適に表示することができる、優れた表示装置を提供することにある。
【0011】
本発明のさらなる目的は、表示画面を上下に2分割して同時駆動することにより表示速度を改善するとともに、フレーム・シーケンシャル形式で立体視画像を好適に表示することができる、優れた表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願は、上記課題を参酌してなされたものであり、請求項1に記載の発明は、
画像を表示する表示部と、
フレーム・シーケンシャル形式で入力される左眼用画像及び右眼用画像をそれぞれ画面上側の上半分信号と画面下側の下半分信号に分離し、各時刻における左眼用画像の上半分信号と右眼用画像の下半分信号が同一時刻の入力画像となるよう、前記表示部の画面を上下分割同時駆動する際のフレーム・シーケンシャル形式の左眼用画像及び右眼用画像を生成する映像信号処理部と、
前記映像信号処理部で処理後の左眼用画像及び右眼用画像を表示するよう、前記表示部の画面を上下方向に2分割して画面上側及び画面下側を同時に駆動する駆動制御部と、
を具備する表示装置である。
【0013】
本願の請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の表示装置の映像信号処理部は、同一時刻の入力左眼用画像Lnの画面上側と、0.5フレーム前の時刻の左眼用補間画像L(n−0.5)の画面下側とからなる、nフレーム目の左眼用画像L´nと、0.5フレーム先の時刻の左眼用補間画像R(n+0.5)の画面上側と同一時刻の入力右眼用画像Rnの画面下側とからなる、上下分割同時駆動時におけるnフレーム目の右眼用画像R´nを、順次生成するように構成されている。
【0014】
本願の請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の表示装置の映像信号処理部は、0.5フレーム前の時刻の左眼用補間画像L(n−0.5)の画面上側と、1フレーム前の時刻の入力左眼用画像L(n−1)の画面下側とからなる、上下分割同時駆動時におけるnフレーム目の左眼用画像L´nと、同一時刻の入力左眼用画像Rnの画面上側と0.5フレーム前の時刻の右眼用補間画像R(n−0.5)の画面下側とからなる、上下分割同時駆動時におけるnフレーム目の右眼用画像R´nを、順次生成するように構成されている。
【0015】
また、本願の請求項4に記載の発明は、
画像を表示する表示部と、
フレーム・シーケンシャル形式で入力される左眼用画像及び右眼用画像の画面をそれぞれ上下方向にN個の1/N信号に分離し(但し、Nは2以上の整数)、同時刻の1/N信号と、画面上下方向にk/Nだけ離れた位置にk/Nフレーム分だけ時刻がずれた(N−1)個の補間画像からなる、各時刻における左眼用画像及び右眼用画像を生成する映像信号処理部と、
前記映像信号処理部で処理後の左眼用画像及び右眼用画像を表示するよう、前記表示部の画面を上下方向に2分割して画面上側及び画面下側を同時に駆動する駆動制御部と、
を具備する表示装置である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、表示画面を上下に2分割して同時駆動することにより表示速度を改善するとともに、フレーム・シーケンシャル形式で立体視画像を好適に表示することができる、優れた表示装置を提供することができる。
【0017】
本発明によれば、表示画面を上下に2分割して同時駆動する際に、画面上側と画面下側とで奥行き方向の低位位置を保ちながら、フレーム・シーケンシャル形式で立体視画像を好適に表示することができる、優れた表示装置を提供することができる。
【0018】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、フレーム・シーケンシャル形式で立体視画像を表示する様子を示した図である。
【図2】図2は、表示画面を上下に2分割して同時駆動して2次元画像を表示する様子を示した図である。
【図3】図3は、上下2分割同時駆動方式を単純に適用して、フレーム・シーケンシャル形式で立体視画像を表示する様子を示した図である。
【図4】図4は、上下2分割同時駆動時に適した立体視画像の表示方式を示した図である。
【図5】図5は、左眼用画像の被写体が右眼用画像の被写体よりも右寄りに存在する様子を示した図である。
【図6】図6は、左眼用画像Lnと右眼用画像Rnでともに画面上の同じ位置に被写体が存在する様子を示した図である。
【図7】図7は、右眼用画像の被写体が左眼用画像の被写体よりも右寄りに存在する様子を示した図である。
【図8A】図8Aは、左眼用画像の被写体が右眼用画像の被写体よりも右寄りに存在する場合に、視聴者は表示パネルより手前で被写体を知覚することを説明するための図である。
【図8B】図8Bは、左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体がともに同じ位置に存在する場合に、視聴者は表示パネルの面上で被写体を知覚することを説明するための図である。
【図8C】図8Cは、右眼用画像の被写体が左眼用画像の被写体よりも右寄りに存在する場合に、視聴者は表示パネルより奥に被写体を知覚することを説明するための図である。
【図9】図9は、被写体が時間の経過とともに左から右へ動く様子を示した図である。
【図10A】図10Aは、左から右へ動く被写体の立体視画像を図3に示した方式で表示した様子を示した図である。
【図10B】図10Bは、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示した図である。
【図11】図11は、被写体が時間の経過とともに右から左へ動く様子を示した図である。
【図12A】図12Aは、右から左へ動く被写体の立体視画像を図3に示した方式で表示した様子を示した図である。
【図12B】図12Bは、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示した図である。
【図13A】図13Aは、左から右へ動く被写体の立体視画像を図4に示した方式で表示した様子を示した図である。
【図13B】図13Bは、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示した図である。
【図14A】図14Aは、右から左へ動く被写体の立体視画像を図4に示した方式で表示した様子を示した図である。
【図14B】図14Bは、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示した図である。
【図15】図15は、上下2分割同時駆動時に適した立体視画像の表示方式を示した図である。
【図16A】図16Aは、左から右へ動く被写体の立体視画像を図15に示した方式で表示した様子を示した図である。
【図16B】図16Bは、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示した図である。
【図17A】図17Aは、右から左へ動く被写体の立体視画像を図15に示した方式で表示した様子を示した図である。
【図17B】図17Bは、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示した図である。
【図18】図18は、上下2分割同時駆動により立体視画像を表示する表示装置100の構成例を示した図である。
【図19】図19は、図4に示した上下2分割同時駆動時の立体視画像の表示方式を実現するための、映像信号処理部120の機能的構成を模式的に示した図である。
【図20】図20は、図15に示した上下2分割同時駆動時の立体視画像の表示方式を実現するための、映像信号処理部120の機能的構成を模式的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0021】
図1には、フレーム・シーケンシャル(若しくは、フィールド・シーケンシャル)形式で立体視画像を表示する様子を示している。図示のように、左眼用画像フレームと右眼用画像フレームが時分割で交互に表示される。同図中、各フレーム内に記載された「L」は左眼用画像を、「R」は右眼用画像を、それぞれ表す。また、L、Rそれぞれに付された数字は、フレームのシーケンス番号、すなわち時間軸上での表示順序を示している。図示の例では、同一時刻の左眼用画像Ln、右眼用画像Rnの順でフレームが表示される(但し、nはフレームのシーケンス番号を表す正の整数)。
【0022】
また、図2には、表示画面を上下に2分割して同時駆動して2次元画像を表示する様子を示している。同図中の各フレーム内に記載された数字は、フレームのシーケンス番号、すなわち時間軸上での表示順序を示している。図示のように、下側画面信号は、上側画面信号の1フレーム時間だけ前の信号を表示する。ある時刻の入力画像に着目すると、まず上側画面に表示して、その次のフレームで下側画面に表示することになる。同図中では、同一時刻の入力画像の上下画像の関係を、斜め線の矢印で示している。したがって、現在の1フレームで表示する上画像と次のフレームで表示する下画像が、同一フレームの入力信号である、という点を十分理解されたい。
【0023】
ここで、図1に示した、同一時刻の左眼用画像Ln、右眼用画像Rnの順で表示するという立体視画像の表示手順に、図2に示した、ある時刻の入力画像の上画像がまず表示され、次のフレームでその下画像が表示されるという上下2分割同時駆動方式における表示手順を単純に適用すると、立体視画像は図3に示すように表示されることになる。図3によれば、上下2分割同時駆動時のnフレーム目の左眼用画像L´nは、同一時刻の元の左眼用画像Lnの画面上側と1フレーム前の時刻の元の左眼用画像L(n−1)の画面下側とからなる。また、、。nフレーム目の右眼用画像R´nは、同一時刻の元の左眼用画像Rnの画面上側及び画面下側からなる。
【0024】
ここで、図3に示した立体視画像の表示方式について検討してみると、図1と同様に、同一時刻の左眼用画像Ln、右眼用画像Rnの順でフレームが表示されている。また、図2と同様に、ある時刻の入力画像の上側画面に表示した後、その次のフレームで下側画面に表示するようになっている。図3中で、同一時刻の入力画像の上下画像の関係が斜め線の矢印で示されている。
【0025】
同一時刻の入力画像の上下画像の関係を示す斜め線の各矢印は、隣接するフレームをまたがって引かれている。時分割立体視表示方式なので、斜め線で結ばれる2つの上下画像は、必ず、一方が左眼用画像信号で他方が右眼用画像信号になる。左眼用画像と右眼用画像を厳密に区別すると、斜め線の矢印で結ばれている上下画像同士は同じフレーム信号ではない。しかしながら、数字だけ、すなわち時刻だけを考慮すれば、同じフレーム信号ということになる。
【0026】
画像の表示内容も考慮に入れて、図3に示した立体視画像の表示方式についてさらに検討してみる。
【0027】
飛び出しも凹みもない位置に定位した被写体は、左眼用画像と右眼用画像とで視差がない。図8Bに示すような、表示パネルの面上で知覚する被写体に相当する。この場合、図6に示すように、このような被写体は、左眼用画像Lnと右眼用画像Rnでともに画面上の同じ位置に存在し、すなわちLn=Rnとなる。その結果、図2と同様に、ある時刻の入力画像の上側画面に表示した後、その次のフレームで下側画面に表示する、という関係を満たす。
【0028】
これに対し、図8Aに示すように、表示パネルより手前で被写体を知覚する場合には、図5に示すように、左眼用画像の被写体が右眼用画像の被写体よりも右寄りに存在することになる。逆に言えば、左眼用画像の被写体が右眼用画像の被写体よりも右寄りに存在すると、視聴者は、表示パネルより手前で被写体を知覚することになる。
【0029】
また、図8Cに示すように、表示パネルより奥に被写体を知覚する場合には、図7に示すように、右眼用画像の被写体が左眼用画像の被写体よりも右寄りに存在することになる。逆に言えば、右眼用画像の被写体が左眼用画像の被写体よりも右寄りに存在すると、視聴者は、表示パネルより奥に被写体を知覚することになる。
【0030】
要するに、立体視画像の視聴者が被写体を奥に近くするか手前に近くするかは、被写体の画面上の位置が同一時刻の左眼用画像Lnと右眼用画像Rnとで、互いにどのような関係で配置されるか(どのような視差が与えられるか)で決定される。
【0031】
左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体の位置に応じて視聴者が被写体の奥行きを知覚するということも考慮に入れて、図3に示した立体視画像の表示方式についてさらに検討してみる。
【0032】
図9に示すように、被写体が時間の経過とともに左から右へ動く場合について考えてみる。但し、被写体は、表示パネル面上で左から右へ移動するものとし、本来は左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体が同じ位置にある。これを図3に示した立体視画像の表示方式で表示すると、図10Aに示す通りとなる。
【0033】
図3に示した表示方式によれば、上下2分割同時駆動時のnフレーム目の左眼用画像L´nは、同一時刻の元の左眼用画像Lnの画面上側と1フレーム前の時刻の元の左眼用画像L(n−1)の画面下側とからなる。また、nフレーム目の右眼用画像R´nは、同一時刻の元の右眼用画像Rnの画面上側及び画面下側からなる(前述)。図10Aを、上下2分割同時駆動時の左眼用画像L´n及び右眼用画像R´nのペアで見た場合、画面上側では、左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体がともに同じ位置に存在するのに対し、画面下側では、左眼用画像の被写体が右眼用画像の被写体よりも左寄りに存在する。図10Bには、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示している。これは、図7及び図8Cに示した結果からも分かるように、画面下側の被写体が奥に定位することを意味する。つまり、図3に示した立体視画像の表示方式では、画面の上側と下側の間で、奥行き方向に凸凹が生じてしまう。
【0034】
また、逆に図11に示すように、被写体が時間の経過とともに右から左へ動く場合について考えてみる。但し、被写体は、表示パネル面上で右から左へ移動するものとし、本来は左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体が同じ位置にある。これを図3に示した立体視画像の表示方式で表示すると、図12Aに示す通りとなる。
【0035】
図3によれば、上下2分割同時駆動時のnフレーム目の左眼用画像L´nは、同一時刻の元の左眼用画像Lnの画面上側と1フレーム前の時刻の元の左眼用画像L(n−1)の画面下側とからなる。また、nフレーム目の右眼用画像R´nは、同一時刻の元の右眼用画像Rnの画面上側及び画面下側からなる(前述)。図12Aを、上下2分割同時駆動時の左眼用画像L´n及び右眼用画像R´nのペアで見た場合、画面上側では、左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体がともに同じ位置に存在するのに対し、画面下側では、左眼用画像の被写体が右眼用画像の被写体よりも右寄りに存在する。図12Bには、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示している。これは、図5及び図8Aに示した結果からも分かるように、画面下側の被写体が手前に定位することを意味する。したがって、上記と同様に、図3に示した立体視画像の表示方式では、画面の上側と下側の間で、奥行き方向に凸凹が生じてしまう。
【0036】
そこで、本発明者らは、図3に代えて、図4に示すような、上下2分割同時駆動時の立体視画像の表示方式を提案する。図4に示す表示方式によれば、図3に示した表示方式に対し、画面上側では、右眼用画像Rについてフレームのシーケンス番号nに0.5を加算し、画面下側では、左眼用画像Lについてフレームのシーケンス番号nに0.5を加算している。したがって、上下2分割同時駆動時のnフレーム目の左眼用画像L´nは、同一時刻の元の左眼用画像Lnの画面上側と、その0.5フレーム前の時刻の左眼用補間画像L(n−0.5)の画面下側とからなる。また、nフレーム目の右眼用画像R´nは、0.5フレーム先の時刻の左眼用補間画像R(n+0.5)の画面上側と、同一時刻の元の右眼用画像Rnの画面下側とからなる。図4に示した表示方式によれば、図2に示した上下2分割同時駆動方式と同様に、ある時刻の入力画像の上画像がまず表示され、次のフレームでその下画像が表示される。ここで、L(n+0.5)は、nフレーム目の左眼用画像Lnと(n+1)フレーム目の左眼用画像L(n+1)の時間的にほぼ中央で補間された左眼用補間画像である。右眼用補間画像R(n+0.5)についても同様である。
【0037】
図9に示したように、被写体が時間の経過とともに左から右へ動く場合について考えてみる。但し、被写体は、表示パネル面上で左から右へ移動するものとし、本来は左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体が同じ位置にある(同上)。これを図4に示した立体視画像の表示方式で表示すると、図13Aに示す通りとなる。
【0038】
図4に示す表示方式によれば、上下2分割同時駆動時のnフレーム目の左眼用画像L´nは、同一時刻の元の左眼用画像Lnの画面上側と、その0.5フレーム前の時刻の左眼用補間画像L(n−0.5)の画面下側とからなる。また、nフレーム目の右眼用画像R´nは、0.5フレーム先の時刻の右眼用補間画像R(n+0.5)の画面上側と、同一時刻の元の右眼用画像Rnの画面下側とからなる。図13Aでは、入力画像Ln、Rnの被写体を黒色で示し、補間画像L(n−0.5)、R(n+0.5)の被写体をグレイで示している。また、比較のため、図10Aと同じ被写体を破線で示している。
【0039】
図13Aを、上下2分割同時駆動時の左眼用画像L´n及び右眼用画像R´nのペアで見た場合、左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体との相対位置関係は、画面上側、画面下側によらず同じである。図13Bには、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示している。これは、図6及び図8Bに示した結果からも分かるように、画面上側の被写体と画面下側の被写体が同じ奥行き方向に定位することを意味する。したがって、図10Aに示したような、画面の上側と下側の間で奥行き方向に凸凹が生じることはない。
【0040】
続いて、図11に示したように、被写体が時間の経過とともに右から左へ動く場合について考えてみる。但し、被写体は、表示パネル面上で左から右へ移動するものとし、本来は左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体が同じ位置にある(同上)。これを図4に示した立体視画像の表示方式で表示すると、図14Aに示す通りとなる。図14Aでは、入力画像Ln、Rnの被写体を黒色で示し、補間画像L(n−0.5)、R(n+0.5)の被写体をグレイで示している。また、比較のため、図12Aと同じ被写体を破線で示している。
【0041】
図14Aを、上下2分割同時駆動時の左眼用画像L´n及び右眼用画像R´nのペアで見た場合、左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体との相対位置関係は、画面上側、画面下側によらず同じである。図14Bには、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示している。これは、図6及び図8Bに示した結果からも分かるように、画面上側の被写体と画面下側の被写体が同じ奥行き方向に定位することを意味する。したがって、図12Aに示したような、画面の上側と下側の間で奥行き方向に凸凹が生じることはない。
【0042】
また、図3に代えて、図15に示すような、上下2分割同時駆動時の立体視画像の表示方式を提案する。図15に示す表示方式によれば、図3に示した表示方式に対し、画面上側では、左眼用画像Lについてフレームのシーケンス番号nに0.5を減算し、画面下側では、右眼用画像Rについてフレームのシーケンス番号nに0.5を減算している。したがって、上下2分割同時駆動時のnフレーム目の左眼用画像L´nは、0.5フレーム前の時刻の左眼用補間画像L(n−0.5の画面上側と、1フレーム前の時刻の元の左眼用画像L(n−1)の画面下側とからなる。また、nフレーム目の右眼用画像R´nは、同一時刻の元の左眼用画像Rnの画面上側と、0.5フレーム前の時刻の右眼用補間画像R(n−0.5)の画面下側とからなる。図15に示した表示方式によっても、図2に示した上下2分割同時駆動方式と同様に、ある時刻の入力画像の上画像がまず表示され、次のフレームでその下画像が表示される。
【0043】
図9に示したように、被写体が時間の経過とともに左から右へ動く場合について考えてみる。但し、被写体は、表示パネル面上で左から右へ移動するものとし、本来は左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体が同じ位置にある(同上)。これを図15に示した立体視画像の表示方式で表示すると、図16Aに示す通りとなる。
【0044】
図15に示す表示方式によれば、上下2分割同時駆動時のnフレーム目の左眼用画像L´nは、0.5フレーム前の時刻の左眼用補間画像L(n−0.5)の画面上側と、1フレーム前の時刻の元の左眼用画像L(n−1)の画面下側とからなる。また、nフレーム目の右眼用画像R´nは、同一時刻の元の左眼用画像Rnの画面上側と、0.5フレーム前の時刻の右眼用補間画像R(n−0.5)の画面下側とからなる。図16Aでは、入力画像Ln、Rnの被写体を黒色で示し、補間画像L(n−0.5)、R(n−0.5)の被写体をグレイで示している。また、比較のため、図10Aと同じ被写体を破線で示している。
【0045】
図16Aを、上下2分割同時駆動時の左眼用画像L´n及び右眼用画像R´nのペアで見た場合、左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体との相対位置関係は、画面上側、画面下側によらず同じである。図16Bには、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示している。これは、図6及び図8Bに示した結果からも分かるように、画面上側の被写体と画面下側の被写体が同じ奥行き方向に定位することを意味する。したがって、図10Aに示したような、画面の上側と下側の間で奥行き方向に凸凹が生じることはない。
【0046】
続いて、図11に示したように、被写体が時間の経過とともに右から左へ動く場合について考えてみる。但し、被写体は、表示パネル面上で左から右へ移動するものとし、本来は左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体が同じ位置にある(同上)。これを図4に示した立体視画像の表示方式で表示すると、図17Aに示す通りとなる。図17Aでは、入力画像Ln、Rnの被写体を黒色で示し、補間画像L(n−0.5)、R(n−0.5)の被写体をグレイで示している。また、比較のため、図12Aと同じ被写体を破線で示している。
【0047】
図17Aを、上下2分割同時駆動時の左眼用画像L´n及び右眼用画像R´nのペアで見た場合、左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体との相対位置関係は、画面上側、画面下側によらず同じである。図17Bには、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示している。これは、図6及び図8Bに示した結果からも分かるように、画面上側の被写体と画面下側の被写体が同じ奥行き方向に定位することを意味する。したがって、図10Aに示したような、画面の上側と下側の間で奥行き方向に凸凹が生じることはない。
【0048】
図18には、上下2分割同時駆動により立体視画像を表示することが可能な表示装置100の構成例を示している。
【0049】
表示装置100は、画像表示部110と、映像信号処理部120と、タイミング制御部140と、映像メモリー150を備えている。また、画像表示部110は、表示パネル112と、ゲート・ドライバー113と、データ・ドライバー114を備えている。
【0050】
映像信号処理部120は、映像信号処理部120の外部からの映像信号の伝送を受けると、画像表示部110における立体視画像の表示に適したものとなるように各種信号処理を実行して、映像メモリー150に出力する。ここで言う、映像信号の伝送元となる「外部」には、ディジタル放送の受信機や、ブルーレイ・ディスク・プレイヤーなどのコンテンツ再生装置を挙げることができる。
【0051】
本実施形態では、映像信号処理部120は、図4又は図15に示したような上下2分割同時駆動時の立体視画像の表示方式を実現するための、(n+0.5)フレーム目の各補間画像L(n+0.5)、R(n+0.5)のフレーム補間処理や、各画像フレームの上下分離処理、フレーム遅延処理を行なうが、この点の詳細については後述に譲る。
【0052】
また、映像信号処理部120は、立体視画像の映像信号の切り替えのタイミングに同期して、データ・ドライバー113及びゲート・ドライバー114が動作するように、所定の制御信号をタイミング制御部140へ供給する。
【0053】
ゲート・ドライバー113は、表示パネル112のゲート・バス・ライン(図示しない)を駆動する駆動回路であり、タイミング制御部140から伝送された信号に応じて、表示パネル112内の各画素に接続されたゲート・バス・ラインへ、映像メモリー150から読み出された映像信号に基づく駆動電圧を出力する。本実施形態では、ゲート・ドライバー113は、表示パネル112を上下方向に2分割して、画面上側と画面下側を同時に駆動する。
【0054】
データ・ドライバー114は、表示パネル112の各画素を図示しないデータ線(走査線)に沿って線順次駆動するための信号を生成する駆動回路であり、タイミング制御部140から伝送された信号に応じてデータ線へ印加する信号を生成して出力する。例えば、データ・ドライバー114は、図示のように表示パネル112の上下に配置して、上下から同時に出力できるようにする。
【0055】
表示パネル112は、例えば格子状に配列された複数の画素を有するが、本発明の要旨は特定の画素配列には限定されない。液晶表示パネルの場合し、ガラスなどの透明板の間に所定の配向状態を有する液晶分子が封入されており、外部からの信号の印加に応じて画像を表示する。上述したように、表示パネル112への信号の印加は、ゲート・ドライバー113、及び、上下のデータ・ドライバー114によって実行される。
【0056】
図19には、図4に示した上下2分割同時駆動時の立体視画像の表示方式を実現するための、映像信号処理部120の機能的構成を模式的に示している。
【0057】
映像信号処理部120には、外部から、フレームのシーケンス番号順に、左眼用画像及び右眼用画像の各信号L0、R0、L1、R1、L2、R2、…が供給される。フレームのシーケンス番号は、時間軸上での表示順序を示している。
【0058】
フレーム補間部201は、左眼用画像Lについてフレームのシーケンス番号nに0.5を加算した左眼用補間画像L0.5、L1.5、L2.5、…、並びに、右眼用画像Rについてフレームのシーケンス番号nに0.5を加算した右眼用補間画像R0.5、R1.5、R2.5、…を補間処理により生成する。左眼用補間画像L(n+0.5)は、nフレーム目の左眼用画像Lnと(n+1)フレーム目の左眼用画像L(n+1)の時間的に中央の補間画像であり、LnとL(n+1)を線形補間することなどの方法で生成することができる。右眼用補間画像R(n+0.5)についても同様である。
【0059】
上下分離遅延部202は、左右の順、シーケンス番号の順に従って、入力された画像フレーム並びにフレーム補間部201で補間された補間画像フレームL0、L0.5、R0、R0.5、L1、L1.5、R1、R1.5、…を入力すると、各画像フレームを画面上側の上半分信号と画面下側の下半分信号に分離する。
【0060】
また、上下分離遅延部202は、左眼用画像については下半分信号について0.5フレーム周期の遅延を与え、右眼用画像については上半分信号について0.5フレーム周期の遅延を与えて、それぞれ出力する。この結果、nフレーム目の左眼用画像L´nとして、同一時刻の元の左眼用画像Lnの上半分信号と、その0.5フレーム前の時刻の左眼用補間画像L(n−0.5)の下半分信号が映像メモリー150に出力され、表示パネル112に表示される。また、nフレーム目の右眼用画像R´nとして、0.5フレーム先の時刻の右眼用補間画像R(n+0.5)の上半分信号と、同一時刻の元の右眼用画像Rnの下半分信号が映像メモリー150に出力され、表示パネル112に表示される。
【0061】
図13A、図14Aを参照しながら既に説明したように、上下2分割同時駆動時の左眼用画像L´n及び右眼用画像R´nのペアで見た場合、左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体との相対位置関係は、画面上側、画面下側によらず同じであり、画面の上側と下側の間で奥行き方向に凸凹が生じることはない。
【0062】
また、図20には、図4に示した上下2分割同時駆動時の立体視画像の表示方式を実現するための、映像信号処理部120の機能的構成を模式的に示している。
【0063】
映像信号処理部120には、外部から、フレームのシーケンス番号順に、左眼用画像及び右眼用画像の各信号L0、R0、L1、R1、L2、R2、…が供給される。フレームのシーケンス番号は、時間軸上での表示順序を示している。
【0064】
フレーム補間部301は、左眼用画像Lについてフレームのシーケンス番号nに0.5を加算した左眼用補間画像L0.5、L1.5、L2.5、…、並びに、右眼用画像Rについてフレームのシーケンス番号nに0.5を加算した右眼用補間画像R0.5、R1.5、R2.5、…を補間処理により生成する。左眼用補間画像L(n+0.5)は、nフレーム目の左眼用画像Lnと(n+1)フレーム目の左眼用画像L(n+1)の時間的に中央の補間画像であり、LnとL(n+1)を線形補間することなどの方法で生成することができる。右眼用補間画像R(n+0.5)についても同様である。
【0065】
上下分離遅延部302は、左右の順、シーケンス番号の順に従って、入力された画像フレーム並びにフレーム補間部201で補間された補間画像フレームL0、L0.5、R0、R0.5、L1、L1.5、R1、R1.5、…を入力すると、各画像フレームを画面上側の上半分信号と画面下側の下半分信号に分離する。
【0066】
また、上下分離遅延部302は、左眼用画像については上半分信号について0.5フレーム周期の遅延を与え、右眼用画像については下半分信号について0.5フレーム周期の遅延を与えて、それぞれ出力する。この結果、nフレーム目の左眼用画像L´nとして、0.5フレーム前の時刻の左眼用補間画像L(n−0.5)nの上半分信号と、同一時刻の元の左眼用画像Lの下半分信号が映像メモリー150に出力され、表示パネル112に表示される。また、nフレーム目の右眼用画像R´nとして、同一時刻の元の右眼用画像Rnの上半分信号と、0.5フレーム前の時刻の右眼用補間画像R(n−0.5)の下半分信号が映像メモリー150に出力され、表示パネル112に表示される。
【0067】
図16A、図17Aを参照しながら既に説明したように、上下2分割同時駆動時の左眼用画像L´n及び右眼用画像R´nのペアで見た場合、左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体との相対位置関係は、画面上側、画面下側によらず同じであり、画面の上側と下側の間で奥行き方向に凸凹が生じることはない。
【0068】
なお、上記では画面を上下方向に2分割する実施形態について説明してきたが、上下方向に3以上に分割する場合についても同様に補間画像を用いて各時刻の左眼用画像及び右眼用画像のフレームを生成するようにすればよい。表示パネルのサイズの大型化により、表示速度を改善するために、画面を3以上に分割して駆動することは十分に想定される。画面をN分割するときには、左眼用画像及び右眼用画像の画面をそれぞれ上下方向にN個の1/N信号に分離し(但し、Nは2以上の整数)、同時刻の1/N信号と、画面上下方向にk/Nだけ離れた位置にk/Nフレーム分だけ時刻がずれた(N−1)個の補間画像からなる、各時刻における左眼用画像及び右眼用画像を生成するようにする。例えば、N=4であれば、左眼用画像及び右眼用画像の各1画面は、上下方向に4分割された各位置に、0.25フレームだけ時刻がずれた3個の補間画像と同一時刻の入力画像を合わせて、1画面とする。
【産業上の利用可能性】
【0069】
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳細に説明してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
【0070】
本明細書では、液晶ディスプレイを表示装置に用いた実施形態について説明してきたが、本発明の要旨は特定の表示デバイスに限定されるものではない。上下2分割同時駆動を行なうさまざまな表示デバイスに本発明を適用することができる。
【0071】
また、本発明は、フレーム・シーケンシャル形式で立体視画像を表示するさまざまな表示装置に適用することができ、シャッター眼鏡を用いる方式、裸眼方式を問わない。
【0072】
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
【符号の説明】
【0073】
100…立体表示装置
110…画像表示部
112…表示パネル
113…ゲート・ドライバー
114…データ・ドライバー
120…映像信号処理部
140…タイミング制御部
150…映像メモリー
201、301…フレーム補間部
202、302…上下分離遅延部
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体視できる画像を表示する表示装置に係り、特に、左眼用画像フレームと右眼用画像フレームを1つずつ時分割で挿入するフレーム・シーケンシャル形式で立体視画像を表示する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
左右の眼に視差のある画像を表示することで、観察者に立体的に見える立体視画像を提示することができる。立体視画像技術は、テレビ放送、映画、遠隔通信、遠隔医療など、さまざまな分野において適用が期待されている。
【0003】
例えば、時分割立体視画像表示システムは、互いに異なる複数の画像を時分割で表示する表示装置と、画像の観察者がかけるシャッター眼鏡の組み合わせからなる。表示装置は、視差のある左眼用画像及び右眼用画像を非常に短い周期で交互に画面表示する。一方、観察者が装着したシャッター眼鏡は、左眼部及び右眼部にそれぞれ液晶レンズなどで構成されるシャッター機構を備えている。シャッター眼鏡は、左眼用画像がディスプレイされる間に、シャッター眼鏡の左眼部が光を透過させ、右眼部が遮光する。また、右眼用画像がディスプレイされる間に、シャッター眼鏡の右眼部が光を透過させ、左眼部が遮光する(例えば、特許文献1〜3を参照のこと)。すなわち、表示装置による左眼用画像及び右眼用画像の時分割表示と、表示装置の表示切り換えに同期してシャッター眼鏡がシャッター機構により画像選択を行なうことで、観察するユーザーに立体視画像が提示される。
【0004】
立体視できる画像信号の伝送形式として、1垂直帰線成分内に左眼用画像フレームと右眼用画像フレームを1つずつ時分割で挿入する「フレーム・シーケンシャル(若しくは、フィールド・シーケンシャル)」形式が知られている。
【0005】
立体視画像の表示に用いる表示装置に、例えば液晶ディスプレイ(LCD)を用いる。液晶ディスプレイは、画素毎にTFT(Thin File Transistor:薄膜トランジスタ)を配置したアクティブ・マトリックス型が一般的である。TFT液晶表示ディスプレイは、画像信号を画面上部から下部に向かって走査線毎に書き込むことによって各画素を駆動し、バックライトからの照射光を各画素で遮ったり透過させたりすることによって表示を行なう。
【0006】
液晶ディスプレイの場合、一般に、液晶の放電に時間がかかり、表示の応答速度が遅いことが知られている。表示パネルのサイズが大型化するに伴い、表示速度の問題はより深刻になる。表示速度を改善する方法の1つとして、表示パネルを例えば上下に2分割し、上下同時に表示制御する方式が知られている(例えば、特許文献4を参照のこと)。
【0007】
上記のフレーム・シーケンシャル形式で立体視画像を表示する際にも、液晶パネルを上下に2分割して駆動することにより、表示速度を改善することができると考えられる。
【0008】
しかしながら、立体視画像を表示する際に、単純に上下2分割駆動方式を適用すると、画面上側と画面下側で奥行き方向に定位する位置が異なるという現象が発生することが懸念される。例えば、画面上側が奥で、画面下側が手前にあるように見え、非常に違和感のある画像になってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平9−138384号公報
【特許文献2】特開2000−36969号公報
【特許文献3】特開2003−45343号公報
【特許文献4】特開2007−20022号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、左眼用画像フレームと右眼用画像フレームを1つずつ時分割で挿入するフレーム・シーケンシャル形式で立体視画像を好適に表示することができる、優れた表示装置を提供することにある。
【0011】
本発明のさらなる目的は、表示画面を上下に2分割して同時駆動することにより表示速度を改善するとともに、フレーム・シーケンシャル形式で立体視画像を好適に表示することができる、優れた表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願は、上記課題を参酌してなされたものであり、請求項1に記載の発明は、
画像を表示する表示部と、
フレーム・シーケンシャル形式で入力される左眼用画像及び右眼用画像をそれぞれ画面上側の上半分信号と画面下側の下半分信号に分離し、各時刻における左眼用画像の上半分信号と右眼用画像の下半分信号が同一時刻の入力画像となるよう、前記表示部の画面を上下分割同時駆動する際のフレーム・シーケンシャル形式の左眼用画像及び右眼用画像を生成する映像信号処理部と、
前記映像信号処理部で処理後の左眼用画像及び右眼用画像を表示するよう、前記表示部の画面を上下方向に2分割して画面上側及び画面下側を同時に駆動する駆動制御部と、
を具備する表示装置である。
【0013】
本願の請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の表示装置の映像信号処理部は、同一時刻の入力左眼用画像Lnの画面上側と、0.5フレーム前の時刻の左眼用補間画像L(n−0.5)の画面下側とからなる、nフレーム目の左眼用画像L´nと、0.5フレーム先の時刻の左眼用補間画像R(n+0.5)の画面上側と同一時刻の入力右眼用画像Rnの画面下側とからなる、上下分割同時駆動時におけるnフレーム目の右眼用画像R´nを、順次生成するように構成されている。
【0014】
本願の請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の表示装置の映像信号処理部は、0.5フレーム前の時刻の左眼用補間画像L(n−0.5)の画面上側と、1フレーム前の時刻の入力左眼用画像L(n−1)の画面下側とからなる、上下分割同時駆動時におけるnフレーム目の左眼用画像L´nと、同一時刻の入力左眼用画像Rnの画面上側と0.5フレーム前の時刻の右眼用補間画像R(n−0.5)の画面下側とからなる、上下分割同時駆動時におけるnフレーム目の右眼用画像R´nを、順次生成するように構成されている。
【0015】
また、本願の請求項4に記載の発明は、
画像を表示する表示部と、
フレーム・シーケンシャル形式で入力される左眼用画像及び右眼用画像の画面をそれぞれ上下方向にN個の1/N信号に分離し(但し、Nは2以上の整数)、同時刻の1/N信号と、画面上下方向にk/Nだけ離れた位置にk/Nフレーム分だけ時刻がずれた(N−1)個の補間画像からなる、各時刻における左眼用画像及び右眼用画像を生成する映像信号処理部と、
前記映像信号処理部で処理後の左眼用画像及び右眼用画像を表示するよう、前記表示部の画面を上下方向に2分割して画面上側及び画面下側を同時に駆動する駆動制御部と、
を具備する表示装置である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、表示画面を上下に2分割して同時駆動することにより表示速度を改善するとともに、フレーム・シーケンシャル形式で立体視画像を好適に表示することができる、優れた表示装置を提供することができる。
【0017】
本発明によれば、表示画面を上下に2分割して同時駆動する際に、画面上側と画面下側とで奥行き方向の低位位置を保ちながら、フレーム・シーケンシャル形式で立体視画像を好適に表示することができる、優れた表示装置を提供することができる。
【0018】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、フレーム・シーケンシャル形式で立体視画像を表示する様子を示した図である。
【図2】図2は、表示画面を上下に2分割して同時駆動して2次元画像を表示する様子を示した図である。
【図3】図3は、上下2分割同時駆動方式を単純に適用して、フレーム・シーケンシャル形式で立体視画像を表示する様子を示した図である。
【図4】図4は、上下2分割同時駆動時に適した立体視画像の表示方式を示した図である。
【図5】図5は、左眼用画像の被写体が右眼用画像の被写体よりも右寄りに存在する様子を示した図である。
【図6】図6は、左眼用画像Lnと右眼用画像Rnでともに画面上の同じ位置に被写体が存在する様子を示した図である。
【図7】図7は、右眼用画像の被写体が左眼用画像の被写体よりも右寄りに存在する様子を示した図である。
【図8A】図8Aは、左眼用画像の被写体が右眼用画像の被写体よりも右寄りに存在する場合に、視聴者は表示パネルより手前で被写体を知覚することを説明するための図である。
【図8B】図8Bは、左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体がともに同じ位置に存在する場合に、視聴者は表示パネルの面上で被写体を知覚することを説明するための図である。
【図8C】図8Cは、右眼用画像の被写体が左眼用画像の被写体よりも右寄りに存在する場合に、視聴者は表示パネルより奥に被写体を知覚することを説明するための図である。
【図9】図9は、被写体が時間の経過とともに左から右へ動く様子を示した図である。
【図10A】図10Aは、左から右へ動く被写体の立体視画像を図3に示した方式で表示した様子を示した図である。
【図10B】図10Bは、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示した図である。
【図11】図11は、被写体が時間の経過とともに右から左へ動く様子を示した図である。
【図12A】図12Aは、右から左へ動く被写体の立体視画像を図3に示した方式で表示した様子を示した図である。
【図12B】図12Bは、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示した図である。
【図13A】図13Aは、左から右へ動く被写体の立体視画像を図4に示した方式で表示した様子を示した図である。
【図13B】図13Bは、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示した図である。
【図14A】図14Aは、右から左へ動く被写体の立体視画像を図4に示した方式で表示した様子を示した図である。
【図14B】図14Bは、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示した図である。
【図15】図15は、上下2分割同時駆動時に適した立体視画像の表示方式を示した図である。
【図16A】図16Aは、左から右へ動く被写体の立体視画像を図15に示した方式で表示した様子を示した図である。
【図16B】図16Bは、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示した図である。
【図17A】図17Aは、右から左へ動く被写体の立体視画像を図15に示した方式で表示した様子を示した図である。
【図17B】図17Bは、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示した図である。
【図18】図18は、上下2分割同時駆動により立体視画像を表示する表示装置100の構成例を示した図である。
【図19】図19は、図4に示した上下2分割同時駆動時の立体視画像の表示方式を実現するための、映像信号処理部120の機能的構成を模式的に示した図である。
【図20】図20は、図15に示した上下2分割同時駆動時の立体視画像の表示方式を実現するための、映像信号処理部120の機能的構成を模式的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0021】
図1には、フレーム・シーケンシャル(若しくは、フィールド・シーケンシャル)形式で立体視画像を表示する様子を示している。図示のように、左眼用画像フレームと右眼用画像フレームが時分割で交互に表示される。同図中、各フレーム内に記載された「L」は左眼用画像を、「R」は右眼用画像を、それぞれ表す。また、L、Rそれぞれに付された数字は、フレームのシーケンス番号、すなわち時間軸上での表示順序を示している。図示の例では、同一時刻の左眼用画像Ln、右眼用画像Rnの順でフレームが表示される(但し、nはフレームのシーケンス番号を表す正の整数)。
【0022】
また、図2には、表示画面を上下に2分割して同時駆動して2次元画像を表示する様子を示している。同図中の各フレーム内に記載された数字は、フレームのシーケンス番号、すなわち時間軸上での表示順序を示している。図示のように、下側画面信号は、上側画面信号の1フレーム時間だけ前の信号を表示する。ある時刻の入力画像に着目すると、まず上側画面に表示して、その次のフレームで下側画面に表示することになる。同図中では、同一時刻の入力画像の上下画像の関係を、斜め線の矢印で示している。したがって、現在の1フレームで表示する上画像と次のフレームで表示する下画像が、同一フレームの入力信号である、という点を十分理解されたい。
【0023】
ここで、図1に示した、同一時刻の左眼用画像Ln、右眼用画像Rnの順で表示するという立体視画像の表示手順に、図2に示した、ある時刻の入力画像の上画像がまず表示され、次のフレームでその下画像が表示されるという上下2分割同時駆動方式における表示手順を単純に適用すると、立体視画像は図3に示すように表示されることになる。図3によれば、上下2分割同時駆動時のnフレーム目の左眼用画像L´nは、同一時刻の元の左眼用画像Lnの画面上側と1フレーム前の時刻の元の左眼用画像L(n−1)の画面下側とからなる。また、、。nフレーム目の右眼用画像R´nは、同一時刻の元の左眼用画像Rnの画面上側及び画面下側からなる。
【0024】
ここで、図3に示した立体視画像の表示方式について検討してみると、図1と同様に、同一時刻の左眼用画像Ln、右眼用画像Rnの順でフレームが表示されている。また、図2と同様に、ある時刻の入力画像の上側画面に表示した後、その次のフレームで下側画面に表示するようになっている。図3中で、同一時刻の入力画像の上下画像の関係が斜め線の矢印で示されている。
【0025】
同一時刻の入力画像の上下画像の関係を示す斜め線の各矢印は、隣接するフレームをまたがって引かれている。時分割立体視表示方式なので、斜め線で結ばれる2つの上下画像は、必ず、一方が左眼用画像信号で他方が右眼用画像信号になる。左眼用画像と右眼用画像を厳密に区別すると、斜め線の矢印で結ばれている上下画像同士は同じフレーム信号ではない。しかしながら、数字だけ、すなわち時刻だけを考慮すれば、同じフレーム信号ということになる。
【0026】
画像の表示内容も考慮に入れて、図3に示した立体視画像の表示方式についてさらに検討してみる。
【0027】
飛び出しも凹みもない位置に定位した被写体は、左眼用画像と右眼用画像とで視差がない。図8Bに示すような、表示パネルの面上で知覚する被写体に相当する。この場合、図6に示すように、このような被写体は、左眼用画像Lnと右眼用画像Rnでともに画面上の同じ位置に存在し、すなわちLn=Rnとなる。その結果、図2と同様に、ある時刻の入力画像の上側画面に表示した後、その次のフレームで下側画面に表示する、という関係を満たす。
【0028】
これに対し、図8Aに示すように、表示パネルより手前で被写体を知覚する場合には、図5に示すように、左眼用画像の被写体が右眼用画像の被写体よりも右寄りに存在することになる。逆に言えば、左眼用画像の被写体が右眼用画像の被写体よりも右寄りに存在すると、視聴者は、表示パネルより手前で被写体を知覚することになる。
【0029】
また、図8Cに示すように、表示パネルより奥に被写体を知覚する場合には、図7に示すように、右眼用画像の被写体が左眼用画像の被写体よりも右寄りに存在することになる。逆に言えば、右眼用画像の被写体が左眼用画像の被写体よりも右寄りに存在すると、視聴者は、表示パネルより奥に被写体を知覚することになる。
【0030】
要するに、立体視画像の視聴者が被写体を奥に近くするか手前に近くするかは、被写体の画面上の位置が同一時刻の左眼用画像Lnと右眼用画像Rnとで、互いにどのような関係で配置されるか(どのような視差が与えられるか)で決定される。
【0031】
左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体の位置に応じて視聴者が被写体の奥行きを知覚するということも考慮に入れて、図3に示した立体視画像の表示方式についてさらに検討してみる。
【0032】
図9に示すように、被写体が時間の経過とともに左から右へ動く場合について考えてみる。但し、被写体は、表示パネル面上で左から右へ移動するものとし、本来は左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体が同じ位置にある。これを図3に示した立体視画像の表示方式で表示すると、図10Aに示す通りとなる。
【0033】
図3に示した表示方式によれば、上下2分割同時駆動時のnフレーム目の左眼用画像L´nは、同一時刻の元の左眼用画像Lnの画面上側と1フレーム前の時刻の元の左眼用画像L(n−1)の画面下側とからなる。また、nフレーム目の右眼用画像R´nは、同一時刻の元の右眼用画像Rnの画面上側及び画面下側からなる(前述)。図10Aを、上下2分割同時駆動時の左眼用画像L´n及び右眼用画像R´nのペアで見た場合、画面上側では、左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体がともに同じ位置に存在するのに対し、画面下側では、左眼用画像の被写体が右眼用画像の被写体よりも左寄りに存在する。図10Bには、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示している。これは、図7及び図8Cに示した結果からも分かるように、画面下側の被写体が奥に定位することを意味する。つまり、図3に示した立体視画像の表示方式では、画面の上側と下側の間で、奥行き方向に凸凹が生じてしまう。
【0034】
また、逆に図11に示すように、被写体が時間の経過とともに右から左へ動く場合について考えてみる。但し、被写体は、表示パネル面上で右から左へ移動するものとし、本来は左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体が同じ位置にある。これを図3に示した立体視画像の表示方式で表示すると、図12Aに示す通りとなる。
【0035】
図3によれば、上下2分割同時駆動時のnフレーム目の左眼用画像L´nは、同一時刻の元の左眼用画像Lnの画面上側と1フレーム前の時刻の元の左眼用画像L(n−1)の画面下側とからなる。また、nフレーム目の右眼用画像R´nは、同一時刻の元の右眼用画像Rnの画面上側及び画面下側からなる(前述)。図12Aを、上下2分割同時駆動時の左眼用画像L´n及び右眼用画像R´nのペアで見た場合、画面上側では、左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体がともに同じ位置に存在するのに対し、画面下側では、左眼用画像の被写体が右眼用画像の被写体よりも右寄りに存在する。図12Bには、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示している。これは、図5及び図8Aに示した結果からも分かるように、画面下側の被写体が手前に定位することを意味する。したがって、上記と同様に、図3に示した立体視画像の表示方式では、画面の上側と下側の間で、奥行き方向に凸凹が生じてしまう。
【0036】
そこで、本発明者らは、図3に代えて、図4に示すような、上下2分割同時駆動時の立体視画像の表示方式を提案する。図4に示す表示方式によれば、図3に示した表示方式に対し、画面上側では、右眼用画像Rについてフレームのシーケンス番号nに0.5を加算し、画面下側では、左眼用画像Lについてフレームのシーケンス番号nに0.5を加算している。したがって、上下2分割同時駆動時のnフレーム目の左眼用画像L´nは、同一時刻の元の左眼用画像Lnの画面上側と、その0.5フレーム前の時刻の左眼用補間画像L(n−0.5)の画面下側とからなる。また、nフレーム目の右眼用画像R´nは、0.5フレーム先の時刻の左眼用補間画像R(n+0.5)の画面上側と、同一時刻の元の右眼用画像Rnの画面下側とからなる。図4に示した表示方式によれば、図2に示した上下2分割同時駆動方式と同様に、ある時刻の入力画像の上画像がまず表示され、次のフレームでその下画像が表示される。ここで、L(n+0.5)は、nフレーム目の左眼用画像Lnと(n+1)フレーム目の左眼用画像L(n+1)の時間的にほぼ中央で補間された左眼用補間画像である。右眼用補間画像R(n+0.5)についても同様である。
【0037】
図9に示したように、被写体が時間の経過とともに左から右へ動く場合について考えてみる。但し、被写体は、表示パネル面上で左から右へ移動するものとし、本来は左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体が同じ位置にある(同上)。これを図4に示した立体視画像の表示方式で表示すると、図13Aに示す通りとなる。
【0038】
図4に示す表示方式によれば、上下2分割同時駆動時のnフレーム目の左眼用画像L´nは、同一時刻の元の左眼用画像Lnの画面上側と、その0.5フレーム前の時刻の左眼用補間画像L(n−0.5)の画面下側とからなる。また、nフレーム目の右眼用画像R´nは、0.5フレーム先の時刻の右眼用補間画像R(n+0.5)の画面上側と、同一時刻の元の右眼用画像Rnの画面下側とからなる。図13Aでは、入力画像Ln、Rnの被写体を黒色で示し、補間画像L(n−0.5)、R(n+0.5)の被写体をグレイで示している。また、比較のため、図10Aと同じ被写体を破線で示している。
【0039】
図13Aを、上下2分割同時駆動時の左眼用画像L´n及び右眼用画像R´nのペアで見た場合、左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体との相対位置関係は、画面上側、画面下側によらず同じである。図13Bには、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示している。これは、図6及び図8Bに示した結果からも分かるように、画面上側の被写体と画面下側の被写体が同じ奥行き方向に定位することを意味する。したがって、図10Aに示したような、画面の上側と下側の間で奥行き方向に凸凹が生じることはない。
【0040】
続いて、図11に示したように、被写体が時間の経過とともに右から左へ動く場合について考えてみる。但し、被写体は、表示パネル面上で左から右へ移動するものとし、本来は左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体が同じ位置にある(同上)。これを図4に示した立体視画像の表示方式で表示すると、図14Aに示す通りとなる。図14Aでは、入力画像Ln、Rnの被写体を黒色で示し、補間画像L(n−0.5)、R(n+0.5)の被写体をグレイで示している。また、比較のため、図12Aと同じ被写体を破線で示している。
【0041】
図14Aを、上下2分割同時駆動時の左眼用画像L´n及び右眼用画像R´nのペアで見た場合、左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体との相対位置関係は、画面上側、画面下側によらず同じである。図14Bには、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示している。これは、図6及び図8Bに示した結果からも分かるように、画面上側の被写体と画面下側の被写体が同じ奥行き方向に定位することを意味する。したがって、図12Aに示したような、画面の上側と下側の間で奥行き方向に凸凹が生じることはない。
【0042】
また、図3に代えて、図15に示すような、上下2分割同時駆動時の立体視画像の表示方式を提案する。図15に示す表示方式によれば、図3に示した表示方式に対し、画面上側では、左眼用画像Lについてフレームのシーケンス番号nに0.5を減算し、画面下側では、右眼用画像Rについてフレームのシーケンス番号nに0.5を減算している。したがって、上下2分割同時駆動時のnフレーム目の左眼用画像L´nは、0.5フレーム前の時刻の左眼用補間画像L(n−0.5の画面上側と、1フレーム前の時刻の元の左眼用画像L(n−1)の画面下側とからなる。また、nフレーム目の右眼用画像R´nは、同一時刻の元の左眼用画像Rnの画面上側と、0.5フレーム前の時刻の右眼用補間画像R(n−0.5)の画面下側とからなる。図15に示した表示方式によっても、図2に示した上下2分割同時駆動方式と同様に、ある時刻の入力画像の上画像がまず表示され、次のフレームでその下画像が表示される。
【0043】
図9に示したように、被写体が時間の経過とともに左から右へ動く場合について考えてみる。但し、被写体は、表示パネル面上で左から右へ移動するものとし、本来は左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体が同じ位置にある(同上)。これを図15に示した立体視画像の表示方式で表示すると、図16Aに示す通りとなる。
【0044】
図15に示す表示方式によれば、上下2分割同時駆動時のnフレーム目の左眼用画像L´nは、0.5フレーム前の時刻の左眼用補間画像L(n−0.5)の画面上側と、1フレーム前の時刻の元の左眼用画像L(n−1)の画面下側とからなる。また、nフレーム目の右眼用画像R´nは、同一時刻の元の左眼用画像Rnの画面上側と、0.5フレーム前の時刻の右眼用補間画像R(n−0.5)の画面下側とからなる。図16Aでは、入力画像Ln、Rnの被写体を黒色で示し、補間画像L(n−0.5)、R(n−0.5)の被写体をグレイで示している。また、比較のため、図10Aと同じ被写体を破線で示している。
【0045】
図16Aを、上下2分割同時駆動時の左眼用画像L´n及び右眼用画像R´nのペアで見た場合、左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体との相対位置関係は、画面上側、画面下側によらず同じである。図16Bには、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示している。これは、図6及び図8Bに示した結果からも分かるように、画面上側の被写体と画面下側の被写体が同じ奥行き方向に定位することを意味する。したがって、図10Aに示したような、画面の上側と下側の間で奥行き方向に凸凹が生じることはない。
【0046】
続いて、図11に示したように、被写体が時間の経過とともに右から左へ動く場合について考えてみる。但し、被写体は、表示パネル面上で左から右へ移動するものとし、本来は左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体が同じ位置にある(同上)。これを図4に示した立体視画像の表示方式で表示すると、図17Aに示す通りとなる。図17Aでは、入力画像Ln、Rnの被写体を黒色で示し、補間画像L(n−0.5)、R(n−0.5)の被写体をグレイで示している。また、比較のため、図12Aと同じ被写体を破線で示している。
【0047】
図17Aを、上下2分割同時駆動時の左眼用画像L´n及び右眼用画像R´nのペアで見た場合、左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体との相対位置関係は、画面上側、画面下側によらず同じである。図17Bには、上下分割同時駆動時の2フレーム目の左眼用画像と右眼用画像を拡大して示している。これは、図6及び図8Bに示した結果からも分かるように、画面上側の被写体と画面下側の被写体が同じ奥行き方向に定位することを意味する。したがって、図10Aに示したような、画面の上側と下側の間で奥行き方向に凸凹が生じることはない。
【0048】
図18には、上下2分割同時駆動により立体視画像を表示することが可能な表示装置100の構成例を示している。
【0049】
表示装置100は、画像表示部110と、映像信号処理部120と、タイミング制御部140と、映像メモリー150を備えている。また、画像表示部110は、表示パネル112と、ゲート・ドライバー113と、データ・ドライバー114を備えている。
【0050】
映像信号処理部120は、映像信号処理部120の外部からの映像信号の伝送を受けると、画像表示部110における立体視画像の表示に適したものとなるように各種信号処理を実行して、映像メモリー150に出力する。ここで言う、映像信号の伝送元となる「外部」には、ディジタル放送の受信機や、ブルーレイ・ディスク・プレイヤーなどのコンテンツ再生装置を挙げることができる。
【0051】
本実施形態では、映像信号処理部120は、図4又は図15に示したような上下2分割同時駆動時の立体視画像の表示方式を実現するための、(n+0.5)フレーム目の各補間画像L(n+0.5)、R(n+0.5)のフレーム補間処理や、各画像フレームの上下分離処理、フレーム遅延処理を行なうが、この点の詳細については後述に譲る。
【0052】
また、映像信号処理部120は、立体視画像の映像信号の切り替えのタイミングに同期して、データ・ドライバー113及びゲート・ドライバー114が動作するように、所定の制御信号をタイミング制御部140へ供給する。
【0053】
ゲート・ドライバー113は、表示パネル112のゲート・バス・ライン(図示しない)を駆動する駆動回路であり、タイミング制御部140から伝送された信号に応じて、表示パネル112内の各画素に接続されたゲート・バス・ラインへ、映像メモリー150から読み出された映像信号に基づく駆動電圧を出力する。本実施形態では、ゲート・ドライバー113は、表示パネル112を上下方向に2分割して、画面上側と画面下側を同時に駆動する。
【0054】
データ・ドライバー114は、表示パネル112の各画素を図示しないデータ線(走査線)に沿って線順次駆動するための信号を生成する駆動回路であり、タイミング制御部140から伝送された信号に応じてデータ線へ印加する信号を生成して出力する。例えば、データ・ドライバー114は、図示のように表示パネル112の上下に配置して、上下から同時に出力できるようにする。
【0055】
表示パネル112は、例えば格子状に配列された複数の画素を有するが、本発明の要旨は特定の画素配列には限定されない。液晶表示パネルの場合し、ガラスなどの透明板の間に所定の配向状態を有する液晶分子が封入されており、外部からの信号の印加に応じて画像を表示する。上述したように、表示パネル112への信号の印加は、ゲート・ドライバー113、及び、上下のデータ・ドライバー114によって実行される。
【0056】
図19には、図4に示した上下2分割同時駆動時の立体視画像の表示方式を実現するための、映像信号処理部120の機能的構成を模式的に示している。
【0057】
映像信号処理部120には、外部から、フレームのシーケンス番号順に、左眼用画像及び右眼用画像の各信号L0、R0、L1、R1、L2、R2、…が供給される。フレームのシーケンス番号は、時間軸上での表示順序を示している。
【0058】
フレーム補間部201は、左眼用画像Lについてフレームのシーケンス番号nに0.5を加算した左眼用補間画像L0.5、L1.5、L2.5、…、並びに、右眼用画像Rについてフレームのシーケンス番号nに0.5を加算した右眼用補間画像R0.5、R1.5、R2.5、…を補間処理により生成する。左眼用補間画像L(n+0.5)は、nフレーム目の左眼用画像Lnと(n+1)フレーム目の左眼用画像L(n+1)の時間的に中央の補間画像であり、LnとL(n+1)を線形補間することなどの方法で生成することができる。右眼用補間画像R(n+0.5)についても同様である。
【0059】
上下分離遅延部202は、左右の順、シーケンス番号の順に従って、入力された画像フレーム並びにフレーム補間部201で補間された補間画像フレームL0、L0.5、R0、R0.5、L1、L1.5、R1、R1.5、…を入力すると、各画像フレームを画面上側の上半分信号と画面下側の下半分信号に分離する。
【0060】
また、上下分離遅延部202は、左眼用画像については下半分信号について0.5フレーム周期の遅延を与え、右眼用画像については上半分信号について0.5フレーム周期の遅延を与えて、それぞれ出力する。この結果、nフレーム目の左眼用画像L´nとして、同一時刻の元の左眼用画像Lnの上半分信号と、その0.5フレーム前の時刻の左眼用補間画像L(n−0.5)の下半分信号が映像メモリー150に出力され、表示パネル112に表示される。また、nフレーム目の右眼用画像R´nとして、0.5フレーム先の時刻の右眼用補間画像R(n+0.5)の上半分信号と、同一時刻の元の右眼用画像Rnの下半分信号が映像メモリー150に出力され、表示パネル112に表示される。
【0061】
図13A、図14Aを参照しながら既に説明したように、上下2分割同時駆動時の左眼用画像L´n及び右眼用画像R´nのペアで見た場合、左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体との相対位置関係は、画面上側、画面下側によらず同じであり、画面の上側と下側の間で奥行き方向に凸凹が生じることはない。
【0062】
また、図20には、図4に示した上下2分割同時駆動時の立体視画像の表示方式を実現するための、映像信号処理部120の機能的構成を模式的に示している。
【0063】
映像信号処理部120には、外部から、フレームのシーケンス番号順に、左眼用画像及び右眼用画像の各信号L0、R0、L1、R1、L2、R2、…が供給される。フレームのシーケンス番号は、時間軸上での表示順序を示している。
【0064】
フレーム補間部301は、左眼用画像Lについてフレームのシーケンス番号nに0.5を加算した左眼用補間画像L0.5、L1.5、L2.5、…、並びに、右眼用画像Rについてフレームのシーケンス番号nに0.5を加算した右眼用補間画像R0.5、R1.5、R2.5、…を補間処理により生成する。左眼用補間画像L(n+0.5)は、nフレーム目の左眼用画像Lnと(n+1)フレーム目の左眼用画像L(n+1)の時間的に中央の補間画像であり、LnとL(n+1)を線形補間することなどの方法で生成することができる。右眼用補間画像R(n+0.5)についても同様である。
【0065】
上下分離遅延部302は、左右の順、シーケンス番号の順に従って、入力された画像フレーム並びにフレーム補間部201で補間された補間画像フレームL0、L0.5、R0、R0.5、L1、L1.5、R1、R1.5、…を入力すると、各画像フレームを画面上側の上半分信号と画面下側の下半分信号に分離する。
【0066】
また、上下分離遅延部302は、左眼用画像については上半分信号について0.5フレーム周期の遅延を与え、右眼用画像については下半分信号について0.5フレーム周期の遅延を与えて、それぞれ出力する。この結果、nフレーム目の左眼用画像L´nとして、0.5フレーム前の時刻の左眼用補間画像L(n−0.5)nの上半分信号と、同一時刻の元の左眼用画像Lの下半分信号が映像メモリー150に出力され、表示パネル112に表示される。また、nフレーム目の右眼用画像R´nとして、同一時刻の元の右眼用画像Rnの上半分信号と、0.5フレーム前の時刻の右眼用補間画像R(n−0.5)の下半分信号が映像メモリー150に出力され、表示パネル112に表示される。
【0067】
図16A、図17Aを参照しながら既に説明したように、上下2分割同時駆動時の左眼用画像L´n及び右眼用画像R´nのペアで見た場合、左眼用画像の被写体と右眼用画像の被写体との相対位置関係は、画面上側、画面下側によらず同じであり、画面の上側と下側の間で奥行き方向に凸凹が生じることはない。
【0068】
なお、上記では画面を上下方向に2分割する実施形態について説明してきたが、上下方向に3以上に分割する場合についても同様に補間画像を用いて各時刻の左眼用画像及び右眼用画像のフレームを生成するようにすればよい。表示パネルのサイズの大型化により、表示速度を改善するために、画面を3以上に分割して駆動することは十分に想定される。画面をN分割するときには、左眼用画像及び右眼用画像の画面をそれぞれ上下方向にN個の1/N信号に分離し(但し、Nは2以上の整数)、同時刻の1/N信号と、画面上下方向にk/Nだけ離れた位置にk/Nフレーム分だけ時刻がずれた(N−1)個の補間画像からなる、各時刻における左眼用画像及び右眼用画像を生成するようにする。例えば、N=4であれば、左眼用画像及び右眼用画像の各1画面は、上下方向に4分割された各位置に、0.25フレームだけ時刻がずれた3個の補間画像と同一時刻の入力画像を合わせて、1画面とする。
【産業上の利用可能性】
【0069】
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳細に説明してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
【0070】
本明細書では、液晶ディスプレイを表示装置に用いた実施形態について説明してきたが、本発明の要旨は特定の表示デバイスに限定されるものではない。上下2分割同時駆動を行なうさまざまな表示デバイスに本発明を適用することができる。
【0071】
また、本発明は、フレーム・シーケンシャル形式で立体視画像を表示するさまざまな表示装置に適用することができ、シャッター眼鏡を用いる方式、裸眼方式を問わない。
【0072】
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
【符号の説明】
【0073】
100…立体表示装置
110…画像表示部
112…表示パネル
113…ゲート・ドライバー
114…データ・ドライバー
120…映像信号処理部
140…タイミング制御部
150…映像メモリー
201、301…フレーム補間部
202、302…上下分離遅延部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示部と、
フレーム・シーケンシャル形式で入力される左眼用画像及び右眼用画像をそれぞれ画面上側の上半分信号と画面下側の下半分信号に分離し、各時刻における左眼用画像の上半分信号と右眼用画像の下半分信号が同一時刻の入力画像となるよう、前記表示部の画面を上下分割同時駆動する際のフレーム・シーケンシャル形式の左眼用画像及び右眼用画像を生成する映像信号処理部と、
前記映像信号処理部で処理後の左眼用画像及び右眼用画像を表示するよう、前記表示部の画面を上下方向に2分割して画面上側及び画面下側を同時に駆動する駆動制御部と、
を具備する表示装置。
【請求項2】
前記映像信号処理部は、同一時刻の入力左眼用画像Lnの画面上側と、0.5フレーム前の時刻の左眼用補間画像L(n−0.5)の画面下側とからなる、nフレーム目の左眼用画像L´nと、0.5フレーム先の時刻の左眼用補間画像R(n+0.5)の画面上側と同一時刻の入力右眼用画像Rnの画面下側とからなる、上下分割同時駆動時におけるnフレーム目の右眼用画像R´nを、順次生成する、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記映像信号処理部は、0.5フレーム前の時刻の左眼用補間画像L(n−0.5)の画面上側と、1フレーム前の時刻の入力左眼用画像L(n−1)の画面下側とからなる、上下分割同時駆動時におけるnフレーム目の左眼用画像L´nと、同一時刻の入力左眼用画像Rnの画面上側と0.5フレーム前の時刻の右眼用補間画像R(n−0.5)の画面下側とからなる、上下分割同時駆動時におけるnフレーム目の右眼用画像R´nを、順次生成する、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
画像を表示する表示部と、
フレーム・シーケンシャル形式で入力される左眼用画像及び右眼用画像の画面をそれぞれ上下方向にN個の1/N信号に分離し(但し、Nは2以上の整数)、同時刻の1/N信号と、画面上下方向にk/Nだけ離れた位置にk/Nフレーム分だけ時刻がずれた(N−1)個の補間画像からなる、各時刻における左眼用画像及び右眼用画像を生成する映像信号処理部と、
前記映像信号処理部で処理後の左眼用画像及び右眼用画像を表示するよう、前記表示部の画面を上下方向に2分割して画面上側及び画面下側を同時に駆動する駆動制御部と、
を具備する表示装置。
【請求項1】
画像を表示する表示部と、
フレーム・シーケンシャル形式で入力される左眼用画像及び右眼用画像をそれぞれ画面上側の上半分信号と画面下側の下半分信号に分離し、各時刻における左眼用画像の上半分信号と右眼用画像の下半分信号が同一時刻の入力画像となるよう、前記表示部の画面を上下分割同時駆動する際のフレーム・シーケンシャル形式の左眼用画像及び右眼用画像を生成する映像信号処理部と、
前記映像信号処理部で処理後の左眼用画像及び右眼用画像を表示するよう、前記表示部の画面を上下方向に2分割して画面上側及び画面下側を同時に駆動する駆動制御部と、
を具備する表示装置。
【請求項2】
前記映像信号処理部は、同一時刻の入力左眼用画像Lnの画面上側と、0.5フレーム前の時刻の左眼用補間画像L(n−0.5)の画面下側とからなる、nフレーム目の左眼用画像L´nと、0.5フレーム先の時刻の左眼用補間画像R(n+0.5)の画面上側と同一時刻の入力右眼用画像Rnの画面下側とからなる、上下分割同時駆動時におけるnフレーム目の右眼用画像R´nを、順次生成する、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記映像信号処理部は、0.5フレーム前の時刻の左眼用補間画像L(n−0.5)の画面上側と、1フレーム前の時刻の入力左眼用画像L(n−1)の画面下側とからなる、上下分割同時駆動時におけるnフレーム目の左眼用画像L´nと、同一時刻の入力左眼用画像Rnの画面上側と0.5フレーム前の時刻の右眼用補間画像R(n−0.5)の画面下側とからなる、上下分割同時駆動時におけるnフレーム目の右眼用画像R´nを、順次生成する、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
画像を表示する表示部と、
フレーム・シーケンシャル形式で入力される左眼用画像及び右眼用画像の画面をそれぞれ上下方向にN個の1/N信号に分離し(但し、Nは2以上の整数)、同時刻の1/N信号と、画面上下方向にk/Nだけ離れた位置にk/Nフレーム分だけ時刻がずれた(N−1)個の補間画像からなる、各時刻における左眼用画像及び右眼用画像を生成する映像信号処理部と、
前記映像信号処理部で処理後の左眼用画像及び右眼用画像を表示するよう、前記表示部の画面を上下方向に2分割して画面上側及び画面下側を同時に駆動する駆動制御部と、
を具備する表示装置。
【図19】
【図20】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図14A】
【図14B】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図17A】
【図17B】
【図18】
【図20】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図14A】
【図14B】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図17A】
【図17B】
【図18】
【公開番号】特開2012−199744(P2012−199744A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−62082(P2011−62082)
【出願日】平成23年3月22日(2011.3.22)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月22日(2011.3.22)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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