表示装置
【課題】小型且つ低コストで、表示部の信頼性及び衝撃強度が向上した表示装置を提供する。
【解決手段】表示装置Aは、光を照射する光照射パネル11と、透光パネル12と、器具本体21と、音出力部3と、を備える。透光パネル12は、光照射パネル11の前面に設けられて光照射パネル11からの光を透過する部位を有する。器具本体21は、透光パネル12の前面を露出させた状態で透光パネル12を保持するとともに光照射パネル12を収容する。音出力部3は、光照射パネル11の裏側の器具本体21に設けられて音声Sを出力する。そして、表示装置Aは、器具本体21、及び、透光パネル12、のうち少なくとも何れか一方に、音出力部3から出力された音声Sを外部に出すための開口部23が設けられている。
【解決手段】表示装置Aは、光を照射する光照射パネル11と、透光パネル12と、器具本体21と、音出力部3と、を備える。透光パネル12は、光照射パネル11の前面に設けられて光照射パネル11からの光を透過する部位を有する。器具本体21は、透光パネル12の前面を露出させた状態で透光パネル12を保持するとともに光照射パネル12を収容する。音出力部3は、光照射パネル11の裏側の器具本体21に設けられて音声Sを出力する。そして、表示装置Aは、器具本体21、及び、透光パネル12、のうち少なくとも何れか一方に、音出力部3から出力された音声Sを外部に出すための開口部23が設けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、避難口への案内を表示する表示装置として、音声で避難口に誘導する機能を有する音出力部を備えたものがあった。この種の表示装置では、避難口への案内を表示する表示部の横に、音出力部が並べて配置されている。そのため、表示装置のサイズ、及び、表示装置の設置スペースが大きくなり、表示装置の重量も増えていた。また、必要とされる材料や組立加工費等が増えるため、コスト高となっていた。
【0003】
また従来、表示部と音出力部とが一体に設けられた表示装置もあった(特許文献1参照)。この表示装置では、表示部と音出力部とが一体に設けられているため、表示部と音出力部とが並べて配置された表示装置に比べて、サイズや設置スペースを小さくすることができた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−27845号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に示されるような表示装置では、表示部と音出力部とが一体に設けられているため、音出力部からの振動によって表示部が振動することで、表示部の点灯の信頼性が低下していた。また、表示部を構成する有機エレクトロルミネッセンスパネル部が露出された状態であるため、表示部の衝撃強度が低下していた。
【0006】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、小型且つ低コストで、表示部の信頼性及び衝撃強度が向上した表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明の表示装置は、光を照射する光照射パネルと、透光パネルと、器具本体と、音出力部と、を備える。前記透光パネルは、前記光照射パネルの前面に設けられて前記光照射パネルからの光を透過する部位を有する。前記器具本体は、前記透光パネルの前面を露出させた状態で前記透光パネルを保持するとともに前記光照射パネルを収容する。前記音出力部は、前記光照射パネルの裏側の前記器具本体に設けられて音声を出力する。そして、表示装置は、前記器具本体、及び、前記透光パネル、のうち少なくとも何れか一方に、前記音出力部から出力された音声を外部に出すための開口部が設けられたこと特徴とする。
【0008】
この表示装置において、外部からの異物の進入を低減するフィルタ部が前記開口部に備えられることも好ましい。
【0009】
この表示装置において、外部からトリガ入力があると、前記光照射パネル、及び、前記音出力部、のうち少なくとも何れか一方を動作させる制御部が設けられたことが好ましい。
【0010】
この表示装置において、常用電源の停電時に、前記光照射パネル及び前記音出力部に給電するバックアップ用の蓄電池が備えられたことが好ましい。
【0011】
この表示装置において、前記音出力部と前記開口部との間で、前記音出力部から出力された音声が伝搬する空間を前記器具本体内部の他の空間と仕切るガイド部材が備えられたことが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、小型且つ低コストで、表示部の信頼性及び衝撃強度が向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】(a)は実施形態1の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図、(c)は音出力部を中心とした断面図である。
【図2】(a)は同上の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図である。
【図3】(a)は同上の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図である。
【図4】(a)は同上の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図である。
【図5】(a)は同上の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図である。
【図6】(a)は同上の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図、(c)は音出力部を中心とした断面図である。
【図7】(a)は同上の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図である。
【図8】同上のガイド部材が設けられた表示装置の音出力部を中心とした断面図である。
【図9】(a)は実施形態2の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図、(c)は音出力部を中心とした断面図である。
【図10】(a)は同上の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図である。
【図11】(a)は同上の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図である。
【図12】(a)は同上の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図である。
【図13】(a)は同上の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図である。
【図14】(a)は同上の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図である。
【図15】同上のガイド部材が設けられた表示装置の音出力部を中心とした断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の各実施形態では、避難誘導のための誘導灯として使用される表示装置について説明する。
【0015】
尚、以下の説明では、図1(a)に示す向きにおいて、上下左右の方向を規定し、図1(c)の左側を前側に、右側を後側と規定する。他の図においても同様に、表示装置の外観斜視図に示す向きにおいて、上下左右の方向を規定し、断面図の左側を前側に、右側を後側と規定する。
【0016】
(実施形態1)
実施形態1の表示装置Aを図1〜図8に基づいて説明する。
【0017】
表示装置Aは、天井や壁等に設けられ、表示部1に案内や広告、標識等の図記号を点灯表示させ、且つ、音出力部3から音声Sを出力させる。
【0018】
表示装置Aは、図1に示すように、図記号を表示する表示部1と、器具本体21と、音出力部3と、制御部4とを備える。
【0019】
表示部1は、光照射パネル11と、光照射パネル11の前面を覆うように設けられて光照射パネル11に固定された透光パネル12とからなる。表示部1は、制御部4により点灯表示されて、図記号を表示する。
【0020】
光照射パネル11は、光源として全面に有機エレクトロルミネッセンスが設けられた樹脂材料からなる略正方形の板であり、制御部4により点灯される。尚、光照射パネル11の光源は、面状の光源であれば、有機エレクトロルミネッセンスに限るものではなく、無機エレクトロルミネッセンスであっても、発光ダイオードからなるものであっても構わない。
【0021】
透光パネル12は、透光性の樹脂材料からなる、光照射パネル11よりも大きな略正方形の板であり、透光パネル12の裏面に図記号が描かれている。透光パネル12には、器具本体21の保持部21aと対になって器具本体21に取り付けられるための爪が設けられている。光照射パネル11から照射された光が、透光パネル12の厚み方向に透光することで、透光パネル12に描かれた図記号が点灯表示される。また、透光パネル12が光照射パネル11の前面を覆うように光照射パネル11を保持し、光照射パネル11が露出されずにすみ、透光パネル12によって光照射パネル11に加わる外部からの衝撃が低減される。また、図記号が透光パネル12の裏面に描かれているため、外部からの接触によって図記号が傷つくことが少なくなる。透光パネル12の下部には略矩形状の開口部23が設けられている。開口部23にはフィルタ部23aが設けられている。フィルタ部23aは、透光パネル12の一部にスリット状の孔が加工されたものから構成されたものでもよい。フィルタ部23aによって、外部から表示装置Aの内部への異物の進入が抑制される。尚、フィルタ部23aは、透光パネル12の一部に微細孔が加工されたものから構成されたものでもよいし、例えば不織布やスポンジ等の、異物の進入を抑制しつつ音を通す材質から構成されたものでもよい。
【0022】
器具本体21は、金属材料からなり、前側の略前面が開口した箱状であり、表示装置Aを天井や壁などに取り付けるための孔や、配線を通すための孔が設けられている。器具本体21は、略正方形の底面(後側の面)と、底面の前側に位置して底面に垂直な4つの側面(上部と下部と左側と右側の面)を有する。器具本体21の底面の下部に音出力部3が、底面の略中央部に制御部4が設けられている。器具本体21は開口付近に4つの保持部21aを有する。透光パネル12の爪を保持部21aに取り付けることで、透光パネル12が器具本体21に保持され、光照射パネル11が器具本体21に収容される。
【0023】
音出力部3は、開口部23の裏側であって、器具本体21の底面の下部に設けられ、制御部4によって音声Sを出力する。音出力部3から出力された音声Sは、図1(c)に示すように、音出力部3から、開口部23を通じて外部に出力される。
【0024】
制御部4は、常用電源からの電力を受けて、光照射パネル11を点灯させ、音出力部3から音声Sを出力させる。制御部4は、器具本体21の底面の略中央部に設けられている。制御部4の配置場所は、器具本体21の底面の略中央部に限るものではなく、音発生部3や他の器具の配置場所により、器具本体21の底面の下部や上部でも構わない。
【0025】
また、図2〜図4に示すように、音出力部3の位置と個数を図1と異ならせてもよく、その場合は音出力部3の位置や出力に応じて、開口部23の位置を異ならせても、数を増やしてもよい。図2に示すように、開口部23が透光パネル12の上部に設けられ、音出力部3が、開口部23の裏側であって、器具本体21の底面の上部に設けられ、制御部4が器具本体21の底面の略中央部に設けられてもよい。図3に示すように、開口部23が透光パネル12の左側に設けられ、音出力部3が、開口部23の裏側であって、器具本体21の底面の左側に設けられ、制御部4が器具本体21の底面の下部に設けられてもよい。また図示は省略するが、開口部23が透光パネル12の右側に設けられ、音出力部3が、開口部23の裏側であって、器具本体21の底面の右側に設けられ、制御部4が器具本体21の底面の下部に設けられてもよい。図4に示すように、開口部23が透光パネル12の左側と右側に2つ設けられ、音出力部3が、各開口部23の裏側であって、器具本体21の底面の左側と右側に2つ設けられ、制御部4が器具本体21の底面の下部に設けられてもよい。例えば図4のように、開口部23と音出力部3とが複数設けられる場合は、各開口部23は透光パネル12に離して設けられ、各音出力部3は、開口部23の裏側であって器具本体21の底面に離して設けられる。また、図5に示すように、音出力部3が器具本体21の底面の略中央部に1つ設けられ、透光パネル12に複数の開口部23(図では4つ)が設けられ、制御部4が器具本体21の底面の下部に設けられてもよい。また、開口部23が複数設けられた場合は、各開口部23の裏側に音出力部3が各1つ設けられてもよい。
【0026】
また、図6に示すように、表示装置Aは、金属材料からなる略正方形の枠体であり、透光パネル12よりも大きい本体取付部22を備えていてもよい。本体取付部22は表示部1を保持する。本体取付部22は爪を有していて、この爪が器具本体21の保持部21aに取り付けられることによって、本体取付部22が器具本体21に保持され、透光パネル12と光照射パネル11とが器具本体21に収容される。そして、開口25から表示部1の図記号が点灯される。この場合、透光パネル12は器具本体21に取り付けるための爪を有していない。また、音声出力用の開口部23は透光パネル12ではなく、本体取付部22の正面(図では下部に1つ)に設けられる。音出力部3から出力された音声Sは、図6(c)に示すように、音出力部3から、本体取付部22に設けられた開口部23を通じて外部に出力される。尚、表示装置Aに本体取付部22が設けられた場合でも、図2〜図5に相当する位置と数で、開口部23が本体取付部22に、音出力部3が、開口部23の裏側であって、器具本体21の底面に設けられてもよい。
【0027】
また、図1〜図6に示す表示装置Aにおいて、図8に示すように、音出力部3から出力された音声Sの伝搬路を形成する板やパイプ状の管からなるガイド部材24が設けられてもよい。ガイド部材24は、表面が滑らかで弾性が低く、音の反射率が高い材質が好ましい。ガイド部材24は、音出力部3と開口部23との間で、音声Sが伝搬する空間と器具本体21内部の他の空間とを仕切っている。ガイド部材24が設けられることで、音出力部3から出力された音声Sが、開口部23に至るまでの減衰が低減され、より大きな音が開口部23から出力される。
【0028】
次に図1〜図6に示す表示装置Aの動作の説明をする。制御部4は、常用電源からの電力を受けて、光照射パネル11を点灯させて、光照射パネル11の発光で透光パネル12を光らせることによって所望の表示を行い、音出力部3を作動させて音声Sを出力させる。尚、表示部1の表示内容や、音出力部3から出力される音声Sの内容は、表示装置Aの用途に合わせて適宜変更することができる。
【0029】
また、図7に示すように、表示装置Aが火災時の避難目的の誘導灯として使用される場合は、図1に示す表示装置Aにおいて、器具本体21に蓄電池5と端子台6が付加されればよい。蓄電池5は、例えばリチウムイオン電池やニッケル水素電池等である。端子台6は、外部に設けられた火災感知器(図示せず)からの信号線が接続される。また、図2〜6に示す表示装置Aにおいても、器具本体21に蓄電池5と端子台6が付加されることで、火災時の避難目的の誘導灯として用いられてもよい。
【0030】
次に、誘導灯として使用される図7に示す表示装置Aの動作の説明をする。まず、常用電源(例えば商用電源)から電力が供給されている場合について述べる。制御部4が常用電源からの電力を受けて、蓄電池5を充電する。火災感知器から制御部4に火災感知信号が送信されると、制御部4が、常用電源からの電力を受けて、光照射パネル11の発光で透光パネル12を光らせることによって所望の表示を行い、音出力部3を作動させて避難口へ避難者を誘導する音声Sを出力させる。
【0031】
また、停電が起きて常用電源からの電力供給が遮断された場合について述べる。停電が起きると、制御部4が蓄電池5を放電させる。そして、蓄電池5からの電力を受けて、制御部4が、光照射パネル11の発光で透光パネル12を光らせることによって所望の表示を行い、音出力部3を作動させて避難口へ避難者を誘導する音声Sを出力させる。
【0032】
尚、常に表示部1が点灯表示されて、表示装置Aが常に所望の表示をしてもよい。
【0033】
尚、外部からのトリガ入力は、火災感知器からの火災感知信号に限るものではなく、例えば人感センサからの検知信号であってもよい。この場合、例えば表示装置Aを店頭等に設置することで、客が売り物の前を通った時等に表示部1を点灯表示させるとともに音声Sを出力させることで、集客力を増やすこともできる。
【0034】
上述のように、表示装置Aは、光を照射する光照射パネル11と、透光パネル12と、器具本体21と、音出力部3と、を備える。透光パネル12は、光照射パネル11の前面に設けられて光照射パネル11からの光を透過する部位を有する。器具本体21は、透光パネル12の前面を露出させた状態で透光パネル12を保持するとともに光照射パネル12を収容する。音出力部3は、光照射パネル11の裏側の器具本体21に設けられて音声Sを出力する。そして、表示装置Aは、器具本体21、及び、透光パネル12、のうち少なくとも何れか一方に、音出力部3から出力された音声Sを外部に出すための開口部23が設けられたこと特徴とする。
【0035】
これにより、表示部1の裏側に音出力部が設けられることで、表示装置Aのサイズと設置スペースを小さくすることができる。また、材料や組立加工等も削減することができるため、コストも下げることができる。また、表示部1と音出力部3とが分離されているため、音出力部3から発生された振動が表示部1に伝わりにくくなり、表示部1の信頼性が向上する。また、光源となる光照射パネル11の前面に透光パネル12が設けられることで、光照射パネル11が外部からの衝撃から保護されるため、表示装置Aの衝撃強度が向上する。
【0036】
この表示装置Aにおいて、外部からの異物の進入を低減するフィルタ部23aが開口部23に備えられることも好ましい。
【0037】
これにより、表示装置Aの内部への異物の進入が抑制されることによって、埃等が音出力部3に付着することによる音声Sの音量の低下の虞や、埃等が回路部に進入することによる漏電の虞等が少なくなる。その為、表示装置Aの信頼性が向上する。
【0038】
この表示装置Aにおいて、外部からトリガ入力があると、光照射パネル11、及び、音出力部3、のうち少なくとも何れか一方を動作させる制御部4が設けられたことが好ましい。
【0039】
これにより、表示部1と音出力部3の動作を、トリガ入力の有無によって異ならせることができる。例えば、トリガ入力を火災感知器からの火災感知信号とすると、表示装置Aが、火災感知器と連動して、表示部1が避難口を表示し、音出力部3が音声Sによって避難者を避難口に誘導する誘導灯として用いられることができる。
【0040】
この表示装置Aにおいて、常用電源の停電時に、光照射パネル11及び音出力部3に給電するバックアップ用の蓄電池5が備えられたことが好ましい。
【0041】
これにより、停電が発生しても、表示装置Aは機能することができる。
【0042】
この表示装置Aにおいて、音出力部3と開口部23との間で、音出力部3から出力された音声Sが伝搬する空間を器具本体21内部の他の空間と仕切るガイド部材24が備えられたことが好ましい。
【0043】
これにより、音出力部3から出力された音声Sが、開口部23に至るまでの減衰が低減され、より大きな音の音声Sが開口部23から出力される。
【0044】
(実施形態2)
実施形態2の表示装置Aの動作は実施形態1と同じなのでその説明は省略し、実施形態1と異なる構成のみを図9〜図15に基づいて説明する。
【0045】
本実施形態では、開口部23は表示装置Aの側面であり、器具本体21の側面に設けられている。開口部23に設けられたフィルタ部23aは、器具本体21の一部にスリット状の孔が加工されたものから構成されたものでもよい。フィルタ部23aによって、外部から表示装置Aの内部への異物の進入が抑制される。尚、フィルタ部23aは、透光パネル12の一部に微細孔が加工されたものから構成されたものでもよいし、例えば不織布やスポンジ等の、異物の進入を抑制しつつ音を通す材質から構成されたものでもよい。
【0046】
図9に示す表示装置Aでは、開口部23は、表示装置Aの側面、すなわち、器具本体21の下部の側面に設けられている。音出力部3は、開口部23の裏側であって、器具本体21の底面の下側に設けられている。この場合の音出力部3から出力された音声Sは、図9(c)に示すように、音出力部3から器具本体21に設けられた開口部23を通じて外部に出力される。同様に、図10に示すように、開口部23が器具本体21の上部の側面に設けられ、音出力部3が、開口部23の裏側であって、器具本体21の底面の上部に設けられてもよい。図11に示すように、開口部23が器具本体21の左側の側面に設けられ、音出力部3が、開口部23の裏側であって、器具本体21の底面の左側に設けられてもよい。また図示は省略するが、開口部23が器具本体21の右側の側面に設けられ、音出力部3が、開口部23の裏側であって、器具本体21の底面の左側に設けられてもよい。図12に示すように、開口部23が器具本体21の左側の側面と右側の側面とに2つ設けられ、音出力部3が、各開口部23の裏側であって、器具本体21の底面の左側と右側とに2つ設けられてもよい。例えば図12のように、開口部23と音出力部3とが複数設けられる場合は、各開口部23は器具本体21の側面に離して設けられ、各音出力部3は、開口部23の裏側であって器具本体21の底面に離して設けられる。また、図13に示すように、音出力部3が器具本体21の底面の略中央部に1つ設けられ、器具本体21の側面に複数の開口部23(図では4つ)が設けられてもよい。また、開口部23が複数設けられた場合は、各開口部23の裏側に音出力部3が各1つ設けられてもよい。
【0047】
また、図9に示す表示装置Aにおいて、器具本体21に蓄電池5と端子台6が付加されることで、図14に示すような表示装置Aが、火災時の避難目的の誘導灯として使用されてもよい。同様に、図10〜図13に示す表示装置Aにおいて、器具本体21に蓄電池5と端子台6が付加されることで、火災時の避難目的の誘導灯として使用されてもよい。
【0048】
また、図9〜図14に示す表示装置Aにおいて、図15に示すような、音出力部3から出力された音声Sの伝搬路を形成する板やパイプ状の管からなるガイド部材24が設けられてもよい。
【0049】
以上に述べた実施形態1、実施形態2では、表示部1は略正方形に限るもではなく、矩形であっても、円形であっても構わない。同様に、その他の表示装置Aを構成している光照射パネル11や透光パネル12、器具本体21の底面などの形状も、略正方形に限るもではなく、それらの形状は表示部1の形状に従うものである。
【符号の説明】
【0050】
A 表示装置
S 音声
1 表示部
11 光照射パネル
12 透光パネル
21 器具本体
21a 保持部
22 本体取付部
23 開口部
23a フィルタ部
24 ガイド部材
25 開口
3 音出力部
4 制御部
5 蓄電池
6 端子台
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、避難口への案内を表示する表示装置として、音声で避難口に誘導する機能を有する音出力部を備えたものがあった。この種の表示装置では、避難口への案内を表示する表示部の横に、音出力部が並べて配置されている。そのため、表示装置のサイズ、及び、表示装置の設置スペースが大きくなり、表示装置の重量も増えていた。また、必要とされる材料や組立加工費等が増えるため、コスト高となっていた。
【0003】
また従来、表示部と音出力部とが一体に設けられた表示装置もあった(特許文献1参照)。この表示装置では、表示部と音出力部とが一体に設けられているため、表示部と音出力部とが並べて配置された表示装置に比べて、サイズや設置スペースを小さくすることができた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−27845号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に示されるような表示装置では、表示部と音出力部とが一体に設けられているため、音出力部からの振動によって表示部が振動することで、表示部の点灯の信頼性が低下していた。また、表示部を構成する有機エレクトロルミネッセンスパネル部が露出された状態であるため、表示部の衝撃強度が低下していた。
【0006】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、小型且つ低コストで、表示部の信頼性及び衝撃強度が向上した表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明の表示装置は、光を照射する光照射パネルと、透光パネルと、器具本体と、音出力部と、を備える。前記透光パネルは、前記光照射パネルの前面に設けられて前記光照射パネルからの光を透過する部位を有する。前記器具本体は、前記透光パネルの前面を露出させた状態で前記透光パネルを保持するとともに前記光照射パネルを収容する。前記音出力部は、前記光照射パネルの裏側の前記器具本体に設けられて音声を出力する。そして、表示装置は、前記器具本体、及び、前記透光パネル、のうち少なくとも何れか一方に、前記音出力部から出力された音声を外部に出すための開口部が設けられたこと特徴とする。
【0008】
この表示装置において、外部からの異物の進入を低減するフィルタ部が前記開口部に備えられることも好ましい。
【0009】
この表示装置において、外部からトリガ入力があると、前記光照射パネル、及び、前記音出力部、のうち少なくとも何れか一方を動作させる制御部が設けられたことが好ましい。
【0010】
この表示装置において、常用電源の停電時に、前記光照射パネル及び前記音出力部に給電するバックアップ用の蓄電池が備えられたことが好ましい。
【0011】
この表示装置において、前記音出力部と前記開口部との間で、前記音出力部から出力された音声が伝搬する空間を前記器具本体内部の他の空間と仕切るガイド部材が備えられたことが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、小型且つ低コストで、表示部の信頼性及び衝撃強度が向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】(a)は実施形態1の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図、(c)は音出力部を中心とした断面図である。
【図2】(a)は同上の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図である。
【図3】(a)は同上の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図である。
【図4】(a)は同上の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図である。
【図5】(a)は同上の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図である。
【図6】(a)は同上の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図、(c)は音出力部を中心とした断面図である。
【図7】(a)は同上の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図である。
【図8】同上のガイド部材が設けられた表示装置の音出力部を中心とした断面図である。
【図9】(a)は実施形態2の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図、(c)は音出力部を中心とした断面図である。
【図10】(a)は同上の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図である。
【図11】(a)は同上の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図である。
【図12】(a)は同上の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図である。
【図13】(a)は同上の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図である。
【図14】(a)は同上の表示装置の外観斜視図、(b)は分解斜視図である。
【図15】同上のガイド部材が設けられた表示装置の音出力部を中心とした断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の各実施形態では、避難誘導のための誘導灯として使用される表示装置について説明する。
【0015】
尚、以下の説明では、図1(a)に示す向きにおいて、上下左右の方向を規定し、図1(c)の左側を前側に、右側を後側と規定する。他の図においても同様に、表示装置の外観斜視図に示す向きにおいて、上下左右の方向を規定し、断面図の左側を前側に、右側を後側と規定する。
【0016】
(実施形態1)
実施形態1の表示装置Aを図1〜図8に基づいて説明する。
【0017】
表示装置Aは、天井や壁等に設けられ、表示部1に案内や広告、標識等の図記号を点灯表示させ、且つ、音出力部3から音声Sを出力させる。
【0018】
表示装置Aは、図1に示すように、図記号を表示する表示部1と、器具本体21と、音出力部3と、制御部4とを備える。
【0019】
表示部1は、光照射パネル11と、光照射パネル11の前面を覆うように設けられて光照射パネル11に固定された透光パネル12とからなる。表示部1は、制御部4により点灯表示されて、図記号を表示する。
【0020】
光照射パネル11は、光源として全面に有機エレクトロルミネッセンスが設けられた樹脂材料からなる略正方形の板であり、制御部4により点灯される。尚、光照射パネル11の光源は、面状の光源であれば、有機エレクトロルミネッセンスに限るものではなく、無機エレクトロルミネッセンスであっても、発光ダイオードからなるものであっても構わない。
【0021】
透光パネル12は、透光性の樹脂材料からなる、光照射パネル11よりも大きな略正方形の板であり、透光パネル12の裏面に図記号が描かれている。透光パネル12には、器具本体21の保持部21aと対になって器具本体21に取り付けられるための爪が設けられている。光照射パネル11から照射された光が、透光パネル12の厚み方向に透光することで、透光パネル12に描かれた図記号が点灯表示される。また、透光パネル12が光照射パネル11の前面を覆うように光照射パネル11を保持し、光照射パネル11が露出されずにすみ、透光パネル12によって光照射パネル11に加わる外部からの衝撃が低減される。また、図記号が透光パネル12の裏面に描かれているため、外部からの接触によって図記号が傷つくことが少なくなる。透光パネル12の下部には略矩形状の開口部23が設けられている。開口部23にはフィルタ部23aが設けられている。フィルタ部23aは、透光パネル12の一部にスリット状の孔が加工されたものから構成されたものでもよい。フィルタ部23aによって、外部から表示装置Aの内部への異物の進入が抑制される。尚、フィルタ部23aは、透光パネル12の一部に微細孔が加工されたものから構成されたものでもよいし、例えば不織布やスポンジ等の、異物の進入を抑制しつつ音を通す材質から構成されたものでもよい。
【0022】
器具本体21は、金属材料からなり、前側の略前面が開口した箱状であり、表示装置Aを天井や壁などに取り付けるための孔や、配線を通すための孔が設けられている。器具本体21は、略正方形の底面(後側の面)と、底面の前側に位置して底面に垂直な4つの側面(上部と下部と左側と右側の面)を有する。器具本体21の底面の下部に音出力部3が、底面の略中央部に制御部4が設けられている。器具本体21は開口付近に4つの保持部21aを有する。透光パネル12の爪を保持部21aに取り付けることで、透光パネル12が器具本体21に保持され、光照射パネル11が器具本体21に収容される。
【0023】
音出力部3は、開口部23の裏側であって、器具本体21の底面の下部に設けられ、制御部4によって音声Sを出力する。音出力部3から出力された音声Sは、図1(c)に示すように、音出力部3から、開口部23を通じて外部に出力される。
【0024】
制御部4は、常用電源からの電力を受けて、光照射パネル11を点灯させ、音出力部3から音声Sを出力させる。制御部4は、器具本体21の底面の略中央部に設けられている。制御部4の配置場所は、器具本体21の底面の略中央部に限るものではなく、音発生部3や他の器具の配置場所により、器具本体21の底面の下部や上部でも構わない。
【0025】
また、図2〜図4に示すように、音出力部3の位置と個数を図1と異ならせてもよく、その場合は音出力部3の位置や出力に応じて、開口部23の位置を異ならせても、数を増やしてもよい。図2に示すように、開口部23が透光パネル12の上部に設けられ、音出力部3が、開口部23の裏側であって、器具本体21の底面の上部に設けられ、制御部4が器具本体21の底面の略中央部に設けられてもよい。図3に示すように、開口部23が透光パネル12の左側に設けられ、音出力部3が、開口部23の裏側であって、器具本体21の底面の左側に設けられ、制御部4が器具本体21の底面の下部に設けられてもよい。また図示は省略するが、開口部23が透光パネル12の右側に設けられ、音出力部3が、開口部23の裏側であって、器具本体21の底面の右側に設けられ、制御部4が器具本体21の底面の下部に設けられてもよい。図4に示すように、開口部23が透光パネル12の左側と右側に2つ設けられ、音出力部3が、各開口部23の裏側であって、器具本体21の底面の左側と右側に2つ設けられ、制御部4が器具本体21の底面の下部に設けられてもよい。例えば図4のように、開口部23と音出力部3とが複数設けられる場合は、各開口部23は透光パネル12に離して設けられ、各音出力部3は、開口部23の裏側であって器具本体21の底面に離して設けられる。また、図5に示すように、音出力部3が器具本体21の底面の略中央部に1つ設けられ、透光パネル12に複数の開口部23(図では4つ)が設けられ、制御部4が器具本体21の底面の下部に設けられてもよい。また、開口部23が複数設けられた場合は、各開口部23の裏側に音出力部3が各1つ設けられてもよい。
【0026】
また、図6に示すように、表示装置Aは、金属材料からなる略正方形の枠体であり、透光パネル12よりも大きい本体取付部22を備えていてもよい。本体取付部22は表示部1を保持する。本体取付部22は爪を有していて、この爪が器具本体21の保持部21aに取り付けられることによって、本体取付部22が器具本体21に保持され、透光パネル12と光照射パネル11とが器具本体21に収容される。そして、開口25から表示部1の図記号が点灯される。この場合、透光パネル12は器具本体21に取り付けるための爪を有していない。また、音声出力用の開口部23は透光パネル12ではなく、本体取付部22の正面(図では下部に1つ)に設けられる。音出力部3から出力された音声Sは、図6(c)に示すように、音出力部3から、本体取付部22に設けられた開口部23を通じて外部に出力される。尚、表示装置Aに本体取付部22が設けられた場合でも、図2〜図5に相当する位置と数で、開口部23が本体取付部22に、音出力部3が、開口部23の裏側であって、器具本体21の底面に設けられてもよい。
【0027】
また、図1〜図6に示す表示装置Aにおいて、図8に示すように、音出力部3から出力された音声Sの伝搬路を形成する板やパイプ状の管からなるガイド部材24が設けられてもよい。ガイド部材24は、表面が滑らかで弾性が低く、音の反射率が高い材質が好ましい。ガイド部材24は、音出力部3と開口部23との間で、音声Sが伝搬する空間と器具本体21内部の他の空間とを仕切っている。ガイド部材24が設けられることで、音出力部3から出力された音声Sが、開口部23に至るまでの減衰が低減され、より大きな音が開口部23から出力される。
【0028】
次に図1〜図6に示す表示装置Aの動作の説明をする。制御部4は、常用電源からの電力を受けて、光照射パネル11を点灯させて、光照射パネル11の発光で透光パネル12を光らせることによって所望の表示を行い、音出力部3を作動させて音声Sを出力させる。尚、表示部1の表示内容や、音出力部3から出力される音声Sの内容は、表示装置Aの用途に合わせて適宜変更することができる。
【0029】
また、図7に示すように、表示装置Aが火災時の避難目的の誘導灯として使用される場合は、図1に示す表示装置Aにおいて、器具本体21に蓄電池5と端子台6が付加されればよい。蓄電池5は、例えばリチウムイオン電池やニッケル水素電池等である。端子台6は、外部に設けられた火災感知器(図示せず)からの信号線が接続される。また、図2〜6に示す表示装置Aにおいても、器具本体21に蓄電池5と端子台6が付加されることで、火災時の避難目的の誘導灯として用いられてもよい。
【0030】
次に、誘導灯として使用される図7に示す表示装置Aの動作の説明をする。まず、常用電源(例えば商用電源)から電力が供給されている場合について述べる。制御部4が常用電源からの電力を受けて、蓄電池5を充電する。火災感知器から制御部4に火災感知信号が送信されると、制御部4が、常用電源からの電力を受けて、光照射パネル11の発光で透光パネル12を光らせることによって所望の表示を行い、音出力部3を作動させて避難口へ避難者を誘導する音声Sを出力させる。
【0031】
また、停電が起きて常用電源からの電力供給が遮断された場合について述べる。停電が起きると、制御部4が蓄電池5を放電させる。そして、蓄電池5からの電力を受けて、制御部4が、光照射パネル11の発光で透光パネル12を光らせることによって所望の表示を行い、音出力部3を作動させて避難口へ避難者を誘導する音声Sを出力させる。
【0032】
尚、常に表示部1が点灯表示されて、表示装置Aが常に所望の表示をしてもよい。
【0033】
尚、外部からのトリガ入力は、火災感知器からの火災感知信号に限るものではなく、例えば人感センサからの検知信号であってもよい。この場合、例えば表示装置Aを店頭等に設置することで、客が売り物の前を通った時等に表示部1を点灯表示させるとともに音声Sを出力させることで、集客力を増やすこともできる。
【0034】
上述のように、表示装置Aは、光を照射する光照射パネル11と、透光パネル12と、器具本体21と、音出力部3と、を備える。透光パネル12は、光照射パネル11の前面に設けられて光照射パネル11からの光を透過する部位を有する。器具本体21は、透光パネル12の前面を露出させた状態で透光パネル12を保持するとともに光照射パネル12を収容する。音出力部3は、光照射パネル11の裏側の器具本体21に設けられて音声Sを出力する。そして、表示装置Aは、器具本体21、及び、透光パネル12、のうち少なくとも何れか一方に、音出力部3から出力された音声Sを外部に出すための開口部23が設けられたこと特徴とする。
【0035】
これにより、表示部1の裏側に音出力部が設けられることで、表示装置Aのサイズと設置スペースを小さくすることができる。また、材料や組立加工等も削減することができるため、コストも下げることができる。また、表示部1と音出力部3とが分離されているため、音出力部3から発生された振動が表示部1に伝わりにくくなり、表示部1の信頼性が向上する。また、光源となる光照射パネル11の前面に透光パネル12が設けられることで、光照射パネル11が外部からの衝撃から保護されるため、表示装置Aの衝撃強度が向上する。
【0036】
この表示装置Aにおいて、外部からの異物の進入を低減するフィルタ部23aが開口部23に備えられることも好ましい。
【0037】
これにより、表示装置Aの内部への異物の進入が抑制されることによって、埃等が音出力部3に付着することによる音声Sの音量の低下の虞や、埃等が回路部に進入することによる漏電の虞等が少なくなる。その為、表示装置Aの信頼性が向上する。
【0038】
この表示装置Aにおいて、外部からトリガ入力があると、光照射パネル11、及び、音出力部3、のうち少なくとも何れか一方を動作させる制御部4が設けられたことが好ましい。
【0039】
これにより、表示部1と音出力部3の動作を、トリガ入力の有無によって異ならせることができる。例えば、トリガ入力を火災感知器からの火災感知信号とすると、表示装置Aが、火災感知器と連動して、表示部1が避難口を表示し、音出力部3が音声Sによって避難者を避難口に誘導する誘導灯として用いられることができる。
【0040】
この表示装置Aにおいて、常用電源の停電時に、光照射パネル11及び音出力部3に給電するバックアップ用の蓄電池5が備えられたことが好ましい。
【0041】
これにより、停電が発生しても、表示装置Aは機能することができる。
【0042】
この表示装置Aにおいて、音出力部3と開口部23との間で、音出力部3から出力された音声Sが伝搬する空間を器具本体21内部の他の空間と仕切るガイド部材24が備えられたことが好ましい。
【0043】
これにより、音出力部3から出力された音声Sが、開口部23に至るまでの減衰が低減され、より大きな音の音声Sが開口部23から出力される。
【0044】
(実施形態2)
実施形態2の表示装置Aの動作は実施形態1と同じなのでその説明は省略し、実施形態1と異なる構成のみを図9〜図15に基づいて説明する。
【0045】
本実施形態では、開口部23は表示装置Aの側面であり、器具本体21の側面に設けられている。開口部23に設けられたフィルタ部23aは、器具本体21の一部にスリット状の孔が加工されたものから構成されたものでもよい。フィルタ部23aによって、外部から表示装置Aの内部への異物の進入が抑制される。尚、フィルタ部23aは、透光パネル12の一部に微細孔が加工されたものから構成されたものでもよいし、例えば不織布やスポンジ等の、異物の進入を抑制しつつ音を通す材質から構成されたものでもよい。
【0046】
図9に示す表示装置Aでは、開口部23は、表示装置Aの側面、すなわち、器具本体21の下部の側面に設けられている。音出力部3は、開口部23の裏側であって、器具本体21の底面の下側に設けられている。この場合の音出力部3から出力された音声Sは、図9(c)に示すように、音出力部3から器具本体21に設けられた開口部23を通じて外部に出力される。同様に、図10に示すように、開口部23が器具本体21の上部の側面に設けられ、音出力部3が、開口部23の裏側であって、器具本体21の底面の上部に設けられてもよい。図11に示すように、開口部23が器具本体21の左側の側面に設けられ、音出力部3が、開口部23の裏側であって、器具本体21の底面の左側に設けられてもよい。また図示は省略するが、開口部23が器具本体21の右側の側面に設けられ、音出力部3が、開口部23の裏側であって、器具本体21の底面の左側に設けられてもよい。図12に示すように、開口部23が器具本体21の左側の側面と右側の側面とに2つ設けられ、音出力部3が、各開口部23の裏側であって、器具本体21の底面の左側と右側とに2つ設けられてもよい。例えば図12のように、開口部23と音出力部3とが複数設けられる場合は、各開口部23は器具本体21の側面に離して設けられ、各音出力部3は、開口部23の裏側であって器具本体21の底面に離して設けられる。また、図13に示すように、音出力部3が器具本体21の底面の略中央部に1つ設けられ、器具本体21の側面に複数の開口部23(図では4つ)が設けられてもよい。また、開口部23が複数設けられた場合は、各開口部23の裏側に音出力部3が各1つ設けられてもよい。
【0047】
また、図9に示す表示装置Aにおいて、器具本体21に蓄電池5と端子台6が付加されることで、図14に示すような表示装置Aが、火災時の避難目的の誘導灯として使用されてもよい。同様に、図10〜図13に示す表示装置Aにおいて、器具本体21に蓄電池5と端子台6が付加されることで、火災時の避難目的の誘導灯として使用されてもよい。
【0048】
また、図9〜図14に示す表示装置Aにおいて、図15に示すような、音出力部3から出力された音声Sの伝搬路を形成する板やパイプ状の管からなるガイド部材24が設けられてもよい。
【0049】
以上に述べた実施形態1、実施形態2では、表示部1は略正方形に限るもではなく、矩形であっても、円形であっても構わない。同様に、その他の表示装置Aを構成している光照射パネル11や透光パネル12、器具本体21の底面などの形状も、略正方形に限るもではなく、それらの形状は表示部1の形状に従うものである。
【符号の説明】
【0050】
A 表示装置
S 音声
1 表示部
11 光照射パネル
12 透光パネル
21 器具本体
21a 保持部
22 本体取付部
23 開口部
23a フィルタ部
24 ガイド部材
25 開口
3 音出力部
4 制御部
5 蓄電池
6 端子台
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を照射する光照射パネルと、前記光照射パネルの前面に設けられて前記光照射パネルからの光を透過する部位を有する透光パネルと、前記透光パネルの前面を露出させた状態で前記透光パネルを保持するとともに前記光照射パネルを収容する器具本体と、前記光照射パネルの裏側の前記器具本体に設けられて音声を出力する音出力部と、を備え、前記器具本体、及び、前記透光パネル、のうち少なくとも何れか一方に、前記音出力部から出力された音声を外部に出すための開口部が設けられたこと特徴とする表示装置。
【請求項2】
外部からの異物の進入を低減するフィルタ部を前記開口部に備えたことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
外部からトリガ入力があると、前記光照射パネル、及び、前記音出力部、のうち少なくとも何れか一方を動作させる制御部が設けられたことを特徴とする請求項1又は2記載の表示装置。
【請求項4】
常用電源の停電時に、前記光照射パネル及び前記音出力部に給電するバックアップ用の蓄電池を備えたことを特徴とした請求項1乃至3の何れか記載の表示装置。
【請求項5】
前記音出力部と前記開口部との間で、前記音出力部から出力された音声が伝搬する空間を前記器具本体内部の他の空間と仕切るガイド部材を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか記載の表示装置。
【請求項1】
光を照射する光照射パネルと、前記光照射パネルの前面に設けられて前記光照射パネルからの光を透過する部位を有する透光パネルと、前記透光パネルの前面を露出させた状態で前記透光パネルを保持するとともに前記光照射パネルを収容する器具本体と、前記光照射パネルの裏側の前記器具本体に設けられて音声を出力する音出力部と、を備え、前記器具本体、及び、前記透光パネル、のうち少なくとも何れか一方に、前記音出力部から出力された音声を外部に出すための開口部が設けられたこと特徴とする表示装置。
【請求項2】
外部からの異物の進入を低減するフィルタ部を前記開口部に備えたことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
外部からトリガ入力があると、前記光照射パネル、及び、前記音出力部、のうち少なくとも何れか一方を動作させる制御部が設けられたことを特徴とする請求項1又は2記載の表示装置。
【請求項4】
常用電源の停電時に、前記光照射パネル及び前記音出力部に給電するバックアップ用の蓄電池を備えたことを特徴とした請求項1乃至3の何れか記載の表示装置。
【請求項5】
前記音出力部と前記開口部との間で、前記音出力部から出力された音声が伝搬する空間を前記器具本体内部の他の空間と仕切るガイド部材を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか記載の表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2013−44863(P2013−44863A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181427(P2011−181427)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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