説明

表面コーティング方法及びその装置

【課題】多様な3次元形状の射出成形物又はガラスのような外装部品にでも耐指紋コーティング又は超撥水コーティングが可能な外装部品の表面コーティング方法及びその装置を提供する。
【解決手段】外装部品の表面コーティング方法であって、蒸着チャンバー内で、表面コーティングの対象となる一つ以上の外装部品を公転及び自転可能に配置するステップと、前記外装部品の公転軌跡によって囲まれる領域内に設置される気化装置にコーティング成分を含む一つ以上のタブレットをセットするステップと、前記外装部品の公転及び自転を実行している間に、前記タブレットを気化させることにより前記外装部品それぞれの表面にコーティング層を蒸着するステップとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末機、家電製品などの外装部品の表面コーティング方法及びその装置に関し、特に、ユーザーによって頻繁に接触又は操作される携帯端末機、家電製品などの外装部品を形成する金属素材、プラスチック素材、又はガラス素材などの成形物を含む外装部品に均一にコーティングする表面コーティング方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、プラスチック射出成形物(injection−molded product)は成形が容易であるので、生活用品、家電製品、及び携帯端末機のような日常生活に密接な製品の外装部品(exterior part)として広く活用されている。
このような射出成形物を含む外装部品は、その関連製品の用途に基づいて外装部品の表面に塗装され、あるいはコーティングされる。特に、携帯用メディア再生器、電子手帳、タブレットPC、及び移動通信端末機のような携帯端末機の使用が普及するにつれて、このような製品の外観を向上及び高級化するための努力が行われている。
【0003】
例えば、金属質感は、外装部品に塗装のための塗料を用いて光沢を形成して射出成形物の外装部品に提供される。特に、通信技術の発達で移動通信端末機の使用が普及し、多様な機能が移動通信端末機に集積化されることによって、携帯端末機は、そのユーザーの個性を表現するアクセサリとして使用されることもある。また、光沢又は質感を向上及び高級化するのに限界があるため、外装部品に強化ガラスが提供される携帯端末機製品が登場し、ディスプレイ装置はウィンドウガラスによってしっかり保護されているものもある。
【0004】
金属質感、高光沢コーティングが普及するにつれて、ユーザーの指紋汚れ又は異物によって携帯端末機の外装部品が汚染される場合、指紋汚れ又は異物がさらに目立つようになる。
加えて、タッチスクリーンを備える端末機、例えば、スマートフォン、車両用ナビゲーション、及びタブレットPCの使用が普及し、タッチスクリーン機能が提供されるディスプレイ装置のウィンドウガラスは、ユーザーの指紋汚れ、汚染、及び反復使用によるスクラッチなどによって、ユーザーに不快感を起こす恐れがある。
さらに、ディスプレイ装置及びネットワーク機能が提供される冷蔵庫のような台所用品が登場することによって、タッチスクリーンの使用領域が拡大されている。その結果、ディスプレイ装置のウィンドウガラスの汚染、及び損傷を避けるための努力が行われている。
【0005】
外装部品の汚染及び損傷を防止するために、耐指紋(anti−fingerprint)コーティング、又は超撥水(super water−repellant)コーティングが実施されている。
この耐指紋コーティング又は超撥水コーティングは、異物の付着を抑制しつつ、付着された異物を容易に除去可能にする。このような外装部品のコーティングは、蒸着チャンバー内で電子ビームを用いてコーティング液を蒸発させて外装部品の表面に蒸着させることで実現される。
【0006】
しかしながら、従来の耐指紋コーティング方法又は超撥水コーティング方法は、3次元形状の製品表面の全体をコーティングしにくいという問題があった。言い換えれば、従来のコーティング方法でこの耐指紋コーティング又は超撥水コーティングが実施されると、側面などには一定の厚さでコーティング層を形成することができないという問題があった。
また、複数の外装部品のプリフォームの表面がを単一コーティングプロセスを通じてコーティングされても、コーティング層がそのプリフォームに均一に実現できないという問題点があった。言い換えれば、気化されたコーティング材料が蒸着チャンバー内に均一に拡散されず、最終製品間にコーティング品質の差が発生するという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国特許第10−0956111号明細書
【特許文献2】韓国特許第10−0753656号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明は上記従来の表面コーティングにおける問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、多様な3次元形状の射出成形物又はガラスのような外装部品にでも耐指紋コーティング又は超撥水コーティングが可能な外装部品の表面コーティング方法及びその装置を提供することにある。
【0009】
また、本発明の他の目的は、同一蒸着チャンバー内で同時にコーティングされる複数の外装部品の表面に対し一定のコーティング品質を提供する外装部品の表面コーティング方法及びその装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するためになされた本発明による表面コーティング方法は、外装部品の表面コーティング方法であって、蒸着チャンバー内で、表面コーティングの対象となる一つ以上の外装部品を公転及び自転可能に配置するステップと、前記外装部品の公転軌跡によって囲まれる領域内に設置される気化装置にコーティング成分を含む一つ以上のタブレットをセットするステップと、前記外装部品の公転及び自転を実行している間に、前記タブレットを気化させることにより前記外装部品それぞれの表面にコーティング層を蒸着するステップとを有することを特徴とする。
【0011】
上記目的を達成するためになされた本発明による表面コーティング装置は、外装部品の表面コーティング装置であって、蒸着チャンバーと、前記蒸着チャンバー内に、コーティングされる一つ以上の対象物が配置され公転及び自転可能に設置される複数の装着治具と、前記蒸着チャンバー内に、前記装着治具の公転軌跡によって囲まれる領域内に設置される気化装置とを有し、それぞれがコーティング成分を含有する一つ以上のタブレットが前記気化装置にセットされることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る表面コーティング方法及びその装置によれば、コーティング工程を処理する過程でコーティングされる対象物に対し自転及び公転を実行することによって、気化コーティング成分は、蒸着チャンバー全体に均一に拡散され、均一のコーティング層がコーティングされる対象物の全体表面上に一定に形成されるという効果がある。
また、複数のコーティング対象物が一つの蒸着チャンバー内で自転と公転を反復するので、同一のプロセスで進行されるそれぞれのコーティング対象物に形成されるコーティング層の品質を均一に提供できるという効果がある。また、耐指紋コーティング及び超撥水コーティングを実施する前に、コーティングを円滑にするために蒸着チャンバー内でケイ素粒子層を形成することで、コーティングプロセスを容易に実施することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態による外装部品の表面コーティング方法を説明するためのフローチャートである。
【図2】図1に示す方法を遂行するための外装部品の表面コーティング装置を示す図である。
【図3】図2に示す表面コーティング装置の装着治具を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明に係る表面コーティング方法及びその装置を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0015】
添付した図において、同一の構成要素または機能的に類似した構成要素に対しては同一の参照符号及び参照番号を付ける。
後述する本発明の説明において、公知の機能または構成に関する具体的な説明は、明瞭性と簡潔性のために省略する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態による外装部品の表面コーティング方法を説明するためのフローチャートである。
【0017】
図1に示すように、本発明の望ましい実施形態による外装部品の表面コーティング方法は、コーティングされる一つ以上の対象物29c(図3を参照)を蒸着チャンバー21内に配置させるステップS11(以下、“対象物配置ステップ”と称する)と、蒸着チャンバー21内にケイ素ターゲット及び一つ以上のタブレットをセットするステップS13(以下、“セットステップ”と称する)と、各対象物29cの表面にケイ素粒子層を形成するためにケイ素ターゲットでスパッタリング(sputtering)を行うステップS15(以下、“ケイ素粒子層形成ステップ”と称する)と、各対象物29cの表面にコーティング層を形成するステップS17(以下、“コーティングステップ”と称する)とを有する。
【0018】
コーティングステップS17で形成されるコーティング層は、耐指紋成分及び/又は超撥水成分によって形成され、ケイ素粒子層は、対象物29cに対してコーティング層をなす成分の蒸着力を向上させるために適用される。
したがって、コーティング層の成分が対象物29cに十分に蒸着できれば、本発明による表面コーティング方法の遂行においてケイ素粒子層を必ずしも形成する必要はない。
言い換えれば、セットステップ及びケイ素粒子層形成ステップは、上記対象物29cに対するコーティング成分の蒸着力に基づいて適切に選択することができる。
【0019】
上記した表面コーティング方法に従う対象物のコーティング装置は、例えば携帯端末機、家電製品などの外装部品を形成する射出成形物、アクリル、及びガラス製品に活用することができる。
【0020】
図2は、本発明による表面コーティング方法を実施するために設計された表面コーティング装置20を概略的に示した上面図であり、図3は、図2に示す表面コーティング装置20の装着治具29を示す斜視図である。
【0021】
図2及び図3に示すように、表面コーティング装置20は、蒸着チャンバー21内に設けられる装着治具29と、気化装置25とを含み、必要によって、ケイ素粒子層を形成するためのスパッタリング装置27と、ガス導入装置28とをさらに含む。
【0022】
このとき、コーティングされる一つ以上の対象物29cは、装着治具29に配置され、この対象物29cは、携帯端末機などの外装部品であり、ハウジング、又はディスプレイ装置のウィンドウガラスを形成するものである。
【0023】
装着治具29は、一方向に延長され、縦軸方向に配置される回転軸を中心に自転し、所定の経路又は軌跡に従って公転する。蒸着チャンバー21内には一つの装着治具29のみを設置することも可能である。しかしながら、公転方向に一定間隔で配列される2つ以上の装着治具29を設置することもできる。コーティング対象物29cは、装着治具29の一方向面にその長手方向に沿って配列されることが好ましい。
【0024】
本発明の実施形態ではコーティング対象物29cが装着治具29の一方向面にだけ1列に配置されるものを示したが、コーティング対象物29cが装着治具29の周囲に沿って2列に配列されることができる。ここで、その列の数は、装着治具29のサイズによって適切に決定され得る。
【0025】
一方、回転突起29bは、蒸着チャンバー21内に装着治具29を設置するための手段を提供するために、装着治具29のボディー29aの少なくとも一端に提供される。回転突起29bは、蒸着チャンバー21内で回転するフレーム23に回転可能に結合される。
その結果、フレーム23が回転すると、装着治具29は、蒸着チャンバー21内で公転し、フレーム23上で自転することができる。
【0026】
気化装置25は、それぞれコーティング成分を包含する一つ以上のタブレットを気化させるために提供され、装着治具29の公転軌跡によって囲まれる領域内に設置される。コーティング成分は、耐指紋成分及び/又は超撥水成分を含有し得る。この気化装置25は、複数のヒーター(図示せず)、例えば、タングステンフィラメントなどを含むことができ、各ヒーターにはタブレットが提供される。
【0027】
電源が所定の条件下でヒーターに供給されると、タブレットが加熱及び気化されることによって、蒸着チャンバー内に気化されたコーティング成分を提供する。このとき、ヒーター、つまり、タブレットは、装着治具29とコーティング対象物29cの公転方向に従って同一の間隔で配置されることが望ましい。また、図示してはいないが、複数のタブレットは、装着治具29の長手方向に従って同一の間隔で配列することもできる。このタブレットの間隔と数は、蒸着チャンバー21のサイズ及びコーティング対象物29cの数を考慮して設定し得る。
【0028】
蒸着チャンバー21内に一定の間隔でタブレットを配置することによって、蒸着チャンバー21の全体に気化されたコーティング成分を均一に分散させることができる。
また、蒸着チャンバー21内で公転及び自転する装着治具29にコーティング対象物29cを配列することによって、同一の条件の下でコーティング対象物29cに対する一定のコーティングが得られる。
【0029】
加えて、気化されたコーティング成分が均一に分布した蒸着チャンバー21内で、コーティング対象物29cが公転及び自転する装着治具29cに配列されているので、コーティング対象物29cが平面形状でなく3次元の形状を有しても、全体表面に均一にコーティング層を形成することができる。
【0030】
一方、コーティング対象物29cは、装着治具29とともに自転し、装着治具29の自転によって装着治具29の回転軸を中心に自転する。しかしながら、本発明による具体的な実施形態において、厳密に言えば、装着治具29の自転によるコーティング対象物29cの公転であるが、装着治具29と共にコーティング対象物29cが自転すると説明することに留意されたい。
【0031】
スパッタリング装置27は、ケイ素ターゲットをスパッタリングするための装置であり、コーティングされる対象物の表面にケイ素粒子層を形成し、それによってコーティング成分が対象物の表面に円滑に蒸着される。
ケイ素ターゲットは、純ケイ素(Si)、酸化ケイ素(SiO)、及び二酸化ケイ素(SiO)の内のいずれか一つの成分で構成され得る。
【0032】
ガス導入装置28は、反応ガスを蒸着チャンバー21に供給する。このとき、反応ガスは酸素が好ましい。ケイ素ターゲットが二酸化ケイ素からなる時は、反応ガスを蒸着チャンバー21に必ずしも供給する必要はない。
【0033】
スパッタリング装置27によって蒸着チャンバー21内にばらまかれたケイ素成分は、ガス導入装置28により供給された反応ガスと反応し、それによってコーティング対象物29cの表面に蒸着された酸化ケイ素又は二酸化ケイ素粒子が生成されてケイ素粒子層を形成するようになる。このケイ素粒子層がコーティング対象物29cの各表面に形成されるので、耐指紋成分及び/又は超撥水成分は、コーティング対象物29cの表面に円滑に蒸着される。
【0034】
図1〜図3を参照すれば、本発明による外装部品の表面コーティング方法では、コーティング対象物29cを装着治具29に配置するステップである対象物配置ステップS11を有し、コーティング対象物29cは1列又は複数の列に装着治具29に配置される。
【0035】
セットステップS13は、ケイ素ターゲットとコーティング成分を包含する一つ以上のタブレットを蒸着チャンバー21内に配置するステップであり、ケイ素ターゲットはスパッタリング装置27に、タブレットは気化装置25のヒーターに、それぞれ配列される。
【0036】
図2には一つのスパッタリング装置27のみを示したが、2つ以上のタブレットが提供されると同様に、複数のケイ素ターゲットを同時にスパッタリングするように複数のスパッタリング装置27を提供することができる。ケイ素ターゲットは、上述したように、純ケイ素、酸化ケイ素、又は二酸化ケイ素から形成することができる。
【0037】
ケイ素粒子層形成ステップS15では、反応ガスは、蒸着チャンバー21内に配置されたケイ素ターゲットをスパッタリングすると同時にガス導入装置28を用いて蒸着チャンバー21の内部に供給される。スパッタリングプロセスで、ケイ素粒子は、蒸着チャンバー21内にばらまかれ、反応ガスと反応して酸化ケイ素又は二酸化ケイ素粒子を生成する。生成された酸化ケイ素又は二酸化ケイ素粒子は、コーティング対象物29cの表面に蒸着されてケイ素粒子層を形成する。
【0038】
ケイ素粒子層を形成するプロセスでは、装着治具29を自転及び公転することが望ましい。
一般的に、蒸着チャンバー21内に生成される二酸化ケイ素粒子は蒸着チャンバー21の内部全体に均一に分布されるが、二酸化ケイ素粒子を蒸着チャンバー21の内部全体に拡散させ、コーティング対象物29cに均一のケイ素粒子層を形成することができる。
【0039】
一方、前述したように、タブレットのコーティング成分がコーティング対象物29cに十分に蒸着できるならば、ケイ素ターゲットを蒸着チャンバー21内に位置させ、ケイ素粒子層を形成するステップは省略可能である。また、ケイ素粒子層を形成するためのスパッタリングプロセスを実施しても、ケイ素ターゲットが二酸化ケイ素で形成される場合には、反応ガスを必ずしも注入する必要はない。
【0040】
コーティングステップS17は、タブレットを加熱及び気化させて一つ以上のコーティング成分をコーティング対象物29cに蒸着するステップである。気化したコーティング成分は、コーティング対象物29cに蒸着されてコーティング層を形成する。上記したように、複数のタブレットを蒸着チャンバー21内に配列できる。このタブレットは、コーティング対象物29cを配列する方向に沿って装着治具29上に望ましく配列され、装着治具29の公転方向に従って同一の間隔で配列される。
【0041】
上記したプロセスを通じて形成されるコーティング層は、耐指紋コーティング又は超撥水コーティング成分を包含することによって、携帯端末機の表面が異物質又は指紋汚れにより汚染されることを抑制しつつ、これら汚染を容易に除去することができる。
【0042】
本発明のコーティング方法及びコーティング装置20は、携帯端末機のケース、又はタッチスクリーン機能が搭載されたディスプレイ装置のガラス、又はアクリルウィンドウだけでなく、冷蔵庫又はエアコン(air conditioner)のような家電製品の外装ケース、ノートブックコンピュータ又は車両用ナビゲーションのような情報デバイスのケース及びディスプレイ装置の表面をコーティングするのに使用され、それによって外装部品の品質を向上させることができる。
【0043】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0044】
20 表面コーティング装置
21 蒸着チャンバー
23 フレーム
25 気化装置
27 スパッタリング装置
28 ガス導入装置
29 装着治具
29a ボディー
29b 回転突起
29c コーティング対象物


【特許請求の範囲】
【請求項1】
外装部品の表面コーティング方法であって、
蒸着チャンバー内で、表面コーティングの対象となる一つ以上の外装部品を公転及び自転可能に配置するステップと、
前記外装部品の公転軌跡によって囲まれる領域内に設置される気化装置にコーティング成分を含む一つ以上のタブレットをセットするステップと、
前記外装部品の公転及び自転を実行している間に、前記タブレットを気化させることにより前記外装部品それぞれの表面にコーティング層を蒸着するステップとを有することを特徴とする表面コーティング方法。
【請求項2】
前記コーティング成分は、耐指紋コーティング成分又は超撥水コーティング成分の少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする請求項1に記載の表面コーティング方法。
【請求項3】
前記蒸着チャンバー内に設置されるスパッタリング装置にケイ素ターゲットを配置するステップと、
前記コーティング層を蒸着する前に、前記ケイ素ターゲットを用いたスパッタリングを実行している間に前記蒸着チャンバー内に反応ガスを供給するステップとをさらに有し、
前記ケイ素ターゲットを用いたスパッタリングによってできるケイ素粒子層は、前記各々の外装部品のプリフォーム(preform)の表面に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の表面コーティング方法。
【請求項4】
前記タブレットは、前記気化装置に設けられるヒーターによって加熱し気化させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表面コーティング方法。
【請求項5】
前記タブレットをセットするステップで、前記タブレットは、前記外装部品のプリフォームが配列される方向に沿って一定間隔に配置されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表面コーティング方法。
【請求項6】
前記タブレットをセットするステップで、前記タブレットは、前記外装部品のプリフォームの公転方向を沿って一定間隔にセットされることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の表面コーティング方法。
【請求項7】
外装部品の表面コーティング装置であって、
蒸着チャンバーと、
前記蒸着チャンバー内に、コーティングされる一つ以上の対象物が配置され公転及び自転可能に設置される複数の装着治具と、
前記蒸着チャンバー内に、前記装着治具の公転軌跡によって囲まれる領域内に設置される気化装置とを有し、
それぞれがコーティング成分を含有する一つ以上のタブレットが前記気化装置にセットされることを特徴とする表面コーティング装置。
【請求項8】
前記装着治具は、一方向に延長され、前記延長された方向に沿うように配置される回転軸を中心に回転することを特徴とする請求項7に記載の表面コーティング装置。
【請求項9】
前記対象物は、前記装着治具の延長方向に沿って装着され、前記タブレットは前記対象物が配列される方向に一定間隔で配置されることを特徴とする請求項8に記載の表面コーティング装置。
【請求項10】
前記複数の装着治具は、前記装着治具の公転方向に沿って一定間隔に配列されることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の表面コーティング装置。
【請求項11】
前記タブレットは、前記装着治具の公転方向に沿って一定間隔に配置されることを特徴とする請求項10に記載の表面コーティング装置。
【請求項12】
前記蒸着チャンバーの内に、ケイ素粒子をスパッタリングするスパッタリング装置と、
前記蒸着チャンバー内に反応ガスを供給するガス導入装置とをさらに有することを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載の表面コーティング装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−172263(P2012−172263A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−237846(P2011−237846)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】