説明

表面導電性成形品の製造方法及びそれにより得られる成形品

【課題】静電容量式タッチパネルのパネル部材を製造するときには、予め準備した絶縁性基板の下にスパッタ法等により導電層を形成し、さらに、導電層を被覆する保護層も形成する。従って、複数の工程が必要であり、製造コストを高める要因となっている。
【解決手段】導電インク層17,18を備える転写箔を使用して、インモールド転写成形する。完成時には導電インク層17、18に含まれる導電成分の一部が下方に向かって移行して、即ち絶縁性であった保護層15と剥離層13を貫通する導通路25、26を形成して最下層の剥離層13上に露出した表面導電部27、28を形成する。しかも導電部27、28は耐環境特性がよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表面導電性成形品の製造方法に係り、特にインモールド転写成形方法を利用した表面導電性成形品の製造方法およびそれにより得られる成形品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
インモールド転写成形方法とは、別名金型内絵付け転写方法と言われている方法であり、ベースフィルムに図柄を印刷したり蒸着したりして形成した転写箔を金型内に挿入した後に、溶融樹脂を射出して成形する。この成形方法によれば、金型内で溶融樹脂が固化して成形品になると同時に、射出成形時の圧力と熱により転写箔のベースフィルムから図柄層が剥離して成形品の表面に転写される。
【0003】
このインモールド転写成形方法は、成形と転写を同時に行うので、樹脂成形品の加飾のための後加工が不要になるだけでなく、種々の立体曲面構造の樹脂成形品に図柄を正確に転写できる。最近では、ダブルインモールド成形転写できる装置も実用化されており、この装置を使用して両面を加飾した樹脂成形品も製造されている。
このため、家電品、自動車内装品、台所用品、雑貨品、化粧品、玩具等の外側面の加飾用に広く採用されている。
【0004】
なお、成形品の表面から金属光沢を表出させるために、従来から金属層を含む転写箔は使用されているが、蒸着膜が良好な金属光沢をかもし出すことから、転写箔の金属層としては蒸着膜が使用されている。
【0005】
【特許文献1】公開2004−261977号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、指などで触れただけで操作できるタッチパネルは最近広く採用されており、その検出原理も静電容量式、抵抗膜式など種々のタイプのものが知られている。このうち、静電容量式(詳しく言えば、アナログ容量結合式)は、指で触れることで変化したパネル部材の容量の変化を検出するものであり、動作が安定していることから主に採用されている。
この静電容量式タッチパネルのパネル部材を製造するときには、従来は、予め準備した絶縁性基板の下にスパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等のPVD法、CVD法、箔の貼り付け等により導電層を形成する。さらに、導電層がむき出しだと耐環境特性が低いので、さらに導電層を被覆する保護層も形成する。
従って、複数の工程が必要であり、製造コストを高める要因となっている。
【0007】
それ故、本発明は、上記課題を解決するために、従来の絶縁性基板を準備した後に導電層を形成し、さらに保護層等を形成する製造方法に比べて工程の数を減らして大幅なコストダウンを可能とする表面導電部の形成方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、静電容量式タッチパネルのパネル部材として適した製造方法およびそれにより得られるパネル部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、鋭意研究した結果、インモールド成形転写方法を利用して後工程無しに耐環境特性の優れた表面導電部を備えた成形品を一工程で製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
請求項1の発明は、ベースフィルムと、前記ベースフィルムの上に形成された剥離層と、前記剥離層の上に形成された導電インク層とを備える転写箔を使用して、インモールド転写成形することにより少なくとも一部に表面導電部が形成され、しかも耐環境特性の優れた表面導電性成形品を製造することを特徴とする導電性成形品の製造方法である。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載した表面導電性成形品の製造方法において、ダブルインモールド転写成形により製造することを特徴とする製造方法である。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1または2に記載した方法により製造した表面導電性成形品によりパネル部材が構成されてなる静電容量式タッチパネルである。
【0011】
請求項4の発明は、請求項2に記載した方法により製造され、成形品の裏面側に所望のパターンで導電インク層が形成され、表面側にその導電インク層のパターンに対応して図柄層が形成されたパネル部材を含む静電容量型タッチパネルである。
【0012】
請求項5の発明は、請求項4に記載した静電容量型タッチパネルにおいて、図柄層がハーフミラー層とその裏面側に形成された表示層とにより構成されてなる静電容量型タッチパネルである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の製造方法によれば、成形品の成形と耐環境特性に優れた表面導電部の形成とを一工程で達成でき、大幅にコストダウンできる。
また、本発明の方法によって得られる表面導電性成形品は、タッチパネル、特に静電容量型タッチパネルのパネル部材として適している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、本発明の実施の形態を図1から図5に従って説明する。
図1は静電容量型のタッチパネル1を示し、このタッチパネル1は本実施の形態に係る方法により製造されたパネル部材3がIC2に導線により接続されている。パネル部材3は下方が導電部で上方が絶縁部になっている。
図2はタッチパネル1のパネル部材3の表面と裏面をそれぞれ示し、図3はパネル部材3の断面を示す。
このパネル部材3はダブルインモールド転写成形方法により製造されたものである。
【0015】
以下に、パネル部材3の構造を説明する。
符号5は略平坦な板状の樹脂成形品を示し、この成形品5はアクリル樹脂等の絶縁性でしかもインモールド成形に適した樹脂で構成されている。成形品5の中心部の肉厚は2mm、外径部の肉厚は1.5mmである。
この成形品5の表面側と裏面側の両面に転写箔を使用したダブルインモールド転写成形により転写層7、9が形成されている。
【0016】
先ず裏面側の転写層7について説明すると、この転写層7は図4に示す裏面用転写箔11を転写することにより形成されたものであり、下方(即ち露出面側)から上方(即ち内方)に向かって、剥離層13と保護層15が全面にわたって形成され、さらに保護層15上に所定のパターンで導電インク層17、18が形成されている。そして、導電インク層17、18の上面を覆うように全面にわたって加色絶縁インク層19が形成されている。符号21は接着剤層を示し、この接着剤層21を介して転写層7が成形品5の裏面に接着されている。
【0017】
裏面用転写箔11には、ベースフィルム23上に、上記した剥離層13、保護層15、導電インク層17、18、加色絶縁インク層19および接着剤層21からなる転写層7が形成されており、ダブルインモールド転写成形時に転写層7がベースフィルム23から剥がされて成形品5の裏面上に転写される。
【0018】
ベースフィルム23は強度が高く耐熱性も良くしかも絶縁性であることが要求される。従って、アクリル系やポリエステル系等からなり、厚さは35〜40μmが好ましい。
剥離層13は、剥離性と後述する事後導通性を高いバランスで有することが要求される。従って、ワックス剤からなり、厚さは0.2〜0.5μmが好ましい。剥離層13は、転写箔の製造分野で慣用の塗工法等で形成できる。
保護層15は導電インク層17、18や加色絶縁インク層19と良好に密着し、さらにダブルインモールド転写成形時の熱から上記層の劣化を防止するための保護性能と後述する事後導通性を高いバランスで有することが要求される。従って、アクリル系樹脂からなり、厚さは1〜1.5μmが好ましい。保護層15は、転写箔の製造分野で慣用の塗工法等で形成できる。
なお、この実施の形態では、剥離層13や保護層15は透明なもので形成されており、導電インク層17、18と加色絶縁インク層19が外側から視認できる構成になっている。
【0019】
導電インク層17、18は、導電性と後述する移行性とを高いバランスで有することが要求される。即ち、ダブルインモールド転写成形法時に受ける熱及び圧力により、完成時には導電インク層17、18に含まれる導電成分の一部が下方に向かって移行して、即ち絶縁性であった保護層15と剥離層13を貫通する導通路25、26を形成して(即ち、事後導通して)、最下層の剥離層13上に露出した表面導電部27、28を形成することが要求されている。
従って、銀インク、銀−カーボンインク、カーボンインク等の導電性のあるインクからなり、厚さは3〜4μmが好ましい。
【0020】
導電インク層17、18は、通常の加色絶縁インク層と同様に転写箔の製造分野で慣用の印刷法等で形成できる。印刷した後は、100℃で30分程度置いて十分に乾燥しておくことが好ましい。
導電インク層17、18は全面に形成する必要はなく、所望のパターンでしかも電気的に絶縁した形で分離されている。隣接する導電インク層17、18どうしの短絡を確実に防止するために、導電インク層17と導電インク層18は少なくとも0.3mm程度は空けた方が好ましい。
【0021】
加色絶縁インク層19は、黒色等有色で且つ絶縁性のインクからなり、厚さは、3〜4μmが好ましい。
加色絶縁インク層19は、転写箔の製造分野で慣用の印刷法等で形成できる。印刷した後は、100℃で30分程度置いて十分に乾燥しておくことが好ましい。
接着剤層21は、絶縁性でしかも所定の温度と圧力で接着する接着剤からなる。従って、アクリル系等の高分子接着剤からなり、厚さは3〜4μmが好ましい。接着剤層21は通常の接着剤層と同様に転写箔の製造分野で慣用の塗工法等で形成できる。
【0022】
次に表面側の転写層9について説明すると、この転写層9は図5に示す表面用転写箔29を転写することにより形成されたものであり、上方(即ち露出面側)から下方(即ち内方)に向かって、剥離層31と保護層33が全面にわたって形成され、さらに保護層33下に所定のパターンで2種類の加色絶縁インク層35、36、37が形成されている。符号39は接着剤層を示し、この接着剤層39を介して転写層9が成形品5の表面に接着されている。
【0023】
表面用転写箔29には、ベースフィルム41上に、上記した剥離層31、保護層33、加色絶縁インク層35、36、37および接着剤層39からなる転写層9が形成されており、ダブルインモールド転写成形時に転写層9がベースフィルム41から剥がされて成形品5の表面上に転写される。
【0024】
ベースフィルム41、剥離層31、保護層33、加色絶縁インク層35、36、37および接着剤層39をなす各成分の種類、各層の厚さおよび形成方法は、従来の転写箔と同様でよく、基本的に限定されることはないが、完成品を静電容量パネルのような容量変化を検知するものに適用する場合には、全て絶縁性の素材を利用することが望ましい。従って、導電インクを用いたり、さらには、金属蒸着膜を使用したりすることは控えた方がよい。
加色絶縁インク層35、36、37のうち、加色絶縁インク層35、36は裏面側に形成された導電層17、18の円形のパターンに対応してON、OFFを区別するためにそれぞれ赤色、緑色のインクで形成されている。
そして、残りの白色の加色絶縁インク層37で隙間が埋められている。
【0025】
以上、各層について説明してきたが、図では上記裏面側と表面側の転写層の各層の厚さ比は、理解の便宜のために見易さを優先して実際の厚さ比を無視して描画されていることは理解されたい。
ダブルインモールド転写成形を含むインモールド成形は、市販の成形機で実施できるが、導電インク層17、18に保護層15と剥離層13とを貫通する方向に十分な熱と圧力を与えるために、520kg/cm2以上の保圧、最大1800kg/cm2の射出圧、230℃以上の温度で実施することが好ましい。
【0026】
上記ダブルインモールド成形により得られたパネル部材3は、導電インク層17、18の導電インクの一部が下方に向かって移行して、即ち絶縁性であった保護層15と剥離層13を貫通する導通路25、26を形成して、最終的に最下層の剥離層13上に露出した表面導電部27、28を形成している。
表面導電部27、28の表面抵抗率は使用する導電インクの種類により変わるが、10Ω以上は確保できることが確認されている。
【0027】
表面側に円形状に表出している加色絶縁インク層35、36により、ON、OFFのタッチ領域がそれぞれ画定されており、ONに指でタッチすると、その下に位置する表面導電部(ON)27により形成される静電容量が変化し、OFFを指でタッチすると、その下に位置する表面導電部(OFF)28により形成される静電容量が変化してそれぞれのタッチが検出される。因みに、符号43、44は引き出し部であり、これも導電インク層17、18により形成されている。
また、同時にも、耐環境特性も、従来の保護膜を形成した場合と遜色ない程度に確保できることも確認されている。
【0028】
本発明の第2の実施の形態に係るパネル部材45を、図6〜図8に従って説明する。
なお、このパネル部材45は第1の実施の形態に係るパネル部材3と同様に静電容量式のものであり、同じ構成部分は同じ符号を付することで説明を省略する。
この実施の形態では、タッチ部が4個形成されているので、パネル部材45の裏面側の転写層には互いに電気的に絶縁された4個の導電層が形成されている。
【0029】
パネル部材45の表面側の転写層47には、図7、図8に示すように、光透過パターンを画定するマーク透過処理層49と、ハーフミラー層51とが含まれている。
この実施の形態では、成形品5は導光層としての機能を担っている。
マーク透過処理層49は黒インクで形成された加色絶縁インク層であり、インクの欠落部と存在部とを組み合わせて構成されたマークパターンで4個のタッチ部50が表現されている。厚さは、第1の実施の形態で採用された加色絶縁インク層と同程度でよい。
ハーフミラー層51は金属蒸着膜で構成されており、光透過率が5〜50%程度が好ましい。なお、ハーフミラー層をなす金属成分としては従来からAl(アルミ)等種々のものが使用されているが、Sn(スズ)を蒸着すると蒸着粒が互いに分離した状態で存在し、蒸着膜としては導通せず、スイッチ機能に不具合を与えないので好ましい。
【0030】
符号53は光源を示す。
図6に示すように、図示しない電源がOFFの場合には金属蒸着層の呈する金属光沢だけが表面側から視認でき、タッチ部のマーク50は視認できない。
一方、電源がONになると、光源53からの光が透明成形品5を経て一部は黒インク層49に入射されて黒色光として出射する。一方、黒インク49を通過しない光はそのまま出射する。そして、共に、ハーフミラー層51を透過する。
従って、パネル部材45の表面側にタッチ部のマーク50が浮かびあがることになる。
【0031】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の具体的構成が上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨から外れない範囲での設計変更があっても本発明に含まれる。
例えば、第2の実施の形態は、表面側のタッチ部のデザイン例にはこのようなものもあると示したものに過ぎず、電気的な機能上からは必ずしも設ける必要はない。極端に言うと、加色層として導電インク層のみを形成した場合には、導電インク層の色のみが表面と裏面から表出することになるが、電気的な機能面は問題ない。
また、樹脂成形品は表面導電部が形成された側を裏面に使用する必要は必ずしもない。従って、タッチされたときに表面導電部から電荷がグランドに向けて放電されるような構成の検出部材に適用することもできる。なお、本発明ではインモールド転写成形により導電部を形成しているので、導電部が周囲から突出することはなく、表面導電部が表側面に形成されても剥離し易いと言った不都合はない。
【0032】
従来は導電回路、抵抗パターン等も導電インクを印刷したり金属蒸着膜を貼り付けたりして形成していたため基材の形状は二次元状のものに限定されていたが、本発明によれば、これらのものもインモールド転写成形により種々の曲面を有する三次元系形状の基材に形成できる。
また、転写層の加色絶縁インク層に接着剤成分が含まれている場合には、別途接着剤層を設ける必要はない。
【実施例】
【0033】
上記したインモールド転写成形法により、剥離層(成分:ワックス系、厚さ:0.5μm)、保護層(成分:アクリル系、厚さ:1.5μm)、導電インク層(成分:銀、厚さ:4μm)、加色インク層(成分:絶縁黒インク、厚さ:4μm)の転写層を樹脂成形品(素材:アクリル系、肉厚:2mmの板状品)に転写成形した。転写成形の条件は、保圧:540kg/cm2、最大射出圧:1800kg/cm2、温度:250℃とした。
比較品1を、導電インク層の代わりに同じ厚さの銀蒸着膜を使用した以外は、上記と同じ条件で製造した。
比較例2を、同じ形状及び寸法の樹脂成形品上に同じ転写箔を使用してロール転写して製造した。ロール転写の条件は、圧力:18kg/cm2、温度:200℃とした。
【0034】
そして、導電インク層の表出している部分の表面抵抗率を測定したところ、本発明品は10Ω程度であったのに対して、比較品1、比較品2共に表面抵抗率が1.0×106Ω以上であった。
【0035】
本発明品の耐環境特性を試験したところ、以下の通りであった。
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明の製造方法によれば、樹脂の成形及び表面導電性の付与を一工程ででき、しかも耐環境特性にも優れている。
従って、静電容量型タッチパネルのパネル部材の製造に際しては大幅なコストダウンが可能となる。
また、上記パネル部材のみならず、その他の表面導電性及び耐環境特性が要求される成形品ならば、本発明の製造方法を利用して製造することができる。
特に、インモールド成形の特質により、成形品の形状に限定されず、しかも導電部が周囲から突出せずに製造できることから、種々の機能性物品の製造に本発明の方法は利用できるものと考える。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る静電容量型タッチパネルの説明図である。
【図2】図1のタッチパネルのパネル部材を表面と裏面の図である。
【図3】図2のパネル部材の断面図である。
【図4】図2のパネル部材の裏面側に転写される転写箔の断面図である。
【図5】図2のパネル部材の表面側に転写される転写箔の断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るパネル部材の見え方の説明図である。
【図7】図6のパネル部材の層構造の説明図である。
【図8】図6のパネル部材の表側面の断面図である。
【符号の説明】
【0038】
1…静電容量式タッチパネル 2…IC
3…パネル部材 5…樹脂成形品
7、9…転写層 11…裏面側転写箔
13…剥離層 15…保護層
17、18…導電インク層 19…加色絶縁インク層
21…接着剤層 23…ベースフィルム
25、26…導通路 27、28…表面導電部
29…表面用転写箔 31…剥離層
33…保護層 35、36、37…加色絶縁インク層
39…接着剤層 41…ベースフィルム
43、44…引き出し部
45…パネル部材 47…転写層
49…マーク透過処理層 50…マーク
51…ハーフミラー層 53…光源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースフィルムと、前記ベースフィルムの上に形成された剥離層と、前記剥離層の上に形成された導電インク層とを備える転写箔を使用して、インモールド転写成形することにより少なくとも一部に表面導電部が形成され、しかも耐環境特性の優れた表面導電性成形品を製造することを特徴とする導電性成形品の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載した表面導電性成形品の製造方法において、ダブルインモールド転写成形により製造することを特徴とする製造方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載した方法により製造した表面導電性成形品によりパネル部材が構成されてなる静電容量型タッチパネル。
【請求項4】
請求項2に記載した方法により製造され、成形品の裏面側に所望のパターンで導電インク層が形成され、表面側にその導電インク層のパターンに対応して図柄層が形成されたパネル部材を含む静電容量型タッチパネル。
【請求項5】
請求項4に記載した静電容量型タッチパネルにおいて、図柄層がハーフミラー層とその裏面側に形成された表示層とにより構成されてなる静電容量型タッチパネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−196501(P2007−196501A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−17291(P2006−17291)
【出願日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【出願人】(592252094)日東技研株式会社 (2)
【Fターム(参考)】