説明

被酸化性有害物質の除去剤、被酸化性有害物質の除去装置及び被酸化性有害物質の除去方法

【課題】 高効率な有害物質の除去剤、コンパクトな除去装置、水などの液体も含めた流体中の有害物質の除去が高効率で可能な除去剤、及び除去方法を提供すること。
【解決手段】 粘土と、0.5〜5eVの禁止帯幅を有する半導体(チタン、ケイ素及びジルコニウムからなる群より選択される2以上の元素の複合酸化物を除く)とからなる光触媒含有粘土組成物を、600〜900℃の温度に加熱してなり、窒素ガス吸着法(BJH法)によって求められた細孔径分布曲線において20±10nmにピークを有すること特徴とする、被酸化性有害物質の除去剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は流体中の悪臭成分あるいは刺激性成分及び青果物や花卉類などの保存に有害な、成長促進成分などの被酸化性有害物質の除去剤、該有害物質の除去装置及び該有害物質を除去する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、生活レベルの向上や食物嗜好の高級化に伴い、工業的に発生する悪臭や刺激性成分のみならず、家庭や飲食店における調理物の廃棄時に発生する悪臭や刺激性成分が問題となってきている。
一方、青果物や花卉類などについても、常に新鮮な又は最適の熟成度の青果物や、季節的あるいは物理的に珍しい青果物や花卉類においては、流通過程において熟成が進行するのは商品価値を低下させるので好ましくない。
これらの有害物質の主成分は、(1)悪臭成分としては、硫化水素、アンモニア、メルカプタン、アミン及びアルデヒドなどがあり、(2)刺激性成分としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アクロレインなどのアルデヒド類やオゾン並びに窒素酸化物や硫黄酸化物などがあり、(3)青果物や花卉類の保存に関しては、植物成長ホルモンであるエチレンやアセトアルデヒドなどがある。
【0003】
これらの有害成分を除去するためには、従来は、(1)有害成分を活性炭、アルミナ、シリカゲル、ゼオライトなどの多孔性物質に吸着させる方法、(2)酸性(塩基性)の有害成分を塩基性(酸性)物質で中和する方法、(3)有害成分を過マンガン酸カリウムや二酸化塩素などで化学的に酸化する方法、などが知られている。
しかしながら、これらの方法は必ずしも満足できるものでない。即ち、(1)の方法にはアンモニアなどの塩基性物質やエチレンの吸着能が十分でなく、また、吸着容量が限られてしまう。(2)の方法においては用いる化合物によって除去できる有害成分が限定されてしまう。
また、これらの有害物質除去剤をフィルター化して使用している例も多いが、どの例も吸着能力や酸化能力が再活性化されないため、どうしても除去能力が短時間で大幅に低下してしまう。
さらに、フィルター化の際には有害物質除去剤をラテックス、有機系粘着剤、水ガラスなどのバインダーで不織布やハニカム状支持体などに固定するのが一般的であるが、これらのバインダーが有害物質除去剤の表面を覆ってしまい、十分な除去能力が期待できない。また、金属アルコキシドを利用したゾルゲル法でのコーティング剤塗布も剥離しやすく、長期間除去能力が保持できない。
【0004】
本出願人は、気体中に含まれる硫化水素、アンモニア、メルカプタン、アミン及びアルデヒドなどの悪臭成分やホルムアルデヒド、アクロレイン、オゾン、窒素酸化物、硫黄酸化物などの刺激性成分並びにエチレン、アセトアルデヒドなどの植物成長ホルモンなどの被酸化性有害物質を同時に迅速に効率よく除去し、しかも、使用により除去活性が落ちない方法及び該有害物質の除去剤を提供するために、0.5〜5eVの禁止帯幅を有する半導体(チタン、ケイ素及びジルコニウムからなる群より選択される2以上の元素の複合酸化物を除く)を含有する粘土成形体に、被酸化性有害物質を含有する気体を接触させ、紫外線を照射することを特徴とする該気体中の被酸化性有害物質の除去方法及びこれに用いる除去剤の発明を行った(特許文献1)。この発明により、前記問題は解決する方向に進んだが、近年、より高効率を目差すことが求められ、また有害物質除去のためのコンパクトな装置が求められ、また気体のみならず水などの液体も含めた流体中の有害物質の除去も高効率でできることが求められるようになって来た。
【0005】
【特許文献1】特開平02−273514号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、より高効率な有害物質の除去剤、コンパクトな除去装置、水などの液体も含めた流体中の有害物質の除去が高効率で可能な除去剤、及び除去方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、この目的を達成すべく鋭意研究を行った結果、特定の化合物を含有した粘土組成物を加熱して特有の細孔径分布を有する除去剤を作製し、これに紫外線を照射しながら、これに流体中に含まれる被酸化性有害物質を接触又は通過させることにより、これらの被酸化性有害物質が高効率で除去され、しかも長時間使用してもこれらの化合物の被酸化性有害物質に対する除去活性が落ちないことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、次の1〜11を提供するものである。
1. 粘土と、0.5〜5eVの禁止帯幅を有する半導体(チタン、ケイ素及びジルコニウムからなる群より選択される2以上の元素の複合酸化物を除く)とからなる光触媒含有粘土組成物を、600〜900℃の温度に加熱してなり、窒素ガス吸着法(BJH法)によって求められた細孔径分布曲線において20±10nmにピークを有すること特徴とする、被酸化性有害物質の除去剤。
2. 平板状又は片面を波形にした板状である、1に記載の被酸化性有害物質の除去剤。
3. 前記半導体を含有しないこと以外は、平板状の前記光触媒含有粘土組成物と同様の、平板状の粘土組成物を600〜900℃の温度に加熱したものの片面に、1に記載の被酸化性有害物質の除去剤を有することを特徴とする、平板状又は光触媒を有する方の片面を波形にした板状である、被酸化性有害物質の除去剤。
4. 直径2〜10mmの略球形であることを特徴とする、1に記載の被酸化性有害物質の除去剤。
5. 前記半導体を含有しないこと以外は、略球形の前記光触媒含有粘土組成物と同様の、略球形の粘土組成物を600〜900℃の温度に加熱したものの外周面に、1に記載の被酸化性有害物質の除去剤を有することを特徴とする、直径2〜10mmの略球形である被酸化性有害物質の除去剤。
6. 金属製の略直方体の第1の箱があり、
前記第1の箱の長手方向の2側面が、対角方向に向き合う該側面の端付近に通気用の開口部をそれぞれ有し、
前記第1の箱の長手方向の2側面の、前記開口部のない部分に、内壁に接して請求項2又は3に記載の被酸化性有害物質の除去剤2枚が、互いに光触媒を含有する面が向き合うように設置されており、
さらに前記第1の箱の中央部には、前記除去剤の長手方向と略平行となるように冷陰極管が設置されており、
さらに前記第1の箱の長手方向の1側面に向かって送風するためのファンが前記第1の箱の外側に設置されており、
前記第1の箱と前記ファンとが1つの金属製の第2の箱に収められており、
前記第2の箱のファンと接する側面及びそれと反対側の側面にはそれぞれ通気孔が設けられていることを特徴とする、
被酸化性有害物質の除去装置。
7. 前記第1の箱の内側天井面及び/又は内側底面に接してさらに2又は3に記載の被酸化性有害物質の除去剤を有することを特徴とする、6に記載の、被酸化性有害物質の除去装置。
8. 前記第1の箱が、その長手方向の2つの側面以外の4つの面を前記第2の箱の当該面の一部と共有することを特徴とする、6又は7に記載の、被酸化性有害物質の除去装置。
9. 前記冷陰極管が紫外線を発生するものであることを特徴とする、6に記載の、被酸化性有害物質の除去装置。
10. 1〜5のいずれか1項に記載の被酸化性有害物質の除去剤に被酸化性有害物質を含有する流体を接触させ、さらに紫外線を照射することを特徴とする該流体中の被酸化性有害物質の除去方法。
11. 6〜9のいずれか1項に記載の被酸化性有害物質の除去装置を用い、前記除去装置内にある2又は3に記載の被酸化性有害物質の除去剤に被酸化性有害物質を含有する気体を接触させ、さらに前記被酸化性有害物質の除去装置内の冷陰極管より紫外線を照射することを特徴とする該気体中の被酸化性有害物質の除去方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、従来技術に比較して、硫化水素、アンモニア、メルカプタン、アミン及びアルデヒドなどの悪臭成分やホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アクロレイン、オゾン、窒素酸化物、硫黄酸化物などの刺激性成分並びに青果物及び花卉類の保存に有害なエチレン、アセトアルデヒドなどを含む気体を、有害物質の種類に関係なく高効率で除去することができ、しかも除去活性が落ちない。本発明の方法は、安全性が高く、適用できる有害物質の範囲が広く、その上、気体中の有害物質のみならず、水などの液体中の有害物質も除去することができる。また、本発明の装置は、コンパクトで消費電力が少なくて済み、取り扱いも簡便である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明において用いられる被酸化性有害物質の除去剤は、粘土と、0.5〜5eVの禁止帯幅を有する半導体(チタン、ケイ素及びジルコニウムからなる群より選択される2以上の元素の複合酸化物を除く)とからなる光触媒含有粘土組成物を、600〜900℃の温度に加熱してなり、窒素ガス吸着法(BJH法)によって求められた細孔径分布曲線において20±10nmにピークを有すること特徴とする。
本発明における光触媒含有粘土組成物には、「粘土と、0.5〜5eVの禁止帯幅を有する半導体(チタン、ケイ素及びジルコニウムからなる群より選択される2以上の元素の複合酸化物を除く)」以外の物質が含有されていても良い。
【0011】
本発明において用いられる、0.5〜5eVの禁止帯幅を有する半導体(チタン、ケイ素及びジルコニウムからなる群より選択される2以上の元素の複合酸化物を除く)とは、光触媒反応を生じる半導体であり、好ましくは1〜4eVの禁止帯幅を持つものである。
特定の半導体はその禁止帯幅以上のエネルギーの光を照射することにより、価電子帯から伝導帯への電子励起が生じ、価電子帯に正孔、伝導帯に電子が生成する。
そしてこれらの正孔及び電子が半導体表面に拡散等により現れ、気相、液相での光触媒反応を行うことが知られている。
【0012】
本発明に用いる半導体としては、例えば、二酸化スズ、酸化亜鉛、三酸化タングステン、二酸化チタン、チタン酸バリウム、酸化第二鉄などの金属酸化物;硫化亜鉛、硫化カドミウム、硫化鉛、セレン化亜鉛、セレン化カドミウムなどの金属カルコゲナイド;シリコン、ゲルマニウムなどの第IV族元素;ガリウムリン、ガリウムヒ素、インジウムリンなどのIII−V族化合物半導体;ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリビニルカルバゾールなどの有機半導体その他の半導体を使用することができる(但し、チタン、ケイ素及びジルコニウムからなる群より選択される2以上の元素の複合酸化物を除く)。
また、以上挙げた半導体にヒ素、リン、アルミニウム、ホウ素、ナトリウム、ハロゲンなどの不純物をドープしたものも同様に使用することができる。更にプラズマ処理、イオン注入法、窒素ドープ法等により上記半導体に可視光応答性を付与したものを使用しても良い。
【0013】
本発明に用いる半導体として、酸化亜鉛、三酸化タングステン、二酸化チタン、酸化セリウムなどの金属酸化物及びその混晶物が特に好適である(但し、チタン、ケイ素及びジルコニウムからなる群より選択される2以上の元素の複合酸化物を除く)。
また、これらの半導体表面に白金などの貴金属を担持することにより、触媒効果の向上をはかることができる。
さらに、活性炭、酸化白土、ゼオライト、シリカゲルなどの吸着剤を併用してもよい。
【0014】
本発明において、被酸化性有害物質の除去剤の前駆体として用いられる光触媒含有粘土組成物の粘土としては、例えば、耐火物、陶磁器、製紙工業、ゴム工業などで使用されている粘土を使用でき、乾燥又は焼成すると剛性を示すものであればどのようなものでも使用することができる。
本発明に用いる粘土は、例えば、カオリン、スメクタイト、イライト、リョクデイ石、アロフェンなどの含水ケイ酸塩からなる粘土鉱物を一種類以上含み、粒径がコロイド状から微砂状に亙るものを好適に使用することができる。
これらの中で、カオリン、イライト、リョクデイ石を多く含む粘土を好適に使用することができる。
なお、カオリンは、600℃以上で加熱処理することで、カオリンから水が脱離し、メタカオリン構造やスピネル型構造などに変化する事が知られている。
【0015】
また、他の脱臭剤や吸着剤などを半導体と共に粘土に混ぜて使用することができる。
光触媒含有粘土組成物を用いる利点としては、ラテックス、有機系粘着剤、水ガラスなどの他のバインダー用いるものと異なり、活性点を失活させることがないので、半導体本来の有害物質除去能力を落とさず、むしろ逆に相当向上させることにある。
このような顕著な好ましい作用が起こるのは、光触媒含有粘土組成物の場合には、他のバインダー等を用いる場合のようにバインダー自体や水などが半導体表面を覆うことがないことや同一半導体量では半導体を粉末のまま使用する場合よりもより広範囲に分散でき、光の照射面積を大きくできるためと推定することができる。
【0016】
前記光触媒含有粘土組成物中の半導体(光触媒)の含有割合は性能上からは高ければ高いほど良い。しかし、粘土本来の可塑性や成形性を維持するためには、半導体(光触媒)の含有割合は80%以下が好ましく、特に機械的強度を持たせるためには70%以下が好ましい。
【0017】
前記光触媒含有粘土組成物を、600〜900℃の温度に加熱して、前記除去剤を得る。加熱温度は、好ましくは600〜800℃である。加熱温度が前記範囲より低いと、前記除去剤が脆くなり、使用に耐えなくなる場合がある。一方、加熱温度が前記範囲を超えると、生成する除去剤の比表面積が小さくなり、有害物質の除去剤への吸着性が悪化するため除去効率が落ち、好ましくない。また、特に光触媒としてアナターゼ型二酸化チタンを用いた場合は1000℃を超えるとルチル型への結晶転移が起こり、光触媒性能が著しく低下するので好ましくない。
【0018】
前記除去剤は、窒素ガス吸着法(BJH法)によって求められた細孔径分布曲線において20±10nmにピークを有するものである。ここで、BJH法とは、細孔の形状が全て円筒型であると仮定して細孔容積と細孔表面積の分布を計算する方法である。BJH法により細孔容積の微分分布曲線を求め、そこから細孔径分布曲線とそのピーク位置を求める。前記除去剤の細孔径分布曲線のピークが上記範囲に存在しない場合は、吸着性能、光触媒性能が著しく低下する。
【0019】
本発明の有害物質の除去剤は、フィルターとして流体中の被酸化性有害物質を除去することができる。
前記除去剤より構成されるフィルターの形状としては、多孔質平膜型、ハニカム型、フィルター構造体内充填型などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0020】
前記除去剤は、冷陰極管などの光源の周囲に支持体を備えてこれに接着するかあるいは、ネジ、ボルトなどで固定する。また、前記除去剤そのものを、直接光源の周囲に設置することもできる。
【0021】
前記除去剤の形状については特に制限はないが、前記除去剤の体積に対し冷陰極線から発せられる紫外線や太陽光線などを効果的に当てることが可能でありかつ流体の流れに沿って有害物質を吸着しやすい板状のものや、取り扱いが容易で分散しやすいため水などの液体媒体中の被酸化性有害物質除去に効果的な略球形のものが好ましい。
【0022】
前記板状の除去剤は、平板状又は片面を波形にした板状のものが、取り扱いが容易であるためより好ましい。特に好ましいのは片面を波形にした板状のものである。この形状は、特に気体中の有害物質を除去する際に、波形の面に沿って気体が流れることで気体との接触面積が大きくなり、被酸化性有害物質の吸着効率、ひいては被酸化性有害物質の除去効率が高くなる。
【0023】
前記板状の除去剤においては、高価な前記半導体の使用量を少なくするために、板状の除去剤の片面(冷陰極線から発せられる紫外線や太陽光線などを当てない方の面)に、前記半導体を含有しないこと以外は、平板状の前記光触媒含有粘土組成物と同様の、平板状の粘土組成物を600〜900℃の温度に加熱したものを有することが好ましい。この中でも、前記半導体を有する板状の光触媒含有粘土組成物と前記半導体を含有しない平板状の粘土組成物とをあらかじめ加熱前に合わせて一体にした後、600〜900℃の温度で加熱する方法により得られる板状の除去剤が、両組成物の加熱体が分離しにくいものとすることができるためより好ましい。
【0024】
また、水などの液体媒体中での使用に好適な前記略球形の除去剤は、取り扱い性や表面積と体積との関係などから、2〜10mmの直径を有するものが好ましい。より好ましくは、3〜8mmの直径を有するものである。前記略球形の除去剤の直径が前記範囲より小さいと、取り扱い性が悪くなり、一方、前記範囲より大きいと、表面積/体積比が小さくなって有害物質の除去効率が低くなる他、過度に直径が大きな場合は取り扱い性が悪くなる。
前記略球形の除去剤においては、高価な前記半導体の使用量を少なくするために、前記半導体を含有しないこと以外は、略球形の前記光触媒含有粘土組成物と同様の、略球形の粘土組成物を600〜900℃の温度に加熱したものの外周面(表層)に、本発明の除去剤を有するものが好ましい。この中でも、前記半導体を含有しない略球形の粘土組成物の外周面(表層)を前記半導体を有する光触媒含有粘土組成物であらかじめ加熱前に覆って一体にして略球形にした後、600〜900℃の温度で加熱する方法により得られる略球形の除去剤が、両組成物の加熱体が分離しにくいものとすることができるためより好ましい。
【0025】
本発明の被酸化性有害物質の除去装置は、主に気体中の被酸化性有害物質を除去するための装置である。これには、金属製の略直方体の第1の箱があり、前記第1の箱の長手方向の2側面が、対角方向に向き合う該側面の端付近に通気用の開口部をそれぞれ有し、前記第1の箱の長手方向の2側面の、前記開口部のない部分に、内壁に接して前記平板状又は光触媒を有する方の片面を波形にした前記板状の被酸化性有害物質の除去剤2枚が、互いに光触媒を含有する面が向き合うように設置されている。これにより、有害物質を含有する気体が、ファンにより第1の箱の開口部より第1の箱内に進入し、その後略直角に方向変換して、第1の箱の内側面に設置されている2枚の前記板状の除去剤に沿って流れることで、被酸化性有害物質の処理能力が向上する。そこで、前記板状の除去剤の長手方向と略平行となるように設置されている冷陰極管から発せられる光(紫外線を含む)により光触媒が作用し、被酸化性有害物質が分解あるいは無害化される。その後、気体は、第1の箱のもう1つの開口部より第1の箱の外に出る。
【0026】
前記除去装置には、第1の箱の中央部に、前記板状の除去剤の長手方向と略平行となるように冷陰極管が設置されている。これにより、光源である冷陰極管は、長手方向を等しくした状態で前記板状の除去剤によって囲まれる状態となり、なおかつ前記板状の除去剤の面積の最も大きな面が前記冷陰極管に面する状態となる。また、前記板状の除去剤と前記冷陰極管との距離を非常に短くすることが可能になる。これらの諸条件が整っていることにより、本発明の被酸化性有害物質の除去装置は、有害物質の除去効率が非常に高いものとなっている。また、前記冷陰極管は、インバータを使用しているものが、照度を大きくできかつ長寿命であるため好ましい。
【0027】
前記除去装置においては、平板状又は光触媒を有する方の片面を波形にした前記板状の除去剤が、第1の箱の内側面に接して2枚設置されている他、さらに内側天井面及び/又は内側底面に接して設置されていることが好ましい。より好ましくは、第1の箱の内側面に接して2枚設置されている他に、内側天井面及び内側底面に接してさらに2枚の前記板状の除去剤が設置されていることである。これにより、前記板状の除去剤の総面積が増え、被酸化性有害物質の除去効率がさらに向上する。
【0028】
前記除去装置は、前記板状の除去剤及び冷陰極管を内部に有する金属製の前記第1の箱、並びに、前記第1の箱及びファンを内部に有する金属製の前記第2の箱の2つの箱から構成されているが、前記第1の箱の長手方向の2つの側面以外の4つの面を前記第2の箱の当該面の一部と共有することが、経済的であり、またメンテナンス性にも優れるため好ましい。なお、前記第1の箱及び前記第2の箱が共に金属製であることが、前記冷陰極管から発せられる紫外線による劣化を防ぎ、かつ前記冷陰極管がインバータ式のものである場合にインバータから発せられる高周波電磁波の漏洩を防ぐため好ましい。
【0029】
本発明の被酸化性有害物質の除去装置に用いられる冷陰極管は、紫外線を発生するものが好ましい。紫外線は、波長が400〜200nmの近紫外線が反応効率の点から好ましいが、この範囲以外の200nm以下の真空紫外線が含まれていても差し支えない。
【0030】
紫外線は、冷陰極管の他、超高圧水銀灯、キセノン灯、低圧水銀灯、ブラックライト、ケミカルランプ、発光ダイオード、レーザーダイオードなどを単独使用あるいは併用することによって発生させ得るが、放電管内に水銀と希ガス以外のガリウム、タリウムなどの第三成分を共存させて目的に合致した波長分布特性を有するように改良された光源を使用しても発生させ得る。紫外線以外の光線、例えば可視光線を含むものも使用することができる。
【0031】
本発明の被酸化性有害物質の除去装置に用いられる冷陰極管は、インバータ式のものが、軽量コンパクトで冷陰極管の寿命が長くなるため好ましい。
本発明において紫外線などの照射に用いられる冷陰極管は、前記除去剤のなるべく近くであって、流体の流入方向及び/又は流出方向に設置することができる。また、前記除去剤内部に設置されてもよい。ランプ表面の汚れを防ぐため、特に好ましくは、流出方向に向けて設置することができる。
【0032】
本発明の被酸化性有害物質の除去方法は、前記被酸化性有害物質の除去剤を紫外線の光源の周辺に存在させ、これに被酸化性有害物質を含有する流体を接触させ、紫外線を照射することを特徴とする。また、本発明において、「流体」とは、気体、液体、超臨界流体などを指す。
【0033】
また、本発明の被酸化性有害物質の除去方法としては、主に気体中の有害物質を除去する方法として、前記被酸化性有害物質の除去装置を用いる方法がある。前記除去装置内にある前記平板状又は光触媒を有する方の片面を波形にした板状の被酸化性有害物質の除去剤に被酸化性有害物質を含有する気体を接触させ、前記被酸化性有害物質の除去装置内の冷陰極管より紫外線を照射することを特徴とする。
【0034】
本発明の被酸化性有害物質の除去方法は、特定の反応器に被処理気体を導入してバッチ方式又は連続方式法で実施してもよいし、循環装置等に設置して連続処理してもよい。
本発明において用いられる反応器は開放系でも密閉系でもよく、反応器にファンを用いて送風する通風系でもよい。
【0035】
本発明の被酸化性有害物質の除去剤による酸化除去反応は硫黄酸化物、窒素酸化物、炭化水素化合物、ハロゲン化合物など種々の有害物質や有機溶媒などの媒体が共存していても妨害されないで除去反応が起こるので極めて性能が安定している被酸化性有害物質の除去方法となる。
【0036】
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。実施例中における部及び%は、特に言及がない限り、重量基準である。なお、本発明は、実施例の形態に限定されるものではない。
【0037】
(1)窒素ガス吸着法(BJH法)による細孔径分布曲線とそのピーク位置の求め方
測定用セルに所定容量になるように測定試料を精秤した後、100℃下において1時間減圧して前処理し、その後、ガス吸着量測定装置AUTOSORB−1(ユアサ アイオニクス社製)を用いて試料の細孔径分布を測定した。測定は、吸着ガスとして窒素ガスを用い、BJH法(細孔の形状が全て円筒型であると仮定して細孔容積と細孔表面積の分布を計算する方法)により細孔容積の微分分布曲線を求め、そこから細孔径分布曲線とそのピークを有するところの細孔径を求める方法により行った。
(2)窒素ガス吸着法による比表面積の測定
測定用セルに所定容量になるように測定試料を精秤した後、100℃下において1時間減圧して前処理し、その後、ガス吸着量測定装置AUTOSORB−1(ユアサ アイオニクス社製)を用いて試料の比表面積を測定した。測定は、吸着ガスとして窒素ガスを用い、BET法(分子は積み重なって無限に吸着し得るものとし、吸着層間に相互作用がなく各層に対してLangmuir式が成立すると仮定して単分子吸着量を求める方法)により比表面積を測定した。
(3)空気中でのアセトアルデヒド濃度の測定方法
空気中のアセトアルデヒドの濃度は、ガスクロマトグラフィー(島津製作所製)にてアセトアルデヒド由来のピーク面積を求める方法により測定した。
(4)被酸化性有害物質除去剤の水中でのメチレンブルー除去性能の測定
100cc角型ガラス瓶に100ppmのメチレンブルー水溶液20ccを注入し、その中に粒状試料を5g投入する。3時間暗所において、色が変わらないことを確認した後試料を2組に分け、1組はブラックライト(紫外線強度1mW/cm)で紫外線を8時間照射し、もう1組は暗所下8時間保存し、共に液の着色状況を可視・紫外分光光度計により波長665nm(着色物のピーク位置)での吸光度を測定し、測定値を比較する。
【0038】
〔製造例1〕
光触媒を有する方の片面を波形にした板状の被酸化性有害物質の除去剤の製造方法(1)
表1に示す重量部の二酸化チタン(アナターゼ型 多木化学社製 A−100)と木節粘土をボールミルで水中に分散させ、スプレードライ装置で乾燥して光触媒を含む粘土微粉末(光触媒含有粘土組成物)を作成した。同様の方法で二酸化チタンを含まない粘土微粉末(粘土組成物)を作成した。その後、5cm×5cm、厚み8mmの金型にまず二酸化チタンを含まない粘土微粉末(粘土組成物)を充填し上から軽く押して厚み6mmになるようにした。その上から二酸化チタンを含む粘土微粉末(光触媒含有粘土組成物)を充填し同様にこの層の厚みが1mmになるようにした。この上からプレスで波形の型を200kg/cmの圧力で押して表面を波形にした後、この金型から2層の粘土層を外し、700℃のオーブン中で1時間加熱し、光触媒を有する方の片面を波形にした板状の被酸化性有害物質の除去剤(1)を作製した。この除去剤(1)について、窒素ガス吸着法(BJH法)を用いて求めた細孔径分布曲線のピーク位置および窒素ガス吸着法(BET法)によって求めた比表面積を表1に示す。
【0039】
〔製造例2〕
光触媒を有する方の片面を波形にした板状の被酸化性有害物質の除去剤の製造方法(2)
オーブン中での加熱温度を950℃にした以外は製造例1と同様の操作を行い、光触媒を有する方の片面を波形にした板状の被酸化性有害物質の除去剤(2)を作製した。この除去剤(2)について、窒素ガス吸着法(BJH法)を用いて求めた細孔径分布曲線のピーク位置および窒素ガス吸着法(BET法)によって求めた比表面積を表1に示す。
【0040】
〔製造例3〕
略球形の被酸化性有害物質の除去剤の製造方法(3)
磁器土100重量部に水10重量部を徐々に加えながら、擂潰機により混練して、光触媒を含まない粘土材を作成した。十分可塑性がでた状態で、一部を取って直径5mmの略球形にし、粘土組成物(3)を作製した。また、表2に示す重量部の二酸化チタン、木節粘土、及びガラスエナメルに水10重量部を徐々に加えながら、擂潰機により混練し、十分可塑性がでた状態で、一部を取って粘土組成物(3)の外周面上に1.5mmの厚さに転がしながら付着させ全体を覆うことにより略球形に増粒し、これを700℃のオーブン中で1時間加熱し、略球形の被酸化性有害物質の除去剤(3)を作製した。この除去剤(3)について、窒素ガス吸着法(BJH法)を用いて求めた細孔径分布曲線のピーク位置および窒素ガス吸着法(BET法)によって求めた比表面積を表2に示す。
【0041】
〔製造例4〕
略球形の被酸化性有害物質の除去剤の製造方法(4)
オーブン中での加熱温度を950℃にした以外は製造例3と同様の操作を行い、略球形の被酸化性有害物質の除去剤(4)を作製した。この除去剤(4)について、窒素ガス吸着法(BJH法)を用いて求めた細孔径分布曲線のピーク位置および窒素ガス吸着法(BET法)によって求めた比表面積を表2に示す。
【0042】
【表1】

【0043】
【表2】

【実施例1】
【0044】
製造例1にて製造した2枚の、光触媒を有する方の片面を波形にした板状の被酸化性有害物質の除去剤(1)、冷陰極管、ファン、及び金属製の箱を、図1(及び図2)に示すように配置し、組み立て、被酸化性有害物質の除去装置を完成させた。これを、有害物質であるアセトアルデヒドを10ppm含有する空気が1気圧で充満している26リットルの大きさのアクリル製角型デシケータに入れ、冷陰極管及びファンのスイッチをONにし、30分後の空気中のアセトアルデヒド濃度をガスクロマトグラフィーで測定した。結果を表3に示す。
【0045】
〔比較例1〕
製造例2にて製造した2枚の、光触媒を有する方の片面を波形にした板状の被酸化性有害物質の除去剤(2)を、板状の被酸化性有害物質の除去剤(1)の代わりに使用した以外は実施例1と同様の操作を行い、空気中のアセトアルデヒド濃度をガスクロマトグラフィーで測定した。結果を表3に示す。
【0046】
〔比較例2〕
製造例1と同様の方法にて製造した2枚の、光触媒を有する方の片面を波形にした板状の被酸化性有害物質の除去剤(1’)(焼成温度、細孔径分布曲線のピーク位置、比表面積、及び除去剤の表面積は除去剤(1)と同じであるが、除去剤のアスペクト比(縦横比)が異なる)、冷陰極管、ファン、及び金属製の箱を、図3(及び図4)に示すように配置(2枚の除去剤が、実施例1のように横方向にずれているのではなく、縦方向にずれている。また、冷陰極管が、除去剤の下方に、除去剤に対し略直角に配置されている。)し、組み立て、被酸化性有害物質の除去装置を完成させた。これを、有害物質であるアセトアルデヒドを10ppm含有する空気が1気圧で充満している26リットルの大きさのアクリル製角型デシケータに入れ、冷陰極管及びファンのスイッチをONにし、30分後の空気中のアセトアルデヒド濃度をガスクロマトグラフィーで測定した。結果を表3に示す。
【実施例2】
【0047】
製造例3にて製造した、光触媒を有する略球形の被酸化性有害物質の除去剤(3)5gを、メチレンブルーの100ppm水溶液が20cc入っている容積100ccの角型ガラス容器に入れ、上部から20Wのブラックライト2本(紫外線強度:1mW/cm)で紫外線を照射し、8時間後の液の着色状況を可視・紫外分光光度計により波長665nm(着色物のピーク位置)での吸光度で測定し、紫外線未照射のものと比較した。結果を表4に示す。
【0048】
〔比較例3〕
製造例4にて製造した、光触媒を有する略球形の被酸化性有害物質の除去剤(4)を、光触媒を有する略球形の被酸化性有害物質の除去剤(3)の代わりに使用した以外は実施例2と同様の操作を行い、メチレンブルーの着色状況を可視・紫外分光光度計により波長665nmでの吸光度で測定し、紫外線未照射のものと比較した。結果を表4に示す。
【0049】
【表3】

【0050】
【表4】

【0051】
表3の結果より、光触媒含有粘土組成物と粘土組成物の加熱温度が950℃と高く細孔径分布におけるピークが20±10nmの範囲にない比較例1及び比較例3、並びに冷陰極管が被酸化性有害物質の除去剤の光触媒を有する波形の面に面していない比較例2では、共にアセトアルデヒドまたはメチレンブルーの除去率が低かった。
これに対し、本発明の範囲内の条件で実施した実施例1及び実施例2では、アセトアルデヒドまたはメチレンブルーの除去率が高かった。
【0052】
以上、現時点において、最も、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う被酸化性有害物質の除去剤、被酸化性有害物質の除去装置及び被酸化性有害物質の除去方法もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】図1は本発明の一実施形態に係る被酸化性有害物質の除去装置の平面図である。
【図2】図2は本発明の一実施形態に係る被酸化性有害物質の除去装置の側面図である。
【図3】図3は前記板状の除去剤(1’)が最大面積を有する面を側面として設置されている下部に冷陰極管が除去剤(1’)に対し略直角に設置されている、被酸化性有害物質の除去装置の平面図である。
【図4】図4は前記板状の除去剤(1’)が最大面積を有する面を側面として設置されている下部に冷陰極管が除去剤(1’)に対し略直角に設置されている、被酸化性有害物質の除去装置の側面図である。
【符号の説明】
【0054】
2・・・被酸化性有害物質の除去装置
4・・・光触媒を有する方の片面を波形にした板状の被酸化性有害物質の除去剤
6・・・冷陰極管
8・・・ファン
10・・・金属製の箱1
12・・・金属製の箱2
14・・・通気孔
16・・・流体の流れる向き
18・・・インバータ回路
20・・・ガラス板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粘土と、0.5〜5eVの禁止帯幅を有する半導体(チタン、ケイ素及びジルコニウムからなる群より選択される2以上の元素の複合酸化物を除く)とからなる光触媒含有粘土組成物を、600〜900℃の温度に加熱してなり、窒素ガス吸着法(BJH法)によって求められた細孔径分布曲線において20±10nmにピークを有すること特徴とする、被酸化性有害物質の除去剤。
【請求項2】
平板状又は片面を波形にした板状である、請求項1に記載の被酸化性有害物質の除去剤。
【請求項3】
前記半導体を含有しないこと以外は、平板状の前記光触媒含有粘土組成物と同様の、平板状の粘土組成物を600〜900℃の温度に加熱したものの片面に、請求項1に記載の被酸化性有害物質の除去剤を有することを特徴とする、平板状又は光触媒を有する方の片面を波形にした板状である、被酸化性有害物質の除去剤。
【請求項4】
直径2〜10mmの略球形であることを特徴とする、請求項1に記載の被酸化性有害物質の除去剤。
【請求項5】
前記半導体を含有しないこと以外は、略球形の前記光触媒含有粘土組成物と同様の、略球形の粘土組成物を600〜900℃の温度に加熱したものの外周面に、請求項1に記載の被酸化性有害物質の除去剤を有することを特徴とする、直径2〜10mmの略球形である被酸化性有害物質の除去剤。
【請求項6】
金属製の略直方体の第1の箱があり、
前記第1の箱の長手方向の2側面が、対角方向に向き合う該側面の端付近に通気用の開口部をそれぞれ有し、
前記第1の箱の長手方向の2側面の、前記開口部のない部分に、内壁に接して請求項2又は3に記載の被酸化性有害物質の除去剤2枚が、互いに光触媒を含有する面が向き合うように設置されており、
さらに前記第1の箱の中央部には、前記除去剤の長手方向と略平行となるように冷陰極管が設置されており、
さらに前記第1の箱の長手方向の1側面に向かって送風するためのファンが前記第1の箱の外側に設置されており、
前記第1の箱と前記ファンとが1つの金属製の第2の箱に収められており、
前記第2の箱のファンと接する側面及びそれと反対側の側面にはそれぞれ通気孔が設けられていることを特徴とする、
被酸化性有害物質の除去装置。
【請求項7】
前記第1の箱の内側天井面及び/又は内側底面に接してさらに請求項2又は3に記載の被酸化性有害物質の除去剤を有することを特徴とする、請求項6に記載の、被酸化性有害物質の除去装置。
【請求項8】
前記第1の箱が、その長手方向の2つの側面以外の4つの面を前記第2の箱の当該面の一部と共有することを特徴とする、請求項6又は7に記載の、被酸化性有害物質の除去装置。
【請求項9】
前記冷陰極管が紫外線を発生するものであることを特徴とする、請求項6に記載の、被酸化性有害物質の除去装置。
【請求項10】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の被酸化性有害物質の除去剤に被酸化性有害物質を含有する流体を接触させ、さらに紫外線を照射することを特徴とする該流体中の被酸化性有害物質の除去方法。
【請求項11】
請求項6〜9のいずれか1項に記載の被酸化性有害物質の除去装置を用い、前記除去装置内にある請求項2又は3に記載の被酸化性有害物質の除去剤に被酸化性有害物質を含有する気体を接触させ、さらに前記被酸化性有害物質の除去装置内の冷陰極管より紫外線を照射することを特徴とする該気体中の被酸化性有害物質の除去方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−142195(P2006−142195A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−335210(P2004−335210)
【出願日】平成16年11月19日(2004.11.19)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第3項適用申請有り 平成16年7月6日から7月8日 国際光触媒展実行委員会、株式会社東京ビッグサイト開催の「国際光触媒テクノフェア2004」に出品
【出願人】(000108214)ゼオン化成株式会社 (10)
【Fターム(参考)】