説明

製丸機

【課題】練り物押出装置及び成形ローラーの掃除を容易にし、1台の機械で多様な大きさの丸薬を容易に成形し、丸薬の大きさをほぼ均一に成形する製丸機を提供する。
【解決手段】フレーム20の上部に設置され、練り物を麺形態に押出す練り物押出装置22と、前記練り物押出装置22から供給された練り物を切断すると同時に切断された練り物を転がして成形する一対の成形ローラー30,32と、前記成形ローラー30,32に連結された往復運動機構とを含む製丸機であって、中空軸支持体に両端が支持される中空軸の中心に前記直線運動軸を設置し、前記中空軸の両側外周面に中心を貫通する長孔を形成し、直線運動軸の側面から長孔を通じて軸の直角方向に設置されたベアリング支持軸の端部にベアリングを設置し、前記両側ベアリングの外輪にそれぞれ接触する複数のガイドプレートを中空軸に設置してなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は丸薬又は球状の食品を成形するのに使用される製丸機に係り、より詳しくは、中空軸とベアリングを利用して、成形ローラーに連結された直線運動軸への回転力を伝達する構造において、動力伝達系統の接触面にオイルと潤滑油の注入を排除するようにし、所望の丸薬大きさによって、直径が30x+2〜3mm(xは1以上の整数)であり、ピッチ数が360%所望の丸の直径(ただし、丸の直径が7y(yは1以上の整数)である時には除外)である成形ローラーを使用し、丸の直径を7mmにしようとする場合には、直径が30x+2〜3mm(xは1以上の整数)にし、ピッチ数を50y(7.2゜)に調節して、直径が7.2ymmの丸を成形する成形ローラーを使用して取替え可能に構成し、ホッパー主出口の内面にスプラインを形成し、ホッパーの内面と押出スクリューの表面にテフロン(登録商標)コーティング処理を行い、押出スクリューの先端に多角形の突起を形成させ、麺成形具の両側面を上が広く下が狭いテーパー状に形成し、麺成形具の下端部を形成する面と平行に麺成形具の内側に押出孔を複数形成し、押出孔と平行にリブが形成され、リブの中間に、押出スクリューの先端に形成された突起が挿入される挿設孔を形成し、リブによって両側に練り物流入孔が形成された補助成形具を麺成形具の上部に載置し、成形ローラーのピッチ上に複数の切欠部を形成し、麺成形部を支持する支持具の着脱を容易にすることにより、製丸機の製造が容易であり、製造費用が低く、正確で均一に丸の大きさを調節することができ、麺状に押し出された練り物の切断を容易にする効果を得ることができる製丸機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、丸薬はパウダーから作った薬剤に花蜜、糊などの賦形剤を添加して丸状に練った薬を指称するもので、賦形剤の種類によって、蜜丸、湖丸、水丸、薬汁丸、エックス丸などがあり、服用が便利で移動及び保存が簡便であって広く利用されている。
【0003】
このように、粉末状の薬材料を丸薬に大量製造する従来の製丸機が特許文献1に開示されている。このような従来の丸薬製造装置は練り物を多数筋状に押し出すための筋押出機がフレームの上部に取り付けられ、筋押出機から排出される線形押出物を切断すると同時に前後に転がして成形するための一対の成形ローラーが本体の前面に取り付けられ、成形ローラーを回転させるためのローラー回転装置と成形ローラーを軸方向に往復運動させるためのクランク機構が備えられていた。また、クランク機構による往復運動の時、ローラー回転装置から動力が絶えないで伝達されるように、往復運動軸には大幅のスパーギアが設置される。
【0004】
しかし、このような従来の製丸機は、筋押出機又は成形ローラーを掃除するためには、押出ノズルが成形ローラーに近接しているので、筋押出機を本体から分離しなければならない不便さがあった。また、従来の製丸機は、回転軸に取り付けられたスパーギアが回転中に軸方向に滑るから、ギア幅が大きくなっており、摩擦による摩耗と騷音を減らし、冷却するためには、噛み合ったスパーギアに多量のオイル又はグリースを注入するしかないので、食品機械の汚染がひどかった。
【0005】
そして、従来の製丸機は、左右側の成形ローラー間の間隔を調整することができないので、練り物の粘度によって成形ローラーの間隔を微細に調整することができなくて、練り物の切断時に不良率が高くなるだけでなく、成形不良品の発生頻度が高くなる問題点があり、成形する丸薬の大きさが1サイズのものに制限される欠点を持っていた。
【0006】
また、従来の製丸機は、1台の機械を利用して多様な大きさの丸薬を成形するための技術構成が複雑であるため、製丸機の製造が容易でないだけでなく製造費用が過多にかかり、ハンドル73kの操作で正確に丸の大きさを調節することができないし、成形ローラー30、32間が広がっているため、丸薬が個々に完全に切断されないなどの問題点があるだけでなく非常に煩わしい問題点があった。
【0007】
さらに、図9及び図10に示すように、従来の製丸機は、練り物押出装置22によって練られた練り物をホッパー22eに移送させた後、押出スクリュー23を利用して下端に押し出し、連結具27によってホッパー22eの主出口28の下端と螺合され、複数の押出孔25が形成された麺成形具26を利用して押し出して麺状に一次成形した後、環状に二次成形しているが、練り物押出の時、ホッパー22eの主出口28の内面と押出スクリュー23との接触によって、ホッパー22eの主出口28の内面と接触する部分の練り物はうまく押し出されないとともに熱が発生して練り物の変質のおそれがあり、器機の耐久性が低下する問題点があり、押出スクリュー23のブレード29が螺旋形に形成されるので、ブレード29の高低差によって押出孔25に適用される圧力が相違するため、麺状に成形される時、直径自体が相違することになる問題点があった。
【0008】
また、従来の製丸機において、麺状に一次成形する部分の分離が容易でなくて洗浄が困るため、成分の異なる丸薬を製造する時、初期の製品には他の成分が混入するなどの問題があった。
【特許文献1】大韓民国公開特許公報第10−2004−0053819号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明の目的は、練り物押出装置及び成形ローラーの掃除をより容易に行えるようにし、成形ローラーの軸方向運動時に摩擦を最小にして、オイル又はグリースの使用を排除することにより、よりきれいで衛生的に機械の状態を維持することができ、成形ローラーの間隔を調整することができる製丸機を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、1台の機械を利用して多様な大きさの丸薬を容易に成形することができ、麺状に一次成形する時、押出しが全体的に容易になされ、最終的に丸薬の大きさをほぼ均一に成形する製丸機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的及びそのほかの容易に表出される目的を容易に達成するため、本発明は、中空軸支持体に両端が支持される中空軸の中心に前記直線運動軸を設置し、中空軸の両側外周面に中心を貫通して長孔を形成し、直線運動軸の側面から長孔を通じて軸の直角方向に設置されたベアリング支持軸の端部にベアリングを設置し、両側ベアリングの外輪にそれぞれ接触する複数のガイドプレートを中空軸に設置して練り物押出装置及び成形ローラーの掃除をより容易にし、成形ローラーの軸方向運動の時、摩擦を最小化してオイル又はグリースの使用を排除することにより、よりきれいで衛生的に機械の状態を維持することができ、成形ローラーの間隔を調整することができ、ピッチの違う成形ローラーを所望の丸薬大きさによって複数具備し、所望の丸薬大きさによって成形ローラーを取り替えることができて、製丸機の製造が容易で製造費用が低く、正確で均一に丸の大きさを調節することができ、ホッパーの主出口内面にスプラインを形成し、ホッパーの内面と押出スクリューの表面にテフロン(登録商標)コーティング処理を施し、麺成形具に均一な圧力が加わるようにしてより均一な大きさの丸が成形されるようにし、成形ローラーのピッチ上に複数の切欠部を形成して、麺状に押し出された練り物の切断を容易にし、麺成形部を支持する支持具の着脱を容易にして洗浄を容易にし、他の成分の丸薬を製造する時、初期の製品にも他の成分が混入しない高品質の丸薬を得ることができるようにした。
【発明の効果】
【0012】
前述したように、本発明は、成形ローラーを軸方向に直線運動させるための直線運動軸への回転力伝達がガイドプレートとベアリングによってなされるように構成されているので、転動接触面へのオイルと潤滑油の注入を排除することができて機械をより清潔で衛生的に維持することができる効果があり、練り物を供給するための練り物押出装置全体がガイドレールによってフレーム上部で前後に移動できるようになっているので、練り物押出装置及び成形ローラーの掃除がより容易になし得る効果があり、成形ローラー間の間隔をハンドルによって任意に調整するように構成されているので、1台の機械を利用して多様な大きさの丸薬を成形することができるだけでなく、成形ローラーに供給される練り物の粘度によって成形ローラーの間隔を調整することで、切断と成形を練り物の粘度によって最適の状態に設定することができて成形不良率を大きく減らすことができる効果があり、所望の丸薬大きさによって直径が30x+2〜3mm(xは1以上の整数)であり、ピッチ数が360%所望の丸の直径(ただし、丸の直径が7y(yは1以上の整数)である時は除外)である成形ローラーを使用し、丸の直径を7mmにする場合は、直径が30x+2〜3mm(xは1以上の整数)にし、ピッチ数を50y(7.2°)に調節して直径が7.2ymmの丸を成形する成形ローラーを使用して取り替え可能に構成し、ホッパーの主出口の内面にスプラインを形成し、ホッパーの内面と押出スクリューの表面にテフロン(登録商標)コーティング処理を施し、押出スクリューの先端に多角形の突起を形成し、麺成形具の両側面を上が広く下が狭いテーパー状に形成し、麺成形具の下端部をなす面と平行に麺成形具の内側に押出孔を複数形成し、押出孔と平行にリブを形成し、リブの中間に、押出スクリューの先端に形成された突起が挿入される挿設孔を形成し、リブによって両側に練り物流入孔が形成された補助成形具が麺成形具の上部に載置されるようにし、成形ローラーのピッチ上に複数の切欠部を形成し、麺成形部を支持する支持具の着脱を容易にすることにより、製丸機の製造が容易であり、製造費用が低くかかり、正確で均一に丸の大きさを調節することができ、麺状に押し出された練り物の切断が容易になる効果を得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を添付図面に基づいてより詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明による製丸機の外観を示す斜視図、図2は内部構成を示す斜視図、図3は背面斜視図、図4は要部構成を示す正面斜視図、図5は要部構成を示す背面斜視図、図6は要部構成を示す平面図、図7は要部構成を示す側面図、図8は要部構成を示す断面図、図9及び図10は従来製丸機の麺状成形部を概略的に示す斜視図、図11は他の例の本発明による製丸機の外観を示す斜視図、図12は本発明の一要部構成を説明するための模式図、図13は本発明の製丸機の成形ローラーを概略的に示す平面図、図14は本発明の製丸機の麺状成形部を概略的に示す斜視図、図15は本発明の製丸機の成形ローラーのピッチ面を説明するための一部拡大斜視図、図16は本発明の製丸機の麺成形部を支持する支持具を説明するための一部拡大斜視図である。
【0015】
本発明の製丸機は、図1〜図8に示すように、フレーム20の上部に設置され、練り物を麺状、すなわちそば状に押し出すための練り物押出装置22と、互いに反対方向に回転しながら、練り物押出装置22から供給された練り物を切断し、同時に軸方向に往復運動しながら、切断された練り物を転がして成形する一対の成形ローラー30、32と、成形ローラー30、32に連結された直線運動軸34、36によって成形ローラー30、32を互いに反対軸方向に直線運動させるための往復運動機構40とからなる通常の構造を持つ。
【0016】
ここで、中空軸支持体50、52に両端が支持される中空軸60、62の中心に前記直線運動軸34、36を設置し、中空軸60、62の両側外周面に中心を貫通する長孔60a、62aを形成し、直線運動軸34、36の側面から長孔60a、62aを通じて軸の直角方向に設置されたベアリング支持軸64a、66aの端部にベアリング64、66を設置し、両側のベアリング64、66の外輪にそれぞれ接触する複数のガイドプレート68、69を中空軸60、62に設置して構成した。
【0017】
前記往復運動機構40は、駆動モーター204によって回転するフライホイール205と、揺動アーム209とフライホイール205を連結するコネクティングロッド206とから構成した。
【0018】
前記練り物押出装置22とフレーム20との間には、練り物押出装置22を前後に案内するためのガイドレール24を設置して、掃除を容易にする。
【0019】
前記中空軸支持体50、52を左右に分割し、下側のベースプレート70と中空軸支持体50、52との間に左右案内レール71、72を設置し、一側端にハンドル73kが設置されたスクリュー73を左右案内レール71、72と平行にベースプレート70に設置し、スクリュー73に形成された左回りネジ部73aと右回りネジ部73bにそれぞれ螺合されるナット74、75を左右側の中空軸支持体50、52にそれぞれ設置し、中空軸60、62に設置されたスパーギア80、82間に複数のアイドルギア84、86を噛み合わせて構成した。
【0020】
また、図8に示すように、アイドルギア84、86を支持するための昇降ブロック87をベースプレート70上に垂直に設置されたポスト軸90に上下直線運動自在にスライド結合し、ポスト軸90の上端に螺合される調節ナット92と昇降ブロック87との間に予圧スプリング94を設置した。
【0021】
一方、成形ローラー30、32の外周面に接触するクリーニングローラー100、102を具備して、成形ローラー30、32の溝に詰まった残物を除去するようにし、このクリーニングローラー100、102は鋸歯円板104を軸方向に間隔を置いて積層して構成した。
【0022】
また、成形ローラー30、32の外周面に接触するブラシローラー110、112を具備して、異形粉末を払いのけるようにする。
【0023】
図面で、未説明符号220は回転モーターを示すものであり、222と226はスプロケットホイールを示すものであり、224はチェーンを示すものであり、22eは練り物押出装置のホッパーを示すものであり、22kは練り物押出装置のホッパー22eの下端に設置されたノズルを示すものであり、201はキャスターを示すものであり、200は排出シュートを示すものである。
【0024】
前記のように構成される製丸機は、回転モーター220を駆動すれば、スプロケットホイール222、226とチェーン224を通じて一方の中空軸60に回転力が伝達され、中空軸60に伝達された回転力はスパーギア80、82とアイドルギア84、86を通じて反対側の中空軸62に伝達されることにより、両側の中空軸60、62が同時に相反する方向に回転される。この時、中空軸60、62に設置されたガイドプレート68、69が中空軸60、62とともに回転しながら、直線運動軸34、36に設置されたベアリング64、66を同一方向に回転させる。この際、ベアリング64、66がベアリング支持軸64a、66aを通じて中空軸60、62の中心の直線運動軸34、36にそれぞれ連結されているので、直線運動軸34、36が中空軸60、62とともに同時に回転して成形ローラー30、32を相反する方向に回転することになる。
【0025】
一方、往復運動機構40を構成する駆動モーター204が回転すれば、フライホイール205とコネクティングロッド206を通じて揺動アーム209に動力が伝達されて揺動アーム209の両端が前後に揺れることになり、揺動アーム209の両端に接触されている直線運動軸34、36が互いに相反する方向に直線運動する。この時、ガイドプレート68、69にベアリング64、66が転動可能に接触されているから、直線運動軸34、36に伝達される回転力との干渉はなくなるので、直線運動軸34、36は回転と同時に軸方向に直線運動する。
【0026】
また、ベアリング64、66がガイドプレート68、69と転動可能に接触するから、ベアリング64、66とガイドプレート68、69との間にオイル又は潤滑油を注入する必要はなくなる。この際、ベアリング64、66の内部に潤滑油が封入されたものを使えば柔らかい回転が可能であるが、潤滑油が注入されていないものであっても使用が可能である。
【0027】
以後、練り物押出装置22のノズル22kから練り物が麺形態に押し出されて、回転する成形ローラー30、32間に供給されれば、二つの成形ローラー30、32間で麺形態の練り物が細かく切断されると同時に成形ローラー30、32の前後直線運動によって転がされて球状に成形され、成形ローラー30、32の左右側面に位置するクリーニングローラー100、102は成形ローラー30、32の溝に詰まった多少大きな残物を除去する作用をすることになり、成形ローラー30、32の下側に位置するブラシローラー110、112は成形ローラー30、32の溝に残留する小麦粉のような異形粉を払い落とす作用をすることになる。
【0028】
このように、成形ローラー30、32によって成形された丸薬は成形ローラー30、32の下側に位置する排出シュート200を通じて下に落ちて集まることになる。
【0029】
そして、機械稼動を中止した状態で練り物押出装置22又は成形ローラー30、32を掃除する場合、練り物押出装置22を前方に引くと、フレーム20の上部で練り物押出装置22を支持しているガイドレール24によって練り物押出装置22が前方に移動するにしたがって練り物押出装置22のノズル22kが成形ローラー30、32から離脱し、ノズル22kの下にバケツなどを位置させ、ホッパー22eに水を注ぐことで掃除が可能になり、成形ローラー30、32も上部が開放されるため、掃除が容易になる。
【0030】
一方、成形ローラー30、32間の間隔を調整する場合、フレーム20の側面に露出しているハンドル73kを正逆方向に回せば、ハンドル73kに連結されているスクリュー73が回転することにより、ナット74、75が互いに相反する方向に移動して中空軸支持体50、52が互いに遠くなるかあるいは近くなる。
【0031】
この時、中空軸60、62の中心に設置された直線運動軸34、36と成形ローラー30、32の中心との間の距離が近くなるか遠くなることにより、成形ローラー30、32間の間隔を微細に調整することができることになる。
【0032】
すなわち、スクリュー73には左回りネジ部と右回りネジ部が形成されているから、これにそれぞれ結合されているナット74、75がスクリュー73の回転方向によって近くなるか遠くなることになり、直線運動軸34、36の後端部が揺動アーム209の両端に固定されていなく、単にスプリング207、208の弾性力によって接触されているので、中心間距離が変更される時、往復運動機構40との干渉は発生しなくなる。
【0033】
また、中空軸60、62間の距離が遠くなるか近くなる時、中空軸60、62にそれぞれ設置されたスパーギア80、82間の距離も変更される。この時、予圧スプリング94と昇降ブロック87によってアイドルギア84、86がポスト軸90上で上下に昇降しながらスパーギア80、82と噛み合った状態を維持することになる。
【0034】
一方、本発明による製丸機の他の技術的特徴は、所望の丸薬大きさによって直径が30x+2〜3mm(xは1以上の整数)であり、ピッチ301数が360%所望の丸の直径(ただし、丸の直径が7y(yは1以上の整数)である時には除外)である成形ローラー30、32を使用し、丸の直径を7mmにしようとする場合には、直径が30x+2〜3mm(xは1以上の整数)にするが、ピッチ301数を50y(yは1以上の整数)(7.2°)に調節して直径7.2ymmの丸を成形する成形ローラー30、32を使用して、取り替え可能に構成したことにある。
【0035】
また、本発明の製丸機は、ホッパー22eの主出口28の内面にスプライン281を形成し、ホッパー22eの内面と押出スクリュー23の表面にテフロン(登録商標)コーティング処理を施したことに特徴がある。
【0036】
さらに、押出スクリュー23の先端に多角形の突起23aを形成し、麺成形具26の両側面を上が広く下が狭いテーパー状に形成し、麺成形具26の下端部26aを形成する面と平行に麺成形具26の内側に押出孔25が複数形成されたことを特徴とし、押出孔25と平行にリブ123が形成され、リブ123の中間に、押出スクリュー23の先端に形成された突起23aが挿入される挿設孔121が形成され、リブ123によって両側に練り物流入孔122が形成された補助成形具120が麺成形具26の上部に載置されることをさらに他の特徴とする。
【0037】
そして、本発明の製丸機は、成形ローラー30、32のピッチ301上に複数の切欠部302が形成されたことを特徴とする。
【0038】
また、本発明の製丸機は、練り物押出装置22とともに前後にスライドできるように前面フレーム20上に連結され、ホッパー22e、麺成形具26、連結具27及び主出口28が連結されている麺成形部が定着されるように半円形凹部が形成されている支持具締結体131と、締結ボルト132が折り畳まれるように形成された締結溝133を持つ麺成形部支持具130とが折畳可能な締結ボルト132によって締結されるように構成されたことを特徴とする。
【0039】
本発明は、1台の機械を利用して多様な大きさの丸薬を成形するための技術構成が複雑な従来の製丸機の問題点を解決するために、ピッチ301の違う成形ローラー30、32を所望の丸薬大きさによって複数具備し、所望の丸薬大きさによって成形ローラー30、32を取り替えるようにした。
【0040】
すなわち、本発明者は、一般に、丸薬の大きさは直径1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、15、20、30mmに主に区別され、このような大きさの丸薬を製造するための成形ローラー30、32のピッチ数を容易に算定するためには、成形ローラー30、32の直径を前記数字の最大公約数にしなければならないという点を見つけたが、丸薬の大きさが7mmである点まで考慮すれば、成形ローラー30、32の直径が非常に大きくなって製丸機自体が大きくなり適用が容易でないので、丸薬の大きさが7mmであるものを除き、成形ローラー30、32の直径が30x+2〜3mm(xは1以上の整数)である時、ピッチ数を正確に形成させることができることを見つけて本発明を完成した。
【0041】
特に、丸薬製造効率及び装置の製造容易性を考慮する時、直径120mmの場合が一番効果的であった。
【0042】
成形ローラー30、32の直径を30xmm(xは1以上の整数)にしないで、2〜3mmだけ増加させる理由は、ピッチ301の上部が全く鋭角を形成しないで弧形を形成するからである。
【0043】
本発明において、成形ローラー30、32の直径は、直径方向反対側に対向しているピッチ301とピッチ301との間の距離を意味する。
【0044】
別に丸の直径を7mmにしようとする場合には、直径が30x+2〜3mm(xは1以上の整数)にするが、ピッチ数を50y(7.2°)に調節して直径が7.2ymm(yは1以上の整数)の丸が成形されるようにした成形ローラー30、32を使用して取り替え可能にした。
【0045】
前記のようにピッチの違う成形ローラー30、32を所望の丸薬大きさによって複数具備し、所望の丸薬大きさによって成形ローラーを取り替えることにより、製丸機の製造が容易で製造費用が低くなり、正確で均一に丸の大きさを調節するようにする。
所望の丸薬大きさによる本発明による成形ローラー30、32の最適の成形ローラー30、32’の直径とピッチ数は下記の表1のようである。
【0046】
【表1】

【0047】
前記表1から分かるように、使用される成形ローラー30、32の直径が同一であるので、所望の丸の大きさによって成形ローラー30、32のみを取り替えることで、1台の機械で多様な大きさの丸を容易に製造することができるだけでなく、従来の製丸機において、丸の大きさを調節するための技術構成が全く不要になるので、構造が簡単で製造が容易な効果を得ることになるものである。
【0048】
また、成形ローラー30、32のピッチ301上に複数の切欠部302を形成することにより、直線運動軸34、36による軸方向への直線運動時、流入される麺状の練り物の切断を容易にする。
【0049】
また、成形ローラー30、32の表面をテフロン(登録商標)コーティング処理することにより、成形ローラー30、32のほかに、従来の製丸機に設置されるクリーニングローラーとブラシローラーの設置を省略することができることになるので、器機の単純化を成すことができる。
【0050】
また、本発明の製丸機は、ホッパー22eの主出口28の内面にスプライン281を形成し、ホッパー22eの内面と押出スクリュー23の表面にテフロン(登録商標)コーティング処理を施す。単にホッパー22eの主出口28の内面にスプライン281を形成しても主出口28の内面と接触する練り物の接着力による圧力が著しく減少して内部と同一の圧力を受けることになり、同一太さの麺状体に練り物が一次成形されることができるようにする。この時、ホッパー22eの内面と押出スクリュー23の表面にテフロン(登録商標)コーティング処理を施すことにより、押出がより容易になされるようにする。
【0051】
本発明において適用するテフロン(登録商標)コーティングは飲食物料理容器の表面にコートされるものと同一の材質及び方法で形成される。テフロン(登録商標)コーティングは人体に無害なものとして知られているので、本発明の製丸機に適用する場合にも効果的である。
【0052】
一方、本発明においては、押出スクリュー23の先端に多角形の突起23aを形成し、麺成形具26の両側面を上が広く下が狭いテーパー状に形成し、麺成形具26の下端部26aを形成する面と平行に麺成形具26の内側に押出孔25が複数形成されたことを特徴とし、押出孔25と平行にリブ123が形成されており、リブ123の中間に、押出スクリュー23の先端に形成された突起23aが挿入される挿設孔121が形成され、リブ123によって両側に練り物流入孔122が形成された補助成形具120が麺成形具26の上部に載置されることにより、押出スクリュー23のブレードが螺旋形に形成されているので、押出スクリュー23の下部で発生する圧力差を容易に解消することができた。
【0053】
すなわち、押出スクリュー23が回転するとともに補助成形具120が一緒に回転することにより、補助成形具120の練り物流入孔123を通じて押出孔25に伝達される圧力がほぼ一定に維持されるので、練り物が均一に麺状に1次成形されることができる。
【0054】
また、練り物押出装置22とともに前後にスライド可能に前面フレーム20上に連結され、ホッパー22e、麺成形具26、連結具27及び主出口28が連結構成された麺成形部が定着されるように半円形の凹部が形成されている支持具締結体131と、締結ボルト132が折り畳まれるように形成された締結溝133を持つ麺成形部支持具130とが折畳型締結ボルト132によって締結されるように構成することにより、ホッパー22e、麺成形具26、連結具27及び主出口28が連結構成されている麺成形部が容易に着脱可能になるので、洗浄が容易であり、他の成分の丸薬を製造する時、初期製品にも他の成分が混入しない高品質の丸薬を得ることができる。
【0055】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明は、製造が容易で、製造費用が低くかかり、正確で均一に丸の大きさを調節することができ、麺状に押し出された練り物の切断を容易にする製丸機に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明による製丸機の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明による製丸機の内部構成を示す斜視図である。
【図3】本発明による製丸機の背面斜視図である。
【図4】本発明による製丸機の要部構成を示す正面斜視図である。
【図5】本発明による製丸機の要部構成を示す背面斜視図である。
【図6】本発明による製丸機の要部構成を示す平面図である。
【図7】本発明による製丸機の要部構成を示す側面図である。
【図8】本発明による製丸機の要部構成を示す断面図である。
【図9】従来の製丸機の麺状成形部を概略的に示す斜視図である。
【図10】従来の製丸機の麺状成形部を示す拡大斜視図である。
【図11】他の例の本発明による製丸機の外観を示す斜視図である。
【図12】本発明の一要部構成を説明するための模式図である。
【図13】本発明の製丸機の成形ローラーを概略的に示す平面図である。
【図14】本発明の製丸機の麺状成形部を概略的に示す斜視図である。
【図15】本発明の製丸機の成形ローラーのピッチ面を説明するための一部拡大斜視図である。
【図16】本発明製丸機の麺成形部を支持する支持具を説明するための一部拡大斜視図である。
【符号の説明】
【0058】
20 フレーム
22 練り物押出装置
23 押出スクリュー
24 ガイドレール
25 押出孔
26 麺成形具
27 連結具
28 主出口
29 ブレード
30、32 成形ローラー
34、36 直線運動軸
40 往復運動機構
50、52 中空軸支持体
60、62 中空軸
60a、62a 長孔
64a、66a ベアリング支持軸
64、66 ベアリング
68、69 ガイドプレート
70 ベースプレート
71、72 左右案内レール
73k ハンドル
73 スクリュー
73a 左回りネジ部
73b 右回りネジ部
74、75 ナット
80、82 スパーギア
84、86 アイドルギア
87 昇降ブロック
90 ポスト軸
92 調節ナット
94 予圧スプリング
100、102 クリーニングローラー
104 鋸歯円板
110、112 ブラシローラー
120 補助成形具
121 挿設孔
122 練り物流入孔
123 リブ
130 麺成形部支持具
131 支持具締結体
132 締結ボルト
133 締結溝
281 スプライン
301 ピッチ
302 切欠部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム20の上部に設置され、練り物を麺形態に押し出すための練り物押出装置22と、互いに相反する方向に回転しながら、前記練り物押出装置22から供給された練り物を切断すると同時に軸方向に往復運動しながら切断された練り物を転がして成形する一対の成形ローラー30、32と、前記成形ローラー30、32に連結された直線運動軸34、36を通じて前記成形ローラー30、32を互いに相反する軸方向に直線運動させるための往復運動機構40とを含む製丸機において、
中空軸支持体50、52に両端が支持される中空軸60、62の中心に前記直線運動軸34、36が設置され、前記中空軸60、62の両側外周面に中心を貫通する長孔60a、62aが形成され、直線運動軸34、36の側面から長孔60a、62aを通じて軸の直角方向に設置されたベアリング支持軸64a、66aの端部にベアリング64、66が設置され、前記両側ベアリング64、66の外輪にそれぞれ接触する複数のガイドプレート68、69が中空軸60、62に設置されてなることを特徴とする製丸機。
【請求項2】
前記練り物押出装置22と前記フレーム20との間に、前記練り物押出装置22を前後に案内するためのガイドレール24が設置されることを特徴とする、請求項1に記載の製丸機。
【請求項3】
前記中空軸支持体50、52が左右に分割され、下側のベースプレート70と中空軸支持体50、52との間に左右案内レール71、72が設置され、一側端にハンドル73kが設けられたスクリュー73が左右案内レール71、72と平行にベースプレート70に設置され、スクリュー73に形成された左回りネジ部73aと右回りネジ部73bにそれぞれ螺合されるナット74、75が左右側の中空軸支持体50、52にそれぞれ設置され、前記中空軸60、62に設置されたスパーギア80、82間に複数のアイドルギア84、86が噛み合い、前記アイドルギア84、86を支持するための昇降ブロック87が前記ベースプレート70上に垂直に設置されたポスト軸90に上下直線運動自在にスライド結合され、ポスト軸90の上端に螺合される調節ナット92と昇降ブロック87との間に予圧スプリング94が設置されてなることを特徴とする、請求項1に記載の製丸機。
【請求項4】
前記成形ローラー30、32の外周面に接触するクリーニングローラー100、102がさらに具備されることを特徴とする、請求項1に記載の製丸機。
【請求項5】
前記クリーニングローラー100、102は、鋸歯円板104が軸方向に間隔を置いて積層されてなることを特徴とする、請求項4に記載の製丸機。
【請求項6】
前記成形ローラー30、32の外周面に接触するブラシローラー110、112がさらに具備されることを特徴とする、請求項1に記載の製丸機。
【請求項7】
所望の丸の大きさによって直径が30x+2〜3mm(xは1以上の整数)であり、ピッチ数が360÷所望の丸の直径(ただし、丸の直径が7y(yは1以上の整数)である時は除外)である成形ローラー30、32が使用され、丸の直径を7mmにしようとする場合は、直径が30x+2〜3mm(xは1以上の整数)になり、ピッチ数が50y(yは1以上の整数)(7.2°)に調節されて、直径が7.2ymmの丸を成形する成形ローラー30、32が取替え可能に使用されることを特徴とする製丸機。
【請求項8】
前記成形ローラー30、32は、ピッチ301上に複数の切欠部302が形成されることを特徴とする、請求項7に記載の製丸機。
【請求項9】
前記成形ローラー30、32は、表面がテフロン(登録商標)コーティングされていることを特徴とする、請求項7に記載の製丸機。
【請求項10】
前記製丸機は、ホッパー22eの主出口28の内面にスプライン281が形成され、前記ホッパー22eの内面と押出スクリュー23の表面にテフロン(登録商標)コーティング処理を施されることを特徴とする、請求項7に記載の製丸機。
【請求項11】
前記製丸機は、押出スクリュー23の先端に多角形の突起23aが形成され、麺成形具26の両側面が上広下狭のテーパー状に形成され、麺成形具26の下端部26aをなす面と平行に麺成形具26の内側に押出孔25が複数形成され、押出孔25と平行にリブ123が形成され、リブ123の中間に、押出スクリュー23の先端に形成された突起23aが挿入される挿設孔121が形成され、前記リブ123によって両側に練り物流入孔122が形成された補助成形具120が前記麺成形具26の上部に載置されてなることを特徴とする、請求項7に記載の製丸機。
【請求項12】
前記製丸機は、練り物押出装置22とともに前後にスライドできるように前面フレーム20上に連結され、ホッパー22e、麺成形具26、連結具27及び主出口28が連結構成されている麺成形部が定着される半円形凹部が形成されている支持具締結体131と、締結ボルト132が折り畳まれるように形成された締結溝133を持つ麺成形部支持具130とが折畳型締結ボルト132によって締結されることを特徴とする、請求項7に記載の製丸機。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−314768(P2006−314768A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−58423(P2006−58423)
【出願日】平成18年3月3日(2006.3.3)
【出願人】(506075388)
【Fターム(参考)】