複数のエレメントを有する自己設定型の携帯用電子機器
複数のエレメントを有する自己設定型の携帯用電子機器(100)及び方法が提供される。その機器は、第一電子エレメント(104)、第二電子エレメント(106)並びにその第一電子エレメント及び第二電子エレメントを連結する連結部(112)を少なくとも含み、その連結部により、第一電子エレメントは第二電子エレメントに対して二つ以上の平面内で動作でき、その複数のエレメントを有する自己設定型の携帯用電子機器は、第二電子エレメントに関する第一電子エレメントの相対位置に基づき、動作モードを自己設定することが可能である。その方法は、第二電子エレメントに関する第一電子エレメントの相対位置を検知するステップと、その相対位置に基づきその機器の動作モードを選択するステップとを含む。複数のキーを有するキーボードは、そのキーの少なくとも一部として、第一動作モードにおいてアクティブになる第一キーと、第二動作モードにおいてアクティブになる第一キーの少なくとも一部ではあるが、異なるキーセットとを含んでいる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には携帯用電子機器、より詳細には複数のエレメントを有する携帯用電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
暮らしをより快適に、より豊かにするために設計された携帯用電子機器は数多く存在する。例えば、携帯電話、ポケットベル及び携帯情報端末(PDA)のような機器は、コミュニケーション、メッセージング、データの記憶及び呼び出し等の有用な機能を実行する。
【0003】
多くの場合、これらの携帯用電子機器は二つの部分、つまりディスプレイを備えた開閉式カバー及びキーボードを備えた本体を有している。ディスプレイは一般的に用途に適合するように選択されている。例えば、典型的なPDAは文章やグラフィックスを表示するのに有用である相対的に大型のディスプレイを備えている。他方、典型的な携帯電話は、限定された数の英数字を表示するために設計されているため、より小型のディスプレイを備えている。それら機器は必要な性能のみを備えているため、その製造コストを低く抑えることができ、合理的である。
【0004】
そのような携帯用電子機器が仕事仲間、家族及び友人との連絡のために、かつ多忙な生活スタイルの編成のために極めて有益であるということに、ますます多くの人々が気づいてきている。携帯用電子機器に対する需要が増大するにつれて、これらの機器の機能、特徴、複雑さも増加する傾向にある。しかしながら、複数の機器を統合して搭載することは、多くの場合、使用する際の複雑さ及び困難さを増大させるため、そのような複数の機器はまだ別個の単一の機器であり続ける傾向にある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
複数の機器を統合する場合、入力、出力及び他の資源を共有しながら、操作上互い調和する別個の機能を提供する必要があるため、これは当然のことながら困難である。使用が直感的に簡単である機器を開発する必要があるため、これはさらに困難である。
【0006】
携帯用電子機器を統合しない場合には幾つかの欠点が発生する。第一に、全ての所望の機能を達成するためには複数の機器を必要とし、それに付随する大きさ及び重さが不便であるという明白な欠点がある。第二に、統合しないことにより、複数の機器が有する部品、例えば重く大きなディスプレイ、入力機器及び電源が重複する。第三に、マイクロプロセッサの使用の増加及びその性能の向上により、適応性があり、複数の機能を実行するように設定可能な機器の開発が可能になった。第四に、共通の部品を共有し、協調して機能する統合機器は、その価格が低下し、消費者に対する有用性を増大させる。
【0007】
それゆえ、従来技術の携帯用電子機器には改良の必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第一の態様によれば、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器が提供される。本機器は、第一電子エレメントと、第二電子エレメントと、その第一電子エレメント及び第二電子エレメントを連結する連結部とを少なくとも含む機器であって、その連結部により第一電子エレメントは第二電子エレメントに対して二つ以上の平面内を移動可能であり、第二電子エレメントに関する第一電子エレメントの相対位置に基づき動作モードを自己設定できる、複数のエレメントを有する自己設定型の携帯用電子機器である。
【0009】
本発明の第一の態様によれば、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器が提供される。本機器は、第一電子エレメントと、第二電子エレメントと、携帯用機器である第一電子エレメントに取り付けられ、かつ電気絶縁材料により分離された少なくとも二つの縦方向の電気伝導体エレメントを有するシャフトと、そのシャフトの端部に形成されたボールと、第二電子エレメント上に形成されたソケットとを少なくとも含む機器であって、そのソケットは、そのボールを加圧するのに適合し、さらに少なくとも二つの縦方向の電気伝導体エレメントと接触し、かつ電気伝導するのに適合したバネを装着した接触子を複数含んでおり、そのボール及びソケットにより第一電子エレメントは第二電子エレメントに対して二つ以上の平面内を移動可能であり、その接触子は第二電子エレメントに関する第一電子エレメントの相対位置を検知するセンサを形成し、第二電子エレメントに関する第一電子エレメントの相対位置に基づき動作モードを自己設定できる、複数のエレメントを有する自己設定型の携帯用電子機器である。
【0010】
本発明の第三の態様によれば、第二電子エレメントに対して移動可能な第一電子エレメントを備えた、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器における動作モードを自己設定する方法が提供される。本方法は、第二電子エレメントに関する第一電子エレメントの相対位置を検知するステップ及びその位置に基づいて機器の動作モードを選択するステップを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、連結部112により第二エレメント106と連結される第一エレメント104を備えた、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器100を示す図1から8を参照する。図1から4は、機器100が肖像画配置に置かれるように第一エレメント104及び第二エレメント106を操作する配置順序を示している。
【0012】
図4は、例えば携帯電話のような配置である肖像画配置に設定された場合の自己設定する機器100を示している。使用時、その典型的な長方形のディスプレイ120の長辺は垂直方向(又は縦方向)を向くように配置されている。このようにディスプレイ120は人物の肖像画のように配置されているため、これは肖像画モードとして知られる。その肖像画配置は第二エレメント106の入力部115にも反映され、その入力部は肖像画モードを反映して設定され、数字キー及び他の電話キーを含むことができる。閉配置(図示略)を想定するために、第一エレメント104を第二エレメント106に平行であり、かつ接触する閉位置まで回転させることができる。これは、非使用時には、本体及び蓋を一緒に折り畳み、閉じることができる典型的な携帯電話である。
【0013】
図5から8は、機器100が風景配置に置かれるように第一エレメント104及び第二エレメント106を操作する配置順序を示している。
図8は、例えばポケットベルのような配置である風景配置にある複数のエレメントを有する自己設定型の携帯用電子機器100を示す。風景配置において、ディスプレイ120は、第二エレメント106のように実質上横方向に配置された長辺を有している。これはまたPDA又は他の電子器具のような機器においても適切であろう。再び、閉配置(図示略)を想定するために、第一エレメント104を第二エレメント106に平行であり、かつ接触する閉位置まで回転させることができる。
【0014】
以下に図9を参照しながら、様々な入力及び出力機器並びに他の特徴を議論する。典型的な構成において、第一エレメント104はディスプレイ120を含んでいる。ディスプレイ120は、例えばLCDスクリーン、蛍光ディスプレイ、TFTディスプレイ又はCRTのようないかなる一般のディスプレイ機器であっても構わない。携帯電話型の配置におけるディスプレイ120は、例えば名前及び電話番号の記憶、短縮ダイヤルの情報、又は電話の制御及び操作の設定のような電話に関係する機能を表示するのに使用可能である。ポケットベル又はPDA型の動作モードにおいては、様々なグラフィックス、画像、文章又はそれらの組み合せを提供するのにディスプレイ120を使用することが可能である。ディスプレイ120の向きは、複数のエレメントを有する自己設定型の携帯用電子機器100の全体の向きに適合するように、機器100により自己設定されるだろう。
【0015】
又、第一エレメント104に、アンテナ126及びカメラ129を備えることも可能である。カメラ129は好ましくはビデオカメラであるが、静止デジタルカメラに代替しても構わない。その配置に反映して、アンテナの偏波を修正することも可能である(つまり、例えば肖像画モードでは水平偏波、風景モードでは垂直偏波)。
【0016】
第二エレメント106は、例えばキーボードのような入力部115を備えることが可能である。また、他の入力機器(図示略)としては、例えばラップトップ又はノートブック型コンピュータにおいて使用されるジョイスティク及びボタン、トラックボール、タッチパッド、ロッカースイッチ、タッチスクリーン、身体障害者用のTTY入力機器、点字キー入力機器又は手書きペン用のパッドのような位置決め機器が含まれるだろう。入力機器115の向きは、複数のエレメントを有する自己設定型の携帯用電子機器100の全体の向きに適合するように、自己設定されるだろう。
【0017】
連結部112は第一エレメント104を第二エレメント106に連結し、第一エレメント104の第二エレメント106に対する動作を可能にする。一つの平面における動作のみが可能な開閉式カバーを備えた本体により構成されている典型的な携帯電話とは異なり、この動作は二つの平面において可能である。
【0018】
本発明を二つのエレメントのみを含むものとして説明しているが、本発明は三つ以上のエレメントを含む携帯用電子機器にもまた適用されると理解するべきである。そのような場合には、複数個の連結部112が使用されるだろう。
【0019】
連結部112は、状況に応じて、一つ若しくは複数のデテントを含むことが可能であり、デテント位置は第二エレメント106に対して所定の位置に第一エレメント104を保持するためのバイアスを提供する。好ましくはそのような二つのデテントが図4及び8に示す相対位置を提供するために配置される。
【0020】
図から分かるように、連結部112により、第一エレメント104及び第二エレメント106の相対動作が可能になり、二つのエレメントの様々な配置が可能である。本発明の連結部112により、機器100は第一エレメント104及び第二エレメント106の相対位置を検知することも可能である。この相対位置を判断する能力により、ディスプレイ機器120及び入力部115の両方を、携帯用電子機器100により、風景モード又は肖像画モードのどちらかに設定できる。
【0021】
表示されるグラフィックス又は文章の向きの変更に加えて、入力部115の個々のキー又は入力エレメントの向き及び設定も変更可能である。例えば、肖像画(携帯電話)モードでは、携帯用電子機器100が垂直な肖像画配置(図4参照)にある時に、入力キーが適切に配向されているように設定可能である。風景モードでは、第一エレメント104及び第二エレメント106は実質的に平行に、かつ水平に配置されており、その入力キーは水平方向を向くように設定可能である(図8参照)。
【0022】
図1から8では同様の初期配置から出発することにより両配置を示したが、図1に示す配置を経なければならない必然性はなく、機器100を一方の配置から他方の配置に直接操作してもよいことに注意すべきである。
【0023】
入力キーは、(肖像画及び風景配置の双方に適応して配向された)複数の記号又は文字を単純に各キーに含めることにより、新しい向きに代えられる。または、入力部115は、タッチ入力領域及びそれに伴う記号及び文字を再設定し、新しい向きに代えることが可能なタッチスクリーンディスプレイを備えていてもよい。第三の代替例は、制御可能な背面照明を使用することであり、記号又は文字は、半透明又は透明な入力エレメント又はキー中で変化するように照射される。第四の代替例は、再設定及び新しい向きに代えることが可能な記号及び文字を含む電子ラベルの使用である。
【0024】
同様に、他の入出力機器、例えばカメラ129又は手書きペンを使用する電子手書きタブレットも第一エレメント104及び第二エレメント106の相対位置により自己設定され得る。加えて、その入力機器の動作も適切な向きを持たなければならない。手書き認識ソフトウェアは手書き板が風景位置にあるのか肖像画位置にあるのかを識別しなければならない。同じことはジョイスティック及び他の同様の機器においても当てはまる。
【0025】
追加の特徴として、機器の相対位置により、受信するサービスもまた選択され得る。例えば、ユーザは、携帯用電子機器100が携帯電話として自己設定するように二つのエレメント104及び106を配置し、電話の呼び出しを受信することが可能である。携帯用電子機器100には、待機サービスとして選択していないサービスの受信、この例ではポケットベルの呼び出しがあった際、それをユーザに知らせる警報が含まれていてもよい。それにより、ユーザは、機器100がポケットベルとして自己設定するように機器100のエレメントを再配置することができ、ポケットベルの呼び出しを受信し、且つ/若しくは返答することが可能になる。
【0026】
さらなる特徴として、機器100の動作配置及びモードの変更は保存バッテリーの寿命の観点においても有用であろう。スクリーンアクティビィティー、スクリーンサイズ又は非リアルタイム同時メッセージ及びリアルタイムメッセージの比較(つまり、ポケットベル及び電話の比較)を考慮すると、ユーザの選択した動作モードのどちらかではバッテリーの寿命の消費をより低く抑えることが可能である。動作モードによって、電力レベルを伝送するのに、異なる逆の通信路を指示することも可能であり、これによりまたバッテリーの寿命の保存が可能である。
【0027】
さらに、機器の配置及び動作モードの変更は、典型的には垂直偏波における最適のRF動作のためにアンテナを調整する必要性をもたらす。図7に示すように機器が風景配置に設定されている際にユーザがその機器を動作する時、アンテナは最適なRF偏波となるように延びる第一位置にある必要がある。図3は、携帯電話のように肖像画配置に設定されている機器の動作を示している。
【0028】
図9は、本発明における連結部112の第一の実施形態の詳細を示している。連結部112は第一電子エレメント104に取り付けられた第一固定エレメント909、第二電子エレメント106に取り付けられた第二固定エレメント909及び連結エレメント903を備えている。連結エレメント903は二つの固定エレメント909に対して回転可能に取り付けられ、それらの二つのエレメントを連結しており、その連結エレメントにより、第一電子エレメント104は第二電子エレメント106に対して二つの平面内で回転することが可能である。
【0029】
図10は、位置センサの装置も加えた連結部の第一の実施形態を示す。典型的な固定エレメント909はシャフト1047を備えている。固定エレメント909は第一電子機器104及び第二電子機器106に取り付けられており、一方、シャフト1047は、連結エレメント903の開口部内で回転可能に嵌合されるようになっている。固定エレメント909(又は連結エレメント903)は、例えばねじ山又はリング1053のような固定器具を備えていてもよく、それらの固定器具により、部品は安全に全体的に折り曲げられることができる。
【0030】
連結部900は一つ若しくは複数の位置デテントを備え得る。これは、連結エレメント903における溝等と螺合するシャフト1047上のねじ山(図示略)であればよく、固定位置デテントを提供する。
【0031】
各固定エレメント909は連結エレメント903と相互作用する(図11から13と併せて以下に議論する)位置センサを含んでいる。それらの位置センサはそれぞれに対応する位置センサ回路基板1035に接続されており、それゆえ、連結エレメント903に関する各電子エレメントの相対回転位置を判断することができる。両方の位置センサ及び両方の位置センサ回路基板1035からのデータを処理した時、携帯用電子機器100は第二電子エレメント106に関する第一電子エレメント104の相対位置を判断できる。
【0032】
又、バス1039も図10に示されている。バス1039は固定エレメント909の中空内部及び連結エレメント903の中空内部を貫通する、一本のワイヤ又はリード線、若しくは複数本のワイヤ又はリード線であればよい。位置センサからの位置情報はバス1039の間を伝送可能である。加えて、バス1039により電子エレメント間に電力を伝導することも可能である。または、データバス1039が3つの連結部品の外部にあっても構わない。
【0033】
図11から13は位置センサ932の様々な実施形態を示す。図11はセンサの第一の実施形態を示しており、この実施形態では、固定エレメント909の表面に複数の位置センサ接触子1152を備えることができる。連結エレメント903上の接触子1128(明確にするため、接触子1128のみを図示)は、位置センサ接触子1152のペアの隙間を埋めることができ、対応する位置センサ回路基板1035は閉電子回路を形成し、電子エレメント104又は106の相対位置を判断するのに利用可能である。このセンサの実施形態の設計では、いかなる場合であっても、位置センサ接触子1152の一つのペアのみが閉回路を形成できる。
【0034】
図12はセンサの第二の実施形態を示しており、この場合の位置センサは可変抵抗を備えている。この位置センサは、全て固定エレメント909上で形成された固定接触子1260、抵抗面1269及び抵抗面1269におけるギャップ1265を備えている。可動接触子1263が連結エレメント10003に取り付けられている(明確にするため、連結エレメント903は図示せず)。使用時、可動接触子1263は対応する電子エレメントの動作に従い、位置センサ上を回転可能である。それゆえ、ワイヤ又は他のリード線が可動接触子1263から位置センサ回路基板1035まで延びていると理解するべきである(図示略)。それゆえ、位置センサが回転するに従い、対応する位置センサ回路基板1053が受信する抵抗値は変化するであろう。
【0035】
上記説明では、可変抵抗は固定エレメント909上に配置されている。しかしながら、可変抵抗を連結エレメント903の端部に形成し、可動接触子1263を固定エレメント909上に形成することもまた可能である。
【0036】
図13はセンサの第三の実施形態を示しており、この場合の位置センサは磁石1373及びホール効果センサ1377を備えている。磁石1373は好ましくは連結エレメント903の端部に取り付けられており、ホール効果センサ1377は固定エレメント909に取り付けられているか、もしくは埋め込まれている。磁石1373は複数の磁北極及び磁南極からなればよく、複数の磁石又は異なる強さ及び向きの磁極からなればよい。
【0037】
ホール効果センサ1377は磁界中では電気信号を生成する。対応する位置センサ回路基板1035はこの電気信号を利用して、相対位置を判断することができる。
図14及び15は連結部112の第二の実施形態を示す。第二の実施形態において、連結部112は第一エレメント又は第二エレメントのどちらかに取り付けられたボール147を備えたボール状の連結部である。好ましい実施形態において、ボール147は第一エレメント104に取り付けられている。必要に応じて、ボール147にシャフト137を含めることも可能である(図20参照)。ボール147は第二エレメント106に形成されたソケット162により回転可能な形で支持されている。それゆえ、連結部112により、第一エレメント104は第二エレメント106に対して二つの平面内における移動を許容する。
【0038】
図16から18はソケット162の詳細を示している。図17及び18は、図16と同じ図であるが、それぞれ左側及び右側からの見た図であり、肖像画配置及び風景配置の所定の位置に二つのエレメントを保持するように設計された角度のカット(デテント)を示している。
【0039】
図19は、結果として現れる、第二エレメント106に対する第一エレメント104の二つの所定の位置を示す。
図20はボール147及びソケット162の詳細を示す。ボール147は少なくとも二つ伝導体151及び153を備えているが、二つを上回る数の伝導体を利用することも可能である。二つの伝導体151及び153は電気絶縁材料148のストリップにより分離されている。オプションのシャフト137にもまた伝導領域141及び143を含んでおり、伝導領域141及び143はボール147の伝導体151及び153において途切れている。ボール147の二つの伝導領域151及び153を横切る電位をかけることが可能である。ソケット162における複数の接触子159はボール147をバネのような方法で加圧しており、ボール147及び第二エレメント106の間の電気伝導を可能にする。それゆえ、複数の接触子159を使用したため、そのうちのどの接触子が電気伝導を行ったかを判断することにより、第二エレメント106に対する第一エレメント104の位置を検知することが可能になった。それゆえ、伝導領域及び接触子は、どの接触子が伝導体151の電圧を受け、どの接触子が伝導体153の電圧を受けたかを判断することにより、携帯用電子機器100の相対位置を検知することを可能にする。位置測定の解像度はボール147の伝導領域151及び153の相対的なサイズ(及び数)によって、かつ接触子159のサイズ、数及び配置によってもまた決定可能である。
【0040】
様々な実施形態の連結部112を介することにより、相対位置の検知だけではなく、第一エレメント104及び第二エレメント106の間の電力伝送も可能である。電源は二つのエレメント104又は106の一方にのみ配置されるのが好ましいため、これは望ましいことである。
【0041】
ボール147が回転すると、伝導体151及び153が互いに接続されて漏電を引き起こす可能性がある。これは、仮に漏電が検出された場合、伝導体151及び153への電力供給を中断させる電流センサを含めることにより防止できる。漏電が取り除かれた時(つまり、ボール147がさらに回転した時)、電流センサは再び電力を供給する。
【0042】
ボール及びソケットの連結部並びに付随する接触子のさらなる利点は、連結部112により二つの方法のデジタル通信が実行可能である点である。二つの電気通信の方法は、連結部112の伝導エレメント151及び153を横切って存在するDC電源電圧レベル(電力)に加えて、デジタル信号を重ね合わせることにより達成できる。
【0043】
図21は電源電圧に重ね合わされた通信信号のグラフを示し、一方、図22はその電源電圧から取りだされたデジタル通信信号を示す。DC成分を取り除き、通信信号のみをそのままにするためのコンデンサをボール連結部に使用して、通信信号を電源電圧から取り出すことができる。
【0044】
図23及び24に移行すると、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器が示されている。その実施形態では、第一エレメント2302及び第二エレメント2304を備えたハウジング2300が含まれている。ハウジング2300はさらに複数のキーを有するキーボード2306を含んでいる。キーボード2306は、前記第一エレメント2302上に配置されていてもよい。ハウジング2300はさらに前記ハウジング2300内に配置され、かつ前記第二エレメント2304に対する前記第一エレメント2302の相対位置を検知するセンサ(図示略)を含んでいる。最後に、そのハウジングは前記センサと接続したキーボードコントローラ(図示略)を含み、前記キーボード2306の前記複数のキーのうちの第一キーセット2308は、前記第二エレメント2304に対して前記第一エレメント2302が第一位置2310にあることに反応して、前記キーボードコントローラにより作動する。
【0045】
その機器は少なくとも二つの動作モードを有しており、前記第二エレメント2304に対する前記第一エレメント2302の位置に基づいて動作モードを自己設定する。その機器はさらに前記キーボード2306の前記複数のキーのうちの第二キーセット2312を含んでおり、その第二キーセットは、前記第二エレメント2304に対して前記第一エレメント2302が第二位置2402にあることに反応して、前記キーボードコントローラにより作動する。さらに、第一キーセット2308は前記第二キーセット2312の部分セットである。第一キーセット2308は第二キーセット2312と同一の形状であってもよく、異なった形状であってもよい。
【0046】
複数のキーのうちの第一キーセット2308は、それに付随した第一の印(indicia)のセット2316を有しており、第一の印のセット2316は前記少なくとも二つの動作モードのうちの第一動作モードに対応している。第二キーセット2312は、それに付随した第二の印のセット2318を有しており、第二の印のセット2318は前記少なくとも二つの動作モードのうちの第二動作モードに対応している。前記機器が前記第一配置に設定されている時であっても、前記第二配置に設定されている時であっても前記第二の印のセット2318を読むことができるように、第一の印のセット2316は前記第二の印のセット2318に対してほぼ45度の角度で配向されている。前記第二エレメントが肖像画表示位置2320に配置される肖像画表示モードである第一モードに機器が設定されている時に、第一キーセット2308はアクティブになる。前記第二エレメント2304が風景表示位置2402に配置される風景表示モードである第二動作モードに機器が設定されている時に、第二キーセット2312はアクティブになる。第一キーセット2308は第一形状を有している。第一形状2322には円又は四角形を含めることができる。第二キーセット2312は第二形状2324を含んでおり、それは前記第一形状2322とは異なる。第二形状2324には楕円形、長方形又は弾丸形、若しくは第一キーセット2306において使用されたものより大きな円又は四角形であり得る。印をキー上に配置しても、若しくは前記キーに隣接して配置してもよい。印の一部のセットをキー上に配置し、他のセットをキーに隣接して配置してもよい。
【0047】
第二エレメント2302には風景表示機器としても、肖像画表示機器としても設定可能な表示機器が含まれていればよい。
上記において本発明を詳細に説明したが、その説明した特定の実施形態により本発明を制限する意図はない。当業者が、本発明の概念から逸脱せずに、本明細書に記載の特定の実施形態を数多く使用し、修正し、かつそこから逸脱することが可能であることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】連結部により第二エレメントと連結された第一エレメントを備えた、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器。
【図2】連結部により第二エレメントと連結された第一エレメントを備えた、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器。
【図3】連結部により第二エレメントと連結された第一エレメントを備えた、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器。
【図4】連結部により第二エレメントと連結された第一エレメントを備えた、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器。
【図5】連結部により第二エレメントと連結された第一エレメントを備えた、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器。
【図6】連結部により第二エレメントと連結された第一エレメントを備えた、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器。
【図7】連結部により第二エレメントと連結された第一エレメントを備えた、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器。
【図8】連結部により第二エレメントと連結された第一エレメントを備えた、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器。
【図9】様々な入出力機器及び他の特徴。
【図10】位置検知器の装置を加えた連結部の第一の実施形態。
【図11】位置センサの一実施形態。
【図12】位置センサの一実施形態。
【図13】位置センサの一実施形態。
【図14】連結部の第二の実施形態。
【図15】連結部の第二の実施形態。
【図16】第二の実施形態のソケットの詳細。
【図17】第二の実施形態のソケットの詳細。
【図18】第二の実施形態のソケットの詳細。
【図19】結果として現れる、第二の実施形態の二つの所定のデテント位置。
【図20】第二の実施形態のボール及びソケットの詳細。
【図21】電源電圧に重ねあわされた通信信号のグラフ。
【図22】電源電圧から取り出されたデジタル通信信号。
【図23】第一位置における通信機器の典型的な図。
【図24】第二の典型的な位置における通信機器の典型的な図。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には携帯用電子機器、より詳細には複数のエレメントを有する携帯用電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
暮らしをより快適に、より豊かにするために設計された携帯用電子機器は数多く存在する。例えば、携帯電話、ポケットベル及び携帯情報端末(PDA)のような機器は、コミュニケーション、メッセージング、データの記憶及び呼び出し等の有用な機能を実行する。
【0003】
多くの場合、これらの携帯用電子機器は二つの部分、つまりディスプレイを備えた開閉式カバー及びキーボードを備えた本体を有している。ディスプレイは一般的に用途に適合するように選択されている。例えば、典型的なPDAは文章やグラフィックスを表示するのに有用である相対的に大型のディスプレイを備えている。他方、典型的な携帯電話は、限定された数の英数字を表示するために設計されているため、より小型のディスプレイを備えている。それら機器は必要な性能のみを備えているため、その製造コストを低く抑えることができ、合理的である。
【0004】
そのような携帯用電子機器が仕事仲間、家族及び友人との連絡のために、かつ多忙な生活スタイルの編成のために極めて有益であるということに、ますます多くの人々が気づいてきている。携帯用電子機器に対する需要が増大するにつれて、これらの機器の機能、特徴、複雑さも増加する傾向にある。しかしながら、複数の機器を統合して搭載することは、多くの場合、使用する際の複雑さ及び困難さを増大させるため、そのような複数の機器はまだ別個の単一の機器であり続ける傾向にある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
複数の機器を統合する場合、入力、出力及び他の資源を共有しながら、操作上互い調和する別個の機能を提供する必要があるため、これは当然のことながら困難である。使用が直感的に簡単である機器を開発する必要があるため、これはさらに困難である。
【0006】
携帯用電子機器を統合しない場合には幾つかの欠点が発生する。第一に、全ての所望の機能を達成するためには複数の機器を必要とし、それに付随する大きさ及び重さが不便であるという明白な欠点がある。第二に、統合しないことにより、複数の機器が有する部品、例えば重く大きなディスプレイ、入力機器及び電源が重複する。第三に、マイクロプロセッサの使用の増加及びその性能の向上により、適応性があり、複数の機能を実行するように設定可能な機器の開発が可能になった。第四に、共通の部品を共有し、協調して機能する統合機器は、その価格が低下し、消費者に対する有用性を増大させる。
【0007】
それゆえ、従来技術の携帯用電子機器には改良の必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第一の態様によれば、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器が提供される。本機器は、第一電子エレメントと、第二電子エレメントと、その第一電子エレメント及び第二電子エレメントを連結する連結部とを少なくとも含む機器であって、その連結部により第一電子エレメントは第二電子エレメントに対して二つ以上の平面内を移動可能であり、第二電子エレメントに関する第一電子エレメントの相対位置に基づき動作モードを自己設定できる、複数のエレメントを有する自己設定型の携帯用電子機器である。
【0009】
本発明の第一の態様によれば、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器が提供される。本機器は、第一電子エレメントと、第二電子エレメントと、携帯用機器である第一電子エレメントに取り付けられ、かつ電気絶縁材料により分離された少なくとも二つの縦方向の電気伝導体エレメントを有するシャフトと、そのシャフトの端部に形成されたボールと、第二電子エレメント上に形成されたソケットとを少なくとも含む機器であって、そのソケットは、そのボールを加圧するのに適合し、さらに少なくとも二つの縦方向の電気伝導体エレメントと接触し、かつ電気伝導するのに適合したバネを装着した接触子を複数含んでおり、そのボール及びソケットにより第一電子エレメントは第二電子エレメントに対して二つ以上の平面内を移動可能であり、その接触子は第二電子エレメントに関する第一電子エレメントの相対位置を検知するセンサを形成し、第二電子エレメントに関する第一電子エレメントの相対位置に基づき動作モードを自己設定できる、複数のエレメントを有する自己設定型の携帯用電子機器である。
【0010】
本発明の第三の態様によれば、第二電子エレメントに対して移動可能な第一電子エレメントを備えた、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器における動作モードを自己設定する方法が提供される。本方法は、第二電子エレメントに関する第一電子エレメントの相対位置を検知するステップ及びその位置に基づいて機器の動作モードを選択するステップを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、連結部112により第二エレメント106と連結される第一エレメント104を備えた、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器100を示す図1から8を参照する。図1から4は、機器100が肖像画配置に置かれるように第一エレメント104及び第二エレメント106を操作する配置順序を示している。
【0012】
図4は、例えば携帯電話のような配置である肖像画配置に設定された場合の自己設定する機器100を示している。使用時、その典型的な長方形のディスプレイ120の長辺は垂直方向(又は縦方向)を向くように配置されている。このようにディスプレイ120は人物の肖像画のように配置されているため、これは肖像画モードとして知られる。その肖像画配置は第二エレメント106の入力部115にも反映され、その入力部は肖像画モードを反映して設定され、数字キー及び他の電話キーを含むことができる。閉配置(図示略)を想定するために、第一エレメント104を第二エレメント106に平行であり、かつ接触する閉位置まで回転させることができる。これは、非使用時には、本体及び蓋を一緒に折り畳み、閉じることができる典型的な携帯電話である。
【0013】
図5から8は、機器100が風景配置に置かれるように第一エレメント104及び第二エレメント106を操作する配置順序を示している。
図8は、例えばポケットベルのような配置である風景配置にある複数のエレメントを有する自己設定型の携帯用電子機器100を示す。風景配置において、ディスプレイ120は、第二エレメント106のように実質上横方向に配置された長辺を有している。これはまたPDA又は他の電子器具のような機器においても適切であろう。再び、閉配置(図示略)を想定するために、第一エレメント104を第二エレメント106に平行であり、かつ接触する閉位置まで回転させることができる。
【0014】
以下に図9を参照しながら、様々な入力及び出力機器並びに他の特徴を議論する。典型的な構成において、第一エレメント104はディスプレイ120を含んでいる。ディスプレイ120は、例えばLCDスクリーン、蛍光ディスプレイ、TFTディスプレイ又はCRTのようないかなる一般のディスプレイ機器であっても構わない。携帯電話型の配置におけるディスプレイ120は、例えば名前及び電話番号の記憶、短縮ダイヤルの情報、又は電話の制御及び操作の設定のような電話に関係する機能を表示するのに使用可能である。ポケットベル又はPDA型の動作モードにおいては、様々なグラフィックス、画像、文章又はそれらの組み合せを提供するのにディスプレイ120を使用することが可能である。ディスプレイ120の向きは、複数のエレメントを有する自己設定型の携帯用電子機器100の全体の向きに適合するように、機器100により自己設定されるだろう。
【0015】
又、第一エレメント104に、アンテナ126及びカメラ129を備えることも可能である。カメラ129は好ましくはビデオカメラであるが、静止デジタルカメラに代替しても構わない。その配置に反映して、アンテナの偏波を修正することも可能である(つまり、例えば肖像画モードでは水平偏波、風景モードでは垂直偏波)。
【0016】
第二エレメント106は、例えばキーボードのような入力部115を備えることが可能である。また、他の入力機器(図示略)としては、例えばラップトップ又はノートブック型コンピュータにおいて使用されるジョイスティク及びボタン、トラックボール、タッチパッド、ロッカースイッチ、タッチスクリーン、身体障害者用のTTY入力機器、点字キー入力機器又は手書きペン用のパッドのような位置決め機器が含まれるだろう。入力機器115の向きは、複数のエレメントを有する自己設定型の携帯用電子機器100の全体の向きに適合するように、自己設定されるだろう。
【0017】
連結部112は第一エレメント104を第二エレメント106に連結し、第一エレメント104の第二エレメント106に対する動作を可能にする。一つの平面における動作のみが可能な開閉式カバーを備えた本体により構成されている典型的な携帯電話とは異なり、この動作は二つの平面において可能である。
【0018】
本発明を二つのエレメントのみを含むものとして説明しているが、本発明は三つ以上のエレメントを含む携帯用電子機器にもまた適用されると理解するべきである。そのような場合には、複数個の連結部112が使用されるだろう。
【0019】
連結部112は、状況に応じて、一つ若しくは複数のデテントを含むことが可能であり、デテント位置は第二エレメント106に対して所定の位置に第一エレメント104を保持するためのバイアスを提供する。好ましくはそのような二つのデテントが図4及び8に示す相対位置を提供するために配置される。
【0020】
図から分かるように、連結部112により、第一エレメント104及び第二エレメント106の相対動作が可能になり、二つのエレメントの様々な配置が可能である。本発明の連結部112により、機器100は第一エレメント104及び第二エレメント106の相対位置を検知することも可能である。この相対位置を判断する能力により、ディスプレイ機器120及び入力部115の両方を、携帯用電子機器100により、風景モード又は肖像画モードのどちらかに設定できる。
【0021】
表示されるグラフィックス又は文章の向きの変更に加えて、入力部115の個々のキー又は入力エレメントの向き及び設定も変更可能である。例えば、肖像画(携帯電話)モードでは、携帯用電子機器100が垂直な肖像画配置(図4参照)にある時に、入力キーが適切に配向されているように設定可能である。風景モードでは、第一エレメント104及び第二エレメント106は実質的に平行に、かつ水平に配置されており、その入力キーは水平方向を向くように設定可能である(図8参照)。
【0022】
図1から8では同様の初期配置から出発することにより両配置を示したが、図1に示す配置を経なければならない必然性はなく、機器100を一方の配置から他方の配置に直接操作してもよいことに注意すべきである。
【0023】
入力キーは、(肖像画及び風景配置の双方に適応して配向された)複数の記号又は文字を単純に各キーに含めることにより、新しい向きに代えられる。または、入力部115は、タッチ入力領域及びそれに伴う記号及び文字を再設定し、新しい向きに代えることが可能なタッチスクリーンディスプレイを備えていてもよい。第三の代替例は、制御可能な背面照明を使用することであり、記号又は文字は、半透明又は透明な入力エレメント又はキー中で変化するように照射される。第四の代替例は、再設定及び新しい向きに代えることが可能な記号及び文字を含む電子ラベルの使用である。
【0024】
同様に、他の入出力機器、例えばカメラ129又は手書きペンを使用する電子手書きタブレットも第一エレメント104及び第二エレメント106の相対位置により自己設定され得る。加えて、その入力機器の動作も適切な向きを持たなければならない。手書き認識ソフトウェアは手書き板が風景位置にあるのか肖像画位置にあるのかを識別しなければならない。同じことはジョイスティック及び他の同様の機器においても当てはまる。
【0025】
追加の特徴として、機器の相対位置により、受信するサービスもまた選択され得る。例えば、ユーザは、携帯用電子機器100が携帯電話として自己設定するように二つのエレメント104及び106を配置し、電話の呼び出しを受信することが可能である。携帯用電子機器100には、待機サービスとして選択していないサービスの受信、この例ではポケットベルの呼び出しがあった際、それをユーザに知らせる警報が含まれていてもよい。それにより、ユーザは、機器100がポケットベルとして自己設定するように機器100のエレメントを再配置することができ、ポケットベルの呼び出しを受信し、且つ/若しくは返答することが可能になる。
【0026】
さらなる特徴として、機器100の動作配置及びモードの変更は保存バッテリーの寿命の観点においても有用であろう。スクリーンアクティビィティー、スクリーンサイズ又は非リアルタイム同時メッセージ及びリアルタイムメッセージの比較(つまり、ポケットベル及び電話の比較)を考慮すると、ユーザの選択した動作モードのどちらかではバッテリーの寿命の消費をより低く抑えることが可能である。動作モードによって、電力レベルを伝送するのに、異なる逆の通信路を指示することも可能であり、これによりまたバッテリーの寿命の保存が可能である。
【0027】
さらに、機器の配置及び動作モードの変更は、典型的には垂直偏波における最適のRF動作のためにアンテナを調整する必要性をもたらす。図7に示すように機器が風景配置に設定されている際にユーザがその機器を動作する時、アンテナは最適なRF偏波となるように延びる第一位置にある必要がある。図3は、携帯電話のように肖像画配置に設定されている機器の動作を示している。
【0028】
図9は、本発明における連結部112の第一の実施形態の詳細を示している。連結部112は第一電子エレメント104に取り付けられた第一固定エレメント909、第二電子エレメント106に取り付けられた第二固定エレメント909及び連結エレメント903を備えている。連結エレメント903は二つの固定エレメント909に対して回転可能に取り付けられ、それらの二つのエレメントを連結しており、その連結エレメントにより、第一電子エレメント104は第二電子エレメント106に対して二つの平面内で回転することが可能である。
【0029】
図10は、位置センサの装置も加えた連結部の第一の実施形態を示す。典型的な固定エレメント909はシャフト1047を備えている。固定エレメント909は第一電子機器104及び第二電子機器106に取り付けられており、一方、シャフト1047は、連結エレメント903の開口部内で回転可能に嵌合されるようになっている。固定エレメント909(又は連結エレメント903)は、例えばねじ山又はリング1053のような固定器具を備えていてもよく、それらの固定器具により、部品は安全に全体的に折り曲げられることができる。
【0030】
連結部900は一つ若しくは複数の位置デテントを備え得る。これは、連結エレメント903における溝等と螺合するシャフト1047上のねじ山(図示略)であればよく、固定位置デテントを提供する。
【0031】
各固定エレメント909は連結エレメント903と相互作用する(図11から13と併せて以下に議論する)位置センサを含んでいる。それらの位置センサはそれぞれに対応する位置センサ回路基板1035に接続されており、それゆえ、連結エレメント903に関する各電子エレメントの相対回転位置を判断することができる。両方の位置センサ及び両方の位置センサ回路基板1035からのデータを処理した時、携帯用電子機器100は第二電子エレメント106に関する第一電子エレメント104の相対位置を判断できる。
【0032】
又、バス1039も図10に示されている。バス1039は固定エレメント909の中空内部及び連結エレメント903の中空内部を貫通する、一本のワイヤ又はリード線、若しくは複数本のワイヤ又はリード線であればよい。位置センサからの位置情報はバス1039の間を伝送可能である。加えて、バス1039により電子エレメント間に電力を伝導することも可能である。または、データバス1039が3つの連結部品の外部にあっても構わない。
【0033】
図11から13は位置センサ932の様々な実施形態を示す。図11はセンサの第一の実施形態を示しており、この実施形態では、固定エレメント909の表面に複数の位置センサ接触子1152を備えることができる。連結エレメント903上の接触子1128(明確にするため、接触子1128のみを図示)は、位置センサ接触子1152のペアの隙間を埋めることができ、対応する位置センサ回路基板1035は閉電子回路を形成し、電子エレメント104又は106の相対位置を判断するのに利用可能である。このセンサの実施形態の設計では、いかなる場合であっても、位置センサ接触子1152の一つのペアのみが閉回路を形成できる。
【0034】
図12はセンサの第二の実施形態を示しており、この場合の位置センサは可変抵抗を備えている。この位置センサは、全て固定エレメント909上で形成された固定接触子1260、抵抗面1269及び抵抗面1269におけるギャップ1265を備えている。可動接触子1263が連結エレメント10003に取り付けられている(明確にするため、連結エレメント903は図示せず)。使用時、可動接触子1263は対応する電子エレメントの動作に従い、位置センサ上を回転可能である。それゆえ、ワイヤ又は他のリード線が可動接触子1263から位置センサ回路基板1035まで延びていると理解するべきである(図示略)。それゆえ、位置センサが回転するに従い、対応する位置センサ回路基板1053が受信する抵抗値は変化するであろう。
【0035】
上記説明では、可変抵抗は固定エレメント909上に配置されている。しかしながら、可変抵抗を連結エレメント903の端部に形成し、可動接触子1263を固定エレメント909上に形成することもまた可能である。
【0036】
図13はセンサの第三の実施形態を示しており、この場合の位置センサは磁石1373及びホール効果センサ1377を備えている。磁石1373は好ましくは連結エレメント903の端部に取り付けられており、ホール効果センサ1377は固定エレメント909に取り付けられているか、もしくは埋め込まれている。磁石1373は複数の磁北極及び磁南極からなればよく、複数の磁石又は異なる強さ及び向きの磁極からなればよい。
【0037】
ホール効果センサ1377は磁界中では電気信号を生成する。対応する位置センサ回路基板1035はこの電気信号を利用して、相対位置を判断することができる。
図14及び15は連結部112の第二の実施形態を示す。第二の実施形態において、連結部112は第一エレメント又は第二エレメントのどちらかに取り付けられたボール147を備えたボール状の連結部である。好ましい実施形態において、ボール147は第一エレメント104に取り付けられている。必要に応じて、ボール147にシャフト137を含めることも可能である(図20参照)。ボール147は第二エレメント106に形成されたソケット162により回転可能な形で支持されている。それゆえ、連結部112により、第一エレメント104は第二エレメント106に対して二つの平面内における移動を許容する。
【0038】
図16から18はソケット162の詳細を示している。図17及び18は、図16と同じ図であるが、それぞれ左側及び右側からの見た図であり、肖像画配置及び風景配置の所定の位置に二つのエレメントを保持するように設計された角度のカット(デテント)を示している。
【0039】
図19は、結果として現れる、第二エレメント106に対する第一エレメント104の二つの所定の位置を示す。
図20はボール147及びソケット162の詳細を示す。ボール147は少なくとも二つ伝導体151及び153を備えているが、二つを上回る数の伝導体を利用することも可能である。二つの伝導体151及び153は電気絶縁材料148のストリップにより分離されている。オプションのシャフト137にもまた伝導領域141及び143を含んでおり、伝導領域141及び143はボール147の伝導体151及び153において途切れている。ボール147の二つの伝導領域151及び153を横切る電位をかけることが可能である。ソケット162における複数の接触子159はボール147をバネのような方法で加圧しており、ボール147及び第二エレメント106の間の電気伝導を可能にする。それゆえ、複数の接触子159を使用したため、そのうちのどの接触子が電気伝導を行ったかを判断することにより、第二エレメント106に対する第一エレメント104の位置を検知することが可能になった。それゆえ、伝導領域及び接触子は、どの接触子が伝導体151の電圧を受け、どの接触子が伝導体153の電圧を受けたかを判断することにより、携帯用電子機器100の相対位置を検知することを可能にする。位置測定の解像度はボール147の伝導領域151及び153の相対的なサイズ(及び数)によって、かつ接触子159のサイズ、数及び配置によってもまた決定可能である。
【0040】
様々な実施形態の連結部112を介することにより、相対位置の検知だけではなく、第一エレメント104及び第二エレメント106の間の電力伝送も可能である。電源は二つのエレメント104又は106の一方にのみ配置されるのが好ましいため、これは望ましいことである。
【0041】
ボール147が回転すると、伝導体151及び153が互いに接続されて漏電を引き起こす可能性がある。これは、仮に漏電が検出された場合、伝導体151及び153への電力供給を中断させる電流センサを含めることにより防止できる。漏電が取り除かれた時(つまり、ボール147がさらに回転した時)、電流センサは再び電力を供給する。
【0042】
ボール及びソケットの連結部並びに付随する接触子のさらなる利点は、連結部112により二つの方法のデジタル通信が実行可能である点である。二つの電気通信の方法は、連結部112の伝導エレメント151及び153を横切って存在するDC電源電圧レベル(電力)に加えて、デジタル信号を重ね合わせることにより達成できる。
【0043】
図21は電源電圧に重ね合わされた通信信号のグラフを示し、一方、図22はその電源電圧から取りだされたデジタル通信信号を示す。DC成分を取り除き、通信信号のみをそのままにするためのコンデンサをボール連結部に使用して、通信信号を電源電圧から取り出すことができる。
【0044】
図23及び24に移行すると、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器が示されている。その実施形態では、第一エレメント2302及び第二エレメント2304を備えたハウジング2300が含まれている。ハウジング2300はさらに複数のキーを有するキーボード2306を含んでいる。キーボード2306は、前記第一エレメント2302上に配置されていてもよい。ハウジング2300はさらに前記ハウジング2300内に配置され、かつ前記第二エレメント2304に対する前記第一エレメント2302の相対位置を検知するセンサ(図示略)を含んでいる。最後に、そのハウジングは前記センサと接続したキーボードコントローラ(図示略)を含み、前記キーボード2306の前記複数のキーのうちの第一キーセット2308は、前記第二エレメント2304に対して前記第一エレメント2302が第一位置2310にあることに反応して、前記キーボードコントローラにより作動する。
【0045】
その機器は少なくとも二つの動作モードを有しており、前記第二エレメント2304に対する前記第一エレメント2302の位置に基づいて動作モードを自己設定する。その機器はさらに前記キーボード2306の前記複数のキーのうちの第二キーセット2312を含んでおり、その第二キーセットは、前記第二エレメント2304に対して前記第一エレメント2302が第二位置2402にあることに反応して、前記キーボードコントローラにより作動する。さらに、第一キーセット2308は前記第二キーセット2312の部分セットである。第一キーセット2308は第二キーセット2312と同一の形状であってもよく、異なった形状であってもよい。
【0046】
複数のキーのうちの第一キーセット2308は、それに付随した第一の印(indicia)のセット2316を有しており、第一の印のセット2316は前記少なくとも二つの動作モードのうちの第一動作モードに対応している。第二キーセット2312は、それに付随した第二の印のセット2318を有しており、第二の印のセット2318は前記少なくとも二つの動作モードのうちの第二動作モードに対応している。前記機器が前記第一配置に設定されている時であっても、前記第二配置に設定されている時であっても前記第二の印のセット2318を読むことができるように、第一の印のセット2316は前記第二の印のセット2318に対してほぼ45度の角度で配向されている。前記第二エレメントが肖像画表示位置2320に配置される肖像画表示モードである第一モードに機器が設定されている時に、第一キーセット2308はアクティブになる。前記第二エレメント2304が風景表示位置2402に配置される風景表示モードである第二動作モードに機器が設定されている時に、第二キーセット2312はアクティブになる。第一キーセット2308は第一形状を有している。第一形状2322には円又は四角形を含めることができる。第二キーセット2312は第二形状2324を含んでおり、それは前記第一形状2322とは異なる。第二形状2324には楕円形、長方形又は弾丸形、若しくは第一キーセット2306において使用されたものより大きな円又は四角形であり得る。印をキー上に配置しても、若しくは前記キーに隣接して配置してもよい。印の一部のセットをキー上に配置し、他のセットをキーに隣接して配置してもよい。
【0047】
第二エレメント2302には風景表示機器としても、肖像画表示機器としても設定可能な表示機器が含まれていればよい。
上記において本発明を詳細に説明したが、その説明した特定の実施形態により本発明を制限する意図はない。当業者が、本発明の概念から逸脱せずに、本明細書に記載の特定の実施形態を数多く使用し、修正し、かつそこから逸脱することが可能であることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】連結部により第二エレメントと連結された第一エレメントを備えた、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器。
【図2】連結部により第二エレメントと連結された第一エレメントを備えた、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器。
【図3】連結部により第二エレメントと連結された第一エレメントを備えた、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器。
【図4】連結部により第二エレメントと連結された第一エレメントを備えた、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器。
【図5】連結部により第二エレメントと連結された第一エレメントを備えた、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器。
【図6】連結部により第二エレメントと連結された第一エレメントを備えた、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器。
【図7】連結部により第二エレメントと連結された第一エレメントを備えた、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器。
【図8】連結部により第二エレメントと連結された第一エレメントを備えた、複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器。
【図9】様々な入出力機器及び他の特徴。
【図10】位置検知器の装置を加えた連結部の第一の実施形態。
【図11】位置センサの一実施形態。
【図12】位置センサの一実施形態。
【図13】位置センサの一実施形態。
【図14】連結部の第二の実施形態。
【図15】連結部の第二の実施形態。
【図16】第二の実施形態のソケットの詳細。
【図17】第二の実施形態のソケットの詳細。
【図18】第二の実施形態のソケットの詳細。
【図19】結果として現れる、第二の実施形態の二つの所定のデテント位置。
【図20】第二の実施形態のボール及びソケットの詳細。
【図21】電源電圧に重ねあわされた通信信号のグラフ。
【図22】電源電圧から取り出されたデジタル通信信号。
【図23】第一位置における通信機器の典型的な図。
【図24】第二の典型的な位置における通信機器の典型的な図。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器において、その機器は、
第一エレメント及び第二エレメントを備えたハウジングと、
前記第一エレメント上に配置され、複数のキーを有するキーボードと、
前記ハウジング内に配置され、前記第二エレメントに関する前記第一エレメントの相対位置を検知するセンサと、
前記ハウジング内に配置され、前記センサと接続したキーボードコントローラとを含み、
前記キーボードの前記複数のキーのうちの第一キーセットは、前記第一エレメントが前記第二エレメントに対して第一位置にあることに反応して、前記キーボードコントローラにより作動する機器。
【請求項2】
少なくとも二つの動作モードを有し、前記第二エレメントに対する前記第一エレメントの位置に基づいて動作モードを自己設定する請求項1の機器。
【請求項3】
前記キーボードの前記複数のキーのうちの第二キーセットは、前記第一エレメントが前記第二エレメントに対して第二位置にあることに反応して、前記キーボードコントローラにより作動する請求項2の機器。
【請求項4】
前記第一キーセットは前記第二キーセットの部分セットである請求項3の機器。
【請求項5】
前記第一キーセットは前記第二キーセットとは異なる形状を有している請求項4の機器。
【請求項6】
前記複数のキーのうちの前記第一キーセットはそれに付随した第一の印(indicia)のセットを有しており、前記第一の印のセットは前記少なくとも二つの動作モードのうちの第一動作モードに対応する請求項2の機器。
【請求項7】
前記第二キーセットはそれに付随した第二の印のセットを有しており、前記第二の印のセットは前記少なくとも二つの動作モードのうちの第二動作モードに対応する請求項3の機器。
【請求項8】
前記機器が前記第一位置に設定されている時であっても、前記第二位置に設定されている時であっても前記第二の印のセットを読むことができるように、前記第一の印のセットは前記第二の印のセットに対してほぼ45度の角度で配向されている請求項6の機器。
【請求項9】
前記第二エレメントが肖像画表示位置に配置される肖像画表示モードとして第一モードに前記機器が設定される時に、前記第一キーセットはアクティブになり、
前記第二電子エレメントが風景表示位置に配置される風景表示モードとして第二動作モードに前記機器が設定されている時に、前記第二キーセットはアクティブになる請求項8の機器。
【請求項10】
前記第一キーセットは第一形状を有している請求項1の機器。
【請求項11】
前記第一形状は円又は四角形である請求項10の機器。
【請求項12】
前記第二キーセットは第二形状を有している請求項3の機器。
【請求項13】
前記第二形状は楕円形、長方形又は弾丸状である請求項12の機器。
【請求項14】
前記印は前記キー上に配置されている請求項5の機器。
【請求項15】
前記印は前記キーに隣接して配置されている請求項5の機器。
【請求項16】
前記印は前記キー上に配置されている請求項6の機器。
【請求項17】
前記印は前記キーに隣接して配置されている請求項6の機器。
【請求項18】
前記第二エレメントは風景表示機器としても、肖像画表示機器としても設定可能な表示機器を備えている請求項1の機器。
【請求項19】
携帯用通信機器であって、その機器は、
ハウジングと、
ハウジングに移動可能に連結され、少なくとも第一位置及び第二位置の間で移動可能なパネルと、
前記ハウジング又は前記パネルの一方に配置された複数の入力キーとを含み、
前記パネルが前記第一位置にある時に、前記複数の入力キーのうちの少なくとも一部が第一機能を実行し、
前記パネルが前記第二位置にある時に、前記複数の入力キーのうちの少なくとも一部が前記第一機能とは異なる第二機能を実行する機器。
【請求項20】
前記パネルが前記第一位置にある時は、前記複数の入力キーはクワーティー(qwerty)キーパッドを含み、前記パネルが前記第二位置にある時は、前記複数の入力キーの一部は数字キーとなる請求項19の機器。
【請求項21】
前記パネルが前記第一位置にある時は、前記複数の入力キーのうちの少なくとも一部はクワーティーキーパッドを含み、前記クワーティーキーパッドを含む前記複数の入力キーの一部はそれに付随した数字を備えており、前記パネルが前記第二位置にある時には、その付随した数字を備えた複数の入力キーは数字入力キーとなる請求項19の機器。
【請求項22】
前記クワーティーキーパッドを含む複数の入力キーのそれぞれはそれに付随した英字を備えており、前記数字はその英字に対してほぼ45度の角度で傾斜している請求項21の機器。
【請求項23】
複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器における動作モードを自己設定する方法であって、前記複数のエレメントを有する自己設定型の携帯用電子通信機器は、第二電子エレメントに対して移動可能な第一電子エレメント、及び複数のキーを有するキーボードを備え、
前記第二電子エレメントに関する前記第一電子エレメントの相対位置を検知するステップと、
前記相対位置に基づいて前記キーボードの動作モードを選択するステップとを含む方法。
【請求項24】
前記動作モードが肖像画入力モードであることに反応して第一キーセットが作動する請求項23の方法。
【請求項25】
前記動作モードが風景入力モードであることに反応して第二キーセットが作動する請求項23の方法。
【請求項26】
携帯用電子機器のためのクワーティーキーパッドであって、そのキーパッドは、それに付随した英字をそれぞれ備えた複数の入力キーを含み、
前記付随した英字を備えた複数のキーのうちの少なくとも一部はそれに付随した数字を備え、
前記数字は前記英字に対してほぼ45度の角度で傾斜しているクワーティーキーパッド。
【請求項27】
付随した英字及び数字を備えた複数のキーのうちの少なくとも一部は、クワーティーキーパッドの他の入力キーとは異なる形状を有している請求項26のクワーティーキーパッド。
【請求項28】
前記英字及び数字は前記複数の入力キー上に配置されている請求項26のクワーティーキーパッド。
【請求項29】
前記英字及び数字は前記複数の入力キー上に配置されている請求項26のクワーティーキーパッド。
【請求項30】
前記付随した英字及び付随した数字を備えた複数のキーのうちの少なくとも一部は、クワーティーキーパッドの他の入力キーに比べ大型である請求項29のクワーティーキーパッド。
【請求項1】
複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器において、その機器は、
第一エレメント及び第二エレメントを備えたハウジングと、
前記第一エレメント上に配置され、複数のキーを有するキーボードと、
前記ハウジング内に配置され、前記第二エレメントに関する前記第一エレメントの相対位置を検知するセンサと、
前記ハウジング内に配置され、前記センサと接続したキーボードコントローラとを含み、
前記キーボードの前記複数のキーのうちの第一キーセットは、前記第一エレメントが前記第二エレメントに対して第一位置にあることに反応して、前記キーボードコントローラにより作動する機器。
【請求項2】
少なくとも二つの動作モードを有し、前記第二エレメントに対する前記第一エレメントの位置に基づいて動作モードを自己設定する請求項1の機器。
【請求項3】
前記キーボードの前記複数のキーのうちの第二キーセットは、前記第一エレメントが前記第二エレメントに対して第二位置にあることに反応して、前記キーボードコントローラにより作動する請求項2の機器。
【請求項4】
前記第一キーセットは前記第二キーセットの部分セットである請求項3の機器。
【請求項5】
前記第一キーセットは前記第二キーセットとは異なる形状を有している請求項4の機器。
【請求項6】
前記複数のキーのうちの前記第一キーセットはそれに付随した第一の印(indicia)のセットを有しており、前記第一の印のセットは前記少なくとも二つの動作モードのうちの第一動作モードに対応する請求項2の機器。
【請求項7】
前記第二キーセットはそれに付随した第二の印のセットを有しており、前記第二の印のセットは前記少なくとも二つの動作モードのうちの第二動作モードに対応する請求項3の機器。
【請求項8】
前記機器が前記第一位置に設定されている時であっても、前記第二位置に設定されている時であっても前記第二の印のセットを読むことができるように、前記第一の印のセットは前記第二の印のセットに対してほぼ45度の角度で配向されている請求項6の機器。
【請求項9】
前記第二エレメントが肖像画表示位置に配置される肖像画表示モードとして第一モードに前記機器が設定される時に、前記第一キーセットはアクティブになり、
前記第二電子エレメントが風景表示位置に配置される風景表示モードとして第二動作モードに前記機器が設定されている時に、前記第二キーセットはアクティブになる請求項8の機器。
【請求項10】
前記第一キーセットは第一形状を有している請求項1の機器。
【請求項11】
前記第一形状は円又は四角形である請求項10の機器。
【請求項12】
前記第二キーセットは第二形状を有している請求項3の機器。
【請求項13】
前記第二形状は楕円形、長方形又は弾丸状である請求項12の機器。
【請求項14】
前記印は前記キー上に配置されている請求項5の機器。
【請求項15】
前記印は前記キーに隣接して配置されている請求項5の機器。
【請求項16】
前記印は前記キー上に配置されている請求項6の機器。
【請求項17】
前記印は前記キーに隣接して配置されている請求項6の機器。
【請求項18】
前記第二エレメントは風景表示機器としても、肖像画表示機器としても設定可能な表示機器を備えている請求項1の機器。
【請求項19】
携帯用通信機器であって、その機器は、
ハウジングと、
ハウジングに移動可能に連結され、少なくとも第一位置及び第二位置の間で移動可能なパネルと、
前記ハウジング又は前記パネルの一方に配置された複数の入力キーとを含み、
前記パネルが前記第一位置にある時に、前記複数の入力キーのうちの少なくとも一部が第一機能を実行し、
前記パネルが前記第二位置にある時に、前記複数の入力キーのうちの少なくとも一部が前記第一機能とは異なる第二機能を実行する機器。
【請求項20】
前記パネルが前記第一位置にある時は、前記複数の入力キーはクワーティー(qwerty)キーパッドを含み、前記パネルが前記第二位置にある時は、前記複数の入力キーの一部は数字キーとなる請求項19の機器。
【請求項21】
前記パネルが前記第一位置にある時は、前記複数の入力キーのうちの少なくとも一部はクワーティーキーパッドを含み、前記クワーティーキーパッドを含む前記複数の入力キーの一部はそれに付随した数字を備えており、前記パネルが前記第二位置にある時には、その付随した数字を備えた複数の入力キーは数字入力キーとなる請求項19の機器。
【請求項22】
前記クワーティーキーパッドを含む複数の入力キーのそれぞれはそれに付随した英字を備えており、前記数字はその英字に対してほぼ45度の角度で傾斜している請求項21の機器。
【請求項23】
複数のエレメントを有する自己設定型の無線携帯用電子通信機器における動作モードを自己設定する方法であって、前記複数のエレメントを有する自己設定型の携帯用電子通信機器は、第二電子エレメントに対して移動可能な第一電子エレメント、及び複数のキーを有するキーボードを備え、
前記第二電子エレメントに関する前記第一電子エレメントの相対位置を検知するステップと、
前記相対位置に基づいて前記キーボードの動作モードを選択するステップとを含む方法。
【請求項24】
前記動作モードが肖像画入力モードであることに反応して第一キーセットが作動する請求項23の方法。
【請求項25】
前記動作モードが風景入力モードであることに反応して第二キーセットが作動する請求項23の方法。
【請求項26】
携帯用電子機器のためのクワーティーキーパッドであって、そのキーパッドは、それに付随した英字をそれぞれ備えた複数の入力キーを含み、
前記付随した英字を備えた複数のキーのうちの少なくとも一部はそれに付随した数字を備え、
前記数字は前記英字に対してほぼ45度の角度で傾斜しているクワーティーキーパッド。
【請求項27】
付随した英字及び数字を備えた複数のキーのうちの少なくとも一部は、クワーティーキーパッドの他の入力キーとは異なる形状を有している請求項26のクワーティーキーパッド。
【請求項28】
前記英字及び数字は前記複数の入力キー上に配置されている請求項26のクワーティーキーパッド。
【請求項29】
前記英字及び数字は前記複数の入力キー上に配置されている請求項26のクワーティーキーパッド。
【請求項30】
前記付随した英字及び付随した数字を備えた複数のキーのうちの少なくとも一部は、クワーティーキーパッドの他の入力キーに比べ大型である請求項29のクワーティーキーパッド。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公表番号】特表2006−511979(P2006−511979A)
【公表日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−504404(P2004−504404)
【出願日】平成15年4月15日(2003.4.15)
【国際出願番号】PCT/US2003/011816
【国際公開番号】WO2003/096558
【国際公開日】平成15年11月20日(2003.11.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
ポケットベル
【出願人】(390009597)モトローラ・インコーポレイテッド (649)
【氏名又は名称原語表記】MOTOROLA INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年4月15日(2003.4.15)
【国際出願番号】PCT/US2003/011816
【国際公開番号】WO2003/096558
【国際公開日】平成15年11月20日(2003.11.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
ポケットベル
【出願人】(390009597)モトローラ・インコーポレイテッド (649)
【氏名又は名称原語表記】MOTOROLA INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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