説明

複数のセンサアレイを備える工業用ロール

【課題】工業用ロールが、外側表面を有する実質的に円筒形のコアと、このコアの外側表面の周囲を覆うポリマーカバーと、検知システムとを含んでいるものであって、改良した検知システムを提供する。
【解決手段】ロール120の検知システムは、第1組のセンサ1301を直列に接続する第1の信号搬送部材1281と、第2組のセンサ1302を直列に接続する第2の信号搬送部材1282と、第1および第2の信号搬送部材と作用的に関連しかつ第1組および第2組のセンサによって提供された信号を選択的に監視するように構成された信号処理ユニットと、を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本出願は、2010年6月4日に出願された米国仮特許出願第61/351,499号の優先権を主張するものであり、その開示が本明細書に完全に組み込まれる。
【0002】
[発明の分野]
本発明は、工業用ロールに関し、より詳細には製紙用ロールに関する。
【背景技術】
【0003】
典型的な製紙プロセスでは、セルロース繊維(紙の「原料」として知られている)の水スラリーまたは懸濁液が、2つ以上のロール間を移動する織金網(woven wire)および/または合成材料製のエンドレスベルトの上部走路(upper run)の上に供給される。このベルトは、しばしば「フォーミングファブリック(forming fabric)」と呼ばれ、その上部走路の上面上に製紙面を設け、この上部走路は、水性溶媒から紙原料のセルロース繊維を分離するフィルタとして動作し、それによって湿紙ウェブ(wet paper web)を形成する。水性溶媒は、重力またはファブリックの上部走路の下面(すなわち「機械側」)上に位置する真空によって、排水孔として知られているフォーミングファブリックのメッシュ開口から流出する。
【0004】
フォーミング部分を出た後、紙ウェブは、抄紙機のプレス部分へ移送され、そこで、通常は「プレスフェルト(press felt)」と呼ばれる別のファブリックで覆われた1つまたは複数のプレス(しばしばローラプレス)のニップに通される。プレスからの圧力はウェブから余分な水分を除去するものである。この水分の除去は、プレスフェルトの「バット」層の存在によって促進されることが多い。次いで、紙は、さらに水分を除去するための乾燥機部分に移送される。乾燥後、紙は2次加工および包装の準備ができている。
【0005】
円筒形ロールが通常、製紙機械の別の部分、例えばプレス部分で利用されている。この種のロールは、それらが高い動荷重および温度ならびに刺激性または腐食性の化学剤に曝され得る厳しい環境の中に存在し動作する。一例として、典型的な製紙工場では、ロールは、繊維性ウェブシートを加工ステーション間で搬送するためだけでなく、プレス部分およびカレンダロールの場合、ウェブシート自体を紙に加工するためにも使用されている。
【0006】
通常、製紙に使用されるロールは、製紙機械内の様々な位置に存在するロールが様々な機能を実行する必要があるので、製紙機械内の場所を考慮して構成されている。これは、製紙用ロールの性能要求が多様となり得るとともに、金属ロール全体を交換するのが極めて高価となり得るので、多くの製紙用ロールは、通常は金属のコアの周面を囲むポリマーカバーを含んでいる。カバーに使用される材料を変えることにより、カバーの設計者は、製紙応用例の要求に応じて様々な性能特性を有するロールを提供することができる。また、金属ロールを覆うカバーを修理したり、磨き直したり、交換したりすることにより、金属ロール全体を交換する場合に比べてかなり安価となり得る。カバー用の例示的なポリマー材料としては、天然ゴム、合成ゴム、例えばネオプレンゴム、スチレンブタジェンゴム(SBR)、ニトリルゴムなど、クロロスルホン化ポリエチレン(「CSPE」、DuPontからのHYPALONという商標名でも知られている)、EDPM(エチレンプロピレンジエンモノマーで形成されたエチレンプロピレンターポリマーに付けられた名前)、ポリウレタン、熱硬化性複合材料、および熱可塑性複合材料がある。
【0007】
多くの例では、ロールカバーは、少なくとも2つの異なる層、すなわち、コアを覆いかつコアとの接合を行う基層と、基層を覆いかつ基層と接合するとともにロールの外側表面の役割を果たすトップストック層(topstock layer)と、を含んでいる(あるロールは、基層とトップストック層に挟まれた中間の「連結」層も含んでいる)。これらの材料の層は通常、カバーに動作のための規定組の物理的性質を提供するように選択される。これらは、製紙環境に耐えるように、必須強度と、弾性係数と、高温、水および刺激性化学薬品に対する耐性とを含むことができる。加えて、カバーは通常、それらが担うべきプロセスに適した所定の表面硬さを有するように設計され、カバーは通常、紙シートに損傷を与えずに紙シートがカバーから「離れる」ことを必要とする。また、経済的にするために、カバーは耐摩耗性であるべきである。
【0008】
紙ウェブは製紙機械によって運ばれるので、紙ウェブが受ける圧力プロファイルを理解することが非常に重要となり得る。圧力の変化がウェブから排出される水の量に影響を与える可能性があり、それによって、最終的なシートの水分含量、厚み、およびその他の性質に影響を及ぼす可能性がある。したがって、ロールに加えられる圧力の大きさは、抄紙機で製造された紙の品質に影響を与える可能性がある。
【0009】
ロールの他の性質もまた重要となり得る。例えば、ロールカバーがクロスマシン方向(cross machine direction)に受ける応力およびひずみは、カバーの耐久性および寸法安定性に関する情報を提供することができる。加えて、ロールの温度プロファイルは、カバーの潜在的問題を識別する手助けをすることができる。
【0010】
工業用ロールのカバー内に圧力センサおよび/または温度センサを含むことが知られている。例えば、Moschel et al.の米国特許第5,699,729号は、ロールのポリマーカバー内に埋め込まれた複数の圧力センサを含むらせん状に配置されたリード線を有するロールについて記述している。上記センサは、ロールの長さに沿って様々な軸方向位置で圧力を読み取るためにらせん状に配置されている。通常、センサは、センサ信号を処理して圧力および位置の情報を提供するプロセッサに送る信号搬送部材によって接続されている。
【0011】
より詳細には、各センサがニップを通過すると、そのセンサは荷重を受けて信号を発する。次いで、センサは、それがニップを通過した後で無荷重状態になる。しかし、センサは信号搬送部材によって直列に接続され、2つ以上のセンサがニップを同時に通過している場合にセンサ信号が部分的に重なり合ったり重畳したりする可能性がある。したがって、このシステムは、いくつかの応用例では正確な圧力プロファイルを生成することができない。
【0012】
センサ信号は、延長または幅広ニップの応用例で部分的に重なり合う可能性がある。例えば、工業用ロールは、シュープレスのシューなどの対合構造(mating structure)に対して、それと共に比較的幅の広いニップを形成するように位置することができる。この例では、少なくとも隣接するセンサがニップ内に同時に位置する可能性があり、これは誤った測定を引き起こす可能性がある。
【0013】
信号はまた、ロールが複数の対合構造と対応するように位置し、それによって複数のニップを作る応用例でも重なったり重畳したりする可能性がある。例示的な応用例は、プレス部分内にグループ化ロールを含み、カレンダリング部分(calendering section)内にロールを含んでいる。これらの例では、少なくとも1つのセンサが特定の時間に各ニップ内にある可能性がある。やはり、これは誤った測定を引き起こす可能性がある。
【発明の概要】
【0014】
第1の態様として、本発明の実施形態は工業用ロールを対象とする。この工業用ロールは、外側表面を有する実質的に円筒形のコアと、コアの外側表面の周囲を覆うポリマーカバーと、検知システムとを含んでいる。検知システムは、ポリマーカバー内に少なくとも部分的に埋め込まれかつロールの周囲にらせん状構成で配置された第1組のセンサおよび第2組のセンサを含む複数のセンサであって、これらのセンサが、ロールが受けた動作パラメータを検知しその動作パラメータに関する信号を提供するように構成され、第1のセンサ組のセンサが第2のセンサ組のセンサとは異なる、複数のセンサと、第1組のセンサを直列に接続する第1の信号搬送部材と、第2組のセンサを直列に接続する第2の信号搬送部材と、第1および第2の信号搬送部材と作用的に関連する信号処理ユニットであって、第1組および第2組のセンサによって提供された信号を選択的に監視するように構成された信号処理ユニットと、を含んでいる。
【0015】
第2の態様として、本発明の実施形態は工業用ロールを対象とする。この工業用ロールは、外側表面を有する実質的に円筒形のコアと、このコアの外側表面の周囲を覆うポリマーカバーと、検知システムとを含んでいる。検知システムは、ポリマーカバー内に少なくとも部分的に埋め込まれかつロールの周囲に第1のねじれ角で画定された第1のらせん状構成で配置された第1組のセンサを直列に接続する第1の信号搬送部材であって、これらのセンサが、ロールが受けた動作パラメータを検知しその動作パラメータに関する信号を提供するように構成され、第1のねじれ角が、ロールの回転軸に対する第1組のセンサのうちの第1の最も端のセンサの周方向位置と第1組のセンサのうちの第2の最も端のセンサの周方向位置との間の角度によって画定される、第1の信号搬送部材と、ポリマーカバー内に少なくとも部分的に埋め込まれかつロールの周囲に第2のねじれ角によって画定された第2のらせん状構成で配置された第2組のセンサを直列に接続する、第1の信号搬送部材から離間された第2の信号搬送部材であって、これらのセンサが、ロールが受けた動作パラメータを検知しその動作パラメータに関する信号を提供するように構成され、第2のねじれ角が、ロールの回転軸に対する第2組のセンサのうちの第1の最も端のセンサの周方向位置と第2組のセンサのうちの第2の最も端のセンサの周方向位置との間の角度によって画定される、第2の信号搬送部材と、第1および第2の信号搬送部材と作用的に関連する信号処理ユニットであって、第1組および第2組のセンサによって提供された信号を選択的に監視するように構成された信号処理ユニットと、を含んでいる。
【0016】
第3の態様として、本発明の実施形態は、工業用ロールが受けた動作パラメータを測定する方法を対象とする。この方法は、外側表面を有する実質的に円筒形のコアと、このコアの外側表面の周囲を覆うポリマーカバーと、検知システムとを含む工業用ロールを提供することを含んでいる。検知システムは、ポリマーカバー内に少なくとも部分的に埋め込まれかつロールの周囲にらせん状構成で配置された第1組のセンサおよび第2組のセンサを備える複数のセンサであって、ロールが受けた動作パラメータを検知しその動作パラメータに関する信号を提供するように構成された複数のセンサと、第1組のセンサを直列に接続する第1の信号搬送部材と、第2組のセンサを直列に接続する第2の信号搬送部材と、第1および第2の信号搬送部材と作用的に関連する信号処理ユニットであって、第1組および第2組のセンサによって提供された信号を選択的に監視するように構成された信号処理ユニットと、を含んでいる。この方法は、ロールを、工業用ロールに対してそれと共にニップを形成するように位置する対合構造とともに回転させて、第1のセンサ組のただ1つのセンサと第2のセンサ組のただ1つのセンサとがニップ内に同時に位置するようにすることをさらに含んでいる。
【0017】
第4の態様として、本発明の実施形態は、工業用ロールが受けた動作パラメータを測定する方法を対象とする。この方法は、外側表面を有する実質的に円筒形のコアと、コアの外側表面の周囲を覆うポリマーカバーと、検知システムとを備える工業用ロールを設けることを含んでいる。検知システムは、ポリマーカバー内に埋め込まれかつロールの周囲に第1のねじれ角によって画定された第1のらせん状構成で配置された第1組のセンサを直列に接続する第1の信号搬送部材であって、これらのセンサが、ロールが受けた動作パラメータを検知しその動作パラメータに関する信号を提供するように構成され、第1のねじれ角が、ロールの回転軸に対する第1組のセンサのうちの第1の最も端のセンサの周方向位置と第1組のセンサのうちの第2の最も端のセンサの周方向位置との間の角度によって画定される、第1の信号搬送部材と、ポリマーカバー内に埋め込まれかつロールの周囲に第2のねじれ角によって画定された第2のらせん状構成で配置された第2組のセンサを直列に接続する、第1の信号搬送部材から離間された第2の信号搬送部材であって、これらのセンサが、ロールが受けた動作パラメータを検知しその動作パラメータに関する信号を提供するように構成され、第2のねじれ角が、ロールの回転軸に対する第2組のセンサのうちの第1の最も端のセンサの周方向位置と第2組のセンサのうちの第2の最も端のセンサの周方向位置との間の角度によって画定される、第2の信号搬送部材と、第1および第2の信号搬送部材と作用的に関連する信号処理ユニットであって、第1組および第2組のセンサによって提供された信号を選択的に監視するように構成された信号処理ユニットと、を含んでいる。この方法は、ロールを、ロールに対してそれと共に第1のニップを形成するように位置する第1の対合構造とロールに対してそれと共に第2のニップを形成するように位置する第2の対合構造とともに回転させて、第1のセンサ組のただ1つのセンサが第1のニップおよび第2のニップ内に同時に位置しかつ第2のセンサ組のただ1つのセンサが第1のニップおよび第2のニップ内に同時に位置するようにすることをさらに含む。
【0018】
一実施形態について記述されている1つまたは複数の態様または特徴が、明確には記述されていない別の実施形態に組み込まれ得ることに留意されたい。すなわち、すべての実施形態および/または任意の実施形態の特徴が、任意の方法および/または組合せで組み合わせることができる。出願人は、最初に出願された請求項を、最初にそのようには請求されていない他の任意の請求項に従属しかつ/またはその請求項の任意の特徴を組み入れるように最初に出願された請求項を修正することができる権利を含めて、それに応じて最初に出願された請求項を変更したり、新規請求項を出願したりする権利を留保する。本発明のこれらおよびその他の目的および/または態様について、以下に示す明細書で詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】従来技術のロールおよび関連する検知システムのゲージ図である。
【図2】図1のロールの断面図である。
【図3】図1のロールとその上の信号搬送部材によって直列に接続されているセンサの一部の端部斜視図である。
【図4】図3の信号搬送部材によって送られる例示的な信号を示すグラフである。
【図5】図3の信号搬送部材によって送られる別の例示的な信号を示すグラフである。
【図6】本発明のいくつかの実施形態による、ロールとその上の複数の信号搬送部材によって接続されているセンサの一部の端部斜視図である。
【図7】対合構造に対してそれと共にニップを形成するように位置する図6のロールの端面図である。
【図8】本発明のいくつかの実施形態による、ロールとその上の複数の信号搬送部材によって接続されているセンサの端部斜視図である。
【図9】図8のロールが複数の対合構造に対してそれと共に複数のニップを形成するように位置することができる構成の端面図である。
【図10】図8のロールが複数の対合構造に対してそれと共に複数のニップを形成するように位置することができる構成の端面図である。
【図11】図6および図8の信号搬送部材からデータを送るための構成要素を示すブロック図である。
【図12】本発明のいくつかの実施形態による動作を示すフローチャートである。
【図13】図6および図8の信号搬送部材によって送られる例示的な信号を示すグラフである。
【図14】図6および図8の信号搬送部材によって送られる例示的な信号を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明について添付図面を参照して以下により詳細に説明する。本発明は図示した実施形態に限定されるものではない。むしろ、これらの実施形態は、本発明を当業者に十分かつ完全に開示するためのものである。添付図面において、全体を通して類似の番号は類似要素を意味している。いくつかの構成要素の厚みおよび寸法は、明確にするために誇張されていることがある。
【0021】
周知の機能または構造は、簡潔かつ/または明確にするために詳細には記述されていないことがある。
【0022】
特に規定されていない限り、本明細書で用いられているすべての専門用語および科学用語は、本発明が属する当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有している。本明細書で本発明の説明に用いられている術語は、特定の実施形態だけを説明するためのものであり、本発明を限定するためのものではない。本発明の説明および添付の特許請求の範囲に用いられているように、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、文脈上特に明確に示していない限り、複数形をも含むように意図されている。本明細書で用いられているように、「および/または(and/or)」という用途は、関連するリストに記載された項目のうちの1つまたは複数のあらゆる組合せを含んでいる。使用される場合、「付着される(attached)」、「接続される(connected)」、「相互接続される(interconnected)」、「接触する(contacting)」、「結合される(coupled)」、「取り付けられる(mounted)」、「覆う(overlying)」などの用語は、特に指定のない限り、要素間の直接的または間接的な付着または接触を意味することができる。
【0023】
次に図を参照すると、図1に広く20で示してある従来のロールが示されている。ロール20は、円筒形コア22(図2)と、コア22を取り囲むカバー24(通常は1つまたは複数のポリマー材料で形成される)とを含んでいる。動作パラメータ(例えば圧力、温度、ニップの幅など)を検知するための検知システム26は、信号搬送部材28および複数のセンサ30を含み、センサ30はそれぞれカバー24内に少なくとも部分的に埋め込まれている。本明細書で使用されているように、センサがカバー内に「埋め込まれる」は、センサがカバーの中に完全に含まれることを意味し、センサが特定の層またはカバーの層の組内に「埋め込まれる」は、センサがその層またはその層の組の中に完全に含まれることを意味している。検知システム26はまた、センサ30によって生成された信号を処理するプロセッサ32も含んでいる。
【0024】
コア22は通常、鋼鉄や鋳鉄などの金属材料で形成されている。コア22は、中実(solid)または空洞とすることができ、空洞の場合、圧力またはロールのプロファイルを変えることができる装置を含んでいてもよい。
【0025】
カバー24は、ロールでの使用に適するように、任意の形をとることができ、当業者によって認識されている任意のポリマー材料および/または弾性材料で形成することができる。例示的な材料としては、天然ゴム、合成ゴム、例えばネオプレンゴム、スチレンブタジェンゴム(SBR)、ニトリルゴムなど、クロロスルホン化ポリエチレン(「CSPE」、HYPALONという商標名でも知られている)、EDPM(エチレンプロピレンジエンモノマーで形成されたエチレンプロピレンターポリマーに付けられた名前)、エポキシ、およびポリウレタンがある。また、カバー24は、強化材、充填材、添加物などを含んでいてもよい。例示的な追加の材料が、Stephensの米国特許第6,328,681号、Jonesの同第6,375,602号、およびGustafsonの同第6,981,935号において論じられ、それらのそれぞれの開示が本明細書に完全に組み込まれる。
【0026】
ロール20は、例えばMoore et al.の米国特許出願公開第2005/0261115号およびPakの同時係属の米国特許出願第12/489,711号に記述されている態様で製造することができ、それらのそれぞれの開示が本明細書に完全に組み込まれる。これらの出願に記述されているように、カバー24は複数の層を含むことができる。例えば、コア22は内側基層で覆うことができ、その場合、信号搬送部材28およびセンサ30は適所に位置し付着することが可能である。また、外側基層を当てることができ、外側基層の上にトップストック層を当てることが可能である。本発明は、基層およびトップストック層だけを含むカバー24を有するロールならびに追加の中間層をもつカバーを有するロールを含むように意図されている。中間層は、トップストック層を当てる前に外側基層の上に当てることが可能である。いくつかの実施形態では、センサ30は層内に少なくとも部分的に埋め込むことが可能である。いくつかの実施形態では、センサ30は2つの層の間にあって、センサ30が一方の層の上部にありかつ第2の別の層で覆われるようにすることが可能である。
【0027】
そして、完成したロール20およびカバー24は、例えば製紙機械内で使用することが可能である。いくつかの実施形態では、ロール20は、フォーミング紙ウェブが通過できる1つまたは複数のニップを形成するように、1つまたは複数のロールまたは加圧装置がロール20に隣接して位置するニッププレスの一部である。そのような状況では、カバー24が特にニップ領域内で受ける圧力を監視することが重要となり得る。検知システム26は、カバー24に沿って異なる軸方向位置に関する圧力情報を提供することが可能であり、センサ30のそれぞれは、ロール20上の別の軸方向位置に関する圧力情報を提供している。いくつかの他の実施形態では、ロール20は、紙製品の仕上げを行うカレンダリング部分の一部である。カレンダリング応用例では、ロールカバーはポリマー、綿、またはチルド鉄とすることが可能であり、センサはカバー内に少なくとも部分的に埋め込まれることに留意されたい。
【0028】
さらに図1を参照すると、検知システム26のセンサ30は、ロール20の圧力などの動作パラメータを検知するのに適している。センサ30は、当業者によって認識されている任意の形状または形をとることができ、圧電センサ、光センサなどがある。例示的なセンサが、Mooreの米国特許第5,562,027号、Moschel et al.の同第5,699,729号、Mellerの同第6,429,421号、Gustafsonの同第6,981,935号およびGustafsonの同第7,572,214号、Moore et al.の米国特許出願公開第2005/0261115号、ならびにPakの同時係属の米国特許出願第12/488,753号およびPakの同第12/489,711号において論じられ、それらのそれぞれの開示が本明細書に完全に組み込まれることになる。
【0029】
検知システム26の信号搬送部材28は、ロール内での電気信号の通過に適している当業者によって認識されている任意の信号搬送部材とすることが可能である。いくつかの実施形態では、信号搬送部材28は、例えば前述のPakの米国特許出願第12/489,711号に記述されているように、1対のリード線を含み、それぞれが各センサ30の別の部分と接触することができる。
【0030】
検知システム26は、ロール20の端部に取り付けられたマルチプレクサ31または他のデータ収集装置を含んでいる。マルチプレクサ31は、センサ30から信号を受け取り、収集し、その信号をプロセッサ32に送るものである。プロセッサ32は通常、センサ30と作用的に関連し、センサ30からの信号を有用な容易に理解できる情報に処理することが可能なパーソナルコンピュータまたは類似のデータ交換装置、例えば製紙工場の分配制御システムである。いくつかの実施形態では、RF信号方式などの無線通信モードが、センサ30から収集されたデータをマルチプレクサ31からプロセッサ32に送るために使用されている。他の代替構成は、信号をセンサ30からプロセッサ32に送ることを可能にするスリップ・リング・コネクタを含む。適切な例示的処理ユニットが、Mooreの米国特許第5,562,027号および同第7,392,715号、Moschel et al.の同第5,699,729号、およびGustafson et al.の同第6,752,908号において論じられ、それらのそれぞれの開示が本明細書に完全に組み込まれることになる。
【0031】
動作中、ロール20およびカバー24は、ロール20の軸を中心に非常に高速で回転するようになっている。センサ30のうちの1つがロール20と対合ロールまたはプレスとによって作られたニップを通過するたびに、センサ30は、対合ロールがセンサ30上方のロール20の領域にかける圧力によって生成されたパルスを送ることになる。センサ30がニップ内に存在しないとき、一般的なノイズのレベルを超える有意なパルスは生成されない。したがって、ロール20が回転するにつれて、各センサ30はニップを通って移動し、ニップの対応位置での圧力を表すパルスを提供することになる。その結果、パルスの形をとるデータがセンサ30によって生成され、信号搬送部材28に沿って送られるとともに、マルチプレクサ31で受け取られることになる。典型的なデータ検索セッションでは、センサ30、1台当たり10〜30個のパルスが受け取られる。これらの個々のパルスは、保存され各センサ30のそれぞれの圧力信号に処理され得る。生のセンサデータが収集されると、そのデータはマルチプレクサ31からプロセッサ32に送られて、容易に理解できる形式に、例えばロール20の長さに沿ってロール20の圧力プロファイルに処理される。
【0032】
図3は、信号搬送部材28によって直列に接続されたセンサ30を備えるロール20の一部を示している。センサ30は通常、軸方向に等間隔で配置されている(いくつかの応用例、例えばティッシュペーパの製造に使用されるロールなどでは、センサはロールの端部付近でより集中することがある)。通常、各センサ30が一定の軸方向かつ周方向位置に位置するように、1本のつるまき線がロール20の全周囲に曲線を描き、それによって動作パラメータを各位置で測定することが可能になる。らせん状センサ構成について、前述のMoschel et al.の米国特許第5,699,729号および前述のMoore et al.の米国特許出願公開第2005/0261115号により詳細に記述されている。
【0033】
図4は、信号搬送部材28から送られる例示的な信号を示すグラフである。各センサ30がニップに入ると、各センサ30は荷重を受け、信号の逆ピークPのうちの1つで表されるパルスを発することになる。各センサ30は、それがニップから離れると無荷重状態になる。基線Bが逆ピークP間に確立されている。ニップ圧は、逆ピークPと基線Bとの差であるパルスの高さまたは振幅によって決定されるものである。
【0034】
理想的には、図4に例示されているように、すべてのセンサ30が、ピークP間に一貫した基線Bが確立されるように無荷重状態になる。しかし、これは、ロール20が、2つ以上のセンサ30が同時に部分的または完全に荷重を受けるいくつかの応用例で使用された場合には、当てはまらない。信号搬送部材28はセンサ30を直列に接続しているので、すべてのセンサ30からの出力の和である信号は1つだけである。図5は、信号搬送部材28によって送られる別の例示的な信号を示すグラフであり、パルスPが部分的に重なり合っている。この実施例では、隣接するセンサ30が同時に部分的に荷重を受けている。これは、基線Bを変化させ(すなわち基線を下方へシフトさせ)、したがってパルス波高を減少させて、誤った測定を引き起こすことになる。
【0035】
この問題は、延長または幅広ニップの応用例で起こる可能性がある。図1および図3に例示されているロール20のセンサシステムは、約1インチ(約2.54センチ)幅のニップ、例えばプレス部分において2つのロール間に形成されるいくつかのニップに適している場合がある。しかし、延長または幅広ニップ、例えばロールがシュープレスのシューと対合したときに形成されるニップは、最大で10インチ(25.4センチ)の幅になることがあり、さらに幅が広くなることもある。結果として、これらの応用例では、少なくとも2つの隣接するセンサ30からのパルスが部分的に重なり合う可能性がある。隣接するセンサ30間の角度間隔または周方向間隔を大きくすることができるが、このようにするとセンサ30の総数が少なくなり、測定場所(センサ位置)間の空きスペースが広いプロファイルになる。
【0036】
図6は、幅広ニップの応用例で遭遇する問題を克服することができる一実施形態を例示している。ロール120は、第1組のセンサ130および第2組のセンサ130を含む検知システムを備えている。第1組のセンサ130は、第2組のセンサ130とは異なっている。センサ130、130は、ロール120の周囲にらせん状構成で配置されている。各センサ130、130は、ロール120が受けた動作パラメータ(例えば圧力)を検知し、その動作パラメータに関する信号を提供するように構成されている。
【0037】
検知システムはまた、第1および第2の信号搬送部材128、128も含んでいる。第1の信号搬送部材128は第1組のセンサ130を直列に接続し、第2の信号搬送部材128は第2組のセンサ130を直列に接続している。図示の実施形態では、第1組の隣接するセンサ130間の軸方向距離は、図1および3に示されているロール20の隣接するセンサ30間の軸方向距離に比べて増大している(例えば2倍)。同様に、第2組の隣接するセンサ130間の軸方向距離もまた、ロール20の隣接するセンサ30間の軸方向距離に比べて増大している(例えば2倍)。この構成は、個々の信号搬送部材128、128の隣接するセンサからの信号ピーク間の時間を増大させることが可能となる。これらの増大した持続時間は、単一の信号搬送部材によって直列に接続されたセンサが遭遇し得る部分的に重なり合う信号をなくすことができる。
【0038】
検知システムはまた、第1の信号搬送部材128(したがって第1組のセンサ130)および第2の信号搬送部材128(したがって第2組のセンサ130)と作用的に関連する信号処理ユニットまたは装置も含むことが可能である。この信号処理ユニットまたは装置は、第1組のセンサ130および第2組のセンサ130によって提供された信号を選択的に監視する(またはその信号からデータを受け取る)ように構成される。いくつかの実施形態では、信号処理ユニットまたは装置は、第1の信号搬送部材128と第2の信号搬送部材128とを交互に監視する(またはそれらの部材からデータを受け取る)ように構成されている。信号処理ユニットまたは装置については、以下でより詳細に説明する。
【0039】
いくつかの実施形態では、図6に示されているように、第1組のセンサ130と第2組のセンサ130とは、らせん状構成で互い違いになっている。第1の信号搬送部材128は第2組のセンサ130を迂回することができ、第2の信号搬送部材128は第1組のセンサ130を迂回することができる。本明細書で使用されているように、信号搬送部材が1つまたは複数のセンサを「迂回する」というのは、その信号搬送部材が1つまたは複数のセンサと接触しないことを意味している。信号搬送部材は、センサの上、下、および/または周囲を通ることによってセンサを迂回することが可能となる。信号搬送部材は、特定のセンサが迂回されるときに(例えば、信号搬送部材がセンサの上または下を通る場合)、ロールのカバー内の異なる深さに少なくとも部分的に埋め込むことが可能となり、あるいは、特定のセンサが迂回されるときに(例えば、信号搬送部材がセンサの周囲を通る場合)、ロールのカバー内の同じまたは実質的に同じ深さに少なくとも部分的に埋め込むことが可能となる。図示のように、第1の信号搬送部材128は第2組のセンサ130の周囲に「曲線を描く」ことができ、第2の信号搬送部材128は第1組のセンサ130の周囲に「曲線を描く」ことができる。
【0040】
図13および図14は、それぞれ信号搬送部材128および128から送られる例示的な信号を示すグラフである。上述した図13に示されているように、隣接するセンサ130からのパルスP1間の時間は、センサ130の軸方向間隔が増大しているため長くなっている。これは、パルスP1が部分的に重なり合わないようにするのを助け、その上、適正な基線B1が確立されるようにするのも助けるものである。同様に、図14に示されているように、隣接するセンサ130からのパルスP2間の時間は、センサ130の軸方向間隔が増大しているため長くなっている。これは、パルスP2が部分的に重なり合わないようにするのを助けるとともに、適正な基線B2が確立されるようにするのも助けている。第1組のセンサ130からの信号を監視した後(例えば、パルスP3の前ではなくP1の後)、プロセッサ132は切り替わり、第2組のセンサ130からの信号(例えば、図10に示されているパルスP2)を監視することができる。プロセッサ132は、第1組および第2組のセンサ130、130を種々の方法で監視する間に切り替わることが可能である。いくつかの実施形態では、プロセッサ132は、第1組のセンサ130からの信号と第2組のセンサ130からの信号とを交互に監視するように構成されている。
【0041】
したがって、選択的に監視され得る複数の組のセンサを使用することにより、パルスが部分的に重なり合うことによる誤った測定を最小限に抑えるかまたは防止することができ、ロール上のセンサ範囲に障害が生じることはなく、それによって正確かつ包括的なロールプロファイルが可能になる。
【0042】
上述のように、ロール120は、対合構造に対してそれと共に比較的幅の広いニップを形成するように位置する場合に、特に有用となり得る。例示するために、図7は、ロール120に対してそれと共に比較的幅の広いニップ152を形成するように位置する対合構造150(例えば、シュープレスのシュー)を示している。上述した検知システムは、第1のセンサ組のただ1つのセンサ130と第2のセンサ組のただ1つのセンサ130とがニップ152内で同時に位置するように構成されていてもよい。
【0043】
2組のセンサおよび2つの信号搬送部材について上記に詳細に説明し図6に例示してきたが、3つ以上のセンサ組が、各センサ組が個々の信号搬送部材によって接続された状態で必要に応じて使用され得ることが想定される。3つ以上のセンサ組は、例えば、特に幅の広いニップを含む応用例で必要とされ得る。
【0044】
図1および図3に例示されているようなロールおよび検知システムは、複数ニップ構成とは相いれない場合もある。そのような構成の実施例が、プレス部分(図9)およびカレンダ部分(図10)内のグループ化されたロールである。図9では、プレスロール20、20が、プレスロール20に対してそれと共にニップN1、N2を形成するように位置している。同様に、図10では、カレンダロール80、80が、カレンダロール80に対してそれと共にニップN4、N5を形成するように位置している。ロール20(図1および図3に例示されている)がロール20(またはロール80)の適所に使用されていれば、少なくとも1つのセンサ30が、動作中の特定の時間に、各ニップN1、N2(または各ニップN4、N5)内で少なくとも部分的に荷重を受けることができる。これにより、少なくとも2つの信号が部分的に重なり合ったり重畳したりする可能性がある。というのは、センサ30のすべてが信号搬送部材28によって直列に接続されているからである。部分的に重なり合う信号の場合、基線は、より詳細に上述したように変化する可能性がある。さらに、重畳した信号は、どの信号がどのニップに対応するのかについて混乱を招く可能性がある。
【0045】
少なくとも1つのセンサが複数のニップ内で同時に荷重を受けるという問題を克服するために、図1および図3に示されているセンサ30の角度間隔または周方向間隔を小さくすることができる。これにより、センサ30によって形成されるつるまき線がロール20に完全には巻き付かないように、センサ30によって画定されるねじれ角を減少させることになる。しかし、同数のセンサを維持するためには、隣接するセンサ間の軸方向間隔を小さくする必要がある。これは、延長または幅広ニップの応用例に関し上述した同じ問題を引き起こす可能性がある。すなわち、複数のセンサが単一のニップ内に同時に位置する可能性があり、信号が部分的に重なり合う可能性がある。
【0046】
図8は、複数ニップ構成に関連するこれらの問題を克服することができる一実施形態を例示している。ロール220は、第1組のセンサ230を直列に接続する第1の信号搬送部材228を含む検知システムを備えている。センサ230は、ロール220が受けた動作パラメータ(例えば圧力)を検知しその動作パラメータに関する信号を提供するように構成されている。第1の信号搬送部材228は、ロール220の周囲に第1のねじれ角θ1によって画定された第1のらせん状構成で配置されている。第1のねじれ角θ1は、ロール220の回転軸Rに対する第1の最も端のセンサ230Aの角度位置または円周方向位置と第2の最も端のセンサ230Bの角度位置または円周方向位置との間の角度によって画定されている。
【0047】
ロール220の検知システムはまた、第1の信号搬送部材228から離間された第2の信号搬送部材228も含んでいる。第2の信号搬送部材228は、第2組のセンサ230を直列に接続している。センサ230は、ロール220が受けた動作パラメータ(例えば圧力)を検知しその動作パラメータに関する信号を提供するように構成されている。第1の信号搬送部材228は、ロール220の周囲に第2のねじれ角θ2によって画定された第2のらせん状構成で配置されている。第2のねじれ角θ2は、ロール220の回転軸Rに対する第1の最も端のセンサ230Aの角度位置または円周方向位置と第2の最も端のセンサ230Bの角度位置または円周方向位置との間の角度によって画定されている。
【0048】
ロール220の検知システムはまた、第1の信号搬送部材228および第2の信号搬送部材228と作用的に関連する信号処理ユニットまたは装置も含む。信号処理ユニットまたは装置は、第1の信号搬送部材228によって送られた(したがって第1組のセンサ230によって提供された)信号と第2の信号搬送部材228によって送られた(したがって第2組のセンサ230によって提供された)信号とを選択的に監視するように構成されている。いくつかの実施形態では、信号処理ユニットまたは装置は、第1の信号搬送部材228によって送られた信号と第2の信号搬送部材228によって送られた信号とを交互に監視するように構成される。信号処理ユニットまたは装置については、以下でより詳細に説明する。
【0049】
図示の実施形態では、第1のセンサ組の隣接するセンサ230間の角度間隔が減少し、第2のセンサ組の隣接するセンサ230間の角度間隔も減少している。この構成は、特定の信号搬送部材228、228に関連する複数のセンサが複数のニップ内に同時に位置しないようにすることが可能である。さらに、第1のセンサ組の隣接するセンサ230間の軸方向間隔が増大し、第2のセンサ組の隣接するセンサ230間の軸方向間隔も増大している。これにより、特定の信号搬送部材228、228に関連する複数のセンサが複数のニップ内に同時に位置しないようにすることが可能となる。
【0050】
明確にするために、図9には9つのセンサ(第1のセンサ組の5つのセンサ230および第2のセンサ組の4つのセンサ230)しか例示されていないことに留意されたい。それより少ないまたは多いセンサが使用され得ることが想定される。例えば、11個のセンサ230および10個のセンサ230が存在することが可能である。また、同数のセンサ230、230が存在することも可能である。さらに、ねじれ角θ1、θ2は図示より小さくても大きくてもよいことが想定される。例えば、ねじれ角θ1、θ2の一方または両方は、それぞれの信号搬送部材228、228が図示より大きいロール220「の周囲に曲線を描く」ように、図示より大きくすることが可能である。
【0051】
2組のセンサおよび2つの信号搬送部材について本明細書では詳細に説明され図8に例示されているが、3つ以上のセンサ組が、各センサ組が個々の信号搬送部材によって接続された状態で必要に応じて使用され得ることが想定される。
【0052】
センサ230およびセンサ230は、ロールプロファイル内に「空所」がないようにし、したがって包括的なプロファイルを可能にするために、互いに対して軸方向に互い違いに配列することができる。例えば、第2組のセンサ230は、第1組のセンサ230間の中間またはほぼ中間の軸方向位置とすることが可能である。
【0053】
いくつかの実施形態では、第1および第2のねじれ角θ1、θ2は実質的に等しくすることが可能である。したがって、信号搬送部材228、228は実質的に平行とすることができる。信号搬送部材228、228間の間隔は、使用されるねじれ角θ1、θ2によって異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、ねじれ角θ1、θ2は部分的に重なり合わない。したがって、第1のセンサ組のセンサ230はロール220の第1の周面部にまたがり、第2のセンサ組のセンサ230はロール220の第2の別の周面部にまたがることになる。
【0054】
上述のように、ロール220は、複数の対合構造に対してそれらと共に複数のニップを形成するように位置する場合に、特に有用となり得る。いくつかの実施形態では、第1の対合構造が、工業用ロール220に対してそれと共に第1のニップを形成するように位置し、第2の対合構造が、工業用ロール220に対してそれと共に第2のニップを形成するように位置している。検知システムは、第1のセンサ組のただ1つのセンサ230が第1のニップおよび第2のニップ内に同時に位置しかつ第2のセンサ組のただ1つのセンサ230が第1のニップおよび第2のニップ内に同時に位置するように構成されていてもよい。
【0055】
例として、図9を参照すると、プレスロール20および20は、プレスロール20に対してそれと共にそれぞれニップN1、N2を形成するように位置することが可能である。ロール20は、ただ1つのセンサ230がニップN1およびにニップN2内に同時に位置し、かつただ1つのセンサ230がニップN1およびにニップN2内に同時に位置するように、図8に例示されているロール220の構成を採ってもよい。別の例として、図10を参照すると、カレンダロール80および80は、カレンダロール80に対してそれと共にそれぞれニップN4、N5を形成するように位置することが可能である。ロール80は、ただ1つのセンサ230がニップN4およびにニップN5内に同時に位置し、かつただ1つのセンサ230がニップN4およびにニップN5内に同時に位置するように、図8に例示されているロール220の構成をとることが可能である。
【0056】
いくつかの実施形態では、第1および第2のねじれ角θ1、θ2は、第1および第2のニップによって画定される角度以下である。図9を参照すると、例えば、ニップN1およびN2はそれらの間に角度β1を画定している。角度β1は、このページと垂直の、ロール20の回転軸Rに対して測定されるようになっている。第1および第2のねじれ角θ1、θ2は、第1のセンサ組のただ1つのセンサ230がニップN1およびN2内に同時に位置し、かつ第2のセンサ組のただ1つのセンサ230がニップN1およびN2内に同時に位置することを確実にするのに役立つように、角度β1以下とすることが可能である。
【0057】
さらに図9を参照すると、プレスロール群はロール20などの1つまたは複数の追加のロールを含んでいてもよいことに留意されたい。これに関連して、プレスロール20、20は、プレスロール20に対してそれと共にニップN1、N3を形成するように位置することが可能である。この場合、ロール20は、ただ1つのセンサ230がニップN1およびにニップN3内に同時に位置しかつただ1つのセンサ230がニップN1およびにニップN3内に同時に位置するように、図8に例示されているロール220の構成をとることが可能である。
【0058】
複数のセンサアレイの使用もまた、アレイのうちの1つ(または複数)が機能を停止した場合でも監視が継続できるという点で有利となり得る。例えば、図6に例示されている信号搬送部材128、128の一方が壊れた場合、信号搬送部材128、128の他方によって接続されているセンサは依然として信号を提供することができる。同じことが、図8に例示されている信号搬送部材228、228に適用することが可能である。
【0059】
ここで図11を参照すると、ロール120、220と共に使用するシステムの構成要素が例示されている。特に、図11は、データがどのようにセンサ(または信号搬送部材)からユーザまで流れることができるのかを例示している。上述のように、ロール120、220は、複数の信号搬送部材(例えば、128、128、128、・・・128)を含むことが可能である。信号搬送部材は、1つまたは複数のマルチプレクサ131に電気的に結合することが可能である。この1つまたは複数のマルチプレクサ131は、信号調整ユニット84に電気的に結合することが可能である。信号調整ユニット84は、測定された動作パラメータ(例えば圧力)を表す調整済み信号をプロセッサ32に送ることが可能である。信号調整ユニット84とプロセッサ32との間のリンクは、無線データ送信機86とすることが可能である。あるいは、信号調整ユニット84とプロセッサ32とは結線で接続することも可能である。プロセッサ32は、データをユーザ・インタフェース・ユニット88に送ることが可能である。例えば、ユーザ・インタフェース・ユニット88は、ディスプレイ、プリンタなどを含むことが可能である。ユーザ・インタフェース・ユニット88は、データをユーザフレンドリーな態様で表すように構成することが可能である(例えば、ロールの圧力プロファイルをユーザに表示することが可能である)。プロセッサ32はユーザ・インタフェース・ユニット88に結線で接続することが可能であり、あるいはデータを無線で送ることも可能である。
【0060】
図示されてはいないが、マルチプレクサ131の後に、かつデータがメモリに保存される前に、増幅器および/またはアナログデジタル変換器が存在し得ることに留意されたい。データは、無線送信され得るよりも速く生成することが可能であるので、メモリに保存することができる。
【0061】
例えば、使用される場合、信号調整ユニット84は、データがプロセッサ32に送られる前に保存されるマイクロプロセッサバッファを含むことができる。いくつかの実施形態では、このバッファは、各信号搬送部材のために一定の空間が確保されるように分割されてもよい。例えば、2つの信号搬送部材128、128が存在する場合、バッファは、バッファの半分または約半分が第1の信号搬送部材128から送られるデータのために確保され、かつバッファの半分または約半分が第2の信号搬送部材128から送られるデータのために確保されるように分割することが可能である。ユーザは、ユーザ・インタフェース・ユニット88でコマンドを送ってデータを収集することができる。マルチプレクサ131(または第1のマルチプレクサ131)は、第1の信号搬送部材128から送られた信号を受け取るように設定することができ、バッファの半分または約半分を第1の信号搬送部材128からのデータで満たすことが可能である。また、第2の信号搬送部材128から送られた信号を受け取るように、マルチプレクサ31は切り替わることが可能であり(または第2のマルチプレクサ131を設定することが可能であり)、バッファの残りの部分を第2の信号搬送部材128からのデータで満たすことが可能である。この時点で、すべてのデータをプロセッサ132に送ることが可能である。さらに、このデータは、適切なフォーマットでユーザインタフェース88に送ることが可能である。
【0062】
他のいくつかの実施形態では、バッファは、1つの信号搬送部材からのデータで一度に満たすことができる。例えば、2つの信号搬送部材128、128が存在する場合、ユーザからのコマンドに応じて、データプロセッサ32は、最初に第1の信号搬送部材128からデータを要求することが可能である。マルチプレクサ131(または第1のマルチプレクサ131)は、第1の信号搬送部材128から送られた信号を受け取るように設定することが可能であり、バッファは第1の信号搬送部材128からのデータで満たすことが可能である。また、第1の信号搬送部材128からのデータはプロセッサ32に送ることができる。そのデータをユーザインタフェース88に提供する前に、そして、第2の信号搬送部材128から送られた信号を受け取るように、マルチプレクサ131は切り替わることが可能であり(または第2のマルチプレクサ131を設定することが可能であり)、バッファは第2の信号搬送部材128からのデータで満たすことが可能である。さらに、第2の信号搬送部材128からのデータはデータプロセッサ32に送ることが可能であり、この時点で、プロセッサ32は、例えば、2組のデータを組み合わせてユーザインタフェース88に圧力プロファイルを生成することが可能である。
【0063】
上述のように、ロール120、220の検知システムは、信号搬送部材と作用的に関連しかつ信号搬送部材から送られた(またはそれに関連するセンサによって提供された)信号を選択的に監視するように構成された信号処理ユニットまたは装置を含んでいる。種々の実施形態において、信号処理ユニットまたは装置は、図11に例示されている構成要素のうちの1つまたは複数、例えばマルチプレクサ131、信号調整ユニット84、無線データ送信機86、プロセッサ32、および/またはユーザインタフェース装置88を含むことが可能である。
【0064】
本発明のいくつかの実施形態による工業用ロールが受けた動作パラメータを測定する方法が図12に例示されている。少なくとも第1組のセンサを直列に接続する第1の信号搬送部材と第2組のセンサを直列に接続する第2の信号搬送部材とを含むロールが設けられる(ブロック300)。このロールは、上述したロール120、220のどちらかの形をとっていてもよい。特に、ロールは、ロール120、220に関して上述した形式のいずれかを含むことが可能である。
【0065】
いくつかの実施では、ロールは、ロールに対してそれと共にニップを形成するように位置する対合構造とともに回転して、第1のセンサ組のただ1つのセンサと第2のセンサ組のただ1つのセンサとがニップ内に同時に位置するようにする(ブロック305)。他のいくつかの実施形態では、ロールは、ロールに対してそれと共に第1のニップを形成するように位置する第1の対合構造とロールに対してそれと共に第2のニップを形成するように位置する第2の対合構造とともに回転して、第1のセンサ組のただ1つのセンサが第1のニップおよび第2のニップ内に同時に位置し、かつ第2のセンサ組のただ1つのセンサが第1のニップおよび第2のニップ内に同時に位置するようにする(ブロック310)。
【0066】
いくつかの実施形態では、第1のセンサ組からの信号と第2のセンサ組からの信号とを交互に監視しかつ/または送ることが可能である。第1組のセンサおよび第2組のセンサからのデータは、動作パラメータ(例えば圧力)プロファイルを生成するために送ることが可能である。
【0067】
前述は、本発明を例示したものであり、本発明を限定するものと解釈されるべきでない。本発明の例示的な実施形態について説明してきたが、当業者なら、多くの修正が本発明の新規な教示および利点から著しく逸脱することなく例示的な実施形態において可能であることは容易に理解するものである。したがって、すべてのそのような修正は、特許請求の範囲で規定される本発明の範囲内に含まれるよう意図されている。本発明は以下の特許請求の範囲によって定義され、特許請求の範囲の同等物は本明細書に含まれるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側表面を有する実質的に円筒形のコアと、
前記コアの外側表面の周囲を覆うポリマーカバーと、
検知システムと
を備える工業用ロールであって、前記検知システムが、
前記ポリマーカバー内に少なくとも部分的に埋め込まれかつ前記ロールの周囲にらせん状構成で配置された第1組のセンサおよび第2組のセンサを備える複数のセンサであって、前記ロールが受けた動作パラメータを検知し前記動作パラメータに関する信号を提供し、前記第1のセンサ組の前記センサが前記第2のセンサ組の前記センサとは異なる、複数のセンサと、
前記第1組のセンサを直列に接続する第1の信号搬送部材と、
前記第2組のセンサを直列に接続する第2の信号搬送部材と、
前記第1および第2の信号搬送部材と作用的に関連する信号処理ユニットであって、前記第1組および第2組のセンサによって提供された前記信号を選択的に監視するように構成された信号処理ユニットと
を備えている、工業用ロール。
【請求項2】
前記第1のセンサ組の前記センサと前記第2のセンサ組の前記センサとが、前記らせん状構成で互い違いになっている、請求項1に記載の工業用ロール。
【請求項3】
前記第1の信号搬送部材が前記第2のセンサ組の前記センサを迂回し、前記第2の信号搬送部材が前記第1のセンサ組の前記センサを迂回している、請求項2に記載の工業用ロール。
【請求項4】
前記工業用ロールに対してそれと共にニップを形成するように位置する対合構造と組み合わせるものであって、前記検知システムが、前記第1のセンサ組のただ1つのセンサと前記第2のセンサ組のただ1つのセンサとが前記ニップ内で同時に位置するように構成されている、請求項1に記載の工業用ロール。
【請求項5】
前記対合構造と組み合わせるものであって、前記対合構造がシュープレスのシューである、請求項4に記載の工業用ロール。
【請求項6】
各センサが異なる軸方向かつ周方向位置に位置している、請求項1に記載の工業用ロール。
【請求項7】
前記信号処理ユニットが、前記第1組のセンサからの前記信号と前記第2組のセンサからの前記信号とを交互に監視するように構成されている、請求項1に記載の工業用ロール。
【請求項8】
前記動作パラメータが圧力である、請求項1に記載の工業用ロール。
【請求項9】
外側表面を有する実質的に円筒形のコアと、
前記コアの外側表面の周囲を覆うポリマーカバーと、
検知システムと
を備える工業用ロールであって、前記検知システムが、
前記ポリマーカバー内に少なくとも部分的に埋め込まれかつ前記ロールの周囲に第1のねじれ角によって画定された第1のらせん状構成で配置された第1組のセンサを直列に接続する第1の信号搬送部材であって、前記センサは、前記ロールが受けた動作パラメータを検知し前記動作パラメータに関する信号を提供するように構成され、前記第1のねじれ角が、前記ロールの回転軸に対する前記第1組のセンサのうちの第1の最も端のセンサの周方向位置と前記第1組のセンサのうちの第2の最も端のセンサの周方向位置との間の角度によって画定される、第1の信号搬送部材と、
前記ポリマーカバー内に少なくとも部分的に埋め込まれかつ前記ロールの周囲に第2のねじれ角によって画定された第2のらせん状構成で配置された第2組のセンサを直列に接続する、前記第1の信号搬送部材から離間された第2の信号搬送部材であって、前記センサは、前記ロールが受けた動作パラメータを検知し前記動作パラメータに関する信号を提供するように構成され、前記第2のねじれ角が、前記ロールの回転軸に対する前記第2組のセンサのうちの第1の最も端のセンサの周方向位置と前記第2組のセンサのうちの第2の最も端のセンサの周方向位置との間の角度によって画定される、第2の信号搬送部材と、
前記第1および第2の信号搬送部材と作用的に関連する信号処理ユニットであって、前記第1組および第2組のセンサによって提供された前記信号を選択的に監視するように構成された信号処理ユニットと
を備えている、工業用ロール。
【請求項10】
前記第1組のセンサの前記センサと前記第2組のセンサの前記センサとが互いに軸方向に離間されている、請求項9に記載の工業用ロール。
【請求項11】
前記第1および第2のねじれ角が実質的に等しい、請求項9に記載の工業用ロール。
【請求項12】
前記工業用ロールに対してそれと共に第1のニップを形成するように位置する第1の対合構造と前記工業用ロールに対してそれと共に第2のニップを形成するように位置する第2の対合構造と組み合わせるものであって、前記検知システムは、前記第1のセンサ組のただ1つのセンサが前記第1のニップおよび前記第2のニップ内に同時に位置しかつ前記第2のセンサ組のただ1つのセンサが前記第1のニップおよび前記第2のニップ内に同時に位置するように構成されている、請求項9に記載の工業用ロール。
【請求項13】
前記第1および第2の対合構造と組み合わせるものであって、前記第1および第2のニップが、それらの間に前記ロールの回転軸に対してある角度を画定し、前記第1および第2のねじれ角が、前記第1および第2のニップによって画定された前記角度以下である、請求項12に記載の工業用ロール。
【請求項14】
前記信号処理ユニットが、前記第1組のセンサからの前記信号と前記第2組のセンサからの前記信号とを交互に監視するように構成されている、請求項9に記載の工業用ロール。
【請求項15】
前記動作パラメータが圧力である、請求項9に記載の工業用ロール。
【請求項16】
前記第1および第2のねじれ角がそれぞれ180度未満である、請求項9に記載の工業用ロール。
【請求項17】
工業用ロールが受けた動作パラメータを測定する方法であって、
外側表面を有する実質的に円筒形のコアと、
前記コアの外側表面の周囲を覆うポリマーカバーと、
検知システムと
を備える工業用ロールを設けることであって、前記検知システムが、
前記ポリマーカバー内に少なくとも部分的に埋め込まれかつ前記ロールの周囲にらせん状構成で配置された第1組のセンサおよび第2組のセンサを備える複数のセンサであって、前記ロールが受けた動作パラメータを検知し前記動作パラメータに関する信号を提供するように構成された複数のセンサと、
前記第1組のセンサを直列に接続する第1の信号搬送部材と、
前記第2組のセンサを直列に接続する第2の信号搬送部材と、
前記第1および第2の信号搬送部材と作用的に関連する信号処理ユニットであって、前記第1組および第2組のセンサによって提供された前記信号を選択的に監視するように構成された信号処理ユニットと
を備えること、および
前記ロールを、前記工業用ロールに対してそれと共にニップを形成するように位置する対合構造とともに回転して、前記第1のセンサ組のただ1つのセンサと前記第2のセンサ組のただ1つのセンサとが前記ニップ内に同時に位置するようにすること
を含む方法。
【請求項18】
前記第1組のセンサからの前記信号と前記第2組のセンサからの前記信号とを交互に監視することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1組のセンサおよび前記第2組のセンサからのデータを送って動作パラメータプロファイルを生成することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記対合構造がシュープレスのシューを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記動作パラメータが圧力である、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
工業用ロールが受けた動作パラメータを測定する方法であって、
外側表面を有する実質的に円筒形のコアと、
前記コアの外側表面の周囲を覆うポリマーカバーと、
検知システムと
を備える工業用ロールを設けることであって、前記検知システムが、
前記ポリマーカバー内に埋め込まれかつ前記ロールの周囲に第1のねじれ角によって画定された第1のらせん状構成で配置された第1組のセンサを直列に接続する第1の信号搬送部材であって、前記センサは、前記ロールが受けた動作パラメータを検知し前記動作パラメータに関する信号を提供するように構成され、前記第1のねじれ角が、前記ロールの回転軸に対する前記第1組のセンサのうちの第1の最も端のセンサの周方向位置と前記第1組のセンサのうちの第2の最も端のセンサの周方向位置との間の角度によって画定される、第1の信号搬送部材と、
前記ポリマーカバー内に埋め込まれかつ前記ロールの周囲に第2のねじれ角によって画定された第2のらせん状構成で配置された第2組のセンサを直列に接続する、前記第1の信号搬送部材から離間された第2の信号搬送部材であって、前記センサは、前記ロールが受けた動作パラメータを検知し前記動作パラメータに関する信号を提供するように構成され、前記第2のねじれ角が、前記ロールの回転軸に対する前記第2組のセンサのうちの第1の最も端のセンサの周方向位置と前記第2組のセンサのうちの第2の最も端のセンサの周方向位置との間の角度によって画定される、第2の信号搬送部材と、
前記第1および第2の信号搬送部材と作用的に関連する信号処理ユニットであって、前記第1組および第2組のセンサによって提供された前記信号を選択的に監視するように構成された信号処理ユニットと
を備えること、および
前記ロールを、前記ロールに対してそれと共に第1のニップを形成するように位置する第1の対合構造と前記ロールに対してそれと共に第2のニップを形成するように位置する第2の対合構造とともに回転させて、前記第1のセンサ組のただ1つのセンサが前記第1のニップおよび前記第2のニップ内に同時に位置しかつ前記第2のセンサ組のただ1つのセンサが前記第1のニップおよび前記第2のニップ内に同時に位置するようにすること
を含む方法。
【請求項23】
前記第1組のセンサからの前記信号と前記第2組のセンサからの前記信号とを交互に監視することをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第1および第2のねじれ角が実質的に等しい、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記第1および第2のニップがその間にある角度を画定し、前記第1および第2のねじれ角が前記第1および第2のニップによって画定された前記角度以下である、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記第1のセンサ組および前記第2のセンサ組からのデータを送って前記ロールの動作パラメータプロファイルを生成することをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
前記動作パラメータが圧力である、請求項22に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−47335(P2012−47335A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−125400(P2011−125400)
【出願日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(511136119)ストウ・ウッドワード・ライセンスコ,リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (1)
【Fターム(参考)】