説明

複数の反射面を有する光源装置

【課題】複数の反射面を有する光源装置において、複数の反射面の設置に伴う悪影響を低減しつつ光の利用効率を向上させることを可能とする。
【解決手段】光源装置は、光源装置の照射方向に略直交する第1の仮想平面上の複数の位置に配置された発光部を有する光源部を備える。また、光源装置は、凹型曲面形状の反射面であって、照射方向に略直交する第2の仮想平面と共に発光部を内部に含む空間の境界を形成する形状の第1の反射面を有する第1の反射部を備える。さらに、光源装置は、上記空間内の発光部に対して照射方向側に位置し、照射方向と反対の方向に向いた凸型曲面形状の第2の反射面を有する第2の反射部を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源装置に関し、特に、発光部から発せられた光を反射する反射面を複数有する光源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両のヘッドライトや画像を投写するプロジェクタ等に種々の光源装置が利用されている。光源装置には、発光部から発せられた光の一部を所定の照射方向に向けて反射させるために、当該照射方向に向いた凹型曲面形状の反射面(第1の反射面)を有するものがある。
【0003】
また、第1の反射面を有する光源装置であって、さらに、発光部に対して照射方向側に位置すると共に発光部に相対した他の反射面(第2の反射面)を有する光源装置が知られている(例えば特許文献1)。特許文献1には、第1の反射面と第2の反射面とを有する光源装置において、第2の反射面の形状を種々変更することにより、光源装置から放出される光の方向が変更されることが開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開昭62−180901号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1記載の従来の光源装置において、第2の反射面の形状を、光源装置の照射方向に垂直な平面形状や、照射方向と反対方向(以下「反照射方向」と呼ぶ)に向いた凹型曲面形状にした場合には、発光部から発せられた光の多くは、第2の反射面において、発光部付近に戻る方向に反射することとなる。そのため、この場合には、第2の反射面で反射した光の一部が発光部において熱に変換され、光の損失が発生すると共に、発光部に対する悪影響が発生する恐れがあった。例えば、発光部が放電管を用いて構成されている場合には、反射光により発生する熱によって、放電部の温度特性が乱され放電状態が不安定となる上、電極の寿命が短縮される恐れがあった。また、第2の反射面で反射した光の一部が発光部付近において乱光となって第1の反射面に光歪(影)を発生させるため、光源装置の照射光に光ムラが発生する恐れがあった。
【0006】
一方、上記特許文献1記載の従来の光源装置において、第2の反射面の形状を、反照射方向に向いた凸型曲面形状とした場合には、発光部から発せられた光は、第2の反射面において、より周囲に拡散する方向に反射することとなる。そのため、この場合には、光の利用効率が低下するという問題があった。
【0007】
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、複数の反射面を有する光源装置において、複数の反射面の設置に伴う悪影響を低減しつつ光の利用効率を向上させることを可能とする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の光源装置は、
前記光源装置の照射方向に略直交する第1の仮想平面上の複数の位置に配置された発光部を有する光源部と、
凹型曲面形状の反射面であって、前記光源装置の照射方向に略直交する第2の仮想平面と共に前記発光部を内部に含む空間の境界を形成する形状の第1の反射面を有する第1の反射部と、
前記空間内の前記発光部に対して前記照射方向側に位置し、前記照射方向と反対の方向に向いた凸型曲面形状の第2の反射面を有する第2の反射部と、を備える。
【0009】
この光源装置は、発光部に対して照射方向側に位置する第2の反射面を有する第2の反射部を備えている。第2の反射面は、照射方向と反対の方向に向いた凸型曲面形状に形成されている。そのため、発光部から発せられた光の内、第2の反射面において反射した後、再び発光部付近に戻る光の割合が、比較的少ない。そのため、この光源装置では、第2の反射面で反射した光の熱への変換を抑制することができ、光の利用効率を向上させることができると共に、複数の反射面の設置に伴う悪影響を低減することができる。
【0010】
また、この光源装置の光源部は、光源装置の照射方向に略直交する第1の仮想平面上の複数の位置に配置された発光部を有する。そのため、1つの発光部のみを有する従来の光源装置と比較して、第2の反射面における反射光の方向が、全体として拡散を抑制する方向に設定されることとなる。従って、この光源装置では、光の利用効率を向上させることができる。
【0011】
上記光源装置において、
前記光源部と前記第2の反射部とは、前記第2の反射面より前記照射方向側の位置に仮想的な略点光源が形成されるように、構成されているとしてもよい。
【0012】
このようにすれば、仮想的な略点光源を形成することができ、光の利用効率をさらに向上させることができる。
【0013】
上記光源装置において、
前記第2の反射面は、前記複数の発光部のそれぞれについて、前記発光部から発せられ直接前記第2の反射面で反射した反射光が、前記第2の反射面上の任意の点と前記第2の反射面より前記照射方向側に位置する所定の収束点とを結ぶ直線上を通るように、位置および形状が設定されているとしてもよい。
【0014】
このようにすれば、所定の収束点に位置する仮想的な略点光源を形成することができる。
【0015】
また、上記光源装置において、
前記光源部は、複数の位置の前記発光部が同時に発光可能に構成されているとしてもよい。
【0016】
このようにすれば、光源部が平行光線を発する面光源により近い光源となるため、仮想的な略点光源をより点光源に近づけることが可能となる。そのため、光の利用効率をさらに向上させることができる。
【0017】
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、光源装置、光源装置を備える投写型表示装置、光源装置を備える照明装置、等の形態で実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.第4実施例:
E.変形例:
【0019】
A.第1実施例:
図1は本発明の第1実施例としての光源装置600の構成を概略的に示す説明図である。図1には、光源装置600の照射方向(図1の左から右へ向かう方向)に平行な断面を示している。光源装置600は、放電管640と、第1反射部660と、第2反射部610と、駆動制御部1000と、放電管640と駆動制御部1000とを接続する電源線810と、を備えている。光源装置600は、さらに、レンズ620を備えていてもよい。第1実施例の光源装置600は、例えば、プロジェクタ等の投写型表示装置の光源、車両用や一般用の照明機器等に適用可能である。
【0020】
第1反射部660は、照射方向に向いた凹型曲面形状に形成された第1反射面RF1を有している。第1反射面RF1は、照射方向に平行な軸(以下「中心軸CA」と呼ぶ)を中心とした略回転放物線面形状に形成されている。第1反射部660の第1反射面RF1と中心軸CAに略平行な平面形状のカバー662との間には、中空部670が形成されている。すなわち、第1反射面RF1とカバー662とは、中空部670の境界を形成している。中空部670内には、例えば窒素ガスが封入されている。また、第1反射部660において、照射方向とは反対方向(以下「反照射方向」と呼ぶ)側の端部付近には、放電管640を支持するためのベース部650が設けられている。
【0021】
放電管640は、後述する放電空間が形成された側の先端が第1反射部660の中空部670内に突出するように、第1反射部660のベース部650に固定されている。放電管640は、3本の電源線810を介して駆動制御部1000と接続されている。放電管640の詳細な構成については後述する。本実施例における放電管640は、本発明における光源部に相当する。
【0022】
第2反射部610は、中空部670内において放電管640に対して照射方向側の位置に配置されている。第2反射部610は、反照射方向に向いた(すなわち放電管640に相対した)凸型曲面形状に形成された第2反射面RF2を有している。第2反射面RF2は、中心軸CAを中心とした略回転放物線面形状に形成されている。
【0023】
駆動制御部1000は、デジタル信号出力部100と3つの電圧制御部200とを有しており、3相駆動回路として構成されている。デジタル信号出力部100は、放電管640に供給する電力信号の波形を表わすデジタル信号を出力する。電圧制御部200は、デジタル信号出力部100が出力したデジタル信号に基づいて、放電管640の後述する電極端子に印加する電圧を制御する。駆動制御部1000の詳細構成および駆動制御部1000による放電管640の駆動制御方法については、後述する。なお、図1には、放電管640から発せられた光の進行方向(矢印で示す)や当該進行方向に関連した点Pが示されているが、これらについても後述する。
【0024】
図2は、第1実施例における放電管640の詳細構成を示す説明図である。図2(a)には、放電管640の照射方向に平行な断面を示しており、図2(b)には、図2(a)のb−b断面を示している。放電管640は、例えば石英ガラスを用いて略円柱形状に形成された放電容器641を有している。放電容器641の照射方向側先端付近の内部には、駆動制御部1000の相数と同数である3つの放電空間642が形成されている。3つの放電空間642は、それぞれ、照射方向に略垂直な仮想平面上の略正三角形の3つの頂点付近の位置に配置されている(図2(b)参照)。放電空間642は、略回転楕円形状の空間であり、その内部には例えば水銀とアルゴンガスとが封入されている。
【0025】
放電容器641の内部には、電極643と、金属箔646と、電極端子647とが、それぞれ駆動制御部1000の各相に対応して3つずつ収納されている(図2(a)参照)。電極643および電極端子647は、例えばタングステンを用いて形成されており、金属箔646は、例えばモリブデンを用いて形成されている。電極643と金属箔646と電極端子647とは、それぞれ1つずつが、互いにこの順に接続されている。また、3つの電極端子647のそれぞれは、3本の電源線810(図1)のそれぞれに接続されている。
【0026】
電極643は、胴体部645と枝部644とから構成されている(図2(a)参照)。電極643の胴体部645側の先端は、金属箔646に接続されている。一方、電極643の枝部644は、二股に分かれた形状を有しており、2つの先端(以下「放電端DT」と呼ぶ)はそれぞれ異なる放電空間642内に突出している。そして、1つの電極643の有する2つの放電端DTが位置する2つの放電空間642の組み合わせは、3つの電極643間ですべて異なっている(図2(b)参照)。すなわち、各放電空間642内には、1つの電極643の1つの放電端DTと別の電極643の1つの放電端DTとの計2つの放電端DTが位置することとなっている。各放電空間642内に位置する2つの放電端DTは放電ギャップDGを形成する。本実施例の放電管640では、3つの放電ギャップDGが照射方向に略垂直な平面上の略正三角形の3つの頂点付近に位置するように、電極643の放電端DTが配置されている。放電ギャップDGでは、後述するように、駆動制御部1000による制御に従って放電が行われ、放電光が発生する。本実施例における各放電空間642内に位置する2つの放電端DTの組み合わせは、本発明における発光部に相当する。
【0027】
なお、以下では、3つの電極643の個々を区別して説明するときは、図2(b)に示すように、それぞれの電極643を電極643A(または「A極」)、電極643B(または「B極」)、電極643C(または「C極」)と表すものとする。また、3つの電極643に対応して3つずつ設けられた電極643以外の他の要素についても、各電極643との対応に基づいて個々を区別して説明するときは、当該他の要素を表す符号に、A極に対応するものには「A」の符号を、「B極」に対応するものには「B」の符号を、「C極」に対応するものには「C」の符号を、それぞれ付加するものとする。
【0028】
図3は、第1実施例の放電管640における電極643の概念図である。放電管640の3つの電極643(643A(A極)、643B(B極)、643C(C極))は、図3(a)に示すような配置となっている。これは、図3(b)に示すように、3つの電極643のそれぞれが、容量Cを介して他の2つの電極643と接続されたデルタ型の電気回路に相当している。
【0029】
図4は、駆動制御部1000(図1)内の電圧制御部200の構成を示す説明図である。図4に示すように、3つの電圧制御部200のそれぞれは、3つの電極643のそれぞれに対応している。電極643A(A極)に対応した電圧制御部200(200A)は、レベルシフタ210Aと、2つのスイッチングトランジスタ230Apおよび230Anと、昇圧部250ABとを含んでいる。レベルシフタ210Aは、デジタル信号出力部100(図1)から供給される2つのデジタル信号ApおよびAnをそれぞれ増幅する。第1のトランジスタ230Apは、第1のデジタル信号Apの値に応じてオン/オフし、オン状態のときに電極端子647Aに正電圧を印加する。第2のトランジスタ230Anは、第2のデジタル信号Anの値に応じてオン/オフし、オン状態のときに電極端子647Aに負電圧を印加する。トランジスタ230Apおよび230Anの間にある駆動端子240Aは、昇圧部250ABを介して電極端子647Aに接続されている。電極643B(B極)および電極643C(C極)に対応した電圧制御部200(200Bおよび200C)の構成は、A極に対応した電圧制御部200Aの構成と同様である。
【0030】
図5は、昇圧部250の構成を示す説明図である。図5(a)には、昇圧部250ABの構成例としてトランスを示した。図5(a)に示すように、昇圧部250AB(図4)は、駆動端子240Aおよび240B(図4)と電極端子647Aおよび647B(図4)との間に存在し、駆動端子240Aおよび240B間の電圧Vabを電極端子647Aおよび647B間の電圧VeABに増幅する。昇圧部250BCおよび昇圧部250CA(図4)についても同様である。すなわち、昇圧部250BCは、駆動端子240Bおよび240C間の電圧Vbcを電極端子647Bおよび647C間の電圧VeCBに増幅し、昇圧部250CAは、駆動端子240Cおよび240A間の電圧Vcaを電極端子647Cおよび647A間の電圧VeCAに増幅する。なお、図4においては、便宜上、昇圧部250AB、250BC、250CAを1つの電極端子647と1つの駆動端子240との間にあるように示したが、昇圧部250AB、250BC、250CAは、実際には図5(b)で示すように配置される。
【0031】
図6は、昇圧部250の他の構成を示す説明図である。図6(a)および(b)に示すように、インダクタンスと静電容量によっても昇圧部250ABを構成することができる。昇圧部250BCおよび昇圧部250CAについても、同様の他の構成を採用することができる。
【0032】
図7は、第1実施例の光源装置600を駆動する際のタイミングチャートである。図7には、デジタル信号出力部100(図1)が出力するデジタル信号Ap、An、Bp、Bn、Cp、Cn(以下、まとめて「デジタル信号Ap〜Cn」とも呼ぶ)と、デジタル信号Ap〜Cnの変動に伴う電圧および放電光量の変動とを示している。また、図8は、各電極間に形成される放電電流の様子を概念的に示す説明図である。図7の最上部に示したP1、P2・・・の符号は、タイミングチャートにおける各期間を表しており、図8に示したP1、P2・・・の符号と対応している。
【0033】
例えば、図7のタイミングチャートにおける期間P1においては、デジタル信号出力部100(図1)は、2つのデジタル信号ApおよびBnがHレベルの信号を出力し、他の4つのデジタル信号An、Bp、Cp、CnがLレベルの信号を出力する。このとき、図4に示す回路において、2つのトランジスタ230Apおよび230Bnがオン状態となり、残りの4つのトランジスタ230An、230Bp、230Cp、230Cnがオフ状態となる。そのため、電源220からA極643Aを経てB極643Bのグラウンドまでの電気経路が開通する。このとき、図8(a)に示すように、A極643AからB極643Bに向けて放電電流が発生し、図4においてIA+およびIB−で示した方向に電流が流れる。
【0034】
なお、図4の駆動端子240Aにおいて、IA+方向に電流を流す電圧を正電圧としIA−方向に電流を流す電圧を負電圧とすると、期間P1においては、駆動端子240Aの電圧Vaは正である(図7(g)参照)。一方、駆動端子240Bにおいて、IB+方向に電流を流す電圧を正電圧としIB−方向に電流を流す電圧を負電圧とすると、期間P1においては、駆動端子240Bの電圧Vbは負である(図7(h)参照)。そして、電極643Aと電極643B間の電圧VeAB(以下、「電極間電圧VeAB」と呼ぶ)は正である(図7(j)参照)。
【0035】
同様に、図7のタイミングチャートにおける期間P2においては、デジタル信号出力部100(図1)は、3つのデジタル信号Ap、Bn、CnがHレベルとなり、他の3つのデジタル信号An、Bp、CpがLレベルの信号を出力する。このとき、図4に示す回路において、3つのトランジスタ230Ap、230Bn、230Cnがオン状態となり、残りの3つのトランジスタ230An、230Bp、230Cpがオフ状態となる。そのため、電源220からA極643Aを経てB極643BおよびC極643Cのグラウンドまでの電気経路が開通する。このとき、図8(b)に示すように、A極643AからB極643BおよびC極643Cに向けて放電電流が発生し、図4においてIA+、IB−、IC−で示した方向に電流が流れる。
【0036】
なお、図4の駆動端子240Aの電圧Vaは、期間P2においては正である(図7(g)参照)。一方、駆動端子240Bの電圧Vbは、期間P2においては負である(図7(h)参照)。また、図4の駆動端子240Cにおいて、IC+方向に電流を流す電圧を正電圧としIC−方向に電流を流す電圧を負電圧とすると、期間P2においては、駆動端子240Cの電圧Vcは負である(図7(i)参照)。そして、電極間電圧VeABは正であり(図7(j)参照)、電極643Cと電極643A間の電圧VeCA(以下、「電極間電圧VeCA」と呼ぶ)は負である(図7(l)参照)。期間P3〜P12についても、同様である。
【0037】
このように、第1実施例の光源装置600では、電圧制御部200(図1)が、デジタル信号出力部100(図1)が出力するデジタル信号Ap〜Cnに基づいて、電極間電圧VeABと、電極643Bと電極643C間の電圧VeBC(以下、「電極間電圧VeBC」と呼ぶ)と、電極間電圧VeCAとを制御する。これにより、各電極643間における放電が図8に示した12通りの状態を順番に繰り返しながら行われ、放電光が発生する。すなわち、本実施例の光源装置600における放電管640は、照射方向に略垂直な平面上の略正三角形の3つの頂点付近の位置に配置された複数の発光部(放電ギャップDG)を有することとなる(図2(b)参照)。また、図8に示すように、本実施例では、所定の期間(例えばP2やP4)においては、複数(2つ)の放電ギャップDGにおける放電が同時に発生するように放電管640の駆動が行われる。なお、放電状態の変動に伴い、電極643Aと電極643Bとの間の放電光量Lab(以下、「電極間放電光量Lab」と呼ぶ)と、電極643Bと電極643Cとの間の放電光量Lbc(以下、「電極間放電光量Lbc」と呼ぶ)と、電極643Cと電極643Aとの間の放電光量Lca(以下、「電極間放電光量Lca」と呼ぶ)とは、概略的に図7(m)〜(o)に示すように変動する。
【0038】
ここで、上述した電極643間における放電により放電管640から発せられた光の進行について、図1を用いて説明する。図1に矢印で示すように、放電管640から発せられた光は、少なくとも第1反射面RF1と第2反射面RF2との内の1つにおいて反射した後、照射方向に向けて放出される。
【0039】
具体的には、放電管640から発せられた後、直接、第1反射面RF1に到達した光は、第1反射面RF1において反射し、光源装置600の外部へと放出される。ここで、第1反射面RF1は照射方向に向いた凹型曲面形状に形成されているため、第1反射面RF1における反射光の進行方向は、おおよそ照射方向となる。
【0040】
一方、放電管640から発せられた後、直接、第2反射面RF2に到達した光は、第2反射面RF2において反射する。ここで、第2反射面RF2は反照射方向に向いた凸型曲面形状に形成されているため、第2反射面RF2が反照射方向に向いた凹型曲面形状や反照射方向に垂直な平面形状に形成されている場合と比較して、第2反射面RF2における反射光の進行方向は、光がより拡散するような方向となる。そのため、第2反射面RF2において反射した後、再び放電管640付近に戻る光の割合は、比較的少なくなる。従って、第2反射面RF2において反射した光の大部分は、放電管640に影響を与えることなく第1反射面RF1に到達して反射し、光源装置600の外部へと放出される。この場合にも、第1反射面RF1における反射光の進行方向は、おおよそ照射方向となる。
【0041】
なお、図1に示すように、第2反射面RF2における反射を経て、あるいは、直接、第1反射面RF1に到達した光の反射方向を、照射方向と平行に設定せず、光が中心軸CA上の所定の点に向かって集中するような方向に設定してもよい。この場合には、レンズ620を用いることによって、光の進行方向を照射方向に変更することが可能である。
【0042】
以上説明したように、第1実施例の光源装置600では、放電管640から発せられた光の内、第2反射面RF2において反射した後、再び放電管640付近に戻る光の割合が、比較的少ない。そのため、第1実施例の光源装置600では、反射した光が放電管640において熱に変換されることによる光の損失を抑制することができ、光の利用効率を向上させることができる。すなわち、消費電力に対する有効光の割合が向上し、低消費電力化を実現することができる。また、照度を向上させることができる。また、放電管640付近に戻る方向に反射した光による悪影響、例えば、放電空間642(図2(a))の温度特性が乱されることによる放電状態の不安定化や、電極643(図2(a))の寿命の短縮、乱光による光ムラの発生等を低減することができる。
【0043】
また、第1実施例の光源装置600では、放電管640が照射方向に略垂直な仮想平面上の略正三角形の3つの頂点付近に配置された3つの発光部を有している(図2(b)参照)。そのため、1つの発光部のみを中心軸CA付近に有する従来の光源装置と比較して、第2の反射面RF2における反射光の方向が、全体として拡散を抑制する方向に設定されることとなる。すなわち、第2反射面RF2で反射した光が再び放電管640付近に戻る光の割合が少なくなる限度において、光の拡散が抑制される。従って、第1実施例の光源装置600では、光の利用効率を向上させることができる。
【0044】
なお、本実施例の光源装置600では、図1に示すように、放電管640から発せられた後、直接、第2反射面RF2に達した光が、あたかも所定の収束点Pに位置する仮想的な略点光源から発せられたかのような方向に反射されるように、第2反射面RF2の位置および形状が設定されている。すなわち、第2反射面RF2は、第2反射面RF2における反射光が、第2反射面RF2上の任意の点と収束点Pとを結ぶ直線上を通るように、形成されている。そのため、本実施例の光源装置600では、収束点Pに位置する仮想的な略点光源を形成することができ、光の利用効率をさらに向上させることができる。なお、上述した第2反射面RF2上の任意の点と収束点Pとを結ぶ直線とは、第2反射面RF2上の任意の点と収束点Pを含む所定の収束空間CS内の任意の点とを結ぶ直線であるとしてもよい。
【0045】
また、第1実施例の光源装置600では、放電管640が照射方向に略垂直な仮想平面上の略正三角形の3つの頂点付近に配置された3つの発光部を有しているため、放電管640をより面光源に近い光源とし、より平行光線に近い光を第2反射部610に向けて発することができるように構成することができる。従って、収束点Pに位置する仮想的な略点光源をより点光源に近づけることが可能となり、光の利用効率をさらに向上させることができる。
【0046】
また、第1実施例の光源装置600では、所定の期間(例えば図8のP2やP4)においては、複数(2つ)の発光部が同時に発光するように構成されている。そのため、放電管640をさらに面光源に近い光源とし、さらに平行光線に近い光を第2反射部610に向けて発することができるように構成することができる。従って、光の利用効率をさらに向上させることができる。
【0047】
また、第1実施例の光源装置600では、駆動端子の電圧Va、Vb、Vc(図7)から分かるように、周波数成分を有する、つまり点灯状態と非点灯状態を交互に繰り返すような電圧を各電極643に印加している。しかし、図7の電極間電圧VeAB、VeBC、VeCAから分かるように、すべての期間(P1〜P12)において、3つの電極643のうち、少なくとも1組の電極643間で常に放電が発生している。よって、周波数成分を有する電圧を各電極643に印加しながらも、直流光源に近い点灯状態を発生させることができる。これにより、例えば、光源装置600を液晶パネルを用いた投写型表示装置に適用した場合に、放電周波数と液晶パネルの駆動周波数との干渉を低減し、フリッカ現象の発生を抑制することができる。
【0048】
また、第1実施例の光源装置600では、3つの電極643間で図8に示す状態を繰り返しながら放電が行われるため、放電のばらつきが緩和され、輝度の安定化を図ることできる。また、放電のエネルギーが3つの電極643に分散されるため、2つの電極を有する従来の放電管と比較して、電極の長寿命化を図ることができる。図7の電極間電圧VeAB、VeBC、VeCAから分かるように、各電極643において放電が起きない期間として無放電域を備えているので、電極643の負荷を更に減少させることができる。
【0049】
また、第1実施例の光源装置600では、A極用の2つのデジタル信号Ap、AnのそれぞれのHレベル期間の間に、双方がLレベルとなる期間P5、P11が設けられている(図7参照)。そのため、図4におけるA極用の2つのトランジスタ230Ap、230Anが同時にONになる可能性が無い。この結果、電源220の電圧がトランジスタ230Apおよび230Anに印加されてトランジスタ230Apおよび230Anが破壊されることを防ぐことができる。他の電極643のトランジスタに関しても同様である。
【0050】
更に、第1実施例の光源装置600では、デジタル信号Ap〜Cnに基づいて電極643にエネルギー供給するので、制御が簡便である。また、駆動制御部1000をデジタル回路で構成することができるので、回路を小型化することが可能である。本実施例では、デジタル信号出力部100は、1つであるが、デジタル信号出力部100は、各電圧制御部200A〜200Cに対して1つずつ存在するものとしても良い。
【0051】
B.第2実施例:
図9は、第2実施例における光源装置600を駆動する際のタイミングチャートである。また、図10は、第2実施例における各電極間に形成される放電電流の様子を概念的に示す説明図である。第2実施例では、光源装置600(図1)の構成は第1実施例と同じであり、駆動の態様のみが第1実施例とは異なっている。図9には、図7と同様に、デジタル信号出力部100(図1)が出力するデジタル信号Ap〜Cnと、デジタル信号Ap〜Cnの変動に伴う電圧の変動とを示している。また、図9の最上部に示したP1、P2・・・の符号は、タイミングチャートにおける各期間を表しており、図10に示したP1、P2・・・の符号と対応している。
【0052】
例えば、図9のタイミングチャートにおける期間P1においては、デジタル信号出力部100(図1)は、3つのデジタル信号Ap、Bn、CnがHレベルとなり、他の3つのデジタル信号An、Bp、CpがLレベルの信号を出力する。このとき、図4に示す回路において、3つのトランジスタ230Ap、230Bn、230Cnがオン状態となり、残りの3つのトランジスタ230An、230Bp、230Cpがオフ状態となる。そのため、電源220からA極643Aを経てB極643BおよびC極643Cのグラウンドまでの電気経路が開通する。このとき、図10(a)に示すように、A極643AからB極643BおよびC極643Cに向けて放電電流が発生し、図4においてIA+、IB−、IC−で示した方向に電流が流れる。
【0053】
同様に、図9のタイミングチャートにおける期間P2においては、デジタル信号出力部100(図1)は、3つのデジタル信号An、Bp、CnがHレベルとなり、他の3つのデジタル信号Ap、Bn、CpがLレベルの信号を出力する。このとき、図4に示す回路において、3つのトランジスタ230An、230Bp、230Cnがオン状態となり、残りの3つのトランジスタ230Ap、230Bn、230Cpがオフ状態となる。そのため、電源220からB極643Bを経てA極643AおよびC極643Cのグラウンドまでの電気経路が開通する。このとき、図10(b)に示すように、B極643BからA極643AおよびC極643Cに向けて放電電流が発生し、図4においてIA−、IB+、IC−で示した方向に電流が流れる。期間P3〜P6についても、同様である。
【0054】
このように、第2実施例においても、第1実施例と同様に、電圧制御部200(図1)が、デジタル信号出力部100(図1)が出力するデジタル信号Ap〜Cnに基づいて、電極間電圧VeABと電極間電圧VeBCと電極間電圧VeCAとを制御する。これにより、各電極643間における放電が図10に示した6通りの状態を順番に繰り返しながら行われ、放電光が発生する。
【0055】
ここで、第2実施例では、図9および図10からわかるように、すべての期間(P1〜P6)において、同時に2組の電極643間における放電が行われている。例えば、期間P1においては、A極−B極間と、A極−C極間との2組の電極間で放電が行われる。すなわち、第2実施例の光源装置600では、駆動期間のすべてにわたって、複数(2つ)の発光部が同時に発光するように構成されている。そのため、放電管640をさらに面光源に近い光源とし、さらに平行光線に近い光を第2反射部610に向けて発することができるように構成することができる。従って、収束点Pに位置する仮想的な略点光源をより点光源に近づけることが可能となり、光の利用効率をさらに向上させることができる。
【0056】
C.第3実施例:
図11は、第3実施例の光源装置600aの構成を概略的に示す説明図である。図11(a)には、光源装置600aの照射方向に平行な断面を示しており、図11(b)には、図11(a)のb−b断面を示している。図11に示すように、第3実施例の光源装置600aは、光源部として、第1実施例における放電管640(図1)の代わりに、LED光源680を備えている点が、第1実施例の光源装置600とは異なっている。
【0057】
第3実施例の光源装置600aにおいて、LED光源680は、第1反射部660のベース部650に支持されている。LED光源680は、回路基板682と、回路基板682上に配置された複数のLED発光部681と、回路基板682に電源を供給するための導電材683と、導電材683の端部に接続された電極端子684と、を有している。本実施例では、図11(b)に示すように、略円板形状の回路基板682上に4つのLED発光部681が中心軸CAを中心として対称に配置されており、各LED発光部681には複数のLED素子が設けられている。LED光源680は、さらに、LED発光部681および回路基板682において発生した熱を放出するために、熱伝導部材685と、放熱材686とを有している。
【0058】
LED光源680は、電源線810を介して駆動制御部1000aに接続されている。駆動制御部1000aは、LED光源680の点灯および消灯の切り替えを制御する。駆動制御部1000aは、すべてのLED発光部681上のLED素子を点灯させることも可能であるし、一部のLED素子を点灯させることも可能である。LED光源680は、実質的な面光源として機能する。
【0059】
第3実施例の光源装置600aにおいては、第1実施例と同様に、LED光源680から発せられた光は、少なくとも第1反射面RF1と第2反射面RF2との内の1つにおいて反射した後、照射方向に向けて放出される。具体的には、LED光源680から発せられた後、直接、第1反射面RF1に到達した光は、第1反射面RF1において反射し、光源装置600aの外部へと放出される。一方、LED光源680から発せられた後、直接、第2反射面RF2に到達した光は、第2反射面RF2において、比較的拡散する方向に反射する。その後、第2反射面RF2において反射した光の大部分は、LED光源680に影響を与えることなく第1反射面RF1に到達して反射し、光源装置600aの外部へと放出される。
【0060】
以上説明したように、第3実施例の光源装置600aでは、第1実施例の光源装置600と同様に、LED光源680から発せられた光の内、第2反射面RF2において反射した後、再びLED光源680付近に戻る光の割合が、比較的少ない。そのため、第3実施例の光源装置600aでは、反射した光がLED光源680において熱に変換されることによる光の損失を抑制することができ、光の利用効率を向上させることができる。また、LED光源680付近に戻る方向に反射した光による悪影響、例えば、LED発光部681や回路基板682の寿命の短縮、乱光による光ムラの発生等を低減することができる。
【0061】
また、第3実施例の光源装置600aでも、LED光源680が照射方向に略垂直な仮想平面上の複数の位置に複数の発光部(LED素子)を有している(図11(b)参照)。そのため、1つの発光部のみを中心軸CA付近に有する従来の光源装置と比較して、第2の反射面RF2における反射光の方向が、全体として拡散を抑制する方向に設定されることとなる。従って、第3実施例の光源装置600aでも、光の利用効率を向上させることができる。
【0062】
また、第3実施例の光源装置600aでは、実質的な面光源として機能するLED光源680を光源部として備えるため、より平行光線に近い光を第2反射部610に向けて発することができる。従って、収束点Pに位置する仮想的な略点光源をより点光源に近づけることが可能となり、光の利用効率をさらに向上させることができる。
【0063】
D.第4実施例:
図12は、第4実施例の光源装置600bの構成を概略的に示す説明図である。図12(a)には、光源装置600bの照射方向に平行な断面を示しており、図12(b)には、図12(a)のb−b断面を示している。図12に示すように、第4実施例の光源装置600bは、光源部として、第3実施例におけるLED光源680(図11)の代わりに、EL光源690を備えている点が、第3実施例の光源装置600aとは異なっている。
【0064】
第4実施例の光源装置600bにおいて、EL光源690は、回路基板692と、回路基板692上に配置されたEL発光部691と、回路基板692に電源を供給するための導電材693と、導電材693の端部に接続された電極端子694と、を有している。本実施例では、図12(b)に示すように、略円板形状の回路基板692上に円形形状のEL発光部691が中心軸CAを中心として配置されており、EL発光部691には複数のEL素子が設けられている。EL光源690は、さらに、EL発光部691および回路基板692において発生した熱を放出するために、熱伝導部材695と、放熱材696とを有している。EL光源690は、電源線810を介して駆動制御部1000bに接続されている。駆動制御部1000bは、EL光源690の点灯および消灯の切り替えを制御する。EL光源690は、実質的な面光源として機能する
【0065】
第4実施例の光源装置600bにおいては、第3実施例と同様に、EL光源690から発せられた光は、少なくとも第1反射面RF1と第2反射面RF2との内の1つにおいて反射した後、照射方向に向けて放出される。具体的には、EL光源690から発せられた後、直接、第1反射面RF1に到達した光は、第1反射面RF1において反射し、光源装置600bの外部へと放出される。一方、EL光源690から発せられた後、直接、第2反射面RF2に到達した光は、第2反射面RF2において、比較的拡散する方向に反射する。その後、第2反射面RF2において反射した光の大部分は、EL光源690に影響を与えることなく第1反射面RF1に到達して反射し、光源装置600bの外部へと放出される。
【0066】
以上説明したように、第4実施例の光源装置600bでは、第3実施例の光源装置600aと同様に、EL光源690から発せられた光の内、第2反射面RF2において反射した後、再びEL光源690付近に戻る光の割合が、比較的少ない。そのため、第4実施例の光源装置600bでは、反射した光がEL光源690において熱に変換されることによる光の損失を抑制することができ、光の利用効率を向上させることができる。また、EL光源690付近に戻る方向に反射した光による悪影響、例えば、EL発光部691や回路基板692の寿命の短縮、乱光による光ムラの発生等を低減することができる。
【0067】
また、第4実施例の光源装置600bでも、EL光源690が照射方向に略垂直な仮想平面上の複数の位置に複数の発光部(EL素子)を有している(図12(b)参照)。そのため、1つの発光部のみを中心軸CA付近に有する従来の光源装置と比較して、第2の反射面RF2における反射光の方向が、全体として拡散を抑制する方向に設定されることとなる。従って、第4実施例の光源装置600bでも、光の利用効率を向上させることができる。
【0068】
また、第4実施例の光源装置600bでは、実質的な面光源として機能するEL光源690を光源部として備えるため、より平行光線に近い光を第2反射部610に向けて発することができる。従って、収束点Pに位置する仮想的な略点光源をより点光源に近づけることが可能となり、光の利用効率をさらに向上させることができる。
【0069】
E.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0070】
E−1.変形例1:
上記各実施例における光源装置600の構成はあくまで一例であり、他の構成を採用することも可能である。例えば、上記各実施例では、それぞれ光源部として放電管640、LED光源680、EL光源690を採用しているが、その他の光源を光源部として採用することも可能である。また、上記各実施例において、第2反射部610の第2反射面RF2の形状は、反照射方向に向いた凸型曲面形状に形成されていれば、他の形状を採用することも可能である。
【0071】
E−2.変形例2:
上記第1実施例では、光源装置600の放電管640を三相駆動回路で駆動する例を用いて説明したが、放電管640を二相駆動回路や四相以上の多相駆動回路により駆動するとしてもよい。また、放電管640の電極643や電極643に対応した他の要素の数は、使用される駆動回路によって任意に設定可能である。
【0072】
E−3.変形例3:
上記第1実施例では、放電管640の電極643の配置がデルタ型となる構成となっているが、放電管640の電極643の配置がスター型となる構成とすることも可能である。このときには、図3に示した3つの電極(A極、B極、C極)に加え、COM極(コモン)を備え、A極、B極、C極とCOM極との間で放電を行うような構成となる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の第1実施例としての光源装置600の構成を概略的に示す説明図である。
【図2】第1実施例における放電管640の詳細構成を示す説明図である。
【図3】第1実施例の放電管640における電極643の概念図である。
【図4】駆動制御部1000内の電圧制御部200の構成を示す説明図である。
【図5】昇圧部250の構成を示す説明図である。
【図6】昇圧部250の他の構成を示す説明図である。
【図7】第1実施例の光源装置600を駆動する際のタイミングチャートである。
【図8】各電極間に形成される放電電流の様子を概念的に示す説明図である。
【図9】第2実施例における光源装置600を駆動する際のタイミングチャートである。
【図10】第2実施例における各電極間に形成される放電電流の様子を概念的に示す説明図である。
【図11】第3実施例の光源装置600aの構成を概略的に示す説明図である。
【図12】第4実施例の光源装置600bの構成を概略的に示す説明図である。
【符号の説明】
【0074】
100…デジタル信号出力部
200…電圧制御部
210…レベルシフタ
220…電源
230…スイッチングトランジスタ
240…駆動端子
250…昇圧部
600…光源装置
610…第2反射部
620…レンズ
640…放電管
641…放電容器
642…放電空間
643…電極
644…枝部
645…胴体部
646…金属箔
647…電極端子
650…ベース部
660…第1反射部
662…カバー
670…中空部
680…LED光源
681…LED発光部
682…回路基板
683…導電材
684…電極端子
685…熱伝導部材
686…放熱材
690…EL光源
691…EL発光部
692…回路基板
693…導電材
694…電極端子
695…熱伝導部材
696…放熱材
810…電源線
1000…駆動制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源装置であって、
前記光源装置の照射方向に略直交する第1の仮想平面上の複数の位置に配置された発光部を有する光源部と、
凹型曲面形状の反射面であって、前記光源装置の照射方向に略直交する第2の仮想平面と共に前記発光部を内部に含む空間の境界を形成する形状の第1の反射面を有する第1の反射部と、
前記空間内の前記発光部に対して前記照射方向側に位置し、前記照射方向と反対の方向に向いた凸型曲面形状の第2の反射面を有する第2の反射部と、を備える、光源装置。
【請求項2】
請求項1記載の光源装置であって、
前記光源部と前記第2の反射部とは、前記第2の反射面より前記照射方向側の位置に仮想的な略点光源が形成されるように、構成されている、光源装置。
【請求項3】
請求項1記載の光源装置であって、
前記第2の反射面は、前記複数の発光部のそれぞれについて、前記発光部から発せられ直接前記第2の反射面で反射した反射光が、前記第2の反射面上の任意の点と前記第2の反射面より前記照射方向側に位置する所定の収束点とを結ぶ直線上を通るように、位置および形状が設定されている、光源装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3のいずれかに記載の光源装置であって、
前記光源部は、複数の位置の前記発光部が同時に発光可能に構成されている、光源装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の光源装置を備える投写型表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−234407(P2007−234407A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−54857(P2006−54857)
【出願日】平成18年3月1日(2006.3.1)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】