説明

複数の断片を有するエキスプレス転送フレームを実行する方法および装置

【課題】複数の断片を有するエキスプレス転送フレームのための方法、装置、およびコンピュータ・プログラム製品を提供すること。
【解決手段】タイマ(NAV)は、無線Local Area Network(LAN)のそれぞれのノードで維持される。フレームの少なくとも2つの断片は、エキスプレス転送されるべきTime Sensitive Quality of Service(TSQ)フレーム断片として指定される。各TSQフレーム断片の期間フィールドは、TSQフレーム断片が転送される前に、第1の所定の時間増分(DT0)だけ増分される。TSQフレーム断片は、最後のフレーム断片が、伝送される準備がされるとき送信される。応答は、第2のノードから受信され、転送しない隣接ノードが、それぞれ応答の期間フィールドに等しい値にしたがってそれらのNAVを設定する。第2のノードは、TSQフレーム断片の受信の肯定応答が完了したとき、TSQフレーム断片の転送を試みる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる、2007年9月17日に出願された米国仮特許出願公開第60/972817号の恩恵を主張する。
【背景技術】
【0002】
Wireless Local Area Network(WLAN)は、遍在するようになった。Wireless Local Area Network(WLAN)の要求における増大は、より高いスループットを提供するために新規な技術の開発を駆り立てる。この増大は、無線伝送を望む増加したユーザおよびアプリケーションの数に大いに起因して、それほどではないが2つのポイント間の単一接続に沿ってより高い伝送レートを必要とする新規なアプリケーションの出現に起因する。
【0003】
無線ローカル・エリア・ネットワーク(LANs)において、無線チャネルは、TXOP(伝送機会)として知られる単一のフレームまたはフレームのシーケンスの伝送のために確保されることができ、一方、TXOPが導入された11e訂正を含む2007 802.11規格、IEEE規格802.11(登録商標)−2007(IEEE規格802.11−1999の改定)、およびWireless LAN Medium Access Control(MAC)およびPhysical Layer(PHY) Specificationに記載されるような、非同期分散ランダム・チャネル・アクセス方法を用いる。
【0004】
そのような環境において、伝送のソースおよび宛先の両方は、干渉近傍を確立するために確保期間を同報通信する。TXOPは、チャネルのための単一のコンテンションに続いて一対のノード間で伝送されるフレームのシーケンスである。TXOPを開始するノードであるTXOPホルダは、TXOP内のフレームを受信するノードである応答器への、第1の伝送後にコンテンション・フリーを伝送することができる。
【0005】
現在まで、無線LANにおけるTXOPのためのチャネルを確保する2つの基本的な方法が存在する。確保を実行する一方の方法は、フレーム毎の確保を用いることによる。802.11分散チャネル・アクセスMACプロトコルによれば、RTS/CTSフレームは、確保の開始を隣接体に通知するために使用される。代わりにTXOPの第1のフレームの期間フィールドは、続くフレームの伝送のためのチャネルを確保するのに十分長い時間間隔に設定されている。確保時間は、各データ・フレームおよび続く肯定応答を有する確保の長さを更新することによって、フレーム毎に延長される。フレーム毎の確保の結果は、確保が否定されるなら、それは打ち消しを必要としないことである。
【0006】
無線LANにおいて確保を実行する他の方法は、スタート・ツー・フィニッシュ確保を使用することによる。フレーム毎にチャネル確保の時間を延長することができないなら、チャネルは、確保要求のときに開始から終了まで伝送の全体シーケンスについて確保されなければならない。確保要求が否定されるなら、または時間が伝送の完了時に確保されたままであるなら、確保は打ち消されなければならない。
【0007】
スタート・ツー・フィニッシュ確保は、任意の組み合わせのノード(すなわち、メッシュ・ポイント/Access Points(AP)/ステーション)へ適用する。ノードは、恐らく宛先からの応答を含む、1つの宛先または様々な異なる宛先に向けられた伝送のシーケンス全体を包含するようにチャネルを確保する。確保が許可されないなら、または伝送シーケンスが完了したとき、確保するノードは、確保を打ち消すことによって残る確保時間を解放する。
【0008】
衝突を避けるために、各ノードは、受信された確保要求および応答にしたがって設定されるトラフィック・チャネルのためのNAVを維持する。NAVは、ノードがトラフィック・チャネル上で伝送を止めなければならない時間期間として規定される。それは、各ステーションによって維持され、かつTXOP確保要求または確保要求に対する応答として作用することができる受信された伝送のDurationフィールド値によって更新される。伝送源からの確保要求は、宛先によって承諾されるかまたは否定されるかのいずれかであり、通知が、伝送源に送られる。応答は、宛先ノードを隣接体に通知するために、Durationフィールドに残る確保持続期間を含む。無線ネットワークのためのアプリケーションは、まとめてVoIP/マルチメディアと呼ばれる、Voice Over Internet Protocol(VoIP)およびマルチメディア(Voiceおよび/またはVideo)を含む。VoIP/マルチメディア・アプリケーションは、通信の十分な品質を維持するために所定のQuality of Service(QoS)を必要とする。潜時は、VoIP/マルチメディアに関する問題であり得る。QoSを満足することは、短い全エンド・ツー・エンドのオーバ・ザ・エアー遅延を必要とする。規格の2007版に組み込まれるIEEE802.11規格への802.11e訂正は、無線LANにおける伝送からオーバ・ザ・エアー遅延を低減するための機構を提供する。これらは、単一のホップ伝送である。802.11e機構は、複数のホップ伝送を伴う無線ネットワークにおける潜時要件を満足するには適切ではないことがある。無線メッシュ・ネットワークは、そのようなネットワークである。
【0009】
無線メッシュは、Ad hocモード・メッシュ(有線ネットワークに取り付けられていない)またはインフラストラクチャ・モード・メッシュ(有線ネットワークに取り付けられている)であり得る。一般に、有線ネットワークから/へのメッシュおよびトラフィック境界における源および宛先との両方のトラフィックは、メッシュ上に同時に存在することができる。有線ネットワークを横切る音声トラフィックに関する潜時/ジッタ限界は、無線メッシュ上に留まるトラフィックに関する潜時/ジッタ限界(175〜200ミリ秒)より低い(40〜50ミリ秒)。メッシュは、複数ホップ・フローを伴う。メッシュ・バックボーン・ネットワークは、複数ホップ・ネットワークである。複数ホップ経路遅延は、単一ホップ遅延の少なくとも倍数である。単一チャネルで動作する無線メッシュは、エアーを越えて端部と端部とを繋げて受ける潜時の近くに影響を与えることがある新規な衝突挙動を有する。隠されたノードの普及および複数ホップ・フローを有するコンテンション・ベースのアクセスの相互作用は、両方のメッシュおよび近いWLANに非メッシュ経験が示唆するものを越える潜時増大を課す。隠されたノードは、再試みの後で隠されたままであり、それらの伝送は、ドロップされる。複数ホップ・フローでの順次転送されるフレームの高い相関は、衝突に巻き込まれた伝送に対して過剰な遅延を引き起こす。連続して使用されるための逆方向適合性およびコンテンション・ベースのアクセス・プロトコルのために、矯正がメッシュ側に必要である。QoSトラフィックのために、複数ホップ遅延は、単一のホップ遅延と同じ潜時制約を満足しなければならない。したがって、オーバ・ザ・エアー潜時を低減するための矯正が必要である。目標は、加速された方法で複数ホップ経路に沿ってフレームを転送することによって、最も長い複数ホップ経路で経験する遅延を低減することである。
【0010】
フレームは、元のフレーム・サイズより小さいMaximum Transmission Unit(MTU)を有するリンクを越えて通過するのに十分小さいピースに断片にされることができる。MTUは、通信プロトコルの所定層が前に通過することができる最も大きいパケットまたはフレームのサイズ(バイトでの)を指す。受信するホストが、断片にされたパケットを受信するなら、そのホストは、パケットを再び組み立て、それをより高い層に渡さなければならない。再び組み立てることは、常に受信するホストだけで生じる。断片にすることは、断片がパケット損失を受けるとき、過剰な再伝送を生じることがあり、TCPなどの信頼があるプロトコルは、単一の断片の損失から回復するために全ての断片を再伝送しなければならない。
【特許文献1】米国仮特許出願公開第60/972817号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
無線メッシュにおける遅延を低減する1つの方法は、性能準備を与えることによる。メッシュ・ネットワークのノードおよびリンクは、ネットワーク内の任意の場所で構築されるトラフィック・バッファを防ぐために十分な性能を有さなければならない。適切な準備は、トラフィック・プロファイルと一致するように、高いトラフィック集中のノードで複数の無線の使用を伴う。
【0012】
無線メッシュにおける遅延を低減する他の方法は、輻輳制御を提供することによる。伝送レートを低減すること、およびトラフィックを再ルーティングすることは、準備を考慮すれば輻輳を軽減することができる。適切な準備であっても、トラフィックの推測統計学性質は、所定のノードで輻輳を引き起こすことがある短期間の変動を生じることができる。
【0013】
メッシュを横切る転送されたQoSトラフィックのMAC層優先された伝送は、輻輳制御および性能準備を考慮すれば、複数ホップ経路に沿ったエンド・ツー・エンド遅延を低減することを助長する。速い転送のために、QoSトラフィックは、複数ホップ経路で転送されるとき、最上の優先度アクセスを必要とする。より低い優先度アクセスは、全ての他のトラフィックについて使用される。EDCAは、単一チャネルにアクセス優先度を提供する。しかしながら、さらなる優先化がEDCAでは可能ではない。より高い優先度の802.11eトラフィック(VO/VI)は、すでに最上の優先度アクセス・カテゴリを使用する。異なる機構が、転送されたQoSトラフィックに必要である。
【0014】
上記で説明されたような従来の機構は、様々な欠陥を被る。本発明の実施形態は、そのような欠陥を著しく解消し、時間感受性のQoS(TSQ)フレームとして指定された複数の断片を有するフレームのエキスプレス転送を提供する機構および技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
複数の断片を有するフレームのエキスプレス転送を提供する方法の特定の実施形態において、方法は、無線LANの複数のノードの各それぞれのノードで、その間に、それぞれのノードがチャネル上で伝送を止めなければならない対応する時間期間に設定されたタイマ(NAV)を維持することを含む。方法は、複数のノードの第1のノードから第2のノードへエキスプレス転送されるべきTime Sensitive Quality of Service(TSQ)フレーム断片として、フレームの少なくとも2つの断片を指定することと、TSQフレーム断片が第1のノードによって転送される前に、第1の所定の時間増分(DT0)だけ各TSQフレーム断片の期間フィールドを増分することとをさらに含む。方法は、フレーム断片の最後のフレーム断片が、伝送される準備がされるとき、第1のノードによって、TSQフレーム断片を第2のノードに送信することも含む。方法は、加えて、第2のノードからの応答を受信することとを含み、複数のノードの転送しない隣接ノードが、それぞれ応答の期間フィールドに等しい値にしたがってそれらのNAVを設定し、第2のノードは、TSQフレーム断片の受信の肯定応答が完了したとき、TSQフレーム断片の転送を試みる。
【0016】
他の実施形態は、複数の断片を有するフレームのエキスプレス転送を提供するために、その上にコンピュータ可読コードを有するコンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読媒体は、無線LANの複数のノードの各それぞれのノードで、その間に、それぞれのノードがチャネル上で伝送を止めなければならない対応する時間期間に設定されたタイマ(NAV)を維持するための命令を含む。コンピュータ可読媒体は、複数のノードの第1のノードから第2のノードへエキスプレス転送されるべきTime Sensitive Quality of Service(TSQ)フレーム断片として、フレームの少なくとも2つの断片を指定するための命令と、TSQフレーム断片が第1のノードによって転送される前に、第1の所定の時間増分(DT0)だけ各TSQフレーム断片の期間フィールドを増分するための命令とをさらに含む。コンピュータ可読媒体は、フレーム断片の最後のフレーム断片が、伝送される準備がされるとき、第1のノードによって、TSQフレーム断片を第2のノードに送信するための命令も含む。コンピュータ可読媒体は、加えて、第2のノードからの応答を受信するための命令を含み、複数のノードの転送しない隣接ノードが、それぞれ応答の期間フィールドに等しい値にしたがってそれらのNAVを設定し、第2のノードは、TSQフレーム断片の受信の肯定応答が完了したとき、TSQフレーム断片の転送を試みる。
【0017】
さらに他の実施形態は、本発明の実施形態として本明細書に開示された全ての方法動作を処理するように構成されたコンピュータ化されたデバイスを含む。そのような実施形態において、コンピュータ化されたデバイスは、メモリ・システムと、プロセッサと、これら構成部品を接続する相互接続機構における通信インタフェースとを含む。メモリ・システムは、本明細書で説明されるように、複数の断片を有するフレームのエキスプレス転送を提供し、プロセッサで実行されたとき(例えば実施するとき)、本発明の実施形態として本明細書で説明される方法実施形態および動作の全てを実行するように、コンピュータ化されたデバイス内において本明細書で説明されるように動作するプロセスで符号化される。したがって、本明細書で説明される処理を実行しまたは処理を実行するようにプログラムされた任意のコンピュータ化されたデバイスは、本発明の実施形態である。
【0018】
本明細書に開示される本発明の実施形態の他の構成は、上記に概説されかつ以下に詳細に開示される方法実施形態のステップおよび動作を実行するためのソフトウエア・プログラムを含む。より詳細には、コンピュータ・プログラム製品は、コンピュータ化されたデバイスで実行されたとき、本明細書で説明されるように複数の断片を有するフレームのエキスプレス転送を提供する関連する動作を提供する符号化されたコンピュータ・プログラム論理を含むコンピュータ可読媒体を有する一実施形態である。計算システムを有する少なくとも1つのプロセッサで実施されるとき、コンピュータ・プログラム論理は、プロセッサに本発明の実施形態として本明細書で示される動作(例えば、方法)を実行させる。本発明のそのような構成は、一般的に、光学媒体(例えば、CD−ROM)、フロッピー(登録商標)またはハード・ディスク、あるいは1つ以上のROMまたはRAMまたはPROMチップ内のファームウエアまたはマイクロコードとして、Application Specific Intergrated Circuit(ASIC)として、または1つ以上のモジュール、共有されたライブラリなどにおけるダウンロード可能なソフトウエア像などの他の媒体などの、コンピュータ可読媒体に配置されまたは符号化された、ソフトウエア、コード、および/または他のデータ構造として提供される。ソフトウエアまたはファームウエアまたは他のそのような構成が、コンピュータ化されたデバイス内の1つ以上のプロセッサに、本発明の実施形態として本明細書に説明される技術を実行させるために、コンピュータ化されたデバイスにインストールされることができる。データ通信デバイスまたは他のエンティティのグループなどコンピュータ化されたデバイスの一群で動作するソフトウエア・プロセスも、本発明のシステムを提供することができる。本発明のシステムは、いくつかのデータ通信デバイス上の多くのソフトウエア・プロセス間に分散されることができ、または全てのプロセスは、小さなセットの専用コンピュータまたは1つのコンピュータだけで動作することができる。
【0019】
本発明の実施形態は、ソフトウエア・プログラムとして、ソフトウエアおよびハードウエアとして、またはデータ通信デバイス内などのハードウエアおよび/または回路単独として厳密に実現化されることができることが理解される。本明細書に説明されるように本発明の特徴は、New Jersey、LincroftのAvaya Inc.によって製造されるデバイスなどのそのようなデバイスのためのデータ通信デバイスおよび/またはソフトウエア・システムで用いられることができる。
【0020】
本開示において議論される異なる各特徴、技術、構成などは、無関係にまたは組み合わせて実施されることができることに留意されたい。したがって、本発明は、多くの異なる方法で実現されおよび考慮されることができる。
【0021】
本明細書におけるこの概要の部分は、本開示あるいは特許請求される発明のあらゆる実施形態および/または増える新規な態様を特定しないことにも留意されたい。代わりに、この概要は、異なる実施形態の予備的な議論、および従来技術に対する新規な対応するポイントを提供するだけである。本発明のさらなる詳細、要素、および/または可能な観点(置換)に関して、読者は、以下にさらに議論されるような、本開示の詳細な説明の部分および対応する図面に向けられる。
【0022】
前述は、同様の参照符号が、異なる図面を通して同一の部品を参照する添付の図面に示されるような、本発明の好ましい実施形態の以下のより詳細な記載から明らかになる。図面は、必ずしも同一縮尺ではなく、代わりに本発明の原理を示すことに重点が置かれている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
エキスプレス転送は、転送ノードが、単一ホップ伝送より少ない遅延を生じることを保証することによって、複数ホップ経路に沿って指定されたフレームに関する遅延を低減するために使用される技術である。単一チャネル・メッシュに関して、転送遅延は、次の転送ノードがチャネルを捕らえることを可能にするために、十分に長い時間間隔の間転送される伝送のためのチャネルを確保することによって低減される。即時のアクセスは、そのようにQoSトラフィックを転送する複数ホップ経路上の第1のノード以外のノードに与えられる。
【0024】
エキスプレス転送されるべきフレームは、時間感受性のQoS(TSQ)伝送として指定される。特定のフラグが、TSQ伝送および/またはその経路に沿って利用可能な情報のための基準に応じて、エキスプレス転送されるとして伝送をマークするために使用されることができる。TSQ指定は、アプリケーションによって供給されることができ、例えば、TSQフレームは、特定されたユーザ優先度(例えば、VO)のフレームであることができる。代わりにTSQ指定は、発信ノードによって供給されることもでき、例えば、アドホックとインフラストラクチャ・トラフィックとの間に区別が存在するなら、ポータルから始まりまたはポータルへ宛てられた全ての音声フレームは、発信ノードによってTSQと指定される。TSQ指定は、さらに他の基準に使用されることができる。
【0025】
エキスプレス転送されるフレームを処理するために、知られている時間増分DT0が、TSQフレームが転送されたとき、Durationフィールドの値に加算される。宛先ノードで受信されたTSQフレームのために戻されたACK(存在すれば)のDurationフィールドは、受信されたフレームのDurationフィールドに基づき設定される。受信ノード以外の伝送を知る全てのノードは、受信された伝送のDurationフィールドにしたがってそれらのNAVを設定する。受信するノードが、フレームを転送するなら、そのノードは、そのNAVを設定する前に、受信したフレームのDuration値からDT0を減算し、TSQフレームの受信の肯定応答が完了したときに、受信したTSQフレームの伝送を試みる。DT0は、転送するノードが受信したフレームを処理し、かつ次のホップでの伝送のためにそれを準備することを可能にするために十分長くあるべきである。それは、少なくとも時間スロット長さでなければならない。
【0026】
次に図1を参照すると、いくつかのノードの間でエキスプレス転送されるフレームのタイミングを示す図10が示される。ノード1からノード2へ、ノード2からノード3へ、および次にノード3からノード4へ進むエキスプレス転送されるフレームのための3ホップ経路を有するノード1〜5が示される。ノード5は、非転送の隣接ノードである。各ノードは、チャネル12に関するNAVを維持する。第1のフレーム14は、ノード1からノード2へ転送されるべきエキスプレス転送されるフレームとして指定される。Durationフィールドは、フレームが、複数ホップ経路の転送ノードに伝送されるときに、通常より長い値に設定される。転送ノード2および3は、それらが受信したフレームの肯定応答を完了したとき伝送する。本発明の代わりの実施形態において、転送するノード2および3は、それらのNAVを設定するとき、増分を減算することによって受信したフレームでDuration値を調整する。非転送の隣接ノード、例えばノード5は、受信したDurationフィールドによってそのNAVを設定する。したがって転送されたフレームの意図された受信ノードとして、ノード2は、そのNAVを設定しない。したがって、ノード2は、ノード5が行う前にチャネル12へのアクセスを有し、ノード2は、ノード5の前にチャネルにアクセスしフレームを転送することができるので、フレームは、より迅速に転送される。このようにノード2は、伝送および肯定応答が完了するときに伝送することができ、一方、Durationフィールドの値に設定されたノード5の、NAVは、受信したフレームが肯定応答されたときに値DT0を有する。
【0027】
経路上の第1のノード以外の全ての転送ノードに対して、TSQフレームを転送するときに、コンテンションは低減される。隣接ノードのNAVは、新たな転送ノードが、伝送する準備がされたときに、少なくとも1つの時間スロットにまだ設定されており(任意の独立NAV設定要求が無ければ)、このようにそれらは、チャネルを争わず、そのノードに任意のそれらの前に伝送させる。
【0028】
転送ノードは、伝送を試みる前に、Controlled Channel Access(CCA)を実行することができる。これは、したがってNAVを設定するために受信したTSQ伝送を知らない他のノードとの衝突を避ける。チャネルがビジーであるなら、転送ノードは、短いコンテンション・ウインドウCWmin(EF)からの遅延をバックオフする。
【0029】
TXOPは、複数のフレームが単一のコンテンションとともに伝送されることを可能にする。TXOPは、エキスプレス転送とともに使用されることができる。組み合わせは、転送経路に沿ったコンテンションおよび衝突を低減する。転送されるべきTXOPの各フレームのDurationフィールドの値は、DT0だけ増分される。TXOPは、もっぱらTSQフレーム、またはいくつかのフレームがエキスプレス転送され、また他のフレームがエキスプレス転送されないフレームの混合を含むことができる。エキスプレス転送されるべきフレームは、TSQとしてフラグが付けられる。好ましくは、TXOPのTSQフレームは、受信ノードのTSQフレームの処理遅延を低減し、それによって、それらの即時の転送を可能にするために、非TSQフレームの前に伝送されるべきである。所定のTXOPにおける全てのTSQフレームは、同じノードに伝送されるべきである。宛先ノードで受信された各TXOPフレームに関するACK(存在すれば)のDurationフィールドは、受信されたフレームに基づき設定される。受信ノードは、TXOPの完了および肯定応答に続き迅速に伝送することができる。受信されたTXOPにおけるフレームの転送は、NAVが終了すると開始し、NAVの終了は、一旦TXOP全体が受信されかつ肯定応答されると生じる。受信されたTXOPにおけるフレームの転送は、次のホップ宛先ノードにしたがって異なるTXOPへのフレームの分離を含むことができる。受信されたTXOPと同じアクセス分類の受信するノードでバッファされたフレームが転送されたTXOPと同じノードに送られ、かつ増分されたTXOPのサイズがアクセス分類に関するTXOP限界を超えないなら、そのようなフレームは、転送されたTXOPで伝送されることができる。
【0030】
RTS/CTSは、無線メッシュで一般的な隠された端末の影響を低減するための機構である。RTS/CTS保護は、エキスプレス転送に関連して使用されることができる。組み合わせは、転送経路でのコンテンションおよび衝突を低減する。時間感受性QoSフレームのRTSは、TSQとフラグを付けられ、RTSのDurationフィールドは、増分DT0だけ増大される。RTSがアドレス指定されるノードは、受信されたRTSのDurationフィールドに基づいて設定されたDuration値を有するCTSで応答する。RTSを受信するノードが、RTS保護されたフレームを転送しなければならないなら、それは、RTS保護されたフレームの肯定応答時に転送する。受信されたフレームまたはTXOPの転送は、NAVが終了すると開始し、NAVの終了は、一旦フレームまたはTXOPが受信されかつ肯定応答されると生じる。エキスプレス転送機構は、受信するノードが、フレームの肯定応答受信の後でそのNAVを観察する必要がないときでも作用する。エキスプレス転送は、全ての他のトラフィックにわたってTSQマーク付けされたフレームに対する優先アクセスを与える。
【0031】
他の実施形態は、マルチチャネル・エキスプレス転送を含む。一例が、図2の環境20に示される。Control Channel上でCC−RTSを送信する試みを行うとき、チャネルのNAVが、AIFR(確保のための事前間隔)に等しい時間間隔内で終了することになっていないのなら、確保されたデータ・チャネルがビジーであるなら、ノードは、バックオフ遅延を伝送または減算しないことができる。CC−CTSを有するCC−RTSに応答するとき、チャネルのNAVが、(AIFR−RTS Tx Time)(RTS Tx Timeは、CC−RTSの伝送時間である)に等しい時間間隔内で終了することになっていないのなら、示されたデータ・チャネルがビジーであるなら、ノードは、確保を拒絶しなければならない。AIFRの長さは、CC−RTS/CC−CTSのアクセス優先度に応じる。より長いAIFRは、より高いアクセス優先度に使用される。
【0032】
所定のシナリオにおいて、フレームは、元のフレーム・サイズよりも小さいMaximum Transmission Unit(MTU)を有するリング上を通過するのに十分に小さいピースへ断片にされることができる。MTUは、通信プロトコルの所定層が前へ通過できる最大パケットまたはフレームのサイズ(バイトでの)を指す。受信するホストが、断片にされたパケットを受信するなら、それは、パケットを再組み立てし、かつそれをより高い層へ渡さなければならない。再組み立ては、常に受信するホストにおいてだけで起きる。断片がパケット損失を受けるとき、断片にすることは、過剰な再伝送を生じることがあり、TCPなどの信頼性のあるプロトコルは、単一断片の損失から回復するために全ての断片を再伝送しなければならない。
【0033】
複数の断片のためのエキスプレス転送を提供するために、フレームの複数の断片が伝送されたとき、エキスプレス転送ノードは、最後の断片の終了時にだけ伝送を開始する。転送されるべきフレームの各断片の期間フィールド値は、DT0だけ増分され、断片はTSQと指定される。宛先のノードで受信される各断片のACKの期間フィールドは、受信された断片期間に基づいて設定される。断片が転送されるノードでのNAVは、フレームが転送されるべきであるなら、受信されたフレームのDurationフィールド値からDT1を減算することによって設定される。受信された断片の転送は、NAVが終了するときに開始し、NAVの終了は、一旦全ての断片が受信されかつ肯定応答されると生じる。
【0034】
現在開示される方法の特定の実施形態の流れ図は、図3に示される。矩形要素は、本明細書において「処理ブロック」と示され、コンピュータ・ソフトウエア命令または命令のグループを表す。代わりに、処理ブロックは、デジタル信号プロセッサ回路またはアプリケーションに特定の集積回路(ASIC)などの機能的に等価の回路によって実行されるステップを表す。流れ図は、任意の特定のプログラミング言語のシンタックスを表さない。むしろ流れ図は、または本発明により必要な処理を実行するために回路を製造し、コンピュータ・ソフトウエアを生成するために、当業者に必要な機能情報を示す。ループおよび変数の初期化および一時的な変数の使用などの多くのルーチン・プログラム要素が示されないことが留意されるべきである。本明細書で他の方法で示されなければ、記載されたステップの特定のシーケンスは、ただ例示的であり、本発明の精神から逸脱することなく変更されることができることは、当業者によって理解される。したがって、他の方法で記載されなければ、以下に記載されるステップは順番が付けられておらず、それは可能であるときに、ステップが、任意の都合良くまたは望ましい順番で実行されることができることを意味する。
【0035】
以下に図3を参照すると、複数の断片を有するフレームのエキスプレス転送を実行する方法100の特定の実施形態が示される。方法100は、処理ブロック102で始まり、処理ブロック102は、無線LANの複数のノードの各それぞれのノードで、その間に、それぞれのノードがチャネル上で伝送を止めなければならない対応する時間期間に設定されたタイマ(NAV)を維持することを開示する。
【0036】
処理ブロック104は、前記複数のノードの第1のノードから第2のノードへエキスプレス転送されるべきTime Sensitive Quality of Service(TSQ)フレーム断片として、フレームの少なくとも2つの断片を指定することを記載する。フレームは、元のフレーム・サイズより小さなMaximum Transmission Unit(MTU)を有するリンク上を通過するには十分に小さなピースに断片にされることができる。MTUは、通信プロトコルの所定の層が前に通過することができる最大パケットまたはフレームのサイズ(バイトでの)を指す。処理ブロック106に示されるように、TSQフレーム断片指定は、アプリケーションおよび発信ノードの少なくとも1つによって供給される。
【0037】
処理ブロック108は、TSQフレーム断片が第1のノードによって転送される前に、第1の所定時間増分(DT0)だけ各TSQフレーム断片の期間フィールドを増分することを詳述する。
【0038】
処理ブロック110は、フレーム断片の最後のフレーム断片が伝送される準備がされたとき、第1のノードによってTSQフレーム断片を第2のノードに伝送することを開示する。処理ブロック112でさらに示されるように、第1のノードによってTSQフレーム断片を第2のノードに伝送することは、第2のノードのNAVが終了するとき伝送することをさらに含む。
【0039】
処理ブロック114は、第2のノードからの応答を受信することを開示し、複数のノードの転送しない隣接ノードが、それぞれ応答の期間フィールドに等しい値にしたがってそれらのNAVを設定し、第2のノードは、TSQフレーム断片の受信の肯定応答が完了したとき、TSQフレーム断片の転送を試みる。処理ブロック116は、第2のノードからの応答を受信することは、第2のノードによって受信された各フレーム断片についての肯定応答(ACK)を受信することを含むことを記載する。処理ブロック118は、ACKの期間フィールドは、受信した断片期間値に基づき設定されることを詳述する。
【0040】
処理は、処理ブロック120へ続き、処理ブロック120は、第2のノードのNAVは、受信したフレームが転送されるべきであるとき、受信したフレームの期間値から第2の所定の時間増分(DT1)を減分することによって設定されることを開示する。
【0041】
処理ブロック122は、TSQフレーム断片が第1のノードによって転送される前に、第1の所定の時間増分(DT0)だけTSQフレーム断片の期間フィールドを増分することは、最後のホップについて実行されないことを記載する。
【0042】
図4は、エキスプレス転送機能340および/または本明細書に記載される異なる機能性を実行するための他の関連するプロセスを実施するための例示的なコンピュータ・システム300(ノード)を示すブロック図である。
【0043】
示されるように、本例のコンピュータ・システム300は、メモリ・システム312、プロセッサ313、入力/出力インタフェース314、および通信インタフェース315を結合する相互接続311を含む。
【0044】
示されるように、メモリ・システム312は、エキスプレス転送アプリケーション340−1で符号化される。エキスプレス転送アプリケーション340−1は、本明細書に記載される異なる実施形態にしたがう機能性をサポートするデータおよび/または論理命令などのソフトウエア・コード(例えば、メモリ内またはディスクなどの他のコンピュータ可読媒体に格納されるコード)として実現されることができる。
【0045】
動作の間、コンピュータ・システム300のプロセッサ313は、エキスプレス転送アプリケーション340−1の論理命令を開始し、行い、実施し、解釈し、または他の方法で実行するために、相互接続311を介してメモリ・システム312にアクセスする。エキスプレス転送アプリケーション340−1の実施は、エキスプレス転送アプリケーション340−2で処理機能性を生成する。換言すれば、エキスプレス転送アプリケーション340−2は、コンピュータ・システム300のプロセッサ313内の実行またはプロセッサ313で実行する、エキスプレス転送アプリケーション340−1の1つ以上の部分(またはアプリケーション全体)を表す。
【0046】
エキスプレス転送アプリケーション340−2に加えて、本明細書の実施形態は、エキスプレス転送アプリケーション340−1自体(すなわち、実施されないまたは実行されない論理命令および/またはデータ)を含むことが留意されるべきである。エキスプレス転送アプリケーション340−1は、フロッピー(登録商標)・ディスク、ハード・ディスク、または光学媒体などのコンピュータ可読媒体上に格納されることができる。エキスプレス転送アプリケーション340−1は、ファームウエア、リード・オンリー・メモリ(ROM)、またはこの例においてメモリ・システム312内(例えば、Random Access MemoryすなわちRAM内)の実行可能なコードとして、メモリ・タイプ・システム内に格納されることもできる。
【0047】
これら実施形態に加えて、本明細書の他の実施形態は、エキスプレス転送アプリケーション340−2として、プロセッサ313内でのエキスプレス転送アプリケーション340−1の実施を含むことにも留意されるべきである。当業者は、コンピュータ・システム300が、他のプロセス、および/または割り当ておよびコンピュータ・システム300に関連するハードウエア・リソースの使用を制御する動作システムなどのソフトウエアおよびハードウエア構成要素を含むことができることを理解する。
【0048】
プロセッサを統合するデバイスまたはコンピュータ・システムは、例えば、パーソナル・コンピュータ、ワークステーション(例えば、Sun、HP)、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、携帯電話などのハンドヘルド・デバイス、ラップトップ、ハンドヘルド・コンピュータ、または本明細書で提供されるように動作することができるプロセッサと統合されることができる他のデバイスを含むことができる。したがって、本明細書で提供されるデバイスは、排他的ではなく、限定ではなく例示のために提供される。
【0049】
「あるマイクロプロセッサ」および「あるプロセッサ」、または「そのマイクロプロセッサ」および「そのプロセッサ」への参照は、スタンド・アロンおよび/または分散環境で通信することができ、かつこのように、そのような1つ以上のプロセッサが、類似するまたは異なるデバイスであり得る1つ以上のプロセッサ制御されるデバイス上で動作するように構成されることができる場合に、他のプロセッサと有線または無線通信を介して通信するように構成されることができる1つ以上のマイクロプロセッサを含むことが理解されることができる。そのような「マイクロプロセッサ」および「プロセッサ」用語の使用は、このように、そのような例が例示のために限定せず与えられる、中央処理ユニット、算術論理ユニット、アプリケーションに特定の集積回路(IC)、および/またはタスク・エンジンを含むことも理解されることができる。
【0050】
さらに、他の方法で特定されないなら、メモリへの参照は、プロセッサ制御されたデバイスの内部であることができ、プロセッサ制御されたデバイスの外部であることができる、1つ以上のプロセッサ可読でありかつアクセス可能なメモリ要素および/または構成要素を含むことができ、かつ/または様々な通信プロトコルを使用する有線または無線ネットワークを介してアクセスされることができ、かつ他の方法で特定されないなら、そのようなメモリが、アプリケーションに基づき連続してかつ/または分割されることができる場合に、外部および内部メモリ・デバイスの組み合わせを含むように配置されることができる。したがって、データベースへの参照は、そのような参照が、市販で利用可能なデータベース製品(例えば、SQL、Informix、Oracle)およびまた専用データベースを含むことができる1つ以上のメモリ・アソシエーションを含むことが理解されることができ、かつそのような構造が例示のために限定せずに与えられる、リンク、待ち行列、グラフ、ツリーなどの関連するメモリのための他の構造を含むことができる。
【0051】
他の方法で提供されないなら、ネットワークへの参照は、1つ以上のイントラネットおよび/またはインターネット、ならびに仮想ネットワークを含むことができる。上述にしたがった、本明細書におけるマイクロプロセッサ命令またはマイクロプロセッサ実行可能な命令への参照は、プログラム可能なハードウエアを含むことを理解することができる。
【0052】
他の方法で記載されないなら、用語「実質的に」の使用は、正確な関係、状況、配置、向き、および/または他の特徴、および当業者によって理解されるように、そのような逸脱が開示された方法およびシステムに著しく影響を与えない程度までのそれらの逸脱を含むものと解釈されることができる。
【0053】
本開示の全体を通して、名詞を修正するために冠詞「1つ」の使用は、便宜のために使用され、他の方法で特に記載されないなら、1つまたは複数の修正された冠詞を含むことが理解されることができる。
【0054】
記載され、かつ/または何か他と通信し、関連付けられ、および/またはそれに基づく図面を通して他の方法で描かれるその要素、構成要素、モジュール、および/または部品が、他の方法で本明細書で規定されないなら、そのように通信し、関連付けられ、かつまたは直接および/または間接方法に基づくことが理解されることができる。
【0055】
方法およびシステムは、その特定の実施形態に関連して記載されたが、それらが、そのように限定されない。明らかな多くの修正および変形は、上記教示に照らして明らかになることができる。本明細書に記載されかつ示される部品の詳細、材料、および配置の多くのさらなる変更は、当業者によって行われることができる。
【0056】
本発明の好ましい実施形態が記載され、これら概念を組み込む他の実施形態が、使用されることができることは、当業者には明らかになる。さらに、本発明の一部として含まれるソフトウエアは、コンピュータ使用可能な媒体を含むコンピュータ・プログラム製品で実現されることができる。例えば、そのようなコンピュータ使用可能な媒体は、そこに格納されたコンピュータ可読プログラム・コード・セグメントを有する、ハード・ディスク・デバイス、CD−ROM、DVD−ROM、またはコンピュータ・ディスケットなどの可読メモリ・デバイスを含むことができる。コンピュータ使用可能な媒体は、デジタルまたはアナログ信号としてその上に担持するプログラム・コード・セグメントを有する、光学、有線または無線のいずれかの通信リンクを含むこともできる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されるべきではないが、むしろ添付の特許請求の範囲の精神および範囲によってだけで限定されるべきであることが提示される。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】いくつかのノード間のエキスプレス転送フレームのタイミングを示す図である。
【図2】複数チャネル・エキスプレス転送のタイミングを示す図である。
【図3】本発明の実施形態による複数の断片を有するフレームのエキスプレス転送を実行する方法の特定の実施形態の流れ図である。
【図4】本発明の実施形態による複数の断片を有するフレームのエキスプレス転送を実行するコンピュータ・システムのための例示的なコンピュータ・システム・アーキテクチャを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
無線Local Area Network(LAN)の複数のノードの各それぞれのノードで、その間に、それぞれのノードがチャネル上で伝送を止めなければならない対応する時間期間に設定されたタイマ(NAV)を維持する処理と、
前記複数のノードの第1のノードから第2のノードへエキスプレス転送されるべきTime Sensitive Quality of Service(TSQ)フレーム断片として、フレームの少なくとも2つの断片を指定する処理と、
前記TSQフレーム断片が前記第1のノードによって転送される前に、第1の所定の時間増分(DT0)だけ各前記TSQフレーム断片の期間フィールドを増分することと、
前記フレーム断片の最後のフレーム断片が、伝送される準備がされるとき、前記第1のノードによって、前記TSQフレーム断片を前記第2のノードに送信する処理と、
前記第2のノードからの応答を受信する処理とを含み、前記複数のノードの転送しない隣接ノードが、それぞれ前記応答の前記期間フィールドに等しい値にしたがってそれらのNAVを設定し、前記第2のノードは、前記TSQフレーム断片の受信の肯定応答が完了したとき、前記TSQフレーム断片の転送を試みる方法。
【請求項2】
前記TSQフレーム断片指定は、アプリケーションおよび発信ノードの少なくとも1つによって供給される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記TSQフレーム断片が前記第1のノードによって転送される前に、第1の所定の時間増分(DT0)だけ前記TSQフレーム断片の期間フィールドを前記増分する処理は、最後のホップについて実行されない請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のノードによって、前記TSQフレーム断片を前記第2のノードに送信することは、前記第2のノードの前記NAVが終了するとき伝送する処理をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2のノードからの応答を受信する処理は、前記第2のノードによって受信された各フレーム断片についての肯定応答(ACK)を受信する処理を含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ACKの期間フィールドは、受信した断片期間値に基づき設定される請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のノードのNAVは、前記受信したフレームが転送されるべきであるとき、受信したフレームの期間値のために第2の所定の時間増分(DT1)を減分することによって設定される請求項1に記載の方法。
【請求項8】
複数の断片を有するフレームのエキスプレス転送を提供するために、その上にコンピュータ可読コードを有するコンピュータ可読媒体であって、
無線Local Area Network(LAN)の複数のノードの各それぞれのノードで、その間に、それぞれのノードがチャネル上で伝送を止めなければならない対応する時間期間に設定されたタイマ(NAV)を維持するための命令と、
前記複数のノードの第1のノードから第2のノードへエキスプレス転送されるべきTime Sensitive Quality of Service(TSQ)フレーム断片として、フレームの少なくとも2つの断片を指定するための命令と、
前記TSQフレーム断片が前記第1のノードによって転送される前に、第1の所定の時間増分(DT0)だけ各前記TSQフレーム断片の期間フィールドを増分するための命令と、
前記フレーム断片の最後のフレーム断片が、伝送される準備がされるとき、前記第1のノードによって、前記TSQフレーム断片を前記第2のノードに送信するための命令と、
前記第2のノードからの応答を受信するための命令であって、前記複数のノードの転送しない隣接ノードが、それぞれ前記応答の前記期間フィールドに等しい値にしたがってそれらのNAVを設定し、前記第2のノードは、前記TSQフレーム断片の受信の肯定応答が完了したとき、前記TSQフレーム断片の転送を試みる、命令とを含むコンピュータ可読媒体。
【請求項9】
前記TSQフレーム断片指定が、アプリケーションおよび発信ノードの少なくとも1つによって供給される命令をさらに含む請求項8に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項10】
前記TSQフレーム断片が前記第1のノードによって転送される前に、第1の所定の時間増分(DT0)だけ前記TSQフレーム断片の期間フィールドを前記増分することは、最後のホップについて実行されない命令をさらに含む請求項8に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項11】
前記第1のノードによって、前記TSQフレーム断片を前記第2のノードに送信することは、前記第2のノードの前記NAVが終了するとき伝送することをさらに含む命令をさらに含む請求項8に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項12】
前記第2のノードからの応答を受信する処理が、前記第2のノードによって受信された各フレーム断片についての肯定応答(ACK)を受信する処理から成る命令をさらに含む請求項8に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項13】
前記ACKの期間フィールドは、受信した断片期間値に基づき設定される命令をさらに含む請求項12に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項14】
前記第2のノードのNAVは、前記受信したフレームが転送されるべきであるとき、受信したフレームの期間値のために第2の所定の時間増分(DT1)を減分することによって設定される命令をさらに含む請求項8に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項15】
コンピュータ・システムであって、
メモリと、
プロセッサと、
通信インタフェースと、
前記メモリと、前記プロセッサと、前記通信インタフェースとを結合する相互接続機構とを備え、
前記メモリは、エキスプレス転送アプリケーションで符号化され、前記エキスプレス転送アプリケーションは、前記プロセッサで実行されたとき、情報を処理するためにエキスプレス転送プロセスを提供し、前記エキスプレス転送プロセスは、前記コンピュータ・システムが以下の動作を実行できるようにし、前記動作が、
無線Local Area Network(LAN)の複数のノードの各それぞれのノードで、その間に、それぞれのノードがチャネル上で伝送を止めなければならない対応する時間期間に設定されたタイマ(NAV)を維持する動作と、
前記複数のノードの第1のノードから第2のノードへエキスプレス転送されるべきTime Sensitive Quality of Service(TSQ)フレーム断片として、フレームの少なくとも2つの断片を指定する動作と、
前記TSQフレーム断片が前記第1のノードによって転送される前に、第1の所定の時間増分(DT0)だけ各前記TSQフレーム断片の期間フィールドを増分する動作と、
前記フレーム断片の最後のフレーム断片が、伝送される準備がされるとき、前記第1のノードによって、前記TSQフレーム断片を前記第2のノードに送信する動作と、
前記第2のノードからの応答を受信する動作であって、前記複数のノードの転送しない隣接ノードが、それぞれ前記応答の前記期間フィールドに等しい値にしたがってそれらのNAVを設定し、前記第2のノードは、前記TSQフレーム断片の受信の肯定応答が完了したとき、前記TSQフレーム断片の転送を試みる動作とであるコンピュータ・システム。
【請求項16】
前記TSQフレーム断片指定は、アプリケーションおよび発信ノードの少なくとも1つによって供給される請求項15に記載のコンピュータ・システム。
【請求項17】
前記TSQフレーム断片が前記第1のノードによって転送される前に、第1の所定の時間増分(DT0)だけ前記TSQフレーム断片の期間フィールドを前記増分する処理は、最後のホップについて実行されない請求項15に記載のコンピュータ・システム。
【請求項18】
前記第1のノードによって、前記TSQフレーム断片を前記第2のノードに送信する処理は、前記第2のノードの前記NAVが終了するとき伝送する処理からさらに成る請求項15に記載のコンピュータ・システム。
【請求項19】
前記第2のノードからの応答を前記受信することは、前記第2のノードによって受信された各フレーム断片についての肯定応答(ACK)を受信することを含む請求項15に記載のコンピュータ・システム。
【請求項20】
前記ACKの期間フィールドは、受信した断片期間値に基づき設定される請求項19に記載のコンピュータ・システム。
【請求項21】
前記第2のノードのNAVは、前記受信したフレームが転送されるべきであるとき、受信したフレームの期間値のために第2の所定の時間増分(DT1)を減分することによって設定される請求項15に記載のコンピュータ・システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−74346(P2010−74346A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−237565(P2008−237565)
【出願日】平成20年9月17日(2008.9.17)
【出願人】(506079711)アバイア テクノロジー エルエルシー (45)
【Fターム(参考)】