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複数気体監視および検出システム
説明

複数気体監視および検出システム

有毒な化学物質を求めて周囲空気を監視する分光検出システムが説明される。このシステムは、10億分の1(ppb)以下のレベルの、様々な神経ガスおよびびらん剤、ならびに有毒工業用化学製品を含む広範囲の化学成分を検出しかつ識別することができる、小型で携帯型の複数気体分析器とすることができる。このシステムは、誤警報(たとえば、偽陽性または偽陰性)を最小限にし、高い特定性を特徴とし、適用分野に応じて、数秒〜数分程度の応答時間で動作することができる。システムは、フーリエ変換赤外(FTIR)分光計、気体試料セル、検出器、埋込み式処理装置、表示装置、電源、空気ポンプ、加熱要素、および他の構成部品が、試料を収集するための空気取入れ口と、外部装置と接続して機能するための電子通信開口とを備えるユニットに搭載された、完全に内蔵式の分析器とすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に吸収分光計に関し、より詳細には、周囲空気中で発見される可能性のある微量の化学兵器薬剤、有毒工業用化学製品、および他の微量化合物を検出することに関する。
【背景技術】
【0002】
分光学とは、電磁放射と試料(たとえば、気体、固体、および液体のうちの1つまたは複数を含む)の相互作用の研究である。放射が特定の試料と相互に作用する方法は、試料の特性(たとえば、分子組成)に依存する。一般に、放射が試料の中を通過するとき、その放射に特有の波長が、試料内の分子によって吸収される。吸収される放射に特有の波長は、特有の試料内の各分子に固有のものである。したがって、放射のどの波長が吸収されるかを識別することによって、試料内に存在する特有の分子を識別することが可能である。
【0003】
赤外分光学は、分光学の特定の領域であり、たとえば、ある試料内の分子の種類および個々の分子の濃度が、試料(たとえば、気体、固体、液体、またはその組合せ)を赤外電磁エネルギーにさらすことによって求められる。一般に、赤外エネルギーは、エネルギー波長が約0.7μm(周波数14,000cm−1)〜約1000μm(周波数10cm−1)の電磁エネルギーであることを特徴とする。赤外エネルギーは、試料の中に向けられ、試料内の分子と相互に作用する。試料の中を通過するエネルギーは、検出器(たとえば、電磁検出器)によって検出される。次いで、検出された信号は、たとえば、試料の分子組成および試料内の特有の分子の濃度を求めるために使用される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
1つの具体的な赤外分光計の種類は、フーリエ変換赤外(FTIR)分光計である。この分光計は、様々な業界、たとえば大気質の監視、爆発物および生物薬剤の検出、半導体加工、および化学製品製造で使用される。FTIR分光計の様々な適用分野では、ユーザが、どの分子が試料内に存在するかを識別でき、また様々な分子の濃度を求めることができるようにするために、異なる検出感度が必要とされる。一部の適用分野では、試料内の個々の分子の濃度を約10億分の1(ppb)の範囲まで識別することが必要である。工業用の適用分野でますますよい感度が必要とされるとき、既存の分光システムを最適化しかつ新規な分光構成要素を利用することにより、システムが試料内のますます微量の分子の濃度を繰り返し可能にかつ確実に分解することが可能になりうる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、様々な実施形態で、気体試料、たとえば周囲空気中の有毒化学物質を監視しかつ/または検出する分光検出システムを特徴とする。このシステムは、10億分の1(ppb)以下のレベルの、様々な化学兵器薬剤(CWA)、有毒有機化合物(TOC)、および有毒工業用化学製品(TIC)を含む広範囲の化学成分を検出しかつ識別することができる、小型で携帯型の複数気体分析器とすることができる。このシステムは、誤警報(たとえば、偽陽性または偽陰性)を最小限にし、高い特定性を特徴とし、適用分野に応じて、数秒〜数分程度の応答時間で動作することができる。
【0006】
一実施形態では、システムは、建物の空調システム内に配置することができる目立たない自動ユニットとして実装されて、建物の居住者を保護するのに十分なほど迅速で感度のよい脅威警報を提供し、また適応基盤システムが汚染物質の存在に反応できるようにすることができる。一実施形態では、このユニットは、FTIR分光計、気体試料セル、検出器、埋込み式処理装置、表示装置、空気ポンプ、電源、加熱要素、および他の構成部品が、試料を収集するための空気取入れ口と、他の装置と接続して機能するための電子通信開口とを備えるユニットに搭載された、完全に内蔵式の分析器である。
【0007】
一態様では、本発明は、微量気体を測定することができる装置を特徴とする。この装置は、第1の放射ビームの光源と、この光源から第1の放射ビームを受け取り、かつ干渉信号を含む第2の放射ビームを形成する干渉計とを含む。試料セルは、干渉計と光学的に連通し、試料セルの第1の端部に凹面反射視野面と、試料セルの第2の端部に実質的に球形の凹面反射対物面とを含む。対物面と視野面は対向する関係にあり、対物面は、視野面と対物面のそれぞれの上の複数の反射を介し試料セルを通って伝播する第2の放射ビームの処理能力を最大にするために、少なくとも1つの平面で焦点の一致を高める円筒形構成部品を含む。この装置はまた、試料セルを通る気体試料の流れを確立する流れ機構と、試料セルと光学的に連通する冷却検出器と、冷却検出器と電気的に連通する処理装置とを含む。冷却検出器は、試料セル内の試料を通って伝播する干渉信号を受け取り、処理装置は、この干渉信号から、試料内の微量気体に対する吸収プロファイル(すなわち吸収特性を示す図)を求める。光源、干渉計、試料セル、冷却検出器、および処理装置は、筐体内に配置することができる。
【0008】
別の態様では、本発明は、微量気体を光学的に測定する方法を特徴とする。この方法は、折返し経路を形成するように、第1の端部に視野面および第2の端部に対物面を対向する関係で有する試料セルを含む、携帯型吸収分光計を提供するステップと、試料セルを通して周囲空気の試料を流すステップとを含む。試料セルの体積および折返し経路内の放射ビームの通過数は、周囲空気の試料内で濃度が約500ppb未満の微量気体を検出するために、試料セル内を伝播する放射ビームの処理能力を最大にするように最適化することができる。
【0009】
さらに別の態様では、本発明は、微量気体を光学的に測定する方法を特徴とする。この方法は、実質的に気密である試料セルを含む吸収分光計を提供するステップを含む。この試料セルは、放射ビームを試料セルの中に向けるように、第1の端部に視野面および第2の端部に対物面を対向する関係で含む。周囲空気の試料を通って伝播する第1の放射ビームの信号が、試料セル内の第1の圧力で測定される。試料セルは、周囲空気で第2の圧力に加圧され、第2の圧力にある周囲空気の試料を通って伝播する第2の放射ビームの信号が測定される。第1の信号と第2の信号は、結合されて、微量気体の存在を示す信号を決定する。
【0010】
様々な実施形態では、第1の信号と第2の信号は、結合されて、微量気体に対する吸収プロファイル(すなわち吸収特性を示す図)を求めることができる。一部の実施形態では、放射ビームは干渉信号を含むことができる。一実施形態では、微量気体に対する吸収プロファイルは、試料セル内の試料を通って伝播する干渉信号から求めることができる。一実施形態では、試料セルを加圧することによって、微量気体の吸収プロファイルの振幅は、基線信号に比べて増大させることができる。
【0011】
さらに別の態様では、本発明は、光学システムから汚染物質を除去する方法を特徴とする。この方法は、吸収分光計の少なくとも試料領域内の汚染物質の濃度を求めるステップと、この汚染物質の濃度が汚染値を超える場合、汚染物質を除去するために、この試料領域を除染温度まで加熱するステップとを含む。試料領域を加熱しながら、汚染物質の濃度が監視され、汚染物質の濃度が除染値に到達すると、試料領域の加熱は、低減または終了することができる。
【0012】
さらに別の態様では、本発明は、微量気体を測定することができる装置を特徴とする。この装置は、光源から第1の放射ビームを受け取り、かつ干渉信号を含む第2の放射ビームを形成する干渉計と、干渉計と光学的に連通する試料セルと、試料セルを通る気体試料の流れを確立する流れ機構と、少なくとも試料セルを加熱するモジュールと、試料セルと光学的に連通する検出器と、検出器およびモジュールと電気的に連通する処理装置とを含む。検出器は、試料セル内の試料を通って伝播する干渉信号を受け取る。処理装置は、この干渉信号から試料内の汚染物質の濃度を求め、試料セル内の汚染物質の濃度が汚染値を超える場合、汚染物質を除去するために試料セルを除染温度まで加熱するようにモジュールに信号を送り、モジュールが試料セルを加熱する間、汚染物質の濃度を監視し、汚染物質の濃度が除染値に到達した場合、試料セルの加熱を低減または終了するようにモジュールに信号を送る。
【0013】
他の例では、上述の態様のいずれかは、または本明細書で説明するいずれの装置もしくは方法も、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含むことができる。様々な実施形態では、微量気体の濃度は、約500ppb未満である。一実施形態では、微量気体の濃度は、約10ppb〜約50ppbである。一実施形態では、筐体は、携帯型であり、気体試料を含む周囲空気を取り入れるための孔を画定する。この孔は、試料セルと流動的に連通することができる。一実施形態では、試料セルの体積は、約0.8リットル未満とすることができる。一部の実施形態では、試料セルの経路長は、約5メートル〜約12メートルとすることができる。一実施形態では、この装置はまた、少なくとも試料セルを約40℃〜約180℃の温度に加熱するために、携帯型筐体内に配置された加熱要素を含む。
【0014】
一部の実施形態では、筐体は、建物用の空調システム内に取付け可能である。警報装置は、空調システム内の汚染物質の存在を警報するために鳴動することができる。
【0015】
一実施形態では、気体試料は、毎分約3リットルを超える速度で試料セルを通って流れる。試料セルの気体交換率は、約10秒の時間間隔で、約80%〜約95%とすることができる。一実施形態では、気体試料は、化学兵器薬剤、有毒無機化合物、または有毒有機化合物を含む。約50ppbの、サリン、タブン、ソマン、硫黄マスタード、またはVXなどの気体に対するこの装置の応答時間は、約20秒未満とすることができる。
【0016】
様々な実施形態では、第1の吸収スペクトルは、微量気体を検出するために第1の分解能で測定することができ、第2の吸収スペクトルは、より高い分解能で測定することができる。一部の実施形態では、第1の吸収スペクトルは、微量気体を検出するために第1の感度で測定することができ、第2の吸収スペクトルは、より高い感度で測定することができる。
【0017】
様々な実施形態では、視野面は、凹面反射面を含むことができ、対物面は、実質的に球形の凹面反射面を含むことができる。対物面は、試料セルの折返し経路を通って伝播する放射ビームの処理能力を最大にするために、少なくとも1つの平面で焦点の一致を高める円筒形構成部品を含むことができる。一実施形態では、微量気体に対する吸収プロファイルは、試料領域内の試料を通って伝播する干渉信号から求めることができる。
【0018】
本発明の他の態様および利点は、以下の図面、詳細な説明、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。そのすべては、例示のみを目的として、本発明の原則について説明する。
【0019】
上述の本発明の利点、ならびにさらなる利点は、以下の説明を添付図面と併せて参照することによって、よりよく理解することができる。図面では、全体として、様々な図面すべてにわたって、同じ参照文字が同じ部分を参照する。図面は、必ずしも原寸に比例しているわけではなく、代わりに全体として、本発明の原則を説明することに重点が置かれている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1は、気体試料内の微量気体を監視しかつ/または検出する例示的な装置10のブロック図を示す。装置10を使用して、サリン、タブン、ソマン、硫黄マスタード、およびVX神経ガスなどの微量の物質を検出することができる。一部の実施形態では、固体または液体物質の蒸気を検出することができる。装置10は、吸収分光計とすることができ、かつ/またはフーリエ変換赤外(FTIR)分光計とすることができる。図示の実施形態では、装置10は、光源14、干渉計18、試料セル22、気体試料源26、検出器30、処理装置34、表示装置38、および筐体42を含む。様々な実施形態では、装置10を使用して、短期間に微量の気体を、偽陽性または陰性がある場合もほんの少しで検出することができる。
【0021】
様々な実施形態では、光源14は、放射ビーム(たとえば、赤外放射ビーム)を提供することができる。光源14は、レーザまたは非干渉性の光源とすることができる。一実施形態では、光源はグローバーである。これは、約1000℃まで加熱されて黒体放射を発生させる不活性固体物である。グローバーは、炭化けい素から形成することができ、電動式とすることができる。システムのスペクトル範囲は、約600cm−1〜約5000cm−1とすることができる。システムの分解能は、2cm−1〜約4cm−1とすることができる。一実施形態では、検出システムは、微量気体の検出時に、微量気体のより高分解能のスペクトルを記録することができる。より高分解能のスペクトルは、微量気体の識別に役立つことができる。
【0022】
様々な実施形態では、放射の光源14および干渉計18は、単一の計器を構成することができる。一部の実施形態では、干渉計18は、当技術分野では一般に知られているマイケルソン干渉計である。一実施形態では、干渉計18は、MKS Instruments,Inc.(Wilmington,MA)から入手可能なBRIK干渉計である。BRIK干渉計は、入射する放射を分割しかつ結合する結合器と、その放射を変調する移動コーナーキューブと、センターバーストを識別するために使用される白色光源と、コーナーキューブの速度を監視する垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)とを含むことができる。BRIK干渉計は、傾斜および横方向の運動誤差、ならびに熱変形の影響を受けないようにすることができ、それにより、干渉計の耐久性を向上させることができる。
【0023】
一実施形態では、干渉計18は、放射源、固定鏡、移動鏡、光学モジュール、および検出器モジュール(たとえば、検出器30)を含むモジュールとすることができる。干渉計モジュールは、その光源によって生成されかつ試料(たとえば、試料セル22内に含まれる試料26)の中を透過される、すべての光周波数を測定することができる。放射は、光学モジュール(たとえば、分光器)へ向けられる。この光学モジュールは、放射を2つのビーム、第1の信号と第2の信号に分割することができる。移動鏡は、これら2つの最初は実質的に同一である電磁エネルギーのビーム間に可変の経路長差をもたらす。移動鏡は通常、一定の速度で移動または掃引される。第1の信号が、(本実施形態では、移動鏡の移動により)第2の信号とは異なる距離を進んだ後、第1および第2の信号は、光学モジュールによって再結合されて、両ビームの干渉によって変調された強度を有する放射測定信号を生成することができる。この干渉信号は、試料の中を通され、検出器によって測定される。異なる試料(たとえば、固体、液体、または気体)が存在すると、検出器によって検出される放射の強度を変調することができる。したがって、検出器の出力は、固定鏡と移動鏡の相対位置によって確立される光路差、ならびに試料によって生成された電磁信号の変調に応じて可変の、時間依存信号である。この出力信号は、インターフェログラムということができる。
【0024】
インターフェログラムは、受け取られたエネルギー強度と移動鏡の位置との関係を示すグラフとして表すことができる。当業者は、このインターフェログラムを、時間の関数である信号と呼ぶ。インターフェログラムは、移動鏡を移動させることによって生じる可変光路差の関数である。移動鏡の位置は通常、一定の速度で掃引されることが望ましいので、当業者は、インターフェログラムを、「時間領域」信号と呼ぶ。インターフェログラムは、光源から放射されかつ試料の中を通されたエネルギーのすべての波長の合計であると理解することができる。フーリエ変換(FT)の数学的処理を使用して、コンピュータまたは処理装置は、このインターフェログラムを、試料を通って吸収または透過される光の特性を示すスペクトルに変換することができる。個々の種類の分子が、特有のエネルギー波長を吸収するので、インターフェログラムおよびそれに対応するスペクトルに基づき、試料内に存在する分子を割り出すことが可能である。類似の方法では、試料によって吸収されるまたは試料の中を透過されるエネルギーの大きさを使用して、試料内の分子の濃度を求めることができる。
【0025】
様々な実施形態では、干渉計を使用して干渉信号を形成しない。吸収分光計を使用して光信号を記録し、微量種に関する情報は、試料採取領域を通って伝達される信号から得られる。たとえば、吸収スペクトルまたは差動スペクトルを使用することができる。
【0026】
様々な実施形態では、試料セル22は、経路折返しおよび/または多重通過吸収セルとすることができる。試料セル22は、光学構成部品のシステムを囲むアルミニウム筐体を含むことができる。一部の実施形態では、試料セル22は、米国特許第5,440,143号に記載の、経路折返し光学分析気体セルである。同特許の開示のすべてを、参照により本明細書に組み込む。
【0027】
様々な実施形態では、気体試料26の源は、周囲空気とすることができる。試料セル22または気体試料採取システムは、周囲の空気を収集し、それを試料セル22の試料採取領域に導入することができる。気体試料は、試料セル22の入口46および出口50を含む流れシステムを使用して、所定の流量で、試料セル22に導入することができる。
【0028】
様々な実施形態では、検出器30は、赤外検出器とすることができる。一部の実施形態では、検出器30は冷却検出器である。たとえば、検出器30は、極低温冷却検出器(たとえば、水銀カドミウムテルル(MCT)検出器)、スターリング冷却検出器、またはペルチェ冷却検出器とすることができる。一実施形態では、この検出器は、重水素化硫酸トリグリシン(DTGS)検出器である。一実施形態では、検出器は、遮断波長が16μmの0.5mmスターリング冷却MCT検出器であり、微量気体を検出するのに必要とされる感度を提供することができる。スターリング冷却MCT検出器の相対的応答性(すなわち、応答性と波長の比)は、当該の主な波長領域(たとえば、8.3〜12.5μm)全体わたって、少なくとも80%である。さらに、スターリング冷却MCT検出器のD値は、少なくとも3×1010cmHz1/2−1とすることができる。Dは、検出器雑音等価出力に活性要素面積の平方根を乗じた値の逆数として定義することができる。
【0029】
処理装置34は、検出器30から信号を受け取り、かつそのスペクトル指紋により微量気体を識別し、または試料内の特定の材料に対する相対または絶対濃度を提供することができる。処理装置34は、たとえば、パーソナルコンピュータ上で動作する信号処理ハードウェアおよび定量分析ソフトウェアとすることができる。処理装置34は、処理ユニットおよび/または記憶装置を含むことができる。処理装置34は、試料内の複数の気体の濃度を計算しながら、スペクトルを連続的に取得しかつ処理することができる。処理装置34は、微量気体の識別情報、微量気体のスペクトル、および/または微量気体の濃度などの情報を、表示装置38に伝送することができる。処理装置34は、図および表の形式でスペクトル濃度の時間履歴を保存し、かつスペクトルおよびスペクトル残差を測定することができ、これらも同様に表示することができる。処理装置34は、様々な他のデータを、後に再処理または再検討するために収集しかつ保存することができる。表示装置38は、陰極線管表示装置、発光ダイオード(LED)表示装置、平面型表示装置、または当技術分野で知られている他の適切な表示装置とすることができる。
【0030】
様々な実施形態では、筐体42は、携帯型、頑丈、および軽量のうち1つまたは複数である検出システムを提供するように適合させることができる。筐体42は、取っ手を含むことができ、かつ/または引き車もしくは手押し車などの輸送機構に容易に固定することができる。筐体42は、輸送されかつ/または落とされた場合に、光学部品類の配置ずれまたは構成部品の破損に耐えるのに十分なほど頑丈にすることができる。様々な実施形態では、装置10の重量は、わずか40ポンドとすることができる。一実施形態では、装置10は、完全に内蔵式である(たとえば、試料を収集し、スペクトルを記録し、そのスペクトルを処理し、かつ試料に関する情報を表示するのに必要なすべての構成部品を筐体42内に含む)。
【0031】
図2は、装置10で使用できる光学構成の例示的な実施形態を示す。光源14(たとえば、グローバー)からの放射は、第1の鏡52によって、干渉計18(たとえば、臭化カリウム分光器を含む)に向けられる。放射ビームは、放物面鏡54(PM)によって第1の折返し鏡58に向けられ、試料セル22内に向けられる。放射ビームは、試料セルを出て、第2の折返し鏡62によって楕円鏡66(EM)に向けられる。楕円鏡66は、その放射ビームを検出器30に向ける。
【0032】
代表的な一実施形態では、放物面鏡54の有効焦点距離は約105.0mm、見かけの焦点距離は約89.62mmであり、偏心値は約74.2mmとすることができる。放物面鏡54の直径は約30.0mmとすることができ、反射角は約45°とすることができる。
【0033】
一実施形態では、楕円鏡66の長半軸は約112.5、短半軸は約56.09、また楕円の傾斜角は約7.11°とすることができる。楕円鏡66の直径は約30.0mmとすることができ、反射角(主光線)は約75°とすることができる。
【0034】
様々な実施形態では、第1の折返し鏡58の直径は、約25mmとすることができ、第2の折返し鏡62の直径は、約30mmとすることができる。
【0035】
鏡および光学部品類は、金被覆、銀被覆、またはアルミニウム被覆を含むことができる。一実施形態では、楕円鏡および放物面鏡は金で被覆され、平坦な折返し鏡は銀で被覆される。
【0036】
様々な実施形態では、試料セルは、対物面74および視野面78を含むことができる。対物面74は、実質的に球形でかつ凹面とすることができる。視野面78は、凹面とすることができ、対物面74と対向する関係に配置することができる。対物面74は、面74と78の間で伝播する放射ビームの処理能力を最大にするために、少なくとも1つの平面で焦点の一致を高める少なくとも1つの円筒形構成部品を含むことができる。一実施形態では、対物面74は、複数の実質的に球形の凹面反射対物面を含むことができ、各面は、放射ビームの処理能力を最大にするために、少なくとも1つの平面で焦点の一致を高める円筒形構成部品を含むことができる。対物面の湾曲の中心は、視野面78の後ろに配置することができる。少なくとも1つの平面で焦点の一致を高めることによって、歪み、非点収差、球面収差、およびコマをよりよく制御することができ、より高い処理能力を実現することができる。円筒形構成部品を追加すると、1つの平面における有効曲率半径を減らす働きをすることができ、したがって反射面に当たる光が、直交平面内の焦点により近づくことが可能になる。一実施形態では、対物面74上には、2つの直交平面において異なる曲率半径を提供する円筒形構成部品が重ねられている。対物面74は、環状に近い輪郭を有することができる。
【0037】
試料セル22の総経路長は、約5m〜約15mとすることができるが、用途に応じてより長い経路長およびより短い経路長を使用することもできる。詳細な一実施形態では、対物面74と視野面78の間の通過の総数が約48回であることから、試料セル22の総経路長は、約10.18mである。試料セル22の光学部品類は、0.5mm検出器および1ステラジアンの集光角に対して最適化することができる。検出器の光学倍率は、約8:1とすることができる。対物面74および視野面78は、金被覆を有することができ、公称反射率は、800〜1200cm−1で約98.5%である。試料セルの内部体積は、約0.2L〜約0.8Lとすることができるが、用途に応じてより大きい体積およびより小さい体積を使用することもできる。詳細な一実施形態では、体積は約0.45Lである。
【0038】
一実施形態では、試料セル22の中に放射ビームを向け、試料セル22の入射スリット上に放射ビームを集束させ、かつ/または放射ビームを検出器に向けるために使用される鏡および光学部品類は、試料セルの光学特性に適合するように最適化することができ、それによって、放射の処理能力を最大にし、検出システムの感度を向上させることができる。
【0039】
たとえば、一実施形態では、適切に整合された光学構成の効率は、約88.8%とすることができる。本明細書では、効率とは、方形像に当たる光線の数と、放射の角度範囲内で放射される光線の総数との比とすることができる。一実施形態では、折返し鏡58および62ならびに検出器30の位置は調整可能とすることができ、これにより、干渉計18、放物面鏡54、試料セル22、および検出器30の間の様々な機械的許容誤差を補償することが可能になる。一実施形態では、以下の公称の(設計された)光学距離を使用して、処理能力を最適化することができる。
【0040】
・ 検出器〜楕円鏡(X1)は約21.39mm。
【0041】
・ 楕円鏡〜折返し鏡(X2)は約132.86mm。
【0042】
・ 折返し鏡〜試料セル(視野鏡の表面)(X3)は約70.00mm。
【0043】
・ 試料セル経路長は約10181.93mm。
【0044】
・ 試料セル〜折返し鏡(X4)は約70mm。
【0045】
・ 折返し鏡〜放物面鏡(X5)は約35mm。
【0046】
図3は、試料を試料セル22に導入する例示的な流れシステム82の例示的な実施形態を示す。流れシステム82は、気体線110によって接続された、フィルタ86、流量感知装置90、任意選択の加熱要素94、気体セル22、圧力感知装置98、弁102、およびポンプ106を含む。矢印は、流れの方向を示す。流れシステム82の構成部品のうちの1つまたは複数は、除染温度に耐えるために、またCWAおよびTICの腐食性に耐えるために、たとえばテフロン(登録商標)、ステンレス鋼、およびカルレッツなどの湿潤部分を含むことができる。
【0047】
フィルタ86は、Mott Corporation(Farmington,CT)から入手可能な直列型2μmステンレス鋼フィルタとすることができる。流量感知装置90は、ステンレス鋼湿潤部分を含む質量流量感知装置、たとえば、McMillan Company(Georgetown,TX)から入手可能な流量感知装置とすることができる。加熱要素94は、Watlow Electric Manufacturing Company(St.Louis,MO)から入手可能な線状加熱器とすることができる。圧力感知装置98は、MKS Instruments(Wilmington,MA)から入手可能なバラトロン圧力感知装置とすることができる。弁102は、ステンレス鋼とすることができ、またテフロン(登録商標)オーリング、たとえばSwagelok(Solon,OH)から入手可能な弁を含むことができる。気体線110は、Swagelokから入手可能な直径3/8”の管とすることができる。
【0048】
ポンプ106は、加熱されたヘッドを有する「マイクロ」ダイアフラムポンプとすることができる。Air Dimensions,Inc.(Deerfield Beach,FL)から入手可能なDia−Vac B161ポンプを使用することができる。一実施形態では、Hargraves Technology Corporation(Mooresville,NC)から入手可能な小型ダイアフラムポンプを使用することができる。例示的な実施形態では、ポンプ106は、試料セル22の下流に配置されて、その中に空気を引き込むことができる。結果として、システム内のいかなる漏れも、分析器内に押し込まれるのではなく、分析器から引き離されて、分析器の内部構成部品を汚染する危険を最小限にすることができる。さらに、ポンプのエラストマに関する意図しない化学反応の望ましくない生成物が、試料セル22に入ることを防止することができる。
【0049】
様々な実施形態では、流れシステム82を通る流量は、2L/分〜10L/分とすることができるが、用途に応じてより多い流量およびより少ない流量を使用することもできる。一実施形態では、流量は、3L/分〜6L/分である。試料の圧力は、約1atmとすることができるが、用途に応じてより大きい圧力およびより小さい圧力を維持することもできる。一部の実施形態では、試料セルは、最高4atmなどの高い圧力で動作させることができる。試料セルの動作温度は、約10℃〜約40℃とすることができるが、用途に応じてより高い温度およびより低い温度を維持することもできる。一実施形態では、検出システムは、試料を約40℃〜約180℃に加熱するために、加熱要素を含むことができる。一実施形態では、温度は、装置を除染するために約150℃まで上げることができる。
【0050】
様々な実施形態では、試料セルの経路長は、約5m〜約12mとすることができる。視野面と対物面の間隔は、気体試料採取流量によって制約することができる。一実施形態では、間隔16cm、通過32回である、5.11メートルの試料セルの内部体積は、約0.2Lとすることができる。別の実施形態では、通過数が同じである場合、間隔20.3cm、通過32回の体積は、約0.4Lとすることができる。さらに別の実施形態では、間隔25.4cmの体積は、約0.6Lとすることができる。試料採取率がより小さくなる可能性があるが、少なくとも10秒ごとに「新鮮な」周辺気体を十分に供給できる流量を決定することができる。様々な実施形態では、流量(たとえば、2L/分〜10L/分)は、最適な気体交換率を実現するように最適化することができる。たとえば、一実施形態では、気体交換率は、20秒の検出時間間隔で少なくとも80%である。一実施形態では、気体交換率は、10秒の検出時間間隔で約80%〜約95%である。
【0051】
経路長/NEA比は、検出システムの感度を定量化する測定基準として使用することができる。ただし、経路長は、メートル単位で測定される試料セルの総ビーム経路長であり、NEAは、吸収度単位(AU)で測定される雑音等価吸収度である。感度が検出システムの偶然誤差(検出器および電子雑音などのランダム雑音とも呼ばれる)によって制限されるとすれば、検出限界は、経路長/NEA比に反比例することができる。たとえば、この比が2倍になった場合、ppbまたはmg/m単位の特定の試料の検出限界は、2分の1になるはずである。したがって、これは、感度性能に対する適切な定量化測定基準である。この測定基準は、たとえば気体加圧および冷却捕集などの先端試料採取技術による感度向上を考慮しない。
【0052】
検出器およびデジタル化雑音などの制限的なシステム雑音を考慮して、経路長/NEA比は、様々なシステム構成に対して最適化することができる。最適化できる要素には、流量、試料セル体積、光路長、試料セルを通る通過数、光学構成、鏡面反射率、鏡面反射材料、および使用される検出器が含まれる。たとえば、最適の検出器は、寸法、コスト、および使用寿命の制約内で、最高のD値および速度(より短い応答時間)を有するものである。
【0053】
検出器雑音が制限された分光計の場合、感度または経路長/NEA比は、D値に比例する。検出器帯域幅は、最大走査速度を決定することができ、最大走査速度は、許容測定期間内に実行できるデータ平均化の最大数を決定する。検出器または電子雑音が制限されたシステムの場合、感度は一般に、平均走査数、またはたとえばこれらの走査を実行する時間の平方根とともに増大する。一実施形態では、スターリング冷却検出器は、少なくとも1.5×10m/AUの経路長/NEA感度比を提供することができる。DTGS検出器は、D値がより低くなり、またより遅くなる可能性があるが、その低いコストおよび保守不要の寿命により、安価な代替形態を提供することができる。
【0054】
経路長/NEA値は、視野面と対物面の間の距離およびこれらの面間の通過の数を最適化することによって求めることができる。図4は、様々な面間隔、たとえば16.0cm(6.3インチ)、20.3cm(8インチ)、および25.4cm(10インチ)に対する鏡面反射の関数として、経路長/NEAのグラフを示す。図4に示すように、最大経路長/NEA値は、約92回の通過で生じる。しかし、92回の通過では、鏡面での反射損失のために、光の25%しか透過されない。詳細な一実施形態では、試料セルの透過率は、約50%〜約60%である。鏡面反射率が98.5%であれば、透過率60%は、約32回の通過に対応する。これを、図4に垂直線で表す。透過率50%は、約48回の通過に対応する。表1は、試料内の微量気体を検出する試料採取システムを提供するための要素の例示的な組合せを示す。
【0055】
表1 試料内の微量気体を検出する試料採取システムを提供するための要素の例示的な組合せ。
【0056】
【表1】

【0057】
経路長/NEA比は、濃度のmg/mまたは10億分の1(ppb)単位で検出限界に変換することができる。そのような変換に使用される方法は、予想されるピーク吸収度の大きさと予想されるNEA値との比較である。装置10を使用して、濃度が約500ppb未満の、サリン、タブン、ソマン、硫黄マスタード、およびVX神経ガスなどの微量の物質を検出することができる。様々な実施形態では、濃度は、約10ppb〜約500ppbとすることができるが、システムおよび用途に応じてより高い濃度およびより低い濃度を検出することもできる。一部の実施形態では、濃度は、種に応じて5ppb〜約50ppbとすることができる。たとえば、装置10は、濃度が約8.6ppb〜約30ppbの微量のサリン、濃度が約12.9ppb〜約39ppbの微量のタブン、濃度が約7.3ppb〜約22.8ppbの微量のタブン、濃度が約36.7ppb〜約370.6ppbの微量の硫黄マスタード、または濃度が約12.9ppb〜約43.9ppbの微量のVX神経ガスを検出することができる。
【0058】
気体入替え速度は、試料セル内の新鮮な気体供給の蓄積の基準であり、経路長/NEA比と結びつけることができ、結果として検出システム応答時間は、「Z秒内に検出される気体YのXmg/m(またはppb)」として指定される。検出システム応答時間は、測定時間および計算時間(たとえば、約5秒)を含む。表2は、サリン、タブン、ソマン、硫黄マスタード、およびVX神経ガスなどの様々な薬剤に対する例示的な検出システム応答時間を示す。
【0059】
表2 本発明の検出システムを使用して測定された、微量気体に対する例示的な検出システム応答時間。すべての応答時間は秒単位である。
【0060】
【表2】

【0061】
図5は、ステッププロファイル入力(たとえば、微量気体は、測定サイクルの始めに試料セルに入る)を使用する、微量気体の濃度と時間の関係を示すグラフである。測定期間「A」は、データが収集され、かつ/またはインターフェログラムが記録される時間である。計算期間「B」は、インターフェログラムがスペクトルに変換されるときであり、スペクトル分析は、警報レベルおよび/または濃度値を求めることができるデータを生成するために実行される。
【0062】
図6は、一連の測定の時系列を示す。薬剤1が、試料セルに入り、測定期間1中に検出される。インターフェログラムが、計算期間1中に分析される。薬剤2が、測定期間1中に試料セルに入る。薬剤2が十分に強い場合、測定期間1の残り部分中に検出することができる。薬剤2が検出できない場合、後の測定期間、たとえば測定期間2中に検出され、インターフェログラムが、後続の計算期間、たとえば計算期間2中に分析される。
【0063】
一実施形態では、読取りは、固定された所定の間隔で時間的に分離することができる。様々な実施形態では、間隔は、約1秒〜約1分とすることができるが、用途に応じてより短い間隔およびより長い間隔を使用することもできる。一部の実施形態では、間隔は、約5秒、約10秒、または約20秒である。したがって、応答時間は、この間隔、ならびにいつ薬剤が検出システムによって検出可能になるかに依存する。
【0064】
様々な実施形態では、検出システムは、微量気体の検出、脅威レベル、時刻、薬剤による影響を受ける恐れのある部屋または建物内の人数、特定の測定用途もしくはシナリオ、または前述の組合せなどの、外部要因に基づく1つまたは複数の要素に適合することができる。たとえば、脅威が高い状態では、より短い間隔を使用して、検出時間を最短にし、微量薬剤の検出率を最大にすることができる。脅威が低い状態では、より長い間隔を使用することができ、それによって、検出システムの寿命を維持し、誤警報(偽陽性または偽陰性)の可能性を低減することができる。
【0065】
さらに、個々の測定値が、特定の薬剤に対する閾値レベルを超えると、検出システムを誘発して、追加の測定をより短時間で実行できるように間隔を縮小させることができる。様々な実施形態では、第1のスペクトルは、第1の分解能または感度で記録することができる。汚染物質が検出された場合、第2のスペクトルは、それぞれより高い分解能または感度で記録することができる。さらに、検出器は、より高温で動作する待機モードを有することができ、それによって検出器の感度を低減させる。外部要因によって誘発されると、検出器の温度を低減して、その感度を向上させることができる。
【0066】
様々な実施形態では、検出システムは、外部要因または認識された脅威に基づき、走査の数を変更することができる。たとえば、より多くの走査を実行して、検出システムの感度を高めることができる。一実施形態では、検出システムは、これらの追加の走査を記録しながら、より高い分解能で動作することができる。一実施形態では、各走査は、より多くの平均または個々の走査を含むことができる。
【0067】
様々な実施形態では、検出システムは、スペクトルの低周波数領域(たとえば、1300cm−1未満)のみをデジタル化し、その結果より高速で走査することができる。電子フィルタまたは検出器応答関数を使用して、より高い周波数領域(たとえば、1300cm−1超)を除去することができ、その結果エイリアシングを防止または最小化することができる。
【0068】
一部の実施形態では、検出システムは、スペクトルの一部分内で微量気体の存在を検出することができる。スペクトルの第2の部分は、微量気体の存在を確認し、かつ/またはその微量気体の濃度レベルを求めるために分析することができる。
【0069】
一実施形態では、検出システムは、小型で内蔵式の複数気体分析器として実装することができる。たとえば、検出システムは、大気質を記録し、図化し、分析し、かつ報告するための診断用具とすることができる。図7および8は、微量気体を求めて大気質、たとえば周囲空気を監視する例示的な検出システムを示す。図7を参照すると、検出システムは、筐体42’、第1の表示装置38’、第2の表示装置38”、気体入口46’、気体出口50’、および外部装置に接続するための開口118を含む。
【0070】
筐体42’は、上盤122、側盤126、および下盤130(図8に示す)を含む3次元の方形の箱とすることができる。上盤122は、側盤126から動くように蝶番で留めることができ、その結果筐体42’は、使用するために開けることができる。上盤122の外部表面は、第1の表示装置38’と、それに取り付けられるかまたはその中に埋め込まれた第2の表示装置38”とを含むことができる。第1の表示装置38’は、たとえばタッチスクリーン式表示装置を備える液晶表示装置(LCD)とすることができる。第1の表示装置38’は、検出システムを操作する命令を受け取ることができ、またグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を表示することができる。第2の表示装置38”は、たとえば脅威レベル、警報状態、および/または検出システム健康状態を示すために点灯する一連のLEDを備える、発光ダイオード(LED)表示装置とすることができる。たとえば、第2の表示装置38”は、警報状態を示すために第1の一連の緑、黄、および赤のLEDを含み、また感知装置の健康状態を示すために第2の一連の緑、黄、および赤のLEDを別に含むことができる。様々な実施形態では、筐体42’は、周囲空気を取り入れるために孔を画定することができる。この孔を使用して、試料セル内での検出のために、気体試料を流れシステムに導入することができる。
【0071】
図8は、上盤122の蝶番が開けられたときの、上盤122および下盤130の内面図を示す。下盤は、光学構成部品を収容するための光学箱134を含む内部シャーシを含む。光学箱134は、アルミニウム外郭(たとえば、6061−T6)から形成することができる。一実施形態では、光学箱134は密閉箱である。図8に示すように、光学箱134は、光源14’、干渉計18’、試料セル22’、検出器30’、放物面鏡54’、第1の折返し鏡58’、第2の折返し鏡62’、楕円鏡面66’、対物面74’、および視野面78’を含む。光学箱134はまた、気体の流れを調整する弁138、圧力感知装置98’、ポンプ106’、ならびに接続用の気体線110および取付け具142を含む、流れシステムを含むことができる。様々な構成部品用の電源146および送風機150も、下盤130に取り付けることができる。検出システムは、静止空気中で動作させることができ、送風機150は、システムの内部温度を維持することができる。下盤130はまた、上盤122と接続して機能するための接合具154も含む。
【0072】
図8に示すように、上盤122は、それに取り付けられた電子部品を含むことができる。たとえば、上盤122は、データ収集モジュール158、鏡面動作制御モジュール162、シングルボードコンピュータ166、配電モジュール170、およびハードドライブ172を含むことができる。データ収集モジュール158は、前置増幅器、アナログ−デジタル変換器、およびデータ収集基板を含むことができる。前置増幅器は、検出器30’から受け取ったアナログ信号を増幅することができる。このアナログ信号は、アナログ−デジタル変換器を使用して、デジタル信号に変換することができる。データ収集基板は、Netburner(San Diego,CA)から入手可能なネットバーナー処理装置基板とすることができる。シングルボードコンピュータ166は、ウィンドウズ(登録商標)を走らせかつユーザにGUIを提示する、既製のPC母基板とすることができる。
【0073】
配電モジュール170は、システム内の他のモジュールへの電力を処理しかつ分配することができ、検出システムの機能性を監視するために使用される健康および状態感知装置を実施することができる。たとえば、配電モジュール170は、交流電力をシステム電源146および送風機150に分配することができ、温度制御装置174、たとえばDwyer Instruments,Inc.(Michigan City,IN)から入手可能なLove Controlsを制御することができる。配電モジュール170はまた、試料セル圧、空気フィルタの両側の差圧、試料セル温度、および検出器温度を監視し、出力をA/D変換し、その結果をシングルボードコンピュータ166へ戻す。配電モジュール170はまた、シングルボードコンピュータ166からの命令下で、スターリング冷却検出器の冷却器電動機を制御することができる。上盤122はまた、試料セル温度伝送器を含むことができる。
【0074】
データ処理は、上盤122に取り付けられたモジュールを使用して実行することができ、それにより、データの即時分析が可能になりうる。スペクトルライブラリは、約300〜約400個の気体のスペクトル指紋を含むことができるが、スペクトルが記録されるにつれて、より多くの気体を追加することができる。データ処理は、MATLABまたはC++などの標準のコンピュータプログラミング言語で実行することができる。記録されたスペクトルは、気体濃度、スペクトル残差、および/または誤警報率を計算するスペクトル後処理のために、MATLABへ転送することができる。様々な実施形態では、検出システムは、1年あたり約6回未満の誤警報で動作させることができる。誤警報は、雑音、異常なスペクトルの影響、分析コード、モデル誤差、スペクトルライブラリ内の誤差、または未知の障害によって生じる恐れがある。
【0075】
コンピュータソフトウェアは、図形による遠隔制御機能を有するJava(登録商標)ベースのプラットフォーム上で動作することができる。このコンピュータソフトウェアは、ユーザログイン、ウェブベースのGUI、警報トリガ、および/またはEthernet(登録商標)インタフェースを含む標準のサービスを、検出システムから遠隔に配置されている可能性があるクライアントコンピュータに組み込むことができる。コンピュータソフトウェアは、遠隔の健康および制御診断を実行することができる。さらに、開口118を使用して、このシステムを独立型コンピュータに接続することができ、それにより、データ処理およびデータ分析を実行することができる。
【0076】
筐体42’は、50Gの衝撃に耐えるように設計されている。一実施形態では、筐体42’の長さは約406mm、幅は約559mmとすることができる。検出システムの質量は、約20kgとすることができる。筐体42’は、壁、移動台車、または手押し車に取付け可能とすることができ、手動または機械的な持上げ装置を使用して持ち運ぶための取っ手(図示せず)を含むことができる。一実施形態では、筐体は、建物用の空調システムの一部として取り付けることができる。検出器が汚染物質の存在を感知すると、汚染物質を処分するために改善策を講じることができる。たとえば、警報が鳴動して建物から避難させることができ、また空調システム内の空気の流量を増大させて、汚染物質を公共区域から押し流すか、または微量気体を許容レベルまで希釈することができる。
【0077】
様々な実施形態では、検出システムは、汚染の場合にシステムを除染するために、高温で動作させることができる。このシステムは、試料セルおよび流れシステムは約150℃〜約200℃の温度まで加熱できる一方、電子部品および光学構成部品を含む残りの構成部品は約70℃未満の温度で維持されるように、構成することができる。たとえば、約150℃まで加熱されている構成部品は、電子部品の損傷および光学構成部品の再配置または損傷を防止するために、周囲の構成部品から断熱することができる。高温での試料セルおよび流れシステムの動作は、汚染物質の脱離を加速させることができる。一実施形態では、検出システムは、システムが除染されている間に動作させることができ、その結果、除染の進行を監視することができる。一実施形態では、検出システムは、除染中に窒素気体または周囲空気で一掃される。この気体は、湿気(たとえば、約30%以上の相対湿度)を含むことができる。様々な実施形態では、システムは、約2時間未満で除染することができ、すぐに再び使用することができる。
【0078】
一実施形態では、検出システム内の汚染物質の濃度を求めることができ、汚染物質の濃度が汚染値を超える場合、少なくとも試料領域は、除染温度まで加熱されて、汚染物質を除去することができる。試料領域を加熱しながら、汚染物質の濃度を監視することができ、汚染物質の濃度が除染値に到達すると、加熱を低減または終了することができる。汚染値は、検出システムの性能を妨げる物質の濃度とすることができる。除染値は、検出システムが汚染物質からの影響を受けずに動作できる物質の濃度とすることができる。
【0079】
様々な実施形態では、検出システムの試料セルは、高圧で動作させることができる。経路長/NEA比は変えられないが、検出システムの感度は、経路長が同じ試料セル内に、より大量の微量気体試料が存在できるようになるにつれて、高めることができる。これにより、基線に比べて、より大きい吸収信号を生成することができる。圧力は、試料セルの体積を変更しないで維持しながら、流量を増大させることによって上げることができる。
【0080】
視野面および対物面は、圧力が上げられたとき、それらの位置が実質的に変化しないように、固定可能に取り付けることができる。たとえば、視野面および対物面は、これらの面を保持するための桿状体に取り付けることができる。さらに、試料セルは、実質的に気密にすることができる。試料セル内の対物面および視野面は、試料気体に浸して、その結果視野面および対物面それぞれの裏面に陽圧がかけられるようにして、高圧での変形を防止することができる。様々な実施形態では、この圧力は、1atm〜約10atmとすることができる。一実施形態では、この圧力は4atmである。
【0081】
一部の実施形態では、2つの異なる圧力にある信号を測定することができ、これらの信号の比を取ることができる。信号の比により、基線雑音を除去し、感度を高め、かつ/または基線信号に比べて微量気体の吸収プロファイルの振幅を増大させることができる。
【0082】
試料セル内の第1の圧力にある周囲空気の試料を通って伝播する第1の放射ビームの信号が測定される。試料セルは、周囲空気で第2の圧力に加圧される。周囲空気の試料を通って伝播する第2の放射ビームの信号が、試料セル内の第2の圧力で測定される。第1の信号と第2の信号を結合して、微量気体の存在を示す信号を決定することができる。たとえば、信号を結合して、微量気体に対する吸収プロファイルを与えることができる。一実施形態では、放射ビームは、干渉信号を含むことができる。微量気体に対する吸収プロファイルは、この干渉信号から求めることができる。一実施形態では、第1の圧力は約1atmであり、第2の圧力は約1atm〜10atmである。詳細な一実施形態では、第1の圧力は約1atmであり、第2の圧力は約4atmである。
【0083】
様々な実施形態では、圧力が増大されるときに試料セルの光学的配置が実質的に変化しないままであるため、第1の信号は、第2の信号に対する基線信号として使用される。一部の実施形態では、基線信号が測定され、第1の信号と第2の信号の両方に対する基線信号として使用される。
【0084】
様々な実施形態では、流れシステムは、当該気体試料を、その飽和温度未満まで冷却することによって閉じ込めるために、冷却フィンガを含むことができる。多くの揮発性材料は、−75℃以下の温度で凝縮する。一実施形態では、極低温冷却捕集は、試料セルからの気体出口内で確立される。指定された期間または収集期間の後、閉じ込められた気体または閉じ込められた諸気体は、それらを加熱することによって、急速に蒸発させるか、または試料セル内へすぐに「送り(flashed)」返すことができ、スペクトル測定を行うことができる。この技術により、試料セルを大気圧に維持しながら、対象気体の量を約2桁増加させことができる。一実施形態では、連続的な流れ測定は、ある時間間隔の後、たとえば10秒ごとに実行される一方、送り出し(flashing)はより長い時間間隔で行われる。
【0085】
様々な実施形態では、検出システムは、長波通過フィルタを含むことができる。A/D変換器による雑音は、検出器による雑音と同程度の大きさとすることができる。長波通過フィルタを組み込むことで、より高い波数の領域を遮断することができ、インターフェログラムのセンターバーストの大きさを低減することにより、デジタイザのダイナミックレンジ要件を軽減させることによって、感度を向上させることができる。光学フィルタをもたない検出器のダイナミックレンジは、約600cm−1〜約5000cm−1とすることができる。対象とされる有毒物質の多くが、1500cm−1未満で検出可能であるので、1500cm−1を超えるスペクトルは、長波通過フィルタを使用して除去して、感度を得ることができる。たとえば、遮断波長が約1667cm−1である標準的な既製の長波通過フィルタでは、経路長/NEA比での利得は、約20%〜約30%とすることができる。さらに、長波通過フィルタを使用することで、検出器が、より高い利得、たとえば特定の検出器で実現可能な最高の利得で動作できるようにすることによって、検出システムの信号対雑音比を向上させることができる。様々な実施形態では、MCT検出器またはDTGS検出器などの低感度検出器を使用して、より高い周波数領域内のスペクトルを記録することができる。
【0086】
本発明について、特定の例示的な実施形態に関して、具体的に示しかつ説明してきたが、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神および範囲から逸脱することなく、形式および細部に様々な変更を加えることができることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明による、気体試料内の微量気体を監視しかつ/または検出する例示的な検出システムのブロック図である。
【図2】本発明による、例示的な光学構成の概略図である。
【図3】本発明による、試料を試料セルに導入する例示的な流れシステムのブロック図である。
【図4】本発明による、試料セルの経路長/NEAと光学面間の通過数との関係を示すグラフである。
【図5】本発明による、微量気体の濃度と、例示的な検出システムへの微量気体の投入時間との関係を示すグラフである。
【図6】本発明による、一連の測定の時系列である。
【図7】本発明による、気体試料内の微量気体を監視しかつ/または検出する例示的な検出の平面図である。
【図8】本発明による、気体試料内の微量気体を監視しかつ/または検出する例示的な検出の一部の構成部品の平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の放射ビームの光源と、
前記光源から前記第1の放射ビームを受け取り、干渉信号を含む第2の放射ビームを形成する干渉計と、
前記干渉計と光学的に連通する試料セルであって、
前記試料セルの第1の端部に凹面反射視野面と、
前記試料セルの第2の端部に前記視野面に対向する関係で実質的に球形の凹面反射対物面とを備え、前記対物面が、前記視野面と前記対物面のそれぞれの上の複数の反射を介し前記試料セルを通って伝播する前記第2の放射ビームの処理能力を最大にするために、少なくとも1つの平面で焦点の一致を高める円筒形構成部品を有する、試料セルと、
前記試料セルを通る気体試料の流れを確立する流れ機構と、
前記試料セルと光学的に連通する冷却検出器であって、前記試料セル内の前記試料を通って伝播する前記干渉信号を受け取る冷却検出器と、
前記冷却検出器と電気的に連通する処理装置であって、前記干渉信号から前記試料内の微量気体に対する吸収プロファイルを求める処理装置と、
前記光源、前記干渉計、前記試料セル、前記冷却検出器、および前記処理装置がその中に配置される筐体とを備える、
微量気体を測定することができる装置。
【請求項2】
前記微量気体の濃度が約500ppb未満である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記微量気体の濃度が約10ppb〜約50ppbである、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記筐体が携帯型であり、また前記気体試料を含む周囲空気を取り入れるための、前記試料セルと流動的に連通する孔を画定する、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記筐体が、建物用の空調システムに取付け可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記空調システム内の汚染物質の存在を警報するための警報装置をさらに含む、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記試料セルの体積が約0.8リットル未満である、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記気体試料が、毎分約3リットルを超える速度で前記試料セルを通って流れる、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記試料セルが、約5メートル〜約12メートルの経路長を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記試料セルの気体交換率が、約10秒の時間間隔で約80%〜約95%である、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記気体試料が、化学兵器薬剤、有毒無機化合物、または有毒有機化合物を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記装置の応答時間が、約50ppbの、サリン、タブン、ソマン、硫黄マスタード、およびVXのうちの少なくとも1つに対して約20秒未満である、請求項1に記載の装置
【請求項13】
少なくとも前記試料セルを約40℃〜約180℃の温度まで加熱するために、前記筐体内に配置された加熱要素をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
折返し経路を形成するように、第1の端部に視野面および第2の端部に対物面を対向する関係で含む試料セルを備える、携帯型吸収分光計を提供するステップと、
前記試料セルを通して周囲空気の試料を流すステップと、
前記周囲空気の試料内で濃度が約500ppb未満の微量気体を検出するために、前記試料セル内を伝播する前記放射ビームの処理能力を最大にするように、前記試料セルの体積、および前記折返し経路内の放射ビームの通過数を最適化するステップとを含む、
微量気体を光学的に測定する方法。
【請求項15】
前記視野面が凹面反射面を含み、前記対物面が実質的に球形の凹面反射面を含み、前記対物面が、前記試料セルの前記折返し経路を通って伝播する前記放射ビームの処理能力を最大にするために、少なくとも1つの平面で焦点の一致を高める円筒形構成部品を有する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記試料領域内の前記試料を通って伝播する干渉信号から、前記微量気体に対する吸収プロファイルを求めるステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記微量気体を検出するために第1の分解能で第1の吸収スペクトルを測定するステップと、
より高い分解能で第2の吸収スペクトルを測定するステップとをさらに含む、
請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記微量気体を検出するために第1の感度で第1の吸収スペクトルを測定するステップと、
より高い感度で第2の吸収スペクトルを測定するステップとをさらに含む、
請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記試料領域の気体交換率が、約10秒の時間間隔で約80%〜約95%となるように、前記試料を流すステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記試料領域を約40℃〜約180℃の温度まで加熱するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項21】
実質的に気密である試料セルを含む吸収分光計を提供するステップであって、前記試料セルが、前記試料セルの中に放射ビームを向けるように、第1の端部に視野面および第2の端部に対物面を対向する関係で含む、ステップと、
前記試料セル内の第1の圧力にある周囲空気の試料を通って伝播する前記放射ビームの第1の信号を測定するステップと、
前記試料セルを周囲空気で第2の圧力に加圧するステップと、
前記試料セル内の前記第2の圧力にある前記周囲空気の試料を通って伝播する前記放射ビームの第2の信号を測定するステップと、
前記第1の信号と前記第2の信号を結合して、微量気体の存在を示す信号を決定するステップとを含む、
微量気体を光学的に測定する方法。
【請求項22】
前記視野面が凹面反射面を含み、前記対物面が実質的に球形の凹面反射面を含み、前記対物面が、前記試料セルの前記折返し経路を通って伝播する前記放射ビームの処理能力を最大にするために、少なくとも1つの平面で焦点の一致を高める円筒形構成部品を有する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第1の信号と前記第2の信号を結合して、前記微量気体に対する吸収プロファイルを求めるステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記放射ビームが干渉信号を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記試料セル内の前記試料を通って伝播する前記干渉信号から、前記微量気体に対する吸収プロファイルを求めるステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記試料セルを加圧することによって、基線信号に比べて、前記微量気体の前記吸収プロファイルの振幅を増大させるステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
吸収分光計の少なくとも試料領域内の汚染物質の濃度を求めるステップと、
前記汚染物質の前記濃度が汚染値を超える場合、前記汚染物質を除去するために前記試料領域を除染温度まで加熱するステップと、
前記試料領域を加熱しながら、前記汚染物質の前記濃度を監視するステップと、
前記汚染物質の前記濃度が除染値に到達すると、前記試料領域の加熱を低減または終了するステップとを含む、
光学システムから汚染物質を除去する方法。
【請求項28】
光源から第1の放射ビームを受け取り、干渉信号を含む第2の放射ビームを形成する干渉計と、
前記干渉計と光学的に連通する試料セルと、
前記試料セルを通る気体試料の流れを確立する流れ機構と、
少なくとも前記試料セルを加熱するモジュールと、
前記試料セルと光学的に連通する検出器であって、前記試料セル内の前記試料を通って伝播する前記干渉信号を受け取る検出器と、
前記検出器および前記モジュールと電気的に連通する処理装置であって、前記干渉信号から前記試料内の汚染物質の濃度を求め、前記試料セル内の前記汚染物質の前記濃度が汚染値を超える場合、前記汚染物質を除去するために前記試料セルを除染温度まで加熱するように前記モジュールに信号を送り、前記モジュールが前記試料セルを加熱する間、前記汚染物質の前記濃度を監視し、前記汚染物質の前記濃度が除染値に到達した場合、前記試料セルを加熱するのを低減または終了するように前記モジュールに信号を送る、処理装置とを含む、
微量気体を測定することができる装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2009−510486(P2009−510486A)
【公表日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−541166(P2008−541166)
【出願日】平成18年9月29日(2006.9.29)
【国際出願番号】PCT/US2006/038550
【国際公開番号】WO2008/051202
【国際公開日】平成20年5月2日(2008.5.2)
【出願人】(592053963)エム ケー エス インストルメンツ インコーポレーテッド (114)
【氏名又は名称原語表記】MKS INSTRUMENTS,INCORPORATED
【Fターム(参考)】