複数表面上の接触角の低減
テンプレートが、表面活性剤に富んだ区域と表面活性剤の減少した区域とを形成するように処理される。表面活性剤に富んだ区域のところの接触角は、表面活性剤の減少した区域の接触角より大きい、小さい、あるいは実質的に同様であることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2008年12月17日出願の米国特許出願第12/336,821号および2007年12月18日出願の米国特許仮出願第61/014,574号の優先権を主張し、それらは両方とも参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
(技術分野)
ナノ製造は、100ナノメートル以下程度のフィーチャを有する非常に小さな構造体の製造を含む。ナノ製造がかなり大きな影響を与えてきた1つの用途は、集積回路の加工である。半導体加工産業は、基板上に形成される単位面積当たりの回路を増加させながら、より大きな生産歩留まりを得ようと努力し続けており、したがって、ナノ製造は益々重要になっている。ナノ製造は、形成される構造体の最小フィーチャ寸法を継続して減少させることを可能にしつつ、より大きな加工制御を可能にする。ナノ製造が利用されてきた開発の他の領域には、バイオ技術、光学技術、機械システム、等が含まれる。
【背景技術】
【0003】
今日使用される例示的なナノ製造技術は、一般にインプリント・リソグラフィと呼ばれる。例示的なインプリント・リソグラフィ方法は、それらの全てが参照により本明細書に組み込まれている米国特許出願公開第2004/0065976号、米国特許出願公開第2004/0065252号および米国特許第6,936,194号などの多数の出版物に詳細に記載されている。
【0004】
上述の米国特許出願公開および米国特許のそれぞれに開示されるインプリント・リソグラフィ技術は、成形性の(重合可能な)層にレリーフ・パターンを形成させ、このレリーフ・パターンに対応するパターンを下にある基板内に転写することを含む。この基板は、このパターニング工程を容易にするための所望の位置決めを得るために、移動ステージに連結することができる。このパターニング工程は、基板から間隔をあけて配置されるテンプレートを使用し、成形性の液体がテンプレートと基板の間に加えられる。この成形性の液体は、成形性の液体と接触するテンプレートの表面の形状に一致するパターンを有する硬い層を形成するように固化する。固化後このテンプレートは、テンプレートと基板が間隔をあけて配置されるようにこの硬い層から分離される。次いでこの基板および固化した層は、固化した層内のパターンに対応するレリーフ画像を基板内に転写するように、追加の処理に付される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0065976号
【特許文献2】米国特許出願公開第2004/0065252号
【特許文献3】米国特許第6,936,194号
【発明の概要】
【0006】
本発明のより詳細な理解は、添付図を参照した、本発明の実施形態の説明から提供されよう。しかし、添付図は本発明の代表的な実施形態だけを示しており、したがって、本発明の範囲を限定するものとみなされるべきでないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の実施形態によるリソグラフィ・システムの簡略化した側面図である。
【図2】基板上に位置決めされたパターン層を有する、図1に示す基板の簡略化した側面図である。
【図3A】重合可能な材料と表面活性剤液体を含有するインプリント流体で処理されているテンプレートの簡略化した側面図である。
【図3B】重合可能な材料と表面活性剤液体を含有するインプリント流体で処理されているテンプレートの簡略化した側面図である。
【図3C】重合可能な材料と表面活性剤液体を含有するインプリント流体で処理されているテンプレートの簡略化した側面図である。
【図4】試験基板上に堆積された表面活性剤溶液とインプリント流体とを有する、試験基板の簡略化した側面図である。
【図5】試験基板上に堆積された溶剤とインプリント流体とを有する、試験基板の簡略化した側面図である。
【図6】テンプレートと重合可能な材料との間に適切な濡れ特性を形成するための例示的な方法の流れ図である。
【図7A】第1の小滴パターンを使用したインプリンティング後の、表面活性剤が減少した区域SDRと表面活性剤に富んだ区域SRRの簡略化した側面図である。
【図7B】第1の小滴パターンを使用したインプリンティング後の、表面活性剤が減少した区域SDRと表面活性剤に富んだ区域SRRの簡略化した俯瞰図である。
【図8】テンプレートと重合可能な材料との間に適切な濡れ特性を形成するための別の例示的な方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図、特に図1を参照すると、基板12上にレリーフ・パターンを形成するために使用されるリソグラフィ・システム10が示される。基板12は基板チャック14に連結される。図示のように、基板チャック14は真空チャックである。しかし基板チャック14は、限定ではなく、真空、ピン型式、溝型式、静電式、電磁気式、等を含む任意のチャックであることができる。例示的なチャックは、参照により本明細書に組み込まれている米国特許第6,873,087号に記載されている。
【0009】
基板12および基板チャック14は、さらにステージ16によって支持することができる。ステージ16は、x、y、およびz軸に沿った動きを与えることができる。ステージ16、基板12、および基板チャック14は、基台(図示せず)上に配置することもできる。
【0010】
テンプレート18は基板12から間隔をあけて配置される。テンプレート18は、テンプレートから基板12に向かって延び、その上にパターニング表面22を有するメサ20を含むことができる。メサ20は、モールド20とも呼ばれる。別法として、テンプレート18はメサ20なしで形成することができる。
【0011】
テンプレート18および/またはモールド20は、限定ではなく、溶融シリカ、石英、シリコン、有機高分子、シロキサン高分子、ホウケイ酸ガラス、フッ素樹脂、金属、硬化サファイア、等を含むそのような材料から形成することができる。図示のように、パターニング表面22は、複数の間隔をあけて配置される凹部24および/または突起部26によって画成されるフィーチャを備えるが、本発明の実施形態はそのような形態に限定されない。パターニング表面22は、基板12上に形成されるべきパターンの基礎を形成する任意の原型のパターンを画定することができる。
【0012】
テンプレート18は、チャック28に連結される。チャック28は、限定ではなく、真空、ピン型式、溝型式、静電式、電磁気式、および/または他の同様なチャック型式として構成できる。例示的なチャックは、参照により本明細書に組み込まれている米国特許第6,873,087号に記載されている。さらに、チャック28は、テンプレート18の移動を容易にし得るようにチャック28および/またはインプリント・ヘッド30を構成できるように、インプリント・ヘッド30に連結できる。
【0013】
システム10は、流体分配システム32をさらに備えることができる。流体分配システム32は、重合可能な材料34を基板12上に堆積させるために使用することができる。重合可能な材料34は、小滴分配、スピン−コーティング、浸漬コーティング、化学的気相堆積(CVD)、物理的気相堆積(PVD)、薄フィルム堆積(thin film−deposition)、厚フィルム堆積(thick film−deposition)、等などの技術を使用して、基板12上に位置決めすることができる。重合可能な材料34は、設計考慮事項に応じて、モールド20と基板12の間に所望の体積が画成される前に、かつ/または画成された後に、基板12上に配設することができる。重合可能な材料34は、両方とも参照により本明細書に組み込まれている米国特許第7,157,036号および米国特許出願公開第2005/0187339号に記載されているようなモノマーの混合物を含むことができる。
【0014】
図1および2を参照すると、システム10は、経路42に沿ってエネルギー40を導くように接続されるエネルギー源38をさらに備えることができる。インプリント・ヘッド30およびステージ16は、テンプレート18および基板12を経路42と重ね合わせて位置決めするように構成することができる。システム10は、ステージ16、インプリント・ヘッド30、流体分配システム32、および/または源38と連通し、メモリ56内に記憶されたコンピュータ読み出し可能なプログラム上で動作することができるプロセッサ54によって調節することができる。
【0015】
インプリント・ヘッド30、ステージ16のうちのいずれかまたは両方は、重合可能な材料34によって充填される、モールド20と基板12の間の所望の体積を画成するように、モールド20と基板12の間の距離を変更する。例えばインプリント・ヘッド30は、モールド20が重合可能な材料34と接触するように、テンプレート18に力を加えることができる。この所望の体積が重合可能な材料34で充填された後、源38はエネルギー40、例えば紫外線放射線を発生させ、重合可能な材料34を基板12の表面44およびパターニング表面22の形状に一致して固化および/または架橋させ、基板12上にパターン層46を画定させる。パターン層46は、残留層48と突起部50および凹部52として示す複数のフィーチャとを備えることができ、突起部50は厚さt1を有し残留層は厚さt2を有する。
【0016】
上記で述べたシステムおよび方法は、それらのそれぞれが参照により本明細書に組み込まれている米国特許第6,932,934号、米国特許出願公開第2004/0124566号、米国特許出願公開第2004/0188381号、および米国特許出願公開第2004/0211754号で言及されるインプリント・リソグラフィ方法およびシステムにさらに採用することができる。
【0017】
別の実施形態では、上記で述べたシステムおよび方法は、限定ではなく、(例えば、Gライン、Iライン、248nm、193nm、157nmおよび13.2〜13.4nmを含む様々な波長の)フォトリソグラフィ、接触リソグラフィ、e−ビーム・リソグラフィ、X線リソグラフィ、イオン・ビーム・リソグラフィ、原子リソグラフィ、等を含む技術を使用して採用することができる。
【0018】
現今この技術内で、希釈された吹き付け用の表面活性剤/溶剤溶液として表面活性剤分子でテンプレート18を処理することが実現されている。希釈された吹き付け用の表面活性剤/溶剤溶液を使用する場合に、テンプレート上に表面活性剤分子の正確な分布を得ることが一般に困難である。
【0019】
図3A〜3Cは、2つの区域、表面活性剤に富んだ区域SRRと表面活性剤の減少した区域SDRとを形成するようにテンプレート18上の表面活性剤の正確な分布を与えるための例示的な実施形態の簡略化した側面図を示す。一般に、テンプレート18を基板12上に堆積された表面活性剤(例えば、表面活性剤液体60)に接触させることによってテンプレート18を処理することは、表面活性剤に富んだ区域SRRと表面活性剤の減少した区域SDRを形成するように表面活性剤液体60の分布を制御することができる。この分布の制御は、表面活性剤に富んだ区域SRR内の接触角ΘSRRの大きさと表面活性剤の減少した区域SDR内の接触角ΘSDRの大きさを制御することもさらに可能にする。したがって、表面活性剤に富んだ区域SRR内の接触角ΘSRRと表面活性剤の減少した区域SDR内の接触角ΘSDRは、ΘSRR>ΘSDR、ΘSRR<ΘSDR、および/またはΘSRR≒ΘSDRが可能である異なる用途を目標とすることができる。その上、表面活性剤液体60の成分を変更することによって、ΘSRR>ΘSDR、ΘSRR<ΘSDR、および/またはΘSRR≒ΘSDRを与える異なる用途を目標とするように接触角ΘSRRおよび/またはΘSDRを制御することができる。
【0020】
図3Aを参照すると、テンプレート18の表面62は、最初は表面活性剤液体60を実質的になくすことができる。別法として、テンプレート18の表面62は、前処理することができる。例えば、テンプレート18の表面62は、上記で説明した希釈した吹き付け用の表面活性剤/溶剤溶液で前処理することができる。
【0021】
表面活性剤液体60をテンプレート18に供給するために、インプリント流体58を基板12に堆積させることができる。インプリント流体58は、限定ではなく、重合可能な材料34と表面活性剤液体60とを含むことができる。重合可能な材料34は、いくつかの異なるバルク材の種類から形成することができる。例えば、重合可能な材料34は、限定ではなく、ビニール・エーテル、メタクリレート(methacrylate)、エポキシ、チオレン(thiol−ene)、およびアクリラート(acrylate)等を含むバルク材から製造することができる。バルク材は、参照により本明細書に組み込まれている米国特許第7,307,118号にさらに詳細に記載されている。
【0022】
インプリント流体58が基板12上に堆積された後、一般に表面活性剤液体60はガス/液体界面に移行することができる。したがって、図3Bに示すようにテンプレート18をインプリント流体58と接触して位置決めすることによって、テンプレート18の表面62の少なくとも一部分を表面活性剤液体60で処理することができる。
【0023】
一般に、表面活性剤液体60での処理後、テンプレート18の表面62は、図3Cに示すように表面活性剤に富んだ区域SRRおよび/または表面活性剤の減少した区域SDRによって画成することができる。この表面活性剤に富んだ区域SRRは、厚さt3を有する表面活性剤液体60の層を含むことができる。例えば、表面活性剤液体60のこの層は、約0.2から5nmの厚さt3を有することができる。表面活性剤の減少した区域SDRは、厚さt4の表面活性剤液体60の層を含むことができる。一般に、表面活性剤の減少した区域SDRのこの厚さt4は、表面活性剤に富んだ区域SRRの厚さt3と比べて大幅に減少していることができる。例えば、表面活性剤の減少した区域の厚さt4は、ゼロまたはゼロに近いことができる。
【0024】
テンプレート18上の表面活性剤液体60の分布は、表面活性剤に富んだ区域SRRのところの接触角ΘSRRと表面活性剤の減少した区域SDRのところの接触角ΘSDRを、ΘSRR>ΘSDR、ΘSRR<ΘSDR、および/またはΘSRR≒ΘSDRになるように与えることができる。一般に、表面活性剤に富んだ区域SRRのところの接触角ΘSRRと表面活性剤の減少した区域SRRのところの接触角ΘSDRは、約55°より小さい可能性がある。
【0025】
さらに、表面活性剤液体60の成分は異なる接触角を与えることができ、表面活性剤液体60は、表面活性剤に富んだ区域SRRのところのおおよその接触角ΘSRRと、表面活性剤の減少した区域SDRのところのおおよその接触角ΘSDRを与えるように選択することができる。したがって、表面活性剤液体60の選択は、用途の設計考慮事項に応じて、ΘSRR>ΘSDR、ΘSRR<ΘSDR、および/またはΘSRR≒ΘSDRを与えることができる。
【0026】
例示的な表面活性剤(例えば、表面活性剤液体60)は、フルオロ脂肪族高分子エーテル(fluoro−aliphatic polymeric ester)、ポリオキシエチレン(polyoxyethlene)のフルオロ表面活性剤、ポリアルキル・エーテル(polyalkyl ether)のフルオロ表面活性剤、フルオロアルキル・ポリエーテル(fluroalkyl polyether)、等などの表面活性剤成分を含むことができる。例示的な表面活性剤成分は、それらの全てが参照により本明細書に組み込まれている米国特許第3,403,122号、米国特許第3,787,351号、米国特許第4,803,145号、米国特許第4,835,084号、米国特許第4,845,008号、米国特許第5,280,644号、米国特許第5,747,234号、米国特許第6,664,354号、および米国特許出願公開第2006/0175736号にさらに記載されている。
【0027】
例示的な商販の表面活性剤成分には、限定ではなく、デラウエア州Wilmingtonに事業所があるE.I.du Pont de Nemours and Companyによって製造されるZONYL(登録商標)FSO、ZONYL(登録商標)FSO−100、ZONYL(登録商標)FSN−100、およびZONYL(登録商標)FS−300と、ミネソタ州Maplewoodに事業所がある3Mによって製造されるFC−4432、FC−4430、およびFC−430と、イリノイ州Arlington Heightsに事業所があるMason Chemical Companyによって製造されるMASURF(登録商標)FS425、MASURF(登録商標)FS1700、MASURF(登録商標)FS2000、MASURF(登録商標)FS1239と、スイス国Baselに事業所があるCiba−Geigy Corporationによって製造されるLodyne S−107B、Lodyne S−220Nと、日本国大阪市北区に事業所があるダイキンによって製造されるUnidyne NS1602、Unidyne NS1603、Unidyne NS1606aと、日本国東京都中央区日本橋に事業所がある大日本インキ化学によって製造されるMegaFace R−08が含まれる。
【0028】
表面活性剤(例えば、表面活性剤液体60)の選択は、接触角分析を介して行うことができる。接触角分析は、模擬の表面活性剤に富んだ区域SRRSIMおよび/または模擬の表面活性剤の減少した区域SDRSIM上の接触角の模擬試験を含むことができる。
【0029】
図4A〜4Cを参照すると、模擬の表面活性剤に富んだ区域SRRSIM上の接触角分析は、試験基板72上でゴニオメータ(角度計)70による接触角測定によって行うことができる。試験基板72は、テンプレート18と実質的に同様な材料で形成することができる。例えば、試験基板72は、溶融シリカで形成することができる。その上、試験基板72は、テンプレート18と実質的に同様なサイズにする、かつ/または少なくとも1つの模擬の表面活性剤に富んだ区域SRRSIMを収容できるようなサイズにすることができる。
【0030】
試験基板72は、清掃し、焼いて乾燥し、窒素ボックス内に貯蔵することができる。図4Aに示すように、試験基板72は、厚さt5を有するフィルム74を形成するように表面活性剤溶液ですすぐことができる。この表面活性剤溶液は、希釈した表面活性剤溶液であることができる。例えば、この表面活性剤溶液は、イソプロピール・アルコール(Isopropyl Alcohol)(IPA)内の重量で1パーセントの表面活性剤分子から形成される溶液であることができる。表面活性剤溶液内の表面活性剤分子は、表面活性剤液体60内の表面活性剤分子と同様であることができる。試験基板72上の表面活性剤溶液のフィルム74は、乾燥させることができ、かつ/またはフィルム74のかなりの部分を蒸発させ、図4Bに示すように厚さt5を減少させることができる。例えば蒸発後、厚さt5は、表面活性剤溶液内のIPAを実質的に蒸発させることができるので、実質的にゼロであることができる。
【0031】
図4Cを参照すると、インプリント流体58の小滴を模擬の表面活性剤に富んだ区域SRRSIMを形成するように試験基板72上に堆積させることができる。インプリント流体58のそれぞれの小滴は体積VDを有することができる。例えば、それぞれの小滴の体積VDは、ほぼ5μLであることができる。この体積VDは、重合可能な材料34と表面活性剤液体60を含むことができる。表面活性剤液体60は、表面活性剤溶液74と比べて同様な表面活性剤分子から構成することができる。別法として、表面活性剤液体60は、表面活性剤溶液74と比べて異なる表面活性剤分子から構成することができる。
【0032】
試験基板72上のインプリント流体58の接触角は、試験基板72上の複数の位置で測定することができる。例えば、インプリント流体58の接触角は、ゴニオメータ70を使用していくつかの位置(例えば、7つの位置)で測定することができる。複数の位置での接触角は、模擬の表面活性剤に富んだ区域SRRSIM上の接触角ΘR−SIMの大きさを与えるように平均することができる。
【0033】
図5A〜5Cを参照すると、模擬の表面活性剤の減少した区域SDRSIM上の接触角分析は、試験基板72a上でゴニオメータ70での接触角測定を行うことができる。試験基板72aは、テンプレート18と実質的に同様な材料および/または試験基板72と実質的に同様な材料で形成することができる。例えば、試験基板72aは、溶融シリカで形成することができる。その上、試験基板72aは、テンプレート18と実質的に同様なサイズにする、かつ/または少なくとも1つの模擬の表面活性剤の減少した区域SDRSIMを収容できるようなサイズにすることができる。
【0034】
図4の試験基板72と同じように、図5Aの試験基板72aは、清掃し、焼いて乾燥し、窒素ボックス内に貯蔵することができる。次いで試験基板72aは、厚さt6を有するフィルム78を形成するように溶剤(例えば、IPA)ですすぐことができる。試験基板72a上の溶剤のフィルム78は、乾燥させることができ、かつ/または溶剤のフィルム78の少なくとも一部分は乾燥させ、図5Bに示すように厚さt6を減少させることができる。例えば、厚さt6は、IPAのかなりの部分の蒸発の後、実質的にゼロであることができる。
【0035】
図5Cを参照すると、インプリント流体58の小滴を模擬の表面活性剤の減少した区域SDRSIMを形成するように試験基板72a上に堆積させることができる。インプリント流体58のそれぞれの小滴は体積VD2を有することができる。例えば、それぞれの小滴の体積VD2は、ほぼ5μLであることができる。この体積VD2は、図4の試験基板72上の小滴の体積VDと実質的に同様であることができる。図5Cの試験基板72a上の小滴のこの体積VD2は、重合可能な材料34と表面活性剤液体60を含むことができる。
【0036】
試験基板72a上のインプリント流体58の接触角は、試験基板72a上の複数の位置で測定することができる。例えば、インプリント流体58の接触角は、ゴニオメータ70によっていくつかの位置(例えば、7つの位置)で測定することができる。複数の位置での接触角は、模擬の表面活性剤の減少した区域SDRSIM上の接触角ΘD−SIMの大きさを与えるように平均することができる。
【0037】
試験基板72a上に堆積されたインプリント流体58内の表面活性剤液体60の変動は、インプリンティング中の表面活性剤に富んだ区域SRRと表面活性剤の減少した区域SDRの制御に繋がる、模擬の表面活性剤に富んだ区域SRRSIMおよび/または模擬の表面活性剤の減少した区域SDRSIM内の接触角の制御をもたらす可能性がある。例えば、約0.17%のFCC4432および0.33%のFC4430と重合可能な材料34を有する表面活性剤液体60から形成されるインプリント流体58は、ΘR−SIM≒ΘD−SIMのような約20°のΘR−SIMと約22°のΘD−SIMをもたらすことができる。別の例では、約0.5%のR−08と重合可能な材料34を有する表面活性剤液体60から形成されるインプリント流体58は、ΘR−SIM<ΘD−SIMのような約15°のΘR−SIMと約22°のΘD−SIMをもたらすことができる。別の例では、約0.5%のFS200と重合可能な材料34を有する表面活性剤液体60から形成されるインプリント流体58は、ΘR−SIM>ΘD−SIMのような約18°のΘR−SIMと約10°のΘD−SIMをもたらすことができる。
【0038】
適切な濡れ特性を形成するための接触角の制御
図6は、テンプレート18と重合可能な材料34の間に適切な濡れ特性を形成するための例示的な方法300の流れ図を示す。適切な濡れ特性は、接触角ΘSRRとΘSDRを制御することによって作り出すことができる。例えば、模擬の表面活性剤に富んだ区域SRRSIMと模擬の表面活性剤の減少した区域SDRSIMの接触角分析から得られる結果を使用することによって、ΘSRR>ΘSDRのようなおおよその接触角ΘR−SIMとΘD−SIMをもたらす表面活性剤液体60を選択することができる。次いでテンプレート18上に表面活性剤液体60を付着させることによって、テンプレート18上に表面活性剤に富んだ区域SRRと表面活性剤の減少した区域SDRを形成するように制御することができる。テンプレート18上の表面活性剤の減少した区域SDR内の減少した接触角ΘSDRは、表面活性剤に富んだ区域SRR内の接触角ΘSRRと比べて、重合可能な材料34に表面活性剤の減少した区域SDRを濡らすための追加の駆動力を与えることができる。したがって、(図2に示す)パターン層46内に形成される空洞は、インプリンティング中に著しく減少する可能性がある。
【0039】
ステップ302で、複数の表面活性剤溶液74および/または複数の表面活性剤液体60を準備することができる。ステップ304で、表面活性剤溶液74ですすがれた試験基板72上の、模擬の表面活性剤に富んだ区域SRRSIM内の接触角ΘR−SIMを各表面活性剤液体60に対して求めることができる。別法として、この接触角ΘR−SIMは、表面活性剤液体60および表面活性剤溶液74を使用した以前の試験からの参照文献(例えば、データベース)によって求めることができる。ステップ306で、溶剤78ですすがれた試験基板72a上の、模擬の表面活性剤の減少した区域SDRSIM内の接触角ΘD−SIMを各表面活性剤液体60に対して求めることができる。別法として、この接触角ΘD−SIMは、表面活性剤液体60および溶剤78を使用した以前の試験からの参照文献(例えば、データベース)によって求めることができる。ステップ308で、インプリンティングに対して適切な表面活性剤液体60を求めることができる。例えば、ΘSRR>ΘSDRを与える表面活性剤液体60を選択することができる。ステップ310で、重合可能な材料34および表面活性剤液体60から形成されるインプリント材料58を基板12上に堆積させることができる。表面活性剤液体60は直接テンプレート18に付着させることができ、重合可能な材料34とのテンプレート18の接触に先立って、重合可能な材料34に直接加える必要がないことに留意されたい。一般に、インプリント流体58内の表面活性剤液体60は、ガス/液体界面に向かって移行することができる。ステップ312で、テンプレート18はインプリント流体58と接触することができ、少なくとも1つの表面活性剤に富んだ区域SRRおよび少なくとも1つの表面活性剤の減少した区域SDRを形成するように、テンプレート18の表面62上に表面活性剤液体60の少なくとも一部分を供給する。インプリンティング中少なくとも1つの表面活性剤に富んだ区域SRR内に形成されるおおよその接触角ΘSRRは、インプリンティング中少なくとも1つの表面活性剤の減少した区域SDR内のおおよその接触角ΘSDRより小さく、より大きく、あるいは実質的に同様であることができる。ステップ314で、重合可能な材料34はパターン層46を与えるように固化させることができる。
【0040】
接触角分析を使用する小滴パターン移動への利用
図3A〜3Cに示すように、テンプレート18上の表面活性剤の分布は、2つの区域、表面活性剤に富んだ区域SRRと表面活性剤の減少した区域SDRを形成することができる。この段階中、テンプレート18上の表面活性剤に富んだ区域SRRは、一般にテンプレート18とインプリント流体58の間の接触点に位置している。図7Aおよび7Bに示すように、モールド20と基板12の間に所望の体積を充填中、インプリント流体58内の表面活性剤液体60は、テンプレート18がインプリント流体58と接触するときガス/液体界面に移行することができ、インプリント流体58は基板12の表面44上に広がる。したがって、表面活性剤液体60は、小滴位置80のところに表面活性剤の減少した区域SDRと小滴位置80の間に表面活性剤に富んだ区域SRRとを形成してテンプレート18上の局所的な区域に蓄積することができる。小滴位置80の間の表面活性剤に富んだ区域SRRは一般に、空洞が生じる場合のある隙間領域を形成する。
【0041】
小滴移動は、テンプレート18上の表面活性剤分布を一様にすることができる。例えば、図7Bは、第1の小滴パターン・インプリント後の表面活性剤の減少した区域SDRと表面活性剤に富んだ区域SRRを示す。引き続くインプリントで、第1の小滴パターンと比べて移動した位置のところに小滴位置80を実現する第2の小滴パターンを使用することができる。引き続く小滴パターンでの小滴80のこの移動した位置は、インプリント流体58の少なくとも1つの小滴80が表面活性剤に富んだ区域SRRのところでテンプレート18と接触するように、位置決めすることができる。
【0042】
複数の基板12のインプリンティング中、小滴移動パターニングを連続的にまたは散発的に使用することができる。例えば、第1の小滴パターンをインプリントするために使用し、それに1つまたは複数の小滴移動パターンが続くことができる。別法として、1つまたは複数の小滴移動したパターンが使用されるに先立って第1の小滴パターンを複数回使用することができる。同様な方式で、第1の小滴パターンを一度使用し、1つまたは複数の小滴移動したパターンの複数の使用が続くことができる。
【0043】
さらに、ΘSRR>ΘSDRのように表面活性剤の減少した区域SDRの接触角ΘSDRを表面活性剤に富んだ区域SRRの接触角ΘSRRと比べて減少させることによって、表面活性剤の減少した区域SDRのより低い接触角ΘSDRは、重合可能な材料34が表面活性剤の減少した区域SDRを濡らし、充填するように、追加の駆動力を与えることができる。
【0044】
図8は、小滴パターン移動を使用してテンプレートと重合可能な材料との間に適切な濡れ特性を与えるための別の例示的な方法400の流れ図を示す。ステップ402で、複数の表面活性剤溶液74および/または複数の表面活性剤液体60を準備することができる。ステップ404で、表面活性剤溶液74ですすがれた試験基板72上の模擬の表面活性剤に富んだ区域SRRSIM内の接触角ΘR−SIMを、各表面活性剤液体60に対して求めることができる。ステップ406で、溶剤78内ですすがれた試験基板72a上の模擬の表面活性剤の減少した区域SDRSIM内の接触角ΘD−SIMを、各表面活性剤液体60に対しても求めることができる。ステップ408で、適切な接触角を与える表面活性剤液体60を選択することができる。例えば、接触角ΘSRR>ΘSDRを与える表面活性剤液体60を選択することができる。
【0045】
ステップ410で、重合可能な材料34および表面活性剤液体60から形成されるインプリント材料58を、第1のパターンで基板12上に分配することができる。一般に、インプリント流体58内の表面活性剤液体60は、ガス/液体界面に向かって移行することができる。ステップ412で、テンプレート18をインプリント流体58と接触させることができる。ステップ414で、第1のパターン層46を形成するように、インプリント流体58を固化させることができる。ステップ416で、テンプレート18を第1のパターン層46から分離させることができ、テンプレート18は、取り外しに際して表面活性剤に富んだ区域SRRおよび表面活性剤の減少した区域SDRを有する。
【0046】
ステップ418で、重合可能な材料34および表面活性剤液体60から形成されるインプリント材料58を、第2の基板12上に第2の小滴パターンで分配することができる。この第2の小滴パターンは、第1の小滴パターンと実質的に同様であり、少なくとも1つの小滴位置がテンプレート18の少なくとも1つの表面活性剤の減少した区域SDRと接触するようにある位置xおよび/またはある位置yだけ移動させることができる。ステップ420で、テンプレート18をインプリント流体58と接触させることができる。ステップ422で、第2のパターン層46を与えるように、インプリント流体58を固化させることができる。この第2のパターン層46は、わずかの空洞しか有さない、あるいは空洞を全く有さないことができる。
【符号の説明】
【0047】
12 基板; 18 テンプレート; 58 インプリント流体;
60 表面活性剤液体; SDR 表面活性剤の減少した区域;
SRR 表面活性剤に富んだ区域。
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2008年12月17日出願の米国特許出願第12/336,821号および2007年12月18日出願の米国特許仮出願第61/014,574号の優先権を主張し、それらは両方とも参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
(技術分野)
ナノ製造は、100ナノメートル以下程度のフィーチャを有する非常に小さな構造体の製造を含む。ナノ製造がかなり大きな影響を与えてきた1つの用途は、集積回路の加工である。半導体加工産業は、基板上に形成される単位面積当たりの回路を増加させながら、より大きな生産歩留まりを得ようと努力し続けており、したがって、ナノ製造は益々重要になっている。ナノ製造は、形成される構造体の最小フィーチャ寸法を継続して減少させることを可能にしつつ、より大きな加工制御を可能にする。ナノ製造が利用されてきた開発の他の領域には、バイオ技術、光学技術、機械システム、等が含まれる。
【背景技術】
【0003】
今日使用される例示的なナノ製造技術は、一般にインプリント・リソグラフィと呼ばれる。例示的なインプリント・リソグラフィ方法は、それらの全てが参照により本明細書に組み込まれている米国特許出願公開第2004/0065976号、米国特許出願公開第2004/0065252号および米国特許第6,936,194号などの多数の出版物に詳細に記載されている。
【0004】
上述の米国特許出願公開および米国特許のそれぞれに開示されるインプリント・リソグラフィ技術は、成形性の(重合可能な)層にレリーフ・パターンを形成させ、このレリーフ・パターンに対応するパターンを下にある基板内に転写することを含む。この基板は、このパターニング工程を容易にするための所望の位置決めを得るために、移動ステージに連結することができる。このパターニング工程は、基板から間隔をあけて配置されるテンプレートを使用し、成形性の液体がテンプレートと基板の間に加えられる。この成形性の液体は、成形性の液体と接触するテンプレートの表面の形状に一致するパターンを有する硬い層を形成するように固化する。固化後このテンプレートは、テンプレートと基板が間隔をあけて配置されるようにこの硬い層から分離される。次いでこの基板および固化した層は、固化した層内のパターンに対応するレリーフ画像を基板内に転写するように、追加の処理に付される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0065976号
【特許文献2】米国特許出願公開第2004/0065252号
【特許文献3】米国特許第6,936,194号
【発明の概要】
【0006】
本発明のより詳細な理解は、添付図を参照した、本発明の実施形態の説明から提供されよう。しかし、添付図は本発明の代表的な実施形態だけを示しており、したがって、本発明の範囲を限定するものとみなされるべきでないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の実施形態によるリソグラフィ・システムの簡略化した側面図である。
【図2】基板上に位置決めされたパターン層を有する、図1に示す基板の簡略化した側面図である。
【図3A】重合可能な材料と表面活性剤液体を含有するインプリント流体で処理されているテンプレートの簡略化した側面図である。
【図3B】重合可能な材料と表面活性剤液体を含有するインプリント流体で処理されているテンプレートの簡略化した側面図である。
【図3C】重合可能な材料と表面活性剤液体を含有するインプリント流体で処理されているテンプレートの簡略化した側面図である。
【図4】試験基板上に堆積された表面活性剤溶液とインプリント流体とを有する、試験基板の簡略化した側面図である。
【図5】試験基板上に堆積された溶剤とインプリント流体とを有する、試験基板の簡略化した側面図である。
【図6】テンプレートと重合可能な材料との間に適切な濡れ特性を形成するための例示的な方法の流れ図である。
【図7A】第1の小滴パターンを使用したインプリンティング後の、表面活性剤が減少した区域SDRと表面活性剤に富んだ区域SRRの簡略化した側面図である。
【図7B】第1の小滴パターンを使用したインプリンティング後の、表面活性剤が減少した区域SDRと表面活性剤に富んだ区域SRRの簡略化した俯瞰図である。
【図8】テンプレートと重合可能な材料との間に適切な濡れ特性を形成するための別の例示的な方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図、特に図1を参照すると、基板12上にレリーフ・パターンを形成するために使用されるリソグラフィ・システム10が示される。基板12は基板チャック14に連結される。図示のように、基板チャック14は真空チャックである。しかし基板チャック14は、限定ではなく、真空、ピン型式、溝型式、静電式、電磁気式、等を含む任意のチャックであることができる。例示的なチャックは、参照により本明細書に組み込まれている米国特許第6,873,087号に記載されている。
【0009】
基板12および基板チャック14は、さらにステージ16によって支持することができる。ステージ16は、x、y、およびz軸に沿った動きを与えることができる。ステージ16、基板12、および基板チャック14は、基台(図示せず)上に配置することもできる。
【0010】
テンプレート18は基板12から間隔をあけて配置される。テンプレート18は、テンプレートから基板12に向かって延び、その上にパターニング表面22を有するメサ20を含むことができる。メサ20は、モールド20とも呼ばれる。別法として、テンプレート18はメサ20なしで形成することができる。
【0011】
テンプレート18および/またはモールド20は、限定ではなく、溶融シリカ、石英、シリコン、有機高分子、シロキサン高分子、ホウケイ酸ガラス、フッ素樹脂、金属、硬化サファイア、等を含むそのような材料から形成することができる。図示のように、パターニング表面22は、複数の間隔をあけて配置される凹部24および/または突起部26によって画成されるフィーチャを備えるが、本発明の実施形態はそのような形態に限定されない。パターニング表面22は、基板12上に形成されるべきパターンの基礎を形成する任意の原型のパターンを画定することができる。
【0012】
テンプレート18は、チャック28に連結される。チャック28は、限定ではなく、真空、ピン型式、溝型式、静電式、電磁気式、および/または他の同様なチャック型式として構成できる。例示的なチャックは、参照により本明細書に組み込まれている米国特許第6,873,087号に記載されている。さらに、チャック28は、テンプレート18の移動を容易にし得るようにチャック28および/またはインプリント・ヘッド30を構成できるように、インプリント・ヘッド30に連結できる。
【0013】
システム10は、流体分配システム32をさらに備えることができる。流体分配システム32は、重合可能な材料34を基板12上に堆積させるために使用することができる。重合可能な材料34は、小滴分配、スピン−コーティング、浸漬コーティング、化学的気相堆積(CVD)、物理的気相堆積(PVD)、薄フィルム堆積(thin film−deposition)、厚フィルム堆積(thick film−deposition)、等などの技術を使用して、基板12上に位置決めすることができる。重合可能な材料34は、設計考慮事項に応じて、モールド20と基板12の間に所望の体積が画成される前に、かつ/または画成された後に、基板12上に配設することができる。重合可能な材料34は、両方とも参照により本明細書に組み込まれている米国特許第7,157,036号および米国特許出願公開第2005/0187339号に記載されているようなモノマーの混合物を含むことができる。
【0014】
図1および2を参照すると、システム10は、経路42に沿ってエネルギー40を導くように接続されるエネルギー源38をさらに備えることができる。インプリント・ヘッド30およびステージ16は、テンプレート18および基板12を経路42と重ね合わせて位置決めするように構成することができる。システム10は、ステージ16、インプリント・ヘッド30、流体分配システム32、および/または源38と連通し、メモリ56内に記憶されたコンピュータ読み出し可能なプログラム上で動作することができるプロセッサ54によって調節することができる。
【0015】
インプリント・ヘッド30、ステージ16のうちのいずれかまたは両方は、重合可能な材料34によって充填される、モールド20と基板12の間の所望の体積を画成するように、モールド20と基板12の間の距離を変更する。例えばインプリント・ヘッド30は、モールド20が重合可能な材料34と接触するように、テンプレート18に力を加えることができる。この所望の体積が重合可能な材料34で充填された後、源38はエネルギー40、例えば紫外線放射線を発生させ、重合可能な材料34を基板12の表面44およびパターニング表面22の形状に一致して固化および/または架橋させ、基板12上にパターン層46を画定させる。パターン層46は、残留層48と突起部50および凹部52として示す複数のフィーチャとを備えることができ、突起部50は厚さt1を有し残留層は厚さt2を有する。
【0016】
上記で述べたシステムおよび方法は、それらのそれぞれが参照により本明細書に組み込まれている米国特許第6,932,934号、米国特許出願公開第2004/0124566号、米国特許出願公開第2004/0188381号、および米国特許出願公開第2004/0211754号で言及されるインプリント・リソグラフィ方法およびシステムにさらに採用することができる。
【0017】
別の実施形態では、上記で述べたシステムおよび方法は、限定ではなく、(例えば、Gライン、Iライン、248nm、193nm、157nmおよび13.2〜13.4nmを含む様々な波長の)フォトリソグラフィ、接触リソグラフィ、e−ビーム・リソグラフィ、X線リソグラフィ、イオン・ビーム・リソグラフィ、原子リソグラフィ、等を含む技術を使用して採用することができる。
【0018】
現今この技術内で、希釈された吹き付け用の表面活性剤/溶剤溶液として表面活性剤分子でテンプレート18を処理することが実現されている。希釈された吹き付け用の表面活性剤/溶剤溶液を使用する場合に、テンプレート上に表面活性剤分子の正確な分布を得ることが一般に困難である。
【0019】
図3A〜3Cは、2つの区域、表面活性剤に富んだ区域SRRと表面活性剤の減少した区域SDRとを形成するようにテンプレート18上の表面活性剤の正確な分布を与えるための例示的な実施形態の簡略化した側面図を示す。一般に、テンプレート18を基板12上に堆積された表面活性剤(例えば、表面活性剤液体60)に接触させることによってテンプレート18を処理することは、表面活性剤に富んだ区域SRRと表面活性剤の減少した区域SDRを形成するように表面活性剤液体60の分布を制御することができる。この分布の制御は、表面活性剤に富んだ区域SRR内の接触角ΘSRRの大きさと表面活性剤の減少した区域SDR内の接触角ΘSDRの大きさを制御することもさらに可能にする。したがって、表面活性剤に富んだ区域SRR内の接触角ΘSRRと表面活性剤の減少した区域SDR内の接触角ΘSDRは、ΘSRR>ΘSDR、ΘSRR<ΘSDR、および/またはΘSRR≒ΘSDRが可能である異なる用途を目標とすることができる。その上、表面活性剤液体60の成分を変更することによって、ΘSRR>ΘSDR、ΘSRR<ΘSDR、および/またはΘSRR≒ΘSDRを与える異なる用途を目標とするように接触角ΘSRRおよび/またはΘSDRを制御することができる。
【0020】
図3Aを参照すると、テンプレート18の表面62は、最初は表面活性剤液体60を実質的になくすことができる。別法として、テンプレート18の表面62は、前処理することができる。例えば、テンプレート18の表面62は、上記で説明した希釈した吹き付け用の表面活性剤/溶剤溶液で前処理することができる。
【0021】
表面活性剤液体60をテンプレート18に供給するために、インプリント流体58を基板12に堆積させることができる。インプリント流体58は、限定ではなく、重合可能な材料34と表面活性剤液体60とを含むことができる。重合可能な材料34は、いくつかの異なるバルク材の種類から形成することができる。例えば、重合可能な材料34は、限定ではなく、ビニール・エーテル、メタクリレート(methacrylate)、エポキシ、チオレン(thiol−ene)、およびアクリラート(acrylate)等を含むバルク材から製造することができる。バルク材は、参照により本明細書に組み込まれている米国特許第7,307,118号にさらに詳細に記載されている。
【0022】
インプリント流体58が基板12上に堆積された後、一般に表面活性剤液体60はガス/液体界面に移行することができる。したがって、図3Bに示すようにテンプレート18をインプリント流体58と接触して位置決めすることによって、テンプレート18の表面62の少なくとも一部分を表面活性剤液体60で処理することができる。
【0023】
一般に、表面活性剤液体60での処理後、テンプレート18の表面62は、図3Cに示すように表面活性剤に富んだ区域SRRおよび/または表面活性剤の減少した区域SDRによって画成することができる。この表面活性剤に富んだ区域SRRは、厚さt3を有する表面活性剤液体60の層を含むことができる。例えば、表面活性剤液体60のこの層は、約0.2から5nmの厚さt3を有することができる。表面活性剤の減少した区域SDRは、厚さt4の表面活性剤液体60の層を含むことができる。一般に、表面活性剤の減少した区域SDRのこの厚さt4は、表面活性剤に富んだ区域SRRの厚さt3と比べて大幅に減少していることができる。例えば、表面活性剤の減少した区域の厚さt4は、ゼロまたはゼロに近いことができる。
【0024】
テンプレート18上の表面活性剤液体60の分布は、表面活性剤に富んだ区域SRRのところの接触角ΘSRRと表面活性剤の減少した区域SDRのところの接触角ΘSDRを、ΘSRR>ΘSDR、ΘSRR<ΘSDR、および/またはΘSRR≒ΘSDRになるように与えることができる。一般に、表面活性剤に富んだ区域SRRのところの接触角ΘSRRと表面活性剤の減少した区域SRRのところの接触角ΘSDRは、約55°より小さい可能性がある。
【0025】
さらに、表面活性剤液体60の成分は異なる接触角を与えることができ、表面活性剤液体60は、表面活性剤に富んだ区域SRRのところのおおよその接触角ΘSRRと、表面活性剤の減少した区域SDRのところのおおよその接触角ΘSDRを与えるように選択することができる。したがって、表面活性剤液体60の選択は、用途の設計考慮事項に応じて、ΘSRR>ΘSDR、ΘSRR<ΘSDR、および/またはΘSRR≒ΘSDRを与えることができる。
【0026】
例示的な表面活性剤(例えば、表面活性剤液体60)は、フルオロ脂肪族高分子エーテル(fluoro−aliphatic polymeric ester)、ポリオキシエチレン(polyoxyethlene)のフルオロ表面活性剤、ポリアルキル・エーテル(polyalkyl ether)のフルオロ表面活性剤、フルオロアルキル・ポリエーテル(fluroalkyl polyether)、等などの表面活性剤成分を含むことができる。例示的な表面活性剤成分は、それらの全てが参照により本明細書に組み込まれている米国特許第3,403,122号、米国特許第3,787,351号、米国特許第4,803,145号、米国特許第4,835,084号、米国特許第4,845,008号、米国特許第5,280,644号、米国特許第5,747,234号、米国特許第6,664,354号、および米国特許出願公開第2006/0175736号にさらに記載されている。
【0027】
例示的な商販の表面活性剤成分には、限定ではなく、デラウエア州Wilmingtonに事業所があるE.I.du Pont de Nemours and Companyによって製造されるZONYL(登録商標)FSO、ZONYL(登録商標)FSO−100、ZONYL(登録商標)FSN−100、およびZONYL(登録商標)FS−300と、ミネソタ州Maplewoodに事業所がある3Mによって製造されるFC−4432、FC−4430、およびFC−430と、イリノイ州Arlington Heightsに事業所があるMason Chemical Companyによって製造されるMASURF(登録商標)FS425、MASURF(登録商標)FS1700、MASURF(登録商標)FS2000、MASURF(登録商標)FS1239と、スイス国Baselに事業所があるCiba−Geigy Corporationによって製造されるLodyne S−107B、Lodyne S−220Nと、日本国大阪市北区に事業所があるダイキンによって製造されるUnidyne NS1602、Unidyne NS1603、Unidyne NS1606aと、日本国東京都中央区日本橋に事業所がある大日本インキ化学によって製造されるMegaFace R−08が含まれる。
【0028】
表面活性剤(例えば、表面活性剤液体60)の選択は、接触角分析を介して行うことができる。接触角分析は、模擬の表面活性剤に富んだ区域SRRSIMおよび/または模擬の表面活性剤の減少した区域SDRSIM上の接触角の模擬試験を含むことができる。
【0029】
図4A〜4Cを参照すると、模擬の表面活性剤に富んだ区域SRRSIM上の接触角分析は、試験基板72上でゴニオメータ(角度計)70による接触角測定によって行うことができる。試験基板72は、テンプレート18と実質的に同様な材料で形成することができる。例えば、試験基板72は、溶融シリカで形成することができる。その上、試験基板72は、テンプレート18と実質的に同様なサイズにする、かつ/または少なくとも1つの模擬の表面活性剤に富んだ区域SRRSIMを収容できるようなサイズにすることができる。
【0030】
試験基板72は、清掃し、焼いて乾燥し、窒素ボックス内に貯蔵することができる。図4Aに示すように、試験基板72は、厚さt5を有するフィルム74を形成するように表面活性剤溶液ですすぐことができる。この表面活性剤溶液は、希釈した表面活性剤溶液であることができる。例えば、この表面活性剤溶液は、イソプロピール・アルコール(Isopropyl Alcohol)(IPA)内の重量で1パーセントの表面活性剤分子から形成される溶液であることができる。表面活性剤溶液内の表面活性剤分子は、表面活性剤液体60内の表面活性剤分子と同様であることができる。試験基板72上の表面活性剤溶液のフィルム74は、乾燥させることができ、かつ/またはフィルム74のかなりの部分を蒸発させ、図4Bに示すように厚さt5を減少させることができる。例えば蒸発後、厚さt5は、表面活性剤溶液内のIPAを実質的に蒸発させることができるので、実質的にゼロであることができる。
【0031】
図4Cを参照すると、インプリント流体58の小滴を模擬の表面活性剤に富んだ区域SRRSIMを形成するように試験基板72上に堆積させることができる。インプリント流体58のそれぞれの小滴は体積VDを有することができる。例えば、それぞれの小滴の体積VDは、ほぼ5μLであることができる。この体積VDは、重合可能な材料34と表面活性剤液体60を含むことができる。表面活性剤液体60は、表面活性剤溶液74と比べて同様な表面活性剤分子から構成することができる。別法として、表面活性剤液体60は、表面活性剤溶液74と比べて異なる表面活性剤分子から構成することができる。
【0032】
試験基板72上のインプリント流体58の接触角は、試験基板72上の複数の位置で測定することができる。例えば、インプリント流体58の接触角は、ゴニオメータ70を使用していくつかの位置(例えば、7つの位置)で測定することができる。複数の位置での接触角は、模擬の表面活性剤に富んだ区域SRRSIM上の接触角ΘR−SIMの大きさを与えるように平均することができる。
【0033】
図5A〜5Cを参照すると、模擬の表面活性剤の減少した区域SDRSIM上の接触角分析は、試験基板72a上でゴニオメータ70での接触角測定を行うことができる。試験基板72aは、テンプレート18と実質的に同様な材料および/または試験基板72と実質的に同様な材料で形成することができる。例えば、試験基板72aは、溶融シリカで形成することができる。その上、試験基板72aは、テンプレート18と実質的に同様なサイズにする、かつ/または少なくとも1つの模擬の表面活性剤の減少した区域SDRSIMを収容できるようなサイズにすることができる。
【0034】
図4の試験基板72と同じように、図5Aの試験基板72aは、清掃し、焼いて乾燥し、窒素ボックス内に貯蔵することができる。次いで試験基板72aは、厚さt6を有するフィルム78を形成するように溶剤(例えば、IPA)ですすぐことができる。試験基板72a上の溶剤のフィルム78は、乾燥させることができ、かつ/または溶剤のフィルム78の少なくとも一部分は乾燥させ、図5Bに示すように厚さt6を減少させることができる。例えば、厚さt6は、IPAのかなりの部分の蒸発の後、実質的にゼロであることができる。
【0035】
図5Cを参照すると、インプリント流体58の小滴を模擬の表面活性剤の減少した区域SDRSIMを形成するように試験基板72a上に堆積させることができる。インプリント流体58のそれぞれの小滴は体積VD2を有することができる。例えば、それぞれの小滴の体積VD2は、ほぼ5μLであることができる。この体積VD2は、図4の試験基板72上の小滴の体積VDと実質的に同様であることができる。図5Cの試験基板72a上の小滴のこの体積VD2は、重合可能な材料34と表面活性剤液体60を含むことができる。
【0036】
試験基板72a上のインプリント流体58の接触角は、試験基板72a上の複数の位置で測定することができる。例えば、インプリント流体58の接触角は、ゴニオメータ70によっていくつかの位置(例えば、7つの位置)で測定することができる。複数の位置での接触角は、模擬の表面活性剤の減少した区域SDRSIM上の接触角ΘD−SIMの大きさを与えるように平均することができる。
【0037】
試験基板72a上に堆積されたインプリント流体58内の表面活性剤液体60の変動は、インプリンティング中の表面活性剤に富んだ区域SRRと表面活性剤の減少した区域SDRの制御に繋がる、模擬の表面活性剤に富んだ区域SRRSIMおよび/または模擬の表面活性剤の減少した区域SDRSIM内の接触角の制御をもたらす可能性がある。例えば、約0.17%のFCC4432および0.33%のFC4430と重合可能な材料34を有する表面活性剤液体60から形成されるインプリント流体58は、ΘR−SIM≒ΘD−SIMのような約20°のΘR−SIMと約22°のΘD−SIMをもたらすことができる。別の例では、約0.5%のR−08と重合可能な材料34を有する表面活性剤液体60から形成されるインプリント流体58は、ΘR−SIM<ΘD−SIMのような約15°のΘR−SIMと約22°のΘD−SIMをもたらすことができる。別の例では、約0.5%のFS200と重合可能な材料34を有する表面活性剤液体60から形成されるインプリント流体58は、ΘR−SIM>ΘD−SIMのような約18°のΘR−SIMと約10°のΘD−SIMをもたらすことができる。
【0038】
適切な濡れ特性を形成するための接触角の制御
図6は、テンプレート18と重合可能な材料34の間に適切な濡れ特性を形成するための例示的な方法300の流れ図を示す。適切な濡れ特性は、接触角ΘSRRとΘSDRを制御することによって作り出すことができる。例えば、模擬の表面活性剤に富んだ区域SRRSIMと模擬の表面活性剤の減少した区域SDRSIMの接触角分析から得られる結果を使用することによって、ΘSRR>ΘSDRのようなおおよその接触角ΘR−SIMとΘD−SIMをもたらす表面活性剤液体60を選択することができる。次いでテンプレート18上に表面活性剤液体60を付着させることによって、テンプレート18上に表面活性剤に富んだ区域SRRと表面活性剤の減少した区域SDRを形成するように制御することができる。テンプレート18上の表面活性剤の減少した区域SDR内の減少した接触角ΘSDRは、表面活性剤に富んだ区域SRR内の接触角ΘSRRと比べて、重合可能な材料34に表面活性剤の減少した区域SDRを濡らすための追加の駆動力を与えることができる。したがって、(図2に示す)パターン層46内に形成される空洞は、インプリンティング中に著しく減少する可能性がある。
【0039】
ステップ302で、複数の表面活性剤溶液74および/または複数の表面活性剤液体60を準備することができる。ステップ304で、表面活性剤溶液74ですすがれた試験基板72上の、模擬の表面活性剤に富んだ区域SRRSIM内の接触角ΘR−SIMを各表面活性剤液体60に対して求めることができる。別法として、この接触角ΘR−SIMは、表面活性剤液体60および表面活性剤溶液74を使用した以前の試験からの参照文献(例えば、データベース)によって求めることができる。ステップ306で、溶剤78ですすがれた試験基板72a上の、模擬の表面活性剤の減少した区域SDRSIM内の接触角ΘD−SIMを各表面活性剤液体60に対して求めることができる。別法として、この接触角ΘD−SIMは、表面活性剤液体60および溶剤78を使用した以前の試験からの参照文献(例えば、データベース)によって求めることができる。ステップ308で、インプリンティングに対して適切な表面活性剤液体60を求めることができる。例えば、ΘSRR>ΘSDRを与える表面活性剤液体60を選択することができる。ステップ310で、重合可能な材料34および表面活性剤液体60から形成されるインプリント材料58を基板12上に堆積させることができる。表面活性剤液体60は直接テンプレート18に付着させることができ、重合可能な材料34とのテンプレート18の接触に先立って、重合可能な材料34に直接加える必要がないことに留意されたい。一般に、インプリント流体58内の表面活性剤液体60は、ガス/液体界面に向かって移行することができる。ステップ312で、テンプレート18はインプリント流体58と接触することができ、少なくとも1つの表面活性剤に富んだ区域SRRおよび少なくとも1つの表面活性剤の減少した区域SDRを形成するように、テンプレート18の表面62上に表面活性剤液体60の少なくとも一部分を供給する。インプリンティング中少なくとも1つの表面活性剤に富んだ区域SRR内に形成されるおおよその接触角ΘSRRは、インプリンティング中少なくとも1つの表面活性剤の減少した区域SDR内のおおよその接触角ΘSDRより小さく、より大きく、あるいは実質的に同様であることができる。ステップ314で、重合可能な材料34はパターン層46を与えるように固化させることができる。
【0040】
接触角分析を使用する小滴パターン移動への利用
図3A〜3Cに示すように、テンプレート18上の表面活性剤の分布は、2つの区域、表面活性剤に富んだ区域SRRと表面活性剤の減少した区域SDRを形成することができる。この段階中、テンプレート18上の表面活性剤に富んだ区域SRRは、一般にテンプレート18とインプリント流体58の間の接触点に位置している。図7Aおよび7Bに示すように、モールド20と基板12の間に所望の体積を充填中、インプリント流体58内の表面活性剤液体60は、テンプレート18がインプリント流体58と接触するときガス/液体界面に移行することができ、インプリント流体58は基板12の表面44上に広がる。したがって、表面活性剤液体60は、小滴位置80のところに表面活性剤の減少した区域SDRと小滴位置80の間に表面活性剤に富んだ区域SRRとを形成してテンプレート18上の局所的な区域に蓄積することができる。小滴位置80の間の表面活性剤に富んだ区域SRRは一般に、空洞が生じる場合のある隙間領域を形成する。
【0041】
小滴移動は、テンプレート18上の表面活性剤分布を一様にすることができる。例えば、図7Bは、第1の小滴パターン・インプリント後の表面活性剤の減少した区域SDRと表面活性剤に富んだ区域SRRを示す。引き続くインプリントで、第1の小滴パターンと比べて移動した位置のところに小滴位置80を実現する第2の小滴パターンを使用することができる。引き続く小滴パターンでの小滴80のこの移動した位置は、インプリント流体58の少なくとも1つの小滴80が表面活性剤に富んだ区域SRRのところでテンプレート18と接触するように、位置決めすることができる。
【0042】
複数の基板12のインプリンティング中、小滴移動パターニングを連続的にまたは散発的に使用することができる。例えば、第1の小滴パターンをインプリントするために使用し、それに1つまたは複数の小滴移動パターンが続くことができる。別法として、1つまたは複数の小滴移動したパターンが使用されるに先立って第1の小滴パターンを複数回使用することができる。同様な方式で、第1の小滴パターンを一度使用し、1つまたは複数の小滴移動したパターンの複数の使用が続くことができる。
【0043】
さらに、ΘSRR>ΘSDRのように表面活性剤の減少した区域SDRの接触角ΘSDRを表面活性剤に富んだ区域SRRの接触角ΘSRRと比べて減少させることによって、表面活性剤の減少した区域SDRのより低い接触角ΘSDRは、重合可能な材料34が表面活性剤の減少した区域SDRを濡らし、充填するように、追加の駆動力を与えることができる。
【0044】
図8は、小滴パターン移動を使用してテンプレートと重合可能な材料との間に適切な濡れ特性を与えるための別の例示的な方法400の流れ図を示す。ステップ402で、複数の表面活性剤溶液74および/または複数の表面活性剤液体60を準備することができる。ステップ404で、表面活性剤溶液74ですすがれた試験基板72上の模擬の表面活性剤に富んだ区域SRRSIM内の接触角ΘR−SIMを、各表面活性剤液体60に対して求めることができる。ステップ406で、溶剤78内ですすがれた試験基板72a上の模擬の表面活性剤の減少した区域SDRSIM内の接触角ΘD−SIMを、各表面活性剤液体60に対しても求めることができる。ステップ408で、適切な接触角を与える表面活性剤液体60を選択することができる。例えば、接触角ΘSRR>ΘSDRを与える表面活性剤液体60を選択することができる。
【0045】
ステップ410で、重合可能な材料34および表面活性剤液体60から形成されるインプリント材料58を、第1のパターンで基板12上に分配することができる。一般に、インプリント流体58内の表面活性剤液体60は、ガス/液体界面に向かって移行することができる。ステップ412で、テンプレート18をインプリント流体58と接触させることができる。ステップ414で、第1のパターン層46を形成するように、インプリント流体58を固化させることができる。ステップ416で、テンプレート18を第1のパターン層46から分離させることができ、テンプレート18は、取り外しに際して表面活性剤に富んだ区域SRRおよび表面活性剤の減少した区域SDRを有する。
【0046】
ステップ418で、重合可能な材料34および表面活性剤液体60から形成されるインプリント材料58を、第2の基板12上に第2の小滴パターンで分配することができる。この第2の小滴パターンは、第1の小滴パターンと実質的に同様であり、少なくとも1つの小滴位置がテンプレート18の少なくとも1つの表面活性剤の減少した区域SDRと接触するようにある位置xおよび/またはある位置yだけ移動させることができる。ステップ420で、テンプレート18をインプリント流体58と接触させることができる。ステップ422で、第2のパターン層46を与えるように、インプリント流体58を固化させることができる。この第2のパターン層46は、わずかの空洞しか有さない、あるいは空洞を全く有さないことができる。
【符号の説明】
【0047】
12 基板; 18 テンプレート; 58 インプリント流体;
60 表面活性剤液体; SDR 表面活性剤の減少した区域;
SRR 表面活性剤に富んだ区域。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テンプレートと重合可能な材料との間の濡れ特性を求めるための方法であって、
第1の重合可能な材料と表面活性剤とを含む第1のインプリント流体を基板上に分配するステップを備え、
前記第1のインプリント流体の前記表面活性剤の少なくとも一部分が前記テンプレートと接触するように、前記テンプレートを、前記基板と重ね合わせて、前記第1のインプリント流体と接触させるステップを備え、
第1の厚さを有する表面活性剤に富んだ区域と第2の厚さを有する表面活性剤の減少した区域とを前記テンプレートの表面上に形成させるように、前記テンプレートと前記第1のインプリント流体を分離させるステップを備え、
第2の重合可能な材料の少なくとも一部分が前記テンプレートと接触するように、前記テンプレートを第2のインプリント流体と接触させるステップを備え、前記テンプレートと表面活性剤に富んだ区域内の前記第2の重合可能な材料との間の第1の接触角が、前記テンプレートと前記表面活性剤の減少した区域内の前記第2の重合可能な材料との間の第2の接触角と等しくない、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記表面活性剤に富んだ区域内の前記第1の接触角が、前記表面活性剤の減少した区域内の前記第2の接触角より大きい、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記表面活性剤に富んだ区域内の前記第1の接触角が前記表面活性剤の減少した区域内の前記第2の接触角より小さい、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の厚さが前記第2の厚さより厚い、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の厚さが実質的ゼロである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の接触角の大きさが50度より小さい、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のインプリント流体が前記テンプレートと接触した後、前記第2のインプリント流体を固化させるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記テンプレートがインプリント・リソグラフィ・テンプレートである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
異なる物理的特性を有する第1の表面活性剤液体および第2の表面活性剤液体に対して、第1の基板上の、模擬の表面活性剤に富んだ区域内の第1の接触角を求めるステップと、
第1の表面活性剤液体および第2の表面活性剤液体のそれぞれに対して、第2の基板上の、模擬の表面活性剤の減少した区域内の第2の接触角を求めるステップと、
前記第1の接触角および第2の接触角の関数として、インプリンティング中に使用するために準備される前記第1の表面活性剤液体および第2の表面活性剤液体のうちの1つを選択するステップと
を含む、方法。
【請求項10】
前記模擬の表面活性剤に富んだ区域内の前記第1の接触角を求めるステップが、
前記第1の基板を表面活性剤溶液ですすぐステップと、
前記模擬の表面活性剤に富んだ区域を形成させるように、重合可能な材料と第3の表面活性剤液体から形成されるインプリント流体を前記第1の基板上に分配するステップと、
前記模擬の表面活性剤に富んだ区域内の前記第1の接触角を測定するステップと
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の接触角をゴニオメータで測定するステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記模擬の表面活性剤の減少した区域内の前記測定された接触角を求めるステップが、
前記第2の試験基板を溶剤ですすぐステップと、
前記模擬の表面活性剤の減少した区域を形成させるように、重合可能な材料と前記表面活性剤液体から形成されるインプリント流体を前記第2の試験基板上に分配するステップと、
前記模擬の表面活性剤の減少した区域の接触角を測定するステップと
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記第2の接触角がゴニオメータによって測定される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の表面活性剤液体と第2の表面活性剤液体のうちから選択された1つに対して、前記模擬の表面活性剤に富んだ区域内の前記第1の接触角が、前記模擬の表面活性剤の減少した区域内の前記第2の接触角より大きい、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の表面活性剤液体と第2の表面活性剤液体のうちから選択された1つに対して、前記模擬の表面活性剤に富んだ区域内の前記第1の接触角が、前記模擬の表面活性剤の減少した区域内の前記第2の接触角より小さい、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の表面活性剤液体と第2の表面活性剤液体のうちから選択された1つに対して、前記模擬の表面活性剤に富んだ区域内の前記第1の接触角が、前記模擬の表面活性剤の減少した区域内の前記第2の接触角と実質的に同様である、請求項9に記載の方法。
【請求項17】
第3の基板と重ね合わせてテンプレートを位置決めするステップと、
第1の重合可能な材料と前記第1の表面活性剤液体および第2の表面活性剤液体のうちから選択された1つとから形成される、第1のインプリント流体を前記第3の基板の表面上に分配するステップと
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の表面活性剤液体および第2の表面活性剤液体のうちから選択された1つの、少なくとも一部分が、少なくとも1つの表面活性剤に富んだ区域と少なくとも1つの表面活性剤の減少した区域とを前記テンプレートの表面上に形成するように前記テンプレートに接触するように、前記テンプレートを前記第1のインプリント流体と接触させるステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
第2のインプリント流体を第1の小滴パターンで第4の基板上に分配するステップと、
前記テンプレートを、前記第4の基板上の前記第2のインプリント流体と接触させるステップと、
パターン層を形成するように前記第2のインプリント流体を固化させるステップと、
前記パターン層を前記テンプレートから分離させるステップと
をさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
第3のインプリント流体を第2の小滴パターンで第5の基板上に分配するステップであって、前記第2の小滴パターンが、前記第1の小滴パターンの小滴移動したパターンを与え、前記第5の基板と接触中、前記テンプレート上に前記第1の表面活性剤液体と第2の表面活性剤液体のうちから選択された1つの、実質的に均等な分布を形成するように決められるステップと、
前記テンプレートを前記第5の基板上に堆積された前記第3のインプリント流体と接触させるステップと
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
テンプレートと重合可能な材料との間の濡れ特性を求める方法であって、
第1のインプリント流体の第1の小滴パターンを、テンプレートと重ね合わされている第1の基板上に分配するステップと、
第1のパターン層をインプリントし、形成するように、前記テンプレートを前記第1のインプリント流体の前記第1の小滴パターンと接触させるステップと、
前記テンプレートを前記第1のパターン層から分離させるステップであって、前記テンプレートの表面が、少なくとも1つの表面活性剤に富んだ区域と少なくとも1つの表面活性剤の減少した区域とを含むステップと、
第2のインプリント流体の第2の小滴パターンを第2の基板上に分配するステップであって、前記第2の小滴パターンが、前記テンプレートの前記第2のインプリント流体の前記第2の小滴パターンとの接触中、前記テンプレートの前記表面活性剤に富んだ区域内に前記第2のインプリント流体の少なくとも1つの小滴を供給するように決められるステップと、
前記テンプレートを前記第2のインプリント流体の前記第2の小滴パターンに対して、第2のパターン層をインプリントして形成するように、接触させるステップと
を含む、方法。
【請求項22】
前記テンプレートと前記表面活性剤に富んだ区域内の前記第2のインプリント流体との間の第1の接触角が、前記テンプレートと前記表面活性剤の減少した区域内の前記第2のインプリント流体との間の第2の接触角より小さい、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記テンプレートと前記表面活性剤に富んだ区域内の前記第2のインプリント流体との間の第1の接触角が、前記テンプレートと前記表面活性剤の減少した区域内の前記第2のインプリント流体との間の第2の接触角より大きい、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記テンプレートがインプリント・リソグラフィ・テンプレートである、請求項21に記載の方法。
【請求項1】
テンプレートと重合可能な材料との間の濡れ特性を求めるための方法であって、
第1の重合可能な材料と表面活性剤とを含む第1のインプリント流体を基板上に分配するステップを備え、
前記第1のインプリント流体の前記表面活性剤の少なくとも一部分が前記テンプレートと接触するように、前記テンプレートを、前記基板と重ね合わせて、前記第1のインプリント流体と接触させるステップを備え、
第1の厚さを有する表面活性剤に富んだ区域と第2の厚さを有する表面活性剤の減少した区域とを前記テンプレートの表面上に形成させるように、前記テンプレートと前記第1のインプリント流体を分離させるステップを備え、
第2の重合可能な材料の少なくとも一部分が前記テンプレートと接触するように、前記テンプレートを第2のインプリント流体と接触させるステップを備え、前記テンプレートと表面活性剤に富んだ区域内の前記第2の重合可能な材料との間の第1の接触角が、前記テンプレートと前記表面活性剤の減少した区域内の前記第2の重合可能な材料との間の第2の接触角と等しくない、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記表面活性剤に富んだ区域内の前記第1の接触角が、前記表面活性剤の減少した区域内の前記第2の接触角より大きい、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記表面活性剤に富んだ区域内の前記第1の接触角が前記表面活性剤の減少した区域内の前記第2の接触角より小さい、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の厚さが前記第2の厚さより厚い、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の厚さが実質的ゼロである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の接触角の大きさが50度より小さい、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のインプリント流体が前記テンプレートと接触した後、前記第2のインプリント流体を固化させるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記テンプレートがインプリント・リソグラフィ・テンプレートである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
異なる物理的特性を有する第1の表面活性剤液体および第2の表面活性剤液体に対して、第1の基板上の、模擬の表面活性剤に富んだ区域内の第1の接触角を求めるステップと、
第1の表面活性剤液体および第2の表面活性剤液体のそれぞれに対して、第2の基板上の、模擬の表面活性剤の減少した区域内の第2の接触角を求めるステップと、
前記第1の接触角および第2の接触角の関数として、インプリンティング中に使用するために準備される前記第1の表面活性剤液体および第2の表面活性剤液体のうちの1つを選択するステップと
を含む、方法。
【請求項10】
前記模擬の表面活性剤に富んだ区域内の前記第1の接触角を求めるステップが、
前記第1の基板を表面活性剤溶液ですすぐステップと、
前記模擬の表面活性剤に富んだ区域を形成させるように、重合可能な材料と第3の表面活性剤液体から形成されるインプリント流体を前記第1の基板上に分配するステップと、
前記模擬の表面活性剤に富んだ区域内の前記第1の接触角を測定するステップと
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の接触角をゴニオメータで測定するステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記模擬の表面活性剤の減少した区域内の前記測定された接触角を求めるステップが、
前記第2の試験基板を溶剤ですすぐステップと、
前記模擬の表面活性剤の減少した区域を形成させるように、重合可能な材料と前記表面活性剤液体から形成されるインプリント流体を前記第2の試験基板上に分配するステップと、
前記模擬の表面活性剤の減少した区域の接触角を測定するステップと
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記第2の接触角がゴニオメータによって測定される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の表面活性剤液体と第2の表面活性剤液体のうちから選択された1つに対して、前記模擬の表面活性剤に富んだ区域内の前記第1の接触角が、前記模擬の表面活性剤の減少した区域内の前記第2の接触角より大きい、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の表面活性剤液体と第2の表面活性剤液体のうちから選択された1つに対して、前記模擬の表面活性剤に富んだ区域内の前記第1の接触角が、前記模擬の表面活性剤の減少した区域内の前記第2の接触角より小さい、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の表面活性剤液体と第2の表面活性剤液体のうちから選択された1つに対して、前記模擬の表面活性剤に富んだ区域内の前記第1の接触角が、前記模擬の表面活性剤の減少した区域内の前記第2の接触角と実質的に同様である、請求項9に記載の方法。
【請求項17】
第3の基板と重ね合わせてテンプレートを位置決めするステップと、
第1の重合可能な材料と前記第1の表面活性剤液体および第2の表面活性剤液体のうちから選択された1つとから形成される、第1のインプリント流体を前記第3の基板の表面上に分配するステップと
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の表面活性剤液体および第2の表面活性剤液体のうちから選択された1つの、少なくとも一部分が、少なくとも1つの表面活性剤に富んだ区域と少なくとも1つの表面活性剤の減少した区域とを前記テンプレートの表面上に形成するように前記テンプレートに接触するように、前記テンプレートを前記第1のインプリント流体と接触させるステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
第2のインプリント流体を第1の小滴パターンで第4の基板上に分配するステップと、
前記テンプレートを、前記第4の基板上の前記第2のインプリント流体と接触させるステップと、
パターン層を形成するように前記第2のインプリント流体を固化させるステップと、
前記パターン層を前記テンプレートから分離させるステップと
をさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
第3のインプリント流体を第2の小滴パターンで第5の基板上に分配するステップであって、前記第2の小滴パターンが、前記第1の小滴パターンの小滴移動したパターンを与え、前記第5の基板と接触中、前記テンプレート上に前記第1の表面活性剤液体と第2の表面活性剤液体のうちから選択された1つの、実質的に均等な分布を形成するように決められるステップと、
前記テンプレートを前記第5の基板上に堆積された前記第3のインプリント流体と接触させるステップと
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
テンプレートと重合可能な材料との間の濡れ特性を求める方法であって、
第1のインプリント流体の第1の小滴パターンを、テンプレートと重ね合わされている第1の基板上に分配するステップと、
第1のパターン層をインプリントし、形成するように、前記テンプレートを前記第1のインプリント流体の前記第1の小滴パターンと接触させるステップと、
前記テンプレートを前記第1のパターン層から分離させるステップであって、前記テンプレートの表面が、少なくとも1つの表面活性剤に富んだ区域と少なくとも1つの表面活性剤の減少した区域とを含むステップと、
第2のインプリント流体の第2の小滴パターンを第2の基板上に分配するステップであって、前記第2の小滴パターンが、前記テンプレートの前記第2のインプリント流体の前記第2の小滴パターンとの接触中、前記テンプレートの前記表面活性剤に富んだ区域内に前記第2のインプリント流体の少なくとも1つの小滴を供給するように決められるステップと、
前記テンプレートを前記第2のインプリント流体の前記第2の小滴パターンに対して、第2のパターン層をインプリントして形成するように、接触させるステップと
を含む、方法。
【請求項22】
前記テンプレートと前記表面活性剤に富んだ区域内の前記第2のインプリント流体との間の第1の接触角が、前記テンプレートと前記表面活性剤の減少した区域内の前記第2のインプリント流体との間の第2の接触角より小さい、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記テンプレートと前記表面活性剤に富んだ区域内の前記第2のインプリント流体との間の第1の接触角が、前記テンプレートと前記表面活性剤の減少した区域内の前記第2のインプリント流体との間の第2の接触角より大きい、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記テンプレートがインプリント・リソグラフィ・テンプレートである、請求項21に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【公表番号】特表2011−508686(P2011−508686A)
【公表日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−539479(P2010−539479)
【出願日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際出願番号】PCT/US2008/013827
【国際公開番号】WO2009/082458
【国際公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【出願人】(503193362)モレキュラー・インプリンツ・インコーポレーテッド (94)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際出願番号】PCT/US2008/013827
【国際公開番号】WO2009/082458
【国際公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【出願人】(503193362)モレキュラー・インプリンツ・インコーポレーテッド (94)
【Fターム(参考)】
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