視聴チャンネル判定方法及びシステム
【課題】視聴チャンネルの判定を精度良く行うことができる視聴チャンネル判定システムを提供すること。
【解決手段】視聴チャンネルの判定対象となるテレビジョン受像機に接続された端末装置2は、テレビジョン受像機のデジタル音声出力端子から出力されたデジタル音声信号の音声信号形式および特徴データならびに時刻情報を含む比較データをネットワーク3を通じてセンタ装置4へ送信する。センタ装置4は、受信した比較データを比較データ蓄積部41に蓄積する。基準データ蓄積部43は、視聴判定するチャンネル毎かつ音声信号形式毎に、当該チャンネルの当該音声信号形式の音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、当該音声信号形式とを含む基準データを蓄積する。視聴判定処理部44は、比較データ蓄積部41に蓄積された比較データと、基準データ蓄積部43に蓄積された各チャンネル毎の基準データとを比較して、視聴チャンネルを判定する。
【解決手段】視聴チャンネルの判定対象となるテレビジョン受像機に接続された端末装置2は、テレビジョン受像機のデジタル音声出力端子から出力されたデジタル音声信号の音声信号形式および特徴データならびに時刻情報を含む比較データをネットワーク3を通じてセンタ装置4へ送信する。センタ装置4は、受信した比較データを比較データ蓄積部41に蓄積する。基準データ蓄積部43は、視聴判定するチャンネル毎かつ音声信号形式毎に、当該チャンネルの当該音声信号形式の音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、当該音声信号形式とを含む基準データを蓄積する。視聴判定処理部44は、比較データ蓄積部41に蓄積された比較データと、基準データ蓄積部43に蓄積された各チャンネル毎の基準データとを比較して、視聴チャンネルを判定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はテレビジョン受像機で実際に視聴しているチャンネルを判定する視聴チャンネル判定方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビ視聴率を調査するために、調査対象となる視聴者宅に設置されたテレビジョン受像機(以下、単にテレビと称す)で実際に視聴しているチャンネルを検出する方式には、ローカルマッチング方式とセンタマッチング方式の2通りの方式がある。ローカルマッチング方式は、視聴チャンネルを判定するための各種データの収集から視聴チャンネルの判定までの一切の処理を視聴者宅に設置した測定機器で実施する方式である。これに対して、センタマッチング方式は、視聴者宅に設置した測定機器で収集された各種データをセンタ装置に送信し、センタ装置側で判定処理を行う方式である。センタマッチング方式は、ローカルマッチング方式と比較して、視聴判定するチャンネルの追加や削除の変更に迅速に対応でき、また視聴者宅側の測定機器に基準チューナが不要になるなど、測定機器の小型化が可能であるため、近年において特に注目されている。本発明は、このようなセンタマッチング方式の改良に関する。
【0003】
センタマッチング方式による視聴チャンネル判定システムの一例が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された視聴チャンネル判定システム(以下、第1の従来技術)では、視聴者宅に設置した測定機器において、テレビが同調されたこと及びテレビのチャンネルが変更されたことを音声の突然の変化を用いて検出し、チャンネル変更直後の番組シグネチャ(マイクロフォンで検知したテレビのアナログ音声信号など)および時刻データを抽出して蓄積する。その後、蓄積データはセンタ装置に送られ、センタ装置は、受信した番組シグネチャとセンタ装置側に用意された基準シグネチャとを比較し、視聴チャンネルを判定する。
【0004】
センタマッチング方式による視聴チャンネル判定システムの他の例が特許文献2に記載されている。特許文献2に記載された視聴チャンネル判定システム(以下、第2の従来技術)では、視聴者宅に設置した測定機器が、テレビのリモコン信号を傍受したときに、傍受したリモコン信号および特許文献1と同様な番組シグネチャならびに時刻データを抽出して蓄積する。その後、蓄積データはセンタ装置に送られ、センタ装置は、受信したリモコン信号を解読して視聴チャンネルを判定するとともに、受信した番組シグネチャをセンタ装置側に用意された基準シグネチャと比較することでも視聴チャンネルを判定する。
【0005】
センタマッチング方式による視聴チャンネル判定システムの更に別の例が特許文献3に記載されている。特許文献3に記載された視聴チャンネル判定システム(以下、第3の従来技術)は、視聴者宅に設置されたテレビに接続された端末装置と、通信網を通じて前記端末装置と通信可能なセンタ装置とから構成される。テレビは、内蔵デジタルチューナを備え、この内蔵デジタルチューナで選局されたチャンネルの映像および音声信号をディスプレイおよびスピーカから出力することができると共に、選局されたチャンネルのデジタル音声信号を出力するデジタル音声出力端子を備えている。このデジタル音声出力端子から取り出されるデジタル音声信号の形式は、IEC(INTERNATIONAL ELECTROTECHNICAL COMMISSION)60958−1に規定される2相マーク方式(Biphase-mark)で符号化された信号である。
【0006】
テレビに接続された端末装置は、テレビのデジタル音声出力端子から取り出されるデジタル音声信号を復号することにより、IEC61937シリーズに規定されるノン・リニアPCM音声信号を生成する。ノン・リニアPCM音声信号では、IEC61937−1に規定されるデータバースト(Data-burst)を生成することができる。データバーストは、4種類のプリアンブル信号とバーストペイロード(Burst-payload)とで構成される。我が国のデジタル放送の場合、バーストペイロードの部分にはノン・リニアPCM形式の一種であるMPEG2−AACのデータが記憶される。また、Pcという種類のプリアンブル信号には、音声信号形式(Audio data-types)が記録される。具体的には、MPEG2−AAC、PAUSE、Null data など、ノン・リニアPCMに属する信号形式などがプリアンブル信号Pcで示される。端末装置は、テレビのデジタル音声出力端子から出力されるデジタル音声信号から生成したデータバーストから所定の規則に従ってサンプリングした特徴データ(番組シグネチャ)と時刻データとを含む比較データを生成し、センタ装置へ送信する。
【0007】
センタ装置は、端末装置から送信された比較データを比較データ蓄積部に蓄積する。センタ装置には、比較データ蓄積部とは別に、視聴判定するチャンネル毎に、センタ装置側のデジタルチューナから出力される当該チャンネルのデジタル音声信号から生成したデータバースト(その音声信号形式は端末装置側と同じくMPEG2−AACである)から抽出した特徴データ(番組シグネチャ)と当該データバーストの時刻データとを含む基準データを蓄積する基準データ蓄積部が備えられている。センタ装置は、比較データ蓄積部に蓄積された比較データに含まれる特徴データと、基準データ蓄積部に記憶された各チャンネル毎の基準データに含まれる特徴データとを比較して視聴チャンネルを判定する。
【0008】
視聴チャンネルの判定には、リアルタイム視聴判定とタイムシフト視聴判定の2種類がある。リアルタイム視聴判定は、比較データに含まれる時刻データと同時刻およびその近傍時刻の基準データを対象にして、比較データと基準データとを比較する。他方、タイムシフト視聴判定は、録画したテレビ番組を後刻に再生して視聴している可能性を探るために、比較データに含まれる時刻データよりも過去の基準データと照合する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2008−085767号公報
【特許文献2】特表平9−503636号公報
【特許文献3】特開2005−286372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
第1および第2の従来技術では、アナログ音声信号どうしを比較して視聴チャンネルを判定している。このため、放送音声が無音に近い状態になっている状況では視聴チャンネルの判定が行えないという課題がある。その理由は、無音に近い状態ではアナログ音声信号は全く現れないか、現れても雑音レベル程度のきわめて弱いレベルになるためである。
【0011】
他方、第3の従来技術によれば、無音に近い状態の放送チャンネルであっても正確に視聴チャンネルを判定することができる。その理由は、再生音声がほとんど現れないか、現れても雑音レベル程度のきわめて弱いレベルになるような無音に近い状態のチャンネルであっても、そのチャンネルのデジタル音声信号には他のチャンネルのデジタル音声信号と明確に区別できる特徴データが現れている。このため、特徴データをデジタル的に比較すれば、正確に視聴チャンネルを判定することができるためである。
【0012】
しかしながら、第3の従来技術は、ノン・リニアPCMについて扱える音声信号形式は1種類だけである(我が国における視聴チャンネル判定ではMPEG2−ACC)。このため、同じノン・リニアPCMでも他の種類の音声信号形式のデジタル音声信号から比較データが生成されている場合、センタ装置側で視聴チャンネルの判定が行えないという課題があった。
【0013】
例えば、録画再生機能を有する外部機器で録画したチャンネルの映像および音声を再生して、テレビのディスプレイおよびスピーカに出力している場合、外部機器の種類や使用する動作モードによっては、テレビのデジタル音声出力端子から出力されるデジタル音声信号の音声信号形式がMPEG2−ACCではなく、AC−3等の他の音声信号形式になることがある。同じノン・リニアPCM信号でも、MPEG2−ACCとそれ以外の音声信号形式ではバーストペイロードの内容が相違するため、比較データに含まれる特徴データはMPEG2−ACCの特徴データと相違する。このため、MPEG2−ACCの特徴データを持つ基準データと比較しても一致を検出することはできない。
【0014】
本発明はこのような事情に鑑みて提案されたものであり、その目的は、視聴チャンネルの判定を精度良く行うことができる視聴チャンネル判定方法及びシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の視聴チャンネル判定方法は、少なくとも1つの内蔵デジタルチューナを備え、前記内蔵デジタルチューナで選局されたチャンネルの映像および音声信号をディスプレイおよびスピーカから出力することができると共に、前記選局されたチャンネルのデジタル音声信号を出力するデジタル音声出力端子を備えたテレビジョン受像機で実際に視聴されているチャンネルを判定する視聴チャンネル判定方法において、a)前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子に接続された端末装置が、前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子から出力されるデジタル音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、前記デジタル音声信号の音声信号形式とを含む比較データを生成するステップと、b)前記端末装置が、前記生成した比較データをネットワークを通じてセンタ装置へ送信するステップと、c)前記センタ装置が、前記端末装置から受信した比較データを比較データ蓄積手段に蓄積するステップと、d)前記センタ装置が、視聴判定するチャンネル毎かつ音声信号形式毎に、当該チャンネルの当該音声信号形式の音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、当該音声信号形式とを含む基準データを基準データ蓄積手段に蓄積するステップと、e)前記センタ装置が、前記比較データ蓄積手段に蓄積された比較データと、前記基準データ蓄積手段に蓄積された各チャンネル毎の基準データとを比較して、視聴チャンネルを判定するステップとを含む。
【0016】
本発明の視聴チャンネル判定システムは、少なくとも1つの内蔵デジタルチューナを備え、前記内蔵デジタルチューナで選局されたチャンネルの映像および音声信号をディスプレイおよびスピーカから出力することができると共に、前記選局されたチャンネルのデジタル音声信号を出力するデジタル音声出力端子を備えたテレビジョン受像機で実際に視聴されているチャンネルを判定する視聴チャンネル判定システムにおいて、前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子に接続された端末装置と、前記端末装置と通信可能なセンタ装置とで構成され、前記端末装置は、前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子から出力されるデジタル音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、前記デジタル音声信号の音声信号形式とを含む比較データを生成する比較データ生成手段と、前記生成された比較データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された比較データを前記センタ装置へ送信する通信手段とを備え、前記センタ装置は、前記端末装置から比較データを受信して蓄積する比較データ蓄積手段と、視聴判定するチャンネル毎かつ音声信号形式毎に、当該チャンネルの当該音声信号形式の音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、当該音声信号形式とを含む基準データを蓄積する基準データ蓄積手段と、前記比較データ蓄積手段に蓄積された比較データと、前記基準データ蓄積手段に蓄積された各チャンネル毎の基準データとを比較して、視聴チャンネルを判定する判定手段とを備える。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、視聴チャンネルの判定を精度良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態に係る視聴チャンネル判定システムのブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る端末装置のブロック図である。
【図3】ノン・リニアPCMのプリアンブルPcの値とその定義内容を示す表である。
【図4】本発明の実施の形態に係る端末装置で生成される比較データのフォーマット例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る端末装置の処理例を示すフローチャートである。
【図6】視聴者宅のテレビの利用状況の時間的な変化の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る端末装置で作成され蓄積される比較データの一例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態に係るセンタ装置の基準データ作成部のブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態に係るセンタ装置の基準データ作成部で作成される基準データのフォーマット例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態に係るセンタ装置の基準データ蓄積部のブロック図である。
【図11】本発明の実施の形態に係るセンタ装置の比較データ蓄積部のブロック図である。
【図12】本発明の実施の形態に係るセンタ装置の視聴判定処理部のブロック図である。
【図13】本発明の実施の形態に係るセンタ装置の視聴判定処理部における判定部の処理例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1を参照すると、本発明の実施の形態に係る視聴チャンネル判定システムは、視聴者宅に設置されたテレビ1に接続された端末装置2と、通信網3を通じて端末装置2に通信可能に接続されたセンタ装置4とから構成される。通信網3は、公衆電話回線網、公衆無線回線網、インターネット等の任意の通信網である。
【0020】
テレビ1は、少なくとも1つの内蔵デジタルチューナを備え、内蔵デジタルチューナで選局されたチャンネルの映像および音声信号をディスプレイおよびスピーカから出力することができると共に、前記選局されたチャンネルのデジタル音声信号を出力するデジタル音声出力端子を備えている。また、テレビ1には、DVR(デジタル・ビデオ・レコーダー)などのデジタル録音・デジタル再生可能な録画再生機能を有する1以上の外部機器5が接続されていてもよい。
【0021】
端末装置2は、テレビ1毎に設けられており、信号ケーブルによってテレビ1のデジタル音声出力端子に接続されている。テレビ1に外部機器5が接続されている場合、端末装置2はその外部機器5にも接続され、外部機器5からテレビ1に出力されているデジタル音声信号を端末装置2に取り込む。端末装置2は、テレビ1のデジタル音声出力端子および外部機器1から出力されるデジタル音声信号から特徴データを抽出する機能、それらのデジタル音声信号の音声信号形式を判定する機能、テレビ1のデジタル音声出力端子から出力されるデジタル音声信号と外部機器1から出力されるデジタル音声信号とを比較してテレビ1で視聴されているソースを判定する機能、判定したソースのデジタル音声信号から抽出した特徴データと時刻データと音声信号形式とを含む比較データを生成する機能などを備えている。
【0022】
センタ装置4は、端末装置2から比較データを受信して蓄積する比較データ蓄積部41と、視聴判定するチャンネル毎かつ音声信号形式毎に、当該チャンネルの当該音声信号形式の音声信号から抽出した特徴データと時刻データと当該音声信号形式とを含む基準データを生成する基準データ作成部42と、基準データ作成部42で作成された基準データを蓄積する基準データ蓄積部43と、比較データ蓄積部41に蓄積された比較データと基準データ蓄積部43に蓄積された各チャンネル毎の基準データとを比較して、視聴チャンネルを判定する視聴判定処理部44と、視聴判定処理部44の判定結果を蓄積する処理結果記憶部45とを備えている。
【0023】
このように構成された本実施の形態に係る視聴チャンネル判定システムは、概ね以下のように動作する。
【0024】
端末装置2は、テレビ1の電源がオンされている場合、テレビ1のデジタル音声出力端子から出力されるデジタル音声信号から特徴データおよび音声信号形式を抽出し、この抽出した特徴データと音声信号形式と現在時刻を示す時刻データとを含む比較データを生成し、内蔵の記憶部に記憶する。また、端末装置2は、テレビ1に外部機器5が接続されている場合、テレビ1のデジタル音声出力端子から出力されるデジタル音声信号と外部機器1から出力されるデジタル音声信号とを比較してテレビ1で視聴されているソースを判定し、判定したソースのデジタル音声信号から特徴データおよび音声信号形式を抽出し、この抽出した特徴データと音声信号形式と現在時刻を示す時刻データとを含む比較データを生成し、内蔵の記憶部に記憶する。端末装置2は、このような動作をテレビ1の電源がオンされている期間中、常に実行する。そして、予め定められた時刻になる等、送信タイミングが到来すると、端末装置2は、それまでに記憶していた全ての比較データを通信網3を通じてセンタ装置4へ送信する。ここで、比較データがどの視聴者宅のどのテレビ1に関するデータであるかを特定する属性データが、各比較データ毎に付与されるか、送信データ単位に付与される。
【0025】
他方、センタ装置4では、各基準データ作成部42が、視聴判定するチャンネルに選局された内蔵のデジタルチューナから出力されるデジタル音声信号及びこのデジタル音声信号を別の音声信号形式に変換した1以上のデジタル音声信号のそれぞれから特徴データを抽出し、この抽出した特徴データと現在時刻を示す時刻データと当該音声信号形式とを含む基準データを生成し、基準データ蓄積部43に蓄積する。基準データ作成部42によるこの動作は、視聴判定するチャンネルで番組が放送されている期間中、常に続けられる。
【0026】
またセンタ装置4の比較データ蓄積部41は、通信網3を通じて端末装置2から比較データを受信すると、受信した比較データをテレビ1別に蓄積する。その後、視聴判定処理部44は、比較データ蓄積部41に蓄積されたテレビ別の比較データ毎に、基準データ蓄積部43に蓄積された各チャンネル毎の基準データと比較し、そのテレビで実際に視聴されているチャンネルの判定を行う。このとき、互いに音声信号形式が一致する比較データと基準データとの組合せについてだけ比較を行えば十分である。視聴判定処理部44は、判定結果をテレビ1別に処理結果記憶部45に記憶する。
【0027】
このように本実施の形態によれば、センタ装置4において、視聴判定するチャンネル毎かつ音声信号形式毎の基準データを生成して蓄積し、端末装置2から受信した比較データと前記蓄積した各チャンネル毎の基準データとを比較して、視聴チャンネルを判定するため、端末装置2側において比較データが音声信号形式の異なる複数種類のデジタル音声信号から抽出されて生成されている場合であっても、同じ音声信号形式の基準データとの比較により視聴チャンネルの判定が可能となる。これにより、視聴チャンネルの判定精度を高めることができる。
【0028】
次に、端末装置2の実施例について詳細に説明する。
【0029】
図2を参照すると、端末装置2の一実施例は、制御部201、データ蓄積部202、時計203、通信部204、テレビON/OFF検出部205、デジタル音声比較・データセレクト部206、信号形式判別・データ抽出部207〜209、音声比較・音声抽出部210、デジタル信号中継・デジタル音声信号分岐部211、212、デジタル音声信号受信部213〜215、アナログ音声信号受信部216〜218を備えている。
【0030】
テレビON/OFF検知部205は、ケーブル601によりテレビ1に接続されており、テレビ1のON/OFF状態を検知して信号線701を通じて制御部21に通知する。検知方法は、テレビ1の消費電力で検知する方法、テレビ1のインバータ・ファンや高電圧回路からの漏洩ノイズで検知する方法など、任意の方法で良い。
【0031】
デジタル音声信号受信部213は、ケーブル602によりテレビ1のデジタル音声出力端子に接続されており、テレビ1のデジタル音声出力端子から出力される信号を受信復調したデジタル音声信号を信号線702を通じて信号形式判別・データ抽出部207へ出力する。デジタル音声出力端子から取り出されるデジタル音声信号の形式がIEC60958−1に規定される2相マーク方式(Biphase-mark)で符号化された信号の場合、デジタル音声信号受信部213は、この信号を復号することによりIEC60958シリーズに規定されるリニアPCM音声信号または、IEC61937シリーズに規定されるノン・リニアPCM音声信号を生成する。ノン・リニアPCM音声信号では、IEC61937−1に規定されるデータバースト(Data-burst)を生成することができる。データバーストは、4種類のプリアンブル信号とバーストペイロード(Burst-payload)とで構成される。我が国のデジタル放送の場合、バーストペイロードの部分にはノン・リニアPCM形式の一種であるMPEG2−AACのデータが記憶される。また、Pcという種類のプリアンブル信号には、音声信号形式(Audio data-types)が記録される。具体的には、図3の表に示されるように、プリアンブル信号Pcは、例えばMPEG2−AACであれば値7、AC−3であれば値1になる。その他、PAUSE、Null data など、ノン・リニアPCMに属する信号形式などがプリアンブル信号Pcで示される。
【0032】
信号形式判別・データ抽出部207は、デジタル音声信号受信部213から信号線702を通じて入力されるデジタル音声信号が、ノン・リニアPCM音声信号であれば、プリアンブル信号Pcから音声信号形式を判別すると共に、バーストペイロード毎に予め定められた一部の箇所のデータを特徴データ(番組シグネチャ)として抽出し、音声信号形式と特徴データの組を信号線703を通じてデジタル音声比較・データセレクト部206へ出力する。
【0033】
デジタル音声信号受信部214は、ケーブル603により外部機器51のデジタル音声出力端子に接続されており、外部機器51のデジタル音声出力端子から出力される信号を受信し、必要に応じて復調したデジタル音声信号を信号線704を通じて信号形式判別・データ抽出部208へ出力する。復調の有無と復調の方法は、外部機器51のデジタル音声出力端子から出力されるデジタル音声信号の形式に依存する。例えば、テレビ1のデジタル音声出力端子と同じ種類の信号であれば、デジタル音声信号受信部213と同様の復調が行われる。
【0034】
デジタル信号中継・デジタル音声信号分岐部211は、ケーブル604により外部機器51のHDMI(High Definition Multimedia Interface)端子に接続されており、外部機器51のHDMI端子から出力されたデジタル信号(映像や音声、制御信号を含む)を受信して、ケーブル605を通じてテレビ1のHDMI端子に送信するデジタル信号中継機能と、受信したデジタル信号からデジタル音声信号を抽出する分岐機能とを有し、分岐したデジタル音声信号を必要に応じて処理して、信号線705を通じて信号形式判別・データ抽出部208へ出力する。処理の方法は、外部機器51のHDMI端子から出力されるデジタル信号から分岐したデジタル音声信号の形式に依存する。例えば、テレビ1のデジタル音声出力端子と同じ種類の信号であれば、デジタル音声信号受信部213と同様の処理が行われる。
【0035】
本実施例では、外部機器51からテレビ1に出力されているデジタル音声信号を、外部機器51のデジタル音声出力端子とHDMI端子との2系統から取り出すようにしているが、何れか一方の系統によるデジタル音声信号の取り出しを省略してもよい。
【0036】
信号形式判別・データ抽出部208は、デジタル音声信号受信部214から信号線704を通じて入力される外部機器51のデジタル音声信号、または、デジタル信号中継・デジタル音声信号分岐部211から信号線705を通じて入力される外部機器51のデジタル音声信号が、ノン・リニアPCM音声信号であれば、プリアンブル信号Pcから音声信号形式を判別すると共に、バーストペイロード毎に予め定められた一部の箇所のデータを特徴データ(番組シグネチャ)として抽出し、音声信号形式と特徴データの組を信号線706を通じてデジタル音声比較・データセレクト部206へ出力する。
【0037】
図2に例示した端末装置2の場合、テレビ1に外部機器51と同様な外部機器52がもう1台接続されているため、外部機器52のデジタル音声出力端子にケーブル606を通じて接続されたデジタル音声信号受信部215、外部機器52のHDMI端子およびテレビ1のHDMI端子にケーブル607およびケーブル608を通じて接続されたデジタル信号中継・デジタル音声信号分岐部212、デジタル音声信号受信部215に信号線707により、デジタル信号中継・デジタル音声信号分岐部212に信号線708により、また、デジタル音声比較・データセレクト部206に信号線709によりそれぞれ接続された信号形式判別・データ抽出部209が備えられている。ここで、デジタル音声信号受信部215はデジタル音声信号受信部214と同等な機能を有し、デジタル信号中継・デジタル音声信号分岐部212はデジタル信号中継・デジタル音声信号分岐部211と同等な機能を有し、信号形式判別・データ抽出部209は信号形式判別・データ抽出部208と同等な機能を有している。なお、本実施の形態では、デジタル信号中継・デジタル音声信号分岐部211、212は、HDMIを用いたが、デジタル信号が取り出せるインタフェースであればHDMI以外のインタフェースを用いても良い。
【0038】
デジタル音声比較・データセレクト部206は、信号線703を通じて入力される音声信号形式がノン・リニアPCMである場合、信号線703を通じて入力される特徴データ(テレビ1のデジタル音声出力端子から出力されたデジタル音声信号から抽出された特徴データ)と、信号線706を通じて入力される特徴データ(外部機器1から出力されたデジタル音声信号から抽出された特徴データ)および信号線709を通じて入力される特徴データ(外部機器2から出力されたデジタル音声信号から抽出された特徴データ)とを比較することにより、テレビ1で視聴されているソースの判定と特徴データの選択とを行う。具体的には、信号線703を通じて入力される特徴データが信号線706を通じて入力される特徴データと一致すれば、テレビ1で視聴されているソースを外部機器1と判定し、この判定結果と、信号線703を通じて入力される特徴データと音声信号形式の組または信号線706を通じて入力される特徴データと音声信号形式の組を信号線710を通じて制御部201へ出力する。また、信号線703を通じて入力される特徴データが信号線709を通じて入力される特徴データと一致すれば、テレビ1で視聴されているソースを外部機器2と判定し、この判定結果と、信号線703を通じて入力される特徴データと音声信号形式の組または信号線709を通じて入力される特徴データと音声信号形式の組を信号線710を通じて制御部201へ出力する。さらに、信号線703を通じて入力される特徴データが信号線706および信号線709を通じて入力される特徴データの何れとも一致しなければ、テレビ1で視聴されているソースをテレビ1の内蔵デジタルチューナと判定し、この判定結果と、信号線703を通じて入力される特徴データと音声信号形式の組を信号線710を通じて制御部201へ出力する。
【0039】
またデジタル音声比較・データセレクト部206は、信号線703を通じて信号形式判別・データ抽出部207から入力される音声信号形式を、信号線710を通じて制御部201へ出力する機能を有する。さらにデジタル音声比較・データセレクト部206は、信号線710を通じて制御部201から与えられる指示に従って、信号線706または信号線709のうち制御部201から指定された信号線を通じて受信した特徴データと音声信号形式の組を、制御部201へ出力する機能を有している。
【0040】
アナログ音声信号受信部216は、ケーブル609によりテレビ1のアナログ音声出力端子に接続されており、テレビ1のアナログ音声出力端子から出力される信号を受信して信号線711を通じて音声比較・音声抽出部210へ出力する。また、アナログ音声信号受信部217は、ケーブル610により外部機器51のアナログ音声出力端子に接続されており、外部機器51のアナログ音声出力端子から出力される信号を受信して信号線712を通じて音声比較・音声抽出部210へ出力する。さらに、アナログ音声信号受信部218は、ケーブル611により外部機器52のアナログ音声出力端子に接続されており、外部機器52のアナログ音声出力端子から出力される信号を受信して信号線713を通じて音声比較・音声抽出部210へ出力する。
【0041】
音声比較・音声抽出部210は、アナログ音声信号受信部216〜218に信号線711〜713を通じて接続され、制御部201に信号線714を通じて接続されている。音声比較・音声抽出部210は、信号線711を介して入力されるテレビ1のアナログ音声信号と、信号線712、713を介して入力される外部機器51、52のアナログ音声信号とを比較することにより、テレビ1で視聴されているソースの判定とアナログ音声信号の特徴データの生成および選択とを行う。具体的には、信号線711を通じて入力されるテレビ1のアナログ音声信号が信号線712を通じて入力される外部機器51のアナログ音声信号と一致すれば、テレビ1で視聴されているソースを外部機器51と判定し、この判定結果と、信号線711を通じて入力されるテレビ1のアナログ音声信号または信号線712を通じて入力される外部機器51のアナログ音声信号から特徴データ(番組シグネチャ)を抽出し、この抽出した特徴データと音声信号形式(音声信号形式がアナログ音声であること)との組を信号線714を通じて制御部201へ出力する。また、信号線711を通じて入力されるテレビ1のアナログ音声信号が信号線713を通じて入力される外部機器52のアナログ音声信号と一致すれば、テレビ1で視聴されているソースを外部機器52と判定し、この判定結果と、信号線711を通じて入力されるテレビ1のアナログ音声信号または信号線713を通じて入力される外部機器52のアナログ音声信号から特徴データ(番組シグネチャ)を抽出し、この抽出した特徴データと音声信号形式(音声信号形式がアナログ音声であること)との組を信号線714を通じて制御部201へ出力する。さらに、信号線711を通じて入力されるテレビ1のアナログ音声信号が信号線712、713を通じて入力される外部機器51、52の何れのアナログ音声信号とも一致しなければ、テレビ1で視聴されているソースをテレビ1の内蔵デジタルチューナと判定し、この判定結果と、信号線711を通じて入力されるテレビ1のアナログ音声信号から特徴データ(番組シグネチャ)を抽出し、この抽出した特徴データと音声信号形式(音声信号形式がアナログ音声であること)との組を信号線714を通じて制御部201へ出力する。
【0042】
制御部201は、比較データの生成および端末装置2全体の制御を司る。制御部201において生成される比較データのフォーマットを図4に示す。1つの比較データは、管理番号、時刻、データ抽出元の音声信号形式、抽出ソース情報および特徴データから構成される。管理番号は、例えば、視聴者宅を一意に定める番号と、当該視聴者宅におけるテレビを一意に定める番号とで構成される。特徴データは、視聴ソースのデジタル音声信号またはアナログ音声信号から抽出された番組シグネチャである。時刻は、特徴データを抽出した時刻である。データ抽出元の音声信号形式は、特徴データを抽出したデジタル音声信号またはアナログ音声信号の音声信号形式である。抽出ソース情報は、視聴ソースを示し、例えば値00でテレビ1の内蔵デジタルチューナ、値01で外部機器51、値02で外部機器52を示す。音声信号形式がノン・リニアPCMの場合、デジタル音声信号のデータバースト毎に1つの比較データが生成される。また、音声信号形式がノン・リニアPCM以外の場合、所定のサンプリング周期毎に1つの比較データが生成される。
【0043】
データ蓄積部202は、RAMやハードディスク等で構成され、制御部201で生成された比較データを蓄積する。時計203は、現在時刻を計時する。時計203が計時する現在時刻は制御部201から読み出すことができる。通信部204は、制御部201からの指示に従って、データ蓄積部202に蓄積された比較データを有線または無線によりセンタ装置4へ送信する機能を有する。
【0044】
次に、図5のフローチャートを参照して、端末装置2の動作の詳細を説明する。
【0045】
端末装置2の制御部201は、信号線701を通じてテレビON/OFF検出部205から入力される検出信号により、テレビ1がオンされているか、オフされているかを判別する(S101)。
【0046】
テレビ1がオンされている場合、制御部201は、信号線710を通じてデジタル音声比較・データセレクト部206から入力されている音声信号形式(テレビ1のデジタル音声出力端子から出力されているデジタル音声信号の音声信号形式)が、ノン・リニアPCMか、それ以外(リニアPCMあるいはデジタル音声信号無し)かを判別する(S102)。
【0047】
テレビ1のデジタル音声出力端子から出力されているデジタル音声信号の音声信号形式がノン・リニアPCMの場合、デジタル音声比較・データセレクト部206において、テレビ1のデジタル音声出力端子から出力されているデジタル音声信号と、外部機器51、52からテレビ1に出力されているデジタル音声信号とが比較されて、その比較結果が信号線710を通じて制御部201に通知される(S103)。制御部201は、テレビ1のデジタル音声出力端子から出力されているデジタル音声信号に一致するデジタル音声信号を出力する外部機器があったか否かを判定し(S104)、あれば、テレビ1のデジタル音声信号に一致したデジタル音声信号を出力する外部機器を視聴ソースと判定し、視聴ソースのデジタル音声信号から抽出された特徴データ、音声信号形式、抽出ソース情報、現在時刻、管理番号から構成される比較データを生成し、データ蓄積部202に蓄積する(S105)。そして、ステップS101の処理へと戻る。また、テレビ1のデジタル音声信号に一致するデジタル音声信号を出力する外部機器が存在しなければ、制御部201は、テレビ1の内蔵デジタルチューナを視聴ソースと判定し、視聴ソースのデジタル音声信号から抽出された特徴データ、音声信号形式、抽出ソース情報、現在時刻、管理番号から構成される比較データを生成し、データ蓄積部202に蓄積する(S106)。そして、ステップS101の処理へと戻る。
【0048】
他方、テレビ1のデジタル音声出力端子から出力されているデジタル音声信号の音声信号形式がノン・リニアPCM以外の場合、音声比較・音声抽出部210において、テレビ1のアナログ音声出力端子から出力されているアナログ音声信号と、外部機器51、52のアナログ音声出力端子から出力されているアナログ音声信号とが比較されて、その比較結果が信号線714を通じて制御部201に通知される(S107)。制御部201は、テレビ1のアナログ音声出力端子から出力されているアナログ音声信号に一致するアナログ音声信号を出力する外部機器があったか否かを判定し(S108)、あれば、テレビ1のアナログ音声信号に一致したアナログ音声信号を出力する外部機器を視聴ソースと判定し、その視聴ソースからテレビ1に出力されているデジタル音声信号の音声信号形式を判定する(S109)。これは、制御部201から信号線710を通じてデジタル音声比較・データセレクト部206に対して、視聴ソースと判定した外部機器を指定し、その指定した外部機器のデジタル音声信号から抽出された音声信号形式を受け取って判別することで行われる。若し、音声信号形式がノン・リニアPCMであれば、制御部201は、視聴ソースと判定した外部機器からテレビ1に出力されているデジタル音声信号から生成された特徴データと音声信号形式との組をデジタル音声比較・データセレクト部206から取得して比較データを生成し、データ蓄積部202に蓄積する(S110)。このような状況が生じる場面としては、例えば外部機器とテレビ1とをアナログ信号で接続している場合などである。制御部201は、その後、ステップS101の処理へと戻る。また、音声信号形式がノン・リニアPCM以外(リニアPCM、デジタル音声信号無し)の場合、制御部201は、アナログ音声信号の特徴データと音声信号形式との組を音声比較・音声抽出部210から取得して比較データを生成し、データ蓄積部202に蓄積する(S111)。
【0049】
他方、テレビ1のアナログ音声信号に一致するアナログ音声信号を出力する外部機器が存在しなければ、制御部201は、テレビ1の内蔵デジタルチューナを視聴ソースと判定し、テレビ1のアナログ音声出力端子から出力されているアナログ音声信号から抽出された特徴データ、音声信号形式、抽出ソース情報、現在時刻、管理番号から構成される比較データを生成し、データ蓄積部202に蓄積する(S112)。そして、ステップS101の処理へと戻る。このような状況が生じる場面としては、テレビ1のデジタル音声出力端子が外部機器のデジタル音声信号を出力しない仕様になっているか、テレビ1にそもそもデジタル音声出力端子が無い場合などである。
【0050】
制御部201は、テレビ1の電源がオンされている期間中、ステップS102〜S112の処理を繰り返し実行する。また、テレビ1の電源がオンからオフに変化したことを検出すると(S113)、テレビOFFデータを作成し、データ蓄積部202に蓄積する(S114)。そして、ステップS101の処理へと戻る。テレビOFFデータは、図4に示した比較データにおけるデータ抽出元の音声信号形式を所定の値(例えばFFFF)にしたデータである。
【0051】
視聴者宅のテレビ1の利用状況の時間的な変化の一例を図6に示す。また、その場合に端末装置2で作成され蓄積される比較データの一例を図7に示す。図7の先頭行の比較データ1001は、前回にテレビ1がオフされたときのテレビOFFデータである。なお、図7において「****************」は抽出されたデータで、具体的な値は省略している。
【0052】
テレビ1の電源がオンされ、テレビ1の内蔵デジタルチューナでAチャンネルの視聴が開始されると、次にチャンネル切換が開始されるまでの期間中((1))、音声信号形式が0007(MPEG2−ACC)の一連の比較データ1002が、Aチャンネルのデジタル音声データから生成されて蓄積される。
【0053】
テレビ1のチャンネル切換中((2))は、音声信号形式が0003(PAUSE)の一連の比較データ1003が生成されて蓄積される。
【0054】
チャンネルがテレビ1の内蔵デジタルチューナのBチャンネルに切り換わると、そのBチャンネルの視聴が終了するまでの期間中((3))、音声信号形式が0007(MPEG2−ACC)の一連の比較データ1004が、Bチャンネルのデジタル音声信号から生成されて蓄積される。
【0055】
次にテレビ1の視聴ソースが内蔵デジタルチューナから外部機器51に切り換えられると、この切換中((4))、音声信号形式が0003(PAUSE)の一連の比較データ1005が生成されて蓄積される。
【0056】
外部機器51では、録画再生されているデータ音声信号の音声信号形式がAC−3になっており、その視聴中((5))、音声信号形式が0001(AC−3)の一連の比較データ1006が生成されて蓄積される。
【0057】
外部機器51で早送り操作が行われると、音声信号形式が0003(PAUSE)になる。従って、早送り操作中((6))、音声信号形式が0003(PAUSE)の一連の比較データ1007が生成されて蓄積される。
【0058】
早送り終了後、次の入力切換前までの期間中((7))、再び、外部機器51の音声信号形式が0001(AC−3)の一連の比較データ1008が生成されて蓄積される。
【0059】
次にテレビ1の視聴ソースが外部機器51から内蔵デジタルチューナに切り換えられると、この切換中((8))、音声信号形式が0003(PAUSE)の一連の比較データ1009が生成されて蓄積される。
【0060】
視聴ソース切換後、テレビ1の内蔵デジタルチューナでCチャンネルの視聴が開始されると、その視聴期間中((9))、音声信号形式が0007(MPEG2−ACC)の一連の比較データ1010が、Cチャンネルのデジタル音声データから生成されて蓄積される。
【0061】
テレビ1の電源がオフされると、テレビOFFデータが比較データ1011として生成され、蓄積される。
【0062】
次にセンタ装置4の各構成要素について詳細に説明する。
【0063】
図8を参照すると、センタ装置4の或る1つの判定対象チャンネルに対応する基準データ作成部42は、デジタルチューナ421、データ抽出部422、424−1〜424−n、426、デジタル音声変換部423−1〜423−n、425、時計427、および制御部428を備えている。
【0064】
基準データ作成部42で作成される基準データのフォーマットの一例を図9に示す。1つの基準データは、管理番号、チャンネル番号、時刻、データ抽出元の音声信号形式、特徴データから構成される。管理番号は、当該基準データを管理するための任意の番号である。チャンネル番号は視聴判定となるチャンネルの番号である。特徴データは、判定対象となるチャンネルのデジタル音声信号またはアナログ音声信号から抽出された番組シグネチャである。時刻は、特徴データを抽出した時刻である。データ抽出元の音声信号形式は、特徴データを抽出したデジタル音声信号またはアナログ音声信号の音声信号形式である。音声信号形式がノン・リニアPCMの場合、デジタル音声信号のデータバースト毎に1つの基準データが生成される。また、音声信号形式がノン・リニアPCM以外の場合、所定のサンプリング周期毎に1つの基準データが生成される。
【0065】
デジタルチューナ421は、判定対象とする放送チャンネル(ここではチャンネルAとする)のデジタル音声信号を生成し、データ抽出部422と全てのデジタル音声変換部423−1〜423−n、425に出力する。我が国の場合、デジタルチューナ421で生成されるデジタル音声信号の形式は、MPEG2−ACCである。
【0066】
データ抽出部422は、MPEG2−ACC形式のデジタル音声信号から各データバースト毎に1つの基準データを生成し、基準データ蓄積部43へ出力する。
【0067】
デジタル音声変換部423−1は、MPEG2−ACC形式のデジタル音声信号を、AC−3(2ch)(DolbyDigital(2ch))のデジタル音声信号に変換してデータ抽出部424−1に出力する。データ抽出部424−1は、AC−3(2ch)(DolbyDigital(2ch))のデジタル音声信号から各データバースト毎に1つの基準データを生成し、基準データ蓄積部43へ出力する。
【0068】
デジタル音声変換部423−2は、MPEG2−ACC形式のデジタル音声信号を、AC−3(5.1ch)(DolbyDigital(5.1ch))のデジタル音声信号に変換してデータ抽出部424−2に出力する。データ抽出部424−2は、AC−3(5.1ch)(DolbyDigital(5.1ch))のデジタル音声信号から各データバースト毎に1つの基準データを生成し、基準データ蓄積部43へ出力する。
【0069】
その他のデジタル音声変換部423−3〜423−nは、MPEG2−ACC形式のデジタル音声信号を、ノン・リニアPCMのその他の音声信号形式のうち自変換部が受け持つ音声信号形式に変換し、データ抽出部424−3〜424−nに出力する。データ抽出部424−3〜424−nは、入力されたデジタル音声信号から各データバースト毎に1つの基準データを生成し、基準データ蓄積部43へ出力する。
【0070】
デジタル音声変換部425は、MPEG2−ACC形式のデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換し、アナログ音声特徴抽出部426へ出力する。アナログ音声特徴抽出部426は、入力されたアナログ音声信号から所定のサンプリング周期で、基準データを生成し、基準データ蓄積部43へ出力する。
【0071】
時計427は、現在時刻を計測している。時計427で計測されている現在時刻は制御部428から取り出すことができる。制御部428は、デジタルチューナ421に判定対象チューナを選局させる制御、各デジタル音声変換部423−1〜423−n、425に対して変換処理を行わせる制御、各データ抽出部422、424−1〜424−n、426に基準データの生成を行わせる制御を実施する。
【0072】
図10を参照すると、センタ装置4の基準データ蓄積部43は、書き込み部432、チャンネル別かつ音声信号形式別の記憶部433および読み出し部434で構成される。
【0073】
書き込み部432は、基準データ作成部42から受信した基準データを、複数の記憶部433のうち、受け取った基準データのチャンネル情報および音声信号形式に対応する記憶部433に登録する機能を持つ。
【0074】
各記憶部433は、ハードディスク等で構成され、視聴判定チャンネルの基準データを音声信号形式別に過去一定期間分蓄積する容量のファイルを記憶する。どの記憶部433のファイルがどの視聴判定チャンネルのどの音声信号形式の基準データを記憶しているかは、例えばファイル名の一部にチャンネル情報および音声信号形式を付加することで管理される。
【0075】
読み出し部434は、視聴判定処理部44からの指令に従って、指定された視聴判定チャンネルおよび音声信号形式の基準データを該当する記憶部433から読み出して出力する機能を持つ。
【0076】
図11を参照すると、センタ装置4の比較データ蓄積部41は、通信部411、書き込み部412、テレビ別の記憶部413および読み出し部414で構成される。
【0077】
通信部411は、端末装置2から受信した比較データを書き込み部412に伝達する。
【0078】
書き込み部412は、通信部411から受け取った比較データを、複数の記憶部413のうち、当該比較データの管理番号(視聴者宅を特定する番号およびテレビ番号)で一意に特定されるテレビ1に対応する記憶部413に登録する機能を持つ。
【0079】
各記憶部413は、ハードディスク等で構成され、比較データを一定量蓄積する容量のファイルを記憶する。どの記憶部413のファイルが、どのテレビに対応する比較データを記憶しているかは、例えばファイル名にテレビ番号等を付加することで管理される。
【0080】
読み出し部414は、視聴判定処理部44からの指令に従って、指定されたテレビ1の比較データを該当する記憶部413から読み出して出力する機能を持つ。
【0081】
図12を参照すると、センタ装置4の視聴判定処理部44は、比較データ読み出し部441、基準データ読み出し部442、判定部443、記憶部444、445および書き込み部446から構成される。
【0082】
比較データ読み出し部441は、比較データ蓄積部41から処理対象とするテレビ1の比較データを読み出す機能を持つ。
【0083】
基準データ読み出し部442は、基準データ蓄積部43から基準データを読み出す機能を持つ。
【0084】
記憶部444は、比較データ読み出し部441により読み出された比較データを一時的に記憶し、記憶部445は、基準データ読み出し部442により読み出された基準データを一時的に記憶するために使用される。
【0085】
書き込み部446は、判定部443の処理結果を処理結果記憶部45に書き込む機能を持つ。
【0086】
判定部443は、比較データ蓄積部41に蓄積されたテレビ別の比較データ毎に、基準データ蓄積部43に蓄積された基準データと照合して、視聴チャンネルを判定する機能を持つ。判定部443の処理例を図13に示す。
【0087】
図13を参照すると、判定部443は、比較データ読み出し部441を通じて比較データ蓄積部41から処理対象とする1つの視聴ブロックデータを読み出し、記憶部444に記憶する(S201)。ここで、視聴ブロックデータとは、同一素材を視聴しているとみなすことができる比較データの連続する最小単位を意味する。テレビのオフ、チャンネル切換、入力切換など視聴する素材やソースが切り換わると、それを契機に次の視聴ブロックを形成する。視聴チャンネルの判定は、視聴ブロック単位で行う。図6および図7に例示した一連の比較データの場合、図6中の(1)、(3)、(5)、(7)、(9)の期間中の比較データ群がそれぞれ1つの視聴ブロックデータとして処理される。
【0088】
次に判定部443は、今回の視聴ブロックデータに含まれる比較データの音声信号形式を判定する(S202〜S206)。若し、音声信号形式がMPEG2−ACCであれば、判定部443は、基準データ読み出し部442を通じて基準データ蓄積部43から、判定対象チャンネル毎のMPEG2−ACCの基準データを読み出して、記憶部445に記憶し、記憶部444に記憶した比較データ中の特徴データと、記憶部445に記憶した各チャンネル毎の基準データとをデジタル的に比較することにより、視聴チャンネルを判定する(S207)。また、音声信号形式がAC−3(2ch)であれば、判定部443は、基準データ読み出し部442を通じて基準データ蓄積部43から、判定対象チャンネル毎のAC−3(2ch)の基準データを読み出して、記憶部445に記憶し、記憶部444に記憶した比較データ中の特徴データと、記憶部445に記憶した各チャンネル毎の基準データとをデジタル的に比較することにより、視聴チャンネルを判定する(S208)。さらに、音声信号形式がAC−3(5.1ch)であれば、判定部443は、基準データ読み出し部442を通じて基準データ蓄積部43から、判定対象チャンネル毎のAC−3(5.1ch)の基準データを読み出して、記憶部445に記憶し、記憶部444に記憶した比較データ中の特徴データと、記憶部445に記憶した各チャンネル毎の基準データとをデジタル的に比較することにより、視聴チャンネルを判定する(S209)。以下、同様に判定したデジタル音声信号形式の基準データを用いて視聴チャンネルの判定を行う(S210、S211)。
【0089】
他方、音声信号形式がアナログ音声信号であれば、判定部443は、基準データ読み出し部442を通じて基準データ蓄積部43から、判定対象チャンネル毎のアナログ音声信号による基準データを読み出して、記憶部445に記憶し、記憶部444に記憶した比較データ中の特徴データと、記憶部445に記憶した各チャンネル毎の基準データとをアナログ的に(例えば音声スペクトルの比較)比較することにより、視聴チャンネルを判定する(S212)。
【0090】
以上の視聴チャンネル判定は、まずリアルタイム視聴判定について実施され、視聴チャンネルが特定されなければ、タイムシフト視聴判定について実施される。
【0091】
判定部443は、比較データ中の1つの視聴ブロックデータについての判定処理を終えると、残りの視聴ブロックデータについて同様の判定処理を繰り返す。これを全てのテレビの比較データについて繰り返す。
【0092】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は以上の実施の形態にのみ限定されず、その他各種の付加変更が可能である。例えば、以下のように構成することもできる。
【0093】
調査対象のテレビとして、デジタルチューナを1つ内蔵するテレビ1を例に挙げたが、内蔵デジタルチューナの個数はこれに限定されず、地上デジタルチューナとBSデジタルチューナなど複数のデジタルチューナを内蔵するテレビも調査対象とすることができる。また、STB(セットトップボックス)を用いてデジタル放送を受信しているテレビも調査対象にすることができる。
【0094】
端末装置2に、視聴している個人の情報を入力する個人識別信号送信機などの機器とのインタフェースを設け、入力された個人識別情報を時刻情報と共にセンタ装置4へ送信することで、個人視聴率調査を行うことが可能である。
【符号の説明】
【0095】
1…テレビ
2…端末装置
3…通信網
4…センタ装置
5…外部機器
【技術分野】
【0001】
本発明はテレビジョン受像機で実際に視聴しているチャンネルを判定する視聴チャンネル判定方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビ視聴率を調査するために、調査対象となる視聴者宅に設置されたテレビジョン受像機(以下、単にテレビと称す)で実際に視聴しているチャンネルを検出する方式には、ローカルマッチング方式とセンタマッチング方式の2通りの方式がある。ローカルマッチング方式は、視聴チャンネルを判定するための各種データの収集から視聴チャンネルの判定までの一切の処理を視聴者宅に設置した測定機器で実施する方式である。これに対して、センタマッチング方式は、視聴者宅に設置した測定機器で収集された各種データをセンタ装置に送信し、センタ装置側で判定処理を行う方式である。センタマッチング方式は、ローカルマッチング方式と比較して、視聴判定するチャンネルの追加や削除の変更に迅速に対応でき、また視聴者宅側の測定機器に基準チューナが不要になるなど、測定機器の小型化が可能であるため、近年において特に注目されている。本発明は、このようなセンタマッチング方式の改良に関する。
【0003】
センタマッチング方式による視聴チャンネル判定システムの一例が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された視聴チャンネル判定システム(以下、第1の従来技術)では、視聴者宅に設置した測定機器において、テレビが同調されたこと及びテレビのチャンネルが変更されたことを音声の突然の変化を用いて検出し、チャンネル変更直後の番組シグネチャ(マイクロフォンで検知したテレビのアナログ音声信号など)および時刻データを抽出して蓄積する。その後、蓄積データはセンタ装置に送られ、センタ装置は、受信した番組シグネチャとセンタ装置側に用意された基準シグネチャとを比較し、視聴チャンネルを判定する。
【0004】
センタマッチング方式による視聴チャンネル判定システムの他の例が特許文献2に記載されている。特許文献2に記載された視聴チャンネル判定システム(以下、第2の従来技術)では、視聴者宅に設置した測定機器が、テレビのリモコン信号を傍受したときに、傍受したリモコン信号および特許文献1と同様な番組シグネチャならびに時刻データを抽出して蓄積する。その後、蓄積データはセンタ装置に送られ、センタ装置は、受信したリモコン信号を解読して視聴チャンネルを判定するとともに、受信した番組シグネチャをセンタ装置側に用意された基準シグネチャと比較することでも視聴チャンネルを判定する。
【0005】
センタマッチング方式による視聴チャンネル判定システムの更に別の例が特許文献3に記載されている。特許文献3に記載された視聴チャンネル判定システム(以下、第3の従来技術)は、視聴者宅に設置されたテレビに接続された端末装置と、通信網を通じて前記端末装置と通信可能なセンタ装置とから構成される。テレビは、内蔵デジタルチューナを備え、この内蔵デジタルチューナで選局されたチャンネルの映像および音声信号をディスプレイおよびスピーカから出力することができると共に、選局されたチャンネルのデジタル音声信号を出力するデジタル音声出力端子を備えている。このデジタル音声出力端子から取り出されるデジタル音声信号の形式は、IEC(INTERNATIONAL ELECTROTECHNICAL COMMISSION)60958−1に規定される2相マーク方式(Biphase-mark)で符号化された信号である。
【0006】
テレビに接続された端末装置は、テレビのデジタル音声出力端子から取り出されるデジタル音声信号を復号することにより、IEC61937シリーズに規定されるノン・リニアPCM音声信号を生成する。ノン・リニアPCM音声信号では、IEC61937−1に規定されるデータバースト(Data-burst)を生成することができる。データバーストは、4種類のプリアンブル信号とバーストペイロード(Burst-payload)とで構成される。我が国のデジタル放送の場合、バーストペイロードの部分にはノン・リニアPCM形式の一種であるMPEG2−AACのデータが記憶される。また、Pcという種類のプリアンブル信号には、音声信号形式(Audio data-types)が記録される。具体的には、MPEG2−AAC、PAUSE、Null data など、ノン・リニアPCMに属する信号形式などがプリアンブル信号Pcで示される。端末装置は、テレビのデジタル音声出力端子から出力されるデジタル音声信号から生成したデータバーストから所定の規則に従ってサンプリングした特徴データ(番組シグネチャ)と時刻データとを含む比較データを生成し、センタ装置へ送信する。
【0007】
センタ装置は、端末装置から送信された比較データを比較データ蓄積部に蓄積する。センタ装置には、比較データ蓄積部とは別に、視聴判定するチャンネル毎に、センタ装置側のデジタルチューナから出力される当該チャンネルのデジタル音声信号から生成したデータバースト(その音声信号形式は端末装置側と同じくMPEG2−AACである)から抽出した特徴データ(番組シグネチャ)と当該データバーストの時刻データとを含む基準データを蓄積する基準データ蓄積部が備えられている。センタ装置は、比較データ蓄積部に蓄積された比較データに含まれる特徴データと、基準データ蓄積部に記憶された各チャンネル毎の基準データに含まれる特徴データとを比較して視聴チャンネルを判定する。
【0008】
視聴チャンネルの判定には、リアルタイム視聴判定とタイムシフト視聴判定の2種類がある。リアルタイム視聴判定は、比較データに含まれる時刻データと同時刻およびその近傍時刻の基準データを対象にして、比較データと基準データとを比較する。他方、タイムシフト視聴判定は、録画したテレビ番組を後刻に再生して視聴している可能性を探るために、比較データに含まれる時刻データよりも過去の基準データと照合する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2008−085767号公報
【特許文献2】特表平9−503636号公報
【特許文献3】特開2005−286372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
第1および第2の従来技術では、アナログ音声信号どうしを比較して視聴チャンネルを判定している。このため、放送音声が無音に近い状態になっている状況では視聴チャンネルの判定が行えないという課題がある。その理由は、無音に近い状態ではアナログ音声信号は全く現れないか、現れても雑音レベル程度のきわめて弱いレベルになるためである。
【0011】
他方、第3の従来技術によれば、無音に近い状態の放送チャンネルであっても正確に視聴チャンネルを判定することができる。その理由は、再生音声がほとんど現れないか、現れても雑音レベル程度のきわめて弱いレベルになるような無音に近い状態のチャンネルであっても、そのチャンネルのデジタル音声信号には他のチャンネルのデジタル音声信号と明確に区別できる特徴データが現れている。このため、特徴データをデジタル的に比較すれば、正確に視聴チャンネルを判定することができるためである。
【0012】
しかしながら、第3の従来技術は、ノン・リニアPCMについて扱える音声信号形式は1種類だけである(我が国における視聴チャンネル判定ではMPEG2−ACC)。このため、同じノン・リニアPCMでも他の種類の音声信号形式のデジタル音声信号から比較データが生成されている場合、センタ装置側で視聴チャンネルの判定が行えないという課題があった。
【0013】
例えば、録画再生機能を有する外部機器で録画したチャンネルの映像および音声を再生して、テレビのディスプレイおよびスピーカに出力している場合、外部機器の種類や使用する動作モードによっては、テレビのデジタル音声出力端子から出力されるデジタル音声信号の音声信号形式がMPEG2−ACCではなく、AC−3等の他の音声信号形式になることがある。同じノン・リニアPCM信号でも、MPEG2−ACCとそれ以外の音声信号形式ではバーストペイロードの内容が相違するため、比較データに含まれる特徴データはMPEG2−ACCの特徴データと相違する。このため、MPEG2−ACCの特徴データを持つ基準データと比較しても一致を検出することはできない。
【0014】
本発明はこのような事情に鑑みて提案されたものであり、その目的は、視聴チャンネルの判定を精度良く行うことができる視聴チャンネル判定方法及びシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の視聴チャンネル判定方法は、少なくとも1つの内蔵デジタルチューナを備え、前記内蔵デジタルチューナで選局されたチャンネルの映像および音声信号をディスプレイおよびスピーカから出力することができると共に、前記選局されたチャンネルのデジタル音声信号を出力するデジタル音声出力端子を備えたテレビジョン受像機で実際に視聴されているチャンネルを判定する視聴チャンネル判定方法において、a)前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子に接続された端末装置が、前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子から出力されるデジタル音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、前記デジタル音声信号の音声信号形式とを含む比較データを生成するステップと、b)前記端末装置が、前記生成した比較データをネットワークを通じてセンタ装置へ送信するステップと、c)前記センタ装置が、前記端末装置から受信した比較データを比較データ蓄積手段に蓄積するステップと、d)前記センタ装置が、視聴判定するチャンネル毎かつ音声信号形式毎に、当該チャンネルの当該音声信号形式の音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、当該音声信号形式とを含む基準データを基準データ蓄積手段に蓄積するステップと、e)前記センタ装置が、前記比較データ蓄積手段に蓄積された比較データと、前記基準データ蓄積手段に蓄積された各チャンネル毎の基準データとを比較して、視聴チャンネルを判定するステップとを含む。
【0016】
本発明の視聴チャンネル判定システムは、少なくとも1つの内蔵デジタルチューナを備え、前記内蔵デジタルチューナで選局されたチャンネルの映像および音声信号をディスプレイおよびスピーカから出力することができると共に、前記選局されたチャンネルのデジタル音声信号を出力するデジタル音声出力端子を備えたテレビジョン受像機で実際に視聴されているチャンネルを判定する視聴チャンネル判定システムにおいて、前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子に接続された端末装置と、前記端末装置と通信可能なセンタ装置とで構成され、前記端末装置は、前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子から出力されるデジタル音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、前記デジタル音声信号の音声信号形式とを含む比較データを生成する比較データ生成手段と、前記生成された比較データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された比較データを前記センタ装置へ送信する通信手段とを備え、前記センタ装置は、前記端末装置から比較データを受信して蓄積する比較データ蓄積手段と、視聴判定するチャンネル毎かつ音声信号形式毎に、当該チャンネルの当該音声信号形式の音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、当該音声信号形式とを含む基準データを蓄積する基準データ蓄積手段と、前記比較データ蓄積手段に蓄積された比較データと、前記基準データ蓄積手段に蓄積された各チャンネル毎の基準データとを比較して、視聴チャンネルを判定する判定手段とを備える。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、視聴チャンネルの判定を精度良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態に係る視聴チャンネル判定システムのブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る端末装置のブロック図である。
【図3】ノン・リニアPCMのプリアンブルPcの値とその定義内容を示す表である。
【図4】本発明の実施の形態に係る端末装置で生成される比較データのフォーマット例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る端末装置の処理例を示すフローチャートである。
【図6】視聴者宅のテレビの利用状況の時間的な変化の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る端末装置で作成され蓄積される比較データの一例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態に係るセンタ装置の基準データ作成部のブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態に係るセンタ装置の基準データ作成部で作成される基準データのフォーマット例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態に係るセンタ装置の基準データ蓄積部のブロック図である。
【図11】本発明の実施の形態に係るセンタ装置の比較データ蓄積部のブロック図である。
【図12】本発明の実施の形態に係るセンタ装置の視聴判定処理部のブロック図である。
【図13】本発明の実施の形態に係るセンタ装置の視聴判定処理部における判定部の処理例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1を参照すると、本発明の実施の形態に係る視聴チャンネル判定システムは、視聴者宅に設置されたテレビ1に接続された端末装置2と、通信網3を通じて端末装置2に通信可能に接続されたセンタ装置4とから構成される。通信網3は、公衆電話回線網、公衆無線回線網、インターネット等の任意の通信網である。
【0020】
テレビ1は、少なくとも1つの内蔵デジタルチューナを備え、内蔵デジタルチューナで選局されたチャンネルの映像および音声信号をディスプレイおよびスピーカから出力することができると共に、前記選局されたチャンネルのデジタル音声信号を出力するデジタル音声出力端子を備えている。また、テレビ1には、DVR(デジタル・ビデオ・レコーダー)などのデジタル録音・デジタル再生可能な録画再生機能を有する1以上の外部機器5が接続されていてもよい。
【0021】
端末装置2は、テレビ1毎に設けられており、信号ケーブルによってテレビ1のデジタル音声出力端子に接続されている。テレビ1に外部機器5が接続されている場合、端末装置2はその外部機器5にも接続され、外部機器5からテレビ1に出力されているデジタル音声信号を端末装置2に取り込む。端末装置2は、テレビ1のデジタル音声出力端子および外部機器1から出力されるデジタル音声信号から特徴データを抽出する機能、それらのデジタル音声信号の音声信号形式を判定する機能、テレビ1のデジタル音声出力端子から出力されるデジタル音声信号と外部機器1から出力されるデジタル音声信号とを比較してテレビ1で視聴されているソースを判定する機能、判定したソースのデジタル音声信号から抽出した特徴データと時刻データと音声信号形式とを含む比較データを生成する機能などを備えている。
【0022】
センタ装置4は、端末装置2から比較データを受信して蓄積する比較データ蓄積部41と、視聴判定するチャンネル毎かつ音声信号形式毎に、当該チャンネルの当該音声信号形式の音声信号から抽出した特徴データと時刻データと当該音声信号形式とを含む基準データを生成する基準データ作成部42と、基準データ作成部42で作成された基準データを蓄積する基準データ蓄積部43と、比較データ蓄積部41に蓄積された比較データと基準データ蓄積部43に蓄積された各チャンネル毎の基準データとを比較して、視聴チャンネルを判定する視聴判定処理部44と、視聴判定処理部44の判定結果を蓄積する処理結果記憶部45とを備えている。
【0023】
このように構成された本実施の形態に係る視聴チャンネル判定システムは、概ね以下のように動作する。
【0024】
端末装置2は、テレビ1の電源がオンされている場合、テレビ1のデジタル音声出力端子から出力されるデジタル音声信号から特徴データおよび音声信号形式を抽出し、この抽出した特徴データと音声信号形式と現在時刻を示す時刻データとを含む比較データを生成し、内蔵の記憶部に記憶する。また、端末装置2は、テレビ1に外部機器5が接続されている場合、テレビ1のデジタル音声出力端子から出力されるデジタル音声信号と外部機器1から出力されるデジタル音声信号とを比較してテレビ1で視聴されているソースを判定し、判定したソースのデジタル音声信号から特徴データおよび音声信号形式を抽出し、この抽出した特徴データと音声信号形式と現在時刻を示す時刻データとを含む比較データを生成し、内蔵の記憶部に記憶する。端末装置2は、このような動作をテレビ1の電源がオンされている期間中、常に実行する。そして、予め定められた時刻になる等、送信タイミングが到来すると、端末装置2は、それまでに記憶していた全ての比較データを通信網3を通じてセンタ装置4へ送信する。ここで、比較データがどの視聴者宅のどのテレビ1に関するデータであるかを特定する属性データが、各比較データ毎に付与されるか、送信データ単位に付与される。
【0025】
他方、センタ装置4では、各基準データ作成部42が、視聴判定するチャンネルに選局された内蔵のデジタルチューナから出力されるデジタル音声信号及びこのデジタル音声信号を別の音声信号形式に変換した1以上のデジタル音声信号のそれぞれから特徴データを抽出し、この抽出した特徴データと現在時刻を示す時刻データと当該音声信号形式とを含む基準データを生成し、基準データ蓄積部43に蓄積する。基準データ作成部42によるこの動作は、視聴判定するチャンネルで番組が放送されている期間中、常に続けられる。
【0026】
またセンタ装置4の比較データ蓄積部41は、通信網3を通じて端末装置2から比較データを受信すると、受信した比較データをテレビ1別に蓄積する。その後、視聴判定処理部44は、比較データ蓄積部41に蓄積されたテレビ別の比較データ毎に、基準データ蓄積部43に蓄積された各チャンネル毎の基準データと比較し、そのテレビで実際に視聴されているチャンネルの判定を行う。このとき、互いに音声信号形式が一致する比較データと基準データとの組合せについてだけ比較を行えば十分である。視聴判定処理部44は、判定結果をテレビ1別に処理結果記憶部45に記憶する。
【0027】
このように本実施の形態によれば、センタ装置4において、視聴判定するチャンネル毎かつ音声信号形式毎の基準データを生成して蓄積し、端末装置2から受信した比較データと前記蓄積した各チャンネル毎の基準データとを比較して、視聴チャンネルを判定するため、端末装置2側において比較データが音声信号形式の異なる複数種類のデジタル音声信号から抽出されて生成されている場合であっても、同じ音声信号形式の基準データとの比較により視聴チャンネルの判定が可能となる。これにより、視聴チャンネルの判定精度を高めることができる。
【0028】
次に、端末装置2の実施例について詳細に説明する。
【0029】
図2を参照すると、端末装置2の一実施例は、制御部201、データ蓄積部202、時計203、通信部204、テレビON/OFF検出部205、デジタル音声比較・データセレクト部206、信号形式判別・データ抽出部207〜209、音声比較・音声抽出部210、デジタル信号中継・デジタル音声信号分岐部211、212、デジタル音声信号受信部213〜215、アナログ音声信号受信部216〜218を備えている。
【0030】
テレビON/OFF検知部205は、ケーブル601によりテレビ1に接続されており、テレビ1のON/OFF状態を検知して信号線701を通じて制御部21に通知する。検知方法は、テレビ1の消費電力で検知する方法、テレビ1のインバータ・ファンや高電圧回路からの漏洩ノイズで検知する方法など、任意の方法で良い。
【0031】
デジタル音声信号受信部213は、ケーブル602によりテレビ1のデジタル音声出力端子に接続されており、テレビ1のデジタル音声出力端子から出力される信号を受信復調したデジタル音声信号を信号線702を通じて信号形式判別・データ抽出部207へ出力する。デジタル音声出力端子から取り出されるデジタル音声信号の形式がIEC60958−1に規定される2相マーク方式(Biphase-mark)で符号化された信号の場合、デジタル音声信号受信部213は、この信号を復号することによりIEC60958シリーズに規定されるリニアPCM音声信号または、IEC61937シリーズに規定されるノン・リニアPCM音声信号を生成する。ノン・リニアPCM音声信号では、IEC61937−1に規定されるデータバースト(Data-burst)を生成することができる。データバーストは、4種類のプリアンブル信号とバーストペイロード(Burst-payload)とで構成される。我が国のデジタル放送の場合、バーストペイロードの部分にはノン・リニアPCM形式の一種であるMPEG2−AACのデータが記憶される。また、Pcという種類のプリアンブル信号には、音声信号形式(Audio data-types)が記録される。具体的には、図3の表に示されるように、プリアンブル信号Pcは、例えばMPEG2−AACであれば値7、AC−3であれば値1になる。その他、PAUSE、Null data など、ノン・リニアPCMに属する信号形式などがプリアンブル信号Pcで示される。
【0032】
信号形式判別・データ抽出部207は、デジタル音声信号受信部213から信号線702を通じて入力されるデジタル音声信号が、ノン・リニアPCM音声信号であれば、プリアンブル信号Pcから音声信号形式を判別すると共に、バーストペイロード毎に予め定められた一部の箇所のデータを特徴データ(番組シグネチャ)として抽出し、音声信号形式と特徴データの組を信号線703を通じてデジタル音声比較・データセレクト部206へ出力する。
【0033】
デジタル音声信号受信部214は、ケーブル603により外部機器51のデジタル音声出力端子に接続されており、外部機器51のデジタル音声出力端子から出力される信号を受信し、必要に応じて復調したデジタル音声信号を信号線704を通じて信号形式判別・データ抽出部208へ出力する。復調の有無と復調の方法は、外部機器51のデジタル音声出力端子から出力されるデジタル音声信号の形式に依存する。例えば、テレビ1のデジタル音声出力端子と同じ種類の信号であれば、デジタル音声信号受信部213と同様の復調が行われる。
【0034】
デジタル信号中継・デジタル音声信号分岐部211は、ケーブル604により外部機器51のHDMI(High Definition Multimedia Interface)端子に接続されており、外部機器51のHDMI端子から出力されたデジタル信号(映像や音声、制御信号を含む)を受信して、ケーブル605を通じてテレビ1のHDMI端子に送信するデジタル信号中継機能と、受信したデジタル信号からデジタル音声信号を抽出する分岐機能とを有し、分岐したデジタル音声信号を必要に応じて処理して、信号線705を通じて信号形式判別・データ抽出部208へ出力する。処理の方法は、外部機器51のHDMI端子から出力されるデジタル信号から分岐したデジタル音声信号の形式に依存する。例えば、テレビ1のデジタル音声出力端子と同じ種類の信号であれば、デジタル音声信号受信部213と同様の処理が行われる。
【0035】
本実施例では、外部機器51からテレビ1に出力されているデジタル音声信号を、外部機器51のデジタル音声出力端子とHDMI端子との2系統から取り出すようにしているが、何れか一方の系統によるデジタル音声信号の取り出しを省略してもよい。
【0036】
信号形式判別・データ抽出部208は、デジタル音声信号受信部214から信号線704を通じて入力される外部機器51のデジタル音声信号、または、デジタル信号中継・デジタル音声信号分岐部211から信号線705を通じて入力される外部機器51のデジタル音声信号が、ノン・リニアPCM音声信号であれば、プリアンブル信号Pcから音声信号形式を判別すると共に、バーストペイロード毎に予め定められた一部の箇所のデータを特徴データ(番組シグネチャ)として抽出し、音声信号形式と特徴データの組を信号線706を通じてデジタル音声比較・データセレクト部206へ出力する。
【0037】
図2に例示した端末装置2の場合、テレビ1に外部機器51と同様な外部機器52がもう1台接続されているため、外部機器52のデジタル音声出力端子にケーブル606を通じて接続されたデジタル音声信号受信部215、外部機器52のHDMI端子およびテレビ1のHDMI端子にケーブル607およびケーブル608を通じて接続されたデジタル信号中継・デジタル音声信号分岐部212、デジタル音声信号受信部215に信号線707により、デジタル信号中継・デジタル音声信号分岐部212に信号線708により、また、デジタル音声比較・データセレクト部206に信号線709によりそれぞれ接続された信号形式判別・データ抽出部209が備えられている。ここで、デジタル音声信号受信部215はデジタル音声信号受信部214と同等な機能を有し、デジタル信号中継・デジタル音声信号分岐部212はデジタル信号中継・デジタル音声信号分岐部211と同等な機能を有し、信号形式判別・データ抽出部209は信号形式判別・データ抽出部208と同等な機能を有している。なお、本実施の形態では、デジタル信号中継・デジタル音声信号分岐部211、212は、HDMIを用いたが、デジタル信号が取り出せるインタフェースであればHDMI以外のインタフェースを用いても良い。
【0038】
デジタル音声比較・データセレクト部206は、信号線703を通じて入力される音声信号形式がノン・リニアPCMである場合、信号線703を通じて入力される特徴データ(テレビ1のデジタル音声出力端子から出力されたデジタル音声信号から抽出された特徴データ)と、信号線706を通じて入力される特徴データ(外部機器1から出力されたデジタル音声信号から抽出された特徴データ)および信号線709を通じて入力される特徴データ(外部機器2から出力されたデジタル音声信号から抽出された特徴データ)とを比較することにより、テレビ1で視聴されているソースの判定と特徴データの選択とを行う。具体的には、信号線703を通じて入力される特徴データが信号線706を通じて入力される特徴データと一致すれば、テレビ1で視聴されているソースを外部機器1と判定し、この判定結果と、信号線703を通じて入力される特徴データと音声信号形式の組または信号線706を通じて入力される特徴データと音声信号形式の組を信号線710を通じて制御部201へ出力する。また、信号線703を通じて入力される特徴データが信号線709を通じて入力される特徴データと一致すれば、テレビ1で視聴されているソースを外部機器2と判定し、この判定結果と、信号線703を通じて入力される特徴データと音声信号形式の組または信号線709を通じて入力される特徴データと音声信号形式の組を信号線710を通じて制御部201へ出力する。さらに、信号線703を通じて入力される特徴データが信号線706および信号線709を通じて入力される特徴データの何れとも一致しなければ、テレビ1で視聴されているソースをテレビ1の内蔵デジタルチューナと判定し、この判定結果と、信号線703を通じて入力される特徴データと音声信号形式の組を信号線710を通じて制御部201へ出力する。
【0039】
またデジタル音声比較・データセレクト部206は、信号線703を通じて信号形式判別・データ抽出部207から入力される音声信号形式を、信号線710を通じて制御部201へ出力する機能を有する。さらにデジタル音声比較・データセレクト部206は、信号線710を通じて制御部201から与えられる指示に従って、信号線706または信号線709のうち制御部201から指定された信号線を通じて受信した特徴データと音声信号形式の組を、制御部201へ出力する機能を有している。
【0040】
アナログ音声信号受信部216は、ケーブル609によりテレビ1のアナログ音声出力端子に接続されており、テレビ1のアナログ音声出力端子から出力される信号を受信して信号線711を通じて音声比較・音声抽出部210へ出力する。また、アナログ音声信号受信部217は、ケーブル610により外部機器51のアナログ音声出力端子に接続されており、外部機器51のアナログ音声出力端子から出力される信号を受信して信号線712を通じて音声比較・音声抽出部210へ出力する。さらに、アナログ音声信号受信部218は、ケーブル611により外部機器52のアナログ音声出力端子に接続されており、外部機器52のアナログ音声出力端子から出力される信号を受信して信号線713を通じて音声比較・音声抽出部210へ出力する。
【0041】
音声比較・音声抽出部210は、アナログ音声信号受信部216〜218に信号線711〜713を通じて接続され、制御部201に信号線714を通じて接続されている。音声比較・音声抽出部210は、信号線711を介して入力されるテレビ1のアナログ音声信号と、信号線712、713を介して入力される外部機器51、52のアナログ音声信号とを比較することにより、テレビ1で視聴されているソースの判定とアナログ音声信号の特徴データの生成および選択とを行う。具体的には、信号線711を通じて入力されるテレビ1のアナログ音声信号が信号線712を通じて入力される外部機器51のアナログ音声信号と一致すれば、テレビ1で視聴されているソースを外部機器51と判定し、この判定結果と、信号線711を通じて入力されるテレビ1のアナログ音声信号または信号線712を通じて入力される外部機器51のアナログ音声信号から特徴データ(番組シグネチャ)を抽出し、この抽出した特徴データと音声信号形式(音声信号形式がアナログ音声であること)との組を信号線714を通じて制御部201へ出力する。また、信号線711を通じて入力されるテレビ1のアナログ音声信号が信号線713を通じて入力される外部機器52のアナログ音声信号と一致すれば、テレビ1で視聴されているソースを外部機器52と判定し、この判定結果と、信号線711を通じて入力されるテレビ1のアナログ音声信号または信号線713を通じて入力される外部機器52のアナログ音声信号から特徴データ(番組シグネチャ)を抽出し、この抽出した特徴データと音声信号形式(音声信号形式がアナログ音声であること)との組を信号線714を通じて制御部201へ出力する。さらに、信号線711を通じて入力されるテレビ1のアナログ音声信号が信号線712、713を通じて入力される外部機器51、52の何れのアナログ音声信号とも一致しなければ、テレビ1で視聴されているソースをテレビ1の内蔵デジタルチューナと判定し、この判定結果と、信号線711を通じて入力されるテレビ1のアナログ音声信号から特徴データ(番組シグネチャ)を抽出し、この抽出した特徴データと音声信号形式(音声信号形式がアナログ音声であること)との組を信号線714を通じて制御部201へ出力する。
【0042】
制御部201は、比較データの生成および端末装置2全体の制御を司る。制御部201において生成される比較データのフォーマットを図4に示す。1つの比較データは、管理番号、時刻、データ抽出元の音声信号形式、抽出ソース情報および特徴データから構成される。管理番号は、例えば、視聴者宅を一意に定める番号と、当該視聴者宅におけるテレビを一意に定める番号とで構成される。特徴データは、視聴ソースのデジタル音声信号またはアナログ音声信号から抽出された番組シグネチャである。時刻は、特徴データを抽出した時刻である。データ抽出元の音声信号形式は、特徴データを抽出したデジタル音声信号またはアナログ音声信号の音声信号形式である。抽出ソース情報は、視聴ソースを示し、例えば値00でテレビ1の内蔵デジタルチューナ、値01で外部機器51、値02で外部機器52を示す。音声信号形式がノン・リニアPCMの場合、デジタル音声信号のデータバースト毎に1つの比較データが生成される。また、音声信号形式がノン・リニアPCM以外の場合、所定のサンプリング周期毎に1つの比較データが生成される。
【0043】
データ蓄積部202は、RAMやハードディスク等で構成され、制御部201で生成された比較データを蓄積する。時計203は、現在時刻を計時する。時計203が計時する現在時刻は制御部201から読み出すことができる。通信部204は、制御部201からの指示に従って、データ蓄積部202に蓄積された比較データを有線または無線によりセンタ装置4へ送信する機能を有する。
【0044】
次に、図5のフローチャートを参照して、端末装置2の動作の詳細を説明する。
【0045】
端末装置2の制御部201は、信号線701を通じてテレビON/OFF検出部205から入力される検出信号により、テレビ1がオンされているか、オフされているかを判別する(S101)。
【0046】
テレビ1がオンされている場合、制御部201は、信号線710を通じてデジタル音声比較・データセレクト部206から入力されている音声信号形式(テレビ1のデジタル音声出力端子から出力されているデジタル音声信号の音声信号形式)が、ノン・リニアPCMか、それ以外(リニアPCMあるいはデジタル音声信号無し)かを判別する(S102)。
【0047】
テレビ1のデジタル音声出力端子から出力されているデジタル音声信号の音声信号形式がノン・リニアPCMの場合、デジタル音声比較・データセレクト部206において、テレビ1のデジタル音声出力端子から出力されているデジタル音声信号と、外部機器51、52からテレビ1に出力されているデジタル音声信号とが比較されて、その比較結果が信号線710を通じて制御部201に通知される(S103)。制御部201は、テレビ1のデジタル音声出力端子から出力されているデジタル音声信号に一致するデジタル音声信号を出力する外部機器があったか否かを判定し(S104)、あれば、テレビ1のデジタル音声信号に一致したデジタル音声信号を出力する外部機器を視聴ソースと判定し、視聴ソースのデジタル音声信号から抽出された特徴データ、音声信号形式、抽出ソース情報、現在時刻、管理番号から構成される比較データを生成し、データ蓄積部202に蓄積する(S105)。そして、ステップS101の処理へと戻る。また、テレビ1のデジタル音声信号に一致するデジタル音声信号を出力する外部機器が存在しなければ、制御部201は、テレビ1の内蔵デジタルチューナを視聴ソースと判定し、視聴ソースのデジタル音声信号から抽出された特徴データ、音声信号形式、抽出ソース情報、現在時刻、管理番号から構成される比較データを生成し、データ蓄積部202に蓄積する(S106)。そして、ステップS101の処理へと戻る。
【0048】
他方、テレビ1のデジタル音声出力端子から出力されているデジタル音声信号の音声信号形式がノン・リニアPCM以外の場合、音声比較・音声抽出部210において、テレビ1のアナログ音声出力端子から出力されているアナログ音声信号と、外部機器51、52のアナログ音声出力端子から出力されているアナログ音声信号とが比較されて、その比較結果が信号線714を通じて制御部201に通知される(S107)。制御部201は、テレビ1のアナログ音声出力端子から出力されているアナログ音声信号に一致するアナログ音声信号を出力する外部機器があったか否かを判定し(S108)、あれば、テレビ1のアナログ音声信号に一致したアナログ音声信号を出力する外部機器を視聴ソースと判定し、その視聴ソースからテレビ1に出力されているデジタル音声信号の音声信号形式を判定する(S109)。これは、制御部201から信号線710を通じてデジタル音声比較・データセレクト部206に対して、視聴ソースと判定した外部機器を指定し、その指定した外部機器のデジタル音声信号から抽出された音声信号形式を受け取って判別することで行われる。若し、音声信号形式がノン・リニアPCMであれば、制御部201は、視聴ソースと判定した外部機器からテレビ1に出力されているデジタル音声信号から生成された特徴データと音声信号形式との組をデジタル音声比較・データセレクト部206から取得して比較データを生成し、データ蓄積部202に蓄積する(S110)。このような状況が生じる場面としては、例えば外部機器とテレビ1とをアナログ信号で接続している場合などである。制御部201は、その後、ステップS101の処理へと戻る。また、音声信号形式がノン・リニアPCM以外(リニアPCM、デジタル音声信号無し)の場合、制御部201は、アナログ音声信号の特徴データと音声信号形式との組を音声比較・音声抽出部210から取得して比較データを生成し、データ蓄積部202に蓄積する(S111)。
【0049】
他方、テレビ1のアナログ音声信号に一致するアナログ音声信号を出力する外部機器が存在しなければ、制御部201は、テレビ1の内蔵デジタルチューナを視聴ソースと判定し、テレビ1のアナログ音声出力端子から出力されているアナログ音声信号から抽出された特徴データ、音声信号形式、抽出ソース情報、現在時刻、管理番号から構成される比較データを生成し、データ蓄積部202に蓄積する(S112)。そして、ステップS101の処理へと戻る。このような状況が生じる場面としては、テレビ1のデジタル音声出力端子が外部機器のデジタル音声信号を出力しない仕様になっているか、テレビ1にそもそもデジタル音声出力端子が無い場合などである。
【0050】
制御部201は、テレビ1の電源がオンされている期間中、ステップS102〜S112の処理を繰り返し実行する。また、テレビ1の電源がオンからオフに変化したことを検出すると(S113)、テレビOFFデータを作成し、データ蓄積部202に蓄積する(S114)。そして、ステップS101の処理へと戻る。テレビOFFデータは、図4に示した比較データにおけるデータ抽出元の音声信号形式を所定の値(例えばFFFF)にしたデータである。
【0051】
視聴者宅のテレビ1の利用状況の時間的な変化の一例を図6に示す。また、その場合に端末装置2で作成され蓄積される比較データの一例を図7に示す。図7の先頭行の比較データ1001は、前回にテレビ1がオフされたときのテレビOFFデータである。なお、図7において「****************」は抽出されたデータで、具体的な値は省略している。
【0052】
テレビ1の電源がオンされ、テレビ1の内蔵デジタルチューナでAチャンネルの視聴が開始されると、次にチャンネル切換が開始されるまでの期間中((1))、音声信号形式が0007(MPEG2−ACC)の一連の比較データ1002が、Aチャンネルのデジタル音声データから生成されて蓄積される。
【0053】
テレビ1のチャンネル切換中((2))は、音声信号形式が0003(PAUSE)の一連の比較データ1003が生成されて蓄積される。
【0054】
チャンネルがテレビ1の内蔵デジタルチューナのBチャンネルに切り換わると、そのBチャンネルの視聴が終了するまでの期間中((3))、音声信号形式が0007(MPEG2−ACC)の一連の比較データ1004が、Bチャンネルのデジタル音声信号から生成されて蓄積される。
【0055】
次にテレビ1の視聴ソースが内蔵デジタルチューナから外部機器51に切り換えられると、この切換中((4))、音声信号形式が0003(PAUSE)の一連の比較データ1005が生成されて蓄積される。
【0056】
外部機器51では、録画再生されているデータ音声信号の音声信号形式がAC−3になっており、その視聴中((5))、音声信号形式が0001(AC−3)の一連の比較データ1006が生成されて蓄積される。
【0057】
外部機器51で早送り操作が行われると、音声信号形式が0003(PAUSE)になる。従って、早送り操作中((6))、音声信号形式が0003(PAUSE)の一連の比較データ1007が生成されて蓄積される。
【0058】
早送り終了後、次の入力切換前までの期間中((7))、再び、外部機器51の音声信号形式が0001(AC−3)の一連の比較データ1008が生成されて蓄積される。
【0059】
次にテレビ1の視聴ソースが外部機器51から内蔵デジタルチューナに切り換えられると、この切換中((8))、音声信号形式が0003(PAUSE)の一連の比較データ1009が生成されて蓄積される。
【0060】
視聴ソース切換後、テレビ1の内蔵デジタルチューナでCチャンネルの視聴が開始されると、その視聴期間中((9))、音声信号形式が0007(MPEG2−ACC)の一連の比較データ1010が、Cチャンネルのデジタル音声データから生成されて蓄積される。
【0061】
テレビ1の電源がオフされると、テレビOFFデータが比較データ1011として生成され、蓄積される。
【0062】
次にセンタ装置4の各構成要素について詳細に説明する。
【0063】
図8を参照すると、センタ装置4の或る1つの判定対象チャンネルに対応する基準データ作成部42は、デジタルチューナ421、データ抽出部422、424−1〜424−n、426、デジタル音声変換部423−1〜423−n、425、時計427、および制御部428を備えている。
【0064】
基準データ作成部42で作成される基準データのフォーマットの一例を図9に示す。1つの基準データは、管理番号、チャンネル番号、時刻、データ抽出元の音声信号形式、特徴データから構成される。管理番号は、当該基準データを管理するための任意の番号である。チャンネル番号は視聴判定となるチャンネルの番号である。特徴データは、判定対象となるチャンネルのデジタル音声信号またはアナログ音声信号から抽出された番組シグネチャである。時刻は、特徴データを抽出した時刻である。データ抽出元の音声信号形式は、特徴データを抽出したデジタル音声信号またはアナログ音声信号の音声信号形式である。音声信号形式がノン・リニアPCMの場合、デジタル音声信号のデータバースト毎に1つの基準データが生成される。また、音声信号形式がノン・リニアPCM以外の場合、所定のサンプリング周期毎に1つの基準データが生成される。
【0065】
デジタルチューナ421は、判定対象とする放送チャンネル(ここではチャンネルAとする)のデジタル音声信号を生成し、データ抽出部422と全てのデジタル音声変換部423−1〜423−n、425に出力する。我が国の場合、デジタルチューナ421で生成されるデジタル音声信号の形式は、MPEG2−ACCである。
【0066】
データ抽出部422は、MPEG2−ACC形式のデジタル音声信号から各データバースト毎に1つの基準データを生成し、基準データ蓄積部43へ出力する。
【0067】
デジタル音声変換部423−1は、MPEG2−ACC形式のデジタル音声信号を、AC−3(2ch)(DolbyDigital(2ch))のデジタル音声信号に変換してデータ抽出部424−1に出力する。データ抽出部424−1は、AC−3(2ch)(DolbyDigital(2ch))のデジタル音声信号から各データバースト毎に1つの基準データを生成し、基準データ蓄積部43へ出力する。
【0068】
デジタル音声変換部423−2は、MPEG2−ACC形式のデジタル音声信号を、AC−3(5.1ch)(DolbyDigital(5.1ch))のデジタル音声信号に変換してデータ抽出部424−2に出力する。データ抽出部424−2は、AC−3(5.1ch)(DolbyDigital(5.1ch))のデジタル音声信号から各データバースト毎に1つの基準データを生成し、基準データ蓄積部43へ出力する。
【0069】
その他のデジタル音声変換部423−3〜423−nは、MPEG2−ACC形式のデジタル音声信号を、ノン・リニアPCMのその他の音声信号形式のうち自変換部が受け持つ音声信号形式に変換し、データ抽出部424−3〜424−nに出力する。データ抽出部424−3〜424−nは、入力されたデジタル音声信号から各データバースト毎に1つの基準データを生成し、基準データ蓄積部43へ出力する。
【0070】
デジタル音声変換部425は、MPEG2−ACC形式のデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換し、アナログ音声特徴抽出部426へ出力する。アナログ音声特徴抽出部426は、入力されたアナログ音声信号から所定のサンプリング周期で、基準データを生成し、基準データ蓄積部43へ出力する。
【0071】
時計427は、現在時刻を計測している。時計427で計測されている現在時刻は制御部428から取り出すことができる。制御部428は、デジタルチューナ421に判定対象チューナを選局させる制御、各デジタル音声変換部423−1〜423−n、425に対して変換処理を行わせる制御、各データ抽出部422、424−1〜424−n、426に基準データの生成を行わせる制御を実施する。
【0072】
図10を参照すると、センタ装置4の基準データ蓄積部43は、書き込み部432、チャンネル別かつ音声信号形式別の記憶部433および読み出し部434で構成される。
【0073】
書き込み部432は、基準データ作成部42から受信した基準データを、複数の記憶部433のうち、受け取った基準データのチャンネル情報および音声信号形式に対応する記憶部433に登録する機能を持つ。
【0074】
各記憶部433は、ハードディスク等で構成され、視聴判定チャンネルの基準データを音声信号形式別に過去一定期間分蓄積する容量のファイルを記憶する。どの記憶部433のファイルがどの視聴判定チャンネルのどの音声信号形式の基準データを記憶しているかは、例えばファイル名の一部にチャンネル情報および音声信号形式を付加することで管理される。
【0075】
読み出し部434は、視聴判定処理部44からの指令に従って、指定された視聴判定チャンネルおよび音声信号形式の基準データを該当する記憶部433から読み出して出力する機能を持つ。
【0076】
図11を参照すると、センタ装置4の比較データ蓄積部41は、通信部411、書き込み部412、テレビ別の記憶部413および読み出し部414で構成される。
【0077】
通信部411は、端末装置2から受信した比較データを書き込み部412に伝達する。
【0078】
書き込み部412は、通信部411から受け取った比較データを、複数の記憶部413のうち、当該比較データの管理番号(視聴者宅を特定する番号およびテレビ番号)で一意に特定されるテレビ1に対応する記憶部413に登録する機能を持つ。
【0079】
各記憶部413は、ハードディスク等で構成され、比較データを一定量蓄積する容量のファイルを記憶する。どの記憶部413のファイルが、どのテレビに対応する比較データを記憶しているかは、例えばファイル名にテレビ番号等を付加することで管理される。
【0080】
読み出し部414は、視聴判定処理部44からの指令に従って、指定されたテレビ1の比較データを該当する記憶部413から読み出して出力する機能を持つ。
【0081】
図12を参照すると、センタ装置4の視聴判定処理部44は、比較データ読み出し部441、基準データ読み出し部442、判定部443、記憶部444、445および書き込み部446から構成される。
【0082】
比較データ読み出し部441は、比較データ蓄積部41から処理対象とするテレビ1の比較データを読み出す機能を持つ。
【0083】
基準データ読み出し部442は、基準データ蓄積部43から基準データを読み出す機能を持つ。
【0084】
記憶部444は、比較データ読み出し部441により読み出された比較データを一時的に記憶し、記憶部445は、基準データ読み出し部442により読み出された基準データを一時的に記憶するために使用される。
【0085】
書き込み部446は、判定部443の処理結果を処理結果記憶部45に書き込む機能を持つ。
【0086】
判定部443は、比較データ蓄積部41に蓄積されたテレビ別の比較データ毎に、基準データ蓄積部43に蓄積された基準データと照合して、視聴チャンネルを判定する機能を持つ。判定部443の処理例を図13に示す。
【0087】
図13を参照すると、判定部443は、比較データ読み出し部441を通じて比較データ蓄積部41から処理対象とする1つの視聴ブロックデータを読み出し、記憶部444に記憶する(S201)。ここで、視聴ブロックデータとは、同一素材を視聴しているとみなすことができる比較データの連続する最小単位を意味する。テレビのオフ、チャンネル切換、入力切換など視聴する素材やソースが切り換わると、それを契機に次の視聴ブロックを形成する。視聴チャンネルの判定は、視聴ブロック単位で行う。図6および図7に例示した一連の比較データの場合、図6中の(1)、(3)、(5)、(7)、(9)の期間中の比較データ群がそれぞれ1つの視聴ブロックデータとして処理される。
【0088】
次に判定部443は、今回の視聴ブロックデータに含まれる比較データの音声信号形式を判定する(S202〜S206)。若し、音声信号形式がMPEG2−ACCであれば、判定部443は、基準データ読み出し部442を通じて基準データ蓄積部43から、判定対象チャンネル毎のMPEG2−ACCの基準データを読み出して、記憶部445に記憶し、記憶部444に記憶した比較データ中の特徴データと、記憶部445に記憶した各チャンネル毎の基準データとをデジタル的に比較することにより、視聴チャンネルを判定する(S207)。また、音声信号形式がAC−3(2ch)であれば、判定部443は、基準データ読み出し部442を通じて基準データ蓄積部43から、判定対象チャンネル毎のAC−3(2ch)の基準データを読み出して、記憶部445に記憶し、記憶部444に記憶した比較データ中の特徴データと、記憶部445に記憶した各チャンネル毎の基準データとをデジタル的に比較することにより、視聴チャンネルを判定する(S208)。さらに、音声信号形式がAC−3(5.1ch)であれば、判定部443は、基準データ読み出し部442を通じて基準データ蓄積部43から、判定対象チャンネル毎のAC−3(5.1ch)の基準データを読み出して、記憶部445に記憶し、記憶部444に記憶した比較データ中の特徴データと、記憶部445に記憶した各チャンネル毎の基準データとをデジタル的に比較することにより、視聴チャンネルを判定する(S209)。以下、同様に判定したデジタル音声信号形式の基準データを用いて視聴チャンネルの判定を行う(S210、S211)。
【0089】
他方、音声信号形式がアナログ音声信号であれば、判定部443は、基準データ読み出し部442を通じて基準データ蓄積部43から、判定対象チャンネル毎のアナログ音声信号による基準データを読み出して、記憶部445に記憶し、記憶部444に記憶した比較データ中の特徴データと、記憶部445に記憶した各チャンネル毎の基準データとをアナログ的に(例えば音声スペクトルの比較)比較することにより、視聴チャンネルを判定する(S212)。
【0090】
以上の視聴チャンネル判定は、まずリアルタイム視聴判定について実施され、視聴チャンネルが特定されなければ、タイムシフト視聴判定について実施される。
【0091】
判定部443は、比較データ中の1つの視聴ブロックデータについての判定処理を終えると、残りの視聴ブロックデータについて同様の判定処理を繰り返す。これを全てのテレビの比較データについて繰り返す。
【0092】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は以上の実施の形態にのみ限定されず、その他各種の付加変更が可能である。例えば、以下のように構成することもできる。
【0093】
調査対象のテレビとして、デジタルチューナを1つ内蔵するテレビ1を例に挙げたが、内蔵デジタルチューナの個数はこれに限定されず、地上デジタルチューナとBSデジタルチューナなど複数のデジタルチューナを内蔵するテレビも調査対象とすることができる。また、STB(セットトップボックス)を用いてデジタル放送を受信しているテレビも調査対象にすることができる。
【0094】
端末装置2に、視聴している個人の情報を入力する個人識別信号送信機などの機器とのインタフェースを設け、入力された個人識別情報を時刻情報と共にセンタ装置4へ送信することで、個人視聴率調査を行うことが可能である。
【符号の説明】
【0095】
1…テレビ
2…端末装置
3…通信網
4…センタ装置
5…外部機器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの内蔵デジタルチューナを備え、前記内蔵デジタルチューナで選局されたチャンネルの映像および音声信号をディスプレイおよびスピーカから出力することができると共に、前記選局されたチャンネルのデジタル音声信号を出力するデジタル音声出力端子を備えたテレビジョン受像機で実際に視聴されているチャンネルを判定する視聴チャンネル判定システムにおいて、
前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子に接続された端末装置と、
前記端末装置と通信可能なセンタ装置とで構成され、
前記端末装置は、
前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子から出力されるデジタル音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、前記デジタル音声信号の音声信号形式とを含む比較データを生成する比較データ生成手段と、
前記生成された比較データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された比較データを前記センタ装置へ送信する通信手段とを備え、
前記センタ装置は、
前記端末装置から比較データを受信して蓄積する比較データ蓄積手段と、
視聴判定するチャンネル毎かつ音声信号形式毎に、当該チャンネルの当該音声信号形式の音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、当該音声信号形式とを含む基準データを蓄積する基準データ蓄積手段と、
前記比較データ蓄積手段に蓄積された比較データと、前記基準データ蓄積手段に蓄積された各チャンネル毎の基準データとを比較して、視聴チャンネルを判定する判定手段とを備えることを特徴とする視聴チャンネル判定システム。
【請求項2】
前記センタ装置の前記判定手段は、互いに音声信号形式が一致する比較データと基準データとの組合せについてのみ比較を行うことを特徴とする請求項1に記載の視聴チャンネル判定システム。
【請求項3】
録画再生機能を有する1以上の外部機器が前記テレビジョン受像機に接続されている場合、前記端末装置は、前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子からノン・リニアPCM信号が出力されているときは、前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子から出力されているデジタル音声信号と、前記外部機器から前記テレビジョン受像機に出力されているデジタル音声信号とを比較し、何れかの外部機器から前記テレビジョン受像機に出力されているデジタル音声信号が前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子から出力されているデジタル音声信号と一致したときは、前記比較データ生成手段により、当該一致した外部機器から出力されているデジタル音声信号または前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子から出力されているデジタル音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、当該音声信号形式と、当該一致した外部機器を視聴ソースとしている旨のソース情報とを含む比較データを生成し、一致する外部機器が存在しないときは、前記比較データ生成手段により、前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子から出力されているデジタル音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、当該音声信号形式と、前記内蔵デジタルチューナを視聴ソースとしている旨のソース情報とを含む比較データを生成することを特徴する請求項1または2に記載の視聴チャンネル判定システム。
【請求項4】
前記端末装置は、前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子からノン・リニアPCM信号が出力されていないときは、前記テレビジョン受像機のアナログ音声出力端子から出力されているアナログ音声信号と、前記外部機器のアナログ音声出力端子から出力されているアナログ音声信号とを比較し、何れかの外部機器から出力されているアナログ音声信号が前記テレビジョン受像機の前記アナログ音声出力端子から出力されているアナログ音声信号と一致したときは、当該一致した外部機器のデジタル音声出力端子から出力されているデジタル音声信号の音声信号形式がノン・リニアPCMであれば、前記比較データ生成手段により、当該外部機器のデジタル音声出力端子から出力されているデジタル音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、当該音声信号形式と、当該外部機器を視聴ソースとしている旨のソース情報とを含む比較データを生成し、ノン・リニアPCMでなければ、前記比較データ生成手段により、前記外部機器の前記アナログ音声出力端子または前記テレビジョン受像機の前記アナログ音声出力端子から出力されているアナログ音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、当該音声信号形式と、当該外部機器を視聴ソースとしている旨のソース情報とを含む比較データを生成することを特徴とする請求項3に記載の視聴チャンネル判定システム。
【請求項5】
前記端末装置は、前記テレビジョン受像機の前記アナログ音声出力端子から出力されているアナログ音声信号と一致するアナログ音声信号を出力している外部機器が存在しないときは、前記比較データ生成手段により、前記テレビジョン受像機の前記アナログ音声出力端子から出力されているアナログ音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、当該音声信号形式と、当該外部機器を視聴ソースとしている旨のソース情報とを含む比較データを生成することを特徴とする請求項4に記載の視聴チャンネル判定システム。
【請求項6】
少なくとも1つの内蔵デジタルチューナを備え、前記内蔵デジタルチューナで選局されたチャンネルの映像および音声信号をディスプレイおよびスピーカから出力することができると共に、前記選局されたチャンネルのデジタル音声信号を出力するデジタル音声出力端子を備えたテレビジョン受像機で実際に視聴されているチャンネルを判定する視聴チャンネル判定方法において、
a)前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子に接続された端末装置が、前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子から出力されるデジタル音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、前記デジタル音声信号の音声信号形式とを含む比較データを生成するステップと、
b)前記端末装置が、前記生成した比較データをネットワークを通じてセンタ装置へ送信するステップと、
c)前記センタ装置が、前記端末装置から受信した比較データを比較データ蓄積手段に蓄積するステップと、
d)前記センタ装置が、視聴判定するチャンネル毎かつ音声信号形式毎に、当該チャンネルの当該音声信号形式の音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、当該音声信号形式とを含む基準データを基準データ蓄積手段に蓄積するステップと、
e)前記センタ装置が、前記比較データ蓄積手段に蓄積された比較データと、前記基準データ蓄積手段に蓄積された各チャンネル毎の基準データとを比較して、視聴チャンネルを判定するステップと、
を含むことを特徴とする視聴チャンネル判定方法。
【請求項7】
前記ステップeでは、前記センタ装置が、互いに音声信号形式が一致する比較データと基準データとの組合せについてのみ比較を行うことを特徴とする請求項6に記載の視聴チャンネル判定方法。
【請求項8】
少なくとも1つの内蔵デジタルチューナを備え、前記内蔵デジタルチューナで選局されたチャンネルの映像および音声信号をディスプレイおよびスピーカから出力することができると共に、前記選局されたチャンネルのデジタル音声信号を出力するデジタル音声出力端子を備えたテレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子に接続された端末装置であって、
前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子から出力されるデジタル音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、前記デジタル音声信号の音声信号形式とを含む比較データを生成する比較データ生成手段と、
前記生成された比較データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された比較データをネットワークを通じてセンタ装置へ送信する通信手段とを備えることを特徴とする端末装置。
【請求項9】
視聴チャンネルの判定対象となるテレビジョン受像機に接続された端末装置から、前記テレビジョン受像機のデジタル音声出力端子から出力されたデジタル音声信号の音声信号形式および特徴データならびに時刻情報を含む比較データを受信し、蓄積する比較データ蓄積手段と、
視聴判定するチャンネル毎かつ音声信号形式毎に、当該チャンネルの当該音声信号形式の音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、当該音声信号形式とを含む基準データを蓄積する基準データ蓄積手段と、
前記比較データ蓄積手段に蓄積された比較データと、前記基準データ蓄積手段に蓄積された各チャンネル毎の基準データとを比較して、視聴チャンネルを判定する判定手段とを備えることを特徴とするセンタ装置。
【請求項10】
前記判定手段は、互いに音声信号形式が一致する比較データと基準データとの組合せについてのみ比較を行うことを特徴とする請求項9に記載のセンタ装置。
【請求項1】
少なくとも1つの内蔵デジタルチューナを備え、前記内蔵デジタルチューナで選局されたチャンネルの映像および音声信号をディスプレイおよびスピーカから出力することができると共に、前記選局されたチャンネルのデジタル音声信号を出力するデジタル音声出力端子を備えたテレビジョン受像機で実際に視聴されているチャンネルを判定する視聴チャンネル判定システムにおいて、
前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子に接続された端末装置と、
前記端末装置と通信可能なセンタ装置とで構成され、
前記端末装置は、
前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子から出力されるデジタル音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、前記デジタル音声信号の音声信号形式とを含む比較データを生成する比較データ生成手段と、
前記生成された比較データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された比較データを前記センタ装置へ送信する通信手段とを備え、
前記センタ装置は、
前記端末装置から比較データを受信して蓄積する比較データ蓄積手段と、
視聴判定するチャンネル毎かつ音声信号形式毎に、当該チャンネルの当該音声信号形式の音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、当該音声信号形式とを含む基準データを蓄積する基準データ蓄積手段と、
前記比較データ蓄積手段に蓄積された比較データと、前記基準データ蓄積手段に蓄積された各チャンネル毎の基準データとを比較して、視聴チャンネルを判定する判定手段とを備えることを特徴とする視聴チャンネル判定システム。
【請求項2】
前記センタ装置の前記判定手段は、互いに音声信号形式が一致する比較データと基準データとの組合せについてのみ比較を行うことを特徴とする請求項1に記載の視聴チャンネル判定システム。
【請求項3】
録画再生機能を有する1以上の外部機器が前記テレビジョン受像機に接続されている場合、前記端末装置は、前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子からノン・リニアPCM信号が出力されているときは、前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子から出力されているデジタル音声信号と、前記外部機器から前記テレビジョン受像機に出力されているデジタル音声信号とを比較し、何れかの外部機器から前記テレビジョン受像機に出力されているデジタル音声信号が前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子から出力されているデジタル音声信号と一致したときは、前記比較データ生成手段により、当該一致した外部機器から出力されているデジタル音声信号または前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子から出力されているデジタル音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、当該音声信号形式と、当該一致した外部機器を視聴ソースとしている旨のソース情報とを含む比較データを生成し、一致する外部機器が存在しないときは、前記比較データ生成手段により、前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子から出力されているデジタル音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、当該音声信号形式と、前記内蔵デジタルチューナを視聴ソースとしている旨のソース情報とを含む比較データを生成することを特徴する請求項1または2に記載の視聴チャンネル判定システム。
【請求項4】
前記端末装置は、前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子からノン・リニアPCM信号が出力されていないときは、前記テレビジョン受像機のアナログ音声出力端子から出力されているアナログ音声信号と、前記外部機器のアナログ音声出力端子から出力されているアナログ音声信号とを比較し、何れかの外部機器から出力されているアナログ音声信号が前記テレビジョン受像機の前記アナログ音声出力端子から出力されているアナログ音声信号と一致したときは、当該一致した外部機器のデジタル音声出力端子から出力されているデジタル音声信号の音声信号形式がノン・リニアPCMであれば、前記比較データ生成手段により、当該外部機器のデジタル音声出力端子から出力されているデジタル音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、当該音声信号形式と、当該外部機器を視聴ソースとしている旨のソース情報とを含む比較データを生成し、ノン・リニアPCMでなければ、前記比較データ生成手段により、前記外部機器の前記アナログ音声出力端子または前記テレビジョン受像機の前記アナログ音声出力端子から出力されているアナログ音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、当該音声信号形式と、当該外部機器を視聴ソースとしている旨のソース情報とを含む比較データを生成することを特徴とする請求項3に記載の視聴チャンネル判定システム。
【請求項5】
前記端末装置は、前記テレビジョン受像機の前記アナログ音声出力端子から出力されているアナログ音声信号と一致するアナログ音声信号を出力している外部機器が存在しないときは、前記比較データ生成手段により、前記テレビジョン受像機の前記アナログ音声出力端子から出力されているアナログ音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、当該音声信号形式と、当該外部機器を視聴ソースとしている旨のソース情報とを含む比較データを生成することを特徴とする請求項4に記載の視聴チャンネル判定システム。
【請求項6】
少なくとも1つの内蔵デジタルチューナを備え、前記内蔵デジタルチューナで選局されたチャンネルの映像および音声信号をディスプレイおよびスピーカから出力することができると共に、前記選局されたチャンネルのデジタル音声信号を出力するデジタル音声出力端子を備えたテレビジョン受像機で実際に視聴されているチャンネルを判定する視聴チャンネル判定方法において、
a)前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子に接続された端末装置が、前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子から出力されるデジタル音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、前記デジタル音声信号の音声信号形式とを含む比較データを生成するステップと、
b)前記端末装置が、前記生成した比較データをネットワークを通じてセンタ装置へ送信するステップと、
c)前記センタ装置が、前記端末装置から受信した比較データを比較データ蓄積手段に蓄積するステップと、
d)前記センタ装置が、視聴判定するチャンネル毎かつ音声信号形式毎に、当該チャンネルの当該音声信号形式の音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、当該音声信号形式とを含む基準データを基準データ蓄積手段に蓄積するステップと、
e)前記センタ装置が、前記比較データ蓄積手段に蓄積された比較データと、前記基準データ蓄積手段に蓄積された各チャンネル毎の基準データとを比較して、視聴チャンネルを判定するステップと、
を含むことを特徴とする視聴チャンネル判定方法。
【請求項7】
前記ステップeでは、前記センタ装置が、互いに音声信号形式が一致する比較データと基準データとの組合せについてのみ比較を行うことを特徴とする請求項6に記載の視聴チャンネル判定方法。
【請求項8】
少なくとも1つの内蔵デジタルチューナを備え、前記内蔵デジタルチューナで選局されたチャンネルの映像および音声信号をディスプレイおよびスピーカから出力することができると共に、前記選局されたチャンネルのデジタル音声信号を出力するデジタル音声出力端子を備えたテレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子に接続された端末装置であって、
前記テレビジョン受像機の前記デジタル音声出力端子から出力されるデジタル音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、前記デジタル音声信号の音声信号形式とを含む比較データを生成する比較データ生成手段と、
前記生成された比較データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された比較データをネットワークを通じてセンタ装置へ送信する通信手段とを備えることを特徴とする端末装置。
【請求項9】
視聴チャンネルの判定対象となるテレビジョン受像機に接続された端末装置から、前記テレビジョン受像機のデジタル音声出力端子から出力されたデジタル音声信号の音声信号形式および特徴データならびに時刻情報を含む比較データを受信し、蓄積する比較データ蓄積手段と、
視聴判定するチャンネル毎かつ音声信号形式毎に、当該チャンネルの当該音声信号形式の音声信号から抽出した特徴データと、時刻データと、当該音声信号形式とを含む基準データを蓄積する基準データ蓄積手段と、
前記比較データ蓄積手段に蓄積された比較データと、前記基準データ蓄積手段に蓄積された各チャンネル毎の基準データとを比較して、視聴チャンネルを判定する判定手段とを備えることを特徴とするセンタ装置。
【請求項10】
前記判定手段は、互いに音声信号形式が一致する比較データと基準データとの組合せについてのみ比較を行うことを特徴とする請求項9に記載のセンタ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−239345(P2010−239345A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−84255(P2009−84255)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(591101434)株式会社ビデオリサーチ (52)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(591101434)株式会社ビデオリサーチ (52)
【Fターム(参考)】
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