説明

親水コロイドを用いた、精油の味覚マスキング

【課題】メントール、ユーカリプトール、サリチル酸メチルおよびチモールの精油混合物を含有する口腔ケア用組成物のような組成物であって、それの望ましくない味覚が親水コロイドを使用することによって効果的にマスクされている組成物を提供する。
【解決手段】口腔ケア用組成物において、植物抽出物、海草抽出物およびそれらの混合物から成る群から選ばれた親水コロイドの有効な量と、メントール、ユーカリプトール、サリチル酸メチルおよびチモールを含有する精油約0.01重量%〜約5重量%と、を含有し、前記精油の望ましくない味覚が前記親水コロイドによってマスクされている、口腔ケア用組成物。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
本発明は、選ばれた親水コロイドと精油とを含有する口腔ケア用組成物(oral care compositions)であって、該精油の望ましくない味覚が該親水コロイドによってマスクされている組成物に関する。
【0002】
〔発明の背景〕
本発明は、親水コロイドでマスクされた精油を含有する口腔ケア用生成物に関する。精油化合物を含有する歯磨剤およびうがい薬を包含する口腔用組成物は、下記のもの:メントール(menthol)、サリチル酸メチル、ユーカリプトール(eucalyptol)およびチモール(thymol)、の1種類以上を使用して配合されてきた。それらの口腔用組成物は周知である(米国特許第4,945,087号明細書;国際公開番号WO9418939号パンフレット;WO9407477号パンフレット;WO9418939号パンフレット。これらの明細書の各々は、言及されることによって、そっくりそのまま組み入れられる)。これらの組成物はしばしば、望ましくない薬物の味覚であって、消費者にとって魅力のない(unattractive)ことがある味覚を有する。とりわけ、チモールは、この望ましくない味覚に最も多く寄与する傾向がある。複数種類の精油の組合せは、この望ましくない味覚を強化するようである。
【0003】
メントール、ユーカリプトール、サリチル酸メチルおよびチモールの精油混合物を含有する口腔ケア用組成物であって、1種類以上の精油の望ましくない味覚がマスクされている該組成物を有することは望ましい。本発明は、そのような組成物であって、それの望ましくない味覚が親水コロイドを使用することによって効果的にマスクされている該組成物を提供する。
【0004】
〔発明の概要〕
本発明は、口腔ケア用組成物において、
a.植物抽出物、海草抽出物およびそれらの混合物から成る群から選ばれた親水コロイドの有効な量と、
b.メントール、ユーカリプトール、サリチル酸メチルおよびチモールを含有する精油約0.01重量%〜約5重量%と、
を含有し、前記精油の望ましくない味覚が前記親水コロイドによってマスクされている、口腔ケア用組成物に関する。
【0005】
本発明のもう1つの態様は、口腔ケア用組成物において、
a.アルギナート(alginate)またはアルギン酸誘導体、ペクチンまたはペクチン誘導体、および、それらの混合物から成る群から選ばれた親水コロイドの有効な量と、
b.メントール、ユーカリプトール、サリチル酸メチル、チモールおよびそれらの混合物から成る群から選ばれた精油約0.01重量%〜約5重量%と、
を含有し、前記精油の望ましくない味覚が前記親水コロイドによってマスクされている、口腔ケア用組成物に関する。
【0006】
本発明のもう1つの態様は、口腔ケア用組成物において、
a.アルギン酸プロピレングリコール(propylene glycol alginate)約0.01重量%〜約1重量%と、
b.メントール、ユーカリプトール、サリチル酸メチル、チモールおよびそれらの混合物から成る群から選ばれた精油約0.01重量%〜約5重量%と、
を含有している、口腔ケア用組成物に関する。
【0007】
本発明は更に、そのような組成物を使用する方法に関する。
【0008】
〔発明の詳細な記述〕
本出願書類で使用される用語「〜を含有する(comprising)」は、その組成物が、該組成物と相溶性である(compatible)他の成分であって、好ましくは実質的に本発明の該組成物に影響を及ぼさない他の成分を含有することができることを意味する。その用語は、用語「〜から成る(consisting of)」および「本質的に〜から成る(consisting essentially of)」を包摂する。
【0009】
本出願書類で使用される%および比は全て、特に表示されない限り、全組成物の重量に基づく。本出願書類で記述される用語「湿重量(wet weight)」とは、未乾燥材料(即ち、液体部分が蒸発していないもの)の重量をいう。重量%は全て、特に表示されない限り、活重量ベース(active weight basis)である。測定は全て、25℃で行う。
【0010】
本出願書類で記述される用語「有効な量(effective amount)」とは、処置されている容態、症状もしくは疾患を少なくとも軽減するかまたは緩和するのに十分であるが、悪い副作用を回避するのに十分少ない口腔ケア剤の量をいう。
【0011】
用語「味覚のマスキング(taste masking)」は、定量化することは困難であるが、本出願書類で記述されるように、該用語は、別の状況では存在すると思われる望ましくない味覚または不愉快な味覚を軽減することをいう。
【0012】
本発明の組成物は、精油化合物の有効濃度を有する口腔用リンス剤(例えば、口内洗浄剤またはうがい薬)、歯磨剤、口腔用ゲル液(oral gel liquids)、ゲル、チューインガム、リキッドセンター充填ガム(liquid center filled gums)、ハッカ入り菓子(mints)、薬用キャンデー、可食性フィルム、等であって、該精油化合物の望ましくない味覚が、親水コロイドの添加によってマスクされているものを包含する。更に、あまり強烈でない風味が本発明の組成物の中に獲得される。本発明の1つの態様では、有効な量の親水コロイドを含有する口腔ケア用組成物、うがい薬が提供される。本発明の組成物には、これらの成分の天然形態または合成形態を使用することができるであろう。これらの成分の幾種類かは、単独で、または他の親水コロイド成分と組み合わさって、これらの組成物に入っている精油に対するより優れたマスキング効果(masking effect)を提供することができる。
【0013】
<親水コロイド>
本発明の組成物は、親水コロイドを含有する。親水コロイドは典型的には、水中でゲルを形成するあらゆる物質を包摂する。本発明で有用な親水コロイドには、天然タイプのもの、半合成タイプのもの、および合成タイプのものが包含される。親水コロイドは、例えば、天然海草抽出物、天然シードガム(seed gum)、天然植物滲出物、天然植物抽出物、天然繊維抽出物、生合成ガム、ゼラチン、生合成加工デンプン(biosynthetic process starch)もしくはセルロース系材料、アルギナート、カラギーナン(carrageenans)、グアール(guar)ガム、ローカスト(locust)ガム、タラ(tara)ガム、アラビア(Arabic)ガム、ガッチ(ghatti)ガム、寒天(agar)ガム、キサンタン(xanthan)ガム、ペクチン(pectin)、他の類似の親水コロイド源材料、または、それらの混合物であってもよい。親水コロイドは、約0.01重量%〜約5重量%で存在することができる。本発明の組成物が液体である場合、親水コロイドは通常、全組成物の約0.01重量%〜約0.3重量%で、任意的には約0.01重量%〜約0.2重量%で存在する。本発明の組成物が歯磨剤である場合、親水コロイドは通常、全組成物の約0.05重量%〜約5重量%で、任意的には約0.1重量%〜約3重量%で存在する。本発明の組成物がフィルムである場合、親水コロイドは通常、湿重量の約0.03%〜約3%で、任意的には湿重量の約0.05%〜約2%で存在する。
【0014】
幾つかの具体例において、親水コロイドは、アルギナートまたはアルギン酸誘導体である。本発明のために有用で適切なアルギナートまたはアルギン酸誘導体は、アルギン酸カルシウム、アルギン酸ポリプロピレン、アルギン酸カリウム、アルギン酸プロピレングリコール、アルギン酸ナトリウムおよびそれらの混合物を包含するが、それらに限定されない。アルギナートは任意的に、アルギン酸プロピレングリコール[FMC社のバイオポリマー(BioPolymer)]である。アルギナートまたはアルギン酸誘導体は、約0.01重量%〜約1重量%で、任意的には約0.02重量%〜約0.05重量%で存在することができる。
【0015】
幾つかの具体例において、親水コロイドは、ペクチンまたはペクチン誘導体[GENU(登録商標)]である。本発明のために有用で適切なペクチン類は、ペクチン、低メトキシルペクチン(low methoxyl pectin)、ペクチン酸カルシウム、ペクチン酸ナトリウム、ペクチン酸カリウムおよびそれらの混合物を包含するが、それらに限定されない。ペクチンまたはペクチン誘導体は、約0.05重量%〜約5重量%で、任意的には約0.1重量%〜約1重量%で存在することができる。
【0016】
幾つかの他の具体例において、親水コロイドは、ポリビニルピロリドン[PVP(登録商標)]、カルボキシビニルポリマー[カルボポール(Carbopol)(登録商標)]、ポリエチレンオキシドポリマー[ポリオックス(Polyox)(登録商標)]およびそれらの混合物から成る群から選ばれる。
【0017】
更なる具体例において、親水コロイドは、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびそれらの混合物から成る群から選ばれる。
【0018】
<精油>
本発明の組成物において更に有用であるのは、精油である。本発明の幾つかの具体例において、精油は、口腔に生物活性または治療活性(とりわけ、抗菌活性)を提供する。1つの具体例において、精油は、メントール、サリチル酸メチル、ユーカリプトール、チモールおよびそれらの混合物から成る群から選ばれる。チモールは通常、優れた抗菌活性を有するものと考えられている。チモールは、駆虫薬および防腐薬でもある。本発明の組成物が液体である場合、本発明の液体組成物に存在する精油の総量は通常、全組成物の約0.05〜約0.35重量%、任意的には約0.12〜約0.28重量%であってもよい。本発明の液体組成物に存在する精油の総量は、該精油が抗微生物効果を提供するのに十分な量である限り、様々であってもよい。ユーカリプトールは通常、本発明の組成物の全容量に基づき約0.07〜約0.11重量%、任意的には約0.08〜約0.10重量%で存在し、メントールは通常、本発明の組成物の全容量に基づき約0.03〜約0.06重量%、任意的には約0.04〜約0.05重量%で存在し、サリチル酸メチルは通常、本発明の組成物の全容量に基づき約0.03〜約0.08重量%、任意的には約0.04〜約0.07重量%で存在し、チモールは通常、本発明の組成物の全容量に基づき約0.03〜約0.08重量%、任意的には約0.04〜約0.07重量%で存在する。本発明の組成物がフィルムである場合、本発明のフィルム組成物に存在する精油の総量は通常、全組成物の湿重量の約0.05〜約15%、任意的には約0.20〜約10%であってもよい。本発明のフィルム組成物に存在する精油の総量は、該精油が抗微生物効果を提供するのに十分な量である限り、様々であってもよい。チモール、サリチル酸メチルおよびユーカリプトールの量は通常、フィルム組成物の湿重量の約0.01〜約4%、任意的には湿重量の約0.50〜約3.0%、更に任意的にはフィルムの湿重量の約0.70〜約2.0%である。メントールは通常、組成物の湿重量の約0.01〜約15%、任意的には湿重量の約2.0〜約10%、更に任意的にはフィルムの湿重量の約3〜約9%である。本発明の組成物が歯磨剤である場合、本発明の歯磨剤組成物に存在する精油の総量は通常、全組成物の約0.1〜約4重量%、任意的には約0.5〜約3重量%で存在する。本発明の歯磨剤組成物に存在する精油の総量は、該精油が抗微生物効果を提供するのに十分な量である限り、様々であってもよい。メントールは本発明の歯磨剤組成物の中に、該組成物の約0.01〜約1.0重量%の量で、任意的には約0.10〜約0.7重量%の量で存在することができる。ユーカリプトールは本発明の歯磨剤組成物の中に、約0.01〜約1.0重量%の量で、任意的には約0.05〜約0.5重量%の量で存在することができる。サリチル酸メチルは本発明の歯磨剤組成物の中に、約0.01〜約1.0重量%の量で、任意的には約0.04〜約0.6重量%の量で存在することができる。チモールは本発明の歯磨剤組成物の中に、約0.01〜約1.0重量%の量で、任意的には約0.1〜約0.6重量%の量で存在することができる。
【0019】
本発明の幾つかの具体例において、[前記精油]対[前記親水コロイド]の比は、全組成物の重量に基づき、約20:1から約1:5まで、任意的には約10:1から約1:3まで、任意的には約5:1から約1:1までである。本発明の幾つかの具体例では、水溶液の形態の親水コロイドであって、約1〜40センチポアズの範囲内の粘度[ブルックフィールド(Brookfield)RVT,5番RVスピンドル,10rpm,25℃]、任意的には約2〜10センチポアズの範囲内の粘度、または任意的には約3〜5センチポアズの範囲内の粘度を有する親水コロイドが組み入れられる。
【0020】
理論によって制限されることなく、親水コロイドは、精油の味覚をマスキングするのに役立つコーティングを口腔内に提供するものと思われる。このコーティングは、口腔内における精油の知覚される望ましくない味覚を減少させるものと思われる。追加的または代替的に、親水コロイドは、精油の知覚される望ましくない味覚が減少するような具合に該精油と結合することができるが、該精油のバイオアベイラビリティ(bio-availability;生物学的利用能)は口腔内において保持されるものと思われる。
【0021】
単独で、または上記の精油と組み合わされて使用される他の有用な精油には、カルバクロール(carvacrol)、ショウノウ(camphor)、アネトール(anethole)、カルボン(carvone)、オイゲノール(eugenol)、イソオイゲノール(isoeugenol)、リモネン(limonene)、オシメン(osimen)、n−デシルアルコール(n-decyl alcohol)、シトロネラ油(citronel)、a−サルピネオール(a-salpineol)、酢酸メチル、酢酸シトロネリル(citronellyl acetate)、メチルオイゲノール(methyl eugenol)、シネオール(cineol)、リナロール(linalool)、エチルリナロール(ethyl linalaol)、サフロラ・バニリン(safrola vanillin)、スペアミント油(spearmint oil)、ペパーミント油、レモン油、オレンジ油、セージ油(sage oil)、ローズマリー油(rosemary oil)、桂皮油(cinnamon oil)、ピメンタ油(pimento oil)、ラウレル油(laurel oil)、ニオイヒバ油(cedar leaf oil)、ゲリアノール(gerianol)、ベルベノン(verbenone)、アニス油(anise oil)、ベイ油(bay oil)、ベンズアルデヒド、ベルガモット油(bergamot oil)、苦扁桃油(bitter almond)、クロロチモール(chlorothymol)、桂皮アルデヒド(cinnamic aldehyde)、シトロネラ油(citronella oil)、カッシア油(cassia oil)、丁子油(clove oil)、コールタール(coal tar)、ユーカリ油、(guaiacol)、トロポロン(tropolone)誘導体[例えば、ヒノキチオール(hinokitiol)]、ラベンダー油(lavender oil)、からし油(mustard oil)、フェノール、サリチル酸フェニル、松根油(pine oil)、マツ葉油(pine needle oil)、サッサフラス油(sassafras oil)、スパイクラベンダー油(spike lavender oil)、蘇合香(storax)、サイム油(thyme oil)、トルーバルサム(tolu balsam)、テレビン油(terpentine oil)、丁子油(clove oil)およびそれらの混合物が包含される。
【0022】
<任意成分>
本発明の口腔用生成物の中の湿潤剤は、口腔に水分と上品な感触(elegant feel)とを与え、しかも、これらの組成物の中の精油の不快な味(harshness)を更に抑制することができる。幾種類かの湿潤剤は、本発明の組成物に、例えば甘味をも提供することができる。適切な湿潤剤には、可食性多価アルコール[例えば、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、キシリトール、シクロデキストリン(cyclodextrin)およびそれらの誘導体]が包含される。湿潤剤は通常、口腔用リンス剤では全組成物の約0.1重量%〜約30重量%の範囲の量で、また、歯磨剤組成物および口腔用ゲル組成物では全組成物の約10重量%〜約50重量%の範囲の量で存在する。
【0023】
本発明において有用な口腔用界面活性剤には、幾種類かの非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤および両性界面活性剤が包含される。それらの口腔用界面活性剤には、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとのブロック共重合体[例えば、ビーエーエスエフ社(BASF)からのプルロニクス(Pluronics)]が包含される。他の口腔用界面活性剤には、10〜18個の炭素原子を有する可溶性スルホン酸アルキル、ならびに、10〜18個の炭素原子を有する脂肪酸のモノグリセリドの硫酸塩、または、サルコシネート(sarcosinates)(塩および誘導体を包含する)[例えば、N−ラウロイルサルコシン酸ナトリウム]が包含される。使用することのできる両性界面活性剤には、ベタイン類(betaines)、スルホベタイン類(sulfobetaines)およびアミドベタイン類(amidebetaines)[例えば、ゴールドシュミットケミカル社(Goldschmidt Chemical Corporation)からのTEGOベタイン類]が包含される。アニオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤と両性界面活性剤との混合物を使用することができる。これらの成分は通常、口腔用リンス剤では全組成物の約0.01重量%〜約10重量%の量で、任意的には約0.01重量%〜1重量%の量で存在し、また、歯磨剤および口腔用ゲルでは全組成物の約0.5重量%〜約2重量%の量で存在する。
【0024】
歯磨剤組成物および口腔用ゲル組成物を得るためには、研磨剤をも添加することができる。適切な研磨剤は、約0.1〜約50μmの範囲の平均粒度を有するシリカゲルまたは沈降シリカを含有する。シリカ系研磨剤には、W.R.グレース社(Grace & Co.)によって商品名「シロデント(Sylodent)」または「シロイド(Syloid)」で市販されているもの、および、J.M.フーバー社(Huber Corp.)によって商品名「ゼオデント(Zeodent)」で市販されているものが包含される。上述の適切な粒度を有する他の適切な研磨剤には、β相ピロリン酸カルシウム、アルミナおよび炭酸カルシウムが包含される。歯磨剤組成物中の研磨剤の量は、全組成物の約60重量%以下で様々であり、任意的には全組成物の約10重量%から約40重量%まで様々である。
【0025】
本発明の口腔用リンス剤、歯磨剤および口腔用ゲルの組成物は、適切なフッ化物源を更に含有することができる。典型的な源には、フッ化物イオンを含む可溶性塩[例えば、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フルオロジルコン酸スズ(stannous fluorozirconate)]、または、モノフルオロリン酸イオン(monofluorophosphate ion)を含む可溶性塩[例えば、モノフルオロリン酸ナトリウム(sodium monofluorophosphate)]が包含される。フッ化物源は任意的に、フッ化ナトリウムである。フッ化物源は、歯磨剤組成物および口腔用ゲル組成物を得るためにはフッ化物を約50ppm〜約2500ppm、任意的には約250ppm〜約1500ppm提供することが望ましく、また、口腔用リンス剤を得るためにはフッ化物を約50ppm〜約250ppm提供することが望ましい。
【0026】
本発明の組成物には任意的に、抗歯垢剤(antiplaque agents)を添加することができる。これらの抗歯垢剤には、塩化セチルピリジニウムおよび関連する第四級塩(例えば、クロルヘキシジン)、亜鉛塩(例えば、塩化亜鉛)、第一スズ塩(例えば、塩化第一スズまたはフッ化第一スズ)、ならびに、ペルオキシゲン類(peroxygens)[例えば、過酸化水素、過酸化カルバミド(carbamide peroxide)、過炭酸ナトリウム(sodium percarbonate)、過フタル酸マグネシウム(magnesium perphthalate)または過ホウ酸ナトリウム(sodium perborate)]が包含される。これらの任意的な抗歯垢剤は通常、約5重量%未満の濃度で存在する。
【0027】
本組成物には任意的に、抗歯石剤(anticalculus agents)が添加されている場合がある。これらの抗歯石剤には、テトラアルカリ金属ピロリン酸塩(tetra-alkali metal pyrophosphate salts)および亜鉛塩(例えば、塩化亜鉛)が包含される。これらの任意的な抗歯石剤は通常、ピロリン酸塩では約5重量%未満の濃度で存在し、また、亜鉛塩では約3重量%未満の濃度で存在する。
【0028】
本発明の具体例は、風味料(flavors)を更に含有する。これらの風味料は、例えばバニラ、スペアミント、ミント、柑橘類および/またはシナモンを含有する成分を含有する。これらの風味料は、全組成物に基づき約0.05〜約1.0重量%の量で使用する。
【0029】
本発明の組成物の中には、防腐剤が、とりわけ非アルコール組成物または低アルコール組成物に入れられて、使用されていてもよい。これらの防腐剤には、安息香酸、安息香酸ナトリウム、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビン酸およびソルビン酸カリウムが包含される。これらの防腐剤は通常、約2重量%未満の濃度で存在する。
【0030】
本発明に係る組成物には、該生成物のpHを安定化させるために、緩衝系が使用されていてもよい。口腔用リンス剤組成物、歯磨剤組成物および口腔用ゲル組成物のpHは、約3.5から約8.5まで様々であってよい。典型的な緩衝系は、クエン酸塩、安息香酸塩、グルコン酸塩およびリン酸塩を包含するが、それらに限定されない。緩衝系は、約0.01重量%〜約1重量%の濃度で存在する。
【0031】
増粘剤または結合剤は、本組成物の任意的成分である。典型的な増粘剤には、キサンタンガム、カラギーナン、カルボキシビニルポリマー、カルボマー(carbomer)、セルロースガム(例えば、カルボキシメチルセルロース)、セルロース誘導体(例えば、ヒドロキシエチルセルロース)およびシリカ類が包含される。増粘剤は通常、口腔用リンス剤では該組成物中に約2重量%未満で存在する。歯磨剤および口腔用ゲルでは、シリカベース増粘剤が約20重量%未満の濃度で使用されていてもよい。W.R.グレース社(Grace & Co.)による「シロデント(Sylodent)」または「シロイド(Syloid)」は、シリカベース増粘剤、キサンタンガムの商品名である。
【0032】
本発明で使用することのできる糖アルコールには、例えば、ソルビタール(sorbital)、キシリトール(xylitol)、ラクチトール(lactitol)、マンニトール(mannitol)、マルチトール(maltitol)、水素化デンプン加水分解物、エリトリトール(erythritol)、還元パラチノース(reducing paratinose)およびそれらの混合物が包含される。糖アルコールは通常、口腔用リンス剤組成物、歯磨剤組成物および口腔用ゲル組成物では約0.001〜約5重量%の範囲の量で存在する。経口的に容認できる甘味剤[例えば、サッカリン、スクラロース(sucralose)、ラクトース(lactose)、マルトース(maltose)、アスパルテーム(aspartame)、シクラミン酸ナトリウム、ポリデキストロース(polydextrose)およびそれらの混合物]もまた、本組成物に更に添加されていてもよい。甘味剤もまた、通常、口腔用リンス剤組成物、歯磨剤組成物および口腔用ゲル組成物では約0.001〜約5重量%の範囲の量で存在する。経口的に容認できる着色剤は通常、約0.01重量%未満の量で存在する。
【0033】
<実施例>
次の諸実施例では、本発明の範囲内の諸具体例が更に記述されて、実証される。それらの実施例は、本発明の範囲から逸脱することなく、多く変化させることができるのであるから、それらの実施例は、単に説明目的のために提供されるのであって、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
【0034】
【表1】

【0035】
アルギン酸プロピレングリコール(Propylene Glycol Alginate)を、水[USP(米国薬局方)]約300mlの渦の中に分散させた。次いで、その分散液は、該アルギン酸エステルが溶解するまで、蓋付きビーカー中で約10分間混合した。一次容器(primary container)の中で、アルコール(USP)、メントール(Menthol)、チモール(Thymol)、ポロキサマー(Poloxamer)407、安息香酸、サリチル酸メチル、ユーカリプトール(Eucalyptol)および風味料をアルコールに添加し、次いで、十分に混合した。該一次容器に純水約100mlを添加した。該一次容器にソルビトール溶液を添加し、次いで、十分に混合した。該蓋付きビーカーからのアルギン酸エステル(Protanal ester)溶液を添加し、次いで、十分に混合した。安息香酸ナトリウム、スクラロース(Sucralose)、イエロー(Yellow)6号およびブルー(Blue)1号を添加し、次いで、清澄になるまで混合した。その容積は、純水の残量を用いて1リットルに調整し、次いで、十分に混合した。次いで、全内容物を45μmフィルターで濾過し、次いで、貯蔵した。
【0036】
【表2】

【0037】
水[USP(米国薬局方)]200mlを400mlビーカーに入れた。次いで、ペクチン(Pectin)(USP)を水(USP)200mlの中に分散させた。該ビーカーは、アルミニウム箔で覆った。その溶液は、ライトニングミキサー(Lightning Mixer)を用いて500rpmで20分間混合した。一次容器の中で、アルコール(USP)、メントール、チモール、ポロキサマー407および安息香酸を、清澄になるまで混合した。該一次容器にサリチル酸メチル、ユーカリプトールおよび風味料を添加した。該一次容器に純水約150mlを添加した。該一次容器にソルビトール溶液を添加し、次いで、十分に混合した。該蓋付きビーカーからのペクチン溶液を添加し、次いで、十分に混合した。その溶液に純水を添加して、最終容量の80%を達成し、次いで、十分に混合した。安息香酸ナトリウム、スクラロース、イエロー6号およびブルー1号を添加し、次いで、清澄になるまで混合した。次いで、全内容物を45μmフィルターで濾過し、次いで、貯蔵した。
【0038】
【表3】

【0039】
水を秤量して、容器に入れた。その水に、イエロー6号、グルコン酸銅、アセスルファムカリウム塩(Acesulfame Potassium Salt)およびスクラロースを添加し、次いで、30分間混合した。別個の容器で、キサンタンガム(Xanthan Gum)、ローカストビーンガム(Locust Bean Gum)、カラギーナン(Carrageenan)、アルギン酸プロピレングリコールおよびプルラン(Pullulan)を、均一になるまで(乾燥状態で)混合した。この乾燥混合物を前記水に徐々に添加し、次いで、約1〜2時間の間(それらのガムが水和するまで)混合した。別個の容器で、風味料、チモール、サリチル酸メチル、ユーカリプトール、メントール、ポリソルベート(Polysorbate)80およびアトモス(Atmos)300を秤量し、次いで、溶解して均質になるまで混合した。次いで、この混合物を前記水に添加し、次いで、均質になるまで十分に混合した。次いで、その混合物は、室温で所望のフィルム厚さに注し込んで成型した。次いで、そのフィルムは、温風下で乾燥して所定の寸法に切断し、次いで、包装した。
【0040】
【表4】

【0041】
混合タンク(mixing tank)のジャケット温度は、約70℃に温まるように設定した。該混合タンクが温まった時、該混合タンクにグリセリンおよび水を添加して、撹拌を開始した。加熱工程において、温度がひとたび約50℃に到達するや否や、フッ化ナトリウム、サッカリンナトリウム(sodium saccharin)、トリポリリン酸塩および二酸化チタンを添加した。別個の容器に、カルボキシメチルセルロース、ペクチン、キサンタンガムおよびシリカを入れ、次いで、混合した。そのペクチン混合物は、次いで、該混合タンクに入れて、激しく撹拌した。その組合せにラウリル硫酸ナトリウムを添加し、次いで、混合を継続した。該混合タンクは、50℃まで冷却し、次いで、精油および風味料を入れた。混合は、約30分間継続した。その組合せは、室温まで冷却し、次いで、練り歯磨きを練り歯磨きチューブの中に入れた。
【0042】
〔実施の態様〕
(1)口腔ケア用組成物において、
a.植物抽出物、海草抽出物およびそれらの混合物から成る群から選ばれた親水コロイドの有効な量と、
b.メントール(menthol)、ユーカリプトール(eucalyptol)、サリチル酸メチルおよびチモール(thymol)を含有する精油約0.01重量%〜約5重量%と、
を含有し、
前記精油の望ましくない味覚が前記親水コロイドによってマスクされている、口腔ケア用組成物。
(2)実施態様1に記載の口腔ケア用組成物において、
前記海草抽出物は、アルギナートまたはアルギン酸誘導体である、口腔ケア用組成物。
(3)実施態様2に記載の口腔ケア用組成物において、
前記アルギナートまたはアルギン酸誘導体は、アルギン酸カルシウム、アルギン酸ポリプロピレン、アルギン酸カリウム、アルギン酸プロピレングリコールおよびアルギン酸ナトリウムから成る群から選ばれている、口腔ケア用組成物。
(4)実施態様1に記載の口腔ケア用組成物において、
前記植物抽出物は、ペクチン(pectin)またはペクチン誘導体である、口腔ケア用組成物。
(5)実施態様4に記載の口腔ケア用組成物において、
前記ペクチンまたはペクチン誘導体は、ペクチン、低メトキシルペクチン(low methoxyl pectin)、ペクチン酸カルシウム、ペクチン酸ナトリウム、ペクチン酸カリウムおよびそれらの混合物から成る群から選ばれている、口腔ケア用組成物。
(6)実施態様1に記載の口腔ケア用組成物において、
[前記精油]対[前記親水コロイド]の重量比は、少なくとも約20:1〜約1:5である、口腔ケア用組成物。
(7)実施態様1に記載の口腔ケア用組成物において、
経口的に容認できる界面活性剤約0.01重量%〜約10重量%、
を更に含有している、口腔ケア用組成物。
(8)実施態様1に記載の口腔ケア用組成物において、
香料添加剤約0.01重量%〜約1重量%、
を更に含有している、口腔ケア用組成物。
(9)実施態様1に記載の口腔ケア用組成物において、
少なくとも1種類の糖アルコール、
を更に含有している、口腔ケア用組成物。
(10)実施態様9に記載の口腔ケア用組成物において、
前記糖アルコールは、ソルビタール(sorbital)、キシリトール(xylitol)、ラクチトール(lactitol)、マンニトール(mannitol)、マルチトール(maltitol)、水素化デンプン加水分解物、エリトリトール(erythritol)、還元パラチノース(reducing paratinose)およびそれらの混合物から成る群から選ばれている、口腔ケア用組成物。
(11)実施態様1に記載の口腔ケア用組成物において、
湿潤剤、
を更に含有している、口腔ケア用組成物。
(12)実施態様1に記載の口腔ケア用組成物において、
練り歯磨き、うがい薬、ゲル、歯磨き粉、可食性フィルム、皮膜形成性歯磨剤、チューインガム、錠剤、カプセル、口腔用スプレーおよび薬用キャンデーから成る群から選ばれた形態である、口腔ケア用組成物。
(13)口腔ケア用組成物において、
a.アルギナート(alginate)またはアルギン酸誘導体、ペクチンまたはペクチン誘導体、および、それらの混合物から成る群から選ばれた親水コロイドの有効な量と、
b.メントール、ユーカリプトール、サリチル酸メチル、チモールおよびそれらの混合物から成る群から選ばれた精油約0.01重量%〜約5重量%と、
を含有し、
前記精油の望ましくない味覚が前記親水コロイドによってマスクされている、口腔ケア用組成物。
(14)口腔ケア用組成物において、
a.アルギン酸プロピレングリコール約0.01重量%〜約1重量%と、
b.メントール、ユーカリプトール、サリチル酸メチル、チモールおよびそれらの混合物から成る群から選ばれた精油約0.01重量%〜約5重量%と、
を含有している、口腔ケア用組成物。
(15)実施態様14に記載の口腔ケア用組成物において、
練り歯磨き、うがい薬、ゲル、歯磨き粉、可食性フィルム、皮膜形成性歯磨剤、チューインガム、錠剤、カプセル、口腔用スプレーおよび薬用キャンデーから成る群から選ばれる形態である、口腔ケア用組成物。
(16)口腔用組成物中の精油の望ましくない味覚をマスクするための方法において、
親水コロイドの有効な量を添加することを含み、
前記親水コロイドは植物抽出物または海草抽出物であり、
[前記精油]対[前記親水コロイド]の重量比は、少なくとも約20:1〜約1:5である、方法。
(17)実施態様16に記載の方法において、
前記海草抽出物は、アルギナートまたはアルギン酸誘導体である、方法。
(18)実施態様17に記載の方法において、
前記海草抽出物は、アルギン酸カルシウム、アルギン酸ポリプロピレン、アルギン酸カリウム、アルギン酸プロピレングリコールおよびアルギン酸ナトリウムから成る群から選ばれるアルギナートまたはアルギン酸誘導体である、方法。
(19)実施態様16に記載の方法において、
前記植物抽出物は、ペクチンまたはペクチン誘導体である、方法。
(20)実施態様19に記載の方法において、
前記植物抽出物は、ペクチン、低メトキシルペクチン、ペクチン酸カルシウム、ペクチン酸ナトリウム、ペクチン酸カリウムおよびそれらの混合物から成る群から選ばれるペクチンまたはペクチン誘導体である、方法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
口腔ケア用組成物において、
a.植物抽出物、海草抽出物およびそれらの混合物から成る群から選ばれた親水コロイドの有効な量と、
b.メントール、ユーカリプトール、サリチル酸メチルおよびチモールを含有する精油約0.01重量%〜約5重量%と、
を含有し、
前記精油の望ましくない味覚が前記親水コロイドによってマスクされている、口腔ケア用組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の口腔ケア用組成物において、
前記海草抽出物は、アルギナートまたはアルギン酸誘導体である、口腔ケア用組成物。
【請求項3】
請求項2に記載の口腔ケア用組成物において、
前記アルギナートまたはアルギン酸誘導体は、アルギン酸カルシウム、アルギン酸ポリプロピレン、アルギン酸カリウム、アルギン酸プロピレングリコールおよびアルギン酸ナトリウムから成る群から選ばれている、口腔ケア用組成物。
【請求項4】
請求項1に記載の口腔ケア用組成物において、
前記植物抽出物は、ペクチンまたはペクチン誘導体である、口腔ケア用組成物。
【請求項5】
請求項4に記載の口腔ケア用組成物において、
前記ペクチンまたはペクチン誘導体は、ペクチン、低メトキシルペクチン、ペクチン酸カルシウム、ペクチン酸ナトリウム、ペクチン酸カリウムおよびそれらの混合物から成る群から選ばれている、口腔ケア用組成物。
【請求項6】
請求項1に記載の口腔ケア用組成物において、
[前記精油]対[前記親水コロイド]の重量比は、少なくとも約20:1〜約1:5である、口腔ケア用組成物。
【請求項7】
請求項1に記載の口腔ケア用組成物において、
経口的に容認できる界面活性剤約0.01重量%〜約10重量%、
を更に含有している、口腔ケア用組成物。
【請求項8】
請求項1に記載の口腔ケア用組成物において、
香料添加剤約0.01重量%〜約1重量%、
を更に含有している、口腔ケア用組成物。
【請求項9】
請求項1に記載の口腔ケア用組成物において、
少なくとも1種類の糖アルコール、
を更に含有している、口腔ケア用組成物。
【請求項10】
請求項9に記載の口腔ケア用組成物において、
前記糖アルコールは、ソルビタール、キシリトール、ラクチトール、マンニトール、マルチトール、水素化デンプン加水分解物、エリトリトール、還元パラチノースおよびそれらの混合物から成る群から選ばれている、口腔ケア用組成物。
【請求項11】
請求項1に記載の口腔ケア用組成物において、
湿潤剤、
を更に含有している、口腔ケア用組成物。
【請求項12】
請求項1に記載の口腔ケア用組成物において、
練り歯磨き、うがい薬、ゲル、歯磨き粉、可食性フィルム、皮膜形成性歯磨剤、チューインガム、錠剤、カプセル、口腔用スプレーおよび薬用キャンデーから成る群から選ばれた形態である、口腔ケア用組成物。
【請求項13】
口腔ケア用組成物において、
a.アルギナートまたはアルギン酸誘導体、ペクチンまたはペクチン誘導体、および、それらの混合物から成る群から選ばれた親水コロイドの有効な量と、
b.メントール、ユーカリプトール、サリチル酸メチル、チモールおよびそれらの混合物から成る群から選ばれた精油約0.01重量%〜約5重量%と、
を含有し、
前記精油の望ましくない味覚が前記親水コロイドによってマスクされている、口腔ケア用組成物。
【請求項14】
口腔ケア用組成物において、
a.アルギン酸プロピレングリコール約0.01重量%〜約1重量%と、
b.メントール、ユーカリプトール、サリチル酸メチル、チモールおよびそれらの混合物から成る群から選ばれた精油約0.01重量%〜約5重量%と、
を含有している、口腔ケア用組成物。
【請求項15】
請求項14に記載の口腔ケア用組成物において、
練り歯磨き、うがい薬、ゲル、歯磨き粉、可食性フィルム、皮膜形成性歯磨剤、チューインガム、錠剤、カプセル、口腔用スプレーおよび薬用キャンデーから成る群から選ばれる形態である、口腔ケア用組成物。
【請求項16】
口腔用組成物中の精油の望ましくない味覚をマスクするための方法において、
親水コロイドの有効な量を添加することを含み、
前記親水コロイドは植物抽出物または海草抽出物であり、
[前記精油]対[前記親水コロイド]の重量比は、少なくとも約20:1〜約1:5である、方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法において、
前記海草抽出物は、アルギナートまたはアルギン酸誘導体である、方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法において、
前記海草抽出物は、アルギン酸カルシウム、アルギン酸ポリプロピレン、アルギン酸カリウム、アルギン酸プロピレングリコールおよびアルギン酸ナトリウムから成る群から選ばれるアルギナートまたはアルギン酸誘導体である、方法。
【請求項19】
請求項16に記載の方法において、
前記植物抽出物は、ペクチンまたはペクチン誘導体である、方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法において、
前記植物抽出物は、ペクチン、低メトキシルペクチン、ペクチン酸カルシウム、ペクチン酸ナトリウム、ペクチン酸カリウムおよびそれらの混合物から成る群から選ばれるペクチンまたはペクチン誘導体である、方法。

【公表番号】特表2009−520802(P2009−520802A)
【公表日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−546660(P2008−546660)
【出願日】平成18年11月1日(2006.11.1)
【国際出願番号】PCT/IB2006/003187
【国際公開番号】WO2007/072131
【国際公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(506105814)マクニール−ピーピーシー・インコーポレーテツド (69)
【Fターム(参考)】