説明

触媒コンバータ用実装マット

本発明は、汚染防止装置(10)に汚染防止モノリス(20)を実装する実装マット(30)を提供する。実装マットの嵩密度は0.12〜0.3g/cm3であり、(i)チョップドケイ酸マグネシウムアルミニウムガラスファイバー層と、(ii)ゾル−ゲルプロセスから得られるセラミックファイバー層とを含む。好ましくは、チョップドケイ酸マグネシウムアルミニウムガラスファイバー層とセラミックファイバー層はマットの対向する主面を画定している。本発明は更に、金属ケース(11)と汚染防止モノリス(20)との間に配置された実装マット(30)を用いて、金属ケース(11)に配置された汚染防止モノリス(20)を含む汚染防止装置(10)を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、汚染防止装置に汚染防止モノリスを実装する実装マットに関する。本発明は特に、ガラスファイバー層と、ゾル−ゲルプロセスから得られるセラミックファイバー層とを含む実装マットに関する。本発明は更に汚染防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
汚染防止装置は、大気汚染を防止するために自動車両に一般的に用いられている。触媒コンバータおよびディーゼル微粒子フィルタまたはトラップの2種類の装置が現在広く用いられている。触媒コンバータは触媒を含んでおり、一般的に、金属筐体内に実装されたモノリシック構造にコートされている。金属モノリスも用いられているが、モノリシック構造は、一般的にセラミックである。触媒は、一酸化炭素および炭化水素を酸化し、自動車排気ガス中の窒素酸化物を減じて大気汚染を防止する。
【0003】
ディーゼル微粒子フィルタまたはトラップは、一般的に多孔性結晶セラミック材料から作成されたハニカムモノリシック構造を持つ壁フローフィルタである。ハニカム構造の交互のセルは、排気ガスが1つのセルに入って、多孔性壁を通って近接するセルに押されて、構造から出るように栓がされているのが一般的である。このようにして、ディーゼル排気ガス中に存在する小さな煤粒子が集められる。
【0004】
汚染防止装置に用いられるモノリス、特に、セラミック汚染防止モノリスは脆性で、振動や衝撃による損傷や破損を受けやすい。その熱膨張係数は、それが含まれている金属筐体よりも通常非常に小さい。すなわち、汚染防止装置が加熱されるにつれて、筐体の内部周囲壁とモノリスの外側壁の間が増大するということである。マットの絶縁効果のために金属筐体の温度変化が小さくても、金属筐体の熱膨張係数が大きいため、モノリシック要素の膨張よりも早く大きな周囲サイズまで膨張する。かかる熱サイクルは、汚染防止装置の寿命および使用中に数百回と生じる。
【0005】
道路の衝撃や振動によるセラミックモノリスの損傷を防ぎ、熱膨張の差を補償し、モノリスと金属筐体間に排気ガスが流れるのを防ぐために(触媒をバイパスし)、実装マットはセラミックモノリスと金属筐体間に配置される。これらのマットは、モノリスを所望の温度範囲にわたって定位置に保持するのに十分だが、セラミックモノリスに損傷を与えるほど大きくはない圧力を出すものではなくてはならない。
【0006】
最近、単位面積当たりの汚染防止モノリスを作成するセルの数が増加し、セルの壁厚さが減少する傾向にある。かかる汚染防止モノリスは、薄肉または超薄肉モノリスとして知られており、一般的に、1平方インチ当たり400〜1200個(cpsi)のセルを含み、壁の厚さは5ミル、すなわち0.005インチ(0.127mm)以下である。壁の厚さが減少したため、これらのモノリスは損傷をさらに受けやすくなるため、かかるモノリスを実装する実装マットの要件はより厳しくなる。
【0007】
多くの実装マットが当該技術分野では記載されてきた。公知の実装マットとしては、セラミックファイバー、膨張材料、ならびに有機および/または無機バインダーから構成された膨張シート材料が挙げられる。触媒コンバータを筐体に実装するのに有用な膨張シート材料は、例えば、米国特許第3,916,057号明細書(ハッチら(Hatch)ら)、同第4,305,992号明細書(レンジャー(Langer)ら)、同第5,151,253号明細書(メリー(Merry)ら)、同第5,250,269号明細書(レンジャー(Langer))および同第5,736,109号明細書(ホワース(Howorth)ら)に記載されている。膨張性実装マットには、汚染防止モノリスが熱されると使用中汚染防止モノリスに過剰の圧力がかかるという欠点がある。その結果、膨張性実装マットは、薄肉および超薄肉モノリスを実装するにはあまり好適ではない。
【0008】
米国特許第5,290,522号明細書には、直径が5マイクロメートルを超える少なくとも60重量%のショットフリーの高強度マグネシウムアルミノシリケートガラスファイバーを含む不織実装マットを有する触媒コンバータが記載されている。しかしながら、かかる実装マットは薄肉および超薄肉モノリスを高温で十分に実装し、それらを衝撃や損傷から保護する十分な保持強度を有していない。
【0009】
米国特許第5,380,580号明細書には、物理的に交絡したショットフリーの酸化セラミックファイバーが開示されている。マットは、フィルタ媒体、実装マットおよび断音または断熱として有用であると教示されている。実施例の1つに、多結晶セラミックファイバー層とガラスファイバー層とを含む不織マットが開示されている。このマットは、明らかに断熱であることを意味しており、汚染防止装置に汚染防止モノリスを実装する実装マットとして好適ではない。かかる二層マットを実装マットとしてどのように用いるべきかに関する教示もない。
【0010】
多結晶セラミックファイバーとバインダーを含む非膨張性マットがいわゆる超薄肉モノリスを実装するために提案されている。非膨張マットとしては、例えば、米国特許第4,011,651号明細書(ブラッドベリー(Bradbury)ら)、同第4,929,429号明細書(メリー(Merry))、同第5,028,397号明細書(メリー(Merry))、同第5,996,228号明細書(ショウジ(Shoji)ら)および同第5,580,532号明細書(ロビンソン(Robinson)ら)に記載されたものが例示される。多結晶ファイバーは、一般的に、例えば、米国特許第3,760,049号明細書に記載されたゾル−ゲルプロセスにより形成され、その他のセラミックファイバーは一般的に溶融形成される。残念なことに、多結晶ファイバーは、セラミックガラスファイバーのような溶融形成セラミックファイバーより遥かに高価であり、その結果として、多結晶ファイバーの実装マットは現実的でないほど高価になってしまう。
【0011】
従って、汚染防止装置に汚染防止モノリスを実装するのに好適な実装マット、特に、薄肉または超薄肉モノリスを実装するのに用いることのできる実装マットを見出すことが望まれている。かかる実装マットは、モノリスに損傷を与えるような過剰の圧力をかけることなく、特に、高温でモノリスの良好な保持力を与えるのが好ましい。実装マットは、低コストで製造でき、また環境に易しいものであるのが好ましい。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、汚染防止装置に汚染防止モノリスを実装する実装マットを提供するものである。実装マットの嵩密度は0.12〜0.3g/cm3であり、
(i)チョップドケイ酸マグネシウムアルミニウムガラスファイバーの層と、
(ii)ゾル−ゲルプロセスから得られるセラミックファイバーの層と、を含む。
好ましくは、チョップドケイ酸マグネシウムアルミニウムガラスファイバー層とセラミックファイバー層はマットの対向する主面を画定している。
【0013】
本発明は更に、金属ケースと汚染防止モノリスとの間に配置された実装マットを用いて金属ケースに配置された汚染防止モノリスを含む汚染防止装置を提供する。実装マットは、
(i)チョップドケイ酸マグネシウムアルミニウムガラスファイバーの層と、
(ii)ゾル−ゲルプロセスから得られるセラミックファイバーの層と、を含む。
【0014】
実装マットは、セラミックファイバー層が汚染防止モノリスに面するように配置されている。「面する」という用語には、モノリスとマットのセラミックファイバー層との間に層がない実施形態、および1つ以上の更なる層がその間に存在する実施形態が含まれる。かかる任意の層は、実装マットの一部であってもなくてもよいが、存在するときは、実装マットの一部でないのが好ましく、ファイバーにより生じえる皮膚の刺激を減じる目的の、例えば、コーティング、スクリムまたはフィルムが挙げられる。また、かかる任意の層は、本発明の利点が実質的に失われないようなものを選択しなければならない。すなわち、かかる任意の層を備えた実装マットの性能は、任意の層のない同様のマットの性能の少なくとも90%でなければならない。
【0015】
本発明による実装マットは、多結晶ファイバーの単一層に基づいた実装マットよりも遥かに低コストで製造できることを見出した。また、ゾル−ゲルプロセスから得られるセラミックファイバー層がモノリスに面するようなやり方で汚染防止装置に汚染防止モノリスを実装すると、十分な保持力が、低温と高温の両方、低温と高温の間のサイクル中、汚染防止装置を例えば、自動車に用いるときに生じる汚染防止装置の寿命中、維持できる。
【0016】
本発明を限定するわけではなく、本発明を例証し理解を深める目的で、図面を添付する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1を参照すると、汚染防止装置10は、略裁頭円錐形入口および出口端部12および13をそれぞれ備えた金属ケース11を有している。ケース11内に汚染防止モノリス20が配置されている。汚染防止モノリス20の周囲にあるのは、ケース11内でモノリシック要素20をしっかりと、だが弾性的に支持する本発明による実装マット30である。実装マット30は、ケースの適所に汚染防止モノリス20を保持し、汚染防止モノリス20とケース11との間の空隙を封止して、排気ガスが汚染防止モノリス20を迂回するのを防ぐ、または最小にする。
【0018】
金属ケースは、ステンレス鋼をはじめとする当該技術分野で公知の材料から作成することができる。
【0019】
本発明の実装マットにより実装可能な汚染防止モノリスとしては、ガソリン汚染防止モノリスとディーゼル汚染防止モノリスが挙げられる。汚染防止モノリスは触媒コンバータであっても微粒子フィルタまたはトラップであってもよい。触媒コンバータは触媒を含んでおり、一般的に、金属筐体内に実装されたモノリシック構造にコートされている。触媒は、必要な温度で作用し有効となるように適用されるのが一般的である。例えば、ガソリンエンジンと共に用いるには、触媒コンバータは、400℃〜950℃の温度で有効でなければならないが、ディーゼルエンジンについてはこれより低い温度、一般的には350℃以下が普通である。金属モノシスも用いられているが、モノリシック構造は、一般的にセラミックである。触媒は、一酸化炭素および炭化水素を酸化し、排気ガス中の窒素酸化物を減じて大気汚染を防止する。ガソリンエンジンにおいては、これら3つの汚染物質全てをいわゆる「三方向コンバータ」において同時に反応させることができるが、たいていのディーゼルエンジンにはディーゼル酸化触媒コンバータ一つしか備わっていない。ディーゼルエンジンについてのみに今日では使用が制限されている、窒素酸化物を減じるための触媒コンバータは、別個の触媒コンバータからなっている。ガソリンエンジンに用いられる汚染防止モノリスとしては、コーニング社(Corning Inc.(ニューヨーク州コーニング(Corning,N.Y.))または日本ガイシ(NGK Insulators,LTD.)(日本、名古屋(Nagoya,Japan))より市販されているコージェライト、またはエミテック(Emitec)(ドイツ、ローマー(Lohmar,Germany)より市販されている金属モノリスでできたものが例示される。
【0020】
ディーゼル微粒子フィルタまたはトラップは、一般的に多孔性結晶セラミック材料から作成されたハニカムモノリシック構造を持つ壁フローフィルタである。ハニカム構造の交互のセルは、排気ガスが1つのセルに入って、多孔性壁を通って近接するセルに押されて、構造から出るように栓がされているのが一般的である。このようにして、ディーゼル排気ガス中に存在する小さな煤粒子が集められる。コージェライトでできた好適なディーゼル微粒子フィルタは、コーニング社(Corning Inc.)(ニューヨーク州コーニング(Corning N.Y))および日本ガイシ(NGK Insulattosr,Inc.)(日本、名古屋(Nagoya,Japan)より市販されている。炭化ケイ素でできたディーゼル微粒子フィルタは、イビデン株式会社(Ibiden Co.Ltd.(日本(Japan))より市販されており、例えば、特開2002−047070A号公報に記載されている。
【0021】
本発明の実装マットを用いて、いわゆる薄肉または超薄肉汚染防止モノリスを実装することができる。特に、実装マットを用いて、400〜1200cpsiおよび壁の厚さが0.005(0.127mm)以下の汚染防止モノリスを実装することができる。実装マットにより実装される汚染防止モノリスとしては、4ミル/400cpsiおよび4ミル/600cpsiの薄肉モノリスおよび3ミル/600cpsi、2ミル/900cpsiおよび2ミル/1200cpsiの超薄肉モノリスが例示される。
【0022】
図2に、本発明による実装マットの概略断面図を示す。図示する通り、実装マット30は、チョップドケイ酸マグネシウムアルミニウムガラスファイバー層31と、ゾル−ゲルプロセスから得られるセラミックファイバー層32とを含む。汚染防止装置に汚染防止モノリスを実装するのに用いるとき、実装マット30は、層32が汚染防止モノリスに最も近くなる、すなわち、汚染防止モノリスに面し、層31が汚染防止装置の金属筐体に最も近くなる、すなわち、後者に面するように配置される。このように、図1において、層31は実装マット30の表面33を画定し、層32は実装マット30の対向面(図1には図示せず)を画定する。層32が実装マット30の表面33を画定する逆の構成だと、本発明による利点が得られないことを見出した。
【0023】
図2には、2層のみから構成される実装マットの構造を示したが、更に層を含むマットも考えられる。例えば、異なるファイバー組成の層が図2に示す層31と32との間に含まれていてもよい。また、2層以上のガラスファイバー層を用いることができ、例えば、層は、層を作成するガラスファイバーの化学組成および/または組成物を作成するガラスファイバーの寸法が異なっていてもよい。このように、単一のガラスファイバー層31を用いる代わりに、2層以上のガラスファイバー層を、ゾル−ゲルプロセスから形成されたセラミックファイバー層32と組み合わせて用いてもよい。例えば、実装マットは、ゾル−ゲルプロセスから形成されたセラミックファイバー層、S2ガラスでできたガラスファイバー層およびR−またはE−ガラスでできたガラスファイバー層を含んでいてもよい。
【0024】
実装マット30の嵩密度、すなわち、汚染防止装置に実装する前の密度は、通常、0.12〜0.3g/cm3、好ましくは0.12〜0.25g/cm3である。実装すると、マットの実装密度は0.2〜0.6g/cm3、好ましくは0.3〜0.5g/cm3であり、すなわちマットは実装すると圧縮される。
【0025】
実装マットは、実装したら、ゾル−ゲルプロセスから得られるセラミックファイバー層の厚さが少なくとも0.5mm、好ましくは少なくとも0.7mmとなるように設計されるのが一般的である。しかしながら、汚染防止モノリスの性質および種類に応じて、これより薄いものも考えられる。しかしながら、通常は、セラミックファイバー層の厚さは、ガラスファイバー層を断熱するのに十分なものでなければならない。
【0026】
不織実装マットに用いるケイ酸マグネシウムアルミニウムガラスファイバーの平均直径は、一般的に、少なくとも5μm、長さは0.5〜15cm、好ましくは1〜12cmである。平均直径は少なくとも7μm、一般的には7〜14μmの範囲内であるのが好ましい。ガラスファイバーは個別化されるのが好ましい。個別の(すなわち、ファイバーが互いに分離している)ファイバーとするには、ファイバーのトウまたはヤーンを、例えば、ガラスロービングカッター(例えば、カリフォルニア州パコマのフィン&フラム(Finn&Fram,Inc.,Pacoma,Calif.)より「型番90ガラスロービングカッター(MODEL 90 GLASS ROVING CUTTER)」)を用いてチョップして、所望の長さ(一般的に約0.5〜約15cmの範囲)とすることができる。ファイバーは一般的にショットフリーまたは、ファイバーの総重量を基準として非常に低量、一般的には1重量%未満のショットを含有している。さらに、ファイバーの直径はほぼ均一であり、平均の直径が+/−3μm以内のファイバーの量は、通常、ケイ酸マグネシウムアルミニウムガラスファイバーの総重量の少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも80重量%、最も好ましくは少なくとも90重量%である。
【0027】
ケイ酸マグネシウムアルミニウムガラスファイバーは、10〜30重量%の酸化アルミニウム、52〜70重量%の酸化ケイ素および1〜12重量%の酸化マグネシウムを含むのが好ましい。上述した酸化物の重量パーセントは、Al23、SiO2およびMgOの理論量に基づいている。さらに、ケイ酸マグネシウムアルミニウムガラスファイバーが更なる酸化物を含有していてもよいものと考えられる。例えば、存在させてもよい更なる酸化物としては、酸化ナトリウムまたはカリウム、酸化ホウ素および酸化カルシウムが挙げられる。ケイ酸マグネシウムアルミニウムガラスファイバーとしては、約55%のSiO2、11%のAl23、6%のB23、18%のCaO、5%のMgOおよび5%のその他の酸化物の組成を一般的に有するE−ガラスファイバー、約65%のSiO2、25%のAl23および10%のMgOの組成を一般的に有するSおよびS−2ガラスファイバー、約60%のSiO2、25%のAl23、9%のCaOおよび6%のMgOの組成を一般的に有するR−ガラスファイバーが具体的に例示される。E−ガラス、S−ガラスおよびS−2は、例えば、アドバンスドガラスファイバーヤーンズLLC(Advanced Glassfiber Yarns LLC)より入手可能であり、R−ガラスはサンゴバンベトロテックス(Saint−Gobain Vetrotex)より入手可能である。
【0028】
マットのガラスファイバー層は、ケイ酸マグネシウムアルミニウムガラスファイバー以外のファイバーを10重量%まで含有していてもよい。しかしながら、ガラスファイバー層はケイ酸マグネシウムアルミニウムガラスファイバーのみからなっているのが好ましい。その他のファイバーがガラスファイバー層に含まれている場合には、一般的にはアモルファスファイバーであり、好ましくは、平均直径は少なくとも5μmでなければならない。ガラスファイバー層は直径3μm以下のファイバーを含まない、または実質的に含まないのが好ましく、直径5μm未満のファイバーを含まない、または実質的に含まないのがより好ましい。実質的に含まないとは、かかる直径の小さなファイバーの量がガラスファイバー層中のファイバーの総重量の2重量%以下、好ましくは1重量%以下であることを意味する。
【0029】
セラミックファイバー層は、ゾル−ゲルプロセスにより得られるセラミックファイバーを含む。「ゾル−ゲル」プロセスという用語は、ファイバーまたはその前駆体の構成成分の溶液または分散液または一般に粘性の濃縮物を紡ぐ、または押出すことによりファイバーが形成されることを意味する。ゾル−ゲルプロセスは、このように、ファイバー成分の溶融物を押出すことによりファイバーを形成する溶融形成ファイバーのプロセスと対照的である。好適なゾル−ゲルプロセスは、例えば、米国特許第3,760,049号明細書に開示されており、そこには、金属化合物の溶液または分散液をオリフィスを通して押出すことによりセラミックファイバーを形成して、連続グリーンファイバーを形成し、それを焼成してセラミックファイバーを得ることが教示されている。金属化合物は、一般的に、金属酸化物へ、か焼可能な金属化合物である。ゾル−ゲル形成ファイバーは結晶または半結晶であることが多く、当該技術分野では多結晶ファイバーとして知られている。
【0030】
ゾル−ゲルプロセスによりファイバーを形成する金属化合物の溶液または分散液としては、米国特許第3,709,706号明細書に開示されているようなコロイドシリカを含有する二酢酸ジルコニウムのような酸素含有ジルコニウム化合物の水溶液が例示される。更に、水性塩基性酢酸アルミニウムのような水溶性または分散性アルミニウムとホウ素化合物の水溶液、シリカと水溶性または分散性アルミニウムおよびホウ素化合物のコロイド分散液の水性混合物を含む2相系が例示される。ゾル−ゲルプロセスにより作成可能なその他の代表的な耐熱金属酸化物ファイバーとしては、ジルコニア、ジルコン、ジルコニア−カルシア、アルミナ、アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム等が挙げられる。かかるファイバーは更に、酸化鉄、クロミアおよび酸化コバルトのような様々な金属酸化物を含有することができる。
【0031】
実装マットのセラミックファイバー層に有用なセラミックファイバーとしては、ムライト、アルミナ、高アルミナアルミノシリケート、アルミノシリケート、ジルコニア、チタニア、酸化クロム等といった多結晶酸化セラミックファイバーが挙げられる。一般的に高アルミナ、結晶ファイバーである好ましいファイバーは、約67〜約98重量パーセントの酸化アルミニウムと、約33〜約2重量パーセントの酸化ケイ素を含む。これらのファイバーは、例えば、3M社(3M Company)より「ネクステル(NEXTEL)550」という商品名で、ダイソングループPLC(英国、シェフィールド(Sheffield, UK))より入手可能なサフィル(SAFFIL)(登録商標)、三菱化学株式会社(Mitsubishi Chemical Corp.)(日本、東京(Tokyo, Japan))より入手可能なマフテック(MAFTEC)、ユニフラックス(Unifrax)(ニューヨーク州ナイアガラフォールス(Niagara Falls, N.Y))製ファイバーマックス(FIBERMAX)(登録商標)およびアルトラファイバー(ALTRA fibers)(ラス社、ドイツ(Rath GmbH, Germany))より市販されている。
【0032】
好適な多結晶酸化セラミックファイバーとしては更に、好ましくは約55〜約75重量パーセントの酸化アルミニウム、約45重量パーセント未満〜0重量パーセントを超える(好ましくは44重量パーセント未満〜ゼロを超える)範囲の酸化ケイ素、および25重量パーセント未満〜0重量パーセントを超える(好ましくは約1〜約5重量パーセント)の酸化ホウ素(それぞれAl23、SiO2およびB23として理論酸化物基準で計算したもの)を含むアルミノボロシリケートが挙げられる。アルミノボロシリケートファイバーは、少なくとも50重量パーセントの結晶、より好ましくは少なくとも75重量パーセント、最も好ましくは約100%(すなわち、結晶ファイバー)であるのが好ましい。アルミノボロシリケートファイバーは、例えば、3M社(3M Company)より「ネクステル(NEXTEL)312」および「ネクステル(NEXTEL)440」という商品名で市販されている。
【0033】
ゾル−ゲルプロセスにより得られるセラミックファイバーは、一般的にショットフリーまたは、セラミックファイバーの総重量を基準として非常に低量、一般的には1重量%未満のショットを含有している。同様に、セラミックファイバーの平均直径は一般的に1〜16マイクロメートルである。好ましい実施形態において、セラミックファイバーの平均直径は5μm以上、好ましくはセラミックファイバーは直径3μm未満のファイバーを含まない、または実質的に含まず、より好ましくはセラミックファイバー層は直径5μm未満のファイバーを含まない、または実質的に含まない。実質的に含まないとは、かかる直径の小さなファイバーの量がセラミックファイバー層中のファイバーの総重量の2重量%以下、好ましくは1重量%以下であることを意味する。従って、本発明の特に好ましい実施形態において、セラミックファイバー層およびガラスファイバー層および更なる任意の層は、直径3μm未満のファイバーを実質的に含まない。セラミックファイバーは、通常、ガラスファイバーについて上述したようにして個別化される。
【0034】
不織マットを製造する方法によれば、チョップド個別ファイバー(好ましくは長さが約2.5〜約5cm)を従来のウェブ形成機(ニューヨーク州マセドンのランドーマシーン社(Rando Machine Corp.Macedon, N.Y)より「ランドーウェバー(RANDO WEBBER)」、デンマークのスキャンウェブ社(ScanWeb Co.Denmark)より「ダンウェブ(DAN WEB)」という商品名で市販されている)に供給し、ファイバーをワイヤスクリーンまたはメッシュベルト(例えば、金属またはナイロンベルト)上に延伸する。「ダンウェブ(DAN WEB)」型のウェブ形成機を用いる場合には、ファイバーはハンマーミルそしてブロワを用いて個別化するのが好ましい。マットの取扱い性を促進させるために、マットをスクリム上で形成またはスクリム上に配置させることができる。ファイバーの長さに応じて、得られるマットは、支持体(例えば、スクリム)を必要とせずにニードルパンチ機に移動させるのに十分な取扱い性を有している。
【0035】
不織マットはまた、従来の湿式成形またはテキスタイルカーディングを用いて作成することもできる。湿式形成プロセスについて、ファイバーの長さは約0.5〜約6cmであるのが好ましい。
【0036】
実装マットは、ニードルパンチされた不織マットであるのが好ましい。ニードルパンチされた不織マットとは、例えば、バーブドニードルにより複数回マットを完全に、または部分的に(好ましくは完全に)貫通させることによりファイバーを物理的に交絡させたマットのことを指す。不織マットは、バーブドニードル(例えば、ウィスコンシン州マニトワックのフォスターニードルカンパニー社(Foster Needle Company,Inc.,Manitowoc,Wis.)より市販されている)付きの従来のニードルパンチング装置(例えば、ドイツのディーロ(Dilo、Germany)より「ディーロ(DILO)」という商品名で市販されているニードルパンチャーを用いてニードルパンチして、ニードルパンチされた不織マットとすることができる。ファイバーを交絡させるニードルパンチングには、一般的には、マットの圧縮と、バーブドニードルでマットをパンチングし引き抜くことが含まれる。マットの面積当たりのニードルパンチの最適数は、特定の用途に応じて異なる。一般的に、不織マットをニードルパンチすると、約5〜約60ニードルパンチ/cm2となる。マットをニードルパンチして、約10〜約20ニードルパンチ/cm2とするのが好ましい。
【0037】
あるいは、マットは、従来の技術(不織マットのステッチボンディングの教示について、その開示内容がここに参考文献として組み込まれる米国特許第4,181,514号明細書(レフコヴィッツ(Lefkowitz)ら参照)を用いてステッチボンドすることができる。一般的に、マットは有機スレッドでステッチボンドされる。有機または無機シート材料の薄層は、スレッドがマットを切断するのを防ぐ、または最小にするために、ステッチボンディング中、マットの片側または両側に配置させることができる。ステッチスレッドが使用中に分解されないのが望ましい場合には、セラミックや金属(例えば、ステンレス鋼)のような無機スレッドを用いることができる。ステッチの間隔は、ファイバーがマットの全領域を均一に圧縮するよう、通常、3〜30mmである。
【0038】
ガラスファイバー層およびセラミックファイバー層は、上述したプロセスに従って別個に形成してもよく、このようにして得られた別個のニードルパンチされた、またはステッチボンドされた層をニードルパンチングまたはステッチボンディングにより互いにボンドしてもよい。あるいは、ガラスファイバー層およびセラミックファイバー層のウェブを形成して、このウェブをニードルパンチまたはステッチボンドして、不織実装マットを形成してもよい。従って、後者の構成においては、ガラスファイバー層とセラミックファイバー層は互いにボンドされる前に別個にニードルパンチまたはステッチボンドされない。
【0039】
本発明を、本発明を限定するものではない以下の実施例を参照して更に説明する。
【実施例】
【0040】
実施例および比較例で用いた材料
A ゾル−ゲルプロセスから得られるセラミックファイバーのマット(多結晶ファイバー)
A1 三菱化学株式会社(Mitsubishi Chemical Company)製マフテック(Maftec)(登録商標)MLS−3ニードルボンドブランケット(72%Al23、28%SiO2、バインダーなし、嵩密度0.16g/cc)
A2 イビデン(Ibiden)(登録商標)N4(72%Al23、28%SiO2、バインダーなし、嵩密度0.18g/cc)
A3 3M1101HT(72%Al23、28%SiO2、バインダーなし、嵩密度0.14g/cc)
A4 3M1101HT(96%Al23、4%SiO2、バインダーなし、嵩密度0.16g/cc)
A5 3Mネクステル(Nextel)(登録商標)312ニードルボンドマット(62%Al23、24%SiO2、14%B23、バインダーなし、嵩密度0.14g/cc)
【0041】
B ガラスファイバーマット
B 次のようにして、Rガラスファイバーを不織マットへと作成した。Rガラスファイバー(一般組成60%SiO2、25%Al23、9%CaOおよび6%MgO)、直径約10μm、長さ36mmまでチョップドされたもの、(ドイツ、ヘルツォーゲンラスのサンゴバンベトロテックスドイチュランド(Saint−Gobain Vetrotex Deutschland GmbH,Herzogenrath/Germany)より入手した。ファイバーは実質的にショットフリーであった。
【0042】
ガラスファイバーを2ゾーンラロシュオープナーで開けた。第1のゾーンの供給速度は2m/分であり、リッカーリンロール速度は2,500回転/分であった。第2のゾーンの供給速度は4m/分であり、リッカーリンロール速度は2,500回転/分であった。出力速度は6.5m/分であった。
【0043】
開けたファイバーを従来のウェブ形成機(ニューヨーク州マセドンのランドーマシーン(Rando Machine Corp.Macedon, N.Y)より「ランドーウェバー(RANDO WEBBER)」という商品名で市販に供給して、ファイバーを多孔性金属ロール上にブローして連続ウェブを形成した。連続ウェブを従来のニードルタッカーでニードルボンドした。ニードル速度は100サイクル/分であり、出力速度は1.1m/分であった。実装マットの「面積当たりの重量」は所望により調整することができた。材料の嵩密度は約0.12g/ccであった。
【0044】
試験方法−実条件備品試験(RCFT)
本試験は、触媒コートされたモノリスまたはディーゼル微粒子フィルタを備えた汚染防止装置の一般使用中の実際の条件をモデル化して、これらのモデル化された使用条件下で実装材料が出す圧力を測定するものである。RCFT方法は、「自動汚染防止装置の材料の側面(Material Aspects in Automotive Pollution Control Devices)」、ハンスボーデ(Hans Bode)編、ウィリー−VCH(WIley−VCH)2002、206〜208頁に詳細が記載されている。
【0045】
独立制御される2つの50.8mm×50.8mmの加熱ステンレス鋼プラテンを異なる温度まで加熱して、それぞれ金属筐体とモノリス温度をシミュレートした。同時に、特定の種類の代表的な汚染防止装置の温度および熱膨張係数から計算した値によりプラテン間のスペースまたは間隙を増やす。汚染防止装置の高速駆動状態を、モノリス温度を900℃まで上げ、金属筐体の温度を530℃まで上げることによりシミュレートする。
【0046】
RCFTの3回のサイクルを各実装マット試料で実施した。試験試料に実装するときのマットの密度および実装前の嵩密度を表2にまとめてある。
【0047】
第1および第2のプレートの温度をまず上げ、ピーク温度に15分間保持してから減じることにより、マットにより生じる圧力を連続的に測定する。モノリス温度を示すプレートを室温から900℃まで加熱し、15秒間保持し、室温に戻す。同時に、シェル温度を示すプレートを室温から530℃まで加熱し、15秒間保持し、室温に戻す。これらの加熱サイクルはそれぞれ、1回のRCFTサイクルと呼ばれる。3回のRCFTサイクルを実施した後、表2のデータが記録された。
【0048】
試験開始時ならびに第1および第3のサイクルのそれぞれのピーク温度(900℃/500℃)での圧力を室温で記録した。
【0049】
実施例1
実施例1の実装マットは、嵩密度が0.12g/ccのマットBの層の上部に配置された嵩密度が0.16g/ccのA1のマットの層からなっていた。組み合わせたマットの嵩密度は約0.14g/ccであった。下記の表1を参照のこと。
【0050】
上記の試験方法に記載した方法により実条件備品試験(RCFT)を実施した。マットの多結晶ファイバー層側を、RCFT試験アセンブリの熱い側に向け、マットのRガラスファイバー層側をRCFT試験アセンブリの冷たい側に配置し、2層マットを試験開始前に実装密度0.35g/ccまで圧縮することにより、実施例1の2層マットを試験した。この結果、室温での出発圧力は217kPaであった。
【0051】
RCFTの結果は表2にまとめてある。第1の温度サイクル中、マットはピーク温度で55kPaの圧力を示した。第3の温度サイクル中、マットはピーク温度で43kPaの圧力を示した。この圧力は、粉砕せずにモノリスを適所に保持するようなものである。
【0052】
比較例1
比較例1は、72%Al23および28%SiO2の組成を有するニードルボンドされた多結晶ファイバーの単一層を有するマットを含んでいた。試験前の嵩密度は約0.16g/ccであった。試験開始前、0.35g/ccの実装密度まで圧縮した。この結果、室温での出発圧力は257kPaであった。RCFT結果によれば、第1のサイクルのピーク温度での圧力は104kPaであった。第3のサイクル中のピーク温度での圧力は88kPaであった。
【0053】
比較例2
比較例2は、嵩密度約0.12g/ccのRガラスファイバーの単一層を有するマットを含んでいた。試験開始前、0.32g/ccの実装密度まで圧縮した。この結果、室温での出発圧力は250kPaであった。RCFT結果によれば、第1のサイクルのピーク温度での圧力は10kPaであった。第3のサイクル中のピーク温度での圧力は0kPaであった。
【0054】
比較例3
実施例1に記載したマットを用いて比較例3を行った。実施例1の構成とは逆に、RガラスをRCFTの熱い側に向け、多結晶ファイバー層をRCFTの冷たい側に向けて2層マット試験アセンブリに配置した。マットを試験開始前に実装密度0.35g/ccまで圧縮した。この結果、室温での出発圧力は281kPaであった。
【0055】
RCFT結果によれば、第1のサイクルのピーク温度での圧力は6kPaであった。第3のサイクル中のピーク温度での圧力は5kPaであった。
【0056】
比較例4〜7
「実施例および比較例で用いた材料」で上記に詳細を記載した多結晶ファイバーの単一層をそれぞれ用いて比較例4〜7を行った。
【0057】
RCFTの結果は表2にまとめてある。
【0058】
【表1】

【0059】
【表2】

【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】分解した状態で示した本発明の触媒コンバータの斜視図を示す。
【図2】本発明による実装マットの概略断面図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
嵩密度が0.12〜0.3g/cm3であり、
(i)チョップドケイ酸マグネシウムアルミニウムガラスファイバーの層と、
(ii)ゾル−ゲルプロセスから得られるセラミックファイバーの層と、
を含む、汚染防止装置に汚染防止モノリスを実装する実装マット。
【請求項2】
前記チョップドケイ酸マグネシウムアルミニウムガラスファイバーの層と前記セラミックファイバーの層が前記マットの対向する主面を画定している、請求項1に記載の実装マット。
【請求項3】
前記チョップドケイ酸マグネシウムアルミニウムガラスファイバーの層が当該層の重量を基準として少なくとも90重量パーセントの量で前記ガラスファイバーを含む、請求項1に記載の実装マット。
【請求項4】
1つ以上の更なる層が、前記チョップドケイ酸マグネシウムアルミニウムガラスファイバーの層と前記セラミックファイバーの層との間に存在している、請求項1に記載の実装マット。
【請求項5】
前記ガラスファイバーと前記セラミックファイバーの数平均直径が5μm以上であり、長さが0.5〜15cmである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の実装マット。
【請求項6】
前記チョップドケイ酸マグネシウムアルミニウムガラスファイバーの層と、前記セラミックファイバーの層がそれぞれニードルボンドまたはステッチボンドされており、これらの層が互いにニードルボンドまたはステッチボンドされている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の実装マット。
【請求項7】
前記実装マットが有機バインダーを含まない、または前記マットの重量を基準として2重量パーセント以下の量で前記有機バインダーを含む、請求項6に記載の実装マット。
【請求項8】
酸化アルミニウム、二酸化ケイ素および酸化マグネシウムの重量パーセントをそれぞれAl23、SiO2およびMgOとする理論的基準に基づいて計算した場合に、前記チョップドケイ酸アルミニウムガラスファイバーが、前記ガラスファイバーの総重量を基準として10〜30重量%の量の酸化アルミニウムと、52〜70重量%の量の二酸化ケイ素と、1〜12重量%の量の酸化マグネシウムとを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の実装マット。
【請求項9】
前記チョップドケイ酸アルミニウムガラスファイバーは、E−ガラス、S−ガラス、S2−ガラス、R−ガラスおよびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項8に記載の実装マット。
【請求項10】
金属ケースと汚染防止モノリスとの間に配置された実装マットを用いて前記金属ケースに配置された前記汚染防止モノリスを含む汚染防止装置であって、前記実装マットが、
(i)チョップドケイ酸マグネシウムアルミニウムガラスファイバーの層と、
(ii)ゾル−ゲルプロセスから得られるセラミックファイバーの層と、
を含むことを特徴とし、前記セラミックファイバーの層が前記汚染防止モノリスに面するように前記実装マットが配置されている、汚染防止装置。
【請求項11】
前記不織マットの実装密度が0.2〜0.6g/cm3である、請求項10に記載の汚染防止装置。
【請求項12】
前記汚染防止モノリスが1平方インチ当たり400〜1200個のセルを含み、前記セル壁の厚さが0.005インチ(0.127mm)以下である、請求項10または11に記載の汚染防止装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−504400(P2007−504400A)
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−532419(P2006−532419)
【出願日】平成16年4月16日(2004.4.16)
【国際出願番号】PCT/US2004/011761
【国際公開番号】WO2005/003530
【国際公開日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】