説明

触媒担体、その製造方法、及びその使用

本発明は、天然層状ケイ酸塩を含む物質備えるオープンポア(open-pored)触媒担体であって、酸性度が10μvalから60μvalであり、平均孔径が10.5nmから14nmであり、比表面積が160m2/gから175m2/gであり、かさ密度が480g/lから550g/l、であり、Al23 含有量が2.5重量%未満であり、および吸水度が65%を超える触媒担体、その製造のための方法、およびその使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オープンポア(open-pored:開孔)触媒担体、その製造方法、及びその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
酢酸ビニルモノマー(VAM)は、プラスチックポリマーの合成におけるブロックを組み立てる重要なモノマーである。
VAMの主な使用分野は、特に、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、及びポリビニルアセタール、並びに、他のモノマー(例えば、エチレン、塩化ビニル、アクリル酸塩、マレイネート、フマル酸塩及びラウリン酸ビニル等)との共重合及び三元重合体の製造の分野である。
【0003】
VAMは、主に、酸化反応により酢酸及びエチレンから気相で生成され、ここでは、この合成のために用いられる触媒は、好ましくは、活性金属としてPdを、プロモーター(promoter)として、Auを、コプロモーター(co−promoter)としてアルカリ金属成分を、さらに好ましくは酢酸塩の形態のカリウムを含有する。
これらの触媒のPd/Auシステムでは、非合金粒子の存在は除外できないが、Pd及びAuの金属は、それぞれの純金属の金属粒子の形態でなく、むしろ、おそらく様々な構成のPd/Au合金粒子の形態で存在する。
また、Auの代替物として、例えばCd若しくはBaは、コプロモーターとして用いられ得る。
【0004】
近年、VAMは、いわゆる殻触媒を用いて主に製造されるが、前記貴金属であるPdおよびAuは、成形体として形成された触媒担体には完全には浸透せず、むしろ、前記触媒担体の成形体の大なり小なり外側のエリア(殻)にのみ含まれ(EP 565 952 A1、EP 634 214 A1、EP 634 209 A1及びEP 634 208 A1を参照。)、一方でさらに内側の前記触媒担体のエリアには貴金属が存在しない。
殻触媒を用いることにより、より選択的な反応のコントロールが、担体のコア内に活性成分が浸透された担体中の触媒(含浸:impregnated through)を用いる場合に比して、多くの場合に可能となる。
【0005】
VAMを生成するための従来技術で知られている殻触媒は、例えば、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、アルミノケイ酸塩、酸化チタン若しくは酸化ジルコニウムをベースとした触媒担体である(EP 839 793 A1、WO 1998/018553 A1、WO 2000/058008 A1及びWO 2005/061107 A1を参照。)。
しかしながら、現在では酸化チタン若しくは酸化ジルコニウムをベースとした触媒担体は、ほとんど用いられてないが、それは、これらの触媒担体が、酢酸に比べて長期間の安定性を示さず、且つ比較的高価であるからである。
【0006】
VAMを生成するために現在用いられている触媒の大部分は、カリウム酢酸塩がコプロモーターとして十分に含浸された天然層状ケイ酸塩をベースにして球体として形成されたポーラスアモルファスアルミノケイ酸塩担体にPd/Auの殻を有する殻触媒である。
【0007】
そのようなVAMは、通常、対応する金属前駆体化合物の溶液に前記触媒担体が浸される、いわゆる化学的経路によって、例えば、前記担体を前記溶液に浸すことによって、又は、前記担体がその細孔容積に対応する量の溶液で負荷される初期湿り方法(細孔充填方法)によって生成される。
【0008】
前記触媒のPd/Au殻は、例えば、まず第1ステップでNa2PdCl4溶液に前記触媒担体を浸し、それから第2ステップでNaOHを用いて前記触媒担体に水酸化鉛化合物の形態でPd成分を固定することにより生成される。
それから、別な第3ステップでは、前記触媒担体が、NaAuCl4溶液に浸され、そして、Au成分がNaOHによって同様に固定される。
貴金属成分を前記触媒担体の外殻に固定した後、前記担体は、塩素イオン及びNaイオンがないようにしっかりと洗浄され、乾燥され、焼成され、そして最後に150℃でエチレンで還元される。
このようにして生成されたPd/Au殻は、通常約100μmから500μmの厚みがある。
【0009】
通常、前記貴金属を担持された触媒担体は、最後の固定若しくは還元工程後に酢酸カリウムを負荷されるが、ここでは、貴金属が負荷される外殻でのみ酢酸カリウムの負荷が行われるというよりもむしろ、前記触媒担体が、前記コプロモーターで完全に含浸される。
天然層状ケイ酸塩をベースにしたズードケミー アーゲー社製(ミュンヘン、ドイツ)の“KA−160”と呼ばれる球状の担体は、約160m2/gのBET表面積を有するが、主に触媒担体として用いられる。
【0010】
Pd及びAuをベースにした従来技術で知られているVAM殻触媒、及びKA−160担体によって到達されるVAM選択性は、供給されたエチレンに対して、約90モル%であり、ここでは、反応生成物の残り10モル%は、基本的に、有機遊離体/生成物の全酸化によって生成されるCO2である。
従って、VAM選択性のさらなる増加又は全酸化の抑制は、出発物質の損失を最小限にするために、反応管におけるいわゆる“ホットスポット”を減らしそれによりVAM触媒の寿命を延ばすために、およびリサイクルガスでのCO2パージを軽減するために要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従って、本発明の目的は、比較的高いVAM選択性によって特徴づけられるVAM触媒を生成しうる触媒担体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記目的は、天然層状ケイ酸塩を含む物質を備えるオープンポア触媒担体であって、酸性度が10μvalから60μvalであり、平均孔径が10.5nmから14nmであり、比表面積が160m2/gから175m2/gであり、かさ密度が480g/lから550g/lであり、Al23 含有量が2.5重量%未満であり、および吸水度が65%を超える触媒担体によって到達される。
【0013】
驚くべきことに、前記したような酸性度、平均孔径、比表面積、かさ密度、Al23 含有量及び吸水度についての本発明に係る前記値を有するオープンポア触媒担体を用いることで、前記したような特定の組み合わせの値を有さない従来のオープンポア触媒担体を用いて製造されたVAM触媒と比較して、高い選択性と全酸化の抑制を特徴とするVAM触媒が製造されうることが見出された。
【0014】
前記天然層状ケイ酸塩は、本発明に係る前記触媒担体に含まれる。
「天然層状ケイ酸塩」とは、代わりに「フィロケイ酸塩」も文献では使用されるが、本発明の枠組み内では、すべてのケイ酸塩のユニットをベースとする構造をとるSiO4四面体を内部に含む天然由来のケイ酸物質であって 一般式[Si252-の層において互いに架橋されている未処理の又は処理されたケイ酸塩物質を意味する。
これらの四面体シートは、カチオン、主に、AlおよびMg、を含み、OHまたはOに囲まれた八面体配位であるいわゆる八面体シートと交互に存在している。
例えば、二層フィロケイ酸塩と三層のフィロケイ酸塩とは区別される。
層状ケイ酸塩は、好ましくは、本発明の枠組み内では、粘土鉱物であり、特に、カオリナイト、バイデライト、ヘクトライト、サポナイト、ノントロナイト、マイカ、バーミュキュライトおよびスメクタイトが好ましく、中でも、スメクタイト及び特にモンモリロナイトが好ましい。
「層状ケイ酸塩(Schichtsilikate)」の用語の定義は、例えば、「Lehrbuch der anorganischen Chemie」Hollemann Wiberg, de Gruyter, 102nd edition, 2007 (ISBN 978-3-11-017770-1)、又は、「Rompp Lexikon Chemie(「Rompp」の「o」はウムラウトである。)」, Georg Thieme Verlag の「Phyllosilikat(フィロケイ酸塩)」項目において見出される。
【0015】
担体材料として使用する前に行われる天然層状ケイ酸塩に対する典型的な処理は、例えば、酸、特に塩酸などの鉱酸による処理および/またはか焼を含む。
【0016】
本発明に係る触媒担体は、酸性度が10μval/gから60μval/gである。
本発明に係る触媒担体の酸性度のレベルは、酢酸及びエテンからのVAMの気相合成に関して対応する触媒の活性に有利に影響を与え得る。
本発明に係る触媒のより好ましい実施形態においては、前記触媒担体は、酸性度が20μval/gから60μval/gである。
前記担体の酸性度は、例えば、前記担体に酸を含浸させることによって増加され得る。
【0017】
触媒担体の酸性度は、以下のようにして測定される。
水100mL(pHブランク値を有する)が、細かく砕かれた触媒担体1gに加えられ、かき混ぜられながら15分間抽出が行われる。
0.01NのNaOH溶液を用いた少なくともpH7.0への滴定は、次のようにして行われ、まず、NaOH溶液1mLが抽出物に適下され(1滴/秒)、2分間待ち、pHが読まれ、さらにNaOH溶液1mLが滴下される等、ここでは滴定が段階的に実施される。
用いられた水のブランク値は、測定され、酸化度の計算が補正される。
それから、滴定曲線(pHに対する0.01N NaOHの量 mL)がプロットされ、前記滴定曲線のpH7での交点が求められる。
pH7の交点までのNaOHの消費量から得られるモル当量は、1担体あたり10-6 equiv/g として算出される。

【0018】
本発明に係る前記触媒担体は、平均孔径10.5nmから14nmである。
本発明に係る前記触媒担体の細孔拡散限度を最小限に維持するために、本発明に係る触媒担体のさらに好ましい実施形態として、平均孔径10.5nmから12nmであることを提供する。
前記平均孔径はDIN66134(N2吸着等温線による窒素吸着法(BJH法(Barrett, Joyner and Halenda method))によるメソポーラス固体の細孔径分布及び比表面積の測定)に従って測定される。
【0019】
本発明に係る触媒担体の比表面積は160m2/gから175m2/gであり、好ましくは、165m2/gから170m2/gである。
本発明に係る触媒担体を用いて製造されたVAM触媒のVAM選択性及び、全酸化の抑制は、本発明に係る触媒担体の比表面積が前記のような範囲である場合には、触媒の一定の活性のほとんどにおいて従来どおりに製造されたVAM触媒を用いる場合よりもより高い。
前記比表面積はDIN66131(BET法(Brunauer, Emmett and Teller method)に従ったガス吸着による固体の比表面積の測定)および窒素を用いたDIN66132に従って測定される。
【0020】
本発明に係る触媒担体のかさ密度(圧縮密度)は480g/lから550g/l、好ましくは480g/lから520g/lである。
【0021】
本発明に係る触媒担体において、天然層状ケイ酸塩は、本発明に係る触媒担体中に含まれる天然層状ケイ酸塩の重量に対して2.5重量%未満のAl23を含み、好ましくは、0.1質量%から2.0質量%、さらに好ましくは、0.3質量%から1.8質量%のAl23を含む。
前記天然層状ケイ酸塩のAl23含有量は、本発明に従って、比較的低い値に抑制されているが、これは、酢酸およびエテンからのVAMの気相合成においては、高いAl23含有量においては、圧入硬度の顕著な減少が予想されるはずであるのに対して、天然層状ケイ酸塩中の比較的低いAl23含有量はほとんど不利益にならないためである。
【0022】
本発明に係る触媒担体の水の吸収による重量の増加に従って算出される吸水度は、65%を超え、好ましくは66%から80%、さらに好ましくは67%から75%である。
前記吸水度は、10gの担体サンプルを前記担体サンプルからガスの泡が出なくなるまで脱イオン水中に30分間浸漬することで測定される。
余剰な水は取り除かれ、そして綿タオルで付着している水分を取り除くためにサンプルを拭き取る。
そして、水分を含む担体は重量を測定され、以下のような式で吸水度を算出する。

(アウト総重量(g)− イン総重量(g))×10=吸水度(%)
【0023】
天然層状ケイ酸塩は特に好ましくは、本発明の枠組み内において、モンモリロナイトであり、好ましくはベントナイトの形状で使用される。
ベントナイトは、主な構成物としてモンモリロナイトを含有する(約50重量%から90重量%)異なる粘土鉱物の混合物である。
さらに、付随する材料としては、特に、水晶、マイカおよび長石が挙げられうる。
【0024】
本発明に係る触媒担体のさらに好ましい実施形態によれば、前記天然層状ケイ酸塩は、酸活性化天然層状ケイ酸塩である。
【0025】
酸活性化層状ケイ酸塩は、従来技術(Rompp Lexikon Chemie, 10th edition(「Rompp」の「o」はウムラウトである。), Georg Thieme Verlag, "Bentonite")において知られている。
本発明に係る触媒担体の吸着力を上げるために、天然層状ケイ酸塩は、酸活性化天然層状ケイ酸塩の上の担体中に存在することが好ましい。
前記酸活性化天然層状ケイ酸塩は、酸活性化モンモリロナイトであることがより好ましい。
モンモリロナイトは、本発明によれば、本発明に係る担体中に含まれる、酸活性化ベントナイトの形状であることがさらに好ましい。
【0026】
本発明に係る触媒担体のさらに好ましい実施形態によれば、触媒担体は、60Nを超える硬度を有しており、好ましくは、62Nから80N、さらに好ましくは、65Nから75Nの硬度を有することが提供される。
前記硬度(圧入硬度)は、Dr.Schleuniger Pharmatron AG 社製(スイス)のテーブル硬度計8Mを用いて、 球状プローブ(直径:5mm)上で測定される。
測定前に、サンプルは2時間130℃で乾燥される。
硬度は、99測定の平均から算出される。
測定のための、テーブル硬度計8Mの、選択可能なパラメータは下記のように設定される。
硬度(ディメンジョン):N
サンプルからの距離:5.00mm
時間遅延:0.80秒
フィードタイプ:6D
速度:0.60mm/s
【0027】
本発明によれば、本発明に係る触媒担体中の天然層状ケイ酸塩の割合は、触媒担体の重量に対して、少なくとも50重量%、好ましくは55重量%から100重量%、好ましくは60重量%から99重量%、さらに好ましくは65質量%から98質量%、およびさらにより好ましくは70重量%から97重量%である。
【0028】
本発明に係る触媒担体のさらに好ましい実施形態に於いては、前記触媒担体は、総細孔容積が0.25mL/gから0.8mL/gであることが提供される。
【0029】
本発明に係る触媒担体を用いて製造されたVAM触媒のVAM選択性は、前記触媒担体の総細孔容積に依存することが見出された。
前記触媒担体の総細孔容積は、0.25ml/gから0.8ml/g、好ましくは0.4ml/gから0.75ml/gおよび好ましくは0.5ml/gから0.7ml/gである。
前記総細孔容積は、DIN66134(窒素吸着法(BJH法(Barrett, Joyner and Halenda method))によって測定される。
【0030】
本発明に係る触媒担体のさらに好ましい実施形態によれば、前記触媒担体の総細孔容積の少なくとも80%、好ましくは90%、さらに好ましくは95%がメソポーラスおよびミクロポーラスから形成されることが提供される。
これは、拡散限界により影響を受ける、本発明に従って製造された触媒担体を用いて製造されたVAM触媒担体の、特に、本発明に従って製造された比較的厚い殻を有するPd/Au殻触媒担体の、活性の抑制を中和する。
「ミクロポーラス」、「メソポーラス」および「マクロポーラス」とは、それぞれ直径が2nm未満、直径が2から50nm、直径が50nmを越える、孔を有することを意味する。
総細孔容積におけるメソポーラス及びマクロポーラスの割合は、DIN 66134DIN66134(窒素吸着法(BJH法(Barrett, Joyner and Halenda method))によるメソポーラス固体の細孔径分布及び比表面積の測定)によって測定される本発明に係る触媒担体の細孔径分布を用いて測定される。
【0031】
本発明に係る触媒担体のさらに好ましい実施形態によれば、前記触媒担体中の天然層状ケイ酸塩のSiO2含有量は、少なくとも65重量%、好ましくは少なくとも80質量%、および特に好ましくは90質量%から98質量%であることが提供される。
従って、本発明に係る触媒担体の高い耐薬品性は、VAM合成において、発揮される。
【0032】
本発明に係る触媒担体のさらに好ましい実施形態によれば、前記触媒担体は成形体として形成されることが提供される。
【0033】
特に、殻触媒の製造に関しては、本発明に係る触媒担体は、成形体として形成されることが好ましい。
原則として、前記触媒担体は本発明の目的に適している当業者に知られたいかなる形もとりうる。
例えば、本発明に係る触媒担体は、球体状、筒状、有孔の筒状、三つ葉形状、環状、星型、トーラス状あるいはらせん状、好ましくは、リブのあるらせん状または星型のらせん状などの形状をとりうる。
【0034】
本発明に係る触媒担体のさらに好ましい実施形態によれば、前記触媒担体の最大サイズは1mmから25mm、好ましくは最大サイズ3mmから15mmであることが提供される。
【0035】
本発明に係る触媒担体のさらに好ましい実施形態によれば、前記触媒担体は球体に形成されることが提供される。
【0036】
本発明に係る触媒担体のさらに好ましい実施形態によれば、前記球体の直径は2mmから10mm、好ましくは直径は4mmから8mmであることが提供される。
【0037】
本発明に係る触媒担体のさらに好ましい実施形態によれば、前記触媒担体は、Hf、Ti、Nb、Ta、W、Mg、Re、Y及びFeからなる群から選択される金属の少なくともの一種の酸化物でドープされていることが提供される。
本発明に係る触媒担体を用いて製造されるVAM触媒の活性は、ドーピングによって向上させることが可能である。
【0038】
本発明に係る触媒担体のさらに好ましい実施形態によれば、触媒担体中のドーパント酸化物の割合は、前記触媒担体の重量に対して、1重量%から25重量%、好ましくは3重量%から15重量%、およびさらに好ましくは5重量%から10重量であることが提供される。
前記ドーピングは、例えば、従来技術から知られているような、表面ドーピング(surface doping)などによって行われ、あるいは、前記一または二以上の金属酸化物が触媒担体のマトリックス内部へ取り込まれうる。
【0039】
さらに好ましい実施形態によれば、前記触媒担体はZrO2フリーであることが提供される。
「ZrO2フリー」とは、前記担体のZrO2含有率が200ppm未満であることをいう。
【0040】
本発明は方法、特に、本発明に係る触媒担体の製造のための方法であって、
平均孔径が10.5nm未満であり、
比表面積が175m2/gを超え、
かさ密度が550g/lを超え、
Al23 含有量が2.5重量%を超え、および
吸水度が65%を超える、
天然層状ケイ酸塩を含む材料から構成された、第一のオープンポア触媒担体を供給し、
前記第一の触媒担体を鉱酸で処理して、第二の触媒担体を得ることを含む方法にも関連する。
【0041】
本発明による方法を用いて製造される触媒担体で製造されうるVAM触媒は、例えば、本発明に係る方法において用いられる前記第一の触媒担体のような従来のオープンポア触媒担体を用いて得られたVAM触媒と比べて比較的高い選択性で特徴づけられることが見出された。
【0042】
本発明による目的に適した当業者に公知のいかなる鉱酸でも鉱酸として使用することが可能である。
好ましい鉱酸の例は、塩酸、硝酸、硫酸、および燐酸であり、中でも、塩酸、特に20%塩酸が好ましい。
【0043】
第一のオープンポア触媒担体として、天然層状ケイ酸塩を含み、前記のような平均孔径、比表面積、かさ密度、Al23含有量および吸水度の値を満たすいかなる通常のオープンポア触媒担体でも用いることができる。
【0044】
本発明に係る方法に特に好ましく用いることができるオープンポア触媒担体としては、ズートケミーアーゲー社(ミュンヘン、ドイツ)製、商品名「KA」、天然層状ケイ酸塩をベースとし、前記第一触媒担体の前記値に合致する球形状担体がある。
【0045】
本発明に係る方法の好ましい実施形態によれば、前記第一の触媒担体の鉱酸での処理が、酸性度が10μvalから60μval、平均孔径が10.5nmから14nm、比表面積が160m2/gから175m2/g、かさ密度が480g/lから550g/l、Al23 含有量が2.5重量%未満、および吸水度が65%を超える第二の触媒担体が得られるまで行われることが提供される。
【0046】
本発明に係るオープンポア触媒担体のより好ましい実施形態について前記したような記載は、本発明に係る方法で得られうる第二のオープンポア触媒担体に適宜適用することは留意されうる。
【0047】
本発明に係る方法のさらに好ましい実施形態によれば、鉱酸での処理は、5時間から100時間に渡って、より好ましくは7時間から50時間に渡って、および特には、8時間から15時間に渡って行われることが提供される。
【0048】
本発明に係る方法のさらに好ましい実施形態によれば、鉱酸での処理は高温、特に50℃を超える温度で行われることが提供される。
【0049】
本発明に係る方法のさらに好ましい実施形態によれば、鉱酸での処理の後に、前記第二の触媒担体は洗浄されることが提供される。
【0050】
洗浄は、得られた本発明に係る第二のオープンポア触媒担体が、鉱酸処理後の酸残渣を、選択的には、鉱酸によって天然層状ケイ酸塩から溶解した構成成分をも、含まないよう(free)にするために役立ち、かかる洗浄は水で行われることが好ましい。
【0051】
本発明に係る方法のさらに好ましい実施形態によれば、前記第二の触媒担体は洗浄後にか焼されることが提供される。
前記か焼は、好ましくは400℃から800℃の温度、より好ましくは500℃から700℃の温度で行われることが好ましい。
前記か焼は、3時間から24時間、好ましくは5時間から20時間、特には7時間から10時間行われる。
【0052】
本発明に係るさらに好ましい実施形態によれば、天然層状ケイ酸塩はモンモリロナイトであり、中でも特に好ましくは、モンモリロナイトがベントナイトの構成物質として存在することが提供される。
【0053】
本発明に係る触媒担体のさらに好ましい実施形態によれば、前記天然層状ケイ酸塩が、酸活性化天然層状ケイ酸塩であることが提供される。
【0054】
本発明に係る方法によれば、前記第二の触媒担体の比表面積が、165m2/gから170m2/gであることが提供される。
【0055】
本発明に係る方法のさらに好ましい実施形態によれば、前記第二の触媒担体の硬度が、60Nを超えることが提供される。
【0056】
本発明に係る方法のさらに好ましい実施形態によれば、前記第一の触媒担体の酸性度が1μval/gから80μval/gであることが提供される。
【0057】
本発明に係る方法のさらに好ましい実施形態によれば、前記第一の触媒担体中の天然層状ケイ酸塩の割合が、少なくとも50重量%であることが提供される。
【0058】
本発明に係る方法のさらに好ましい実施形態によれば、前記第一の触媒担体の総細孔容積が0.25ml/gから0.8ml/gであることが提供される。
【0059】
本発明に係る方法のさらに好ましい実施形態によれば、前記触媒担体の総細孔容積の少なくとも80%が、メソポーラスおよびマクロポーラスから形成されていることが提供される。
【0060】
本発明に係る方法のさらに好ましい実施形態によれば、前記第二の触媒担体のかさ密度が、480から520g/lであることが提供される。
【0061】
本発明に係る方法のさらに好ましい実施形態によれば、前記第一の触媒担体中に含まれる前記天然層状ケイ酸塩のSiO2含有量が、少なくとも65重量%であることが提供される。
【0062】
本発明に係る方法のさらに好ましい実施形態によれば、前記第一の触媒担体が、成形体として形成されており、前記第一触媒担体は、好ましくは最大1mmから25mmであることが提供される。
【0063】
本発明に係る方法のさらに好ましい実施形態によれば、前記第一の触媒担体は球体であり、前記球体の直径は特に2mmから10mmであることが提供される。
【0064】
本発明に係る方法のさらに好ましい実施形態によれば、前記第一の触媒担体が、Hf、Ti、Nb、Ta、W、Mg、Re、Y及びFeからなる群から選択される金属の少なくとも一種の酸化物でドープされており、前記第一の触媒担体中のドーパント酸化物の割合が好ましくは1重量%から25重量%であることが提供される。
【0065】
本発明に係る方法のさらに好ましい実施形態によれば、前記第一の触媒担体がZrO2フリーであることが提供される。
【0066】
本発明は、本発明に係る方法により得ることが可能な本発明に係る触媒担体にも関連する。
【0067】
本発明に係る触媒担体の使用、および、酢酸ビニルモノマーの合成のための触媒の製造における本発明に係る方法を用いて得ることが可能な触媒担体の使用にも関連する。
【0068】
本発明に係る使用の好ましい実施形態によれば、触媒が、酸化状態が0であるPdおよびAuが含まれる殻中にある殻触媒であることが提供される。
【実施例】
【0069】
以下の実施例は本発明の説明の役割を果たす。
【0070】
例1
本発明に係る触媒担体の製造
ズートケミーアーゲー社製から市販されている直径約5mmの表1に示すパラメータを有する球体状のKA担体700gを丸底フラスコに入れ、25%塩酸で、50℃を超える温度で全30時間の処理を行った。
得られた処理済み担体は、水で洗浄され、その後乾燥された。
乾燥された担体は、5時間、450℃から670℃の間の温度範囲でか焼され、表1に示すようなパラメータを有する本発明に係る触媒担体が得られた。
【0071】
【表1】

※ 表1中の前記かさ密度 (圧縮密度) は、内径6cmの1リットルメスシリンダー内で再現精度約±1g/lで測定された。
【0072】
例2
Na2PdCl4溶液(Pd含有量19.64%)2.867gを、HAuCl4溶液(Au含有量41.81%)0.505gおよびH2O40.41gを混合した均一な溶液中に加えた。
本発明の例1の本発明に係る触媒担体を65g加えた後、それらを65分間室温で丸底フラスコ内で、乾燥状態になるまで回転した。
含浸の後、50:50のNaOH:KOH(すなわち40.965 g、0.38モルNaOH+40.965g、0.38モルKOH)の混合物からなる81.93gの0.38Mのベース混合物が前記担体球体に加えられ、全体を16.5時間室温で一晩そのまま置いた。
定着溶液(ベース溶液)を排水した後、このように製造された触媒前駆体は、2時間、73.14gの10%NaH2PO2溶液で還元された。
還元溶液を排水した後、前記担体球体は、脱塩水で19時間、室温において、Cl除去のため水を定期的に交換しながら洗浄された。
前記洗浄水の最終的な伝導度の値は4.6μSであった。前記触媒は、そして90℃で1時間、流動床ドライヤーで乾燥された。
前記乾燥された触媒は、通常は、2モルのKOAc溶液25.25gと、19.18gのH2Oの混合物で含浸され、1時間、室温でそのまま置かれた。
最後に、流動床ドライヤーでの再乾燥が90℃、1時間で行われた。
【0073】
このように製造された38個の触媒球体は、固定床チューブ型反応装置で、室温145℃、10バール、550ml/min、窒素中15vol% のHOAc、6vol%のO2、39vol%のC24、からなるフィードガスにさらされ、そして、反応装置の出力をガスクロマトグラフィーを用いて測定した。
【0074】
前記選択性(VAMに対するエチレンの)は、以下の式に従って算出される。

S(C24)=VAM モル/(VAM モル+CO2/2 モル)。

結果として得られる空時収率(resultant space-time yield)は、イン g VAM/1触媒/時間で得られる。
酸素変換率は、(イン O2モル−アウト O2モル)/イン O2モル、
に従って算出される。
【0075】
本発明に係る触媒担体を用いて製造される触媒は、93.5%のS(C24)選択性および、酸素変換率30%において474g VAM/1触媒/時間の空時収率(ガスクロマトグラフィーを用いて測定)を示す。
【0076】
例3(比較例)
Na2PdCl4溶液(Pd含有量19.64%)2.867gを、HAuCl4溶液(Au含有量41.81%)0.505gおよびH2O35.997gを混合した均一な溶液中に加えた。
本発明の例1に、市販されているKA担体を65g加えた後、それらを65分間室温で丸底フラスコ内で、乾燥状態になるまで回転した。
含浸の後、50:50のNaOH:KOH(すなわち40.965 g、0.38モルNaOH+40.965g、0.38モルKOH)の混合物からなる81.93gの0.38Mのベース混合物が前記担体球体に加えられ、全体を16.5時間室温で一晩そのまま置いた。
定着溶液(ベース溶液)を排水した後、このように製造された触媒前駆体は、2時間、73.14gの10%NaH2PO2溶液で還元された。
還元溶液を排水した後、前記担体球体は、脱塩水で19時間、室温において、Cl除去のため水を定期的に交換しながら洗浄された。
前記洗浄水の最終的な伝導度の値は4.6μSであった。前記触媒は、そして90℃で1時間、流動床ドライヤーで乾燥された。
前記乾燥された触媒は、通常は、2モルのKOAc溶液25.25gと、19.18gのH2Oの混合物で含浸され、1時間、室温でそのまま置かれた。
最後に、流動床ドライヤーでの再乾燥が90℃、1時間で行われた。
【0077】
このように製造された38個の触媒球体は、固定床チューブ型反応装置で、室温145℃、10バール、550ml/min、窒素中15vol% のHOAc、6vol%のO2、39vol%のC24、からなるフィードガスにさらされ、反応装置の出力をガスクロマトグラフィーを用いて測定した。
【0078】
本発明に係る触媒担体を用いて製造される触媒は、92.0%のS(C24)選択性および、酸素変換率31%において440g VAM/1触媒/時間の空時収量(ガスクロマトグラフィーを用いて測定)を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天然層状ケイ酸塩を含む物質備えるオープンポア(open-pored)触媒担体であって、
酸性度が10μvalから60μvalであり、
平均孔径が10.5nmから14nmであり、
比表面積が160m2/gから175m2/gであり、
かさ密度が480g/lから550g/l、であり、
Al23 含有量が2.5重量%未満であり、および
吸水度が65%を超える、触媒担体。
【請求項2】
前記平均孔径が10.5nmから12nmであることを特徴とする請求項1に記載の触媒担体。
【請求項3】
前記天然層状ケイ酸塩がモンモリロナイトであることを特徴とする請求項1又は2に記載の触媒担体。
【請求項4】
前記モンモリロナイトが、ベントナイトの構成物質として存在することを特徴とする請求項3に記載の触媒担体。
【請求項5】
前記天然層状ケイ酸塩が、酸活性化天然層状ケイ酸塩であることを特徴とする先の請求項のいずれか一項に記載の触媒担体。
【請求項6】
比表面積が165m2/gから170m2/gであることを特徴とする先の請求項のいずれか一項に記載の触媒担体。
【請求項7】
硬度が60Nを超えることを特徴とする先の請求項のいずれか一項に記載の触媒担体。
【請求項8】
酸性度が20μval/gから60μval/gであることを特徴とする先の請求項のいずれか一項に記載の触媒担体。
【請求項9】
前記天然層状ケイ酸塩の前記触媒担体中の割合が、少なくとも50重量%であることを特徴とする先の請求項のいずれか一項に記載の触媒担体。
【請求項10】
総細孔容積が0.25ml/gから0.8ml/gであることを特徴とする先の請求項のいずれか一項に記載の触媒担体。
【請求項11】
前記触媒担体の総細孔容積の少なくとも80%が、メソポーラスおよびマクロポーラスから形成されていることを特徴とする先の請求項のいずれか一項に記載の触媒担体。
【請求項12】
かさ密度が480g/lから520g/lであることを特徴とする先の請求項のいずれか一項に記載の触媒担体。
【請求項13】
前記触媒担体中に含まれる天然層状ケイ酸塩のSiO2含有量が少なくとも65重量%であることを特徴とする先の請求項のいずれか一項に記載の触媒担体。
【請求項14】
成形体として形成されていることを特徴とする先の請求項のいずれか一項に記載の触媒担体。
【請求項15】
最大サイズが1mmから25mmであることを特徴とする先の請求項のいずれか一項に記載の触媒担体。
【請求項16】
球体であることを特徴とする請求項14または15に記載の触媒担体。
【請求項17】
前記球体の直径が2mmから10mmであることを特徴とする請求項16に記載の触媒担体。
【請求項18】
Hf、Ti、Nb、Ta、W、Mg、Re、Y及びFeからなる群から選択される金属の少なくとも1種の酸化物でドープされていることを特徴とする先の請求項のいずれか一項に記載の触媒担体。
【請求項19】
前記ドーパント酸化物の前記触媒担体中の割合は1重量%から25重量%であることを特徴とする請求項18に記載の触媒担体。
【請求項20】
ZrO2フリーであることを特徴とする先の請求項のいずれか一項に記載の触媒担体。
【請求項21】
平均孔径が10.5nm未満であり、
比表面積が175m2/gを超え、
かさ密度が550g/lを超え、
Al23 含有量が2.5重量%を超え、および
吸水度が65%を超える、
天然層状ケイ酸塩を含む材料から構成された、第一のオープンポア触媒担体を供給し、
前記第一の触媒担体を鉱酸で処理して、第二の触媒担体を得る、
ことを含む方法。
【請求項22】
前記第一の触媒担体を、
酸性度が10μvalから60μvalであり、
平均孔径が10.5nmから14nmであり、
比表面積が160m2/gから175m2/gであり、
かさ密度が480g/lから550g/lであろ、
Al23 含有量が2.5重量%未満であり、および
吸水度が65%を超える
第二の触媒担体が得られるまで鉱酸で処理を行うことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記鉱酸での処理が、5時間から100時間の間に渡って行われることを特徴とする請求項21または22に記載の方法。
【請求項24】
前記鉱酸での処理が、50℃を超える温度で行われることを特徴とする請求項21乃至23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記第二の触媒担体は前記鉱酸での処理の後に洗浄されることを特徴とする請求項21乃至24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記第二の触媒担体は、洗浄後、か焼されることを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記天然層状ケイ酸塩が、モンモリロナイトであることを特徴とする請求項21乃至26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記モンモリロナイトが、ベントナイトの構成物質として存在することを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記天然層状ケイ酸塩が、酸活性化天然層状ケイ酸塩であることを特徴とする請求項21乃至28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記第二の触媒担体の比表面積が、165m2/gから170m2/gであることを特徴とする請求項21乃至29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記第二の触媒担体の硬度が、60Nを超えることを特徴とする請求項21乃至30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記第一の触媒担体の酸性度が1μval/gから80μval/gであることを特徴とする請求項21乃至31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記第一の触媒担体中の天然層状ケイ酸塩の割合が、少なくとも50重量%であることを特徴とする請求項21乃至32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記第一の触媒担体の総細孔容積が0.25ml/gから0.8ml/gであることを特徴とする請求項21乃至33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記触媒担体の総細孔容積の少なくとも80%が、メソポーラスおよびマクロポーラスから形成されていることを特徴とする請求項21乃至34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記第二の触媒担体のかさ密度が、480から520g/lであることを特徴とする請求項21乃至35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記第一の触媒担体中に含まれる前記天然層状ケイ酸塩のSiO2含有量が、少なくとも65重量%であることを特徴とする請求項21乃至36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記第一の触媒担体が、成形体として形成されていることを特徴とする請求項21乃至37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
前記第一の触媒担体の最大サイズが、1mmから25mmであることを特徴とする請求項21乃至38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記第一の触媒担体は球体であることを特徴とする請求項38又は39に記載の方法。
【請求項41】
前記球体の直径が、2mmから10mmであることを特徴とする請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記第一の触媒担体が、Hf、Ti、Nb、Ta、W、Mg、Re、Y及びFeからなる群から選択される金属の少なくとも1種の酸化物でドープされていることを特徴とする請求項21乃至41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
前記第一の触媒担体中のドーパント酸化物の割合が1重量%から25重量%であることを特徴とする請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記第一の触媒担体がZrO2フリーであることを特徴とする請求項21乃至43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
請求項21乃至44のいずれか一項に記載の方法によって得られる請求項1乃至20のいずれか1項に記載の触媒担体。
【請求項46】
酢酸ビニルモノマーの合成の触媒の製造における請求項1乃至20、又は請求項45に記載の触媒担体の使用。
【請求項47】
前記触媒が、酸化状態が0であるPdおよびAuが含まれる殻中にある殻触媒である請求項46に記載の使用。

【公表番号】特表2012−510355(P2012−510355A)
【公表日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−537899(P2011−537899)
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【国際出願番号】PCT/EP2009/008526
【国際公開番号】WO2010/060648
【国際公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【出願人】(508131358)ズード−ケミー アーゲー (30)
【Fターム(参考)】