説明

計算システムにおいてコンディションに対する応答を委任する方法及び装置

【解決手段】計算システムにおいてコンディションに対するレスポンスを委任する本方法及び装置の一実施態様は、(例えば計算システム内のシステム管理コンポーネントにおいて)コンディションを認めることと、そのコンディションに対するレスポンスについての方策の責任を他のコンポーネントに委任することとを含む。別の実施態様では、計算システムにおいてコンディションに対するレスポンスを委任する本方法及び装置は、(例えば、計算システム・コンポーネントにおいて)他の計算システム・コンポーネント(例えば、システム管理コンポーネント)から、コンディションに対するレスポンスについての方策の責任を譲渡する譲渡証を受け取ることと、そのコンディションに応答するか否か、またそのコンディションにどの様に応答するかを決定することとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計算システムに関し、特に分散型計算システムのためのシステム管理に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、代表的な分散型計算ネットワーク又はシステム100を示す略図である。1つ以上のサブ・ネットワーク又は管理ドメイン104−104(以降、包括的に“ドメイン104”と称される)にグループ分けされた複数のコンポーネント102−102(例えば、計算装置など。以降、包括的に“コンポーネント”と称される)を含む。コンポーネント102のうちの少なくとも1つ(例えばコンポーネント102)はシステム管理コンポーネントである。
【0003】
システム管理では、代表的哲学は1つのアクティブ運用である。すなわち、レスポンス又は解決を必要とするコンディション(例えば、スパム、インターネット・プロトコル(IP)アドレス衝突、他のコンポーネント102から生じたウィルスなど)を管理コンポーネント102が検出したならば、管理コンポーネント102は、通例、(a)そのコンディションに自ら対応し、(b)どの様に応じるべきかを正確に他のコンポーネント102に言い、或いは(c)人間による応答のためにそのコンディションを記録する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなアプローチは単一の管理制御装置の下にある(例えば、単一のドメイン104の中に含まれる)計算システムの動作及びデザインとは矛盾しないが、このアプローチはコンポーネント102が2つ以上の異なるドメイン104にグループ分けされている(従って、異なる管理制御の下にある)場合には余り効果的ではない。例えば、管理コンポーネント102はドメイン104内のコンポーネント102により引き起こされたコンディションを検出することができるが、ドメイン104はレスポンスが必要とされていることに気づかないかも知れない。管理コンポーネント102はコンポーネント102とは異なるドメイン(例えば、ドメイン104)に存在するので、管理コンポーネント102はドメイン104内の他のコンポーネント102に直接応答し或いはそれに対する有効な指令的レスポンスを発するための知識或いは権限を欠いているかもしれない。従って、管理コンポーネント102は、通例、場合によっては問題のドメイン104の中の他の適切に機能しているコンポーネント102に犠牲を強いて(例えばドメイン104のネットワーク・ポートをオフにする)、自分自身の管理制御下にあるコンポーネント102に影響を及ぼす粗雑なレスポンスに頼らなければならない。その様な粗雑なレスポンスは、通例、両方のドメイン104における微調整のために多量の時間と人間の介入とを必要とし、従って極めてやっかいであり得る。
【0005】
従って、計算システムにおいてコンディションに対する応答を委任する方法及び装置に対する需要が当該技術分野に存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
計算システムにおいてコンディションに対するレスポンスを委任する本方法及び装置の一実施態様は、(例えば計算システム内のシステム管理コンポーネントにおいて)コンディションを認めることと、そのコンディションに対するレスポンスについての方策の責任を他のコンポーネントに委任することとを含む。別の実施態様では、計算システムにおいてコンディションに対するレスポンスを委任する本方法及び装置は、(例えば、計算システム・コンポーネントにおいて)他の計算システム・コンポーネント(例えば、システム管理コンポーネント)から、コンディションに対するレスポンスについての方策の責任を譲渡する譲渡証を受け取ることと、そのコンディションに応答するか否か、またそのコンディションにどの様に応答するかを決定することとを含む。
【0007】
本発明の上記実施態様が達成される仕方が詳しく理解され得るように、添付図面に示されている本発明の実施態様を参照することにより、上で要約されている発明についてのより詳しい説明が得られる。しかし、本発明には他の同等に効果的な実施態様を認め得るので、添付図面が本発明の代表的実施態様のみを示しており、従ってその範囲を限定すると見なされるべきではないことに注意するべきである。
【0008】
理解を容易にするために、全図で共通な同一要素を指示するために、可能な場合には、同一の参照数字が使用されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
一実施態様において、本発明は、計算システムにおいてコンディションに対するレスポンスを委任する方法及び装置である。本発明の実施態様は、システム管理コンポーネントが、レスポンスを必要とする計算システムにおけるコンディションの存在について警告されたときに、レスポンスの責任を他のシステム・コンポーネントに委任することを可能にする。一実施態様では、委任は、レスポンスの実行の委任だけではなくて、そのレスポンスにおいて執られるべき適切な処置の決定の委任も含む。従って、レスポンスの詳細は、そのレスポンスを処理するためにシステム管理コンポーネントより良好に装備されているかもしれないシステム・コンポーネントに任される(例えば、代理コンポーネントは、そのコンディションが発生したドメインにおいてシステム管理コンポーネントより多くの知識又は権限或いはその両方を持っているかも知れない)。
【0010】
本発明の文脈の中では、“コンポーネント”という用語は、計算システム(例えば、ネットワーク、又は接続された複数のネットワークのグループ)に接続されている計算装置(例えば、デスクトップ・コンピュータ、ラップトップ・コンピュータ、タブレット・コンピュータ、ポータブル・デジタル・アシスタント、セルラ電話機、ボイス・オーバーIP電話機、ゲーミング・コンソール、セット・トップ・ボックス、サーバ、ルータなど)を指す。“コンディション”という用語は、スパムを送ること(例えば、送信請求されていない通信メッセージ)、ウィルスを送ること、或いはその他の、(例えばサービス・アタックの拒否など)計算システムの動作を妨げる何らかの動作のような、コンポーネントで発生する望ましくない状態又は動作を指す。
【0011】
図2は、本発明に従う、計算ネットワークにおいてコンディションに対するレスポンスを委任する方法200の一実施態様を示す流れ図である。一実施態様では、方法200は計算システム内の(例えば、そのコンポーネントがその中に存在するところのドメインのアドミニストレータによって)計算ネットワーク内の他のコンポーネントにレスポンスを委任することを許可されているコンポーネントにおいて実行する。例えば、方法200は、計算システム内の許可されている委任するコンポーネント又はシステム管理コンポーネント(例えば、図1のシステム管理コンポーネント102)において実行され得る。
【0012】
方法200はステップ202で初期化されてステップ204に進み、ここで方法200は計算システム内の他のコンポーネントからコンディション通知を受け取る。コンディション通知は、計算システムの適切な動作を保証するために解決を必要とする、システム内の他のコンポーネントにおいて検出されたコンディションを示す。一実施態様では、その様な解決を必要とするコンディションは、ネットワーク・コンポーネントから生じたスパム(例えば、送信請求されていない通信メッセージ)、IPアドレス衝突、ネットワーク・コンポーネントに存在するか或いはそれから送られるウィルス、及び不適切に設定され又はパッチされたコンポーネントのうちの少なくとも1つである。例えば、コンディション通知は、方法200がそこで実行しているところのコンポーネントから下流側のネットワークから生じたサービス・アタックの拒否を示すことができる。一実施態様では、コンディション通知は、例えば、そのコンディションが検出されたコンポーネントの中のコンディション・ノーティファイア(condition notifier)を介して、そのコンディションが検出されたコンポーネントから直接受け取られる。他の実施態様では、コンディション通知は、他のコンポーネントに存するコンディションを検出した第3コンポーネントから(例えばコンディション・ノーティファイアを介して)受け取られる。
【0013】
ステップ206で、方法200は、受け取られたコンディション通知で示されているコンディションを解決しようと試みる代理コンポーネントを選択する。一実施態様では、選択された代理コンポーネントは、システムの、そのコンディションを生じさせた部分(例えば、システムの、そのコンディションを生じさせたコンポーネントが中に存在する部分)を管理制御する。例えば、選択される代理コンポーネントは、サービス・アタックの拒否を引き起こした1つ以上のコンポーネントと計算システムとの間のゲートウェイとしてサービスするボイス・オーバーIP電話機であり得る。一実施態様では、代理コンポーネントは、方法200がそこで実行しているところのコンポーネント(例えば、委任するコンポーネント)とは異なる管理ドメインに置かれる(そして、異なる管理制御下にある)。別の実施態様では、代理コンポーネントは、方法200がそこで実行しているところのコンポーネントと同じ管理ドメインに置かれる。
【0014】
その後、方法200はステップ208に進み、選択された代理コンポーネントに、指示されているコンディションを解決しようと試みるように代理コンポーネントに要求する委任通知を送る。例えば、サービス・アタックの検出された拒否の場合、方法200は、サービス・アタックの拒否がそこから生じているところのコンポーネントのためにネットワーク・ゲートウェイとしてサービスするボイス・オーバーIP電話機に委任通知を送ることができる。一実施態様では、委任通知は、コンディションに対する方策又は提案されたレスポンスを含まない。これらの細目は代理コンポーネントの裁量に任される。別の実施態様では、委任通知は、コンディションの性質についての記述を含む。
【0015】
方法200は、委任通知を代理コンポーネントに送ると、ステップ210(幻影で示されている)で代理コンポーネントからレスポンスが受け取られるまでオプションとして所定期間待つことができる。受け取られたレスポンスは、例えば、代理コンポーネントがコンディションを解決するために特定の処置を執ったことを示すことができる(例えば、サービス・アタックの拒否がそこから生じているところのネットワークにおいて全ての又は大抵の外向きネットワーク・トラフィックを遮断するなど)。或いは、受け取られたレスポンスは、代理コンポーネントがコンディションを解決できなかったことを示すことができる。別の実施態様では、受け取られたレスポンスは、コンディションが解決されるべき最終期限のような補足情報を伝えることができる(例えば、もし委任するコンポーネントによってその最終期限が受け入れられたならば、委任するコンポーネントが、その最終期限が過ぎたら局所的解決が不可能でコンディションを解決するために適切な遠隔処置を取ることができると想定できるように)。この補足情報は、例えば、委任するコンポーネントがより適切な代理コンポーネントを選択する上で役立つかもしれない代理コンポーネントにより検出された情報を含むこともできる(例えば、代理コンポーネントは、第3のコンポーネントがコンディションを引き起こしている可能性のあることを検出して、委任するコンポーネントがレスポンスをその第3のコンポーネントに委任することを選択できるように、委任するコンポーネントにそれを報告することができる)。
【0016】
ステップ212において、方法200は、コンディションが解決されたか否か判定する。もしコンディションが解決されたと方法200が判定したならば、方法200はステップ214で終了する。或いは、もしコンディションが解決されていないことを方法200が検出したならば(例えば、代理コンポーネントによるレスポンスにもかかわらずコンディションが継続し、或いはステップ210で受け取られたレスポンスが代理コンポーネントが応答しようとしないことを示すなど)方法200は、ステップ216に進み、コンディションを解決し、その後にステップ214で終了する。一実施態様では、ステップ216に従う方法200によるコンディションの解決は、コンディションを引き起こしたコンポーネントが存在する計算システムのドメイン又は部分の分離のような粗雑なレスポンスを含む(例えば、ボイス・オーバーIP電話機がそれを介して計算システムに接続するところのポートをディスエーブルするなど)。別の実施態様では、ステップ216に従うコンディションの解決は、別の代理コンポーネントにレスポンスを委任し直すこと或いはコンディションを人間の介入のために記録することを含む。方法200は、その後、コンディションを完全に解決するために、コンディションを引き起こしたコンポーネントが存在する計算システムのドメイン又は部分からのアドミニストレータの援助を用いることができる。
【0017】
方法200は、これにより、計算システムにおける望ましくないコンディションの効率的解決を可能にする。レスポンスを必要とする全てのコンディションの詳細について責任を自分で取るのではなくて解決の全ての細目を適切な代理コンポーネントに委任することにより、システム管理コンポーネント(例えば、委任するコンポーネント)は計算システムをより効率的に管理することができる。例えば、コンディションを引き起こしたシステムの部分を管理制御することのできる代理コンポーネントは、コンディションを引き起こしたシステムの部分について、委任するコンポーネントより良好な知識を持つことができる。従って、代理コンポーネントに委任し、コンディションに対する外科的レスポンスを提供する機会を代理コンポーネントに与えることにより(例えば、代理コンポーネントが適当と判断した任意の仕方でコンディションに対処することにより)、より極端な粗雑なレスポンスの必要性を著しく減少させることができる。
【0018】
図3は、本発明に従う、計算システム・コンポーネントで検出されたコンディションを解決する方法300の一実施態様を示す流れ図である。方法300は、例えば、そのコンディションを解決するために委任するコンポーネントにより選択された計算システム内の代理コンポーネントにおいて実行され得る。一実施態様では、方法300は、そのコンディションを引き起こしたコンポーネントと同じ管理ドメインに存在するコンポーネントにおいて実行する。
【0019】
方法300はステップ302で初期化されてステップ304に進み、ここで方法300は、委任するコンポーネントから委任通知を受け取る。上記のように、委任通知は、方法300がそこで実行するところの受け取り側コンポーネントに、この受け取り側コンポーネントが他の計算システム・コンポーネントに存するコンディションを解決するように試みるべく選択されたことを通知する。一実施態様では、コンディションの存在を示す(しかし、そのコンディションの性質に関する具体的な細目は示さない)サーブレットが、委任通知の受け取りの前に、方法300がそこで実行しているところのコンポーネントにおいて(例えば、ウェブ・サーバを介して)呼び出され得る。別の実施態様では、委任通知の受け取りに、方法300がそこで実行しているところのコンポーネントの良く知られているネットワーク・ポートで動作している委任通知サーバを介して受け取られた関連するコンディションに関する付加的情報が添付され得る。
【0020】
ステップ306において、方法300は、コンディション通知に従ってコンディションを解決するべく試みるために執るべき適切な処置を決定する。一実施態様では、方法300はステップ306に従って処置をしないのが適当であると判定することができる。一実施態様では、方法300は許可されている委任するコンポーネントのみと影響を及ぼしあうので、適切な処置は、ステップ304で受け取られた委任通知が許可された委任するコンポーネントからのものである場合にのみ決定される。
【0021】
方法300は、その後、ステップ308において、コンディションを局所的に(例えば自分で)解決するべきか否か決定する。コンディションが局所的に解決され得ると方法300が判定したならば、方法300はステップ310に進み、ステップ306で決定された処置に従ってコンディションを解決する。例えば、サービス・アタックの拒否という代表的な場合には、そのドメイン内のアドミニストレータが後に委任するコンポーネントのドメインからのアドミニストレータを必要とすること無くコンディションに対処し得るように、方法300は、サービス・アタックの拒否を引き起こしたコンポーネントが存在するコンピュータ・システムのドメイン又は部分のためにシステム・アクセスをディスエーブルすることができる。更に、方法300は、ボイス・オーバーIP電話機自身のトラフィックがネットワークにアクセスすることを許し続けることができ、或いは他のデバイスがパッチング・ソフトウェアを取り出すために計算・システム上の特定のコンポーネント及びポートに接続することを許すことができる。或いは、方法300は、コンディションについて責任があると疑われるコンポーネントを単に分離し或いは抑圧することができる。
【0022】
その後、コンディションの状態(例えば、解決された、解決されていない、など)を、或いは処置を行おうとする方法300の意図を、委任するコンポーネントに知らせるために、方法300はステップ312においてオプションで委任するコンポーネントに報告することができる(幻影で示されている)。或いは、コンディションが局所的には解決され得ないと方法300がステップ308で判定したならば、方法300はオプションでステップ312に直行し、委任するコンポーネントに報告する。その後、方法300はステップ314で終了する。
【0023】
図4は、汎用計算装置400を用いて実行されるレスポンス委任方法の高レベル・ブロック図である。一実施態様では、汎用計算装置400は、プロセッサ402と、メモリ404と、レスポンス委任モジュール405と、表示装置、キーボード、マウス、モデムなどのような種々の入出力(I/O)デバイス406とを含む。一実施態様では、少なくとも1つのI/Oデバイスは記憶装置(例えば、ディスク・ドライブ、光ディスク・ドライブ、フロッピー・ディスク・ドライブ)である。レスポンス委任モジュール405が通信チャネルを通してプロセッサに結合される物理的デバイス又はサブシステムとして実現され得ることが理解されるべきである。
【0024】
或いは、レスポンス委任モジュール405は1つ以上のソフトウェア・アプリケーション(或いは、例えば特定用途向け集積回路(ASIC)を用いるソフトウェア及びハードウェアの組み合わせ)により代表され得、この場合、そのソフトウェアは記憶媒体(例えばI/Oデバイス406)からロードされて汎用計算装置400のメモリ404においてプロセッサ402により動かされる。従って、一実施態様では、前の図を参照して本書において記述されたシステム・コンディションに対するレスポンスを委任するためのレスポンス委任モジュール405はコンピュータ可読媒体又はキャリヤ(例えば、RAM、磁気又は光ドライブ又はディスケットなど)に格納され得る。
【0025】
この様に、本発明は、システム管理の分野における顕著な進歩に相当する。システム管理コンポーネントが、計算システムにおけるレスポンスを必要とするコンディションの存在について警告されたときに、レスポンス(例えば、レスポンスにおいて執られるべき適切な処置の決定を含む)の責任を他のシステム・コンポーネントに委任することを可能にする方法及び装置が提供される。従って、レスポンスの詳細は、そのレスポンスを処理するためにシステム管理コンポーネントより良好に装備されているかもしれないシステム・コンポーネントに任される(例えば、代理コンポーネントは、そのコンディションが発生したドメインにおいてシステム管理コンポーネントより多くの知識又は権限を持っているかも知れない)。これは、より典型的な、粗雑な性質のレスポンスと比べて、コンディションを直すために用いられなければならない時間及び人間の介入の量を顕著に減少させる。
【0026】
上記は本発明の好ましい実施態様に向けられているけれども、本発明の他の、更なる実施態様を、その基本範囲から逸脱すること無く考案することができ、その範囲は以下の請求項により決定される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】代表的な分散型計算ネットワーク又はシステムを示す略図である。
【図2】本発明に従う、計算ネットワークにおいてコンディションに対するレスポンスを委任する方法の一実施態様を示す流れ図である。
【図3】本発明に従う、計算ネットワーク・コンポーネントにおいて検出されたコンディションを解決する方法の一実施態様を示す流れ図である。
【図4】汎用計算装置を用いて実行されるレスポンス委任方法の高レベル・ブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンポーネントを含む計算システムにおいてコンディションを解決する方法であって、前記方法は、
第1コンポーネントにより、前記コンディションを認めることと、
前記第1コンポーネントにより、前記コンディションに対するレスポンスについての方策の責任を第2コンポーネントに委任することと、
を含む、前記方法。
【請求項2】
前記コンディションは、スパム通信、コンピュータ・ウィルス、インターネット・プロトコル・アドレス衝突、サービス・アタックの拒否、不適切に設定されたコンポーネント、及び不適切にパッチされたコンポーネントのうちの少なくとも1つである、請求項1の方法。
【請求項3】
前記認めることは、
前記コンディションの存在を示すコンディション通知を前記第1コンポーネントにより受け取ること、
を含む、請求項1の方法。
【請求項4】
前記コンディション通知は、前記コンディションを引き起こしたコンポーネントから受け取られる、請求項3の方法。
【請求項5】
前記委任することは、
前記複数のコンポーネントの中から前記第2コンポーネントを選択することと、
前記選択を前記第2コンポーネントに知らせる委任通知を前記第1コンポーネントにより前記第2コンポーネントに送ることと、
を含む、請求項1の方法。
【請求項6】
前記委任通知は前記コンディションの性質の記述を更に含む、請求項5の方法。
【請求項7】
前記第2コンポーネントは、前記コンディションを引き起こしたコンピュータを管理制御する、請求項1の方法。
【請求項8】
前記第1コンポーネントは前記責任を委任するように許可されている、請求項1の方法。
【請求項9】
前記コンディションの状態を示すレスポンスを前記第2コンポーネントから前記第1コンポーネントにより受け取ること、
を更に含む、請求項1の方法。
【請求項10】
前記レスポンスは、前記コンディションが前記第2コンポーネントにより解決されたか否かを示す、請求項9の方法。
【請求項11】
前記第2コンポーネントが前記コンディションを解決していないことを前記レスポンスが示すならば、前記コンディションを前記第1コンポーネントにより解決すること、
を更に含む、請求項10の方法。
【請求項12】
前記レスポンスの細目は前記第2コンポーネントにより決定されるように残される、請求項1の方法。
【請求項13】
複数のコンポーネントを含むコンピュータ・システムにおいてコンディションを解決するための実行可能なプログラムを含むコンピュータ可読媒体であって、前記プログラムは、
第1コンポーネントにより、前記コンディションを認めるステップと、
前記第1コンポーネントにより、前記コンディションに対するレスポンスについての方策の責任を第2コンポーネントに委任するステップと、
を実行する、前記コンピュータ可読媒体。
【請求項14】
前記コンディションは、スパム通信、コンピュータ・ウィルス、インターネット・プロトコル・アドレス衝突、サービス・アタックの拒否、不適切に設定されたコンポーネント、及び不適切にパッチされたコンポーネントのうちの少なくとも1つである、請求項13のコンピュータ可読媒体。
【請求項15】
前記認めることは、
前記コンディションの存在を示すコンディション通知を前記第1コンポーネントにより受け取ること、
を含む、請求項13のコンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記コンディション通知は、前記コンディションを引き起こしたコンポーネントから受け取られる、請求項15のコンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記委任することは、
前記複数のコンポーネントの中から前記第2コンポーネントを選択することと、
前記選択を前記第2コンポーネントに知らせる委任通知を前記第1コンポーネントにより前記第2コンポーネントに送ることと、
を含む、請求項13のコンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記委任通知は前記コンディションの性質の記述を更に含む、請求項17のコンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記第2コンポーネントは、前記コンディションを引き起こしたコンピュータを管理制御する、請求項13のコンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記第1コンポーネントは前記責任を委任するように許可されている、請求項13のコンピュータ可読媒体。
【請求項21】
前記コンディションの状態を示すレスポンスを前記第2コンポーネントから前記第1コンポーネントにより受け取ること、
を更に含む、請求項13のコンピュータ可読媒体。
【請求項22】
前記レスポンスは、前記コンディションが前記第2コンポーネントにより解決されたか否かを示す、請求項21のコンピュータ可読媒体。
【請求項23】
前記第2コンポーネントが前記コンディションを解決していないことを前記レスポンスが示すならば、前記コンディションを前記第1コンポーネントにより解決すること、
を更に含む、請求項22のコンピュータ可読媒体。
【請求項24】
前記レスポンスの細目は前記第2コンポーネントにより決定されるように残される、請求項13のコンピュータ可読媒体。
【請求項25】
複数のコンポーネントを含む計算システムにおいてコンディションを解決するための装置であって、前記装置は、
第1コンポーネントにより、前記コンディションを認めるための手段と、
前記第1コンポーネントにより、前記コンディションに対するレスポンスについての方策の責任を第2コンポーネントに委任するための手段と、
を含む、前記装置。
【請求項26】
複数のコンポーネントを含む計算システムにおいてコンディションを解決する方法であって、前記方法は、
第1コンポーネントにより、前記コンディションに対するレスポンスについての方策の責任を前記第1コンポーネントに委任する譲渡証を第2コンポーネントから受け取ることと、
前記第1コンポーネントが前記コンディションに応答しようとするか否かを判定することと、
を含む、前記方法。
【請求項27】
前記譲渡証は前記コンディションの性質の記述を含む委任通知である、請求項26の方法。
【請求項28】
前記第2コンポーネントは前記責任を委任するように許可されている、請求項26の方法。
【請求項29】
前記判定することは、
前記コンディションを解決するために執るべき適切な処置を決定することと、
前記適切な処置に従って前記コンディションを解決することと、
を含む、請求項26の方法。
【請求項30】
前記第1コンポーネントにより、前記コンディションの状態を示すレスポンスを前記第2コンポーネントに送ること、
を更に含む、請求項26の方法。
【請求項31】
複数のコンポーネントを含む計算システムにおいてコンディションを解決するための実行可能なプログラムを含むコンピュータ可読媒体であって、前記プログラムは、
第1コンポーネントにより、前記コンディションに対するレスポンスについての方策の責任を前記第1コンポーネントに委任する譲渡証を第2コンポーネントから受け取るステップと、
前記第1コンポーネントが前記コンディションに応答しようとするか否かを判定するステップと、
を含む、前記コンピュータ可読媒体。
【請求項32】
前記譲渡証は前記コンディションの性質の記述を含む委任通知である、請求項31のコンピュータ可読媒体。
【請求項33】
前記第2コンポーネントは前記責任を委任するように許可されている、請求項31のコンピュータ可読媒体。
【請求項34】
前記判定することは、
前記コンディションを解決するために執るべき適切な処置を決定することと、
前記適切な処置に従って前記コンディションを解決することと、
を含む、請求項31のコンピュータ可読媒体。
【請求項35】
前記第1コンポーネントにより、前記コンディションの状態を示すレスポンスを前記第2コンポーネントに送ること、
を更に含む、請求項31のコンピュータ可読媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−544354(P2008−544354A)
【公表日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−516026(P2008−516026)
【出願日】平成18年6月12日(2006.6.12)
【国際出願番号】PCT/US2006/022855
【国際公開番号】WO2007/015723
【国際公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(390009531)インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション (4,084)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MASCHINES CORPORATION
【Fターム(参考)】