説明

記録媒体保持ケース用の収納ボックスの製造方法

【課題】材料コストの削減と製造コストの削減を同時に図った記録媒体保持ケース用の収納ボックスの製造方法を提供する。
【解決手段】折り返し片11,12を正面部1および背面部2の内側に折り返しつつ正面部1および背面部2を、底面部3を介して対面位置に折り曲げる第1の折り込み工程と、正面部1、背面部2および底面部3で部分的に囲まれる側面開口を閉止する位置に側面部4を折り曲げつつ正面部1と折り返し片11,12との隙間Δに差し込み片5を差し込む第2の折込工程とによって収納ボックスAを仮組みし、しかる後、差し込み片5を正面部1と折り返し片11,12との隙間Δから引き出して糊面を形成し再度正面部1と折り返し片11,12との隙間Δに挿入することで差し込み片5を正面部1の裏面に糊付けする仕上げ工程を実施するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビデオカセットケースやDVDケース等の記録媒体保持ケース用の収納ボックスの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、正面部、背面部、一対の側面部および底面部によって頂部側をビデオカセットケースやDVDケース等の記録媒体保持ケースの出し入れ口として開口させた扁平箱型の収納ボックスが知られている。
【0003】
この収納ボックスは、1枚の展開ブランクに、正面部、背面部、一対の側面部、底面部、および、組立て状態で前記正面部の裏面および前記底面部の裏面にそれぞれ重合する重ね合わせ部を形成しておき、これらを組立てた状態で、前記重ね合わせ部をステープラや糊によって固定するようにしている。
【0004】
このような収納ボックスは、例示するまでもなく周知であるため、特許文献の記載は省略する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、一般にこの種の収納ボックスを利用する際は、出し入れ口を手前にして正面部と背面部を片手で掴み、その状態で記録媒体保持ケースを出し入れするのが通例である。その際、記録媒体保持ケースを挿入していない状態で収納ボックスにある程度の腰がないと、片手で掴んだ際に出し入れ口の開口が狭まり、記録媒体保持ケースの挿入や抜き取りが困難になる。
【0006】
そこで、従来では展開ブランクにある程度の厚みのあるボール紙等の紙素材(例えば厚み1.5mm〜3mm程度)を用い、これを上述したボックス状に組み立てるようにしていた。このため、厚みにより組み立て難く、材料コストも増えるという難点があった。また、表面に印刷が必要な場合に、上記のような厚手の紙素材を印刷するオフセット印刷機が無いため、従来では紙素材をボックス状に組み立てる工程の前後に、紙素材にプリント済の薄い紙やフィルムを貼り付ける工程を実施する必要があり、材料コストや製造コストが更に嵩むという問題があった。
【0007】
本発明は、このような課題に着目し、材料コストの削減と製造コストの削減を同時に図った記録媒体保持ケース用の収納ボックスの製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
【0009】
すなわち、本発明に係る記録媒体保持ケース用の収納ボックスの製造方法は、正面部、背面部、一対の側面部および底面部によって頂部側をビデオカセットケースやDVDケース等の記録媒体保持ケースの出し入れ口として開口させた扁平箱型の収納ボックス本体と、この収納ボックス本体のうち前記出し入れ口の長手方向の両縁より正面部および背面部の裏面側に折り返された折り返し片と、前記収納ボックス本体の背面部より内側に折り返されて前記正面部と前記折り返し片との隙間に差し込まれた差し込み片とを備えてなる収納ボックスを所要箇所に折り線を形成した1枚の展開ブランクから組立てて製造するにあたり、前記折り返し片を正面部および背面部の内側に折り返しつつ正面部および背面部を、底面部を介して対面位置に折り曲げる第1の折り込み工程と、前記正面部、背面部および底面部で部分的に囲まれる側面開口を閉止する位置に前記側面部を折り曲げつつ前記正面部と前記折り返し片との隙間に前記差し込み片を差し込む第2の折込工程とによって収納ボックスを仮組みし、しかる後、前記差し込み片を前記正面部と折り返し片との隙間から引き出して糊面を形成し再度前記正面部と折り返し片との隙間に挿入することで差し込み片を正面部の裏面に糊付けする仕上げ工程を実施することを特徴とする。
【0010】
このような製造方法によると、折り込みから仮組、仕上げまでを簡単な折り曲げ作業や糊付け作業を通じて短時間で完了することができる。しかも、正面部および背面部が折り返し片によって二重になり、差し込み片が背面部から起こされて正面部と折り返し片の間に差し込まれて貼着されることによって正面部、背面部、側面部および底面部が不離一体になるため、展開ブランクを薄くしても所要の強度を確保することが容易になり、材料コストの削減とともに作業の一層の簡素化を果たすことができるようになる。
【0011】
特に、前記収納ボックスが、前記側面部より前記底面部の裏面側に折り返された重ね合わせ部を備え、前記第2の折り込み工程時に、前記側面部より前記底面部の裏面側に重ね合わせ部を折り返すようにしておけば、作業手順を殆ど増加させることなく、重ね合わせ部が底面部の裏面側において正面部と背面部の間に突っ張った状態で位置され、底面部も補強されるので、底面部が正面部と背面部の間を狭める方向に変形し難くなり、収納ボックスの強度を有効に高めることができる。
【0012】
前記収納ボックスが、前記底面部より前記側面部の裏面側に折り返された重ね合わせ部を備え、前記第2の折り込み工程時に、前記底面部より前記側面部の裏面側に重ね合わせ部を折り返すようにしても、上記と同様の作用効果が奏される。
【0013】
さらに、前記収納ボックスが、前記出し入れ口の短手方向の両縁より側面部の裏面側に折り返される補助折り返し片を備え、前記第1の折り込み工程以降に前記補助折り返し片を折り返す工程を実施すれば、補助折り返し片が正面部と裏面部の間に突っ張った状態で位置されるので、正面部と裏面部の間の出し入れ口が狭まる方向に変形し難くなり、収納ボックスの強度をより有効に高めて、記録媒体保持ケースの出し入れに支障が生じることを防止することができる。
【0014】
また、前記第1の折り込み工程の前に、予め展開ブランクの糊面となる位置に両面テープの一方の面を貼着しておき、前記仕上げ工程において前記両面テープの他方の面から剥離紙を剥離して糊面を形成するようにすれば、糊面を所要箇所に瞬時かつ適切に形成することができ、作業時間の更なる短縮化が図られる。
【0015】
或いは、前記仕上げ工程において、前記差し込み片を前記正面部と折り返し片との隙間から引き出し、この引き出した差し込み片に対して糊の添着を行うようにすれば、組み立て段階で糊が不必要な箇所に転着されることを防ぎ、確実な糊面を形成することができる。
【0016】
さらにまた、展開ブランクを薄くしても収納ボックスに所要の強度が確保されることで、展開ブランク自体に所要のプリントを施すプリント工程を予め実施することができるようになるので、これによりプリントフィルムを不要にして、製造工程を簡略化し製造コストの削減が図れるだけでなく、ボックスの内側にもプリントができる等といったデザインの多様化も果たすことができる。
【0017】
さらに、展開ブランクに対して、予め折り曲げた状態で出し入れ口の長手方向に沿った縁となる部位に穴を打ち抜いて空けておけば、収納ボックスを組み立てた際に記録媒体保持ケースの出し入れ口の長手方向に沿った縁に半円状の窪みができるので、記録媒体保持ケースの出し入れの際、収納ボックスに触れることなくスムーズに当該記録媒体保持ケースの出し入れができるようになる。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、以上説明した構成であるから、コストを抑えた薄い材料でも所要の強度を確保し、簡単な折り曲げ作業や糊付け作業で短時間に組立てを完成でき、材料コストの削減と製造コストの削減を同時に実現した記録媒体保持ケース用の収納ボックスを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係る製造方法によって組み立てられる収納ボックスを示す斜視図。
【図2】同収納ボックスの組み立てに使用する展開ブランクを示す平面図。
【図3】同実施形態に係る第1折り込み工程を示す斜視図。
【図4】同実施形態に係る第2折り込み工程を示す斜視図。
【図5】同実施形態に係る仕上げ工程を示す斜視図。
【図6】同実施形態における組立工程全体の概要を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0021】
図1は、この実施形態の製造方法によって組み立てられる収納ボックスを示す斜視図、図2はこの収納ボックスの組み立てに使用する展開ブランクを示す平面図、図3〜図5は組立工程を説明する工程説明図、図6は以上の組立工程全体の概要を示す図である。
【0022】
この収納ボックスは、ビデオカセットケースやDVDケース等の記録媒体保持ケース(図示省略)を収納するために用いられるものである。
【0023】
先ず、図1及び図6に示す収納ボックスAは、正面部1、背面部2、一対の側面部4および底面部3によって頂部側を記録媒体保持ケースの出し入れ口Bとして開口させた扁平箱型の収納ボックス本体Aと、この収納ボックス本体Aの前記出し入れ口Bの長手方向の両縁より正面部1および背面部2の裏面側に折り返された折り返し片11、12と、前記収納ボックス本体Aの底面部3より内側に折り返されて前記正面部1と前記折り返し片11との隙間に差し込まれた差し込み片5と、前記側面部4より前記底面部3の裏面側に折り返された重ね合わせ部6と、前記出し入れ口Bの短手方向の両縁より側面部4の裏面側に折り返される補助折り返し片7を備えて構成されている。
【0024】
図2に示す展開ブランクは、オフセット印刷機に通せる程度の厚みを有する1枚の紙素材(例えば厚み0.5mm〜0.7mm程度の板紙)を、抜きと筋押しを同時に処理するトムソン加工により打ち抜き、且つ所要箇所に折り線を施して、折り返し片11、正面部1、底面部3、背面部2、折り返し片12を一方向に隣接させて形成し、背面部2の短手方向の両縁に側面部4と差込片5を前記一方向と直交する方向に隣接させて形成し、両側面部4の短手方向の一辺のうち、収納ボックスAを組み立てた際に底面部3に接する一辺には重ね合わせ部6を、残りのもう一辺には補助折り返し片7をそれぞれ隣接させて形成したものである。なお、折り線は、正面部1、底面部3等の各領域の境界に予めプレス等により形成してある。前記差込片5の表面側には糊面15aとなる位置にあらかじめ両面テープ15(図5参照)の一方の面を貼着しておき、組み立て終盤に他方の面から剥離紙を剥離させて糊面15aを形成するように構成されている。
【0025】
次に、この展開ブランクから収納ボックスAを組み立てる工程について説明する。この工程は、先ず収納ボックスAを仮組みし、しかる後、所要箇所を糊付けして仕上げる工程からなっている。
【0026】
仮組み工程は、図3に示す第1折り込み工程と、図4に示す第2折り込み工程からなる。
【0027】
第1折り込み工程では、前記折り返し片11,12を図6に矢印で示すように正面部1および背面部2の裏面に折り返しつつ、正面部1および背面部2を底面部3の裏面方向に底面部3と垂直になるように、つまり正面部1および背面部2が底面部3を介して対面する位置に折り曲げる。
【0028】
第2折り込み工程では、まずは前記差し込み片5と前記重ね合わせ部6を図6に矢印で示すように裏面方向に折り曲げて折り目をつけておき、次に前記側面部4を背面部2の裏面方向に背面部2と垂直になるように折り曲げ、その際前記差し込み片5は前記正面部1と前記折り返し片11との隙間Δ(図6参照)に差し込み、前記重ね合わせ部6は底面部3の裏面に重ねる。
【0029】
仕上げ工程では、図5で示すとおり、前記正面部1と前記折り返し片11との隙間Δに差し込んだ前記差し込み片5を一旦引き出し、差し込み片5の表面側に粘着した両面テープ15の一方の面から剥離紙を表出させて糊面15aを形成し、差し込み片5を再度前記正面部1と折り返し片11との隙間Δに差し込んで差し込み片5と正面部1の裏面を粘着させる。
【0030】
なお、前記補助折り返し片7は側面部4の裏面側に折り返すが、折り返すタイミングは図3〜5に示す各工程のうちのどの段階でもよい。以上の工程を経て、図1に示す収納ボックスAの組み立てが完了する。
【0031】
以上のように、本実施形態に係る収納ボックスAの製造方法は、前記折り返し片11,12を正面部1および背面部2の内側に折り返しつつ正面部1および背面部2を、底面部3を介して対面位置に折り曲げる第1の折り込み工程と、前記正面部1、背面部2および底面部3で部分的に囲まれる側面開口を閉止する位置に前記側面部4を折り曲げつつ前記正面部1と前記折り返し片11,12との隙間Δに前記差し込み片5を差し込む第2の折込工程とによって収納ボックスAを仮組みし、しかる後、前記差し込み片5を前記正面部1と折り返し片11,12との隙間Δから引き出して糊面15aを形成し再度前記正面部1と折り返し片11,12との隙間Δに挿入することで差し込み片5を正面部1の裏面に糊付けする仕上げ工程を実施するようにしているため、折り込みから仮組、仕上げまでを簡単な折り曲げ作業や糊付け作業を通じて短時間で完了することができる。しかも、正面部1および背面部2が折り返し片によって二重になり、差込片5が背面部2から起こされて正面部1と折り返し片11,12の間に差し込まれて貼着されることによって正面部1、背面部2、側面部4および底面部3が不離一体になるため、展開ブランクの紙を、コストを抑えた薄い材料にしても所要の強度を確保することが容易になり、材料コストの削減とともに作業の一層の簡素化を果たすことができるようになる。したがって、この収納ボックスAを、出し入れ口Bを手前にして正面部1と背面部2を片手で掴み、その状態で記録媒体保持ケースを出し入れしても、片手で掴んだ際に出し入れ口Bの開口が狭まり、記録媒体保持ケースの挿入や抜き取りが困難になる不都合を回避できるものとなる。
【0032】
また、第2の折り込み工程時に、前記側面部4より前記底面部3の裏面側に重ね合わせ部6を折り返すようにしているので、作業手順を殆ど増加させることなく、重ね合わせ部6が底面部3の裏面側において正面部1と背面部2の間に突っ張った状態で位置され、底面部3も補強されるので、底面部3が正面部1と背面部2の間を狭める方向に変形し難くなり、収納ボックスAの強度を有効に高めることができる。
【0033】
さらに、第1の折り込み工程以降に前記補助折り返し片7を、前記頂部Bの短手方向の両縁より側面部4の裏面側に折り返す工程を実施することで、補助折り返し片7が正面部1と裏面部2の間に突っ張った状態で位置されるので、正面部1と裏面部2の間の出し入れ口Bが狭まる方向に変形し難くなり、収納ボックスAの強度をより有効に高めて、記録媒体保持ケースの出し入れに支障が生じることを防止することができる。
【0034】
特に、予め展開ブランクの糊面15aとなる位置に両面テープ15の一方の面を貼着しておき、前記仕上げ工程において前記両面テープ15の他方の面から剥離紙を表出させて糊面15aを形成するようにしているので、糊面15aを所要箇所に瞬時かつ適切に形成することができ、従来のように改めて糊付けやステープラで留める必要がなく、作業時間の更なる短縮化と仕上がりの美しさが図られる。
【0035】
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
【0036】
例えば、上記実施形態では、重ね合わせ部6は両側面部4の短手方向の一辺のうち、収納ボックスAを組み立てた際に底面部3に接する辺に隣接させていたが、底面部3の短手方向の両辺に隣接するように形成し、第2の折り込み工程時に底面部3より側面部4の裏面側に重ね合わせ部を折り返すようにすることも可能である。
【0037】
また、展開ブランク自体に所要のプリントを施すプリント工程を予め実施することができることで、プリントフィルムが不要になるので、製造工程が簡略化されるだけでなく、製造コストの削減も果たすことができる。また、後付のフィルムやカバーを要しない、一枚の展開ブランクからなる一体の収納ボックスAは、一面印刷であっても、折り返して組み立てることで開口部となる頂部B、ボックスの内側である折り返し部11,12にもプリントが施された状態にすることができるので、細部にわたるデザインが簡単に楽しめる。勿論、本願発明の基本的な効果を奏する範囲で、展開ブランクに対して薄いフィルムをコーティングしたりマスキングすることを妨げるものではない。
【0038】
さらに、展開ブランクを打ち抜く際、頂部Bの一部となる部位、たとえば正面部1と折り返し片11または背面部2と折り返し片12が接する辺の中点を中心点として穴を空けておくようにしてもよい。この状態で収納ボックスAを組み立てると記録媒体保持ケースの出し入れ口Bの長手方向に沿った縁部に半円状の窪みができるので、記録媒体保持ケースの出し入れの際、収納ボックスに触れることなくスムーズに当該記録媒体保持ケースの出し入れができるようになる。
【0039】
また、前記仕上げ工程において、前記差し込み片を前記正面部と折り返し片との隙間から引き出し、この引き出した差し込み片に対して糊の添着を行うようにすれば、組み立て段階で糊が不必要な箇所に転着されることを防ぎ、確実な糊面を形成することができる。
【0040】
さらにまた、この収納ボックスAの製造方法は、1枚の展開ブランクの各サイズを変えることで、あらゆる大きさに対応した収納ボックスを提供することができる。
【0041】
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【符号の説明】
【0042】
A…収納ボックス
B…出し入れ口
1…正面部
2…背面部
3…底面部
4…側面部
5…差込片
6…重ね合わせ部
7…補助折り返し片
11、12…折り返し片
15…両面テープ
15a…糊面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面部、背面部、一対の側面部および底面部によって頂部側をビデオカセットケースやDVDケース等の記録媒体保持ケースの出し入れ口として開口させた扁平箱型の収納ボックス本体と、この収納ボックス本体のうち前記出し入れ口の長手方向の両縁より正面部および背面部の裏面側に折り返された折り返し片と、前記収納ボックス本体の背面部より内側に折り返されて前記正面部と前記折り返し片との隙間に差し込まれた差し込み片とを備えてなる収納ボックスを所要箇所に折り線を形成した1枚の展開ブランクから組立てて製造する記録媒体保持ケース用の収納ボックスの製造方法であって、
前記折り返し片を正面部および背面部の内側に折り返しつつ正面部および背面部を、底面部を介して対面位置に折り曲げる第1の折り込み工程と、前記正面部、背面部および底面部で部分的に囲まれる側面開口を閉止する位置に前記側面部を折り曲げつつ前記正面部と前記折り返し片との隙間に前記差し込み片を差し込む第2の折り込み工程とによって収納ボックスを仮組みし、しかる後、前記差し込み片を前記正面部と折り返し片との隙間から引き出して糊面を形成し再度前記正面部と折り返し片との隙間に挿入することで差し込み片を正面部の裏面に糊付けする仕上げ工程を実施することを特徴とする記録媒体保持ケース用の収納ボックスの製造方法。
【請求項2】
前記収納ボックスが、前記側面部より前記底面部の裏面側に折り返された重ね合わせ部を備え、前記第2の折り込み工程時に、前記側面部より前記底面部の裏面側に重ね合わせ部を折り返す請求項1記載の記録媒体保持ケース用の収納ボックスの製造方法。
【請求項3】
前記収納ボックスが、前記底面部より前記側面部の裏面側に折り返された重ね合わせ部を備え、前記第2の折り込み工程時に、前記底面部より前記側面部の裏面側に重ね合わせ部を折り返す請求項1記載の記録媒体保持ケース用の収納ボックスの製造方法。
【請求項4】
前記収納ボックスが、前記出し入れ口の短手方向の両縁より側面部の裏面側に折り返される補助折り返し片を備え、前記第1の折り込み工程以降に前記補助折り返し片を折り返す工程を実施する請求項1〜3の何れかに記載の記録媒体保持ケース用の収納ボックスの製造方法。
【請求項5】
前記第1の折り込み工程の前に、予め展開ブランクの糊面となる位置に両面テープの一方の面を貼着しておき、前記仕上げ工程において前記両面テープの他方の面から剥離紙を剥離して糊面を形成する請求項1〜4の何れかに記載の記録媒体保持ケース用の収納ボックスの製造方法。
【請求項6】
前記仕上げ工程において、前記差し込み片を前記正面部と折り返し片との隙間から引き出し、この引き出した差し込み片に対して糊の添着を行う請求項1〜4の何れかに記載の記録媒体保持ケース用の収納ボックスの製造方法。
【請求項7】
展開ブランク自体に所要のプリントを施すプリント工程を予め実施する請求項1〜6の何れかに記載の記録媒体保持ケース用の収納ボックスの製造方法。
【請求項8】
展開ブランクに対して、予め折り曲げた状態で出し入れ口の長手方向に沿った縁となる部位に、穴を打ち抜いて空けるようにしている請求項1〜7の何れかに記載の記録媒体保持ケース用の収納ボックスの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−166536(P2012−166536A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【公開請求】
【出願番号】特願2011−114472(P2011−114472)
【出願日】平成23年5月23日(2011.5.23)
【出願人】(506033779)有限会社 ネオ・ディーダブリューエス (1)
【Fターム(参考)】